JP2010081510A - 映像処理装置及び映像処理方法 - Google Patents

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Hiroyoshi Ikedo
宏嘉 池戸
Hideaki Okumoto
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Abstract

【課題】画質処理を実行する機能をそれぞれ有する機器同士を接続した場合に、より高性能な画質処理を有する機器で画質処理を実行するための制御を行うことができる映像処理装置を実現する。
【解決手段】映像処理装置を構成するデジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とが接続された場合、デジタルテレビジョン受信機11は超解像処理部115の世代情報をDVDプレーヤ21へ送信し、DVDプレーヤ21は超解像処理部215の世代情報をデジタルテレビジョン受信機11へ送信する。制御部111及び制御部211はそれぞれ、世代情報に基づいて超解像処理の性能を判定し、自機の性能が高いと判定された場合には自機の超解像処理をオンにし、低いと判定された場合には自機の超解像処理をオフにする。これにより、より高性能な超解像処理を有する機器で超解像処理が実行される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画質処理機能を備える映像処理装置及び映像処理方法に関する。
近年、SD(Standard Definition)規格を超える解像度を持つパーソナルコンピュータ用ディスプレイで、映像コンテンツを視聴する機会が増加している。また、ハイビジョン放送の本格化に伴い、HD(High Definition)規格対応のテレビジョン受信機も一般家庭に普及してきている。
このような高い解像度をもつ映像表示機器に比べて、ビデオカメラ等の撮影機器により取得された映像データやSD規格対応のテレビジョン放送、DVD等は、解像度が低い。このため、何らかの手段によって、映像データの高解像度化を図る必要がある。また、映像の一部を拡大表示する場合や、ビデオカメラ使用時に光学ズームを超えてデジタルズームによる撮影を行う場合にも、高解像度化の必要がある。
従来、高解像度化には、線形内挿や3次元畳み込み法(Cubic Convolution)による内挿が用いられていたが、十分な鮮鋭さが得られないという問題があった。そこで、画素と画素との間に新しい画素値データを生成し、高い周波数成分を創造し、鮮鋭化することで、画像の元の解像度を超える画像を生成する超解像化技術の研究が進められている。また、上述したような映像入出力機器に対して、超解像機能を組み込むための開発も進められている。したがって今後、超解像機能を有する映像表示機器や映像再生機器等の普及が見込まれる。
ところで、特許文献1には、複数の映像フォーマットに対応した映像信号出力機器及び映像表示機器を接続する場合に、映像信号出力機器と映像表示機器とで共通して利用可能な映像フォーマットを自動的に判別し、利用可能な映像フォーマットを示すメニュー画面をユーザへ提示することで、詳しい知識を持たないユーザでも簡単に映像フォーマットを選択できる映像信号出力装置が開示されている。
特開2005−167895号公報
特許文献1の映像信号出力装置では、複数の機器を接続する場合に各機器が有する機能を考慮して、接続時に利用可能な機能を決定している。
ところで、複数の映像入出力機器のいずれもが同様の画質処理機能を有する場合がある。例えば、接続機器で再生する映像に対して、画質処理が接続機器側及び被接続機器側の両者で二重に施されると、ノイズや輪郭が強調されすぎることによる映像品質の劣化を生じるおそれがある。このような劣化を防ぐためには、各機器が有する機能を考慮して適切な画質処理を施す必要がある。
本発明は上述の事情を考慮してなされたものであり、複数の機器それぞれに設けられた画質処理機能を適切に制御し、視聴者に最適な画質処理を実行するための制御を行う映像処理装置及び映像処理方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明の一つの形態に係る映像処理装置は、第1の画質処理を実行する外部機器に接続され得る映像処理装置であって、第2の画質処理を実行する第2の画質処理手段と、前記第1の画質処理の世代情報と前記第2の画質処理の世代情報とを用いて、前記第2の画質処理を実行する機能をオンにするかオフにするか、あるいは前記第2の画質処理の程度を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明の他の態様に係る映像処理方法は、第1の画質処理を実行する外部機器に接続され得、第2の画質処理を実行する機能を有する映像処理装置の映像処理方法であって、前記第1の画質処理の世代情報と前記第2の画質処理の世代情報とを用いて、前記第2の画質処理を実行する機能をオンにするかオフにするか、あるいは前記第2の画質処理の程度を制御する制御ステップを具備することを特徴とする。
本発明によれば、複数の機器それぞれに設けられた画質処理の世代情報を用いることで、より好ましい画質処理を実行するための制御を行うことができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る映像処理装置の構成を説明する。この映像処理装置は、例えば、DVDプレーヤ等の映像再生装置、セットトップボックス、デジタルテレビジョン受信機等の映像表示装置、又はこれらの組み合わせとして実現される。図1では映像処理装置が、デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とから構成される例を示す。ここで、デジタルテレビジョン受信機11及びDVDプレーヤ21は、それぞれ、映像信号に対する画質処理の一例として超解像処理を実行する機能を有する。
デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とは所定の通信規格、例えば、HDMI(High Definition Multimedia Interface)規格に準拠したインタフェース(以下、HDMIインタフェースという)により接続される。このHDMIインタフェースにより、映像信号の通信を行う。また、HDMI規格は、さらにその中でCEC(Consumer Electronics Control)規格を規定している。したがって、HDMIインタフェースは、CECに準拠した制御情報等の双方向通信手段を内包する。
デジタルテレビジョン受信機11は、制御部111、メモリ112、HDMI I/F113、映像処理部114、超解像処理部115、及び表示部116を備える。
制御部111は、デジタルテレビジョン受信機11内の各部の動作を制御する。メモリ112には、各種の設定情報及び制御情報が格納される。これらの情報の一つとして、メモリ112には、超解像処理部115で実行される超解像処理の世代情報が格納されている。
HDMI I/F113は、DVDプレーヤ21に設けられたHDMI I/F216と接続し、HDMIに準拠した映像信号及び制御信号の送受信を行う。
映像処理部114は、HDMI I/F113を介して、DVDプレーヤ21からデジタルテレビジョン受信機11へ入力された映像信号に対して、所定のデジタル映像信号処理を施し、超解像処理部115へ出力する。超解像処理部115は、映像処理部114から入力された映像信号に対して超解像処理を実行する。
表示部116は、超解像処理部115から入力された映像信号に基づく映像を画面に表示する。
DVDプレーヤ21は、制御部211、メモリ212、DVDドライブ/コントローラ213、映像処理部214、超解像処理部215、及びHDMI I/F216を備える。
制御部211は、DVDプレーヤ21内の各部の動作を制御する。メモリ212には、各種の設定情報及び制御情報が格納される。これらの情報の一つとして、メモリ212には、超解像処理部215で実行される超解像処理の世代情報が格納されている。
DVDドライブ/コントローラ213は、格納された映像コンテンツを記録するDVDについて、ユーザによる操作等に基づく制御部211による制御に応じて、映像コンテンツの再生・停止等の処理を実行する。映像コンテンツを再生した場合、DVDドライブ/コントローラ213は、映像処理部214へ再生した映像コンテンツの映像信号を出力する。
映像処理部214は、DVDドライブ/コントローラ213から入力された映像信号に対して、所定のデジタル映像信号処理を施し、超解像処理部215へ出力する。映像処理部214におけるデジタル映像信号処理は、例えば、圧縮された映像信号に対するデコード処理である。超解像処理部215は、映像処理部214から入力された映像信号に対して超解像処理を実行する。
HDMI I/F216は、デジタルテレビジョン受信機11に設けられたHDMI I/F113と接続し、HDMIに準拠した映像信号及び制御信号の送受信を行う。HDMI I/F216は、超解像処理部215から入力された映像信号をHDMI I/F113を介して、デジタルテレビジョン受信機11へ送信する。
超解像処理部115及び超解像処理部215は、第1解像度である低解像度の画像信号から本来の画素値を推定して画素を増やすことにより、第2解像度である高解像度の画像信号を復元する鮮鋭化処理を行う。ここで、「本来の画素値」とは、例えば、低解像度(第1解像度)の画像信号を得たときと同じ被写体を、高解像度(第2解像度)のカメラで撮像したときに得られる画像信号の各画素が示す値をいう。また、「推定して画素を増やす」とは、対象とする画像の特徴を捉えて、同一フレーム内、またはフレーム間において相関の高い画像から、本来の画素値を推定して、新たな画素に対応付ける画素値とすることを意味する。つまり、画像の相関性を利用する。なお、超解像処理部115は、例えば、特開2007−310837号公報、特開2008−98803号公報及び特開2000−188680号公報等に開示された公知・公用の技術を用いることが可能である。本実施形態の超解像処理部115の技術としては、例えば、入力画像の標本化周期で決まるナイキスト周波数より高い周波数成分を有する画像を復元する技術を用いることができる。
例えば、特開2007−310837号公報に開示された超解像処理を用いる場合には、複数の中解像度フレームのそれぞれに対してフレーム中の注目画素を含む注目画像領域中の画素値の変化パターンに最も近い複数の注目画像領域に対応する複数の対応点を基準フレームの中から選択し、対応点での輝度の標本値を対応点に対応している注目画素の画素値に設定し、複数の標本値の大きさと、複数の対応点の配置とに基づいて、基準フレームの画素数よりも多い画素数の高解像度フレームであって基準フレームに対応する高解像度フレームの画素値を算出することにより、低解像度の画像信号から本来の画素値を推定して画素を増やすことにより、高解像度の画像信号を復元する。
また、特開2008−98803号公報に開示された同一フレーム画像内の自己合同位置探索を利用した超解像処理を用いる場合には、中解像度フレームの探索領域の各画素の誤差を比較して最小となる第1の画素位置を算出し、第1の画素位置、及びこの第1の誤差、並びに第1の画素の周辺の第2の画素位置、及びこの第2の誤差に基づいて、探索領域のなかで誤差が最小となる位置を小数精度で算出する。そして、この位置を終点、及び注目画素を始点とする小数精度ベクトルを算出し、この小数精度ベクトルを用いて、探索領域に含まれない画面上の画素を終点とする小数精度ベクトルの外挿ベクトルを算出する。そして、小数精度ベクトル、外挿ベクトル、及び画像信号から取得された画素値に基づいて、画像信号に含まれる画素数よりも多い画素数の高解像度画像の画素値を算出する。超解像処理部115及び超解像処理部215は、このような処理を行うことにより、低解像度の画像信号から本来の画素値を推定して画素を増やすことにより、高解像度の画像信号を復元する。
また、特開2000−188680号公報に開示された複数フレーム画像間でのマッピングを利用した超解像処理を用いることもできる。
また、本実施形態における超解像処理では、引き伸ばした映像に独自のアルゴリズムを加えることで一度低解像度映像に変換、さらにその映像をオリジナルの入力映像と比較して差分を検出して更に補正処理を施すことで、高画質処理がされてもよい。
ただし、超解像処理部115及び超解像処理部215における超解像処理の手法は、上記に限定されるものではなく、低解像度の画像信号から本来の画素値を推定して画素を増やすことにより、高解像度の画像信号を復元する処理であれば、あらゆる手法を適用することができる。
図1に示す、デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とを接続した映像処理装置では、通常、DVDプレーヤ21の超解像処理部215とデジタルテレビジョン受信機11の超解像処理部115とで、二度、映像信号に対する超解像処理が実行されることになる。つまり、DVDから取得された映像信号に、二重に超解像処理が施されることになり、これは、ノイズや輪郭が強調されすぎることによる映像品質の劣化を引き起こすおそれがある。このため、デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21のいずれかでのみ超解像処理を実行するための制御を行うことが好ましい。また、デジタルテレビジョン受信機11及びDVDプレーヤ21に設けられた超解像処理は、同一の処理を行うものとは限らず、アルゴリズムや実装方法等により性能が異なる可能性がある。したがって、より高い性能の超解像処理を備える機器を選択して、映像信号に対する超解像処理を実行する必要がある。
より高い性能の超解像処理を備える機器を選択する方法としては、ユーザが手動で各機器に設けられた超解像処理のオン/オフを切り換える方法が考えられるが、煩雑で利便性が高いとは云い難い。このため、各機器に設けられた超解像処理の世代情報に基づき、いずれの機器において映像信号に対する超解像処理を実行するかを自動的に決定するための手段が必要といえる。ここで、世代情報とは、機種名、バージョン情報、製造年月日、製造時期等の画質処理(本実施形態では超解像処理)の性能を判定するために必要な情報を指すものとする。なお、技術は累積的に進歩するため、世代情報が新しいほど、基本的には高い性能を有していると考える。しかし、場合によっては世代が新しいとしても性能が低くなることも考えられる。なお、性能の高さ/低さは、高画質化の観点、処理速度の観点、回路設計のコストの観点、信頼性の観点等、様々な観点から考えられる。
そこで本実施形態では、各機器における超解像処理の世代情報を取得し、取得した世代情報に基づいて超解像処理の性能を判定する。判定は、世代情報と性能の対応を記述したデータからなるテーブル等を参照して行ってもよい。この判定により、最も性能の高い超解像処理を有する機器を決定する。したがって、本実施形態の映像処理装置は、映像処理装置を構成する複数の機器の中で、最も性能の高い超解像処理を有する機器において、映像信号に対する超解像処理を実行する。具体的には、映像処理装置は、最も性能の高い超解像処理を有する機器の超解像処理をオンにし、他の機器の超解像処理をオフにする操作を行う。
図1に示す、デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21との接続において、映像処理装置は、超解像処理部115の世代情報と超解像処理部215の世代情報とに基づき、いずれの超解像処理の性能が高いかを判定する。超解像処理部115の方が高性能であると判定された場合には、映像処理装置は、超解像処理部115をオンにし、超解像処理部215をオフにする操作を行う。一方、超解像処理部215の方が高性能であると判断された場合には、映像処理装置は、超解像処理部115をオフにし、超解像処理部215をオンにする操作を行う。
図2及び図3に示すフローチャートは、上述の処理についてその流れを示したものである。
図2は、映像処理装置における超解像処理の実行を相互認証により制御するための動作を示すフローチャートである。ここで、映像処理装置は、超解像処理を実行する機能をいずれも有するデジタルテレビジョン受信機11及びDVDプレーヤ21から構成されるものとする。デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とは、例えば、HDMIインタフェースにより接続され、映像信号の送受信を行う。また、HDMI規格の中で規定されるCECに準拠した双方向通信手段により制御情報等の送受信を行う。
以下ではまず、デジタルテレビジョン受信機11における処理について説明する。
まず、デジタルテレビジョン受信機11はDVDプレーヤ21が接続されているかどうかを判定する(ステップS101)。DVDプレーヤ21が接続されていない場合(ステップS101のNO)、再度、ステップS101の処理を行う。DVDプレーヤ21が接続されている場合(ステップS101のYES)、デジタルテレビジョン受信機11は、DVDプレーヤ21に対して相互認証を要求し、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115の世代情報をDVDプレーヤ21へ送信すると共に、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報をDVDプレーヤ21から受信する(ステップS102)。この送受信には、上述したようにCECを用いる。
次にデジタルテレビジョン受信機11は、受信したDVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報とデジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115の世代情報とに基づき、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115がDVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215よりも性能が高いかどうかを判定する(ステップS103)。DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215が、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が高いと判定された場合(ステップS103のYES)、デジタルテレビジョン受信機11の超解像処理部115をオフにする(ステップS104)。DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215が、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が低いと判定された場合(ステップS103のNO)、デジタルテレビジョン受信機11の超解像処理部115をオンにする(ステップS105)。
一方、DVDプレーヤ21は、デジタルテレビジョン受信機11からの相互認証の要求を受け、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報をデジタルテレビジョン受信機11へ送信すると共に、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115の世代情報をデジタルテレビジョン受信機11から受信する(ステップS102)。
次にDVDプレーヤ21は、受信したデジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115の世代情報とDVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報とに基づき、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215がデジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が高いかどうかを判定する(ステップS103)。デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115が、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215よりも性能が高いと判定された場合(ステップS103のYES)、DVDプレーヤ21の超解像処理部215をオフにする(ステップS104)。デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115が、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215よりも性能が低いと判定された場合(ステップS103のNO)、DVDプレーヤ21の超解像処理部215をオンにする(ステップS105)。
以上は、デジタルテレビジョン受信機11がDVDプレーヤ21との接続を確認し、DVDプレーヤ21に対して相互認証を要求する場合の処理の流れであるが、DVDプレーヤ21がデジタルテレビジョン受信機11との接続を確認し、デジタルテレビジョン受信機11に対して相互認証を要求してもよい。つまり、いずれかの機器において機器間の接続が確認された場合に、機器間の相互認証が実施され、後続の処理が実行される。上述の処理により、より高性能な超解像処理が搭載された機器でのみ、超解像処理をオンにし、他方の機器に搭載された超解像処理をオフにすることができる。
図3は、映像処理装置を構成する機器のいずれかにおいて、映像処理装置における超解像処理の実行を制御するための動作を示すフローチャートである。ここでも同様に、映像処理装置は、超解像処理を実行する機能をいずれも有するデジタルテレビジョン受信機11及びDVDプレーヤ21から構成されるものとする。デジタルテレビジョン受信機11とDVDプレーヤ21とは、例えば、HDMIインタフェースにより接続され、映像信号の送受信を行う。また、HDMI規格の中で規定されるCECに準拠した双方向通信手段により制御情報等の送受信を行う。
ここでは、デジタルテレビジョン受信機11において、映像処理装置における超解像処理の実行を制御するものとして説明する。
まず、デジタルテレビジョン受信機11はDVDプレーヤ21が接続されているかどうかを判定する(ステップS201)。DVDプレーヤ21が接続されていない場合(ステップS201のNO)、再度、ステップS201の処理を行う。DVDプレーヤ21が接続されている場合(ステップS201のYES)、デジタルテレビジョン受信機11は、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報をDVDプレーヤ21から受信する(ステップS202)。この受信には、上述したようにCECを用いる。
次にデジタルテレビジョン受信機11は、受信したDVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215の世代情報とデジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115の世代情報とに基づき、DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215がデジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が高いかどうかを判定する(ステップS203)。DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215が、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が高いと判定された場合(ステップS203のYES)、デジタルテレビジョン受信機11は、デジタルテレビジョン受信機11の超解像処理部115をオフにし(ステップS204)、DVDプレーヤ21の超解像処理部215をオンにする制御信号をDVDプレーヤ21へ送信する(ステップS205)。DVDプレーヤ21に設けられた超解像処理部215が、デジタルテレビジョン受信機11に設けられた超解像処理部115よりも性能が低いと判定された場合(ステップS203のNO)、デジタルテレビジョン受信機11の超解像処理部115をオンにし(ステップS206)、DVDプレーヤ21の超解像処理部215をオフにする制御信号をDVDプレーヤ21へ送信する(ステップS207)。
なお、上述の説明では、デジタルテレビジョン受信機11において、映像処理装置における超解像処理の実行を制御するものとしたが、DVDプレーヤ21に超解像処理の実行を制御する機能を持たせてもよい。つまり、いずれかの機器が機器間の接続を確認した場合に、該機器において、より高性能な超解像処理が搭載された機器でのみ超解像処理をオンにし、他方の機器に搭載された超解像処理をオフにする操作が行われる。
図2のステップS103及び図3のステップS203における、超解像処理の世代情報に基づく性能の判定では、世代情報のみから性能を判定する方法だけでなく、上述したように、世代情報と性能の対応を記述したデータからなるテーブル等を参照して判定する方法を用いてもよい。さらに、超解像処理の世代情報に基づく性能の判定には、映像信号に対して、性能の高い機器において高い割合(例えば、70%)の効果の大きさで超解像処理を施した後、別の機器において低い割合(例えば、30%)の効果の大きさで超解像処理を施すといった組み合わせによる超解像処理を実行するための判定の機能を持たせてもよい。この場合には、各機器に超解像処理を指定した割合の効果の大きさで実行するための制御を行う機能を持たせる。なお、世代情報には、機種名、バージョン情報、製造年月日、製造時期、チップやファームウェアに関する情報、超解像処理に用いたアルゴリズムに関する情報等、画質処理(本実施形態では超解像処理)の性能を判定するためのあらゆる情報を記述することができる。
また、上述の説明では、超解像処理部115における超解像機能をオン又はオフにする場合、及び超解像処理部215における超解像機能をオン又はオフにする場合について示した。これらの操作において超解像機能がオフにされると、超解像機能を有する超解像処理部115及び超解像処理部215は、超解像処理を行わない。具体的には、超解像処理部115及び超解像処理部215は、映像信号を通さない(ハードスルー)、もしくは映像信号を通すが超解像処理のパラメータ設定を効果のない設定にする(ソフトスルー)。すなわち、超解像機能のオフは、超解像処理部115及び超解像処理部215に映像信号を入力しないこと、又は超解像処理部115及び超解像処理部215に映像信号を入力するが超解像処理のパラメータ設定を効果のない設定にする(鮮鋭化ゲインを持ち上げずゼロに設定したり、復元処理を行わない)ことのいずれかにより実現される。なお、ソフトスルーにおいては、映像信号に悪影響が出ない程度にパラメータをゼロではなく、通常よりも弱く設定して超解像処理を実行してもよい。
デジタルテレビジョン受信機11に設けられた表示部116では、上述の処理により超解像処理の施された映像信号に基づく映像を画面に表示すると共に、デジタルテレビジョン受信機11における世代情報及び超解像処理部115の制御状態を示す情報、並びにDVDプレーヤ21における世代情報及び超解像処理部215の制御状態を示す情報等をユーザに提示する表示をしてもよい。
以上のように、本実施形態においては、映像処理装置を構成する超解像処理を実行する機能をそれぞれ有する複数の機器から、より高性能な超解像処理が搭載された機器を世代情報を用いて選択し、該機器において映像信号に対する超解像処理を実行するための制御を行う。これにより、映像処理装置を構成する複数の機器それぞれにおいて超解像処理が多重に実行されることによって起こる、ノイズや輪郭が強調されすぎる等の映像品質の劣化を回避することができる。また、ユーザは、映像処理装置を構成する各機器に設けられた超解像処理の性能を意識することなく、映像処理装置により選択された、より高性能な超解像処理が施された映像を視聴することができる。
なお、本実施形態では、映像信号に対する画質処理として超解像処理を施す場合について示したが、本発明は、ノイズやブラーの低減処理等、画質に関するあらゆる処理の実行において適用できる。
また、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の一実施形態に係る映像処理装置の構成を示すブロック図。 同実施形態の映像処理装置における超解像処理の実行を制御する動作を説明するフローチャート。 同実施形態の映像処理装置における超解像処理の実行を制御する別の動作を説明するフローチャート。
符号の説明
11…デジタルテレビジョン受信機、111…制御部、112…メモリ、113…HDMI I/F、114…映像処理部、115…超解像処理部、116…表示部、21…DVDプレーヤ、211…制御部、212…メモリ、213…DVDドライブ/コントローラ、214…映像処理部、215…超解像処理部、216…HDMI I/F。

Claims (7)

  1. 第1の画質処理を実行する外部機器に接続され得る映像処理装置であって、
    第2の画質処理を実行する第2の画質処理手段と、
    前記第1の画質処理の世代情報と前記第2の画質処理の世代情報とを用いて、前記第2の画質処理を実行する機能をオンにするかオフにするか、あるいは前記第2の画質処理の程度を制御する制御手段とを具備することを特徴とする映像処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の画質処理が前記第2の画質処理よりも性能が高い場合、前記第2の画質処理を実行する機能をオフにし、前記第2の画質処理が前記第1の画質処理よりも性能が高い場合、前記第2の画質処理を実行する機能をオンにすることを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の画質処理が前記第2の画質処理よりも性能が高い場合、前記第2の画質処理の効果の大きさを前記第1の画質処理の効果の大きさよりも小さくなるように設定し、前記第2の画質処理が前記第1の画質処理よりも性能が高い場合、前記第2の画質処理の効果の大きさを前記第1の画質処理の効果の大きさよりも大きくなるように設定することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の画質処理に関する世代情報が前記第2の画質処理に関する世代情報よりも新しい場合、前記第2の画質処理を実行する機能をオフにするか、あるいは前記第2の画質処理の効果の大きさを前記第1の画質処理の効果の大きさよりも小さくするように設定することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  5. 前記第1の画質処理が第1の超解像処理であって、
    前記第2の画質処理が第2の超解像処理であることを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  6. 前記第1の画質処理の世代情報及び実行の制御状態を示す情報並びに前記第2の画質処理の世代情報及び実行の制御状態を示す情報のうち、少なくともいずれか一つの情報を画面に表示する表示手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の映像処理装置。
  7. 第1の画質処理を実行する外部機器に接続され得、第2の画質処理を実行する機能を有する映像処理装置の映像処理方法であって、
    前記第1の画質処理の世代情報と前記第2の画質処理の世代情報とを用いて、前記第2の画質処理を実行する機能をオンにするかオフにするか、あるいは前記第2の画質処理の程度を制御する制御ステップを具備することを特徴とする映像処理方法。
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