JP2010082491A - マイクロデバイス及び液体混合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の液体の混合を迅速且つ効率的に行うことができると共に、圧力損失が大きくなることもない。
【解決手段】複数種類の液体L1,L2を供給流路部12からマイクロ空間の合流部14に合流させ、合流した合流液体LMを排出流路部16を介して合流部14から排出するマイクロデバイスにおいて、供給流路部12は、1つの液体L1を2つの液体L2で挟み込むように複数種類の液体L1,L2を合流させる3本の供給流路18A,18B,18Cを1組とした流路ユニット18が合流部14の回りに1組以上配置されると共に、流路ユニット18から合流部14に流入する液体の流入方向が合流部中心14Aから偏芯するように構成されていることを特徴とするマイクロデバイスを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、マイクロデバイス及び液体混合方法に係り、特に複数種類の液体をそれぞれ独立した供給流路を流通させて合流部に合流させ、液体同士の混合(混合による反応も含む)を行うマイクロデバイス及び液体混合方法に関する。
微小空間で液体を精密に制御しながら混合や反応を行ういわゆるマイクロデバイス(マイクロリアクター又はマイクロミキサーともいう)が最近注目されている。マイクロデバイスは、スケールダウンによって比表面積が増加し、その結果分子の移動が拡散によってのみ行われている。したがって、分子同士の衝突を精密に制御することが可能である。
また、例えば1段目で全ての分子を反応させ、2段目でその反応分子の凝集を抑えるという2段反応プロセスがある。この場合、1段目で瞬時に混合を完了させる必要がある。しかしながら、従来のマイクロデバイスでは、主流方向に対して垂直な方向の速度成分が分子拡散のみに頼っているため、このような反応を取り扱うのは困難であった。
そこで、複数種類の液体を効率的に混合するための装置の一つとして、例えば、特許文献1には、混合槽内において液体の旋回流が発生するように混合槽に液体を供給するマイクロミキサーが提案されている。
また、非特許文献1には、合流部に液体の注入を行うための複数ノズルが設けられたサイクロンミキサーが提案されている。
特開2006−167600号公報 「Chemical Micro Process Engineering」、V.Hessel et al、WILEY−VCH Verlag GmbH & Co.KGaA
しかしながら、特許文献1に記載されているマイクロミキサーは、混合部にアクチュエーターなどの動力部を設ける構造であり、装置のコストアップ、また、混合部の大型化による反応制御性の悪化という問題がある。また、非特許文献1に記載されているサイクロンミキサーは、合流部を大きく設計する必要があるため、液体同士に作用する剪断力が弱くなり、液体の持つ運動エネルギーを効率的に旋回エネルギーへと変換することが困難であった。
また、複数種類の液体を合流部で瞬時に混合するには、合流部の径を小さくすること、及び複数液体を薄膜状で接触させることが好ましい。このことから、供給流路の合流部入口の径を縮径(細く絞る)させることも提案されている。しかし、供給流路の合流部入口の径を縮径することによって圧力損失が大きくなるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、複数種類の液体の混合を迅速且つ効率的に行うことができると共に、圧力損失が大きくなることもないマイクロデバイス及び液体混合方法を提供する。
本発明の請求項1は、前記目的を達成するために、複数種類の液体を供給流路部からマイクロ空間の合流部に合流させ、合流した合流液体を排出流路部を介して合流部から排出するマイクロデバイスにおいて、前記供給流路部は、1つの液体を2つの液体で挟み込むように前記複数種類の液体を合流させる3本の供給流路を1組とした流路ユニットが前記合流部の回りに1組以上配置されると共に、前記流路ユニットから前記合流部に流入する液体の流入方向が前記合流部中心から偏芯するように構成されていることを特徴とするマイクロデバイスを提供する。
本発明のマイクロデバイスによれば、前記合流部の回りに1組以上配置される流路ユニットは、1つの液体を2つの液体で挟み込むように複数種類の液体を合流させる3本の供給流路で形成されているので、合流部には、縮流されて薄くなった真ん中の液体を両側の液体でサンドイッチ状に挟み込んだ縮流液体が形成される。これにより、縮流液体を形成する3つの液体が、薄膜状で合流し、混合効率が向上するので、3つの液体の瞬時混合が可能となる。また、本発明では、供給流路の径を絞ることによって縮流を形成するのではなく、2つの液体が真ん中の液体を挟み込むことで縮流液体を形成するので、供給流路での圧力損失が大きくなることなく混合効率を向上できる。
更に、流路ユニットから合流部に流入する液体、即ち縮流液体の流入方向が合流部中心から偏芯するように構成されているので、合流部には縮流液体の旋回流が発生する。この旋回流によって、縮流液体を構成する液体同士の間に高い剪断力を与えることができるだけでなく、合流部中心から排出流路部に吸い込まれる吸い込み流が発生する。これにより、流路ユニットによって形成された縮流液体が旋回流によって引っ張られ、縮流液体のうち特に2つの液体で挟まれた真ん中の液体が先細状に縮流する。これにより、縮流液体を形成する3つの液体が、更に薄膜状になるので、混合効率を一層向上でき、瞬時混合が可能となる。
このように、本発明では、流路ユニットによって形成した縮流液体を旋回流で更に縮流することにより、合流部には縮流状態が持続するので、合流部の径が比較的大きくても液体混合を効率的に行うことができる。更には、本発明のように、2つの液体が真ん中の液体を挟み込むことで縮流液体を形成する場合には、挟み込む2つの液体の流量バランスが不均一になる場合には、縮流効果が低減して混合効率が悪くなる傾向にあるが、旋回流と組み合わせることで、前記流量バランスが不均一の場合でも混合効率を低下しにくい。
なお、本発明では、縮流液体を構成する3つの液体のうち、挟み込む2つの液体Aと、挟み込まれる1つの液体Bと、の2種類の液体で混合することが好ましいが、3つの液体全ての種類が異なってもよい。また、流路ユニットを2個設ける場合には、それぞれの流路ユニットの液体の種類構成を同じにすることが好ましいが、異なっていてもよい。流路ユニットを3個以上設ける場合も同様である。また、本発明は、合流部で液体同士を混合することで説明しているが、混合による反応も含む。
本発明のマイクロデバイスにおいては、前記流路ユニットを構成する3本の供給流路のうち、前記挟み込むための2本の供給流路の成す角度が鈍角であることが好ましい。これにより、挟み込む2本の液体の運動エネルギーを真ん中の液体の縮流に寄与する度合いを大きくできるので、縮流度合が大きくなり、一層混合効率を向上できる。
また、本発明のマイクロデバイスにおいて、前記流路ユニットは前記合流部中心を対称点とした点対称位置に2組設けられていることが好ましい。これにより、合流部に2つの縮流液体の旋回流が合流部中心を点対称とした点対称位置に発生するので、混合効率を一層向上できる。
また、本発明のマイクロデバイスにおいては、前記マイクロ空間の合流部の直径は0.1mm〜10mmであることが好ましい。本発明では、上記説明したように合流部の径を比較的大きくできるが、10mm以上になると、混合効率が大きく低下する傾向にあるからである。
本発明の請求項5は、前記目的を達成するために、複数種類の液体を供給流路部からマイクロ空間の合流部に合流させ、合流した合流液体を排出流路部を介して合流部から排出する流体混合方法において、1つの液体を2つの液体で挟み込むように前記複数種類の液体を前記供給流路部から前記合流部に合流させることによって縮流した縮流液体を前記合流部に1つ以上形成すると共に、該縮流液体が前記合流部へ流入する流入方向を前記合流部中心から偏芯させることによって前記合流部に前記縮流液体の旋回流を発生させることを特徴とする液体混合方法を提供する。
本発明の液体混合方法によれば、合流部に縮流液体の旋回流を発生させるので、上記マイクロデバイスで説明した作用が生じ、複数種類の液体の混合を迅速且つ効率的に行うことができると共に、圧力損失が大きくなることもない。
また、本発明の液体混合方法において、前記縮流液体は、前記合流部中心を対称点とした点対称位置に2つ形成することが好ましい。これにより、合流部に2つの縮流液体の旋回流が合流部中心回りの180°反対位置に発生するので、混合効率を一層向上できる。
また、本発明の液体混合方法においては、旋回流の旋回中心と合流部中心とが一致するように、合流部に導入する複数種類の液体の流量を制御することが好ましい。これにより、上述した合流部中心から排出流路部に吸い込まれる吸い込み流による縮流液体の引っ張り力を大きくできるので、旋回流による縮流作用を効果的に発揮させることができる。
また、本発明の液体混合方法においては、前記液体は、粘度が30cp以下の液体であることが好ましい。液体の粘度が30cp以下の低粘度にすることにより、液体同士が一層混合し易くなると共に、圧力損失も一層小さくすることができるからである。
本発明のマイクロデバイス及び液体混合方法によれば、複数種類の液体の混合を迅速且つ効率的に行うことができると共に、圧力損失が大きくなることもない。
以下、添付図面に従って、本発明に係るマイクロデバイス及び液体混合方法の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明のマイクロデバイスの装置本体10の斜視図であり、図2は図1の合流部近傍における断面図である。尚、本実施の形態では、2種類の液体A,Bを混合する場合で説明する。尚、マイクロデバイスは、装置本体10に、液体を供給する供給手段を少なくとも備えた装置として構成される。
図1及び図2に示すように、本発明のマイクロデバイスの装置本体10は、2種類の液体A,Bの供給流路部12と、2種類の液体A,Bが供給流路部12を介して合流する合流部14と、合流した合流液体LMを排出する排出流路部16と、で構成される。
供給流路部12は、1つの液体Aを2つの液体Bで挟み込むように合流させる3本の供給流路18A,18B,18Cを1組とした流路ユニット18が、1端が閉成した円筒状の合流部14の回りに2組配置される。流路ユニット18の数としては、合流部14の大きさ(断面積)を幾つに設定するかによって、合流部14回りに配置できる流路ユニット18数の上限が決まってくるが、2組以上4組以下であることが好ましい。
このように、流路ユニット18によって、1つの液体L1を2つの液体L2で挟み込むように合流部に合流させることで、液体L2が液体L1を縮流する縮流液体Sが形成される。図2に示すように、流路ユニット18を構成する3本の供給流路18A,18B,18Cのうち、挟み込むための2本の供給流路18A,18Cの成す角度αが鈍角(90°より大きく180°より小さい)であることが好ましい。これにより、縮流の度合いを大きくできる。
2組の流路ユニット18は、合流部14の回りに、合流部中心14Aを対称点とした点対称位置に配置されると共に、2組の流路ユニット18から合流部14に流入するそれぞれの縮流液体Sの流入方向が合流部中心14Aから偏芯するように構成されている。流路ユニット18で形成した縮流液体Sの流入方向を偏芯させることで合流部14に旋回流が発生する。また、2組の流路ユニット18を点対称位置に配置することで、合流部14には旋回流を発生させるための2つの旋回エネルギーが180°反対位置に生じるので、旋回流の強さを増幅することができる。
このように、合流部14に縮流液体Sによる旋回流を発生させることにより、縮流液体Sを構成する液体L1と液体L2とを瞬時混合することができる。
一方、排出流路部16は1本の円筒状の排出流路20構成され、円筒状の合流部14に連続して形成される。排出流路20の長さLは、合流部14で合流された合流液体LMの混合率が上限に達して平衡状態になるまでの距離を確保できる長さであり、通常は10mm程度が好ましい。即ち、合流部14で合流した2種類の液体L1,L2は、合流部14で混合を開始し、排出流路20を10mm流れる短時間の間に混合が完了する瞬時混合を行う。したがって、液体L1,L2が反応を伴う場合には、排出流路20を流れる間に反応が完了する。
本発明のマイクロデバイスに用いられる流路寸法は、迅速に混合しつつも、反応を精密にコントロールするため、供給流路18A〜18Cの等価直径は、10μm以上1000μm以下に設定されていることが好ましい。また、本発明では円筒状に形成された合流部14の等価直径を比較的大きくできるが、0.1mm以上10mm以下であることが好ましい。また、排出流路20は合流部14で合流された合流液体LMを速やかに排出できるように、合流部14の等価直径と同じかそれ以上であることが好ましい。
等価直径(equivalent diameter)は、相当(直)径とも呼ばれ、機械工学の分野で用いられる用語である。任意断面形状の配管(本発明では流路)に対し等価な円管を想定するとき、その等価円管の直径を等価直径という。等価直径(deq)は、A:配管の断面積、p:配管のぬれぶち長さ(周長)を用いて、deq=4A/pと定義される。円管に適用した場合、この等価直径は円管直径に一致する。等価直径は等価円管のデータを基に、その配管の流動あるいは熱伝達特性を推定するのに用いられ、現象の空間的スケール(代表的長さ)を表す。等価直径は、一辺aの正四角形管ではdeq=4a/4a=a、一辺aの正三角形管では、deq=a/√3、流路高さhの平行平板間の流れではdeq=2h、となる(例えば、(社)日本機械学会編「機械工学事典」1997年、丸善(株)参照)。
また、供給流路18A〜18Cの断面形状は、図1においては、四角形であるが、特に限定されず、円形、半円形、逆台形等の様々な形状をとることができる。また、排出流路20の断面形状は、上記のように合流部14を円筒形状にした場合には、合流部14で発生した旋回流を効率よく伝搬させることができるように、合流部14と同じ円形であることが好ましい。排出流路20を円形にすることにより、デッドスペースも減らすことができる。
液体L1,L2の供給流路18A〜18Cへの供給手段としては、例えばマイクロシリンジポンプを好適に使用できる。また、必要に応じてマイクロデバイスの装置本体10を加熱する加熱手段(図示せず)が設けられる。このような加熱手段としては、金属抵抗線やPolysilicon等のヒータ構造を装置本体に作り込む方法等がある。金属抵抗線やPolysilicon等のヒータ構造の場合、加熱についてはこれを使用し、冷却については自然冷却でサーマルサイクルを行うことで温度を制御する。この場合の温度のセンシングについては、金属抵抗線の場合には同じ抵抗線をもう一つ作り込んでおき、その抵抗値の変化に基づいて温度検出を行い、Polysiliconの場合には、熱電対を用いて温度検出を行う方法が一般的に採用されている。また、ペルチェ素子を用いた温度制御機能を装置本体に組み込んでもよい。
また、本実施の形態で使用される液体L1,L2の種類としては、具体的には、水、酸性溶液、アルカリ性溶液、メタノール、エタノール、ジメチルスルホキシドなどの有機溶剤、または上記液体の混合液、さらには上記液体または混合溶液中に微粒子が分散した分散液を好適に用いることができる。ここで、微粒子とは、直径1μm以下の粒子のことをいう。
液体L1,L2は、混合性能及び圧力損失の観点から低粘度のものが好ましく、具体的には、30cp以下の液体が好ましい。液体A,Bの流量は1〜1000cc/minの範囲で用いることが好ましい。
尚、本実施の形態では、縮流液体Sを構成する3つの液体のうち、挟み込まれる1つの液体L1と、挟み込む2つの液体L2と、の2種類の液体を使用するようにしたが、縮流液体Sを構成する3つの液体全ての種類が異なってもよい。また、流路ユニット18を2個設ける場合には、それぞれの流路ユニット18に流す液体の種類構成を同じにすることが好ましいが、異なっていてもよい。即ち、1つの流路ユニット18に流す液体の種類と、もう1つの流路ユニット18に流す液体の種類が異なっていてもよい。流路ユニット18を3個以上設ける場合も同様である。
次に、上記の如く構成されたマイクロデバイスの作用について説明する。
上記の如く構成されたマイクロデバイスによれば、合流部14の回りに2組配置された流路ユニット18は、1つの液体L1を2つの液体L2で挟み込むように合流させる3本の供給流路18A〜18Cで形成されているので、図3(A),(B)に示すように、合流部14には、真ん中の液体L1を両側の液体L2でサンドイッチ状に挟み込んだ縮流液体Sが形成される。更に、流路ユニット18から合流部14に流入する液体L1,L2、即ち縮流液体Sの流入方向が合流部中心14Aから偏芯するように構成されているので、合流部14には縮流液体Sの旋回流が発生する。図3(A)は、3本の供給流路18A〜18Cを流れる液体L1及び液体L2の供給速度を全て同じ1m/s(秒)にしたもので、合流部中心14Aを中心として縮流液体Sの旋回流が形成される。図3(B)は、3本の供給流路18A〜18Cを流れる液体L1及び液体L2の供給速度を異なるようにしたもので、旋回流中心が合流部中心14Aからズレた位置に形成される。図3において、一番薄い色が液体L2の流れであり、次に薄い色が液体L1の流れを示す。そして、一番濃い色が液体L1と液体L2とが混合状態にあることを示す。
この旋回流によって、縮流液体Sを構成する液体L1,L2同士の間に高い剪断力を与えることができるだけでなく、合流部中心14Aから排出流路20に吸い込まれる吸い込み流が発生する。この吸い込み流によって、縮流液体Sが引っ張られ、縮流液体Sのうち特に真ん中の液体L1が先細状に縮流する。
ちなみに、流路ユニット18で形成された縮流液体Sの流入方向を、合流部中心14Aに向けた場合には、供給流路18A〜18Cよりも径の大きな合流部14において縮流液体Sが拡流し易くなり、縮流液体Sの縮流状態が維持されにくい。これに対して、縮流液体Sを合流部14で旋回させることで、縮流液体Sは合流部14の内壁に押さえつけられて拡流しにくくなるだけでなく、縮流を更に促進できる。
このように、流路ユニット18によって形成した縮流液体Sを旋回流で更に縮流することにより、合流部14には2つの液体L2で挟まれた真ん中の液体L1が先細状に縮流することで液体L1、L2の混合率が向上する。また、縮流液体Sを旋回流で更に縮流することにより、合流部14から排出流路20にかけて縮流状態が持続するので、合流部14の径が比較的大きくても高い混合効率を得ることができる。また、縮流液体Sを旋回流で更に縮流することにより、縮流液体Sを構成する3つの流体L1,l2の流量比が同じでなくても、即ち流量バランスが変動した場合であっても、混合性能に影響がでにくいようにできる。更には、流路ユニット18は液体L2が液体L1を縮流する構造を有していることから、供給流路18A〜18Cの合流部入口を絞る必要もないので、圧力損失も大きくなることがない。
次に、本発明のマイクロデバイス及び流体混合方法の混合性能及び圧力損失を評価するために実施したシミュレーション試験について説明する。シミュレーション試験に使用した解析ソフトは、アンシス・ジャバン株式会社の「FLUENT:バージョン6.3」を使用した。
[混合性能試験]
(本発明)
シミュレーションは、図1に示すように、装置本体10に、3本の供給流路18A〜18Cで構成された2つの流路ユニット18と、1つの排出流路20を備えたマイクロデバイス(リアクターという場合もある)を用いた。
流路ユニット18を構成する3本の供給流路18A〜18Cは、断面形状が四角形のものを用い、その寸法は縦0.4mm×横0.4mmに設定した。供給流路18A〜18Cのうち、液体L1を流す1本の供給流路18Bの長さを3mmとし、液体L2を流す2本の供給流路18A,18Cの長さを5.3mmとした。また、挟み込むための2本の供給流路18A,18Cの角度αは120°とした。
一方、合流部14については、円筒形状とし、直径が1.1mm、深さが0.4mmに設定した。排出流路20は円筒形状とし、直径が合流部14と同じ1.1mmとし、長さが10mmに設定した。
(比較例)
また、比較のため、図4に示す従来のリアクターとしてKMリアクター30を使用した。KMリアクター30の装置本体31は、図4から分かるように、液体L1を流す3本の供給流路32A,32B,32Cと、液体L2を流す3本の供給流路34A,34B,34Cが合流部36で合流し、排出流路38から排出されるように構成される。しかし、6本の流路32A〜32C、34A〜34Cが合流部36の中心36Aから放射状に延設されていると共に、各流路同士の角度は全て60°に形成されており、6本の流路32A〜32C、34A〜34Cから合流部36に流入する液体L1、L2は合流部中心36Aで衝突するように構成されている。即ち、KMリアクター30は、本発明のように合流部14に流入する液体の流入方向が合流部中心から偏芯するようにはなっていない。
使用したKMリアクター30の流路は、液体L1を流す3本の供給流路32A〜32Cの寸法を縦0.4×横0.2mm、長さを3mmとした。また、液体L2を流す3本の供給流路34A〜34Cの寸法を縦0.4×横0.4mm、長さを5.3mmとした。合流部36については円筒形状とし、直径が0.8mm、深さが0.4mmに設定した。排出流路38は円筒形状とし、直径が合流部14と同じ0.8mmとし、長さが10mmに設定した。
(試験条件)
本発明及び比較例ともに、シミュレーション条件として、液体L1をジメチルスルホキシド(DMSO)とし、その流量を500cc/分に設定した。また、液体L2を水とし、その流量を1000cc/分に設定した。
(試験結果)
試験結果を図5に示す。なお、混合性能試験では、本発明のマイクロデバイス10を使用した場合の混合率と従来のKMリアクター30を使用した場合の混合率との対比比較に加え、本発明のマイクロデバイス10における流量にバラツキがある場合の混合率についても試験した。即ち、本発明の特徴である、縮流と旋回の二つの作用を併用することで、流量バラツキが混合率に与える影響を低減できるか否かを確認した。なお、混合率とは、液体L1と液体L2とが完全に混合した場合100%としたときの、混合率の割合をいう。
図5の本発明のリアクター(流量バラツキ無)は、液体L1の2本の供給流路に同流量の500cc/分を流し、液体L2の4本の供給流路に同流量の1000cc/分を流し、それぞれの供給流路に均等に液体L1、液体L2が供給されるようにした。
また、本発明のリアクター(流量バラツキ有)は、液体L1を流す2本の供給流路18Bのうち一方の流量を375cc/分に設定し、他方を625cc/分に設定し、25%のバラツキが生じるようにした。また、液体L1を挟み込む液体L2の2本の供給流路18A,18Cのうち、一方の流量を500cc/分に設定し、他方の流量を1500cc/分に設定し、50%のバラツキが生じるようにした。
その結果、図5から分かるように、本発明のリアクター(流量バラツキ無)は、従来のKMリアクターと比較し、同等以上の混合率を達成できた。また、本発明のリアクター(流量バラツキ有)のように、流量にバラツキを与えても、混合率への影響が余り無いことも確認できた。
[圧力損失試験]
また、本発明のマイクロデバイスの特徴である圧力損失の低下を確認する圧力損失試験を実施し、従来のKMリアクターと比較した。なお、圧力損失試験に使用したリアクターの構成は、本発明及び比較例ともに混合性能試験の場合と同様である。
試験で使用した液体L1をジメチルスルホキシド(DMSO)とし、流量を100cc/分に設定した。また、液体L2を水とし、その流量を200cc/分に設定し、実際に送液を行って圧力損失を測定した。
その結果を図5に示す。ここで、図6は、液体L2のみを流し、液体L1流す直前の圧力損失である。また、図7は液体L1のみを流し液体L2を流す直前の圧力損失の結果である。
図6及び図7から分かるように、本発明のマイクロデバイスは、従来のKMリアクターと比較し、圧力損失が顕著に低下していることが確認できた。即ち、本発明のマイクロデバイスは、1つの液体を2つの液体で挟み込むように合流部に合流させることによって縮流した縮流液体を合流部に形成するので、圧力損失が大きくなるのを効果的に抑制しているものと考察される。
以上より、本発明のマイクロデバイスは、従来のKMリアクターと比べて、高い混合性を維持しつつ、流量のバラツキに混合性が影響されず、更には圧力損失を低下することができることが分かった。
本発明のマイクロデバイスの装置本体の一例を示す斜視図 図1の供給流路及び合流部を説明する断面図 本発明の作用を説明する説明図 従来のKMリアクターの装置本体を示す斜視図 本発明のマイクロデバイスの混合率を従来と対比した実施例の説明図 本発明のマイクロデバイスの圧力損失を従来と対比した実施例の説明図 本発明のマイクロデバイスの圧力損失を従来と対比した別の実施例の説明図
符号の説明
10…マイクロデバイスの装置本体、12…供給流路部、14…合流部、14A…合流部中心、16…排出流路部、18…流路ユニット、18A、18B、18C…3本の供給流路、20…排出流路、L1…挟み込まれる液体、L2…挟み込む2本の液体、LM…合流液体、S…縮流液体

Claims (8)

  1. 複数種類の液体を供給流路部からマイクロ空間の合流部に合流させ、合流した合流液体を排出流路部を介して合流部から排出するマイクロデバイスにおいて、
    前記供給流路部は、
    1つの液体を2つの液体で挟み込むように前記複数種類の液体を合流させる3本の供給流路を1組とした流路ユニットが前記合流部の回りに1組以上配置されると共に、前記流路ユニットから前記合流部に流入する液体の流入方向が前記合流部中心から偏芯するように構成されていることを特徴とするマイクロデバイス。
  2. 前記流路ユニットを構成する3本の供給流路のうち、前記挟み込むための2本の供給流路の成す角度が鈍角であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロデバイス。
  3. 前記流路ユニットは前記合流部中心を対称点とした点対称位置に2組設けられていることを特徴とする請求項1又は2のマイクロデバイス。
  4. 前記マイクロ空間の合流部の等価直径は0.1mm〜10mmであることを特徴とする請求項1又は2のマイクロデバイス。
  5. 複数種類の液体を供給流路部からマイクロ空間の合流部に合流させ、合流した合流液体を排出流路部を介して合流部から排出する流体混合方法において、
    1つの液体を2つの液体で挟み込むように前記複数種類の液体を前記供給流路部から前記合流部に合流させることによって縮流した縮流液体を前記合流部に1つ以上形成すると共に、該縮流液体が前記合流部へ流入する流入方向を前記合流部中心から偏芯させることによって前記合流部に前記縮流液体の旋回流を発生させることを特徴とする液体混合方法。
  6. 前記縮流液体は、前記合流部中心を対称点とした点対称位置に2つ形成することを特徴とする請求項5の液体混合方法。
  7. 前記旋回流の旋回中心と前記合流部中心とが一致するように、前記合流部に導入する複数種類の液体の流量を制御することを特徴とする請求項5又は6の液体混合方法。
  8. 前記液体は、粘度が30cp以下の液体であることを特徴とする請求項5〜7の何れか1の液体混合方法。
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