JP2010166187A - 無線受信機評価システムおよび装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作業を簡素化すると共に、広帯域の源信号に対する受信機の復調性能を評価することができる受信機評価システムおよび装置を提供することを目的とする。
【解決手段】源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とをデジタルデータへ変換するAD変換部と、AD変換部によってAD変換された源信号および試験信号を記憶する記憶部とを備える収録装置、ならびに、源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とが記憶された記憶部と、記憶部から試験信号を読み出して無線受信機へ出力し、無線受信機によって復調された復調信号を取得し、該取得した復調信号と、記憶部に記憶される源信号とを比較して、無線受信機の評価を行う制御部と、を備える再生装置が提供される。
【選択図】図1
【解決手段】源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とをデジタルデータへ変換するAD変換部と、AD変換部によってAD変換された源信号および試験信号を記憶する記憶部とを備える収録装置、ならびに、源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とが記憶された記憶部と、記憶部から試験信号を読み出して無線受信機へ出力し、無線受信機によって復調された復調信号を取得し、該取得した復調信号と、記憶部に記憶される源信号とを比較して、無線受信機の評価を行う制御部と、を備える再生装置が提供される。
【選択図】図1
Description
この発明は、無線通信によって電波を受信する受信機における復調機能を評価する評価システムおよび装置に関する。
従来、電波によって送信される情報を受信する無線受信機の受信特性を評価する際には、特許文献1に記載されるように、シグナルジェネレータ(標準信号発生器)によって発生させた評価用の試験信号を用いることが一般的に行われている。このような標準信号発生器を用いて、ラジオ受信機などの無線受信機を評価する場合の従来の評価システムについて図7を参照して説明する。
図7に示されるように、従来の評価システムは、正弦波発生器51、搬送波発生器52および変調器53からなる標準信号発生器50、評価の対象となる被評価受信機60ならびに歪率計70から構成される。このような評価システムにおいて、被評価受信機60の受信特性について評価を行う場合、まず標準信号発生器50において、試験信号を生成するための条件が設定される。具体的には、正弦波発生器51にて生成される源信号の周波数、搬送波発生器52から生成される標準信号の周波数およびレベル、ならびに変調器53による変調方式などが設定される。そして、設定された条件に基づいて、標準信号発生器50によって評価用の試験信号が生成され、被評価受信機60へ送られる。
被評価受信機60は、標準信号発生器50によって生成された試験信号を受信し、復調する。そして、被評価受信機60によって復調された信号は、歪率計70に送られる。歪率計70は、所定の周波数のフィルタを備え、該フィルタを通過した信号のレベルから理想波形との歪率を測定するものである。歪率計70では、フィルタを通った復調信号のレベルに基づいて歪率が計測される。そして、この歪率計70によって計測された歪率に基づき、被評価受信機60の復調性能が評価される。
しかしながら、上述のような従来の評価システムには、以下のような問題点がある。まず、上述のように、従来の評価システムでは、受信機の評価を行うために、標準信号発生器において条件を設定し、試験信号を生成する必要がある。そのため、特に複数の受信機に対して、様々な条件の試験信号を用いて評価を行いたい場合は、その都度標準信号発生器を操作する必要があり、作業が大変煩雑になってしまう。また、複数の製造ラインにおいて同時に並列して受信機の評価を行いたい場合は、複数の信号発生器を備えなければならないが、標準信号発生器は高価な装置であるため莫大なコストが生じてしまう。さらに標準信号発生器は大型で重量であるため、持ち運びが難しく、評価を行う場所が限定されてしまうといった問題もある。
さらに、標準信号発生器に含まれる正弦波発生器において発生できる源信号は、一般的に400Hzと1kHzの2種類の正弦波に限定されている。この2種類の正弦波は、代表的なオーディオや環境音を表すものであるが、近年、オーディオの高音質化が進んでいることもあり、より広帯域のオーディオに対する受信機の復調性能を評価できることが望まれている。また、評価を行う測定器として用いられる歪率計は、一般的に標準信号発生器が発生する源信号の仕様に併せて、400Hzと1kHzのフィルタを備えている。そのため、それ以外の周波数による復調信号については評価できないといった問題もあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、作業を簡素化すると共に、広帯域の源信号に対する受信機の復調性能を評価することができる受信機評価システムおよび装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明により無線受信機の評価を行うための試験信号を収録する収録装置であって、源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とをデジタルデータへ変換するAD変換部と、AD変換部によってAD変換された源信号および試験信号を記憶する記憶部とを備える収録装置が提供される。また、上記記憶部は、複数の源信号および試験信号を記憶可能な構成であっても良い。さらに、上記AD変換部は、源信号と試験信号とを同期させてデジタルデータへ変換する構成としても良い。
上記のように構成することにより、様々な種類の源信号および該源信号に基づいた試験信号を収録装置に収録することができる。そして、このような収録装置を用いることにより、受信機のより広帯域における復調機能の評価を行うことが可能となる。また、上記の収録装置では、試験信号だけでなく該試験信号のもととなった源信号も試験信号と共に記憶される。そのため、復調信号を評価する際に、記憶された源信号を用いることができ、正弦波などの理想波だけでなく、どのような源信号に対しても評価を行うことが可能となる。
また、上記記憶部は、AD変換部によってデジタルデータへ変換された源信号および試験信号を1つのファイルに記憶する構成としても良い。更に、源信号および試験信号に関する情報、すなわち源信号の周波数、試験信号の周波数およびレベル、ならびに試験信号の変調方式を、源信号および試験信号が記憶されるファイルと共に記憶する構成としても良い。さらに、上記記憶部は、収録装置に対して着脱可能な記憶媒体によって構成されても良い。
上述のように源信号および試験信号を1つのファイルに記憶することにより、試験信号から自動的にその元になった源信号を取得することができる。また、源信号および試験信号に関する情報も共に記憶することにより、ユーザが上記情報に基づいて容易に試験信号を選択できる。さらに、記憶部を着脱可能とすることで、収録されたデータを自在に持ち運ぶことが可能となる。
また、上記の課題を解決するために、本発明により無線受信機の評価を行うための試験信号を、無線受信機にて復調させて無線受信機の評価を行う再生装置であって、源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とが記憶された記憶部と、記憶部から試験信号を読み出して無線受信機へ出力し、無線受信機によって復調された復調信号を取得し、該取得した復調信号と、記憶部に記憶される源信号とを比較して、無線受信機の評価を行う制御部と、を備える再生装置が提供される。
上記のように構成することにより、受信機の評価を行う度に、標準信号発生器などを用いて試験信号を生成する必要がなく、記憶された試験信号を読み出すだけで容易に受信機の評価を行うことが可能となる。また、源信号と復調信号とを比較することにより、正弦波などの理想波だけでなく、どのような源信号に対しても評価を行うことが可能となる。
また、上記記憶部には、源信号および試験信号が複数記憶されており、制御部は、複数の源信号および試験信号から、所望の試験信号を選択して無線受信機にて復調させる構成としても良い。このように構成することにより、複数の試験信号の中から所望の試験信号を選択するだけで、簡単に試験信号を読み出して、受信機の評価を行うことが可能となる。
また、上記記憶部には、源信号および該源信号を高周波信号に変調した試験信号が、デジタルデータとして1つのファイルに記憶されており、該試験信号は、再生装置が備えるDA変換部によってアナログ信号へ変換されて無線受信機にて復調される構成としても良い。また、上記制御部は、無線受信機によって復調された復調信号の振幅の変動と、記憶部に記憶される源信号の振幅の変動とを比較して、無線受信機の評価を行う、もしくは、無線受信機によって復調された復調信号の周波数分布と、記憶部に記憶される源信号の周波数分布とを比較して、無線受信機の評価を行うよう構成される。
さらに、上記記憶部は、再生装置に対して着脱可能な記憶媒体で構成される、もしくは外部の機器と通信することによって源信号および試験信号とを記憶する構成としても良い。このように構成することにより、外部の機器、すなわち収録装置で収録されたデータを容易に再生装置の記憶部に複製することが可能となる。
また、上記いずれかの収録装置と、上記いずれかの再生装置とが一体型の評価装置として構成されても良い。さらに、本発明により、該評価装置と、源信号を発生する源信号発生器と、源信号を変調して試験信号を発生する試験信号発生器とからなる評価システムが提供される。
本発明に係る評価システム、および装置によれば、作業を簡素化すると共に、広帯域の源信号に対する受信機の復調性能を評価することができる。
以下、図面を参照して、本発明に係る無線受信機評価システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態における受信機評価システム1の概略構成を示す図である。受信機評価システム1は、被評価受信機210の復調性能を評価するためのシステムである。本実施形態においては、被評価受信機210は、無線通信によって送信される、会話や音楽などの音声信号を受信して復調するラジオ受信機である。受信機評価システム1は、試験信号の収録を行う収録システム100と、収録システム100で収録された試験信号を被評価受信機210にて再生させ、復調信号の評価を行う再生システム200とから構成される。
収録システム100は、源信号を発生するための源信号発生器110、試験信号を発生するための試験信号発生器120、ならびに源信号および試験信号を収録するための収録装置10から構成される。そして、再生システム200は、評価の対象となる被評価受信機210、および収録装置10に収録された試験信号を被評価受信機210にて再生させ、被評価受信機210か復調信号を受信して評価を行う再生装置20とから構成される。
図2は、収録システム100の概略構成を示す図である。上述のように、収録システム100は、源信号発生器110、試験信号発生器120、および収録装置10から構成される。源信号発生器110は、評価を行うための源信号を発生する機器である。源信号発生器110には、例えばオーディオジェネレータ、マイク、CDプレイヤーなど、音波から電気信号を発生させる機能を備える様々な機器が用いられる。
試験信号発生器120は、搬送波発生器121および変調器122を備えている。搬送波発生器121は、源信号を変調するために用いられる高周波の搬送波を発生する機器である。さらに、変調器122は、FM変調やAM変調などの変調方式を用いて、源信号発生器110によって発生された源信号を、搬送波発生器121によって発生された高周波搬送波に基づいて変調し、試験信号を生成する機器である。この源信号発生器110、および試験信号発生器120において、源信号および搬送波の周波数やレベルなどの条件を変更することによって、様々な試験信号を生成することができる。尚、本実施形態においては、搬送波発生器121および変調器122は一体型の試験信号発生器120として構成されているが、搬送波発生器121および変調器122をそれぞれ独立した機器として備える構成としても良い。
収録装置10は、周波数/レベル変換器11、レベル変換器12、AD変換器13、制御装置14および記憶装置15を備えている。周波数/レベル変換器11は、試験信号発生器120によって生成される試験信号の周波数およびレベルをAD変換器13の入力レンジに合うように変換する。また、レベル変換器12は、源信号発生器110によって生成される源信号のレベルをAD変換器13の入力レンジに合うように変換する。
AD変換器13は、周波数/レベル変換器11およびレベル変換器12によって変換された試験信号および源信号をAD変換するものである。AD変換器13は、試験信号および源信号を同期してデジタルデータに変換するように、制御装置14によって制御される。制御装置14は、上述のようにAD変換器13における同期制御を行なうと共に、AD変換器13によってAD変換された試験信号データおよび源信号データを、記憶装置15に記憶させるものである。記憶装置15は、制御装置14から転送される試験信号データおよび源信号データ、ならびに当該試験信号および源信号が生成されたときの、源信号発生器110および試験信号発生器120の条件に関する情報を記憶するためのメモリである。
次に、上記構成を備えた収録システム100における収録処理について、図3を参照して説明する。図3は、受信機評価システム1における収録処理の流れを示すフローチャートである。収録処理では、まず源信号発生器110において評価を行うための源信号が設定される(S11)。ここでは、評価項目に応じて、源信号発生器110で発生する信号の選択と出力レベルの設定が行われる。例えば、源信号発生器110としてオーディオジェネレータ用いる場合には、源信号として発生させるオーディオ信号の周波数およびそのレベルが設定される。また、オーディオジェネレータ以外にも、マイクやCDプレイヤーなどを用いて、様々な帯域の周波数の信号を源信号として設定することができる。
次に、試験信号発生器120および収録装置10において、生成する試験信号に関する各種条件が設定される(S12)。具体的には、試験信号発生器120では、変調器122において用いる、AM変調、FM変調などの変調方式、および搬送波発生器121において発生させる高周波搬送波の周波数および信号レベルが設定される。このときの設定値の例として、日本国内仕様のFM受信機の評価を行う場合、例えば、変調器122はFM変調を選択し、搬送波発生器121における周波数は76MHz〜90MHzに設定される。また、変調器122の変調度の設定や、搬送波のレベルの設定(0dBμVから、最大140dBμVまで)も行われる。
そして、収録装置10では、源信号および試験信号の収録時間が設定される。この収録時間は、源信号に含まれる高音から低音までの信号が収録できるような十分な時間であって、収録および再生処理にかかる時間が長時間とならないように考慮して設定される。また、後述するように、収録装置10では、これらの各機器において設定された条件に関する情報、および試験信号および源信号のデジタルデータをファイル化して記憶装置15へ記憶する。そのため、収録装置10では、これらのファイルを記憶する際の保存ファイル名についての設定も行われる。上述の各機器における条件設定作業は、各機器上に設けられた図示しない入力部を用いて、ユーザにより手動で行われる。
そして、各機器における条件の設定が完了すると、源信号発生器110によって源信号が発生され、試験信号発生器120の変調器122および収録装置10のレベ変換器12の両方に出力される。また、搬送波発生器121によって、設定された条件に基づいた高周波搬送波が生成され、変調器122に出力される。そして、変調器122では、源信号発生器110から出力された源信号に基づいて、設定された変調方式によって高周波搬送波が変調され、試験信号が生成される(S13)。そして、変調器121によって生成された試験信号は、収録装置10の周波数/レベル変換器11に出力される。
次いで、源信号発生器110からレベル変換器12に入力された源信号は、レベル変換器12によってAD変換器の入力レンジに合うようにレベルが調整される。また、変調器121から周波数/レベル変換器11に入力された試験信号も、周波数/レベル変換器11によってAD変換器13の入力レンジに合うように周波数およびレベルが調整される(S14)。具体的には、例えば、AD変換器の最大入力レンジが1Vの場合、源信号および試験信号のピークピーク値が1V程度になるように、レベルが調整される。また、試験信号の周波数は、周波数/レベル変換器11にてIF(Intermediate Frequency:中間周波数)となるように変換される。
次に、周波数レベル変換器11およびレベル変換器12で、周波数およびレベルが変換された試験信号および源信号は、それぞれAD変換器13に入力される。そして、AD変換器13にて試験信号および源信号がデジタルデータへ変換される(S15)。このとき、AD変換器13は、試験信号及び源信号を同期させてAD変換するように、制御装置14によって制御される。また、試験信号および源信号をAD変換する際に用いられるサンプリング周波数は、試験信号のIFの値に基づいて設定される。例えば試験信号がFM変調され、周波数/レベル変換器11にて250kHzのIFへと変換された場合は、1MHzのサンプリング周波数でサンプリングされる。
そして、AD変換器13によってAD変換された、デジタルデータの試験信号データと源信号データは、制御装置14に入力され、制御装置14から記憶装置15に転送されて記憶装置15に保存される(S16)。このとき、試験信号データ源信号データは1つの評価データファイルとして、S12によって設定された保存ファイル名で、記憶装置15に保存される。また、これらのデータと共に、各機器における条件(変調方式、周波数、レベルなど)についても、テキストファイルとして評価データファイルと関連付けられて記憶装置15に記憶される。
その後、S12で設定された収録時間が経過するまで、S13からS16の処理が繰り返される(S17)。そして、設定された収録時間が経過すると(S17:Yes)、各機器に設定された条件に基づいて生成された評価データファイルが完成する。そして、源信号発生器110で発生させる源信号の種類や、変調方式などの条件を変更して、再度S11からS17の処理を繰り返すことにより、種々の条件による複数パターンの評価データファイルを生成し、記憶装置15に収録することができる。
図4は、上記収録処理によって収録される評価データファイルおよびテキストファイルの一例を示す図である。図4に示すように、記憶装置15には、各機器に設定された条件がテキスト形式で保存されるテキストファイル150aと、試験信号データと源信号データがバイナリ値として保存されるデータファイル150bが、保存ファイル名「FM001」として保存されている。テキストファイル150aには、源信号の周波数、変調方式、高周波搬送波の周波数およびレベル、信号の収録時間、ならびにサンプリング周波数がテキストデータとして記憶されている。また、データファイル150bには、AD変換器13によってAD変換された試験信号データおよび源信号データが、AD変換器13の分解能である16ビット、すなわち2バイトのバイナリデータとして交互に記憶されている。詳しくは、CH1には試験信号データが、そしてCH2には源信号データが記憶され、各サンプリングにおいて2バイトずつが連続して記憶されている。
上述のように収録システム100で収録されたデータは、後述する再生システム200にて被評価受信機210を評価するために用いられる。そのため、収録装置10の記憶装置15に記憶された評価データファイルなどのデータを、再生装置20の記憶装置21に転送する必要がある。この場合、記憶装置15のデータをCD−RやMOなどの記憶媒体に複製し、該記憶媒体に記憶されるデータを再生装置20にて読み出して、読み出されたデータを記憶装置21に記憶させることで、記憶装置15に記憶されたデータを、再生装置20の記憶装置21に転送することができる。また、その他にも、記憶装置15自体をUSBメモリなどの収録装置10に対して着脱可能なメモリで構成し、収録処理終了後には、該メモリを再生装置20に装着して記憶装置21として用いる構成としたり、収録装置10と再生装置20との間で無線、もしくは有線通信を行って、上記データを転送する構成としても良い。
次に、被評価受信機210の評価を行うための、再生システム200について説明する。再生システム200では、上述のように、収録システム100にて収録装置10の記憶装置15に記憶されたデータを、再生装置20の記憶装置21に複製して使用する。図5は、再生システム200の概略構成を示す図である。上述のように、再生システム200は、再生装置20および被評価受信機210から構成される。また、再生装置20は、記憶装置21、制御装置22、DA変換器23、周波数/レベル変換器24、レベル変換器25、およびAD変換器26を備える。
記憶装置21には、収録システム100にて収録され、記憶装置15に記憶された評価データファイルおよび付随するテキストファイルが複製されて記憶される。DA変換器23は、記憶装置21から読み出されるデジタルデータの試験信号データを、被評価受信機210に入力するためにDA変換するためのものである。周波数/レベル変換器24は、DA変換器23にて変換された試験信号データの周波数、およびレベルを元の周波数およびレベルに戻すためのものである。また、レベル変換器25は、被評価受信機210にて復調された復調信号のレベルをAD変換器26の入力レンジに合わせて変換する機器である。そして、AD変換器26は、レベル変換器25にて変換された復調信号をAD変換して、デジタルデータの復調信号データを生成する。また、制御装置22は、AD変換器26にてAD変換された復調信号データと、記憶装置21に記憶された源信号データとを比較して、被評価受信機210の評価を行う。
上記構成を備えた再生システム200における再生/評価処理について、図6を参照して説明する。図6は、被評価受信機210における試験信号の再生処理および復調信号の評価処理の流れを示すフローチャートである。まず、記憶装置21に記憶される評価データファイルから、被評価受信機210を評価するための評価データファイルが選択される(S21)。このとき、ユーザが所望の評価データファイルを選択できるように、再生装置20の表示部(不図示)に、記憶装置21に保存されている評価データファイルの一覧を、源信号の種類、試験信号の変調方式、搬送波の周波数などの条件と共に表示させる。これにより、ユーザはこの一覧を参照して、被評価受信機210に入力させる試験信号データを含む評価ファイルを容易に選択できる。尚、評価データファイルを選択するにあたっては、上述のように記憶装置21に記憶されている評価データファイルの一覧を表示する以外にも、例えば再生装置20の表示部(不図示)に、源信号の種類、変調方式、標準信号の周波数などを入力するための入力画面を表示させ、ユーザによって入力された条件に該当する評価データファイルを検索して、該当する評価データファイルを選択するよう構成しても良い。
そして、被評価受信機210を評価するための評価データファイルが選択されると、記憶装置21から、選択された評価データファイルが読み出される。そして、制御装置22にて、評価データファイルに含まれる試験信号データのみが抽出される(S22)。次いで、抽出された試験信号データは、制御装置22によってDA変換器23に転送される。DA変換器23では、デジタルデータである試験信号データがアナログ信号に変換される(S23)。そして、DA変換器23にてDA変換された試験信号は、周波数/レベル変換器24に入力され、元の周波数およびレベル、すなわち収録装置10の周波数/レベル変換器11にて変換される前の周波数およびレベルとなるように変換される(S24)。その後、周波数/レベル変換器24にて、元の周波数/レベルに変換された試験信号は、被評価受信機210に入力される。そして、被評価受信機210は入力された試験信号を復調してレベル変換器25へ出力する(S25)。
レベル変換器25では、被評価受信機210によって復調された復調信号のレベルを、AD変換器26の入力レンジに合わせて変換し、AD変換器26へ出力する(S26)。AD変換器26では、入力された復調信号がデジタルデータへ変換され、復調信号データが生成される(S27)。このとき、制御装置22は、被評価受信機210の復調に用いられた試験信号が収録の際にAD変換器13にてAD変換されたときのサンプリング周波数と同じサンプリング周波数でサンプリングされるように、AD変換器26を制御する。そして、AD変換された復調信号データは、制御装置22へ出力される。
制御装置22は、AD変換器26から受信した復調信号データを記憶装置21へ保存する(S28)。このとき、AD変換器26は、AD変換器13と同様の16ビットの分解能を有しており、復調信号データは、サンプリング毎に2バイトのバイナリデータとして記憶装置21に記憶される。そして、評価データファイルから抽出された試験信号データが終了するまで、S22からS28の処理が繰り返される(S29)。そして、評価データファイル内の全ての試験信号データに対する復調信号データが取得されると(S29:Yes)、制御装置22にて、当該試験信号データと共に評価データファイルに記憶されていた源信号データと、復調信号データとの比較が行われる(S30)。
制御装置21では、まず、サンプリング毎に2バイトのバイナリデータとして記憶された源信号データ、および復調信号データを、それぞれつなげて連続したデータとする。そして、当該連続データに基づいて導き出された波形の形状および周波数分布などから、両信号データの比較を行う。具体的には、まず、上記連続データに基づいて導き出された源信号の振幅および復調信号の振幅について、そのレベルや変動について比較が行われる。また、連続データに対してFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を行って、源信号および復調信号の周波数分布を求め、それぞれの周波数スペクトルにおけるレベルの比較も行われる。そして、源信号の振幅および周波数分布に対して、復調信号の振幅および周波数分布がどのように変化したかに基づいて、被評価受信機210における復調機能の評価が行われる。
また、その他にも、ITU(International Telecommunication Union)によって標準化されたオーディオに対するPEAQ(Perceived Evaluation of Audio Quality)評価法や、音声に対するPESQ(Perceptual Evaluation of Speech Quality)評価法を用いて、復調信号データを評価することも可能である。PEAQ評価法およびPESQ評価法では、源信号と復調信号の特性の違いを比較するとともに、人の耳が捉える感性の部分も取り込んだ評価を行うことができる。
また、上記比較を行う際には、復調信号が源信号に対して遅延していることを考慮する必要がある。この遅延は、試験信号が、DA変換器23、周波数/レベル変換器24を経て、被評価受信機210に入力され、復調信号としてレベル変換器25およびAD変換器26を介して制御装置22に入力するまでの時間に起因して生じるものである。そのため、記憶装置21に記憶される源信号と、遅延して発生する復調信号とを比較する際には、この遅延時間を考慮して、源信号を遅延時間だけシフトさせるなど、復調信号との同期を図った上で比較を行う。
そして、制御装置22にて、源信号と復調信号との比較の結果、両信号の振幅や周波数分布の相違が許容範囲内である場合には、被評価受信機210の復調機能に問題がないと判断し、その旨を再生装置20の表示部(不図示)に出力する(S31)。一方、源信号では高いレベルを有する周波数成分が、復調信号においては低いレベルになっている場合など、両信号の振幅や周波数分布が許容範囲を超えて相違する場合には、被評価受信機210の復調機能に問題があると判断し、その旨を同様に再生装置20の表示部(不図示)に出力する。また、上述のように被評価受信機210に問題があるか否かを表示するだけでなく、源信号に対する復調信号の劣化量を数値化して、再生装置20の表示部に表示させても良い。
上記のように、本実施形態の受信機評価システム1では、収録システム100において、源信号発生器110から様々な帯域の音波を源信号として発生させることにより、収録装置10に多様な試験信号をデジタルデータとして収録することができる。そして、再生システム200において、収録装置10にて収録された多様な試験信号データを用いて被評価受信機210を評価することにより、被評価受信機210の、より広帯域における復調機能の評価を行うことができる。また、収録装置10では、試験信号だけでなく該試験信号のもととなった源信号も試験信号と共に記憶する。そして、被評価受信機210によって復調された信号と記憶された源信号とを比較して、被評価受信機210の評価を行うことにより、評価を行う装置の仕様に限定されず、どのような源信号に対しても被評価受信機の復調機能の評価を行うことができる。
また、本実施形態においては、収録装置10に源信号および試験信号がデータとして記憶されるため、同じ条件の試験信号が必要になった場合も、再度、源信号発生器110、および試験信号発生器120を用いて試験信号を生成する必要がない。また、収録装置10において、複数パターンの源信号および試験信号のデータを記憶すれば、該データを持ち運ぶだけで、信号発生器等を備えていない場所であっても、様々な条件において受信機の評価を行うことが可能となる。さらに、収録装置10に収録されたデータは、複数の再生装置20の記憶装置に複製させて用いることができるため、複数の再生装置によって、並列して被評価受信機の評価を行うことも可能となる。
また、再生装置20においては、記憶装置22に記憶された評価データファイルの中から、所望のファイルを選択するだけで、簡単に試験信号を生成することができる。また、源信号と被評価受信機210によって復調された復調信号との比較は、再生装置によって機械的に行われ、評価結果が表示部に出力される構成となっているため、ユーザが両信号の波形を見比べて評価を行う必要がなく、評価作業の簡素化および一般化を図ることができる。
以上が本発明の実施形態であるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく様々な範囲で変形が可能である。例として、上記実施形態においては、収録装置10および再生装置20が別々の装置として構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、収録装置10および再生装置20を一体型の装置として構成することも可能である。このように構成した場合は、収録装置10および再生装置20にそれぞれ含まれる、周波数/レベル変換器11および24、レベル変換器12および25、AD変換器13および26、制御装置14および22、ならびに記憶装置15および21をそれぞれ一つの周波数/レベル変換器、レベル変換器、AD変換器、制御装置、および記憶装置として、収録および再生の両方に共用することができ、システムの構成を簡素化することができる。
1 受信機評価システム
10 収録装置
11、24 周波数/レベル変換器
12、25 レベル変換器
13、26 AD変換器
14、22 制御装置
15、21 記憶装置
20 再生装置
100 収録システム
110 源信号発生器
120 試験信号発生器
200 再生システム
210 被評価受信機
10 収録装置
11、24 周波数/レベル変換器
12、25 レベル変換器
13、26 AD変換器
14、22 制御装置
15、21 記憶装置
20 再生装置
100 収録システム
110 源信号発生器
120 試験信号発生器
200 再生システム
210 被評価受信機
Claims (17)
- 無線受信機の評価を行うための試験信号を収録する収録装置であって、
源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とをデジタルデータへ変換するAD変換部と、
前記AD変換部によってAD変換された源信号および試験信号を記憶する記憶部と、を備える収録装置。 - 前記記憶部は、複数の前記源信号および試験信号を記憶可能であることを特徴とする請求項1に記載の収録装置。
- 前記記憶部は、前記AD変換部によってデジタルデータへ変換された前記源信号および試験信号を1つのファイルに記憶することを特徴とする請求項1または2に記載の収録装置。
- 前記記憶部は、更に、前記源信号および試験信号に関する情報を、前記源信号および試験信号が記憶されるファイルと共に記憶することを特徴とする請求項3に記載の収録装置。
- 前記源信号および試験信号に関する情報は、前記源信号の周波数、前記試験信号の周波数およびレベル、ならびに前記試験信号の変調方式を含むことを特徴とする請求項4に記載の収録装置。
- 前記AD変換部は、前記源信号と試験信号とを同期させてデジタルデータへ変換することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の収録装置。
- 前記記憶部は、前記収録装置に対して着脱可能な記憶媒体からなることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の収録装置。
- 無線受信機の評価を行うための試験信号を、前記無線受信機にて復調させて、前記無線受信機の評価を行う再生装置であって、
源信号と、該源信号を高周波信号に変調した試験信号とが記憶された記憶部と、
前記記憶部から前記試験信号を読み出して前記無線受信機へ出力し、前記無線受信機によって復調された復調信号を取得し、該取得した復調信号と、前記記憶部に記憶される源信号とを比較して、前記無線受信機の評価を行う制御部と、を備える再生装置。 - 前記記憶部には、前記源信号および試験信号が複数記憶されており、
前記制御部は、前記複数の源信号および試験信号から、所望の試験信号を選択して、前記無線受信機にて復調させることを特徴とする請求項8に記載の再生装置。 - 前記記憶部には、前記源信号および該源信号を高周波信号に変調した試験信号が、デジタルデータとして1つのファイルに記憶されていることを特徴とする請求項8または9に記載の再生装置。
- 前記再生装置は、前記デジタルデータとして記憶される試験信号をアナログ信号へ変換するDA変換部を備え、
前記制御部は、前記DA変換部によって変換された試験信号を前記無線受信機にて復調させることを特徴とする請求項10に記載の再生装置。 - 前記制御部は、前記無線受信機によって復調された復調信号の振幅の変動と、前記記憶部に記憶される源信号の振幅の変動とを比較して、前記無線受信機の評価を行うことを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の再生装置。
- 前記前記制御部は、前記無線受信機によって復調された復調信号の周波数分布と、前記記憶部に記憶される源信号の周波数分布とを比較して、前記無線受信機の評価を行うことを特徴とする請求項8から12のいずれかに記載の再生装置。
- 前記記憶部は、前記再生装置に対して着脱可能な記憶媒体からなることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の再生装置。
- 前記記憶部は、外部の機器と通信することによって前記源信号および試験信号とを記憶することを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の再生装置。
- 請求項1から7のいずれかに記載の収録装置と、請求項8から15のいずれかに記載の再生装置とからなる評価装置。
- 無線受信機の評価を行う評価システムであって、
源信号を発生する源信号発生器と、
前記源信号を変調して試験信号を発生する試験信号発生器と、
請求項16に記載の評価装置と、を備えることを特徴とする評価システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009005251A JP2010166187A (ja) | 2009-01-14 | 2009-01-14 | 無線受信機評価システムおよび装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009005251A JP2010166187A (ja) | 2009-01-14 | 2009-01-14 | 無線受信機評価システムおよび装置 |
Publications (1)
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JP2010166187A true JP2010166187A (ja) | 2010-07-29 |
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ID=42582033
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JP2009005251A Pending JP2010166187A (ja) | 2009-01-14 | 2009-01-14 | 無線受信機評価システムおよび装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010166187A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016508243A (ja) * | 2012-11-20 | 2016-03-17 | ボンバルディール トランスポーテイション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBombardier Transportation GmbH | ヒューマンマシンインターフェースにおける安全なオーディオプレーバック |
-
2009
- 2009-01-14 JP JP2009005251A patent/JP2010166187A/ja active Pending
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JP2016508243A (ja) * | 2012-11-20 | 2016-03-17 | ボンバルディール トランスポーテイション ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングBombardier Transportation GmbH | ヒューマンマシンインターフェースにおける安全なオーディオプレーバック |
US9693160B2 (en) | 2012-11-20 | 2017-06-27 | Bombardier Transportation Gmbh | Safe audio playback in a human-machine interface |
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