JP2010219779A - 波長分割多重伝送における光信号送信装置 - Google Patents

波長分割多重伝送における光信号送信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】波長分割多重伝送において伝送路ファイバ中の非線形光学効果によって誘起される受信波形劣化を低減する。
【解決手段】光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、多波長位相同期光を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を補償する変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、変調器駆動信号波形を光搬送波に印加し送信信号光を生成する光ベクトル変調器と、送信信号光を合波する光合波器とを備え、送信側で補償用変調器駆動信号波形を計算により求め、FWMクロストークによる受信波形劣化を低減する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信システムの波長分割多重(WDM)伝送システムに用いられる光信号送信装置に関する。
光通信システムの光ファイバ伝送では、時分割多重(TDM)方式や波長分割多重(WDM)方式による大容量化が図られてきた。光通信システムの光変調方式としては、光の強度(光のON、OFF)にデジタルデータを符号化して送信信号光を生成する強度変調がこれまで一般的であったが、光の位相にデジタルデータを符号化する位相変調方式が適用されるようになってきた。また、近年では1信号に2ビットの情報を乗せて送信する差動4相位相変調方式(DQPSK)が光通信システムに適用され、周波数利用効率、受信感度、波長分散耐力、偏波モード分散耐力などの向上が実現し、さらなる伝送距離の延伸、通信容量の大容量化が進んでいる。
Partha P. Mitra, et. al., "Nonlinear limits to information capacity of optical fibre communication", Nature, Vol.411, pp.1027, 2001 Janson B. Stark, et. al., "Information Capacity of Nonlinear Wavelength Division Multiplexing Fiber Optical Transmission Line", Optical Fiber Technology, 7, pp.275, 2001 Andrew R. Chraplyvy, "Limitations on Lightwave Communications Imposed by Optical-Fiber Nonlinearities", Journal of Lightwave Technology, Vol.8, No.10, pp.1548, 1990 Keang-Po Ho, "Phase-Modulated Optical Communication Systems", Springer, New York, 2005 Nori Shibata, et. al., "Phase-Mismatch Dependence of Efficiency of Wave Generation Through Four-Wave Mixing in a Single-Mode Optical Fiber", journal of Quantum Electronics, Vol.QE-23, No.7, pp.1205, 1987
光ファイバ伝送路は、入射する光の強度に比例してその屈折率が変化する光カー効果によって四光波混合(FWM)、自己位相変調(SPM)、相互位相変調(XPM)と呼ばれる非線形光学効果を引起す。このうちFWMとXPMによって、各チャネル信号光の振幅と位相が他チャネルの信号光の振幅と位相条件によって変化するチャネル間クロストークという現象が発生する。この非線形現象に伴うチャネル間クロストークによって光ファイバ伝送後の受信波形が劣化する問題が生じる。現在の光通信システムでは、光非線形波形劣化が最小限となるように伝送パワーやチャネル波長間隔などの値を設計している。そのため、このような設計においては伝送パワーとチャネル周波数間隔が制限され、その結果、伝送距離と周波数利用効率が制限されるという課題があった(非特許文献1〜3)。
FWMの発生効率は、WDM伝送を構成するチャネルの周波数間隔と光伝送路ファイバの波長分散特性に依存し、波長分散値がゼロとなる零分散波長帯付近においては位相整合条件が満たされるため、FWM光に起因するチャネル間クロストーク量が大きくなり、それに伴う受信波形劣化も大きくなる課題があった。特に分散シフトファイバは、光ファイバの損失が最小となる波長帯域であるC帯(1530〜1565nm)近傍にその零分散波長の分布を有しており、長距離・大容量のWDM伝送システムに分散シフトファイバのC帯が利用しづらいという課題があった。
WDM伝送において一般的には信号光の周波数間隔は等間隔に配置されており、複数チャネル間の相互作用によるFWM光は信号光の周波数帯域内に発生する。そのため、受信端の信号波形は信号光とFWM光間の光位相関係によって大きく変動する。これまでのWDM伝送では各チャネルの光源として単一波長のレーザ光源を用いているため、チャネル波長間の光位相関係はランダムに変化する。この影響によりFWM光の光位相もランダムに変化するため、受信信号波形は非決定論的に変化し、予測不可能であった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、WDM伝送システムにおける光信号送信装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を前置補償する変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加し、前記光分波器からの連続光を変調し、送信光信号を生成する光ベクトル変調器と、前記送信光信号を合波させる光合波器とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1記載の光信号送信装置であって、前記変調器駆動信号波形設定手段は、送信するデータ系列から送信光信号の振幅を設定する機能と、送信するデータ系列から送信光信号の位相を設定する機能と、伝送路光ファイバ中で発生する四光波混合光を送信端で補償する四光波混合光補償波形を演算する四光波混合光補償波形演算機能と、送信データ系列と前記四光波混合光補償波形から光変調器を駆動する電圧振幅を設定する機能とを備えたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の光信号送信装置であって、前記四光波混合光補償波形演算機能は、クロストークとなる伝送路光ファイバ中で発生する四光波混合光の受信端における光電界成分を求め、そのクロストーク光と同振幅・逆位相となる光電界成分を生成する変調器駆動信号波形を設定することを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光信号送信装置であって、前記四光波混合光補償波形演算機能は、前記送信光信号の振幅と前記送信光信号の位相、チャネル数、チャネル番号、チャネル周波数、チャネル周波数間隔と、伝送路光ファイバへの入力パワーと伝送路光ファイバの波長分散、波長分散スロープ、屈折率、非線形屈折率、損失係数、長さ、実行断面積をパラメータとし、各チャネルにおける四光波混合による受信端における光電界成分を計算によって求め、四光波混合クロストークを前置補償する補償波形を求めることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の光信号送信装置であって、前記変調器駆動信号波形設定手段は、前記光ベクトル変調器を構成する2並列のマッハツェンダ型光変調器の駆動電圧―光出力特性の逆特性に前記補償波形を入力することで、変調器の駆動電圧を設定することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、前記光分波器からの出力を2分岐する第1の光カプラと、送信するデータ系列を用いて変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を補償する補償用変調器駆動信号波形を設定する補償用変調器駆動信号波形設定手段と、前記第1の光カプラの一方の出力を入力し、前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加して、送信光信号を生成する光ベクトル変調器と、前記第1の光カプラの他方の出力を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形を光搬送波に印加し補償送信信号光を生成する補償用光ベクトル変調器と、前記光ベクトル変調器からの出力と前記補償用光ベクトル変調器からの出力を合波する第2の光カプラと前記第2の光カプラからの出力を合波させる光合波器とを備えることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、前記光分波器からの出力を2分岐する第3の光カプラと、前記第3の光カプラからの出力の一方を入力し、2分岐する第4の光カプラと、前記第3の光カプラからの出力の他方を入力し、2分岐する第5の光カプラと、送信するデータ系列を用いて変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、送信データ系列を用いて光非線形波形劣化を補償する補償用変調器駆動信号波形を設定する補償用変調器駆動信号波形設定手段と、前記第4の光カプラの出力の一方を入力し、前記変調器駆動信号波形のI成分を光搬送波に印加する第1のMZ型変調器と、前記第4の光カプラの出力の他方を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形のI成分を光搬送波に印加する第2のMZ型変調器と、前記第5の光カプラの出力の一方を入力し、前記変調器駆動信号波形のQ成分を光搬送波に印加する第3のMZ型変調器と、前記第5の光カプラの出力の他方を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形のQ成分を光搬送波に印加する第4のMZ型変調器と、前記第1のMZ型変調器の出力と前記第2のMZ型変調器の出力を合波する第6の光カプラと、前記第3のMZ型変調器の出力と前記第4のMZ型変調器の出力を合波する第7の光カプラと、前記第7の光カプラからの出力を入力し、前記第6の光カプラ出力とπ/2の位相差を与える位相器と、前記第6の光カプラ出力と前記位相器の出力を合波する第8の光カプラと、前記第8の光カプラ出力を合波させる光合波器とを備えることを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、波長分割多重伝送において光信号を送信する方法であって、光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光である多波長位相同期光を発生させることと、前記多波長位相同期光を波長ごとの搬送波に分波することと、送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を前置補償する変調器駆動信号波形を設定することと、前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加して連続光を変調し、送信光信号を生成することと、前記送信光信号を合波して送信することとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、FWMクロストークによる受信波形劣化を低減する光信号送信装置を実現することが可能になる。
本発明の第一の実施形態に係る光非線形光信号送信装置の構成例を示す図である。 図1の光ベクトル変調器の構成例を示す図である。 図1の変調器駆動信号波形設定手段の構成例を示す図である。 図3の四光波混合光補償信号波形演算機能の構成例を示す図である。 図4の四光波混合光補償I-Q成分演算機能の構成例を示す図である。 図3の変調器駆動振幅設定機能の構成例を示す図である。 光ベクトル変調器を構成するMZ型光変調器の駆動電圧-光出力特性を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る構成例において、Back-to-Backでの受信アイダイアグラムのシミュレーション結果を示す図であり、(a)はI成分、(b)はQ成分を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る構成例において、Back-to-Backでの受信信号点分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明によるFWMクロストーク補償をせず、送信パワー5.0dBm/chで零分散シフトファイバに伝送させた場合の受信アイダイアグラムのシミュレーション結果を示す図であり、(a)はI成分、(b)はQ成分を示す図である。 本発明によるFWMクロストーク補償をせず、送信パワー5.0dBm/chで零分散シフトファイバに伝送させた場合の受信信号点分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る構成例において、光変調器駆動信号波形および各チャネルのプリコーディングデータのシミュレーション結果例を示す図であり、(a)はI成分、(b)はQ成分を示す図である。 図12のシミュレーション結果において、光ベクトル変調器を構成するMZ型光変調器の駆動電圧-光出力特性を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る構成例において、送信パワー5.0dBm/chで零分散シフトファイバに伝送させた場合の受信アイダイアグラムのシミュレーション結果を示す図であり、(a)はI成分、(b)はQ成分を示す図である。 本発明の第一の実施形態に係る構成例において、送信パワー5.0dBm/chで零分散シフトファイバに伝送させた場合の受信信号点分布のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第二の実施形態に係る光非線形光信号送信装置の構成例を示す図である。 図16の変調器駆動信号波形設定手段の構成例を示す図である。 本発明の第三の実施形態に係る光非線形光信号送信装置の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態は、WDM伝送における光信号送信装置に係る実施形態である。図1に第一の実施形態の構成例を示す。この送信装置100は、複数波長の光位相が同期した多波長光を発生する光位相同期多波長光源102と、発生した多波長光を波長ごとに分離する光分波器104と、各波長の光をそれぞれの変調器駆動信号で変調する光ベクトル変調器106−1〜106−Mと、これらの変調信号光を合波する光合波器108と、各チャネルのデータパターンからFWMクロストークを前置補償する変調器駆動信号波形を生成する変調器駆動信号波形設定手段110とを備えている。シミュレーション結果等においては、DQPSK方式、波長多重数が3波の場合を例に説明するが、本実施形態は任意の変調方式、任意の波長多重数に適用できること留意されたい。
光信号送信装置100は、WDM信号光の搬送波として、光位相同期多波長光を用いる。一般的には光位相同期多波長光の各光周波数はWDM信号光周波数に一致しており、周波数配置は等間隔である。光位相同期多波長光とは、隣接する各光周波数モードの光周波数差と光位相差が高確度に制御された光、すなわち各光周波数モード間のビート信号を検出するとその周波数と位相が時間的に非常に安定なものを想定する。光位相同期多波長光源102の実現方法としては、レーザ光源からの単一周波数モードまたは複数周波数モードの光の強度または位相を変調して、変調前より多くの複数周波数モードに変換する方法や、モード同期レーザの複数周波数モードを用いる方法、または、前述のように発生させた複数周波数モードを非線形光学媒質中の光カー効果のひとつである自己位相変調効果によるスペクトル拡大を利用する方法がある。光ベクトル変調器には、例えば電気光学効果を利用したマッハツェンダ(MZ)型光変調器を2台平行に並べて配列した構成が既に存在している。その構成例を図2に示す。この変調器200では、各MZ型光変調器202、204の両光路間の光位相差を光位相調整器206でπ/2に設定し、任意の振幅と位相を変調できる。
光位相同期多波長光源102の出力光は、光分波器104で各チャネルの搬送波として分波され、各チャネルの光ベクトル変調器106−1〜106−Mに入射する。光ベクトル変調器106で各チャネルの送信データをそれぞれ個別に変調し、光合波器108にて合波することで、WDM信号を送信する。また、本発明の装置では光分波器104から光合波器108までの各チャネルの光路において、各光路の光位相関係を保持する必要がある。そのため、例えば、光分波器104から光合波器108までの光回路を集積化しても良い。この光分波器や光合波器、光変調器を集積化する光集積化回路の実現例としては、ガラスを主成分とする光平面回路やインジウムリンを主成分とする光回路にMZ型光変調器を集積化する技術などが既に存在している。
光ベクトル変調器106を駆動する電気信号波形は、変調器駆動信号波形設定手段110にて、伝送路ファイバ内で発生するFWMクロストークを補償するよう予め演算された波形である。光角周波数ωnのチャネルn(n = 1,...,M)の主信号光の光電界包絡線をEsign(t)、光位相をφn(t)とすると、送信光電界Etxn(t)は、次式のように表せる。
Figure 2010219779
また、そのチャネルの同一周波数に混入するFWMクロストーク光の光電界包絡線をΔExtn(t)、光位相をΔφxtn(t)とする。ここで、ΔExtn(t)とΔφxtn(t)は、WDM信号光の光ファイバ伝送において、チャネルnに混入する様々なWDM信号光の組合せで発生するFWMクロストーク光を合成したものとする。受信端では、主信号光とFWMクロストーク光の両方が入力され、その受信光電界Erxn(t)は、次式のように表せる。
Figure 2010219779
ここで、Erxn(t)の実部のみをとると受信端での信号光は次式で表せる。
Figure 2010219779
本発明では、WDM信号光間の光位相関係が同期しているので、上式で表されているFWMクロストーク光による波形劣化は決定論的になる。そのため、そのFWMクロストーク光を予め送信端で予等化することで、受信端での波形劣化を低減できる。数式(3)のクロストーク光成分を受信端で打消すような予等化を行うと、送信端補償信号光電界Etxcn(t)は次式で表せる。
Figure 2010219779
この式の第一項は光ベクトル変調器106の同相成分(I成分)として、第二項は直交成分(Q成分)として作り出すことができる。
図3に変調器駆動信号波形設定手段の構成例を示す。ここでは、DQPSK方式の場合を例に説明するが、本発明は任意の変調方式に適用できることに留意されたい。変調器駆動信号波形設定手段300は、チャネル1〜Mに割り当てられたデータ1〜Mを受信側で遅延検波できるように各データをプリコードするDQPSKプリコーダ302−1〜302−Mと、プリコーディングされたデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,Mから各送信チャネルの送信光位相φ1〜φMを割り当てる送信光位相設定機能304−1〜304−Mと、各送信チャネルの送信振幅Esig1〜EsigMを割り当てる送信光振幅設定機能306と、送信光位相φ1〜φMと送信振幅Esig1〜EsigMから受信端でFWMクロストーク光による波形劣化を補償する補償信号のI成分およびQ成分を算出するFWM光補償信号波形演算機能308−1〜308−Mと、プリコーディングされたデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,MとFWM光補償信号のI成分およびQ成分から光変調器を駆動する信号波形を設定する変調器駆動振幅設定機能310−1〜310−Mとを備えている。
変調器駆動信号波形設定手段300では、DQPSKプリコーダ302により、各チャネルの送信信号データ1〜Mをシリアル−パラレル変換してI成分およびQ成分のデータを作り、それらをそれぞれ受信側で遅延検波できるようにプリコーディングする(非特許文献4)。プリコーディングデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,Mは、送信光位相設定機能304と変調器駆動振幅設定機能310に入力される。送信光位相設定機能304では、表1に従い、プリコーディングデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,Mから送信光位相φ1〜φMを設定する。
Figure 2010219779
送信光振幅設定機能306では、送信信号の送信パワーP0から送信振幅E0を演算し、E0を送信振幅Esig1〜EsigMに設定する(本構成例ではDQPSK方式を想定しているのでEsig1〜EsigM = E0と設定する。)。P0とE0の関係は次式で与えられる。
Figure 2010219779
送信光位相φ1〜φMと送信振幅Esig1〜EsigMはFWM光補償信号波形演算機能308に入力する。FWM光補償信号波形演算機能308では、送信光位相φ1〜φM、送信振幅Esig1〜EsigM、チャネル波長、チャネル番号、チャネル数、チャネル周波数間隔、伝送路ファイバの波長分散、波長分散スロープ、非線形屈折率、損失係数、およびファイバ長を用いて各チャネルにおける受信端でのFWMクロストーク光電界成分を演算し、この演算結果から受信端でFWMクロストークによる波形劣化を予等化する補償信号のI成分およびQ成分を算出する。FWM光補償信号波形演算機能の構成例は、図4に示し、後ほど説明する。プリコーディングデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,M(0≦dI,n≦1、0≦dQ,n≦1)とFWM光補償信号のI成分およびQ成分は変調器駆動振幅設定機能310に入力する。変調器駆動振幅設定機能310では、プリコーディングデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,MにFWM光補償信号のI成分およびQ成分を重畳することで、FWM光補償を予等化可能な変調器駆動信号波形V´I,1、V´Q,1〜V´I,M、V´Q,Mを設定する。変調器駆動振幅設定機能の構成例は図6に示し、後ほど説明する。
図4に四光波混合光補償信号波形演算機能の構成例を示す。この波形演算機能400は、位相不整合量演算機能402と、縮退係数選択機能404と、FWM発生組合せ選択機能406と、振幅選択機能408と、位相選択機能410と、四光波混合光振幅演算機能412と、四光波混合光位相演算機能414と、四光波混合光補償I-Q成分演算機能416とを備える。波形演算機能400には、次の定数が入力される。すなわち、チャネル波長λn、チャネル周波数間隔Δf、波長分散Dn、波長分散スロープDs、非線形屈折率n2、ファイバ損失係数α、ファイバ長L、ファイバ屈折率n0、ファイバ実効断面積Aeff、ファイバ入力パワーP、チャネル番号n、チャネル数Mである。
FWM光補償信号波形演算機能400は、送信光位相φ1〜φM、送信振幅Esig1〜EsigM、チャネル波長λn、チャネル番号n、チャネル周波数間隔Δf、伝送路ファイバの波長分散Dn、波長分散スロープDs、非線形屈折率n2、損失係数α、屈折率n0、実効断面積Aeff、および伝送路ファイバ長Lから、FWM補償信号のI成分およびQ成分を算出する。ここでは、チャネルnを例にFWM光補償信号波形演算機能の構成例を説明する。
チャネルnでは、チャネル番号としてnが設定される。チャネルnの波長におけるFWM発生の組合せは、FWM発生組合せ選択機能406で設定される。FWM組合せ選択機能では、FWM光を構成する3つの電界のチャネル番号i, j, kを用いて、次式を満たす組合せ(i, j, k)を求める。
n = i+j-k(ただし、j ≠ k)
(1 ≦ i+j-k ≦ M) ・・・(6)
ここで、チャネルnにおいて、全チャネル番号より求めた数式(6)の関係を満足するi, j, kの組合せをSn,1〜Sn,sとする。sは、チャネルnにおいて発生するFWM光の全組合せの総数を表す。例えば、M=4、n=2のとき、s=2であり、S2,1=(1,3,2)、S2,2=(1,4,3)である。
振幅選択機能408では、チャネルnにおいて、FWM光発生組合せSn,1〜Sn,sと電界振幅Esig1〜EsigMから、電界振幅成分(Ei,n,1 , Ej,n,1 , Ek,n,1 , En,n,1)〜(Ei,n,s , Ej,n,s , Ek,n,s , En,n,s)を出力する。
同様に位相選択機能410では、チャネルnにおいて、FWM光発生組合せSn,1〜Sn,sと電界位相φ1〜φMから、電界位相成分(φi,n,1 , φj,n,1 , φk,n,1 , φn,n,1)〜(φi,n,s , φj,n,s , φk,n,s , φn,n,s)を出力する。
位相不整合量演算機能402では、チャネルnにおけるFWM発生組合せSn,s、チャネル波長λn、チャネル周波数間隔Δf、伝送路ファイバの波長分散Dn、および波長分散スロープDsを用いて位相不整合量Δkn,sを求める。このΔkn,sは次式で与えられる。
Figure 2010219779
ただし、c0は光速である。
縮退係数選択機能404では、チャネルnにおける位相不整合量Δkn,sと、FWM発生組合せSn,sを用いてFWM光の縮退係数Di,jを求める。Di,jは、Sn,sのiとjが等しいときDi,j=3となり、iとjが等しくないときDi,j=6となる。
四光波混合光振幅演算機能412では、振幅選択機能408からの電界振幅成分(Ei,n,1 , Ej,n,1 , Ek,n,1 , En,n,1)〜(Ei,n,s , Ej,n,s , Ek,n,s , En,n,s)と、縮退係数Di,j、位相不整合量Δkn,s、非線形屈折率n2、ファイバ損失係数α、ファイバ長L、ファイバ屈折率n0、およびファイバ実効断面積Aeffを用いて、FWMクロストークの光電界振幅ΔEn,sを求める。その演算式は次式で与えられる。
Figure 2010219779
ここでPxtn,sは次式で表せる(非特許文献5)。
Figure 2010219779
ここで、Pi、Pj、Pkはチャネルi, j, kの送信パワーを表す。また、χxxxx (3)は3次の非線形感受率を表し、次式で与えられる。
Figure 2010219779
一方、四光波混合光位相演算機能414では、位相選択機能410からの電界位相成分(φi,n,1 , φj,n,1 , φk,n,1 , φn,n,1)〜(φi,n,s , φj,n,s , φk,n,s , φn,n,s)と、位相不整合量Δkn,sおよびファイバ損失係数αを用いて、FWMクロストークの光電界位相差Δφn,sを求める。Δφn,sはチャネルnの主信号光に対する位相差である。この演算式は次式で与えられる。
Figure 2010219779
ここでδθn,sは位相不整合量Δkn,sによって伝送光ファイバ出力のFWM光が位相回転する位相シフト量を表す。
四光波混合光補償I-Q成分演算機能416では、FWMクロストークの光電界振幅ΔEn,s、光電界位相差Δφn,s、およびチャネルnの光電界振幅En,n,sから四光波混合光補償波形のI成分およびQ成分を求める。図5に四光波混合光補償I-Q成分演算機能の構成例を示す。この演算機能500では、チャネルnにおけるs個のFWM光電界の合成成分のI成分を求めるFWM光電界合成I成分演算機能502と、そのもう一方のQ成分を求めるFWM光電界合成Q成分演算機能504と、FWM光電界合成振幅演算機能506と、FWM光電界合成位相演算機能508と、補償光電界振幅比設定機能510とを備える。
FWM光電界合成I成分演算機能502では、ΔEn,sとΔφn,sからFWM光電界の合成のI成分ΔEI,nを求める。ΔEI,nは次式で与えられる。
Figure 2010219779
同様に、FWM光電界合成Q成分演算機能504では、ΔEn,sとΔφn,sからFWM光電界の合成のQ成分ΔEQ,nを求める。ΔEQ,nは次式で与えられる。
Figure 2010219779
FWM光電界合成振幅演算機能506では、ΔEI,nとΔEQ,nから受信端におけるFWM光電界の合成振幅ΔEfwmnを求める。ΔEfwmnは次式で与えられる。
Figure 2010219779
FWM光電界合成位相演算機能508では、ΔEI,nとΔEQ,nから受信端におけるFWM光電界の合成位相Δφfwmnを求める。Δφfwmnは次式で与えられる。
Figure 2010219779
補償光電界振幅比設定機能510では、チャネルnの主信号の光電界振幅En,n,sとFWM光電界の合成振幅ΔEfwmnの振幅比および補償信号の振幅成分を求めるため、ΔEfwmnと -1/En,n,sを積算器で積算し、その結果を出力する。
四光波混合光補償信号波形演算機能500のチャネルnにおける出力であるCI,nとCQ,nは、補償光電界振幅比設定機能510の出力-ΔEfwmn/En,n,sとFWM光電界合成位相演算機能508の出力Δφfwmnからそれぞれ、次式で与えられる。
Figure 2010219779
ここで、図3に示す変調器駆動振幅設定機能の構成例を図6に示す。この変調器駆動振幅設定機能600は、MZ型光変調器駆動電圧比調整演算機能602と、MZ型光変調器出力線形化振幅設定機能604とを備える。MZ型光変調器駆動電圧比調整演算機能602では、光ベクトル変調器(図1の106)のI成分用MZ型光変調器(図2の202)およびQ成分用MZ型光変調器(図2の204)を駆動する電圧のピーク間(Peak-to-Peak)電圧をそれぞれ2Vπ(ただし、VπはMZ型光強度変調器の半波長電圧)に調整するため、変調器駆動電圧dI,n、dQ,nと補償光電界振幅比CI,n、CQ,n (0≦CI,n≦1、0≦CQ,n≦1)から変調器駆動電圧VI,n、VQ,nを求める。VI,n、VQ,nはそれぞれ次式で与えられる。
Figure 2010219779
ここで、光ベクトル変調器を構成するMZ型光変調器の駆動電圧-光出力特性を図7に示す。MZ型光変調器の消光点(消光電圧)をV0とすると、駆動電圧-光出力特性は次式で表せる。
Figure 2010219779
ただし、IoutはMZ型光変調器の光出力を、Vは駆動電圧を表している。
上式のとおり、光出力Ioutは、駆動電圧Vに対して線形の応答を示さない。すなわち、変調器駆動電圧VI,n、VQ,nを駆動電圧とした場合、その光出力は線形の応答を示さない。そこで、駆動電圧に対して線形の光出力となるように、図6中のMZ型光変調器出力線形化振幅設定手段604で光変調器駆動電圧の振幅を調整する。MZ型光変調器の光出力を線形化するには、VI,n(VQ,n)の線形出力YI,n(YQ,n)をMZ型光変調器の駆動電圧-光出力特性の逆特性に入力すればよい。この関係は次式で与えられる。
Figure 2010219779
上式のV´I,nおよびV´Q,nをそれぞれI成分およびQ成分の補償用変調器駆動電圧と呼ぶ。
図1の光ベクトル変調器106でI成分用MZ型光変調器(図2の202)はV0のバイアス電圧を与えてV´I,nで駆動し、Q成分用MZ型光変調器(図2の204)はV0のバイアス電圧を与えてV´Q,nで駆動することで送信信号光を生成すると、信号光の受信端でのFWMクロストークによる受信波形劣化を低減できる。
図1から図7に示した本発明の光非線形光信号送信装置の第一の実施形態に係る構成例におけるFWMクロストーク補償動作を図8から図14に示すシミュレーション結果を使って説明する。なおここでは、DQPSK方式における波長多重数が3波の場合を例に説明するが、本実施形態は任意の変調方式、任意の波長多重数に適用できること留意されたい。たとえば、IM-DD方式の場合には、表1のマッピングがφに関するものではなくて、Esig(0 or 1)に関するものとなる。
シミュレーションでは、ビットレート50Gbit/sのNon Return to Zero(NRZ)-DQPSK信号、多波長位相同期光源の中心波長を1551.52nm、周波数間隔50GHz、受信端の光バンドパスフィルタの3dB帯域幅を50GHzとした。また、伝送路光ファイバは分散シフトファイバとし、各伝送路パラメータは、零分散波長1550.95nm、分散スロープ0.066ps/(nm2 km)、非線形屈折率2.6*10-20m2/W、ファイバ損失係数0.215dB/km、ファイバ長20km、ファイバ屈折率1.45、ファイバ実効断面積50μm2とした。
図8は前記シミュレーション条件におけるBack-to-BackのI成分およびQ成分の受信アイダイアグラム、図9はI成分およびQ成分の受信信号点をマッピングしたグラフである。なお、ここでの結果は伝送途中の光アンプでの光雑音(自然放出光)を付加していない結果である。また、光アンプでの光雑音を付加した場合、ビットエラーレート(BER)10-9を満たす光対雑音比(OSNR)値は約19.4dBであった。
図10は本発明によるFWMクロストーク補償をしなかった場合の、送信パワー5.0dBm/chでのI成分およびQ成分の受信アイダイアグラムである。図8のアイダイアグラムに比べ、図10のアイダイアグラムはチャネル2と3によって発生するFWM光がチャネル1へのコヒーレントクロストークとなり、その影響により受信波形が劣化している。図11は、このときのI成分およびQ成分の受信信号点をマッピングしたグラフである。波形劣化の影響で各信号点の分布は図9に比べ拡がっている。また、FWMクロストークを補償せず光アンプでの光雑音を付加した場合、ビットエラーレート(BER)10-9を満たすOSNR値は約23.3dBであった。
図12から図15に前記シミュレーション条件における本発明を用いたFWMクロストーク補償の動作を示す。図12は送信パワー5.0dBm/chの場合の補償用変調器駆動電圧波形であり、(a)はI成分、(b)はQ成分である。図12は3波のうち最短波のチャネル1を補償し、その他の2チャネルは同一のデータパターンとした場合の動作条件である。光ベクトル変調器を構成する2並列のMZ型光変調器のVπはともに1.5V、バイアス電圧V0はともに1.5Vに設定する。補償用変調器駆動電圧のピーク電圧をV+1,ULとし、電圧値を図12(a)、(b)のように順次V+1,LL、V-1,LL、V-1,ULとする。図13は、このときのMZ型光変調器の駆動電圧-光出力特性である。光出力I1,ULとI1,LLの比率I1,UL/I1,LLは約0.7である。
図14は本発明によるFWMクロストークを補償した場合の、送信パワー5dBm/chでのI成分およびQ成分の受信アイダイアグラムである。図14では、図10のアイダイアグラムでみられた受信波形劣化が抑えられ、FWMクロストークによる波形劣化が低減されている。図15はこのときのI成分およびQ成分の受信信号点をマッピングしたグラフである。ここでも波形劣化の影響が低減され各信号点の分布が図11に比べ収束しているのがわかる。また、FWMクロストーク補償し光アンプでの光雑音を付加した場合、ビットエラーレート(BER)10-9を満たすOSNR値は約20.0dBであった。
(第二の実施形態)
図16に本発明の光非線形光信号送信装置の第二の実施形態に係る構成例を示す。この送信装置1600は、複数波長の光位相が同期した多波長光を発生する光位相同期多波長光源1602と、発生した多波長光を波長ごとに分離する光分波器1604と、光分波器からの出力を分岐する光カプラと、各チャネルのデータパターンから変調器を駆動する信号波形を生成する変調器駆動信号波形設定手段1606と、各チャネルのデータパターンからFWMクロストークを補償する補償信号波形を生成する補償用変調器駆動信号波形設定手段1608と、各波長の光をそれぞれの変調器駆動信号で変調する光ベクトル変調器1610−1〜1610−Mと、各波長の光をそれぞれの補償用変調器駆動信号で変調する補償用光ベクトル変調器1612−1〜1612−Mと、光ベクトル変調器と補償用光ベクトル変調器の出力を合波する光カプラと、各チャネルの変調光を合波する光合波器1614とを備えている。
ここでは、DQPSK方式を用いて本実施例の構成例を説明するが、本実施形態は任意の変調方式に適用できること留意されたい。変調器駆動信号波形設定手段1606は、DQPSKプリコーダの出力dI,n、dQ,nを光ベクトル変調器1610のVπの2倍の電圧(2Vπ)となるように設定する。このとき2Vπの電圧を得るために変調器ドライバを用いても良い。
補償用変調器駆動信号波形設定手段の構成例を図17に示す。補償用変調器駆動信号波形設定手段1700は、変調器駆動信号波形設定手段(図16の1606)でプリコーディングされたデータdI,1、dQ,1〜dI,M、dQ,M(図16の※)から各送信チャネルの送信光位相φ1〜φMを割り当てる送信光位相設定機能1702−1〜1702−Mと、各送信チャネルの送信振幅Esig1〜EsigMを割り当てる送信振幅設定機能1704と、送信光位相φ1〜φMと送信振幅Esig1〜EsigMから受信端でFWMクロストーク光による波形劣化を補償する補償信号のI成分およびQ成分を算出するFWM光補償信号波形演算機能1706−1〜1706−Mと、補償信号のI成分およびQ成分から光変調器を駆動する信号波形を設定する変調器駆動振幅設定機能1708−1〜1708−Mとを備えている。送信光位相設定機能1702、送信振幅設定機能1704、およびFWM光補償信号波形演算機能1706は第一の実施例の図3から図5で説明したものと同様の構成とすることができる。変調器駆動振幅設定機能は、第一の実施例の図6中のMZM出力線形化振幅設定機能のVI,n(VQ,n)をCI,n(CQ,n)と置き換えることで同様の構成とすることができる。
ここで、光ベクトル変調器(図16の1610)で生成された主信号光と補償用光ベクトル変調器(図16の1612)で生成された補償光の振幅比を調整する方法は、各チャネルの光ベクトル変調器と補償用光ベクトル変調器に入力する光の分岐比を変えても良いし、補償用光ベクトル変調器の光路へ可変減衰器を挿入しても良いし、補償用光ベクトル変調器の駆動電圧を調整してその光出力を調整しても良い。
(第三の実施形態)
図18に本発明の光非線形光信号送信装置の第三の実施形態に係る構成例を示す。この送信装置1800は、複数波長の光位相が同期した多波長光を発生する光位相同期多波長光源1802と、発生した多波長光を波長ごとに分離する光分波器1804と、各チャネルのデータパターンから変調器を駆動する信号波形を生成する変調器駆動信号波形設定手段1806と、各チャネルのデータパターンからFWMクロストークを補償する補償信号波形を生成する補償用変調器駆動信号波形設定手段1808と、光分波器からの出力を分岐する光カプラ1810−1〜1810−Mと、各波長の光をそれぞれの変調器駆動信号と補償用変調器駆動信号で変調するMZ型光変調器1812a−1〜1812a−M、1812b−1〜1812b−Mと、π/2の光位相差をつける光位相調整器1814−1〜1814−Mと、I成分およびQ成分の変調光を合波する光カプラ1816−1〜1816−Mと、光カプラからの出力を合波する光合波器1818とを備えている。
ここでは、DQPSK方式を用いて本実施例の構成例を説明するが、本実施形態は任意の変調方式に適用できること留意されたい。変調器駆動信号波形設定手段1806と、補償用変調器駆動信号波形設定手段1808の構成例は、第二の実施形態の図16と図17で説明したものと同様の構成とすることができる。
各チャネルにおいては、I成分変調用およびQ成分変調用の並列MZ型光変調器1812aおよび1812bが並列に配列し、片方の光路に光位相調整器1814が配置してある。光位相調整器は、両光路の位相差がπ/2となるように調整される。I成分変調用の並列MZ型光変調器1812aの片方のMZ型光変調器には変調器駆動信号波形設定手段1806からのDQPSKプリコーダの出力dI,n、dQ,nがMZ型光変調器のVπの2倍の電圧(2Vπ)となるように入力され、もう一方のMZ型光変調器には補償用変調器駆動信号波形設定手段1808からの補償用信号波形V´I,n、V´Q,nが入力される。このとき、各々のMZ型光変調器で生成された主信号光と補償光の振幅比を調整する方法は、並列MZ型光変調器の光分岐比を変えても良いし、V´I,nとV7Q,nが入力するMZ型光変調器の光路へ可変減衰器を挿入しても良いし、V´I,nとV´Q,nが入力するMZ型光変調器の駆動電圧を調整してその光出力を調整しても良い。Q成分変調用の並列MZ型光変調器もI成分変調用と同様の動作とする。
100 光信号送信装置
200 光ベクトル変調器
202 マッハツェンダ型光変調器
204 マッハツェンダ型光変調器
206 光位相調整器
300 変調器駆動信号波形設定手段
400 四光波混合光補償信号波形演算機能
500 四光波混合光補償I-Q成分演算機能
600 変調器駆動振幅設定機能
1600 光信号送信装置
1700 補償用変調器駆動信号波形設定手段
1800 光信号送信装置
1810 光カプラ
1812 マッハツェンダ型光変調器
1814 光位相調整器
1816 光カプラ

Claims (8)

  1. 光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、
    前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、
    送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を前置補償する変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、
    前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加し、前記光分波器からの連続光を変調し、送信光信号を生成する光ベクトル変調器と、
    前記送信光信号を合波させる光合波器と
    を備えることを特徴とする光信号送信装置。
  2. 前記変調器駆動信号波形設定手段は、
    送信するデータ系列から送信光信号の振幅を設定する機能と、
    送信するデータ系列から送信光信号の位相を設定する機能と、
    伝送路光ファイバ中で発生する四光波混合光を送信端で補償する四光波混合光補償波形を演算する四光波混合光補償波形演算機能と、
    送信データ系列と前記四光波混合光補償波形から光変調器を駆動する電圧振幅を設定する機能と
    を備えた請求項1記載の光信号送信装置。
  3. 請求項2に記載の光信号送信装置であって、
    前記四光波混合光補償波形演算機能は、クロストークとなる伝送路光ファイバ中で発生する四光波混合光の受信端における光電界成分を求め、そのクロストーク光と同振幅・逆位相となる光電界成分を生成する変調器駆動信号波形を設定することを特徴とする光信号送信装置。
  4. 請求項3に記載の光信号送信装置であって、
    前記四光波混合光補償波形演算機能は、前記送信光信号の振幅と前記送信光信号の位相、チャネル数、チャネル番号、チャネル周波数、チャネル周波数間隔と、伝送路光ファイバへの入力パワーと伝送路光ファイバの波長分散、波長分散スロープ、屈折率、非線形屈折率、損失係数、長さ、実行断面積をパラメータとし、各チャネルにおける四光波混合による受信端における光電界成分を計算によって求め、四光波混合クロストークを前置補償する補償波形を求めることを特徴とする光信号送信装置。
  5. 前記変調器駆動信号波形設定手段は、
    前記光ベクトル変調器を構成する2並列のマッハツェンダ型光変調器の駆動電圧―光出力特性の逆特性に前記補償波形を入力することで、変調器の駆動電圧を設定することを特徴とする請求項4に記載の光信号送信装置。
  6. 光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、
    前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、
    前記光分波器からの出力を2分岐する第1の光カプラと、
    送信するデータ系列を用いて変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、
    送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を補償する補償用変調器駆動信号波形を設定する補償用変調器駆動信号波形設定手段と、
    前記第1の光カプラの一方の出力を入力し、前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加して、送信光信号を生成する光ベクトル変調器と、
    前記第1の光カプラの他方の出力を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形を光搬送波に印加し補償送信信号光を生成する補償用光ベクトル変調器と、
    前記光ベクトル変調器からの出力と前記補償用光ベクトル変調器からの出力を合波する第2の光カプラと
    前記第2の光カプラからの出力を合波させる光合波器と
    を備えることを特徴とする光信号送信装置。
  7. 光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光を発生させる多波長位相同期光源と、
    前記多波長位相同期光源からの出力を波長ごとの搬送波に分波する光分波器と、
    前記光分波器からの出力を2分岐する第3の光カプラと、
    前記第3の光カプラからの出力の一方を入力し、2分岐する第4の光カプラと、
    前記第3の光カプラからの出力の他方を入力し、2分岐する第5の光カプラと、
    送信するデータ系列を用いて変調器駆動信号波形を設定する変調器駆動信号波形設定手段と、
    送信データ系列を用いて光非線形波形劣化を補償する補償用変調器駆動信号波形を設定する補償用変調器駆動信号波形設定手段と、
    前記第4の光カプラの出力の一方を入力し、前記変調器駆動信号波形のI成分を光搬送波に印加する第1のMZ型変調器と、
    前記第4の光カプラの出力の他方を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形のI成分を光搬送波に印加する第2のMZ型変調器と、
    前記第5の光カプラの出力の一方を入力し、前記変調器駆動信号波形のQ成分を光搬送波に印加する第3のMZ型変調器と、
    前記第5の光カプラの出力の他方を入力し、前記補償用変調器駆動信号波形のQ成分を光搬送波に印加する第4のMZ型変調器と、
    前記第1のMZ型変調器の出力と前記第2のMZ型変調器の出力を合波する第6の光カプラと、
    前記第3のMZ型変調器の出力と前記第4のMZ型変調器の出力を合波する第7の光カプラと、
    前記第7の光カプラからの出力を入力し、前記第6の光カプラ出力とπ/2の位相差を与える位相器と、
    前記第6の光カプラ出力と前記位相器の出力を合波する第8の光カプラと、
    前記第8の光カプラ出力を合波させる光合波器と
    を備えることを特徴とする光信号送信装置。
  8. 波長分割多重伝送において光信号を送信する方法であって、
    光搬送波間の光位相が同期した複数の連続光である多波長位相同期光を発生させることと、
    前記多波長位相同期光を波長ごとの搬送波に分波することと、
    送信するデータ系列を用いて光非線形波形劣化を前置補償する変調器駆動信号波形を設定することと、
    前記変調器駆動信号波形を光搬送波に印加して連続光を変調し、送信光信号を生成することと、
    前記送信光信号を合波して送信することと
    を備えることを特徴とする方法。
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