JP2010020098A - 光制御装置および光制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に入射される際の所定次数の回折光を容易に所望のものとすることができる光制御装置および光制御方法を提供する。
【解決手段】光制御装置1は、レーザ光源10、位相変調型の空間光変調器20、集光光学系30および遮蔽部材40を備える。制御部22は、空間光変調器20から出力される所定次数の回折光が集光光学系30により集光される位置を位置Aとし、空間光変調器20から出力される他の次数の回折光が集光光学系30により集光される位置を位置Bとし、空間光変調器20から出力される0次光が集光光学系30により集光される位置を位置Cとしたときに、空間光変調器20にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、0次光の強度より他の次数の回折光の強度を大きくし、所定次数の回折光の強度を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光制御装置および光制御方法に関するものである。
空間光変調器は、2次元配列された複数の画素それぞれにおいて入力光の強度または位相を変調するホログラムを呈示して、このホログラムにより変調した後の光を出力することができる。このような空間光変調器として、強度のみを変調することができる強度変調型のものと、位相のみを変調することができる位相変調型のものと、強度および位相の双方を変調することができる強度位相変調型のものとがある。空間光変調器の各画素において強度または位相が変調されて出力された光は、空間光変調器の後段に設けられた集光光学系により集光されて、その集光位置に存在する対象物を加工することができる。
強度変調型の空間光変調器は、画素毎に入力光の透過率を調整するものであり、透過させなかった部分の光を利用することができないので、光の利用効率が悪い。強度位相変調型の空間光変調器は、各画素における強度変調と位相変調とを互いに独立に制御することが容易でなく、取り扱いが困難である。
一方、位相変調型の空間光変調器は、画素毎に入力光の位相変化を調整するものであり、殆ど全ての光を出力することができるので、光の利用効率が高い。また、位相変調型の空間光変調器は、計算機ホログラムを呈示することにより、出力光のビーム断面における位相分布の自由度が高く、集光光学系による出力光の集光位置の自由度が高い。このような位相変調型の空間光変調器を用いた光制御の用途としては、加工対象物の表面や内部の加工や、ラゲールガウスモード光の生成などが挙げられる。
ところで、位相変調型の空間光変調器において画素ごとに位相変調される出力される光の強度を変調できることが知られている(非特許文献1を参照)。これは、後段の集光光学系を経て利用されるべき光である1次光の強度を調整することができるが、このとき、不要な光は0次光として集光する。0次光は、一般には利用されず、対象物に照射されないよう遮蔽部材により遮蔽されるべき光である。
Joseph P. Kirk and Alan L. Jones, "Phase-only complex-value spatialfilter", Journal of the optical society of America, Vol.61, No.8, 1971
位相変調型の空間光変調器を用いた光制御の用途においては、利用されるべき所定次数の回折光(多くの場合は1次回折光)は、集光位置や集光点数などに関して態様が様々に変化する場合がある。したがって、0次光を遮蔽する遮蔽部材により上記所定次数の回折光(または、その一部)も遮蔽される場合がある。また、0次光の遮蔽が不完全であると、上記所定次数の回折光と0次光とが干渉する場合がある。これら何れの場合にも、位相変調型の空間光変調器から出力される際の所定次数の回折光が所望のものであったとしても、対象物に入射される際の上記所定次数の回折光は所望のものと異なることになる。特に、非特許文献1の方法を用いて位相と回折光の強度を変調した場合には、0次光が極めて強くなるので、このような問題が大きい。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、対象物に入射される際の所定次数の回折光を容易に所望のものとすることができる光制御装置および光制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光制御装置は、(1) レーザ光を出力するレーザ光源と、(2) レーザ光源から出力されたレーザ光を入力し、2次元配列された複数の画素それぞれにおいてレーザ光の位相を変調するホログラムを呈示して、このホログラムにより位相変調した後のレーザ光を出力する位相変調型の空間光変調器と、(3) 空間光変調器の後段に設けられた集光光学系と、(4) 空間光変調器にホログラムを呈示させる制御部と、を備えることを特徴とする。
そして、本発明に係る光制御装置では、制御部は、ホログラムが呈示された空間光変調器へのレーザ光入力により空間光変調器から出力される所定次数の回折光が集光光学系により集光される位置を位置Aとし、空間光変調器から出力される他の次数の回折光が集光光学系により集光される位置を位置Bとし、空間光変調器から出力される0次光が集光光学系により集光される位置を位置Cとしたときに、空間光変調器にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、0次光の強度より他の次数の回折光の強度を大きくし、所定次数の回折光の強度を調整することを特徴とする。
また、本発明に係る光制御方法は、上記のようなレーザ光源,空間光変調器,集光光学系および制御部を用いて、制御部により、ホログラムが呈示された空間光変調器へのレーザ光入力により空間光変調器から出力される所定次数の回折光が集光光学系により集光される位置を位置Aとし、空間光変調器から出力される他の次数の回折光が集光光学系により集光される位置を位置Bとし、空間光変調器から出力される0次光が集光光学系により集光される位置を位置Cとしたときに、空間光変調器にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、0次光の強度より他の次数の回折光の強度を大きくし、所定次数の回折光の強度を調整することを特徴とする。
本発明に係る光制御装置または本発明に係る光制御方法では、空間光変調器に所定のホログラムが呈示されることにより、所定次数の回折光の集光位置Aと0次光の集光位置Cとの間の距離より、所定次数の回折光の集光位置Aと他の次数の回折光の集光位置Bとの間の距離が長い。0次光の強度より他の次数の回折光の強度が大きい。また、所定次数の回折光の強度が調整される。なお、所定次数の回折光の強度の調整とは、所定次数の回折光の全強度を時間的に変調する場合の他、所定次数の回折光のビーム断面において強度分布を持たせる場合をも含む。したがって、利用される所定次数の回折光に影響を与えることなく、不要な光(他の次数の回折光および0次光)を有効に遮断することが容易である。
本発明に係る光制御装置の制御部は、空間光変調器から所定次数の回折光および他の次数の回折光を出力させるためのホログラムと、空間光変調器から出力される所定次数の回折光を集光光学系により所定位置に集光させるためのホログラムと、を重畳して空間光変調器に呈示させるのが好適である。また、本発明に係る光制御方法では、制御部により、空間光変調器から所定次数の回折光および他の次数の回折光を出力させるためのホログラムと、空間光変調器から出力される所定次数の回折光を集光光学系により所定位置に集光させるためのホログラムと、を重畳して空間光変調器に呈示させるのが好適である。
本発明に係る光制御装置の制御部は、空間光変調器から出力される所定次数の回折光が集光光学系により集光される位置の個数が多いほど、空間光変調器から出力される所定次数の回折光の強度を大きくするホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。また、本発明に係る光制御方法では、制御部により、空間光変調器から出力される所定次数の回折光が集光光学系により集光される位置の個数が多いほど、空間光変調器から出力される所定次数の回折光の強度を大きくするホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。
本発明に係る光制御装置の制御部は、空間光変調器から出力される際のビーム断面において強度分布または位相分布を有する所定次数の回折光を出力させるホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。また、本発明に係る光制御方法では、制御部により、空間光変調器から出力される際のビーム断面において強度分布または位相分布を有する所定次数の回折光を出力させるホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。
本発明に係る光制御装置の制御部は、空間光変調器から出力される所定次数の回折光としてラゲールガウスモード光を出力させるホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。また、本発明に係る光制御方法では、制御部により、空間光変調器から出力される所定次数の回折光としてラゲールガウスモード光を出力させるホログラムを空間光変調器に呈示させるのが好適である。
本発明によれば、対象物に入射される際の所定次数の回折光を容易に所望のものとすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る光制御装置1の構成図である。この図に示される光制御装置1は、加工対象物90における加工領域91に対してレーザ光を集光照射して該加工対象物90を加工する装置であって、レーザ光源10、スペイシャルフィルタ11、コリメートレンズ12、ミラー13、ミラー14、空間光変調器20、駆動部21、制御部22、集光光学系30および遮蔽部材40を備える。
レーザ光源10は、加工対象物90の加工領域91に照射されるべきレーザ光を出力するものであり、好適にはフェムト秒レーザ光源やNd:YAGレーザ光源などのパルスレーザ光源である。このレーザ光源10から出力されたレーザ光は、スペイシャルフィルタ11を経た後、コリメートレンズ12によりコリメートされ、ミラー13およびミラー14により反射されて、空間光変調器20に入力される。
空間光変調器20は、位相変調型のものであって、レーザ光源10から出力されたレーザ光を入力し、2次元配列された複数の画素それぞれにおいてレーザ光の位相を変調するホログラムを呈示して、その位相変調後のレーザ光を出力する。この空間光変調器20において呈示される位相ホログラムは、数値計算により求められたホログラム(CGH: Computer Generated Hologram)であるのが好ましい。
この空間光変調器20は、反射型のものであってもよいし、透過型のものであってもよい。反射型の空間光変調器20としては、LCOS(Liquid Crystal on Silicon)型、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)型および光アドレス型の何れであってもよい。また、透過型の空間光変調器20としてはLCD(Liquid Crystal Display)等であってもよい。図1では、空間光変調器20として反射型のものが示されている。
駆動部21は、空間光変調器20の2次元配列された複数の画素それぞれにおける位相変調量を設定するものであり、その画素毎の位相変調量設定のための信号を空間光変調器20に与える。駆動部21は、空間光変調器20の2次元配列された複数の画素それぞれにおける位相変調量を設定することで、空間光変調器20にホログラムを呈示させる。
集光光学系30は、空間光変調器20の後段に設けられていて、空間光変調器20において画素毎に位相変調されて出力されたレーザ光を入力する。特に、この集光光学系30は、空間光変調器20から出力されたレーザ光をフーリエ変換するレンズを含む。そのフーリエ変換像は、フーリエ変換レンズの後焦点面に形成される。
制御部22は、例えばコンピュータで構成され、駆動部21の動作を制御することで、駆動部21から空間光変調器20へホログラムを書き込ませる。このとき、制御部22は、空間光変調器20から出力されたレーザ光を集光光学系30により複数個の集光位置に集光させるホログラムを空間光変調器20に呈示させることもできる。
特に、本実施形態では、制御部22は、ホログラムが呈示された空間光変調器20へのレーザ光入力により空間光変調器20から出力される所定次数の回折光が集光光学系30により集光される位置を位置Aとし、空間光変調器20から出力される他の次数の回折光が集光光学系30により集光される位置を位置Bとし、空間光変調器20から出力される0次光が集光光学系30により集光される位置を位置Cとしたときに、空間光変調器20にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、0次光の強度より他の次数の回折光の強度を大きくし、所定次数の回折光の強度を調整する。所定次数の回折光の強度の調整とは、所定次数の回折光の全強度を時間的に変調する場合の他、所定次数の回折光のビーム断面において強度分布を持たせる場合をも含む。
例えば、所定次数の回折光は+1次回折光であり、他の次数の回折光は−1次回折光である。以下では、所定次数の回折光を+1次回折光とし、他の次数の回折光を−1次回折光として説明する。
制御部22は、ホログラムが呈示された空間光変調器20から出力された所定次数の回折光(+1次回折光)を集光光学系30により集光させ、その集光位置を加工領域91に選択的に配置させて、加工対象物90を加工する。なお、+1次回折光の集光位置が配置される加工領域91は、加工対象物90の表面だけでなく加工対象物90の内部も含まれる。
遮蔽部材40は、他の次数の回折光(−1次回折光)の集光位置を加工対象物90に配置させないよう−1次回折光を遮蔽する。なお、遮蔽部材40は、0次光の集光位置を加工対象物90に配置させないよう0次光を遮蔽するのも好ましい。
図2は、本実施形態に係る光制御装置1による加工対象物90における集光位置等を示す図である。加工対象物90における加工領域91は、ホログラムが呈示された空間光変調器20から出力された+1次回折光が集光光学系30により集光され得る領域である。また、加工対象物90における領域92は、ホログラムが呈示された空間光変調器20から出力された−1次回折光が集光光学系30により集光され得る領域である。加工領域91と領域92とは、0次光の集光位置30を中心にして対称関係にある。
このような場合、+1次回折光の集光位置と0次光の集光位置との間の距離より、+1次回折光の集光位置と−1次回折光の集光位置との間の距離が長くなる。また、空間光変調器20に呈示されるホログラムを工夫することにより、0次光の強度より−1次回折光の強度を大きくすることができ、+1次回折光の強度を調整することができる。
次に、空間光変調器20に呈示されるホログラムについて更に詳細に説明する。空間光変調器20に呈示されるホログラムは、空間光変調器20から+1次回折光および−1次回折光を出力させるためのホログラムと、空間光変調器20から出力される+1次回折光を集光光学系30により所定位置に集光させるためのホログラムと、が重畳されたものである。
空間光変調器20から+1次回折光および−1次回折光を出力させるためのホログラム(画素毎の位相変調分布)は、下記(1)式または下記(2)式のφbrazeで表され、いわゆるブレーズドグレーティングである。ここで、nは、空間光変調器20において2次元配列された画素構造での画素位置を表す。Nは、ブレーズドグレーティングの1周期当たりの画素数を表す。mod(n,N)は、nをNで除算したときの剰余を求める演算子である。kは、+1次回折光と−1次回折光との強度比を決定するパラメータである。kは、時間的に一定値であってもよいし、時間的に変化してもよい。また、kは、空間的に一定値であってもよいし、空間的な分布を有していてもよい。
図3は、(1)式で表されるブレーズドグレーティングの形状および回折を説明する図である。また、図4は、(2)式で表されるブレーズドグレーティングの形状および回折を説明する図である。これらの図は、ブレーズドグレーティングの1周期分の位相変調分布を示すともに、光が垂直入射した場合における+1次回折光および−1次回折光それぞれの理論的強度を矢印の太さで概略的に示している。各図(a)はk値が0である場合の位相変調分布を示し、各図(b)はk値が0超1未満である場合の位相変調分布を示し、また、各図(c)はk値が1である場合の位相変調分布を示す。
図5は、(1)式または(2)式で表されるブレーズドグレーティングが呈示された空間光変調器20で発生する+1次回折光,−1次回折光および0次光それぞれの強度とk値との関係を示すグラフである。この図は、空間光変調器20としてLCOS型のものを用いて実測した結果を示す。横軸の中央でk値は0である。この中央から左側は、(1)式で表されるブレーズドグレーティングが空間光変調器20に呈示された場合の各光の強度を示す。また、この中央から右側は、(2)式で表されるブレーズドグレーティングが空間光変調器20に呈示された場合の各光の強度を示す。
図3〜図5から判るように、k値が0である場合、+1次回折光および−1次回折光それぞれの強度は互いに同じである。上記(1)式で表されるブレーズドグレーティングを用いた場合、k値が大きいほど−1次回折光の強度が大きくなっていき、k値が1である場合には−1次回折光のみが発生する。一方、上記(2)式で表されるブレーズドグレーティングを用いた場合、k値が大きいほど+1次回折光の強度が大きくなっていき、k値が1である場合には+1次回折光のみが発生する。このように、(1)式または(2)式で表されるブレーズドグレーティングを空間光変調器20に呈示することにより、+1次回折光および−1次回折光を発生させることができるとともに、0次光の発生を抑制することができる。また、k値を調整することにより、+1次回折光および−1次回折光それぞれの強度の比を調整することができる。
空間光変調器20に呈示されるホログラムφresultは、上記のような+1次回折光および−1次回折光を出力させるためのホログラムφbrazeと、+1次回折光を集光光学系30により所定位置に集光させるためのホログラムφphaseと、が重畳されたものである。後者のホログラムφphaseは、集光光学系30により+1次回折光を所定位置に集光することができるように、空間光変調器20から出力される際の+1次回折光のビーム断面において所定の位相分布を与えるものであり、反復フーリエ法(IFTA: Iterative Fourier Transformation Algorithm)により作成される。
図6は、IFTAのフローチャートである。IFTAに際しては、加工対象物における集光点の目標配置(ターゲットパターン)、空間光変調器20に入力される光のビーム断面における強度分布(入射光パターン)、および、ランダム位相パターン、が予め用意される。そして、FFT(フーリエ変換)とIFFT(逆フーリエ変換)とが交互に繰り返される。
第1回のFFTでは、振幅が入射光パターンからなり位相がランダム位相パターンからなる複素パターンがフーリエ変換される。これに続く第1回のIFFTでは、第1回のFFTで得られた結果のうち振幅がターゲットパターンに置換された複素パターンが逆フーリエ変換される。これに続く第2回のFFTでは、第1回のIFFTで得られた結果のうち振幅が入射光パターンに置換された複素パターンがフーリエ変換される。これに続く第2回のIFFTでは、第2回のFFTで得られた結果のうち振幅がターゲットパターンに置換された複素パターンが逆フーリエ変換される。以降も同様にしてFFTとIFFTとが交互に繰り返される。各回のIFFTで得られた結果が所望値であるか否かが判断され、もし、IFFTで得られた結果が所望値であれば、処理が終了して、そのときの位相分布がホログラムφphaseとして得られる。或いは、繰り返し回数が規定数に達したときに、処理が終了して、そのときの位相分布がホログラムφphaseとして得られるようにしてもよい。
以上に説明したような+1次回折光および−1次回折光を出力させるためのホログラムφbrazeと、+1次回折光を集光光学系30により所定位置に集光させるためのホログラムφphaseとが重畳され、その重畳されたホログラムφresult(=φphase+φbraze)が空間光変調器20に呈示される。
次に、加工対象物の表面の加工として該表面にレーザマーキングをする場合について説明する。レーザマーキングは、ペットボトル、ガラス、金属、シリコン等の表面にレーザ光によりシリアルナンバーなどを刻印するものである。例えば、従来のペットボトルへのインクの刻印に比べ、レーザマーキングは、環境汚染が小さいと言われており、注目されている。
図7は、レーザマーキングによる4桁のシリアルナンバーの刻印の一例を示す図である。ただし、実際のレーザマーキングでは、離散的な複数の点にレーザ光が集光照射される。図8は、比較例のレーザマーキングの様子を示す図である。また、図9は、本実施形態に係る光制御装置または光制御方法によるレーザマーキングの様子を示す図である。
比較例(図8)および本実施形態(図9)の何れでも、空間光変調器20から出力された+1次回折光が集光光学系30により複数の位置に集光されて、4桁のシリアルナンバー「1234」が刻印されている。比較例(図8)では、空間光変調20から出力される0次光の強度が強く、その0次光の集光位置は+1次回折光の集光位置に近い。したがって、比較例では、不要な0次光を遮蔽部材40により遮蔽しようとすると、+1次回折光の一部も遮蔽部材40により遮蔽される場合があり、加工対象物に入射される際の+1次回折光が所望のものと異なってしまう場合がある。
これに対して、本実施形態(図9)では、上述のようなホログラムφresultが空間光変調20に呈示されるので、空間光変調20から出力される0次光の強度が弱いのに対して、空間光変調20から出力される−1次回折光の強度が強く、その−1次回折光の集光位置は+1次回折光の集光位置から遠い。したがって、本実施形態では、不要な−1次回折光を遮蔽部材40により遮蔽することが容易であり、加工対象物に入射される際の+1次回折光を容易に所望のものとすることができる。
ところで、加工対象物に対してシリアルナンバーを刻印する場合のように、刻印する文字が限られている場合、例えば0から9までの10個の数字から選択されて4桁のシリアルナンバーを刻印する場合には、0から9までの10個の数字それぞれを再生する為のホログラムがホログラムφphaseとして予め作成され、また、4つの刻印領域それぞれに+1次回折光を集光させる為のホログラムがホログラムφbrazeとして予め作成されて、これら10種類のホログラムφphaseと4種類のホログラムφbrazeとが制御部22により記憶されているのが好適である。そして、刻印されるべき数字および位置に応じて、10種類のホログラムφphaseから何れかのホログラムφphaseが選択され、また、4種類のホログラムφbrazeから何れかのホログラムφbrazeが選択されて、この選択されたホログラムφphaseとホログラムφbrazeとが重畳されて、空間光変調器20に呈示されるホログラムφresultとされる。
このとき、ホログラムφphaseにより生成されて集光光学系30により集光される+1次回折光の集光点の個数は、刻印されるべき文字によって異なる。したがって、仮に、+1次回折光の強度が文字によらず一定であれば、+1次回折光の集光点数が多いほど、+1次回折光の各々の集光位置における強度は弱くなる。また、空間光変調器20に入力されるレーザ光のビーム断面において強度が不均一であると、+1次回折光の集光点数が一定であっても、空間光変調器20における+1次光発生範囲に依存して、+1次回折光の各々の集光位置における強度は不均一となる。さらに、ホログラムφbrazeのブレーズドグレーティングの空間周波数によって、回折効率が異なり、+1次回折光の強度が異なる。
このようなレーザ表面加工の問題に対して、本実施形態では、上記(1)式または(2)式で表されるブレーズドグレーティングにおいてk値を適切な値としてホログラムφbrazeを作成することにより、+1次回折光の各々の集光位置における強度を均一化することができる。すなわち、+1次回折光の集光点の個数が多いほど、空間光変調器20に入力されるレーザ光の強度が弱いほど、また、ブレーズドグレーティングの空間周波数が高いほど、+1次回折光の強度を大きくすることができるホログラムφbraze(すなわち、上記(1)式でk値が小さいホログラムφbraze、または、上記(2)式でk値が大きいホログラムφbraze)を空間光変調器20に呈示させればよい。
次に、加工対象物の内部をレーザ加工する場合について説明する。ここまでは加工対象物の表面をレーザ加工する場合について主に説明してきたが、加工対象物の内部をレーザ加工するときにも本実施形態に係る光制御装置1および光制御方法は有効である。
レーザ内部加工は、フェムト秒レーザなどのパルスレーザ光源を用い、通常ではレーザ光が透過してしまう加工対象物に対し極めて高い強度のレーザ光を入射させて多光子吸収を発生させ、加工対象物の内部に加工を行う。レーザ内部加工は、加工対象物に対し、クラック領域の形成、屈折率変化、改質領域の形成を行うものである。
このようなレーザ内部加工においては、加工対象物自体が収差物体となってしまうので、高NAの対物レンズを使用する場合や、加工対象物の内部の深い位置に加工を行う場合には、収差の影響が顕著に現れ、加工ができない問題や、加工形状の劣化などの問題が発生する。位相変調型の空間光変調器20を用いれば、これらの収差の問題を解消することが可能であり、また、多点同時加工が可能であるので加工のスループットの向上が可能である。
しかし、レーザ内部加工の場合にも、前述したレーザ表面加工(レーザマーキング)の場合と同様の問題が存在する。例えば、或る時点までは加工対象物の内部における+1次回折光の集光点が1点であったとし、その時点より以降では加工対象物の内部における+1次回折光の集光点が2点に変化したとすると、+1次回折光の各々の集光位置における強度は2分の1に減少する。
このようなレーザ内部加工の問題に対して、本実施形態では、上記(1)式または(2)式で表されるブレーズドグレーティングにおいてk値を適切な値としてホログラムφbrazeを作成することにより、+1次回折光の各々の集光位置における強度を均一化することができる。すなわち、+1次回折光の集光点の個数が多いほど、+1次回折光の強度を大きくすることができるホログラムφbraze(すなわち、上記(1)式でk値が小さいホログラムφbraze、または、上記(2)式でk値が大きいホログラムφbraze)を空間光変調器20に呈示させればよい。これにより、集光点数が変化しても、+1次回折光の各々の集光位置における強度を均一化することができる。
例えば、図10に示されるようなY分岐の光導波路を形成する場合を想定する。この場合の加工対象物90は、ガラスであって、レーザ光照射によりY分岐形状の光導波路93〜95が形成される。空間光変調器を用いない比較例では、図11に示されるように、光導波路93および光導波路94が順次に形成され(同図(a))、その後に光導波路95が形成される。この比較例では、1点ずつ加工するので、長い加工時間を要する。
本実施形態では、加工対象物90を移動させながら、当初は+1次回折光の集光点数を2として分岐後の光導波路94,95を同時に形成していき、途中からは+1次回折光の集光点数を1として分岐前の光導波路93を形成していくので、高速な形成が可能である。このとき、−1次回折光の集光点を遮蔽部材40に位置させるとともに、k値を調整することで+1次回折光の強度を調整することで、分岐前と分岐後とで各集光点での光強度を均一化する。このようにすることで、Y分岐光導波路を高速かつ高精度に作製することができる。
図13〜図15は、1点加工および2点加工それぞれの場合の各集光点での光強度を纏めた図表である。図13に示された例では、+1次回折光の強度を何ら調整しなかった場合であり、この場合には、1点加工時に比べて2点加工時には+1次回折光の各集光点での光強度が2分の1程度まで小さくなっている。図14に示された例では、+1次回折光および0次光の双方の強度を調整した場合であり、この場合には、1点加工時と2点加工時とて+1次回折光の各集光点での光強度が同程度となっているが、1点加工時には0次光の強度が大きい。また、図15に示された例では、本実施形態に係るものであって、+1次回折光および−1次回折光を主に発生させるとともに、0次光の発生を抑制した場合であり、この場合には、1点加工時と2点加工時とて+1次回折光の各集光点での光強度が同程度となっていて、しかも、0次光の強度が小さい。
このように、本実施形態では、0次光の強度が小さくなっていて、−1次回折光を加工対象物に集光させないようにすればいいので、不要光(0次光、−1次回折光)の遮蔽が容易である。
次に、本実施形態に係る光制御装置1において、空間光変調器20から出力される際のビーム断面において強度分布または位相分布を有する+1次回折光を出力させるホログラムを空間光変調器20に呈示させる場合について説明する。ここで、ビーム断面において強度分布または位相分布を有する+1次回折光は、ラゲールガウスモード光やエルミートガウス光である。特に、ラゲールガウスモード光は、様々な用途が期待されており、生成するための技術が研究されている。
ラゲールガウスモード光は、ビーム断面において周方向および径方向それぞれについて特定の位相分布を有するものであって、偏角指数および動径指数によってモードが規定される。偏角指数は周方向の位相分布を規定する指数であり、動径指数は径方向の位相分布を規定する指数である。
このようなラゲールガウスモード光は、位相変調型の空間光変調器20に適切なホログラムφphaseを呈示させることで生成することができる。生成したいラゲールガウスモード光の偏角指数および動径指数に応じた位相変調分布を有するホログラムφphaseを空間光変調器20に呈示させればよい。
ところが、実際には、或る特定の偏角指数および動径指数を有するラゲールガウスモード光を生成しようとしても、所望の偏角指数および動径指数を有するラゲールガウスモード光だけでなく、偏角指数が同じであるが動径指数が異なるラゲールガウスモード光や、動径指数が同じであるが偏角指数が異なるラゲールガウスモード光も、空間光変調器20から出力される場合がある。
図16は、空間光変調器20に呈示されるホログラムφphaseのパターンの径Rと入射光のビーム径wとの比a(=R/w)とモード純度との関係を示すグラフである。同図(a)では、偏角指数を1とし、動径指数を1,2,3,5の各値とした。同図(a)では、動径指数を1とし、偏角指数を1,2,3,5の各値とした。この図から判るように、空間光変調器20に呈示されるホログラムφphaseのパターンの径Rについては入射光のビーム径wに対して最適値が存在し、その最適値であってもモード純度は0.8程度でしかない。
もし、純度が更に高い特定の偏角指数および動径指数を有するラゲールガウスモード光を生成することができれば、光トラップにおいては捕捉力が更に大きくなる。また、ラゲールガウスモード光の量子特性を量子情報処理に利用する場合には、その機能を実現する上で、ラゲールガウスモード光の純度が本質的に重要になる。
そこで、本実施形態では、モード純度が高いラゲールガウスモード光を生成するために、空間光変調器20に呈示されるホログラムφresultは、上記のような+1次回折光および−1次回折光を出力させるためのホログラムφbrazeと、+1次回折光を集光光学系30により所定位置に集光させるためのホログラムφphaseと、が重畳されたものとされる。そして、ホログラムφphaseにおいては、所望の偏角指数および動径指数に応じた位相分布を持たせる。また、ホログラムφbrazeにおいては、位置によって上記(1)式および(2)式の何れかが用いられ、また、k値に空間的な分布を持たせて、空間光変調器20から出力される際の+1次回折光のビーム断面において強度分布を持たせる。
例えば、動径指数が5であって偏角指数も5であるラゲールガウスモード光を高純度で生成するには、ビーム断面における強度分布は図17に示されるように設定され、また、ビーム断面における位相分布は図18に示されるように設定されることが必要である。なお、図18では、位相変調量(0〜2π)が濃淡で示されている。
空間光変調器20に入力されるレーザ光のビーム断面における強度は、例えば、ガウシアン分布を有し、或いは、均一である。このような空間光変調器20への入力光のビーム断面における強度分布と、図17に示される所望のモードを有するラゲールガウスモード光のビーム断面における強度分布とに合わせて、ホログラムφbrazeにおけるk値の空間的な分布を設定する。このとき、ホログラムφbrazeにおいては、位置によって上記(1)式および(2)式の何れかが用いられてk値が設定される。
図19は、均一強度のレーザ光が空間光変調器20に入力される場合に図17の強度分布を有する+1次回折光を生成するためのホログラムφbrazeを示す図である。このようなホログラムφbrazeが呈示された空間光変調器20に均一強度のレーザ光が入力されると、空間光変調器20から出力される+1次回折光のビーム断面における強度分布は図17に示されるようになる。
図18に示される位相分布に応じたホログラムφphaseと図19に示されるホログラムφbrazeとが重畳されたホログラムφresultが空間光変調器20に呈示される。図20は、このホログラムφresultを示す図である。このホログラムφresultが呈示された空間光変調器20に均一強度のレーザ光が入力されると、空間光変調器20から出力される+1次回折光は、動径指数が5であって偏角指数も5である高純度のラゲールガウスモード光となる。
図21は、本実施形態に係る光制御装置1により生成されたラゲールガウスモード光の強度分布を示す図である。この図は、図20に示されるホログラムφresultが呈示された空間光変調器20から出力される光の強度分布を示す。図中の左方には、動径指数が5であって偏角指数も5である高純度のラゲールガウスモード光が認められる。また、図中の右方の円で囲った領域には0次光が認められる。
なお、上記(1)式および(2)式を利用する場合は、高強度の+1次回折光を発生させることができるが、ホログラムφbrazeが複雑になる。所望のホログラムφphaseに対してホログラムφbrazeの大きさが十分に細かくない場合は、位相ずれが発生する恐れがある。そのような場合には、上記(1)式および(2)式のうち一方のみを利用してもよい。
上記(1)式および(2)式は1次元のブレーズドグレーティングであり、実際には2次元の複雑なブレーズドグレーティングを用いる必要がある場合がある。そのような場合には、反復フーリエ法(例えばIFTA)などを用いて+1次光と−1次光に回折するブレーズドグレーティングを作成してもよい。このとき、ターゲットパターンにおいて、2つ以上の再生点の階調比の2乗が、実際の再生光の強度比となることを利用し、ターゲットパターンの所望の+1次光と不要の−1次光の階調を調整して、ブレーズドグレーティングを作成する。
本実施形態に係る光制御装置1の構成図である。 本実施形態に係る光制御装置1による加工対象物90における集光位置等を示す図である。 (1)式で表されるブレーズドグレーティングの形状および回折を説明する図である。 (2)式で表されるブレーズドグレーティングの形状および回折を説明する図である。 (1)式または(2)式で表されるブレーズドグレーティングが呈示された空間光変調器20で発生する+1次回折光,−1次回折光および0次光それぞれの強度とk値との関係を示すグラフである。 IFTAのフローチャートである。 レーザマーキングによる4桁のシリアルナンバーの刻印の一例を示す図である。 比較例のレーザマーキングの様子を示す図である。 本実施形態に係る光制御装置または光制御方法によるレーザマーキングの様子を示す図である。 Y分岐光導波路の平面図である。 比較例のY分岐光導波路の形成方法を説明する図である。 本実施形態のY分岐光導波路の形成方法を説明する図である。 1点加工および2点加工それぞれの場合の各集光点での光強度を纏めた図表である。 1点加工および2点加工それぞれの場合の各集光点での光強度を纏めた図表である。 1点加工および2点加工それぞれの場合の各集光点での光強度を纏めた図表である。 空間光変調器20に呈示されるホログラムφphaseのパターンの径Rと入射光のビーム径wとの比a(=R/w)とモード純度との関係を示すグラフである。 動径指数が5であって偏角指数も5であるラゲールガウスモード光のビーム断面における強度分布を示す図である。 動径指数が5であって偏角指数も5であるラゲールガウスモード光のビーム断面における位相分布を示す図である。 均一強度のレーザ光が空間光変調器20に入力される場合に図17の強度分布を有する+1次回折光を生成するためのホログラムφbrazeを示す図である。 ホログラムφphaseとホログラムφbrazeとが重畳されたホログラムφresultを示す図である。 本実施形態に係る光制御装置1により生成されたラゲールガウスモード光の強度分布を示す図である。
符号の説明
1…光制御装置、10…レーザ光源、11…スペイシャルフィルタ、12…コリメートレンズ、13,14…ミラー、20…空間光変調器、21…駆動部、22…制御部、30…集光光学系、40…遮蔽部材。

Claims (10)

  1. レーザ光を出力するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出力されたレーザ光を入力し、2次元配列された複数の画素それぞれにおいて前記レーザ光の位相を変調するホログラムを呈示して、このホログラムにより位相変調した後のレーザ光を出力する位相変調型の空間光変調器と、
    前記空間光変調器の後段に設けられた集光光学系と、
    前記空間光変調器にホログラムを呈示させる制御部と、
    を備え、
    前記制御部が、ホログラムが呈示された前記空間光変調器へのレーザ光入力により前記空間光変調器から出力される所定次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置を位置Aとし、前記空間光変調器から出力される他の次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置を位置Bとし、前記空間光変調器から出力される0次光が前記集光光学系により集光される位置を位置Cとしたときに、前記空間光変調器にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、前記0次光の強度より前記他の次数の回折光の強度を大きくし、前記所定次数の回折光の強度を調整する、
    ことを特徴とする光制御装置。
  2. 前記制御部が、前記空間光変調器から前記所定次数の回折光および前記他の次数の回折光を出力させるためのホログラムと、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光を前記集光光学系により所定位置に集光させるためのホログラムと、を重畳して前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の光制御装置。
  3. 前記制御部が、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置の個数が多いほど、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光の強度を大きくするホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の光制御装置。
  4. 前記制御部が、前記空間光変調器から出力される際のビーム断面において強度分布または位相分布を有する前記所定次数の回折光を出力させるホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の光制御装置。
  5. 前記制御部が、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光としてラゲールガウスモード光を出力させるホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項4に記載の光制御装置。
  6. レーザ光を出力するレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出力されたレーザ光を入力し、2次元配列された複数の画素それぞれにおいて前記レーザ光の位相を変調するホログラムを呈示して、このホログラムにより位相変調した後のレーザ光を出力する位相変調型の空間光変調器と、
    前記空間光変調器の後段に設けられた集光光学系と、
    前記空間光変調器にホログラムを呈示させる制御部と、
    を用いて、
    前記制御部により、ホログラムが呈示された前記空間光変調器へのレーザ光入力により前記空間光変調器から出力される所定次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置を位置Aとし、前記空間光変調器から出力される他の次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置を位置Bとし、前記空間光変調器から出力される0次光が前記集光光学系により集光される位置を位置Cとしたときに、前記空間光変調器にホログラムを呈示させることにより、位置Aと位置Cとの間の距離より位置Aと位置Bとの間の距離を長くし、前記0次光の強度より前記他の次数の回折光の強度を大きくし、前記所定次数の回折光の強度を調整する、
    ことを特徴とする光制御方法。
  7. 前記制御部により、前記空間光変調器から前記所定次数の回折光および前記他の次数の回折光を出力させるためのホログラムと、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光を前記集光光学系により所定位置に集光させるためのホログラムと、を重畳して前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項6に記載の光制御方法。
  8. 前記制御部により、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光が前記集光光学系により集光される位置の個数が多いほど、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光の強度を大きくするホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項6に記載の光制御方法。
  9. 前記制御部により、前記空間光変調器から出力される際のビーム断面において強度分布または位相分布を有する前記所定次数の回折光を出力させるホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項6に記載の光制御方法。
  10. 前記制御部により、前記空間光変調器から出力される前記所定次数の回折光としてラゲールガウスモード光を出力させるホログラムを前記空間光変調器に呈示させる、ことを特徴とする請求項9に記載の光制御方法。
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