JP2010064017A - 微生物によるシアン浄化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】汚染サイトの環境に応じて単独でまたは公知のバイオレメディエーションと組合せて、効率的にシアン化合物を浄化することができる新規バイオレメディエーション手法を提供する。
【解決手段】バイオスティミュレーションの手法によるシアン浄化対象物の浄化方法において、該対象物にアルデヒド類及び/又はアルコール類を供給することを特徴とする、浄化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、微生物を利用したバイオレメディエーション、特にバイオスティミュレーションの手法による、シアン化合物により汚染された浄化対象物の浄化方法に関する。
シアン化合物は土壌汚染対策法に第二種特定有害物質(重金属類)に指定されており、青酸カリに代表されるように生物に対する毒性が非常に高いことから、同法における地下水中の環境基準は「検出されないこと」と定められている。
シアン化合物は金属加工事業所、ガス製造所(石炭乾留所)、化学事業所等様々な産業において使用もしくは副生成物として発生することから、これらの事業所から誤って地盤中に漏洩するリスクが懸念される。事実、平成3年から17年度までのシアン化合物汚染による環境基準の超過事例は196件に及び、第二種特定有害物質における超過事例全体の5.5%を占めると報告されている。但し、汚染調査がなされていない、もしくは結果が公表されていない事業所を考慮すると、汚染サイト数の潜在性は高い可能性が考えられる。
一般にシアン化合物は水溶性が高いことから、一度地下水中に放出されるとその流れによって短時間で広範囲に汚染が拡散することが懸念される。このように汚染が拡散してしまった範囲に対しては、コストの面・環境影響への面を考慮すると原位置での対策(非掘削、すなわち現場型)が適切なものとなる。
このような背景から、現在までに、バイオレメディエーションの手法を利用した種々のシアン化合物浄化方法が報告されている。
現在までに報告されている好気性シアン浄化微生物を利用したバイオレメディエーションは、一部には、汚染サイトに存在するシアン浄化微生物を増殖・活性化するために、酸素(又は空気)や栄養塩(窒素源、リン源など)を供給することを基礎としている(特許文献3及び非特許文献1参照)。また、シアン化合物の単独汚染の場合は石油等の汚染と異なって極端に有機物量が限られることから、酸素や栄養塩の供給に加えてシアン浄化微生物が利用しやすい有機物を供給することや(特許文献1)、シアン化合物の浄化を促進する酵素又は該酵素を産生する微生物を供給することにより(特許文献2)、シアン化合物の浄化の促進を図っている。
例えば特許文献1は、好気的条件下にてシアン化合物を浄化する従属栄養微生物を活性化させる目的で、グルコース・フルクトース・スクロース等の糖類をシアン化合物汚染サイトに供給することを特徴とする原位置バイオレメディエーションを開示している。供給した糖類は炭素源として使用されるが、その過程で不足する窒素源を補うためにシアン浄化微生物がシアン化合物をアンモニウムイオンにまでに分解し、これを最終的な窒素源として取り込む。このようなメカニズムは共代謝と呼ばれるものであり、この代謝形態を利用して土着の微生物によるシアン化合物分解が促進される。
また特許文献2は、ロダニーズ酵素が触媒するシアン解毒化反応を活性化する目的で、シアン汚染サイトにチオ硫酸塩を供給することを特徴とするシアン化合物の無害化方法を開示している。
特許第3702462号 特開2006-281053 特開2005-131533 高畑陽ら,第38回日本水環境学会年会講演集, p.344, 2004.
上記特許文献1に記載した糖類の供給によるシアン浄化微生物の活性化に基づくバイオレメディエーションは、下記式(I)のシアン浄化メカニズム(Kunz DA et al., (1992) Appl Environ Microbiol. Jun; 58(6): 2022-9及びFernandez RF et al. (2004) Appl Environ Microbiol. Jan; 70(1): 121-8を参照)を利用している。
Figure 2010064017
この手法においては、供給される糖類自体が微生物にとって消費されやすい炭素源であり、シアン浄化微生物と浄化能力を持たない微生物間において炭素源の競合が起こりやすくなる。また、糖類の分解には多量の酸素消費が伴うことから、糖類の供給により急激な水中の酸素が消費され、好気的なシアン分解反応が阻害される場合がある。そのため、本技術を用いてシアン化合物を効率に浄化するためには、高純度の酸素を同時に供給する必要があると記載されているが、高純度の酸素は助燃性が高いため安全性の面で取り扱いが難しく、また高価であるため浄化実施には多大なコストを費やすといった問題がある。
上記特許文献2に記載したチオ硫酸塩の供給によるロダニーズ酵素が触媒する解毒化反応の活性化に基づくバイオレメディエーションは、下記式(II)のシアン浄化メカニズム(Singleton DR et al., (1988) Appl Environ Microbiol. Nov;54(11):2866-2867参照)を利用している。
Figure 2010064017
この手法については、汚染サイトによってはロダニーズ酵素を保有する微生物の相対数もしくは絶対数が少ないため、同技術によるシアン化合物浄化の促進効果が得られないケースが散在するといった問題がある。
一方で、これまでに報告されているシアン浄化微生物は、汚染サイトごとによって異なり、多種多様な微生物がシアン化合物の浄化に関わることが明らかとなっている(図1参照)(片山美津瑠ら、第13回地下水・土壌汚染とその防止対策に関する研究集会講演集、pp.431-434、2007)。さらに浄化速度及びチオ硫酸塩による浄化促進効果の有無もサイトごとに異なっている。これらの事実は、上記のような糖類の供給やチオ硫酸塩の供給に基づくシアン化合物のバイオレメディエーションは、個々のサイト中に生息するシアン浄化微生物の種類など、汚染サイトの環境によっては必ずしも有効ではないことを示唆している。
そこで、本発明は、従来のバイオレメディエーション手法に関連する不利益がなく、汚染サイトの環境に応じて単独でまたは上記のような公知のバイオレメディエーションと組合せて、効率的にシアン化合物を浄化することができる新規バイオレメディエーション手法を提供することを目的とする。
現在までに、上記以外の微生物によるシアン浄化メカニズムとして、下記式(III)で示されるものが知られている(Allen J, Storobel G A (1966) Can. J. Microbiol. 12:414-416及びSakai T et al., Agric. Biol. Chem. 45:2053-2062参照)。
Figure 2010064017
そこで、本発明者らは、上記反応経路を活性化させる目的で、アルデヒド類又はアルコール類をシアン化合物汚染地下水に供給したところ、シアン化合物が効率的に分解されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
したがって、本発明は以下の特徴を包含する。
(1) シアン化合物により汚染された浄化対象物を該対象物中に生息する微生物を活用して浄化する方法において、該浄化対象物にアルデヒド類及び/又はアルコール類を供給することを特徴とする、前記浄化方法。
(2) 原位置浄化方式にて実施することを特徴とする上記(1)記載の浄化方法。
(3) リン及び/又は窒素から選択される栄養塩をさらに供給することを特徴とする上記(1)記載の浄化方法。
(4) 空気をさらに供給することを特徴とする上記(1)記載の浄化方法。
(5) 人工的に増殖させたシアン浄化微生物をさらに供給することを特徴とする上記(1)記載の浄化方法。
(6) 前記浄化対象物は、シアン化合物で汚染された地下水であることを特徴とする上記(1)記載の浄化方法。
本発明に係る浄化方法によれば、浄化対象物のシアン化合物を効率的に分解することができる。例えば、本発明に係る浄化方法によれば、シアン化合物によって汚染された地下水を原位置にて浄化することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、微生物を利用したバイオレメディエーションの手法を利用した、シアン化合物により汚染された浄化対象物(以下、シアン浄化対象物ともいう)の浄化方法(以下、本発明の方法という)に関する。
本発明において、シアン化合物とは、無機シアン化合物及び有機シアン化合物のいずれをも意味する。これらのシアン化合物には、金属シアノ錯体、ニトリル化合物等が含まれる。金属シアノ錯体としては、これに限定されるものではないが、鉄シアノ錯体、銅シアノ錯体、銀シアノ錯体及びニッケルシアノ錯体が挙げられる。また、ニトリル化合物としては、これに限定されるものではないがアセトニトリル、ジニトリル類、トリニトリル類が挙げられる。
本発明の方法の適用対象であるシアン浄化対象物は、シアン化合物を含有するものであればいかなるものであってもよく、例えばこれに限定されるものではないが、シアン化合物で汚染された地下水、土壌、表層水、産業廃水、河川水などが挙げられる。本発明の適用に最も適したシアン浄化対象物はシアン化合物で汚染された地下水である。
本発明は、具体的には、バイオスティミュレーションの手法を利用する。バイオスティミュレーションとは、汚染サイトに生育する汚染物質分解微生物群を活用して汚染物質の浄化を行う手法であり、汚染物質分解微生物群を増殖・活性化したり、汚染物質分解反応を促進する物質を供給することを含んでいる。
したがって、本発明の方法は、原位置(in situ)浄化方式での実施に特に適している。しかし、本発明の方法は、必ずしもこの方式にて実施する必要なく、例えば地下汚染領域から取り出したシアン浄化対象物(例えば、揚水した地下水、エアーの吸引回収時に混入した地下水、スパージング井戸や配管等に流入してきた地下水など)に対して実施してもよい。なお、本明細書で使用する「原位置浄化方式」とは、汚染領域からシアン浄化対象物を取り出すことなく、その場でシアン浄化対象物の浄化を行う方式を指す。
具体的に、本発明の方法は、バイオスティミュレーションの手法によるシアン浄化対象物の浄化方法において、アルデヒド類をシアン浄化対象物に供給することを特徴とする。本発明の方法において、アルデヒド類の供給は、シアン浄化微生物による下記式(III)の化学反応式によって表されるシアン分解経路の活性化をもたらす。
Figure 2010064017
すなわち、本発明の方法は、アルデヒド類の存在下においてシアン化合物を無害な窒素ガスと二酸化炭素(又は炭酸)に好気的に分解することができる方法である。
また、アルコール類は、環境中に広く生育しているアルコール酸化微生物によって容易にアルデヒド類まで酸化されることから、本発明の方法において、アルコール類の供給によっても同様にシアン分解経路を活性化することができる。
上記化学反応式に表記されているアルデヒド類はホルムアルデヒドであるが、これは例示目的で示しているに過ぎず、本発明の方法において使用することができるアルデヒド類はこれに限定されるものではない。したがって、本発明の方法において、一般式R-CHOで表されるアルデヒドであればいずれも使用することができ、これに限定されるものではないが、例えばアセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、アルドース類などを使用することができる。特に水溶性が高く、比較的生物毒性が低いアセトアルデヒドを使用することが好ましい。
また、本発明の方法において使用することができるアルコール類は、炭化水素骨格にOH基(ヒドロキシル基)が付加された化合物であればいずれを用いてもよく、これに限定さえるものではないが、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセロール、ブタンジオール等を用いることができる。特に水溶性が高い低級アルコールで、安価なエタノールを使用することが好ましい。
本発明の方法において、アルデヒド類及び/又はアルコール類と共に、シアン浄化対象物中に生息するシアン浄化微生物群の増殖・活性化を促進する物質を供給することが好ましい。
そのような物質としては、微生物の増殖・活性化に有用な栄養塩を挙げることができる。栄養塩の供給は、シアン浄化対象物中に存在するシアン浄化微生物の増殖・活性化をもたらし、その結果、シアン化合物の分解を促進することができる。供給することができる栄養塩としては、バイオスティミュレーションの手法において当業者に一般的に知られる栄養塩、例えば窒素、リンなどが挙げられる。
本発明の方法において、アルデヒド類及び/又はアルコール類と共に酸素(又は空気)を供給することが好ましい。本発明の方法により活性化されるシアン分解経路は、上記式(III)からも明らかな通り、酸素を要する反応経路であることから、空気(又は酸素)の供給により、汚染サイトに生息する好気性のシアン浄化微生物の増殖・活性化を促進できるだけでなく、シアン分解反応経路を促進することもできる。
本発明の方法において、アルデヒド類及び/又はアルコール類と共に、外部で培養したシアン浄化微生物を供給することもできる。これにより、シアン浄化微生物によるシアン化合物の分解効率をさらに高めることができる。なお、このような外部で培養したシアン浄化微生物を供給する手法は、一般的にバイオオーギュメンテーションと称される。
外部から供給することができるシアン浄化微生物は、シアン浄化対象物中に生息する微生物群を単離し、これを培養したものであってもよいし、別のシアン汚染サイトから単離した微生物群を培養したものであってもよい。また、シアン分解能を有することが知られる既知の微生物種又は微生物株を培養したものを供給することもできる。そのような微生物種として、これに限定されるものではないが、例えばEscherichia coli、Bacillus pumilus、Arthrobacter crystallopoietes、Nocardioides fulvus、Starkeya novelia、Azotobacter vinelandii、Pseudomonas fluorescens、Pseudomonas stutzeri、Alcaligenes xylosoxidans、Thiobacillus thioparus、Ralstonia eutrophaなどが挙げられる。またシアン分解能を有する微生物株としては、これに限定されるものではないが、例えばArthrobacter crystallopoietes HG-1株、Nocardioides fulvus HG-3株及びHG-2株、Starkeya novelia TC-2株(FERM P-20354)、Pseudomonas stutzeri RB1株、Ralstonia eutropha RB-4株などが挙げられる。また、遺伝子工学的技術によってシアン分解効率やシアン浄化対象物中での生育能力が高められた遺伝子改変型微生物を供給することもできる。
本発明の方法を原位置浄化方式にて実施する場合には、原位置の環境を把握するサイトキャラクタリゼーション、微生物を利用したシアン化合物汚染の修復可能性を調べるフラスコ試験、現地施工の設計に必要なデータ(施工技術、コスト、時間など)を取得するカラム試験、あるいはライシメータ試験など、当業者に公知の事前評価を予め実施しておくことが好ましい。
例えば、原位置浄化方式にてシアン化合物により汚染された地下浄化対象物(例えば地下水)を効率よく浄化する際には、アルデヒド類及び/又はアルコール類等を地下浄化対象物へ供給することになる。その供給手段は、浄化対象となる地下浄化対象物の状況や、カラム試験又はライシメータ試験の結果を踏まえて、最適なものを設計し施工する。
なお、この地下汚染対象物へ供給するアルデヒド類及び/又はアルコール類、その他栄養塩、酸素等の供給濃度は、利用しようとするシアン浄化微生物の特性や、サイトキャラクタリゼーションをはじめとする事前評価の結果に応じて変化することがある。
本発明の方法において、アルデヒド類及び/又はアルコール類の好ましい供給濃度は、シアン化合物10mg/Lに対して、炭素換算で5〜10mg/L、より好ましくは10〜50mg/L、最も好ましくは50〜100mg/Lである。アルデヒド類及び/又はアルコール類の供給濃度が炭素換算で100mg/Lを超えると、添加した有機物とシアン化合物の分解との間の溶存酸素の競合により、有機物の好気的消費に伴った溶存酸素の低下が見られシアン化合物の好気分解反応が抑制されるからであり、炭素換算で5mg/L未満であると化学量論式から算出される反応効率が100%の理論値を下回るからである。
本発明の方法において、アルコール類はアルコール酸化微生物に限って、アルデヒド類は有機酸生産菌に限って消費・代謝される化合物であることから、不特定多数の微生物による炭素源の競合は起こりにくく、急激な酸素濃度の低下も回避できる。また低分子量のアルコール類及びアルデヒド類は水に溶解しやすい特長を有していることから、他の促進法と比べて効率よくシアン化合物で汚染された水中に供給できるという利点を有する。
ここでは鉄シアノ錯体によって汚染された2種類の地下水(それぞれA・Bと記載する)を使用して、アルコール類・アルデヒド類の1つであるエタノールとアセトアルデヒドの供給による浄化促進効果を確認した。実施手順及び結果を以下の通りに記載する。
試験方法
2種類の汚染地下水を30mlサイズの試験管に10mlずつ分注し、栄養塩として窒素の終濃度が200mg/L、リンが40mg/Lとなるように塩化アンモニウム、リン酸ニ水素カリウム、リン酸水素ニカリウムをそれぞれ添加した。
つづいて、炭素換算で100mg/Lとなるように試験管内の地下水にエタノールもしくはアセトアルデヒドを供給した。比較対照として、エタノールの代わりに糖蜜を供給した条件と、有機物を一切添加せず濃縮栄養塩のみの供給とした条件(コントロール)を設定した。各条件ともブチルゴム栓及びスクリューキャップにて密栓し、30℃の恒温室内に静置して培養した。
試験結果
試験開始から6日後、12日後の培養地下水中における全シアン化合物濃度変化を図2に示す。全シアン化合物濃度の測定にあたっては、まず適宜希釈した検液を酸性蒸留法によって前処理をし、ピリジンカルボン酸発色による吸光光度法により分析した。各試験管中の全シアン化合物濃度の経時変化を図2に、試験開始12日後におけるシアン除去率を表1に示す。これらの結果より、エタノールとアセトアルデヒドを供給した条件では他の条件と比べて高いシアン分解が示された。よって、アルコール類によるシアン分解の促進化が確認され、その単位炭素あたりの効果は糖類よりも優れている可能性が示された。
Figure 2010064017
図1はシアン浄化微生物の16S rDNA配列に基づく系統樹を示す。 図2は、実施例で行ったシアン浄化試験におけるシアン濃度の経時変化を示す。

Claims (5)

  1. シアン化合物により汚染された浄化対象物を該対象物中に生息する微生物を活用して浄化する方法において、該浄化対象物にアルデヒド類及び/又はアルコール類を供給することを特徴とする、前記浄化方法。
  2. 原位置浄化方式にて実施することを特徴とする請求項1記載の浄化方法。
  3. リン及び/又は窒素から選択される栄養塩をさらに供給することを特徴とする請求項1記載の浄化方法。
  4. 空気をさらに供給することを特徴とする請求項1記載の浄化方法。
  5. 人工的に増殖させたシアン浄化微生物をさらに供給することを特徴とする請求項1記載の浄化方法。
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