JP2010194121A - 他動式等尺性筋力測定装置 - Google Patents

他動式等尺性筋力測定装置 Download PDF

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敬 岩月
Kenji Kadota
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Abstract

【課題】二関節アーム装置の出力の単位時間当たりの増加率を所定の設定値を境に変化させることによって、被験者は二関節アーム装置の出力に拮(きっ)抗する筋力を容易に発揮することができ、被験者固定部の位置を不必要に変位させることがなく、被験者の筋力を容易に、短時間で、かつ、高い精度で測定することができるようにする。
【解決手段】可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、筋力の測定の途中で前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、他動式等尺性筋力測定装置に関するものである。
従来、筋肉の長さを変えないで筋力を発揮する等尺性運動を被験者に行わせて筋力を測定するアイソメトリックス(Isometrics)運動を利用した等尺性筋力測定装置は、自動式測定方法を採用する自動式等尺性筋力測定装置と他動式測定方法を採用する他動式等尺性筋力測定装置とに大別される。自動式測定方法は、被験者に力を発揮させ、その力を等尺性筋力測定装置で測定する方法である。一方、他動式測定方法は、被験者の筋力を測定したい部分と等尺性筋力測定装置の被験者固定部とを紐(ひも)等の拘束部材で固定し、被験者固定部が所定方向の力を徐々に増加させるように発生するのに対して、被験者は前記所定方向の力に拮(きっ)抗するような筋力を発揮して被験者固定部の位置が動かないようにし、どこまで被験者が被験者固定部を保持することができるかによって被験者の最大筋力を測定する方法である。
他動式測定方法を採用する等尺性筋力測定装置においては、被験者固定部が発生する力と被験者が発揮する筋力とが釣り合っている間は、被験者固定部の位置は初期位置から動くことがない。しかし、被験者固定部が発生する力が徐々に増加して、被験者が発揮する筋力の限界を超えると、被験者固定部がその発生する力の方向に移動することになる。そのため、被験者固定部が移動を開始した時点の直前に被験者固定部が発生した力が、被験者が発揮する筋力の最大値として測定される(例えば、特許文献1参照。)。
図2は従来の他動式等尺性筋力測定装置によって被験者の筋力を測定する方法を説明する図である。
図において、10は他動式等尺性筋力測定装置に含まれる可動筋力測定部材としての二関節アーム装置であって、人間の上肢、すなわち、腕の部分を模した構造を有する。なお、前記二関節アーム装置10は、人間の下肢、すなわち、脚の部分を模した構造を有するものであってもよいが、ここでは上肢を模した構造を有するものである場合について説明する。
そして、11aは、上肢を模した構造の二関節アーム装置10の下膊(はく)に該当する第1リンクであり、11bは、上肢を模した構造の二関節アーム装置10の上膊に該当する第2リンクである。また、12は肩に該当するベースとしてのフレームであり、根本端部が図示されない土台等に固定された固定部材13に固着されている。そして、前記フレーム12の先端部(図における下端部)には、肩関節に該当する第2関節部14bを介して、第2リンク11bの根本端部が回転可能に接続されている。さらに、第2リンク11bの先端部には、肘(ひじ)関節に該当する第1関節部14aを介して、第1リンク11aの根本端部が回転可能に接続されている。さらに、第1リンク11aの先端部には被験者固定部15が取り付けられている。なお、第1リンク11a及び第2リンク11b、並びに、第1関節部14a及び第2関節部14bを統合的に説明する場合には、各々、リンク11及び関節部14として説明する。
また、前記第1関節部14aには、該第1関節部14aを回転させる第1アクチュエータ16a及び第1関節部14aの角度変位を測定する第1センサ17aが配設されている。さらに、前記第2関節部14bには、該第2関節部14bを回転させる第2アクチュエータ16b及び第2関節部14bの角度変位を測定する第2センサ17bが配設されている。なお、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16b、並びに、第1センサ17a及び第2センサ17bを統合的に説明する場合には、各々、アクチュエータ16及びセンサ17として説明する。
一方、20は他動式等尺性筋力測定装置を使用して筋力を測定する被験者である。なお、該被検者20は、自身の下肢、すなわち、脚の筋力を測定してもよいが、ここでは上肢、すなわち、腕の筋力を測定する場合について説明する。
そして、21は被験者20の上体であり、22は被験者20の下膊であり、23は被験者20の上膊である。また、24は下膊22と上膊23とを連結する肘関節であり、25は上体21と上膊23とを連結する肩関節であり、26は下膊22の先端部に連結された掌である。
前記他動式等尺性筋力測定装置では、被験者20の上肢の先端部としての掌26を二関節アーム装置10の先端部としての被験者固定部15に固定し、前記被験者20の上肢の筋力を測定する。この場合、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bを作動させて被験者固定部15に所定方向の力を発生させるとともに、第1センサ17a及び第2センサ17bによって第1関節部14a及び第2関節部14bの角度変位を測定する。そして、被験者20の発揮する筋力が二関節アーム装置10が発生する力に抗しきれず、被験者固定部15の位置が変位すると、第1関節部14a又は第2関節部14bの角度が変位する。そのため、第1センサ17a又は第2センサ17bが第1関節部14a又は第2関節部14bの角度変位を検出すると、他動式等尺性筋力測定装置は、被験者固定部15における所定方向の力を測定し、これにより、被験者20の上肢の筋力を測定する。なお、被験者20の下肢の筋力を測定する場合には、被験者20の下肢の先端部を被験者固定部15に固定し、同様の方法で測定する。
被験者固定部15に被験者20の掌26を固定する前に、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bを作動させて被験者固定部15を変位させることによって、掌26がいかなる位置にあっても、被験者20の上肢の筋力を測定することができる。また、前記他動式等尺性筋力測定装置では、2つのアクチュエータ16によって2次元平面においてあらゆる方向の力を測定することができるが、アクチュエータ16の数を増減することによって、1次元又は3次元以上においても測定することができる。
次に、前記他動式等尺性筋力測定装置の制御システムについて説明する。
図3は従来の他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図、図4は従来の他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図である。
図において、31は他動式等尺性筋力測定装置の動作を制御する制御システムの制御部であり、CPU、MPU等の演算手段、磁気ディスク、半導体メモリ等の記憶手段、キーボード、マウス等の入力手段、CRT、液晶ディスプレイ等の表示手段、通信手段等を備えるコンピュータであり、二関節アーム装置10の動作を統括的に制御する。
そして、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bは、各々駆動回路としての第1ドライバ32a及び第2ドライバ32bを介して、制御部31に接続されている。また、第1センサ17a及び第2センサ17bも制御部31に接続されている。なお、第1ドライバ32a及び第2ドライバ32bを統合的に説明する場合には、ドライバ32として説明する。
また、前記制御部31は、第1ドライバ32a及び第2ドライバ32bを介して、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bを作動させ、被験者固定部15が発生する所定方向の力Fxを、図4に示されるように、時間tに比例するように変化させる。すなわち、時間tの増加とともに一定の割合で増加させる。前記力Fxの時間tに対する増加率は、設定を変更することによって変更することができる。
次に、前記他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
図5は従来の他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
まず、動作の説明に使用される各種変数の定義を説明する。
F1:第1アクチュエータ16aが出力するトルク
F2:第2アクチュエータ16bが出力するトルク
F1start:測定開始時に第1アクチュエータ16aが出力するトルク
F2start:測定開始時に第2アクチュエータ16bが出力するトルク
e1:第1センサ17aが測定した第1関節部14aの角度
e2:第2センサ17bが測定した第2関節部14bの角度
e1start:測定開始時に第1センサ17aが測定した第1関節部14aの角度
e2start:測定開始時に第2センサ17bが測定した第2関節部14bの角度
t1:図示されないタイマによって計時される測定時間開始からの経過時間
t0:アクチュエータ16が出力するトルクを変更した場合の時間記録用変数
α1:第1関節部14aの位置ずれ許容値
α2:第2関節部14bの位置ずれ許容値
a1:第1アクチュエータ16aが出力するトルクの単位時間当たり増加率
a2:第2アクチュエータ16bが出力するトルクの単位時間当たり増加率
Fx:二関節アーム装置10の被験者固定部15が発生して被験者20の掌26に付与する力
そして、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力する。続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、経過時間t1の計時をスタートする。
また、他動式等尺性筋力測定装置は、測定開始時の第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2を、各々、e1start及びe2startに入力する。さらに、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、各々、F1start及びF2startを入力するとともに、時間記録用変数t0にt1の値を入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させ、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させする。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。そして、入っていない場合には、被験者固定部15の位置が変位した、すなわち、被験者固定部15の位置ずれが発生したと考えられるので、被験者固定部15の位置ずれが発生する直前に被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、筋力測定を終了する。
また、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、さらに、第2関節部14bの角度e2が測定開始時の角度、すなわち、初期値e2startから±α2の範囲内に入っているか否かを判断する。そして、入っていない場合には、被験者固定部15の位置ずれが発生したと考えられるので、被験者固定部15の位置ずれが発生する直前に被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、筋力測定を終了する。
一方、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出し、Fxに入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS2 t1の計時をスタートする。
ステップS3 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS4 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS5 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS6 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS7 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS8に進み、入っている場合にはステップS9に進む。
ステップS8 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS9 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS8に進み、入っている場合にはステップS10に進む。
ステップS10 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS11 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS12 t0に、t1を入力し、ステップS5に戻る。
特開2007−61137号公報
しかしながら、前記従来の他動式等尺性筋力測定装置においては、二関節アーム装置10の被験者固定部15が発生する力Fxに拮抗する筋力を被験者20が発揮することによって筋力測定を行うようになっているので、被験者20が力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまう場合には、筋力を正確に測定することができなかった。また、被験者20が筋力を増加させるタイミングが二関節アーム装置10が力Fxを増加させるタイミングと合致しない場合にも、被験者固定部15の位置が変位するので筋力を正確に測定することができなかった。
特に測定開始直後には、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのか把握しにくいので、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまうことが多い。
また、筋力が最大値に近付くと、被験者20は自分が発揮する筋力をコントロールしにくいので、被験者固定部15の位置を変位させてしまうことが多い。
さらに、測定がやりやすいように、二関節アーム装置10が力Fxを増加させる単位時間当たりの増加率を低くすると、測定時間が長くなり、被験者20が疲れてしまう。
本発明は、前記従来の他動式等尺性筋力測定装置の問題点を解決して、二関節アーム装置の出力の単位時間当たりの増加率を所定の設定値を境に変化させることによって、被験者は二関節アーム装置の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができ、被験者固定部の位置を不必要に変位させることがなく、被験者の筋力を容易に、短時間で、かつ、高い精度で測定することができる他動式等尺性筋力測定装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、筋力の測定の途中で前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる。
本発明の他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、前記可動筋力測定部材が発生する力が設定値を超えると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、前記可動筋力測定部材が発生する力が前記設定値以下である場合、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続する。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、筋力の測定を開始してからの経過時間が設定値を超えると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、前記経過時間が前記設定値以下である場合、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続する。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが許容値以上になると筋力の測定を終了するとともに、筋力の測定の途中で前記許容値を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、前記可動筋力測定部材が発生する力が設定値を超えると、前記許容値を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、さらに、筋力の測定を開始してからの経過時間が設定値を超えると、前記許容値を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、被験者が操作可能なスイッチを更に有し、該スイッチが操作されるまでは、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続する。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、被験者が操作可能なスイッチを更に有し、該スイッチが操作されるまでは、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加を停止する。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、被験者が操作可能な可変式操作部を更に有し、該可変式操作部の操作量に応じて、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが第1の許容値以上になると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加を停止し、前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが前記第1の許容値より大きな第2の許容値以上になると、筋力の測定を終了する。
本発明の更に他の他動式等尺性筋力測定装置においては、可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが許容値以上になってからの経過時間が限界時間以上になると、筋力の測定を終了する。
本発明によれば、他動式等尺性筋力測定装置においては、二関節アーム装置の出力の単位時間当たりの増加率を所定の設定値を境に変化させるようになっている。これにより、被験者は二関節アーム装置の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができ、被験者固定部の位置を不必要に変位させることがなく、被験者の筋力を容易に、短時間で、かつ、高い精度で測定することができる。
本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図である。 従来の他動式等尺性筋力測定装置によって被験者の筋力を測定する方法を説明する図である。 従来の他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 従来の他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図である。 従来の他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の配列変数の数値の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第5の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の配列変数の数値の例を示す図である。 本発明の第5の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第7の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第7の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第8の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第9の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第9の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第10の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の第11の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図、図6は本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の配列変数の数値の例を示す図である。
本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置は、「背景技術」の項において説明した従来の他動式等尺性筋力測定装置と同様の構成を有する。また、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の制御システムも、「背景技術」の項において説明した従来の他動式等尺性筋力測定装置の制御システムと同様の構成を有する。
したがって、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムの説明には、「背景技術」の項における説明並びに図2及び3の記載を援用し、従来の他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムと相違する点について説明する。また、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムの各部に付与される符号についても、「背景技術」の項における説明並びに図2及び3において付与された符号を援用し、従来の他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムと相違する符号について説明する。さらに、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムの動作並びに該動作の説明に使用される各種変数の定義についても、「背景技術」の項における説明並びに図2、3及び5の記載を援用し、従来の他動式等尺性筋力測定装置及びその制御システムと相違する動作並びに該動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
なお、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置は、可動筋力測定部材としての二関節アーム装置10の先端部である被験者固定部15に被験者20の下肢の先端部を固定することによって被験者20の下肢の筋力を測定することができるものであるが、ここでは、説明の都合上、二関節アーム装置10の被験者固定部15に被験者20の上肢の先端部としての掌26を固定して被験者20の上肢の筋力を測定する場合についてのみ説明する。
本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置は、制御部31の記憶手段に図6に示されるような配列変数b(c)を格納する。該配列変数b(c)は、cの値に応じて値が変化する変数であって、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2の単位時間当たりの増加率を変化させる変数である。なお、図6に示される配列変数b(c)の数値は、単なる例示に過ぎないものであって、適宜変更することができる。
そして、制御部31は、被験者20の筋力測定中、被験者20の掌26に付与する力Fxを監視し、図1に示されるように、Fxの値があらかじめ設定された所定の設定値Faより大きくなると、F1及びF2の単位時間当たりの増加率を変化させ、それによってFxの単位時間当たりの増加率を変化させる。図1に示される例においては、設定値Faを境にして、Fxの単位時間当たりの増加率が高くなることが分かる。すなわち、Fxの値が設定値Fa以下ではFxの単位時間当たりの増加率が低く、Fxの値が設定値Faより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなることが分かる。
なお、配列変数b(c)を変更することによって、Fxの値が設定値Fa以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高く、Fxの値が設定値Faより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が低くなるようにすることもできる。また、配列変数b(c)を3段階以上に変化させるようにして、Fxの単位時間当たりの増加率を2段階以上に変化させるようにすることもできる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
図7は本発明の第1の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施の形態における動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
fl:配列変数b(c)を切り替えるフラグ
Fa:あらかじめ設定された力の設定値
そして、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力する。続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、フラグflに1を入力する。
なお、経過時間t1の計時をスタートしてから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図7に示されるステップS23〜S31の動作については、「背景技術」の項において説明した図5に示されるステップS2〜S10の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、FxがFaより大きいか否かを判断し、FxがFaより大きい場合にはフラグflに2を入力する。また、FxがFa以下である場合にはフラグflを変更しない。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、配列変数b(fl)に増加率a1と前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、配列変数b(fl)に増加率a2と前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS22 フラグflに1を入力する。
ステップS23 t1の計時をスタートする。
ステップS24 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS25 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS26 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS27 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS28 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS29に進み、入っている場合にはステップS30に進む。
ステップS29 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS30 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS29に進み、入っている場合にはステップS31に進む。
ステップS31 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS32 FxがFaより大きいか否かを判断し、FxがFaより大きい場合にはステップS33に進み、FxがFaより大きくない場合にはステップS34に進む。
ステップS33 フラグflに2を入力する。
ステップS34 F1に、配列変数b(fl)に増加率a1と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、配列変数b(fl)に増加率a2と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS35 t0に、t1を入力し、ステップS26に戻る。
このように、本実施の形態においては、二関節アーム装置10が出力する力Fxの単位時間当たりの増加率を所定の設定値Faを境に変化させるようになっている。具体的には、Fxの値が設定値Fa以下ではFxの単位時間当たりの増加率が低く、Fxの値が設定値Faより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなる。
これにより、測定開始直後の段階ではFxの単位時間当たりの増加率が低いので、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのかを容易に把握することができ、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまうことがなく、二関節アーム装置10の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができる。また、Fxの値が設定値Faより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなるので、測定時間が短くなり、被験者20が疲れてしまうことがない。
なお、設定値Faの値をあらかじめ想定した被験者20の最大筋力よりも少し低い程度の値とし、Fxの値が設定値Fa以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高く、Fxの値が設定値Faより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が低くなるようにすることもできる。
この場合、筋力が最大値に近付いて被験者20が自分の発揮する筋力をコントロールしにくくなると、Fxの単位時間当たりの増加率が低くなるので、被験者20は、自分の発揮する筋力を適切にコントロールし、被験者固定部15の位置を変位させてしまうことがなく、二関節アーム装置10の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができる。Fxの値が設定値Fa以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高いので、測定時間が短くなり、被験者20が疲れてしまうことがない。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図8は本発明の第2の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の二関節アーム装置が発生する力の時間変化を示す図である。
本実施の形態においては、前記第1の実施の形態において説明した配列変数b(c)の変更を、前記第1の実施の形態のように被験者20の掌26に付与する力Fxではなく、経過時間t1に基づいて行うようになっている。
そのため、制御部31は、被験者20の筋力測定中、経過時間t1を監視し、図8に示されるように、t1の値があらかじめ設定された所定の設定値Taより大きくなると、F1及びF2の単位時間当たりの増加率を変化させ、それによってFxの単位時間当たりの増加率を変化させる。図8に示される例においては、設定値Taを境にして、Fxの単位時間当たりの増加率が高くなることが分かる。すなわち、t1の値が設定値Ta以下ではFxの単位時間当たりの増加率が低く、t1の値が設定値Taより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなることが分かる。
なお、配列変数b(c)を変更することによって、t1の値が設定値Ta以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高く、t1の値が設定値Taより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が低くなるようにすることもできる。また、配列変数b(c)を3段階以上に変化させるようにして、Fxの単位時間当たりの増加率を2段階以上に変化させるようにすることもできる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
図9は本発明の第2の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施の形態における動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
Ta:あらかじめ設定された経過時間の設定値
なお、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図9に示されるステップS41〜S51の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS21〜S31の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合にはフラグflに2を入力する。また、t1がTa以下である場合にはフラグflを変更しない。
なお、以降の動作、すなわち、図9に示されるステップS54及びS55の動作についても、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS34及びS35の動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS41 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS42 フラグflに1を入力する。
ステップS43 t1の計時をスタートする。
ステップS44 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS45 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS46 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS47 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS48 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS49に進み、入っている場合にはステップS50に進む。
ステップS49 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、処理を測定を終了する。
ステップS50 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS49に進み、入っている場合にはステップS51に進む。
ステップS51 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS52 t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合にはステップS53に進み、t1がTaより大きくない場合にはステップS54に進む。
ステップS53 フラグflに2を入力する。
ステップS54 F1に、配列変数b(fl)に増加率a1と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、配列変数b(fl)に増加率a2と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS55 t0に、t1を入力し、ステップS46に戻る。
このように、本実施の形態においては、二関節アーム装置10が出力する力Fxの単位時間当たりの増加率を経過時間の所定の設定値Taを境に変化させるようになっている。具体的には、t1の値が設定値Ta以下ではFxの単位時間当たりの増加率が低く、t1の値が設定値Taより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなる。
これにより、測定開始直後の段階ではFxの単位時間当たりの増加率が低いので、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのかを容易に把握することができ、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまうことがなく、二関節アーム装置10の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができる。また、t1の値が設定値Taより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が高くなるので、測定時間が短くなり、被験者20が疲れてしまうことがない。
なお、設定値Taの値をあらかじめ想定した被験者20の最大筋力を発揮するまでの経過時間よりも少し短い程度の値とし、t1の値が設定値Ta以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高く、t1の値が設定値Taより大きくなるとFxの単位時間当たりの増加率が低くなるようにすることもできる。
この場合、筋力が最大値に近付いて被験者20が自分の発揮する筋力をコントロールしにくくなると、Fxの単位時間当たりの増加率が低くなるので、被験者20は、自分の発揮する筋力を適切にコントロールし、被験者固定部15の位置を変位させてしまうことがなく、二関節アーム装置10の出力に拮抗する筋力を容易に発揮することができる。t1の値が設定値Ta以下ではFxの単位時間当たりの増加率が高いので、測定時間が短くなり、被験者20が疲れてしまうことがない。
また、配列変数b(c)の変更を、被験者20の掌26に付与する力Fxではなく、経過時間t1に基づいて行うようになっているので、被験者20が、例えば、リハビリ患者のように、大きな筋力を発揮することができない者であって、それに対応して第1アクチュエータ16aが出力するトルクの単位時間当たり増加率a1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクの単位時間当たり増加率a2の値を変更した場合であっても、設定値Taを変更することなく筋力測定を行うことができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図10は本発明の第3の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態において、制御部31は、被験者20の筋力測定中、被験者20の掌26に付与する力Fxを監視し、Fxの値があらかじめ設定された所定の設定値Faより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置が変位しても、すなわち、被験者固定部15の位置がずれても、筋力測定を終了せずに継続する。また、被験者固定部15の位置がずれている場合には、Fxの値を更新しないようになっている。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
まず、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力する。そして、他動式等尺性筋力測定装置は、経過時間t1の計時をスタートする。
なお、測定開始時の第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2を、各々、e1start及びe2startに入力してから、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させるまでの動作、すなわち、図10に示されるステップS63〜S66の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS24〜S27の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させた後、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出し、Fyに入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、FyがFaより大きいか否かを判断し、FyがFaより大きい場合には、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。
なお、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断してから、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っているか否かを判断するまでの動作、すなわち、図10に示されるステップS69〜S71の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS28〜S30の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、FxにFyの値を入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
なお、FyがFaより大きいか否かを判断してFyがFaより大きくない場合、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF1及びトルクF2の値を更新する。つまり、FyがFa以下である場合には、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2のずれの検出とFxへのFyの値の入力とを行わず、FyがFaを超えた場合に、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2のずれの検出とFxへのFyの値の入力とを行うようになっている。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS62 t1の計時をスタートする。
ステップS63 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS64 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS65 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS66 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS67 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFyに入力する。
ステップS68 FyがFaより大きいか否かを判断し、FyがFaより大きい場合にはステップS69に進み、FyがFaより大きくない場合にはステップS73に進む。
ステップS69 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS70に進み、入っている場合にはステップS71に進む。
ステップS70 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS71 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS70に進み、入っている場合にはステップS72に進む。
ステップS72 FxにFyの値を入力する。
ステップS73 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS74 t0に、t1を入力し、ステップS65に戻る。
このように、本実施の形態においては、Fxの値があらかじめ設定された所定の設定値Faより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置がずれても、筋力測定を終了しないようになっている。
これにより、測定開始直後の段階で、被験者20がどのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握することができず、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまっても、筋力測定が終了することがない。したがって、被験者固定部15の位置を変位させてしまった場合でも、被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図11は本発明の第4の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態において、制御部31は、被験者20の筋力測定中、経過時間t1を監視し、t1の値があらかじめ設定された所定の設定値Taより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置が変位しても、すなわち、被験者固定部15の位置がずれても、筋力測定を終了せずに継続する。また、被験者固定部15の位置がずれている場合には、Fxの値を更新しないようになっている。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
まず、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力する。そして、他動式等尺性筋力測定装置は、経過時間t1の計時をスタートする。
なお、測定開始時の第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2を、各々、e1start及びe2startに入力してから、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させるまでの動作、すなわち、図11に示されるステップS83〜S86の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS24〜S27の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させた後、他動式等尺性筋力測定装置は、t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合には、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。
なお、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図11に示されるステップS88〜S91の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS28〜S31の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
なお、t1がTaより大きいか否かを判断してt1がTaより大きくない場合、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF1及びトルクF2の値を更新する。つまり、測定開始からの経過時間t1がTa以下である場合には、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2のずれの検出とFxの値の更新とを行わず、t1がTaを超えた場合に、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2のずれの検出とFxの値の更新とを行うようになっている。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS81 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS82 t1の計時をスタートする。
ステップS83 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS84 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS85 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS86 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS87 t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合にはステップS88に進み、t1がTaより大きくない場合にはステップS92に進む。
ステップS88 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS89に進み、入っている場合にはステップS90に進む。
ステップS89 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS90 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS89に進み、入っている場合にはステップS91に進む。
ステップS91 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS92 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS93 t0に、t1を入力し、ステップS85に戻る。
このように、本実施の形態においては、経過時間t1の値があらかじめ設定された所定の設定値Taより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置がずれても、筋力測定を終了しないようになっている。
このように、被験者20が自分の発揮する筋力を適切にコントロールして被験者固定部15の位置を安定させることができるようになるまでの時間を設定値Taとし、経過時間t1が設定値Taより大きくなるまでは筋力測定を終了しないようになっているので、測定開始直後の段階で、被験者20がどのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握することができず、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまっても、筋力測定が終了することがない。したがって、被験者固定部15の位置を変位させてしまった場合でも、被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
また、筋力測定の変更を、被験者20の掌26に付与する力Fxではなく、経過時間t1に基づいて行うようになっているので、被験者20が、例えば、リハビリ患者のように、大きな筋力を発揮することができない者であって、それに対応して第1アクチュエータ16aが出力するトルクの単位時間当たり増加率a1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクの単位時間当たり増加率a2の値を変更した場合であっても、設定値Taを変更することなく筋力測定を行うことができる。
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。なお、第1〜第4の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第4の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図12は本発明の第5の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の配列変数の数値の例を示す図、図13は本発明の第5の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置は、制御部31の記憶手段に図12に示されるような配列変数α1(c)及びα2(c)を格納する。該配列変数α1(c)及びα2(c)は、cの値に応じて値が変化する変数であって、第1関節部14a及び第2関節部14bの位置ずれ許容値である。なお、図12に示される配列変数α1(c)及びα2(c)の数値は、単なる例示に過ぎないものであって、適宜変更することができる。
そして、配列変数α1(c)及びα2(c)を変更することによって、所定の設定値Faを境にして、第1関節部14a及び第2関節部14bの位置ずれ許容値が変化する。そのため、配列変数α1(c)及びα2(c)の値を、α1(1)>α1(2)及びα2(1)>α2(2)と設定することにより、被験者20の掌26に付与する力Fxの値が設定値Fa以下では、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくすることができる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。なお、本実施の形態において、flは、配列変数α1(c)及びα2(c)を切り替えるフラグである。
ここで、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させるまでの動作、すなわち、図13に示されるステップS101〜S107の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS21〜S27の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させた後、他動式等尺性筋力測定装置は、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1(fl)の範囲内に入っているか否かを判断する。ここで、入っていない場合には、被験者固定部15の位置が変位した、すなわち、被験者固定部15の位置ずれが発生したと考えられるので、被験者固定部15の位置ずれが発生する直前に被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、筋力測定を終了する。
また、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1(fl)の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、さらに、第2関節部14bの角度e2が測定開始時の角度、すなわち、初期値e2startから±α2(fl)の範囲内に入っているか否かを判断する。そして、入っていない場合には、被験者固定部15の位置ずれが発生したと考えられるので、被験者固定部15の位置ずれが発生する直前に被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、筋力測定を終了する。
一方、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2(fl)の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出し、Fxに入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、FxがFaより大きいか否かを判断し、FxがFaより大きい場合にはフラグflに2を入力する。また、FxがFa以下である場合にはフラグflを変更しない。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS101 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS102 フラグflに1を入力する。
ステップS103 t1の計時をスタートする。
ステップS104 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS105 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS106 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS107 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS108 角度e1が、初期値e1startから±α1(fl)以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS109に進み、入っている場合にはステップS110に進む。
ステップS109 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS110 角度e2が、初期値e2startから±α2(fl)以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS109に進み、入っている場合にはステップS111に進む。
ステップS111 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS112 FxがFaより大きいか否かを判断し、FxがFaより大きい場合にはステップS113に進み、FxがFaより大きくない場合にはステップS114に進む。
ステップS113 フラグflに2を入力する。
ステップS114 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS115 t0に、t1を入力し、ステップS106に戻る。
このように、本実施の形態においては、配列変数α1(c)及びα2(c)の値を、二関節アーム装置10が出力する力の所定の設定値Faを境に変化させるようになっている。具体的には、α1(1)>α1(2)及びα2(1)>α2(2)と設定し、Fxの値が設定値Fa以下では、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくする。つまり、Fxの値があらかじめ設定された所定の設定値Faより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置ずれの許容値が大きくなっている。
これにより、測定開始直後の段階で、被験者20がどのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握することができず、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を多少変位させてしまっても、筋力測定が終了することがない。したがって、被験者固定部15の位置を多少変位させてしまった場合でも、被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
さらに、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくしても、被験者固定部15の位置の変位は監視しているので、被験者固定部15の位置を大きく変位させた場合には、筋力測定を終了させることができる。したがって、二関節アーム装置10の関節部14の可動限界に近い危険領域に入るまで被験者固定部15の位置が変位してしまう前に、筋力測定を中断することができる。
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。なお、第1〜第5の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第5の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図14は本発明の第6の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態においては、前記第5の実施の形態において説明した配列変数α1(c)及びα2(c)の変更を、前記第5の実施の形態のように被験者20の掌26に付与する力Fxではなく、経過時間t1に基づいて行うようになっている。
そして、制御部31は、被験者20の筋力測定中、経過時間t1を監視し、所定の設定値Taを境にして、配列変数α1(c)及びα2(c)を変更する。これにより、所定の設定値Taを境にして、第1関節部14a及び第2関節部14bの位置ずれ許容値が変化する。そのため、配列変数α1(c)及びα2(c)の値を、α1(1)>α1(2)及びα2(1)>α2(2)と設定することにより、経過時間t1が設定値Ta以下では、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくすることができる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
ここで、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図14に示されるステップS121〜S131の動作については、前記第5の実施の形態において説明した図13に示されるステップS101〜S111の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合にはフラグflに2を入力する。また、t1がTa以下である場合にはフラグflを変更しない。
なお、以降の動作、すなわち、図14に示されるステップS134及びS135の動作についても、前記第5の実施の形態において説明した図13に示されるステップS114及びS115の動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS121 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS122 フラグflに1を入力する。
ステップS123 t1の計時をスタートする。
ステップS124 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS125 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS126 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS127 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS128 角度e1が、初期値e1startから±α1(fl)以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS129に進み、入っている場合にはステップS130に進む。
ステップS129 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS130 角度e2が、初期値e2startから±α2(fl)以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS129に進み、入っている場合にはステップS131に進む。
ステップS131 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS132 t1がTaより大きいか否かを判断し、t1がTaより大きい場合にはステップS133に進み、t1がTaより大きくない場合にはステップS134に進む。
ステップS133 フラグflに2を入力する。
ステップS134 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS135 t0に、t1を入力し、ステップS126に戻る。
このように、本実施の形態においては、配列変数α1(c)及びα2(c)の値を、筋力測定の経過時間の所定の設定値Taを境に変化させるようになっている。具体的には、α1(1)>α1(2)及びα2(1)>α2(2)と設定し、t1の値が設定値Ta以下では、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくする。つまり、t1の値があらかじめ設定された所定の設定値Taより大きくなるまでは、二関節アーム装置10の被験者固定部15の位置ずれの許容値が大きくなっている。
これにより、測定開始直後の段階で、被験者20がどのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握することができず、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を多少変位させてしまっても、筋力測定が終了することがない。したがって、被験者固定部15の位置を多少変位させてしまった場合でも、被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
さらに、被験者固定部15の位置ずれの許容値を大きくしても、被験者固定部15の位置の変位は監視しているので、被験者固定部15の位置を大きく変位させた場合には、筋力測定を終了させることができる。したがって、二関節アーム装置10の関節部14の可動限界に近い危険領域に入るまで被験者固定部15の位置が変位してしまう前に、筋力測定を中断することができる。
また、配列変数α1(c)及びα2(c)の変更を、被験者20の掌26に付与する力Fxではなく、経過時間t1に基づいて行うようになっているので、被験者20が、例えば、リハビリ患者のように、大きな筋力を発揮することができない者であって、それに対応して配列変数α1(c)及びα2(c)の値を変更した場合であっても、設定値Taを変更することなく筋力測定を行うことができる。
次に、本発明の第7の実施の形態について説明する。なお、第1〜第6の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第6の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図15は本発明の第7の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態において、他動式等尺性筋力測定装置は、被験者20又は第3者が押し下げ操作可能なスイッチ33を有する。該スイッチ33は、図15に示されるように、制御部31に接続されている。そして、他動式等尺性筋力測定装置は、筋力測定中に前記スイッチ33を監視し、該スイッチ33が押し下げられるまでは、被験者固定部15の位置ずれの検出及び被験者固定部15が発生する力Fxの更新を行わないようになっている。そのため、スイッチ33が押し下げられるまでは、被験者固定部15の位置がずれても、筋力測定を終了しない。
なお、スイッチ33が一度押し下げられた後は、被験者固定部15の位置ずれの検出及び被験者固定部15が発生する力Fxの更新を行う。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
図16は本発明の第7の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施の形態における動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
fs:スイッチ33が既に押し下げられたか否かを判別するフラグ
まず、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力する。続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、フラグfsに1を入力して、経過時間t1の計時をスタートする。
なお、測定開始時の第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2を、各々、e1start及びe2startに入力してから、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させるまでの動作、すなわち、図16に示されるステップS144〜S147の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS24〜S27の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させた後、他動式等尺性筋力測定装置は、スイッチ33が押し下げられたか否か、又は、フラグfsが2であるか否かを判断する。ここで、スイッチ33が押し下げられた場合、又は、フラグfsが2である場合には、他動式等尺性筋力測定装置は、フラグfsに2を入力して、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。
なお、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図16に示されるステップS150〜S153の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS28〜S31の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
なお、スイッチ33が押し下げられたか否か、又は、フラグfsが2であるか否かを判断して、スイッチ33が押し下げられておらず、かつ、フラグfsが2でない場合、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF1及びトルクF2の値を更新する。つまり、スイッチ33が押し下げられるまでは、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2のずれの検出とFxの値の更新とを行わず、スイッチ33が一度押し下げられた後は、被験者固定部15の位置ずれの検出及び被験者固定部15が発生する力Fxの更新を行うようになっている。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS141 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS142 フラグfsに1を入力する。
ステップS143 t1の計時をスタートする。
ステップS144 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS145 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS146 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS147 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS148 スイッチ33が押し下げられたか否か、又は、フラグfsが2であるか否かを判断し、スイッチ33が押し下げられた場合、又は、フラグfsが2である場合にはステップS149に進み、スイッチ33が押し下げらておらず、かつ、フラグfsが2でない場合にはステップS154に進む。
ステップS149 フラグfsに2を入力する。
ステップS150 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS151に進み、入っている場合にはステップS152に進む。
ステップS151 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS152 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS151に進み、入っている場合にはステップS153に進む。
ステップS153 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS154 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS155 t0に、t1を入力し、ステップS146に戻る。
このように、本実施の形態においては、スイッチ33が押し下げられるまでは、被験者固定部15の位置ずれの検出及び被験者固定部15が発生する力Fxの更新を行わないようになっているので、被験者20がどのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握することができず、力を入れすぎて被験者固定部15の位置を変位させてしまっても、スイッチ33が押し下げられるまでは、筋力測定を終了することがない。したがって、被験者固定部15の位置を変位させてしまった場合でも、被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
次に、本発明の第8の実施の形態について説明する。なお、第1〜第7の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第7の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図17は本発明の第8の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態において、他動式等尺性筋力測定装置は、前記第7の実施の形態と同様に、被験者20又は第3者が押し下げ操作可能なスイッチ33を有する。該スイッチ33は、制御部31に接続されている。
そして、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置は、筋力測定中に前記スイッチ33を監視し、該スイッチ33が押し下げられるまでは、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させない。なお、スイッチ33が一度押し下げられた後は、被験者固定部15が発生する力Fxを所定の増加率で増加させる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
まず、被験者20の筋力の測定が開始されると、他動式等尺性筋力測定装置は、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力して、経過時間t1の計時をスタートする。
なお、測定開始時の第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2を、各々、e1start及びe2startに入力してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図17に示されるステップS163〜S170の動作については、前記第1の実施の形態において説明した図7に示されるステップS24〜S31の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、スイッチ33が押し下げられてONになっているか否かを判断する。
ここで、スイッチ33がONになっている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
なお、スイッチ33が押し下げられてONになっているか否かを判断してONになっていない場合、すなわち、スイッチ33がOFFである場合、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、時間記録用変数t0にt1の値を入力する。つまり、スイッチ33が押し下げられるまでは、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2を増加させないので、被験者固定部15が発生する力Fxが増加しない。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS161 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS162 t1の計時をスタートする。
ステップS163 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS164 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS165 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS166 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS167 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS168に進み、入っている場合にはステップS169に進む。
ステップS168 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS169 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS168に進み、入っている場合にはステップS170に進む。
ステップS170 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS171 スイッチ33がONになっているか否かを判断し、スイッチ33がONになっている場合にはステップS172に進み、スイッチ33がONになっていない場合にはステップS173に進む。
ステップS172 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS173 t0に、t1を入力し、ステップS165に戻る。
このように、本実施の形態においては、スイッチ33が押し下げられるまでは、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させないようになっているので、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握しにくいときは、被験者固定部15が発生する力Fxの増加を停止させて、自分の発揮する筋力を適切にコントロールすることができる。したがって、失敗することなく筋力測定を確実に完了することができる。
次に、本発明の第9の実施の形態について説明する。なお、第1〜第8の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第8の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図18は本発明の第9の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の制御システムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態において、他動式等尺性筋力測定装置は、被験者20又は第3者が操作可能な可変式操作部としてのボリューム抵抗34を有する。該ボリューム抵抗34は、操作によって抵抗値が1〜∞に変化するものであって、図18に示されるように、制御部31に接続されている。そして、他動式等尺性筋力測定装置は、筋力測定中に前記ボリューム抵抗34を監視し、その抵抗値、すなわち、ボリューム抵抗34の操作量に応じて、被験者固定部15が発生する力Fxの増加率を変化させる。具体的には、第1アクチュエータ16a及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF1及びトルクF2の値を増加させるための増加率a1及び増加率a2に抵抗値の逆数を乗算することにより、力Fxの増加率を抵抗値に応じて変化させる。
そのため、被験者20又は第3者は、ボリューム抵抗34を操作することによって、被験者固定部15が発生する力Fxの増加率を変化させることができる。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
図19は本発明の第9の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
まず、本実施の形態における動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
SW1:ボリューム抵抗34の抵抗値を入力する変数
なお、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図19に示されるステップS181〜S190の動作については、前記第8の実施の形態において説明した図17に示されるステップS161〜S170の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、ボリューム抵抗34の値、すなわち、抵抗値をSW1に入力する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1にボリューム抵抗34の抵抗値の逆数と前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2にボリューム抵抗34の抵抗値の逆数と前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS181 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS182 t1の計時をスタートする。
ステップS183 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS184 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS185 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS186 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS187 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS188に進み、入っている場合にはステップS189に進む。
ステップS188 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS189 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS188に進み、入っている場合にはステップS190に進む。
ステップS190 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS191 ボリューム抵抗34の値をSW1に入力する。
ステップS192 F1に、増加率a1にSW1の逆数と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2にSW1の逆数と(t1−t0)とを乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS193 t0に、t1を入力し、ステップS185に戻る。
このように、本実施の形態においては、ボリューム抵抗34を操作することによって、被験者固定部15が発生する力Fxの増加率を変化させることができるので、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握しにくいときは、被験者固定部15が発生する力Fxの増加率を低下させて、自分の発揮する筋力を適切にコントロールすることができる。したがって、失敗することなく筋力測定を確実に完了することができる。また、被験者20は、どのくらいの筋力を発揮してよいのかを把握しやすいときは、被験者固定部15が発生する力Fxの増加率を高くして測定時間を短くすることができる。
次に、本発明の第10の実施の形態について説明する。なお、第1〜第9の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第9の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図20は本発明の第10の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態においては、第1関節部14aのずれ許容値としてα1に加えてより小さな値のα3が設定され、第2関節部14bのずれ許容値としてα2に加えてより小さな値のα4が設定されている。つまり、α1>α3、α2>α4の関係を有するずれ許容値α3とα4とが更に設定されている。
そして、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っている場合であっても、より小さな範囲、すなわち、初期値e1startから±α3の範囲内に入っていない場合には、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2を増加させず、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させないようになっている。同様に、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っている場合であっても、より小さな範囲、すなわち、初期値e2startから±α4の範囲内に入っていない場合には、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2を増加させず、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させないようになっている。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
なお、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力するまでの動作、すなわち、図20に示されるステップS201〜S210の動作については、前記第9の実施の形態において説明した図19に示されるステップS181〜S190の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力した後、他動式等尺性筋力測定装置は、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α3の範囲内に入っているか否かを判断する。
ここで、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α3の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、さらに、第2関節部14bの角度e2が測定開始時の角度、すなわち、初期値e2startから±α4の範囲内に入っているか否かを判断する。
そして、第2関節部14bの角度e2が初期値e1startから±α4の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1に、増加率a1に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。同様に、第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2に、増加率a2に前回のトルク設定時間、すなわち、時間記録用変数t0からの経過時間(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、時間記録用変数t0にt1の値を入力し、再度、第1アクチュエータ16aをトルクF1を出力するように作動させる動作以降の動作を繰り返す。
なお、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α3の範囲内に入っているか否かを判断して入っていない場合、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、時間記録用変数t0にt1の値を入力する。また、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α4の範囲内に入っているか否かを判断して入っていない場合も、他動式等尺性筋力測定装置は、そのまま、時間記録用変数t0にt1の値を入力する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS201 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS202 t1の計時をスタートする。
ステップS203 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS204 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS205 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS206 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS207 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS208に進み、入っている場合にはステップS209に進む。
ステップS208 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS209 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS208に進み、入っている場合にはステップS210に進む。
ステップS210 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS211 角度e1が、初期値e1startから±α3以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS214に進み、入っている場合にはステップS212に進む。
ステップS212 角度e2が、初期値e2startから±α4以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS214に進み、入っている場合にはステップS213に進む。
ステップS213 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS214 t0に、t1を入力し、ステップS205に戻る。
このように、本実施の形態においては、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っている場合であっても、より小さな範囲、すなわち、初期値e1startから±α3の範囲内に入っていない場合には、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させないようになっている。同様に、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っている場合であっても、より小さな範囲、すなわち、初期値e2startから±α4の範囲内に入っていない場合には、被験者固定部15が発生する力Fxを増加させないようになっている。
つまり、α3及びα4を第1の許容値とし、α1及びα2を第1の許容値より大きな第2の許容値とすると、被験者固定部15の位置ずれが第1の許容値以上になると、二関節アーム装置10の被験者固定部15が発生する力Fxの増加を停止し、被験者固定部15の位置ずれが第2の許容値以上になると、筋力の測定を終了するようになっている。
これにより、被験者20が力を入れすぎて被験者固定部15の位置を多少変位させてしまったときには、被験者固定部15が発生する力Fxの増加が一時的に停止するので、被験者20は、自分の発揮する筋力を適切にコントロールすることができる。
次に、本発明の第11の実施の形態について説明する。なお、第1〜第10の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第10の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図21は本発明の第11の実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作を示すフローチャートである。
本実施の形態において、他動式等尺性筋力測定装置は、第1関節部14aの角度e1及び第2関節部14bの角度e2がずれ許容値を外れる時間を計測する許容値外れ時間計測用タイマを有する。そして、第1関節部14aの角度e1又は第2関節部14bの角度e2がずれ許容値としてα1又はα2の範囲外となった場合であっても、許容値外れ時間計測用タイマの計測した経過時間が所定の限界時間内であれば、筋力測定を終了せずに継続するようになっている。
次に、本実施の形態における他動式等尺性筋力測定装置の動作について説明する。
まず、本実施の形態における動作の説明に使用される各種変数の定義について説明する。
t2:許容値外れ時間計測用タイマの計測した経過時間
t3:あらかじめ設定された限界時間の設定値
なお、被験者20の筋力の測定が開始され、力Fx及び経過時間t1に、各々、0を入力してから、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させるまでの動作、すなわち、図21に示されるステップS221〜S226の動作については、前記第10の実施の形態において説明した図20に示されるステップS201〜S206の動作と同様であるので、その説明を省略する。
そして、第2アクチュエータ16bをトルクF2を出力するように作動させた後、他動式等尺性筋力測定装置は、経過時間t2に0を入力し、許容値外れ時間計測用タイマによるt2の計測をスタートする。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1関節部14aの角度e1が測定開始時の角度、すなわち、初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。そして、入っていない場合には、経過時間t2が限界時間の設定値t3未満であるか否かを判断する。
また、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、さらに、第2関節部14bの角度e2が測定開始時の角度、すなわち、初期値e2startから±α2の範囲内に入っているか否かを判断する。そして、入っていない場合には、経過時間t2が限界時間の設定値t3未満であるか否かを判断する。
経過時間t2が限界時間の設定値t3未満であるか否かを判断して経過時間t2が限界時間の設定値t3未満であれば、再度、第1関節部14aの角度e1が初期値e1startから±α1の範囲内に入っているか否かを判断する。また、経過時間t2が限界時間の設定値t3未満でなければ、被験者固定部15の位置ずれが発生する直前に被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、筋力測定を終了する。
一方、第2関節部14bの角度e2が初期値e2startから±α2の範囲内に入っている場合、他動式等尺性筋力測定装置は、許容値外れ時間計測用タイマにより経過時間t2の計測をストップする。
続いて、他動式等尺性筋力測定装置は、第1アクチュエータ16aが出力するトルクF1及び第2アクチュエータ16bが出力するトルクF2から被験者20の掌26に付与する力を算出してFxに入力する。
なお、以降の動作、すなわち、図21に示されるステップS234及びS235の動作についても、前記第10の実施の形態において説明した図20に示されるステップS213及びS214の動作と同様であるので、その説明を省略する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS221 Fxに0、t1に0を入力する。
ステップS222 t1の計時をスタートする。
ステップS223 測定開始時のe1、e2を、e1start、e2startに入力する。
ステップS224 F1、F2に、F1start、F2startを入力し、t0にt1の値を入力する。
ステップS225 第1アクチュエータ16aをトルクF1で作動させる。
ステップS226 第2アクチュエータ16bをトルクF2で作動させる。
ステップS227 経過時間t2に0を入力し、許容値外れ時間計測用タイマによるt2の計測をスタートする。
ステップS228 角度e1が、初期値e1startから±α1以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS229に進み、入っている場合にはステップS231に進む。
ステップS229 経過時間t2が限界時間の設定値t3未満であるか否かを判断し、t3未満である場合にはステップS228に戻り、t3未満でない場合にはステップS230に進む。
ステップS230 被験者固定部15が発生した力Fxを制御部31に送信し、測定を終了する。
ステップS231 角度e2が、初期値e2startから±α2以内に入っているか否かを判断し、入っていない場合にはステップS229に進み、入っている場合にはステップS232に進む。
ステップS232 許容値外れ時間計測用タイマによる経過時間t2の計測をストップする。
ステップS233 F1及びF2から、被験者20に付与する力を算出しFxに入力する。
ステップS234 F1に、増加率a1に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF1の値を更新する。F2に、増加率a2に(t1−t0)を乗算した値を増加トルクとして加算し、加算した値でトルクF2の値を更新する。
ステップS235 t0に、t1を入力し、ステップS225に戻る。
このように、本実施の形態においては、第1関節部14aの角度e1又は第2関節部14bの角度e2がずれ許容値としてα1又はα2の範囲外となった場合であっても、許容値外れ時間計測用タイマの計測した経過時間t2が限界時間t3未満であれば、筋力測定を終了せずに継続するようになっている。
つまり、被験者固定部15の位置ずれが許容値以上になってからの経過時間が限界時間以上になると、筋力の測定を終了するようになっている。
これにより、被験者20が力を入れすぎて被験者固定部15の位置を多少変位させてしまったときでも、限界時間t3内に被験者固定部15の位置を元に復帰させることにより、そのまま筋力測定を行うことができ、失敗することなく筋力測定を完了することができる。
また、被験者20の筋力が被験者固定部15が発生する力Fxに負けた場合には、限界時間t3内に被験者固定部15の位置が元に復帰しないので、筋力測定を終了する。これにより、筋力測定をスムーズ、かつ、確実に行うことができる。
なお、前記第1〜第11の実施の形態においては、二関節アーム装置10の先端部としての被験者固定部15に被験者20の上肢の先端部としての掌26を固定して被験者20の上肢の筋力を測定する場合についてのみ説明したが、本発明の他動式等尺性筋力測定装置は、二関節アーム装置10の被験者固定部15に被験者20の下肢の先端部を固定することによって被験者20の下肢の筋力を測定することができるものでもある。
また、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、他動式筋力測定装置に適用することができる。
10 二関節アーム装置
15 被験者固定部
20 被験者
26 掌
33 スイッチ
34 ボリューム抵抗

Claims (13)

  1. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)筋力の測定の途中で前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させることを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  2. 前記可動筋力測定部材が発生する力が設定値を超えると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる請求項1に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  3. 前記可動筋力測定部材が発生する力が前記設定値以下である場合、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続する請求項2に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  4. 筋力の測定を開始してからの経過時間が設定値を超えると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させる請求項1に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  5. 前記経過時間が前記設定値以下である場合、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続する請求項4に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  6. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが許容値以上になると筋力の測定を終了するとともに、
    (c)筋力の測定の途中で前記許容値を変化させることを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  7. 前記可動筋力測定部材が発生する力が設定値を超えると、前記許容値を変化させる請求項6に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  8. 筋力の測定を開始してからの経過時間が設定値を超えると、前記許容値を変化させる請求項6に記載の他動式等尺性筋力測定装置。
  9. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)被験者が操作可能なスイッチを更に有し、
    (c)該スイッチが操作されるまでは、前記可動筋力測定部材の先端部の位置がずれても筋力の測定を継続することを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  10. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)被験者が操作可能なスイッチを更に有し、
    (c)該スイッチが操作されるまでは、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加を停止することを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  11. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)被験者が操作可能な可変式操作部を更に有し、
    (c)該可変式操作部の操作量に応じて、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加率を変化させることを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  12. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが第1の許容値以上になると、前記可動筋力測定部材が発生する力の増加を停止し、
    (c)前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが前記第1の許容値より大きな第2の許容値以上になると、筋力の測定を終了することを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
  13. (a)可動筋力測定部材を有し、該可動筋力測定部材の先端部に被験者の上肢又は下肢の先端部を固定し、前記可動筋力測定部材が力を発生した場合、被験者が前記可動筋力測定部材の力に抗して上肢又は下肢の先端部の位置を移動させないようにすることによって、被験者の上肢又は下肢の筋力を測定する他動式等尺性筋力測定装置であって、
    (b)前記可動筋力測定部材の先端部の位置ずれが許容値以上になってからの経過時間が限界時間以上になると、筋力の測定を終了することを特徴とする他動式等尺性筋力測定装置。
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