JP2010025779A - 位置検出システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でありながら、高速に対象物の位置を検出することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】第1光源1及び第2光源1は面光源となっている。第1光源1及び第2光源からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する。第1光源1からの光の周期的変化と、第2光源2からの光の周期的変化との間には、位相差が設定される。受光部3は、第1光源1からの光と、第2光源2からの光との混合光を受け取る。第1光源1からの光と第2光源2からの光のそれぞれの強度は、受光部3が混合光を受け取る位置に応じて、異なる位相で変化する。算出部4は、受光部3で受け取った混合光の周期的強度変化と、第1光源1又は第2光源2から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、受光部3の位置を算出する。
【選択図】図1
【解決手段】第1光源1及び第2光源1は面光源となっている。第1光源1及び第2光源からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する。第1光源1からの光の周期的変化と、第2光源2からの光の周期的変化との間には、位相差が設定される。受光部3は、第1光源1からの光と、第2光源2からの光との混合光を受け取る。第1光源1からの光と第2光源2からの光のそれぞれの強度は、受光部3が混合光を受け取る位置に応じて、異なる位相で変化する。算出部4は、受光部3で受け取った混合光の周期的強度変化と、第1光源1又は第2光源2から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、受光部3の位置を算出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、位置検出システムに関するものである。より詳しくは、本発明は、光を利用して対象物の位置を検出するシステムに関するものである。
ユーザがいつでも、どこでも必要に応じて、端末や環境に設置された情報機器等を通じ、情報の入出力を行うユビキタス・コンピューティングにおいて、環境がユーザや情報機器の位置や状況を把握できるようにすることは重要である。そこでこれまでユーザや物体の位置を計測する方法として、RFID(Radio Frequency IDentification)による手法や動画撮影カメラと画像解析技術によるマーカの計測、超音波などによる距離測定などの方法が提案されてきた。しかし、これらの方法は、計測結果が離散的であったり、装置構成が複雑になったり、使用可能な環境の制約が大きかったり、解析のために高性能のコンピュータが必要になったりするなど、簡便に利用できるとは言い難いものであった。
情報支援が浸透し必要なコンピューティングが、その時、その場所で容易に手に入るような社会、ユビキタス社会が実現されると、ユーザはさまざまなインタフェースを介して情報の入出力を行うだろう。その際、画一化されたインタフェースだけではなく、その場に最適化され、効果的な情報の入出力が可能となるインタフェースが求められる。このようなインタフェースは、単に情報の入出力が容易になるだけではなく、情報の入出力行為そのものを効果的に演出し、ユーザに新しい発見を提供することを可能にする。このような仕組みを実現する上で重要となるのは、
・基本的な機能は同一でも多様なデザインを可能とし、必要に応じて機能を組み合わせることが出来る端末やセンサの仕組み、
・必要に応じて情報機器が組み合さり機能する環境
などである。ユビキタス環境は、これの仕組みや環境が組み合わさることによって実現される。
・基本的な機能は同一でも多様なデザインを可能とし、必要に応じて機能を組み合わせることが出来る端末やセンサの仕組み、
・必要に応じて情報機器が組み合さり機能する環境
などである。ユビキタス環境は、これの仕組みや環境が組み合わさることによって実現される。
このような仕組みが実現されると、情報端末を通じて要求を環境にユーザが伝えるだけではなく、必要に応じて、ユーザの位置や行動を多様なセンサシステムで環境が検出できる。そして、ユーザの要求や状況、提供されるサービスの内容に応じて、環境を構成する情報家電やロボットなどの様々な情報機器が、ユーザに情報を提示する(下記非特許文献1)。
このような環境を実現する際には、ユーザの位置や、環境を構成する情報機器の位置を、環境が容易に把握できる仕組みが重要である。
ユビキタス・コンピューティング分野やヴァーチャル・リアリティ分野などにおいてこれまで様々な位置計測の手法が提案されている。いずれの手法でも環境側が「どこに、なにが」あるのかを把握するために位置計測が行なわれる。そこでアクティブ型やパッシブ型のRFID、2次元バーコードなどの画像マーカをユーザやオブジェクトに付与し、環境に設置した多数のRFIDリーダやカメラで検出する、もしくは逆にRFIDや画像マーカなどを環境に埋め込み、RFIDリーダやカメラをユーザやオブジェクトに取り付ける手法などが提案されている。
(IDタグ)
RFIDのIDは一意である。そこでユーザやオブジェクトにIDを付与し、環境に設置された複数のRFIDリーダで検出し、その結果や履歴を統合し、分析することでRFIDの位置や行動を推定することが出来る。中村らは室内でユーザに赤外線発信型のタグを装着し、環境側に設置した複数のRFID受信装置でIDを受信し、ユーザの位置や向いている方向を検出・推定する手法を提案している(下記非特許文献2)。
RFIDのIDは一意である。そこでユーザやオブジェクトにIDを付与し、環境に設置された複数のRFIDリーダで検出し、その結果や履歴を統合し、分析することでRFIDの位置や行動を推定することが出来る。中村らは室内でユーザに赤外線発信型のタグを装着し、環境側に設置した複数のRFID受信装置でIDを受信し、ユーザの位置や向いている方向を検出・推定する手法を提案している(下記非特許文献2)。
楠らはRFIDリーダがグリッド状に埋め込まれたテーブル型インタフェースを提案している(下記非特許文献2b)。平井らはユニットバスのさまざまな場所にRFIDリーダを埋め込み、RFIDを付与したふろおけなどの入浴用具の位置を検出することで浴室内のユーザの状況を推定する手法を提案している(下記非特許文献4)。
これらの手法の場合、計測のための環境は、多数の読み取り装置、それらを接続しデータを集積するためのネットワーク、ID の位置を推定するために必要となる読み取り装置の場所情報、推定のためのソフトウェアなどのさまざまな要素によって構成される。それを実際組み合せて構築するのは煩雑である。
一方これらとは逆の手法として、環境に埋め込まれたRFIDを読み取り装置で検出する手法が提案されている。読み取り装置が搭載された端末をユーザや物体に付与し、検出されたRFIDのIDを端末IDと共に環境側に伝えることで、環境側が端末の位置を把握することが出来る(下記非特許文献3)。しかし、この技術では、連続した位置の計測を行うためには、実空間上での位置と対応付けられたRFIDを高密度で埋め込む必要がある。また、端末には読み取りのための装置やネットワークで通信するための仕組みが必要となる。
(画像マーカ)
印刷された特殊な画像をカメラで撮影し、画像の種類や埋め込まれたIDを検出すると共に、カメラの画角内での画像の位置や大きさ、傾きなどを認識する手法が提案されている(下記非特許文献6及び7)。しかし、この技術には、以下のような課題がある。
・画像マーカには一定の大きさが必要となる。
・明るさが変化する環境では使用が難しいため、使用環境に対する制約がある。
・カメラを用いるため、検出と計測の速度がフレームレートに依存する。
・小さなバーコードを撮影して位置等を計測するためには、高解像度なカメラが必要となる。
・撮影された画像からバーコードを検出する際、高性能なコンピュータが必要となる。
印刷された特殊な画像をカメラで撮影し、画像の種類や埋め込まれたIDを検出すると共に、カメラの画角内での画像の位置や大きさ、傾きなどを認識する手法が提案されている(下記非特許文献6及び7)。しかし、この技術には、以下のような課題がある。
・画像マーカには一定の大きさが必要となる。
・明るさが変化する環境では使用が難しいため、使用環境に対する制約がある。
・カメラを用いるため、検出と計測の速度がフレームレートに依存する。
・小さなバーコードを撮影して位置等を計測するためには、高解像度なカメラが必要となる。
・撮影された画像からバーコードを検出する際、高性能なコンピュータが必要となる。
(空間への情報重畳による位置計測)
前述とは考え方の異なる手法として、ディスプレイやプロジェクタなどの画像提示装置を用い、実世界に光学パターンを重畳して提示し、受光装置でパターンを読み取ることで位置の計測を行なうDisplay-Based Computing (DBC)(下記非特許文献8及び9)と、RFIG(下記非特許文献10)とが提案されている。これらの手法の場合、IDは、受光装置を組込んだ装置が位置情報を環境に送信する際に、環境側に伝えられる。
前述とは考え方の異なる手法として、ディスプレイやプロジェクタなどの画像提示装置を用い、実世界に光学パターンを重畳して提示し、受光装置でパターンを読み取ることで位置の計測を行なうDisplay-Based Computing (DBC)(下記非特許文献8及び9)と、RFIG(下記非特許文献10)とが提案されている。これらの手法の場合、IDは、受光装置を組込んだ装置が位置情報を環境に送信する際に、環境側に伝えられる。
DBCは、パターンの提示に単純な光学系を用いることが可能である。さらに、通常の実空間や顕微下のような微小空間にも投影が可能である(下記非特許文献11)。しかし
・受光装置を高速で動かすためには、大きな光学パターンが必要になる、
・最初にキャリブレーションを行い、受光装置の絶対位置を把握する必要がある、
など、使用に際しての制約条件がある。またディスプレイやプロジェクタで目視できる指標を環境に投影するため、位置計測のための映像が見えてしまう。一方、RFIG はプロジェクタを用いて空間にGraycode を応用した明暗パターンを順次投影し、受光装置で明暗を読み取る。これによって、投影範囲内の位置をビットの列としてエンコードすることができる。しかし、徐々に細かくなるパターンを投影するため、1 回の計測において、bit 長に対応する長さの投影フレームが必要となり、高速な検出が難しい。
・受光装置を高速で動かすためには、大きな光学パターンが必要になる、
・最初にキャリブレーションを行い、受光装置の絶対位置を把握する必要がある、
など、使用に際しての制約条件がある。またディスプレイやプロジェクタで目視できる指標を環境に投影するため、位置計測のための映像が見えてしまう。一方、RFIG はプロジェクタを用いて空間にGraycode を応用した明暗パターンを順次投影し、受光装置で明暗を読み取る。これによって、投影範囲内の位置をビットの列としてエンコードすることができる。しかし、徐々に細かくなるパターンを投影するため、1 回の計測において、bit 長に対応する長さの投影フレームが必要となり、高速な検出が難しい。
(信号場を用いた位置検出)
信号の位相差を利用して位置を検出する手法として、磁気の場合はレゾルバやポヒマスが提案されている。また光による場合は、近接センサ(下記非特許文献12)や3次元位置姿勢センサ(下記非特許文献13)がある。近接センサはその名の通り近距離でしか使用できない。また、位相差を検出してから距離を算出するまでに計算コストがかかる。位置姿勢センサは、位相差を算出するために光源の点滅周期と同期したサンプリングを行う必要がある。これらに対してレゾルバは、使用している媒体は異なるが、位相差を角度に換算すればそのままステータの角度となる。サンプリングレートは信号源の駆動に対して独立である。しかし磁気による方式は精密機器等に影響を与えることがあるため、使用できる状況が制限される。
1) 常盤拓司,楠房子,矢入(江口) 郁子,西村拓一,岩竹徹: インタラクティブボードとユビキタス空間の協調,人工知能学会全国大会2004,3C1-08,2004. 2) 中村嘉志,並松祐子,宮崎伸夫,松尾豊,西村拓一:複数の赤外線タグを用いた相対位置関係からのトポロジカルな位置および方向の推定,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.3,pp.1349-1360,2007. 2b) 楠 房子,杉本雅則,橋爪宏達:同時多入力デバイスを用いた電子ボードゲームの構築,日本バーチャルリアリティ学会論文誌,Vol.7, No.4, pp.487-494 (2002). 3) 椎尾一郎:RFID を利用したユーザ位置検出システム,情報処理学会研究報告. ヒューマンインタフェース研究会報告,Vol.2000, No.39,pp.45-50,2000. 4) 平井重行, 小川浩司: RFID を用いた浴室での行動計測, ヒューマンインタフェース2005 論文集, pp.407-410, 2005 5) Kato, H., Billinghurst, M.: "MarkerTracking and HMD Calibration for a video-based Augmented Reality ConferencingSystem", In Proceedings of the 2nd International Workshop on Augmented Reality(IWAR 99),1999 6) Jun Rekimoto and Yuji Ayatsuka: CyberCode:Designing Augmented Reality Environments with Visual Tags, Designing AugmentedReality Environments (DARE 2000), 2000. 7) Kaltenbrunner, M., Bencina, R.:reacTIVision: A Computer-Vision Framework for Table-Based Tangible Interaction,Proceedings of the first international conference on "Tangible and EmbeddedInteraction" (TEI07). Baton Rouge, Louisiana, 2007 8) 杉本麻樹, 小島稔, 中村享大, 新居英明, 稲見昌彦:画像提示装置で表示した指標画像を用いた位置・姿勢計測, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol.10, No.4, pp.485-494, 2005. 9) 小島稔,児玉和樹,中村享大,杉本麻樹,稲見昌彦:Display-Based Computingの研究第五報ライトペンの試験的実装,情報処理学会研究報告 ヒューマンインタフェース研究会報告,Vol.2006 No.52,pp.53-56,2006. 10) Raskar, R., Beardsley, P., van Baar,J., Wang, Y., Dietz, P., Lee, J., Leigh, D., and Willwacher:RFIG lamps:interacting with a self-describing world via photosensing wireless tags andprojectors,ACM SIGGRAPH 2004 Papers, 2004 11) 井田信也,小島稔,杉本麻樹,新居英明,稲見昌彦:画像提示装置を用いた顕微鏡下のロボット制御,ヒューマンインタフェース学会研究報告集, Vol.9,No.3,pp.93-96,2007. 12) 増田良介,佐々修一,長谷川健介:位相情報に注目した光学式近接センサ,計測自動制御学会論文集,Vol.17,No.9,1981. 13) 小林彬,大山真司:光学的信号場の利用に関する研究−光学的回転信号場による位置および回転角計測−,計測自動制御学会論文集,Vol.21,No.11,1985. 14) 西村拓一,中村嘉志,常盤拓司,伊藤日出男,中島秀之,小山慎哉,矢入(江口) 郁子,猪木誠二:無電源小型情報端末CoBIT の音源定位方式および視覚情報提示方式の提案,日本赤外線学会論文誌,13 巻2 号,2004 15) T. Tokiwa, S. Tokuhisa, Y. Honna, T.Shinozaki, F. Kusunoki, T. Nishimura, and T. Iwatake: "Surround CoBIT: A methodfor presenting auditory information as a virtual acoustic field", InternationalWorkshop on Smart Appliances and Wearable Computing (IWSAWC2004) , 2004.
信号の位相差を利用して位置を検出する手法として、磁気の場合はレゾルバやポヒマスが提案されている。また光による場合は、近接センサ(下記非特許文献12)や3次元位置姿勢センサ(下記非特許文献13)がある。近接センサはその名の通り近距離でしか使用できない。また、位相差を検出してから距離を算出するまでに計算コストがかかる。位置姿勢センサは、位相差を算出するために光源の点滅周期と同期したサンプリングを行う必要がある。これらに対してレゾルバは、使用している媒体は異なるが、位相差を角度に換算すればそのままステータの角度となる。サンプリングレートは信号源の駆動に対して独立である。しかし磁気による方式は精密機器等に影響を与えることがあるため、使用できる状況が制限される。
1) 常盤拓司,楠房子,矢入(江口) 郁子,西村拓一,岩竹徹: インタラクティブボードとユビキタス空間の協調,人工知能学会全国大会2004,3C1-08,2004. 2) 中村嘉志,並松祐子,宮崎伸夫,松尾豊,西村拓一:複数の赤外線タグを用いた相対位置関係からのトポロジカルな位置および方向の推定,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.3,pp.1349-1360,2007. 2b) 楠 房子,杉本雅則,橋爪宏達:同時多入力デバイスを用いた電子ボードゲームの構築,日本バーチャルリアリティ学会論文誌,Vol.7, No.4, pp.487-494 (2002). 3) 椎尾一郎:RFID を利用したユーザ位置検出システム,情報処理学会研究報告. ヒューマンインタフェース研究会報告,Vol.2000, No.39,pp.45-50,2000. 4) 平井重行, 小川浩司: RFID を用いた浴室での行動計測, ヒューマンインタフェース2005 論文集, pp.407-410, 2005 5) Kato, H., Billinghurst, M.: "MarkerTracking and HMD Calibration for a video-based Augmented Reality ConferencingSystem", In Proceedings of the 2nd International Workshop on Augmented Reality(IWAR 99),1999 6) Jun Rekimoto and Yuji Ayatsuka: CyberCode:Designing Augmented Reality Environments with Visual Tags, Designing AugmentedReality Environments (DARE 2000), 2000. 7) Kaltenbrunner, M., Bencina, R.:reacTIVision: A Computer-Vision Framework for Table-Based Tangible Interaction,Proceedings of the first international conference on "Tangible and EmbeddedInteraction" (TEI07). Baton Rouge, Louisiana, 2007 8) 杉本麻樹, 小島稔, 中村享大, 新居英明, 稲見昌彦:画像提示装置で表示した指標画像を用いた位置・姿勢計測, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol.10, No.4, pp.485-494, 2005. 9) 小島稔,児玉和樹,中村享大,杉本麻樹,稲見昌彦:Display-Based Computingの研究第五報ライトペンの試験的実装,情報処理学会研究報告 ヒューマンインタフェース研究会報告,Vol.2006 No.52,pp.53-56,2006. 10) Raskar, R., Beardsley, P., van Baar,J., Wang, Y., Dietz, P., Lee, J., Leigh, D., and Willwacher:RFIG lamps:interacting with a self-describing world via photosensing wireless tags andprojectors,ACM SIGGRAPH 2004 Papers, 2004 11) 井田信也,小島稔,杉本麻樹,新居英明,稲見昌彦:画像提示装置を用いた顕微鏡下のロボット制御,ヒューマンインタフェース学会研究報告集, Vol.9,No.3,pp.93-96,2007. 12) 増田良介,佐々修一,長谷川健介:位相情報に注目した光学式近接センサ,計測自動制御学会論文集,Vol.17,No.9,1981. 13) 小林彬,大山真司:光学的信号場の利用に関する研究−光学的回転信号場による位置および回転角計測−,計測自動制御学会論文集,Vol.21,No.11,1985. 14) 西村拓一,中村嘉志,常盤拓司,伊藤日出男,中島秀之,小山慎哉,矢入(江口) 郁子,猪木誠二:無電源小型情報端末CoBIT の音源定位方式および視覚情報提示方式の提案,日本赤外線学会論文誌,13 巻2 号,2004 15) T. Tokiwa, S. Tokuhisa, Y. Honna, T.Shinozaki, F. Kusunoki, T. Nishimura, and T. Iwatake: "Surround CoBIT: A methodfor presenting auditory information as a virtual acoustic field", InternationalWorkshop on Smart Appliances and Wearable Computing (IWSAWC2004) , 2004.
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、簡易な構成でありながら、高速に対象物の位置を検出することが可能な技術を提供することである。
本発明は、下記のいずれかの項目に記載の構成を備えている。
(項目1)
第1光源と、第2光源と、受光部と、算出部とを備えており、
前記第1光源及び前記第2光源は、いずれも、面光源となっており、
前記第1光源及び前記第2光源からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する構成となっており、
前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間には、位相差が設定されており、
前記受光部は、前記第1光源からの光と、前記第2光源からの光との混合光を受光する構成となっており、
さらに、前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっており、
前記算出部は、前記受光部で受光した前記混合光の周期的強度変化と、前記第1光源又は前記第2光源から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、前記受光部の位置を算出する構成となっている
ことを特徴とする位置検出システム。
第1光源と、第2光源と、受光部と、算出部とを備えており、
前記第1光源及び前記第2光源は、いずれも、面光源となっており、
前記第1光源及び前記第2光源からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する構成となっており、
前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間には、位相差が設定されており、
前記受光部は、前記第1光源からの光と、前記第2光源からの光との混合光を受光する構成となっており、
さらに、前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっており、
前記算出部は、前記受光部で受光した前記混合光の周期的強度変化と、前記第1光源又は前記第2光源から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、前記受光部の位置を算出する構成となっている
ことを特徴とする位置検出システム。
ここで、受光部の位置とは、受光部と第1又は第2光源との間の相対的な位置を意味する。また、ここで位置とは、距離だけでなく、角度を含む意味である。
(項目2)
前記第1光源と、前記第2光源とは、それぞれの仮想的な光軸の延長方向が交差するように配置されており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
項目1に記載の位置検出システム。
前記第1光源と、前記第2光源とは、それぞれの仮想的な光軸の延長方向が交差するように配置されており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
項目1に記載の位置検出システム。
(項目3)
前記第1光源と、前記第2光源とは、前記仮想的な光軸の延長方向が直交するように配置されている
項目2に記載の位置検出システム。
前記第1光源と、前記第2光源とは、前記仮想的な光軸の延長方向が直交するように配置されている
項目2に記載の位置検出システム。
(項目4)
さらに、第1フィルタと、第2フィルタとを備えており、
前記第1フィルタは、前記第1光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第2フィルタは、前記第2光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第1フィルタ及び前記第2フィルタにおける光の透過量は、受光位置の変化に応じて、いずれも、既定の空間周波数で変化するように設定されており、
かつ、前記第1フィルタにおける前記既定の空間周波数と、前記第2フィルタにおける前記既定の空間周波数とは、実質的に、同じ空間周波数であって、かつ、異なる位相とされており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
項目1に記載の位置検出システム。
さらに、第1フィルタと、第2フィルタとを備えており、
前記第1フィルタは、前記第1光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第2フィルタは、前記第2光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第1フィルタ及び前記第2フィルタにおける光の透過量は、受光位置の変化に応じて、いずれも、既定の空間周波数で変化するように設定されており、
かつ、前記第1フィルタにおける前記既定の空間周波数と、前記第2フィルタにおける前記既定の空間周波数とは、実質的に、同じ空間周波数であって、かつ、異なる位相とされており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
項目1に記載の位置検出システム。
(項目5)
前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間に設定された位相差はほぼ90°である
項目1〜4のいずれか1項に記載の位置検出システム。
前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間に設定された位相差はほぼ90°である
項目1〜4のいずれか1項に記載の位置検出システム。
(項目6)
前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、ほぼ90°の位相差で変化するようになっている、
項目1〜5のいずれか1項に記載の位置検出システム。
前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、ほぼ90°の位相差で変化するようになっている、
項目1〜5のいずれか1項に記載の位置検出システム。
本発明によれば、簡易な構成でありながら、高速に対象物の位置を検出することが可能となる。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る位置検出システムの構成を、図1及び図2に基づいて説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る位置検出システムの構成を、図1及び図2に基づいて説明する。
(第1実施形態の構成)
本実施形態に係る位置計測システムは、第1光源1と、第2光源2と、受光部3と、算出部4と、駆動回路5とを備えている(図1参照)。
本実施形態に係る位置計測システムは、第1光源1と、第2光源2と、受光部3と、算出部4と、駆動回路5とを備えている(図1参照)。
第1光源1及び第2光源2は、いずれも、面光源となっている(図2参照)。ここで面光源とは、ある程度の発光面積を持つ光源をいう。面光源を得る方法としては、種々のものがある。低コストで面光源を構成する方法としては、点光源あるいは線光源からの光を拡散させて、擬似的な面光源を得るものがある。このような擬似的な面光源も、本実施形態における面光源に含まれる。
第1光源1及び第2光源2からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する構成となっている。また、第1光源1からの光の周期的変化と、第2光源2からの光の周期的変化との間には、位相差が設定されている。
具体的には、この実施形態では、第1光源1及び第2光源2は、これらを発光させるための駆動回路5に接続されている。駆動回路5は、第1光源1をAsin(ωt)の周期で駆動する。また、駆動回路5は、第2光源2を、Bcos(ωt)の周期で駆動する。ここで、
A,B:光の発光強度(輝度)、
ω:光の強度変化における各周波数、
である。ただし、光強度変化の波形としては、正弦波状に限らず、矩形波状、三角波状、鋸歯状など、各種の形状を使用できる。
A,B:光の発光強度(輝度)、
ω:光の強度変化における各周波数、
である。ただし、光強度変化の波形としては、正弦波状に限らず、矩形波状、三角波状、鋸歯状など、各種の形状を使用できる。
第1光源1と、第2光源2とは、それぞれの仮想的な光軸の延長方向が交差するように配置されている。具体的には、図2に示されるように、第1光源1の表面(発光面)と、第2光源2の表面とが直交するように配置されている。図示の例では、第1光源1が、Y−Z平面上に配置され、第2光源2が、X−Z平面上に配置されている。
図2の例では、第1光源1についての仮想的な光軸は、(z0,y0)を通ってX軸に並行な直線となる。(z0,y0)は、第1光源1の発光面内における任意の一点である。同様に、第2光源2についての仮想的な光軸は、(z0,x0)を通ってY軸に並行な直線となる。(z0,x0)は、第2光源2の発光面内における任意の一点である。これらの仮想的な光軸は、z0でZ軸に直交する平面内において交差する。このときの交差角度は、この例では90°(すなわちπ/2)となる。
この配置によって、本実施形態では、「第1光源1からの光と第2光源2からの光のそれぞれの強度は、受光部3がこれらの光の混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化する」ようになっている。これについて詳しくは後述する。
受光部3は、第1光源1からの光と、第2光源2からの光との混合光を受光する構成となっている。受光部3としては、例えば、フォトトランジスタを用いることができる。
算出部4は、受光部3で受光した混合光の周期的強度変化と、第1光源1又は第2光源2から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、受光部3の位置を算出する構成となっている。位置を算出する具体的なアルゴリズムも後述する。
(第1実施形態における位置検出動作)
次に、第1実施形態の位置検出システムを用いた位置検出の原理を、主に図2を参照して説明する。
次に、第1実施形態の位置検出システムを用いた位置検出の原理を、主に図2を参照して説明する。
本実施形態では、一定の位相差を保って同じ周期で明滅する二つの面光源を用いて、特定の方向に位相差が変化する信号場を展開する。この手法は、以下の三つの原理によって実現される。
・有限の大きさをもつ面光源の照射する光には指向性があるため、光の強度は受光素子との距離が一定で、受光素子が常に面光源の中心を向いているならば、受光素子の受信する光の輝度は面光源と素子との角度に応じて変化する。
・複数の光源から出力された光が重なった場所を計測すると合成された光が計測される。
・同一周波数、同一波形で位相のみ異なる二つの信号を合成すると、二つの信号の強度の比に応じて、位相のみがずれた信号を得ることができる。
・有限の大きさをもつ面光源の照射する光には指向性があるため、光の強度は受光素子との距離が一定で、受光素子が常に面光源の中心を向いているならば、受光素子の受信する光の輝度は面光源と素子との角度に応じて変化する。
・複数の光源から出力された光が重なった場所を計測すると合成された光が計測される。
・同一周波数、同一波形で位相のみ異なる二つの信号を合成すると、二つの信号の強度の比に応じて、位相のみがずれた信号を得ることができる。
図2において、第1光源1及び第2光源2の輝度は、それぞれAsin(ωt)とBcos(ωt)で明滅する。ただし輝度は負にならないため、正のオフセットを設けてあり、正の領域の中で、交流分が正弦波状に変化する。以下の記述ではこの交流による変化分のみに注目するものとし、今後、他の光源の輝度を交流で変化させる場合も同様とする。
原点O,X軸,Y軸,Z軸,回転角度θを図2のように定める。このとき
X,Y>0 (Zは一定)
となる領域に配置した受光部3において計測される輝度Ls
は下記(1)式で表される。
X,Y>0 (Zは一定)
となる領域に配置した受光部3において計測される輝度Ls
は下記(1)式で表される。
ただし、位相差φは
φ=tan-1(Bsin(θ)/Acos(θ))
であり、A=Bとできればφ=θ、すなわち、X軸正方向からの角度θが、受光部3での合成信号と光源の駆動信号との位相差φに等しくなる。ここで、等位相面は、XY 平面の第1 象限に、Z 軸を中心として、角度θの方向に放射状に展開する。
φ=tan-1(Bsin(θ)/Acos(θ))
であり、A=Bとできればφ=θ、すなわち、X軸正方向からの角度θが、受光部3での合成信号と光源の駆動信号との位相差φに等しくなる。ここで、等位相面は、XY 平面の第1 象限に、Z 軸を中心として、角度θの方向に放射状に展開する。
位相差φは、位相検波により、比較的に容易に計測可能である。さらに、この実施形態では、光源の変調周波数に依存せずに、高いサンプリングレートで位相を検出することができる。このため、高精度での位置検出が可能になる。
本実施形態のシステムでは、受光部3の位置(すなわち対象物の位置)を、角度θとして測定することができる。したがって、角度θを複数の方向から測定することにより、三角測量の原理をもちいて、受光部3の2次元平面上の位置や、三次元空間上の位置を測定することも可能である。
さらに、本実施形態のシステムでは、複数の受光部3のそれぞれに対してIDを付与しておくことで、複数の受光部の位置をID毎に識別することが可能になる。
本実施形態のシステムは、環境内に存在する機器の位置を知りたい場合に有効である。例えば、家庭内においては、お掃除ロボット、ホームロボット等の動的な物体と、TV、オーディオ機器等の静的な物体とについて、一括して、位置を検出することができる。また、工場内では、ロボットや各種装置の位置を認識し、安全、や保安に役立てることができる。さらに、対象物に受光部を設けることで、当該対象物が持ち出されたことを検知することができ、セキュリティ向上にも役立つという利点がある。
なお、本実施形態の説明では、第1光源1の輝度の振幅Aと第2光源2の輝度の振幅Bとを実質的に等しいと仮定したが、A≠Bであっても、振幅比が既知であれば、計算により、位相差φを求めることができ、したがって、角度θを求めることができる。この場合、受光部3で計測される輝度Lsは下記式(1)’で表せる。ここで、第1光源1と第2光源2についての照度比をLA:LBとする。
また本実施形態のシステムにおいて用いられる光の帯域(光自体の周波数帯域)としては、特に制約されないが、例えば赤外光や可視光を用いることができる。特に赤外光を用いる場合には、光源や受光部として市販品を用いることが容易となる。
(実施例)
第1実施形態に係る位置検出システムの具体的な実装例を図3に基づいて説明する。この例では、算出部4が、位相検波回路41とコンピュータ42とから構成されている。
第1実施形態に係る位置検出システムの具体的な実装例を図3に基づいて説明する。この例では、算出部4が、位相検波回路41とコンピュータ42とから構成されている。
位相検波回路41は、増幅器411と、バンドパスフィルタ412と、移相器413と、位相検波器414と、ローパスフィルタ415とから構成されている。
また、コンピュータ42は、A/Dコンバータ421と出力装置422とを備えている。
このシステムでは、受光部3で受信された混合光の輝度信号(合成信号)は、増幅器411で増幅される。バンドパスフィルタ412は、輝度変化における所望の帯域のみを抜き出すことで、ノイズを低減する。たとえば、バンドパスフィルタ412の中心周波数を、1kHz程度に設定できるが、この周波数は、光源における強度変調周波数に応じて設定される。移相器413は、位相検波回路41における最終的な出力値が、位相差に比例して増加するように、受信信号の位相を調整するためのものである。
位相検波器414は、駆動信号と受信信号(合成信号)との間における位相差を検出する。ローパスフィルタ415は、位相検波器414からの出力を直流として出力する。
コンピュータ42におけるA/Dコンバータ421は、ローパスフィルタ415からの出力(つまり位相情報としのて電圧値)をディジタル情報に変換する。コンピュータ42は、位相情報に基づいて受信部3の位置(つまり対象物の位置)を算出し、出力装置422により出力する。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る位置検出システムを、図4に基づいて説明する。この第2実施形態の説明においては、前記した第1実施形態のシステムと基本的に共通する要素については、同一符号を用いることにより、説明を簡略化する。
次に、本発明の第2実施形態に係る位置検出システムを、図4に基づいて説明する。この第2実施形態の説明においては、前記した第1実施形態のシステムと基本的に共通する要素については、同一符号を用いることにより、説明を簡略化する。
この実施形態のシステムでは、第1光源1と第2光源2が、図4に示されるように、同一平面上に、かつ互いに離間して配置されている。
また、このシステムは、第1フィルタ7と第2フィルタ8とをさらに備えている。
第1フィルタ7は、第1光源1と受光部3との間に配置されている。第1フィルタ7の透過率は、図4におけるX軸の方向に沿って、透過光の濃度が、cos(2πx1/l1)/2のように周期的に変化するように構成されている。
ここで、
x1:第1フィルタ7の端部からX軸方向への変位量、
l1:X軸方向における第1フィルタ7の長さ、
である。
x1:第1フィルタ7の端部からX軸方向への変位量、
l1:X軸方向における第1フィルタ7の長さ、
である。
第2フィルタ8は、第2光源2と受光部3との間に配置されている。第2フィルタ8の透過率は、第1フィルタ7の場合と同様に、X軸の方向に沿って、透過光の濃度が、sin(2πx2/l2)/2で周期的に変化するように構成されている。
ここで、
x2:第2フィルタ8の端部からX軸方向への変位量、
l2:X軸方向における第2フィルタ8の長さ、
である。
x2:第2フィルタ8の端部からX軸方向への変位量、
l2:X軸方向における第2フィルタ8の長さ、
である。
この構成により、この実施形態では、第1フィルタ7及び第2フィルタ8における光の透過量が、受光位置の変化に応じて、いずれも、既定の空間周波数で変化するように設定されたものとなっている。第1フィルタ7における透過量の変化(グラデーション)を図5に参考として示す。この図では、黒が濃いほど透過量が低くなっている。位相は違うが、第2フィルタ8もこれと同様に構成することができる。
さらにこの実施形態では、第1フィルタ7における既定の空間周波数と、第2フィルタ8における既定の空間周波数とは、実質的に、同じ空間周波数であって、かつ、異なる位相とされている。両者の位相差は、この実施形態では90°となっている。
これによって、この実施形態では、第1光源1からの光と第2光源2からの光のそれぞれの強度が、受光部3が混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている。
ここで、第1光源1と第2光源2からの光が、幅l(図4参照)に対してそれぞれ照射されている状態を考える。受光部3は、幅lの端から距離xの位置にあるとする。すると、受光部3で計測される輝度Ll
は下記(2)式で表される。
但し、
である。
は下記(2)式で表される。
但し、
である。
A = B のとき、φ=2πx/l、つまり投影面内における1 次元上での位置x が合成信号と光源の駆動信号との位相差で表せることになる。この場合、等位相面はなく、等位相となる直線が投影面上のX 軸に対して垂直に存在している。位相差φに関しては、第1実施形態と同様、光源の変調周波数に依存しないサンプリングレートを確保することができる。第2実施形態における他の構成及び利点は、前記した第1実施形態と同様なので、これ以上詳細な説明は省略する。
なお、前記各実施形態の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
例えば、前記した各実施形態では、面光源の形状を矩形状あるいは正方形状としているが、これに限らず、例えば円形状や楕円形状であっても良い。
1 第1光源
2 第2光源
3 受光部
4 算出部
41 位相検波回路
42 コンピュータ
5 駆動回路
7 第1フィルタ
8 第2フィルタ
2 第2光源
3 受光部
4 算出部
41 位相検波回路
42 コンピュータ
5 駆動回路
7 第1フィルタ
8 第2フィルタ
Claims (6)
- 第1光源と、第2光源と、受光部と、算出部とを備えており、
前記第1光源及び前記第2光源は、いずれも、面光源となっており、
前記第1光源及び前記第2光源からの光の強度は、いずれも、実質的に同じ周波数で周期的に変化する構成となっており、
前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間には、位相差が設定されており、
前記受光部は、前記第1光源からの光と、前記第2光源からの光との混合光を受光する構成となっており、
さらに、前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっており、
前記算出部は、前記受光部で受光した前記混合光の周期的強度変化と、前記第1光源又は前記第2光源から発する光の周期的強度変化との間における位相差から、前記受光部の位置を算出する構成となっている
ことを特徴とする位置検出システム。 - 前記第1光源と、前記第2光源とは、それぞれの仮想的な光軸の延長方向が交差するように配置されており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
請求項1に記載の位置検出システム。 - 前記第1光源と、前記第2光源とは、前記仮想的な光軸の延長方向が直交するように配置されている
請求項2に記載の位置検出システム。 - さらに、第1フィルタと、第2フィルタとを備えており、
前記第1フィルタは、前記第1光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第2フィルタは、前記第2光源と前記受光部との間に配置されており、
前記第1フィルタ及び前記第2フィルタにおける光の透過量は、受光位置の変化に応じて、いずれも、既定の空間周波数で変化するように設定されており、
かつ、前記第1フィルタにおける前記既定の空間周波数と、前記第2フィルタにおける前記既定の空間周波数とは、実質的に、同じ空間周波数であって、かつ、異なる位相とされており、
これによって、前記第1光源からの光と前記第2光源からの光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、異なる位相で変化するようになっている
請求項1に記載の位置検出システム。 - 前記第1光源からの光の周期的変化と、前記第2光源からの光の周期的変化との間に設定された位相差はほぼ90°である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の位置検出システム。 - 前記第1光源から受光する光と前記第2光源から受光する光のそれぞれの強度は、前記受光部が前記混合光を受光する位置に応じて、ほぼ90°の位相差で変化するようになっている、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置検出システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008188090A JP2010025779A (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 位置検出システム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008188090A JP2010025779A (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 位置検出システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010025779A true JP2010025779A (ja) | 2010-02-04 |
Family
ID=41731749
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JP2008188090A Withdrawn JP2010025779A (ja) | 2008-07-22 | 2008-07-22 | 位置検出システム |
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JP (1) | JP2010025779A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101757263B1 (ko) * | 2015-07-08 | 2017-07-12 | 현대자동차주식회사 | 근거리 물체 감지 장치 및 방법과 이를 이용한 차량 |
-
2008
- 2008-07-22 JP JP2008188090A patent/JP2010025779A/ja not_active Withdrawn
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