JP2010102150A - 光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法 - Google Patents

光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】隣接画素との境界空地及び画素間のつなぎ目を少なくすることができると共に、外部環境からの振動の影響を抑制でき、小型集積化が可能となる光学素子等を提供する。
【解決手段】透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子であって、
空隙間隔を隔てて対向配置されている半透明の一対のミラーと、
前記一対のミラーを空隙間隔を隔てて支持するために、前記一対のミラー間に設けられた弾性体による支持部材と、
前記一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する空隙間隔制御手段と、
を有し、前記空隙間隔の制御による該空隙間隔の変化に対応して、前記一対のミラーの一方側より入射した光の特定波長成分を前記一対のミラーの他方側より出射させる構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法に関し、特に透過波長帯域を任意に可変することができる光学フィルタ等の光学素子に関するものである。
撮像素子や分光器において、可視光を色分離する手段としてカラーフィルタが用いられてきた。
このようなカラーフィルタにおいては、色素に代表される特定の波長を透過する物質を置き、透過光に波長選択性を持たせるように構成されている。
具体的には、透過光の波長は固定であるが、撮像素子においてはベイヤー配列に代表されるような色の3原色RGBを互い違いに分散させた配置を施す。
そして、各ピクセルで信号を取得し、上記3原色RGBに対応した信号強度を足し合わせることで、元の像の色を各画素で再現するようにされている。
これに対し、元の像の色におけるそのままの波長を信号として取得することが可能な波長可変透過フィルタが、特許文献1〜4等で提案されている。
これらはファブリペロー干渉計を用いたもので、微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical System;MEMS)に代表されるつぎのような構造の可変波長フィルタを実現している。
すなわち、これらは微細な稼動機構により2枚の対向するミラーの空隙を制御し、透過光に波長選択性を持たせるように構成され、上記特許文献1、2では可撓性アームで支持されたメンブレン構造により、上記空隙の間隔が可変となるように構成されている。
また、上記特許文献3では、可撓部を備えた梁構造により上記空隙の間隔が可変となるように構成され、また上記特許文献4では、スライド式の構造により上記空隙の間隔が可変となるように構成されている。
特開2000−31510号公報 特開2000−28931号公報 特開2004−12642号公報 特開2006−317368号公報
ところで、近年においては、撮像素子における画素の小型集積化が年々向上しており、それらにあわせてカラーフィルタにも各ピクセル開口の微細化が求められている。
近い将来には開口1μmに近づくものと想定される。
しかしながら、上記した従来例の特許文献1〜4のものでは、構造的に微細化による小型集積化に不向きである。
すなわち、これらのものは、上記したように、対向するミラーの空隙間隔を可変とするため、メンブレン構造、可撓部を備えた梁構造、あるいはスライド式の構造で構成されていることから、隣接画素との間に素子自体の構造用または稼動用空地が必要となる。
また、その空地のために画素間のつなぎ目が大きくなり、2次元像を取得する際や投影する際に、画素間の切れ目が目立つことになる。
さらに、梁やメンブレン構造により水平方向から垂直方向を支える構造であるため、外部環境からの振動の影響を受け易く、このような振動により透過光の波長がずれて信号の揺らぎが生じる。
例えば、可視光領域でファブリペロー干渉計を用いて透過フィルタを実現する際に、上部ミラーが数nm変位しただけでも透過光の波長がずれて信号の揺らぎが生じてしまうこととなる。これらは解決が求められる重要な課題である。
本発明は、上記課題に鑑み、隣接画素との境界空地及び画素間のつなぎ目を少なくすることができると共に、外部環境からの振動の影響を抑制でき、小型集積化が可能となる光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法の提供を目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎのように構成した光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法を提供するものである。
本発明の光学素子は、透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子であって、 空隙間隔を隔てて対向配置されている半透明の一対のミラーと、
前記一対のミラーを空隙間隔を隔てて支持するために、前記一対のミラー間に設けられた弾性体による支持部材と、
前記一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する空隙間隔制御手段と、
を有し、前記空隙間隔の制御による該空隙間隔の変化に対応して、前記一対のミラーの一方側より入射した光の特定波長成分を前記一対のミラーの他方側より出射させることを特徴とする。
また、本発明の光学素子は、前記空隙間隔制御手段が、
前記一対のミラーにおける一方側と前記弾性体との間、及び前記一対のミラーにおける他方側と前記弾性体との間、のそれぞれに設けられた電極と、
前記一方側と他方側とにおける前記電極の間に電圧を印加する手段と、
によって構成されていることを特徴とする。
また、本発明の光学素子は、前記弾性体が、前記電極間に電圧を印加することによって変位を生じる材料によって形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光学素子は、前記弾性体が、前記一対のミラーの一方側より入射した光を透過する光学特性を有する材料によって形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光学素子は、前記上部または下部ミラーの少なくとも一方のミラーが、前記弾性体と一体的に弾性変形可能な材料によって形成されていることを特徴とする。
また、本発明の光学素子は、前記電極が、前記弾性体と同一軸上に積層された積層構造を備え、該積層構造が、前記一対のミラー間に格子状または櫛状に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の撮像素子は、上記したいずれかに記載の光学素子が、2次元面内に複数配列して構成されていることを特徴とする。
また、本発明の撮像素子は、ホワイトバランス調節手段を備え、該ホワイトバランス調節手段によってホワイトバランス調整用信号を取得し、前記光学素子を調整駆動しながら各色の透過時間を調節可能に構成したことを特徴とする。
また、本発明の投影装置は、上記したいずれかに記載の光学素子が、空間光変調器の前または後に配置され、時系列で2次元イメージを取得可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の光学素子の駆動方法は、透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子の駆動方法であって、
半透明の一対のミラー間を、空隙間隔を隔てて弾性体による支持部材により支持する一方、該一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する手段を準備する工程と、
前記空隙間隔を制御する手段によって空隙間隔を変位させながら、前記一対のミラーの一方側より入射した光の波長を制御し、前記一対のミラーの他方側より出射させる工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、隣接画素との境界空地及び画素間のつなぎ目を少なくすることができると共に、外部環境からの振動の影響を抑制でき、小型集積化が可能となる光学素子、撮像素子、投影装置、及び光学素子の駆動方法を実現することができる。
つぎに、本発明の実施形態における光学素子について説明する。
図1に、本発明の実施形態における光学素子を説明する断面図を示す。
図1において、101は上部ミラー、102は下部ミラー、110は上部金属電極、111は下部金属電極、120は弾性体、130はエアギャップ、141は入射光、142は透過光、150は空隙、dは空隙間隔である。
本実施形態の光学素子は、半透明の上部ミラー101と下部ミラー102とによる一対のミラーを、上部金属電極110、弾性体120による支持部材及び下部金属電極111を介して、一定の空隙150による空隙間隔dを隔てて対向配置されている。
そして、上部金属電極110と下部金属電極111との間に電圧を印加することにより、空隙間隔dを変化させることが可能に構成されている。
このような構成のもとで、空隙間隔dを変化させることにより、透過光142の波長を可変に制御することが可能となる。
本発明は、このような原理にもとづいて、透過波長帯域を任意に可変することができる光学フィルタを実現したものである。
つぎに、このような本発明の原理について、更に詳細に説明する。
ファブリペロー干渉計の入射光に対する反射率Rは、次式で表される。

R=R1+R2−2√R1√R2cosδ/1+R12−2√R1√R2cosδ

ここで、R1は上部ミラー101の反射率であり、R2は下部ミラー102の反射率である。
また、δは位相差であり、空隙150における屈折率nと空隙間隔d、入射光141の波長λおよび入射角θを用いて、

δ=4πndcosθ/λ

と表される。
R=0すなわちR1+R2=√R1√R2cosδのとき、透過率は最大となる。

そのスペクトル形状は位相差δによって決まるピークを持ち、反射率R1、R2によってそのピーク幅およびピーク強度、つまり最大透過率が決まる。
ここで、屈折率nと入射角θが一定であるとしたとき、透過率が最大となるピークは波長λと空隙間隔dによってのみ決まる。
dを変化させることで、透過光142の波長を可変に制御することができる。
したがって、空隙間隔dを制御することにより可変波長の光学フィルタを実現することができる。
上部ミラー101と下部ミラー102の反射率R1、R2が共に0.9であり、空隙の屈折率が1.5、入射角θが0、空隙間隔dが200nmのとき、波長を変化させた反射率と透過率の計算結果を、図5に示す。
図5(a)は反射率を示す図であり、図5(b)は透過率を示す図である。
これはピークが波長600nmにある場合を示しているが、空隙間隔dを200nmを中心として±50nm変位させればこの構成の場合、ピーク波長は400nmから800nmまで変化する。
上部ミラー101と下部ミラー102の反射率R1、R2をより高くすれば、スペクトルのピーク幅は細くなり透過光の単色性は良くなる。
このような構成を達成するミラーとして薄くて高反射率なものが望ましい。
代表的なものとして、高屈折率材料(SiN等)と低屈折率材料(SiO2等)とによる膜を交互に積層した交互膜による多層膜を形成するに際し、これらの層の屈折率をndとし光学的膜厚をλ/4ndとした膜による誘電体多層膜ミラーが挙げられる。
光学フィルタとして用いる場合、最適なピーク幅を持つよう上部ミラー101と下部ミラー102の反射率R1、R2を設計する。
このような2枚のミラーの間に、ポリフッ化ビニリデン(Poly Vinylidine DiFluoride;PVDF)に代表される弾性体を用いて空隙を支持する構造を作成する。
そして、さらに上部ミラー101と下部ミラー102の両側の内部に、上部金属電極110、下部金属電極111を配置することで、印加電圧による静電引力で、空隙間隔を変位させる可変制御手段を作成することができる。
このとき上部金属電極110、下部金属電極111の配置は櫛状か、ミラー全面における変位の安定性から格子状に配線された電極とすることが望ましい。
上記した本実施形態の構成によれば、各ピクセルが微細で、且つ隣接画素との境界空地も少ない光学素子としての透過型の光学フィルタを実現することができ、画素の小型集積化が可能となる。
また、空隙間隔を静電引力によって変化させるように構成することで、前記空隙間隔の制御による該空隙間隔の変化に対応して、前記一対のミラーの一方側より入射した光の特定波長成分を前記一対のミラーの他方側より出射させることができる。
これにより、波長可変なフィルタとして作動させることができ、各画素で絶対波長の色信号を取得でき色再現性の良いカラー像を得られる光学素子を実現することができる。
さらに、その空隙を支持する支持部材を、弾性体による縦横に張り巡らされた柱状部材で構成することにより、外部環境からの振動にも強く、透過光の波長選択性の揺らぎの改善された光学素子を実現することができる。
また、本実施形態においては、つぎのような透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子の駆動方法を実現することができる。
まず、第1の工程として、半透明の一対のミラー間を、空隙間隔を隔てて弾性体による支持部材により支持する一方、該一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する手段を準備する。
そして、第2の工程において、前記空隙間隔を制御する手段によって空隙間隔を変位させながら、前記一対のミラーの一方側より入射した光の波長を制御し、前記一対のミラーの他方側より出射させるようにすることで、光学素子の駆動方法が実現できる。
つぎに、本発明の実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1では、本発明の実施形態における図1に示された光学素子と、基本的に同一のの構成による光学素子を構成した。したがって、図1に示された光学素子の構成において、重複する部分の説明は省略する。
つぎに、本実施例における、上部金属電極110と下部金属電極111の配置における構成例について説明する。
図2に、本実施例における上部金属電極と下部金属電極とが格子状に配線された電極パターンを説明する図1を上面からみた図を示す。
図3に、本実施例における上部金属電極と下部金属電極とが櫛状に配線された電極パターンを説明する図1を上面からみた図を示す。
本実施例において、上部金属電極は上部ミラーと下部ミラーとによる一対のミラーにおける一方側である上部ミラー101と前記弾性体との間に設けられている。
また、下部金属電極はこれら一対のミラーにおける他方側である下部ミラー102と前記弾性体との間に設けられている。
そして、上部金属電極と下部金属電極との間に電圧を印加することで、上記一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する空隙間隔制御手段を構成している。
また、上部金属電極110と下部金属電極111は前記弾性体と同一軸上に積層された積層構造を備え、該積層構造が、前記一対のミラー間に格子状に配置されている。
すなわち、図2に示すように電極パターンを格子状とすることで、ミラー全面における変位の安定性を得ることが可能となる。但し、このような構成に限定されるものではなく、図3に示すように櫛状にパターニングされた電極パターンとしてもよい。
本実施例において、上部ミラー101と下部ミラー102とが、半透明のミラーで構成され、弾性体120による支持部材を介して、対向配置されている。
その際、上部または下部ミラーの少なくとも一方のミラーを、弾性体120と一体的に弾性変形可能な、SU−8(登録商標)に代表される材料で形成するようにしてもよい。
また、この弾性体120は、前記電極間に電圧を印加することによって変位を生じる、ポリスチレンやSU−8(登録商標)に代表される材料によって形成される。
空隙150一面に弾性体120を満たさずに、柱状にしてエアギャップ130が存在するように構成することで、歪んだ際の膨張した体積がエアギャップ130へと拡がり、変形し易くすることができる。
ここで、上部金属電極110、下部金属電極111間に電圧を印加することにより、静電引力によって空隙150の間隔を変化させることで、透過光142の波長を制御するように構成される。
すなわち、光が上面から入射してきたとき、金属電極が配線されていない窓の部分を透過して2枚のミラーの空隙150に入ってくる。
これは本実施例ではエアギャップ部分130に相当する。
このときの印加電圧に応じた空隙間隔dによって透過する波長が決まり、透過光142は波長選択性を持ったものとなる。
これにより、透過波長帯域を任意に可変することができる光学フィルタを実現することができる。
図9に、本実施例の光学素子における色表現性を説明する色度図を示す。
図9において、901は実施例1における計算によるRの色度、902は実施例1における計算によるGの色度、903は実施例1における計算によるBの色度、610は色度図(CIE1931)、620は白色光源(D65)、630はNTSC規格である。
図9は、上部ミラー101と下部ミラー102の反射率R1、R2が共に0.95であり、空隙150の屈折率が1、入射角θが0のとき、空隙間隔dを色の3原色RGBに対応する値として計算した結果のスペクトルを、色度図にプロットしたものである。
それぞれの色が、Rのときd=320nm、Gのときd=265nm、Bのときd=230nmである。
映像の規格であるNTSCと、ほぼ同等のRGB色領域を表している。
[実施例2]
実施例2においては、図1に示す実施例1の構成に対して、エアギャップ130と弾性体120の配置を入れ替えた構成例について説明する。
図4に、本実施例における光学素子を説明する断面図を示す。
本実施例では、図1に示す実施例1の構成に対してエアギャップ130と弾性体120の配置を入れ替え、入射光141は弾性体120中を透過するように構成される。
その際、前記弾性体を、前記一対のミラーの一方側より入射した光を透過する光学特性を有するポリマー等の材料によって形成する。
弾性体120であるポリマーの屈折率が、通常は空気の屈折率1より大きいので、エアギャップ130と弾性体120の界面で起こる光の全反射を利用した弾性体120による導波路構造が形成される。
これにより、実施例1と比較してさらに光学的クロストークが低減し、光利用効率を向上させることが可能となる。
図6に、本実施例の光学素子における色表現性を説明する色度図を示す。
図6において、601は実施例2における計算によるRの色度、602は実施例2における計算によるGの色度、603は実施例2における計算によるBの色度である。図6は、上部ミラー101と下部ミラー102の反射率R1、R2が共に0.95であり、空隙150の屈折率が1.5、入射角θが0のとき、空隙間隔dを色の3原色RGBに対応する値として計算した結果のスペクトルを、色度図にプロットしたものである。
それぞれの色が、Rのときd=220nm、Gのときd=175nm、Bのときd=155nmである。
映像の規格であるNTSCと、ほぼ同等のRGB色領域を表している。
[実施例3]
実施例3においては、本発明の光学素子を2次元面内に複数配列して構成した撮像素子の構成例について説明する。
図7に、本実施例の撮像素子の構成例を説明する図を示す。
図7(a)は上面図であり、図7(b)は断面図である。
図7において、701はSi基板、702は光電変換部、703は入射光である。
本実施例において、前記光学素子を色分離フィルタとして用い、光電変換部702の上に開口700が来るように搭載して2次元カラーイメージを時系列に取得する撮像素子を形成する。
また、本実施例では、Si基板701直上に前記光学素子を配置したが、このような構成に限定されるものではない。
すなわち、前記光学素子と基板701の間および前記光学素子の上に配線層や導波構造、マイクロレンズ等を組み込むことは撮像素子において容易に想像されるので、上記した構成に限定されるものではない。
前記光学素子の上部金属電極110、下部金属電極111間への印加電圧を制御してRGBの空隙間隔に変化させ、その変化に同期させて光電変換部702で生成された信号電荷を取得し、RGBの各色信号を取得する。
そして、RGBの信号を足し合わせることによってカラーイメージを形成する。従来のベイヤー配列にRGBを配置したカラーフィルタを用いた撮像素子と異なるのは、画素領域全面においてR、G、B各色の像を取得し、加算することによって1枚の像を生成するところである。
また、取得する色信号はRGBの3色に限定されるものではなく、上部金属電極110、下部金属電極111間への印加電圧を調整することで、空隙間隔を所望の色に対応する波長が透過する幅に制御し、任意の色信号の画像を取得することができる。
[実施例4]
実施例4においては、ホワイトバランス調節手段を備え、該ホワイトバランス調節手段によってホワイトバランス調整用信号を取得し、前記光学素子を調整駆動しながら各色の透過時間を調節可能とした構成例について説明する。
本実施例では、実施例3で説明した光学素子を含んだ撮像素子系において、ホワイトバランス調整用信号を取得し、これを元に前記光学素子を調整駆動しながら各色の透過時間を全面で調節するように構成する。
これにより、機械的なホワイトバランス調節機構を具備した撮像素子を実現することができる。ここで、ホワイトバランス調整用信号とは、RGB信号をそれぞれ同じ露光時間で取得して撮影環境のRGB強度バランスを測定した、レファレンス信号である。
これをもとに、例えば、R信号の強い環境下では前記光学素子の空隙間隔をRに対応する幅に合わせる時間を短くして撮影を行う。
このように機械的な前記光学素子の可動機構によって、ホワイトバランスを調整することができる。
[実施例5]
実施例5においては、本発明の光学素子を空間光変調器の前または後に配置し、時系列で2次元イメージを取得可能に構成した投影装置の構成例について説明する。
図8に、本実施例における投影装置の構成例を説明する図を示す。
図8(a)は光学素子を空間光変調器の前に配置した図であり、図8(b)は光学素子を空間光変調器の後に配置した図である。
図8において、801は本発明の光学素子、802はPBS、803は空間光変調器、811は光源からの入射光、812は投影画像信号光である。
本実施例において、前記光学素子801を色分離フィルタとして空間光変調器803の前部または後部に搭載した組み合わせによって、時系列で2次元カラーイメージを生成する投影装置が構成される。
ここで、エルコス(Liquid Crystal on Silicon;LCOS(登録商標))に代表されるような空間光変調器803を用い、像生成光信号の強度スイッチングを行う。
併せて、前記光学素子801を透過させることで色情報を付加し投影画像の形成を行う。
前記光学素子801の空隙間隔をRGBに変化させ、それと同期させて空間光変調器803にて各画素のRGBに対応した色信号の強度変調を加え、それらを順に投影して重ね合わせることで時系列的にカラーイメージを投影する。
図8(a)に示す光学素子を空間光変調器の前に配置した構成では、光源からの光が画像信号光として投影される。
すなわち、前記光学素子801を透過することで波長選択され色情報を持った光源からの光811がその後、PBS802と空間光変調器803の組み合わせによって、各画素の信号強度に変調をかけられ、画像信号光812として投影される。
また、図8(b)に示す光学素子を空間光変調器の後に配置した構成では、つぎのような色信号を持った画像信号光となる。
すなわち、先にPBS802と空間光変調器803の組み合わせによって光811における各画素の信号強度に変調をかけられ、前記光学素子801を透過することで色信号を持った画像信号光812となる。
本発明の実施形態及び実施例1における光学素子を説明する断面図。 本発明の実施例1における上部金属電極と下部金属電極とが格子状に配線された電極パターンを説明する図1を上面からみた図。 本発明の実施例1における上部金属電極と下部金属電極とが櫛状に配線された電極パターンを説明する図1を上面からみた図。 本発明の実施例2における光学素子を説明する断面図。 本発明の実施形態の光学素子におけるフィルタ特性の計算結果を示す図であり、図5(a)は反射率を示す図、図5(b)は透過率を示す図。 本発明の実施例2の光学素子における色表現性を示す色度図。 本発明の実施例3における撮像素子の構成例を説明する図であり、図7(a)は上面図、図7(b)は断面図。 本発明の実施例5における投影装置の構成例を説明する図であり、図8(a)は光学素子を空間光変調器の前に配置した図、図8(b)は光学素子を空間光変調器の後に配置した図。 本発明の実施例1の光学素子における色表現性を示す色度図。
符号の説明
101:上部ミラー
102:下部ミラー
110:上部金属電極
111:下部金属電極
120:弾性体
130:エアギャップ
141:入射光
142:透過光
150:空隙
601:実施例2における計算によるRの色度
602:実施例2における計算によるGの色度
603:実施例2における計算によるBの色度
610:色度図(CIE1931)
620:白色光源(D65)
630:NTSC規格
701:Si基板
702:光電変換部
703:入射光
801:本発明の光学素子
802:PBS
803:空間光変調器
811:光源からの入射光
812:投影画像信号光
901:実施例1における計算によるRの色度
902:実施例1における計算によるGの色度
903:実施例1における計算によるBの色度

Claims (10)

  1. 透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子であって、
    空隙間隔を隔てて対向配置されている半透明の一対のミラーと、
    前記一対のミラーを空隙間隔を隔てて支持するために、前記一対のミラー間に設けられた弾性体による支持部材と、
    前記一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する空隙間隔制御手段と、
    を有し、前記空隙間隔の制御による該空隙間隔の変化に対応して、前記一対のミラーの一方側より入射した光の特定波長成分を前記一対のミラーの他方側より出射させることを特徴とする光学素子。
  2. 前記空隙間隔制御手段は、
    前記一対のミラーにおける一方側と前記弾性体との間、及び前記一対のミラーにおける他方側と前記弾性体との間、のそれぞれに設けられた電極と、
    前記一方側と他方側とにおける前記電極の間に電圧を印加する手段と、
    によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記弾性体は、前記電極間に電圧を印加することによって変位を生じる材料によって形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光学素子。
  4. 前記弾性体が、前記一対のミラーの一方側より入射した光を透過する光学特性を有する材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光学素子。
  5. 前記上部または下部ミラーの少なくとも一方のミラーが、前記弾性体と一体的に弾性変形可能な材料によって形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光学素子。
  6. 前記電極は、前記弾性体と同一軸上に積層された積層構造を備え、該積層構造が、前記一対のミラー間に格子状または櫛状に配置されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光学素子。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の光学素子が、2次元面内に複数配列して構成されていることを特徴とする撮像素子。
  8. ホワイトバランス調節手段を備え、該ホワイトバランス調節手段によってホワイトバランス調整用信号を取得し、前記光学素子を調整駆動しながら各色の透過時間を調節可能に構成したことを特徴とする請求項7に記載の撮像素子。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の光学素子が、空間光変調器の前または後に配置され、時系列で2次元イメージを取得可能に構成されていることを特徴とする投影装置。
  10. 透過光の波長を可変に制御可能とした光学素子の駆動方法であって、
    半透明の一対のミラー間を、空隙間隔を隔てて弾性体による支持部材により支持する一方、該一対のミラーによる前記空隙間隔を制御する手段を準備する工程と、
    前記空隙間隔を制御する手段によって空隙間隔を変位させながら、前記一対のミラーの一方側より入射した光の波長を制御し、前記一対のミラーの他方側より出射させる工程と、
    を有することを特徴とする光学素子の駆動方法。
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