JP2009297419A - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作に熟練を要することなく孔の内周面を広範囲にわたって撮像することができる内視鏡を提供する。
【解決手段】内視鏡1は、円筒状の外殻2,3を有し、該外殻に全周にわたって軸方向に延びる透明な窓部3cが設けられた筐体と、筐体の内部に設けられた固体撮像素子27と、窓部を通して被写体光を集光する対物レンズ17を含み、固体撮像素子に結像する対物光学系と、対物光学系の少なくとも対物レンズを、筐体の軸まわりに回転させながら該軸に沿って移動させる駆動機構と、を備え、筐体の窓部に、対物レンズの回転角を示す指標Mが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は内視鏡に関する。
医療分野で消化管や子宮頸部などの管腔内の検診に、あるいは工業分野で細径の管内や狭い空洞の検査に内視鏡が用いられている。かかる用途の内視鏡として、管腔内、管内、空洞などの孔に挿入される可撓なチューブを備え、このチューブの先端部側面に対物レンズが設けられ、側方に視野が広がる側視型の内視鏡が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、チューブの先端部に全方位受光ユニットが設けられ、側方に全周にわたって視野が広がる内視鏡も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、近年では、医療分野で消化管の検診にカプセル型の内視鏡が用いられている。カプセル型の内視鏡は、撮像装置を内蔵し、消化管の蠕動運動によって消化管の内部を搬送されながら消化管の内部を撮像してゆく(例えば、特許文献3参照)。
特開平03−191944号公報 特開2003−279862号公報 特開平09−327447号公報
内視鏡の視野は比較的狭く、孔の内周面を広範囲にわたって観察するためには視野を移動させる必要がある。孔にチューブを挿入する内視鏡においては、チューブの挿抜や捻転により視野を移動させることになるが、その操作には熟練を要する。そのため、例えば検診で被検者自らが操作することは現実的ではなく、操作は医師に委ねることになる。しかしながら、例えば子宮頸部の検診では、医師に体を見られることに対する抵抗感があり、検診の普及を阻む要因となっていた。
一方、カプセル型の内視鏡は、消化管の蠕動運動により消化管の内部を搬送される。そのため、視野を移動するための操作を要しないが、蠕動運動がない被検体には用いることができない。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、操作に熟練を要することなく孔の内周面を広範囲にわたって撮像することができる内視鏡を提供することを目的としている。
本発明の内視鏡は、円筒状の外殻を有し、該外殻に全周にわたって軸方向に延びる透明な窓部が設けられた筐体と、前記筐体の内部に設けられた固体撮像素子と、前記窓部を通して被写体光を集光する対物レンズを含み、前記固体撮像素子に結像する対物光学系と、前記対物光学系の少なくとも前記対物レンズを、前記筐体の軸まわりに回転させながら該軸に沿って移動させる駆動機構と、を備え、前記筐体の窓部に、前記対物レンズの回転角を示す指標が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の内視鏡は、前記指標が、前記筐体の軸と平行な線であることを特徴とする。
また、本発明の内視鏡は、前記線が、破線であることを特徴とする。
また、本発明の内視鏡は、前記破線のピッチが前記対物レンズの1回転あたりの軸方向変位量に等しいことを特徴とする。
本発明の内視鏡は、駆動機構により筐体内部で対物レンズが筐体の軸周りに回転されながら軸に沿って移動され、それに伴って視野が移動する。そのため、内視鏡全体を挿抜や捻転させる必要がなくなり、操作に熟練を要することなく孔の内周面を全方位について軸方向に広範囲にわたって撮像することができる。
そこで、例えば子宮頸部の検診に用いる場合に、被検者自ら内視鏡を装着して検診を受けることができる。それにより、医師に体を見られることの抵抗感を払拭し、なおかつ手軽に操作ができて、検診の普及に寄与することができる。
そして、撮像された画像には、対物レンズの回転角を示す指標が収められる。それにより、撮像された画像と撮像部位との対応を容易に且つ確実にとることができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子内視鏡の外観斜視図である。本実施形態の電子内視鏡は、側視型ということができ、また、硬性型である。この電子内視鏡1は、外殻となる本体部2及び透明カプセル部3を有した筐体と、この筐体の内部に収納される移動レンズ枠部4及び後述の撮像駆動ユニット部5(図2参照)とを備えている。
図2は、電子内視鏡1の分解斜視図であり、図3は、電子内視鏡1の縦断面図である。
本体部2は、樹脂材などで有底円筒形に形成されて成り、底部(図2の下側)2aには筒状の電池収納部2bが設けられ、電源電池11が装着された後に電池収納部2bは電池蓋12によって気密に閉塞される様になっている。
また、底部2aには、図示する例では樹脂製の2本のチューブ13,14が外部に対して突設固定され、このチューブ13,14を持って操作することで、電子内視鏡1の全体を、被検体の孔から引き出すことが可能になっている。また、チューブ13,14内に、配線を挿通して電子内視鏡1を使用する場合もある。
そして、2本のチューブ13、14の間に樹脂製の硬質の把持板15が架け渡されている。これら2本のチューブ13、14および把持板15は、筐体の軸まわりに該筐体を回転させるための操作部を構成している。2本のチューブ13、14は筐体の軸に関して略対称に設けられており、チューブ13、14を互いに撚り合わせるように把持板15を捻ることで、チューブ13、14を介して筐体の軸まわりのトルクを該筐体に作用させることができる。尚、本発明において、操作部の構成は、筐体の軸まわりのトルクを該筐体に作用させることができるものであればよい。
本体部2の内周面には、本体部2の軸を中心とする精密な雌ネジ2cが刻設されており、雄ネジが形成された部材(移動レンズ枠部)4が螺合し回転することで、該部材4は、軸方向に進退する様になっている。
透明カプセル部(窓部)3は、硬質の透明樹脂で成形された円筒体でなり、一端側(先端側)は半球状に成形され、この半球部3aと反対側の開口端部3bと、本体部2の開口端部2dとが整合して接着固定される。図示する例では、カプセル部3全体が透明樹脂で形成されているが、円筒部3cが透明であればよく、半球部3aは、不透明であってもよい。また、半球部3aと円筒部3cとを同一の材料で一体形成せずに別体で形成し一体に接合する構造でもよい。なお、透明樹脂は、例えば赤外光等の特定の波長の光に対して透明であればよく、必ずしも可視光に対して透明でなくてもよい。
半球部3aを図示するより更に小径に形成し、透明カプセル部3の円筒体3cの先端部をテーパ形状に絞ってから滑らかに半球部3aに連設する様に構成しても良い。この様にすると、より小さな孔にも透明カプセル部3の先端部を案内し挿入し易くなる。本実施形態の場合、透明カプセル部3の円筒部3c外径と本体部2の外径とを同一寸法にしているため、両者間に段差は生じない。
移動レンズ枠部4は、樹脂材を円盤状に形成した対物レンズ搭載部4aと、該対物レンズ搭載部4aと略同径の円筒状部材4bとを備え、円筒状部材4bの上部(電子内視鏡1の先端方向)開口端に対物レンズ搭載部4aが一体となるように接着固定され、該開口端が閉塞される。対物レンズ搭載部4aの外径は、透明カプセル部3の内径より若干小径に形成され、対物レンズ搭載部4aが透明カプセル部3内でガタツキなくスムースに移動できるようになっている。
円筒状部材4bの外周面には、本体部2の内周面に刻設された雌ネジ2cに螺合する精密な雄ネジ4cが、円筒状部材4bの軸方向全長に渡って刻設されており、また、円筒状部材4bの内周面には内歯歯車4dが形成されている。この内歯歯車4dは、軸に平行な歯で且つ円筒状部材4bの軸方向全長に渡る歯が周方向に等間隔に形成されてなる。
対物レンズ搭載部4aの中心軸部分には、上端方向(電子内視鏡1の先端方向)に底部を有する円柱孔4eが穿孔されており、この円柱孔4e内に、対物ミラー16が収納されている。対物ミラー16は円柱状ガラス体を斜め45度で切断した形状を持ち、この斜め45度の切断面に、反射膜が製膜されている。
対物レンズ搭載部4aには、円盤状部材の半径方向に直状に延びる撮像用の撮像孔4fが穿孔され、撮像孔4fの一端は対物レンズ搭載部4aの外周側面に開口され、この開口部に凹レンズでなる対物レンズ17が設けられる。撮像孔4fの他端は円柱孔4eに開口しており、透明カプセル部3を透過し、対物レンズ17を通して孔4f内に入射した被写体光は、平行光束として進み、対物ミラー16の上記斜め45度の反射面で反射し、平行光束のまま円筒状部材4bの中心軸に沿って進む様になっている。
尚、図3では、撮像孔4f内及び上記の平行光束を明示するために、平行光束の向こう側に見える内歯歯車4dの歯の図示は省略しており、平行光束を白抜き部分で示している。
撮像駆動ユニット部5は、本体部2の底部2aに設けられている電池収納部2bの周壁部を支柱として、図示しないステー部材を用い本体部2の内部に固定設置される。撮像駆動ユニット部5は、図示する例では3枚の基板21,22,23を備える。
最下層(底部2a側)の基板21にはステッピングモータのドライバ回路等を含む制御ユニット25が設けられ、中層の基板22には撮像画像データを格納する画像メモリ26が設けられ、上層の基板23は、CCD型イメージセンサやCMOS型イメージセンサ等の固体撮像素子27と、ステッピングモータ28が設置される。
基板23の中心部には、円筒状に形成されたレンズホルダ29が設けられ、この内部に固体撮像素子27が収納される。そして、レンズホルダ29の上端開口部に集光レンズ30が設置され、中心軸に沿って入射して来る上記の平行光束(被写体光)が、固体撮像素子27の受光面に集光レンズ30によって結像される。即ち、対物レンズ17、対物ミラー16、および集光レンズ30により対物光学系が構成されている。
集光レンズ30に入射する平行光束の、集光レンズ30の直前部分に、平行光束の光軸(=円筒状部材4bの中心軸)に対し斜め45度に傾斜して置かれたハーフミラー31が設けられる。そして、ハーフミラー31に対し照明光が平行光束となるように集光する照明レンズ32と、照明光を発光するLED33とが設けられる。ハーフミラー31、照明レンズ32、LED33は、基板23に固定される。
基板23の周辺部にはステッピングモータ28が固設され、このステッピングモータ28の回転軸にモータギア(平歯車)36が取り付けられる。ステッピングモータ28の回転軸は円筒状部材4bの中心軸(=平行光束の光軸)と平行に設けられており、モータギア36には平歯車のアイドルギア37が噛合される。
アイドルギア37の回転軸は基板23に対して垂直に回転自在に軸支されており、アイドルギア37の歯数はモータギア36の歯数より多くなっている。このため、ステッピングモータ28の回転速度は減速されてアイドルギア37に伝達される。アイドルギア37は、円筒状部材4bの内周面に設けられた内歯歯車4dに噛合される。
ステッピングモータ28が回転すると、アイドルギア37が回転し、これに伴って円筒状部材4bが回転する。円筒状部材4bが回転すると、その回転方向により、移動レンズ枠部4の円筒状部材4bが、本体部2の内部に螺入し或いは内部から螺出することになり、軸方向に進退する。
この電子内視鏡1には、図示しない電源スイッチが設けられ、この電源スイッチが投入されると、電源電池11からの電力が図示しない配線を通して撮像駆動ユニット部5の各構成部に供給され、撮像動作,駆動動作が後述するように行われる。
電源スイッチは、例えば、本体部2の底部2aに設けられ、手操作スイッチがオンオフされる構成としても良い。あるいは、本体部2に磁力に応動するスイッチ端子を内蔵させ、電子内視鏡1の外部から、磁石を近づけたり離したりすることで、このスイッチ端子をオンオフ操作する構成としても良い。
図4は、撮像駆動ユニット部5の機能ブロック図である。システム全体を統括制御するCPU41には、制御プログラムが格納されると共にワークメモリとしても動作する制御メモリ42と、図3で説明した基板22に設けられる画像メモリ26と、LED33を駆動するLED駆動回路43と、撮像素子27を駆動する撮像素子ドライバ44と、ステッピングモータ28を駆動するモータドライバ45に駆動パルスを供給するパルス発生器46とが接続される。
電源スイッチ47が投入されると、電源電池11から各部に電力が供給されて動作を開始し、モータ28が回転駆動される。これにより、移動レンズ枠部4は、電子内視鏡1の内部で回転し、且つ軸方向に進退する。また、LED33からの発光光が照明レンズ32で平行光に集光され、この平行光がハーフミラー32により対物ミラー16の方向に反射され、対物ミラー16で反射した平行光が対物レンズ17を通して被写体方向に照射され、照明光となる。
被写体からの反射光は対物レンズ17を通して電子内視鏡1内に取り込まれ、対物ミラー16で反射した被写体の光像は、平行光束のまま集光レンズ30まで進み、この集光レンズ30によって撮像素子27の受光面上に結像される。
撮像素子27で撮像された被写体の撮像信号は、CPU41に取り込まれて画像処理され、例えばJPEG画像データとして画像メモリ26に格納される。
図5は、制御メモリ42に格納されている制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。電源スイッチ47が投入されると、この制御プログラムが立ち上げられ、先ず、ステッピングモータ28が原点側に駆動される(ステップS1)。原点側とは、例えば図3に示す状態すなわち対物レンズ17の位置が電子内視鏡1の先端側となる方向である。
本実施形態では、コスト削減のために、ステッピングモータ28が原点に達したか否かを検出するセンサを設けていないので、次のステップS2で、所定時間を計数するタイマがカウントアップしたか否かを判定し、所定時間が経過しない間はステップS1を繰り返し実行する。原点に達したことを検出するセンサを設けていれば、このセンサの原点検出までステップS1を繰り返し実行すれば良い。
所定時間とは、ステッピングモータ28が原点に達するに要する一番長い時間とすれば良い。例えば、図7に示す状態は、移動レンズ枠部4が回転して最下位位置まで移動した状態を示しており、この状態から、ステッピングモータ28の回転によって移動レンズ枠部4が回転して図3に示す原点位置(移動レンズ枠部4が半球部3aの内周面に当接しそれ以上その方向に移動できない位置)に達するまでの時間とすれば良い。
これにより、移動レンズ枠部4が、図3の状態と図7の状態(円筒状部材4bの下端部が本体部2aの底部2aに当接する状態)との間のいずれの中間位置の状態であっても、ステッピングモータ28を原点位置方向に所定時間だけ駆動すれば、必ず、対物レンズ17は原点位置となる。
タイマが所定時間を計数した場合には、ステップS2からステップS3に進み、後述するカウンタの内容を0クリアする。そして、ステップS4に進み、撮像処理を行う。撮像処理とは、LED33を点灯して対物レンズ17から照明光を照射し、被写体から反射した光を対物レンズ17から電子内視鏡1内に取り込み、撮像素子27の受光面に被写体からの入射光を結像させる。
そして、CPU41は、撮像素子ドライバ44を介して撮像素子27を駆動し、撮像素子27から得られた被写体の撮像信号を撮像素子27から取り込み、画像処理して画像メモリ26に格納する。
次のステップS5では、指定パルス数だけステッピングモータ28を駆動し、次のステップS6ではカウンタの計数値にこの指定パルス数だけ加算し、次のステップS7では、カウンタの合計計数値を指定数を比較する。
そして、カウンタの合計計数値が指定数に達していない場合には、ステップS7からステップS4に戻って撮像処理を行い、以後、ステップS4〜S7の処理ループを繰り返し実行する。カウンタの合計計数値が指定数達したときは、この図5の処理を終了する。
図8は、図5のステップS4を繰り返し実行するときの対物レンズ17の撮像視野の移動を例示する図である。原点位置で行う初回の撮像処理では、図8の「No.001」で示す視野の被写体画像を撮像素子27から取得する。
この視野「No.001」の被写体画像を撮像した後には、ステップS5で指定パルス数のステッピングモータ28の駆動が行われるため、円筒状部材4bは指定パルス数だけ回転する。これにより、円筒状部材4bは本体部2内に螺入して引っ込むことになり、次の視野は、図8の「No.002」となり、この視野の被写体画像を撮像し、画像データを画像メモリ26に蓄積することになる。
以後、視野をNo.003→No.004→No.005……と移動させて撮像処理と画像データのメモリ26への蓄積を繰り返す。図6は、図3の状態に比較して、移動レンズ枠部4を透明カプセル3内で半周させた状態を示している。移動レンズ枠部4が透明カプセル部3内で原点位置から一周(一回転)し終わったときの撮像視野は図8のNo.011となり、二周(二回転)し終わったときの撮像視野は図8のNo.021となる。
また、図7は、円筒状部材4bの下端が本体部2の底部2aに当接しそれ以上その方向に移動できない状態を示しており、図7に示す状態に達したとき、撮影処理(ステップS4)を繰り返す処理ループの終了となる。即ち、図5のステップS7で用いる「指定数」は、原点位置から図7の状態に達するまでの合計パルス数である。
図8に例示した個々の撮像視野の移動例では、回転体となる移動レンズ枠部4の回転方向で、隣接する撮像視野同士の左右の端部が接する様に、あるいは若干重なる様に、図5のステップS5の指定パルス数が設定されている。また、本体部2の内周面と円筒状部材4bの外周面に設けられた螺条のピッチは、回転軸方向に隣接する撮像視野同士の上下の端部が接する様に、あるいは若干重なる様に設計されている。
これにより、観察対象となる円筒状の被写体内周面の視野全域の状態を、漏れなく撮像し画像データとして取得することが可能となる。勿論、個々の撮像視野が大きく重なる様に、ステッピングモータのパルス数を設定したり螺旋2c,4cのピッチを設計しても良いことはいうまでもない。
電子内視鏡1による撮像が終了した後は、図4の画像メモリ26内の蓄積データを外部に読み出すことになる。この読み出しは、無線を用いて行っても良く、また、図1に示すチューブ13,14内に挿通した配線を用いて読み出しても良い。あるいは、画像メモリ26を電子内視鏡1から取り出し可能に設けておき、取り出した画像メモリ26を別置のパーソナルコンピュータで読むようにしても良い。
読み出された画像データに疾患あるいは傷などの異常が認められる場合、当該画像データが撮像された部位が特定される必要がある。そこで、チューブ13,14および把持板15で構成される操作部を操作して、撮像に際し、被検体の孔に対する内視鏡1の筐体の軸まわりの該筐体の姿勢角を所定の角度に設定しておく。
例えば、移動レンズ枠部4が図3に示す原点位置にある状態で、内視鏡1の視野は2本のチューブ13、14の並びに沿って一方のチューブ13側に向けられている。そこで、図9に示すように、被検体の孔の開口縁に任意に設定される基準点Pと筐体の軸Oとを結ぶ線分L1、軸Oとチューブ13とを結ぶ線分L2として、線分L1と線分L2とのなす角(姿勢角)θを所定の角度に設定しておく。この姿勢角θ、画像データの撮像順、そして所定の撮像間隔での軸方向および周方向への視野の変位量から、画像データが撮像された部位が特定される。
上記の周方向への視野の変位量、換言すれば対物レンズ17を保持した移動レンズ枠部4の回転角は、画像データが撮像されるまでにステッピングモータ28に供給された累積パルス数からも判断可能であるが、本実施形態の内視鏡1では、移動レンズ枠部4の回転角を示す指標を透明カプセル部3に設け、移動レンズ枠部4の回転角の情報を画像データに埋め込んでいる。
図1および図2を参照して、透明カプセル部3には、移動レンズ枠部4の回転角の指標Mとして筐体の軸と平行に延びる線が、例えば印刷され、あるいは溝として刻まれるなどして設けられている。線Mを収める所定の視野において、線Mは被写体の上に重なって撮像される。図8において、例えば視野「No.001」に線Mが収められている場合に、線Mは、移動レンズ枠部4が1回転する毎の視野「No.011」、「No.021」、「No.031」、・・・に収められ、それらの視野で撮像された画像には、それぞれ線Mが含まれる。それらの画像により、移動レンズ枠部4が何回転したかを、すなわち移動レンズ枠部4の回転角を、容易に且つ確実に判断することができる。尚、軸方向への視野の変位量は、移動レンズ枠部4の回転角および螺旋2c,4cのピッチにより判断することができる。
透明カプセル部3に設けられる線Mは、破線であることが好ましい。それによれば、線Mにより遮られる視野を小さくすることができる。線Mを破線とする場合には、破線のピッチ(1つの線部分および隣接する1つの空白部分の合計の長さ)が移動レンズ枠部4の一回転あたりの軸方向変位量に等しいことが好ましい。それによれば、移動レンズ枠部4が1回転する毎の各視野に線Mの線部分が収められる。また、線Mを破線とする場合に、好ましくは図10に示すように、視野内での線Mの線部分の長さXが、視野の軸方向長さYの半分以下とするようにする。
尚、移動レンズ枠部4の回転角の指標は、上述した線Mに限定されるものではない。軸方向に整列して設けられた点群であってよいし、移動レンズ枠部4の回転角を直接に示す数字などであってもよい。
図11は、図4の撮像駆動ユニット部5の別実施形態に係る機能ブロック図である。図4の実施形態との違いは、撮像画像データを外部モニタに送り、外部モニタで撮像画像をオンラインで観察できるようにし、更に、外部から操作指示を入力できる様にした点だけである。
この実施形態の場合、CPU41は、画像処理を行うことなく、撮像素子27から取得した撮像信号をそのまま外部のビデオプロセッサに送り、ビデオプロセッサが画像処理した被写体画像を外部モニタに表示する構成としても良い。外部のビデオプロセッサや外部モニタとCPU41との間の通信は、有線でも無線でも良い。有線で通信を行う場合には、配線中に電源線を入れることで、外部電源を利用することも可能となる。
また、制御プログラムとして、図5の制御プログラムの他に、外部からの操作指示に従って、例えば対物レンズ17の視野位置を、図8の任意の撮像視野位置に移動させる制御プログラムを搭載するのが良い。
尚、上述した実施形態では、移動レンズ枠部4の回転駆動をステッピングモータ28で行ったが、ステッピングモータでなくても、回転角や回転長さを精度良く制御できるモータであれば良いことはいうまでもない。
次に、上述した実施形態に係る電子内視鏡1の好適な使用例について説明する。
(i)子宮内視鏡としての使用例:
近年、女性が罹患する子宮頸ガンの若年齢化が進んでいるが、子宮頸ガンは発見が早ければ部分摘出で大事に至らないため、早期発見が重要である。しかし、女性の場合、自分の体を見られることに抵抗があり、検診人口が増えないという傾向がある。
上述した実施形態に係る電子内視鏡1は、その寸法形状を適切な大きさに設計しておけば、子宮頸ガンの検診に有効である。図1の電子内視鏡1を女性の膣腔内に挿入し、図8に示す一連の撮像視野位置が子宮頸部に達するように先端部(半球部3a)から電子内視鏡1を子宮頸部にまで挿入することで、子宮頸部の内周面の様子を洩れなく撮像することが可能となる。
例えば、診察室で電子内視鏡1を患者自身の手によって子宮頸部にまで挿入してもらい、医者は別室で挿入位置を指示したり撮像画像をオンラインでモニタ観察する様にすれば、検診人口を増やすことが可能となる。
また、上述した電子内視鏡1は、電源スイッチ47をオンにすれば図5で説明したように対物レンズ17の位置が自動的に原点位置に戻り且つ撮像処理が自動的に行われるため、この電子内視鏡1を患者に貸し出し、患者自身が自宅で自身の子宮頸部の画像を撮像することが可能となる。医者は、電子内視鏡1を回収し、画像メモリ26内の撮像画像データを調べることで、診断が可能となる。
(ii)大腸用,直腸用の内視鏡としての使用例:
大腸や直腸の検診を行う場合、従来は、先端部に撮像素子が搭載された内視鏡で観察するため、患部を斜め上方向からしか観察できないという問題がある。しかし、上述した実施形態の電子内視鏡1を患部位置まで挿入し、撮像を行えば、患部を垂直上方位置から観察することが可能となり、より詳細に観察ができ、精度の高い診断が可能となる。
(iii)工業用内視鏡としての使用例:
例えば、細い配管内の微細なキズを観察する様な工業用の内視鏡として上述した実施形態の電子内視鏡1を用いることができる。観察対象となる孔や隙間の開口の大きさや挿入する深さに応じた寸法形状の内視鏡1を用意する。上記したように、キズ等に対して孔の内周面に対して垂直上方から観察できるため、より詳細な観察が可能となる。また、一度挿入すれば、広い範囲(移動レンズ枠部4の軸方向の移動可能長さにおける全周囲の範囲)の観察が可能となり、小さなキズなどの見逃し率も低下する。
本発明に係る電子内視鏡は、広い範囲の画像を詳細に撮像することが可能となり、また、患部や傷などに対して垂直上方から観察することが可能となるため、より精度の高い診断を行うことができ、医療用内視鏡,工業用内視鏡として有用である。
本発明に係る電子内視鏡の一実施形態の全体の外観斜視図である。 図1に示す電子内視鏡の分解斜視図である。 図1に示す電子内視鏡の縦断面図である。 図1に示す電子内視鏡に搭載する制御ユニットの機能ブロック図である。 図4に示すCPUが実行する制御プログラムの処理手順を示すフローチャートである。 図3に示す状態から移動レンズ枠部が半周した状態を示す縦断面図である。 図6に示す移動レンズ枠部が撮像終了位置まで下動した状態を示す縦断面図である。 図3に示す対物レンズの撮像視野の移動の様子を示す図である。 図1の電子内視鏡を用いた撮像方法を説明するための平面図である。 視野と、そこに収められた指標との関係を説明するための模式図である。 図4に代わる実施形態に係る制御ユニットの機能ブロック図である。
符号の説明
1 電子内視鏡
2 本体部(筐体)
2a 底部
2b 電池収納部
2c 内周面に設けた雌ネジ
3 透明カプセル部(筐体)
3a 先端の半球部
3c 円筒部
4 移動レンズ枠部(回転体)
4a 円盤状の対物レンズ搭載部
4b 円筒状部材
4c 外周面に設けた雄ネジ
4d 内歯歯車
4f 撮像孔
5 撮像駆動ユニット部
11 電源電池
12 電池蓋
13,14 チューブ(操作部)
15 把持板(操作部)
16 対物ミラー
17 対物レンズ
21,22,23 基板
26 画像用メモリ
27 固体撮像素子
28 ステッピングモータ
29 レンズホルダ
30 集光レンズ
31 ハーフミラー
32 照明レンズ
33 LED(発光体)
36 モータギア
37 アイドルギア
41 制御装置(CPU)
47 電源スイッチ
M 指標

Claims (4)

  1. 円筒状の外殻を有し、該外殻に全周にわたって軸方向に延びる透明な窓部が設けられた筐体と、
    前記筐体の内部に設けられた固体撮像素子と、
    前記窓部を通して被写体光を集光する対物レンズを含み、前記固体撮像素子に結像する対物光学系と、
    前記対物光学系の少なくとも前記対物レンズを、前記筐体の軸まわりに回転させながら該軸に沿って移動させる駆動機構と、
    を備え、
    前記筐体の窓部に、前記対物レンズの回転角を示す指標が設けられていることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記指標が、前記筐体の軸と平行な線であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記線が、破線であることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記破線のピッチが前記対物レンズの1回転あたりの軸方向変位量に等しいことを特徴とする請求項3に記載の内視鏡。
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