JP2010200241A - 無線中継局、無線通信システム、及び無線通信方法 - Google Patents

無線中継局、無線通信システム、及び無線通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中継伝送を行う無線端末の平均的な伝送品質を向上させる無線中継局を提供すること。
【解決手段】互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信部と、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更部と、周波数変更部で周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重部と、信号多重部で生成された多重信号を基地局に送信する信号送信部と、を備える、無線中継局が提供される。
【選択図】図5

Description

本発明は、無線中継局、無線通信システム、及び無線通信方法に関する。
次世代以降の無線通信では通信帯域をより広く確保するため、利用される無線周波数帯が高くなることが予定されている。このように無線周波数帯が高くなると、当然に電波の伝播損失が大きくなり、個々の無線端末又は基地局から発信された電波の到達距離が短くなってしまう。そのため、現世代と同等のセル半径を維持するためには、信号を乗せた電波を中継する無線中継局を設ける必要がある。無線中継局を設けることで、無線基地局に電波が到達しないエリアにおいても、無線端末から発信された信号を基地局まで到達させることが可能になる。
また、複数の無線中継局を設けた多中継システムの運用も模索されている。例えば、3GPP(3rd Generation Partnership Project)においてV−MIMO(Virtual−MIMO)又はマルチユーザMIMO(以下、MU−MIMO)と呼ばれる伝送方式の規格化が進められている。この方式では、複数の無線端末から同じタイミングで信号が送信される。複数の無線端末から送信された信号は空間多重され、基地局に設けられた複数のアンテナで受信される。そして、基地局では、受信した空間多重信号から各無線端末の送信信号が分離され、各無線端末により送信された送信データが復元される。この方式を用いると、伝播特性の良い状態でNユーザが一度にデータを伝送できるようになるため、1ユーザがN倍のデータ伝送を行うよりも基地局当りのスループットを向上させることが可能になる。
なお、無線中継局を設けるようになると、無線端末と無線中継局との間の伝送路(以下、中継前伝送路)における伝搬特性と、無線中継局と基地局との間の伝送路(以下、中継後伝送路)における伝搬特性との違いに起因する通信品質の劣化が問題となる。例えば、中継前伝送路の周波数選択性を考慮して適切な帯域で信号を送信したとしても、その帯域における中継後伝送路の周波数選択性による影響を受けて信号品質が劣化してしまう。この問題に対し、下記の特許文献1には、1つの無線端末から送信されたOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)信号のサブキャリアを無線中継局で適切にインターリーブすることにより、中継前伝送路で劣化していないサブキャリア信号が中継後伝送路で劣化するのを抑制する技術が開示されている。
特開2007−295569号公報
しかしながら、上記の文献には、1つの無線端末から送信されたOFDM信号のサブキャリアをインターリーブする方法しか記載されていない。そのため、当該方法をMU−MIMO方式の多中継システムに適用するには更なる工夫が必要になる。また、複数の無線端末を含む多中継システムに対し、上記の文献に記載の技術を単純に適用しようとすると、無線中継局の数が増加するに連れて無線端末から基地局に至る伝送経路の数が著しく増大してしまう。基地局に複数のアンテナを設けた場合、スケジューラが探索すべき経路の数(以下、探索数)は更に大きく増大してしまう(図1を参照)。その結果、無線中継局の増加や基地局のアンテナ数増加に伴ってスケジューラへの負荷が増大してしまう。
また、MU−MIMO方式を適用する場合、全ての無線端末の組み合わせについてSINR(Signal power to Interference plus Noise power Ratio)が必要になる。そのため、探索すべき経路の数は、無線端末の数、各無線端末が利用する帯域の数、無線中継局の数、各無線中継局が利用する帯域の数、及び基地局のアンテナ数を積算した数になる(図2を参照)。その結果、MU−MIMO方式を適用する際には、無線中継局の増加や基地局のアンテナ数増加に伴ってスケジューリングに要する負荷が更に増大してしまう。また、シングルキャリア伝送方式とOFDM方式とが混在した環境では、上記文献に記載の技術を適用することができない。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数の無線端末を含む多中継システムにおいて全ての無線端末が平均的に良好な通信特性を得られるようになる、新規かつ改良された無線中継局、無線通信システム、及び無線通信方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信部と、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更部と、前記周波数変更部で周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重部と、前記信号多重部で生成された多重信号を基地局に送信する信号送信部と、を備える無線中継局が提供される。
このような構成にすることで、無線中継局と基地局との間の伝送経路における周波数選択性により一部の無線端末だけに伝送品質の大きな劣化が生じるのを回避し、全ての無線端末に対して平均的に良好な伝送品質を提供することが可能になる。また、無線中継局と基地局との間で利用される帯域を無線端末毎に設定せずに済むため、無線中継局が増加しても、各無線端末から基地局に至る周波数領域の探索数がそれほど大きくならずに済む。その結果、各無線端末から基地局に至る最適な経路を探索する際に要するスケジューラの負荷が無線中継局の増加に伴って著しく増大するのを回避することができる。
また、前記周波数変更部は、前記複数の無線端末が個々に利用可能な帯域を全て含む全帯域の中で当該複数の無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更するように構成されていてもよい。このように、全端末の全帯域を利用してサブキャリア信号の再構成を行うことにより、周波数選択性による影響を端末間でより分散することが可能になり、全端末の平均的な伝送品質をより向上させることが可能になる。
また、前記信号受信部で前記複数の無線端末とは異なる無線端末からシングルキャリア信号をさらに受信した場合に、前記周波数変更部は、前記信号受信部で受信したシングルキャリア信号を所定数だけ蓄積し、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号又はシングルキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号又は各シングルキャリア信号の周波数帯を変更するように構成されていてもよい。このような構成にすることで、異なる方式の無線端末が混在する環境に対して適用することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数の無線端末、及び、以下に示すような無線中継局及び基地局を含む無線通信システムが提供される。
当該無線中継局は、互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信部と、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更部と、前記周波数変更部で周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重部と、前記信号多重部で生成された多重信号を基地局に送信する信号送信部と、を有する。
また、当該無線中継局は、前記無線中継局から送信された多重信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部で受信した多重信号に含まれる各サブキャリア信号の周波数帯を前記無線中継局の周波数変更部で変更される前の状態に復元する周波数復元部と、前記周波数復元部で復元された周波数帯の各サブキャリア信号を用いて前記各無線端末から送信されたマルチキャリア信号に対応する送信データを復調する復調部と、を有する。
このような構成にすることで、無線中継局と基地局との間の伝送経路における周波数選択性により一部の無線端末だけに伝送品質の大きな劣化が生じるのを回避し、全ての無線端末に対して平均的に良好な伝送品質を提供することが可能になる。また、無線中継局と基地局との間で利用される帯域を無線端末毎に設定せずに済むため、無線中継局が増加しても、各無線端末から基地局に至る周波数領域の探索数がそれほど大きくならずに済む。その結果、各無線端末から基地局に至る最適な経路を探索する際に要するスケジューラの負荷が無線中継局の増加に伴って著しく増大するのを回避することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信ステップと、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更ステップと、前記周波数変更ステップで周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重ステップと、前記信号多重ステップで生成された多重信号を基地局に送信する信号送信ステップと、を含む、無線通信方法が提供される。この無線通信方法は、例えば、無線中継局により実施される。
このような構成にすることで、無線中継局と基地局との間の伝送経路における周波数選択性により一部の無線端末だけに伝送品質の大きな劣化が生じるのを回避し、全ての無線端末に対して平均的に良好な伝送品質を提供することが可能になる。また、無線中継局と基地局との間で利用される帯域を無線端末毎に設定せずに済むため、無線中継局が増加しても、各無線端末から基地局に至る周波数領域の探索数がそれほど大きくならずに済む。その結果、各無線端末から基地局に至る最適な経路を探索する際に要するスケジューラの負荷が無線中継局の増加に伴って著しく増大するのを回避することができる。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、複数の無線端末、無線中継局、及び基地局を含む無線通信システムにおける無線通信方法が提供される。当該無線通信方法は、前記複数の無線端末により、互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を送信する信号送信ステップと、前記無線中継局により、前記マルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信ステップと、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更ステップと、前記周波数変更ステップで周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重ステップと、前記信号多重ステップで生成された多重信号を前記基地局に送信する信号送信ステップと、前記基地局により、前記無線中継局から送信された多重信号を受信する信号受信ステップと、前記信号受信ステップで受信した多重信号に含まれる各サブキャリア信号の周波数帯を前記無線中継局による周波数変更ステップで変更される前の状態に復元する周波数復元ステップと、前記周波数復元ステップで復元された周波数帯の各サブキャリア信号を用いて前記各無線端末から送信されたマルチキャリア信号に対応する送信データを復調する復調ステップと、を含む。
このような構成にすることで、無線中継局と基地局との間の伝送経路における周波数選択性により一部の無線端末だけに伝送品質の大きな劣化が生じるのを回避し、全ての無線端末に対して平均的に良好な伝送品質を提供することが可能になる。また、無線中継局と基地局との間で利用される帯域を無線端末毎に設定せずに済むため、無線中継局が増加しても、各無線端末から基地局に至る周波数領域の探索数がそれほど大きくならずに済む。その結果、各無線端末から基地局に至る最適な経路を探索する際に要するスケジューラの負荷が無線中継局の増加に伴って著しく増大するのを回避することができる。
以上説明したように本発明によれば、複数の無線端末を含む多中継システムにおいて全ての無線端末が平均的に良好な通信特性を得られるようになる。
無線中継局の数が増加した際に各無線端末から基地局へ至る伝送経路の数が著しく増大する状況を示す説明図である。 無線中継局の数が増加した際に周波数領域で探索すべき経路の数が著しく増大する状況を示す説明図である。 無線端末から受信したOFDM信号のサブキャリア信号を無線中継局にてインターリーブする構成の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る通信システムの構成例を示す説明図である。 同実施形態の通信システムにおける中継方法の概念を示す説明図である。 同実施形態に係る無線中継局の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る基地局の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態の一変形例に係る通信システムの構成例を示す説明図である。 同実施形態の一変形例に係る無線中継局の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態の一変形例に係る基地局の機能構成例を示す説明図である。 同実施形態に係る技術を適用することにより得られる効果を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[説明の流れについて]
ここで、以下に記載する本発明の実施形態に関する説明の流れについて簡単に述べる。まず、図1、図2を参照しながら、多中継システムにおいて無線中継局の数が増加した際に生じる問題点について説明する。次いで、図3を参照しながら、中継前伝送路と中継後伝送路との間に存在する周波数選択性の違いにより生じる問題点について説明する。
次いで、図4〜図7を参照しながら、同実施形態に係る通信システム、無線中継局、基地局の構成例、及び中継方法について詳細に説明する。ここでは、OFDM方式の無線端末を複数含むシステムに対する適用例が示される。次いで、図8〜図10を参照しながら、同実施形態の一変形例に係る通信システム、無線中継局、基地局の構成例、及び中継方法について詳細に説明する。ここでは、シングルキャリア伝送方式の無線端末が混在するシステムへの適用例や、非中継方式の無線端末が混在するシステムへの適用例が示される。最後に、同実施形態の技術を適用することで得られる効果について説明する。
[探索経路の増加に関する考察]
まず、図1、図2を参照しながら、無線中継局の数が増加した際に問題となる探索経路の増加について簡単に考察する。まず、図1を参照する。図1の上段(A)には、複数の無線端末(#1〜#Nu)、1つの無線中継局(#1)、及び2本のアンテナ(#1、#2)を持つ無線基地局を含む通信システムが示されている。一方、図1の下段(B)には、複数の無線端末(#1〜#Nu)、3つの無線中継局(#1〜#3)、及び2本のアンテナ(#1、#2)を持つ無線基地局を含む通信システムが示されている。
(A)の場合、無線中継局が1つであるため、無線端末から無線中継局への伝送経路の数はNuである。また、無線中継局から基地局への伝送経路の数は、無線中継局が1つであるため、基地局のアンテナ数と同じ2である。従って、無線端末から基地局への伝送経路の数はNu×2である。一方、(B)の場合、無線中継局が3つであるため、無線端末から無線中継局への伝送経路の数は3×Nuである。また、無線中継局が3つであり、基地局のアンテナ数が2であるため、無線中継局から基地局への伝送経路の数は6である。従って、無線端末から基地局への伝送経路の数はNu×18になる。この例では、無線中継局が3倍になったために伝送経路の数が9倍にもなっている。
また、周波数領域では図2のようになる。図2には、ある無線端末#kの使用帯域に対し、無線中継局が3つ(#1〜#3)存在する場合に、2つのアンテナ(#1、#2)を持つ基地局に至る経路が実線で示されている。この場合、無線端末#kの使用帯域から伸びる実線は、各無線中継局が利用可能な各帯域に至る。また、各無線中継局が利用可能な各帯域から伸びる実線は、基地局の各アンテナに至る。これらの組み合わせ数は、無線端末数Nu、各無線端末の利用可能な帯域数NuC、無線中継局数NR、各無線中継局が利用可能な帯域数NRC、基地局が持つアンテナ数NDAの積Nu×NuC×NR×NRC×NDAになる。また、各無線端末が複数のアンテナを持つ場合、その分だけ組み合わせ数が増加する。
このように、無線中継局の数が増加すると、探索数が著しく増大してしまう。その結果、無線中継局の数や基地局のアンテナ数が増加するに連れてスケジューリングに要する負荷が著しく増大してしまうという問題が生じる。また、各無線中継局のアンテナ数が増加した場合にも同様にスケジューリングの負荷が増大してしまう。従って、無線中継局の増加に伴うスケジューリング負荷の増大を抑制する工夫が求められる。
[周波数選択性の違いによる伝送特性の劣化に関する考察]
次に、図3を参照しながら、中継前伝送路と中継後伝送路との間に存在する周波数選択性の違いに起因して生じる伝送特性の劣化について簡単に考察する。まず、無線端末から無線中継局10への伝送路をCh1と表現する。また、無線中継局10から基地局への伝送路をCh2と表現する。この場合、伝送路Ch1、Ch2は、通常、互いに異なる伝送路特性を有する。例えば、図3(A)に示すように、伝送路Ch1には周波数選択性R1が存在する。一方、図3(B1)に示すように、伝送路Ch2には周波数選択性R2(≠R1)が存在する。
例えば、無線端末から複数のサブチャネル信号を含むOFDM信号が送信された場合、OFDM信号を構成する一部のサブチャネル信号は、周波数選択性R1の影響を受けて電力が低下してしまう。つまり、周波数選択性R1の落ち込み部分に相当する帯域で送信されたサブチャネル信号の電力は、伝送路Ch1において減衰してしまう。通常、このように電力の減衰したサブチャネル信号が一部に含まれていても、その部分で生じた誤りを訂正することで元のデータを復元できることが多い。しかし、OFDM信号を構成するサブチャネル信号の多くが減衰してしまうと、元のデータを復元できなくなってしまう。
仮に、無線中継局10が受信したOFDM信号を単純に基地局に転送したものとしよう。もし、周波数選択性R1、R2が図3に示すような形状を有する場合、図3(B1)に示すように、伝送路Ch1において減衰をあまり受けていないサブチャネル信号までもが周波数選択性R2の影響を受けて大きく減衰してしまう。その結果、基地局に到達したOFDM信号に含まれるサブチャネル信号は、その多くが伝送路Ch1、Ch2の影響を受けて減衰したものとなってしまい、元のデータを復元できなくなってしまう。こうした問題に鑑みて考案されたのが、図3に示す無線中継局10の構成である。
当該構成に係る無線中継局10は、LNA12、受信部14、A/D部16、FFT部18、サブキャリア再構成部20、iFFT部22、D/A部24、及びPA26を有する。まず、アンテナで受信したOFDM信号は、LNA12(低雑音増幅器)に入力されてアナログ領域で増幅される。LNA12から出力されたOFDM信号は、受信部14で受信され、A/D部16でデジタル信号に変換される。A/D部16から出力されたデジタル信号にはFFT部18で高速フーリエ変換が施されて周波数領域の信号に変換される。つまり、FFT部18で各サブキャリア信号が分離される。そして、FFT部18で分離されたサブキャリア信号は、サブキャリア再構成部20に入力される。
サブキャリア再構成部20では、各サブキャリア信号に割り当てられる搬送波周波数が変更される。このとき、サブキャリア再構成部20は、伝送路Ch2の周波数選択性R2を考慮し、伝送路Ch1の影響を受けて減衰したサブキャリア信号を周波数選択性R2の落ち込み部分に再配置し、あまり減衰を受けていないサブキャリア信号を周波数選択性R2の落ち込みが少ない部分に再配置する。つまり、図3(B1)のように、伝送路Ch1の周波数選択性R1による減衰を受けていないサブキャリア信号が伝送路Ch2の周波数選択性R2によって減衰を受けないように、サブキャリア再構成部20は、図3(B2)に示すように周波数帯の再割り当てを行う。但し、周波数帯の再割り当ては、そのOFDM信号を送信した無線端末が利用可能な帯域の中で行われる。
上記のようにして周波数帯が再割り当てされたサブキャリア信号は、iFFT部22に入力され、時間領域のOFDM信号に変換される。iFFT部22から出力されたOFDM信号は、D/A部24でアナログ信号に変換され、PA26(振幅増幅器)で増幅された後、基地局に向けてアンテナから送信される。このようにして送信されたOFDM信号は、図3(B2)のように、伝送路Ch2の周波数選択性R2による影響を受ける。しかし、サブキャリアの再構成が行われたため、伝送路Ch1の周波数選択性R1による影響をあまり受けていないサブキャリア信号の減衰が抑制される。以下の説明において、このような割り当て周波数の変更をインターリーブと呼ぶ場合がある。
しかしながら、図3に示した無線中継局10の構成は、1つの無線端末からOFDM信号を受信した場合を想定したものである。そのため、複数の無線端末からOFDM信号を受信しても、個々の無線端末が利用可能な帯域の中で個々の無線端末から受信したOFDM信号のサブキャリアをインターリーブするしかない。そのため、無線端末が利用可能な帯域と伝送路Ch2の周波数選択性R2に含まれる落ち込み位置の関係によっては、インターリーブを行っても伝送品質の劣化を避けられない場合がある。その結果、複数の無線端末の間で伝送品質に大きな差が生じてしまうことがある。つまり、無線中継局10の構成では、複数の無線端末に対して平均的に所定以上の伝送品質を提供することは難しい。
こうした問題点に鑑み、後述する本発明の実施形態においては、無線中継局の数が増大してもスケジューリングの負荷が増大しないようにすると共に、複数の無線端末に対して平均的に良好な伝送品質を提供する方法を提案する。また、上記の無線中継局10では、複数の異なる通信方式の無線端末に対応できないという問題がある。そこで、同実施形態においては、OFDM方式とシングルキャリア伝送方式とが混在した環境においても、平均的な伝送品質を向上させることが可能な方法を提案する。
<実施形態>
本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、複数の無線端末、無線中継局、及び基地局を含む通信システムにおいて、無線中継局を経由して伝送される信号の品質が異なる無線端末の間で大きく乖離しないようにしつつ、中継前後の伝送路特性を考慮して平均的な伝送品質を向上させる方法に関する。また、同実施形態において、無線中継局の数が増加した場合にも探索数が膨大化するのを避け、MU−MIMO方式への適用を可能にする方法が提案される。
[通信システム1の構成]
まず、図4を参照しながら、本実施形態に係る通信システム1の構成について説明する。図4は、本実施形態に係る通信システム1の一構成例を示す説明図である。
図4に示すように、通信システム1には、複数の無線端末50(#1〜#3)、無線中継局100、及び基地局200が含まれる。なお、説明の都合上、図4の例では無線端末50の数を3、無線中継局100の数を1としているが、本実施形態に係る技術の適用範囲はこれに限定されず、無線端末50の数、及び無線中継局100の数を任意に変更することが可能である。また、各無線端末50から無線中継局100へは、図4(A)に示すような複数のサブキャリア信号を含むOFDM信号が送信されるものとする。
無線端末50から基地局200に信号を送信する場合、まず、無線端末50から無線中継局100に向けてOFDM信号が送信される。図4(A)に示すように、各無線端末50には、個々に利用可能な帯域が割り当てられており、自端末が利用可能な帯域を利用してOFDM信号が送信される。例えば、無線端末50(#1)は、周波数f1〜f2の帯域を利用してOFDM信号を送信する。つまり、無線端末50(#1)は、並列化された送信データを所定の変調次数で変調し、各変調信号をそれぞれ所定のサブキャリアに割り当てて逆フーリエ変換(iFFT)を施し、生成したOFDM信号を無線中継局100に送信する。このOFDM信号に含まれるサブキャリア信号の割り当て周波数の領域を模式的に示したのが図4(A)である。
各無線端末50と無線中継局100との間の伝送路Ch1には、例えば、図3(A)に示したような周波数選択性R1が存在する。また、無線中継局100と基地局200との間の伝送路Ch2には、例えば、図4(B)に示したような周波数選択性R2が存在する。そのため、図3(B1)に示したように周波数選択性R1、R2の影響を受けてOFDM信号に含まれるサブキャリア信号の多くが減衰してしまうのを防止する必要がある。また、通信システム1には、複数の無線端末50(#1〜#3)が含まれているため、全ての無線端末50が平均的に良好な通信品質を得られるようにする必要がある。このような要求に対し、本実施形態においては、図5に示すような解決手段を提案する。
図5(A)は、無線端末50(#1〜#3)から送信されたOFDM信号に含まれる各サブキャリア信号の割り当て周波数を模式的に示したものである。図5(B1)の上段は、中継前伝送路Ch1の周波数選択性の影響を受けたOFDM信号に対し、図3に示した無線中継局10と同じ手法(以下、従来手法)を用いて各無線端末50の帯域内でサブキャリアのインターリーブを施した場合の電力分布、及び中継後伝送路Ch2の周波数選択性R2を模式的に示したものである。また、(B1)の下段は、同図の上段に示したインターリーブ後のサブキャリア信号を多重して送信した場合に基地局200で受信されるサブキャリア信号の電力分布を模式的に示したものである。
(B1)の模式図から容易に理解される通り、従来の手法を用いると、インターリーブを施しているにも関わらず、周波数選択性R2の大きな落ち込み部分で一部の無線端末50(#1)の通信品質が大きく低下してしまう。そのため、この例では、一部の無線端末50(#1)だけに通信エラーが頻発してしまうことになる。そこで、本実施形態においては、一部の無線端末50だけが中継後伝送路Ch2における周波数選択性R2の影響を大きく受けることがないように、図5(B2)に示すような全端末の利用帯域を対象とするインターリーブを全ての無線端末50から受信したサブキャリア信号に対して施す手法(以下、本手法)を提案する。
本手法は、従来手法とは異なり、図5(B2)の上段に示すように、全ての無線端末50から受信したサブキャリア信号が全ての無線端末50の利用帯域全体で分散配置されるようにサブキャリア信号にインターリーブを施す手法である。このとき、本手法では、異なる無線端末50から受信したサブキャリア信号がmサブキャリア間隔にて隣接するように周波数の再割り当てを行い、同じ無線端末50から受信したサブキャリア信号が隣り合わないようにする。
なお、図5にはサブキャリア間隔m=1の場合が示されている。また、サブキャリア数が端末間で異なる場合、サブキャリア数の少ない無線端末50のサブキャリアにはNULLサブキャリアが充当され、サブキャリア数の多い無線端末50のサブキャリア数に総サブキャリア数が調整される。例えば、無線端末50(#1)がサブキャリア10本、無線端末50(#2)がサブキャリア数20本の場合、無線端末50(#1)は、NULLサブキャリアを充当して総サブキャリア数を20本にする。この様な場合にmを調整係数として利用する。
このようなインターリーブを行うことで、一部の無線端末50のサブキャリア信号だけが周波数選択性R2の影響を大きく受けてしまう状況を回避することができる。(B2)の下段には、基地局200でサブキャリアのデインターリーブを施した後のサブキャリア信号の電力分布が模式的に示されている。この例からも、本手法を用いると、異なる無線端末50の間で伝送品質の差が小さくなることが理解されよう。
(無線中継局100の構成)
そこで、本手法を実現することが可能な無線中継局100の構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る無線中継局100の一構成例を示す説明図である。なお、説明の都合上、無線中継局100には、2つの無線端末50(#1、#2)からOFDM信号が送信されるものとする。
図6に示すように、無線中継局100は、信号受信部102と、FFT部104と、復調部106と、サブキャリアインターリーバ108と、iFFT部110と、信号送信部112とを有する。なお、図6には、各処理段階におけるサブキャリア信号の電力分布も模式的に示されている。また、無線中継局100の各構成要素を繋ぐ2系統の矢印は、各無線端末50が利用可能な帯域の信号に対応する。
各無線端末50からOFDM信号が送信されると、そのOFDM信号は信号受信部102により受信される。信号受信部102で受信されたOFDM信号は、直並列変換(S/P変換)後にFFT部104に入力され、高速フーリエ変換により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換される。つまり、OFDM信号から各サブキャリア信号が分離される。FFT部104から出力されたサブキャリア信号は復調部106に入力され、各サブキャリア信号に対応する送信シンボルが復調される。復調部106で復調された送信シンボルは、サブキャリアインターリーバ108に入力される。
サブキャリアインターリーバ108に入力される前の各送信シンボルと割り当て周波数との対応関係はB図又はC図のような状態にある。そこで、サブキャリアインターリーバ108は、図5を参照しながら説明したように、異なる無線端末50(#1、#2)から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣接するように各送信シンボルに割り当てられるサブキャリアの周波数を変更する。そして、サブキャリアインターリーバ108は、各送信シンボルを変更後の割り当て周波数に対応するサブキャリアに乗積してサブキャリア信号を生成し、iFFT部110に入力する。iFFT部110は、入力されたインターリーブ後のサブキャリア信号を用いて周波数領域の信号を時間領域の信号に変換し、インターリーブ後のOFDM信号を生成する。
iFFT部110で生成されたOFDM信号は、信号送信部112に入力され、アンテナを通じて基地局200に送信される。なお、図6の例では、各無線端末50の帯域に関して2系統で処理が行われているため、信号送信部112で2系統の信号が加算されてから送信される構成となっている。このような構成にすることで、無線中継局100から送信されるOFDM信号は、図5(B2)の上段、又は図6のD図及びE図のようなサブキャリア信号の電力分布となる。その結果、図5(B2)の下段に示すように、中継後伝送路Ch2の周波数選択性R2による影響を受けたとしても、一部の無線端末50だけに大きな伝送品質の劣化が生じるような状況を回避することが可能になる。
(基地局200の構成)
無線中継局100から送信されたインターリーブ後のOFDM信号は、図7に示すような構成を持つ基地局200により復調される。図7は、本実施形態に係る基地局200の一構成例を示す説明図である。図7に示すように、基地局200は、信号受信部202、FFT部204、信号分離部206、サブキャリアデインターリーバ208、復調部210、及びFEC部212を有する。なお、基地局200は、MU−MIMO方式等への適用を考慮して複数のアンテナを持つ構成とされていてもよい。ここでは、基地局200が複数のアンテナを有するものとして説明を行う。
無線中継局100からインターリーブ後のOFDM信号が送信されると、そのOFDM信号は信号受信部202により受信される。信号受信部202で受信されたOFDM信号は、FFT部204に入力され、高速フーリエ変換により時間領域から周波数領域に変換される。FFT部204で周波数領域に変換された信号は、信号分離部206に入力される。例えば、複数の無線中継局100から信号が送信され、複数のアンテナで受信された場合、各アンテナでは複数の送信信号が空間多重された信号が受信される。そのため、信号分離部206では、空間多重信号を各無線中継局100が送信した信号に分離する。
信号分離部206で分離された各信号は、サブキャリアデインターリーバ208に入力される。サブキャリアデインターリーバ208では、各信号に含まれるサブキャリア信号の割り当て周波数を無線中継局100でインターリーブされる前の状態に復元する。つまり、サブキャリアデインターリーバ208は、図5(B2)の下段に示すように、各無線端末50の送信時におけるサブキャリア信号の配置を復元する。サブキャリアデインターリーバ208により割り当て周波数が復元されたサブキャリア信号は、復調部210に入力され、各サブキャリア信号に対応する送信シンボルが復調される。復調部210で復調された送信シンボルは、FEC部212に入力され、誤り訂正(Forward Error Correction)が施されて元の送信データが復元される。
このように、本実施形態に係る通信システム1は、無線中継局100で全ての無線端末50のサブチャネル信号を対象にインターリーブを施し、基地局200で受信したサブチャネル信号に対してデインターリーブを施す。特に、無線中継局100で施されるインターリーブは、各無線端末50が利用可能な全帯域を利用して行われる。そのため、中継後伝送路Ch2の周波数選択性R2による影響を全ての無線端末50に分散させることができる。その結果、全ての無線端末50に対し、平均的に良好な通信品質を提供することが可能になる。また、予め複数の無線端末50から送信された信号のインターリーブを想定しているため、MU−MIMO方式への適用が可能である。
さらに、本手法の場合、無線中継局100から基地局200へと信号を送信する際に利用する帯域を個々の無線端末50で区別していないため、無線中継局100の数が増加しても、無線中継局100と基地局200とを結ぶ経路の探索数は、無線中継局100に比例した数になる。その結果、無線中継局100の数が増加した際に、周波数領域において著しく探索数が増加してしまう問題を大きく緩和することができる。なお、上記の通信システム1は、全ての無線端末50がOFDM方式で信号を送信する構成であった。そこで、以下では、シングルキャリア伝送方式で信号を送信する無線端末60が含まれている通信システム2について説明する。
[変形例1:通信システム2の構成]
例えば、図8に示すように、通信システム2にシングルキャリア伝送方式で信号を送信する無線端末60(#4)が含まれている場合について考える。図8は、本実施形態の一変形例に係る通信システム2の一構成例を示す説明図である。図8に示すように、通信システム2は、無線端末50、60、無線中継局150、及び基地局200が含まれる。通信システム2においては、図8(A)に示すように、無線端末50(#1)からOFDM信号が送信され、無線端末60(#4)からシングルキャリア信号(以下、SC信号)が送信される。このような場合においても、本実施形態に係る基本的なアイデアは、図5に示した本手法と同じである。但し、無線中継局150の構成は、図9のようになる。
(無線中継局150の構成)
そこで、本変形例に係る無線中継局150の構成について、図9を参照しながら説明する。図9は、本実施形態の一変形例に係る無線中継局150の一構成例を示す説明図である。上記の通り、無線中継局150には、無線端末50(#1)からOFDM信号が送信され、無線端末60(#4)からSC信号が送信される。なお、上記の無線中継局100と実質的に同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付することにより詳細な説明を省略する。
図9に示すように、無線中継局150は、信号受信部102と、FFT部104と、復調部106と、サブキャリアインターリーバ108と、iFFT部110と、信号送信部112と、S/P変換部152とを有する。なお、図9には、各処理段階におけるサブキャリア信号の電力分布も模式的に示されている。また、無線中継局150の各構成要素を繋ぐ2系統の矢印は、無線端末50、60が各々利用可能な帯域の信号に対応する。
無線端末50からOFDM信号が送信されると、そのOFDM信号は信号受信部102により受信される。同様に、無線端末60からSC信号が送信されると、そのSC信号は信号受信部102により受信される。信号受信部102で受信されたOFDM信号は、FFT部104に入力され、高速フーリエ変換により時間領域の信号から周波数領域の信号に変換される。つまり、OFDM信号から各サブキャリア信号が分離される。FFT部104から出力されたサブキャリア信号は復調部106に入力され、各サブキャリア信号に対応する送信シンボルが復調される。復調部106で復調された送信シンボルは、サブキャリアインターリーバ108に入力される。
一方、信号受信部102で受信されたSC信号は、復調部106で送信シンボルに復調され、S/P変換部152に入力される。S/P変換部152では、所定数の送信シンボルが蓄積され、サブキャリアインターリーバ108に入力される。S/P変換部152では、例えば、OFDM信号に含まれるサブキャリア信号の数だけ送信シンボルが蓄積される。なお、C図には、蓄積した送信シンボルをサブキャリア信号に見立てた模式図が示されている。但し、サブキャリアインターリーバ108の前段では、この模式図のように各送信シンボルが各サブキャリアの周波数に割り当てられているわけではない点に注意されたい。一方、サブキャリアインターリーバ108に入力される前のOFDM信号に相当する各送信シンボルと割り当て周波数との対応関係はB図のような状態にある。
そこで、サブキャリアインターリーバ108は、図5を参照しながら説明したように、無線端末50から受信したサブキャリア信号と、S/P変換部152から出力された各送信シンボルに対応するサブキャリア信号とが周波数軸上でmサブキャリア間隔にて隣り合うように各送信シンボルに割り当てられるサブキャリアの周波数を設定する。そして、サブキャリアインターリーバ108は、各送信シンボルを設定後の割り当て周波数に対応するサブキャリアに乗積してサブキャリア信号を生成し、iFFT部110に入力する。iFFT部110は、入力されたインターリーブ後のサブキャリア信号を用いて周波数領域の信号を時間領域の信号に変換し、インターリーブ後のOFDM信号を生成する。
iFFT部110で生成されたOFDM信号は、信号送信部112に入力され、アンテナを通じて基地局200に送信される。なお、図9の例では、無線端末50、60の帯域に関して2系統で処理が行われているため、信号送信部112で2系統の信号が加算されてから送信される構成となっている。このような構成にすることで、無線中継局150から送信されるOFDM信号は、図5(B2)の上段、又は図9のD図及びE図のようなサブキャリア信号の電力分布となる。その結果、図5(B2)の下段に示すように、中継後伝送路Ch2の周波数選択性R2による影響を受けたとしても、一部の無線端末50、60だけに大きな伝送品質の劣化が生じるような状況を回避することが可能になる。
以上説明したように、SC信号をS/P変換し、各SC信号をサブキャリア信号と見なしてインターリーブを施すことにより、OFDM方式とSC方式とが混在する環境においても、全端末に対して平均的に良好な通信品質を提供することが可能になる。
[変形例2:基地局250の構成]
次に、図10を参照しながら、非中継端末(無線端末70(#5))が存在する状況に本実施形態の技術を適用するための変形例について説明する。図10は、本変形例に係る基地局250の一構成例を示す説明図である。但し、上記の基地局200と実質的に同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付した。また、図10の例は、上記の通信システム2に無線端末70を追加し、基地局200を基地局250に置き換えたものである。従って、基地局250には、無線端末50から送信されたOFDM信号及び無線端末60から送信されたSC信号が無線中継局150を経由して送信され、さらに無線端末70からOFDM信号が送信される。
非中継端末である無線端末70は、基地局250から近い距離に位置し、高速通信が提供されるユーザ端末である。例えば、無線端末70と基地局250との間では、MIMO方式で通信が行われる。さらに、無線端末70には、非中継端末用の予約帯域が割り当てられていることがある。この予約帯域は、周波数選択性R2の落ち込みが少なく、良好な帯域に設定される。そのため、無線端末70は、良好な通信環境で基地局250と通信することができる。この場合、無線中継局150を介して通信する無線端末50、60は、中継後伝送路Ch2の周波数選択性R2が比較的悪い帯域を用いることになる。こうした状況では、本実施形態に係る技術を適用することにより得られる効果が大きい。
このような無線端末70が存在する場合、基地局250の構成は、図10のようになる。上記の基地局200との主な違いは、信号分離部206で分離された信号のうち、無線中継局150を経由して受信した信号のみがサブキャリアデインターリーバ208に入力される点にある。つまり、無線端末70から送信された信号は、信号分離部206で分離された後、そのまま復調部210で復調され、FEC部212で誤り訂正が施されて元のデータが復元される。一方、無線中継局150を経由して受信した信号は、上記の基地局200の場合と同様に、サブキャリアデインターリーバ208によりデインターリーブが施され、復調部210において各無線端末60、70の送信信号が復調された後、FEC部212で誤り訂正が施されて元のデータが復元される。
以上説明したように、本変形例に係る基地局250を用いることで、非中継端末が存在する場合においても本実施形態に係る技術を適用することが可能になる。
[本手法の適用により得られる効果について]
以上説明した通り、本実施形態に係る技術を適用することで、無線中継局を含むシステムにおいて、複数の無線端末に対して平均的に良好な通信品質を提供することが可能になる。また、無線中継局の増加に伴う探索数の増加を抑制することが可能になる。さらに、OFDM方式の無線端末とSC方式の無線端末とが混在する環境に適用することが可能にある。そして、非中継端末が混在する環境においても好適に用いることが可能になる。
ここで、現実的な環境を想定して行ったシミュレーション結果を図11に示す。図11において、Localizedと表記されているデータが従来手法の結果である。一方、Distributedと表記されているデータが本手法の結果である。また、図11には、中継端末(Low−rate users)における伝送特性、及び非中継端末(High−rate user)における伝送特性が示されている。
まず、中継端末に関するシミュレーション結果(黒丸、白丸)を参照する。黒丸は従来手法のものである。一方、白丸は本手法のものである。図11から明らかなように、平均PER(Packet Error Rate)が0.01において、本手法は、従来手法に比べて3.3dBの特性改善効果が得られている。また、平均PERが0.1においても、本手法は、従来手法に比べて0.4dBの特性改善効果が得られている。一方、非中継端末に関するシミュレーション結果(黒三角、白三角)を参照すると、中継端末に対して本手法を適用したとしても、非中継端末に対する影響が皆無であることが分かる。このように、本手法を用いると、非中継端末に対して影響を与えることなく、中継端末の通信特性を改善することができるのである。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、2 通信システム
50、60、70 無線端末
100、150 無線中継局
102 信号受信部
104 FFT部
106 復調部
108 サブキャリアインターリーバ
110 iFFT部
112 信号送信部
152 S/P変換部
200、250 基地局
202 信号受信部
204 FFT部
206 信号分離部
208 サブキャリアデインターリーバ
210 復調部
212 FEC部

Claims (6)

  1. 互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信部と、
    異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更部と、
    前記周波数変更部で周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重部と、
    前記信号多重部で生成された多重信号を基地局に送信する信号送信部と、
    を備えることを特徴とする、無線中継局。
  2. 前記周波数変更部は、前記複数の無線端末が個々に利用可能な帯域を全て含む全帯域の中で当該複数の無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更することを特徴とする、請求項1に記載の無線中継局。
  3. 前記信号受信部で前記複数の無線端末とは異なる無線端末からシングルキャリア信号をさらに受信した場合に、前記周波数変更部は、前記信号受信部で受信したシングルキャリア信号を所定数だけ蓄積し、異なる無線端末から受信したサブキャリア信号又はシングルキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号又は各シングルキャリア信号の周波数帯を変更することを特徴とする、請求項1又は2に記載の無線中継局。
  4. 互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信部と、
    異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更部と、
    前記周波数変更部で周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重部と、
    前記信号多重部で生成された多重信号を基地局に送信する信号送信部と、
    を有する、無線中継局と、
    前記無線中継局から送信された多重信号を受信する信号受信部と、
    前記信号受信部で受信した多重信号に含まれる各サブキャリア信号の周波数帯を前記無線中継局の周波数変更部で変更される前の状態に復元する周波数復元部と、
    前記周波数復元部で復元された周波数帯の各サブキャリア信号を用いて前記各無線端末から送信されたマルチキャリア信号に対応する送信データを復調する復調部と、
    を有する、基地局と、
    を含むことを特徴とする、無線通信システム。
  5. 互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信ステップと、
    異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更ステップと、
    前記周波数変更ステップで周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重ステップと、
    前記信号多重ステップで生成された多重信号を基地局に送信する信号送信ステップと、
    を含むことを特徴とする、無線通信方法。
  6. 複数の無線端末、無線中継局、及び基地局を含む無線通信システムにおける無線通信方法であって、
    前記複数の無線端末により、
    互いに異なる周波数帯に割り当てられた複数のサブキャリア信号を含むマルチキャリア信号を送信する信号送信ステップと、
    前記無線中継局により、
    前記マルチキャリア信号を複数の無線端末から受信する信号受信ステップと、
    異なる無線端末から受信したサブキャリア信号が周波数軸上でmサブキャリア間隔(mは1以上の整数)にて隣り合うように、全ての前記無線端末から受信した各サブキャリア信号の周波数帯を変更する周波数変更ステップと、
    前記周波数変更ステップで周波数帯が変更された全てのサブキャリア信号を多重して全ての前記無線端末から受信したサブキャリア信号を含む多重信号を生成する信号多重ステップと、
    前記信号多重ステップで生成された多重信号を前記基地局に送信する信号送信ステップと、
    前記基地局により、
    前記無線中継局から送信された多重信号を受信する信号受信ステップと、
    前記信号受信ステップで受信した多重信号に含まれる各サブキャリア信号の周波数帯を前記無線中継局による周波数変更ステップで変更される前の状態に復元する周波数復元ステップと、
    前記周波数復元ステップで復元された周波数帯の各サブキャリア信号を用いて前記各無線端末から送信されたマルチキャリア信号に対応する送信データを復調する復調ステップと、
    を含むことを特徴とする、無線通信方法。
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