JP2010107479A - 静電気故障実験装置 - Google Patents

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【課題】静電気放電による電子回路の故障を模擬的に発生させ、半導体集積回路素子の破壊を即座に観察できる教育用の静電気故障実験装置を提供する。
【解決手段】一般電子部品とソケット4に実装された1個の半導体集積回路素子3とからなり自己の出力信号Sの状態を逐次変化させる試験回路2、出力信号Sによって動作する表示器8又は鳴音器9、電源7、半導体集積回路素子3の入力端子に接続されている被放電端子5を備え、試験回路2は、被放電端子5に放電された静電気によって半導体集積回路素子3が破壊されたとき出力信号Sの状態の変化を停止することを特徴とする。集積回路素子3として論理ICを用いて発振回路を構成し、正常時にはその発振周期で表示器が点滅し、静電気により論理ICが破壊されたとき表示器が消光するようにして、静電気破壊を分かり易く確認することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電気による電子回路の故障の模擬的な実験装置に関し、詳しくは、静電気による半導体集積回路素子の破壊を即座に観察できる教育用の静電気故障実験装置に関する。
IC、LSI等の半導体集積回路素子を用いて構成されたデジタル電子回路に、静電気の放電により生じた電流が流れると誤動作や故障が生じる。とくに、半導体集積回路素子にその素子の耐量を超える電圧が加わったり過大な電流が流れた場合には半導体集積回路素子の破壊を招く。
従来、電子回路や半導体集積回路素子の静電気による誤動作、破壊を調べる静電気試験は、図7に示すように、静電気放電発生器50によって発生された静電気を供試品60に放電させ、同時に又は放電後に測定装置70を用いて供試品内部の破壊状態を測定する方法が一般的であった。また、静電気放電発生器50により供試品60に静電気を放電させながら、供試品60に固有の機能・動作の異常を観察したり、データ誤りを測定する試験等も行われている。
上記の静電気試験に使用される一般的な方法に、高電圧によりコンデンサを充電し、その電荷を供試品に放電させるコンデンサ放電試験法が挙げられ、その試験精度や再現性の改善が図られている(特許文献1、2を参照)。
標準的なコンデンサ放電試験に用いられる静電気放電発生器50は、図6に例示するように、コンデンサ52を高電圧電源51によって充電した後、放電スイッチ53を閉じて、コンデンサ52に蓄積された電荷を放電電極56を介して供試品に放電させるものである。コンデンサ52の放電回路には放電抵抗55が備えられ、静電容量及び放電抵抗の値は人体による静電気放電を模擬するように定められる。公的に規格化された各種試験法があり、規格によって静電容量52及び放電抵抗55の値は異なるが、例えば、日本工業規格(JIS C 61000−4−2)においては、静電容量150pF、放電抵抗330Ωとされている。
特開平6−51018号公報 特開平6−27190号公報
半導体集積回路素子のCMOS化、微細化に伴い、半導体集積回路素子を使用した電子機器の設計や製造における静電気対策がますます重要になっている。半導体集積回路素子の運搬・保管はいうまでもなく、電子回路基板の組み立て、調整、検査、修理等の工程においては、静電気放電による電子回路・部品の破壊を防止するための各種対策が実施されているが、それとともに各工程に携わる多数の作業者に対する静電気破壊についての教育が必要とされている。
前記の通り、再現性よく静電気放電試験を行うために標準化された試験方法・装置があり、電子機器や部品の静電気放電に対する耐性の評価や故障解析等に有力なツールとなっている。
しかし、通常静電気試験を行う場合には、電子回路や計測等についての知識・経験を必要とする。例えば、静電気放電に対する耐性を評価するために供試品に静電気を印加して各電子回路固有の機能・動作の異常を観察する必要がある。また、静電気放電を加えた後に電子回路各部の破壊状態を回路測定装置等によって計測する必要がある。
また、正確且つ再現性よく静電気試験を行う目的のため試験環境及び試験装置が大掛かりなものとなり、静電気試験に慣れない者が操作する場合には安全性にも問題があった。
そして静電気試験を行うためには上記のように一定の環境と設備を必要とするため、場所と時を選ばないで、多数の作業者・取扱者に対して静電気放電が電子機器に及ぼす影響を分かり易く理解させることが困難であった。
本発明は、静電気放電による模擬的な電子回路の故障を発生させて半導体集積回路素子の破壊を即座に確認でき、多数の作業者等に静電気故障実験を行わせることにより分かり易く静電気放電の影響について教育することができる簡便な静電気故障実験装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の通りである。
1.一般電子部品とソケットに実装された1個の半導体集積回路素子とからなり自己の出力信号の状態を逐次変化させる試験回路と、該出力信号によって動作する表示器又は鳴音器と、該試験回路に電力を供給する電源と、該半導体集積回路素子の入力端子に接続されている被放電端子と、を備え、該試験回路は、該被放電端子に放電された静電気によって該半導体集積回路素子が破壊されたとき自己の該出力信号の状態の変化を停止することを特徴とする静電気故障実験装置。
2.前記半導体集積回路素子は論理ゲートを備える論理回路素子であり、前記被放電端子は該論理ゲートの一つの入力端子に接続され、前記試験回路は該論理ゲート、抵抗、及びコンデンサからなる発振回路であって前記出力信号の状態は該発振回路によって生成される周期で変化し、該被放電端子に放電された静電気によって該論理回路素子が破壊されたとき発振動作を停止する前記1.記載の静電気故障実験装置。
3.前記論理回路素子はNANDゲートを備え、前記被放電端子は該NANDゲートの一つの入力端子に接続される前記2.記載の静電気故障実験装置。
4.前記半導体集積回路素子は1チップからなるマイクロコントローラであり、前記被放電端子は該マイクロコントローラの一つの入力信号端子に接続され、前記出力信号は該マイクロコントローラによって出力される信号であり、該マイクロコントローラは該入力信号端子の入力回路の故障を検出したとき該出力信号の状態の変化を停止する前記1.記載の静電気故障実験装置。
5.圧電素子に機械的衝撃を加えることにより電荷を発生させる高電圧発生器をさらに備え、該高電圧発生器に具備される放電電極から前記被放電端子に該電荷を放電させる前記1.乃至4.のいずれかに記載の静電気故障実験装置。
本発明の静電気故障実験装置によれば、半導体集積回路素子を中心として独立した機能をもって動作する試験回路、電源、表示器又は鳴音器を備えてコンパクトに構成されるため、別途に試験に供するための電子回路基板や電源、測定器等を用いることなく、本装置単独で静電気の影響を視覚又は聴覚により即座に確認することができる。また、静電気放電により破壊された半導体集積回路素子の交換が容易であるため、短時間に繰り返し実験を行うことができる。
前記半導体集積回路素子が論理ゲートを備える論理回路素子であり、前記試験回路は該論理ゲートを用いた発振回路であれば、少ない部品数で試験回路を構成でき、正常時には周期的に前記表示器が点滅し、静電気によって論理回路素子が破壊されたときは点滅を停止するようにすることができるため、使用者は分かり易い観察が可能になる。表示器の代わりに鳴音器を用いることもできる。
前記論理回路素子がNANDゲートを備えれば、少ない部品数で発振動作のコントロールが容易な試験回路を構成することができる。また、正常時は周期的に前記表示器が点滅し、静電気によって論理回路素子が破壊されたときは消光するようにできるため、使用者は分かり易い観察が可能になる。
前記半導体集積回路素子が1チップからなるマイクロコントローラであれば、プログラムにより多様な動作をさせることができ、動画やメロディ等によって使用者の興味を引く表示等が可能になる。
圧電素子を用いた高電圧発生器を備え、それによって静電気を放電させれば、特別な静電気放電発生器及び試験環境を準備する必要がなく、どこでも実験可能で安全且つ簡便な静電気故障実験装置を提供することができる。
本発明の静電気故障実験装置1は、図1に示すように構成され、一般電子部品と1個の半導体集積回路素子(IC)3からなる試験回路2、試験回路2に電力を供給する電源7、IC3に具備される入力端子に接続される被放電端子5、試験回路2の出力信号によって駆動される表示器8又は鳴音器9を備える。IC3は、試験回路2を実装する基板に備えられるICソケット4に取り付けられる。
ここで、一般電子部品とは能動的な増幅機能を持たない電子部品をいい、抵抗器、コンデンサ、コイル等の受動部品の他、水晶振動子、セラミックフィルタ等の機能部品、スイッチ、コネクタ、リレー、配線基板等の接続部品、スピーカ、ブザー、センサ等の変換部品などを含むものとし、必要に応じて試験回路2を構成する部品として使用すればよい。さらに、本試験回路2を構成する一般電子部品として、トランジスタ、ダイオード等の半導体部品を含めることができる。
上記の一般電子部品は、半導体集積回路素子に比べて静電気放電に対する耐性が高いため、半導体集積回路素子に加えた静電気放電によって破壊されるおそれは少ない。ただし、本静電気故障実験装置は半導体集積回路素子の静電気破壊を生じさせることによって目的を果たすものであるため、放電によって生じる電圧・電流に対して耐性の低い電子部品や電源7、表示器8、鳴音器9等を使用する場合には、その接続回路に適宜サージ対策部品やノイズ対策部品を介装することにより保護することができる。
半導体集積回路素子(IC)3は、トランジスタ、ダイオードなど主に半導体で構成された電子回路であり、複数の端子を持つ小型パッケージに封入されている。機能の種類や集積規模は特に限定されず、例えば汎用ロジックIC、マイクロコントローラ(マイクロプロセッサとメモリ、入出力等を一体化したLSI)等を使用して試験回路2を構成することができる。
本静電気故障実験装置はIC3の静電気破壊を再現させるものであるため、好適には、IC3として構造的に静電気に対する耐性が低いIC、例えばCMOS構造のICを使用することができる。
ICソケット4は、試験回路2が実装される基板とIC3を電気的に接続して基板上に保持する部品であり、破壊されたICを容易に取替え可能とするために備えられる。
試験回路2は、1個のIC3を中心として周辺の一般電子部品から構成される。試験回路2は、単独で動作する自己完結的な回路であり、かつIC3が破壊されたことが判定可能な出力信号Sを発生する回路である。すなわち、電源の供給を受けるのみで動作し、IC3が破壊されておらず正常に動作している間は、自己の動作状態を逐次変化させ、その動作状態に応じて出力信号Sの状態(オン、オフ)を変化させる。出力信号Sは、1つ(1ビット)の信号には限定されず、複数の信号線から構成されてもよい。
試験回路2の動作状態の変化は、出力信号Sによって表示器又は鳴音器が動作することにより、人間の視覚又は聴覚によって知覚し易い速度等に設定される。そして、IC3が静電気放電により破壊された場合には試験回路2は自己の動作を停止する。その結果、出力信号Sの状態の変化が停止され、正常時の出力信号Sの変化の状態とは区別される状態とすることによって、IC3の破壊の判定をすることができる。
上記のような動作を実現することができる試験回路2としては、例えば、IC3に汎用ロジックICを使用した発振回路、カウンタ回路等が挙げられる。また、IC3としてマイクロコントローラを使用すれば、プログラムによって動画像を表示し又はメロディを奏する等の動作をさせることもできる。
試験回路2は電源7と接続され、電源7により電力が供給される。好適には、電源7として電池を使用でき、IC3が一般的なCMOS構造のICであれば3〜6V程度の電圧の電源を供給すればよい。
被放電端子5は、静電気による高圧放電(数百V〜20kV程度)を印加するための電極であり、前記IC3の所定の入力信号端子に接続されている。ただし、被放電端子5は、IC3のパッケージから延出するリード端子(入力信号端子)と兼ねていてもよい。
静電気放電は、静電気放電発生器の放電電極その他電荷の蓄積物を本被放電端子5に接触させて放電(接触放電)させてもよいし、近傍から本被放電端子5に火花放電(気中放電)をさせてもよい。被放電端子5の形状は特に問わず、接触放電又は近傍(数百μm〜数mm)からの気中放電を受け易い形状の金属片であればよい。
被放電端子5に放電する静電気は、任意の手段で発生させることができる。例えば、2種類の誘電体を摩擦することによって生じた静電気を放電させることができる。また、図6に示したような静電気放電発生器を使用して、その放電電極56から本被放電端子5に放電をさせることもできる。これによれば、任意の電圧により、標準的な人体モデルに基づく条件によって静電気放電を加えることができる。
また、簡便には、図5に模式的に示すように、圧電効果を利用した高電圧発生装置10を使用して静電気放電をさせることができる。高電圧発生装置10は、圧電素子と、圧電素子に瞬間的に大きな衝撃を加えるためのハンマー、ばね等からなる機構を備えている。これを操作して圧電素子に衝撃が加えられると分極により高電圧が発生するため、放電電極11から被放電端子5に高圧放電がされる。好適には、放電電極11を被放電端子5に接触させた状態で圧電素子に衝撃を加え、接触放電をさせることができる。圧電素子の他方の電極は試験回路2に備えられたGND端子6に接続される。
一般に、高電圧発生装置は火花放電によってガス器具やシガレットライター等に点火する用途にも使われている。ガス器具用の携帯可能な圧電点火装置も普及しており、その種の点火装置を利用して本被放電端子5に接触放電をさせれば、容易かつ安全に本静電気故障実験装置による実験が可能である。
本静電気故障実験装置1は、使用者に視覚又は聴覚により前記試験回路2の動作状態を知らせるための表示器8又は鳴音器9を備えることができる。
表示器8は、前記試験回路2に接続されてその動作状態を表示するための部品であり、試験回路2の出力信号Sによって駆動される。表示器は特に限定するものではなく、例えば、各種発光ダイオード(LED)、7セグメント形LED、有機発光ダイオード(有機EL)、液晶表示器(LCD)等を使用することができる。最も単純に、表示器8として1個のLEDを使用すれば、1つの前記出力信号Sによって動作状態を表示することができる。
鳴音器9は、前記試験回路2に接続されてその動作状態を音によって知らせるための部品であり、試験回路2の出力信号Sによって駆動される。鳴音器としては、例えば圧電ブザー、圧電サウンダ、スピーカ等を使用することができる。
(実施の形態1)
好適には、前記試験回路2を発振回路とすることができる。発振回路は、よく知られているように論理ゲートを備えた論理回路素子と抵抗及びコンデンサによって構成することができる。この論理ゲートとしては、NOT、NOR、NAND等、発振回路を構成できるものであれば種類を問わない。そして前記IC3としてこれらの論理ゲートを備えた汎用論理IC、例えば「SN74HC04」、「SN74HC02」、「SN74HC002」(いずれも、Texas Instruments社の品名)等を使用することができる。
図2は、1つの汎用論理IC30とコンデンサ、抵抗からなる試験回路20を備えた静電気故障実験装置1の回路構成例を示す。
電源は電池71であり、スイッチ72は試験回路20に電源を接続・遮断する開閉器である。
試験回路20は、汎用論理IC30と、コンデンサ24、抵抗22及び抵抗23を用いた遅延帰還回路とを備える。ここでは、汎用論理IC30として、2入力NANDゲートを4回路内蔵したCMOS構造のICであり、「SN74HC00」等の型名で広く使用されているICを例示している。
IC30の電源端子(Vdd)には電池71のプラス側が接続され、IC30の接地端子(Vss)には電池71のマイナス側が接続されている。
第1のNANDゲート31の一方の入力端子(i)は、電源のプラス側にスイッチ26を介して接続されるとともに、電源のマイナス側に抵抗25を介して接続されている。第1のNANDゲート31の出力端子(o)は、第2のNANDゲート32の2つの入力端子(i及びi)に接続されている。
第2のNANDゲート32の出力端子(o)は、コンデンサ24及び抵抗22を直列に介して第2のNANDゲート32の入力端子(i及びi)に接続されている。また、第2のNANDゲート32の出力端子(o)は、前記コンデンサ24及び抵抗23を直列に介して第1のNANDゲート31の他方の入力端子(i)に接続されている。
そして、前記入力端子(i)は、被放電端子5と接続されている。
さらに、試験回路20の出力信号S、すなわち第2のNANDゲート32の出力端子(o)は、抵抗81及び発光ダイオード82を直列に介して電源71のマイナス側に接続されている。抵抗81は、表示器として用いる発光ダイオード82に流れる電流値を適切にするためである。
上記試験回路20は、2つのNANDゲートとコンデンサ24及び抵抗22、23からなる遅延帰還回路とによって発振回路を構成しており、その出力信号Sによって発光ダイード82が点灯又は消灯される。この発振回路の発振周期は、上記コンデンサ24、抵抗22及び23の値によって決めることができる。
発光ダイオード82の点灯・消灯によって使用者に上記発振回路の動作状態を知らせるため、発振周期すなわち発光ダイオード82の点滅周期が短かすぎると点灯状態と区別し難く、点滅周期が長すぎれば動作状態が変化したときの判断が遅れることとなる。このため、発光ダイオード82の点灯周期は、0.1秒〜1秒程度とすることが好ましい。例えば、コンデンサ24の容量を0.1μF、抵抗22及び23の抵抗値を1MΩとすることにより、点灯周期を0.2秒程度とすることができる。
上記試験回路2の動作は次の通りである。最初に、スイッチ26が開かれている状態においては、第1のNANDゲートの入力端子(i)の電圧は低レベル("L")であるので本回路は発振せず、出力信号Sは"L"であるため発光ダイオード82は消灯している。
次に、スイッチ26が閉じられると、第1のNANDゲートの入力端子(i)は高レベル("H")となって本回路は前記発振周期により発振動作し、出力信号Sの"H"、"L"の変化に応じて発光ダイオード82が点灯、消灯する。
この発振状態において、被放電端子5に高圧で静電気放電がされると、被放電端子5に接続されているNANDゲート31の入力端子(i)に高電圧が加わる。そうすると、該入力端子(i)は抵抗23に接続されているのみなので、NANDゲート31内の入力回路を構成する初段電界効果トランジスタ(FET)のゲート部が高電圧によって破壊されることとなる。破壊が、当該初段FETに止まる場合であっても、スイッチ26が開とされた場合と同じ論理により、試験回路20の発振動作は停止する。この結果、発光ダイオード82が消灯されたままになるので、IC30が故障したことが即座に視認される。
使用者にIC30の故障が判断できる方法であれば、発振回路の動作状態を表す手段は発光ダイオードに限るものではなく、圧電ブザー、圧電サウンダ、スピーカ等の鳴音器を用いてもよい。例えば、発振周波数を数百Hz〜10kHz程度とすれば、発振回路が動作している間は、その出力信号Sによって圧電ブザーを鳴らすことができる。
(実施の形態2)
試験回路は、図3に例示するように、1チップからなるマイクロコントローラをICとして使用して構成することもできる。
試験回路21は電源(電池)74と接続され、試験回路21の出力信号Sはスピーカ90の駆動回路に接続されている。スイッチ75は試験回路21に電源74を接続・遮断する開閉器である。
試験回路21は、ノイズ保護回路211、電源投入時リセット回路212、マイクロコントローラIC35及び周辺回路から構成される。
電源は、過電圧防止及びノイズ対策のためのノイズ保護回路211を介してIC35の電源(Vdd、Vss)に接続される。電源投入時リセット回路212は、電源投入時にマイクロコントローラIC35を初期化するためのリセット信号(reset)を発生する回路である。また、発振回路213はIC35(Osc)に接続され、マイクロコントローラのクロック生成用の回路である。
マイクロコントローラIC35の入力端子(Pin)は、入力インピーダンスを下げないように抵抗28を介して出力端子2(Pout2)に接続され、さらに、被放電端子5と接続されている。
IC35の別の出力端子1(Pout1)は、コンデンサ92及び抵抗91を介してスピーカ90に接続されている。
IC35は、故障するごとに容易に交換することができるように、ICソケットに取り付けられる。
図4は、マイクロコントローラIC35内部のROMに書き込まれるプログラムの一例を示すフローチャートであり、該マイクロコントローラの動作は次の通りである。
先ず、スイッチ75を閉じるとマイクロコントローラIC35に電源が供給されるとともに、電源投入時リセット回路212によってリセット信号が出力され、マイクロコントローラIC35の動作が開始されて機能が初期設定される(S10)。出力信号Pout2は初期値に設定される。
次に、入力信号Pinを読み込み(S11)、出力Pout2に自己が出力した信号と比較する(S12)。
Pout2に出力した信号と読み込んだ信号Pinが一致していなければ、異常であるためマイクロコントローラIC35の動作を停止させる(S15)。
両信号が一致していれば、10m秒の間、出力Pout1にメロディ信号を出力する(S13)。その後、出力Pout2の値を反転させて(S14)、上記(S11〜)を繰り返す。上記繰り返しの動作の間、上記メロディ信号によりスピーカが鳴音される。
上記動作中に、被放電端子5に高圧(数百〜数千V)で静電気放電がされると、マイクロコントローラIC35の入力端子Pinに接続されたIC内部の入力回路は高電圧によって破壊される。その結果、出力端子Pout2に出力した信号と読み込んだ信号Pinが一致しなくなる異常が生じるため、マイクロコントローラ35の動作は停止される。そうすると上記メロディ信号の出力が停止されるので、スピーカの鳴音が止まり、マイクロコントローラIC35が故障したことを即座に判断することができる。仮にIC35内で入力端子Pinの入力回路以外に破壊が及んだ場合であっても、破壊後には上記メロディ信号は出力されなくなるため、IC35が故障したことは即座に判断することができる。
本発明の静電気故障実験装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1の構成を示す回路図である。 実施の形態2の構成を示す回路図である。 実施の形態2の制御方法を説明するためのフローチャートである。 圧電効果を利用した高電圧発生装置による静電気放電を説明するための模式図である。 標準的な静電気放電発生器の構成を示す回路図である。 従来の静電気試験の例を示すブロック図である。
符号の説明
1;静電気故障実験装置、2、20、21;試験回路、3:半導体集積回路素子、4;ICソケット、5;被放電端子、6;GND端子、7;電源、8;表示器、9;鳴音器、10;高電圧発生装置、11;放電電極、30;ロジックIC、31、32;2入力NANDゲート、35;マイクロコントローラIC、50;静電気放電発生器、56;放電電極、57;リターンケーブル接続、71、74;電池、82;発光ダイオード、90;スピーカ

Claims (5)

  1. 一般電子部品とソケットに実装された1個の半導体集積回路素子とからなり自己の出力信号の状態を逐次変化させる試験回路と、
    該出力信号によって動作する表示器又は鳴音器と、
    該試験回路に電力を供給する電源と、
    該半導体集積回路素子の入力端子に接続されている被放電端子と、
    を備え、
    該試験回路は、該被放電端子に放電された静電気によって該半導体集積回路素子が破壊されたとき自己の該出力信号の状態の変化を停止することを特徴とする静電気故障実験装置。
  2. 前記半導体集積回路素子は論理ゲートを備える論理回路素子であり、
    前記被放電端子は該論理ゲートの一つの入力端子に接続され、
    前記試験回路は該論理ゲート、抵抗、及びコンデンサからなる発振回路であって前記出力信号の状態は該発振回路によって生成される周期で変化し、該被放電端子に放電された静電気によって該論理回路素子が破壊されたとき発振動作を停止する請求項1記載の静電気故障実験装置。
  3. 前記論理回路素子はNANDゲートを備え、
    前記被放電端子は該NANDゲートの一つの入力端子に接続される請求項2記載の静電気故障実験装置。
  4. 前記半導体集積回路素子は1チップからなるマイクロコントローラであり、
    前記被放電端子は該マイクロコントローラの一つの入力信号端子に接続され、
    前記出力信号は該マイクロコントローラによって出力される信号であり、
    該マイクロコントローラは該入力信号端子の入力回路の故障を検出したとき該出力信号の状態の変化を停止する請求項1記載の静電気故障実験装置。
  5. 圧電素子に機械的衝撃を加えることにより電荷を発生させる高電圧発生器をさらに備え、
    該高電圧発生器に具備される放電電極から前記被放電端子に該電荷を放電させる請求項1乃至4のいずれかに記載の静電気故障実験装置。
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