JP2010065368A - 抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法と装置 - Google Patents

抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法と装置 Download PDF

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【課題】薬剤の増量を抑止して、抗菌剤、抗ウイルス作用を安定化させ、洗濯耐久性を向上する方法の提供。
【解決手段】抗菌・抗ウイルス加工対象の布にプラズマ処理を施して表面活性化させ、薬剤加工処理を施すことで、抗菌・抗ウイルス性繊維を製造する。
【選択図】図3

Description

本発明は、抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法と装置に関する。
空気感染するインフルエンザ等に対して、白衣やマスクは有効である。ゼオライト(接着剤)等に抗菌剤を混ぜ、これを布に密着させることによって抗菌布が製造される。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)等の耐性菌などの対策として、抗菌・抗ウイルス作用を有する、布製の白衣、作業着、カーテン、マスク、寝具等の製品化が求められている。
なお、合成繊維の抗菌剤、抗ウイルス加工、洗濯耐久性向上を図る発明として、特許文献1、2等には、抗菌剤の吸着力が強固で、洗濯後でも抗菌性が高く、さらに、抗菌剤の合成繊維からの溶出が極めて少なく、より安全な抗菌・防カビ・抗ウイルス性繊維の提供を目的として、合成繊維と、無機性値/有機性値が1.4を越え、3.3以下であるピリジン系抗菌剤が微粒子の状態で分散された水性懸濁液を、密閉した加温加圧環境下で流動させることにより、上記ピリジン系抗菌剤を上記合成繊維に吸尽させた後、上記合成繊維を常圧に戻し、その次に、常圧下で上記合成繊維を熱処理する、抗菌・防カビ・抗ウイルス性繊維を製造する方法が開示されている。特許文献3には、抗菌性および抗ウィルス性のポリマー材料であって、イオンの銅の微視的粒子を有しており、該粒子が該ポリマー材料に封入され、かつその表面から突出しているポリマー材料が開示されている。
また特許文献4には、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等の合成繊維、アセテート繊維等の半合成繊維、混合繊維に抗菌性を付与する加工法が開示されている。さらに特許文献5には、工業洗濯耐久性に優れた抗菌性を付与した合成繊維の製造方法が開示されている。
また、本発明のプラズマ処理に関連して、特許文献6には、銀ブロム又はヨード錯体の塩を含有する抗菌剤の合成繊維への定着をより強固にするために、前処理としては、例えば、銀ブロム又はヨード錯塩が付着しやすいように、繊維をコロナ処理やプラズマ処理に付し、後処理としては、上記銀ブロム又はヨード錯塩を付着させた繊維を乾燥したのち、約60℃以上の熱処理に付すること等が記載されている。
プラズマ処理に関連して、特許文献7には、大気圧下グロー放電プラズマによる製膜方法と装置が開示されている。また特許文献8には、大気圧下に、高活性で高安定性のグロー放電プラズマによって表面処理する方法として、上部電極および下部電極の表面に固体誘電体を配設してなる二重誘電体被覆電極を有する反応容器内において、希ガスとモノマー気体とを導入し、大気圧下にプラズマ励起させて基体表面を処理することを特徴とする大気圧プラズマ反応方法が開示されている。また特許文献9には、高電圧極としての上部電極の表面に固体誘電体を配設し、この誘電体被覆上部電極と、被処理基体を載置する低電圧極としての下部電極とを備えた反応容器内において、モノマー気体を導入して大気圧下にプラズマ励起させて基体表面を処理することを特徴とする大気圧プラズマ反応方法が開示されている。
以下では、プラズマ処理等を用いない、従来の典型的な抗菌加工を説明する。図1は、従来の抗菌加工繊維の製造プロセスを模式的に示す図である。ゼオライト102と抗菌剤101の混合物103を溶剤と混合して薬液106を作り、薬液106と布帛105を高温圧力容器104の中に入れ、加熱し、加圧し、抗菌剤101との混合物を布105全体に塗布する。
図1に示した従来の薬液塗布方法では、温度は200℃前後、圧力は数気圧である。なお、大量処理用に用いられる大型圧力容器はコスト高である。
大型圧力容器を用いない例として、図2を参照して、従来のローラー塗布方法を説明する。対向配置した2つのローラー205、206に薬液を着けた状態で布帛207を挟み回転させる。ローラー205、206による加圧は、20気圧から100気圧とする。この製造方法は、圧力容器を用いないため、コストの低減が実現できる。ローラー205、206を温度制御容器204に収容し、温度管理をすることで、薬剤(ゼオライト202と抗菌剤201の混合物203)の添付を行う場合、布帛のほか、繊維に対しても、同様な加工が可能である。なお、ローラーは2つである必要はなく、1つのローラーでもよい。
次にウイルス対策について説明する。
病原菌等に有効な従来の抗菌布に比べ、ウイルスに対しては10倍から100倍の薬剤を添付する必要がある。薬剤に接着剤(=ゼオライト)を混ぜて布帛に塗布すると、ゼオライトの量が多いため、風合いが極めて悪くなる。また、工業洗濯等により、数回で薬剤が洗い流され抗ウイルス作用は激減する。また、薬剤を洗い落ちにくくする場合、塗布される薬剤の量がもともと少ないので、抗菌作用はともかく、抗ウイルス作用はほとんど無い。
特開2005−281951号公報 特開2006−9232号公報 特表2003−528975号公報 特開2000−8275号公報 特開2000−119960号公報 特開2002−338481号公報 特公平2−48262号公報 特公平6−72308号公報 特公平7−48480号公報
したがって、大量の接着剤を含まない薬剤の開発が求められている。また、接着剤の量を抑制しながら、洗濯耐久性の優れた、薬剤の接着・塗布の実現が課題である。
病院等の作業着、運動着には、例えばポリエステル繊維が化学的に安定しており、その機械的強度が大きいことから、ポリエステル繊維と綿との混紡が多用される。ポリエステル繊維は、化学的に安定しており、ポリエステル繊維に抗菌剤などの他の化学物質を接合することは、困難である。その表面は、滑らかであり、天然繊維の捩れ縮れている状態とはかなり異なった様相を示す。このため、染色も通常の繊維に比べて行い難く、ポリエステル繊維の染色は、主に、物理吸着を利用して行われている。
図1又は、図2等に示した従来の方法で、ポリエステル繊維等の合成繊維に、抗菌剤を安定に塗布することは困難である。また、抗ウィルス作用がある薬剤だけを、従来の方法で塗布することは困難である。
本発明の目的は、ポリエステル繊維等の合成繊維に、抗菌剤、抗ウイルス剤を安定に、長期間十分効果がある量を取り付け、洗濯耐久性の優れた抗菌・抗ウイルス加工方法を提供することにある。
本願で開示される発明は、前記課題を解決するため、概略以下の構成とされる。
本発明の一つのアスペクトに係る方法は、抗菌・抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施す工程と、
前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗菌・抗ウイルス作用のある薬剤による加工処理を施す工程と、
を含む。
本発明においては、減圧プラズマ法で、プラズマを発生して、前記プラズマ処理を行うようにしてもよい。
本発明においては、減圧容器内で、1方のロールからの繊維を他方のロールで巻き取る間に、プラズマ処理を施すようにしてもよい。
本発明においては、前記加工対象の繊維の前記プラズマ処理を、大気圧プラズマで行う。
本発明においては、ガラス室内で、1方のロールからの繊維を、他方のロールで巻き取るまでの搬送経路上に、作動ガスが供給されるガスカバーを備え、前記ガスカバーに配設された電極によってプラズマを発生させ、前記繊維をプラズマに曝露させる。
本発明においては、前記プラズマ処理の前処理として、
前記1方のロールがロールケースに収容され、
前記ロールケースは、真空引きされた後作動ガスが導入される。
本発明においては、前記他方のロールをロールケース内に収容し、前記プラズマ処理後の繊維を、前記ロールケース内に収容された前記他方のロールで巻き取る。
本発明においては、前記ロールケース内に収容された一方のロールから取り出された繊維は、プラズマ処理前に、作動ガスに曝露される。
本発明においては、前記繊維を間に挟んで対向配置された電極に、高電圧パルスを印加してプラズマを発生する。
本発明においては、前記対向配置された電極の一方、又は両方が、複数の電極に分割され、前記分割された複数の電極に、高電圧パルスを、スイッチを介して順次供給する。
本発明においては、前記対向配置された電極は、前記繊維の搬送方向に直交する向きが長手方向とされ、前記長手方向に沿って、複数の電極に分割されている。
本発明においては、作動ガスが供給されるガスカバー内において、正極、負極の電源の対を複数対、前記繊維の搬送方向に対して、一側、又は、両側に配置し、紫外光源からの紫外光をガスカバー内のプラズマ発生部に導入する。
本発明においては、プラズマ発生部に、紫外光を照射する。
本発明においては、前記繊維が、ポリエステル繊維を含む合成繊維を含む。
本発明に係る装置は、抗菌・抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施す手段と、前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗菌・抗ウイルス作用のある薬剤による加工処理を施す手段と、を含む。
本発明に係る装置においては、減圧プラズマ法で、プラズマを発生させて、前記プラズマ処理を行う。
本発明に係る装置においては、減圧容器内で、1方のロールからの繊維を他方のロールで巻き取る間に、プラズマ処理を施すようにしてもよい。
本発明に係る装置においては、前記加工対象の繊維の前記プラズマ処理を、大気圧プラズマで行うようにしてもよい。
本発明に係る装置においては、ガラス室又はビニールハウスを備え、ガラス室又はビニールハウス内で、1方のロールからの繊維を、他方のロールで巻き取るまでの搬送経路上に、作動ガスが供給されるガスカバーを備え、前記ガスカバーに配設された電極間でプラズマを発生させ、前記繊維をプラズマに曝露させる。
本発明に係る装置においては、前記プラズマ処理の前処理として、前記1方のロールがロールケースに収容され、前記ロールケースは、真空引きされた後作動ガスが導入される。
本発明に係る装置においては、前記他方のロールをロールケース内に収容し、前記プラズマ処理後の繊維を、前記ロールケース内に収容された前記他方のロールで巻き取る。
本発明に係る装置においては、前記ロールケース内に収容された一方のロールから取り出された繊維は、プラズマ処理前に、作動ガスに曝露される。
本発明に係る装置においては、前記繊維を間に挟んで対向配置された電極に、高電圧パルスを印加してプラズマを発生させる。
本発明に係る装置においては、前記対向配置された電極の一方、又は両方が、複数の電極に分割され、前記分割された複数の電極に、高電圧パルスを、スイッチを介して順次供給する。
本発明に係る装置においては、前記対向配置された電極は、前記繊維の搬送方向に直交する向きが長手方向とされ、前記長手方向に沿って、複数の電極に分割されている。
本発明に係る装置においては、作動ガスが供給されるガスカバー内において、正極、負極の電源の対を複数対、前記繊維の搬送方向に対して、一側、又は、両側に配置し、紫外光源からの紫外光をガスカバー内のプラズマ発生部に導入する。
本発明に係る装置においては、プラズマ発生部に、紫外光を照射する手段を備えた構成としてもよい。

本発明においては、クリーニング工程で、前記繊維に、少なくとも抗ウイルス性の薬剤を着材させる。
本発明によれば、使用する薬剤の量の増大を抑止しながら、抗菌、抗ウイルス作用を安定化させ、洗濯耐久性の優れた抗菌、抗ウイルス性繊維を製造することができる。
従来の薬剤塗布方法を説明する図である。 ローラー塗布法を説明する図である。 本発明のプラズマ処理による抗菌、抗ウイルス機能を持つ布帛の製造を説明する図である。 本発明において減圧器を用いたプラズマプロセス方法を説明するための図である。 本発明において大気プラズマにとる処理例を説明するための図である。 本発明において、プラズマ処理の前処理を説明するための図である。 本発明において、布の繊維間に作動ガスを短時間に充填する方法とプラズマ処理後のロールケースを説明する図である。 本発明において、電源及び電極と紫外線照射を模式的に示す図である。 本発明において、分割電極と駆動方法を示す図である。 本発明において、平行平板電極構造と電源駆動方法を示す図である。
上記した本発明について更に詳細に説述すべく添付図面を参照して以下に説明する。まず、本発明の第1の側面に係る、プラズマ・プロセスを利用した製造法の原理について説明する。
図3は、本発明のプラズマ処理による抗菌、抗ウイルス機能を持つ布帛の製造を説明する図である。ポリエステル繊維の布301をプラズマ処理302を施し、表面が活性化された布303を作成し、これに薬剤加工処理304を施し、抗菌、抗ウイルス加工布305が製造される。
プラズマ処理を利用すると、ポリエステル繊維の染色性が改善されるとともに、深みのある色つやがでる。ポリエステル繊維の表面が化学的に活性化され、従来は、相性が悪かった染色材料がよく吸着(化学結合)されるようになったことと、表面が毛羽立って光の散乱が多くなったためである。染色材料が化学的に繊維と結合すると、物理吸着に比べて極めて強固であり、洗濯耐久性も高くなるものと思料される。本発明は、ポリエステル繊維に対して、接着剤を多用を回避しながら、薬剤を、直接、接合可能としたものである。
抗菌作用を有する材料としては、銀、チタン、銅、亜鉛などの金属のほか、該金属を含む化合物、光触媒としての酸化チタン等もある。
抗菌・抗ウイルス作用のある金属原子は、単に、鳥インフルエンザウィルスだけではなくて、その他のウィルスや病原菌に対して有効である。染色材料や抗菌・抗ウィルス作用のある薬剤の分子構造は、分子の片側に金属元素が結合し、他方には、ポリエステル繊維表面に化学結合(化学吸着を含む)できる構造を持った化学物質が候補となる。結合された金属元素が抗菌作用をなすが、直接、ポリエステル繊維に結合できない。
そこで、本発明では、金属元素が、ポリエステル繊維に結合が出来るような分子構造を持たせる。前記した如く、ポリエステル繊維は化学的に安定であるが、プラズマ・プロセスを行うことによって、表面が化学的に活性化される。このため、抗菌作用のある材料(=薬品等)を塗布することによって、化学結合や強い物理吸着が期待できる。
また、従来の薬剤ではなくて、染色材料から、同等の抗菌・抗ウイルス作用がある材料の探索が可能となる。染料材料を、抗菌・抗ウイルス作用がある薬剤と見なすことが期待される。一部の金属元素を置き直すことで、同様な効果が期待される。
染色材料の分子構造から、抗菌・抗ウイルス作用がある金属元素と置換が可能か否かを調べる。金属の電子結合状態等も程度予測が付く。
このように、本発明は、プラズマ処理によって、従来、ポリエステル繊維には利用できなかった、染料・薬剤の結合を可能としている。これは、ポリエステル繊維中の高分子が、途中で他の分子や元素と化学結合が出来るような状態に変化し、化学結合をするボンドが部分的に切れたりして、その部分において他の材料との化学結合を容易化する。
プラズマ処理によって、ポリエステル繊維が、繊維が細くなったり、直線的であったポリエステル繊維が縮れたり、表面積が増すような変形が生じる。このため、物理吸着力が大きくなる。
プラズマ処理を行うときに高エネルギーの金属イオンを作り、直接、ポリエステル繊維に、イオンを打ち込む。かかるプラズマ処理により、メッキ等に比べて、数十倍から100倍以上のエネルギーで金属イオンを繊維に打ち込む。この結果、洗濯等で、簡単に金属元素が繊維から剥がれることはなくなり、洗濯耐久性を向上している。
プラズマ処理には、
減圧した容器の中でプラズマを発生し、このプラズマに布を通したり、接触させたりする方法と、大気圧でプラズマを発生して同様な処理を行う方法がある。
周知の如く、一般に、減圧した容器の中に発生するプラズマは、大気圧プラズマに比べて、密度が低いので、プラズマ処理を行う時間は長くなる。このため、大量短時間処理には不適である。更に、耐圧型の容器は高価になる。しかし、プラズマ発生やそのパラメータ制御が容易であり、広い面積や体積のプラズマを作りやすい。
図4は、本発明の一実施例の減圧容器(=真空容器)401を用いた装置の例を示す模式図である。真空容器401内に2つのロール405、406を備え、一方のロール405から、他方のロール406に布407が巻き上がる。ロール405、406間には、平板電極402、403を対向配置し、電極402、403には、外部の電源410が接続され、電極402、403間に放電でプラズマが発生する。電源410には、例えば高周波交流電源(13.56MHz)が用いられる。周知のように、プラズマは、作動ガスの種類や電極材料によってプラズマ特性を可変制御され、プラズマ・パラメータを制御するために、ガス圧や電源出力等が制御される。プラズマ処理の程度に応じて、ロール405、406による布407の巻き上げ速度が調整される。なお、408、409はフィードスルー、411は作動ガス、412は真空ポンプである。
次に、本発明の別の実施例として、大気圧プラズマで処理する例を示す。大気圧でのプラズマは密度は高いため、処理時間の短縮を図ることが可能となる。大気圧プラズマは放電現象が減圧された場合と異なるため、以下の構成とされる。図5は、本発明の別の実施例の構成を示す図である。
大気圧中では、大体積のプラズマを一様に作ることは困難である。大体積プラズマを作るには、大きなエネルギーの投入が必要とされ、電極の損傷の問題がある。大気圧ではあるが、空気成分は気候や雰囲気によって変化し、プラズマの性質を制御するためには、作動ガスを適切に選択する必要がある。そこで、装置全体をビニールハウス(=ガラス室)501に収容し、ガス成分を制御する必要がある。また、作動ガス511は、高価な場合もあるので、空気から遮蔽するために、遮蔽ガス512を別に用いる。プラズマ504が発生する部分には、作動ガスの純度を保つために、ガス・カバー505が取り付けられ、そこに、直接、外部から作動ガス511を注入する。ロール506を収容するロールケース508には2つの役割がある。
一つは、布帛509は通常の空気を多く含んでいるため、作動ガス511が適切であっても、空気の成分のために、予期したプラズマが発生しない場合がある。この問題を回避するためには、布帛を巻いたロール506をロールケース508に収容して、内部の空気を、作動ガス511に置換する。ロールケース508内に、布509をロール506に巻いて設置し(図6(A))、真空に引いた後(図6(B))、作動ガス511を導入する(図6(C))。これを2、3回繰り返すと、繊維の間まで、作動ガスを、高純度で充填することが出来る。これにより、プラズマ処理(図6(D))で、プラズマが繊維の間でも安定に発生する。利用する真空ポンプの真空度は、10〜100Paの到達真空度で良い。高価な真空ポンプを用いることは必要とされない。
あるいは、図7に示すように、布に片側から作動ガス712を布710に吹きかけ、反対側でガスを吸引することで、高い充填率が期待できる。この場合、プラズマ処理装置に、直接、それを組み込む。プラズマ発生部(電極702、703)の前段に配置する。
図7に示す例では、プラズマ処理を行った後の布710を、再度、巻き取り用のロール707のロールケース709に入れる。プラズマ処理を行うと、ある程度の時間は、布帛の繊維表面が活性化し、薬剤との接合に良い状態を保っているが、そのまま大気中に取り出すと、窒素や酸素などのガスと反応し、当初の表面活性が失われる。これを避けるためである。プラズマ処理による表面活性後1日から2日程度で活性が無くなるということも報告されているが、実際には、短い時間で活性度が落ちていることも想定される。
本実施例では、プラズマ処理後の布710をロールケースに入れ、ロールケースには不活性なガスなどを入れておく。次の薬剤を添付する工程を行う。
表面処理のために用いられるプラズマはグロー・プラズマが用いられる。グロー・プラズマは、比較的大体積のプラズマパラメータが一様になりやすいためである。グロープラズマの生成には、高周波電源を利用した例が多い。高周波電源は13.56MHzや2.45GHzのシステムが半導体プロセスなどでは用いられる。また、プラズマ中の電子密度が高いほうが処理速度が速い。
高周波を利用しなくても、パルス電源を用いて短い時間で電源のON/OFFを行い、放電が長時間持続しないようにして、短時間に、多量の放電を行うことで、グロープラズマを生成する方法も開発されている。この場合には、電源コストが下がるが、高圧を用いることが必要であり、一般には高周波トランスを用いて、プラズマが発生する2次側電圧を高くする方法がとられる。
また、TIG溶接のように、同軸状の電極間に作動ガスを流し、電極に直流電流電源を接続して電極間に電流を流してプラズマを生成する方法もある。この場合でも、流れる電流は短い時間で大きく変化するので、定常的な直流電流ではなく、パルス電源電流波形に近い。
プラズマを安定して生成するには、短波長光が有益である。したがって、プラズマ発生部に、高圧水銀灯や青色LEDや紫外LEDなどで照射することも有効な方法である。このような短波長光は、材料の表面活性に寄与することも知られている。
次に本実施例における電極について説明する。電源のエネルギーを効果的にプラズマに与えるため、周波数の低い電源ほど大型の電極(静電容量の大きな電極)を用いる必要がある。このためには、電極間の距離を短くするとともに、電極の面積を大きくすることになる。しかし、電極間にプラズマが発生するので、プラズマ体積と電源パワーの条件の割り出しが行われる。電源パワーが不足するとプラズマ生成に至らない。また、2.45GHzを利用する場合、導波管を用いることになり、プラズマはマイクロ波を集中させることによって発生させている。このため、マイクロ波共振器を作り、その中でプラズマを発生させる。更に、アンテナを用いて電場をアンテナ端部に集中させてプラズマを発生させるようにしてもよい。
次に、本実施例における電極材料について説明する。チタン、銅、亜鉛、銀などを利用すると、これらの金属元素もプラズマになり、高エネルギーで繊維に打ち込まれる。したがって金属元素単独で強く結合する。これらの金属元素は、抗菌・抗ウイルス作用があるが、銀は長時間の利用によって酸化が進み、布帛が全体として黒ずむ問題がある。グロープラズマを生成するためには、一方の電極か両方の電極をガラスなどで覆う方法も試されている。これは、周波数の高い電源を用いるときには、布帛にダメージを与えるアークプラズマを生成しないためである。
次に、本実施例における作動ガスについて説明する。公知の任意の作動ガスが用いられる。すなわち、作動ガスには、アルゴン等の希ガスが用いられるが、放電開始電圧が高くなるので、好ましくは、アルゴン等の希ガスにメタンや水素ガスを入れて放電が低い電圧でも生じ易くする。
また、最終的な目的は、ポリエステル繊維の化学結合を変化させることであり、それに薬剤が化学結合しやすくなることであるため、他のガスを入れてもよい。具体的には、作動ガスに酸素を入れると、酸化作用が大きくなり、電極の酸化や繊維を作っている高分子から水素元素などが取り除かれたり、分子を作っている元素の結合状態を変えたりすることが多くなる。逆に、還元作用を期待するときには、水素ガスやメタンガスを希ガスに混ぜたりする。この場合、空気が混ざると、爆発や燃焼が生じる可能性があるので、ビニールハウスなどによって、空気から遮蔽する。
あるいは、作動ガスの成分と電極を構成する元素が反応してそれが新しい分子を作り、それが繊維を作る高分子に直接結合するようにしてもよい。例えば、オゾンを利用する。オゾンは、食品や医療機器の殺菌や温水プールの殺菌に多用されている。オゾンは期中放電を利用して生成されるのが一般的である。この場合は、プラズマを生成まではしないが、放電によって発生した微量の高エネルギー電子のため、酸素ガスがオゾンに転換される。この反応をよりスムーズに行うために、オゾン発生器では、空気中の酸素濃度を上げてから、放電電極に導く。オゾンの酸化作用のため、ポリエステル繊維の化学結合を変化させることが可能である。
同様に、フロン系のガスを利用してもよい。フロンガスは、それ自体は極めて安定であるが、プラズマによって分解されると、フッ素が分離される。
図8は、本発明の一実施例の構成を模式的に示す図である。図8、後述する図9、図10において、X、Y、Z軸は共通であり、布(加工対象の繊維)を挟んでZ軸であり、布を送引する方向はX方向である。
図8を参照すると、パルス電源807からパルス(最大電圧が現状の素子では1kV、数Aまでは比較的安価に製作可能である。また、スイチッチングは同様に現状の素子では1マイクロ秒毎にON/OFFが可能)が発生し、これが高圧トランス806に導かれる。高圧トランス806の2次側は1次側に比べて、数倍から10倍程度の高電圧が発生する。大気中での放電にはガスによって異なるが、おおよそ6kVから10kVの電圧が印加されればプラズマが発生する。そして、高圧トランス806の2次側は電極801、802と接続される。トランス806は耐電圧だけでなく、浮遊の静電容量も出来る限り小さいことが好ましい。またトランス806に利用される強磁性材料は所定の高周波特性を具備する。対向配置される電極801、802は、幅広とされ、電極間距離は相対的に短い。静電容量を大とし、電源エネルギーをプラズマに移している。また、周波数が高い場合には、電極801、802表面に絶縁物でカバーすると、密度の高いプラズマを発生しやすい。
更に、プラズマを安定に発生させるために、紫外光を照射するLED803(他に、高圧水銀灯や水素ランプなども候補である)が配置されている。これは、布帛の表面活性にも利用できる。両方を絶縁物でカバーする場合と、一方だけをカバーする場合がある。そして、電極801、802間の間にプラズマ805が発生する。図示されていないが、作動ガスを2つの電極811、812の脇から、プラズマ発生部に吹きかける。図示されないガスカバーを備える。布804はX方向に移動し、電極801、802間に発生するプラズマによって処理される。一方、電極801、802はY方向に一体になっている。
図9(A)は、本発明のさらに別の実施例の構成を示す図である。図9(A)を参照すると、一方の電極901を複数に分割している。電極901を、Y方向に複数個に分割している。正極性の電極901が分割されている。負極性の電極902は一体である。トランスを利用する場合、電極には両極が印加されるので、その場合には、一方には整流素子のダイオードを入れることによって、片極性にする。それぞれに独立の高圧電源電源を接続する。大型高圧トランスや高圧・大電流スイッチング素子は価格が高価であるが、電流が小さく小型トランスであれば総合的にコストの上昇は抑制される。
複数のスイッチ素子905と高圧トランスを並列に並べて、それぞれのスイッチ素子に独立にトリガー信号を入れることによって、より安定にプラズマを発生させる。スイッチ素子に時間差を付けて電圧印加を行うと、電極間901、902で発生したプラズマがトリガーとなり、プラズマ発生が容易になる。この例では、1から9までのスイッチ素子はそれぞれ所定の時間間隔で順次、高電圧電源部906からの高電圧が印加され、それがサイクリックに続く。図9(B)は、電極901の分割部にスイッチ素子を介して電圧が印加される様子を示す図である。電極901の分割電極のある部分に電圧が印加されると、その電極部分だけでアークプラズマが発生する。電圧パルス波形のパルス間隔は、μsec程度であるため、全体としては、ほぼ一様にプラズマが発生する。
プラズマが発生している時間は、光や電圧・電流特性をモニターすれば測定できる。またその時間も制御できる。プラズマ処理を布全体に行うことができる。
図9に示した本実施例では、正極の電極901が分割されていたが、負極の電極902側を分割してもよいし、電極901、902をよもに分割するようにしてもよい。
また、電極901、902は、処理すべき布903を間に挟んで両側に設置されていたが、2つの電極を布に対して同じ側に配置し、電極間からプラズマを吹き出させて加工を行うようにしても良い。
図10は、本発明の他の実施例として、布帛1003の片側に置いた電極のみでプラズマを生成する構成の一例を示している。布帛1003は、図10の上側(X軸矢印方向)に送られる。これは、極性の異なる複数の平行平板電極1001、1002を交互に並べる。これを布帛1003の両側に設置している(Z軸方向参照)。
本実施例では、高圧電源がパルス駆動する。ガスカバー1005の背後側から作動ガス1009をそれぞれの電極1001、1002間に導入する。ガスカバー1005はステンレス等の金属材料が用いられる。平行平板に高圧を印加すると電極1101、1102間にプラズマが発生するが、ガス圧によってプラズマは、布1003側に押し出され、布1003と接触し、表面処理を行う。作動ガス1009は、ガスカバー1005の後ろ側から導入され、布帛1003とガスカバー1005の間の隙間から外に出る構成とされ、プラズマ発生部にはフレッシュな作動ガスが供給される。また、外部光源1004から光ファイバー1006を用いて、プラズマ及び布帛に電極背後から照射する(片側のみ)。図示されないが、ガスカバー1005の内側で作動ガスの上流側に紫外線ランプなどを設置しても良い。プラズマ発生部に照射することによって、安定してプラズマを精製し、プラズマ発生部全てに光照射が出来る。
上記実施例において、薬剤を強く付着させるための大気圧プラズマの生成に成功した。実験において、工業洗濯を行っても抗ウイルス作用が残っている布帛の開発にも成功した。実験を通じて、洗濯を行うと抗ウイルス作用が減じられることは避けられないことが分かった。なお、実験は病院などで利用する白衣の布を利用して行われた。この種の白衣は専門のクリーニング事業所で行われる。白衣の洗濯工程は、洗濯剤を入れての洗浄、すすぎ、乾燥、アイロン、包装と進む。これらの工程のいずれかで、薬剤を白衣(布帛)に着剤させることで、次回の洗濯までは特にその薬剤が洗い流されることはほとんど無い。例えば、白衣の乾燥後、アイロンは通常はのり付けするが、アイロンのりに薬剤を混入させるとか、「のり」とは別にもう一度薬剤をスプレーするなどして着剤させ、その後、アイロンを当てることなどである。また、アイロンを当てると温度上昇により、薬剤が分解される可能性があるため、アイロン後薬剤をスプレーする。あるいは、洗浄時やすすぎ時に薬剤を添加して作業を進めてもよい。抗ウイルス薬剤として例えばG2TAMαプラスが用いられる。
本発明においては、抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施し、前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗ウイルス加工用の薬剤を付着させ、前記繊維のクリーニング工程で、前記繊維に抗ウイルス性の薬剤を着材させる、繊維の抗ウイルス化方法が提供される。
以上、本発明を上記実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成にのみ制限されるものでなく、本発明の範囲内で当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
101 抗菌剤
102 ゼオライト
103 混合物
104 高温圧力容器
105 布
106 薬剤
201 抗菌剤
202 ゼオライト
203 混合物
204 温度制御容器
205、206 ローラー
207 布
301 布
302 プラズマ処理
303 表面活性化された布
304 薬剤加工処理
305 抗菌・抗ウイルス加工布
401 プラズマ真空容器
402、403 電極
404 プラズマ
405、406 ロール
407 布
408、409 フィードスルー
410 電源
411 作動ガス
501 ガラス室(ビニールハウス等)
502、503 電極
504 プラズマ
505 ガス・カバー
506、507 ロール
508 ロールケース
509 布
510 電源
511 作動ガス
512 遮蔽ガス
513 取出口
702、703 電極
704 プラズマ
705 ガス・カバー
706、707 ロール
708、709 ロールケース
710 布
711、712 作動ガス
713、714 取出口
715 シール部
801、802 電極
803 紫外線LEDアレイ(又は高圧水銀灯)
804 布
805 プラズマ
806 高圧トランス
807 パルス電源
901 電極(分割電極)
902 電極
903 布
904 プラズマ
905 スイッチ部(スイッチ素子群)
906 高圧電圧部
1001、1002 電極
1003 布帛
1004 紫外光線
1005 ガスカバー
1006 光ファイバー
1007、1008 高圧電源&高圧トランス
1009 作動ガス
1201 中空繊維束
1202 圧力容器
1203 薬剤を含んだ水
1204、1205 シール部
1206 濾された水
1301 中空繊維
1302 撚線器
1303 布
1304、1305 ローラー
1401 縦糸
1402 横糸
1403 横糸押棒

Claims (32)

  1. 抗菌・抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施す工程と、
    前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗菌・抗ウイルス加工用の薬剤加工処理を施す工程と、
    を含む、ことを特徴とする抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  2. 前記プラズマ処理を減圧プラズマ法で行う、ことを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  3. 減圧容器内で、1方のロールからの繊維を他方のロールで巻き取る間に、前記プラズマ処理を施す、ことを特徴とする請求項2記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  4. 前記プラズマ処理を、大気圧プラズマで行う、ことを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  5. ガラス室内で、1方のロールからの繊維を他方のロールで巻き取るまでの搬送経路上に配設され、作動ガスが供給されるガスカバー内に設けられた電極によりプラズマを発生させ、前記繊維を、前記電極で発生したプラズマに曝露させる、ことを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  6. 前記プラズマ処理の前処理として、
    前記1方のロールがロールケースに収容され、
    前記ロールケースを真空引きした後前記ロールケースに作動ガスが導入される処理を少なくとも1回行う、ことを特徴とする請求項5記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  7. 前記他方のロールをロールケース内に収容し、
    前記プラズマ処理後の繊維を、前記ロールケース内に収容された前記他方のロールで巻き取る、ことを特徴とする請求項5記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  8. 前記ロールケース内に収容された一方のロールから取り出された繊維は、プラズマ処理前に、作動ガスに曝露される、ことを特徴とする請求項5記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  9. 前記繊維を間に挟んで対向配置された電極間に、高電圧パルスを印加してプラズマを発生させる、ことを特徴とする請求項1又は5記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  10. 前記対向配置された電極の一方、又は両方が、複数の電極に分割され、
    前記分割された複数の電極に、高電圧パルスを、スイッチを介して順次供給する、ことを特徴とする請求項9記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  11. 前記対向配置された電極は、前記繊維の搬送方向に直交する向きが長手方向とされ、前記長手方向に沿って、複数の電極に分割されている、ことを特徴とする請求項10記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  12. 前記作動ガスが供給されるガスカバー内において、正極、負極の電源の対を複数対、前記繊維の搬送方向に対して、一側、又は、両側に配置し、紫外光源からの紫外光をガスカバー内のプラズマ発生部に導入する、ことを特徴とする請求項5記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  13. プラズマ発生部に、紫外光を照射する、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一に記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  14. 前記繊維が、ポリエステル繊維を含む合成繊維を含む、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一に記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  15. 前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、染料による加工処理を施す、ことを特徴とする請求項1記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  16. 抗菌・抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施す手段を備え、
    前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗菌・抗ウイルス用の薬剤加工処理を施すことで、抗菌・抗ウイルス性繊維を製造する、ことを特徴とする抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  17. 減圧プラズマ法によりプラズマを発生する手段を備えている、ことを特徴とする請求項16記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  18. 減圧容器を備え、
    前記減圧容器内において、1方のロールからの繊維を他方のロールで巻き取る間に、プラズマ処理を施す、ことを特徴とする請求項16記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  19. 前記加工対象の繊維の前記プラズマ処理を、大気圧プラズマで行う、ことを特徴とする請求項16記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  20. ガラス室を備え、
    前記ガラス室内において、
    1方のロールからの繊維を、他方のロールで巻き取るまでの搬送経路上に、作動ガスが供給されるガスカバーを備え、
    前記ガスカバーに配設された電極によりプラズマを発生し、前記繊維を前記発生したプラズマに曝露させる、ことを特徴とする請求項16記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  21. 前記プラズマ処理の前処理として、
    前記1方のロールがロールケースに収容され、
    前記ロールケースは、真空引きされた後作動ガスが導入されている、ことを特徴とする請求項20記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  22. 前記他方のロールをロールケース内に収容し、
    前記プラズマ処理後の繊維を、前記ロールケース内に収容された前記他方のロールで巻き取る、ことを特徴とする請求項20記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  23. 前記ロールケース内に収容された一方のロールから取り出された繊維は、プラズマ処理前に、作動ガスに曝露される、ことを特徴とする請求項20記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  24. 前記繊維を間に挟んで対向配置された電極間に、高電圧パルスを印加してプラズマを発生させる、ことを特徴とする請求項16又は20記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  25. 前記対向配置された電極の一方、又は両方が、複数の電極に分割され、
    前記分割された複数の電極に、高電圧パルスを、スイッチを介して順次供給する、ことを特徴とする請求項24記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  26. 前記対向配置された電極は、前記繊維の搬送方向に直交する向きが長手方向とされ、前記長手方向に沿って、複数の電極に分割されている、ことを特徴とする請求項25記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  27. 作動ガスが供給されるガスカバー内において、正極、負極の電源の対を複数対、前記繊維の搬送方向に対して、一側、又は、両側に配置し、紫外光源からの紫外光をガスカバー内のプラズマ発生部に導入する、ことを特徴とする請求項20記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  28. プラズマ発生部に、紫外光を照射する手段を備えている、ことを特徴とする請求項16乃至25のいずれか一に記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造装置。
  29. クリーニング工程で、前記繊維に、少なくとも抗ウイルス性の薬剤を着材させる請求項1乃至15のいずれか1項記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  30. アイロン時、
    前記薬剤を添加したアイロンののりを用いるか、
    前記薬剤を添加したアイロンののりを用い、さらに前記薬剤のスプレーを用いる、請求項29記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  31. アイロンの後、前記繊維に、前記薬剤をスプレーする、請求項29又は30記載の抗菌・抗ウイルス性繊維の製造方法。
  32. 抗ウイルス加工対象の繊維にプラズマ処理を施す工程と、
    前記プラズマ処理で表面活性化した前記繊維に対して、抗ウイルス加工用の薬剤を付着させる工程と、
    前記繊維のクリーニング工程で、前記繊維に抗ウイルス性の薬剤を着材させる工程と、 を含む、繊維の抗ウイルス化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106555329A (zh) * 2016-10-21 2017-04-05 上海纳米技术及应用国家工程研究中心有限公司 一种用超声辐射法制备抗菌涤纶的方法
KR102072163B1 (ko) * 2019-04-12 2020-01-31 박영희 플라즈마를 이용한 항균방취용 천연섬유의 제조방법

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