JP2010051373A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、液晶表示装置の透過度を悪くすることなく、面白みのある多様な演出を行うことが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】 本発明の遊技機は、遊技に関する演出画像を表示する演出画像表示手段と、演出画像表示手段上の一部に設けられ、演出画像を立体的に視認できる立体フィルムと、立体フィルムの位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段と、演出を制御する演出制御手段と、演出画像表示手段の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段と、を備え、演出制御手段は、位置座標データ記憶手段に記憶された立体フィルムの位置座標データを参照して、演出画像データ記憶手段に記憶された特定のオブジェクトデータに応じて、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することを特徴とする。
【選択図】 図35
【解決手段】 本発明の遊技機は、遊技に関する演出画像を表示する演出画像表示手段と、演出画像表示手段上の一部に設けられ、演出画像を立体的に視認できる立体フィルムと、立体フィルムの位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段と、演出を制御する演出制御手段と、演出画像表示手段の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段と、を備え、演出制御手段は、位置座標データ記憶手段に記憶された立体フィルムの位置座標データを参照して、演出画像データ記憶手段に記憶された特定のオブジェクトデータに応じて、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することを特徴とする。
【選択図】 図35
Description
本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの周面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、メダル等)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートレバーと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップボタンと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートレバー及びストップボタンにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御部と、を備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、パチスロと呼ばれる遊技機が知られている。この時、停止した各リールの図柄(以下「停止図柄」という)の組合せが所定の入賞態様(入賞役)になれば、メダル、コイン等の遊技媒体を払い出すことで遊技者に利益を付与する。
このような遊技機には、複数種類の入賞役が設定されている。例えば、入賞したとき、所定数のメダルを払い出すと共に、通常の状態である「一般遊技状態」よりも条件の良い遊技状態を所定期間発生させる特定の入賞役が設けられる。このような特定の入賞役としては、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える特別増加入賞役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える特別入賞役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)とがある。これらBB及びRBは、まとめて一般に「ボーナス」と称される。また、入賞したとき、1回のメダルの払い出しで終わる入賞役を、一般に「小役」と称している。
また、このような遊技機において、回転リールの停止時に入賞役を構成する図柄が入賞判定ライン上に揃うのは、遊技機の内部抽籤で入賞役に当籤したとき(具体的には、マイクロコンピュータでの乱数抽出による抽籤で当籤したとき)に限られる。また、遊技者によるリールの停止操作が可能な遊技機では、内部抽籤で入賞役に当籤(以下、「内部当籤」という)し、且つ、遊技者による停止操作が所定のタイミングでなされたときに、入賞役を構成する図柄が入賞判定ライン上に揃うように制御される。
そこで、このような遊技機において、遊技者が停止操作をタイミングよく行えるように、回転リールの図柄を、図柄の特定部分が手前側に飛び出して見えるように回転リールの外周面側に立体フィルムを貼着することにより、特定の図柄を強調して表示する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、図柄がフィルムを介して見たときに立体的に見えるようにしたステレオ印刷を施すことにより、回転リールの回転中において図柄が変化するように表示する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、回転リールに設けた発光体の外周面に画像を組み込んだ立体フィルムを貼着する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。この遊技機によれば、発光体は、内部抽籤で入賞役に当籤したときに発光し、且つ発光時に画像が飛び出して視認することができるため、内部当籤したときにのみ迫力ある立体画像となるので期待感が充足される。
また、近時の遊技機には、ゲーム性を向上させるために前面パネルに液晶表示装置を設け、この液晶表示装置により種々の演出を行うようにしているものがある(例えば、特許文献4参照)。
特開2001−624号公報
特開2001−87449号公報
実用新案登録第3100660号公報
特開2002−58792号公報
しかしながら、上記回転リールの図柄に立体フィルムを貼着することにより、図柄が立体フィルムを介して見たときに立体的に見えるように演出した場合に、表示される図柄が限られているため、その演出態様が単調となる可能性があるという問題がある。また、液晶表示装置の前面に立体フィルムを設ける場合には、立体フィルムを設けた部分は、透過度が悪くなるという問題がある。
そこで、本発明は、上述した点を鑑みてなされたものであり、液晶表示装置の透過度を悪くすることなく、面白みのある多様な演出を行うことが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明の遊技機は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の遊技機は、遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段(例えば、後述のスタートスイッチ6S)と、開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、複数の当籤役から内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、後述の図25のステップS5の処理、後述の主制御回路71)と、遊技に関する演出画像を表示する演出画像表示手段(例えば、後述の液晶表示装置5)と、演出画像表示手段上の一部に設けられ、演出画像表示手段に表示された演出画像を立体的に視認できる立体フィルム(例えば、後述の立体フィルム150)と、演出画像表示手段上に設けられた立体フィルムの位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段(例えば、後述のサブROM(Read Only Memory)82)と、演出画像表示手段による演出を制御する演出制御手段(例えば、後述の副制御回路72)と、演出画像表示手段の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段(例えば、後述のサブROM82)と、を備え、演出制御手段は、位置座標データ記憶手段に記憶された立体フィルムの位置座標データを参照して、演出画像データ記憶手段に記憶された特定のオブジェクトデータに応じて、特定のオブジェクトを演出画像表示手段の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することを特徴とする。
この遊技機によれば、演出画像表示手段の一部に立体フィルムを設けることにより、演出画像表示手段の透過度が悪くなるといった問題を解決することができる。また、立体フィルムの位置座標データを参照して、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより、特定のオブジェクトを立体的に視認することができるので、面白みのある多様な演出を行うことができる。
本発明の遊技機は、演出画像データ記憶手段は、特定のオブジェクトを、立体的に表示するためにエンコードされている画像と、エンコードされていない画像の2つの画像データを記憶しており、演出制御手段は、演出画像表示手段の少なくとも立体フィルムが設けられている画像表示領域に特定のオブジェクトを表示する場合には、演出画像データ記憶手段に記憶されたエンコードされた画像データに応じて、特定のオブジェクトを演出画像表示手段に表示することを特徴とする。
この遊技機によれば、立体フィルムが設けられている画像表示領域に特定のオブジェクトを表示する場合に、エンコードされた画像データに応じて、特定のオブジェクトを表示することにより、特定のオブジェクトを立体的に視認することができるので、面白みのある多様な演出を行うことができる。
本発明の遊技機は、特定のオブジェクトデータは、動画像データであり、演出制御手段は、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを演出画像表示手段の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データをエンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理と、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを演出画像表示手段の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理とを、内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役の状態に応じて選択的に実行することを特徴とする。
この遊技機によれば、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理と、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理とを、決定される内部当籤役の状態に応じて選択的に実行する。従って、ボーナスが内部当籤した場合には、第1の処理が実行される確率が高く、非当籤の場合には、第2の処理が実行される確率が高くなるように第1の処理又は第2の処理を選択的に実行することにより、内部当籤役に対する期待感を十分に高めることができ、面白みのある多様な演出を行うことが可能な遊技機を提供することができる。
本発明の遊技機によれば、液晶表示装置の透過度を悪くすることなく、面白みのある多様な演出を行うことができる遊技機を提供することができる。
<パチスロの機能フロー>
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)の機能フローについて説明する。
本発明の遊技機に係る実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、本実施の形態における遊技機(以下、パチスロ)の機能フローについて説明する。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー6が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段101は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。尚、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
続いて、複数のリール3L、3C、3Rの回転が行われた後で、遊技者によりストップボタン7L、7C、7Rが押されると、リール停止制御手段102は、内部当籤役とストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングとに基づいて、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ1では、基本的に、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリール3L、3C、3Rの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリール3L、3C、3Rの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段102は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ライン8a〜8eに沿って極力表示されるようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されることがないようにリール3L、3C、3Rの回転を停止する。
こうして、複数のリール3L、3C、3Rの回転がすべて停止されると、入賞判定手段103は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ1における1回の遊技として行われる。
また、パチスロ1では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置5により行う映像の表示、各種ランプ29により行う光の出力、スピーカ21L、21Rにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
遊技者によりスタートレバー6が操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段104は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段105は、リール3L、3C、3Rの回転が開始されるとき、各リール3L、3C、3Rの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ1では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
本発明に係るパチスロ1は、さらに次の特徴を備える。
液晶表示装置5上の一部に設けられ、液晶表示装置5に表示された演出画像を立体的に視認できる立体フィルムと、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルムの位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段と、液晶表示装置5による演出を制御する演出制御手段と、液晶表示装置5の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段と、を備える。
演出制御手段は、位置座標データ記憶手段に記憶された立体フィルムの位置座標データを参照して、演出画像データ記憶手段に記憶された特定のオブジェクトデータに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示する。
演出画像データ記憶手段は、特定のオブジェクトを、立体的に表示するためにエンコードされている画像と、エンコードされていない画像の2つの画像データを記憶しており、演出制御手段は、液晶表示装置5の少なくとも立体フィルムが設けられている画像表示領域に特定のオブジェクトを表示する場合には、演出画像データ記憶手段に記憶されたエンコードされた画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5に表示する。
また、特定のオブジェクトデータは、動画像データであり、演出制御手段は、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データをエンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理と、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理とを、決定される内部当籤役の状態に応じて選択的に実行する。
パチスロ1の機能フローについての説明は以上である。次に、図2及び図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
<パチスロの外部構造>
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
図2は、本実施の形態におけるパチスロ1の外部構造を示す。
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。各リール3L、3C、3Rは、円筒状のフレームの周面に、複数の図柄(例えば21個)が回転方向に沿って連続的に配された帯状のシートを貼り付けて構成されている。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置5が設けられている。本実施の形態では、液晶表示装置5は、遊技に関する演出画像を表示する演出画像表示手段として機能する。液晶表示装置5は、図柄表示領域4L、4C、4Rを含む表示画面23を備え、正面から見て3つのリール3L、3C、3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。図柄表示領域4L、4C、4Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応して設けられており、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rを透過することが可能な構成を備えている。
つまり、図柄表示領域4L、4C、4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。また、本実施の形態では、図柄表示領域4L、4C、4Rを含めた表示画面23の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
また、液晶表示装置5上の一部には、液晶表示装置5に表示された演出画像を立体的に視認できる立体フィルム150が設けられている。
立体フィルム150は、保護シート状のプラスチック製フィルムで、立体的に表示するためにエンコードした動画像や静止画を奥行きつきで視認することができ、エンコードされていない通常の動画像や静止画には影響がなく視認することが可能なフィルムである。
図柄表示領域4L、4C、4R(以下、表示窓)は、その背後に設けられたリール3L、3C、3Rの回転が停止されたとき、リール3L、3C、3Rの表面に配された複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。また、各表示窓4L、4C、4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の実施形態では、各表示窓の上段を組合せてなるトップライン8a、各表示窓の中段を組合せてなるセンターライン8b、各表示窓の下段を組合せてなるボトムライン8c、左表示窓の上段、中表示窓の中段及び右表示窓の下段を組合せてなるクロスダウンライン8d、左表示窓の下段、中表示窓の中段及び右表示窓の上段を組合せてなるクロスアップライン8eの5つを入賞判定ライン8a〜8eとして設けている。
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、所定枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン12は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリール3L、3C、3Rの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7L、7C、7Rは、3つのリール3L、3C、3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L、3C、3Rの回転を停止するために設けられる。
7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ29(LED等)は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L、21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のメダル払出装置40の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
<パチスロの内部構造>
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
図3は、本実施の形態におけるパチスロ1の内部構造を示す。フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1a内部の構造が現れた状態が示されている。
キャビネット2内部の上方には、主制御回路71を構成する基板(以下、主基板)が設けられている。主制御回路71は、内部当籤役の決定、リール3L、3C、3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路71の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の中央には、3つのリール3L、3C、3Rが設けられている。各リール3L、3C、3Rのそれぞれには、所定の減速比をもったギアを介して後述のステッピングモータ49L、49C、49Rが接続されている。
3つのリール3L、3C、3Rの左側には、副制御回路72を構成する基板(以下、副基板)が設けられている。副制御回路72は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路72の具体的な構成は後述する。
キャビネット1a内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置40(以下、ホッパー)が設けられている。ホッパー40の左側には、パチスロが有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置25が設けられている。
フロントドア1b裏側の中央、表示窓4L、4C、4R、の下方には、セレクタ26が設けられている。セレクタ26は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。尚、セレクタ26内においてメダルが通過する経路上には、後述のメダルセンサ22Sが設けられており、適正なメダルが通過したことを検出する。
パチスロ1の構造についての説明は以上である。次に、図4及び図5を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。本実施の形態におけるパチスロは、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
図4は、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、CPU(Central Processing Unit)31(以下、メインCPU)、ROM(Read Only Memory)32(以下、メインROM)及びRAM(Random Access Memory)33(以下、メインRAM)により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L、49C、49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L、7C、7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。本実施の形態では、スタートスイッチ6Sは、遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段として機能する。
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルが前述のセレクタ26内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49L、49C、49R、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路39は、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられたステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動を制御する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リール3L、3C、3Rが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L、3C、3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ49L、49C、49Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3L、3C、3Rに伝達される。ステッピングモータ49L、49C、49Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール3L、3C、3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49L、49C、49Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール3L、3C、3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール3L、3C、3Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー40に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
図5は、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成を示す。
副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路72は、基本的に、CPU81(以下、サブCPU)、ROM82(以下、サブROM)、RAM83(以下、サブRAM)、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP88(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM89及びA/D変換器90及びアンプ91を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。本実施の形態では、サブROM82は、立体フィルム150の位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段として、液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段として機能する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ29による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L、21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、立体フィルム150の位置座標データを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21L、21R及びランプ29が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87は、サブROM82に記憶された位置座標データを参照して、特定のオブジェクトデータに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられている画像表示領域に表示するように、指定されたアニメーションデータに従って映像を作成する。
また、サブCPU81、DSP88、オーディオRAM89、A/D変換器90及びアンプ91は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L、21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ29の点灯及び消灯を行う。
パチスロ1が備える回路の構成についての説明は以上である。次に、図6〜図12を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L、3C、3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。図柄配置テーブルは、各リール3L、3C、3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓内の中段に存在する図柄の位置を「0」として、リール3L、3C、3Rの回転方向に進む順に、各図柄の位置に対して「0」〜「20」をそれぞれ割り当てている。したがって、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたかを管理しつつ、図柄配置テーブルを参照することによって、主として表示窓の中段に存在する図柄の位置及びその図柄の種類を常に管理することが可能となっている。
図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。本実施の形態では、入賞判定ライン8a〜8eに沿って各リール3L、3C、3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞と判定され、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役と、払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、各リールの図柄「ベル」が入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されたとき、表示役として「ベル(00000010)」が決定される。
また、払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役としてチェリー、ベル又はスイカが決定されたときメダルの払い出しが行われる。また、払出枚数は、投入枚数に応じて規定されており、基本的に投入枚数が少ないときの方がより多くの払出枚数が決定される。
また、表示役としてリプレイが決定されたとき、再遊技の作動が行われる。表示役としてBBが決定されたとき、ボーナスの作動が行われる。尚、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合には、いわゆる「ハズレ」となる。
図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた各種格納領域に格納するデータを規定している。
作動中フラグは、作動が行われるボーナスの種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスの種類としてBB(第1種特別役物に係る役物連続作動装置)及びRB(第1種特別役物)を設けている。RBの作動は、BBの作動が行われている間、連続的に行われる。
BBの作動は、規定枚数に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。RBの作動は、規定回数に達する遊技が行われた場合、規定回数に達する入賞が有った場合、又は、BBの作動が終了した場合の何れかによって終了する。ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスの終了契機となる上記規定枚数或いは上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。
より具体的には、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当ボーナスの作動が終了する。
図9及び図10を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。尚、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図9は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10は、RB作動中用内部抽籤テーブルを示す。本実施の形態では、ボーナスの作動が行われているか否かといった状況に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
図11及び図12を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示を許可する各リールの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。尚、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。
図11は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。図12は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスの作動に係る内部当籤役を規定している。
メインROM32に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図13〜図15を参照して、メインRAM33に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
<メインRAMに記憶されているデータテーブルの構成>
図13を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
図13を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、前述の1バイトのデータにより表される内部当籤役を格納する。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せの表示が許可される。尚、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。
尚、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。ビットに「1」が立っているとき、該当する図柄の組合せが入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示されたことになる。
図14を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
前述の抽籤の結果、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定されたときは、これが持越役格納領域に格納される。持越役格納領域に格納されたボーナスの作動に係る内部当籤役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ライン8a〜8eに表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、前述の抽籤の結果にかかわらず、これが内部当籤役格納領域に格納される。
図15を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。
作動中フラグ格納領域は、1バイトからなる作動中フラグを格納する。作動中フラグは、各ビットに対して固有のボーナスが割り当てられている。ビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスの作動が行われている。尚、全ビットが「0」であるときの状態を一般遊技状態と定義する。
メインRAM33に設けられる各種格納領域の構成についての説明は以上である。次に、図16〜図20を参照して、サブROM82に記憶されているデータテーブルの構成について説明する。本実施の形態では、サブROM82には、位置座標データテーブル、演出画像データテーブル、特定のオブジェクトデータテーブル、実行処理テーブル等のデータテーブルが記憶されている。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
図16を参照して、位置座標データテーブルについて説明する。位置座標データテーブルは、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標と、位置座標の対応する位置座標データを規定している。
図16を参照して、位置座標データテーブルについて説明する。位置座標データテーブルは、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標と、位置座標の対応する位置座標データを規定している。
位置座標データテーブルは、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられている画像表示領域に表示する際に参照される。立体フィルム150の位置座標は、液晶表示装置5内における立体フィルム150が設けられた位置をXY座標によって表している。具体的には、立体フィルム150の4つの角のうち、左下方の角を座標1、左上方の角を座標2とし、座標1及び座標2に対応した位置座標データが決定される。例えば、立体フィルム150が設けられた座標1が(10,0)、座標2が(10,2)の場合には、位置座標データ11と決定され、位置座標データ11を参照して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられている画像表示領域に表示する。本実施の形態では、立体フィルム150はリール3L、3C、3Rを避けた複数の位置に設けることができるように、位置座標データテーブルが規定されている。
次に、図17を参照して、演出画像データテーブルについて説明する。演出画像データテーブルは、内部当籤役と、内部当籤役に対応した特定のオブジェクトデータを規定している。
演出画像データテーブルは、液晶表示装置5に表示する特定のオブジェクトを決定する際に用いられる。具体的には、内部当籤役が決定されると、決定された内部当籤役に基づいて、特定のオブジェクトデータが決定される。例えば、内部当籤役が「チェリー」の場合には、「特定のオブジェクトデータA」が決定され、決定された「特定のオブジェクトデータA」に応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5に表示する。
次に、図18を参照して、特定のオブジェクトデータテーブルについて説明する。特定のオブジェクトデータテーブルは、特定のオブジェクトデータと、特定のオブジェクトデータに対応する2つの画像データを規定している。
特定のオブジェクトデータテーブルは、液晶表示装置5に表示する特定のオブジェクトデータに対応する画像データを決定する際に用いられる。具体的には、特定のオブジェクトデータは、立体的に表示するためにエンコードされているエンコード有りの画像データと、エンコードされていないエンコード無しの画像データの2つの画像データを記憶している。例えば、表示する特定オブジェクトデータが「特定のオブジェクトデータA」の場合、立体的に表示しない場合には、エンコード無しの「a1」に基づいて画像データを決定し、立体フィルム150が設けられた画像表示領域に立体的に表示する場合には、エンコード有りの「a2」に基づいて画像データを決定し、画像表示領域に表示する。
本実施の形態では、特定のオブジェクトデータは、決定された内部当籤役の種類を報知する動画像データが含まれている。そのため、狙うべき図柄の組合せを知る、或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
次に、図19及び図20を参照して、実行処理テーブルについて説明する。実行処理テーブルは、実行処理と、実行処理に対応する抽籤値とを規定している。
実行処理は、第1の処理と、第2の処理が規定されている。第1の処理とは、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域から、立体フィルム150の設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データをエンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する処理である。
一方、第2の処理とは、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域から、立体フィルム150の設けられている画像表示領域に移動して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域に移動すると同時に、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する処理である。
決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役又はハズレの場合には、実行処理用の乱数値が抽出される。実行処理用の乱数値が抽出されると、第1の実行処理及び第2の実行処理の中から今回実行する処理を抽籤により決定する。したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられた実行処理が決定されて実行される確率が高い。
図19は、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定された場合の実行処理テーブルを示す。図20は、内部当籤役がハズレである非当籤の場合の実行処理テーブルを示す。ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定された場合の実行処理テーブルは、特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理が実行される確率が高くなるように抽籤値が大きく規定されている(図19参照)。非当籤の場合の実行処理テーブルは、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理が実行される確率が高くなるように抽籤値が大きく規定されている(図20参照)。
ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定された場合には、第1の処理が実行される確率が高いため、遊技者は、特定のオブジェクトが立体フィルム150の設けられている画像表示領域に立体化されて表示されると、ボーナスの作動に係る内部当籤役が決定された可能性が高いと感じるので、ボーナスへの期待感の向上が図られる。
サブROM82に記憶されているデータテーブルの内容についての説明は以上である。次に、図21を参照して液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標について説明する。
<立体フィルムの位置座標>
図21を参照して、立体フィルム150の位置座標について説明する。同図(a)は、液晶表示装置5上の座標を示す図である。同図(b)は、液晶表示装置5上の立体フィルム150の位置座標を示す図である。
図21を参照して、立体フィルム150の位置座標について説明する。同図(a)は、液晶表示装置5上の座標を示す図である。同図(b)は、液晶表示装置5上の立体フィルム150の位置座標を示す図である。
図21(a)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23内における立体フィルム150が設けられた位置をXY座標によって表すことにより、立体フィルム150の設けられた位置を特定することができる。立体フィルム150の設けられた位置座標を特定すると、位置座標データテーブル(図16参照)の中から特定された位置に対応する位置座標データを参照し、立体フィルム150が設けられている画像表示領域に特定のオブジェクトを立体的に表示することが可能である。本実施の形態では、立体フィルム150はリール3L、3C、3Rを避けた複数の位置に設けることが可能である。
図21(b)に示すように、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の4つの角のうち、左下方の角の座標が(10,0)、左上方の角の座標2が(10,2)の場合には、立体フィルム150が設けられた位置座標を示すデータは位置座標データ11と決定され(図16参照)、位置座標データ11を参照し、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに特定のオブジェクトを表示する。
液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標の特定は、予め立体フィルム150の位置座標をパチスロ毎にサブROM82又はサブRAM83に記憶し、パチスロ毎に異なる位置座標に立体フィルム150を設けることが可能である。
本実施の形態では、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150を異なる位置座標に移動することが考えられる場合には、液晶表示装置5の端から等間隔に赤外線を出し、液晶表示装置5上に赤外線の網を形成することにより、立体フィルム150により光が遮られた場所をXY座標で特定し、特定したXY座標をサブRAM83に一時記憶するように構成することが可能である。また、パチスロ1に電源が投入されたときに、立体フィルム150を設ける位置座標を入力する画面を液晶表示装置5に表示し、タッチパネル等でXY座標を入力することで特定し、特定したXY座標をサブRAM83に一時記憶するように構成することが可能である。
液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標についての説明は以上である。次に、図22〜図24を参照して液晶表示装置5に表示される演出画像の例について説明する。
<液晶表示装置の表示例>
図22を参照して、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例について説明する。図22は、液晶表示装置5に表示される内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトの例である。同図(a)は、決定された内部当籤役が「スイカ」の場合に液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例である。同図(b)は、決定された内部当籤役が「チェリー」の場合に、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例である。
図22を参照して、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例について説明する。図22は、液晶表示装置5に表示される内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトの例である。同図(a)は、決定された内部当籤役が「スイカ」の場合に液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例である。同図(b)は、決定された内部当籤役が「チェリー」の場合に、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例である。
図22(a)に示すように、内部当籤役が決定されると、リール3L、3C、3Rに図柄の組合せが表示される前のタイミングで、決定された内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトが表示される。ここでは、決定された内部当籤役が「スイカ」の場合に、内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトの例を示す。同図(a)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23の左下方には、かえるのキャラクタ110が頭にスイカの図柄112をのせている特定のオブジェクトが表示され、決定された内部当籤役が「スイカ」であることを報知している。
また、図22(a)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23に表示する特定のオブジェクトが、立体フィルム150の設けられていない画像表示領域151bに表示する場合には、立体的に表示するためのエンコードがされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを表示するため、特定のオブジェクトは立体化されていない状態で表示される。
図22(b)に示すように、内部当籤役が決定されると、リール3L、3C、3Rに図柄の組合せが表示される前のタイミングで、決定された内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトが表示される。ここでは、決定された内部当籤役が「チェリー」の場合に、内部当籤役を報知する演出画像の特定のオブジェクトの例を示す。同図(b)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23の右下方には、かえるのキャラクタ110がチェリーの図柄113を口にはさんだ特定のオブジェクトが表示され、決定された内部当籤役が「チェリー」であることを報知している。
また、図22(b)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23に表示する特定のオブジェクトが、立体フィルム150の設けられている画像表示領域151aに表示する場合には、立体的に表示するためのエンコードがされている画像データに応じて、特定のオブジェクトを表示するため、特定のオブジェクトは立体化された状態で表示される。
次に、図23及び図24を参照して、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例について説明する。図23は、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役又はハズレの場合に液晶表示装置5に表示される動画像の例である。図24は、特定のオブジェクトが移動した場合に、液晶表示装置5に表示される演出画像の特定のオブジェクトの例である。
図23(a)に示すように、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役又はハズレの場合には、リール3L、3C、3Rに図柄の組合せが表示される前のタイミングで、決定された内部当籤役に対応する動画像が表示される。ここでは、立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bに、立体的に表示するためのエンコードがされていない特定のオブジェクトが表示される例を示す。同図(a)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23の右上方には、かっぱのキャラクタ115が表示され、左上方には、かえるのキャラクタ110がかっぱのキャラクタ115から逃げる特定のオブジェクトが表示される。
図23(b)に示すように、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役又はハズレの場合には、リール3L、3C、3Rに図柄の組合せが表示される前のタイミングで、決定された内部当籤役に対応する動画像が表示される。ここでは、立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aへ、立体的に表示するためのエンコードがされていない特定のオブジェクトが移動する例を示す。同図(b)に示すように、液晶表示装置5の表示画面23の右上方には、かっぱのキャラクタ115が表示され、左下方には、かえるのキャラクタ110がかっぱのキャラクタ115に発見されないように、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aへ逃げる特定のオブジェクトが表示される。
図24(a)に示すように、特定のオブジェクトが、立体フィルム150の設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aへ移動する。ここでは、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに特定のオブジェクトが移動すると同時に、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する場合の例を示す。同図(a)に示すように、かえるのキャラクタ110が、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aへ逃げてきた特定のオブジェクトが表示される。表示された特定のオブジェクトは、立体的に表示するためのエンコードがされていない特定のオブジェクトのため、立体化されていない状態で表示される。また、液晶表示装置5の表示画面23の右上方には、かっぱのキャラクタ115がかえるのキャラクタ110を発見する画像が表示され、内部当籤役がハズレであることを報知している。
図24(b)に示すように、特定のオブジェクトが、立体フィルム150の設けらていない画像表示領域151bから、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aへ移動する。ここでは、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに特定のオブジェクトが移動すると同時に、エンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する場合の例を示す。同図(a)に示すように、かえるのキャラクタ110が、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aへ逃げてきた特定のオブジェクトが表示される。表示された特定のオブジェクトは、立体的に表示するためのエンコードがされている特定のオブジェクトに差し替えられているため、立体化された状態で表示される。また、液晶表示装置5の表示画面23の右上方には、かっぱのキャラクタ115が7の図柄117を発見した画像が表示され、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役であることを報知している。
液晶表示装置5に表示される演出画像の例についての説明は以上である。次に、図25〜図31を参照して、主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容について説明する。
<主制御回路のメインCPUの制御によるメインフローチャート>
まず、図25を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等(図13参照)、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
まず、図25を参照して、メインCPU31の制御によるメインフローチャートについて説明する。パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(ステップS1)。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(ステップS2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等(図13参照)、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後で図26を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(ステップS3)。この処理では、メダルセンサ22Sやスタートスイッチ6Sの入力のチェック等が行われる。
次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM33に設けられた乱数値格納領域に格納する(ステップS4)。次に、メインCPU31は、後で図27を参照して説明する内部抽籤処理を行う(ステップS5)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。本実施の形態では、開始操作の検出に基づいて複数の当籤役から内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段として機能する。次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、全メインリール3L、3C、3Rの回転開始を要求する(ステップS7)。尚、全メインリール3L、3C、3Rの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図31)によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、各リール3L、3C、3Rの回転が開始される。
次に、メインCPU31は、後で図28を参照して説明するリール停止制御処理を行う(ステップS8)。この処理では、ストップスイッチ7Sの入力のチェックが行われ、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せを検索し、その結果に基づいて払出枚数等を決定する(ステップS9)。検索の結果、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示された図柄の組合せが図柄組合せテーブル(図7参照)により規定されている図柄の組合せと一致する場合、対応する表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS10)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(ステップS11)。決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(ステップS12)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS13)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS13:YES)、後で図30を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(ステップS14)。ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU31は、ステップS14の後、又は、ステップS13においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS13:NO)、後で図29を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(ステップS15)。ボーナスの作動を開始するか否かがチェックされる。この処理が終了すると、ステップS2に移る。
次に、図26を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS31)。自動投入カウンタは0であると判別したときには(ステップS31:YES)、メダル通過許可を行う(ステップS32)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われ、セレクタ26内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS31:NO)、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(ステップS33)。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(ステップS34)。ステップS33及びステップS34は再遊技を行うための処理である。
メインCPU31は、ステップS32又はステップS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(ステップS35)。次に、メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS36)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには(ステップS36:YES)、投入枚数カウンタの最大値を変更する(ステップS37)。例えば、最大値が2に変更される。
メインCPU31は、ステップS37の後、又は、ステップS36においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには(ステップS36:NO)、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(ステップS38)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには(ステップS38:YES)、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS39)。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS39:NO)、投入枚数カウンタを1加算する(ステップS40)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに5を格納する(ステップS41)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS42)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、ステップS39において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには(ステップS39:YES)、クレジットカウンタを1加算する(ステップS43)。メインCPU31は、ステップS43の後、ステップS42の後、又は、ステップS38においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには(ステップS38:NO)、ベットスイッチ12Sのチェックを行う(ステップS44)。ベットボタン12に対応する数値が投入枚数カウンタに加算される一方でクレジットカウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(ステップS45)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには(ステップS45:NO)、ステップS38に移る一方で、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには(ステップS45:YES)、スタートスイッチ6Sはオンであるか否かを判別する(ステップS46)。
メインCPU31は、スタートスイッチ6Sはオンではないと判別したときには(ステップS46:NO)、ステップS38に移る一方で、スタートスイッチ6Sはオンであると判別したときには(ステップS46:YES)、メダル通過禁止を行う(ステップS47)。セレクタ26のソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図27を参照して、内部抽籤処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9、図10参照)及び抽籤回数を決定する(ステップS61)。作動中フラグ格納領域(図15参照)が参照され、ボーナスの作動の有無等に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。尚、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(ステップS62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(ステップS63)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図9、図10参照)を参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(ステップS64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(ステップS65)。次に、メインCPU31は、桁かりが行われたか否かを判別する(ステップS66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには(ステップS66:NO)、抽籤回数を1減算し、当籤番号を1加算する(ステップS67)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(ステップS68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには(ステップS68:NO)、ステップS64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには(ステップS68:YES)、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(ステップS69)。
メインCPU31は、ステップS66において桁かりが行われたと判別したときには(ステップS66:YES)、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(ステップS70)。メインCPU31は、ステップS70又はステップS69の後で、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図11参照)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS71)。
次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図13参照)に格納する(ステップS72)。次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図14参照)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(ステップS73)。メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータは0であると判別したときは(ステップS73:YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図12参照)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(ステップS74)。次に、メインCPU31は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(ステップS75)。
メインCPU31は、ステップS75の後、又は、ステップS73において持越役格納領域(図14参照)に格納されているデータは0ではないと判別したときには(ステップS73:NO)、持越役格納領域と内部当籤役格納領域(図13参照)との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS76)。つまり、ボーナスの作動に係る内部当籤役の持ち越しが行われる。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
次に、図28を参照して、リール停止制御処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたか否かを判別する(ステップS101)。メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されていないと判別したときには(ステップS101:NO)、これが押されるまで待機する。
メインCPU31は、有効なストップボタン7L、7C、7Rが押されたと判別したときには(ステップS101:YES)、該当ストップボタン7L、7C、7Rの操作を無効化する(ステップS102)。各ストップボタン7L、7C、7Rの有効及び無効の状態は、メインRAM33に設けられた所定の格納領域において管理される。
次に、メインCPU31は、チェック回数として5をセットする(ステップS103)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「4」としていることから、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置を含め、そこから4個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。つまり、「0」、「1」、「2」、「3」及び「4」の5つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
次に、メインCPU31は、内部当籤役に基づいて、ストップボタン7L、7C、7Rが押されたときに該当表示窓4L、4C、4Rの中段にある図柄の位置(以下、停止開始位置)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄の位置の中で、最も優先順位の高い図柄の位置を検索する(ステップS104)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン8a〜8eに沿って表示することが可能となる図柄の位置が、最も優先順位の高い図柄の位置として決定される。
次に、メインCPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定する(ステップS105)。停止開始位置から上記最も優先順位の高い図柄の位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。次に、メインCPU31は、停止予定位置待ちへ移行する(ステップS106)。停止予定位置待ちへ移行すると、後述の割込処理によってステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御され、最も優先順位の高い図柄の位置が該当表示窓の中段に到達するのを待って該当リール3L、3C、3Rの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS107)。リール停止コマンドは、停止したリール3L、3C、3Rの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。
次に、メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあるか否かを判別する(ステップS108)。つまり、まだ回転中のリール3L、3C、3Rがあるか否かが判別される。メインCPU31は、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがあると判別したときには(ステップS108:YES)、S101に移る一方で、操作が有効なストップボタン7L、7C、7Rがないと判別したときには(ステップS108:NO)、リール停止制御処理を終了する。
次に、図29を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、表示役はBBであるか否かを判別する(ステップS121)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには(ステップS121:YES)、ボーナス作動時テーブル(図8参照)を参照し、BB作動時処理を行う(ステップS122)。この処理では、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに所定値がセットされる。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域(図14参照)をクリアする(ステップS123)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS124)。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
メインCPU31は、ステップS121において表示役はBBではないと判別したときには(ステップS121:NO)、表示役はリプレイであるか否かを判別する(ステップS125)。メインCPU31は、表示役はリプレイであると判別したときには(ステップS125:YES)、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(ステップS126)。
メインCPU31は、ステップS125において表示役はリプレイではないと判別したときには(ステップS125:NO)、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS127)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS127:NO)、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、BB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS127:YES)、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS128)。
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには(ステップS128:YES)、ボーナス作動チェック処理を終了する一方で、RB作動中フラグはオンではないと判別したときには(ステップS128:NO)、ボーナス作動時テーブル(図8参照)を参照し、RB作動時処理を行う(ステップS129)。この処理では、RB作動中フラグがオンにされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタに所定値がセットされる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図28を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS141)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには(ステップS141:YES)、BB終了時処理を行う(ステップS142)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフされ、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路72に対して送信する(ステップS143)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
メインCPUは、S141においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS141:NO)、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタを更新する(ステップS144)。遊技可能回数カウンタが1減算され、また、入賞が有った場合に入賞可能回数カウンタが1減算される。次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(ステップS145)。
メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには(ステップS145:NO)、ボーナス終了チェック処理を終了する一方で、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには(ステップS145:YES)、RB終了時処理を行う(ステップS146)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図31を参照して、メインCPU31の制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(ステップS161)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS162)。この処理では、ストップスイッチ7S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(ステップS163)。この処理では、全リール3L、3C、3Rの回転開始が要求されたときに、各リール3L、3C、3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当リール3L、3C、3Rの回転が滑り駒数分継続するのを待ってその回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49L、49C、49Rの駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(ステップS164)。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(ステップS165)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
主制御回路71のメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図32〜図35を参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
<副制御回路のサブCPUによって実行されるプログラムフロー>
図32を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(ステップS301)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、そのコマンドの種別を抽出する(ステップS302)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS303)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには(ステップS303:NO)、ステップS301に移る一方で、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには(ステップS303:YES)、メッセージキューに格納し(ステップS304)、ステップS301に移る。
次に、図33を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS311)。次に、サブCPU81は、メッセージは有るか否かを判別する(ステップS312)。サブCPU81は、メッセージは有ると判別したときには(ステップS312:YES)、メッセージから遊技情報を複写する(ステップS313)。例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリール3L、3C、3Rの種別、表示役、作動中フラグ等といった各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図34を参照して説明する演出内容決定処理を行う(ステップS314)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの登録等が行われる。
サブCPU81は、ステップS314の後、又は、ステップS312においてメッセージは無かったと判別したときには(ステップS312:NO)、アニメーションデータの登録を行う(S315)。次に、サブCPU81は、サウンドデータの登録を行う(ステップS316)。次に、サブCPU81は、ランプデータの登録を行う(ステップS317)。アニメーションデータの登録、サウンドデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において登録された演出データに基づいて行われる。この処理が終了すると、ステップS311に移る。
次に、図34を参照して、サブCPU81により実行される演出内容決定処理のフローチャートについて説明する。はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS321)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したときには(ステップS321:YES)、後で図35を参照して説明する特定のオブジェクトデータ決定処理を行う(ステップS322)。この処理では、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標データ(図16参照)を参照して、内部当籤役に対応する特定のオブジェクトデータ(図17参照)に応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5に表示する。
このように、立体フィルム150の位置座標データ(図17参照)を参照して、特定のオブジェクトを液晶表示装置5上の立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに表示することにより、立体的に視認することができるので、面白みのある多様な演出を行うことが可能である。
次に、サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS321:NO)、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS323)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには(ステップS323:YES)、登録されている演出番号とストップボタン7L、7C、7Rの種別に基づいて、停止時の演出データを登録する(ステップS324)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS323:NO)、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS325)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには(ステップS325:YES)、登録されている演出番号に基づいて、表示時の演出データを登録する(ステップS326)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS325:NO)、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS327)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには(ステップS327:YES)、ボーナス開始用の演出データを登録する(ステップS328)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS327:NO)、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(ステップS329)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには(ステップS329:NO)、演出内容決定処理を終了する一方で、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには(ステップS329:YES)、ボーナス終了用の演出データを登録する(ステップS330)。この処理が終了すると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図35を参照して、特定のオブジェクト決定処理について説明する。はじめに、サブCPU81は、内部当籤役はBB又はハズレか否かを判別する(ステップS341)。具体的には、サブCPU81は、ボーナスの作動に係る内部当籤役又は内部当籤役がハズレであるか否かを判別する。サブCPU81は、内部当籤役はBB又はハズレであると判別したときには(ステップS341:YES)、位置座標データを参照して特定のオブジェクトデータを決定する(ステップS342)。具体的には、サブCPU81は、サブROM82に記憶されている演出画像データテーブル(図17参照)を参照して、ボーナスの作動に係る内部当籤役又は内部当籤役がハズレの場合に対応する「特定のオブジェクトデータE」を決定する。
また、位置座標データ(図16参照)を参照して、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標データを参照する。例えば、図21(b)に示す位置座標に立体フィルム150を設けた場合には、位置座標データ11を参照して、「特定のオブジェクトデータE」の中から特定のオブジェクトデータを決定する(図17参照)。
ボーナスの作動に係る内部当籤役又は内部当籤役がハズレの場合に対応する特定のオブジェクトデータは、位置座標データを参照して、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150の設けられている画像表示領域151aに移動する動画像データである(図23参照)。
また、特定のオブジェクトデータには、立体的に表示するためにエンコードされているエンコード有りの画像データと、エンコードされていない画像の2つの画像データが特定のオブジェクトデータテーブル(図18参照)に規定されている。
次に、サブCPU81は、特定のオブジェクトデータに基づいて演出番号を決定し、登録する(ステップS343)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU81は、第1の処理又は第2の処理を決定する(ステップS344)。具体的には、サブCPU81は、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る当籤役の場合には、特定のオブジェクトの動きが、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると、立体化された状態で停止する第1の処理が実行される確率が高くなるように抽籤値が大きく規定されている実行処理テーブル(図19参照)を参照して、実行処理用の乱数値を抽出し、第1の実行処理及び第2の実行処理の中から今回実行する処理を抽籤により決定する。
一方、決定された内部当籤役がハズレの場合には、特定のオブジェクトの動きが、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると、立体化されていない状態で停止する第2の処理が実行される確率が高くなるように抽籤値が大きく規定されている実行処理テーブル(図20参照)を参照して、実行処理用の乱数値を抽出し、第1の実行処理及び第2の実行処理の中から今回実行する処理を抽籤により決定する。
次に、サブCPU81は、第1の処理が決定されたか否かを判別する(ステップS345)。具体的には、サブCPU81は、ステップS345において、抽籤により決定された実行処理が第1の処理か否かを判別する。サブCPU81は、第1の処理が決定されたと判別したときには(ステップS345:YES)、立体フィルムが設けられた画像領域に表示する特定のオブジェクトを、エンコードされた画像データに差し替えて演出データを登録する(ステップS346)。
第1の処理が決定された場合には、サブCPU81は、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150の設けられている画像表示領域151aに移動して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると同時に、エンコードされていない画像データをエンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する演出データを登録する。登録されると、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aには、立体化された特定のオブジェクトが表示される(図24(b)参照)。この処理を終了すると、特定のオブジェクトデータ決定処理を終了する。
一方、サブCPU81は、第1の処理が決定されていないと判別したときには(ステップS345:NO)、立体フィルムが設けられた画像表示領域151aに表示する特定のオブジェクトを、エンコードされた画像データに差し替えて演出データを登録する(ステップS347)。
第2の処理が決定された場合には、サブCPU81は、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150の設けられている画像表示領域151aに移動して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると同時に、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する演出データを登録する。登録されると、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aには、立体化されていない特定のオブジェクトが表示される(図24(a)参照)。この処理を終了すると、特定のオブジェクトデータ決定処理を終了する。
このように、サブCPU81は、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると同時に、特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理と、特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理とを、決定される内部当籤役の状態に応じて選択的に実行する。従って、ボーナスが内部当籤した場合には、第1の処理が実行される確率が高く、非当籤の場合には、第2の処理が実行される確率が高くなるように、第1の処理又は第2の処理を選択的に実行することにより、内部当籤役に対する期待感を十分に高めることができ、面白みのある多様な演出を行うことができる遊技機を提供することが可能である。
サブCPU81は、ステップS341において、内部当籤役はBB又はハズレではないと判別したときには(ステップS341:NO)、内部当籤役に基づいて特定のオブジェクトデータを決定する(ステップS348)。具体的には、サブCPU81は、決定された内部当籤役に基づいて、演出画像データテーブル(図17参照)から内部当籤役に対応した特定のオブジェクトデータを決定する。
次に、サブCPU81は、特定のオブジェクトデータに基づいて演出番号を決定し、登録する(ステップS349)。演出番号は、今回において実行する演出内容を指定するデータである。
次に、サブCPU81は、位置座標データを参照する(ステップS350)。具体的には、サブCPU81は、位置座標データ(図16参照)を参照して、液晶表示装置5上に設けられた立体フィルム150の位置座標データを参照する。例えば、図21(b)に示す位置座標に立体フィルム150を設けた場合には、位置座標データ11を参照する。
次に、サブCPU81は、決定された特定のオブジェクトは、立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示するか否かを判別する(ステップS351)。具体的には、サブCPU81は、ステップS348において決定された特定のオブジェクトデータに応じて、液晶表示装置5に表示する特定のオブジェクトが、位置座標データ(図16参照)を参照して、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに表示するか否かを判別する。
サブCPU81は、決定された特定のオブジェクトは、立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示すると判別したときには(ステップS351:YES)、特定のオブジェクトデータからエンコードされた特定のオブジェクトデータを登録する(ステップS352)。具体的には、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに表示する特定のオブジェクトデータを、特定のオブジェクトデータテーブル(図18参照)から、立体的に表示するためにエンコードされているエンコード有りの画像データを特定のオブジェクトデータをして登録する。登録されると、立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aには、内部当籤役に対応する立体化された特定のオブジェクトが表示される(図22(b)参照)。この処理を終了すると、特定のオブジェクトデータ決定処理を終了する。
一方、サブCPU81は、決定された特定のオブジェクトは、立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示しないと判別したときには(ステップS351:NO)、特定のオブジェクトデータからエンコードされていない特定のオブジェクトデータを登録する(ステップS353)。具体的には、立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bに表示する特定のオブジェクトデータを、特定のオブジェクトデータテーブル(図18参照)から、エンコードされていないエンコード無しの画像データを特定のオブジェクトデータをして登録する。登録されると、立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bには、内部当籤役に対応する立体化されていない特定のオブジェクトが表示される(図22(a)参照)。この処理を終了すると、特定のオブジェクトデータ決定処理を終了する。
これにより、立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに特定のオブジェクトを表示する場合に、エンコードされた画像データに応じて、特定のオブジェクトを表示するため、特定のオブジェクトを立体的に視認することができるので、面白みのある多様な演出を行うことができる。
本実施の形態によれば、液晶表示装置5の一部に立体フィルムを設けることにより、液晶表示装置5の透過度が悪くなるといった問題を解決することができる。また、立体フィルム150の位置座標データを参照して、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられている画像表示領域151aに表示することにより、特定のオブジェクトを立体的に視認することができるので、面白みのある多様な演出を行うことが可能である。
本実施の形態では、決定された内部当籤役がボーナスの作動に係る内部当籤役又はハズレの場合には、エンコードされていない画像データに応じて、特定のオブジェクトを液晶表示装置5の立体フィルム150が設けられていない画像表示領域151bから、立体フィルム150の設けられている画像表示領域151aに移動する動画像が表示される場合について説明したが、これに限定されず、他の内部当籤役が決定された場合に表示される特定のオブジェクトデータも動画像表示されるように構成してもよい。
本実施の形態では、特定のオブジェクトを立体フィルム150が設けられた画像表示領域151aに移動すると同時に、エンコードされていない画像データをエンコードされた画像データに差し替えて特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する演出データを登録する場合について説明したが、これに限定されず、予め、特定のオブジェクトデータテーブルに、立体化された状態で停止する動画像をオブジェクトデータとして記憶するように構成してもよい。
本実施の形態に係る遊技機は、複数の図柄の変動表示を停止して表示される図柄に基づいて特定の入賞態様が成立するように、遊技者の操作により変動表示を停止可能に構成されているパチスロの場合について説明したが、これに限定されず、遊技機は、コインやメダル、遊技球、トークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技するものであってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更が可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 パチスロ
3L、3C、3R リール
6 スタートレバー
7L、7C、7R ストップボタン
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
49L、49C、49R ステッピングモータ
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
84 レンタリングプロセッサ
85 描画用RAM
150 立体フィルム
3L、3C、3R リール
6 スタートレバー
7L、7C、7R ストップボタン
31 メインCPU
32 メインROM
33 メインRAM
49L、49C、49R ステッピングモータ
71 主制御回路
72 副制御回路
81 サブCPU
82 サブROM
83 サブRAM
84 レンタリングプロセッサ
85 描画用RAM
150 立体フィルム
Claims (3)
- 遊技の開始操作の検出を行う開始操作検出手段と、
前記開始操作検出手段により行われる開始操作の検出に基づいて、複数の当籤役から内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段と、
遊技に関する演出画像を表示する演出画像表示手段と、
前記演出画像表示手段上の一部に設けられ、前記演出画像表示手段に表示された演出画像を立体的に視認できる立体フィルムと、
前記演出画像表示手段上に設けられた前記立体フィルムの位置座標データを記憶する位置座標データ記憶手段と、
前記演出画像表示手段による演出を制御する演出制御手段と、
前記演出画像表示手段の前記立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することにより立体的に視認できる演出画像の特定のオブジェクトデータを記憶する演出画像データ記憶手段と、を備え、
前記演出制御手段は、前記位置座標データ記憶手段に記憶された立体フィルムの位置座標データを参照して、前記演出画像データ記憶手段に記憶された特定のオブジェクトデータに応じて、前記特定のオブジェクトを前記演出画像表示手段の立体フィルムが設けられている画像表示領域に表示することを特徴とする遊技機。 - 前記演出画像データ記憶手段は、前記特定のオブジェクトを、立体的に表示するためにエンコードされている画像と、エンコードされていない画像の2つの画像データを記憶しており、
前記演出制御手段は、前記演出画像表示手段の少なくとも前記立体フィルムが設けられている画像表示領域に前記特定のオブジェクトを表示する場合には、前記演出画像データ記憶手段に記憶されたエンコードされた画像データに応じて、前記特定のオブジェクトを前記演出画像表示手段に表示することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記特定のオブジェクトデータは、動画像データであり、
前記演出制御手段は、前記エンコードされていない画像データに応じて、前記特定のオブジェクトを前記演出画像表示手段の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、前記立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、前記特定のオブジェクトを前記立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、前記エンコードされていない画像データを前記エンコードされた画像データに差し替えて前記特定のオブジェクトの動きが立体化された状態で停止する第1の処理と、
前記エンコードされていない画像データに応じて、前記特定のオブジェクトを前記演出画像表示手段の立体フィルムが設けられていない画像表示領域から、前記立体フィルムの設けられている画像表示領域に移動して、前記特定のオブジェクトを前記立体フィルムが設けられた画像表示領域に移動すると同時に、前記エンコードされていない画像データに応じて、前記特定のオブジェクトの動きが立体化されていない状態で停止する第2の処理とを、前記内部当籤役決定手段により決定される内部当籤役の状態に応じて選択的に実行することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216816A JP2010051373A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008216816A JP2010051373A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010051373A true JP2010051373A (ja) | 2010-03-11 |
Family
ID=42067936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008216816A Pending JP2010051373A (ja) | 2008-08-26 | 2008-08-26 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010051373A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014147520A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2016104289A (ja) * | 2016-03-01 | 2016-06-09 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
-
2008
- 2008-08-26 JP JP2008216816A patent/JP2010051373A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014147520A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Sanyo Product Co Ltd | 遊技機 |
JP2016104289A (ja) * | 2016-03-01 | 2016-06-09 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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