JP2010113769A - Head slider and storage device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えばハードディスク駆動装置(HDD)といった記憶装置に組み込まれるヘッドスライダに関する。 The present invention relates to a head slider incorporated in a storage device such as a hard disk drive (HDD).
ヘッドスライダには電磁変換素子に隣接してアクチュエータすなわちヒータが組み込まれる。ゼロキャリブレーションの実施にあたって、ヒータの発熱に基づきヘッドスライダの媒体対向面では突き出しが形成される。突き出しの突き出し量の調整に基づき磁気ディスクの表面から電磁変換素子の浮上量は調整される。こうした突き出しに基づき電磁変換素子は磁気ディスクの表面に近づく。その結果、磁気情報の記録密度は向上する。 An actuator, that is, a heater is incorporated in the head slider adjacent to the electromagnetic transducer. When performing the zero calibration, a protrusion is formed on the medium facing surface of the head slider based on the heat generated by the heater. The flying height of the electromagnetic transducer is adjusted from the surface of the magnetic disk based on the adjustment of the protrusion amount. Based on such protrusion, the electromagnetic conversion element approaches the surface of the magnetic disk. As a result, the recording density of magnetic information is improved.
前述のように、ヒータは電磁変換素子に隣接して配置される。その結果、ヒータの発熱に基づき電磁変換素子は加熱される。過度の加熱は電磁変換素子に損傷を与える。同時に、ヒータの発熱に基づき電磁変換素子は変形する。過度の変形は電磁変換素子に損傷を与える。その結果、ヒータの発熱量は制限されてしまう。ヒータの設計の自由度は大幅に制限される。効率的な突き出しの形成は阻害される。 As described above, the heater is disposed adjacent to the electromagnetic conversion element. As a result, the electromagnetic conversion element is heated based on the heat generated by the heater. Excessive heating damages the electromagnetic transducer. At the same time, the electromagnetic conversion element is deformed based on the heat generated by the heater. Excessive deformation damages the electromagnetic transducer. As a result, the amount of heat generated by the heater is limited. The degree of freedom in designing the heater is greatly limited. Efficient protrusion formation is impeded.
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、アクチュエータの設計の自由度を大いに高めることができるヘッドスライダおよび記憶装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a head slider and a storage device that can greatly increase the degree of freedom in designing an actuator.
上記目的を達成するために、ヘッドスライダは、媒体対向面を規定するスライダ本体と、前記媒体対向面に形成されて、頂上面で第1空気軸受け面を規定する第1レールと、前記第1レールの第1空気軸受け面に組み込まれるヘッド素子と、前記媒体対向面に形成されて頂上面で第2空気軸受け面を規定し、前記スライダ本体の空気流入端のスライダ幅方向中央位置および前記スライダ本体の空気流出端のスライダ幅方向中央位置を結ぶ前後方向中心線を挟んで相互に反対側に配置される第2レールと、前記第2レールの第2空気軸受け面に組み込まれて、前記第2軸受け面に突き出しを形成するアクチュエータとを備えることを特徴とする。 In order to achieve the above object, the head slider includes a slider body that defines a medium facing surface, a first rail that is formed on the medium facing surface and defines a first air bearing surface at the top surface, and the first slider. A head element incorporated in the first air bearing surface of the rail; a second air bearing surface defined on the top surface formed on the medium facing surface; and a slider width direction center position of the air inflow end of the slider body and the slider A second rail disposed opposite to each other across a center line in the front-rear direction connecting the center position in the slider width direction of the air outflow end of the main body, and incorporated in the second air bearing surface of the second rail, And an actuator that forms a protrusion on the two-bearing surface.
こうしたヘッドスライダは記憶媒体の表面から浮上する。このとき、アクチュエータに基づき第2レールの第2空気軸受け面で突き出しが形成されると、第2空気軸受け面および記憶媒体の間で気圧は上昇する。気圧の上昇に応じて第2レールで浮力が増大する。突き出しの形成時に大きく気圧は上昇することから、第2レールでは簡単に浮力が生成される。第2レールおよび記憶媒体の間で距離は増大する。その一方で、第1レールでは突き出しは形成されない。突き出しの形成時に比べて突き出しの非形成時に気圧の上昇は低く抑えられる。その結果、第1レールおよび記憶媒体の間で距離は簡単に減少する。第1レールおよび第2レールは前後方向中心線を挟んで相互に反対側に配置されることから、ヘッドスライダはロール角回りで回転する。ヘッドスライダすなわちヘッド素子の浮上量は簡単に調整される。 Such a head slider floats from the surface of the storage medium. At this time, when a protrusion is formed on the second air bearing surface of the second rail based on the actuator, the atmospheric pressure increases between the second air bearing surface and the storage medium. The buoyancy increases at the second rail as the atmospheric pressure increases. Since the atmospheric pressure greatly increases when the protrusion is formed, buoyancy is easily generated on the second rail. The distance increases between the second rail and the storage medium. On the other hand, no protrusion is formed on the first rail. The rise in atmospheric pressure is suppressed to a low level when no protrusion is formed compared to when the protrusion is formed. As a result, the distance between the first rail and the storage medium is simply reduced. Since the first rail and the second rail are disposed on opposite sides of the center line in the front-rear direction, the head slider rotates around the roll angle. The flying height of the head slider, that is, the head element is easily adjusted.
しかも、アクチュエータはヘッド素子に対してスライダ幅方向に離れて配置される。第2レールでは、アクチュエータからヘッド素子に対する発熱の影響や変形の影響は考慮されなくて済む。その結果、アクチュエータの設計すなわち寸法や形状、種類の自由度は著しく向上する。アクチュエータは例えばこれまで以上に大きな寸法で設計されることができる。こうしてアクチュエータの発熱量は増大する。突き出しはこれまで以上に効率的に突き出すことができる。その一方で、ヘッド素子およびアクチュエータが例えば第1レールに相互に隣接して組み込まれると、アクチュエータの寸法や形状、種類はヘッド素子に対する発熱の影響や変形の影響に基づき制約されてしまう。 Moreover, the actuator is disposed away from the head element in the slider width direction. In the second rail, it is not necessary to consider the influence of heat generation or deformation on the head element from the actuator. As a result, the actuator design, that is, the degree of freedom in dimensions, shape, and type is significantly improved. The actuator can be designed with larger dimensions than ever, for example. Thus, the amount of heat generated by the actuator increases. Protrusion can be performed more efficiently than before. On the other hand, when the head element and the actuator are incorporated adjacent to each other, for example, in the first rail, the size, shape, and type of the actuator are restricted based on the influence of heat generation and deformation on the head element.
以上のように、ヘッドスライダおよび記憶装置はアクチュエータの設計の自由度を大いに高めることができる。 As described above, the head slider and the storage device can greatly increase the degree of freedom in actuator design.
以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。 Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
図1は本発明に係る記憶装置の一具体例すなわちハードディスク駆動装置(HDD)11の内部構造を概略的に示す。このHDD11は筐体すなわちハウジング12を備える。ハウジング12は箱形のベース13およびカバー(図示されず)から構成される。ベース13は例えば平たい直方体の内部空間すなわち収容空間を区画する。ベース13は例えばAl(アルミニウム)といった金属材料から鋳造に基づき成形されればよい。カバーはベース13の開口に結合される。カバーとベース13との間で収容空間は密閉される。カバーは例えばプレス加工に基づき1枚の板材から成形されればよい。
FIG. 1 schematically shows an internal structure of a hard disk drive (HDD) 11 as a specific example of a storage device according to the present invention. The HDD 11 includes a housing, that is, a
収容空間には、記憶媒体としての1枚以上の磁気ディスク14が収容される。磁気ディスク14はスピンドルモータ15の回転軸に装着される。スピンドルモータ15は例えば5400rpmや7200rpm、10000rpm、15000rpmといった高速度で磁気ディスク14を回転させることができる。ここでは、例えば磁気ディスク14は垂直磁気記録ディスクに構成される。すなわち、磁気ディスク14上の記録磁性膜では磁化容易軸は磁気ディスク14の表面に直交する垂直方向に設定される。
In the accommodation space, one or more
収容空間にはキャリッジ16がさらに収容される。キャリッジ16はキャリッジブロック17を備える。キャリッジブロック17は、垂直方向に延びる支軸18に回転自在に連結される。キャリッジブロック17には、支軸18から水平方向に延びる複数のキャリッジアーム19が区画される。キャリッジブロック17は例えば押し出し成型に基づきAl(アルミニウム)から成型されればよい。
A
個々のキャリッジアーム19の先端にはヘッドサスペンション21が取り付けられる。ヘッドサスペンション21はキャリッジアーム19の先端から前方に延びる。ヘッドサスペンション21の先端には後述のフレキシャが張り合わせられる。フレキシャにはいわゆるジンバルばねが区画される。こうしたジンバルばねの働きで浮上ヘッドスライダ22はヘッドサスペンション21に対してその姿勢を変化させることができる。後述されるように、浮上ヘッドスライダ22にはヘッド素子すなわち電磁変換素子が搭載される。
A
磁気ディスク14の回転に基づき磁気ディスク14の表面で気流が生成されると、気流の働きで浮上ヘッドスライダ22には正圧すなわち浮力および負圧が作用する。浮力および負圧とヘッドサスペンション21の押し付け力とが釣り合うことで磁気ディスク14の回転中に比較的に高い剛性で浮上ヘッドスライダ22は浮上し続けることができる。
When an air flow is generated on the surface of the
こういった浮上ヘッドスライダ22の浮上中にキャリッジ16が支軸18回りで回転すると、浮上ヘッドスライダ22は磁気ディスク14の半径線に沿って移動することができる。その結果、浮上ヘッドスライダ22上の電磁変換素子は最内周記録トラックと最外周記録トラックとの間でデータゾーンを横切ることができる。こうして浮上ヘッドスライダ22上の電磁変換素子は目標の記録トラック上に位置決めされる。
When the
キャリッジブロック17には例えばボイスコイルモータ(VCM)23といった動力源が接続される。このVCM23の働きでキャリッジブロック17は支軸18回りで回転することができる。こうしたキャリッジブロック17の回転に基づきキャリッジアーム19およびヘッドサスペンション21の揺動は実現される。
For example, a power source such as a voice coil motor (VCM) 23 is connected to the
図1から明らかなように、キャリッジブロック17上には、フレキシブルプリント基板ユニット25が配置される。フレキシブルプリント基板ユニット25は、フレキシブルプリント基板26に実装されるヘッドIC(集積回路)27を備える。ヘッドIC27は電磁変換素子の読み出し素子および書き込み素子に接続される。接続にあたってフレキシャ28が用いられる。フレキシャ28はフレキシブルプリント基板ユニット25に接続される。磁気情報すなわち2値情報の読み出し時には、このヘッドIC27から電磁変換素子の読み出し素子に向けてセンス電流が供給される。同様に、2値情報の書き込み時には、ヘッドIC27から電磁変換素子の書き込み素子に向けて書き込み電流が供給される。センス電流の電流値は特定の値に設定される。ヘッドIC27には、収容空間内に配置される小型の回路基板29や、ベース13の底板の裏側に取り付けられるプリント回路基板(図示されず)から電流が供給される。
As is clear from FIG. 1, the flexible printed
図2に示されるように、ヘッドサスペンション21は、キャリッジアーム19の前端に取り付けられるベースプレート31と、ベースプレート31から前方に所定の間隔で隔てられるロードビーム32とを備える。ベースプレート31およびロードビーム32の表面にはヒンジプレート33が固定される。ヒンジプレート33はベースプレート31の前端およびロードビーム32の後端の間で弾性変形部34を区画する。こうしてヒンジプレート33はベースプレート31およびロードビーム32を連結する。ベースプレート31、ロードビーム32およびヒンジプレート33は例えばステンレス鋼の薄板からそれぞれ形成される。
As shown in FIG. 2, the
ヘッドサスペンション21の表面には前述のフレキシャ28が貼り付けられる。フレキシャ28はステンレス鋼板35を備える。ステンレス鋼板35は、表面で浮上ヘッドスライダ22の背面を受け止める支持板36と、ロードビーム32およびヒンジプレート33の表面に部分的に接合される固定板37とを備える。固定板37の接合にあたって例えば複数の接合スポットでスポット溶接が実施されればよい。支持板36および固定板37は1枚のステンレス鋼の薄板から形成される。浮上ヘッドスライダ22は支持板36の表面に接着される。固定板37の表面には配線パターン38が形成される。配線パターン38の一端は浮上ヘッドスライダ22に接続される。
The
図3に示されるように、浮上ヘッドスライダ22の背後で支持板36は、ロードビーム32の表面に形成されるドーム状の突起39に受け止められる。前述の弾性変形部34は所定の弾性力すなわち曲げ力を発揮する。この曲げ力の働きでロードビーム32の前端には磁気ディスク14の表面に向かう押し付け力が付与される。この押し付け力は突起39の働きで支持板36の背後から浮上ヘッドスライダ22に作用する。浮上ヘッドスライダ22は、気流の働きで生成される浮力に基づき姿勢を変化させることができる。突起39は浮上ヘッドスライダ22すなわち支持板36の姿勢変化を許容する。
As shown in FIG. 3, behind the flying
図4は本発明の第1実施形態に係る浮上ヘッドスライダ22を示す。この浮上ヘッドスライダ22は、例えば平たい直方体に形成されるスライダ本体41を備える。スライダ本体41は、平たい直方体に形成される基材42と、この基材42の空気流出端面に積層される絶縁性の非磁性膜すなわち素子内蔵膜43とを備える。この素子内蔵膜43に前述の電磁変換素子44が組み込まれる。基材42は例えばAl2O3−TiC(アルチック)といった硬質の非磁性材料から形成されればよい。素子内蔵膜43は例えばAl2O3(アルミナ)といった比較的に軟質の絶縁非磁性材料から形成されればよい。
FIG. 4 shows the flying
浮上ヘッドスライダ22は媒体対向面すなわち浮上面45で磁気ディスク14に向き合う。浮上面45には平坦なベース面46すなわち基準面が規定される。磁気ディスク14が回転すると、スライダ本体41の前端から後端に向かって浮上面45には気流47が作用する。
The flying
浮上面45には、前述の気流47の上流側すなわち空気流入側でベース面46から立ち上がる1筋のフロントレール48が形成される。フロントレール48はベース面46の空気流入端に沿ってスライダ幅方向に延びる。同様に、浮上面45には、気流の下流側すなわち空気流出側でベース面46から立ち上がる左右1対のリアサイドレール49a、49bが形成される。リアサイドレール49a、49bは基材42から素子内蔵膜43まで延びる。こうしてリアサイドレール49a、49bはスライダ本体41の空気流出側端面に沿って形成される。リアサイドレール49a、49bはベース面46の左右の縁に沿ってそれぞれ配置される。その結果、リアサイドレール49a、49b同士はスライダ幅方向に間隔を空けて配置される。
A
フロントレール48およびリアサイドレール49a、49bの頂上面にはいわゆる空気軸受け面(ABS)51、52a、52bが規定される。例えば空気軸受け面51、52a、52bの空気流入端は段差でレール48、49a、49bの頂上面に接続される。磁気ディスク14の回転に基づき生成される気流47は浮上面45に受け止められる。このとき、段差の働きで空気軸受け面51、52a、52bには比較的に大きな正圧すなわち浮力が生成される。しかも、フロントレール48の後方すなわち背後には大きな負圧が生成される。これら浮力および負圧のバランスに基づき浮上ヘッドスライダ22の浮上姿勢は確立される。なお、浮上ヘッドスライダ22の形態はこういった形態に限られるものではない。
So-called air bearing surfaces (ABS) 51, 52a, 52b are defined on the top surfaces of the
空気軸受け面52aの空気流出側でリアサイドレール49aには電磁変換素子44が埋め込まれる。電磁変換素子44は例えば読み出し素子と書き込み素子とを備える。読み出し素子には例えばトンネル接合磁気抵抗効果(TuMR)素子が用いられる。TuMR素子では磁気ディスク14から作用する磁界の向きに応じてトンネル接合膜の抵抗変化が引き起こされる。こういった抵抗変化に基づき磁気ディスク14から2値情報は読み出される。書き込み素子にはいわゆる単磁極ヘッドといった磁気記録ヘッドが用いられる。単磁極ヘッドは薄膜コイルパターンの働きで記録磁界を生成する。この記録磁界の働きで磁気ディスク14に2値情報は書き込まれる。電磁変換素子44は素子内蔵膜43の表面に読み出し素子の読み出しギャップや書き込み素子の書き込みギャップを臨ませる。なお、読み出し素子には例えば巨大磁気抵抗効果(GMR)素子が用いられてもよい。
The
なお、空気軸受け面52aの空気流出側で素子内蔵膜43の表面には硬質の保護膜が形成されてもよい。こういった硬質の保護膜は素子内蔵膜43の表面で露出する読み出しギャップや書き込みギャップを覆う。保護膜には例えばDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜が用いられればよい。
A hard protective film may be formed on the surface of the element built-in
図5を併せて参照し、空気軸受け面52bの空気流出側でリアサイドレール49bにはアクチュエータ55が組み込まれる。ここでは、アクチュエータ55は発熱体から形成される。発熱体は例えば電熱線から形成される。こうしたアクチュエータ55に電力が供給されると、アクチュエータ55は発熱する。アクチュエータ55の熱でアクチュエータ55とともに素子内蔵膜43は熱膨張する。その結果、図6に示されるように、空気軸受け面52bで基材42や素子内蔵膜43は隆起する。こうして突き出しが形成される。突き出しは磁気ディスク14に向かって変位する。突き出しの突き出し量は電力量に基づき特定される。
Referring also to FIG. 5, an
図7に示されるように、リアサイドレール49a、49bは、スライダ本体41の空気流入端のスライダ幅方向中央位置およびスライダ本体41の空気流出端のスライダ幅方向中央位置を結ぶ前後方向中心線56を挟んで相互に反対側に配置される。こうして電磁変換素子44およびアクチュエータ55は前後方向中心線56を挟んで相互に反対側に配置される。前述の突起39は、前後方向中心線56を含みつつベース面46に直交する仮想平面内で支持板36を支持する。前述のように、電磁変換素子44およびアクチュエータ55はスライダ本体41の空気流出端に隣接して配置される。
As shown in FIG. 7, the rear side rails 49 a and 49 b have a front-rear
図8に示されるように、ヘッドIC27にはプリアンプ回路61、電流供給回路62および電力供給回路63が組み込まれる。プリアンプ回路61は電磁変換素子44の読み出し素子64に接続される。プリアンプ回路61から読み出し素子64に向かってセンス電流は供給される。センス電流の電流値は一定値に維持される。電流供給回路62は電磁変換素子44の書き込み素子65に接続される。電流供給回路62から書き込み素子65に書き込み電流は供給される。供給された書き込み電流に基づき書き込み素子65で磁界が生成される。電力供給回路63はアクチュエータ55に接続される。電力供給回路63はアクチュエータ55に所定の電力を供給する。電力の供給に応じてアクチュエータ55は発熱する。アクチュエータ55の温度は電力量で決定される。
As shown in FIG. 8, a
ヘッドIC27には制御回路(ハードディスクコントローラ)66が接続される。制御回路66はヘッドIC27に対してセンス電流や書き込み電流、電力の供給を指示する。同時に、制御回路66はセンス電流の電圧を検知する。検知に先立ってプリアンプ回路61はセンス電流の電圧を増幅する。制御回路66はプリアンプ回路61の出力に基づき2値情報を判別する。この制御回路66は所定のソフトウェアプログラムに従ってプリアンプ回路61、電流供給回路62および電力供給回路63の動作を制御する。ソフトウェアプログラムは例えばメモリ67に格納されればよい。こういったソフトウェアプログラムに基づき後述の電磁変換素子44の浮上量は調整される。調整にあたって必要なデータは同様にメモリ67に格納されればよい。メモリ67には他の記憶媒体からソフトウェアプログラムやデータが移行されればよい。制御回路66やメモリ67は例えば回路基板29上に実装される。
A control circuit (hard disk controller) 66 is connected to the
このHDD11では2値情報の読み出しや書き込みに先立って突き出しの突き出し量が設定される。突き出しの突き出し量の設定にあたってゼロキャリブレーションが実施される。ゼロキャリブレーションでは、リアサイドレール49aが磁気ディスク14の表面に接触する際に突き出しの突き出し量が測定される。こうした接触時の突き出し量に基づき読み出し時や書き込み時の突き出しの突き出し量は設定される。こうして読み出し時や書き込み時に突き出しの突き出し量が設定されると、電磁変換素子は予め決められた浮上量で磁気ディスク14の表面から浮上することができる。こういったゼロキャリブレーションは例えばHDD11の起動のたびに実施されればよい。
In the
ゼロキャリブレーションの実施にあたって、制御回路66は所定のソフトウェアプログラムを実行する。ソフトウェアプログラムが実行されると、制御回路66はスピンドルモータ15に駆動を命じる。磁気ディスク14は所定の回転速度で回転する。同時に、制御回路66はVCM23に駆動を命じる。キャリッジ16は支軸18回りで揺動する。その結果、浮上ヘッドスライダ22は磁気ディスク14の表面に向き合わせられる。浮上ヘッドスライダ22すなわち電磁変換素子44は所定の浮上量Hで磁気ディスク14から浮上する。加えて、制御回路66はヘッドIC27に電流を供給する。制御回路66はプリアンプ回路61の出力を監視する。すなわち、制御回路66はセンス電流の電圧値を観察する。このとき、電力供給回路63は電力の供給を保留する。
In performing the zero calibration, the
制御回路66は電力供給回路63に指令信号を供給する。制御回路66は規定の増加量で突き出しの突き出し量を増加させる。指令信号の受信に応じて電力供給回路63は増加後の突き出し量に見合った電力量の電力をアクチュエータ55に供給する。電力量は例えばアクチュエータ55の線膨張係数に基づき予め設定されればよい。図9に示されるように、突き出しの突き出し量は増加する。空気軸受け面52bは隆起する。リアサイドレール49bおよび磁気ディスク14の距離は減少する。距離の減少に基づきリアサイドレール49bおよび磁気ディスク14の間で気圧は増大する。リアサイドレール49bに作用する浮力は増大する。その結果、図10に示されるように、空気軸受け面52bおよび磁気ディスク14の間で距離は増大する。
The
前述のように、浮上ヘッドスライダ22は背面で支持板36を介して突起39に支持される。リアサイドレール49a、49bは前後方向中心線56を挟んで相互に反対側に配置される。その結果、浮上ヘッドスライダ22は突起39を支点に、スライダ幅方向に規定されるロール角回りに回転する。こうしてリアサイドレール49aおよび磁気ディスク14の距離は減少する。電磁変換素子44は磁気ディスク14に近づく。このとき、制御回路66はリアサイドレール49aおよび磁気ディスク14の「接触」を判定する。判定にあたって制御回路66はセンス電流の電圧値に出現する前述の「揺れ」の有無を観察する。こうして「揺れ」が観察されるまで、制御回路66は規定の増加量で突き出しの突き出し量を増加させる。その結果、リアサイドレール49aは磁気ディスク14に接触する。「揺れ」が観察される。制御回路66はリアサイドレール49aおよび磁気ディスク14の間で接触を判断する。制御回路66は接触時の突き出しの突き出し量を特定する。特定された突き出し量は例えばメモリ67に保存される。こうしてゼロキャリブレーションは完了する。
As described above, the flying
ここで、発明者はシミュレーションに基づき突き出しの形成時および非形成時に浮上ヘッドスライダおよび磁気ディスクの間の気圧の分布を検証した。検証にあたって従来の浮上ヘッドスライダが用いられた。この浮上ヘッドスライダの空気流出側では前述の1対のリアサイドレール49a、49bに代えて1つのリアセンターレールが形成された。リアセンターレールはスライダ幅方向の中央位置に配置された。このリアセンターレールに前述のアクチュエータが組み込まれた。突き出しの形成時および突き出しの非形成時で、磁気ディスクの表面からリアセンターレールの浮上量Hは等しく設定された。このとき、前後方向中心線に沿って各位置で気圧が計測された。その結果、図11に示されるように、突き出しの非形成時に比べて突き出しの形成時で大きな気圧が計測された。こうした気圧の相違は、突き出しの形成に基づきリアセンターレールの空気軸受け面が磁気ディスクに向かって湾曲することが要因と考えられる。 Here, the inventor verified the distribution of atmospheric pressure between the flying head slider and the magnetic disk when the protrusion was formed and when the protrusion was not formed based on the simulation. A conventional flying head slider was used for the verification. On the air outflow side of the flying head slider, one rear center rail was formed instead of the pair of rear side rails 49a and 49b. The rear center rail was arranged at the center position in the slider width direction. The actuator described above was incorporated in the rear center rail. The height H of the rear center rail from the surface of the magnetic disk was set equal when the protrusion was formed and when the protrusion was not formed. At this time, the atmospheric pressure was measured at each position along the longitudinal center line. As a result, as shown in FIG. 11, a larger atmospheric pressure was measured when the protrusion was formed than when the protrusion was not formed. This difference in air pressure is considered to be caused by the fact that the air bearing surface of the rear center rail curves toward the magnetic disk based on the formation of the protrusion.
以上のようなHDD11では、リアサイドレール49bの空気軸受け面52bで突き出しが形成されると、空気軸受け面52bおよび磁気ディスク14の間で気圧は上昇する。気圧の上昇に応じてリアサイドレール49bで浮力が増大する。突き出しの形成時に大きく気圧は上昇することから、リアサイドレール49bでは簡単に浮力が増大する。リアサイドレール49bおよび磁気ディスク14の間で距離は増大する。その一方で、サイドリアレール49aでは突き出しは形成されない。前述のように、突き出しの形成時に比べて突き出しの非形成時に気圧の上昇は低く抑えられる。その結果、サイドリアレール49aおよび磁気ディスク14の間で距離は簡単に減少する。こうして浮上ヘッドスライダ22はロール角β回りで回転する。浮上ヘッドスライダ22すなわち電磁変換素子44の浮上量は簡単に調整される。
In the
しかも、アクチュエータ55は電磁変換素子44に対してスライダ幅方向に離れて配置される。リアサイドレール49bでは、アクチュエータ55から電磁変換素子44に対する発熱の影響や変形の影響は考慮されなくて済む。その結果、アクチュエータ55の寸法や形状、種類の自由度は著しく向上する。アクチュエータ55は例えばこれまで以上に大きな寸法で設計されることができる。こうしてアクチュエータ55の発熱量は増大する。突き出しはこれまで以上に効率的に突き出すことができる。その一方で、電磁変換素子44およびアクチュエータ55が例えばリアサイドレール49aに相互に隣接して組み込まれると、アクチュエータ55の寸法や形状、種類は電磁変換素子44に対する発熱の影響や変形の影響に基づき制限されてしまう。
Moreover, the
加えて、電磁変換素子44およびアクチュエータ55は、前後方向中心線56を挟んでスライダ幅方向に相互に反対側に配置される。その結果、浮上ヘッドスライダ22は、スライダ幅方向に規定されるロール角の変化に基づき姿勢を変化させる。比較的に小さな慣性モーメントで回転が実現される。その一方で、電磁変換素子44およびアクチュエータ55が例えば前後方向中心線56に沿って前後方向に隣接して配置される場合、浮上ヘッドスライダ22はスライダ本体41の前後方向に規定されるピッチ角の変化に基づき姿勢を変化させる。一般に、スライダ本体41ではスライダ幅方向に比べて前後方向に大きく規定される。姿勢変化にあたって比較的に大きな慣性モーメントが求められる。したがって、同一の電力が供給される場合に、本発明の浮上ヘッドスライダ22では浮上量Hは効率的に調整される。
In addition, the
図12は本発明の第2実施形態に係る浮上ヘッドスライダ22aを示す。この浮上ヘッドスライダ22aでは前述のアクチュエータ55に圧電素子が用いられる。ここでは、アクチュエータ55は、例えばスライダ本体41の空気流出側端面に形成される窪み71内に配置される。ここでは、アクチュエータ55はスライダ本体41の厚み方向に長尺に延びる。アクチュエータ55の両端は窪み71の内壁面に受け止められる。図13に示されるように、アクチュエータ55は、電圧の印加に基づき浮上面45に直交する垂直方向に変形すなわち伸張することができる。その結果、リアセンターレール49bでは空気軸受け面52bに突き出しが形成される。その他、前述の浮上ヘッドスライダ22と均等な構成や構造には同一の参照符号が付される。こうした浮上ヘッドスライダ22aによれば、前述と同様の作用効果が実現される。
FIG. 12 shows a flying
なお、以上のような浮上ヘッドスライダ22、22aでは、リアサイドレール49a、49bは必ずしもベース面46の左右の縁に沿って配置されなくてもよい。例えばリアサイドレール49a、49bの少なくともいずれか一方がベース面46の左右の縁から内側に配置されてもよい。また、電磁変換素子44とアクチュエータ55とが前後方向中心線56を挟んで相互に反対側に配置される限り、リアサイドレール49a、49bは相互に一体化されてもよい。さらにまた、電磁変換素子44がリアサイドレール49bに組み込まれる一方で、アクチュエータ55がリアサイドレール49aに組み込まれてもよい。
In the flying
11 記憶装置(ハードディスク駆動装置)、14 記憶媒体(磁気ディスク)、21 ヘッドサスペンション、22、22a ヘッドスライダ(浮上ヘッドスライダ)、39 突起、41 スライダ本体、44 ヘッド素子(電磁変換素子)、45 媒体対向面、49a 第1レール(リアサイドレール)、49b 第2レール(リアサイドレール)、52a 第1空気軸受け面、52b 第2空気軸受け面、55 アクチュエータ、56 前後方向中心線。
DESCRIPTION OF
Claims (4)
前記媒体対向面に形成されて、頂上面で第1空気軸受け面を規定する第1レールと、
前記第1レールの第1空気軸受け面に組み込まれるヘッド素子と、
前記媒体対向面に形成されて頂上面で第2空気軸受け面を規定し、前記スライダ本体の空気流入端のスライダ幅方向中央位置および前記スライダ本体の空気流出端のスライダ幅方向中央位置を結ぶ前後方向中心線を挟んで相互に反対側に配置される第2レールと、
前記第2レールの第2空気軸受け面に組み込まれて、前記第2軸受け面に突き出しを形成するアクチュエータとを備えることを特徴とするヘッドスライダ。 A slider body defining a medium facing surface;
A first rail formed on the medium facing surface and defining a first air bearing surface at a top surface;
A head element incorporated in the first air bearing surface of the first rail;
Before and after connecting the center position in the slider width direction of the air inflow end of the slider body and the center position in the slider width direction of the air outflow end of the slider body. A second rail disposed opposite to each other across the direction center line;
A head slider comprising: an actuator incorporated in a second air bearing surface of the second rail to form a protrusion on the second bearing surface.
媒体対向面で前記記憶媒体に向き合わせられるヘッドスライダと、
先端で前記ヘッドスライダを支持するヘッドサスペンションと、
前記ヘッドサスペンションに形成されて、前記媒体対向面の裏側に規定される前記ヘッドスライダの背面で前記ヘッドスライダを支持するドーム状の突起とを備え、
前記ヘッドスライダは、前記媒体対向面を規定するスライダ本体と、前記スライダ本体の媒体対向面に形成されて、頂上面で第1空気軸受け面を規定する第1レールと、前記第1レールの第1空気軸受け面に組み込まれるヘッド素子と、前記スライダ本体の空気流入端のスライダ幅方向中央位置および前記スライダ本体の空気流出端のスライダ幅方向中央位置を結ぶ前後方向中心線を挟んで相互に反対側に配置される第2レールと、前記第2レールの第2空気軸受け面に組み込まれて、前記第2軸受け面に突き出しを形成するアクチュエータとを備えることを特徴とする記憶装置。 A storage medium;
A head slider that faces the storage medium on a medium facing surface;
A head suspension that supports the head slider at the tip;
A dome-shaped protrusion formed on the head suspension and supporting the head slider on the back surface of the head slider defined on the back side of the medium facing surface;
The head slider includes a slider main body that defines the medium facing surface, a first rail that is formed on the medium facing surface of the slider main body and defines a first air bearing surface at the top surface, and a first rail of the first rail. 1 opposite to each other across a front-rear direction center line connecting a head element incorporated in an air bearing surface and a slider width direction center position of the air inflow end of the slider body and a slider width direction center position of the air outflow end of the slider body A storage device comprising: a second rail arranged on a side; and an actuator incorporated in a second air bearing surface of the second rail to form a protrusion on the second bearing surface.
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JP2008286149A JP2010113769A (en) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | Head slider and storage device |
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