JP2009507354A - 亜鉛/空気電池 - Google Patents

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Abstract

カソード缶の吸気口空間内のエアースペーサ部材を有する亜鉛/空気ボタン電池。スペーサ部材は、固体のプラスチック、ゴム、又は、カソード缶の空気孔に隣接したカソード缶の吸気口空間(プレナム領域)に挿入される金属構造から成ってもよい。スペーサ部材は、様々な外形の内部に切除部分を有する円盤状外形から成ってもよい。スペーサ円盤のこの切除部分は、空気孔からカソードアセンブリへ空気が遮られずに通ることを可能にする、空気孔の下にある非占有自由空間のチャネルを形成する。自由空間のチャネルは、一般に、空気孔の直径より大幅に広い。空気孔とカソードアセンブリとの間に通る非占有「自由空間」の幅広のチャネルは、カソードアセンブリへの空気分散を改良する。スペーサ円盤は、同時にカソードアセンブリがカソード缶の吸気口空間に曲がることを防ぐために充分な支持を提供する。

Description

本発明は、金属/空気電池、好ましくは亜鉛及び空気カソードを含むアノードを有するものに関する。本発明は、エアディフュージョンを促進するために、カソード缶とカソードアセンブリとの間の吸気口空間内の様々な形及び構造のスペーサ部材を有する、亜鉛及び空気カソードを含むアノードを有する金属/空気電池に関する。
亜鉛/空気電池(Zinc/air depolarized cells)は、典型的に、プログラム可能なタイプの補聴器を包含する電子補聴器用の電池として特別な実用性を有する小型ボタン電池の形態である。通常、このような小型の電池は、直径約4〜20mm、通常、約4〜16mm、且つ、高さ約2〜9mm、好ましくは、約2〜6mmの円盤状円筒形を有する。亜鉛空気電池はまた、従来のAAAA、単4(AAA)、単3(AA)、単2(C)及び単1(D)寸法のZn/MnOアルカリ電池に相当する寸法並びに更により大きな寸法の円筒形ケーシングを有する、幾分より大きな寸法でも製造することができる。
小型の亜鉛/空気ボタン電池は、通常、アノードケーシング(アノード缶)及びカソードケーシング(カソード缶)を含む。アノードケーシング及びカソードケーシングは、閉鎖端と、開放端と、該閉鎖端から該開放端まで延長する一体化した側壁とを各々有する。アノードケーシングは、アノードケーシング側壁を緊密に包囲する絶縁シールリングが取り付けられている。アノード材料はアノードケーシングに挿入され、エアディフューザー、電解質バリア材料及びカソードアセンブリは、カソードケーシングに挿入される。必要な材料がアノード及びカソードケーシングに挿入された後、カソードケーシングの開放端は、通常、組み立ての間、アノードケーシングの開放端を通じて押され、カソードケーシング側壁の一部分は、絶縁シールによりアノードケーシング側壁の部分を覆う。その後、絶縁シール及びアノードケーシング上にカソードケーシングの縁を圧着することによって、アノードケーシング及びカソードケーシングは第2のステップで連結される。圧着処置(又は別のステップ)の間、アノードケーシングとカソードケーシングとの間で緊密な封止を保証するために、さらに半径方向力がカソードケーシングの壁にかけられる。
亜鉛/空気ボタン電池のアノードケーシングには、微粒子亜鉛を含む混合物が充填され得る。電解質は通常、水酸化カリウム水溶液であるが、他の水性アルカリ電解質も使用できる。カソードケーシングの閉鎖端(ケーシングが頂部に閉鎖端を有する垂直位置に保持される場合)は、その中心の近くで平坦な隆起部分を有することができる。この隆起部分は正端子を形成し、通常、複数の空気孔を含む。この設計では、カソードケーシングの閉鎖端も、通常、隆起した正端子を囲む凹型環状段差を有する。或いは、カソードケーシングの閉鎖端は、その直径全体で完全に平ら、すなわち中心に隆起した部分が無くてもよい。このような設計では、通常、カソードケーシングの閉鎖端のこのような平坦な領域の中心部分は、電池の正端子を形成する。いずれにせよ、ボタン亜鉛/空気電池のカソードケーシングの閉鎖端は、空気が電池に入ることが可能となるよう一つ以上の小さい空気孔が穿孔される。その後、このような空気は、カソード円盤に到達するよう、エアディフュージョン層(又はエアディフューザー)を横断する。
通常、微粒子の二酸化マンガン、炭素及び疎水性バインダの混合物を含む触媒材料は、カソードアセンブリ内でカソード円盤を形成する円盤形状に成形されることができる。その後、内部にカソード円盤を有するカソードアセンブリは、空気孔から離れて面するエアディフューザーの側部のエアディフューザー上のカソードケーシングに挿入されることができる。通常、カソードアセンブリが電解質バリア材料(疎水性空気浸透性フィルム)、好ましくは、触媒カソード円盤の一方にテフロン(Teflon;ポリテトラフルオロエチレン)及び、触媒カソード円盤の反対側に電解質浸透性(イオン浸透性)セパレーター材料の層を積層して形成される。その後、カソード円盤を有するカソードアセンブリは、通常、カソードケーシングに挿入され、その中心部分がエアディフューザーを覆い、電解質バリア層の一部分は段差の内側表面に対して載置される。最終的な電池のカソード円盤は、その周囲でカソードケーシング壁と接触する。
電池が適切に封止されない場合、電解質は触媒カソードアセンブリの周囲に動き、空気孔を通じてカソードケーシングから漏れる。この領域が緊密に封止されないと、電解質の漏れは、カソード缶の圧着された縁と絶縁体との間でも発生し得る。市販の亜鉛/空気ボタン電池の壁厚さは、通常、0.152mm(6mil)、例えば、約0.152mm(6mil)〜0.381mm(15mil)より厚い。漏れの可能性は、アノードケーシング及びカソードケーシングの壁厚さが非常に薄い場合、例えば、約0.0508mm(2mil)〜0.127mm(5mil)である場合に高くなる。このような薄い壁厚さは、より大きな内部電池体積を結果的にもたらすので望ましい。
電池の組立て後、取り外し可能なタブは、カソードケーシングの表面上の空気孔上に配置される。電池の使用前にタブを取り外して通気孔を露出させることによって、空気を電池内に入れて電池を作動可能にする。
通常、カソードケーシングは、カソードケーシングの閉鎖端の内側表面を覆うエアディフューザー材料を含む。すなわち、エアディフューザー材料は、カソードケーシングの閉鎖端とカソードアセンブリとの間の吸気口空間(プレナム空間)に配置される。カソードケーシングの閉鎖端が正端子接触面積を形成している隆起した中心部分を有する場合、エアディフューザー材料は、このような隆起した中心部分の下にある。すなわち、このような設計の吸気口空間は、通常、カソードケーシングの閉鎖端の隆起した中心部分とカソードアセンブリとの間にある。
従来のエアディフューザーは、いくつかの目的にかなう。エアディフューザー材料は、吸気口空間内で均一な空気分散をもたらすのに役立つ。エアディフューザー材料は、吸気口空間に漏れ得るアルカリ電解質を吸収するために、吸取紙として作用する電解質吸収性材料から成ってもよい。したがって、エアディフューザー材料は、下にあるカソードアセンブリに支持を提供してもよく、それにより、通常は可撓性のカソードアセンブリが、電池の組み立て及び放電の間に吸気口空間(プレナム空間)又はエアディフュージョン層に曲がることを防止する。電池の使用中のガス圧力の上昇は、このような空間内に存在するエアディフュージョン材料がない限り、カソードアセンブリが吸気口空間に曲がることが生じる傾向がある。空気孔を遮断して吸気口空間内で適当なエアディフュージョンを妨げるため、カソードアセンブリがカソードケーシングへ曲がることは望ましくない。
エアディフューザー材料は、通常、空気浸透性の紙又は多孔性セルロース材料の1つ以上のシートから成る。このような浸透性の紙又は多孔性セルロース材料も、吸気口空間に漏れ得る微量の電解質を吸収するための吸取紙として役立つ。通常、エアディフューザーは、カソードケーシングの閉鎖端とカソードアセンブリとの間の吸気口空間(プレナム空間)内で均一に配置される。エアディフューザー材料は、ほとんど又は全てのこのような吸気口空間を充填し、カソードケーシングの閉鎖端の空気孔を覆う。一般に補聴装置に使用される市販のボタンサイズの亜鉛/空気電池は、電池のサイズに応じて、1つの空気孔のみ、又は、複数、例えば2〜6個の小さい空気孔を有することができる。
いくつかの従来技術のボタンタイプの亜鉛/空気電池では、カソードアセンブリはドーム形を有する。すなわち、それらは、カソードケーシングの閉鎖端からカソードケーシング内部を見下ろした場合、言い換えると、空気孔から離れて見た場合、凸状の形を有する。米国特許第3,897,265号及び米国特許第6,087,030号は、ドーム状のカソードアセンブリを有するボタン形の亜鉛/空気電池を示す。上記2件の米国特許は(空気孔に隣接する)カソード缶閉鎖端とカソードアセンブリとの間の吸気口空間を満たす多孔性エアディフュージョン材料を有する。ドーム状のカソードアセンブリは、電池の組み立て及び電池の使用の間、吸気口空間に曲がり且つ撓むことを防止する傾向があるため、このような従来技術の設計により、吸気口空間内で多孔性拡散体材料を使用することを省くことができる。しかしながら、吸気口空間を充填しているエアディフューザー材料がない場合、ドーム状のカソードアセンブリは、やはり、電池内のガス圧力が増すにつれて、吸気口空間への少なくとも若干の曲げが生じる。このようなガス圧力の上昇は、最終的に、ドーム状のカソードアセンブリが、曲げられる又は空気孔に対して押されることを引き起こし得て、これらの孔から気流を妨げる。また、ドームを形成するための製造に必要な曲げ又は成形のために、ドーム状のカソードアセンブリは製造がより困難である。また、ドーム状のカソードアセンブリは、特にカソードアセンブリを薄くすることを意図した場合、製造中に壊れやすい又は割れやすい。
したがって、ドーム状のカソードアセンブリより経済的且つ確実に製造される平坦なカソードアセンブリの使用は望ましい。しかしながら、ボタンサイズの亜鉛/空気電池への使用に望ましい組成及び厚さの平坦なカソードアセンブリは、電池の吸気口空間に徐々に曲がり、それにより、吸気口空間がエアディフューザー材料で充填されない限り空気孔を塞ぐ。米国特許第5,279,905号、米国特許第6,602,629B1号、及び米国特許第米6,830,847B2号は、カソード缶の吸気口空間に当接した平面を有するカソードアセンブリと前記吸気口空間を充填したエアディフューザー材料とを有する亜鉛/空気ボタン電池を示す。
紙又はセルロース材料から成る従来技術のエアディフューザーは、入ってくる空気の分散を高めるのに役立つが、特に孔から除去される領域で、カソード円盤への直接的な空気送出速度を減速する傾向がある。これは、いくつかの用途の亜鉛/空気電池の性能を制限する。
したがって、亜鉛/空気電池のカソード缶の空気孔に隣接した吸気口空間(プレナム空間)内に成形された支持材料を提供することは望ましく、前記成形された材料は、両方の構造の支持を、カソードアセンブリが吸気口空間内に曲がる又は吸気口空間を貫通することを防止するカソードアセンブリのために提供し、カソードアセンブリへの有効な空気分散を可能にする。
成形された材料がカソードアセンブリを支持し、前記カソードアセンブリが吸気口空間に曲がることを防止するために吸気口空間内に存在する、カソード缶の吸気口空間(プレナム空間)に隣接したカソードアセンブリを有する亜鉛/空気電池を提供することは望ましい。カソードアセンブリが前記吸気口空間に面した平坦又は略平坦な表面を有することは望ましい。空気が自由にカソードアセンブリに吸気口空間に入り通過するよう、空気孔の下にある非占有(自由)空間のチャネルを設けて支持材料が構成されることが望ましい。
カソードアセンブリに入ってくる空気の分散を向上させるために、カソードアセンブリとカソード缶の空気孔との間の吸気口空間内に適当な外形の材料を配置することが望ましい。
吸取紙は、カソードアセンブリに入ってくる空気の送出率を遅くするため、亜鉛/空気電池のカソード缶の吸気口空間内で吸取紙紙を使用する必要性を排除することが望ましい。
本発明は、亜鉛/空気電池、特にボタン電池の形の小型の亜鉛/空気電池に関する。このような小型のボタン電池は、通常、カソード缶及びアノード缶を有する。カソード缶の閉鎖端を貫く少なくとも1つの空気孔、通常、複数の空気孔が存在する。アノード構成要素及びカソード構成要素がそれぞれの缶に挿入されたあと、カソード缶の側壁は、該側壁の間に絶縁体材料を有するカソード缶の側壁上で圧着される。本発明は、カソード缶の閉鎖端で空気孔に隣接した吸気口空間(プレナム領域)内に、様々な形状及び構造のエアースペーサ部材を挿入することに関する。
本発明の小型の亜鉛/空気ボタン電池は通常、直径4〜20mm、通常、約4〜16mm、高さ約2〜9mm、好ましくは、約2〜6mmの円盤状の円筒形の形状を有する。この亜鉛/空気電池は、通常、約0.0508mm(2mil)〜0.381mm(15mil)の範囲を覆うアノード缶及びカソード缶の壁厚さを有する。望ましくは、亜鉛/空気電池は、薄い、例えば約0.0508mm(2.0mil)〜0.127mm(5mil)厚さのアノード缶の壁及びカソード缶の壁を有してもよい。これらの壁厚さは、単一層(展開された)のアノード缶及びカソード缶の側壁厚さ、更にアノード缶及びカソード缶の閉鎖端にも適用できる。アノード缶の壁厚さが非常に薄い場合、すなわち、上記の壁厚さ範囲の下限に近づく場合には、一度折り重ねられた、実際には二重側壁を形成するアノード缶の側壁を有することが好ましい。このような実施形態において、上記の壁厚さ範囲が二重側壁のそれぞれに適用されることはいうまでもない。
主な態様では、本発明のスペーサ部材は、カソード缶の閉鎖端の内側表面とカソードアセンブリとの間に配置された吸気口空間(プレナム領域)に挿入される。カソード缶の閉鎖端を貫く少なくとも1つの空気孔、通常は複数の空気孔が存在する。本発明のエアースペーサ部材は、円盤状の形を有し、前記スペーサ部材の本体を通る非占有(自由)の空間の個別のチャネルを形成する1つ以上の孔又は切除部分を有することが特徴である。エアースペーサ部材は、吸気口空間(プレナム領域)内で空気孔に当接するよう、カソード缶に挿入される。
スペーサ部材がカソード缶に挿入される際、非占有空間のチャネルはカソード缶の空気孔の基礎を成し、空気孔とカソードアセンブリとの間の非占有空間の不断の(連続)チャネルを提供する(このカソードアセンブリはカソード材料と1つ以上の電解質バリアシートとを有する)。スペーサ部材の縁部は、切除部分の形状及び配置に応じて、円形、非変形、不揃い又はギザギザであってもよい。しかしながら、スペーサ部材の厚さは、均一且つカソード缶内の吸気口領域(吸気口プレナム領域)の深さと略等しいことが好ましい。
さらに、カソード缶の吸気口領域に挿入される際に、本発明のエアースペーサ部材周辺で形成された非占有(自由)空間の1つ以上のチャネルが存在してもよく、スペーサ部材周辺の一部又は全ての非占有(自由)空間が少なくともいくつかの空気孔の下にあるよう整列される。前記スペーサ部材を通る或いはその周辺の自由空間の非占有チャネルの少なくとも1つが少なくとも1つの空気孔の下にあるよう、スペーサ部材は配置される。通常、カソード缶内の個別の空気孔の下にある非占有(自由)空間の複数のチャネルを形成するスペーサ部材を通る複数の孔又は切除部分が存在してもよい。好ましくは、非占有自由空間の前記チャネルが大部分の空気孔の下にあるよう、整列された前記スペーサ部材を通じて或いはその周辺で充分な数の自由空間の非占有チャネルが存在してもよい。好ましくは、自由空間の非占有チャネルは、全ての空気孔の下にある。望ましくは、個別の空気孔と整列されたスペーサ部材を通る或いは該部材の周辺の自由空間の個別のチャネルが存在し、それにより、自由空間の前記チャネルは不断に(連続的に)且つ好ましくは個別の空気孔とカソードアセンブリとの間に垂直に伸びる。
本発明のスペーサ部材を通る或いは該スペーサ部材の周辺の、カソード缶内の個別の空気孔の下にある自由空間の個別のチャネルは、カソード缶内の個別の空気孔の直径の少なくとも2倍、望ましくは約2〜18倍、通常は、2〜16倍の直径を有することが特徴である。ここで使用する用語「直径」は非円形の穴又は孔に相当する直径を含むと理解される。相当する直径は、あたかも横断面積が円であるかのように、穴又は孔の同じ実際の横断面積を付与する直径である。本発明のエアースペーサ部材を通る或いは該部材の周辺にある自由空間の個別のチャネルは、スペーサ部材が内部に挿入される前は、極缶の閉鎖端とカソードアセンブリとの間に配置される吸気口領域(プレナム領域)内の利用可能空間の約10〜90%、通常約50〜90%を含む。カソード缶内の空気孔の下にある非占有(自由)空間の広いチャネルを有する本発明のスペーサ部材はカソードアセンブリへの空気流を改良し、電池性能及び効率を改善する。
一態様では、本発明のエアースペーサ部材は、固体のプラスチック又は金属材料から形成される。この部材は、剛性或いは可撓性でもよい。スペーサ部材も耐性を有し、圧縮抵抗性ゴム、例えば、スチレンブタジエン(SBR)ゴム、シリコーンゴム又はその等価物であり得る。好ましくは、エアースペーサ部材は、圧縮に対して耐性を有するが抵抗性を有する耐久プラスチックから形成される。例えば、コールドフローに抵抗する(すなわち、圧搾される際に圧縮に抵抗する)通常のプラスチックの材料、例えば、非限定的に、ナイロン、高密度ポリエチレン又はポリプロピレンから形成されてもよい。カソードアセンブリの周囲の封止が緊密であるため、特定の実施形態で説明するように、スペーサ部材が電解質の漏れに露出されることは予想されない。したがって、スペーサ部材は特にアルカリ電解質による攻撃に抵抗する必要はない。
好ましくは、本発明のエアースペーサ部材は、カソード缶の空気孔の下にある非占有(自由な)空間の広いチャネルを有する。個々の空気孔とカソードアセンブリとの間の連続チャネルからのこのような非占有空間は、それにより、カソードアセンブリへの空気流を改善する。これは、改良された電池性能を結果としてもたらす。同時に、カソードアセンブリが吸気口空間内に曲がる又は突出することができないよう、スペーサ部材は、下にあるカソードアセンブリに充分な支持を提供する。
本発明のスペーサ部材は様々な形状であり得る。スペーサ部材は、そこを通る複数の切除部分を有する円盤形であり得る。スペーサ部材は、そこを通る複数の多面体又は部分的な多面体の切除部分を有する円盤の形であってもよい。この切除部分が、円盤の周囲の縁部の境界の範囲内であり得る。したがって、この切除部分の壁は湾曲を有する、又は、それらは直線状又は略直線状であってもよい。好ましい態様では、この切除部分の形状は、三角形又はピラミッド状である。スペーサ円盤を通る個別の切除部分もカソード缶内の少なくとも個別の空気孔の大部分の下にあるよう、スペーサ円盤は、カソード缶の吸気口(プレナム領域)内に登録された(配置された)。したがって、スペーサ円盤を通るこの切除部分は個別の空気孔の下にあり、不断に(連続的に)個別の空気孔とカソードアセンブリとの間に伸びる非占有(自由)空間のチャネルを形成する。
本発明のスペーサ部材は、指状突起を有する円盤状部材又は円盤の中心から突出する薄片(leafs)であってもよい。各指状突起又は薄片は、そこを通る孔を有する。スペーサ円盤は、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)内のカソード缶の閉鎖端の内側表面に挿入される。スペーサ円盤の指状突起を通る個別の孔がカソード缶の個別の空気孔の下にあるよう、エアースペーサ円盤は登録される。したがって、非占有(自由)空間のチャネルが、カソード缶内の空気孔の下で直接形成され、それにより、カソード缶に入る空気は、カソードアセンブリへ直接送出される。さらに、スペーサ円盤の個別の指状突起間の非占有(自由)空間の広いチャネルが存在する。非占有自由空間の広いチャネルは、空気孔とカソードアセンブリの間で中断されず、カソードアセンブリへの空気流を改良する。スペーサ円盤は同時に、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)に曲がることを防止するカソードアセンブリに充分な支持を提供する。
エアースペーサ部材は星状の外形を有する円盤の形であってもよい。円盤の中心から突出している先の尖った星状の部分が存在するよう、円盤が成形されてもよい。各断面は、先がとがった先端に終端する一対の直線状又は湾曲した側壁に形成される。例えば、2、3又はより多くの先端が分岐した断面を有してもよい。空間の広い非占有チャネルが、隣接した円盤の先端が分岐した部分間に存在し得る。スペーサ円盤は、カソード缶の吸気口(プレナム領域)内に配置及び登録され、それにより、円盤の個別に先端が分岐した部分の間の自由空間の非占有チャネルが整列され、カソード缶の閉鎖端における個別の空気孔の下に設けられる。得られた非占有自由空間の個別の広いチャネルは空気孔とカソードアセンブリとの間の連続経路、好ましくは垂直な経路内に伸び、カソードアセンブリへの空気流を改良する。スペーサ円盤は、同時に、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)内に曲がることを防止するカソードアセンブリへの充分な支持を提供する。
エアースペーサ部材は、例えば中央を通る1つ以上の孔を有する円盤の形である。円盤を通る各孔は直径を有する、或いは、各孔はカソード缶内の空気孔よりも広い。通常、円盤の中央に孔が1つある。円盤の直径は、カソード缶内の対向する空気孔の対の間の距離より小さい。したがって、スペーサ円盤がカソード缶の吸気口空間(プレナム領域)に挿入されるときに、好ましくは、円盤縁部の外側に存在する空気孔を含むカソード缶内の各空気孔の下にある非占有自由空間の広いチャネルが存在する。したがって、カソード缶内の空気孔の下にある非占有自由空間のいくつかの広いチャネルはスペーサ円盤の縁部の外に存在する自由空間により形成され、非占有自由空間の他のチャネルは、スペーサ円盤を通る幅広の孔によって形成される。非占有自由空間のこのような広いチャネルは、連続的に、好ましくは、空気孔とカソードアセンブリとの間に垂直に伸び、したがって、カソードアセンブリへの空気流を改良する。スペーサ円盤は同時に、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)内に曲がることを防止するカソードアセンブリに充分な支持を提供する。
或いは、本発明のエアースペーサ部材は、編まれた又は不織のポリマー又は金属繊維のメッシュ又はグリッドの形であってもよい。好ましくは、エアースペーサ部材は、編まれたポリマー繊維のメッシュ、例えば、ナイロンポリオレフィン又はポリエステルの編まれた繊維、又はその他一般の耐久消費財ポリマー繊維から形成される。或いは、編まれた金属繊維、例えば、編まれたステンレス鋼繊維のメッシュから形成されることができる。好ましくは、繊維間で非占有自由空間のチャネルを形成する比較的広い開口部が存在するよう、メッシュは織られる。
一般にカソード缶の各空気孔の直径より大きい直径を有する「自由空間」の非占有チャネルが形成されるために、メッシュは織られてもよい。メッシュは、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)に挿入される。したがって、メッシュは、一方の空気孔に当接し、カソードアセンブリは反対側に当接する。好ましくは、空気孔の下にある「自由空間」のチャネルは、各空気孔間で陰極アセンブリに対して垂直に伸びる。しかしながら、繊維間の空間によって形成される「自由空間」のチャネルは、各空気孔とカソードアセンブリとの間の経路に他の経路(非垂線)を取ってもよい。本発明のメッシュ部材を通る或いは該メッシュ部材の周辺の、カソード缶内の個別の空気孔の下にある自由空間の個別のチャネルは、カソード缶内の個別の空気孔の直径の少なくとも2倍、望ましくは約2〜18倍、通常は、2〜16倍の直径を有することが特徴である。本発明のメッシュ部材を通る或いは該メッシュ部材の周辺にある自由空間の全チャネルは、メッシュ部材がその中に挿入される前の、カソード缶の閉鎖端と、カソードアセンブリとの間に配置される吸気口領域(プレナム領域)内の利用可能空間の約10〜90%、通常約50〜90%を含む。メッシュを貫通し、カソード缶内の個別の空気孔の下にある非占有自由空間の広いチャネルはカソードアセンブリへの空気の分配及び流れを改善する。このメッシュは、同時に、カソード缶の吸気口空間(プレナム領域)内に曲がることを防止するカソードアセンブリへの充分な支持を提供する。
本発明のエアースペーサ部材は、カソードケーシングの閉鎖端の外側表面上に一体的に形成された複数の溝又は刻み目から、又は、カソードアセンブリ到達するカソード缶の内側表面からの突起部から形成されることができる。これらの特徴は、例えば、カソード缶の閉鎖端でパンチ又は金型を上面に適用することによってカソード缶の製造中又は製造後に形成されることができる。それらは、閉鎖端の外面又はカソード缶の終端部が平坦なままであるよう、カソード缶を押し潰して形成されでもよい。突起部は、カソード缶の閉鎖端の内側表面上の選択された位置に材料を配置することによりさらに形成できる。このような材料は、溶融又は半液体状態から堆積されたエポキシ、ナイロン、ポリエチレン又は他のプラスチックの小塊又は接着剤を使用して適所に固定される予め硬化された材料から成ることができた。溝、刻み目又は突起部は、カソード缶閉鎖端上の領域、好ましくは、閉鎖端を貫通する空気孔の列の間に位置する。溝、刻み目又は突起部のこのような配置は、カソードアセンブリがカソード缶に挿入される際に、空気孔の下にある非占有(自由)空間の複数のチャネルを形成する。溝、突起部又は刻み目によって作成される非占有空間のチャネルは、望ましくは各空気孔の直径より大きい幅を有する。各特徴の先端は、カソードアセンブリの平面を接触させることができるよう水平に配置され、それにより、カソードアセンブリに対する支持を提供する。吸気口空間(プレナム領域)に突出するチャネルカソード缶のこのような特徴から生じる非占有(自由)空間は、空気孔からカソードアセンブリへ通過する空気のための広いチャネルを提供する。
本発明は、空気が減極された電気化学的電池に関する。このような電池は、通常、アノードケーシング内に亜鉛を含み、カソードケーシング内のカソード材料への吸気口が存在する金属アノードを有する。この電池は金属/空気又は空気減極電池と一般に呼ばれ、より一般的には、亜鉛/空気電池と呼ばれる。
本発明の亜鉛/空気電池は、望ましくは小型ボタン電池の形態である。この電池は小型の電子デバイス(例えば補聴器)用の電源としての特定の用途を有する。しかし、このような電池は、さらに、他の電子デバイスを作動するために使用され得る。本発明の小型の亜鉛/空気ボタン電池は、通常、直径約4〜20mm、例えば、約4〜16mm、好ましくは約4〜12mmの円盤状の円筒形の形状を有する。小型の亜鉛/空気ボタン電池は、高さ約2〜9mm(好ましくは、約2〜6mm)を有する。通常、電池は、実質的に平坦な放電電圧断面約1.1〜約0.9ボルトを有し、その後、電圧はゼロへと急激に低下する。小型の亜鉛/空気電池は、通常約0.2〜25ミリアンペアの割合で放電可能である。本明細書で使用する時、「小型電池」又は「小型ボタン電池」という用語には、このような小さな寸法のボタン電池が含まれるものとするが、小さな亜鉛/空気電池についての他の形及び寸法も可能であることから、それらに限定されるものではない。例えば、亜鉛空気電池はまた、従来のAAAA、単4(AAA)、単3(AA)、単2(C)及び単1(D)寸法のZn/MnOアルカリ電池と同等の寸法、並びに更により大きな寸法の円筒形ケーシングを有する幾らか大きな寸法で製造することもできる。
本発明の電池は、添加された水銀、例えばアノード内に約3重量%の亜鉛を含むことができる、又は、実質的に水銀が含まれていない(添加水銀ゼロ)。このような添加水銀ゼロ電池では、添加水銀が無く、微量の水銀が亜鉛によって自然に発生するのみである。したがって、本発明の電池は、約100万重量部の亜鉛につき100部未満の総水銀含有量を有することができ、好ましくは100万重量部(ppm)の亜鉛につき40部未満の総水銀含有量、さらに好ましくは、100万重量部(ppm)の亜鉛につき20部未満の総水銀含有量を有し得る。(本明細書で使用する時、「実質的に水銀が含まれていない」という用語は、電池の水銀含有量が重量比で亜鉛の約100ppm未満であることを意味するものとする)。本発明の電池では、アノードに非常に少量の鉛添加物を含有させることができる。鉛がアノードに添加される場合、電池缶における鉛含有量が、通常、アノードにおける亜鉛の約100〜800ppmである。しかしながら、望ましくは、電池は、添加された量の鉛を含まず、したがって実質的に鉛を有さない、すなわち、全鉛含有量は、アノードにおいて、30ppm未満、望ましくは15ppm未満の亜鉛である。
本発明(図1)の亜鉛/空気電池210は、アノードケーシング260、カソードケーシング240及びそれらの間にある電気絶縁体材料270を有する。アノードケーシング260及びカソードケーシング240は、好ましくは、各々が、閉鎖端及び対向する開放端を有する缶又はカップの形態である。アノードケーシング260は、側壁を形成した本体263と、一体化した閉鎖端269と、開放端267とを有する。カソードケーシング240は、本体242と、一体化した閉鎖端249と開放端247とを有する。通常、(ケーシングが頂部に閉鎖端を有する垂直位置に保持される場合)カソードケーシングの閉鎖端249は、その中心の近くに隆起部分244を有する。この隆起部分244は、正端子接触域を形成し、典型的にはそれを貫通する複数の空気孔243を含む。カソードケーシングの閉鎖端249はまた、典型的に、前記の隆起した端子部分の周縁部246から外周縁部248に向かって伸びる凹型環状段差245も有する。
アノードケーシング260(アノード缶)は、微粒子状亜鉛及びアルカリ電解質を含むアノード混合物250を含む。微粒子亜鉛は、望ましくは約100〜1000ppmのインジウムで合金化されている。亜鉛粒子も、さらなるインジウム、好ましくは約100〜1500ppmのインジウムによりメッキされることができる。カソードケーシング240は、複数の空気孔243を、その閉鎖端におけるその表面の隆起部分244に有する。触媒複合材料234(図2)を含むカソード触媒アセンブリ230は、空気孔に近接したケーシング内に配置される。触媒複合材料234は、スクリーン237上に被覆される円盤の形で、触媒カソード混合物233を含む。電池の放電の間、触媒材料233は、空気孔243に進入するにつれて、周囲酸素との電気化学反応を容易にする。接着性封止剤143は、カソードケーシング240の内側表面の部分に沿って塗布される。好適な実施形態では、接着剤は、本願の図1示すように、さらに、米国特許第6,436,156B1号に記載のように、ケーシングの閉鎖端249で、凹型環状段差245の内側表面245a上の連続リングとして塗布されることが可能である。カソードケーシングの閉鎖端が平坦な場合、凹状段差245を有さず、接着性封止剤143は、閉鎖端249の外部縁部248に隣接した前記閉鎖端249の内側表面に塗布される。このような後者の場合、接着剤シーラント143は、望ましくは、接着剤143の連続した輪の外径が、閉鎖端249の内径の約75%〜100%、好ましくは約90〜100%、より好ましくは約95〜100%であるように、連続した輪として閉鎖端249の内側表面に付与される。
代表的なカソードケーシング240(カソード缶)は、図1に示される。その間で本体242(側壁)を有する閉鎖端249及び対向する開放端247を有する缶の形で、カソードケーシング240は存在する。閉鎖端249の中心部分244は(図示のように)隆起してもよく、正端子接触領域を形成する。しかしながら、閉鎖端249全体は平坦、即ち、隆起した中心部分が無くてもよい。一つ以上の空気孔243が、カソードケーシング閉鎖端249に存在する。カソードケーシング閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間に吸気口空間288(プレナム領域)がある。一般に、吸気口空間288(プレナム領域)は、カソードケーシング閉鎖端249の内側表面とあらゆるエアディフューザー材料(例えば本発明のスペーサ材料300)が挿入される前のカソードアセンブリ230との間の利用可能空間と考えられることができる。従来の例では、エアディフューザー材料は、通常、利用可能な吸気口空間288を完全に充填するために挿入される空気浸透性紙又は多孔性セルロース材料から成る。
図1に示される実施形態では、隆起した中心部分244が、カソードケーシング閉鎖端249である。この実施形態(図1)では、吸気口空間288(プレナム領域)は、カソードケーシング閉鎖端249の隆起した部分244の内側表面とエアディフューザー材料又はそれに相当するもの)がその中で挿入される前のカソードアセンブリ230との間の利用可能空間である。説明のため、あらゆる電解質バリアシート、例えばカソードアセンブリ230上の電解質バリアシート232も、カソードアセンブリ230の一部として考慮されることができる。前記隆起した部分244を通る一つ以上の空気孔243が存在する。図1に示される代表的なカソードケーシング240において、カソードケーシングの閉鎖端239の隆起した部分244を貫通する5つの空気孔243a〜243eが存在する。
カソード触媒アセンブリ230(図1及び図2)は、電解質バリアフィルム材料235、好ましくは、テフロン(Teflon;ポリテトラフルオロエチレン)の層を一方の側を触媒複合材料234に、反対の側をイオン浸透性セパレーター材料238に積層することによって形成可能である。電解質バリアフィルム235、好ましくは、テフロンは、空気に浸透する特性を有するが、水及び電解質がそこを通過しないように保つ。カソード触媒アセンブリ230の縁は、段差245上の前記接着剤リング143に塗布されることができ、これにより、カソードアセンブリ230とケーシング段差245との間に永久粘着封止をもたらす。カソード触媒アセンブリ230は、電解質バリア235が接着剤143に直接接触しながら、段差245上の接着剤143に塗布されることができる。(任意に、付加的電解質バリアシート232(図1及び2)が電解質バリア235の上を覆ってもよく、以下の段落で説明するように接着剤143に結合される)接着性封止剤143の使用も、アノードケーシング本体上に外部縁部242bを圧着する間に必要な圧着力の量を減らす。これは、特に、薄い壁状のアノード及びカソードケーシング240及び260、特に壁厚さ約0.0254mm(0.001インチ)〜0.38mm(0.015インチ)、さらに特に壁厚さ約0.0508mm(0.002インチ)〜0.127mm(0.005インチ)のアノード及びカソードケーシングに有利である。接着性封止剤143の使用も、高い圧着力は、このような薄いケーシング及びカソードアセンブリを歪める又は分解する可能性があるため、薄い触媒カソードアセンブリ230が使用される際に有利である。
好適な実施形態では、別の電解質バリアシート232、好ましくはテフロンから成るシートは、段差245の内側表面245a上の接着剤リング143に付着されることができ、それにより、段差245の内側表面へ電解質バリアシート232を接着する。その後、触媒アセンブリ230は、電解質バリアシート232全体に、該バリアシート232(図2)に接触する好ましくはテフロンから成る第2の電解質バリアシート235の表面と共に付着されることが好ましい。この実施形態では、付加的な電解質バリアシート232は、カソードアセンブリ230の一部として考慮されることができる。バリアシート232は、特にバリアシート232に対して付着される第2のバリアシート235(図2)と組み合わせて、段差245の内側表面245aに結合されると、電解質が、触媒アセンブリ230の縁を通って或いはその周辺に移り、空気孔243の中で徐々に漏れることを防止する非常に有効な封止をもたらす。このような有効な封止により、漏出する電解質を吸収するために吸気口空間288のプレナム領域を充填する、通常は紙又は多孔性セルロース材料の従来の吸取紙タイプのエアディフューザーを使う必要が無くなる。すなわち、本発明のエアースペーサ、例えば、従来の吸取紙紙と置換されたスペーサ300は、液体電解質を吸収する特性を有する必要はないことが、ここで本発明の一部として決定された。これは、接着剤リング143及び電解質バリアシート232、235の使用からの測定を結果としてもたらすカソードアセンブリ230周辺で使用される緊密な封止のため、吸気口空間288に予想される電解質の漏れが無いためである。
従来の吸取紙のエアディフューザー材料は、空気孔243を覆い、吸気口空間288を完全に充填するために、カソードケーシング240の閉鎖端249に挿入される空気浸透性の紙又は多孔性セルロース材料のから成る。このようなエアディフューザー材料は、カソードアセンブリ230が吸気口空間288内に曲がることを防ぐクッションとしての役割を果たすが、カソードアセンブリ230に入る空気の自由な流れを妨げることができる。
利用可能な吸気口空間288を充填している従来のエアディフューザー材料は、様々な外形の固体プラスチック又は金属構造に置換可能であることが、ここで本発明の一部として決定された。このような構造を、ここでは、本発明のエアースペーサ部材と呼ぶ。本発明の代表例となることを意図するこのようなスペーサ部材の特定の実施形態は、ここではスペーサ部材300(図3A)、400(図4B)、500(図5B)、及び600(図6B)として示されるこれらのスペーサ部材は、好ましくは耐性プラスチック材料である。例えば、それらは絶縁体円盤270と同様又は類似した材料である。このように、これらは通常は、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は一般に耐久性及び耐圧縮性を有するあらゆるプラスチック材料である。これらのスペーサ部材のために使用される材料は、空気に浸透する必要はない。或いは、上記のスペーサ部材300、400、500、600は、スチレンブタジエン(SBR)ゴム、又はシリコーンゴム等の圧縮抵抗ゴムであることができる。これらのスペーサ部材も、酸化抵抗金属、好ましくはステンレス鋼であることができる。
本発明の代表である上記のエアースペーサ部材300、400、500、及び600は、それらがカソード缶240の吸気口領域288(プレナム領域)内に挿入される際、「非占有(自由)のチャネル空間」を形成する孔又は切除部分を有する。スペーサ部材300、400、500、及び600は、円盤状の形であることができる。スペーサ部材の縁部は、孔又は切除部分の形及び配置に応じて、円形、非変形、不揃い、又はギザギザを有するものであってもよい。しかしながら、スペーサ部材の厚さは、好ましくは、均一且つカソード缶240内の吸気口領域288の深さと略等しい。挿入されて及び吸気口領域288の範囲内で適切に登録される際、本発明の前記エアースペーサ部材は少なくとも大部分の空気孔243の下にある「非占有自由空間のチャネル」284を形成し、このような非占有チャネル284は、少なくとも大部分の空気孔243とカソードアセンブリ230との間に延長する。非占有自由空間284のチャネルは、個別の空気孔243とカソードアセンブリ230との間に連続的に伸びる。「非占有チャネル」は、好ましくは、垂直に個別の空気孔243からカソードアセンブリ230に延長する「自由空間」のチャネルである。空気孔243の下にある「非占有空間のチャネル」は直径を有する、又はそれらが個別の空気孔の断面図を覆うよう十分に広い。好ましくは、非占有空間のチャネルは、空気孔の直径より大きい直径を有する。望ましくは、少なくとも大多数の空気孔の基礎をなしている十分な個別の「非占有チャネル」が存在する。このような個別の「非占有チャネル」が連続的であるので、すなわち、少なくとも大部分の個別の空気孔243とカソードアセンブリ230との間に遮るものが無いので、空気は個別の空気孔243を通ってカソードアセンブリ230に直接流れる。これは、従来のエアディフューザー材料(空気浸透性紙又は多孔性セルロース材料)が使用される場合よりも、カソード缶240の吸気口空間288(プレナム領域)内でより有効な空気流を分配する。従来のエアディフューザー材料は、利用可能な吸気口空間288を充填し、空気孔243を覆う。対照的に、本発明のスペーサ部材は、空気孔243の基礎をなしている自由空間284の個別の連続チャネルを形成している「非占有空間」のポケットを有する。
スペーサ部材、例えば、本発明のスペーサ部材300、400、500、600を通る又はその周囲の自由空間284の個別のチャネルは、少なくとも2倍、望ましく約2〜18倍、通常、それらの下にあるカソード缶における個別の空気孔の直径の約2〜16倍、例えば、約3〜16倍の直径を有するという特徴を持つ。(ここで使用する用語「直径」は非円形の穴又は孔の直径に相当するものを含むと解釈する。直径に相当するものは、あたかも断面積が円形の断面積であるかのように、穴又は孔の同じ実際の横断面積を付与する直径である。穴又は孔の断面積は、穴又は孔の縦軸に垂直な平面から取られた領域である。)本発明のエアースペーサ部材を通る又はその周囲の自由空間284の全チャネルは、本発明のスペーサ部材がその中に挿入される前に、カソード缶閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間に位置する吸気口領域288(プレナム領域)の利用可能空間の約10〜90%、通常、約50〜90%を含む。
本発明のスペーサ部材の代表的な実施形態は、例えば、空間部材300、400、500、及び600は、それぞれがカソード缶の吸気口空間288内のスペーサ部材の配置を示す図3C、4C、5C、及び6Cの横の断面図において図示される。重要なことに、本発明、例えば、スペーサ部材300、400、500、600のエアースペーサ部材も、電池の組み立て又は使用中に吸気口空間288(プレナム領域)内に曲がるか、又は突出することを防ぐカソードアセンブリ230に充分な支持を提供する。したがって、本発明のエアースペーサ部材、例えば固体のプラスチック、ゴム、又は金属であるスペーサ部材300、400、500、600は、カソードアセンブリ230への空気流を改良し、これにより、電池の性能及び効率を改良し、同時に、カソードアセンブリ230が吸気口空間288内に曲がるか、或いは突出しないよう、充分な支持をカソードアセンブリ230に提供する。
本発明の第1の実施形態では、最も図3Bに示される外形を有するスペーサ部材300は、空気孔243の基礎をなしている吸気口空間288(プレナム領域)に挿入される。スペーサ部材300(図3B)は、カソードケーシング閉鎖端249(図3A)の内側表面に挿入される。スペーサ部材300は、カソードケーシング240の閉鎖端249とカソードアセンブリ230(図3C)との間で、利用可能な吸気口空間288内に挿入される。カソードケーシング240の利用可能な吸気口空間288に挿入されるスペーサ部材300の断面図は図3Cに示される。スペーサ部材300は圧縮抵抗性の耐久プラスチック材料、例えば、ナイロン、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン又はその他一般のプラスチックであってもよい。或いは、スペーサ部材300は、圧縮抵抗性ゴム、例えばスチレンブタジエンゴム又はシリコーンゴム、又は、酸化抵抗性金属、例えば、ステンレス鋼であってもよい。スペーサ部材300も、従来の吸取紙紙又は他の空気浸透性材料から形成された形であり得る。好ましくは、スペーサ部材300(図3B)は、そこを通る複数の多面体又は部分的な多面体断面を有する円盤の形である。したがって、この切除部分の壁は湾曲していてもよく、又は、それらは直線状又は実質的直線状であってもよい。この切除部分が、図3Bに示すように円盤の周囲の縁部の境界内であってもよい。図3Bに示される実施形態では、スペーサ円盤300は、三角形の側壁を有する4つの切除部分310a、310b、310d、310eを有し、したがって、ピラミッド状又は部分的にピラミッド状を有するように見えるが、プリズム形であってもよい。カソード缶240の閉鎖端249は、図3Aに示すように代表的な5つの空気孔243a〜243eの配置を有することができる。図3Aに示される空気孔の配置は図示される、しかし、空気孔のその他の配置も使用できることは言うまでもない。また、言うまでも無く、空気孔243の数も変化してもよく、5に制限されることを意図しない。
スペーサ円盤300は、空気孔243の基礎をなしている利用可能な吸気口空間288(プレナム領域)に挿入される。好ましくは、切除部分310a及び310bがそれぞれ空気243a及び243bの下にあるように、スペーサ円盤300は位置合わせされる。切除部分310d、310eはそれぞれ空気孔243d、243eの下にある。したがって、空気孔243a、243b、243d、243eの下にある少なくとも吸気口空間288内の領域の非占有(開放)空間284のチャネルが存在するであろう。(除去され得る)空気孔243cだけは、この空気孔の下にあり、且つこれを遮断するスペーサ円盤300からの材料を有する。(したがって、図3に示されるスペーサ円盤300の外形において、エアースペーサ円盤300が吸気口空間284内に挿入且つ位置合わせされる際、空気孔の5個のうち4個は、これらの孔の下にある非占有(自由)空間のチャネルを有する)これらの各空気孔の下にある非占有空間は、少なくとも各空気孔の直径と同程度の大きさの直径を有する個別の連続チャネルの形を有する。(非占有空間284の各チャネルは、カソード缶の閉鎖端249の空気孔243からあらゆる電解質バリアシート232を含むカソードアセンブリ230に連続的に伸びる。)空気孔243はそれぞれ約0.178mm(7mil)〜0.381mm(15mil)、通常、約0.178mm(7mil)〜0.305mm(12mil)の直径を有する。スペーサ円盤300が空気孔243の下に挿入される場合、空気孔243a、243b、243d及び243eの下にある非占有(自由)空間284の各個別のチャネルは、これらの各空気孔と少なくとも同じ大きさ、好ましくは図3Cに示すようにそれを超える直径を有する。
図3Cに示される断面図では、空気孔243aの下にある非占有(自由)空間310aのチャネルが示され、空気孔243bの下にある非占有(自由)空間310bのチャネルが示される。固体材料300は、図3Cに特に示すように、非占有(自由)空間310aと非占有(自由)空間310bとの間の吸気口空間284内に示される。同様に、空気孔243d及び243eのそれぞれの下にある非占有(自由)空間310c、310dとの間に固体材料300が存在する。望ましくは、(切除部分310a〜310cによって画定される)非占有(自由)空間284の量がスペーサ円盤300がその中に挿入される前の利用可能空間288(プレナム領域)の約10%〜90%、通常、約50%〜90%であるよう、スペーサ円盤300のこの切除部分310a−310cは寸法決めされ得る。スペーサ円盤300のこの切除部分310a〜310dの固体材料は、下にあるカソードアセンブリ230に支持を提供し、カソードアセンブリ230が、電池を組み立てるか、又は使用する間に、吸気口空間288内に曲がることを防ぐ。同時に、空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有(自由)空間284のチャネルは、これらの空気孔に入る空気の遮るものがない空気分散を提供する。したがって、これらの空気孔から入ってくる空気は、カソードアセンブリ230を直接通過する。入って来る空気のこのような遮られない分配は、従来の実施形態と比較して電池性能全般を改良し、空気孔243の下にある利用可能な吸気口空間288(プレナム領域)の全ては、エアディフューザー材料、例えば紙又は多孔性セルロース材料を完全に充填される。
本発明のエアースペーサの第2の実施形態は、エアースペーサ部材400(図4B)として示される。エアースペーサ400は、複数の指状突起又は円盤の中心から突出する薄片を有する円盤状部材であってもよい。図4Bに示される実施形態では、スペーサ円盤400は円盤の中心から突出する4つの指状突起405a、405b、405d、及び405eを有する。孔410a、410b、410d、及び410eがそれぞれ各指状突起に存在する。スペーサ部材400(図4B)は、カソードケーシングの閉鎖端249(図4A)の内側表面に挿入される。スペーサ部材400は、カソードケーシング240の閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間の利用可能な吸気口空間288内に挿入される(図4C)。カソードケーシング240の利用可能な吸気口空間288(プレナム領域)に挿入されるスペーサ部材300の断面図は図3Cに示される。スペーサ400は、耐性プラスチック、ゴム又は金属、例えば前の実施形態にて説明したように、ステンレス鋼から成ってもよい。いうまでもなく、エアースペーサ部材400の外形は、カソード缶240の空気孔243の数に応じた少ない又は多い数の指状突起を有してもよい。特定の例により図4Aに示される空気孔243の数及び配列により、望ましくは、エアースペーサ部材400の外形が図4Bに示すものであってもよい。
エアースペーサ円盤400は、カソード缶閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間の吸気口空間内に挿入される。スペーサ円盤400は、孔410aは空気孔243aの下にあり、孔410bは空気孔243bの下にあり、孔410dは空気孔243dの下にあり、孔410eは空気孔243eの下にあるように位置合わせされる。孔410a、410b、410d、及び410eは、それぞれ、空気孔243a、243b、243d、及び243eの直径より大きい直径を有する。したがって、非占有(自由)空間のチャネルが空気孔243a、243b、243d、及び243eの真下に形成され、これにより、これらの空気孔に入る空気は、直接にカソードアセンブリ230を直接通る。空気孔243cのみは、エアースペーサ400から下にある材料によって遮断され、示される実施形態では、孔243cは除去されてもよい。さらに、非占有(自由な)のチャネルが、指状突起405a、405b、405d、及び405e間の空間にある。したがって、エアースペーサ400が、カソード缶240の吸気口領域288に挿入されると、各空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有空間284の個別のチャネルと、指状突起405a、405b、405d、405eの間の空間から作成される自由空間の付加チャネルとが存在する。望ましくは、エアースペーサ400によって作成される全非占有空間は約10〜90%、通常、エアースペーサ400がその中に挿入される前にカソードケーシング240の領域288の吸気口(プレナム)の全利用可能空間の約50〜90%であり得る。
前述の実施形態のように、エアースペーサ円盤400の固体材料は、下にあるカソードアセンブリ230に支持を提供し、電池を組み立てるか、又は使用する間、カソードアセンブリ230が吸気口空間288内に曲がることを防ぐ。同時に、空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有(自由)空間284のチャネルは、これらの空気孔からカソードアセンブリ230に入る空気の、遮るものがない空気分散を提供する。したがって、これらの空気孔からの入ってくる空気は、カソードアセンブリ230を直接通過する。入って来る空気のこのような遮られない分配は、従来の実施形態と比較して電池性能全般を改良し、空気孔243の下にある利用可能な全吸気口空間288(プレナム領域)は、エアディフューザー材料、例えば紙又は多孔性セルロース材料で完全に充填される。
本発明のエアースペーサ部材の第3の実施形態は、エアースペーサ500(図5B)として示される。エアースペーサ500は、星状の外形を有する。図5Bに示される外形では、スペーサ部材は、3つの一体化した断面504a、504b、及び504cを有する3つの3又の星の外形の形である。各断面は、一対の直線状の側壁又は湾曲した側壁から形成され、それは、それぞれ図5Bに示すように、先の尖った先端505a、505b、及び505cで終端する。広い非占有空間510aが先端505aと先端505cとの間にあり、広い非占有空間510bが先端505aと先端505bとの間にあり、広い非占有空間510cが先端505bと先端505cとの間にある。スペーサ部材500(図5B)は、カソードケーシング閉鎖端249(図5A)の内側表面に挿入される。スペーサ部材500は、カソードケーシング240の閉鎖端249とカソードアセンブリ230(図5C)との間の利用可能な吸気口空間288内に挿入される。前述の2つの実施形態のように、エアースペーサ500は、圧縮抵抗性耐久プラスチック材料、例えば、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又は他の一般のプラスチックから形成されることができる。或いは、エアースペーサ500はゴム又は金属、例えばステンレス鋼であってもよい。エアースペーサ部材500は、望ましくは、空気孔243の下にある吸気口空間288に挿入され、非占有空間510aが空気孔243a及び243dの下にあり、非占有空間510bが空気孔243bの下にあり、そして非占有空間510cがカソード缶240の空気孔243eの下にあるように位置合わせされる。したがって、それの下にある材料を有する唯一の空気孔は除去可能な空気孔243cである。或いは、エアースペーサ500が吸気口空間284内に挿入される際にこの中心孔は空気孔243cの下にあるよう、エアースペーサ部材500の中心を通る孔(図示せず)が存在してもよい。上記の方法で位置合わせされる際、エアースペーサ500が挿入される。
図5Cの断面図は、空気孔243a、243bの下にある非占有空間284のチャネルを示す。同様に、上記のように、空気孔243d、243eの下にある非占有空間284のチャネルが存在するであろう。望ましくは、非占有空間284のこれらのチャネルは、個別の空気孔の直径より広く、したがって、カソードケーシング端部249とカソードアセンブリ230との間に適当な非占有空間があることを保障することが分かる。望ましくは、エアースペーサ500によって形成される非占有空間284全体が、約10〜90%、通常、エアースペーサ500がその中に挿入される前に、カソードケーシング240の吸気口(プレナム)領域288の利用可能空間全体の約50〜90%でもよい。
前述の実施形態のように、エアースペーサ円盤400の固形材料は、下にあるカソードアセンブリ230に支持を提供し、同時に、空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有(自由な)空間284は、これらの空気孔に入る空気の妨害されない空気分散を提供する。したがって、これらの空気孔から入ってくる空気は、カソードアセンブリ230を直接通過する。入って来る空気のこのような遮られない分配は、従来の実施形態と比較して電池性能全般を改良し、空気孔243の下にある利用可能な全吸気口空間288(プレナム領域)は、エアディフューザー材料、例えば紙又は多孔性セルロース材料で完全に充填される。
本発明のエアースペーサ部材の第4の実施形態は、エアースペーサ600(図6B)として示される。この実施形態では、エアースペーサは、図6Bに示すように中心孔610を有する円盤600の形である。スペーサ円盤600(図6B)は、カソードケーシング閉鎖端249(図6A)の内側表面に挿入される。スペーサ円盤600は、カソードケーシング240の閉鎖端249とカソードアセンブリ230(図6C)との間の利用可能な吸気口空間288内に挿入される。エアースペーサ円盤600は、中心孔610が空気孔243cの下にあるよう、カソードケーシング240の閉鎖端249の内側表面に対して挿入される。中心孔610の直径は、空気孔243cの直径より大きい。エアースペーサ円盤600は、空気孔243dと空気孔243eとの間の距離未満である直径を有する。エアースペーサ円盤600の直径も、空気孔243dと空気孔243eとの間の距離未満である直径を有する。図6Cの断面図に示されるように、空気孔243a、243b、243cの下にある自由空間284の各非占有チャネルは、各空気孔の直径より大きな直径を有する。同様に、エアースペーサ円盤600がカソードケーシング240の閉鎖端249に挿入される際に、円盤600の直径は空気孔243d、243eの間の距離より小さいため、空気孔243d、243eよりも大きな直径の自由空間(図示せず)の非占有チャネルが形成される。要するに、各空気孔243a〜243eとカソードアセンブリ230との間に空間284の非占有(自由)チャネルが存在し、各前記非占有(自由)チャネル284は、各々のそれぞれの空気孔の直径より大きい。望ましくは、エアースペーサ600によって形成される非占有空間284全体が、約10〜90%、通常、エアースペーサ600がその中に挿入される前に、カソードケーシング240の吸気口(プレナム)領域288の利用可能空間全体の約50〜90%でもよい。
エアースペーサ円盤600の固体材料は、下にあるカソードアセンブリ230に支持を提供し、電池を組み立てるか、又は使用する間、カソードアセンブリ230が吸気口空間288内に曲がることを防ぐ。同時に、空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有(自由な)空間284は、これらの空気孔に入る空気の妨害されない空気分散を提供する。したがって、これらの空気孔から入ってくる空気は、カソードアセンブリ230を直接通過する。入って来る空気のこのような遮られない分配は、従来の実施形態と比較して電池性能全般を改良し、空気孔243の下にある利用可能な全吸気口空間288(プレナム領域)は、エアディフューザー材料、例えば紙又は多孔性セルロース材料で完全に充填される。
本発明のエアースペーサ部材の第5の実施形態は、エアースペーサ700(図7B)として示される。図7Bに示す実施形態では、エアースペーサは、編まれるか、又は不織ポリマー又は金属繊維のメッシュから形成される。好ましくは、エアースペーサ700は織られたポリマー繊維705のメッシュから形成される。ポリマー繊維705は、一般の耐久プラスチックの材料のホストから選択されてもよい。好適なポリマー繊維はナイロンであるが、容易にメッシュ状に織られる他の耐久性ポリマー繊維のみならず、ポリエステル又はポリオレフィン繊維、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン系繊維も適している。或いは、エアースペーサ700は金属繊維705のメッシュ、好ましくは、編まれたステンレス鋼繊維から形成されることができる。好ましくは、メッシュ700は織られ、「自由空間」の非占有チャネルが繊維の間で形成されるよう、繊維705間の開口部705aは十分に大きい。
メッシュ700が織られ得て、一般に各空気孔243a〜243eの直径より大きい直径を有する「自由空間」705aの非占有チャネルが形成される。好ましくは、空気孔243a〜243e運転の下にある「自由空間」705aのチャネルは、それぞれの空気孔間で陰極アセンブリ230へ垂直且つ連続的に伸びる。しかしながら、繊維間の空間705aによって形成される「自由空間」のチャネルは、各空気孔243a〜243eとカソードアセンブリ230との間の経路に他の経路(非垂線)を取ってもよい。「自由」空間の少なくとも大部分のこのようなチャネルの直径又は幅は、個別の空気孔243a〜243eの直径より大きい直径又は幅を有する。自由空間705aのこのような大きいチャネルは、空気孔243a〜243eからカソードアセンブリ230への高い割合のエアディフュージョンを保障する。メッシュを通る「自由」空間のこのようなチャネルの少なくとも大部分の直径は、少なくとも2倍、望ましく約2〜18倍、通常、個別の空気孔の直径の約2〜16倍である。望ましくは、スペーサメッシュ700内の自由空間705aのチャネルは、吸気口(プレナム)領域288の利用可能空間全体の約10〜90%、通常、約50〜90%を含む。メッシュ700は同時に、カソードアセンブリ230に充分な支持を提供し、カソードアセンブリ230がカソードケーシング閉鎖端249とカソードアセンブリ230との間の吸気口空間288内に曲がることを防ぐ。
本発明のエアースペーサ部材の第6の実施形態は、図8A及び8Bに示される。この実施形態では、少なくとも1つの溝、及び、通常、複数の溝又は刻み目280、例えば、溝280a、280bは、カソードケーシング閉鎖端249の隆起した部分244の表面に形成される。このような溝又は刻み目280は、特徴、例えば吸気口空間(プレナム領域)284に突出する先端285を形成する。1つのみの溝又は刻み目280が使われる場合、それは隆起した表面244の中央に配置されるのが最善である。このような場合、中心空気孔243cは除去されることができる。溝又は刻み目280は、例えば、パンチ又は金型を隆起した部分244の上面に適用することによって、カソードケーシング240の製造中又は製造後に形成されることができる。或いは、閉鎖端249の隆起した部分244の外側表面が平坦又は略平坦であるよう、突起部285は、カソードケーシングの閉鎖端249の内側表面を押し潰して形成されでもよい。或いは、突起部285は、カソードケーシングの閉鎖端249で隆起した部分244の内側表面上の選択された位置に材料の塊を載置することによって形成されることができる。このような材料は、エポキシ、ナイロン、ポリエチレン又は溶融又は半液態から堆積される他のプラスチックの小塊から成ることができる、又は、予備硬化された材料は、カソードケーシング閉鎖端249の隆起部分244の内側表面に塗布され、接着剤を使用して定位置に固定されることができる。このような場合、カソードケーシングの閉鎖端249の隆起した部分244の外側表面は平坦なままである、すなわち、例えば、図8B又は他の所望の位置において示される代表的な位置において、閉鎖端249の内側表面に現れる突起部285を除いて、外側表面上に現れるあらゆる刻み目又は溝がない。
先端285に終端する側壁282を有する典型的な溝280は、図8Aに示すように形成される。溝280a、280bは、図8Aに示すように空気孔243の間でカソードケーシング閉鎖端249上の領域に配置される。(所望により付加的な溝を供給してもよい)各溝280a、280bは、望ましくは空気孔243の直径の少なくとも約3倍の長さを有し、利用可能な吸気口空間288の直径の約1/3まで(隆起表面244の直径の約1/3まで)の最大長さを有する。これによって、入ってくる空気が溝側壁282周辺で自由に循環することが可能となる。各溝280a、280bの先端285は、図8Bに示すようにカソードアセンブリ230の平面との接触を可能にする水平面で穿孔される。これは、カソードアセンブリ230に対する充分な支持を提供し、電池製造又は電池を使用する間、カソードアセンブリ230が曲がることを防ぐ。溝280a、280bの各々は空気孔243の直径の少なくとも約3倍の(開放端で測定される)幅を有する。溝又は刻み目280a、280bから形成される、或いは、カソードケーシング閉鎖端244の内側表面に適用される材料の小塊から形成される突起部285の配置は、図8Bに特に示すように、空気孔243a〜243eの下にある非占有(自由)空間290の複数のチャネルを形成する。溝又は刻み目280によって、或いはカソードケーシングの閉鎖端244の内側表面に適用される材料の小塊から形成される非占有空間290のチャネルは、望ましくは、各空気孔の直径より大きい幅を有する。望ましくは、チャネル290によって形成される全非占有空間は、吸気口(プレナム)領域288の利用可能空間全体の約10〜90%、通常、約50〜90%を含む。空気孔243a、243b、243d、243eの下にある非占有(自由)空間290のチャネルは、空気孔からのカソードアセンブリ230へ空気を通すための広いチャネルを提供する。
したがって、これらの空気孔から入ってくる空気は、カソードアセンブリ230(図8B)を直接通過する。入って来る空気のこのような遮られない分配は、従来の実施形態と比較して電池性能全般を改良し、空気孔243の下にある利用可能な全吸気口空間288(プレナム領域)は、エアディフューザー材料、例えば紙又は多孔性セルロース材料で完全に充填される。
言うまでもなく、溝又は刻み目280は、図8A、8B以外の外形であってもよい。例えば、刻み目280が円錐又は先端を切った円錐(錐台)外形であり得る。勿論、他の形も可能である。このような場合、しかしながら、カソードアセンブリ230が吸気口空間288内に曲がることを防ぐための充分な支持を付与するために、図8Bに示すように、刻み目280はカソードアセンブリ230と接触する先端285を有する。同様に、突起部285がケーシング閉鎖端249の内側表面に付着した材料の小塊から形成される場合、このような小塊も様々な形状を有してよく、例えば、円盤状の形を有してもよく、又は、円錐形又は先を切った円錐(錐台)又は多面体形又は、カソードケーシング閉鎖端249の内側表面からカソードアセンブリ230へ到達する充分な高さを有する他の外形であってもよい。
本発明の亜鉛/空気電池全体の好適な実施形態は図1に示される。図1に示される実施形態は小型のボタン電池の形である。電池210は、カソードケーシング240(カソード缶)と、アノードケーシング260とを、それらの間の電気絶縁材料270と共に含む。絶縁体270は、図1に示すようなアノードケーシング本体263の外側表面を通じて挿入可能なリングの形であることが望ましい。アスファルト又はビチューメンベースの封止剤又はポリマー封止剤等の従来の耐水性封止ペーストは、絶縁体270の側壁とアノードケーシング外壁263eとの間に塗布できる。絶縁体リング270がアノード缶の壁263eに挿入される前に、封止剤(図示せず)は絶縁体270の壁の内側表面に塗布されてもよい。
絶縁体リング270は、望ましくは、断面図の「L」字形の外形を形成しているアノードケーシング240(図1)の縁部263dを超えて延長する拡張部分273aを有する。拡張部分273aを有する絶縁体270は、電池を封止した後でアノード活性材料がカソードケーシング240と接触するのを防止する。絶縁体270は、圧縮されたときの低温流に耐える高密度ポリエチレン、ポリプロピレン又はナイロンなどの耐久性の電気絶縁材料である。
アノードケーシング260とカソードケーシング240は、最初は別個の部品である。アノードケーシング260及びカソードケーシング240は、別に活性材料を充填され、アノードケーシング260の開放端267は、カソードケーシング240の開放端247に挿入されることができる。アノードケーシング260は、ケーシング260の外部側壁を形成する、上方に垂直に伸びる(図1)第1の外部直線状の本体部分263eで形成される折り重ねられた側壁を有することができる。直線状の本体部分263eは、アノードケーシングの側壁の第1の下方へ延びる内側部分263aを形成するために、縁263dで一旦折り重ねられることが望ましい。したがって、折り重ねられた部分263a及び263eは、ばねのような張力とアノードケーシング本体263と当接する封止壁270との間の更なる支持とを提供する二重側壁を形成する。これは、アノード及びカソードケーシングとの間で緊密な封止を維持するのを助ける。或いは、アノードケーシング240の側壁は、折り重ねられた部分263eの無い単一の壁263aとして形成できる。しかしながら、ここで図示するように、折り重ねられた(二重)側壁を有するアノードケーシング240は、極めて薄い、各折り曲げ部263a及び263eに適用する壁厚さ約0.0508mm(2mil)〜0.127mm(5mil)の壁状のケーシングのために望ましいよう測定された。これらの厚さ範囲も、アノード缶の閉鎖端269に適用できる。折り重ねられた側壁(図1)を有するアノードケーシングでは、内部側壁部分263aは内方傾斜部分263bに終端し、該内方傾斜部分263bは第二の下方へ伸びる垂直部分263cに終端する。第2直線部分263cの直径は、前記直線部分263aよりも小さい。前記部分263cは90°曲がり、好ましくは平坦な負端子表面265を有する閉鎖端269を形成して終端する。
カソードケーシング240の本体242は、閉鎖端249から垂直に下方へ伸びる最大直径の直線部分242aを有する。本体242は縁部242bに終端する。カソードケーシング240の縁部242b及び絶縁体リング270の下にある縁部273bは、図3及び図4に示すように、最初は垂直に直線状であり、図5に示すように、アノードケーシング260の傾斜する中間部分263b全体に機械的に圧着されることができる。このような圧着は、アノードケーシング260上にカソードケーシング240を適所に固定し、緊密に封止された電池を形成する。
アノードケーシング260は、微粒子状亜鉛及び粉末状のゲル化剤材料の混合物を最初に調製することによって、個別にアノード活性材料を充填されることが可能である。亜鉛の平均粒径は、望ましく約30〜350ミクロンである。亜鉛は純粋な亜鉛でありえるが、好ましくは、インジウム(100〜1000ppm)と合金化される微粒子状亜鉛であり得る。亜鉛も、インジウム(100〜1000ppm)及び鉛(100〜1000ppm)と合金化される微粒子状亜鉛の形であり得る。亜鉛の他の合金、例えば、インジウム(100〜1000ppm)及び蒼鉛(100〜1000ppm)と合金化される微粒子状亜鉛も使用できる。これらの粒子状亜鉛合金は実質的に純亜鉛から構成されており、実質的に純亜鉛の電気化学容量を備えている。したがって、「亜鉛」という用語には前記物質が含まれるものと理解すべきである。
ゲル化剤材は、アルカリ電解質中に実質的に不溶である様々な既知のゲル化剤類から選択することができる。このようなゲル化剤は例えば交差結合されたカルボキシメチル・セルロース(CMC);例えば、商品名ウォーターロック(Waterlock)A221(グレイン・プロセシング・コーポレイション(Grain Processing Corp.))として入手可能な、デンプン骨格に移植される加水分解されたポリアクリロニトリルの形のデンプン・グラフト共重合体;商品名カーボポルC940(Carbopol C940)(B.F.グッドリッチ(B. F. Goodrich))として入手可能な交差結合されたポリアクリル酸ポリマー;アルカリは、商品名ウォーターロックA400(グレイン・プロセシング・コーポレイション)として入手可能なポリアクリロニトリル;及び、商品名ウェーターロックJ−500又はJ−550として入手可能な、ポリアクリル酸ナトリウム高吸収性ポリマーと呼ばれるポリアクリル酸のナトリウム塩であり得る。微粒子状亜鉛及びゲル化剤微粉の乾燥混合物は、通常、約0.1〜1重量%の乾燥混合物を形成しているゲル化剤と共に形成可能である。約30〜40重量%のKOH及び約2重量%のZnOを含む水性KOH電解質溶液の溶液は乾燥混合物に添加され、形成された湿ったアノード混合物250は、アノードケーシング260に挿入されることができる。或いは、微粒子状亜鉛とゲル化剤との乾燥した混合粉末は、アノードケーシング260及び湿ったアノード混合物250を形成するために加えられる電解質溶液の中に最初に投入される。
本発明の触媒陰極アセンブリ230(図1及び図2)及びエアースペーサは、次のようにカソードケーシング240に挿入されることができる。エアースペーサ部材300(図3B)は、図1に示すようにカソード缶240の吸気口空間288に挿入されて示される。言うまでもなく、ここに記載されている本発明のエアースペーサのその他の実施形態のいずれか、例えば、エアースペーサ円盤400、500、又は600、或いは、本発明のスペーサメッシュ700が、スペーサ円盤300の代わりにカソードケーシング240に挿入されることができ、それにより、図1に示すようにカソード缶の吸気口空間288内に位置する。図1に示す実施形態のカソードケーシングにおいて、利用可能な吸気口空間288(プレナム領域)は、カソードケーシング240の閉鎖端249で、隆起部分244の内側表面に当接した領域である。接着性封止剤リング143は、望ましくは、カソードケーシングの閉鎖端で、凹状段差245の内側表面245aに適用される。カソードアセンブリ230の一部と成る、例えばポリテトラフルオロエチレン(テフロン)から成る別の電解質バリア層232(図1及び図2)が、エアースペーサ円盤300の下側に、任意に挿入されることができ、それにより、バリア層232の縁が接着剤リング143に接触する。バリア層232は、空気に浸透するが、アルカリ電解質又は水に浸透しない。したがって、接着剤リング143は、凹状段差245の内側表面にバリア層232の縁を永久接着する。ここに接着するバリア層232を有する接着剤リング143は、電解質がアノードからカソード触媒アセンブリ230に、及びカソード触媒アセンブリ230の周辺に動き、空気孔243を通って電池から漏れることを防止する。図2で示す触媒カソードアセンブリ230は、図2に示すように、電解質バリア材料235の層とバリア層235の下のカソード複合円盤234と触媒複合材料234の下のイオン浸透性セパレーター材料238の層とを含む積層品として準備され得る。セパレーター238は、セロハン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル及び微小孔性ポリプロピレンを含む、従来のイオン浸透性セパレーター材料から選択されることができる。これらの各層は、触媒アセンブリ230を形成するために、別に準備され、加熱及び圧力によって共に積層されてもよい。望ましくは、電解質バリア層232及び235は、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)であり得る。
触媒カソード複合材料234は望ましくは従来の被覆方法によって電気伝導スクリーン237の表面に塗布される微粒子の二酸化マンガン、炭素及び疎水性バインダの触媒カソード混合物233を含む。スクリーン237は編まれた金属繊維、例えば、ニッケル又はニッケルメッキを施した鋼繊維であり得る。カソード混合物233は円盤の形に形成され、カソード円盤として本願明細書に記載される。他の触媒材料には、例えば銀、白金、パラジウム及びルテニウム等の金属、又は金属の他の酸化物又はマンガン(MnO)及び酸素還元反作用に触媒作用を及ぼすことが公知の他の構成要素が含まれる、又は使われることができる。触媒混合物233に使用される二酸化マンガンは、従来のバッテリーグレード二酸化マンガン(battery grade manganese dioxide)、例えば、電解二酸化マンガン(EMD;electrolytic manganese dioxide)であり得る。触媒混合物233の二酸化マンガンは、また、マンガン硝酸塩Mn(NO又は過マンガン酸カリKMnOの熱分解から形成される二酸化マンガンでありえる。混合物233の調製に使用される炭素は、グラファイト、カーボンブラック及びアセチレンブラックを包含する様々な形態であり得る。好ましい炭素は、その表面領域の広さからカーボンブラックである。好適な疎水性結合剤は、ポリテトラフルオロエチレン(テフロン)であり得る。触媒混合物233は通常、約3〜10重量%のMnO、10〜20重量%の炭素、及び残余バインダを含む。電池放電中、触媒混合物233は、主として触媒として作用して、流入する空気を伴う電気化学反応を促進する。また一方、追加の二酸化マンガンを前記触媒に添加して、前記電池を空気補助型亜鉛/空気もしくは空気補助型アルカリ電池へ変換することもできる。ボタン電池の形態であり得るこのような電池では、これが二酸化マンガンの少なくとも一部が放電する、すなわち幾らかのマンガンが流入する酸素と共に電気化学放電中に還元される。接着剤リング143は、このような空気補助型電池にも適用され、電解質の漏れを防止することが意図される。
好適な実施形態(図1)では、アノードケーシング260は、内側表面上にメッキされるか、又は被覆される銅層266を有し、それにより、組電池内で亜鉛アノード混合物250は銅層と接触する。銅メッキは望ましく、これは、亜鉛が放電すると、該銅メッキが、アノード250から負端子265へ通る電子のための導電性の高い導電経路を提供するためである。アノードケーシング260は、望ましくは、内側表面に銅層をメッキしたステンレス鋼から形成される。好ましくは、アノードケーシング260はトリクラッド(triclad)材料で形成され、図1に示すように、その内側表面上の銅層266を有するステンレス鋼264及びその外側表面上のニッケル層262から成る。したがって、最終組電池210(図1)において、銅層266は亜鉛アノード混合物250と接触したアノードケーシング内側表面を形成し、ニッケル層262は、アノードケーシングの外側表面を形成する。銅層266は、望ましくは約0.005mm(0.0002インチ)〜0.05mm(0.002インチ)の厚さを有する。ニッケル層は、約0.00254mm(0.0001インチ)〜0.0254mm(0.001インチ)である。
特定の非限定的な例として、電池のサイズは外径約7.68mm(0.3025インチ)〜7.73mm(0.3045インチ)及び、高さ約3.30mm(0.1300インチ)〜3.52mm(0.1384インチ)を有する、亜鉛/空気電池の標準サイズ312であり得る。アノード250は、添加水銀ゼロ(水銀含有量は、電池重量の20ppm未満であり得る)を含むことができ、以下の組成物を有することができる:亜鉛78.1重量%(亜鉛は、それぞれ200〜800ppmのインジウム及び鉛と合金化できる)電解質(40重量%のKOH及び2重量%のZnO)21.9重量%、ゲル化剤(ウォーターロック(Waterlock)J−550)0.3重量%。充分なアノード材料250は、アノードケーシング260の内部容積を充填するために供給される。カソード触媒複合材料237は、以下の組成を有することができる:MnO4.6重量%、カーボンブラック15.3重量%、テフロン・バインダ18.8重量%及びニッケルメッシュスクリーン61.2重量%。カソード触媒複合材料237全体は、0.140gでありえる。
接着封止用剤143は連続リングとして、カソードケーシング凹状段差245の内面に塗布されることができる。段差245の内側表面245aに塗布される接着剤143は、参照することにより本明細書に援用される米国特許第6,436,156B1号に記載されているように、ポリアミドベースの接着剤構成要素を含む溶剤ベースの混合物であってもよい。接着剤構成要素は、望ましくは低分子量の熱可塑性ポリアミド樹脂である。好適なポリアミド樹脂は、商品名REAMID−100又はVERSAMID−100(ヘンケル・コーポレイション(Henkel Corp.)又はコグニス・コーポレイション(Cognis Corp.))で入手可能である。REAMID−100又はVERSAMID−100は、室温でゲル状である低分子量のポリアミドである。それは、二量体化された脂肪酸及びジアミンの反応生成物である二量体化された脂肪酸として存在する。接着剤の混合物は、イソプロパノール50重量部及びトルエン50重量部の溶剤内のREAMID−100ポリアミドを溶かすことによって調製され得る。カソードケーシング段差245の内面245aに適用されるポリアミド接着材層143は、テフロン・シート232とニッケルめっきが施された陰極ケーシング段差245との間で、非常に強い結合を提供する。接着剤143も、水酸化カリウム電解質からの化学的攻撃に抵抗する効果を有する。
電池210は、予め圧入されたカソードケーシング240内に上記のカソード構成要素を最初に挿入することによって組立てられることが可能である。本発明のエアースペーサ300、400、500、600又は700は、吸気口空間284内の空気孔42に挿入される。或いは、エアースペーサ280はカソードケーシング240の閉鎖端249上の複数の一体化した溝285から形成されてもよい。電解質バリア層232、好ましくはテフロンのものは、本発明のエアースペーサ300、400、500、600、700、又は280上に配置される。好ましくは、カソードケーシングの段差245の内側表面245aは、電解質バリア層232の縁が段差245の内側表面245aに付着するよう、上記接着剤143で被覆される。好ましくは、絶縁封止円盤270の拡張部分273aの(電池内部に面した)底部表面は図1に示すように接着剤144のリングで被覆される。接着剤144は、接着剤143と同じ組成を有してもよい。接着剤層143、144は省略可能であるが、特にアノードと非常に薄いカソードケーシング壁厚さとを有する電池にとっては、それらは含まれることが望ましい。例えば接着剤層143、144は、望ましくは、アノードと約0.0508mm(2.0mil)〜0.127mm(5mil)のカソードケーシング壁厚さとを有する電池210が含まれる。
アノードケーシング260は、図1に示される形、例えば、外側部分263eを形成する一度折り重ねられた内側部分263aに形成された直線状の側壁を有する形に形成されてもよい。したがって、実際には、二重側壁は、内壁263aと外壁263eとで形成される。言うまでもなく、アノードケーシング260は、図示した二重側壁263a、263eの代わりに単一の(展開された)側壁で形成されてもよい。アノードケーシング260が非常に薄い、例えば約0.0508mm(2mil)〜0.127mm(5mil)の側壁である場合、二重側壁は好ましい。絶縁体シールリング270は、アノードケーシング側壁上に適用される。その後、アノードケーシング260は上記アノード材料250を充填される。
その後、カソードケーシング本体242は、外側表面絶縁体270を通じて押される。その間に絶縁体の縁273bを有するアノードケーシング260の傾斜表面263b上のカソードケーシング240の縁242bを圧着するために、圧着力がかけられる。アノードとカソードケーシングとの間で緊密な封止を保証するために、圧着する間、半径方向の力がかけられてもよい。
本発明は特定の実施形態に関して記載されているが、当然のことながら、本発明の概念から逸脱することなく他の実施形態が実行可能であるべきである。したがって、本発明は特定の実施形態に限定することを意図せず、むしろ、その範囲は請求項及びその等価物により反映される。
本発明は、以下の図面を参照してよりよく理解されよう。
本発明の亜鉛/空気電池の実施形態の1つの等角断面図。 図1に示される触媒カソードアセンブリの好適な実施形態の分解図。 図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 図3Aに示されるカソード缶の吸気口空間内に配置するためのエアースペーサ部材の第1の実施形態の透視図。 カソード缶の吸気口空間内に挿入される図3Bに示されるスペーサ部材を有する図3Aのカソード缶の閉鎖端の横断立面図。 図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 図4Aに示されるカソード缶の吸気口空間内に配置するためのエアースペーサの第2の実施形態の透視図。 カソード缶の吸気口空間内に挿入される図4Bに示されるスペーサ部材を有する図4Aのカソード缶の閉鎖端の横断立面図。 図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 図5Aに示されるカソード缶の吸気口空間内に配置するためのエアースペーサ部材の第3の実施形態の透視図。 カソード缶の吸気口空間内に挿入される図5Bに示されるスペーサ部材を有する図5Aのカソード缶の閉鎖端の横断立面図。 図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 図6Aに示されるカソード缶の吸気口空間内に配置するためのエアースペーサ部材の第4の実施形態の透視図。 カソード缶の吸気口空間内に挿入される図6Bに示されるスペーサ部材を有する図6Aのカソード缶の閉鎖端の横断立面図。 図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 図7Aに示されるカソード缶の吸気口空間内に配置するためのエアースペーサ部材の第5の実施形態の透視図。 カソードの吸気口空間内で挿入される図7Bに示されるスペーサ部材を有する図7Aのカソード缶の閉鎖端の横断立面図。 その表面に追加された溝を有する以外は、図1に示されるカソード缶の閉鎖端の透視図。 カソード缶の閉鎖端に形成される溝によって形成されるエアースペーサ部材の実施形態の透視図であり、溝は、図8Aに示されるカソード缶の吸気口空間のためのスペーサ部材として機能する。

Claims (11)

  1. アノード缶と、カソード缶と、前記アノード缶内に亜鉛及びアルカリ電解質を含むアノード材料と、前記カソード缶内にカソード材料を含むカソードアセンブリとを備えた金属/空気減極電池であって、前記カソード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶の閉鎖端が、電池内部に面した内部表面と外部環境に面した外部表面とを有し、前記アノード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶側壁の少なくとも一部が前記アノード缶側壁の少なくとも一部と重なり、該重なった側壁部分間に電気絶縁材料を有した状態で、前記アノード缶の前記開放端が前記カソード缶の前記開放端内に配置され、前記カソード缶の前記閉鎖端を通る少なくとも1つの空気孔が存在し、前記カソードアセンブリが、空気孔に隣接した前記カソード缶の前記閉鎖端に近接した前記カソード缶内に備えられ、吸気口領域が、前記カソード缶の前記閉鎖端の前記内部表面と前記カソードアセンブリとの間に存在し、前記吸気口領域内に挿入されるスペーサ部材が存在し、前記スペーサ部材が、前記スペーサ部材を通る少なくとも1つの孔を有する材料を含み、頂部に前記カソード缶を有する垂直位置で前記電池を見た場合に、前記スペーサ部材を通る前記孔が、前記カソード缶の前記閉鎖端における少なくとも1つの前記空気孔の下にあることを特徴とする、金属/空気減極電池。
  2. 複数の空気孔が前記カソード缶の前記閉鎖端に存在し、前記スペーサ部材を通る複数の孔が存在し、前記複数の孔が前記カソード缶の複数の空気孔の下にあり、前記スペーサ部材を通る前記孔が、下にある前記空気孔の直径より大きい直径を有する、請求項1に記載の電池。
  3. 前記カソード缶内の前記空気孔の下にある前記スペーサ部材内の前記孔が、前記複数の空気孔と前記カソードアセンブリとの間の非占有空間の連続チャネルを形成する、請求項2に記載の電池。
  4. 前記非占有空間の前記チャネルが、前記カソード缶の前記吸気口領域内の利用可能空間の約10〜90%を含み、前記スペーサ部材が前記利用可能空間内に挿入される前に、前記利用可能空間が測定される、請求項3に記載の電池。
  5. アノード缶と、カソード缶と、前記アノード缶内に亜鉛粒子及びアルカリ電解質を含むアノード材料と、前記カソード缶内にカソード材料を含むカソードアセンブリとを備えた金属/空気減極電池であって、前記カソード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶の閉鎖端が、電池内部に面した内部表面と外部環境に面した外部表面とを有し、前記アノード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶側壁の少なくとも一部が前記アノード缶側壁の少なくとも一部と重なり、該重なった側壁部分間に電気絶縁材料を有した状態で、前記アノード缶の前記開放端が前記カソード缶の前記開放端内に配置され、前記カソード缶の前記閉鎖端を通る複数の空気孔が存在し、前記カソードアセンブリが、前記空気孔に隣接した前記カソード缶の前記閉鎖端に近接した前記カソード缶内に備えられ、吸気口領域が、前記カソード缶の前記閉鎖端の前記内部表面と前記カソードアセンブリとの間に存在し、前記吸気口領域内に挿入されるスペーサ部材が存在し、前記スペーサ部材が、前記スペーサ部材を通る少なくとも1つの孔を有する材料を含み、頂部に前記カソード缶を有する垂直位置で前記電池を見た場合に、前記スペーサ部材を通る前記孔が、前記カソード缶の前記閉鎖端における少なくとも1つの前記空気孔の下にあることを特徴とする、金属/空気減極電池。
  6. 前記スペーサ部材を通る複数の孔が存在し、前記複数の孔が前記カソード缶の複数の空気孔の下にあり、前記スペーサ部材を通る前記孔が、下にある前記空気孔の直径より大きい直径を有する、請求項5に記載の電池。
  7. 前記スペーサ部材を通る孔の数が前記カソード缶の閉鎖端を通る空気孔の数よりも多い、請求項5に記載の電池。
  8. 前記カソード缶内の前記空気孔の下にある前記スペーサ部材内の前記孔が、前記空気孔と前記カソードアセンブリとの間の前記スペーサ部材を通る非占有空間の連続チャネルを形成し、前記非占有空間の前記チャネルが前記複数の空気孔と前記カソードアセンブリとの間を垂直に通る、請求項6に記載の電池。
  9. アノード缶と、カソード缶と、前記アノード缶内に亜鉛及びアルカリ電解質を含むアノード材料と、前記カソード缶内にカソード材料を含むカソードアセンブリとを備えた金属/空気減極電池であって、前記カソード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶の閉鎖端が、電池内部に面した内部表面と外部環境に面した外部表面とを有し、前記アノード缶が、開放端と、対向する閉鎖端と、それらの端の間にある一体化した側壁とを備え、前記カソード缶側壁の少なくとも一部が前記アノード缶側壁の少なくとも一部と重なり、該重なった側壁部分間に電気絶縁材料を有した状態で、前記アノード缶の前記開放端が前記カソード缶の前記開放端内に配置され、前記カソード缶の前記閉鎖端を貫通する複数の空気孔が存在し、前記カソードアセンブリが、前記空気孔に隣接した前記カソード缶の前記閉鎖端に近接した前記カソード缶内に備えられ、吸気口領域が、前記カソード缶の前記閉鎖端の前記内部表面と前記カソードアセンブリとの間に存在し、前記カソード缶の前記閉鎖端から広がり、前記吸気口領域に突出する材料の少なくとも1つの突起部が存在し、前記材料の前記突起部が先端で終端する側壁を有し、前記側壁及び先端が前記カソード缶内の前記吸気口領域に貫通する、金属/空気減極電池。
  10. 前記材料の前記突起部が、前記カソード缶の前記閉鎖端から前記吸気口領域に一体的に突出する、請求項9に記載の電池。
  11. 前記材料の複数の前記突起部が存在し、前記吸気口領域内の非占有空間のチャネルが、材料の隣接する突起部の壁の間並びに材料の前記突起部及び前記カソード缶の壁の間の空間のチャネルによって形成され、非占有空間の前記チャネルが前記カソード缶の複数の前記空気孔の下にある、請求項10に記載の電池。
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