JP2009534133A - 勃起不全に対処するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、勃起不全を治療するための装置および方法に関する。勃起不全の原因の一つは静脈漏出であり、静脈漏出では、陰茎から血液を運ぶ1以上の静脈が、勃起を維持するのに十分な血液を陰茎内に保持できない。本発明の実施形態では、収縮性組織の括約筋を陰茎の基部の周囲および/または1以上の静脈の周囲に埋め込み、勃起を維持する必要があるときに該収縮性組織を刺激して収縮させることが提案される。刺激は埋め込み可能な刺激装置によって与えられる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
2003年12月9日に発行された米国特許番号6659936、2000年8月4日に出願された国際特許出願番号PCT/AU00/00925、1999年8月4日に出願されたオーストラリア国仮出願AU PQ2026は、尿失禁の制御に関する。
2005年11月8日に出願された国際特許出願番号PCT/AU2005/001698、2004年11月8日に出願されたオーストラリア国仮出願番号AU2004906393は、埋め込み可能な電極装置(electrode arrangement)に関する。
2006年9月4日に出願された国際特許出願番号PCT/AU2006/001301、2005年9月2日に出願されたオーストラリア国仮出願番号AU2005904830は、病状に対処するためのインプラントに関する。
2006年4月24日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2006902107は、勃起不全(erectile dysfunction)に対処するための方法および装置(apparatus)に関する。
2006年3月2日に出願された国際特許出願番号PCT/AU2006/000258、2005年3月2日に出願されたオーストラリア国仮出願番号2005900957は、尿失禁に対処するための改善された方法および器具(device)に関する。
上記文献の各々は、参照することによって全体として本明細書に組み込まれる。
発明の分野
本発明は、勃起を促すための方法および装置に関し、より詳しくは、限定的ではないが、勃起不全に対処するための方法および装置に関する。
本発明は、勃起を促すための方法および装置に関し、より詳しくは、限定的ではないが、勃起不全に対処するための方法および装置に関する。
発明の背景
勃起不全(一般には「インポテンス」として知られている)は、よく見られる症状である。多くの異なる原因があり、一部のものは他のものよりも治療がしやすい。例えば、勃起不全の原因の一つは、陰茎への血液の供給によって勃起を開始させること、および/または、維持させることができないことであるということが知られている。場合によっては、勃起不全は、陰茎への血液の供給を促進するように構成された医薬品(例、シルデナフィル)で治療することができる。
勃起不全(一般には「インポテンス」として知られている)は、よく見られる症状である。多くの異なる原因があり、一部のものは他のものよりも治療がしやすい。例えば、勃起不全の原因の一つは、陰茎への血液の供給によって勃起を開始させること、および/または、維持させることができないことであるということが知られている。場合によっては、勃起不全は、陰茎への血液の供給を促進するように構成された医薬品(例、シルデナフィル)で治療することができる。
多くの症状が血液供給促進剤(blood supply promoters)に反応し得るとはいえ、勃起不全の全ての原因がそうであるわけではない。例えば、主動脈(例、深動脈もしくは背動脈またはその両方)が閉塞されている場合には、血液供給促進剤は、有効でないかまたは完全には有効でない。さらには、静脈漏出(venous leakage)が生じている場合には、血液供給促進剤は、勃起を維持するのに有効でない可能性がある。
そのような場合には、陰茎の血管手術によって症状を治療できる可能性がある。しかしながら、陰茎の血管手術の成功率(とりわけ長期間)の成功率は低い。また、適合する患者の選択基準はかなり厳格であり、そのため手術に好適であると決定される患者の数も少ない。大規模の静脈漏出の場合(その場合、多くの血管が陰茎から血液を漏出させている)、手術は概して有効でなく、この症状を伴う患者は血管手術に選ばれない。加えて、手術が、血管およびまたは周囲組織の永久的または部分的な閉塞を伴い、緩慢な静脈漏出となるため、後に萎縮および組織損傷、または側副血行(collateral circulation)の形成が起きる可能性があり、それらのいずれもが、陰茎の血管手術の有効性を低減させる可能性がある。
以前の特許出願である国際特許出願番号PCT/AU00/00925(上記で参照)において、患者の体内の他の場所から採取した平滑筋組織から「新括約筋(neosphincter)」を形成し、尿道の周囲を新括約筋で覆う(wrapping)ステップを含む方法および装置が尿失禁を治療するために提案されている。埋め込み可能な刺激装置(stimulator)が、電極(単数または複数)を介して新括約筋へ電気信号を与える。電気信号が、使用者が排尿を望むまでは膀胱から漏れるのを低減するよう、新括約筋を刺激して尿道の周りの緊張(tone)を維持させる。制御装置(control device)からの信号によって刺激装置に新括約筋へ電気信号を与えるのを停止させ、それにより新括約筋の弛緩を許容して該個人が排尿するのを可能にすることができる。刺激は、筋肉を直接活動させても良く、または、筋肉を神経支配(innervate)している神経線維を興奮させることによって筋肉を活動させても良い。
発明の概要
第1の態様によれば、本発明は、患者における勃起を促すための装置を提供し、当該装置は、勃起を促すために、収縮性組織(contractile tissue)を刺激するための信号を与えるように構成された刺激装置を含むものである。
第1の態様によれば、本発明は、患者における勃起を促すための装置を提供し、当該装置は、勃起を促すために、収縮性組織(contractile tissue)を刺激するための信号を与えるように構成された刺激装置を含むものである。
一つの実施形態では、収縮性組織は、陰茎に近接して配置され、かつ、作動時には、陰茎での血液の保持および勃起の促進/維持を促すために、1つ以上の血管および/または陰茎海綿体(cavernosal bodies)を締め付けるように構成される。収縮性組織は、締め付け時に、陰茎海綿体および背静脈などの血管を締め付けるよう、陰茎海綿体の周辺で陰茎の周り(皮膚下)に埋め込まれても良い。収縮性組織は、陰茎の周りのリングの形態であっても良い。代替的または付加的には、収縮性組織は、1つ以上の血管(例、背静脈)の周りに取り付けられても良く、また、1つ以上の血管の周りの小さな「巻付け物(wrap)」の形態であっても良い。収縮性組織は、陰茎の根元に取り付けられても良く、または、左右の陰茎脚(crura)の周りで、体内のさらに後ろ側に取り付けられても良い。一つの実施形態では、勃起は、ひとたび血液が陰茎に流れ込んだら勃起が損なわれるような速度では血液が流れ出ないようにして陰茎で血液を保持したまま保つ収縮性組織の収縮によって促される。
一つの実施形態では、収縮性組織は、平滑筋組織と同じまたは似た特性を持っていても良い。一つの実施形態では、収縮性組織は平滑筋組織である。一つの実施形態では、括約筋または巻付け物は、肉様膜(dartos muscle)から形成されても良く、または、患者由来の都合良く位置している静脈部分から形成されても良い。一つの実施形態では、括約筋または巻付け物は、胃腸管壁由来の筋肉から形成されても良い。一つの実施形態では、平滑筋組織は、ドナーからまたは患者の体の他の場所から採取した移植組織であっても良く、あるいは体外で成長させても良い。
一つの実施形態では、刺激装置によって与えられる信号は、収縮性組織における緊張を維持するように構成されたパルス信号の形態である。
一つの実施形態では、刺激装置は、収縮性組織が弛緩するのを可能にするために、別の刺激信号を与えるかまたは刺激信号を与えないように構成される。刺激信号を変化させるために、患者が操作できるコントローラー(controller)を備えても良い。
一つの実施形態では、信号は、収縮性組織に神経を分布させている神経線維を、埋め込み可能な電極を用いて刺激することによって収縮性組織を刺激するように構成される。
本発明の一つの実施形態の利点は、静脈漏出の場合に、そして現在のところ事実上治療不可能である大規模な静脈漏出の場合であっても、勃起を促すのに有効であり得るということである。さらに、複雑な血管手術(例、血管を互いにつなぎあわせること)が通常必要ない。さらに、血管手術とは異なり、患者が勃起を望んでいないときには、収縮性組織への刺激を低減または停止して収縮性組織を弛緩させ、陰茎からの静脈血の流出を妨げなくさせることができる。加えて、一つの実施形態では、患者または指導医は、収縮性組織への刺激を変化させることにより、収縮性組織によって加えられる締め付けの程度を都合良く調節することができる。これにより、手術への反応、年齢、または薬理学的な計画(pharmacological regime)の変化によって患者が必要とするものが変わるとしても、より効果的な療法を与えることが可能となり得る。さらに、陰嚢にある小さなハンドポンプを使用することで液体を機械的に移動させる必要がある陰茎インプラントとは異なり、本発明の少なくとも一つの実施形態の一つの利点は、びらんおよびまたは感染の危険がある、傷付きやすい陰嚢皮膚の機械的な処理がないことである。さらに、本発明の少なくとも一つの実施形態においては、たとえ陰茎が萎えている場合でも該陰茎にかなりの体積を加えて不快かつ不恰好になる陰茎インプラントよりも、陰茎にほんの小さな体積(刺激電極および収縮性組織の巻付け物)が埋め込まれるということが意図されているため、収縮性組織が活動していないときには、陰茎が完全に弛緩した状態に戻ることを許容し得る。
上で論じたように、静脈漏出以外に数多くの勃起不全の原因があり得る。例えば、動脈不全は、陰茎に十分な血流を与えて勃起を惹起または維持することをできなくさせる可能性がある。被験者は大抵、静脈漏出と動脈不全の症候を示し得る。一つの実施形態では、刺激装置はまた、動脈血の供給に影響する神経(単数または複数)を刺激して動脈血の供給を刺激するのに有利であるように構成されるか、または、陰茎に血液を与える動脈の拡張を生じさせる電気刺激を与えるように構成される。
前記した国際特許出願番号PCT/AU2006/00258では、尿失禁および便失禁などの症状を治療するために患者の生体組織(anatomy)内の神経を神経刺激(neurostimulation)するための方法および装置が開示されている。
本発明の一つの実施形態では、刺激装置は、その他の症状を治療するために、患者の生体組織内の1以上の神経を刺激するための信号(単数または複数)を与えるように構成される。一つの実施形態では、刺激装置は、尿失禁(一つの実施形態では切迫性失禁(切迫性失禁においては、不適切な排尿衝動がある))に処置を施すために神経を刺激するように構成される。この症状は、神経変調(ニューロモジュレーション;neuromodulation)として知られる技術を用いて感覚神経を刺激することにより治療されることが知られている。本発明の一つの実施形態では、神経変調は、陰部神経(Pudendal Nerve)の一区分である陰茎背神経(Dorsal Penile Nerve)(DPN)の刺激によって促すことができる。
一つの実施形態では、刺激装置は、患者の体内に埋め込まれるように構成された埋め込み可能な刺激装置である。
一つの実施形態では、当該装置は、他の治療がうまくいかなかった場合に使用され得るという利点を持つ。
第2の態様によれば、本発明は勃起を促すための器具を提供し、当該器具は、陰茎組織(penile anatomy)に近接してまたはその内部に配置される埋め込まれる収縮性組織を備えるものであり、該収縮性組織は、刺激されると収縮して勃起を促すように構成される。
一つの実施形態では、器具は、締め付け時に該器具が1以上の静脈および/または陰茎海綿体を締め付けるよう、陰茎の周りにリングの形態で埋め込まれる。
一つの実施形態では、収縮性組織は、1以上の血管(例、深陰茎背静脈(deep dorsal vein))の周りに小さな巻付け物として埋め込まれる。該組織の収縮が、勃起を促す静脈の閉塞をもたらす。
第3の態様によれば、本発明は、刺激装置を制御するためのコントローラーを提供し、該刺激装置は、勃起を促すために陰茎組織に近接してまたはその内部に配置された収縮性組織を刺激するように構成されたものであり、該コントローラーは、該刺激装置によって与えられる刺激を変化させるために該刺激装置に対して信号を与えるための手段を含んでいる。
コントローラーは、埋め込み可能な刺激装置に刺激を変化させて(または刺激を解除させて)収縮性組織が収縮または弛緩するのを可能にする信号を与えるように構成されても良い。
一つの実施形態では、コントローラーは、刺激装置と接続された受信機(receiver)によって受信される無線信号を生成するように構成される。
一つの実施形態では、刺激装置は埋め込み可能な刺激装置であり、即ち、刺激装置は患者の体内に埋め込み可能である。
第4の態様によれば、本発明は、本発明の第1の態様の装置のパラメータを調節するように構成されたプログラマーユニット(programmer unit)を提供する。
第5の態様によれば、本発明は、勃起を促すためのシステムを提供し、当該システムは、本発明の第1の態様による装置と、第2の態様による器具とを有するものである。
一つの実施形態では、当該システムは、本発明の第3の態様によるコントローラーも備える。
一つの実施形態では、当該システムは、本発明の第4の態様によるプログラマーユニットも備える。
第6の態様によれば、本発明は、勃起を促すためのシステムを含み、当該システムは、本発明の第1の態様による装置と、本発明の第3の態様による制御装置とを有する。
第7の態様によれば、本発明は、勃起を促すためのシステムを提供し、当該システムは、本発明の第1の態様による装置と、第4の態様によるプログラマーユニットとを有するものである。
第8の態様によれば、本発明は、勃起を促すための方法を提供し、当該方法は、患者の陰茎組織に近接してまたはその内部に配置された収縮性組織を刺激するステップを有するものであり、該刺激は、該収縮性組織を収縮させるためのものであり、該刺激は、刺激信号を、該信号を該収縮性組織へ伝えるために電極へ与えることによるものである。
一つの実施形態では、収縮性組織は、静脈血流を制限することによって勃起を維持させるために、収縮して締め付ける。
一つの実施形態では、該方法は、収縮性組織が弛緩するのを可能にするために、さらなる信号を与えるかまたは信号を与えない、さらなるステップを有する。
第9の態様によれば、本発明は勃起を促す方法を提供し、該方法は、収縮性組織に刺激信号を与えるように構成された刺激器具を患者に埋め込むステップを有するものであり、ここで該刺激器具は、陰茎内の血液の維持を促すために、該組織を収縮させて1以上の血管および/または陰茎海綿体の制限を促すためのものである。
一つの実施形態では、該方法は、収縮性組織を埋め込むさらなるステップを有する。
第10の態様によれば、本発明は勃起を促す方法を提供し、該方法は、陰茎組織に近接してまたはその内部のポジションにて収縮性組織を埋め込むステップを有するものであり、ここで該収縮性組織は、勃起を促すために、刺激されると陰茎内の血液を維持するために1以上の血管および/または陰茎海綿体の周りで収縮するように構成されたものである。
一つの実施形態では、該組織の収縮作用によって血液が陰茎内に保持されるという理由で勃起が維持されることにより、勃起が促される。従って、陰茎から出て行く血流は制限される。
第11の態様によれば、本発明は、患者の勃起を促す装置を提供し、該装置は、陰茎への動脈血の供給に影響する単一の神経または複数の神経を刺激するための信号を与えるように構成された刺激装置を含んでいる。
第12の態様によれば、本発明は、患者の勃起を促す方法を提供し、該方法は、単一の神経または複数の神経を刺激して陰茎への動脈血の供給に影響を及ぼすステップを有くぁ8するものである。
第13の態様によれば、本発明は、患者の症状を治療する方法を提供し、該方法は、該症状を治療するために陰茎背神経を刺激するステップを有するものである。
一つの実施形態では、治療は神経変調、即ち、一つの神経経路において電気刺激を使用して別の神経経路における既存の活動を変調することを通じたものである。
一つの実施形態では、症状は尿失禁であり、一つの実施形態では、症状は切迫性失禁である。
一つの実施形態では、症状は糞便失禁である。
本発明の特徴および利点は、添付の図面を参照すると共に、例示としてのみの目的である以下の本発明の実施形態の説明から明らかとなるであろう。
実施形態の詳細な説明
図1を参照すると、本発明の一つの実施形態による、勃起を促すためのシステムが示されている。当該システムは、埋め込み可能な刺激装置1を有する装置と、収縮性組織2を有する器具とを備えている。この実施形態では、埋め込み可能な刺激装置1は、収縮性組織2を刺激するための電気信号を与えるように構成されている電子回路を備えている。この実施形態では、絶縁導体3が、収縮性組織2に近接してまたはその内部に埋め込まれた電極(単数または複数)に対して単一の信号または複数の信号(1以上の信号が与えられ得る)を伝える。
図1を参照すると、本発明の一つの実施形態による、勃起を促すためのシステムが示されている。当該システムは、埋め込み可能な刺激装置1を有する装置と、収縮性組織2を有する器具とを備えている。この実施形態では、埋め込み可能な刺激装置1は、収縮性組織2を刺激するための電気信号を与えるように構成されている電子回路を備えている。この実施形態では、絶縁導体3が、収縮性組織2に近接してまたはその内部に埋め込まれた電極(単数または複数)に対して単一の信号または複数の信号(1以上の信号が与えられ得る)を伝える。
この実施形態では、収縮性組織は、帯状物へと形成され、陰茎52の根元において、陰茎海綿体(cavernosal bodies)50および尿道海綿体(corpus spongiosum)51の周りに取り付けられる。作動時には、収縮性組織2は、刺激されたときに陰茎海綿体50および尿道海綿体51の周りで収縮する。陰茎海綿体には、重要な静脈、特に陰茎52の背部静脈がある。収縮性組織の収縮は、陰茎海綿体にある静脈を締め付けるように機能する。これが次いで、陰茎に血液を維持して勃起を促すように機能する。従って、作動時には、刺激装置は、性的刺激の際または前に、収縮性組織2を刺激して勃起を助長させ、いったん十分な血液が陰茎52に入ったら勃起を維持するように作動し得る。深陰茎背静脈などの主要血管が陰茎に血液を保持しない場合、または大規模な静脈漏出の症状がある場合、収縮性組織の帯状物2の刺激が勃起を維持する助けとなると思われる。陰茎52の内部に血液を保持するために、作動によって主要な静脈を閉塞しても良く、および/または、組織床を閉塞しても良い。
この実施形態では、埋め込み可能な刺激装置1は、生体適合性のハウジング4に取り付けられた信号発生器(signal generator)の形態の電子回路を備える。この実施形態の刺激装置のより詳細な説明は、本文書において後に与える。
さらなる実施形態が図2に示されている。図2においては、図1の実施形態と同等の構成要素に対しては同一の参照数字が使用されている。図2の実施形態では、収縮性組織の帯状物2は、陰茎の根元の後方で、陰茎脚53を取りまいて体内に埋め込まれている。この実施形態の作動は、図1の実施形態の作動と似ており、単に収縮性組織の配置決め(ポジショニング)だけが異なっている。
参照数字60は、収縮性組織の帯状物についてのさらなる代替的なポジションを概略で示している。収縮性組織の帯状物は、陰茎脚53の端部を取り巻いてさらに体内へと埋め込まれている。
帯状物を配置してよいポジションが数多くあっても良いことに留意されたい。
図3は、またさらなる一つの実施形態を示している。このケースでは、2つの収縮性組織の帯状物2および2Aがある。帯状物2は、図1の実施形態の帯状物と同じポジションで埋め込まれ、帯状物2Aは、図2の実施形態と同じポジションで埋め込まれる。絶縁導体のペア3および3Aは、刺激装置4から、収縮性組織の帯状物2および2Aに埋め込まれた電極(図示せず)にまで延びている。従って、使用時には、両方の帯状物が勃起を促すために刺激される。
図3の実施形態は、勃起を維持するために陰茎をかなりの長さにわたって締め付ける必要がある場合(例、大規模な静脈漏出の重篤な症例)に、最も有用であり得る。
図3では、2つの帯状物が配置されて示されているが、代替的な実施形態では、種々のポジションで配置された2以上の帯状物があっても良い。
この実施形態の変形では、刺激装置4は、帯状物2または2Aのいずれかに対して選択的に刺激を加えるように構成されても良い。
図1から図3の実施形態では、埋め込まれる収縮性組織の帯状物の寸法は様々であって良い。比較的幅の狭い帯状物を図には示しているが、帯状物は、症状を治療するために必要であると判断された場合には、これより広い幅であっても良い。最適な有効性のためには帯状物の奥行きも選択される。
上記実施形態では、帯状物は、陰茎のかなりの部分の周囲(例、陰茎体(crural bodies)の周囲)に巻かれる。これは、静脈の流れを閉塞するのを助けるが、陰茎への動脈血の流れに対する効果も持ち得る。一つの実施形態では、動脈血の流れがしばらくの間許容された後に、刺激が収縮性組織に加えられても良い。即ち、本発明のこの実施形態では、動脈血の流入が乏しい場合には、静脈の締め付けのタイミングをうまく取り扱うことで陰茎が膨らむ時間をより長く与えることができる。
他の実施形態(図4を参照)では、収縮性組織は、1以上の血管(静脈)の周囲に巻かれて特定の血管を特異的に閉塞するための単一の巻付け物(ラップ、wrap)または複数の巻付け物(wraps)の形態を採っても良い。一つの実施形態では、1以上の血管は、医師によって、他の血管よりも漏出しているものとして特定されても良く、また、収縮性組織の巻付け物は、血液が最も漏れがちであるものとして特定された特定の血管に影響を与えるために利用されても良い。
図4では、収縮性組織の巻付け物2Cは、陰茎53の深陰茎背静脈54の周りに埋め込まれている。刺激装置4が該巻付け物2Cに加える刺激によって、該巻付け物2Cは収縮し、深陰茎背静脈を閉塞する。従ってこれにより勃起が促されるが、それは背静脈に漏出の問題がある場合において特にそうである。巻付け物についてのさらなる2つの代替的なポジションを参照符号2Dおよび2Eで示している。
血管の周りに小さな収縮性組織の巻付け物を埋め込んで漏出している血管自体を直接治療することによって、このような方法にて、深陰茎背静脈(これが陰茎の主要な静脈ではあるが)だけでなくその他の血管を治療することができる。収縮性組織の巻付け物を施され得る他の血管としては、浅陰茎背静脈(Superficial Dorsal Vein)、陰茎脚先端部の静脈(Crural Tip Vein)、および陰茎の門(penile hilum)にある海綿体静脈(Cavernous Vein)が挙げられる。収縮性組織の帯状物を罹患した血管のみの周囲に使用することにより、陰茎への動脈血の流れを閉塞する可能性がある大きな収縮性の帯状物を陰茎の周囲に使用することに伴って起こり得るあらゆる問題が回避される。
さらには、陰茎海綿体および血管を取り囲む収縮性組織の帯状物を設け、かつ深陰茎背静脈などの特定の血管の周りに1以上の(小さな)巻付け物(wraps)も設けるようにして、図1、2および3と似た実施形態と図4の実施形態との組み合わせを重症な場合には利用できる。
上で論じた実施形態では、収縮性組織は平滑筋組織である。平滑筋組織は、体の他の場所から採取して、巻付け物または帯状物として形成し、外科的に埋め込んでも良い。代替的には、平滑筋組織は、平滑筋幹細胞および/または増殖性の平滑筋細胞から成長させても良い。代替的には、平滑筋組織は、平滑筋幹細胞および/または増殖性の平滑筋細胞によって増大された移植される平滑筋組織であっても良い。この実施形態における平滑筋組織は、(埋め込み後にしばらくの間、平滑筋組織の中へ成長する神経によって)神経支配されており、電極による刺激によって平滑筋にある神経が刺激されて平滑筋が収縮する。
前記した国際特許出願番号PCT/2006/001301は、増殖性の平滑筋細胞または平滑筋幹細胞を使用する収縮性組織の増大を開示している。該組織の成長、成熟および安定は、治療の構成要素である成長因子(栄養因子および/または神経栄養因子)によって影響され得る。
平滑筋は、膀胱の平滑筋から採取しても良い。代替的には、該筋肉は、静脈平滑筋であるか、または、粘膜を欠いておりかつ血液循環が損なわれていない切片として移植される尾骨の平滑筋、回腸末端である。さらなる代替は、陰嚢由来の肉様膜の平滑筋である。さらなる代替は、都合よく位置した静脈の一部であっても良い。それぞれの場合において、筋肉細胞の長手軸は、巻付け物/帯状物の周りに実質的に円周方向に配置される。選択された筋肉に応じて、血液循環が損なわれずに移植されていても、またはそうでなくても良い。血液循環が損なわれずに移植されてはいない場合には、新たな血管を再度成長させるか、さもなければ新たな血管を与える必要がある。
一つの実施形態では、平滑筋は、遊離移植片として採取されても良い。この場合、組織は、その通常の血液循環からは分離され、埋め込み部位での血管の内部成長によって血管が新生される。
収縮性組織が平滑筋である必要はなく、他の種類の収縮性組織であっても良い。例えば骨格筋組織を利用することができる。組織はまた、人工の収縮性組織であっても良い。
図5に、刺激装置1をより詳細に示している。この実施形態では、収縮性組織2を刺激するための電気信号を与えるように構成された信号発生器は、コントロールユニット9および刺激ドライバー10の形態である。コントロールユニット9は刺激を符号化して刺激ドライバー10に対して信号を与え、刺激ドライバー10は出力部16で刺激信号を与える。出力部16は、導体3および1以上の電極40に対して出力を与える。
この実施形態では、コントロールユニット9および刺激ドライバー10は、復調器18と一緒になって、出力部16で刺激信号を生成するための処理ユニットを形成する。
復調器18は、送受信機15が受信した信号を復調するように構成される。外部のコントロールユニットおよび外部のプログラマーユニット(共に後述する)は、刺激を加えるのを制御するためおよび/または刺激を変化させるために、送受信機15を介して処理ユニット14と通信することができる。加えて、後でより詳細に説明するように、処理ユニット14は、コントロールユニット9、復調器18および送受信機15を介して、コントロールユニットまたはプログラマーユニットに対して信号を送信しても良い。送信された信号は、軟正および制御を目的として、刺激装置のパラメータを示す遠隔計測(telemetry)情報を伝えても良い。
刺激装置1の全体(構成要素14および15を含む)は、チタン、シリコーンポリマーまたはその他の不活性素材などの生体適合性の素材から作られたケーシングを備えたハウジング4に封入される。送受信機15が送信および受信するためのRF信号の周波数は、刺激装置のケーシングの素材に依存して良い。刺激装置は完全に埋め込まれる。
図6は、本発明の一つの実施形態によるシステムを示している。該システムは、送受信器15と共に、埋め込まれた刺激装置1を含んでいる。電極40をケーブル3と共に図式的に示している。
該システムはまた、送信器11を備えた外部コントローラー17を有する。コントローラー17は、刺激装置を埋め込まれた患者が刺激装置1を制御するために操作するためのものである。
コントローラー17は、電極40に対して送られる刺激信号を制御する目的で、埋め込まれた刺激装置1に対して信号を選択的に送るために患者が操作できる手段(ボタンなど;図示せず)を備える。
この実施形態では、信号がコントローラー17で受信されるまでは刺激信号は送られない。患者は、勃起を促すことを望むときには(性的刺激の前または最中)、コントローラー17を操作して刺激装置1に対して「オン」の信号を送る。コントローラーユニット9は、「オン」の信号の受信に応答して、刺激信号をオンにするよう動作し、それにより収縮性組織2が収縮して、勃起が促され、維持される。
コントローラー17はまた、患者の制御の下でさらなる信号を与えるように構成されており、患者がもはや勃起を必要としなくなった時点で、該さらなる信号によって刺激装置1は信号を与えるのを停止して、収縮性組織が弛緩するのが可能になる。
収縮性組織が平滑筋組織である場合、平滑筋組織2を収縮するために与えられる刺激信号16は、平滑筋に実質的に途切れることのない緊張を与えるように選択される。このためには、チャージバランスをとった二相性パルスが好適であり得る。信号は30mA以下の実質的に定電流であり、また、15mAのオーダーであっても良い。組織2に対して与えられる刺激パルスの周波数は、0.25Hzから2.5Hzまでの範囲内であり、好ましくは2Hzである。刺激パルス幅は、0.05m/sから0.02m/sまでの範囲内であり、好ましくは0.15m/sである。刺激装置は電流で調節され、それゆえ刺激電圧は電極間の筋組織の抵抗に伴い変化する。典型的な電圧値は、0.2ボルトと7ボルトとの間である。
さらなる実施形態では、刺激信号は、概して矩形である対称的な二相性パルスであって良い。信号は、50mA以下、15mA以下、10mA以下、または、5mA以下の実質的に定電流であり、そして一部の好ましい実施形態では、4mA、8mA、12mA、または、15mAのオーダーであっても良い。
括約筋1に対して与えられる刺激パルスの周波数は、0.1Hzから5Hzまでの範囲内、0.2Hzから4.0Hzまでの範囲内、0.25Hzから3.0Hzまでの範囲内、1Hzから3.0Hzまでの範囲内、1.5Hzから3Hzまでの範囲内、1.75Hzから2.5Hzまでの範囲内、または0.25Hzから2.25Hzまでの範囲内であっても良く、そして一つの実施形態では1Hz、2Hz、2.5Hzまたは3Hzである。各位相の刺激位相幅は、0.05msから2.0msまでの範囲内、0.1msから1.5msまでの範囲内、0.2msから1msまでの範囲内、0.25msから0.75msまでの範囲内であっても良く、そして一つの実施形態では0.2ms、0.4ms、0.5ms、または、1msである。刺激装置は電流で調節され、それゆえ刺激電圧は電極間の筋組織の抵抗に伴い変化する。
典型的な電圧値は、0.1ボルトと15ボルトとの間、0.2ボルトと12ボルトとの間、0.5ボルトと12ボルトとの間、0.5ボルトと10ボルトとの間、または、0.5ボルトと7.5ボルトとの間であり得る。一つの実施形態では、電圧は、2.5ボルト、5ボルト、7.5ボルト、または、10ボルトである。電流源(電圧は制限されている)の刺激装置と電圧源(電流が制限されている)の刺激装置のいずれも使用できる。
コントローラーユニットは、ただの単純な「オン−オフ」の器具でなくても良い。コントローラーユニットは、収縮性組織2に対して加えられる信号の強度に関して何らかの制御をユーザーが加えることを可能にしても良い。これにより、ユーザーが組織の収縮の度合いを変えることを可能としてもよい。
一つの実施形態では、コントローラーユニットは、勃起の快適性および維持を目的としてユーザーが刺激のレベルを変えるのを可能とするコントローラーを備える。例えば、コントローラーは、勃起が維持されていない場合には刺激を増加させるよう、患者によって使用されてもよい。
一つの実施形態では、刺激装置は、直前に作動した時に勃起を維持するのに使用された直前の刺激のレベルを初期値に設定しても良い。
一つの実施形態では、刺激装置は、好ましくない副次的な悪影響に対する患者の自覚がより少なくなるよう、刺激がゆっくり増加するようにして作動しても良い。別の実施形態では、これは必須でなくても良い。
図7は、本発明の一つの実施形態によるシステムを示しており、該システムは、プログラマーユニット13を備えており、該プログラマーユニットは、埋め込まれた刺激装置1のパラメータを設定および調節するために医師が利用し得るものである。該プログラマーユニット13は、送受信機11を介して刺激装置と通信するように構成されており、そして、計算装置を備えても良い。コントロールユニット9はまた、刺激装置1の1以上のパラメータを示す刺激装置の遠隔測定情報を送信するように構成され、ここで該刺激装置の遠隔測定情報は、送受信機11を介してプログラマー13によって検出されるためのものである。従って、プログラマーユニット13は、遠隔測定情報から刺激装置のパラメータを決定することができ、かつ、刺激装置1に対して制御信号を送信することによって該パラメータを調節することができる。プログラマーからの信号は、刺激信号の出力の電流、形状、周波数および/またはパルス幅を選択的に変化させることができても良い。
手術時に、医師が刺激信号のパラメータを調節する。医師は、刺激の効果に関して患者からのフィードバックに留意し、次いで刺激が最適になるまでパラメータを再調節しても良い。例えば、患者から受け取ったフィードバックを、平滑筋性括約筋の最大の刺激閾値を設定するために使用しても良い。
上述した実施形態では、コントローラーまたはプログラマーと刺激装置との間の信号はRF信号である。RF以外の種類の伝送媒体を使用しても良い。例えば、マイクロ波信号を伝送のために使用しても良く、光信号を使用しても良く、そして別の実施形態では磁気伝送を使用しても良い。
刺激信号の生成を刺激装置に停止させるために、磁気伝送をコントローラー17に使用しても良い。この実施形態では、コントローラー17は単純な磁石であっても良く、該磁石は、刺激装置1の磁気受信機の上を通過するときには刺激装置が刺激信号を与えるのを開始させ、再び刺激装置1の上を通過するときには刺激装置が刺激信号を与えるのを停止させる。
磁気伝送以外の手段を利用しても良い。
上記実施形態では、埋め込み可能な刺激装置1は、腹部において患者の体内に埋め込まれているとして示されている。埋め込み可能な刺激装置1は、患者の都合が良い任意の部分に埋め込むことができる。
上記実施形態では、刺激装置は全体として埋め込み可能である。刺激装置は、部分的に埋め込み可能で部分的に体外にあっても良いようにすることができる。すなわち、信号発生器を体外に置き、埋め込まれた導体によって収縮性組織への信号が伝えられるようにすることができる。埋め込まれた導体は、体外の刺激装置からの刺激信号を受信するように構成された電極および装置を備えても良い。刺激装置は、そのほかの任意の構成であっても良い。
上記実施形態では、所定の位置において収縮性組織に埋め込まれた1以上の電極があっても良い。用いることができる電極の構成の種類としては、双極電極、三極電極、カフ型電極およびその他の電極の種類が挙げられる。一つの実施形態では、出願人が同時係属している前記した国際特許出願番号PCT/AU2005/001698において開示されているような「洗濯ばさみ(clothes peg)」型の電極を利用しても良い。この型の電極は、一対の電極素子を備え、それら電極素子は、互いに平行に延びており、かつ、収縮性組織の帯状物のうちの該電極間に在る部分に対して刺激を与えるために該帯状物の両側に配置可能となっているものである。
収縮性組織を刺激するために使用することができる洗濯ばさみ型の電極をこれより説明する。
電極は、数多くの構成要素を有する。構成要素には電極カバー100(図15乃至20に最も詳細に示している)が含まれる。
また、構成要素には、電極覆い(electrode shroud)(図11乃至14に最も詳細に示している)および電極リード(electrode lead)102(図8、9および10において、電極装置のその他の構成要素と共に示している)も含まれる。
この実施形態では、第1および第2の電極素子は、電極カバー100によって形作られ、該電極カバーは、ベース105から延びている絶縁素子103、104を備える。延びている絶縁素子103、104には、延びている素子103、104の全長に実質的に沿って延びているスロット106、107がそれぞれ形成される。電極装置が組み立てられるときに白金箔電極108、109(図8)が、素子103、104の素子の外側の面に取り付けられる。そのため、白金箔電極108、109は、伝導板108、109の一部を間隙110に対して(そして使用時には、該間隙内に位置している任意の組織に対して)露出させるスロット106、107を除いて、素子103と104との間で形成された間隙110から絶縁される。
図11、12、13および14に最も良く示されているように、組み立ての際、電極カバー100および白金電極箔108、109は、電極覆い101内に位置する。とりわけ、図14が、電極カバーが位置しているのを断面図にて示している。
電極覆い1は、シリコーンで形成される。補強をもたらすために、PETメッシュカバー111、112が設けられ、覆い101の上部113および下部114の延びている部分に対して取り付けられる。縫合穴115、116がカバー111、112に設けられ、また、覆い101の素子113、114にも設けられる。補強は他の手段によってもたらされても良く、PETメッシュに限定されないことに留意されたい。さらに、電極覆いはシリコーン製でなくても良く、その他の生体適合性素材製であっても良く、また、補強を必要としないこともある。さらに、縫合穴以外にまたは縫合穴の代わりに、組織に取り付けるためのその他の手段を設けても良いことに留意されたい。
電極リード102は、多数の構成要素からなる装置であり、外部絶縁カバー120と、患者の体内でリードを然るべき位置に保持するための枝角部(tines)122を備えた枝角カラー(tine collar)121とを備える。電極リード102はまた、患者の組織に縫合するための縫合穴124を備えた縫合用カラー123を備えているが、これもまたリード102を然るべき位置に保持するのを促すためである。また、分岐構造体125もあり、これが、リードを2つの部分126と127とに分けることを可能とする。2つの部分126および127は、別々の導体を有しても良く、また、シミュレーション(simulation)器具に連結するように構成され得るコネクター128、129を有しても良い。
上記実施形態では、電極装置は、ベースから延びていく一対の電極素子を備え、該ベースが一対の電極素子をそれらの隣接面側末端部で連結する。さらなる実施形態では、どんなベースにおいても連結されない単一の電極素子が設けられる。この単一の電極素子は、単独で収縮性組織に対して刺激を与えるために使用されても良く、または、刺激を与えるために1以上の類似の電極素子と一緒に使用されても良い。
上述した実施形態では、各電極素子は単一の電極を備えている。単一の電極は、電極素子の長さのほぼ大部分に延びている細長い電極である。
両側の絶縁素材によって境界を定められた細い電極を持つことの利点の一つは、電極が作り出す電場を電極に直接接している組織に閉じ込めるように装置が作動するということである。これにより、刺激することが望ましくない組織(例、制御されている収縮性組織括約筋の外部にある組織)への刺激が低減または防止される。
操作においては、電極108、109および延びている素子103、104が、平滑筋インプラントの両側に配置されており、それにより、操作のために信号がインプラントに送信されるのが可能となる。
電極装置により、対向する電極素子の間に電場を与えて該電極素子間の組織を刺激することが可能となる。一つの実施形態では、刺激が電極間の一群の組織に対するものとなるように、電場が閉じ込められる。
一つの実施形態では、神経は、インプラント2の内部において、刺激される一群の組織に直交して分布する。
電極内の素子は、洗濯ばさみと似たようにして、組織の上にまたがる。
素子表面において、単一の直線電極以外の電極パターンを利用しても良い。
図8Aは、一つの代替的な電極パターンを開示している。
上で論じたように、一つの実施形態では、刺激装置インプラントは、生体適合性のシリコーン素材などの生物学的に不活性の素材に密封されかつ包み込まれることが好ましい。金属電極およびリードは、白金イリジウム合金製であっても良い。一つの実施形態では、接続ワイヤは、シリコーンコーティングで絶縁される。
本発明のさらなる実施形態では、刺激装置はまた、陰茎への動脈血の供給に影響を与えるようにして神経(単数または複数)に対して刺激を加えるように構成される。これは、患者が(静脈漏出に伴う問題のみならず)陰茎への動脈血流に伴う問題も持っている場合に有利である。
図21は、本発明のさらなる実施形態を示している。この実施形態ではさらなる電極リード100が示されており、さらなる電極リード100は、動脈の機能と関連がある神経を刺激するために電極(単数または複数)101に対して信号を与える。電極101のポジションは、図示のためだけであって厳密なものではないことに留意されたい。単一の電極または複数の電極が、神経刺激によって動脈血流に影響を及ぼすことができるポジションにて取り付けることができ、該ポジションは医師によって選択される。
この実施形態では、信号発生器4もまた、動脈血流を刺激するために電極101に対して刺激信号を与える。刺激は、勃起を促すために、収縮性組織2に対する刺激と同時に与えても良く、または収縮性組織2に対する刺激にわずかに先立って与えても良い。電極101に対する刺激の時期、頻度および程度は、医師によって決定され、患者の症状に依存する。この実施形態では、コントロールユニットおよびプログラマーユニットは、電極101を刺激するための信号100の制御に影響を及ぼすための電気回路を備えても良い。
本発明のさらなる態様では、動脈血流に影響を及ぼすための単一の神経または複数の神経の刺激は、静脈血流に影響を及ぼすために、何らかの収縮性組織を刺激することなく行っても良い。すなわち、動脈の状態を独立して扱っても良い。この実施形態では、収縮性組織も電極もなくても良く、または、何らかの収縮性組織に対する刺激がなくても良い。
さらなる実施形態によれば、刺激装置4はまた、患者が有し得るその他の症状に影響を及ぼすために、神経を刺激するための信号を生成しても良い。そのような刺激を神経変調と呼ぶことができ、神経変調では、一つの神経経路の活動が別の神経経路における既存の活動を変調する。
例えば、患者は尿失禁も患っているかもしれず、1以上の都合の良い感覚神経を刺激してこの尿失禁の症状に対処するのを助けるために、刺激装置4によってさらなる刺激信号を与えても良い。これにより、特に切迫性失禁に影響を及ぼすことができる(とはいえ、当該実施形態は切迫性失禁の治療に限定されない)。陰茎背神経(Dorsal Penile Nerve)は陰部神経の分枝であって、それは、脊髄からの仙椎の流出を始まりとしている。DPNに対する低レベルの刺激により、不適切な排尿に対する衝動を克服するための神経変調効果を引き起こすことができる。一つの実施形態では、収縮性組織に対する刺激もまた、陰茎背神経に刺激を伝える。
しかしながら、神経変調は陰茎背神経に限定されておらず、陰茎組織にあるその他の神経が刺激されても良い。図21は、患者の陰茎組織内の神経を刺激するために刺激装置4からの電極リード102が電極103にまで通っている一例を示している。
神経変調はまた、コントローラーを通じて患者によって制御されても良く、プログラマーユニットを通じて医師によって制御されても良い。
操作時では、平滑筋の巻付け物の取り付け部位に対して好都合である陰茎背神経によって、神経変調を行ってもよく、または代替的には、切迫性失禁を治療するために適切なその他の任意の神経によって神経変調を行っても良い。また、神経変調効果は、勃起を維持するために収縮性組織に対して信号が与えられるのと同時に生じても良い。代替的には、神経変調は、信号が収縮性組織に対して与えられたときに停止されても良い。
収縮性組織および1以上の神経を刺激するために、所定のパターンの単一の電気信号を使用しても良い。しかしながら、他の実施形態では、神経変調のためと収縮性組織の刺激のためとで別々の信号を与えても良い。
1以上の神経を刺激するために神経変調を適用するステップは、初めは比較的低いレベルで電気信号を適用し、そして所要のレベルまで増加させることを有しても良い。この「上昇(ramping up)」により、患者がうっとうしい刺激を知覚するのを低減することができる。さもなければ、患者は、この刺激を例えば不快なチクチク感として知覚するかもしれない。
収縮性組織の刺激は、収縮性組織の刺激用の比較的低周波数の信号によるものであっても良く、神経変調のための1以上の神経の刺激は、比較的高周波数の信号によるものであっても良い。低周波数の信号は、1Hzから5Hzまでであっても良く、比較的高周波数の信号は、5Hzから200Hzまでであっても良い。
比較的低い強度の信号を神経変調のために利用しても良く、比較的高い強度の信号を収縮性組織の刺激のために利用しても良い。
神経変調を与えるために、種々のポジションで取り付けられた複数の電極を使用しても良い。各電極は、所要の神経刺激をもたらすために、複数の異なる部位に対して個別の電気信号を伝えても良い。上で論じたように、神経変調を与えるために、収縮性組織を刺激するために使用されるのと同じ信号を使用しても良い。しかしながら、一般にはそれらの信号には異なる特性が要求され得るため、これはありそうもない。従って、一つの実施形態では、別々の信号が与えられるか(別々の経路)、またはそれら信号が交互配置(interleaved)され得るかのいずれかである。いずれの場合でも、(i)収縮性組織の刺激と(ii)1以上の神経(例、陰茎背神経)の刺激という異なる目的のためには、刺激のパラメータは異なる。
図13は、交互配置されたタイプの信号の一例のダイアグラムを示している。1以上の神経を刺激するための信号600は、比較的小さい振幅およびより高い周波数を持っている。収縮性組織を刺激するための信号601は、比較的大きい振幅および低い周波数を持っている。
比較的高い周波数の信号を神経に刺激を与えるために使用しても良く、比較的低い周波数の信号を組織を刺激するために使用しても良い。比較的高い周波数の信号は、5Hzを上回っても良く、好ましくは8Hzを上回っても良く、いっそうより好ましくは10Hz以上であっても良い。一つの実施形態では、高い周波数の信号は、最大で100Hzである。
組織を刺激するための低い周波数の信号は、通常5Hz未満であり、2Hz以下であっても良い。
比較的低い強度の信号を神経を刺激するために使用しても良く、比較的高い強度の信号を組織のために使用しても良い。この実施形態における低い強度の信号は、パルス信号である。パルス信号は、300us以下のパルス幅および3mA以下の電流であっても良く、この実施形態では、200us以下および1mAの電流であっても良い。
高い強度の組織刺激信号は、300usを上回るパルス幅、および、3mAを上回る電流であっても良く、この実施形態では、400us以上であり、電流は4mAである。
神経刺激信号のデューティサイクルは様々であって良い。上で論じたように、この実施形態では、5分間のオンおよび5分間のオフであるが、他の実施形態では、5分間以上のオンおよび15分間以上のオフであっても良く、5分間以下のオフおよび5分間以下のオンであっても良い。最も効果的な刺激を与えるために、デューティサイクルおよび信号のその他の特徴を調節しても良い。一部の実施形態では、デューティサイクルは、秒単位(例、10秒間未満のオンおよび30秒間未満のオフ)であっても良い。
神経刺激信号を用いる場合、該信号の適用時に患者が何らかの不快感(例、「チクチク感」)を経験することがあり得る。信号があるデューティサイクルに従って適用される場合、このチクチク感は、該デューティサイクルに伴って周期的に経験され得る。一つの実施形態では、求心性神経の刺激信号を、適用のたびに比較的低い強度から所要の強度まで「上昇」させても良い。これによって望ましくない刺激の自覚または患者の不快感が低減され得る。
用いられる電極は、収縮性組織と接触した導電性表面を組み込んでも良く、該導電性表面が求心性神経線維の活性化も行う。別の実施形態では、組織用の電極は、周囲の生体組織にある神経末端を刺激するために、電極の外側表面上にある1以上の追加の導電性表面を備えても良い。またさらなる実施形態では、電極は、組織を刺激するために使用される電極とは完全に分けられて、反射性膀胱を神経刺激するための電気刺激を伝えるのを促すために隣接した組織に都合良く取り付けられても良い。
切迫性失禁におけるその他の症状を治療するために神経変調を使用しても良い。例えば糞便失禁を治療するために神経変調を使用しても良い。
図22に示しているインタリーブされた信号は、同時に働かなくても良い。例えば、信号601は、勃起の維持が必要とされる場合にのみ働く必要があり得る。
本発明の実施形態は、静脈漏出または大規模な静脈漏出によってもたらされた勃起不全の症状を治療するためのみに利用されるものでなくても良い。本発明の実施形態は、心理学的な症状の治療を助けても良く、それは例えば、心理的困難のために勃起を維持することが難しい場合においてである。当該実施形態は、特段の勃起不全の症状がない場合にさえ利用され得ることが想定される。例えば、例えばより長時間勃起を維持することによって、性的能力を増進することである。
図1から図3の実施形態の収縮性組織の帯状物の配置決め(ポジショニング)は、美的要求によっても左右され得る。例えば、陰茎の基部の周りに収縮性組織の帯状物を配置決めすることにより、陰茎の周囲長さを効果的に増加させることができる。
添付の特許請求の範囲および本発明のここまでの説明において、言語で明示されるかまたは含意が必要であるかによってそうではないことが文脈により要求される場合を除いて、「有する(comprise)」という語、または、「有する(comprises)」や「有している(comprising)」などのバリエーションは、包含する意味で使用されており、すなわち、言及した特徴の存在を明記するために使用しているが、本発明の種々の実施形態におけるさらなる特徴の存在または追加を排除するために使用してはいない。
広範に説明したような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、具体的な実施形態で示したような発明に対して数多くの変形および/または改良がなされ得ることを当業者は理解するであろう。従って当該の実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的ではないと解されるべきである。
Claims (60)
- 患者における勃起を促すための装置であって、当該装置は、勃起を促すために、収縮性組織を刺激するための信号を与えるように構成された刺激装置を含んでいる、前記装置。
- 収縮性組織が、陰茎の近接して配置され、かつ、収縮時に、1以上の血管および/または陰茎海綿体を締め付けるように構成される、請求項1記載の装置。
- 収縮性組織が、陰茎の根元の周りに、帯状物の形態で埋め込まれる、請求項2記載の装置。
- 収縮性組織が、左右の陰茎脚の周りで体内に帯状物として埋め込まれる、請求項2または3記載の装置。
- 収縮性組織が、1以上の血管の周りに取り付けられる、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 収縮性組織が、深陰茎背静脈の周りの巻付け物として埋め込まれる、請求項5記載の装置。
- 収縮性組織が平滑筋組織である、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 収縮性組織が骨格筋である、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 信号が、収縮性組織における緊張を維持するように構成されたパルス信号の形態である、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 刺激装置が、収縮性組織が弛緩するのを可能とするために、別の刺激信号を与えるかまたは刺激信号を与えないように構成されている、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 刺激装置が、陰茎への動脈血の供給に影響する神経を刺激するようにさらに構成されている、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 刺激装置が、別の症状を治療するために、患者の生体組織内の1以上の神経を刺激するための信号を与えるように構成されている、先行する請求項のいずれか1項記載の装置。
- 症状が尿失禁である、請求項12記載の装置。
- 症状が切迫性失禁である、請求項13記載の装置。
- 症状が糞便失禁である、請求項12記載の装置。
- 1以上の神経が陰茎背神経を有する、請求項12から15までのいずれか1項記載の装置。
- 勃起を促すための器具であって、当該器具は、埋め込まれた収縮性組織を含んでおり、該収縮性組織は、陰茎組織に近接してまたはその内部に配置され、かつ、刺激されると収縮して勃起を促すように構成される、前記器具。
- 収縮性組織が、陰茎に近接して配置され、かつ、収縮時に、1以上の血管および/または陰茎海綿体を締め付けるように構成される、請求項17記載の器具。
- 収縮性組織が、陰茎の根元の周りに帯状物の形態で埋め込まれる、請求項18記載の器具。
- 収縮性組織が左右の陰茎脚の周りで体内に帯状物として埋め込まれる、請求項18または19記載の器具。
- 収縮性組織が、1以上の血管の周りに取り付けられる、請求項17から14までのいずれか1項記載の器具。
- 収縮性組織が、深陰茎背静脈の周りの巻付け物として埋め込まれる、請求項21記載の器具。
- 収縮性組織が平滑筋組織である、請求項17から22までのいずれか1項記載の器具。
- 収縮性組織が骨格筋である、請求項17から23までのいずれか1項記載の器具。
- 刺激装置を制御するためのコントローラーであって、該刺激装置は、勃起を促すために、陰茎組織に近接してまたはその内部に配置された収縮性組織を刺激するように構成されており、当該コントローラーは、刺激装置によって与えられる刺激を変化させるために、刺激装置に対して信号を与えるための手段を含んでいる、前記コントローラー。
- 当該コントローラーが、刺激装置に刺激を変化させて(または刺激を解除させて)、収縮性組織が収縮または弛緩するのを可能にする信号を与えるように構成されている、請求項25記載のコントローラー。
- 当該コントローラーが、刺激の強さを変化させるために、埋め込み可能な刺激装置によって生成される信号の強度を変化させる信号を与えるように構成されている、請求項25または26記載のコントローラー。
- 請求項1から16までのいずれか1項記載の装置のパラメータを調節するように構成された、プログラマーユニット。
- 勃起を促すためのシステムであって、
請求項1から16までのいずれか1項記載の装置と、請求項17から24までのいずれか1項記載の器具とを有するものである、
前記システム。 - 請求項25から27までのいずれか1項記載のコントローラーをさらに備えている、請求項29記載のシステム。
- 請求項28記載のプログラマーユニットをさらに備えている、請求項29または30記載のシステム。
- 勃起を促すためのシステムであって、
請求項1から16までのいずれか1項記載の装置と、請求項25から27までのいずれか1項記載のコントローラーとを含んでいる、
前記システム。 - 勃起を促すためのシステムであって、
請求項1から16までのいずれか1項記載の装置と、請求項28記載のプログラマーユニットとを含んでいる、
前記システム。 - 勃起を促す方法であって、当該方法は、
患者の陰茎組織に近接してまたはその内部に配置された収縮性組織を、該組織を収縮させるために、刺激するステップを有し、該刺激は、刺激信号を該収縮性組織へ伝えるように構成された電極へ該信号を送ることによって行われるものである、
前記方法。 - 収縮性組織が弛緩するのを可能にするために、さらなる信号を与えるかまたは信号を与えないさらなるステップを有する、請求項34記載の方法。
- 陰茎への動脈血の供給に影響する神経を刺激するための信号を与えるさらなるステップを有する、請求項34または35記載の方法。
- 別の症状を治療するために、患者の生体組織内の1以上の神経を刺激するための信号を与えるステップをさらに有する、請求項34、35または36記載の方法。
- 症状が尿失禁である、請求項37記載の方法。
- 症状が切迫性失禁である、請求項38記載の方法。
- 症状が糞便失禁である、請求項37記載の方法。
- 1以上の神経が陰茎背神経を含む、請求項37から40までのいずれか1項記載の方法。
- 勃起を促す方法であって、当該方法は、
刺激器具を患者に埋め込むステップを有し、該刺激器具は、陰茎内の血液の維持を促すために、収縮性組織を収縮させて1以上の血管および/または陰茎海綿体の制限を促すために、該収縮性組織に刺激信号を与えるように構成されるものである、
前記方法。 - 収縮性組織を埋め込むさらなるステップを有する、請求項42記載の方法。
- 収縮性組織が、陰茎の周りに帯状物として埋め込まれる、請求項43記載の方法。
- 帯状物が、陰茎の根元の周りに埋め込まれる、請求項44記載の方法。
- 帯状物が、陰茎体を取り巻いて体内に埋め込まれる、請求項44または45項記載の方法。
- 収縮性組織が、血管の周りの巻付け物の形態にて埋め込まれる、請求項43から46までのいずれか1項記載の方法。
- 収縮性組織が平滑筋組織である、請求項42から47までのいずれか1項記載の方法。
- 収縮性組織が骨格筋である、請求項42から49までのいずれか1項記載の方法。
- 勃起を促す方法であって、当該方法は、
陰茎組織に近接してまたはその内部のポジションにて、収縮性組織を埋め込むステップを有し、該収縮性組織は、勃起を促すために、刺激されると陰茎内の血液を維持するために1以上の血管および/または陰茎海綿体の周りで収縮するように構成されるものである、前記方法。 - 患者の勃起を促すための装置であって、当該装置は、陰茎への動脈血の供給に影響する神経を刺激するための信号を与えるように構成された刺激装置を含んでいる、前記装置。
- 患者の勃起を促す方法であって、当該方法は、神経を刺激して陰茎への動脈血の供給に影響を及ぼすステップを有するものである、前記方法。
- 患者の症状を治療する方法であって、当該方法は、該症状を治療するために、陰茎背神経を刺激するステップを有するものである、前記方法。
- 症状が尿失禁である、請求項53記載の方法。
- 症状が糞便失禁である、請求項53記載の方法。
- 症状が切迫性失禁である、請求項54記載の方法。
- 患者の症状を治療するための装置であって、当該装置は、該症状を治療するために、陰茎背神経に対する刺激を与えるように構成された刺激装置を有するものである、前記装置。
- 症状が尿失禁である、請求項57記載の装置。
- 症状が切迫性失禁である、請求項58記載の装置。
- 症状が糞便失禁である、請求項57記載の装置。
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