JP2009502095A - 多数の受信機タイプに適合する信号であって、改善された受信機性能用に設計される信号を変調及び復調するための方法、装置及びシステム - Google Patents
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Abstract
多数の受信機タイプに適合する信号であって、改善された受信機性能用に設計される信号を変調及び復調するための方法、装置及びシステム。本発明は、順方向誤り訂正符号化、再帰的変調、及び他の技法を用いた、ハイブリッドインパルス無線(H−IR)超広帯域(UWB)を使用することを含む。これらの技法は、1つの送信機が、コヒーレント受信機、差動コヒーレント受信機、及び/又は非コヒーレント受信機によって同時に復調することができる波形を送信できるように設計される。
Description
[関連出願の相互参照]
本発明は、米国特許出願第10/964918号明細書(2004年10月14日出願)及び米国特許出願第11/074168号明細書(2005年3月7日出願)に関連し、両方の米国特許出願の内容全体が参照により本明細書に援用される。
本発明は、米国特許出願第10/964918号明細書(2004年10月14日出願)及び米国特許出願第11/074168号明細書(2005年3月7日出願)に関連し、両方の米国特許出願の内容全体が参照により本明細書に援用される。
[発明の背景]
[発明の分野]
多数の受信機タイプに適合する信号であって、改善された受信機性能用に設計される信号を変調及び復調するための方法、装置及びシステム。
[背景の検討]
合衆国では、無線通信システムのための超広帯域幅(UWB)信号を、条件付きでライセンスなしで使用することが連邦通信委員会(Federal Communications Commission)(FCC)によって許されている。その内容全体が参照により本明細書に援用される、「First Report and Order」(2002年2月14日)を参照されたい。UWB信号は、3.1GHz〜10.6GHzの周波数範囲内にあり、500MHzの最小帯域幅を有する必要がある。FCCの規制によれば、UWB信号の電力スペクトル密度及びピーク放射電力も制限されており、たとえば−43.1dBm/MHz未満に制限される。
[発明の分野]
多数の受信機タイプに適合する信号であって、改善された受信機性能用に設計される信号を変調及び復調するための方法、装置及びシステム。
[背景の検討]
合衆国では、無線通信システムのための超広帯域幅(UWB)信号を、条件付きでライセンスなしで使用することが連邦通信委員会(Federal Communications Commission)(FCC)によって許されている。その内容全体が参照により本明細書に援用される、「First Report and Order」(2002年2月14日)を参照されたい。UWB信号は、3.1GHz〜10.6GHzの周波数範囲内にあり、500MHzの最小帯域幅を有する必要がある。FCCの規制によれば、UWB信号の電力スペクトル密度及びピーク放射電力も制限されており、たとえば−43.1dBm/MHz未満に制限される。
UWBのための1つの変調方法は、極めて短い時間のパルスを用いて、500MHzよりも広い帯域幅を有する信号を生成する。たとえば、約300mmの波長に対応する、1,000,000,000分の1秒以下のパルスが用いられる。短いパルスを使用するシステムは一般的にインパルス無線(IR)システムと呼ばれる。
図1Aに示されるように、無線通信システムのために4つの異なる変調技法、すなわちパルス位置変調(PPM)11、パルス振幅変調(PAM)12、オン−オフキーイング(OOK)13及び2位相偏移変調(BPSK)14を用いることができる。
1つの利点として、UWBシステムは、高いデータ転送速度を達成することができ、大きな処理利得によってマルチパス劣化に耐える。さらに、IRを基にするUWB技術を使用することによって、ヘテロダイニングのための局部発振器を必要としない、低コスト、低デューティサイクル、低電力の送受信機を実現できるようになる。UWB無線機(radio)は主にデジタル回路であるので、それらは半導体チップの中に容易に組み込むことができる。UWBシステムでは、多数の無線機が、互いに干渉を引き起こすことなく、同じスペクトルを同時に共用することができ、高速のホームネットワーキングデバイス及びビジネスネットワーキングデバイス、ならびにセンサネットワークにとって理想的である。
センサネットワークでは、多数の安価なセンシングデバイス間で直に通信できるようにすることが望ましい。IEEE802.15.4aの基準は、1Kbs〜1Mbpsのスケーラブルなデータ転送速度で通信するための物理層を定義する(その内容全体が参照により本明細書に援用される、低電力、低データ転送速度ネットワークのための「IEEE P802.15.4a WPAN Alternate PHY-PAR」(2003年))。
一般的に、IRシステムは、時間ホップ(time-hopped)(TH−IR)、又は直接系列(direct-sequence)(DS−IR)、又は基準伝送(transmitted-reference)(TR−IR)、又はパルス位置変調(PPM)のいずれかである。全てのシステムが、短い持続時間のパルスの系列、p(t)を用いる。しかしながら、これらのシステムのための変調及び復調は大きく異なるので、それらのシステムは同じネットワーク内で互換性を確保できない。
TH−IRシステムは、M. Win及びR. A. Scholtz著「Ultra-Wide Band Width Time-Hopping Spread-Spectrum Impulse Radio for Wireless Multiple-Access Communications」(IEEE Trans. On Communications, Vol. 48, No. 4, 2000年4月, pp. 679-691)に記述されており、その内容全体が参照により本明細書に援用される。TH−IRシステムでは、それぞれのビット又はシンボルがNf個のパルスによって表される。ただし、Nfは正の整数である。そのビットを送信するのにかかる時間はTsである。これは、シンボル持続時間と呼ばれる。時間TsはさらにフレームTfに分割され、フレームは、典型的にはパルス持続時間に対応するチップTcに分割される。Ncが1フレーム内のチップの数を表し、Nfが1シンボル内のフレームの数を表すものとすると、Ts、Tf及びTcは、以下のように関係付けられる。
図1Bは、一例の従来技術のTH−IRの「0」ビットの場合の波形110及び「1」ビットの場合の波形120のパルス104のシンボル時間Ts101、フレーム時間Tf102及びチップ時間tc103の関係を示す。典型的には、それらのパルスは、「時間ホッピング」符号に従って、1フレーム内で利用可能なチップ間で擬似ランダムに間隔を置いて配置され、多数の送信機による干渉の影響を最小限に抑える。
上述したように、変調として、2位相偏移変調を用いることができる。BPSKの場合、各ビットbは、+1又は−1のいずれかとして表され、b∈{−1,1}である。送信信号は以下の形を有する。
ただし、cjは、範囲{0,1,...,Nc−1}内にあるTH符号のj番目の値を表し、bはi番目の変調シンボルである。さらに、任意選択で、hi,jとして表される系列を送信信号内の各パルスに適用して、送信信号のスペクトルを整形すると共にスペクトル線を低減することができる。系列hi,jは極性スクランブリング系列と呼ばれ、+1又は−1いずれかの値を有する。スペクトルの整形においてさらに大きな自由度を与えるために、異なる振幅を用いることができる。
DS−IRシステムはTH−IRに極めて似ているが、時間ホッピングを行わないことが異なり、それは、式(2)中のcjが0に等しく、全てのパルスが各フレームの先頭において揃っていることを意味する。ここでは、スペクトルを整形するほかに、系列hi,jが必要になり、マルチアクセスによる干渉への良好な耐性を提供するように設計される必要がある。
図2は、TH−IR及びDS−IRのシグナリングの両方の場合に機能する従来のコヒーレント受信機200を示す。その受信機は、自動利得制御(AGC)ユニット210と、ユニット210に結合される増幅器220と、増幅器220に接続される受信アンテナ230とを備える。また、その受信機は、同期ユニット240と、タイミング制御ユニット250と、チャネル推定ユニット260と、MMSE等化器ユニット270と、復号器ユニット280とを備える。RAKE受信機フィンガ290が加算器295に入力する。各RAKEフィンガは、パルス系列発生器と、相関器と、重み合成器とを備える。RAKEフィンガは、異なるマルチパス成分に含まれるエネルギーを収集し、またマルチパス干渉を低減することもできる。UWB信号内のマルチパスの密度に応じて、必要とされるRAKEフィンガの数は、適当な性能を得るだけの数にすることができる。加算器の出力は等化され、復号される。典型的なTH−IR受信機は、著しく複雑である。
TR−IRシステムは、RAKE受信機を不要にする(その内容全体が参照により本明細書に援用される、R. Hoctor及びH. Tomlinson著「Delay-Hopped Transmitted -Reference RF Communications」(IEEE Conference on Ultra Wide Band Width Systems and Technologies, 2002年, pp. 265-269))。TR−IRシステムでは、情報は、系列内の連続するパルスの位相差として符号化される。TR−IRシステム内の各シンボルは、時間ホッピングされた「ダブレット」、すなわち2つの連続したパルスの対の系列である。典型的には、その対内の第1のパルスは基準パルスと呼ばれ、第2のパルスはデータパルスと呼ばれる。各対内の2つのパルスは、一定の時間単位Tdだけ分離される。1つの情報ビットのために多数の対を送信することができる。送信波形は以下の形をとる。
ただし、Tf、Tc、hi,j及びNfは、TH−IRの場合と同じである。
図3は、一例のTH−IRの「0」ビットの場合の波形310及び「1」ビットの場合の波形320のパルス304のシンボル時間Ts301、フレーム時間Tf302及びチップ時間Tc303の関係を示す。
図4aは、従来のTR−IR受信機400を示しており、図2のコヒーレント受信機よりもはるかに簡単である。その受信機は、遅延ユニット401と、乗算器ユニット402と、積分器ユニット403、サンプラユニット407と、判定ユニット404とを備える。受信機は本質的に、受信信号405と当該受信信号405の遅延したもの406との相関をとる。TR−IR受信機400が、コヒーレント受信機200よりも簡素であることは明らかである。しかしながら、構成を簡単にすることは、2倍のパルス数と、基準パルスのためのさらなるエネルギー、名目的には3dB以上のエネルギーを必要とすることとをコストとして要求する。
別の受信機タイプは、OOK変調又はPPM変調と共に用いることができる非コヒーレントエネルギー検出器である。この受信機タイプは、大抵の場合に性能が最も低いかもしれないが、ハードウエア構成が最も簡単であるという利点を有する。
従来のTH/DS−IR、又はTR−IR、又はPPM変調のタイプのいずれかを用いることを決めた時点で、システム構造に互換性がなくなることは明らかである。それゆえ、本発明人によって見いだされるように、これらの送受信機の全て(又は少なくともいくつか)とともに動作し、共通の無線ネットワーク内でコスト、複雑さ及び性能をトレードオフできるようにするシステム構造を提供することが望ましい。
米国特許出願第10/964918号明細書及び米国特許出願第11/074168号明細書は、同じ無線ネットワーク内に異なる送受信機を組み込むためのシステム及び方法を記載する。これらの出願は、異なる受信機が同じ信号を同時に復調できるように情報ビットを符号化する変調フォーマットも記載する。さらに、米国特許出願第10/964918号明細書及び米国特許出願第11/074168号明細書の変調フォーマットは、コヒーレント受信機が用いられるときに、従来の(差動復号可能である)変調フォーマットの固有の3dB損失を受けない。米国特許出願第10/964918号明細書及び米国特許出願第11/074168号明細書の変調フォーマットは、狭帯域、広帯域及び超広帯域の無線システムに適用することができる。
より具体的には、米国特許出願10/964918号明細書の変調フォーマットは、現在のビット毎の波形対のビット系列を含み、このビット系列は無線ネットワーク内の基準波形(たとえば1つのパルス)とデータ波形(たとえば別のパルス)とによって生成される。基準波形の位相は、以前に変調されたビットに基づき、対の基準波形とデータ波形との間の位相差(極性)は、現在のビットに基づく。このタイプの変調は、これ以降、ハイブリッドIR(H−IR)と定義される。
米国特許出願第11/074168号明細書では、1シンボルの中に他の変調フォーマットを含むことによって、米国特許出願第10/964918号明細書のH−IR方式がさらに一般化された。一実施形態では、シンボル周期がN個の時間インターバルに分割され、その後、予め定義された(H−IR)波形が、N個のインターバルのうちの選択されたインターバルにおいて送信される。選択されるインターバルは、変調されるべき情報ビットに基づくことができる。この結果として、その内容全体が参照により本明細書に援用される、J. G. Proakis著「Digital Communications」(New York, NY: McGraw-Hill, 第4版, 2001年)に教示されるように、PPMにおいて果たされるのに類似する波形中の位置においてビットを符号化する高次の変調が達成される。米国特許出願第11/074168号明細書において記述される修正H−IR方式の主な利点は、非コヒーレントエネルギー検出器を用いて、PPM信号を受信できることである。すなわち、シンボル持続時間を複数のサブインターバルに細分することによって、送信機が、PPM技法及び上記のH−IR技法によってビットを変調できるようになる。同じ送信波形を受信するために、現在、3つのタイプの受信機、すなわち非コヒーレントにエネルギーを収集するように構成される受信機、差動コヒーレント(differentially coherent)タイプの受信機及びコヒーレントRAKE受信機が用いられることがある。当然、アーキテクチャがさらに複雑になり、さらに良好な全BER性能が達成されるのに伴って、これら3つのタイプの受信機の性能は変化するであろう。
言い換えると、米国特許出願第11/074168号明細書は、図4aにおいて示されるタイプのシステムを構成できるようにする送信機波形を記載する。ここで、中央ノード410、及び3つの他のノード411、412、413を含む簡単なシステムを示す。ノード411〜413は、ノード410によって送信される信号を復調するために用いる受信機のタイプだけが異なる。たとえば、ノード411はコヒーレント受信機を含み、ノード412は差動受信機を含み、ノード413は非コヒーレント受信機を含む。米国特許出願第11/074168号明細書において記載される発明によって、3つ全てのノードが、ノード410の送信を同時に受信し、復調できるようになる(ただし、それらの受信機が送信機の通信範囲内にある場合に限る)。
PPM変調を追加することを含むか、又は含まない、米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書のH−IR変調は、送信波形に記憶を追加するという点でさらに好都合である。米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において言及されるように、最尤系列検出器(MSLD)を用いることによって、この記憶を、コヒーレント受信機の利点のために利用することができる。基本的には、米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるようなH−IR変調方式は、1つの形のトレリス符号化変調(TCM)である。TCMは、BPSKのような無記憶線形変調技法に対して、コヒーレント受信機の性能を改善することが示されている(たとえば、その内容全体が参照により本明細書に援用される、John B. Anderson及びArne Svensson著「Coded Modulation Systems」(Kluwer Academic/Plenum Publishers, New York, N. Y., 2003)を参照されたい)。したがって、本発明人によって見いだされるように、種々のトレリス符号化/復号技法を適用して、より高い受信機性能を達成することが望ましい。
[発明の概要]
本発明は、種々の新たなH−IR符号化/復号デバイス、システム、方法及びコンピュータプログラム製品を提供する。これらの改善形態は、制限長(constraint length)が短い畳み込み符号と併用される新たなH−IR変調タイプを含む。さらに、本発明は、種々のH−IR符号化技法と順方向誤り訂正(FEC)とを1つの形の連接符号(concatenated coding)として組み合わせる。また、性能を改善するための繰り返し(iterative)符号化/復号技法を含む、改善されたH−IR技法が提供される。新規性がある1つの点として、この繰り返し復号は、付加的なレベルの符号を1つだけ用いることによって、構成をさらに複雑にすることなく、且つ従来のシステムにおいて共通のデータ転送速度損失を伴うことなく、直列連接符号化方式(serially concatenated coding scheme)に相当する性能の改善を提供するということがある。別の実施形態は、ターボ符号を用いる修正H−IRシステムを対象とする。
本発明は、種々の新たなH−IR符号化/復号デバイス、システム、方法及びコンピュータプログラム製品を提供する。これらの改善形態は、制限長(constraint length)が短い畳み込み符号と併用される新たなH−IR変調タイプを含む。さらに、本発明は、種々のH−IR符号化技法と順方向誤り訂正(FEC)とを1つの形の連接符号(concatenated coding)として組み合わせる。また、性能を改善するための繰り返し(iterative)符号化/復号技法を含む、改善されたH−IR技法が提供される。新規性がある1つの点として、この繰り返し復号は、付加的なレベルの符号を1つだけ用いることによって、構成をさらに複雑にすることなく、且つ従来のシステムにおいて共通のデータ転送速度損失を伴うことなく、直列連接符号化方式(serially concatenated coding scheme)に相当する性能の改善を提供するということがある。別の実施形態は、ターボ符号を用いる修正H−IRシステムを対象とする。
本発明の別の実施形態は、繰り返し符号化/復号を用いることによって、性能が改善された新たな変調フォーマットを提供する。米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるH−IR符号は、短い畳み込み符号と考えることができる。したがって、これらの符号は非再帰的システマティック符号である。本発明の一実施形態は、新たなH−IR符号が、繰り返し復号方法にとって好都合である再帰的符号であるという事実によって、米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるH−IR符号とは異なるが、それでも、対応する新たな変調は、2〜3の異なるタイプの受信機によって復調することができる。
本発明の一実施形態は、ダブレットと呼ばれるパルス対の絶対位相及び相対位相にビット情報を埋め込む(変調する)信号を生成する送信機である。その際、ダブレットの系列が、時間ホッピング系列に従って、かつ、任意選択で極性ホッピング系列に従って、送信される(いずれの系列とも、送信機分離(transmitter isolation)、及び送信信号のスペクトル平滑化のために用いられる)。一実施形態では、入力ビット系列の先行するビットについての情報を用いて、基準パルスの絶対位相が決定され、一方、現在のビットを用いて、基準パルス及びデータパルスの相対位相(0度、180度)が決定される。この実施形態は、コヒーレント及び差動コヒーレントの両方の受信機によって、送信信号を同時に受信/復調できるようにする。非コヒーレントに復調できるようにするために、同様に、情報ビットに従って、信号内のダブレットの位置を変調することもある。この実施形態では、送信される現在のビットが、ダブレットの位置を決定し、一方、先行する2ビットが、基準パルスの絶対位相、及びダブレットのデータパルスと基準パルスとの間の相対位相を決定する。
本発明、及びその関連する利点の多くは、添付の図面と合わせて考えるときに、以下の詳細な説明を参照することによって理解が深まるにつれて、容易に、さらに完全に理解されるであろう。なお、いくつかの図面を通して、類似の参照符号は、同一の又は対応する部分を指している。
[好適な実施形態の詳細な説明]
上述したように、本発明は、種々のハイブリッド−IR(H−IR)システムが導入された米国特許出願10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載される発明を拡張したものを含む。米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるH−IRシステムによって、TH−IR、TR−IR及び非コヒーレントの受信機が、同じ無線ネットワーク内に共存できるようになった。すなわち、先に説明されたH−IRシステムによって、TH−IR、TR−IR及び非コヒーレントの受信機が、共通の変調波形によって同時にサービスを受けられるようになった。先に説明されたH−IRシステムは、記憶を有する変調フォーマットを提供する点で好都合であった。記憶を有する変調フォーマットは、トレリス図によって表すことができ、当該トレリス図により、パルス(又はシンボル)位置及びパルス振幅の両方において情報ビットを符号化する変調を理解することができる。
上述したように、本発明は、種々のハイブリッド−IR(H−IR)システムが導入された米国特許出願10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載される発明を拡張したものを含む。米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるH−IRシステムによって、TH−IR、TR−IR及び非コヒーレントの受信機が、同じ無線ネットワーク内に共存できるようになった。すなわち、先に説明されたH−IRシステムによって、TH−IR、TR−IR及び非コヒーレントの受信機が、共通の変調波形によって同時にサービスを受けられるようになった。先に説明されたH−IRシステムは、記憶を有する変調フォーマットを提供する点で好都合であった。記憶を有する変調フォーマットは、トレリス図によって表すことができ、当該トレリス図により、パルス(又はシンボル)位置及びパルス振幅の両方において情報ビットを符号化する変調を理解することができる。
[実施形態1]
概説として、図5は、本発明の第1の実施形態による、且つ米国特許出願第10/964918号明細書に最初に記載されるような、H−IR送信機500を示す。その送信機は、入力ビット501のためのプリプロセッサ510を備える。プリプロセッサは、遅延502及び加算器503を備える。プリプロセッサは、簡単な形の畳み込み符号器と考えることもでき、510の場合には、制限長2の符号器である。加算器は、各入力ビット501と、そのビットが遅延したものとを加算し、その和は反転される(504)。ここで、符号器510として、図示される制限長2の符号器だけでなく、任意のシステマティック符号器を用いることができることに留意されたい。さらに重要な点であって後の説明において用いる点は、その符号器は、再帰的システマティック畳み込み符号器とすることができることである。
概説として、図5は、本発明の第1の実施形態による、且つ米国特許出願第10/964918号明細書に最初に記載されるような、H−IR送信機500を示す。その送信機は、入力ビット501のためのプリプロセッサ510を備える。プリプロセッサは、遅延502及び加算器503を備える。プリプロセッサは、簡単な形の畳み込み符号器と考えることもでき、510の場合には、制限長2の符号器である。加算器は、各入力ビット501と、そのビットが遅延したものとを加算し、その和は反転される(504)。ここで、符号器510として、図示される制限長2の符号器だけでなく、任意のシステマティック符号器を用いることができることに留意されたい。さらに重要な点であって後の説明において用いる点は、その符号器は、再帰的システマティック畳み込み符号器とすることができることである。
プリプロセッシングは、2つの連続した情報ビットから一対の変調ビットを生成する。情報ビット毎に二対以上の情報ビットを用いることができることに留意されたい。各シンボル周期中に、そのシンボルは変調される(511及び512)。その系列内の基準波形、たとえばパルス523は、入力ビット501に基づいて、BPSK変調され(511)、データ波形、たとえばパルス524は、反転された和に基づいて、BPSK変調される(512)。パルスの系列を出力する波形発生器521及び522が、出力されるパルス521及び522の位相を設定するBPSK変調器511及び512の出力によって、且つ個々のパルス出力のタイミングを設定するホッピング系列530及び遅延Td531に従って制御される。その結果は合成される(540)。
送信信号、s(t)541は、以下のように表すことができる。
式(1)による変調は、基準パルスとデータパルスとの間の位相差が、従来のTR−IRシステムと同じであることを示す。表Aは、先行するビット及び現在のビット、基準波形及びデータ波形の対応する値、並びにそれらの位相差又は極性の4つの取り得る組み合わせを示している。
現在のビットが0である場合には、先行するビットの値にかかわらず、基準パルスとデータパルスとの間の位相差は常に180度である。現在のビットが1である場合には、位相差は0度である。
従来のTR−IR受信機が、本発明による信号を復調できることは明らかであろう。すなわち、図4aの従来の差動コヒーレント受信機を用いて、基準パルスとデータパルスとの間の位相差を検出することができ、それゆえ、そのデータを復調することができる。これらの送信信号は、図2に示される従来のコヒーレントRAKE受信機では、復調することはできない。しかしながら、図7に示されるコヒーレントTH−IR受信機によって、送信信号を同時に復調することができる。
図7に示される受信機は、図4aに示される従来のコヒーレントTR−IR受信機に比べて性能が改善されている。その性能の向上は、情報が基準パルス及びデータパルスの両方において符号化されるという事実に基づく。こうして、図7に示されるコヒーレントTH−IR受信機は、基準パルスのエネルギーを用いて、送信ビットの値を判定することができる。表Aを参照されたい。各シンボル周期中に、Nf/2対の系列が送信される。各フレーム内の対はパルスの系列として記述され、それぞれは、送信される現在のビット及び先行するビットに基づくパルスの極性を有する。それらの対の4つの取り得る組み合わせがある。
上記の式の中の以下の係数は、送信シンボルを単位エネルギーに正規化する。
ただし、Epはパルスのエネルギーであり、Nfは1シンボル内のパルスの数である。この1組の4つの信号は、2つの直交する基底関数Ψ0及びΨ1で記述できることに留意されたい。基底関数として以下の式を選択する。
その場合、4つの取り得る対を以下のように表すことができる。
また、それらの信号を以下のベクトルとして表すこともできる。
それゆえ、送信信号は、以下のように説明することができる。各シンボル周期中に、送信機は、Nf/2対の系列を送信する。4つの取り得る対は式(4)によって与えられる。それらの対は任意選択的に、時間ホッピングされ、極性符号でスクランブルされて、1つのチャネル上で複数の送信機を可能にし、且つ送信波形のスペクトルを平滑化できるようにする。
式(5)に示されるように、送信信号を表すために多数の基底信号を用いることができるので、送信信号は多次元信号である。シンボル波形の多次元記述及び連続するシンボル間の記憶に対応することにより、コヒーレントTH−IR受信機は、MLSD検出器を用いることによって、付加的な符号化利得を達成することができる。ビタビ復号のようなMSLD検出器を近似する方法を用いることもできる。
図6は、トレリスを用いるコヒーレント復号器(たとえば、ビタビ復号器)のための図600を示す。そのトレリスは2つの状態を有する。ただし、状態0 601は先行する「0」のビットの値であり、状態1 602は先行する「1」のビットの値である。トレリスのブランチは、起こり得る遷移を示す。ブランチは、現在のビットの値、及び送信対のベクトル表現を付される。たとえば、現在の状態が0であり、「1」ビットが送信されることになる場合には、状態1への遷移が生じ、対s1=[−1,−1]が送信される。この場合には、差動コヒーレントTR受信機はMLSDを必要としない。現在のビットは位相差において符号化される。コヒーレントの場合のMSLDの理由は、コヒーレント受信機が、パルスの絶対位相を求めることができ、510の符号器が、先行するビットの値に基づいて基準ビットの位相を調整していることである。
ハイブリッド−IR変調をこのように解釈すると、コヒーレントTH−IR受信機を用いて、信号を復調できることがわかる。TH−IR受信機は、本発明に基づいて、シンボル波形及び連続するシンボル間の関係から成る2次元の記述に対応するようになっている。
図7は、本発明の第1の実施形態によるコヒーレントTH−IR受信機700を示す。上記のように、その受信機は、RAKE構造790を含む。しかしながら、ここでは、RAKEフィンガは、到来する信号と、2つの基底パルスψ0(t)及びψ1(t)の系列との相関をとる。各RAKEフィンガの出力は、ここでは、2−Dベクトル701である。そのフィンガの出力を加算して(710)、従来の最尤系列検出器(MLSD)720のための軟入力(soft input)観測結果702が生成される。MLSD検出器は、観測結果702の与えられる系列について、トレリス600を通る最も確からしいパスを判定する。ビタビ復号のような、MSLD検出器を近似する方法を用いることもできる。
図8は、シンボル、ビット及び変調波形の間の関係を示す。変調されることになる系列801の6つのシンボルは、b0〜b5を付されており、先行して符号化されたシンボルは「0」である。その系列例のシンボルは、
{0,1,1,0,0,1}802
であり、それは基準ビット
{−1,−1,+1,+1,−1,−1}803
及びデータビット
{+1,−1,+1,−1,+1,−1}804
ならびに基準パルス及びデータパルスの対806を有する波形805に対応する。ただし、「ダウン」パルスは「−1」を符号化し、「アップ」パルスは「+1」を符号化する。
{0,1,1,0,0,1}802
であり、それは基準ビット
{−1,−1,+1,+1,−1,−1}803
及びデータビット
{+1,−1,+1,−1,+1,−1}804
ならびに基準パルス及びデータパルスの対806を有する波形805に対応する。ただし、「ダウン」パルスは「−1」を符号化し、「アップ」パルスは「+1」を符号化する。
図8から、波形805は先に説明された特性を有することがわかる。具体的には、各対806内の基準パルスとデータパルスとの間の位相差は、送信される現在のビットについての情報を含む。対毎に、「0」ビットが送信されるときには、位相差は180度であり、「1」ビットが送信されるときには、位相差は0度である。
さらに、それらの対から成る系列は、基準パルスの極性において、先行するビットについての情報も含む。再び、これは図8に示されており、各対の基準パルスは+/−の極性を有し、それは、先行して符号化されたビットの値を示す。すなわち、先行するビットが「1」であったときに、正の極性が送信され、先行するビットが「0」であったときに、負の極性が送信される。極性を全て反転しても、同じ結果を得ることができることは理解されたい。
それゆえ、この波形によれば、図4及び図7にそれぞれ示されるような、コヒーレント及び差動コヒーレントの両方の受信機を、同一のネットワークにおいて用いることができるようになる。受信機の選択は、要求される性能、実現する上でのコスト、又は所望の伝送距離のような考慮すべき事柄に基づくことができる。多数の対を用いて1シンボルを伝送する場合に一般化することは簡単である。この場合、各対が何度も繰り返され、極性スクランブル符号を用いて、波形のスペクトル特性を改善することができる。
[実施形態2]
米国特許出願第11/074168号明細書では、1シンボル内に他の変調フォーマットを含むことによって、米国特許出願第10/964918号明細書において記載されるH−IR方式を一般化した。たとえば、N個のインターバルのうちの選択されたインターバル内で先行して定義された波形を送信することができるように、現在のビットのためのシンボル周期をN個の時間インターバルに分割することを記載した。選択されるインターバルは、変調されることになる情報ビットに基づくことができる。このようにして、PPMにおいて果たされるように、波形の位置においてビットを符号化する高次の変調を記載した。
米国特許出願第11/074168号明細書では、1シンボル内に他の変調フォーマットを含むことによって、米国特許出願第10/964918号明細書において記載されるH−IR方式を一般化した。たとえば、N個のインターバルのうちの選択されたインターバル内で先行して定義された波形を送信することができるように、現在のビットのためのシンボル周期をN個の時間インターバルに分割することを記載した。選択されるインターバルは、変調されることになる情報ビットに基づくことができる。このようにして、PPMにおいて果たされるように、波形の位置においてビットを符号化する高次の変調を記載した。
この方式の主な利点は、非コヒーレントエネルギー検出器を用いて、PPM信号を受信できることである。シンボル周期期間の区分を多数のサブインターバルにさらに分割することによって、送信機は、上記のPPM技法及びH−IR技法によって、ビットを変調できるようになる。ここでは、エネルギー収集又は差動コヒーレントタイプの受信機、及びコヒーレントRAKE受信機に基づく受信機を用いることができる。当然、アーキテクチャがさらに複雑になり、さらに良好な全ビット誤り率(BER)性能が達成されるのに伴って、これらの受信機の性能は変化するであろう。PPM変調を追加することによって、変調フォーマットの「記憶」も増加する。この場合、差動コヒーレント受信機及びコヒーレント受信機によって見られるように、信号を復号するために用いられるトレリスは、後に説明されるように変更される。
第2の実施形態の一例では、2値PPM(BPPM)を追加する最も簡単な場合について考える。この場合、シンボルインターバルは2つのインターバル、すなわち第1の半分(F)及び第2の半分(S)に分割される。ビットストリームの現在のビットを用いて、2つの取り得る位置のうちの一方が選択される。すなわち、第1のインターバルにおいてビット「1」が符号化され、第2のインターバルにおいてビット「0」が符号化される。
さらに、送信される波形は、上記のH−IR方式の場合に説明されたように構成されるものと仮定する。この場合に、現在のビットを用いて、波形の位置が変調されているので、直前の2ビットを用いて、シンボル波形のダブレットを構成する基準パルス及びデータパルスが変調される。こうして、簡単な非コヒーレント受信機が、選択された送信インターバル、すなわちパルス位置を復号することができる。さらに、それでも、差動コヒーレント又はコヒーレントRAKE受信機を用いることができ、より高次のトレリス符号化/復号によって、性能を改善することができる。
さらに一般化することも可能である。ダブレットを、複数のパルス、すなわち2つ以上のパルスを含む波形に拡張することができる。このようにして、さらに高次のTR方式を開発することができ、その場合、波形内のパルスのうちの1つが、他のパルスのための基準としての役割を果たす。こうして、ただ1つのシンボル周期において多数のビットを送信する高次の変調を達成することができ、すなわち、この枠組みの中でN値(N-ary)変調フォーマットを考えることができる。この場合、送信波形は、1ビットではなく、いくつかのビットを搬送する。その方法は、「記憶」を有する連続したシンボル間に記憶を導入する。こうして、受信シンボルの系列においてトレリス復調を実施することによって、差動コヒーレント受信機又はコヒーレント受信機が、この記憶機構を利用することができる。
先行するビットをさらにマッピングすることを利用して、基準パルスの極性を変調し、データパルスとの適当な位相関係を保持することができることに留意されたい。さらに、この方式は、マルチパルス波形にPPM変調を追加することによって、さらに一般化することができることに留意されたい。
次に、拡張されたH−IR変調を受信できるようにするコヒーレント受信機の実施形態を説明する。再び、上記のようにBPPMを使用することを考慮に入れている。
BPPMは波形位置を用いて情報ビットを搬送するので、差動コヒーレント又はコヒーレントRAKE受信機を用いるとき、各フレームにおいてさらに長い「記憶」長が得られる。この場合、記憶の長さは2ビット、すなわち現在のビットbiの直前で符号化される2ビットである。すなわち、上記のH−IR方式によれば、ビットbi−2及びbi−1を用いて、基準パルスの極性が変調され、ビットbi−1が、位相差及び基準パルスの極性を決定し、一方、現在のビットbiが、シンボル持続時間内の波形位置を決定する。その後、後述するように、トレリス変調を実行することができる。
図11は、図5のH−IR送信機500に対してなされる変更を示す。プリプロセッサ1100はプリプロセッサ510に対応するが、付加的な変調フォーマットを具現するように変更される。ここでは、2つの遅延ユニット1110及び1111を追加することによって、加算器への2つの入力ビット501が先行する2ビットとなっている。その後、先行する2ビットの和が反転される(504)。ここで、現在のビット501は、バイパス線1120において与えられる別の変調フォーマット(たとえば、BPPM)によって符号化され、さらに高い次数が達成される。符号化されるビットの選択及び構成は、数多くの異なる選択肢に対して一般化することができる。
表Bは、現在のビット及び先行する2ビット、基準波形及びデータ波形の対応する値、ならびにそれらの位相差又は極性の8つの取り得る組み合わせを示す。
その信号は、最大受信機エネルギーを有する時間インターバル(第1の半分又は第2の半分)を選択する非コヒーレントBPPM受信機を用いて復調することができる。図12aは、本発明の第2の実施形態において用いられる非コヒーレント検出器1270のブロック図である。その非コヒーレント検出器は、タイミング回路1273とエネルギー検出器1272a及び1272bとから成る。そのエネルギー検出器は単に、1シンボルインターバルの第1の半分及び第2の半分における受信信号の全エネルギーを計算し、その後、これらのエネルギーを判定デバイス1274に供給する。判定デバイスは、最大エネルギーを選択し、そのシンボルの第1の半分内のエネルギーのほうが大きい場合には、現在のビットが「1」であると判定し、そうでない場合には、「0」であると判定する。この検出器は、波形の細かい構造を推測しないので、さらに複雑な受信機構造の符号化利得は得られない。
その信号は、性能が改善された差動コヒーレントTR受信機又はコヒーレントRAKE受信機によって復調することもできる。性能の向上は、先行するビットの情報、すなわち記憶が、現在のビットの基準パルス及びデータパルスの両方において符号化されるという事実に基づく。付加情報が、TR受信機又はRAKE受信機が送信ビットの値を判定するのを助けることができる。表Aを参照されたい。
差動コヒーレントTR復調の場合のこの手法の一例として、波長位置(第1の半分又は第2の半分)が現在の受信ビットを表し、基準パルスとデータパルスとの間の位相差が先行して受信されたビットを表すことに特に言及する。
図9は、差動コヒーレント復号のために用いることができる2状態トレリス900を示す。ここで、状態「0」910は先行するビット「0」にマッピングし、状態「1」920は先行するビット「1」にマッピングする。トレリスのブランチ930は、起こり得る状態遷移を示す。ブランチは現在のビットの値、及び送信対のベクトル表現を付されており、先行するビットは基準パルスとデータパルスとの間の位相差によって復調され、現在のビットは波長位置によって復調され、F及びSはそれぞれ、第1の半分及び第2の半分を表す。
図12は、本発明の第2の実施形態による差動コヒーレントTR受信機1200を示す。送信波形に対して整合される整合フィルタ(MF)(図示せず)で受信信号をプリフィルタリングした後に、受信機は、受信信号1260と、それを遅延した信号1220との相関をとる。相関をとった結果は、積分器1230において積分され、セレクタ1270に送られる。しかしながら、従来技術とは異なり、その判定は、積分(1230)及び選択(1270)後には行われない。代わりに、MLSD検出器1240が、その入力として、2つの取り得る波形位置における相関器からの出力と、入力からのパルスの間の相対的位相差における相関器からの出力を受け取り、トレリス900に基づいて、最も確からしいパスを判定する。検出器の出力は復号器1250に与えられる。ビタビ復号器のようなMSLD検出器を近似する方法を用いることもできる。
コヒーレントRAKE復調の場合、各シンボル内に3つの情報源、すなわち基準波形、データ波形、及びダブレット位置を有する。それに応じて、その位置を用いて現在のビットを復調し、また、上記のように、パルス極性の組み合わせを用いて、先行する2ビットを復調することができる。
図10は、本発明による、コヒーレントRAKE受信機のための4状態トレリスを示す。このトレリスは、図7に示されるコヒーレント受信機内のMLSD系列検出器720によって用いられる。
ここでは、状態「00」1010は先行するビット00にマッピングし、状態「01」1020は先行するビット「01」にマッピングし、状態「10」1030は先行するビット「10」にマッピングし、状態「11」1040は先行するビット「11」にマッピングする。トレリスのブランチ1050は、起こり得る遷移を示す。ブランチは、現在のビットの波形位置、及び送信パルス対のベクトル表現を付される。そのトレリス復調は、図7のRAKE受信機700のMLSD検出器720に組み込むことができる。MLSD検出器720は、観測結果の所与の系列の場合に、トレリス1000によって最も確からしいパスを判定する。ビタビ復号器のようなMSLD検出器を近似する方法を用いることもできる。
[実施形態3]
実際の通信システムでは、信号変調前に、順方向誤り訂正(FEC)符号化を用いて、システムの信頼性を高めることができる。2つ、又はさらには3つ以上のFEC符号を直列又は並列に連接して、さらに信頼性を高めることができる。繰り返し復号を用いて、全体の誤り訂正能力全体をさらに向上させることができる。しかしながら、直列又は並列の連接を用いることによって、ビット速度が低下し、ハードウエアが複雑になる。
実際の通信システムでは、信号変調前に、順方向誤り訂正(FEC)符号化を用いて、システムの信頼性を高めることができる。2つ、又はさらには3つ以上のFEC符号を直列又は並列に連接して、さらに信頼性を高めることができる。繰り返し復号を用いて、全体の誤り訂正能力全体をさらに向上させることができる。しかしながら、直列又は並列の連接を用いることによって、ビット速度が低下し、ハードウエアが複雑になる。
しかしながら、2つではなく、1つだけFEC符号器を追加して、強力な繰り返し復号方法を実施することができる。それは、米国特許出願第10/964918号明細書において記載される変調フォーマットは既に「記憶」を有し、トレリス符号化であると見なすことができるためである。米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書において記載されるH−IR変調は、「内部符号器」と考えることができる。「外部符号器」としてFEC符号器を追加することによって、従来の順次FEC符号化技法に比べて、はるかに低いコスト及び簡単な構成で、送信機及び受信機において強力な繰り返し符号化及び繰り返し復号を利用することができる。すなわち、1つのFEC符号器しか必要とされないので、ハードウエアコストの増加が抑制され、内部符号化によってデータ転送速度が低下しない。「内部符号器」は、米国特許出願第10/964918号明細書において記載されるハイブリッド−IR変調方式であることには限定されず、種々の情報を「記憶」として符号化する任意のトレリス符号化変調(TCM)方式を用いることができることも言及にするに値する。
図13a及び図14は、本発明の第3の実施形態による繰り返し符号器及び繰り返し復号器のブロック図である。図13では、図5におけるようなH−IR変調500、又は任意の他の符号化変調とすることができる信号変調1304の前に、情報ビット1301がFEC符号化され(1302)、インターリーバ1303、たとえば擬似ランダムインターリーバに通されて、復号ステージにおけるバースト誤りを低減する。
図13bは、この実施態様のために用いられる、図5への変更を明示する。ビットが、外部FEC符号器1302に入力される。外部FEC符号器1302において用いられるFEC符号として、任意の形のFEC(ブロック符号、線形ブロック符号又は畳み込み符号)を用いることができるが、BER性能を改善するために畳み込み符号を用いることが好ましい。その後、外部FECの出力はインターリーブされ(1303)、外部FEC符号器1302に送られる。インターリーバの使用は任意選択であり、改善されたバースト雑音性能を提供する。その後の処理は図5の処理と同じである。
受信機において繰り返し復号を実施するために、図7に示されるMLSD検出器720の代わりに、図14に示される復号器1400が用いられる。繰り返し復号器1400は、内部復号器1401及び外部復号器1402のカスケードを含む。復号器1401及び1402はいずれもSISO(軟入力軟出力)復号器である。SISO復号器は4ポートデバイスであり、入力として信頼性情報、すなわち情報及び符号化されたシンボルの対応する確率分布を受信し、符号の制約に基づいて、信頼性情報を更新したものを出力する。別の例では、SISO1401及び1402の代わりに、対応する硬復号器を用いることができるが、BER性能は低化する可能性が高い。
内部SISO復号器1401の上側出力は繰り返し復号手順では用いられず、外部SISO復号器1402の下側入力1406は、2値符号の復号の場合には、典型的には0に設定される。復号手順の残り部分は、使用が選択された直列に連接される符号の繰り返し復号過程に従う。
図14aは、本発明の第3の実施形態によるコヒーレント受信機を示しており、図13bにおいて示される送信機と共に用いるように意図される。図14aでは、図7のMLSD検出器720及び復号器280の代わりに、図13aの繰り返し復号方式が用いられている。したがって、RAKE合成器の出力は、繰り返し復号器の入力1403に直に供給される。
内部SISO復号器1401は、所定のトレリス変調、たとえば図6に示されるトレリス600を復調するように構成されるMAP復調器又はML復調器とすることができる。そのようなMAP復調器又はML復調器を用いることによって、受信機設計全体において特別に構成を複雑にすることはほとんどない。符号化されたシンボル1403の軟入力はRAKE合成器710から到来し、情報シンボル1404の軟入力は外部SISO復号器1402から再インターリーブされたフィードバック1404である。外部SISO復号器1402の下側出力1407は、情報ビットの最新の推定値である。復調器1401において用いるための1つの過程例が、S. Benedetto、D. Divsalar、G. Montorsi及びF. Pollara著「Serial Concatenation of Interleaved Codes: Performance Analysis, Design, and Iterative Decoding」(IEEE Trans. On Info. Theory, vol. 44, no. 3, 1998年5月)において記載される修正BCJRアルゴリズムであり、その文献は参照により本明細書に援用される。代わりに、他のBCJRアルゴリズム及び非BCJRアルゴリズムが用いられてもよい。
図13bにおいてFEC及びインターリーバを追加しても、コヒーレント受信機及び差動コヒーレント受信機による同時受信を可能にするH−IR変調の特性は影響を及ぼされないことに留意されたい。図13bの送信機によれば、基準パルスとデータパルスとの間の位相差が依然として情報を搬送する。しかしながら、もはや、入力ビット系列が直にこの情報を搬送するのではなく、符号化(1302)及びインターリーブ(1303)後の符号化された系列がこの情報を搬送する。
図13bに示される送信機に対応する差動コヒーレント復調器が図14bに示される。内部符号器/復調器1420が、遅延1422で、入力信号/基準パルス1421を遅延させる。遅延した信号1423は、相関器1424において、基準パルス1421と相関をとられる。積分器1425が、相関をとった結果を積分する。その後、相関から生じる軟値1426が、ビット判定デバイス1428及びデインターリーバ1427を介してFEC復号器1427に送られる。
図14bに表されるビット判定デバイス1428及び復号器1427は「軟復号器」である。復号器1427が、ビット判定デバイス1428からの軟判定ではなく、積分器1425の出力1426からの硬判定において動作するように、ビット判定デバイス1428及びFEC復号器1427の順序を入れ替えることによって、さらに簡単な受信機を得ることができる。これは、復号器をさらに容易に実現できるという利点を有するが、軟判定復号器に比べてBER性能が低下する。
外部FEC符号1302は、内部トレリス変調と共に動作を最適化することができる。すなわち、或る特定の内部変調方式では、或る畳み込み符号又はブロック符号が良好に機能し、異なる内部変調方式では、別の畳み込み符号又はブロック符号が良好に機能することは当業者には理解されよう。
これまでの説明は、図5の送信機を図13aの内部変調器1304に組み込むこと、及び図7のMLSD検出器720及び復号器280の代わりに、図13aの繰り返し復号方式を用いることに基づいてきた。図示されない別の例では、米国特許出願第11/074168号明細書に記載されるように、図11の送信機を図13aの内部変調器1304に組み込むことができる。対応するコヒーレント受信機は図14aの受信機であり、内部SISOが、図10の4状態トレリス1000において動作するように構成されている。対応する差動コヒーレント受信機は、図9に示される2状態トレリス900において動作するように構成される図14bの受信機である。対応する非コヒーレント受信機は、図12aの受信機である。
[実施形態4]
繰り返し復号と共に連接符号化を用いるとき、構成要素である符号器のために再帰的システマティック符号(RSC)を用いることによって、ビット誤り率性能を向上することができる。H−IR変調器1304の出力及びその関連するトレリス(600、900又は1000)を調べ直すと、これをシステマティック畳み込み符号化と理解することができる。すなわち、現在のビット/シンボルは常に、基準信号の極性の中に存在する。本発明の第4の実施形態は、RSC符号を連接符号化に適用するに際し、第1、第2又は第3の実施形態のいずれかの変更を導入して、RSC符号の特性を利用する。これは、図15に示される処理ユニット1500で、図5若しくは図13aの処理ユニット510、又は図11のプリプロセッシングユニット1100を変更することによって果たすことができる。
繰り返し復号と共に連接符号化を用いるとき、構成要素である符号器のために再帰的システマティック符号(RSC)を用いることによって、ビット誤り率性能を向上することができる。H−IR変調器1304の出力及びその関連するトレリス(600、900又は1000)を調べ直すと、これをシステマティック畳み込み符号化と理解することができる。すなわち、現在のビット/シンボルは常に、基準信号の極性の中に存在する。本発明の第4の実施形態は、RSC符号を連接符号化に適用するに際し、第1、第2又は第3の実施形態のいずれかの変更を導入して、RSC符号の特性を利用する。これは、図15に示される処理ユニット1500で、図5若しくは図13aの処理ユニット510、又は図11のプリプロセッシングユニット1100を変更することによって果たすことができる。
図15は一例を表すにすぎないが、図5に対する唯一の変更は、先に説明された遅延回路510の代わりに、遅延素子1504の出力からフィードバックする遅延線1503を含むフィードバック回路1500を用いることである。遅延していない信号1501がBPSKシンボルマッパ511に入力され、遅延した信号1502がBPSKシンボルマッパ512に入力される。このように構成要素を置き換えることによって、図6のトレリス600に示されるシステマティック畳み込み符号化が、入力ビット系列のRSC符号化に変形される。
たとえば、図5の処理ユニット510は、図6に示されるトレリス600を生成するトレリス符号器である。本実施形態では、図15の処理ユニット1500は、多項式[1,D/(1+D)]によって記述される新たな1/2の速度の畳み込み符号器と考えることができる。ただし、分母1+Dはフィードバック線1503を表す。図16に示されるトレリス1600は、図15に示されるRSC符号器1500に対応するトレリスである。
さらなる例として、図15aに示される送信機は、図13bの送信機に対応するが、図13bの処理ブロック510が、再帰的システマティックブロック1500で置き換えられている。この例では、再帰的H−IR変調の前に、外部FEC及び(任意選択の)インターリーバを配置することができる。2つの出力ビットを用いて、米国特許出願第10/964918号明細書に記載される基準パルス及びデータパルスが符号化される。こうして、図14aに示されるコヒーレント受信機が、上記のように復号することができる。図14aのコヒーレント受信機に対する唯一の変更は、内部SISO復号器1401が、図5及び図6の元の系列検出器とはわずかに異なるトレリス構造を用いることである。すなわち、内部SISO復号器1401は、図16に示されるトレリス構造1600を用いる。
トレリス1600は2状態トレリスであり、ここでは、各トレリスブランチ上の出力ラベルは、図15aに示される符号器1500のRSC符号化を反映する。この例は、連接符号化及び繰り返し復号においてRSC符号を用いることに伴って、BER性能がさらに向上するという利点を提供する。再び、受信機の選択は、要求される性能、実現する上でのコスト、又は所望の伝送距離のような考慮すべき事柄に基づくことができる。表Cは、トレリス状態、入力ビット、及び対応するパルス対極性の4つの取り得る組み合わせを示す。
図14aのコヒーレント受信機(トレリス1600を認識するように変更される)に加えて、差動コヒーレント受信機も、図15aの送信機によって送信される信号を復調することができる。最初に、表C内の位相差がもはや、送信されている現在のビットを表さないので、図4aに示される最も簡単な差動コヒーレントTR受信機がもはや適用できないことに留意されたい。しかしながら、ここでは、基準パルスとデータパルスとの間の位相差は、図15又は図15aの符号器1500の状態に依存する。たとえば、トレリス状態が「0」であるとき、「1」の現在のビットは、それらのパルス間に180度の位相差を引き起こす。「0」の現在のビットは位相変化を引き起こさない。トレリスの状態が「1」であるときに、その状況は入れ替えられる。この情報を用いると、図15又は図15aの送信機によって送信される信号は、MLSDを実行して、H−IR変調器に入るビット501を再生する差動コヒーレント受信機で復調することができる。図15aの送信機が用いられる場合には、ビット501は符号化された系列であるので、デインターリーバ1559及びFEC復号器1560を介して、検出及び符号化されたビットが復号される。
ここで、図14bに示される繰り返し方式が用いられない理由が問われるかもしれない。これは可能であるが、この手法を用いることが難しいのは、SISO復号器によって必要とされる外部情報が、簡単な位相検出器1420から容易に入手することができないからであり、それゆえ、図15bに示される受信機を用いる方が簡単である。ここで、積分器1425の出力1426が、MLSD1557に供給される。MLSD1557は、ビット判定デバイス1428、デインターリーバ1429及びFEC復号器1427の直列回路に信号を出力する。MLSD1557は、図16に示されるトレリス1600において動作する。
図15に示されるように、この実施形態の代替の一例では、FEC符号器を用いることなく、且つ/又はインターリーバを用いることなく、再帰的符号化送信機を用いることができる。上記の受信機は、FEC復号及び/又はデインターリービングのためのモジュールを取り除くように変更される。構成は簡単になるが、この選択肢に関連付けられるこの送信機及び受信機は信頼性が低い。
要するに、図15のデバイスによれば、時間ホッピング系列に従って、且つ任意選択的に極性ホッピング系列に従って、ダブレットの系列が送信される。いずれの系列とも、送信機分離、及び送信信号のスペクトル平滑化のために用いられる。入力ビット系列の先行するビットについての情報を用いて、基準パルスの絶対位相が決定され、一方、現在のビットを用いて、基準パルスとデータパルスとの間の相対位相(0度,180度)が決定される。これにより、コヒーレント受信機及び差動コヒーレント受信機の両方によって、送信信号を同時に受信/復調できるようになる。
[実施形態5]
状況によっては、コヒーレント復調、TR復調及び非コヒーレント復調を同時に可能にすることが望ましい。上述したように、米国特許出願第11/074168号明細書は、コヒーレント受信機が性能の劣化を受けることなく、コヒーレント復調、差動コヒーレント(TR)復調及び非コヒーレント復調を同時に可能にする拡張H−IR変調を記載した。その技法は、パルス位置変調(PPM)とパルスの差動符号化とを組み合わせていた。
状況によっては、コヒーレント復調、TR復調及び非コヒーレント復調を同時に可能にすることが望ましい。上述したように、米国特許出願第11/074168号明細書は、コヒーレント受信機が性能の劣化を受けることなく、コヒーレント復調、差動コヒーレント(TR)復調及び非コヒーレント復調を同時に可能にする拡張H−IR変調を記載した。その技法は、パルス位置変調(PPM)とパルスの差動符号化とを組み合わせていた。
第4の実施形態の別の例では、図11に示されるプリプロセッサ1100の代わりに、図15に示される再帰的回路1500が用いられる。
図17及び図17aは、その変形をさらに明らかに示す。この場合、処理ユニット1700は、図15の符号器1500に類似の再帰的システマティック符号器を含む。しかしながら、処理ユニット1700は、2つの遅延素子1703a及び1703bも含み、第1の遅延素子1703aの出力は図15において行われたように符号化される。現在のビット(遅延が加えられないもの)1704を用いて、非コヒーレント検出器が使用可能となるように、パルスダブレットの位置が直に変調される。第2の遅延素子1703bの出力1705は、加算器1709にフィードバックされる。これにより、その符号化は再帰的になる。図17aは図17に類似である。しかしながら、入力ビット1301が最初に、外部FEC1302及びインターリーバ1303に供給される。この送信機構造は、図4aに示される3つの受信機タイプ(非コヒーレント、差動コヒーレント及びコヒーレント)を使用できるようにする。
図17aの送信機に対応する非コヒーレント検出器は、受信波形から現在のビットを再生するために、エネルギー位置を検出することしか必要としない。この受信機が図17bに示されており、それは図12aの受信機に対応し、その受信機では、判定デバイス1274の出力が、デインターリーバ1559を介して、FEC復号器1560に供給される。
これまでの例の場合と同様に、差動コヒーレントTR受信機及び完全コヒーレント受信機は、符号化された変調を記憶と共に受信し、受信波形内に存在する冗長な情報を利用することができる。これまでの例の場合と同様に、H−IR変調の記憶は2シンボルに及ぶので、異なるフィードバック経路を設計することができ、それにより、TR−IR又は非コヒーレントエネルギー受信機の場合に複雑さが異なる。
畳み込み符号器1700は、図18に示されるトレリス1800に従って動作する符号器である。図17aに示される送信機のための対応するコヒーレント受信機は、図14aに示されるコヒーレント検出器であるが、内部SISO1401がトレリス1800で動作するように構成される。表Dは、現在のビットと、トレリス状態、基準波形及びデータ波形の対応する極性、それらの位相差、およびパルスダブレットの位置との8つの取り得る組み合わせを列挙する。表D内の情報は、図18に示されるトレリス1800に対応するが、この形式では、現在のビットが、受信信号の第1の半分又は第2の半分のいずれのエネルギーを検出することによって容易に復号されることが明らかである。
対照的に、図17の送信機に対応するTR/差動コヒーレント受信機は、位置、及び基準パルスとデータパルスとの間の相対的な位相差しか検出することができない。それゆえ、図17の送信機に対応するTR/差動コヒーレント受信機は、パルスの絶対位相を十分に利用しない。このように、TR受信機によって観測される信号を記述するトレリスは、送信機により観測される先行する2ビット間の相対的な差だけに基づく2状態トレリスである。現在のビットが、2つの状態間の遷移を決定する。こうして、図17の送信機に対応する差動コヒーレント受信機は、図15bに示される受信機であるが、MLSD1557が、図18aに示されるトレリス1850で動作する。
トレリス1850では、状態「0」1860は、先行する2ビットが{0,0}又は{1,1}のいずれかであったことを指示し、一方、状態「1」1870は、先行する2ビットが{1,0}又は{0,1}のいずれかであったことを指示する。トレリスブランチ上のラベルは、送信機への現在の入力、ダブル位置、及び基準パルスとデータパルスとの相対的な位相とを示す。
要するに、図17のデバイスによれば、ダブレットの系列が、時間ホッピング系列に従って、且つ任意選択的に極性ホッピング系列に従って送信される。いずれの系列とも、送信機分離、及び送信信号のスペクトル平滑化のために用いられる。入力ビット系列の先行するビットについての情報を用いて、基準パルスの絶対位相が決定され、一方、現在のビットを用いて、基準パルスとデータパルスの相対位相(0度,180度)が決定される。これにより、コヒーレント及び差動コヒーレントの両方の受信機によって、送信信号を同時に受信/復調できるようになる。非コヒーレント復調を可能にするために、信号内のダブレットの位置も、情報ビットに従って変調される。送信される現在のビットがダブレットの位置を決定し、一方、先行する2ビットが、基準パルスの絶対位相と、ダブレットのデータパルスと基準パルスとの間の相対位相とを決定する。
[実施形態6]
これまでに説明された第4及び第5の実施形態では、再帰的変調を使用するので、パルス対内の位相差は現在の入力ビットに依存しない。代わりに、パルス対内の位相差は、状態遷移のみに依存する。これは、再帰的差動コヒーレントTR受信機においてトレリス復号が必要とされるという印象を与えるかもしれない。これは、第4及び第5の実施形態に対して記載された選択肢であるが、簡単な差動コヒーレントTR受信機で構成が複雑になることは望ましくないことがある。しかしながら、これらの実施形態の2つの状態トレリス、たとえばトレリス1600又は1800を検討すると、系列に基づく検出器を必要としない、より簡単な、シンボル単位で検出する手順を実施できることがわかる。すなわち、シンボル検出では、図15bに示されるMLSD1557は不要である。
これまでに説明された第4及び第5の実施形態では、再帰的変調を使用するので、パルス対内の位相差は現在の入力ビットに依存しない。代わりに、パルス対内の位相差は、状態遷移のみに依存する。これは、再帰的差動コヒーレントTR受信機においてトレリス復号が必要とされるという印象を与えるかもしれない。これは、第4及び第5の実施形態に対して記載された選択肢であるが、簡単な差動コヒーレントTR受信機で構成が複雑になることは望ましくないことがある。しかしながら、これらの実施形態の2つの状態トレリス、たとえばトレリス1600又は1800を検討すると、系列に基づく検出器を必要としない、より簡単な、シンボル単位で検出する手順を実施できることがわかる。すなわち、シンボル検出では、図15bに示されるMLSD1557は不要である。
図19は、第6の実施形態の検出手順を例示する、トレリス1600に基づくトレリス図である。一般性を失うことなく、トレリス1600が常に状態「0」で開始するものと仮定することができる。時刻「i=2」において、状態「0」に入る2つのブランチを見ると、パルス対間の位相差は同じである。それは、時刻「i=1」までのパス選択が、そのステップにおいて検出された位相差のみに基づくことを意味する。時刻「i=2」において状態「1」に入るブランチを見る場合も状況は同じである。したがって、パス記憶又はトレースバックを復号する必要はない。時刻「i=1」において、位相差が0度又は180度であることがわかっている限り、送信ビットを「0」又は「1」として復調することができ、その状態は「0」又は「1」に変化する。「i=1」における状態がわかった後に、次のビットを復調するために同じ手順が適用され、それ以降も同じである。その復調は、受信パルス対の位相差に加えて、トレリス状態に依存するが、復調誤りは伝播しない。時刻「i=1」における状態を参照されたい。どの状態で判定される場合でも、180度の位相差が検出される結果として、時刻「i=2」では常に状態「1」になる。表Eはその組み合わせを示す。
こうして、図15に示される送信機からの信号を、図15bに示される受信機に類似の差動コヒーレント受信機で復調することができるが、相関器1425の出力とビット判定デバイス1428との間にMLSD1557は介在しない。
[実施形態7]
或るシステムにおいて差動コヒーレントTRシグナリングが望まれないことがあっても、同じシステム中にコヒーレントエネルギー検出及び非コヒーレントエネルギー検出があるのは依然として望ましい場合がある。この場合、ダブレット間の位相差を無視し、ダブレットの位置及びダブレットの絶対位相に関する変調情報だけを考慮することを選択することができる。実際には、もはや、ダブレットの系列から成る信号は不要であり、時間ホッピングした(且つ任意選択的に極性ホッピングした)パルスに関するあらゆる系列を考えることができる。パルスの位置及び位相を変調することができる能力を保持する限り、コヒーレント受信及び非コヒーレント受信を可能にすることができる。シンボル毎に複数のパルスが用いられるとき、シンボルインターバル全体が複数の位置に分割され、全てのパルスが1つの位置の中に置かれる。別法では、各シンボル内のフレームを多数の位置に分割することができ、各パルスが対応するフレーム内の位置に置かれる。それゆえ、第1のインターバル内のパルスが0を表し、第2のインターバル内のパルスが1を表すBPPM変調を用いて、パルスの絶対位相と共に、データを変調することができる。さらに、変調前にシステマティック符号化を用いることによって、他の実施形態について記載される連接符号化法及び繰り返し復号法を用いることを可能にすることができる。
或るシステムにおいて差動コヒーレントTRシグナリングが望まれないことがあっても、同じシステム中にコヒーレントエネルギー検出及び非コヒーレントエネルギー検出があるのは依然として望ましい場合がある。この場合、ダブレット間の位相差を無視し、ダブレットの位置及びダブレットの絶対位相に関する変調情報だけを考慮することを選択することができる。実際には、もはや、ダブレットの系列から成る信号は不要であり、時間ホッピングした(且つ任意選択的に極性ホッピングした)パルスに関するあらゆる系列を考えることができる。パルスの位置及び位相を変調することができる能力を保持する限り、コヒーレント受信及び非コヒーレント受信を可能にすることができる。シンボル毎に複数のパルスが用いられるとき、シンボルインターバル全体が複数の位置に分割され、全てのパルスが1つの位置の中に置かれる。別法では、各シンボル内のフレームを多数の位置に分割することができ、各パルスが対応するフレーム内の位置に置かれる。それゆえ、第1のインターバル内のパルスが0を表し、第2のインターバル内のパルスが1を表すBPPM変調を用いて、パルスの絶対位相と共に、データを変調することができる。さらに、変調前にシステマティック符号化を用いることによって、他の実施形態について記載される連接符号化法及び繰り返し復号法を用いることを可能にすることができる。
これを果たすための1つのあり得る方法は、図15の送信機を変更することによって、図20に示される送信機を得ることである。任意選択的に、ハイブリッドコヒーレント/非コヒーレント送信機は、内部再帰的符号器1500に連結される、上述した外部FEC符号器1304を使用することを含む。この実施形態では、パルス位置符号器2010を介してパルス位置を符号化するために、システマティック出力1501が用いられる。BPSKシンボルマッパ512を介してパルス極性を符号化するために、再帰出力1502が用いられる。この結果として、図21に示されるトレリス2000が生成される。トレリス2000では、ブランチは現在のビットの値と、送信パルスの位置及び極性のベクトル表現とを付される。符号器1500及びトレリス2000に対応する入力及び出力の組み合わせが表Fに列挙される。
その信号は、非コヒーレントエネルギー検出器によって復号することができる。すなわち、図17bに示される受信機を変更することなく用いて、図20によって生成される信号を復調することができる。一方、繰り返し復号及びMLSD検出の利点は、図14aの受信機によるコヒーレント受信機によって達成することができ、その場合に、内部SISO復号器は、図21に示されるトレリス2000を用いる。記憶を用いる他の代替の変調フォーマットも、ここで説明されたのと同じようにして利用することができる。
当業者であれば、図20に示されるのと概ね同じようにして差動コヒーレント受信機及び非コヒーレント受信機によって同時に受信することができる波形を送信する送信機を想像及び実現することもできる。このようにして、内部符号器のシステマティック出力を用いて、基準パルスの位置及び位相の両方が変調され、一方、内部符号器の符号化された/冗長な出力が、基準パルスの位相に対するデータパルスの位相を変調する。
[実施形態8]
直列連接とは異なり、並列連接が、繰り返し復号で最適な性能を得るための別の方法を提供する。
直列連接とは異なり、並列連接が、繰り返し復号で最適な性能を得るための別の方法を提供する。
図22は、ターボ符号の符号器に類似であるが、符号化ステップが変調ステージに組み込まれることが異なる別の構造例を示す。ここでは、入力ビットが3つの方法で経路指定され、1つの経路は基準パルスのために用いられ、2つの経路は並列変調器2202及び2203に導かれるが、その2つの経路のうちの一方の経路はインターリービング2201を含む。プリプロセッサ510、1100又は1500によって実現される変調方式に類似の変調方式が、変調器2202及び2203のために用いられるとき、その変調出力は、速度が1/3の畳み込み符号器と考えることができる。ここで、送信機からのビット出力は、1つのシンボル内に組み込まれる。パルストリプレットが、1つの基準パルスと、2つのデータパルス、すなわち各変調器2202及び2203から1つずつのデータパルスとを含む。この実施形態の場合、差動コヒーレントTR受信機が依然として、ダイバーシティ利得をもってパルス差によって復号することができ、一方、コヒーレント受信機は、ターボ復号機において果たされるように、トレリス600又は1600によって繰返し復号することができる。すなわち、送信機は、システマティック符号ビット2211と、2つの符号化されたビット2212及び2213とを生成する。符号化されたビットを用いて、送信波形を構成するパルスの絶対位相が変調される。システマティックビットを用いて、送信波形内のパルスの位置が変調される。
図22aは、図22に示される送信機の具体例を示す。ここでは、図11のプリプロセッサ1100の代わりに、図22のプリプロセッサ200が用いられる。図12aに示されるタイプの受信機を用いて、情報を復調し、再生することができる。さらに、図14aに示されるコヒーレント受信機を用いて、この送信機からの信号を復調することもできる。受信側では、内部及び外部SISO符号器1401及び1402が、2つのRSC符号器2202及び2203の制約(トレリス)に従って動作するように変更される。
[追加の実施形態]
米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書に記載されるH−IR変調技法の別の観点では、変調前のビットのプリプロセッシングは、後にその出力がパルスの位相及び位置上にマッピングされることになる順方向誤り(畳み込み)訂正符号と理解することができる。第3〜第8の実施形態では、FEC符号化がシステマティック的であるという事実を利用して、少なくとも1つの送信波形パラメータ(位相、相対位相、位置)が無変更の現在のビットについての情報を搬送し、他の波形パラメータが先行するビットについての符号化された/冗長な情報を搬送するようにした。最も一般的なレベルでは、第3〜第8の実施形態は、FECと変調器/符号器(及び上述された他の技法)とを連結することによって、第1及び第2の実施形態のH−IR方式を改善する。符号器の異なる出力が、異なる波形パラメータ上に変調される。異なる波形パラメータとは、3つのパラメータ(すなわち、位相、相対位相及び位置)のうちの少なくとも2つである。第3〜第8の実施形態は、符号化ステージの出力が、3つの変調パラメータ(すなわち、位置、位相差及び絶対位相)のうちの少なくとも2つにマッピングされる、直列又は並列の連接符号を送信する任意の送信機を含むように一般化することができる。そのような送信機は、多数の受信機タイプによって同時に受信することができる特性を有する波形を送信することができるであろう。
米国特許出願第10/964918号明細書及び第11/074168号明細書に記載されるH−IR変調技法の別の観点では、変調前のビットのプリプロセッシングは、後にその出力がパルスの位相及び位置上にマッピングされることになる順方向誤り(畳み込み)訂正符号と理解することができる。第3〜第8の実施形態では、FEC符号化がシステマティック的であるという事実を利用して、少なくとも1つの送信波形パラメータ(位相、相対位相、位置)が無変更の現在のビットについての情報を搬送し、他の波形パラメータが先行するビットについての符号化された/冗長な情報を搬送するようにした。最も一般的なレベルでは、第3〜第8の実施形態は、FECと変調器/符号器(及び上述された他の技法)とを連結することによって、第1及び第2の実施形態のH−IR方式を改善する。符号器の異なる出力が、異なる波形パラメータ上に変調される。異なる波形パラメータとは、3つのパラメータ(すなわち、位相、相対位相及び位置)のうちの少なくとも2つである。第3〜第8の実施形態は、符号化ステージの出力が、3つの変調パラメータ(すなわち、位置、位相差及び絶対位相)のうちの少なくとも2つにマッピングされる、直列又は並列の連接符号を送信する任意の送信機を含むように一般化することができる。そのような送信機は、多数の受信機タイプによって同時に受信することができる特性を有する波形を送信することができるであろう。
第1〜第8の実施形態は、最新の超広帯域ハイブリッド−IRシステムの例であるが、それには限定されない。たとえば、上記の実施形態は、時間ホッピング系列が長さ1を有する(すなわち、シンボル当たり1フレームだけが送信されている)場合であっても用いることができ、且つ/又は、極性ホッピング系列だけが存在し、時間ホッピングが適用されない場合であっても用いることができる。さらに、BPSK及びBPPMの変調タイプが記載されるが、他の変調タイプも、本発明に適合させることができる(たとえば、QPSK、QAM等)。また、これまでの例の多くは、インターリーバ及びFEC符号器の使用を記載するが、これらのデバイスは任意選択である。当業者は、さらなる組み合わせに到達するように、実施形態1〜8において具現される概念をさらに様々に組み合わせることができることは理解されよう。また、本明細書において記載される送信機及び受信機は、ハードウエア、ソフトウエア又はそれらの組み合わせで実現することができる。また、これまでの説明の主な焦点は超広帯域通信に関連するが、本明細書において記載されるデバイス及び方法は、狭帯域通信にも適用することができる。
Claims (45)
- 送信機であって、
データストリームを符号化するように構成されると共に、出力を有するFEC符号器と、
前記FEC符号器の前記出力に接続される入力を有する変調器であって、前記入力は、符号化された入力ビット系列を受信するように構成される、変調器と
を備え、
前記変調器は、時間ホッピング系列に従ってダブレットの系列を送信するように構成され、
前記符号化された入力ビット系列の、先行するビットについての情報が、基準パルスの絶対位相として変調され、
現在のビットについての情報が、前記基準パルスとデータパルスとの間の相対位相として変調される、送信機。 - 前記FEC符号器と前記変調器との間に配置されるインターリーバをさらに備える、請求項1に記載の送信機。
- 前記変調器は、
入力と、
前記入力に接続されると共に、データ出力と基準パルス出力とを有するプリプロセッサと、
前記データ出力に接続される第1のBPSKシンボルマッパと、
前記基準パルス出力に接続される第2のBPSKシンボルマッパと、
前記第1のBPSKシンボルマッパに接続される第1の波形発生器と、
前記第2のBPSKシンボルマッパに接続される第2の波形発生器と、
前記第1の波形発生器及び前記第2の波形発生器にそれぞれ接続されると共に、加算された波形を出力するように構成される加算器と
を備える、請求項1に記載の送信機。 - 前記プリプロセッサは、非再帰的符号器を含む、請求項3に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項4に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項4に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項4に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 前記プリプロセッサは、再帰的符号器を含む、請求項3に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項8に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項8に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項8に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 前記入力を、前記第1のBPSKシンボルマッパへの入力、及び前記第2のBPSKシンボルマッパへの入力に接続するバイパス線をさらに備え、
前記ダブレットはパルスのトリプレットの一部である、請求項3に記載の送信機。 - 前記プリプロセッサは、非再帰的符号器を含む、請求項12に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項13に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項13に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項13に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 請求項13に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、非コヒーレント受信機。
- 前記プリプロセッサは、再帰的符号器を含む、請求項12に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項18に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項18に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項18に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 請求項18に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、非コヒーレント受信機。
- 前記変調器はさらに、極性ホッピング系列に従って前記ダブレットの系列を送信するように構成される、請求項1に記載の送信機。
- 前記FEC符号器は、
ブロック符号器、
線形ブロック符号器、及び
畳み込み符号器
のうちの1つを含む、請求項1に記載の送信機。 - 前記変調器は、
超広帯域変調器、
インパルス変調器、及び
狭帯域変調器
のうちの1つである、請求項1に記載の送信機。 - 送信機であって、
データストリームを符号化するように構成されると共に、出力を有するFEC符号器と、
前記FEC符号器の前記出力に接続される入力を有する変調器であって、前記入力は符号化された入力ビット系列を受け取るように構成される、変調器と
を備え、
前記変調器は、時間ホッピング系列に従って、基準信号及びデータ信号を含むダブレットの系列を送信するように構成され、
現在のビットについての情報がダブレットの位置として変調され、
先行する1ビットについての情報が基準信号の位相として変調され、一方、先行する少なくとも2ビットについての情報が、前記基準信号と前記データ信号との間の相対位相として変調されるか、又は、
前記入力ビット系列の先行するビット及び現在のビットについての情報が、前記基準信号の位相として変調される、送信機。 - 前記変調器はさらに、極性ホッピング系列に従って、前記ダブレットの系列を送信するように構成される、請求項26に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項26に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項26に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項26に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 請求項26に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、非コヒーレント受信機。
- 送信機であって、
前記送信機は、入力を有すると共に、データストリームを第1の符号化されたパルス系列及び第2の符号化されたパルス系列に符号化するように構成される、並列連接符号器を備え、
前記符号器は、
前記入力に直に接続される第1のRSC符号器と、
前記入力に直に接続されると共に、インターリーバ出力を有するインターリーバと、
前記インターリーバ出力に接続される第2のRSC符号器と
を備え、
前記送信機は、前記第1のRSC符号器及び前記第2のRSC符号器にそれぞれ接続される第1の変調器入力及び第2の変調器入力を有する変調器であって、前記変調器は、時間ホッピング系列に従って、トリプレットの系列を送信するように構成される、変調器を備え、
前記基準パルスについての情報が前記トリプレットの系列の位置として変調され、現在のビットについての情報が前記トリプレットの系列の絶対位相に変調される、送信機。 - 前記変調器は、
前記第1の変調器入力に接続される第1のBPSKシンボルマッパと、
前記第2の変調器入力に接続される第2のBPSKシンボルマッパと、
前記第1のBPSKシンボルマッパに接続される第1の波形発生器と、
前記第2のBPSKシンボルマッパに接続される第2の波形発生器と、
前記第1の波形発生器及び前記第2の波形発生器のそれぞれに接続されると共に、加算された波形を出力するように構成される加算器と
を備える、請求項32に記載の送信機。 - 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項32に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項32に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項32に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 請求項32に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、非コヒーレント受信機。
- 前記変調器は、極性ホッピング系列に従って前記トリプレットの系列を送信するようにさらに構成される、請求項32に記載の送信機。
- 波形を出力するように構成される送信機であって、
入力と、
前記入力に接続されると共に、複数の符号化ステージ出力を有する符号化ステージであって、第1の符号化ステージ出力のビットが、位置、位相差及び絶対位相から成るパラメータグループのうちの1つのパラメータにマッピングされ、第2の符号化ステージ出力のビットが、前記パラメータグループのうちの別のパラメータにマッピングされる、符号化ステージと、
前記複数の符号化ステージ出力に接続される入力を有する変調器であって、時間ホッピング系列に従って、パルスの系列を送信するように構成される、変調器と
を備え、
前記送信機は、前記波形が
コヒーレント受信機、
差動コヒーレント受信機、及び
非コヒーレント受信機から成るグループから選択される2つの受信機によって同時に復調することができるように、直列連接符号及び並列連接符号のうちの一方を送信するように構成される、送信機。 - 搬送波に埋め込まれる信号であって、請求項39に記載の送信機によって送信される信号。
- 請求項39に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、コヒーレント受信機。
- 請求項39に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、差動コヒーレント受信機。
- 請求項39に記載の送信機によって送信される信号を復調するように構成される、非コヒーレント受信機。
- 前記変調器は、極性ホッピング系列に従って前記パルスの系列を送信するようにさらに構成される、請求項39に記載の送信機。
- 搬送波に埋め込まれ、前記送信機によって送信される、信号であって、
前記信号は、時間ホッピング系列に従って変調されるパルスの系列を含み、
符号化された入力ビット系列の、先行するビットについての情報が、基準パルスの絶対位相として変調され、
現在のビットについての情報が、前記基準パルスとデータパルスとの間の相対位相として変調され、
前記符号化された入力ビット系列はFEC符号化されたデータストリームである、信号。
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