ここで同様の数字が同様の構成要素を表す図面を参照する。図1には、通信ネットワーク100を示す。通信ネットワーク100は様々な基地局103を含み、各基地局103は対応するカバレッジエリア107を有する。一般に、基地局カバレッジエリアは重なる場合があり、一般に、全体的なネットワークカバレッジエリアを形成する。基地局は、基地局トランシーバ(BASE STATION)、「ノードB(Node B)」、アクセスノード(AN)など、技術に応じて他の名前で呼ばれる場合がある。ネットワークカバレッジエリアは複数の基地局カバレッジエリア107を含んでよく、連続した無線カバレッジエリアを形成することができる。しかしながら、連続した無線カバレッジを有することは要求されないため、これに代えてネットワークカバレッジエリアが分散されてもよい。
さらに、各カバレッジエリアは複数の移動局101を有してよい。複数の基礎局103は、バックホール接続111を介して基地局コントローラ109へ接続されている。基地局コントローラ109および基地局は、無線接続ネットワーク(RAN)を形成する。ネットワーク全体は、各々複数の基地局を制御する、任意の数の基地局コントローラを含んでよい。なお、これに代えて、基地局コントローラ109は複数の基地局103の間に分散された機能として実装されてもよい。特定の実装にかかわらず、基地局コントローラ109は、パケットスケジューラ、パケットセグメント化および再アセンブリなどパケット化通信用の様々なモジュールと、様々な移動局101に適切な無線リソースを割り当てるためのモジュールとを備える。
基地局103は、任意の数の標準的なエアインタフェースを介して、また任意の数の変調符号化方式を用いて、移動局101と通信を行ってよい。例えば、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、発展型UMTS(E−UMTS)テレストリアル無線アクセス(E−UTRA)またはCDMA2000が用いられてよい。さらに、E−UMTSは直交周波数分割多重(OFDM)を用いてもよく、CDMA2000はウォルシュ符号など直交拡散符号を用いてよい。また、準直交拡散符号を利用し、エアインタフェースを通じて追加のチャネル化を行うこともできる。さらに、ネットワークはE−HRPD(Evolved High Rate Packet Data)ネットワークであってもよい。任意の適切な無線インタフェースが様々な実施形態によって用いられてよい。
図2には、様々な実施形態の無線通信システムにおいて通信を行うのに有用なスーパーフレーム200のシーケンスを示す。図2では、スーパーフレームシーケンスは一般に複数のスーパーフレーム210,220,230などを含み、各スーパーフレームは複数のフレームを含む。例えば、スーパーフレーム210はフレーム212を含み、フレーム212は、制御チャネル部分214内のリソース割当制御チャネル部分と、データチャネル部分216とを有する。
図3には、繰り返すロングフレームのシーケンスを示す。ここでは、2つのフレームがグループ化され、1つのロングフレームを形成している。一部の実施形態では、ロングフレームは1つのフレームと等価である。インタレースパターンは、規則的に距離の離れたロングフレームのシーケンスとして定義される。同期ハイブリッド自動再送要求(S−HARQ)を用いるシステムでは、通常、最初の送信と後続の送信とは同じインタレースパターンにより生じる。この実施例では、ロングフレーム0〜11として表す12個のロングフレームがスーパーフレームを作っている。
直交周波数分割多元接続(OFDMA)システムでは、周波数領域はサブキャリアへと分割される。例えば、5MHzのOFDMAキャリアは、9.6kHzのサブキャリア間隔で480個のサブキャリアへと分割される。1つのOFDMAフレームが複数のOFDMシンボルへと分割されてもよい。例えば、1つのフレームは0.91144ミリ秒を占有し、8つのOFDMシンボルを含んでよく、この場合、各シンボルは約113.93マイクロ秒を占有する。サブキャリアは、ブロックリソースチャネル(BRCH)および分散リソースチャネル(DRCH)を形成するようにグループ化される。BRCHは、より大きな帯域幅内でホップを行うことができる連続したサブキャリアからなるグループであり、DRCHは連続しないサブキャリアからなるグループである。
様々な実施形態では、基地局コントローラ109、基地局103またはその他のネットワークインフラ構成要素は、スケジューリングの目的で移動局101を1つ以上のグループへとグループ化する。移動局101は、移動局に関連した無線チャネル状態、例えば、移動局によって報告されるチャネル品質情報、移動局によって報告されるドップラ、サービングセルからの距離などに基づきグループ化されてもよい。これに代えて、またはこれに加えて、移動局101は、共通の通信セッションへの参加以外の1つ以上の移動局動作特性に基づきグループ化されてよい。代表的な移動局動作特性には、移動局の出力上限、マクロダイバーシチの考慮、移動局の性能、移動局のサービス、コーデックレートなどが含まれる。さらに、アクティブなVoIPセッションを有する移動局が一緒にグループ化されてもよい。
別の実施形態では、基地局コントローラ109、基地局103またはその他のネットワークインフラ構成要素は、複数の移動局を同じグループ位置に割り当ててもよい。例えば、同じグループ呼に参加する移動局はすべて、同じグループ位置へ割り当てられてよい。同様に、特別なブロードキャスト/マルチキャストセッションに登録された移動局はすべて、同じグループ位置へ割り当てられてもよい。このようにして、基地局は、共有制御チャネルにおいて、1つのビットを用いて幾つかの移動局に対しグループ呼もしくはブロードキャスト/マルチキャストセッションの存在または不在を示すことによって、グループのオーバヘッドを減少させる。この実施形態では、移動局は、同じグループ内の2つ以上のグループ位置を割り当てられてもよい。例えば、基地局は移動局に対し、ブロードキャスト/マルチキャストについての1つのグループ位置と、VoIPについての別のグループ位置とを割り当ててよい。
移動局のグループが決定された後、基地局103は移動局101に対し、グループにおける各移動局の位置の指示と、グループ識別子の指示とを送信する。制御チャネルを用いて指示を送ることができる。基地局103は、グループ全体に有効な制御情報を送信するために、グループ識別子を用いてもよい。例えば、基地局103は、グループ識別子の指示および新たな周波数割当の指示を送信することによって、グループに対する周波数割当を変化させてもよい。位置の指示が各移動局へ別々に送られてもよく、幾つかの移動局へ一度に送られてもよい。
例えば、基地局103はグループ識別子と共に、無線移動局のユニークな識別子のリストを送ってもよい。例えば、ユニークな識別子のリストにおける第1の移動局が第1の位置を割り当てられ、ユニークな識別子のリストにおける第2の移動局が第2の位置を割り当てられるなど、任意の適切な規則を用いて位置の指示を決定することができる。移動局のユニークな識別子は、ESN(Electronic Serial Number)、加入者ハードウェア識別子、媒体アクセス制御識別子(MAC−Id)、または特定の移動局をユニークに識別する他の適切な識別子であってよい。
各移動局グループについて、基地局コントローラ109のスケジューリング機能(または基地局103)は、グループにおいて移動局によって共有される一組の時間周波数リソースを割り当ててよい。図4には、共有リソースの代表的な組を示す。図4では、共有リソース410は、2つのフレーム(1つのロングフレーム)および8つのDRCHである。ブロックが時間領域の1つのフレームおよび周波数領域の1つのDRCHとして定義される場合、1〜16の番号の付けられた16個のブロックまたはリソースが存在する。上述のように、DRCHは連続しないサブキャリアのグループであり、図4の縦軸であるDRCHインデックスは周波数領域の論理的な表現である。後述するように、各移動局は、他の移動局に対する割当に基づき、その共有リソースの部分を判定する。したがって、リソースが割り当てられる順序を定義することが必要である。図4では、図4に示すように1〜16の番号の付けられたブロックを生じる、例示的な順序パターン420が与えられる。この共有リソースの組は、図3に関して記載したようなインタレースパターンにおいて繰り返し用いられてもよい。例えば、16個のリソースが図3のインタレースパターン0の各ロングフレームにおいて繰り返し用いられてもよい。図4に示した16個のリソースも、やはりフレームにおける周波数領域の一組のサブキャリアの論理的な表現である。これらのサブキャリアの厳密な物理的な場所はフレーム毎に変化し得ることが理解される。
共有リソースの組および順序パターンの指示は、制御チャネルを用いて基地局103から移動局101へ信号で送られてよい。さらに、制御チャネルは、共有リソースの組の開始フレームに対し予め定義した関係にある任意のフレームにより送信されてよい。共有リソースの組は、制御チャネルが送信されるのと同じフレームにおいて開始してもよく、制御チャネルが送信されるフレームに対して固定の開始点を有してもよく、制御チャネルにより明示的に信号で送られてもよい。
移動局がグループ化され、グループ内の位置(場所とも呼ぶ)を割り当てられ、グループへ一組の共有リソースが割り当てられた後、基地局103は、いずれの移動局が所与の期間にアクティブであるかを、また、一部の実施形態では、各移動局へ割り当てられた割当リソースの数を示す必要がある。
図5aには、リソース割当が移動局101へどのように示され得るかを示す。図5では、第1のメッセージフィールド(移動局割当510)は、グループ共有リソースの対応する組においていずれの移動局が共有リソースのうちの1つ以上を割り当てられるかを示す。移動局リソース割当フィールド530は、特定のリソース、各移動局へ割り当てられたリソースの数またはその両方を示してよい。様々な実施形態では、さらに後述するように、継続フィールド540も含まれてよい。
図5bには、図5aのメッセージがビットマップ化を用いてどのように情報を伝達するかについて、さらに詳述する一例を示す。図5bには、情報要素501を示す。これは、上述のように、制御チャネルを通じて移動局へ送られてもよい。上述のような移動局グループの場合、情報要素501が共有制御チャネルを用いて送られてもよい。情報要素501は示すように複数のオクテットを含んでよく、例えば、グループにおける移動局の数に応じてサイズが変化してもよく、制御チャネルを共有する。したがって、情報要素501は、移動局グループに必要な情報を伝達するための任意の適切なサイズであってよい。
したがって、移動局割当510は、図5bに示すように、複数のビットマップフィールド(例えば、オクテット17のビット001〜008、すなわちアイテム509)を含んでよい。示した例では、そのグループ内の任意の移動局の位置は、そのビットマップ位置に対応している。例えば、第1のグループ位置「位置1」を割り当てられた移動局は、ビットマップ位置001を用いて、共有リソースのうちの1つが割り当てられているか否かを判定することができる。図5bに示す例では、移動局位置は、移動局グループ順序フィールド511によって示される。したがって、図5bの例における第1の移動局位置は、移動局グループ順序フィールド511の第1の位置である、ビット005に対応している。グループ位置2を割り当てられた移動局は、移動局グループ順序フィールド511の第2の位置を用いて、共有リソースのうちの1つが割り当てられるか否かを判定することができる、などである。さらに、バイナリの「0」または「1」を用いることによってアクティブなユーザ指示を提供してもよく、この場合、アクティブでないユーザは反対の状態を用いて示される。あるいは、他の何らかの適切なバイナリ値が用いられてもよい。
ビットマップフィールドが1つ以上のビットを含んでもよいことや、ビットのグループが任意の指定または指示に用いられてもよいことは理解される。したがって、移動局割当510およびサイズフィールド530は、移動局当り2ビットを与えてもよい。この場合、バイナリ「00」は送信なしを示し、「01」、「10」および「11」は、異なるブロック数を占有する送信を示す。例えば、「01」が1つのブロックに対応し、「10」が2つのブロックに対応し、「11」が3つのブロックに対応してもよい。また、直線的でないマッピングが用いられてもよいことが理解される。例えば、「01」が1つのブロックに対応し、「10」が2つのブロックに対応し、「11」が4つのブロックに対応してもよい。以降の説明を単純化するため、本明細書では割当フィールド510およびサイズフィールド530を一緒にして「割当およびサイズ」フィールド520と呼ぶ場合があるが、様々な構造についての理解によって、そのようなフィールドは上述したようであってもよい。
図5bに戻ると、アクティブな移動局は、情報要素501に含まれている割当ビットマップ510の適切な対応する位置において、バイナリ「1」を用いて示されてよい。一部の実施形態では、割当ビットマップ510の論理的な開始部(または他の適切な位置もしくはフィールド)に位置する、「順序パターン反転フィールド」515で示される1つのビットが含まれてもよい。例えば、ビット001などのビットのバイナリ値は、昇順または降順による詳細な所定の順序パターンに従うか否かを示してよい。すなわち、バイナリ「0」は、移動局が昇順(反転していない)により第1の所定の順序パターンを用いることを示し、バイナリ「1」は、順序パターンが反転していること、すなわち、降順であることを示してよい。
他の実施形態では、幾つかの順序パターンが確立されてもよく、基地局103は、割当ビットマップ510の順序パターンフィールド513を介して移動局101グループによって用いられる順序パターンを示してよい。したがって、基地局103は各スケジューリングインスタンス中の所望の順序パターンを示してよい。さらに、順序パターンが呼設定時に確立され、移動局割当510の一部として信号で送られなくてもよい。
したがって、図5bでは、ビット002,003,004が適切な順序パターンを指定するための順序パターンフィールド513を形成してもよく、ビット001が、順序パターンが昇順であるか降順であるかを示すための順序パターン反転フィールド515を形成してもよい。
図5aおよび図5bにおいて、割当サイズフィールド530は無線リソース割当重み付け情報を示し、また、移動局へ割り当てられる無線リソースの比率も示してよい。また、無線リソース割当重み付け情報は、各移動局へ割り当てられ指定数またはサイズの無線リソースを示してもよい。
一部の実施形態では、無線リソース割当重み付け情報は、ボコーダレート、変調または符号化情報も含んでよい。可能な重み付けの値が1つしかない場合、割当サイズフィールド530は省略されてよい。移動局割当フィールド510(および、上述のように、使用される場合には割当サイズフィールド530)を含む情報要素501は、共有制御チャネルを通じて移動局グループへ送られる。また上述のように、移動局グループは一組の時間周波数リソースを共有してもよい。共有制御チャネルは、ロングフレーム内のリソースを割り当てるために、通常、各ロングフレームにおいて基地局103によって送信されるが、任意の先行するロングフレームにおいて基地局103によって共有制御チャネルが送信されてよいことが理解される。様々な実施形態では、情報要素501は任意の適切なビット数を含む継続フィールド540も含んでよく、これについては以下により詳細に記載する。
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)が利用される一部の実施形態では、一連のHARQ送信機会における第1の送信において、リソースが割り当てられる、すなわち、割当のサイズ(ブロック数)のみが示される。そのような実施形態では、後続の送信機会において、継続フィールド540を介して継続が示される。さらに、そのような実施形態では、継続指示は1つのビットによって行われてよい。
様々な実施形態において、移動局割当およびサイズフィールド520は、現在のフレームにおいて第1のHARQ送信機会を定義するために各移動局によって利用され、継続フィールド540は、現在のフレームにおいて後続の、すなわち第2、第3、第4のHARQ送信機会を定義するために各移動局によって利用される。移動局割当およびサイズフィールド520は、第1の送信へ割り当てられるブロック数を示してもよい。この場合、継続フィールドは、移動局割当およびサイズフィールド520によって割り当てられたのと同じ数のブロックが後続の送信へ割り当てられることを示してもよく、異なる数のブロック(例えば、1つのブロック)が後続の送信へ割り当てられることを示してもよい。
一部の実施形態では、移動局割当およびサイズフィールド520は、各HARQ送信機会へ割り当てられるブロック数を示すリソース割当テーブルに対するインデックスである。図6には、様々な実施形態によるそのようなテーブルの一例を提供する。図6に示すように、移動局割当およびサイズフィールド520は、移動局当り2つのバイナリビットを提供してもよく、この2つのバイナリビットはリソース割当テーブル600のインデックスとなる。
例えば、図6の行611を参照すると、移動局割当およびサイズフィールド520が特定の移動局についてバイナリ「00」を示す場合、その移動局には列603により第1のHARQ送信機会へ1つのブロック、列605により第2のHARQ送信機会へ1つのブロック、列607により第3のHARQ送信機会へ1つのブロック、列609により第4の送信機会へ1つのブロックが割り当てられる。
移動局割当およびサイズフィールド520がインデックス列601に示すようにバイナリ「11」を示す場合、移動局には列603に示すように第1のHARQ送信機会について4つのブロックが割り当てられ、列604により第2のHARQ送信機会について2つのブロック、列607により第3のHARQ送信機会について1つのブロック、列609により第4の送信機会について1つのブロックが割り当てられる。インデックス列601は、一部の実施形態では、VoIP通信に用いられるボコーダレートに対応してもよい。例えば、「00」は1/8レートのボコーダ、「01」は1/4レートのボコーダ、「10」は1/2レートのボコーダ、「11」はフルレートのボコーダにそれぞれ対応してよい。
したがって、テーブル600は、期待されるエラー基準を達成するためにHARQ再送信用のブロック割当を含んでもよい。例えば、上記のボコーダレートが与えられたテーブル600は、エラー1%の4つの送信のシミュレーションを行うことによって見出されたものであり、各送信に用いられるブロックの数は、1〜xブロックの後にエラー確率に基づき1%のエラー基準を達成するのに必要な時間周波数リソースの平均の数を最小化することによって見出された(ここでは、xとして16を選択した)。ブロックのサイズは、1つのタイムスロットに用いられるサブキャリアの数を表す(1スロット=5/9ミリ秒)。各タイムスロットは5つのOFDM全シンボルを有する。1つはパイロットおよび制御用であるので、4つのシンボルがVoIP送信用である。例えば、1/8レートフレームについてのブロックサイズが11個のサブキャリアであり、1つのブロックが用いられる場合、11×4=44個の時間周波数リソースが利用可能である。
したがって、テーブル600など、リソース割当テーブルが用いられる様々な実施形態では、継続フィールド540は移動局割当およびサイズフィールド520割当に対応するテーブルの行をインデックス化するために用いられ、その場合、テーブルの列は特定のHARQ送信機会に対応する。
図7には、移動局割当およびリソース割当に関するさらなる詳細を提供する。図7では、8つの移動局がグループ730へ割り当てられ、グループ位置1〜8へ割り当てられる。グループ位置1〜8は、移動局割当およびサイズフィールド520におけるビットマップ位置1〜8に対応する。したがって、移動局3(MS3)はビットマップ位置1を割り当てられ、移動局6(MS6)はビットマップ位置2を割り当てられ、移動局7(MS7)はビットマップ位置3を割り当てられ、移動局9(MS9)はビットマップ位置4を割り当てられ、移動局10(MS10)はビットマップ位置5を割り当てられ、移動局13(MS13)はビットマップ位置6を割り当てられ、移動局14(MS14)はビットマップ位置7を割り当てられ、移動局17(MS17)はビットマップ位置8を割り当てられる。各ビットマップ位置は2つのバイナリビットを提供し、ここでは、「00」は送信なしを示し、「01」は1つのブロックの割当を示し、「10」は2つのブロックの割当を示し、「11」は、4つのブロックの割当を示す。このビットマップ位置は1つ以上のビットマップフィールドにおける1つ以上のビットマップ位置に対応してもよいことが理解される(上述の割当フィールド510および割当サイズフィールド530など)。また上述のように、本明細書における説明を簡単にするために、割当フィールド510および割当サイズフィールド530を集合的に割当およびサイズフィールド520と呼ぶことが理解される。
図7に戻ると、基地局は、位置情報を割り当てることに加え、グループ730に一組の共有リソース710と、それらのリソースが割り当てられる順序を示す割当順序パターン770との指示を提供してもよい。位置情報、順序パターンおよび共有リソース情報は、制御チャネルを用いて基地局によって移動局グループ730へ送られてよい。
また、アクティブな移動局にも、適切なビットマップフィールドにおけるバイナリ「01」、「10」または「11」を介して移動局割当およびサイズフィールド750を介して示される。移動局割当およびサイズフィールド750は、ロングフレーム毎に共有制御チャネル上で送信されてもよい。図7に示すように、移動局割当およびサイズフィールド750によって、ブロックの第nの組へ各ロングフレームにおける第nのアクティブな移動局が割り当てられ、ここで、上述したように、割り当てられるブロックの数は1,2,4のいずれかである。
したがって、例えば、MS3は第1のアクティブな移動局であるので、すなわち、移動局割当およびサイズフィールド750に「00」(アクティブでない移動体)のインジケータを有さないので、MS3には、リソース710のうちの最初の2つのリソースが割り当てられる。MS3については、移動局割当およびサイズフィールド750において「10」が示されているので、2つのリソースが割り当てられる。移動局割当およびサイズフィールド750に「00」を有さないMS6(すなわち、第2のアクティブな移動局)には、ブロックの第2の組が割り当てられる。MS6については、移動局割当およびサイズフィールド750にバイナリ「11」が示されているので、4つのブロックが割り当てられる。
MS6は、リソース710に示すように、以前に割り当てられたリソースの数(MS3に割り当てられた2つ)を合計し、リソース3〜6を割り当てられると判定するのである。MS7は第3のアクティブな移動局であり、第3の組のブロックを割り当てられる。MS7には、移動局割当およびサイズフィールド750におけるバイナリ「10」の指示によって、2つのブロックが割り当てられる。MS7は、リソース710に示すように、以前に割り当てられたリソースの数(すなわち、MS3へ割り当てられた2つのリソースおよびMS6へ割り当てられた4つのリソース)を合計し、リソース7および8を割り当てられると判定するのである。
音声を含む一部のアプリケーションでは、パケットは比較的一定のレートで到達する。例えばVoIPアプリケーションでは、ボコーダーフレームはほぼ20ミリ秒毎に到達する。再び図3を参照すると、VoIPアプリケーションでは、ボコーダーフレームはほぼ20ミリ秒毎に到達し、番号0のロングフレームの開始部が始まる。基地局は、ボコーダーフレームにヘッダデータを追加し、そのフレームを符号化して音声パケットを形成する。次いで、基地局は音声パケットを含むシンボルの少なくとも一部を変調し、番号0のロングフレームにより移動局へ送信する。この送信を第1の送信と呼ぶ。
パケットを受信する移動局は、音声情報を取得するため、そのパケットの復号を試みる。移動局は、第1の送信から得られる音声パケットの復号に成功した場合、基地局へ肯定応答(ACK)メッセージを送る。ACKを受信すると、基地局は追加の情報を送信しない、すなわち、ロングフレーム3,6,9による移動局への音声パケットの再送信を行わない。実際には、移動局割当フィールド(例えば、割当フィールド510)によって、それらのリソースが他の移動局によって用いられることが可能となる。しかしながら、移動局は、音声パケットの復号に成功しなかった場合、基地局へ否定応答(NACK;negative acknowledgement)メッセージを送る。
基地局は、NACKメッセージを受信すると、番号3のロングフレームにより移動局へ音声パケットの追加のシンボルを送る。これを第2の送信と呼ぶ。移動局は、第2の送信の後に音声パケットの復号に成功した場合、基地局へACKメッセージを送る。ACKメッセージを受信すると、基地局はロングフレーム6,9による移動局への追加の情報の送信を行わない。しかしながら、移動局は、音声パケットの復号に成功しなかった場合、基地局へNACKメッセージを送り、基地局は、応答して、第3の送信において、番号6のロングフレームにより音声パケットの追加のシンボルを送る。
同様に、移動局は第3の送信の復号の成功に応じてACKまたはNACKメッセージを送ってよく、NACKメッセージに対しては、基地局が第4の送信において番号9のロングフレームにより音声パケットの追加のシンボルを送る。やはり、移動局はパケットの復号の成功に応じてACKまたはNACKメッセージを送ってよい。
図8には、図7に示す実施例の後に続く時間のある瞬間、すなわち番号3のロングフレームのスナップショットを示す。(図7に示したシナリオは、番号0のロングフレームのスナップショットであった)。すなわち、図7において、ロングフレーム0の後、MS3がNACKメッセージを送信し、MS6およびMS7がACKメッセージを送信した場合である。受信されるACKおよびNACKメッセージと、グループ830の各移動局のキュー状態とに基づき、番号3のロングフレームにおいて、基地局は、移動局割当およびサイズフィールド850を用いて、MS3に2つのブロック、MS14に2つのブロック、MS17に4つのブロックを割り当ててよい。移動局割当およびサイズフィールド850に基づき、示すように、グループ830の移動局へリソース810が割り当てられる。
音声およびデータの混合システムでは、音声およびデータが同時にアクティブな移動局が存在し得る。VoIPトラフィックに関連した統計的な多重化特性のため、各スケジューリングインスタンスにおいてVoIPユーザによって使用されていないシステムリソースが存在し得る。例えば、MS17がアクティブであると示されなかった場合、第5、第6、第7、第8の共有リソースは未使用である。この負荷変動は、共有制御チャネルを監視する任意の移動局によって算出可能である。したがって、一部の実施形態では、基地局は、グループによって用いられないリソースに移動局を割り当てることができる。各VoIPフレーム中にその割当を判定するために、移動局は共有制御チャネルを監視し、そのリソースをグループメンバへ割り当てられていないものとして判定する。ロングフレームが複数のフレームから構成される場合、異なるデータユーザが各フレームにおける未使用のリソースへ割り当てられることが可能である。さらに、2つ以上の移動局が未使用リソースへ割り当てられてもよい。例えば、Z個の未使用リソースが存在する場合、第1の移動局が第1のN個の利用可能な未使用リソースを割り当てられ、第2の移動局が次のZ−N個(Z≧N)の未使用リソースを割り当てられてよい。
これに代えて、未使用リソースを共有する複数の移動局が、未使用リソースを均等に分割するように命令されてもよい。別の代替の方法では、移動局が第1の利用可能な未使用リソースからのオフセット値を用いるように命令されてもよく、このオフセット値は、その移動局にその移動局の割当を指示するために用いられる。これによって、未使用リソースを共有する各移動局に対する任意の割当を行うことが可能となる。特定の移動局をサポートするために必要とされるより少ない未使用リソースしか利用可能でないとき、その移動局にはそのロングフレームにおけるいかなるリソースも割り当てられない。例えば、オフセット値がその共有リソースの組の終了部を越えた共有リソースを指示する場合、その特定の移動局にはそのロングフレームにおけるいかなるリソースも割り当てられない。
記載のようなロングフレーム毎に移動局当り2ビットを利用する移動局割当およびサイズフィールドは、例えば、出力、OFDMサブキャリアまたはOFDMシンボルなど、共有制御チャネル用のシステムリソースについて望ましくない割当を必要とする場合がある。したがって、一部の実施形態では、そのような共有制御チャネルのオーバヘッドは、移動局グループ位置と移動局HARQ送信機会との間に所定の関係を確立させることによって減少されてよい。図9には、様々な実施形態によるこの所定の関係の一例を示す。
図9によって示す実施形態では、第1の移動局グループがさらに4つのサブグループへと分割され、ここで各サブグループは、そのHARQ送信機会について特定のシーケンスを割り当てられている。したがって、図9には、パケットN(909)およびパケットN+1(911)として表される、2つの連続的な符号化されたパケットを示す(ここで、Nは正の整数である)。基地局は、したがって、それぞれ示すように番号0,3,6,9のロングフレームにサブグループ0(901)が発生するように、パケットNの第1、第2、第3、第4のHARQ送信機会を定義してよい。同様に、基地局は、それぞれ示すように番号0,3,6,9のロングフレームにサブグループ1(903)が発生するように、パケットNの第2、第3、第4のHARQ送信機会と、パケットN+1の第1のHARQ送信機会とを定義してよい。
この処理は、図9に示すようにサブグループ2および3(905,907)について繰り返される。HARQ送信機会の特定のシーケンスは、後続のパケットについて、既知の間隔、例えば、図9に示すように各スーパーフレームにおいて、繰り返される。サブグループとHARQ送信機会との間の確立された関係に基づき、基地局は、その基地局がグループの全移動局によって知られている限り、任意の系統的な手法によりサブグループに移動局を割り当ててよい。
例えば、サイズ「K」の移動局グループについては、基地局は、第1のK/4個のグループ位置をサブグループ0に属するものとし、第2のK/4個のグループ位置をサブグループ1に属するものとし、第3のK/4個のグループ位置をサブグループ2に属するものとし、最後のK/4個のグループ位置をサブグループ3に属するものとするように定義してよい。
グループ位置とHARQ送信機会との間の所定の関係によって、グループの各移動局がグループの他のすべてのメンバーのHARQ送信機会を演繹的に知ることが可能であることを理解することは重要である。この所定の関係は、制御チャネル上で基地局から移動局へ送信されてもよく、移動局に(例えば、メモリにより)記憶されていてもよい。
一部の実施形態では、リソースは定義されたHARQ送信機会に対応する順序でサブグループへ割り当てられる。例えば、共有制御チャネルにおいてアクティブであると指示され、現在のロングフレームに自身の第1のHARQ送信機会を有する移動局は、共有リソースの組において最初に割り当てられてよい。また、共有制御チャネルにおいてアクティブであると指示され、現在のロングフレームに自身の第2のHARQ送信機会を有する移動局は、共有リソースの組において2番目に割り当てられてよい、などである。
サブグループが上述のようにグループ位置の連続した組に対応している場合(第1のK/4個のグループ位置がサブグループ0に対応し、第2のK/4個のグループ位置がサブグループ1に対応するなど)、これは、第1のHARQ送信機会が定義されたグループの第1の移動局に第1のビットマップ位置が対応するように、ビットマップを循環するように回転させることと見なすことができる。ビットマップ回転の指示は、制御チャネル上で基地局から移動局へ送信されてもよく、移動局に記憶されてもよい。
様々な実施形態では、高速共有制御チャネル(HS−SCCH)の必要も除去される場合がある。これについて詳細に説明する。様々な実施形態では、HS−SCCHは移動局に対し変調の型を信号で送らない。むしろ、様々な実施形態では、変調型はインバンド制御フィールドにおける変調インジケータによって移動局へ指定されてもよく、移動局によって「盲目的に」検出されてもよい。したがって、一実施形態では、1つの拡散率(SF)=16個の符号である4位相偏移変調(QPSK)の変調が適用されてよい。
上記実施形態のHS−SCCHは、移動局がデータ受信に用いるチャネル化符号を明示的に信号で送ることはしない。むしろ、移動局がスケジューリングされるとき、その移動局が、その予め割り当てられた符号の組に属する1つの符号上でデータを受信するように、一組のチャネル化符号が準静的に移動局のグループへ割り当てられてよい。
さらに、様々な実施形態では、ユーザの所与のボコーダレートに対するVoIPパケットサイズを示す1つの転送ブロックサイズが、高位層シグナリングによって呼設定時に準静的に割り当てられる。様々な実施形態によってHARQ処理のIDが提供されないので、1つのHARQ処理が用いられ、高位層によって予め構成される。したがって、再送信には非明示的な冗長性型(RV)が適用されてよく、再送信の最大数は1に設定される。
本明細書に記載の実施形態はVoIPなどの音声アプリケーションに基づいているが、VoIPアプリケーションにおける所与のボコーダに対する場合のように、様々な実施形態はそのように限定されるものではなく、同様に律則されたパケットサイズを利用する任意のアプリケーションに対しても一般に適用可能であることや、したがって、様々な実施形態は、次に限定されないが、パケットサイズが判定され得るゲームアプリケーションなど、他のそうしたアプリケーションについても明らかであることが理解される。
HARQフィードバックシグナリングに関して、ACK/NACKは第1の送信においてのみ用いられる。したがって、様々な実施形態では、VoIP呼に上述のような準静的な情報が提供されてよい。この準静的な情報には、グループに対する移動局の割当、各グループ(呼設定時に割り当てられた)に対するチャネル化符号の組の割当、非明示的な冗長性型シグナリング、および単一HARQ処理が含まれる。したがって、様々な実施形態では、HARQ処理アイデンティティ、グループメンバシップ割当およびチャネル化符号組指示についてビットが転送される必要はない。
図10には、グループ化および周期的なリソース割当に関する様々な実施形態のさらなる詳細を示す。図10には、グループG1〜G4に対するNp×Ngの周期的な送信スロットへと分割された、二次元の時間符号リソースマップを示す。ここでNpは、各グループの断続的な送信機会を示す送信時間間隔(TTI)の数であり(断続的には周期的および非周期的を含む)、Ngは所与のTTIにてサービス提供されるグループの最大数である。各送信スロットはグループのうちの1つへ割り当てられる。任意の送信スロットを用いて新たなデータまたはHARQ再送信が送信されてよい。
各グループは、拡散率(SF)=16のNcチャネル化符号によって割り当てられてよい。グループに対する移動局の割当は上述したように準静的に行われ、グループ当りの移動局の数は、次に限定されないが、システム負荷など、様々な基準に基づき変化する。
したがって、例えば図10に関して、Np=6かつNg=2(計12個のグループ)であり、各グループが10個のVoIP移動局を割り当てられると仮定した場合、サポートされるVoIPユーザの公称数は、(Ng×Np×総グループ)=(2×6×10)=120のVoIPユーザである。この例の場合、各グループへNc=4の符号が割り当てられ、TTI毎に計8つの符号が利用される。
様々な実施形態では、移動局が所与のTTIにて送信するようにスケジューリングされている場合、その移動局のペイロードパケットは1つの直交可変拡散率(OVSF)符号を用いて搬送される。したがって、この例に関しては、グループへNc=4の符号が割り当てられる場合、10個の移動局のうち高々4つは所与のTTIにてスケジューリングされる。
さらに、一部の実施形態では、VoIPトラフィックの小さなパケットサイズを活用するためにフレームバンドリングが用いられてよい。したがって、所与の移動局の幾つかのVoIPパケットが、1つのSF 16チャネル化符号を用いて集合され、送信されてもよい。したがって、様々な実施形態では、NB−AMR(Narrowband Adaptive Multi−rate)コーデックおよびWB−AMR(Wideband Adaptive Multi−rate)コーデックが、例えば、NB−AMR用の集合されたパケットの数を増大し、WB−AMR用の数を減少させることによるフレームバンドリングを用いて、サポートされてよい。
しかしながら、フレームバンドリングは1つの移動局に属するパケットに限定されており、HARQ設計を単純化するため、様々な実施形態においては多ユーザのフレームバンドリング(すなわち、1つのデータペイロードが2つ以上の移動局へ宛てられた構成要素パケットからなる場合)は用いられていない。様々な実施形態では、同じ移動局について、3つまでのフレームのバンドルが行われてよい。
図11には、様々な実施形態による、制御およびデータフィールドに別個の符号化を有するインバンド制御シグナリングを用いる、HS−SCCH制御信号などの制御信号を示す。図11では、1つのOVSF符号が所与のTTIにおいてスケジューリングされている移動局へ割り当てられる。なお、2ミリ秒のTTI全体を通じて送信出力は一定であると仮定する。したがって、図11は、SF=16の1つのリソース1101、したがって制御フィールド1103およびペイロード1105を有する1つのウォルシュ符号化を表す。
図12は、リソース1101の制御フィールド1103に含まれる代表的な情報を提供するテーブル1200である。制御フィールドは、巡回冗長検査(CRC)を用いる場合でも用いない場合でも、依然として本明細書に開示の様々な実施形態に留まる。しかしながら、一部の実施形態では、ペイロード1105には、移動局識別情報によってマスクされた24ビットのCRCが利用される。
しかしながら、制御フィールド1103は、その性能が少なくともフレーム消去レート(FER)に関する最良の実行低符号レートのペイロードを超えていることが望ましい。このことによって、ペイロードにエラーが存在しない場合に制御シグナリングがエラーなく受信される可能性が高いことを保証することが補助される。
図12に戻ると、転送ブロックサイズ(TBSサイズ)1207を用いて、1,2,3個のVoIPパケットまたは1つのサイレンスディスクリプタ(SID)パケットが示される。他の適用可能な音声および映像コーデックでは、異なるVoIPパケット寸法およびデータレートを導き得る異なる速度制御および非連続送信技術、または音声符号化手段が用いられる。様々な実施形態では、各AMRボコーダレートに対し選択されたVoIPパケットの寸法、したがってVoIPパケットサイズに関する知識は、各移動局について準静的に判定され、例えば、高位層シグナリングを介して、各移動局へ伝達されることが非明示的に仮定される。したがって、TBSサイズ1207のシグナリングの2層構造によって、移動局のAMR符号レート再構成やVoIPキャパシティ改良のためのフレームバンドリングに対するサポートが提供される。
データ(すなわち、ペイロード1105)は、QPSKまたは16−QAM(直交振幅変調)を用いて送信されてもよい。制御情報はQPSK(TTIの符号内で非連続的な変調フォーマットを生じる)または16−QAMを用いて、また変調フォーマットを取得するために盲目的な検出を用いて送信されてよい。この場合、変調フォーマット1201ビットは、制御フィールド1103に必要とされない。
図13には、一部の実施形態による制御フィールド1103のエラー訂正符号化方式を示す。したがって、制御フィールド1103の8つの制御情報ビット1301は、2ミリ秒のTTIの開始部において、40個のシンボルに対しマッピングされている。
様々な実施形態では、HARQ用の系統的な冗長性型(RV)が用いられる。さらに、親符号語からの構成要素符号語(すなわち、各H−ARQ送信または再送信インスタンスにおいて送信される特定の冗長性型)は、H−ARQ送信に関連したインデックスによって非明示的に生成されてもよい。そのようなインデックスは、例えば、シーケンスによる、特定のH−ARQ送信または冗長性型のシーケンスにおいて冗長性型を有する再送信の数を含んでよい。これに代えて、送信インデックスは、システムフレームもしくはスーパーフレームのインデックス、または他の何らかのネットワークタイミングパラメータであってよい。さらに、ACK/NACKは第1の送信においてのみ、移動局によって用いられる。グループにおけるスケジューリングされた移動局はすべて、アップリンクにおいて同期して、適切であるようにACKまたはNACKを送信する。別個のバッファ空間がHARQ処理に対し割り当てられてもよく、また、利用可能な総ソフトメモリ位置の一部であってもよい。
さらなる一実施形態では、移動局は、基地局によって送信された制御およびデータ符号語を受信するとき、様々な仮説を適用してよい。例えば、移動局が第1の符号語送信(データおよび制御の両方の)であると思われるものを受信し、制御フィールド(または符号語)に関連したCRCまたはデータフィールド(または符号語)に関連したCRCのいずれかが失敗した場合、この移動局は上述のグループタイムスロット構造による以前の送信機会において関連の冗長性型の送信を仮定する。次いで、移動局は、符号語についての現在の観測(例えば、対数可能性比、または他のソフト判定情報)および仮定した以前の観測を合成してよい。この合成手順は、チェイス(Chase)合成、インクリメントによる冗長性型の増大による符号語の再構築その他、当技術においてよく知られている他の技術に基づいてよい。次いで、移動体は、以前の送信の仮説の下にデータフィールドを再び復号することを試みる。
ここで図14を参照する。図14には、様々な実施形態による移動局1401および基地局1403のアーキテクチャを示す。移動局1401は、VoIPアプリケーション1405、ネットワーク層1407、無線リンクコントローラ(RLC)1409、媒体アクセス制御部(MAC)1411および物理層(PHY)1413を有するスタックを含む。加えて、移動局1401はHARQ構成要素1415を有するが、これは別個であってもよく、他の構成要素/層のうちのいずれかへ統合されていてもよい。上述において詳細に記載したように、移動局1401のVoIPアプリケーション1405は、上述のように様々な変調を有するデータペイロードフィールド1105および制御フィールド1103を受信するために、PHY1413層の1つのウォルシュまたはOVSF符号を利用してよい。
基地局1403は、同様に、VoIPアプリケーション1417、ネットワーク層1419、RLC1421、MAC1423およびPHY1427を有する。しかしながら、基地局1403は、様々な実施形態において、これに加えてHARQスケジューリング構成要素1425を有する。上述において詳細に記載したように、基地局1403のHARQスケジューリング構成要素1425は、後続のHARQブロック再送信を受信するための自身のリソース割当を示すために、移動局のグループ、サブグループまたはその両方へ、継続フィールド、リソース割当テーブルまたはその両方を送ってよい。さらに、HARQスケジューリング構成要素1425は、一部の実施形態では、HARQサブグループを定義してもよい。様々な実施形態では、上記したように、H−ARQ構成要素1425によって1つのHARQ再送信のみが送られる。
図15は、一部の実施形態による移動局の主要な構成要素を示すブロック図である。移動局1500は、ユーザインタフェース1501と、1つ以上のプロセッサ1503と、1つ以上のメモリ1505とを備える。メモリ1505は、移動局オペレーティングシステム1507と、アプリケーション1509と、汎用ファイル記憶域1509とに充分な記憶域を有する。移動局1500のユーザインタフェース1501は、次に限定されないが、キーパッド、タッチスクリーン、音声作動命令入力、およびジャイロスコープカーソル制御を含む、ユーザインタフェースの組み合わせであってよい。移動局1500はグラフィカルディスプレイ1513を有し、図15には示さないが、このグラフィカルディスプレイ1513も専用のプロセッサ、メモリ、ドライバなどを有してよい。
図15は説明のみを目的とし、本開示による移動局の主な構成要素を示すためのものであり、移動局に必要な様々な構成要素やそれらの構成要素の間の接続についての完全な概略図であることを意図したものでないことが理解される。したがって、移動局が図15に示していない他の様々な構成要素を含む場合もあるが、依然として本開示の範囲内にある。
図15に戻ると、移動局1500はトランシーバ1515,1517など複数のトランシーバを備えてもよい。トランシーバ1515,1517は、次に限定されないが、UMTS、E−UMTS、E−HRPD、CDMA2000、802.11、802.16など様々な標準規格を用いて様々な無線ネットワークと通信を行うためのトランシーバであってよい。
メモリ1505は説明のみを目的としたものであり、様々に構成される場合もあるが、依然として本開示の範囲内にある。例えば、メモリ1505は、プロセッサ1503に各々結合された幾つかの要素からなってもよい。さらに、別個のプロセッサおよびメモリ要素が、グラフィカルディスプレイに対しグラフィカルな画像を与えるなどの特定のタスクの専用であってもよい。いずれの場合にも、メモリ1505は、少なくとも、移動局1500のオペレーティングシステム1507、アプリケーション1509および汎用ファイル記憶域1511に記憶域を提供する機能を有する。一部の実施形態では、図14に示すように、アプリケーション1509は、基地局のスタックと通信を行うソフトウェアスタックを含んでよい。したがって、アプリケーション1509は、上述において詳細に記載したように、基地局から受信されるHARQスケジューリング情報を用いる性能を提供するためのHARQ構成要素1519を含んでよい。ファイル記憶域1511は、図9に示すようなHARQ OPPS割当や、図6によって示すテーブル600などのHARQブロックテーブル用の記憶域を提供してもよい。
図16には、様々な実施形態による基地局の動作を要約する。1601では、上述において説明したように、基地局は様々な基準に基づきリソースのスケジューリングを行うために移動局をグループ化する。1603では、図9に関連して記載したように、基地局は、移動局のグループ位置とそれらの移動局のそれぞれのHARQ送信機会との間の関係を定義する。1605では、上述において詳細に説明したように、基地局は、異なるまたは同一の変調符号化方式を用いて制御フィールドおよびペイロードフィールドを変調する。1607では、基地局は、ペイロードフィールドの音声パケットに関連した移動局アイデンティティを用いて、ペイロードフィールドに適用可能なCRCビットシーケンスを判定する。1609では、基地局は、1つのOVSFまたは1つのウォルシュ符号を用いて、制御フィールドおよびデータフィールドを送信する。1611では、NACKメッセージが移動局から受信された場合、あるいは移動局が第1の送信に続いてACK/NACKを送信しない(ACK/NACKなし)場合(これは、制御フィールドの復号におけるエラーのため、移動体がVoIPパケットを検出しないことを示している)、基地局は1つの再送信の再送信を行う。
図17は、移動局の動作を示すフローチャートである。1701において、移動局は、1つのOVSFまたはウォルシュ符号上で制御フィールドおよびペイロードフィールドを受信し、1703に示すように両方を復調する。上述において詳細に説明したように、一部の実施形態では盲目的な検出を用いてもよい。1705では、移動局は移動局アイデンティティ情報を含むCRCを用いることによって、その移動局がデータを受信したか否かを判定する。1707において、データ損失またはエラーが発生する場合、1709において、移動局はNACKを送る。移動局は、次いで、1711に示すように自身のHARQ割当を照合し(あるいは他の適切な手法を用いてもよい)、1713に示すようにHARQ再送信を受信する。
図18には、一部の実施形態によるペイロードフィールド用のCRCビットシーケンスの基地局の生成のさらなる詳細を示す。すなわち、1801においてチャネル符号化レートが与えられると、1803において基地局はデータペイロードを符号化し、1805に示すように移動局アイデンティティ情報を用い、1807に示すようにペイロードフィールド用のCRCビットシーケンスを生成する。