JP2010089417A - インクジェット記録システム、及び、インクカートリッジ組 - Google Patents

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慎悟 伊藤
Noritsugu Ito
規次 伊藤
Wataru Sugiyama
亘 杉山
Masatane Tanahashi
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Abstract

【課題】光学式センサを用いて、インクカートリッジの着脱とインクカートリッジの識別の両方を行うことのできる、インクジェット記録システムを提供すること。
【解決手段】インクカートリッジは、カートリッジ本体に装着方向に沿って設けられるとともに、装着方向に関する長さが互いに異なる2つの着脱検出遮光部63,64と、同じくカートリッジ本体に設けられ、2つの着脱検出遮光部63,64と装着方向に沿って並べて配置された識別用遮光部65とを有する。そして、複数種類のインクカートリッジの間で、装着方向に関する識別用遮光部65の配置数、及び、装着方向に関する長さの、少なくとも一方が異なっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェット記録システム、及び、このインクジェット記録システムに用いられるインクカートリッジ組に関する。
一般的なインクジェット記録システムは、インクを噴射するインクジェットヘッド、及び、このインクジェットヘッドにチューブ等で接続された複数のカートリッジ装着部を有するインクジェット記録装置と、複数種類(複数色)のインクを貯留するとともに複数のカートリッジ装着部にそれぞれ交換可能に装着される複数種類のインクカートリッジ(インクカートリッジ組)を備えている。また、各カートリッジ装着部には、インクカートリッジが装着されているか否かを検出する手段が通常設けられている。
ところで、上記のインクジェット記録システムにおいて、ユーザーがインクカートリッジを交換する際に、ある種類のインクを貯留したインクカートリッジが、別のインクに対応するカートリッジ装着部に誤って装着されてしまうことがあった。このような誤装着がなされると、あるインクで満たされているインクジェットヘッド内のインク流路に、誤装着されたインクカートリッジから、別の種類のインクが供給されてしまうことになる。そこで、従来から、このようなインクカートリッジの誤装着を、その装着完了前に未然に検出可能に構成されたものがある。
例えば、特許文献1においては、インクカートリッジは、インクの種類に関する識別情報を記憶したICメモリと、このICメモリに接続された2つの電極端子(第1の電極端子、第2の電極端子)とを備えている。また、このインクカートリッジが装着されるホルダ(カートリッジ装着部)の内壁には接触端子が設けられている。この接触端子は、インクカートリッジの装着途中においてはインクカートリッジの第1の電極端子と接続される一方で、装着完了時には第2の電極端子と接続するようになっている。従って、インクカートリッジの装着中には、インクカートリッジの第1の電極端子がホルダの接触端子と接触することにより、第1の電極端子を介してICメモリに記憶された情報が読み取られることになり、記録装置は、装着完了前に、装着途中のインクカートリッジのICメモリから情報を取得して、そのインクカートリッジの種類を識別することが可能である。また、インクカートリッジがホルダに装着されたときには、第2の電極端子がホルダの接触端子と接触することにより、インクカートリッジがホルダに装着されたことを記録装置が認識できるようになる。
特開2006−35867号公報
特許文献1においては、各々のインクカートリッジに識別情報を記憶したICメモリを設ける必要があるため、インクカートリッジ単体のコストが高くなる。また、インクカートリッジの着脱の際に、カートリッジ装着部内にインクが漏れ出ることも考えられるが、インクカートリッジの識別情報の取得やインクカートリッジの着脱検出を、接触端子を介して電気的に行う場合には、漏れ出たインクが端子に付着するなどしたときに誤検出が生じる虞がある。この点で、光学センサなどの電気式ではない別の検出手段によって、インクカートリッジの識別や着脱状態の検出を行うことが好ましい。
本発明の目的は、光学式センサを用いて、インクカートリッジの着脱とインクカートリッジの識別の両方を行うことのできる、インクジェット記録システムを提供することである。
第1の発明のインクジェット記録システムは、インクを噴射するインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置と、このインクジェット記録装置の複数のカートリッジ装着部にそれぞれ所定の装着方向に挿入されることにより装着される複数種類のインクカートリッジと、を備えたインクジェット記録システムであって、
前記インクジェット記録装置は、各カートリッジ装着部に設けられ、発光部とこの発光部からの光を受光する受光部とを有する光学式センサと、前記光学式センサの出力信号に基づいて、各カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの着脱、及び、装着されるインクカートリッジの種類の識別を行う、カートリッジ検出手段とを備えており、
各インクカートリッジは、内部にインクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられ、インクカートリッジの着脱時に前記発光部からの光をそれぞれ遮断するように前記装着方向に沿って配置されるとともに、前記装着方向に関する長さが互いに異なる2つの着脱検出遮光部と、同じく前記カートリッジ本体に設けられ、インクカートリッジの着脱時に前記発光部からの光を遮断するように前記2つの着脱検出遮光部と前記装着方向に沿って並べて配置され、前記複数種類のインクカートリッジを識別するための識別用遮光部とを有し、前記複数種類のインクカートリッジの間で、前記装着方向に関する前記識別用遮光部の配置数、及び、前記装着方向に関する長さの、少なくとも一方が異なっていることを特徴とするものである。
本発明においては、各インクカートリッジのカートリッジ本体に設けられた、着脱検出用の2つの着脱検出遮光部と、種類識別用の識別用遮光部とが、インクカートリッジの装着方向に並んでいるため、インクカートリッジがカートリッジ装着部へ装着されるに従って、2つの着脱検出遮光部と識別用遮光部は、順に発光部からの光を遮断する。
ここで、装着途中におけるインクカートリッジ移動速度の変動は小さいと仮定すると、各々の遮光部が光を遮る時間は、その装着方向に関する長さにほぼ比例する。従って、まず、2つの着脱検出遮光部の装着方向長さが異なることにより、それぞれが発光部からの光を遮る際の光学式センサの出力波形が異なることから、インクカートリッジの装着と取り外しを区別して検出可能となる。また、長さの異なる2つの遮光部によって装着と取り外しを検出するため、1つの遮光部のみを用いて判別する場合と比較して、検出精度は格段に高い。さらに、複数種類のインクカートリッジの間では、識別用遮光部の配置数と装着方向に関する長さの少なくとも一方が異なっている。そのため、複数種類のインクカートリッジについて、それらの装着時に識別用遮光部が発光部からの光を遮る際の、光学式センサの出力波形が異なることとなり、カートリッジ装着部にどの種類のインクカートリッジが装着されたのかを識別することが可能となる。
このように、1つの光学式センサによって、各インクカートリッジの装着と取り外しとを区別して検出でき、さらに、装着の場合には、その装着されているインクカートリッジの種類を識別することもできる。また、インクカートリッジには装着方向に並ぶ複数の遮光部(2つの着脱検出遮光部と識別用遮光部)が設けられるだけであるので、構成が簡単で、コスト面においても有利である。さらに、検出手段として光学式センサが用いられることで、従来の電気式の検出手段と違い、カートリッジ装着部内に漏れ出たインクによって誤検出が生じるという問題は起こらない。
尚、本発明は、複数種類のインクカートリッジの全てに、識別用遮光部が設けられる形態には限られない。即ち、あるインクカートリッジに識別用遮光部が設けられる一方で、別のインクカートリッジには識別用遮光部が設けられない(識別用遮光部の数が0)というように、識別用遮光部の有無によって、2種類のインクカートリッジを識別する場合も含まれる。
第2の発明のインクジェット記録システムは、前記第1の発明において、前記2つの着脱検出遮光部のうち、前記装着方向に関する長さの長い第1着脱検出遮光部が、長さの短い第2着脱検出遮光部よりも、前記装着方向前方に配置されており、前記識別用遮光部は、前記装着方向に関して、前記第1着脱検出遮光部と前記第2着脱検出遮光部の間に配置されていることを特徴とするものである。
このように、装着方向に関する長さの長い第1着脱検出遮光部が、第2着脱検出遮光部よりも、装着方向前方(先頭)に位置していると、インクカートリッジがカートリッジ装着部に装着される際には、まず、長い遮光部が光学式センサの光を遮断する。従って、インクカートリッジに何らかの操作がなされた直後に、長い時間光が遮断されたことが検出された場合には、まず、長い第1着脱検出遮光部が光を遮断したとし、このことのみによって、カートリッジ検出手段は、インクカートリッジがカートリッジ装着部から取り外されたのではなく、インクカートリッジが装着されたと予測することができる。
つまり、装着か取り外しかの最終判定は2つの着脱検出遮光部によって行うのであるが、インクカートリッジに何らかの操作がなされた直後の最初の波形のみからでも、その操作が装着か取り外しの何れかなのかをある程度予測することで、その予測後、すぐにインクカートリッジの識別を開始することができる。即ち、第1着脱検出遮光部に続く、識別用遮光部が光を遮断したときの光学式センサの出力波形から、すぐにインクカートリッジの種類を識別することができるため、インクカートリッジの誤装着がなされた場合でも、その誤装着を装着開始後早期に検出することができる。
尚、長さの異なる2つの着脱検出遮光部のうち、長さの短い第2着脱検出遮光部が、第1着脱検出遮光部よりも装着方向前方に位置している場合であっても、上記の着脱予測は可能ではある。即ち、操作直後の遮光時間が短い場合に、短い第2着脱検出遮光部が光を遮断したとして、インクカートリッジが装着されたと予測すればよい。しかし、短い遮光部が光を遮断する際の、光学式センサからの出力波形は短くなるために、周囲からのノイズ等の影響を受けやすい。従って、長い遮光部を用いる場合と比べると、インクカートリッジが装着されたのか取り外されたのかを予測する精度が低くなる。そのため、操作開始直後における、装着か取り外しかの予測の精度を高めるためには、2つの着脱検出遮光部のうち、先頭(装着方向前方)に位置するのは、長い第1着脱検出遮光部であることが好ましい。
第3の発明のインクジェット記録システムは、前記第1の発明において、前記識別用遮光部は、前記2つの着脱検出遮光部よりも前記装着方向後方に配置されていることを特徴とするものである。
このように、識別用遮光部が、2つの着脱検出遮光部よりも装着方向後方に位置する場合、インクカートリッジの装着時には、まず、第1着脱検出遮光部と第2着脱検出遮光部の両方が光学式センサの光を遮ってから、その後に、識別用遮光部が遮光することになる。従って、2つの着脱検出遮光部がそれぞれ遮光する際の出力波形から、インクカートリッジが装着されたことを確実に検出した後に、インクカートリッジの種類の識別を行うことができる。
第4の発明のインクジェット記録システムは、前記第1〜第3の何れかの発明において、前記識別用遮光部の前記装着方向に関する長さが、前記2つの着脱検出遮光部の長さと異なっていることを特徴とするものである。
このように、識別用遮光部と2つの着脱検出遮光部の、装着方向に関する長さが異なっていると、光学式センサから出力された波形が、何れの遮光部で遮光されたときの波形か判別することが容易になる。
第5の発明のインクジェット記録システムは、前記第1〜第4の何れかの発明において、前記複数のカートリッジ装着部のそれぞれについて、装着可能なインクカートリッジの種類が予め対応付けられており、
各カートリッジ装着部には、そのカートリッジ装着部にインクカートリッジが装着されるのを阻止する装着阻止手段が設けられ、あるカートリッジ装着部において、インクカートリッジの装着中に、そのインクカートリッジが対応付けられた種類のインクカートリッジではないことが、カートリッジ検出手段により検出されたときに、前記装着阻止手段はそのインクカートリッジの装着を阻止することを特徴とするものである。
この構成によれば、あるカートリッジ装着部に、誤ったインクカートリッジが装着されていることが、カートリッジ検出手段によって検出されたときには、装着阻止手段によりインクカートリッジの装着が阻止される。従って、誤ったインクカートリッジが装着されてしまうのを防止できる。
第6の発明のインクカートリッジ組は、インクジェット記録装置の複数のカートリッジ装着部にそれぞれ所定の装着方向に挿入されることにより装着される、複数種類のインクカートリッジからなるインクカートリッジ組であって、
各インクカートリッジは、内部にインクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、前記カートリッジ本体に設けられ、前記装着方向に沿って配置されるとともに、前記装着方向に関する長さが互いに異なる2つの着脱検出遮光部と、同じく前記カートリッジ本体に設けられ、前記2つの着脱検出遮光部と前記装着方向に沿って並べて配置され、前記複数種類のインクカートリッジを識別するための識別用遮光部とを有し、前記複数種類のインクカートリッジの間で、前記装着方向に関する前記識別用遮光部の配置数、及び、前記装着方向に関する長さの、少なくとも一方が異なっていることを特徴とするものである。
2つの着脱検出遮光部の装着方向長さが異なっていると、これら2つの着脱検出遮光部が、カートリッジ装着部に設けられた光学式センサの光を遮断する際の、光学式センサからの出力波形が異なることから、インクカートリッジの装着と取り外しを区別して検出可能となる。また、長さの異なる2つの遮光部によって装着と取り外しを検出するため、1つの遮光部のみを用いて判別する場合と比較して、検出精度は格段に高い。さらに、複数種類のインクカートリッジの間で、識別用遮光部の数、または、長さが異なっている。そのため、複数種類のインクカートリッジについて、装着時に識別用遮光部が光学式センサの光を遮るときの、光学式センサの出力波形が異なることとなり、カートリッジ装着部にどの種類のインクカートリッジが装着されたのかを識別することが可能となる。
このように、1つの光学式センサによって、各インクカートリッジの装着と取り外しとを区別して検出することができ、さらに、装着されたインクカートリッジの種類を識別することもできる。また、インクカートリッジには装着方向に並ぶ複数の遮光部(2つの着脱検出遮光部と識別用遮光部)が設けられるだけであるので、構成が簡単で、コスト面においても有利である。
尚、本発明は、複数種類のインクカートリッジの全てに、識別用遮光部が設けられる形態に限られない。即ち、あるインクカートリッジに識別用遮光部が設けられる一方で、別のインクカートリッジには識別用遮光部が設けられない(識別用遮光部の数が0)というように、識別用遮光部の有無によってインクカートリッジの種類を識別する場合も含まれる。
本発明によれば、1つの光学式センサによって、各インクカートリッジの装着と取り外しとを区別して検出でき、さらに、装着されたインクカートリッジの種類を識別することもできる。また、インクカートリッジには装着方向に並ぶ複数の遮光部(2つの着脱検出遮光部と識別用遮光部)が設けられるだけであるので、構成が簡単で、コスト面においても有利である。さらに、検出手段として光学式センサが用いられることで、従来の電気式の検出手段と違い、カートリッジ装着部内に漏れ出たインクによって誤検出が生じるという問題は起こらない。
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、インクカートリッジと、このインクカートリッジから供給されたインクを使用して記録用紙に所望の文字や画像等を記録するインクジェットプリンタとを含む、インクジェット記録システムについて簡単に説明する。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット記録システム1は、記録用紙Pに対してインクを噴射して所望の画像等を記録するインクジェットプリンタ2(インクジェット記録装置)と、このインクジェットプリンタ2の全体動作を制御する制御装置3(図11参照)と、インクジェットプリンタ2で使用される4色(シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及び、ブラック(BK))のインクをそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ4(4c,4y,4m,4bk:インクカートリッジ組)などを備えている。
インクジェットプリンタ2は、それぞれインクの液滴を下方へ噴射する複数のノズル(図示省略)を有するインクジェットヘッド5と、このインクジェットヘッド5の下方において記録用紙Pを所定の用紙搬送方向(図1の左方)へ搬送する搬送機構6と、4つのインクカートリッジ4がそれぞれ装着される4つのカートリッジ装着部8を有するホルダ7とを備えている。
インクジェットヘッド5は、図1の紙面垂直方向に延びる2本のガイド軸10に沿って往復移動可能なキャリッジ9に装着されている。また、ホルダ7の4つのカートリッジ装着部8には、4色のインクをそれぞれ貯留するインクカートリッジ4が所定の装着方向(図1の紙面垂直方向)に着脱自在に装着される。さらに、インクジェットヘッド5とホルダ7の4つのカートリッジ装着部8は、4本のチューブ15を介して互いに接続されている。従って、4つのカートリッジ装着部8に4つのインクカートリッジ4がそれぞれ装着されている状態では、4つのインクカートリッジ4に貯留されている4色のインクがチューブ15を介してインクジェットヘッド5にそれぞれ供給可能となる。
そして、インクジェットプリンタ2は、インクジェットヘッド5をキャリッジ9と一体的に図1の紙面垂直方向に移動させながら、インクジェットヘッド5の複数のノズルから、搬送機構6により図1の左方へ搬送される記録用紙Pに対して4色のインクを噴射して、記録用紙Pに画像等を記録するように構成されている。
また、インクジェットプリンタ2は、インクジェットヘッド5のインク流路内に混入したエアや高粘度化したインクを吸引するパージ機構11をさらに備えている。このパージ機構11は、インクジェットヘッド5の複数のノズルが開口するインク吐出面(図1の下面)に対して接近/離隔する方向に移動可能で、且つ、インクジェットヘッド5にインク吐出面を覆うように装着可能なパージキャップ12と、ノズルからインクを吸引する吸引ポンプ13を備えている。そして、パージ機構11は、パージキャップ12がインク吐出面を覆っている状態で吸引ポンプ13による吸引動作を行うことにより、インク流路内に混入したエアや、あるいは、水分が蒸発して高粘度化したインクを、ノズルから強制的に排出するように構成されている。
次に、インクカートリッジ4について図2〜図4を参照して説明する。尚、4色のインクをそれぞれ貯留する4つのインクカートリッジ4(4c,4y,4m,4bk)はほぼ同様の構造を有する。そこで、以下では、それらのうちの1つについて説明し、構造の異なる点についてのみ個別に説明するものとする。
図2に示すように、インクカートリッジ4は、略6面体(直方体)に構成されている。さらに、その6面のうち最も大きな面積を有する2つの矩形面が対向し、これら2つの矩形面が他の4面によって連結された構造を有する。そして、インクカートリッジ4は、前記2つの矩形面が鉛直面となるような姿勢(図4に示す姿勢)で、矩形面の長手方向に沿ってインクカートリッジ4はホルダ7のカートリッジ装着部8(図1参照)に収容される。尚、以下のインクカートリッジ4の説明において、インクカートリッジ4の装着方向である矩形面の長手方向を前後方向、矩形面の短手方向を上下方向と定義する。また、矩形面に直交する方向をインクカートリッジ4の幅方向と定義する。
図2、図3に示すように、インクカートリッジ4は、インクを貯留するカートリッジ本体20と、このカートリッジ本体20の略全体を覆う外部ケース21と、外部ケース21の前端部に取り付けられるプロテクタ22とを備えている。尚、本実施形態においては、カートリッジ本体20、外部ケース21、及び、プロテクタ22は、ナイロン、ポリエチレン、あるいは、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で形成されている。
まず、カートリッジ本体20について説明する。図3に示すように、カートリッジ本体20は、内部にインクを貯留するインク貯留室40を有するインク貯留体30と、このインク貯留体30の前端部の下部に設けられてインク貯留室40内のインクを前方へ導出するインク導出部31と、インク貯留体30の前端部の上部に設けられてインク貯留室40内に大気を前方から導入する大気導入部32とを備えている。
図4に示すように、インク貯留体30は、フレーム部41と、このフレーム部41に連結されたリブ43〜49と、フレーム部41及びリブ43〜49(特に、図4の黒塗りされた部分)に両側(図4の紙面手前側と紙面向こう側)からそれぞれ溶着される2枚のフィルム42とを有する。そして、フレーム部41により区画された空間が2枚のフィルム42により両側から塞がれることによって、その内部にインクを貯留する空間であるインク貯留室40が形成されている。尚、フィルム42は、例えば、超音波溶着によりフレーム部41及びリブ43〜49に溶着される。この構成によれば、インク貯留室40の周囲が全て合成樹脂材料の剛直な壁部で囲われている場合に比べて、インク貯留体30の厚みを薄くするとともに、フィルム42を用いることによる強度低下をリブ43〜49により補うことが可能になっている。
また、図4に示すように、インク貯留体30の前端部(図4の左端部)には、フィルム42が溶着されるフレーム部41よりもさらに前方(装着方向先端側)へ突出するとともに、透光性を有する被検知部50が設けられている。この被検知部50の内部空間は後方に位置するインク貯留室40とフレーム部41を越えて連通している。そして、インク貯留室40内に配設された次述のセンサアーム51の遮光板52が被検知部50内を上下に移動できるようになっている。また、インクカートリッジ4がホルダ7のカートリッジ装着部8(図9参照)に装着された状態では、被検知部50の下端部は、後述する光センサ160(図9参照)の発光部160aと受光部160bとの間に位置する。尚、図4に示すように、被検知部50の下端部の内部には、センサアーム51の遮光板52がそれ以上下方へ移動しないように規制するストッパー50aが設けられている。さらに、被検知部50の下半部には、遮光性材料で形成された遮光部材60が前方から装着されている。この遮光部材60については、後ほど詳しく説明することにする。
インク貯留室40の下半部には、インク貯留室40内のインク液面(貯留されているインク量)の変動に応じて揺動するセンサアーム51が設けられている。図5は図4のA部拡大図、図6は図5のVI-VI線断面図である。図4〜図6に示すように、センサアーム51は、後述するカートリッジ装着部8に設けられた光センサ160の光を遮光可能な遮光板52と、フロート部53と、遮光板52とフロート部53とを連結するアーム部54とを有する。また、遮光板52、フロート部53、及び、アーム部54は、インクよりも比重の小さい合成樹脂材料(例えば、スチレン樹脂)から、射出成形等により一体成形されている。
アーム部54は、フロート部53に連結された一端部(図4の右端部)から略鉛直方向に延び、さらに、斜め上方へ傾斜して延びて、その他端部(図4の左端部)に遮光板52が連結されている。また、このアーム部54には、インク貯留体30に設けられたアーム支持部55に枢支されており、センサアーム51は、アーム支持部55を中心に揺動自在に構成されている。尚、アーム支持部55から遮光板52の先端までの距離は、フロート部53の先端までの距離よりもやや長くなっている。
遮光板52は被検知部50内の空間に収容されており、センサアーム51の揺動に伴って、遮光板52は被検知部50内において上下に移動する。そして、インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着されている状態で、被検知部50内の下端側の位置にあるときには、遮光板52が光センサ160の発光部160aから被検知部50内に透過してきた光を遮光することにより、光センサ160により検出される。
フロート部53の体積は、遮光板52の体積よりも十分に大きくなっている。また、前述したように、センサアーム51はインクよりも比重が小さい材料で形成されている。そのため、センサアーム51には、重力及び浮力によってアーム支持部55を中心とするモーメントが作用するが、フロート部53の全体がインク中にある状態では、フロート部53に作用する浮力が遮光板52に作用する浮力よりも十分大きいために、図4中の反時計回りのモーメントが、時計回りのモーメントよりも大きくなる。但し、被検知部50の下端部にはストッパー50aが設けられており、遮光板52がこのストッパー50aに当接したときには、センサアーム51は、それ以上、図4における反時計回りの方向へ揺動することはない。つまり、フロート部53の全体がインク中にある(つまり、インクの残量が十分にある)場合には、遮光板52は常に被検知部50の下端部にあり、光センサ160の発光部160aからの光を遮断する。
一方、インク貯留室40内のインクが減少して、フロート部53の一部がインク液面から露出すると、フロート部53に生じる浮力が減少し、反時計回りのモーメントと時計回りのモーメントとが等しくなる。そして、フロート部53の一部が露出した後にさらにインクの液面が低下していくと、その液面変動に応じてフロート部53が下方に移動する。さらに、そのフロート部53の下降に伴って、アーム支持部55を中心としてセンサアーム51が図4の時計回りの方向に揺動(回動)するため、遮光板52が上方へ移動し、発光部160aからの光を遮断しなくなる。尚、インクの液面がインク貯留室40の底面付近まで低下すると、フロート部53がその底面に当接し、それ以上のセンサアーム51の回動(時計回り方向の揺動)が規制される。
ところで、先にも少し触れたが、図4〜図6に示すように、インク液面の変動に応じて上下移動する遮光板52が収容される被検知部50の前端部には、遮光性材料からなる遮光部材60が前方から固定的に装着されており、この遮光部材60は、カートリッジ本体20の被検知部50に対して相対移動不能である。尚、前述したセンサアーム51の遮光板52がインク残量を検出するために設けられているのに対し、この遮光部材60は、インクカートリッジ4の装着と取り外しの区別と、さらに、装着されるインクカートリッジの種類識別(色の識別)のために設けられている。そして、4種類(4色)のインクカートリッジをそれぞれ識別できるように、これら4種類のインクカートリッジに設けられる遮光部材60の構造はそれぞれ異なっている。
図7は、4種類(シアン(C)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K))のインクカートリッジ4にそれぞれ設けられた4種類の遮光部材60(60c,60y,60m,60bk)を示す。尚、図5、図6には、シアン用の遮光部材60cが示されている。まず、4種類の遮光部材60に共通の構造について、シアン用の遮光部材60cを例に挙げて説明する。
各遮光部材60は、被検知部50の2つの側面に沿って、被検知部50の前端よりもさらに前方へ延びる2つの側壁部61と、これら2つの側壁部61の前端同士を連結する連結部62とで構成されている。
図5〜図7に示すように、各々の側壁部61は、その前後方向中央部に設けられた1又は複数のスリット61aと、側壁部61の後端部に設けられた切欠部61bとを有する。そして、2つの側壁部61が、切欠部61bの上下両側部分において被検知部50を幅方向から挟み込んだ状態で、遮光部材60が被検知部50に固着されている。尚、2つの側壁部61が被検知部50をしっかりと挟み込むことができるように、切欠部61bの切欠幅(上下方向長さ)は、スリット61aよりも短くなっている。
また、図6に示すように、2つの側壁部61の間で、スリット61a及び切欠部61bが形成されている位置は少なくとも前後方向に関して一致している。従って、これらスリット61a又は切欠部61bの位置において、後述するカートリッジ装着部8に設けられた光センサ160の、インクカートリッジ4の幅方向(図6の左右方向)に進行する光が遮光部材60を透過できるようになっている。言い換えれば、側壁部61は、スリット61aが設けられていない位置において、光センサ160の光を遮る遮光部を備えている。
ここで、図7に示すように、4種類の遮光部材60(60c,60y,60m,60bk)の間で、側壁部61に設けられる遮光部の形状(スリット61aの形状)が異なっている。まず、図7(a)に示すように、シアン用の遮光部材60cには前後方向に間隔を空けて3つのスリット61aが形成されている。これにより、この遮光部材60cには、その前端からスリット61aまでの間の遮光部63と、その後端からスリット61aまでの間の遮光部64と、両遮光部63,64の間に設けられた2つの遮光部65a,65bの、前後方向に沿って間隔(スリット61aの幅)を空けて並べて配置された計4つの遮光部を有する。尚、最も前方(装着方向先頭)に位置する遮光部63の幅W1(前後方向長さ)は、装着方向最後尾に位置する遮光部64の幅W2よりも大きくなっている。さらに、前2つのスリット61aの間隔は、後2つのスリット61aの間隔よりも大きくなっている。これにより、装着方向に関して中央に位置する2つの遮光部65a,65bに関しては、前の遮光部65aの幅W3(前後方向長さ)が後の遮光部65bの幅W4よりも大きくなっている。
図7(b)に示すように、イエロー用の遮光部材60yにも3つのスリット61aが形成されており、その結果、前後方向に間隔を空けて並ぶ4つの遮光部63,65c,65d,64が設けられている。前後両側の2つの遮光部63,64の前後位置及び幅W1,W2(前後長さ)は、前述したシアン用の遮光部材60cと同じである。但し、中央のスリット61aの位置がシアン用とは異なっており、そのために、前2つのスリット61aの間隔は、後2つのスリット61aの間隔よりも小さくなっている。これにより、装着方向に関して中央に位置する2つの遮光部65c、65dに関しては、前の遮光部65cの幅W3が後の遮光部65dの幅W4よりも小さくなっている。
図7(c)に示すように、マゼンタ用の遮光部材60mには2つのスリット61aが形成されており、これにより、前後方向に間隔を空けて並ぶ3つの遮光部63,65e,64が設けられている。また、前後両側の2つの遮光部63,64の前後位置及び幅(前後長さ)は、前述した遮光部材60と同じであるが、これら2つの遮光部63,64の間の遮光部の配置数は1つ(遮光部65eのみ)であり、前述した遮光部材60c,60yと比べて少なくなっている。
図7(d)に示すように、ブラック用の遮光部材60bkにはスリット61aが1つしか形成されておらず、前後両端の2つの遮光部63,64のみが設けられている。従って、前後両側の2つの遮光部63,64の前後位置及び幅(前後長さ)は、前述した遮光部材60c,60y,60mと同じであるが、これら2つの遮光部63,64の間に別の遮光部は存在しない。
以上のような遮光部材60が設けられたインクカートリッジ4の装着時又は取り外し時において、インクカートリッジ4が前後方向に移動したときには、遮光部材60に設けられた複数の遮光部は、前後方向に関する配置順に応じて、カートリッジ装着部8の光センサ160の光を順番に遮断する。尚、遮光部材60がカートリッジ本体20の被検知部50に相対移動不能に装着されていることから、遮光部材60に形成された複数の遮光部とカートリッジ本体20の位置関係は変化しない。
また、各遮光部材60に設けられた遮光部のうち、遮光部材60の前後両側にそれぞれ位置し、幅(前後長さ)の互いに異なる2つの遮光部63,64(着脱検出遮光部)は、インクカートリッジ4の装着と取り外しとを区別して検出するために設けられている。即ち、2つの遮光部63,64の前後方向長さが異なることから、インクカートリッジ4の装着時又は取り外し時に前後方向に移動したときに、2つの遮光部63,64が、カートリッジ装着部8に設けられた光センサ160の光を遮断する時間が異なることになる。また、インクカートリッジ4の装着時(前方への移動時)には、前側の遮光部63(第1着脱検出遮光部)→後側の遮光部64(第2着脱検出遮光部)の順に光を遮断するのに対して、インクカートリッジ4の取り外し時(後方への移動時)には、後側の遮光部64→前側の遮光部63の順が光を遮断する。そのため、装着時と取り外し時で、光センサ160から出力される波形パターンに違いが生じ、インクカートリッジ4の装着と取り外しとを区別して検出することが可能となる。
一方、遮光部材60の前後方向中央部に位置する遮光部65(識別用遮光部)は、インクカートリッジ4の種類を識別するために設けられている。そして、4種類の遮光部材60間の、遮光部65の数、及び、遮光部65の幅(前後長さ)の違いにより、インクカートリッジ4が装着される際に遮光部65が遮光するときに、光センサ160から出力される波形パターンに違いが生じる。例えば、図7(a)のように、遮光部65(65a,65b)の数が2つであって、長い遮光部65a→短い遮光部65bの順番に光を遮断した場合には、装着されたインクカートリッジ4はシアンのインクカートリッジ4cであると識別される。また、図7(d)のように、遮光部65の数が0であり、2つの着脱検出遮光部63,64以外に光が遮られなかった場合には、装着されたインクカートリッジ4はブラックのインクカートリッジ4bkであると識別される。
尚、図5に示すように、光センサ160の光を透過する部分である切欠部61bは、被検知部50の下端部と前後方向に関して部分的に重なっている。従って、センサアーム51の遮光板52が被検知部50の下端部にある状態(即ち、インク残量が十分にある状態)には、遮光部64とセンサアーム51の遮光板52が、前後方向(装着方向)に隣り合うように並ぶことになる。また、切欠部61bの前端(即ち、後側の遮光部64の後端)は、被検知部50の下端部に位置している状態の遮光板52の前端よりも前方にあり、遮光部64と遮光板52は前後方向に間隔を空けて配置される。これにより、インクカートリッジ4の装着完了後には、着脱検出用の光センサ160の発光部160aからの光が遮光板52により遮断されるか否かによって、インクの有無を判別することができる。
次に、インク導出部31及び大気導入部32について説明する。図8に示すように、インク導出部31と大気導入部32は、インク貯留体30の前壁部30a(装着方向先端側の壁部)の、被検知部50を挟む上下両端部から前方へ水平に延びている。そして、大気導入部32においてインク貯留体30内のインク貯留室40へ前方から大気を導入しつつ、インク導出部31においてインク貯留室40内のインクを前方へ導出するように構成されている。尚、図8においては、前述したセンサアーム51の図示を省略している。
インクカートリッジ4が装着姿勢にあるときには、大気導入部32がインク貯留体30の上端側に位置するとともに、インク導出部31がインク貯留体30の下端側に位置している。そのため、大気導入部32によりインク貯留室40の上部空間に大気をスムーズに導入するとともに、インク貯留室40内の下部空間に残留するインクをできるだけ最後まで排出することが可能になる。
図8に示すように、インク導出部31は、インク貯留体30内のインク貯留室40に連通するインク導出路70と、このインク導出路70を開閉する第1開閉機構71とを備えている。インク導出路70は、インク貯留体30の前壁部30aに設けられた隔壁30bによって区画されるとともに、隔壁30bに形成された連通孔72を介してインク貯留室40に連通するインク供給室73と、インク貯留体30の前壁部30aに前方開放状に形成されて、第1開閉機構71の大部分が収納される第1収納室74と、前壁部30aに形成されてインク供給室73と第1収納室74とを連通させる連通孔75とを有する。そして、インク導出路70は全体として前方へ向けてほぼ水平に延びており、インク貯留室40内のインクは、インク供給室73から連通孔75を介して第1収納室74へ流出するように構成されている。
第1開閉機構71は、供給キャップ76と、供給ジョイント77と、供給バルブ78と、第1供給スプリング79と、供給スライダ80と、第2供給スプリング81と、弁座82と、逆止弁83と、カバー84とを備えている。
供給キャップ76は、インク貯留体30の前端面に第1収納室74を覆うように装着されている。また、供給ジョイント77は、ゴム等の弾性を有する材料で構成され、その中央部に貫通孔77aを有する環状に形成されており、インク導出路70の出口である、第1収納室74の開放端を塞いでいる。さらに、供給バルブ78は、第1収納室74内において、供給ジョイント77の貫通孔77aを塞いでインク導出路70を閉止する閉止位置と、供給ジョイント77から離間してインク導出路70を開放する開放位置とにわたって、前後方向に移動可能に配設されている。
第1供給スプリング79と第2供給スプリング81は、同じ材料でほぼ同形状に形成されており、供給スライダ80を挟んで向かい合うように配置されている。また、第1供給スプリング79の前端は供給バルブ78に当接し、第2供給スプリング81の後端は弁座82に当接している。さらに、供給スライダ80は、供給バルブ78の後方(図中右方)に配置されるとともに、第1収納室74内において前後に移動可能であり、第2供給スプリング81により前方へ付勢されている。つまり、第2供給スプリング81により供給スライダ80が前方へ付勢され、さらに、その付勢力が第1供給スプリング79を介して供給バルブ78に作用しており、その結果、供給バルブ78が、供給ジョイント77の貫通孔77aを塞ぐ閉止位置へ向けて前方へ付勢されている。
弁座82は第2供給スプリング81の後端に当接すると共に逆止弁83を支持している。逆止弁83は連通孔75付近に設けられており、第1収納室74からインク供給室73へのインクの逆流を防いでいる。また、カバー84は弁座82との間で逆止弁83を覆っている。
インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着されていないときには、前方へ付勢されている供給バルブ78の前面が供給ジョイント77の後端に当接して、供給バルブ78により供給ジョイント77の貫通孔77aが閉止されており、インク導出部31からインクが漏れ出すのが確実に防止される。一方、インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着されるときには、後述するカートリッジ装着部8のインク抽出管163が供給ジョイント77の貫通孔77aに前後方向に沿って挿入され、さらに、貫通孔77aを塞いでいる供給バルブ78が、インク抽出管163の先端により第2供給スプリング81の付勢力に抗して後方へ押圧される。すると、供給バルブ78が供給ジョイント77から離間して貫通孔77aが開放され、インク貯留室40内のインクがインク導出路70を介してインク抽出管163へ導出される。
図8に示すように、大気導入部32は、インク貯留体30内のインク貯留室40に連通する大気導入路90と、この大気導入路90を開閉する第2開閉機構91とを備えている。大気導入路90は、インク貯留体30の前壁部30aに前方開放状に形成されて、第2開閉機構91の大部分が収納される第2収納室94と、前壁部30aに形成されてインク貯留室40と第2収納室94とを連通させる連通孔95とを有する。そして、大気導入路90は全体として前方へ向けてほぼ水平に延びており、第2収納室94及び連通孔95を介して、大気がインク貯留室40へ流入するように構成されている。
第2開閉機構91は、大気キャップ96と、大気ジョイント97と、大気バルブ98と、第1大気スプリング99と、大気スライダ100と、第2大気スプリング101とを備えている。
大気キャップ96は、インク貯留体30の前端に第2収納室94を覆うように装着されている。また、大気ジョイント97は、ゴム等の弾性を有する材料で構成され、その中央部に貫通孔97aを有する環状に形成されており、大気導入路90の出口である、第2収納室94の開放端を塞いでいる。さらに、大気バルブ98は第2収納室94内において、大気ジョイント97の貫通孔97aを塞いで大気導入路90を閉止する閉止位置と、大気ジョイント97から離間して大気導入路90を開放する開放位置とにわたって、前後方向に移動可能に配設されている。さらに、大気バルブ98には、その前面から大気ジョイント97の貫通孔97a内において前方へ延び、大気キャップ96及び大気ジョイント97よりもさらに前方へ突出する突出部98aが設けられている。
第1大気スプリング99と第2大気スプリング101は、同じ材料でほぼ同形状に形成されており、大気スライダ100を挟んで向かい合うように配置されている。また、第1大気スプリング99の前端は大気バルブ98に当接し、第2大気スプリング101の後端は第2収納室94の奥端に当接している。さらに、大気スライダ100は、大気バルブ98の後方(図中右方)に配置されるとともに、第2収納室94内において前後に移動可能であり、第2大気スプリング101により前方へ付勢されている。つまり、第2大気スプリング101により大気スライダ100が前方へ付勢され、さらに、その付勢力が第1大気スプリング99を介して大気バルブ98に作用しており、その結果、大気バルブ98が、大気ジョイント97の貫通孔97aを塞ぐ閉止位置へ向けて前方へ付勢されることになる。
インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着されていないときには、前方へ付勢されている大気バルブ98の前面が大気ジョイント97の後端面に当接して、大気バルブ98により大気ジョイント97の貫通孔97aが閉止されており、インク貯留室40内のインクの乾燥が確実に防止される。一方、インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着されるときには、大気バルブ98の突出部98aがカートリッジ装着部8の装着面156(図9、図10参照)に当接することにより、大気バルブ98が第2大気スプリング101の付勢力に抗して後方へ押圧される。すると、大気バルブ98が大気ジョイント97から離間して大気導入路90(第2収納室94)が開放され、この大気導入路90を介して大気がインク貯留室40内に導入される。
次に、外部ケース21について図2及び図3を参照して説明する。外部ケース21は、略直方体形状のブロック体であり、インク貯留体30を幅方向両側からそれぞれ挟み込む2つのケース部材(第1ケース部材23、第2ケース部材24)から構成されている。第1ケース部材23はインク貯留体30の図3における下面を覆う部材であり、第2ケース部材24はインク貯留体30の図3における上面を覆う部材である。尚、これら第1ケース部材23と第2ケース部材24は、それぞれ合成樹脂材料から射出成形等によって成形される。
第1ケース部材23と第2ケース部材24とは略同形状に形成されている。これら第1ケース部材23と第2ケース部材24の前端部には、インク貯留体30を挟み込んだ状態において、インク導出部31の一部を外部に露出させる略円形の貫通孔を構成するケース切欠部110,111と、大気導入部32の一部を外部に露出させる略円形の貫通孔を構成するケース切欠部112,113が形成されている。さらに、第1ケース部材23と第2ケース部材24の前端部には、カートリッジ装着部8に設けられた光センサ160(図9、図10参照)を、被検知部50及び遮光部材60(図4〜図7参照)を挟み込む位置まで挿入するための貫通孔を構成するケース切欠部114,115とがそれぞれ形成されている。
第1ケース部材23の上下両端部(インクカートリッジ4の短手方向両端部)には、この第1ケース部材23の表面よりも一段低い段差部分120,121が前後方向(インクカートリッジ4の長手方向)に延在するように形成されている。同様に、第2ケース部材24の上下両端部にも、この第2ケース部材24の表面よりも一段低い段差部分122,123が前後方向に延在するように形成されている。これらの段差部分120〜123において、相対向する第1ケース部材23と第2ケース部材24が溶着される。即ち、第1ケース部材23の上側(大気導入部32側:図3左奥側)の段差部分120と、第2ケース部材24の上側の段差部分122とが溶着され、また、第1ケース部材23の下側(インク導出部31側:図3右手前側)の段差部分121と、第2ケース部材24の下側の段差部分123とが溶着される。さらに、段差部分120〜123は、それぞれ、第1ケース部材23、第2ケース部材24の前端面よりもさらに前方に突出する突出部120a〜123aを有する。尚、2つの突出部120a,122aには、後方へ延びる嵌合溝120b,122bがそれぞれ形成されている。
また、第2ケース部材24において、段差部分123の後端部には、段差部分123の表面から第2ケース部材24の表面と面一となる高さまで突出するとともに、下方へ延びる係合部123bが形成されている。また、図2は示されていないが、第1ケース部材23の段差部分121にも、係合部123bと同様の係合部121bが形成されている。さらに、第1ケース部材23の上側の段差部分120と第2ケース部材24の上側の段差部分122には、前後方向に関する略中間位置において凹状の係止部120c,122cが形成されている。
次に、プロテクタ22について図2及び図3を参照して説明する。このプロテクタ22は、インク貯留体30のインク導出部31及び大気導入部32が設けられている前端部を覆う部材であり、インクカートリッジ4が出荷される場合に、インク導出部31及び大気導入部32を保護するための部材である。図2、図3に示すように、プロテクタ22には、大気導入部32側(図2左奧側)に対応した箇所にプロテクタ貫通孔22aが形成されている。そのため、インク導出部31を覆うとともに、大気バルブ98の突出部98aをプロテクタ貫通孔22aで逃しながら大気導入部32を覆うことができ、インク導出部31と大気導入部32の両方を確実に保護することができる。尚、インクカートリッジ4は、プロテクタ22が取り外された状態(つまり、インク導出部31及び大気導入部32が露出した状態)で、次述のホルダ7のカートリッジ装着部8に装着される。
次に、前述のインクカートリッジ4が着脱自在に装着される、インクジェットプリンタ2側のホルダ7について説明する。尚、図9は、図1に概略的に示されているホルダ7の、インクカートリッジ4の装着方向(図1の紙面垂直方向)を含む鉛直面に関する断面図である。
図1、図9に示すように、ホルダ7は、略直方体状のホルダ本体150を備えており、このホルダ本体150には、4つのカートリッジ装着部8が水平方向に並べて設けられている。これら4つのカートリッジ装着部8は、対応する4種類のインクカートリッジ4がそれぞれ装着され、個別に接続されたチューブ15を介して4種類のインクをインクジェットヘッド5へ供給することができるようになっている。
4つのカートリッジ装着部8は全て同じ構成を有するものであるため、そのうちの1つについて以下説明する。図8に示すように、カートリッジ装着部8は、水平な底壁部151と、この底壁部151の奥端部(図中左端部:装着方向奥側の端部)から鉛直方向に延びる奥壁部152と、この奥壁部152の上端部から底壁部151と対向するようにほぼ水平に延びる係止棒153とを備えている。これら底壁部151、奥壁部152、及び、係止棒153の内側に、インクカートリッジ4が収容されるカートリッジ収容室154が形成されている。
底壁部151の上端面には、装着されるインクカートリッジ4を下方から支持する支持部155が、外部ケース21の下部の段差部分121,123(図3参照)に応じて凹状に形成されている。また、係止棒153の長手方向途中部には、下方へ突出する凸部153aが、外部ケース21の上部の係止部120c,122c(図3参照)に応じた凸形状に形成されている。
奥壁部152の内面は、カートリッジ収容室154に収容されたインクカートリッジ4の前端面が当接する装着面156となっている。そして、この装着面156の上下方向中央部よりもやや下側の位置には、光センサ160(光学式センサ)が配設されている。この光センサ160は、発光部160aとこの発光部160aからの光を受光する受光部160bとを有し、これら発光部160aと受光部160bは、上面視コの字形状を有するセンサ取付部161の両端部に、インクカートリッジ4の幅方向(図9の紙面垂直方向)に相対向するように設けられている。また、光センサ160は、インクカートリッジ4が装着されたときに、発光部160aと受光部160bが、図3に示す外部ケース21の前端面に形成された貫通孔(ケース切欠部114,115からなる貫通孔)に挿入されるように、装着面156から突出するように設けられている。そして、光センサ160は、発光部160aからの光が、被検出体によって遮断されて受光部160bで受光されないときには制御装置3に対して信号を出力し(ON)、発光部160aからの光が受光部160bで受光されているときには信号を出力しない(OFF)、いわゆる、光透過型の光センサ160である。
装着面156の、光センサ160よりも下方の位置(インクカートリッジ4のインク導出部31に対応する位置)には、水平に突出するインク抽出管163が設けられている。このインク抽出管163は、奥壁部152に形成されたインク流路164に連通しており、さらに、このインク流路164はチューブ15を介してインクジェットヘッド5に接続されている(図1参照)。また、後述するように、このインク抽出管163は、インクカートリッジ4の装着動作に伴ってインク導出部31に挿入され、その供給バルブ78(図8参照)を開放方向へ押圧してインク導出路70を開放する。一方、装着面156の、光センサ160よりも上方の位置(インクカートリッジ4の大気導入部32に対応する位置)は、平坦面になっている。そして、奥壁部152には前記平坦面付近で開口するとともに、外部(大気)に連なる大気連通路165が形成されている。
また、装着面156の上下両端部には、図3に示す外部ケース21の突出部120a,122aに対応する突出部156aと、突出部121a,123aに対応する突出部156bがそれぞれ形成されている。また、上側(係止棒153側)の凹部156aに隣接する位置には、外部ケース21の嵌合溝120b,122bに挿通される嵌合棒167が後方へ延びるように設けられている。
さらに、底壁部151の先端部(カートリッジ収容室154の入口部分)には、図3に示す外部ケース21の係合部121b,123bと係合して回動する蓋部材170が備えられている。この蓋部材170は、外部ケース21の係合部121b,123bと係合する係合端部170aと、この係合端部170aに連接して設けられて底壁部151に軸支される軸支部170bと、軸支部170bから延在して、装着されたインクカートリッジ4の後端面を覆うカバー部170cとを備えている。軸支部170bの外周部には、蓋部材170の支軸から径方向外側へ突出した凸部170dが形成されており、その凸部170dが、底壁部151の先端部に形成された凹部151aに係合することによって、蓋部材170が底壁部151に対して回動不能となる。これにより、蓋部材170は、カートリッジ収容室154内に収納されたインクカートリッジ4を前後方向に移動不能にロックする。
また、図9に示すように、カートリッジ装着部8の装着面156を有する奥壁部152には、棒状の装着阻止部材168が設けられており、この装着阻止部材168は、ソレノイドやシリンダ等の適宜の駆動部169によって前後方向(図9の左右方向)に進退駆動される。後ほど詳述するが、カートリッジ装着部8に、本来装着されるべきインクカートリッジ4とは種類の異なるインクカートリッジ4が、誤って装着されていることが検出されたときには、制御装置3からの指令を受けて駆動部169が装着阻止部材168を後方(図中右方)へ駆動し、装着阻止部材168の先端部が装着面156から突出した状態となる。このとき、インクカートリッジ4は装着面156に当接できなくなり、カートリッジ装着部8へのインクカートリッジ4の装着が阻止される。尚、装着阻止部材168及びこれを駆動する駆動部169が、本願発明の装着阻止手段に相当する。
次に、インクカートリッジ4の装着時における、インクカートリッジ4及びカートリッジ装着部8の一連の作用について、図9及び図10を参照して説明する。尚、インクカートリッジ4は、プロテクタ22が取り外された状態でカートリッジ装着部8に装着される。
インクカートリッジ4を装着する際には、そのインクカートリッジ4に対応した所定のカートリッジ装着部8の蓋部材170のカバー部170cを手前側に倒して回動させ、カートリッジ収容室154を開放状態にする。
この状態から、図10(a)に示すように、インクカートリッジ4を、その外部ケース21の突出部121a,123a(段差部分121,123の先端部)を底壁部151に形成された支持部155に当接させて、カートリッジ収容室154内に挿入していく。つまり、段差部分121,123が支持部155上をスライドするよう押圧していく(即ち、矢印E方向にインクカートリッジ4をスライドさせる)。
図10(b)に示すように、インクカートリッジ4がカートリッジ収容室154の奥へ押し込まれていくと、係止棒153が、インクカートリッジ4の上端部(段差部分120,122)に上方へ押されて弾性変形する。また、蓋部材170の係合端部170aが外部ケース21の後端部の係合部121b,123bと係合する。そのため、インクカートリッジ4をさらに奥へ押し込むと、蓋部材170が、軸支部170bを中心に、カートリッジ収容室154を閉止する方向(矢印F方向)へ回動する。
尚、このとき、嵌合棒167が外部ケース21の嵌合溝120b,122b(図3参照)内に挿通される。従って、インクカートリッジ4を上下逆の姿勢(インク導出部31が上、大気導入部32が下となる姿勢)に装着する場合には、嵌合棒167が邪魔となってインクカートリッジ4をカートリッジ収容室154内に挿入することができない。そのため、インクカートリッジ4が上下逆となった状態での誤装着を防止でき、インク導出部31及び大気導入部32の破損や、光センサ160及びインク抽出管163の破損を防止することができる。
図10(b)の状態から、ユーザーが蓋部材170を図10(b)の矢印F方向に回動させると、光センサ160の発光部160aと受光部160bが外部ケース21の前端面の貫通孔(ケース切欠部114,115で構成される貫通孔:図3参照)に挿入される。このとき、まず、発光部160aと受光部160bの間を遮光部材60が通過することになる。そのため、発光部160aからの光が、遮光部材60に設けられた複数の遮光部(2つの着脱検出遮光部63,64、及び、識別用遮光部65)により、ある時間間隔をあけて遮断される(光センサ160がONになる)ことによって、複数の出力波形を有する信号が光センサ160から制御装置3へ出力される。この信号に基づいて、制御装置3は、インクカートリッジ4が装着されていることを検出し、さらに、装着されているインクカートリッジ4の種類をも識別する。制御装置3による、装着検出と種類識別の具体的な手法については、後ほど詳しく説明する。
その後、図10(c)に示すように、係止棒153の凸部153aが外部ケース21の凹状の係止部120c,122cに係合すると、インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に対して前後に移動不能となる。さらに、蓋部材170の凸部170dが底壁部151の凹部151aと係合することにより、蓋部材170が底壁部151に対して回動不能となり、この蓋部材170によってインクカートリッジ4がカートリッジ収容室154から飛び出さないように確実にロックされ、そのロック状態が保持される。これにより、インクカートリッジ4が、カートリッジ装着部8に装着されているときに、印字中の振動等に起因してインクカートリッジ4に外力が作用しても、カートリッジ装着部8から簡単に外れてしまうことがない。
このように、インクカートリッジ4が係止棒153と蓋部材170により移動不能にロックされると同時に、インクカートリッジ4の前端面が奥壁部152の装着面156に当接する。このとき、装着面156に設けられたインク抽出管163がインク導出部31の供給ジョイント77内に挿入されて、このインク抽出管163により供給バルブ78が後方へ押圧されてインク導出路70が開放される。すると、インク貯留室40内のインクがインク導出路70から導出され、カートリッジ装着部8のインク抽出管163及びインク流路164を介して、インクジェットヘッド5へ供給される。同時に、大気導入部32の大気バルブ98の突出部98aが装着面156に当接することで、大気バルブ98が後方へ押圧されて大気導入路90が開放される。すると、大気がカートリッジ装着部8の大気連通路165から大気導入路90を介してインク貯留室40内へ導入される。
さらに、図10(c)に示すように、インクカートリッジ4の装着が完了した状態では、発光部160aと受光部160bはインク貯留体30の被検知部50の下端部を挟んで対向することになる。そして、インク貯留室40内のインク残量が十分にある場合には、被検知部50の下端部内にセンサアーム51の遮光板52が位置することから、発光部160aからの光が遮光板52により遮断されて光センサ160がONになる。一方、インク貯留室40内にインクがない場合には、被検知部50の下端部内にセンサアーム51の遮光板52が位置しないことから、発光部160aからの光が遮光板52により遮断されずに受光部160bで受光されるため、光センサ160はOFFになる。
逆に、カートリッジ装着部8からインクカートリッジ4を取り外す際には、まず、蓋部材170を手前側に倒して開放位置に向けて回動させる。すると、蓋部材170の凸部170dが底壁部151の凹部151aから外れ、蓋部材170によるロック状態が解除される。
ここで、インクカートリッジ4は、インク導出路70を閉止する方向に働く第1、第2供給スプリング79,81の付勢力と、大気導入路90を閉止する方向に働く第1、第2大気スプリング99,101の付勢力に抗して装着が行われているため、これらのスプリングの付勢力に起因して、装着状態のインクカートリッジ4には常にカートリッジ収容室154から飛び出す方向への力が作用している。
そのため、蓋部材170によるロック状態が解除されると、インクカートリッジ4がカートリッジ収容室154から押し出されて、外側へ飛び出すことになる。また、このとき、係止棒153の凸部153aと外部ケース21の凹状の係止部120c,122cとの係合も解除されるため、図10(b)のように、ユーザーが、インクカートリッジ4を指でつまんで外へ取り出すことができる状態となる。
また、このインクカートリッジ4の取り出し時には、光センサ160の発光部160aと受光部160bが外部ケース21の前端面に形成された貫通孔から抜けることになる。このとき、装着時と同様に、発光部160aと受光部160bの間を遮光部材60が通過し、遮光部材60に設けられた2以上の遮光部により発光部160aからの光が瞬間的に遮断されることにより、複数の出力波形を有する信号が光センサ160から制御装置3へ出力される。この信号に基づいて、制御装置3は、インクカートリッジ4の取り外しを検出する。
次に、制御装置3を中心とするインクジェットプリンタ2の電気的構成を図11のブロック図を参照して説明する。制御装置3は、中央処理装置であるCPU(Central Processing Unit)と、インクジェットプリンタ2の全体動作を制御する為の各種プログラムやデータ等が格納されたROM(Read Only Memory)と、CPUで処理されるデータ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、入出力インターフェース等を備えている。この制御装置3には、PC等の入力装置200から印字データなどの情報が入力される。また、ユーザーにより操作される操作部181から各種指令が入力される。さらに、ホルダ7のカートリッジ装着部8に設けられた光センサ160の出力信号が入力される。そして、制御装置3は、これらの入力情報に基づいて、インクジェットヘッド5や搬送機構6等の、インクジェットプリンタ2の各部の動作を制御するように構成されている。
例えば、入力装置200から印字データが入力されたときには、制御装置3は、図1に示すように、搬送機構6を制御して記録用紙Pを用紙搬送方向に搬送させながら、キャリッジ9とともにインクジェットヘッド5を移動させて、インクジェットヘッド5の複数のノズルから記録用紙Pに対してインクの液滴を噴射させることにより、記録用紙Pに印字データに対応した文字や画像等を記録する。また、インクカートリッジ4が、あるカートリッジ装着部8に装着されていないなど、記録用紙Pへの記録動作を行う上で不具合がある場合には、メッセージを表示部182に表示させて、その状態をユーザーに通知する。また、操作部181からユーザーによりパージ指令が入力されたときや、インクカートリッジ4が交換されて、インクジェットヘッド5内に混入したエアや粘度の高くなったインクを排出する必要があるときには、パージ機構11を制御して、インクジェットヘッド5のノズルのパージを行わせる。
さらに、制御装置3は、光センサ160から出力される信号から、カートリッジ装着部8に着脱されるインクカートリッジ4を検出するカートリッジ検出部190(カートリッジ検出手段)を備えている。より詳細には、カートリッジ検出部190は、カートリッジ装着部8に設けられた1つの光センサ160の出力信号に基づいて、インクカートリッジ4の装着と取り外しとを区別して検出するとともに、装着時においては装着途中のインクカートリッジ4の種類を装着が完了するまでに識別する。そして、装着途中のインクカートリッジ4が、本来カートリッジ装着部8に装着される種類のものではないと判定した場合には、ホルダ7(カートリッジ装着部8)の装着阻止部材168を駆動する駆動部169を制御して、インクカートリッジ4の装着を阻止する。
以下、カートリッジ検出部190によるインクカートリッジ4の装着と取り外しの判定と、装着されるインクカートリッジ4の種類識別について、図12〜図15を参照して具体的に説明する。尚、図12〜図15において、(a)は遮光部材60の2つの着脱検出用の遮光部63,64、及び、種類識別用の遮光部65と、光センサ160の発光部160a(受光部160b)の位置関係を概略的に示している。但し、前述したように、図15のブラック用の遮光部材60bkには種類識別用の遮光部65は存在しない。また、図12〜図15において、(b)は、(a)に示す遮光部材60が設けられたインクカートリッジ4が装着される際に光センサ160から出力される信号波形を示し、(c)は(a)に示す遮光部材60が設けられたインクカートリッジ4が取り外される際に光センサ160から出力される信号波形を示している。
(インクカートリッジ4の着脱検出)
図12(a)〜図15(a)に示すように、4種類の遮光部材60(60c,60y,60m,60bk)のそれぞれについて共通に、装着方向先頭に幅の大きい着脱検出用の遮光部63が設けられるとともに、装着方向最後尾に幅の小さい着脱検出用の遮光部64が設けられている。
ここで、インクカートリッジ4の着脱の際に、通常の操作を行う限りでは、インクカートリッジ4の装着方向への移動速度が大きく変動することはあまり考えられないことから、遮光部の幅(装着方向長さ)が大きいほど、光センサ160からの光を遮断する時間(即ち、光センサ160がONとなる時間)は長くなる。そのため、インクカートリッジ4の装着あるいは取り外しが行われる際には、2つの遮光部63,64の幅に応じた、長さの異なる2つの波形が、操作の開始直後と終了直前に、光センサ160からそれぞれ出力される。
従って、図12(b)〜図15(b)に示すように、光センサ160から最初に出力された波形aが、最後に出力された波形bよりも長い場合には、カートリッジ検出部190は、カートリッジ装着部8にインクカートリッジ4が装着されていると判定する。逆に、図12(c)〜図15(c)に示すように、光センサ160から最初に出力された波形aが、最後に出力された波形bよりも短い場合には、カートリッジ検出部190は、カートリッジ装着部8からインクカートリッジ4が取り外されていると判定する。
尚、インクカートリッジ4の着脱を検出するための着脱検出遮光部を1つにして、この遮光部が遮光する際の波形の長短から、インクカートリッジ4の装着と取り外しを区別することも可能であるが、波形の長さは、遮光部の長さだけでなくインクカートリッジ4の装着(取り外し)速度にも依存するため、着脱検出遮光部が1つだけでは装着と取り外しの判別を誤る可能性がある。一方、本実施形態では、幅(長さ)の異なる2つの着脱検出遮光部63,64が遮光する際にそれぞれ出力された、2つの波形a,bの大小関係によって着脱を判別することから、1つの遮光部のみを用いて判別する場合と比較して、検出精度は格段に高くなる。
(インクカートリッジ4の種類識別)
図12(a)に示すように、シアン用の遮光部材60cには、2つの着脱検出遮光部63,64の間に2つの種類識別用の遮光部65a,65bが配置されている。また、2つの遮光部65a,65bのうち、幅の大きい遮光部65aが幅の小さい遮光部65bよりも装着方向前方に配置されている。従って、図12(b)に示すように、シアンのインクカートリッジ4cが装着される際には、光センサ160から、着脱検出のための2つの波形a,bの間において、長い波形c→短い波形dの順に2つの波形が出力される。
また、図13(a)に示すように、イエロー用の遮光部材60yにおいても、2つの着脱検出遮光部63,64の間に2つの種類識別用の遮光部65c,65dが配置されている。但し、上述したシアン用とは逆に、幅の小さい遮光部65cが幅の大きい遮光部65dよりも装着方向前方に配置されている。従って、図13(b)に示すように、イエローのインクカートリッジ4yが装着される際には、光センサ160から、着脱検出のための2つの波形a,bの間において、短い波形c→長い波形dの順に2つの波形が出力される。
さらに、図14(a)に示すように、マゼンタ用の遮光部材60mにおいては、2つの着脱検出遮光部63,64の間に種類識別用の遮光部65eが1つだけ配置されている。従って、図14(b)に示すように、マゼンタのインクカートリッジ4mが装着される際には、光センサ160から、着脱検出のための2つの波形a,bの間において、1つの波形cが出力される。
一方、図15(a)に示すように、ブラック用の遮光部材60bkにおいては、2つの着脱検出遮光部63,64の間に種類識別用の遮光部は配置されていない。従って、図14(b)に示すように、ブラックのインクカートリッジ4bkが装着される際には、光センサ160からは、着脱検出のための2つの波形a,bのみが出力される。
以上のように、4種類のインクカートリッジ4をそれぞれ装着する際には、遮光部材60に設けられた、識別用遮光部65の数及び幅(装着方向長さ)に応じて、光センサ160からの出力波形が異なることになる。そこで、カートリッジ検出部190は、あるカートリッジ装着部8においてインクカートリッジ4が装着されていると判定したときには、さらに、最初の波形aと最後の波形bの間において出力される波形の数や長さに基づいて、その装着されるインクカートリッジ4の種類を識別する。
さらに、カートリッジ検出部190は、あるカートリッジ装着部8におけるインクカートリッジ4の装着中に、その装着されているインクカートリッジ4が、カートリッジ装着部8に対応付けられた種類のインクカートリッジ4ではないこと(インクカートリッジ4の誤装着)を検出したときには、そのカートリッジ装着部8にインクカートリッジ4が装着されるのを阻止する。即ち、カートリッジ検出部190は、図9に示される、ホルダ(カートリッジ装着部8)に設けられた駆動部169を制御し、装着阻止部材168をカートリッジ装着部8(カートリッジ収容室)内へ突出させる。すると、装着途中のインクカートリッジ4の前端面に装着阻止部材168の先端が突き当たり、インクカートリッジ4のそれ以上の前方への移動が阻止される。これにより、カートリッジ装着部8に、対応したもの以外のインクカートリッジ4が誤って装着されてしまうことが防止される。
尚、図12(a)〜図14(a)においては、着脱検出遮光部63,64と識別用遮光部65との間で、同じ幅で描かれているものがあるが、光センサ160から出力された波形が、何れの遮光部で遮光されたときの波形か判別することが容易になるという観点からは、識別用遮光部65と2つの着脱検出遮光部63,64の、装着方向に関する長さが全て異なっていることが好ましい。
ところで、上述したように、カートリッジ検出部190は、光センサ160からの出力波形に含まれる、最初の波形aと最後の波形bから、インクカートリッジ4の着脱を区別して検出する。そのため、インクカートリッジ4の種類の識別は、遮光部材60の全ての遮光部が光センサ160の光を遮断した後、即ち、2つの着脱検出遮光部63,64による2つの波形と、それらの間の識別用遮光部65による波形の、全ての波形が出力された段階で、着脱を確実に判別してから行うとするのが普通である。
しかし、インクカートリッジ4の種類の識別は、本来、カートリッジ装着部8に対するインクカートリッジ4の誤装着を検出するために行われるものであることから、装着途中のできるだけ早い段階で行われることが好ましい。しかしながら、上述したように、遮光部材60の全ての遮光部の遮光が終了した状態では、インクカートリッジ4は、カートリッジ装着部8のかなり奥まで挿入されてしまっていることから、その後にインクカートリッジ4の種類識別を行うとすると、誤装着が検出されたとしても、装着阻止等の対応を効果的にとることが難しい。
しかし、本実施形態では、識別用遮光部65は、装着方向に関して、2つの着脱検出遮光部63,64の間に配置されている。そして、装着時には、まず、幅の大きい着脱検出遮光部63が一番先に光センサ160の光を遮断する。そこで、カートリッジ検出部190は、光センサ160から長い波形が出力されたときには、この長い波形のみによって、インクカートリッジ4がカートリッジ装着部8から取り外されたのではなく、インクカートリッジ4が装着されたと予測することが可能である。
つまり、装着か取り外しかの最終判定は2つの着脱検出遮光部63,64によって行うのであるが、インクカートリッジ4に何らかの操作がなされた直後の最初の波形のみからでも、その操作が装着動作か取り外し動作かをある程度予測する。これにより、続いて出力されてくる、識別用遮光部65による波形に基づいて、すぐにインクカートリッジ4の識別を開始することができる。そのため、インクカートリッジ4の誤装着がなされた場合でも、その誤装着を装着開始後早期に検出し、装着阻止部材168に阻止動作を速やかに行わせることが可能となる。
尚、最初に出力された波形から装着か取り外しの何れが行われているのかを予測するという点からは、装着方向先頭に位置する着脱検出遮光部が、幅の大きいものである必要はない。即ち、幅の小さい着脱検出遮光部64が、幅の大きい着脱検出遮光部63よりも装着方向前方に配置されている場合であっても、最初に出力された波形が短いときに幅の小さい着脱検出遮光部64が一番先に光を遮断したと判断して、インクカートリッジ4が装着されたと予測することが可能ではある。しかし、幅の小さい遮光部の遮光時間は短く、光センサ160からの出力波形は短いものとなるために、周囲からのノイズ等の影響を受けやすく、極端な場合には、装着予測のトリガーとなる最初の波形を見逃してしまうこともあり得る。つまり、幅の小さい遮光部は、幅の大きな遮光部に比べると、インクカートリッジ4が装着されたのか取り外されたのかを予測する精度が低くなる。このように、装着か取り外しかの予測の精度を高めるという観点からは、2つの着脱検出遮光部63,64のうち、先頭(装着方向前方)に位置するのは、幅の大きな着脱検出遮光部63であることが好ましい。
また、本実施形態においては、インク残量が十分あるインクカートリッジ4がカートリッジ装着部8に装着された状態では、図5に示すように、遮光部材60の遮光部64と、インクカートリッジ4内のセンサアーム51の遮光板52が、前後方向(装着方向)に隣り合うように並ぶことになる。従って、インクカートリッジ4の装着完了後には、光センサ160からの光が遮光板52により遮断されるか否かによって、インクの有無を判別することも可能である。
本実施形態のインクジェット記録システムによれば、1つの光センサ160によって、各インクカートリッジ4の装着と取り外しとを区別して検出でき、さらに、装着されているインクカートリッジ4の種類を装着完了前に識別することもできる。従って、インクカートリッジ4の誤装着が行われた場合でも、装着完了までにその誤装着を検出して、装着阻止部材168によりインクカートリッジ4の装着を阻止することが可能である。
また、このようなインクカートリッジ4の着脱検出と種類の識別を行うための構成としては、インクカートリッジ4に、装着方向に並ぶ複数の遮光部(2つの着脱検出遮光部63,64と識別用遮光部65)を備えた遮光部材60が取り付けられるだけでよいため、インクカートリッジ4の構成が簡単で、コスト面においても有利である。さらに、検出手段として光センサ160が用いられることで、従来の電気式の検出手段と違い、カートリッジ装着部8内に漏れ出たインクによって誤検出が生じるという問題は起こらない。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同じ構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]インクカートリッジ4の種類を識別するための識別用遮光部は、インクカートリッジ4毎で遮光部の数と幅(装着方向長さ)の両方が異なっている必要は必ずしもなく、遮光部の数と幅の一方のみが異なっていてもよい。
例えば、図16(a)〜(d)に示すように、インクカートリッジ4の種類によって、装着方向に沿って配置される識別用遮光部65の数を異ならせてもよい。あるいは、図17(a)〜(d)に示すように、識別用遮光部65の数は1つであって、インクカートリッジ4の種類によって、その遮光部65の幅を異ならせてもよい。
2]前記実施形態では、2つの幅の異なる着脱検出遮光部63,64の間に、識別用遮光部65が配置されていたが、図18に示すように、2つの着脱検出遮光部63,64よりも装着方向後方に、識別用遮光部65が配置されてもよい。図18(a)では、2つの着脱検出遮光部63,64の後に、大→小の順で2つの識別用遮光部65a,65bが配置されている。また、図18(b)では、2つの着脱検出遮光部63,64の後に、小→大の順で2つの識別用遮光部65c,65dが配置されている。さらに、図18(c)では、2つの着脱検出遮光部63,64の後に、1つの識別用遮光部65eが配置されている。
このように、識別用遮光部65が、2つの着脱検出遮光部63,64よりも装着方向後方に位置する場合、インクカートリッジ4の装着時には、まず、2つの着脱検出遮光部63,64の両方が光センサ160の光を遮断した後に、識別用遮光部65が光を遮断することになる。従って、2つの着脱検出遮光部63,64がそれぞれ遮光する際に光センサ160から出力される波形に基づいて、インクカートリッジ4が装着されたことを確実に検出した後に、識別用遮光部65が遮光する際に出力される波形から、インクカートリッジ4の種類の識別を行うことができる。
あるいは、図19に示すように、2つの着脱検出遮光部63,64よりも装着方向前方に、識別用遮光部65が配置されてもよい。図19(a)では、2つの着脱検出遮光部63,64の前に、大→小の順で2つの識別用遮光部65a,65bが配置されている。また、図19(b)では、2つの着脱検出遮光部63,64の前に、小→大の順で2つの識別用遮光部65c,65dが配置されている。さらに、図19(c)では、2つの着脱検出遮光部63,64の前に、1つの識別用遮光部65eが配置されている。この場合には、2つの着脱検出遮光部63,64が最後に遮光することから、これら2つの着脱検出遮光部63,64を含む全ての遮光部による遮光が終了した段階で、インクカートリッジ4の着脱を区別し、その後、装着と判定されたときには識別用遮光部65による波形からインクカートリッジ4の種類識別を行うことになる。
3]前記実施形態では、インクカートリッジ4の着脱検出及び種類識別のための遮光部が、カートリッジ本体20に遮光部材60という形で設けられているが、本発明はこのような構成には限られず、遮光部がカートリッジ本体20に対する位置関係が変化しないように設けられていれば、同様の作用・効果が得られる。例えば、カートリッジ本体20の略全体を覆う外部ケース(図3参照)に遮光部が設けられてもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録システムの概略構成図である。 インクカートリッジの外観斜視図である。 インクカートリッジの分解斜視図である。 カートリッジ本体の側面図である。 図4のA部の拡大図である。 図5のVI-VI線断面図である。 4種類の遮光部材の側面図であり、(a)はシアン用遮光部材、(b)はイエロー用遮光部材、(c)はマゼンタ用遮光部材、(d)はブラック用遮光部材をそれぞれ示す。 カートリッジ本体のインク導出部及び大気導入部を含む前端部の鉛直断面図である。 ホルダ(カートリッジ装着部)の鉛直断面図である。 インクカートリッジの装着時における、インクカートリッジ及びカートリッジ装着部の作用を説明する図であり、(a)は装着開始、(b)は装着途中、(c)は装着完了をそれぞれ示す。 インクジェットプリンタの制御構成を概略的に示すブロック図である。 シアン用遮光部材の遮光作用を説明する図であり、(a)は遮光部材の遮光部と光センサの位置関係を示す図、(b)は装着時における光センサの出力波形を示す図、(c)は取り外し時における光センサの出力波形を示す図である。 イエロー用遮光部材の遮光作用を説明する図であり、(a)は遮光部材の遮光部と光センサの位置関係を示す図、(b)は装着時における光センサの出力波形を示す図、(c)は取り外し時における光センサの出力波形を示す図である。 マゼンタ用遮光部材の遮光作用を説明する図であり、(a)は遮光部材の遮光部と光センサの位置関係を示す図、(b)は装着時における光センサの出力波形を示す図、(c)は取り外し時における光センサの出力波形を示す図である。 ブラック用遮光部材の遮光作用を説明する図であり、(a)は遮光部材の遮光部と光センサの位置関係を示す図、(b)は装着時における光センサの出力波形を示す図、(c)は取り外し時における光センサの出力波形を示す図である。 変更形態に係る遮光部材の、遮光部と光センサの位置関係を示す図である。 別の変更形態に係る遮光部材の、遮光部と光センサの位置関係を示す図である。 さらに別の変更形態に係る遮光部材の、遮光部と光センサの位置関係を示す図である。 さらに別の変更形態に係る遮光部材の、遮光部と光センサの位置関係を示す図である。
符号の説明
1 インクジェット記録システム
2 インクジェットプリンタ
4 インクカートリッジ
5 インクジェットヘッド
8 カートリッジ装着部
20 カートリッジ本体
63 着脱検出遮光部
64 着脱検出遮光部
65a,65b,65c,65d,65e 識別用遮光部
160 光センサ
160a 発光部
160b 受光部
168 装着阻止部材
169 駆動部
190 カートリッジ検出部

Claims (6)

  1. インクを噴射するインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置と、このインクジェット記録装置の複数のカートリッジ装着部にそれぞれ所定の装着方向に挿入されることにより装着される複数種類のインクカートリッジと、を備えたインクジェット記録システムであって、
    前記インクジェット記録装置は、
    各カートリッジ装着部に設けられ、発光部とこの発光部からの光を受光する受光部とを有する光学式センサと、
    前記光学式センサの出力信号に基づいて、各カートリッジ装着部におけるインクカートリッジの着脱、及び、装着されるインクカートリッジの種類の識別を行う、カートリッジ検出手段とを備えており、
    各インクカートリッジは、
    内部にインクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体に設けられ、インクカートリッジの着脱時に前記発光部からの光をそれぞれ遮断するように前記装着方向に沿って配置されるとともに、前記装着方向に関する長さが互いに異なる2つの着脱検出遮光部と、
    同じく前記カートリッジ本体に設けられ、インクカートリッジの着脱時に前記発光部からの光を遮断するように前記2つの着脱検出遮光部と前記装着方向に沿って並べて配置され、前記複数種類のインクカートリッジを識別するための識別用遮光部とを有し、
    前記複数種類のインクカートリッジの間で、前記装着方向に関する前記識別用遮光部の配置数、及び、前記装着方向に関する長さの、少なくとも一方が異なっていることを特徴とするインクジェット記録システム。
  2. 前記2つの着脱検出遮光部のうち、前記装着方向に関する長さの長い第1着脱検出遮光部が、長さの短い第2着脱検出遮光部よりも、前記装着方向前方に配置されており、
    前記識別用遮光部は、前記装着方向に関して、前記第1着脱検出遮光部と前記第2着脱検出遮光部の間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録システム。
  3. 前記識別用遮光部は、前記2つの着脱検出遮光部よりも前記装着方向後方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録システム。
  4. 前記識別用遮光部の前記装着方向に関する長さが、前記2つの着脱検出遮光部の長さと異なっていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のインクジェット記録システム。
  5. 前記複数のカートリッジ装着部のそれぞれについて、装着可能なインクカートリッジの種類が予め対応付けられており、
    各カートリッジ装着部には、そのカートリッジ装着部にインクカートリッジが装着されるのを阻止する装着阻止手段が設けられ、
    あるカートリッジ装着部において、インクカートリッジの装着中に、そのインクカートリッジが対応付けられた種類のインクカートリッジではないことが、カートリッジ検出手段により検出されたときに、前記装着阻止手段はそのインクカートリッジの装着を阻止することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のインクジェット記録システム。
  6. インクジェット記録装置の複数のカートリッジ装着部にそれぞれ所定の装着方向に挿入されることにより装着される、複数種類のインクカートリッジからなるインクカートリッジ組であって、
    各インクカートリッジは、
    内部にインクを貯留するインク貯留室を有するカートリッジ本体と、
    前記カートリッジ本体に設けられ、前記装着方向に沿って配置されるとともに、前記装着方向に関する長さが互いに異なる2つの着脱検出遮光部と、
    同じく前記カートリッジ本体に設けられ、前記2つの着脱検出遮光部と前記装着方向に沿って並べて配置され、前記複数種類のインクカートリッジを識別するための識別用遮光部とを有し、
    前記複数種類のインクカートリッジの間で、前記装着方向に関する前記識別用遮光部の配置数、及び、前記装着方向に関する長さの、少なくとも一方が異なっていることを特徴とするインクカートリッジ組。
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