JP2009542265A - 心臓活動データを用いて病態を検出するための方法 - Google Patents

心臓活動データを用いて病態を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、被験者の病態を判断するための方法に関し、該方法は、a)被験者の心電図(ECG)又は被験者の心臓活動を反映する他の記録から得られた心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎをN−N間隔と相関付けて心電図パラメータ相関値を導き出し、該相関値に基づいて病態を判断する段階を含む。

Description

本発明は、心臓活動データを用いて病態を検出する分野に関し、更に詳細には、個体の突然心臓死のリスク評価に関する。
伝統的な心臓電気生理学では、頻発性心室異所性拍動活動のパターンを特徴付けることに多くの注意が向けられてきた。実施例としては、上室性拍動及び異所性拍動が交互する二連脈、連続する2つの上室性拍動と1つの異所性拍動が存在する三連脈、並びに多くの変種(Schulte−Frohlinde V他、Phys Rev E Stat Nonlin Soft Matter Phys、2002年第66巻(3Pt1)、031901)の記載が挙げられる。頻発性心室期外収縮(PVC)は、持続性心室不整脈に進行することが多い(Bardy GH他、Zipes DP、Jalife J編、心臓電気生理学:From Cell to Bedside(細胞から臨床まで)、ペンシルベニア州フィラデルフィァ:WB Sauders Co.1990年、778〜90頁;Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年第117巻第1号、151〜9頁;EI−Sherif N他、J Am Coll Cardiol 1999年第33巻第5号1415〜23頁;Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年第53巻第11号、1577〜82頁;Lewis BH他、J Am Coll Cardiol、1983年第2巻第3号426〜36頁;Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年第25巻第7号、1564〜75頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年第12巻第2号、163〜8頁)ので、研究者は最初に、異所性心室興奮を抑制する薬物が高リスク患者の突然心臓死の発生を減少させることになると仮定した。しかしながら、PVCを抑制するものを含む多くの部類の薬物は、催不整脈作用を有する。更に、異所性興奮のパターンの分析は、リスクの有用なマーカ又は一貫性のあるマーカとはならない。
Schulte−Frohlinde V他、Phys Rev E Stat Nonlin Soft Matter Phys、2002年第66巻(3Pt1)、031901 Bardy GH他、Zipes DP、Jalife J編、心臓電気生理学:From Cell to Bedside(細胞から臨床まで)、ペンシルベニア州フィラデルフィァ:WB Sauders Co.1990年、778〜90頁 Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年第117巻第1号、151〜9頁 EI−Sherif N他、J Am Coll Cardiol 1999年第33巻第5号1415〜23頁 Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年第53巻第11号、1577〜82頁 Lewis BH他、J Am Coll Cardiol、1983年第2巻第3号426〜36頁 Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年第25巻第7号、1564〜75頁 Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年第12巻第2号、163〜8頁 Goldberger AL他、Circulation2000年、第101巻第23号、E215〜E220頁 Panidis IP他、J Am Coll Cardiol、1983年、第2巻第5号、798〜805頁 Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁 Kempf FCJr他、Cardiol、1983年、第2巻第5号、798〜805頁
突然心臓死症候群の患者に心室二連脈及び他の不整脈を長期の時間間隔にわたって評価した。この分析により、ホルターモニターにより頻発性心室二連脈の発現、比較的固定した連結間隔、延長心室再分極、及び短−長RRシーケンスの後の二連脈の開始が明らかにされるトルサード・ド・ポアンツ(TdP)の患者の部分集合が示される。この所見は、この部分集合の患者では、心室二連脈の間のPVCは、早期後脱分極(EAD)に起因しており、従って、特定の臨床的設定においては、持続性の二連脈調律を観察することに予後を判定する有用性を持つ可能性があるという概念を支持する。
従って、本発明によれば、a)被験者の心電図(ECG)又は被験者の心臓活動を反映する他の記録から得られた心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎをN−N間隔と相関付けて心電図パラメータ相関値を導き出し、該相関値に基づいて病態を判断する段階を含む、被験者の病態を判断するための方法が提供される。
相関付け段階は、心電図パラメータのハートプリント(ハートプリント)分析を得る段階を含む。
従って、本発明によれば、被験者の病態を判断するための方法が提供され、該方法は、a)被験者の心電図(ECG)又は被験者の心臓活動を反映する他の記録における異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの持続性を測定し、測定した持続性に基づいて病態を判断する段階を含む。
本発明の方法は、段階a)の前に段階i)、すなわちi)被験者の心電図(ECG)又は被験者の心臓活動を反映する他の記録を取得する段階を更に含むことができる。
病態は心不整脈に関連することもあり、突然心臓死又は心停止であることもある。
心電図パラメータは、洞性拍動(N)に対する心室期外収縮(V)の連結間隔、連続するV拍動間の時間間隔、2つのV拍動間の介在性洞性拍動(NIB)の数を含むことができる。
異所性心室興奮の心拍数依存性パターンは、二連脈、三連脈及び四連脈を含むことができ、測定は、持続性プロット分析に基づくことができる。
本発明によれば、被験者の病的状態を検出するためのシステムが提供され、該システムは、心臓活動記録装置と、記録データを記憶するための記憶媒体と、異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの心電図パラメータ相関値及び/又は持続性測定値を導き出すためのプロセッサとを含む。
記録装置は、被験者に埋め込み可能とすることができるECG記録計とすることができる。
相関値は、心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎとN−N間隔とを相関付けることにより得ることができる。
本発明によれば、被験者の病態を判断するための相関値の使用方法が提供され、該相関値は、被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録の心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎとN−N間隔を相関付けて心電図パラメータ相関値を導くことによって導かれ、病態は相関値に基づいて判断される。心電図パラメータは、心室期外収縮(V)から洞性拍動(N)までの連結間隔(CI)、連続V拍動間の時間間隔、2つのV拍動間の介在性洞性拍動(NIB)の数及び短−長R−R間隔後の二連脈の開始を含む群から選択することができる。
病態は、N−N間隔及びV−V間隔間、N−N間隔及び2つのV拍動の間のN拍動の数、及びN−N間隔及びCIの関係に基づいて判断することができる。
また、病態は、V−N拍動パターンに関わる心室期外収縮(PVC)の割合を示す値に基づいて判断することもできる。
本発明によれば、被験者の病態を判断するための相関値の使用方法が提供され、相関値は、被験者の心電図(ECG)又は被験者の心臓活動を反映する他の記録における異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの持続性を測定することにより導かれ、測定した持続性により病態が判断される。
PhysioNet突然心臓死ホルターデータベースからの代表的な心電図(ECG)記録からなる図であり、各出力波形の最初のU−波は矢印で示され、グリッド間隔の大きさは0.2s×0.5mVである。1A)患者33(A群)、図1B)患者47(A群)、図1C)患者50(A群)、図1D)患者41(B群)、図1E)患者30(B群)。 (A群の)記録47の特徴からなる図であり、ECGが、複数のPVC形態(N=上室性拍動、V=心室拍動)を備える長いRR間隔後の洞調律及び持続性心室二連脈が開始し、その後、TdP(*で示す)に至るカプレット及び非持続性VTの複合区間を示す図である。 (A群の)記録47の特徴からなる図であり、赤みの強い色が事象が多いことを表すハートプリントが、洞レート(0.7秒〜1.4秒の範囲で変化するNN間隔)の範囲が広いことを示し、2つのV拍動の間の時間(VV間隔)は、洞レートと共に直線的に増大しており、2つのV拍動間の介在性洞拍動(NIB)の数は全ての洞レートに対して殆ど1であり、連結間隔(CI)は全ての洞レートに対して比較的固定されていることを示した図である。 (A群の)記録47の特徴からなる図であり、持続性プロットにより、90%を超えるPVCが、区間(VN)の少なくとも10回繰り返しの間続く二連脈シーケンスで起こったことが示された図である。 (A群の)記録50の特徴からなる図であり、ECGが、心房細動及び心室逸脱拍動(E)に続く非持続性VTの開始を示しており、別の上室性拍動の後にTdP(*で示す)が開始し、50秒後に自然に終わり、その後、長いRR間隔の後に開始した複数のPVC形態を備える持続性心室二連脈が発症した図である。 (A群の)記録50の特徴からなる図であり、ハートプリントが、以下の特性、即ち、上室性心拍数の範囲が大きい(NN間隔が1秒〜2秒の範囲で変動する)、VV間隔が上室性心拍数と無関係である、NIBは全ての上室拍数に対して大部分は0又は1である、及びPVCに対するCIが0.5秒〜0.6秒の範囲で比較的固定されており、逸脱拍動に起因するCI(CI値>1秒)は高度に変化可能であることを示す図である。 (A群の)記録50の特徴からなる図であり、持続性プロットは、PVCの10%が基本区間(VN)が少なくとも5回繰り返し継続する二連脈シーケンスに起こり、同じくPVCの約10%は奇数NIB数が少なくとも5回繰り返し継続する潜在性二連脈パターンの間に起こることを示す図である。 (B群の)記録41の特徴からなる図であり、ECGが、単形PVCを備える潜在性心室二連脈を有する洞調律と、非持続性VTの3つの発症とを示しており、その後、多形VT(*で示す)がVF(図示せず)に変わる図である。 (B群の)記録41の特徴からなる図であり、ハートプリントが、以下の特徴、即ち;洞レートのばらつきが小さい(NN間隔が0.5秒〜0.75秒の範囲で変化する);VV間隔が、1秒未満のVV間隔の値に対しては洞レートに無関係であり、1秒を超えるVVの値に対しては洞レートと共に直線的に増大する;NIB値が洞レートに依存する;及びCIが全ての洞レートに対して比較的固定していることを示す図である。 (B群の)記録41の特徴からなる図であり、持続性プロットは、四連脈、三連脈及び潜在性二連脈が基本シーケンス(それぞれVNNN、VNN及び奇数NIB)の少なくとも10回繰り返しの間起こることを示し、各心室不整脈が、PVCの少なくとも10%に関わることを示す図である。 (B群の)記録30の特徴からなる図であり、ECGが、2形態のPVCを備える洞調律、VFに変わる多形VT(*で示す)を示し、蘇生後、加速心拍数を伴う洞調律、PVC及び非持続性VTの1回の発症が存在することを示す図である。 (B群の)記録30の特徴からなる図であり、ハートプリントが、以下の特徴、即ち;広い範囲の洞レート(NN間隔が0.4秒〜1.1秒の範囲で変動する);VV間隔が、1秒未満のVV間隔の値に対しては洞レートに無関係であり、1秒を超えるVVの値に対しては洞レートと共に直線的に増大する;NIB値が洞レートに依存する;及びCIが変化可能であることを示す図である。 (B群の)記録30の特徴からなる図であり、持続性プロットは、二連脈、三連脈及び四連脈、三連脈及び潜在性二連脈が、基本シーケンス(それぞれVN、VNN、VNNN、及び奇数NIB)の5回繰り返しの間を超えて持続しないことを示し、各心室不整脈の5回又はそれ以上の繰り返しの発症がPVCの5%未満に関連することを示す図である。 ECGのサンプル(上部パネル)及び二連脈及び持続性VT(*で示す)の発症に先行するRR間隔の測定値(底部パネル)からなり、記録番号が、各対応するデータ点に隣接して示されており、A群の6人のうち4人の患者では、二連脈の発症に短−長RRシーケンスが先行し(実線は、各患者での二連脈の発症全てに先行するRR間隔間の1対のt検定に対して有意なp値を示している)、TdPの患者全ては、短−長RRシーケンスが先行して持続性VTが発症し、短−長RRシーケンス後に二連脈が発症した患者全ては、RR短−長シーケンス後にVTも開始したことを示す図である。
患者集団
PhysioNet(Goldberger AL他、Circulation2000年、第101巻第23号、E215〜E220頁)(http://www.physionet.org/physiobank/database/sddb/)からのオープンアクセス突然心臓死ホルターデータベースを含む、23の着装携行式ECG記録の分析を実施する。このデータベースの記録は、主に1980年にボストン地区病院で得たものであり、後に注釈をつけて心室不整脈に関する研究の一部として編集した。これらの記録は、以下に記載する方法で分析する。心室ペーシングが無く、実証された持続性心室頻脈(VT)又は心室細動(VF)があり、提供される拍動ラベルを視覚的に確認することができる15の記録の部分集合の選択を実施する。表1は、選択した患者及び主要臨床的特徴のリストを示す。
表1 研究のために選択したPhysioNet突然心臓死データベースの患者(n=15)からの臨床情報及び関連ECG特性
SR;洞調律、AF;心房細動、TdP;トルサード・ド・ポアンツ。
突出U波及びR−on−T現象の存在又は不在は、それぞれ(+)及び(−)で示す。
平均NN、QT間隔、補正QT間隔及び連結間隔(CI)は、平均±標準偏差で記録する。
Figure 2009542265

*早期後脱分極に起因してPVCと一致するECG4徴候を示すTdPを有する記録(本文参照)。
*病歴:VE=異所性心室興奮の履歴、CABG=冠動脈バイパスグラフト、MVR=僧帽弁置換、HF=心不全、CS=心臓手術(特記されず)、N/A=該当データなし。
分析技術
ECG記録は、WAVE(Goldberger AL他、Circulation2000年、第101巻第23号、E215〜E220頁)ソフトウェアパッケージ(http://www.physionet.orgで入手可能)を用いて表示される。拍動認識は、ann2rrルーチンを用いて行われ、訓練を受けた評価者によりチェックされる。拍動注釈は、データベースのデータの一部である。ベースとなる心臓の調律、突出U波の存在、及びVTの開始時間及び種類を含むECGの特徴は、紙送り速度25mm/秒で印刷された記録から訓練された観察者が手動で判断する(図1)。U波は、T波の顕著な第二成分として(T−U波複合)(図1A)、又はT波が終わった直後に起こる一貫した動揺として(図1B、図1C及び図1E)視覚的に識別される。
補正QT間隔(QTc=QT/√RR)は、心室不整脈が存在しない時間間隔から手動で決定される。心室再分極の延長(QTc>0.44秒)に伴うQRS軸の特徴のばらつきを示す多形VTの発症は、TdPに分類される。以下に記載するハートプリント及び持続性プロットは、受注制作のMatlab(The MathWorks,Inc.マサチューセッツ州ナティック)ソフトウェアを用いて生成される。心室拍動V及び上室性拍動Nをラベルした後、心室不整脈は、その繰り返しシーケンスの構成、即ち、二連脈(VN)、三連脈(VNN)、四連脈(VNNNN)に基づいて分類される。NIB値としての2つの連続V拍動の間の介在する洞性拍動の数を示した。潜在性二連脈(NIB値は全て奇数である)、潜在性三連脈(NIB値は、数列2,5,8,...からとる)、及び潜在性四連脈(NIB値は、数列3,7,11,...からとる)を更に識別する。カプレットは、2つの連続するV拍動であり、非持続性VTは、自然に終結する3又はそれ以上のV拍動の列である。カプレット又は非持続性VTの一部でないPVCは、孤立しているという。連結間隔(CI)は、NN間隔の関数としてのN拍動からV拍動までの持続時間である。
24時間全体にわたる動態の定性的及び定量的特性を視覚的に表示するために、2つの新しい方法、即ちハートプリント及び持続性プロットが用いられる。ハートプリント(Schulte−Frohlinde V他、Phys Rev E Stat Nonlin Soft Matter Phys、2002年、第66巻3Pt1、031901)(図2のパネルBの実施例を参照)は、NN間隔と、(i)異所性拍動間隔(2つのV拍動の間、すなわちVV間隔)、(ii)NIB値、及び(iii)CIとの間の依存性を表す方法である。ハートプリントの3色プロットの縦座標はNN間隔である。VV間隔の出現率、NIB値、及びCIが、それぞれ3色プロットで示され、発生の相対頻度が色で示される(例えば、赤は最高出現率に関連付けられる)。色付きプロットの上のプロットは、それぞれ、VV間隔、NIB値、及びCIのヒストグラムである。色付きプロットの左のヒストグラムは、NN値のヒストグラムである。持続性プロット(例えば図2の実施例のパネルC参照)は、一連のRR間隔をその調律に属すると識別するのに必要な最小数の繰り返しシーケンスの関数として各心室調律に関わる孤立PVCのパーセントを表す(例えば、図2のパネルCの実施例では、線は、90%を超えるPVCが基本シーケンスVNの少なくとも10回繰り返しシーケンスの心室二連脈に関連することを示す)。
統計的分析順序変数は、平均±標準偏差として示され、カテゴリ変数は、各カテゴリのサンプルのパーセント又は数として表わされる。順序変数間の比較は、スチューデントt検定により行われ、カテゴリ変数は、バーナードの正確確率検定により比較する。統計的有意性は、p<0.05レベルで確立される。
結果
全ての患者に対する主要ECG所見の要約を表1に示している。11人の患者が洞調律であり(73%)、4人が心房細動であった(27%)。8人の患者(53%)が古典的TdP、5人(33%)が他の多形VT、2人(13%)が単形VTであった。薬物療法が利用可能である患者に対して(n=5)、全員がジゴキシンを服用していると報告し、4人がキニジンを服用していると報告した。別の分析では、頻発性二連脈及びTdPを示す記録(n=6、表1ではアスタリスクで示す)は、A群とみなされ、B群(n=9)は、頻発性二連脈(n=7)を有さないか、頻発性二連脈を有するがTdPを有さない(n=2)記録を含む。
A群の被験者は、以下の著しいECG特性の組を示す。即ち、(i)5%を超える孤立PVCが二連脈調律の少なくとも5回繰り返しからなる二連脈の間に発生、(ii)0.50秒を超える長いQTc間隔、(iii)比較的固定した連結間隔、及び(iv)短いRR間隔に続く長いRR間隔の先行シーケンスの後に続く二連脈の開始である。重要なことに、上記の特徴を有する全ての患者において、古典的TdP形態を示す多形性心室頻脈も見られた。そのうち5人(83%)には、二連脈及び/又はTdPの開始前に突出U波が存在する。A群の2つの実施例を示す。この4徴候に関する2症例からのECG抜粋及びデータ分析を図1、図2及び図3に示す。図1B及び図2A(患者47)は、洞調律、ST低下及びT波逆転を現すECG抜粋を示す。QT間隔は延長されている(QTc>0.60秒)。R−on−U現象を伴う心室二連脈が発症した後、TdP形態を伴う持続性多形VTの発症が18:12:50で始まり、これが変性してVFになる。図2Bのハートプリントは、殆ど全てのPVCが、大きな範囲の洞レート(NN間隔は0.7秒〜1.4秒の範囲で変化する)にわたり0.55秒の鋭いピークのCIを伴う二連脈として発生することを示している。更に、図2Cの持続性プロットにより、90%を超える孤立PVCが、少なくとも10回繰り返しの二連脈シーケンスにおいて起こることが明らかになる。図2の第1の抜粋では、初期PVCが間入性拍動である点に留意されたい。この記録は、長いQT間隔及び二連脈が存在するときに起こるTdPと一致する。
図1C及び図3Aは、心室応答が遅く(RR間隔が1秒〜2秒の範囲で変化する)、ジゴキシンの作用と一致するSTセグメント低下及びキニジン存在時の長いQT間隔(QTc>0.60秒)を有する心房細動の患者50のECGを示す。異なる形態のPVC、心室逸脱拍動及び頻発性非持続性VTが観察される。増大する振幅のU波(図3Aに矢印で示す)及び非持続性VTのサルボ(salvo)、TdP形態を伴う多形性心室頻脈の発症は9:53:33で始まり、自然に終了する。図3BのハートプリントのNIBプロットは、孤立PVCの大部分が二連脈パターンで起こることを示す。心房細動中の二連脈の発生は、心房細動中の二連脈の幾つかの症例と同様である。しかしながら、ハートプリントのCIプロットは、RR間隔の範囲にわたる比較的固定したCI=0.5秒〜0.6秒を備えたPVCに加えて、1秒〜2秒の範囲の極めて長いCIが存在することを示している。これらの長いCIは、長い休止期に続く心室逸脱拍動から生じる。これらの逸脱拍動は、直ちに非持続性VT発症に進行することが多い。図2の患者からのデータとは対照的に、図3Dの持続性プロットは、顕在的な二連脈パターンが長くは存続せず、潜在性二連脈もまたよく見られることを示している。この記録は、図2の記録のように、長いQT間隔及び二連脈が存在下でのTdPと一致する。
長期間定量分析に基づいて異なる特徴を示すB群被験者の2つの実施例を示す。図1D及び図4Aは、比較的速い洞調律(NN間隔が0.5秒〜0.75秒の範囲である)、及び正常なQT間隔(QTc=0.44秒)を有する患者41のECGを示す。図2及び図3のハートプリントとは対照的に、図4のNIBプロットは、洞レートの関数としての特徴パターンに含まれる異なるNIB値の範囲が存在することを示す。従って、洞NN間隔>0.6秒では、NIB値は、潜在性二連脈と一致する奇数になる傾向があり、0.5秒と0.6秒との間のNN間隔では、四連脈を有する傾向がある。CIは、広範囲のNN間隔にわたる0.35秒〜0.40秒の間の間隔に含まれる。非持続性VTが頻回に発症し、14:44:17で多形性心室頻脈が発症する。A群で説明された2つの実施例とは対照的に、患者41には事実上二連脈シーケンスが無いが、10周期を超えて存続する三連脈、四連脈及び潜在性二連脈が頻回に発症する(図4C)。VTの開始より前には、短−長RRシーケンスは存在していなかった。多形VTに関わらず、速い心拍数、正常QT間隔であり、EADに関連する他の特徴が存在しないことにより、A群の実施例(図2及び図3)とは区別される。
図1E及び図5Aは、洞調律(NN間隔が0.4秒〜1.1秒の範囲である)、及び正常QT間隔(QTc=0.43秒)の患者30のECGを示す。患者は、2つの形態を備えるPVCを有する。変性してVFになる多形VTが発症する。蘇生の後には、加速した心拍数、孤立PVCを有し、非持続性VTが1回発症した洞調律が存在する。また、図5BのNIBプロットは、洞レートの関数としての特徴パターンに含まれる異なるNIB値の範囲が存在することを示す。洞NN間隔>0.7秒のこの場合では、NIB値の殆どは0に等しく、0より大きなNIB値は、大部分がNN間隔<0.7秒で起こる。CIは、NN間隔>0.7秒では高度に変化可能であるが、NN間隔<0.7秒では、CIは大部分は短くて変化が小さい。患者30は、二連脈、三連脈、四連脈が数回発症し、これは、PVCの5%未満に関わる(図5C)。潜在性二連脈はこれよりも高頻度であるが、基本シーケンスの5周期を超えては存続しない(奇数NIB)。VTの開始の前には、短−長RRシーケンスはない。この記録は、明らかなU波が存在するにも関わらず、迅速にVFに変わる多形VT、速い心拍数、及び正常QT間隔によってもA群の実施例とは区別される(図2及び図3)。
表2は、A群とB群との比較を示す。A群の患者は、B群の患者に比べて、心拍数が少なく、QT間隔がかなり長く、R−on−T現象により突出U波及びVT開始がより一貫して現れる。
表2 TdP及び頻発性心室二連脈の患者(A群)の記録の特徴と他の形のVT、又は頻発性二連脈を伴わないTdPの患者(B群)の記録の特徴との比較

Figure 2009542265

*連続型変数(平均±標準偏差として示す)は、スチューデントt検定で比較し、離散変数は、バーナードの正確確率検定で比較した。離散変数は、パーセント(サンプルの数)として示す。
図6の表2は、A群の患者6人のうち4人において二連脈の開始の前に短−長RRシーケンスが先行することを示す(実線は、各患者の二連脈の全ての発症に先行するRR間隔間の1対のt検定の有意なp値を示す)。TdPの患者全てが、短−長RRシーケンスの後に持続性VTの開始を有する。更に、短−長RRシーケンスの後に二連脈が発症した全ての患者は、短−長RRシーケンスの後にVTも開始し、これにはTdPとは異なるVTの2人の患者を含む。
この研究では、ホルター記録に基づき異所性興奮の複合パターンを分析した。この所見により、心室不整脈の分析に対する特定の古典的方法を再検討するに至った。「二連脈規則」の本来の説明では、二連脈の永続化は、リエントリー機序に起因する可能性があると仮定されていた。正常な洞調律の間には、リエントリー経路に二方向伝導が存在することになる。しかしながら、長いRR間隔後には、リエントリー経路の一方向性ブロックの結果として一方向での伝導が促進されてPVCに至ることになる。PVCに続く代償性休止期に起因した次の長い間隔により、次の洞性拍動後に一方向性ブロックの維持、従って、二連脈調律の永続化が促進される。また、場合によっては、二連脈は、洞調律と独立副収縮起源との相互作用から生じる可能性があることも提唱された。その後、心室EADの形成は長いRR間隔の後に促進され、それによってPVCに至る可能性があると仮定された。また、ここでは、次の代償性休止期が後続のEAD及び二連脈調律の永続化を促進することになる。従って、ECG記録には定性的に同様の調律に至る可能性がある少なくとも3つの異なる機序があり、3つの機序全てが、選択患者における不整脈が発生するのに重要であるようである。
ホルターモニター分析に基づく突然心臓死の先の遡及的研究では、個々の患者の記録間で大きなばらつきが示され、現在のシリーズも例外ではない(Bardy GH他、Zipes DP、Jalife J編、Cardiac Electrophysiology「From Cell to Bedside(細胞から臨床まで)」ペンシルベニア州フィラデルフィア、WB Sauders Co.1990年、778〜90頁;Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年、第117巻第1号、151〜9頁;Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年第53巻第11号、1577〜82頁;Lewis BH他、J Am Coll Cardiol、1983年、第2巻第3号、426〜36頁;Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁;Panidis IP他、J Am Coll Cardiol、1983年、第2巻第5号、798〜805頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)。こうした以前の研究は、心室頻脈性不整脈の発症及び突然心臓死の直前の種々のECG特徴を識別しており、これには、加速洞レート(Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年、第117巻第1号、151〜9頁;Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年、第53巻第11号、1577〜82頁;Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁)、PVCの数及び複雑さの増大(Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年、第117巻第1号、151〜9頁;Kempf FCJr他、Cardiol、1983年、第2巻第5号、798〜805頁)、R−on−T現象(Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年、第117巻第1号、151〜9頁;Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年、第53巻第11号、1577〜82頁)、一過性徐脈(Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年、第53巻第11号、1577〜82)及び短−長RR間隔シーケンス(Kempf FCJr他、Am J Cardiol、1984年、第53巻第11号、1577〜82頁;Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)を含む。更に、後天性延長再分極の患者では、根底にある徐脈(Bayes de Luna A他、Am Heart J、1989年、第117巻第1号、151〜9頁;Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁)、頻脈性不整脈の直前の1分間の心拍数の増大(Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁)、「カスケード現象」(心室不整脈の複雑性が漸進的に増大する短−長RRシーケンス)(Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5巻、1262〜8頁)、並びに場合によってはQT延長の増大及び突出U波(Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁)を伴ってTdPが観察される。特に、後天性又は先天性QT延長の患者の突然心臓死の直前に二連脈が識別される(Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)。しかしながら、これまでの研究では何れも長期間にわたる複合異所性興奮のパターンを系統的に分析したものはない。更に、異なる患者では、PVCの異なる機序が優勢となる可能性があることは明らかであるが、本発明以前には、表面ECG特徴に基づいた機序の可能性のあるマーカを識別する方法に関しては依然として殆ど理解されていなかった。
A群の患者(n=6)で二連脈の規則を観察すると、そのホルター記録は、長いRR間隔後に二連脈が開始し、CIが比較的固定され、洞レートの範囲にわたる他の調律を除外して二連脈が永続化し、心房細動中であることを示した(表1)。これらの特徴は、特に、特徴的なECGの特性である長いQT症候群(QT間隔延長、TdP、突出U波及びR−on−T現象)が同時に観測される場合には、リエントリー又は副収縮に起因するPVCよりも、EADに起因するPVCの有望な指標である(Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)。これらのECGの特性がEADと関連するので、EADは、A群の患者の不整脈に対する妥当な機序になると考えられる。B群の患者の記録(n=9)では、ECGの特徴は、二連脈が表示された2人の被験者でもEAD機序と一致しない。例えば、図4に記録が表示される患者では、多形VT、速い心拍数、正常なQT間隔、及び頻発性非持続性VTが存在する。これらの所見により、この患者では異所性興奮が、カテコールアミン作動系活動が増大することにより誘発される遅延後脱分極(DAD)及びVTに関連する可能性があることが示唆される。しかしながら、ハートプリントにより明らかにされた洞調律の変化に関連してNIB値が特異的に分布することにより、変調副収縮もまたこの記録に対する可能性のある機序であり得るという別の可能性が生じる。同じ機序により、正常洞調律及び正常QT間隔の間に突然始まる多形VTを示すB群の他の実施例も説明できる(図5)。PVCは、VTが開始する前には大幅に変化可能なCIを有するが、蘇生後には、これよりも速い心拍数でPVCが起こり、更に固定したCIを示す。
PhysioNet突然心臓死データベースのデータに基づくこれらの知見は、後天的又は先天的QT延長症候群の患者(Locati EH他、J Am Coll Cardiol、1995年、第25巻第7号、1564〜75頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)、及びQT延長症候群のイヌ科動物モデル(EI−Sherif N他、J Am Coll Cardiol、1999年、第33巻第5号、1415〜23頁)のTdPの発症の知見と一致する。これらの環境の全てにおいて、二連脈は、TdPの発症に進行することが多く、EADは、TdPが開始するための可能性のある機序と仮定される(EI−Sherif N他、J Am Coll Cardiol、1999年、第33巻第5号、1415〜23頁;Maia IG他、Rev Port Cardiol、1993年、第12巻第2号、163〜8頁;Viskin S他、J Am Coll Cardiol、1996年、第28巻第5号、1262〜8頁)。TdPは、解剖学的障壁が無いときに存在するリエントリースパイラルとして持続性であると考えられる(EI−Sherif N他、J Am Coll Cardiol、1999年、第33巻第5号、1415〜23頁)。しかしながら、この従来の研究では、長期間にわたる調律の特徴は解明されておらず、頻脈が開始するかなり前にあるこれらの調律の可能性のある電気生理学的徴候に関する明確な手がかりは得られていない。
EAD発生の機序は、その存在を臨床的に定義する手近な方法がないことから既知ではない。EADは、後天的及び先天的QT延長症候群では最も優勢である可能性が高い。10000人のうち1人が、QT延長症候群遺伝子のキャリアであり、QT延長症候群は、米国では毎年小児及び若年成人で3000〜4000人の突然死を引き起こすと推定されている。突然心臓死症例の5%未満が、先天的及び後天的QT延長症候群に関連する不整脈が原因であると推定されている。しかしながら、先天的QT延長の患者の死亡率は、特に若年の患者では極めて高い。
臨床的展望から、本研究の所見は、高リスクTdPの患者の部分集合を自動識別することができる理由から興味深いものである。更に、QT(U)延長の特定の前後関係での広範囲の上室性拍数にわたる延長心室二連脈(二連脈規則)の持続的発症の検出は、根底となる機序としてEADと一致する。注目すべきことに、この所見は、二連脈発症の持続期間(単に存在することではなく)及びその根底にある上室性周期長さとの関係の評価を含むよう従来のホルター分析を拡張する、可能な有用性を示唆している。また、薬理的薬剤による二連脈の誘発は、TdPが不在の場合でも重要な催不整脈作用のマーカとなる可能性がある。
本発明は、その特定の実施形態に関連して説明したが、更に修正することも可能であり、本出願は、一般に、本発明の原理による本発明のあらゆる変形形態、用途、又は改変を対象とし、本発明に関連する公知の手法又は慣行に含まれ且つ本明細書で上記に記載された本質的な特徴に適用可能であり、更に添付の請求項の範囲に従うような、こうした本開示事項からの逸脱を含むものである理解されるであろう。

Claims (28)

  1. 被験者の病態を判断するための方法であって、前記方法が、
    a)前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録から得られた心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎをN−N間隔と相関付けて、心電図パラメータ相関値を導き出し、前記相関値に基づいて前記病態を判断する段階を含む、
    ことを特徴とする方法。
  2. 段階a)の前に下記段階i):
    i)前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録を取得する段階を更に含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記病態が心不整脈に関連する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記心電図パラメータが、心室期外収縮(V)から洞性拍動(N)までの連結間隔(CI)、連続V拍動間の時間間隔、2つのV拍動間の介在性洞性拍動(NIB)の数、及び短−長R−Rシーケンス後の二連脈の開始を含む群から選択される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記相関付け段階が、前記心電図パラメータのハートプリント分析を取得する段階を含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記病態が、N−N間隔とV−V間隔、N−N間隔と2つのV拍動間のN拍動の数、及びN−N間隔とCIとの関係に基づいて判断される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記病態が、V−N拍動パターンに含まれる心室期外収縮(PVC)の割合を示す値に基づいて判断される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記病態が、突然心臓死又は心停止である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記病態が、突然心臓死又は心停止である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 被験者の病態を判断するための方法であって、前記方法が、
    a)前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録における異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの持続性を測定し、前記測定した持続性に基づいて前記病態を判断する段階を含む、
    ことを特徴とする方法。
  11. 段階a)の前に下記段階i):
    i)前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録を取得する段階を更に含む、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記病態が心不整脈に関連する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記異所性心室興奮の心拍数依存性パターンが、二連脈、三連脈及び四連脈から選択される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 前記測定段階が、持続性プロット分析に基づく、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 被験者の病的状態を検出するためのシステムであって、前記システムが、
    心臓活動記録装置と、
    記録データを記憶するための記憶媒体と、
    異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの心電図パラメータ相関値及び/又は持続性測定値を導くためのプロセッサと、
    を含む、
    ことを特徴とするシステム。
  16. 前記記録装置が、ECG記録計である、
    ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  17. 前記ECG記録計が、前記被験者に埋め込み可能であるように適合される、
    ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
  18. 前記相関値が、N−N間隔を心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎと相関付けることにより得られる、
    ことを特徴とする請求項15に記載のシステム。
  19. 被験者の病態を判断するための相関値の使用方法であって、前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録の心電図パラメータの心拍数依存性揺らぎをN−N間隔とを相関付けて心電図パラメータ相関値を導くことによって前記相関値が導かれ、該相関値に基づいて前記病態が判断される、
    ことを特徴とする使用方法。
  20. 前記病態が心不整脈に関連する、
    ことを特徴とする請求項19に記載の使用方法。
  21. 前記心電図パラメータが、心室期外収縮(V)から洞性拍動(N)までの連結間隔、連続V拍動間の時間間隔、2つのV拍動間の介在性洞性拍動(NIB)の数を含む群から選択される、
    ことを特徴とする請求項19に記載の使用方法。
  22. 前記病態が、N−N間隔とV−V間隔、N−N間隔と2つのV拍動間のN拍動の数、及びN−N間隔とCIとの間の関係に基づいて判断される、
    ことを特徴とする請求項21に記載の使用方法。
  23. 前記病態が、V−N拍動パターンに含まれる心室期外収縮(PVC)の割合を示す値に基づいて判断される、
    ことを特徴とする請求項21に記載のN拍動の数。
  24. 被験者の病態を判断するための相関値の使用方法であって、前記相関値が、前記被験者の心電図(ECG)又は前記被験者の心臓活動を反映する他の記録における異所性心室興奮の心拍数依存性パターンの持続性を測定することにより導かれ、前記測定した持続性により前記病態が判断される、
    ことを特徴とする使用方法。
  25. 前記病態が心不整脈に関連する、
    ことを特徴とする請求項24に記載の使用方法。
  26. 異所性心室興奮の前記心拍数依存性パターンが、二連脈、三連脈及び四連脈から選択される、
    ことを特徴とする請求項24に記載の使用方法。
  27. 前記測定段階が、持続性プロット分析に基づく、
    ことを特徴とする請求項24に記載の使用方法。
  28. 前記病態が、突然心臓死又は心停止である、
    ことを特徴とする請求項24に記載の使用方法。
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