JP2010116976A - Bolt rust prevention method and rust prevention cap for bolts used for the method - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、鋼板同士の重ね合せ部を締結するためのボルトを一方の鋼板のボルト孔に予めボルト仮固定ナットを用いて仮固定した状態で、該ボルトの軸部を覆うように配置するボルト用防錆キャップの開口部を上記ボルト仮固定ナットに設けてあるキャップ取付部に密着させることで、上記ボルトの発錆を未然に防止するボルト防錆方法及び該方法に用いるボルト用防錆キャップに関するものである。 The present invention is a bolt that is arranged so as to cover a shaft portion of a bolt in a state where a bolt for fastening an overlapping portion of steel plates is temporarily fixed to a bolt hole of one steel plate in advance using a bolt temporary fixing nut. A bolt rust prevention method for preventing rusting of the bolt in advance by bringing the opening of the rust prevention cap into close contact with the cap mounting portion provided on the bolt temporary fixing nut, and a bolt rust prevention cap used in the method It is about.
近年、橋梁を構成するための床版としては、床版のコンクリート層の下面を形成する型枠をパネル状の底鋼板として、該底鋼板の内側にコンクリートを直接打設することで、上記底鋼板とコンクリート層とを一体に結合させるようにした形式の合成床版が用いられるようになってきている。 In recent years, as a floor slab for constituting a bridge, the formwork forming the lower surface of the concrete layer of the floor slab is used as a panel-shaped bottom steel plate, and concrete is directly placed inside the bottom steel plate, thereby Synthetic floor slabs of the type in which steel plates and concrete layers are joined together have come to be used.
この種の合成床版を架設するには、先ず、主桁上に底鋼板を径間方向に並べて配設した後、隣接する底鋼板同士の連結作業が必要となる。 In order to construct this type of composite floor slab, first, after arranging the bottom steel plates in the radial direction on the main girder, it is necessary to connect the adjacent bottom steel plates.
上記隣接する底鋼板同士を連結する場合、通常は、図3に示す如く、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士の上側に添接板2を重ねて配置した状態にて、上記各底鋼板1と添接板2の重ね合わせ部に穿設してあるボルト孔3,4に対し、底鋼板1の下面側からボルト(高力ボルト)5を挿通させる。その後、上記添接板2の上側に突出する上記ボルト5の先端部に、ワッシャ7を嵌めてから、ナット6を螺着させて締め込むことで、鋼板同士の重ね合わせ部としての上記各底鋼板1と添接板2の重ね合わせ部を、ボルト5によりそれぞれ接合し、これにより、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士を、上記添接板2を介して連結させるようにしてある。
When connecting the adjacent bottom steel plates, usually, as shown in FIG. 3, the bottom steel plates are arranged in a state in which the
上記のようにしてボルト5を用いて底鋼板1と添接板2の重ね合わせ部を接合する際には、底鋼板1の下面側から上記ボルト孔3,4に挿通させたボルト5が脱落(落下)しないように保持した状態で、添接板2の上側からナット6を螺着させて締め込む必要が生じていた。
When the overlapping portion of the
そこで、上記合成床版の底鋼板1の架設現場における底鋼板の下面側からの作業を解消できるようにするための手法として、上記底鋼板1のボルト孔3に下方より挿通させたボルト5を、上記ボルト孔3の部分に脱落しないように保持させることが考えられてきている。
Therefore, as a technique for eliminating the work from the lower surface side of the bottom steel plate at the construction site of the
図4(イ)(ロ)(ハ)は上記底鋼板1のボルト孔3にボルト5を脱落しないよう保持させるための手段の一例として、従来提案されている引っ掛けリング8を用いた手法を示すものである。
4 (a), (b), and (c) show a technique using a conventionally proposed
上記引っ掛けリング8は、底鋼板1に穿設してあるボルト孔3よりもやや大きい外径寸法を有し、且つ軸心方向の長さ寸法(高さ寸法)を、上記添接板2の板厚よりも小さい寸法としたリング形状の部材の内周面に、上記ボルト5の軸部(ねじ部)5aに螺着させるための雌ねじ部(図示せず)を設けた構成としてある。これにより、図4(イ)に示す如く、隣接する底鋼板1の突合せ端部に設けてあるボルト孔3に、ボルト5を下方からそれぞれ挿通させた後、該各ボルト5の軸部5aに、上記引っ掛けリング8を上方からねじ結合により嵌めて、該引っ掛けリング8を上記各底鋼板1のボルト孔3の周りに当てることで、予め、上記各底鋼板1のボルト孔3に、ボルト5を、落下を防止した状態で保持させることができるようにしてある。
The
したがって、その後は、図4(ロ)に示すように、上記各底鋼板1の突合せ端部の上側に、上記引っ掛けリング8が通過できる大きさのボルト孔4を穿設してなる添接板2を、該ボルト孔4に上記各底鋼板1のボルト孔3に保持させてあるボルト5を挿通させるようにして上方から載置した後、図4(ハ)に示すように、上記ボルト5に、ワッシャ7を介してナット6を上方から嵌めて添接板2の上側から締め込むことで、各底鋼板1に対する添接板2の接合作業、すなわち、該添接板2を介した上記底鋼板1同士の連結作業を、底鋼板1の上側からの作業のみで実施できるようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
Therefore, thereafter, as shown in FIG. 4 (b), an attachment plate formed by drilling a bolt hole 4 large enough to allow the
ところで、上記のようにして底鋼板1のボルト孔3に仮固定を行ったボルト5は、該仮固定作業の後、底鋼板1を施工現場へ搬入する工程と、底鋼板1を主桁上に径間方向に並べて配設する工程と、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士の上側に、添接板2を載置する工程と、更には、該添接板2のボルト孔4の位置を利用して、上記ボルト孔3にボルト5が仮固定してある各底鋼板1の位置を修正する工程とを経て、上記ボルト5に底鋼板1と添接板2を接合するためのナット6を本締めするまでの間、屋外に暴露される。
By the way, the
そのため、上記底鋼板1のボルト孔3へのボルト5の仮固定作業から、現地本締め作業までに期間が空くと、上記ボルト5の軸部に錆が発生する虞があり、上記ボルト5の軸部5aに錆が発生すると、トルク係数が乱れ、本締め後の軸力が安定しなくなるという問題が懸念される。
Therefore, if there is a period from the temporary fixing operation of the
そこで、従来は、通常、上記底鋼板1に仮固定するボルト5として、プライマーによって予め防錆処理されているボルト5を用いることで、底鋼板1のボルト孔3への仮固定作業から、現地本締め作業までの間に該ボルト5の軸部5aにおける錆の発生を抑えるようにしていた。
Therefore, conventionally, as the
しかし、上記底鋼板1のボルト孔3に仮固定するボルト5として、予め防錆処理されたボルト5を用いる場合は、橋梁の合成床版の架設に用いられるボルト5の数が膨大であることに起因して、一般のボルト(高力ボルト)を用いる場合に比してコストが大幅に嵩むという問題がある。
However, when the
なお、図5に示す如く、2枚の板9,10の接合に用いられている締結後のボルト11の軸部11aとナット12の防食(防錆)を行うための手段の1つとしては、ボルト11の軸部11aの先端と側面を覆うねじ被覆部13aと、ナット12を覆う頭部被覆部13bと、ナット12のつば12aを覆うつば被覆部13cと、板9に沿って広がる板被覆部13dからなる防食キャップ13を、亜鉛粉末入りPVCにより製作して、該防食キャップ13を、上記ボルト11の軸部11aとナット12を被覆するように装着させる手法が従来提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
In addition, as shown in FIG. 5, as one of means for performing corrosion prevention (rust prevention) of the
そのため、図4(イ)に示したように底鋼板1のボルト孔3に仮固定したボルト5の軸部5aの防錆を図るための対策として、該ボルト5に、図5に示した如き防食キャップ13を被せることが考えられる。
Therefore, as shown in FIG. 4 (a), as a measure for preventing rust of the
しかし、上記図5に示した防食キャップ13は、板被覆部13dと板9との間を密閉できるようにはなっておらず、又、ねじ被覆部13aによってボルト11の軸部11aの先端と側面を覆うように装着した状態であっても、ねじの溝に沿って螺旋状の空間部が存在していて、防食対象となるボルトの軸部と外気との接触を遮断して密封できるものではないため、ボルト11の軸部11aの外気や水との接触を阻止して、該軸部11aにおける発錆を確実に防止させることは難しい。
However, the
そこで、本発明者は、先の出願(特願2007−302596号)にて、2枚の鋼板同士の重ね合わせ部を接合するために上記2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔に挿通して仮固定した状態のボルトを、外気との接触を遮断できるようにして、該ボルトの軸部の防錆を行うことができるようにした締結用ボルトの防錆方法及び装置を提案している。 Therefore, the present inventor, in the previous application (Japanese Patent Application No. 2007-302596), in order to join the overlapped portion of the two steel plates, the bolt of one of the two steel plates. A rust prevention method and device for a fastening bolt that allows a bolt in a state of being temporarily fixed by being inserted into a hole to be able to prevent contact with outside air and to prevent rusting of a shaft portion of the bolt. is suggesting.
上記締結用ボルトの防錆装置は、図6(イ)(ロ)(ハ)に示す如く、ボルト5を用いて接合するようにする2枚の重ね合わせ鋼板としての合成床版の底鋼板1と添接板2のうちの一方の鋼板としての底鋼板1のボルト孔3に一側面側としての下面側から挿通させるボルト5の軸部5aに螺合させた状態で、上記底鋼板1のボルト孔3における他側面側端部としての上面側端部に密着できるようにしてあるボルト仮固定ナット14と、長手方向一端部が閉塞した筒状として長手方向一端側の胴体部15aを上記ボルト5の軸部5aの先端と側面の周りに被覆するようにしてあり且つ長手方向他端側の開口部15bを、上記ボルト仮固定ナット14に接触させて該開口部15bと上記ボルト仮固定ナット14との間を密閉するための防錆キャップ15とを備えた構成としてある。
As shown in FIGS. 6 (a), 6 (b), and 6 (c), the fastening bolt anti-corrosion device is a
更に、上記ボルト仮固定ナット14は、外径寸法が底鋼板1に設けてあるボルト孔3よりも細径となる軸心方向の一端部から上記底鋼板1のボルト孔3よりも所要寸法太径となる軸心方向の他端部へ向けて外周面が徐々に拡径するテーパ部16を備えると共に、該テーパ部16の軸心方向他端側に、上記テーパ部16における太径側となる軸心方向他端部の外径よりも所要寸法小さい外径寸法で軸心方向に所要寸法延びる円筒状のキャップ取付部17の軸心方向一端部が一体に取り付けた構成としてある。
Furthermore, the bolt
上記ボルト仮固定ナット14の内周面には、上記底鋼板1と添接板2の接合に用いるボルト5の軸部5aに螺着させるための雌ねじ部18が設けてある。
On the inner peripheral surface of the bolt
上記ボルト仮固定ナット14は、所要の弾性変形を許容できるように、たとえば、合成樹脂製、あるいは、黄銅、銅、アルミニウム等、上記底鋼板1及びボルト5に比して柔らかい金属製としてある。
The bolt
上記防錆キャップ15は、可撓性を有する樹脂製として、長手方向他端部の開口部15bの内径寸法が、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外径寸法よりもやや小さくなるようにして、該防錆キャップ15の開口部15bを、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外周に被せるようにして取り付けることで、該防錆キャップ15の開口部15bの内周面と、ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外周面とを密着させて、該防錆キャップ15とボルト仮固定ナット14との間を密閉できるようにしてある。
The
更に、上記防錆キャップ15の胴体部15aは、上記ボルト5の軸部5aの外径よりもやや小さい内径に設定して、該防錆キャップ15の胴体部15aを、ボルト5の軸部5aに先端側から被せると、該胴体部15aの内周面を、長手方向の長い範囲に亘って上記ボルト5の軸部5aの外周に密着させることができて、この軸心方向の長い範囲に亘ってボルト5の軸部5aの外周に密着する胴体部15aにより、上記防錆キャップ15をボルト5に装着した状態で保持するための強い保持力を発揮させることができるようにしてある。
Further, the
以上の構成としてあるボルト仮固定ナット14と防錆キャップ15を使用して、上記2枚の重ね合わせ鋼板としての合成床版の底鋼板1と添接板2の接合に用いるボルト5を、上記底鋼板1のボルト孔3に仮固定した状態で防錆する場合は、工場等にて、図6(イ)に示す如く、上記底鋼板1のボルト孔3に、下方よりボルト(高力ボルト)5、たとえば、トルシア型のボルト5を挿通させて配置した後、該ボルト5の軸部5aに、上記ボルト仮固定ナット14を、テーパ部16が設けてある軸心方向の一端部側より嵌めて雌ねじ部18を螺着させる。その後、上記ボルト仮固定ナット14を、上記ボルト5に対して締め込むことにより、ボルト仮固定ナット14の上記ボルト5に対する締付け軸力を利用して、該ボルト仮固定ナット14のテーパ部16を、細径側となる一端部より、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部とボルト5との隙間にねじ込んで楔状に食い込ませるようにする。これにより、上記ボルト仮固定ナット14より上記ボルト5に強い締付け軸力を作用させることができ、該ボルト仮固定ナット14とボルト5との間には、大きな摩擦力が発生するようになる。又、上記ボルト仮固定ナット14は、上記ボルト5に作用させる強い締付け軸力により、テーパ部16における本来上記底鋼板1のボルト孔3と同径となる位置よりも太径となる部分まで、上記ボルト孔3とボルト5との隙間に強制的に楔状に食い込まされることで、該底鋼板1のボルト孔3とボルト5との隙間において圧縮弾性変形され、その復元力により、該ボルト仮固定ナット14のテーパ部16の外周面が、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部の内周面に、周方向の全周に亘り強く密着するため、該ボルト仮固定ナット14と上記底鋼板1のボルト孔3との間にも大きな摩擦力が生じる。よって、上記ボルト5が、上記底鋼板1のボルト孔3に、該ボルト孔3とボルト仮固定ナット14の間の大きな摩擦力、及び、該ボルト仮固定ナット14とボルト5の間の大きな摩擦力によって回転が防止された状態で仮固定されるようにしてある。
Using the bolt
更に、この際、上記したようにボルト仮固定ナット14のテーパ部16の外周面が、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部の内周面に、周方向の全周に亘り強く密着することに伴い、該ボルト仮固定ナット14と、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部内周面との間(図中のA個所)が密閉されるようにしてある。
Further, at this time, as described above, the outer peripheral surface of the
上記のようにして底鋼板1のボルト孔3に、ボルト5を回転を防止した状態で仮固定した後は、図6(ロ)に示す如く、上記ボルト孔3に上記ボルト仮固定ナット14を介してボルト5を仮固定してなる底鋼板1の下面側における上記ボルト5の頭部5bを含む所要領域、たとえば底鋼板1の下面の全面に、先行塗装となる塗装を施すようにすることで、上記ボルト5の頭部5bと、底鋼板1の下面との間(図中のB個所)が塗膜19により密閉されるようにしてある。
After the
又、上記底鋼板1のボルト孔3に上記ボルト仮固定ナット14を介して仮固定したボルト5の軸部5aに、先端側より上記防錆キャップ15の胴体部15aを被せると共に、該防錆キャップ15の開口部15bを、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に被せて取り付け、これにより、上記防錆キャップ15の開口部15bと、ボルト仮固定ナット14との間(図中のC個所)が密閉されるようにしてある。
Further, the
以上により、上記図中のA,B,Cの3個所が密閉されることで、上記ボルト5の軸部5aの外気との接触を遮断して、該ボルト5の軸部5aの防錆が図られるようにしてある。
By the above, the three portions A, B, and C in the figure are sealed, so that the contact with the outside air of the
その後、上記のようにして防錆が図られたボルト5がボルト孔3に取り付けてある底鋼板1は、施工現場へ搬入して、該底鋼板1を主桁上に径間方向に並べて配設した後、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士の上側に、図6(ハ)に示す如く(図6(ハ)では片方の底鋼板1のみを示してある)、該各底鋼板1のボルト孔3と対応する位置に上記ボルト仮固定ナット14のテーパ部16の太径側端部となる軸心方向他端部の外径よりも所要寸法大きなボルト孔4を穿設してなる添接板2を上方から載置して、該添接板2のボルト孔4に、上記底鋼板1のボルト孔3に仮固定してあるボルト5を、それぞれ挿通させるようにし、しかる後、上記添接板2の上方へ突出する上記各ボルト5の軸部5aに装着されている防錆キャップ15の一端部をつまんで上方へ引き抜くことで、該防錆キャップ15の撤去を行った後、該各ボルト5の軸部5aにワッシャ7を介してナット6を嵌めて、該ナット6をボルト5に対して締め込むことで、上記底鋼板1と添接板2の重ね合わせ部を、ボルト5によりそれぞれ接合する。これにより、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士を、上記添接板2を介して連結できるようにしてある。
Thereafter, the
ところが、本発明者が先の出願(特願2007−302596号)で提案している締結用ボルトの防錆手法によれば、2枚の重ね合わせ鋼板としての底鋼板1と添接板2のうちの一方の鋼板としての底鋼板1のボルト孔3に、ボルト5をボルト仮固定ナット14を介して仮固定した後、該ボルト5の頭部5bを含む上記底鋼板1の一側面部への塗装と、ボルト5の軸部5aに先端と側面を被覆するよう装着する上記防錆キャップ15の開口部15bの上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17への取り付けにより、該ボルト5の軸部5aを外気より遮断して防錆を図ることができ、この防錆の効果を、上記ボルト5に対するナット6の本締めを行うために該ボルト5の軸部5aから上記防錆キャップ15を撤去する時点まで持続させるのに有効であるが、上記のようにしてボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介してボルト5を仮固定し、且つ該ボルト仮固定ナット14と、ボルト5の頭部5bを含む上記底鋼板1の一側面部への塗装と、上記防錆キャップ15によりボルト5の防錆を図るようにした状態としてある上記底鋼板1が、屋外に暴露されて日射や雨に曝されることで温度変化が生じ、この底鋼板1の温度変化に伴われて該底鋼板1のボルト孔3に取り付けられているボルト5が温度変化すると、該ボルト5の軸部5aに装着している上記防錆キャップ15内部の気密性が影響を受ける虞が懸念される。
However, according to the anti-corrosion technique for fastening bolts proposed by the present inventor in a previous application (Japanese Patent Application No. 2007-302596), the
すなわち、一般に鋼板が夏季に日照を受けると、60℃〜70℃にも達することがある。よって、上記ボルト孔3にボルト5が仮固定してある上記底鋼板1が、日照に曝露されて温度上昇し、これに伴い、ボルト孔3に仮固定されているボルト5の温度が上昇すると、該ボルト5の軸部5aに装着してある可撓性を有する樹脂製の防錆キャップ15も昇温するため、該防錆キャップ15の材質によっては昇温に伴う軟化が生じてしまい、該防錆キャップ15の開口部15bとボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17との密着性が弱まることで、防錆キャップ15の内部の気密性が損なわれる虞が懸念される。
That is, in general, when a steel sheet is exposed to sunlight in summer, it may reach 60 ° C to 70 ° C. Therefore, when the
又、上記防錆キャップ15の開口部15bとボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17との密着性が保持されている状態で、上記と同様にして底鋼板1のボルト孔3に仮固定されているボルト5が温度上昇すると、該ボルト5の軸部5aに装着してある防錆キャップ15の内部に封入された空気が温度上昇して体積が膨張し、該防錆キャップ15の内部圧力が外気圧よりも高くなることに起因して、該防錆キャップ15がボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17より抜ける虞が懸念される。
In the same manner as above, the
一方、上記ボルト孔3にボルト5を仮固定した状態で屋外に暴露されている上記底鋼板1が、外気温の低下に伴い温度低下し、これに伴い、ボルト孔3に仮固定されているボルトが温度低下すると、該ボルト5の軸部5aに装着してある防錆キャップ15の内部に封入された空気が温度低下して体積が収縮して、該防錆キャップ15の内部が負圧になることがある。この際、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に取り付けてある防錆キャップ15の開口部15bに雨水等による水分が存在していると、その水分を防錆キャップ15の内部に吸い上げる現象が生じる虞も懸念される。
On the other hand, the
そこで、本発明は、ボルトを用いて接合するようにする2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔にボルト仮固定ナットを介して仮固定するボルトの軸部を覆うように配置したボルト用防錆キャップの開口部を上記ボルト仮固定ナットのキャップ取付部に被せて取り付けた状態にて、上記一方の鋼板の温度変化に伴うボルトの温度変化が生じても、上記ボルト用防錆キャップ内部の気密性が影響を受ける虞を解消できるようにするボルト防錆方法及び該方法に用いるボルト用防錆キャップを提供しようとするものである。 Then, this invention arrange | positions so that the axial part of the volt | bolt temporarily fixed to the volt | bolt hole of one steel plate of two laminated steel plates made to join using a volt | bolt via a volt | bolt temporary fixing nut may be covered. Even if the temperature change of the bolt due to the temperature change of the one steel plate occurs in the state where the opening of the bolt anti-rust cap is attached to the cap attachment portion of the bolt temporary fixing nut, the bolt anti-rust An object of the present invention is to provide a bolt rust prevention method and a rust prevention cap for bolts used in the method, which can eliminate the possibility that the airtightness inside the rust cap is affected.
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、ボルトを用いて接合する2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔に挿通させたボルトの軸部に、軸心方向の一端側が上記鋼板のボルト孔よりも小径となるようにしてあるボルト仮固定ナットを軸心方向の一端側より螺着して締め、該ボルト仮固定ナットの軸心方向一端部を上記鋼板のボルト孔とボルトとの隙間に楔状に食い込ませることで該ボルト孔に仮固定させた上記ボルトの軸部に、胴体部の一端側に開口部を有するボルト用防錆キャップを被せた後、胴体部を上記ボルト軸部に螺着させて、上記開口部を、上記ボルト仮固定ナットの軸心方向他端部のキャップ取付部に密着させるようにして、上記ボルトの防錆を行うようにするボルト防錆方法とする。 In order to solve the above-mentioned problem, the present invention provides a shaft portion of a bolt inserted into a bolt hole of one of two stacked steel plates to be joined using a bolt, corresponding to claim 1. The bolt temporary fixing nut having one end side in the axial direction smaller than the bolt hole of the steel plate is screwed and tightened from one end side in the axial direction, and one axial end portion of the bolt temporary fixing nut is tightened. A bolt rust prevention cap having an opening on one end side of the body portion is put on the shaft portion of the bolt that is temporarily fixed to the bolt hole by wedged into the gap between the bolt hole of the steel plate. After that, the body portion is screwed onto the bolt shaft portion, and the opening portion is brought into close contact with the cap mounting portion at the other axial end portion of the bolt temporary fixing nut to prevent the bolt from being rusted. It is a bolt rust prevention method to be performed.
又、請求項2に対応して、ボルトを用いて接合する2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔に挿通させたボルトの軸部に、軸心方向の一端側が上記鋼板のボルト孔よりも小径となるようにしてあるボルト仮固定ナットを軸心方向の一端側より螺着して締め、該ボルト仮固定ナットの軸心方向一端部を上記鋼板のボルト孔とボルトとの隙間に楔状に食い込ませることで、該ボルト孔に仮固定される上記ボルトの軸部を胴体部で被覆し、且つ該胴体部の開口部を上記ボルト仮固定ナットの軸心方向他端側に設けてあるキャップ取付部に取り付けて密着させるようにし、更に、上記胴体部の内側に、上記ボルトの軸部に螺着するためのねじ部を設けてなる構成を有するボルト用防錆キャップとする。
Further, according to
又、上記構成において、胴体部の内側に、ねじ部を、該胴体部をボルトの軸部を被覆するよう配置するときに該ボルトの軸部の先端寄り部分に螺着するように設けた構成とする。 Further, in the above configuration, the screw portion is provided inside the body portion so as to be screwed to a portion near the tip of the shaft portion of the bolt when the body portion is disposed so as to cover the shaft portion of the bolt. And
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)ボルトを用いて接合する2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔に挿通させたボルトの軸部に、軸心方向の一端側が上記鋼板のボルト孔よりも小径となるようにしてあるボルト仮固定ナットを軸心方向の一端側より螺着して締め、該ボルト仮固定ナットの軸心方向一端部を上記鋼板のボルト孔とボルトとの隙間に楔状に食い込ませることで該ボルト孔に仮固定させた上記ボルトの軸部に、胴体部の一端側に開口部を有するボルト用防錆キャップを被せた後、胴体部を上記ボルト軸部に螺着させて、上記開口部を、上記ボルト仮固定ナットの軸心方向他端部のキャップ取付部に密着させるようにして、上記ボルトの防錆を行うようにするボルト防錆方法、及び、ボルトを用いて接合する2枚の重ね合わせ鋼板のうちの一方の鋼板のボルト孔に挿通させたボルトの軸部に、軸心方向の一端側が上記鋼板のボルト孔よりも小径となるようにしてあるボルト仮固定ナットを軸心方向の一端側より螺着して締め、該ボルト仮固定ナットの軸心方向一端部を上記鋼板のボルト孔とボルトとの隙間に楔状に食い込ませることで、該ボルト孔に仮固定される上記ボルトの軸部を胴体部で被覆し、且つ該胴体部の開口部を上記ボルト仮固定ナットの軸心方向他端側に設けてあるキャップ取付部に取り付けて密着させるようにし、更に、上記胴体部の内側に、上記ボルトの軸部に螺着するためのねじ部を設けてなる構成を有するボルト用防錆キャップとしてあるので、上記一方の鋼板のボルト孔にボルト仮固定ナットを介して仮固定したボルトの軸部をボルト用防錆キャップの胴体部で被覆した状態で、上記胴体部のねじ部の上記ボルトに対する締付け軸力を利用して、上記ボルト用防錆キャップの開口部を上記ボルト仮固定ナットのキャップ取付部に密着させることができるため、該ボルト用防錆キャップの開口部の上記ボルト仮固定ナットのキャップ取付部に対する密着性が温度変化によって影響を受ける虞を解消できる。よって、ボルト用防錆キャップの内部気圧の上昇に伴い該ボルト用防錆キャップが上記ボルト仮固定ナットのキャップ取付部より抜ける虞や、ボルト用防錆キャップの内部気圧の低下に伴い開口部と上記ボルト仮固定ナットのキャップ取付部との間を通して水分を吸い上げる虞を解消できて、ボルトの防錆効果を良好に維持することができる。
(2)胴体部の内側に、ねじ部を、該胴体部をボルトの軸部を被覆するよう配置するときに該ボルトの軸部の先端寄り部分に螺着するように設けた構成とすることにより、ボルトの軸部に、上記ねじ部を螺着させて締め込む作業を行う際に必要とされる回転数を、少なくすることができて、ボルト用防錆キャップのボルトに対する装着作業の手間と時間を削減することができる。
According to the present invention, the following excellent effects are exhibited.
(1) One end side in the axial center direction has a smaller diameter than the bolt hole of the steel plate at the shaft portion of the bolt inserted into the bolt hole of one steel plate of the two superposed steel plates to be joined using bolts. The bolt temporary fixing nut is screwed and tightened from one end side in the axial direction, and one axial end portion of the bolt temporary fixing nut is wedged into the gap between the bolt hole of the steel plate and the bolt. After covering the bolt shaft portion temporarily fixed in the bolt hole with a bolt antirust cap having an opening on one end side of the body portion, the body portion is screwed onto the bolt shaft portion, A bolt rust prevention method for performing rust prevention of the bolt by bringing the opening into close contact with the cap mounting portion at the other axial end of the bolt temporary fixing nut, and joining using the bolt One of the two stacked steel plates A bolt temporary fixing nut whose one end side in the axial center direction is smaller in diameter than the bolt hole of the steel plate is screwed from one end side in the axial direction to the shaft portion of the bolt inserted into the bolt hole of the plate. Tighten the axial end of the bolt temporary fixing nut in a wedge shape into the gap between the bolt hole of the steel plate and cover the shaft portion of the bolt temporarily fixed in the bolt hole with the body portion And the opening of the body portion is attached to and closely attached to a cap mounting portion provided on the other axial end side of the bolt temporary fixing nut, and further, the shaft of the bolt is disposed inside the body portion. Since it is a rust prevention cap for bolts having a configuration in which a threaded portion is provided for screwing to the portion, the shaft portion of the bolt temporarily fixed to the bolt hole of the one steel plate via a bolt temporary fixing nut is used for the bolt. Anti-rust cap body In the covered state, using the tightening axial force of the screw portion of the body portion against the bolt, the opening portion of the bolt anti-rust cap can be brought into close contact with the cap mounting portion of the bolt temporary fixing nut. It is possible to eliminate the possibility that the adhesiveness of the opening of the bolt anti-rust cap to the cap mounting portion of the bolt temporary fixing nut is affected by temperature change. Therefore, there is a risk that the bolt anti-rust cap may come off from the cap mounting portion of the bolt temporary fixing nut as the internal pressure of the bolt anti-rust cap rises, or that the opening and The possibility of sucking up moisture through the space between the bolt temporary fixing nut and the cap mounting portion can be eliminated, and the rust prevention effect of the bolt can be maintained well.
(2) The screw part is provided inside the body part so as to be screwed to a portion near the tip of the shaft part of the bolt when the body part is arranged so as to cover the shaft part of the bolt. Thus, the number of rotations required when the screw portion is screwed onto the bolt shaft portion and tightened can be reduced, and the work of mounting the bolt on the rust prevention cap for the bolt can be reduced. And can save time.
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。 The best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
図1(イ)(ロ)及び図2(イ)(ロ)は本発明のボルト防錆方法及び該方法に用いるボルト用防錆キャップの実施の一形態として、2枚の重ね合わせ鋼板として、図3に示したと同様の合成床版の底鋼板1と添接板2の接合に用いるボルト5を、上記底鋼板1のボルト孔3に、図6(イ)(ロ)(ハ)に示した締結用ボルトの防錆装置におけるボルト仮固定ナット14と同様のボルト仮固定ナット14を介して仮固定した状態で防錆するために適用する場合を示すもので、以下のような構成としてある。
FIG. 1 (a) (b) and FIG. 2 (b) (b) are two laminated steel plates as an embodiment of the bolt rust prevention method of the present invention and the bolt rust prevention cap used in the method, The
すなわち、上記本発明のボルト用防錆キャップ20は、ボルト5の軸部5aを覆うため軸心方向の一端側が閉塞した円筒状の胴体部21の軸心方向他端側に、上記ボルト仮固定ナット14に設けてある円筒状のキャップ取付部17に被せて取り付けるための開口部22を設け、且つ上記胴体部21の内側に、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介して仮固定されたボルト5の軸部5aに螺着するためのねじ部(雌ねじ部)23を設けてなる構成とする。
That is, the bolt
詳述すると、上記ボルト用防錆キャップ20は、所要の弾性変形を許容できるように、銅、黄銅、アルミニウム等の金属製、又は、合成樹脂製としてある。
More specifically, the bolt
又、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22は、その内径寸法が、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外径寸法と同等か又はわずかに小さい寸法となるようにしてある。これにより、上記ボルト用防錆キャップ20の胴体部21の内側に設けてある上記ねじ部23を、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介して仮固定してあるボルト5の軸部5aに螺着させて締め込むことで、該ボルト用防錆キャップ20の開口部22を、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外周に強制的に被せるようにして取り付けて、該ボルト用防錆キャップ20の開口部22の内周面を、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外周面に周方向の全周に亘り密着させることができるようにしてある。したがって、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22と、上記ボルト仮固定ナット14との間を密閉することができるようにしてある。
The
上記ボルト用防錆キャップ20の胴体部21は、該胴体部21により上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介して仮固定してあるボルト5の軸部5を覆うと共に、開口部22を上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に取り付けた配置とするときに、上記ボルト5の軸部5aの先端付近に臨む配置となる該胴体部21の軸心方向反開口側端部寄り個所の内周面にのみ、上記ねじ部23が設けてあり、該胴体部21における上記ねじ部23よりも開口側寄りの部分は、該部分の内径寸法が、上記ボルト5の軸部5aの外径寸法よりもやや大きくなるようにしてある。これにより、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介して仮固定してあるボルト5の軸部5aに、上記ボルト用防錆キャップ20のねじ部23を螺着させて締め込む作業を行う際に必要とされる締め込み量(回転数)を、少なく設定することができるようにしてある。
The
具体的には、ボルト用防錆キャップ20の胴体部21における開口部22の近傍位置にねじ部が設けてある場合は、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト5を仮固定しているボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に、ボルト用防錆キャップ20の開口部22を取り付けるためには、ねじ部を上記ボルト仮固定ナット14より突出するボルト5の軸部5aの全長に亘り締め込む必要があるため、該締め込み作業を行う際のボルト用防錆キャップ20の回転数が多く必要となるが、たとえば、図2(ロ)に示すように、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22をボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に取り付けた配置とするときに、該ボルト用防錆キャップ20の胴体部21の軸心方向反開口側端部寄り個所の内側に設けたねじ部23のねじ山と、上記ボルト5の軸部5aのねじ山とが4条程度噛み合う構成とすれば、上記ボルト5の軸部5aに被せた上記ボルト用防錆キャップ20を4回転締め込むという作業のみで、該ボルト用防錆キャップ20の開口部22を、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に取り付けることができる。したがって、上記ボルト仮固定ナット14を介して仮固定されたボルト5の軸部5aに上記ボルト用防錆キャップ20を装着するための締め込み作業に要する手間及び時間を削減することができるようにしてある。
Specifically, when a screw portion is provided in the vicinity of the
更に、上記ボルト用防錆キャップ20の胴体部21の外周面の所要個所、たとえば、上記胴体部21の軸心方向にて、内側にねじ部23が設けてある個所よりも反開口側部分の端部の外周面には、軸心方向と平行な溝24aを周方向に所要のピッチで多数刻設してなる滑り止め部24が設けてある。
Furthermore, a required portion of the outer peripheral surface of the
以上の構成としてある本発明のボルト用防錆キャップ20を用いて、図3に示したと同様に2枚の重ね合わせ鋼板としての合成床版の底鋼板1と添接板2の接合に用いるボルト5を、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介し仮固定した状態で防錆を図る場合は、工場等にて、図2(イ)に示す如く、先ず、上記底鋼板1のボルト孔3に、下方より挿通させて配置したボルト(高力ボルト)5、たとえば、トルシア型のボルト5の軸部5aに、ボルト仮固定ナット14を、テーパ部16が設けてある軸心方向の一端部側より嵌めて雌ねじ部18を螺着させ、該ボルト仮固定ナット14を、上記ボルト5に対し締め付けて、ボルト仮固定ナット14の上記テーパ部16を上記底鋼板1のボルト孔3の上端部とボルト5との隙間に楔状に食い込ませることで、該ボルト仮固定ナット14のテーパ部16の外周面を、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部の内周面に周方向の全周に亘り強く密着させて、上記ボルト5を上記底鋼板1のボルト孔3へ回転が防止された状態で仮固定すると共に、ボルト仮固定ナット14と、上記底鋼板1のボルト孔3の上端部内周面との間(図中のA個所)を密閉させる。
Using the
その後、上記底鋼板1のボルト孔3に上記ボルト仮固定ナット14を介し仮固定してあるボルト5の軸部5aに、上記本発明のボルト用防錆キャップ20を、開口部22側より被せて、胴体部21におけるねじ部23よりも開口側寄りの部分を、上記ボルト5の軸部の5aの外周に配置させる。次いで、上記ボルト用防錆キャップ20を、平面視時計回り方向に回転させて、上記ねじ部23を、上記ボルト5の軸部5aに螺着させて締め込むことで、図2(ロ)に示すように、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22を、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に被せて取り付けるようにする。これにより、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22と、ボルト仮固定ナット14との間(図中のC個所)が密閉される。
Thereafter, the bolt
又、上記のようにして底鋼板1のボルト孔3に上記ボルト仮固定ナット14を介して回転が防止された状態で仮固定された上記ボルト5の頭部5bを含む所要領域、たとえば、底鋼板1の下面の全面に、図2(ロ)に示すように先行塗装となる塗装を施すようにすることで、上記ボルト5の頭部5bと、底鋼板1の下面との間(図中のB個所)を塗膜19により密閉させる。
In addition, a required region including the
なお、上記底鋼板1のボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介して仮固定されたボルト5の軸部5aに対する上記ボルト用防錆キャップ20の装着作業の前に、上記ボルト頭5bを含む底鋼板1の下面への先行塗装を行うようにしてもよい。
The
以上により、上記図中のA,B,Cの3個所を密閉して、上記ボルト5の軸部5aの外気との接触が遮断されるようにすることで、該ボルト5の軸部5aの防錆が図られるようになる。なお、図2(イ)(ロ)において図6(イ)(ロ)(ハ)に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
As described above, the three parts A, B, and C in the above figure are sealed so that the contact with the outside air of the
上記ボルト用防錆キャップ20は、所要の弾性変形を許容できる銅、黄銅、アルミニウム等の金属製、又は、合成樹脂製とし、胴体部21の内側に設けたねじ部23のボルトの軸部5aに対する締付け軸力を利用して開口部22を強制的にボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に被せて取り付けるようにしてあるため、該ボルト用防錆キャップ20の開口部22の上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に対する密着性が温度変化によって影響を受ける虞を抑制できる。
The
したがって、ボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介してボルト5を仮固定し且つ上記本発明のボルト用防錆キャップ20を用いて上記仮固定されたボルト5の防錆を図った状態としてある上記底鋼板1が、屋外に暴露されて、たとえば、日照により温度上昇し、該底鋼板1の温度上昇に伴ってボルト孔3に仮固定されているボルト5が温度上昇すると、上記ボルト用防錆キャップ20自体も温度上昇するが、この場合にも、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22の上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に対する密着性が低下する虞を抑制できる。
Therefore, the
一方、上記ボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介してボルト5を仮固定し且つ上記本発明のボルト用防錆キャップ20を用いて上記仮固定されたボルト5の防錆を図った状態としてある上記底鋼板1の温度低下に伴い、該底鋼板1のボルト孔3に仮固定されているボルト5の温度が低下して、上記ボルト用防錆キャップ20の内部に封入されている空気が温度低下すると、体積の収縮が生じて上記ボルト用防錆キャップ20の内部が、外気圧に対して負圧になることがあるが、この場合、上記ボルト防錆キャップ20の開口部22の外側に雨水等による水滴が存在していても、上記ボルト用防錆キャップ20の開口部22の上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17に対する高い密着性により、該水滴が上記ボルト用防錆キャップ20の内部に吸い込まれる虞を解消できる。
On the other hand, the
更に、上記ボルト用防錆キャップ20は、ねじ部23をボルト5の軸部5aに対して締め込んであることにより、該ボルト5の軸部5aの先端側方向、すなわち、ボルト仮固定ナット14より離反する方向への変位が拘束されている。このため、上記したように底鋼板1の温度上昇に伴ってボルト孔3に仮固定されているボルト5が温度上昇し、上記ボルト用防錆キャップ20の内部に封入されている空気が温度上昇して体積が膨張することで、該ボルト用防錆キャップ20の内部の圧力が、外気圧に比して高くなるとしても、上記ボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17から抜ける虞は解消される。
Further, the bolt
このように、本発明のボルト防錆方法及び該方法に用いるボルト用防錆キャップ20によれば、底鋼板1の温度変化に伴うボルト孔3に仮固定されたボルト5の温度変化に起因して、該ボルト5の軸部5aを覆っている上記ボルト用防錆キャップ20の内部に封入されている空気が膨張、収縮して、該ボルト用防錆キャップ20の内部の気圧が、外気圧より高くなったり低くなったりしても、ボルト用防錆キャップ20の気密性が影響を受ける虞を解消することができる。よって、上記ボルト5の防錆効果を良好に維持することができる。
Thus, according to the bolt rust prevention method of the present invention and the bolt
なお、上記のようにしてボルト孔3にボルト仮固定ナット14を介してボルト5を仮固定し且つ上記ボルト用防錆キャップ20を用いて上記仮固定されたボルト5の防錆を図った状態としてある上記底鋼板1は、その後、施工現場へ搬入して、該底鋼板1を主桁上に径間方向に並べて配設した後、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士の上側に、図6(ハ)で説明したと同様の手順により、該各底鋼板1のボルト孔3と対応する位置にボルト孔4を穿設してなる添接板2を上方から載置して、該添接板2のボルト孔4に、上記底鋼板1のボルト孔3に仮固定してあるボルト5を、それぞれ挿通させた後、上記添接板2の上方へ突出する上記各ボルト5の軸部5aに装着されている上記ボルト用防錆キャップ20を平面視反時計回り方向へ回すことでねじ部23をボルト5の軸部5aより離脱させてから上方へ取外し、しかる後、該各ボルト5の軸部5aにワッシャ7を介してナット6を嵌めて締め込むことで、上記底鋼板1と添接板2の重ね合わせ部を、ボルト5によりそれぞれ接合して、隣接する底鋼板1の突合せ端部同士を、上記添接板2を介して連結するようにすればよい。
The
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、図2(ロ)では、ボルト用防錆キャップ20のねじ部23のねじ山と、ボルト5の軸部5aのねじ山とを4条程度噛み合わせるように締め込むことで、該ボルト用防錆キャップ20をボルトの5の軸部5aに装着できるものとして示したが、ボルト5の軸部5aのサイズや、ボルト用防錆キャップ20の内部に封入される空気の温度変化に伴って作用すると想定される外気圧との差圧の大小等に応じて、該ボルト用防錆キャップ20の装着に必要とされる締め込み量は、適宜増減させるようにしてもよい。
In addition, this invention is not limited only to the said embodiment, In FIG.2 (b), the thread of the
胴体部21に設ける滑り止め部24は、胴体部21を作業者が把持して回し易いようにしてあれば、外周面を粗面加工したり、突起を設ける等、溝24a以外の滑り止め手段を採用してもよく、又、設ける位置を適宜変更してもよい。
The
開口部22の径は、ボルト5の仮固定に用いるボルト仮固定ナット14のキャップ取付部17の外径寸法に応じて適宜変更してよい。
The diameter of the
ボルト孔に予めボルト5を脱落しないよう取り付けておくことが望まれる個所であれば、上記底鋼板1と添接板2以外のいかなる鋼板同士の接合個所にも適用してよい。
If it is a place where it is desired to attach the
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。 Of course, various modifications can be made without departing from the scope of the present invention.
1 底鋼板(一方の鋼板)
2 添接板(他方の鋼板)
3 ボルト孔
5 ボルト
5a 軸部
5b 頭部
14 ボルト仮固定ナット
17 キャップ取付部
20 ボルト用防錆キャップ
21 胴体部
22 開口部
23 ねじ部
1 Bottom steel plate (one steel plate)
2 Connecting plate (the other steel plate)
3
Claims (3)
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JP2008290399A JP2010116976A (en) | 2008-11-12 | 2008-11-12 | Bolt rust prevention method and rust prevention cap for bolts used for the method |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103335009A (en) * | 2013-07-15 | 2013-10-02 | 苏州天华有色金属制品有限公司 | Antirust bolt |
US9658554B2 (en) | 2015-03-30 | 2017-05-23 | Canon Kabushiki Kaisha | Method of producing toner and method of producing resin particle |
-
2008
- 2008-11-12 JP JP2008290399A patent/JP2010116976A/en active Pending
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