JP2009264924A - メタリック色の評価方法及び評価装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多角度測色によるメタリック色の基準色との近似度を明確に判断できる、メタリック色の評価方法及びその評価装置を提供する。
【解決手段】メタリック色を呈する被測定体について、2以上の角度条件の中に、近似領域と非近似領域との間に、色差ΔE1*によって基準色に対して近似しているか近似していないか判断できないグレーゾーンをもつグレー角度条件が存在する場合に、グレー角度条件を含む2つの角度条件間での色の変化度ΔE2*をもとめ、色の変化度ΔE2*が、所定の基準領域に属するか否かを判断する。
【選択図】図5

Description

本発明は、多角度測色計を用いるメタリック色の評価方法及び評価装置に関する。
たとえば、自動車のように、見る角度によって異なる色に見えるメタリック色を呈する製品では、色管理のために、複数の角度で測色する多角度測色計が用いられている。多角度測色計は、被測色体に対して、2以上の角度条件で色差(E*)を測色するものである。
色差(E*)は、1976年にCIE(国際照明委員会)が推奨した色空間で、CIE1976(L*a*b*)表色系と呼ばれ、日本工業規格ではJISZ8729に規定されている。L*a*b*表色系の色空間の中における2色間の色差(ΔE*)は、色空間に存在する2色間の距離を意味する。
L*a*b*表色系では、各角度毎の基準色に対する被測定体の色の近似度は、ΔL*(明度差)、Δa*(赤差)、Δb*(黄差)、及びΔE*(色差)で表される。ΔE*は、ΔL*、Δa*、Δb*の各値の2乗の和の平方根(=SQRT((ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)))で求められる。
そして、測定された色差(ΔE*)について、各角度毎に、基準色と同じ色であると視認される近似範囲であるか、基準色と異なる色であると視認される非近似範囲であるかを判断する。測定された色差(ΔE*)が近似領域に属する場合には近似品と判定し、非近似領域に属する場合には非近似品と判定していた。
かかる判定を用いてメタリック色の評価を行う技術が、特許文献1〜3には開示されている。特許文献1では、塗色サンプルを変角分光光度計で基準塗色データを生成し、このデータをローカルサイトの色計測装置の特性に合わせて変換して装置適応塗色データを得、前記色計測装置で製品を測定して製品色計測データを出力し、これら両データを比較し、製品の色が塗色サンプルと一致するか否かを判断する。特許文献2では、多角度測色計を用い、2以上の角度条件においてメタリック色を有する基準色の色終点許容範囲を予め設定しておき、調色塗料の塗装板の色測定値と比較し、調色した塗料の調色終点の判断を行う。特許文献3では、メタリック色の近似値を高速計算し、且つ計算した近似値を塗色のコンピュータグラフィックをモニター上に表示し、特にカラーデザインに好都合の近似値を表示する。
特開2003−35598号公報 特開2001−318000号公報 特開2002−259398号公報
しかしながら、多角度測色計でメタリック色を測色する場合、近似領域として「基準色に近似して近似品(合格品)とするに十分な領域」、非近似領域として「基準色に近似しておらず非近似品(不合格品)とするに十分な領域」の設定は可能であったが、近似領域と非近似領域との間に近似品と非近似品とを区別する明確な境界の設定が難しく、グレーゾーンが残ってしまう。色差ΔE*がグレーゾーンに属する場合には、各角度毎の色差(ΔE*)のみに基づいて近似品か非近似品かの判断をすることが困難であった。
例えば、25°、45°、75°の3角度条件で測色する場合に、近似領域、非近似領域及びグレーゾーンは、経験上、表1のように設定されるとする。
表1に示すように、25°での色差(ΔE*)の近似領域は、2未満であり、2以上が非近似領域であるため、近似領域と非近似領域との区別が明確である。しかし、45°での色差(ΔE*)の近似領域は、1.5未満であり、2以上が非近似領域である。したがって、1.5以上2未満の領域が、近似品か非近似品かの区別ができないグレーゾーンとなる。また、75°の場合にも、1.0以上2.0未満の領域がグレーゾーンとなる。このように、45°と75°の角度条件の場合には、色差(ΔE*)だけでは、近似品か非近似品かの区別ができないグレーゾーンが存在していた。このグレーゾーンについては最終的には、熟練者の目で近似品か非近似品かを判断していた。このため、メタリック塗色の管理には、人間による高度に熟練した判断力が必要であった。
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、多角度測色によるメタリック色の基準色との近似度を明確に判断できる、メタリック色の評価方法及び評価装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に係る発明であるメタリック色の評価方法は、メタリック色を呈する被測定体の基準色に対する色の近似度を判断する判断基準として、2以上の角度条件毎に、前記基準色に対して近似していると視認される色差ΔE1*を含む近似領域と、前記基準色に対して近似していないと視認される色差ΔE1*を含む非近似領域とが設定され、前記2以上の角度条件の中に、前記近似領域と前記非近似領域との間に前記色差ΔE*によって前記基準色に対して近似しているか近似していないか判断できないグレーゾーンをもつグレー角度条件が存在する場合に、前記被測定体の前記メタリック色を評価する方法であって、前記被測定体の色を、多角度測色計を用いて、前記2以上の角度条件毎に前記基準色に対する色差ΔE1*を測色する測色工程と、前記被測定体の各角度条件毎の前記色差ΔE1*が、各角度条件毎に設定された前記色差ΔE1*の前記近似領域及び前記非近似領域、並びに前記グレーゾーンのうちのいずれに属するかを判断する第1判断工程と、前記被測定体の前記色差ΔE1*が、前記角度条件のいずれにおいても前記非近似領域に属していない場合であって、いずれかの前記グレー角度条件において前記グレーゾーンに属するときには、前記角度条件のうち前記グレー角度条件を含む複数の角度条件間での色の変化度ΔE2*をもとめる変化度算出工程と、前記色の変化度ΔE2*が、前記色の変化度ΔE2*が算出された前記複数の角度条件間毎に前記被測定体を前記基準色と見比べたときに前記被測定体が前記基準色に近似していると視認される所定の基準領域に属するか否かを判断する第2判断工程と、を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記変化度算出工程は、前記グレー角度条件の中の1つの第1角度条件と、前記多角度測色計で測色された前記2以上の角度条件のうち前記第1角度条件と隣り合う第2角度条件との間での前記色の変化度ΔE2*をもとめることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記色の変化度ΔE2*は、前記第1角度条件で測定されたΔL*(α)、Δa*(α)、Δb*(α)と、前記第2角度条件で測定されたΔL*(β)、Δa*(β)、Δb*(β)とを用いて、ΔE2*=SQRT((ΔL*(β)−ΔL*(α))+(Δa*(β)−Δa*(α))+(Δb*(β)−Δb*(α)))・・・(式1)の算出式によって求められることを特徴とする。
請求項4に係る発明であるメタリック色の評価装置は、メタリック色を呈する被測定体の基準色に対する色の近似度を判断する判断基準として、2以上の角度条件毎に、前記基準色に対して近似していると視認される色差ΔE1*を含む近似領域と、前記基準色に対して近似していないと視認される色差ΔE1*を含む非近似領域とが設定され、前記2以上の角度条件の中に、前記近似領域と前記非近似領域との間に前記色差ΔE*によって前記基準色に対して近似しているか近似していないか判断できないグレーゾーンをもつグレー角度条件が存在する場合に、前記被測定体の前記メタリック色を評価する装置であって、前記被測定体の色を、前記2以上の角度条件毎に前記基準色に対する色差ΔE1*を測色する多角度測色計と、前記被測定体の各角度条件毎の前記色差ΔE1*が、各角度条件毎に設定された前記色差ΔE1*の前記近似領域及び前記非近似領域、並びに前記グレーゾーンのうちのいずれに属するかを判断する第1判断手段と、前記被測定体の前記色差ΔE1*が、前記角度条件のいずれにおいても前記非近似領域に属していない場合であって、いずれかの前記グレー角度条件において前記グレーゾーンに属するときには、前記角度条件のうち前記グレー角度条件を含む複数の角度条件間での色の変化度ΔE2*をもとめる変化度算出手段と、前記色の変化度ΔE2*が、前記変化度ΔE2*が算出された前記複数の角度条件間毎に前記被測定体を前記基準色と見比べたときに前記被測定体が前記基準色に近似していると視認される所定の基準領域に属するか否かを判断する第2判断手段と、を有することを特徴とする。
前記請求項1に係るメタリック色の評価方法は、2つの被測定体が同じ色差ΔE1*であっても、目視での判断では異なった評価になる場合があるのは、なぜかということを鋭意探求した結果、想到し得たものである。基準色に対する被測定体の色差ΔE1*は、基準色に対する被測定体の色のΔL*(明度差)、Δa*(赤差)、Δb*(黄差)に基づいて算出される。そこで、本発明は、被測定体の2つの角度条件間でのΔL*、Δa*,Δb*の差が大きいほど、目視による判断で、被測定体の色が、基準色と異なって見えることに着目したものである。
基準色に対する色差ΔE1*が、同一の2つの被測定体A,Bを例にとって説明する。表2及び図1は、25°、45°及び75°での基準色S1、被測定体A,BのL*(明度)、a*(+:赤み、−:緑み),b*(+:黄み、−:青み)を示す。表3には、各角度条件毎の、基準色S1に対する被測定体A,BのΔL*、Δa*,Δb*、ΔE1*を示す。ΔL*は、被測定体A又はBのL*から基準色S1のL*を引いて求められる。Δa*は、被測定体A又はBのa*から基準色S1のa*を引いて求められる。Δb*は、被測定体A又はBのb*から基準色S1のb*を引いて求められる。ΔE1*は、各ΔL*、Δa*,Δb*の2乗の和の平方根(=SQRT((ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)))として求められる。なお、基準色及び被測定体A,Bは、説明簡略化のため、a*及びb*はなく、L*だけをもつ色とする。
表2、表3より知られるように、被測定体A,Bは、いずれも基準色S1に対する色差ΔE1*は互いに一致している。しかし、被測定体AのΔL*は、基準色S1に対して、45°では正方向に「2」、75°では正方向に「1」、それぞれずれている。したがって、45°及び75°の基準色に対するΔL*のずれの違いは、ΔL*(45°)−ΔL*(75°)=2−1=1となる。
一方、被測定体BのΔL*は、基準色に対して、45°では負方向に「2」、75°では正方向に「1」、それぞれずれている。したがって、45°及び75°の基準色に対するΔL*のずれの違いは、ΔL*(45°)−ΔL*(75°)=−2−1=−3となる。
すなわち、ΔL*については、被測定体Aよりも被測定体Bの方が、45°と75°との間の基準色に対するずれの違いが大きい。ゆえに、被測定体Bは、被測定体Aよりも、基準色とは異なった色に視認される。端的に表現すれば、「2角度間のΔL*の変化度」が大きいほど、基準色とは異なった色に視認される。
図1を用いて更に説明すると、被測定体Aの45°−75°間の線分は、基準色S1の45°―75°間の線分を上方に平行移動させた位置に配置されており、基準色S1の線分と傾斜角度が一致している。一方、被測定体Bの線分は、基準色S1の線分に対してクロスしており、傾斜角度が相違する。このため、被測定体Aよりも被測定体Bの方が、45°と75°との間での基準色S1に対する色の明度差(ΔL*)の違いが大きい。それゆえ、45°と75°とで見る角度を変えて基準色S1と比較したときに、被測定体Aよりも、被測定体Bの方が、基準色S1と異なって見える。
次に、図2を用いて、基準色S2、被測定体C,DのL*、a*、b*がいずれも「0」でない場合について説明する。図2に示す被測定体C,Dの、45°及び75°での基準色S2に対するΔE1*、即ち、各角度条件毎の被測定体C又はDと基準色S1との色空間上での距離は、45°及び75°で、いずれも一致しており、被測定体C,Dの75°でのΔL*、Δa*、Δb*のいずれも一致しているが、45°ではΔL*、Δa*、Δb*が異なっているとする。この場合、被測定体C,Dは、75°では色が一致していると視認されるが、45°では異なった色に視認される。そして、被測定体Dの45°−75°間の線分は、a*L*平面上(a*b*平面上又はb*L*平面上でも同様)で基準色S2の45°−75°間の線分とクロスしており、被測定体Cは、a*L*平面、a*b*平面及びb*L*平面のいずれの平面に対してもクロスしていない。このため、基準色S2に対する被測定体Dの45°−75°間の色の変化度ΔE2*は、基準色S2に対する被測定体Cの45°−75°間の色の変化度ΔE2*に比べて大きい。ゆえに、被測定体Dの方が、被測定体Cよりも基準色S2に対して異なった色に視認される。
また、図3に示すように、被測定体E,Fの基準色S2に対するΔE1*は、45°及び75°で、いずれも一致しており、被測定体E,Fの45°及び75°でのΔL*、Δa*、Δb*のいずれも一致していないとする。また、被測定体Fの45°−75°間の線分は、a*L*平面上(a*b*平面上又はb*L*平面上でも同様)で基準色S2の45°−75°間の線分とクロスしており、被測定体Eは、a*L*平面、a*b*平面及びb*L*平面のいずれの平面に対してもクロスしていないとする。この場合にも、基準色S2に対する被測定体Fの45°−75°間の色の変化度ΔE2*は、基準色S2に対する被測定体Eの45°−75°間の色の変化度ΔE2*に比べて大きい。したがって、45°と75°との間での基準色に対する色の変化度ΔE2*は、被測定体Eよりも被測定体Fの方が大きく、被測定体Fの方が異なった色に見える。
即ち、被測定体Fの線分は、基準色S2の線分に対してクロスしているため、基準色S2に対する色差ΔE1*が、被測定体Eの基準色S2に対する色差ΔE1*と同じか又は近似していても、L*a*b*表示系の色空間での45°と75°との基準色S2の位置に対する相対位置が、被測定体Eの線分よりも大きく変化している。それゆえ、被測定体Eよりも被測定体Fの方が、45°と75°との間での基準色S2に対する色の変化度(ΔE2*)の違いが大きい。それゆえ、45°と75°とで見る角度を変えて基準色と比較したときに、被測定体Eよりも、被測定体Fの方が、基準色S2と異なって見える。
このように、被測定体E、F(被測定体A,BとC,Dでも同じ)は、互いに各角度の基準色に対する色差ΔE1*は同じか近似しているが、各角度の基準色に対するΔL*、Δa*、Δb*が互いに異なるために、被測定体A,Bの基準色に対する色の近似度が相違する。上記の近似領域と非近似領域との間に、基準色と同じ色差ΔE1*であっても基準色に対する色の近似度が相違する領域、即ちグレーゾーンが存在し得ることがわかる。
したがって、測定された複数の角度条件のうちグレーゾ−ンをもつグレー角度条件を含む複数の角度条件間で色の変化度ΔE2*の差をもとめることにより、グレーゾーンに属するため近似か非近似かの判断が困難であった被測定体についても、基準色に対する近似度の差を明確にすることができる。
そして、次に、この基準色に対する近似度は、基準色と近似していると視認される所定の基準領域と比較される。所定の基準領域は、変化度ΔE2*が算出された複数の角度条件間毎に被測定体を基準色と見比べたときに、被測定体が基準色に近似していると視認される範囲である。色の変化度ΔE2*が、基準領域に属しない場合には、基準色に対して非近似であると判断され、基準領域に属する場合には近似していると判断される。
したがって、本発明によれば、従来、グレーゾーンに属する被測定体についても、基準色に対する近似度を判断することができ、色の近似性の判断を明確に行うことができる。ゆえに、従来のようにグレーゾーンに属する被測定体について、熟練者による目視による判断を行う必要がなく、労力削減を図ることができる。
前記請求項2に係る発明によれば、隣り合う第1、第2角度条件間で、基準色に対する色の変化度ΔE2*がもとめられる。測定された複数の角度条件の中で、隣り合う角度条件は、視る角度が互いに近い。このため、隣り合う角度条件間での色の変化度ΔE2*を求めることにより、角度を変えて見たときの基準色との色の違いを明確に評価することができる。
前記請求項3に係る発明によれば、2角度(α、β)間のΔL*の変化度を、=SQRT((ΔL*(β)−ΔL*(α))+(Δa*(β)−Δa*(α))+(Δb*(β)−Δb*(α)))の式(1)によってもとめている。図1及び表2,表3に示されたケースで説明すると、ΔL*については、被測定体Aよりも被測定体Bの方が、45°と75°との間の基準色S1に対する相対距離、即ち「色の変化度ΔE2*の違い」が大きい。この相対距離を表す算出式として、前記の式(1)が用いられる。前記式(1)によりもとめられる被測定体Aの色の変化度ΔE2*は「1」、被測定体Bでは「3」となる。したがって、被測定体Bの方が被測定体Aよりも色の変化度ΔE2*が大きく、基準色に対して近似していないと視認されることを、定量的に表すことができる。
このように、前記式(1)によれば、2角度間での色差ΔE1*の違いを定量的に扱うことができ、基準色に対する近似性を更に明確に判断することができる。
前記請求項4に係る発明によれば、変化度算出手段によって、基準色に対する色差ΔE1*が、色の近似度の判断が困難なグレーゾーンに属する被測定体について、新たに2角度間の色の変化度ΔE2*をもとめている。そして、第2判断手段において、変化度ΔE2*の基準領域を設定して、この基準領域に被測定体の変化度ΔE2*が属するか否かを判断している。このため、基準色に対する色の近似性を、明確に判断することができる。
(被測定体)
被測定体は、メタリック色を呈している。メタリック色は、視る角度によって異なった色に見える色である。たとえば、被測定体が車体である場合には、メタリック塗装表面、パール塗装表面、マイカ塗装表面、メタリックマイカ塗装表面などのメタリック色の評価に適している。
(測色工程)
被測定体は、多角度測色計を用いて、2以上の角度条件で測色される。角度条件とは、光源から発せられる光の被測定体への入射方向と、被測定体と受光部との間に形成される受光軸との間に形成される角度をいう。
多角度測色計は、たとえば、互いに異なった角度条件に設置され被測定体に互いに異なった角度条件で光を照射する複数の光源と、被測定体によって反射された光を受光する受光部とをもつ。また、多角度測色計は、光を被測定体に照射する1つの光源と、互いに異なった角度条件に設置され被測定体に互いに異なった角度条件で光を受光する複数の受光部とを備えていてもよい。被測定体に照射される光は、平行光束であるとよい。
さらに、多角度測色計には、受光部で受光された光の情報から各角度条件毎に、基準色に対するΔL*(明度差)、Δa*(赤差)、Δb*(黄差)を算出し、かつΔa*、Δb*、ΔL*に基づいて色差ΔE1*を算出する処理部をもつとよい。色差ΔE1*は、ΔL*、Δa*、Δb*の各値の2乗の和の平方根(=SQRT((ΔL*)+(Δa*)+(Δb*)))で求められる。
(第1判断工程)
次に、各角度条件毎に、色差ΔE1*が、近似領域、非近似領域及びグレーゾーンのいずれに属するかを判断する。近似領域は、所定の角度条件で被測定体と基準色とを見比べたときに、被測定体が基準色に対して近似していると視認される領域である。非近似領域は、近似領域よりも色差ΔE1*が大きい領域であり、所定の角度条件で被測定体と基準色とを見比べたときに、被測定体が基準色に対して近似していないと視認される領域である。複数の角度条件毎に設定された近似領域と非近似領域との間には、グレーゾーンが存在する場合がある。このグレーゾーンに属する色差ΔE1*をもつ被測定体は、同じ色差ΔE1*であっても、近似していると視認されたり近似していないと視認されたりする。したがって、グレーゾーンに属する色差ΔE1*をもつ被測定体は、色差ΔE1*のみによっては基準色に近似しているか近似していないかの判断をすることができない。
そして、被測定体のすべての角度条件の色差ΔE1*が近似領域である場合には基準色と近似していると判断される。一方、各角度条件毎の複数の色差ΔE1*のうち、1つでも非近似領域に属するものがある場合には、基準色と近似していないと判断される。更に、各角度条件毎の複数の色差ΔE1*のうち、非近似領域に属するものはないが、1つでもグレーゾーンに属するものがある場合には、基準色と近似しているか否か不明であると判断される。
従来では、この段階で、基準色と近似しているか否か不明であると判断された被測定体は、熟練者による目で、基準色と近似しているか否かの判断がされていた。本発明では、この段階で、いずれかの角度条件で、色差ΔE1*がグレーゾーンに属するため基準色に近似していないと判断されると、次の変化度算出工程に進む。
(変化度算出工程)
この変化度算出工程では、グレーゾーンをもつグレー角度条件を含む、第1角度条件と第2角度条件との間での色の変化度ΔE2*を算出する。
ここで、グレー角度条件の中の1つの第1角度条件と、測定された複数の角度条件のうち第1角度条件と隣り合う第2角度条件との間での色の変化度ΔE2*をもとめるとよい。
例えば、測定された角度条件が、25°、45°、75°であるときであって、グレーゾーンをもつグレー角度条件が45°である場合には、45°と25°との間、又は45°と75°との間の色の変化度ΔE2*を求める。グレー角度条件が25°と75°である場合には、45°と75°との間、又は25°と45°との間の色の変化度ΔE2*を求める。
グレー角度条件が45°と75°である場合には、45°と75°との間の色の変化度ΔE2*を求める。グレー角度条件が25°、45°、75°である場合には、45°と25°との間、又は45°と75°との間の色の変化度ΔE2*を求める。好ましくは、45°と25°との間、及び45°と75°との間の色の変化度ΔE2*を求める。
この場合、色の変化度ΔE2*は、第1角度条件αで測定されたΔL*(α)、Δa*(α)、Δb*(α)と、第2角度条件βで測定されたΔL*(β)、Δa*(β)、Δb*(β)とを用いて、以下の式(2)によって求めるとよい。
ΔE2*=SQRT((ΔL*(β)−ΔL*(α))+(Δa*(β)−Δa*(α))+(Δb*(β)−Δb*(α)))・・・式(2)
(第2判断工程)
次に、算出された色の変化度が、所定の基準領域に属するか否かを判断する。所定の基準領域は、異なる複数の角度条件間毎に被測定体を基準色と見比べたときに、被測定体が基準色と近似していると視認される場合の色の変化度ΔE2*を含む範囲である。所定の基準領域は、近似していると視認される場合と近似していないと視認される場合の境界値よりも0(ゼロ)に近い範囲として設定される。所定の基準領域は、例えば、経験的にもとめられる。算出された色の変化度ΔE2*が基準領域に属する場合には、基準色と近似していると判断され、基準領域に属していない場合には近似していないと判断される。
グレーゾーンをもつグレー角度条件が3以上である場合には、変化度算出工程でグレー角度条件の全てについて色の変化度ΔE2*を算出し、第2判断工程で全ての角度条件間で設定された基準領域に属するか否かを判断する。すべての角度条件間で基準領域に属する場合には近似品と判断され、いずれかの角度条件間で基準領域に属していない場合には非近似品と判断されるとよい。
前記第1判断工程、変化度算出工程及び第2判断工程は、例えば、パーソナルコンピュータにより行うことができる。
第2判断工程の後には、第1判断工程及び第2判断工程において、基準色と近似していると判断された近似品のデータと、非近似であると判断された非近似品のデータとから、近似品と非近似品とを仕分けする仕分け指令データを生成するとよい。仕分け指示データは、仕分け装置に伝達されて、仕分け装置によって近似品と非近似品とが自動的に仕分けされる。
本発明の実施例に係るメタリック色の評価方法及び評価装置について、図面を用いて詳細に説明する。図4に示すように、メタリック色の評価装置は、多角度測色計1と、入力部2と、記憶部3と、判断部4と、表示部5とを備えている。
多角度測色計1は、複数の光源10と、被測定体7によって反射された光11を受光する受光部12と、受光部12で受光された光11を電子データに変換する変換部13と、色データ生成部14、基準色入力部15とをもつ。受光部12は、被測定体7の法線方向(水平方向に対して90°の方向)に設置されている。光源10は、タングステンランプであり、受光方向に対して角度E1=25°、E2=45°、E3=75°の3箇所に設置されている。光源10より発せられた光11は、光源前方に配置されたコリメートレンズ(図示略)によって平行光束とされた後に、被測定体7に入射する。色データ生成部14は、コンピュータなどの情報処理装置により構成されており、受光部13で受光され変換部13にて電子データに変換された光11の電子データから、各角度条件毎に、基準色に対するΔL*(明度差)、Δa*(赤差)、Δb*(黄差)、及び色差ΔE1*を算出する。基準色は、メタリック色の基準となる色であり、L*、a*,b*で表わされる。この基準色は、基準色入力部15より色データ生成部14に入力される。基準色入力部15は、キーボードなどの入力手段である。また、基準色は、塗料メーカが提供するデータを記録媒体から読み込んで、色データ生成部14に入力されてもよい。
入力部2は、被測定体7の基準色に対する色の近似度を判断する判断基準として、25°、45°、75°の角度条件毎に色差ΔE1*の近似領域と非近似領域とグレーゾーンとから構成された第1判断基準と、グレーゾーンをもつグレー角度条件を含む2つの角度条件間の色の変化度ΔE2*の基準領域から構成される第2判断基準とを有する。第1判断基準及び第2判断基準は、例えば、メタリック色の目視による色評価の経験に基づいて作成される。入力部2は、キーボードなどの入力手段である。
記憶部3は、入力部2より入力された判断基準を記憶する。記憶部3は、ハードディスク、外部メモリなどである。
判断部4は、コンピュータなどの情報処理装置である。判断部4は、多角度測色計1と接続されており、多角度測色計1より各角度条件毎のΔa*、Δb*、ΔL*、及び色差ΔE1*が入力される。また、判断部4は、入力部2及び記憶部3と接続され、入力部2又は記憶部3より、判断基準が入力される。
そして、判断部4は、被測定体7の各角度条件毎の色差ΔE1*が、第1判断基準で角度条件毎に設定された色差ΔE1*の近似領域、非近似領域、及びグレーゾーンのうちのいずれに属するか、いずれかの角度条件で非近似領域に属するか否か、更にはいずれかの角度条件でグレーゾーンに属するか否かを判断する第1判断手段41と、グレーゾーンに被測定体7の色差ΔE1*が属するときには、第1角度条件と第2角度条件との間での色の変化度ΔE2*をもとめる変化度算出手段42と、色の変化度ΔE2*が、第2判断基準で設定された色の基準領域に属するか否かを判断する第2判断手段43と、出力データ生成手段44とをもつ。
表示部5は、判断部4に接続され、多角度測色計1より入力されたデータ、判断部4で作成されたデータを表示する。表示部5は、例えば、ディスプレイなどから構成される。
次に、メタリック色の評価装置を用いて、メタリック色の被測定体を評価する方法を説明する。被測定体は、車両のメタリック塗装表面であり、本例ではNo.1〜17の17個の評価を行う。
(測色工程)
まず、図5のステップS1に示すように、多角度測色計1にて、光源10から、被測定体7に光11を照射する。被測定体7は、車両の車体表面塗装で、メタリック色を呈している。
被測定体7で反射された光11は、受光部12で受光される。受光部12で受光された光11は、変換部13で電子データに変換される。色データ生成部14では、変換部13から送信された被測定体7の電子データと、基準色入力部15から入力された基準色データとから、被測定体7の基準色に対するΔL*(明度差)、Δa*(赤差)、Δb*(黄差)、及びΔE1*(色差)を算出する。被測定体及び基準色のデータは、いずれも、25°、45°、75°の角度条件毎に、L*、a*、b*で表わされている。そして、ΔL*、Δa*、Δb*は、それぞれ各被測定体のL*、a*,b*から基準色のL*、a*,b*を差し引くことにより求められる。各被測定体のΔL*、Δa*、Δb*を、表4に示す。
また、ΔE1*は、ΔL*、Δa*、Δb*を用いて、以下の式(3)より算出される。
ΔE1*=SQRT((ΔL*)+(Δa*)+(Δb*))・・・式(3)
各被測定体のΔE1*を表5に示す。
(第1判断工程)
次に、図5のステップS2に示すように、判断部4の第1判断手段41において、各角度条件毎に算出された被測定体の色差ΔE1*が、角度条件毎に設定された色差ΔE1*の近似領域、非近似領域、及びグレーゾーンのうちのいずれに属するかを判断する。近似領域は、基準色と近似していると視認される領域であり、非近似領域は、基準色と近似していないと視認される領域である。そして、グレーゾーンは、近似領域と非近似領域との間に存在し、色差ΔE1*によって基準色と近似しているか又は近似していないか判断できない領域である。近似領域、非近似領域及びグレーゾーンは、いずれも経験によってもとめられ、入力部2又は記憶部3から第1判断手段41に入力される。各角度条件毎の近似領域、非近似領域、及びグレーゾーンを、表6に示す。
表6より知られるように、25°の角度条件ではグレーゾーンは存在しないが、45°及び75°では存在する。したがって、45°及び75°がグレー角度条件となる。
そして、表5には、被測定体の各角度条件毎の色差ΔE1*が、近似領域、非近似領域及びグレーゾーンのいずれに属するかを判断する。
次に、ステップS3において、25°、45°、75°の角度条件のいずれかで、非近似領域に属する色差ΔE1*が存在するか否かを判断する。いずれかの角度条件で非近似領域に属する色差ΔE1*が存在する場合には、ステップS8において、基準色と近似していないと判断される。一方、いずれの角度条件についても非近似領域に属する色差ΔE1*が存在していないと判断された場合には、次のステップS4に進む。表5に示されている被測定体では、No.1,3,5,7〜10,12,15,17がいずれかの角度条件で非近似領域に属する色差ΔE1*が存在するため、基準色と近似していないと判断される。No.2,4,6,11,13,14,16は、いずれの角度条件でも非近似領域に属する色差ΔE1*が存在していないため、次のステップS4に進む。
ステップS4では、45°及び75°のグレー角度条件のいずれかで、グレーゾーンに属する色差ΔE1*が存在するか否かを判断する。45°及び75°の角度条件のいずれかでグレーゾーンに属する色差ΔE1*が存在すると判断された場合には、次のステップS5に進み、45°及び75°の角度条件のいずれにおいてもグレーゾーンに属する色差ΔE1*が存在していない場合には、ステップS7において被測定体に近似していると判断される。表5に示されている被測定体では、被測定体No.2,4、11,14,16は、45°及び75°の角度条件のいずれにおいても色差ΔE1*がグレーゾーンに属していないため、近似していると判断される。被測定体No.6,13は、それぞれ45°、45°及び75°においてグレーゾーンに属しているため、次のステップS5に進む。
なお、本例においては、ステップS4では、45°及び75°のグレー角度条件のいずれかで、被測定体の色差ΔE1*が、グレーゾーンに属するか否かを判断しているが、25°、45°及び75°の角度条件のすべてにおいて、近似領域に属する色差ΔE1*が存在するか否かを判断してもよい。すべての角度条件で近似領域に属する色差ΔE1*が存在する場合には、基準色と近似していると判断され、いずれかの角度条件で近似領域に属する色差ΔE1*が存在していない場合には、グレー角度条件のいずれかでグレーゾーンに属しているため、次のステップS5に進む。
(変化度算出工程)
次に、ステップS5においては、45°及び75°のグレー角度条件の少なくとも1つでグレーゾーンに属すると判断された被測定体について、グレー角度条件である45°と75°との間での色の変化度ΔE2*をもとめる。色の変化度ΔE2*は、表4に示されている第1角度条件(45°)で測定されたΔL*(45)、Δa*(45)、Δb*(45)と、第2角度条件(75°)で測定されたΔL*(75)、Δa*(75)、Δb*(75)とを用いて、以下の式(4)によって求められる。
ΔE2*=SQRT((ΔL*(75°)−ΔL*(45°))+(Δa*(75°)−Δa*(45°))+(Δb*(75°)−Δb*(45°)))・・・式(4)
グレーゾーンに属する被測定体No.6,13についての45°と75°との間の色の変化度ΔE2*は、表5に示されているように、No.6では0.28,No.13では0.48である。
(第2判断工程)
次に、ステップS6において、色の変化度ΔE2*が、所定の基準領域に属するか否かを判断する。所定の基準領域は、変化度ΔE2*が算出された45°と75°の角度条件間毎に被測定体を基準色と見比べたときに、被測定体が基準色に近似していると視認される領域である。所定の基準領域は、経験によって求められ、本例においては0.4未満とする。所定の基準領域は、入力部2に予め入力されていて、記憶部3で記憶されている。処理部4は、ステップS6において、記憶部3から所定の基準領域を呼び出して、この第2の判断に用いる。
色の変化度ΔE2*が、所定の基準領域に属する場合には、ステップS7において基準色に近似していると判断され、所定の基準領域に属していない場合には、ステップS8において基準色に近似していないと判断される。被測定体No.6は、変化度ΔE2*が0.28であり、所定の基準領域に属するため、基準色に近似していると判断される。被測定体No.13は、変化度ΔE2*が0.48であり、所定の基準領域に属していないため、基準色に近似していないと判断される。
(出力データ生成工程)
次に、ステップS9において、上記の工程で生成された、各被測定体のL*、a*、b*、基準色に対する各被測定体のΔL*、Δa*、Δb*、ΔE1*,2角度間の色の変化度ΔE2*、基準色に近似しているか、近似していないか等を含む生成データと、基準色入力部14及び入力部2より入力された、基準色のL*、a*、b*、近似領域、非近似領域、グレーゾーン、基準領域からなる入力データを含む出力データを生成する。出力データは、表示部5に送信されて、表示部5で表示される。したがって、操作者は、表示部5に表示された出力データを見ながら、車両の色管理をすることができる。すなわち、基準色に近似していると表示されている場合には、近似品(合格品)とし、基準色に近似していないと表示された場合には、非近似品(不合格品)とされる。
本例においては、色差ΔEがグレーゾーンに属する被測定体No.6,13について、グレーゾーンをもつ角度条件45°と75°の2角度間での色の変化度E2を算出し、この変化度E2について基準領域に属するか否かを判断している。このため、いずれかの角度条件で色差ΔE1*がグレーゾーンに属する場合にも、明確に色の評価を行うことができる。したがって、被測定体のすべてについて、近似品か非近似品かを明確に判断することができる。ゆえに、従来のように色差ΔE1*がグレーゾーンに属する場合の基準色との色違いの最終判断を目視により判断する必要はない。
被測定体の基準色に対する近似度を評価するにあたり、45°及び75°の角度条件で基準色に対する色差(ΔE1*)は一致するが、明度差(ΔL*)が45°の角度条件で相違する場合を説明する線図である。 被測定体の基準色に対する近似度を評価するにあたり、45°及び75°の角度条件で基準色に対する色差(ΔE1*)、並びに明度差(ΔL*)、赤差(Δa*)及び黄差(Δb*)が75°の角度条件で一致するが、明度差(ΔL*)、赤差(Δa*)及び黄差(Δb*)が45°の角度条件で相違する場合を説明する線図である。 被測定体の基準色に対する近似度を評価するにあたり、45°及び75°の角度条件で基準色に対する色差(ΔE1*)が一致するが、明度差(ΔL*)、赤差(Δa*)及び黄差(Δb*)が45°及び75°の角度条件で相違する場合を説明する線図である。 実施例1における、メタリック色の評価装置の説明図である。 実施例1における、メタリック色の評価方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1:多角度測色計、2:入力部、3:記憶部、4:判断部、5:表示部、7:被測定体、10:光源、11:光、12:受光部、13:変換部、14:色データ生成部、15:基準色入力部、41:第1判断手段、42:変化度算出手段、43:第2判断手段、44:出力データ生成手段。

Claims (4)

  1. メタリック色を呈する被測定体の基準色に対する色の近似度を判断する判断基準として、2以上の角度条件毎に、前記基準色に対して近似していると視認される色差ΔE1*を含む近似領域と、前記基準色に対して近似していないと視認される色差ΔE1*を含む非近似領域とが設定され、
    前記2以上の角度条件の中に、前記近似領域と前記非近似領域との間に前記色差ΔE*によって前記基準色に対して近似しているか近似していないか判断できないグレーゾーンをもつグレー角度条件が存在する場合に、前記被測定体の前記メタリック色を評価する方法であって、
    前記被測定体の色を、多角度測色計を用いて、前記2以上の角度条件毎に前記基準色に対する色差ΔE1*を測色する測色工程と、
    前記被測定体の各角度条件毎の前記色差ΔE1*が、各角度条件毎に設定された前記色差ΔE1*の前記近似領域及び前記非近似領域、並びに前記グレーゾーンのうちのいずれに属するかを判断する第1判断工程と、
    前記被測定体の前記色差ΔE1*が、前記角度条件のいずれにおいても前記非近似領域に属していない場合であって、いずれかの前記グレー角度条件において前記グレーゾーンに属するときには、前記角度条件のうち前記グレー角度条件を含む複数の角度条件間での色の変化度ΔE2*をもとめる変化度算出工程と、
    前記色の変化度ΔE2*が、前記色の変化度ΔE2*が算出された前記複数の角度条件間毎に前記被測定体を前記基準色と見比べたときに前記被測定体が前記基準色に近似していると視認される所定の基準領域に属するか否かを判断する第2判断工程と、を有することを特徴とするメタリック色の評価方法。
  2. 前記変化度算出工程は、前記グレー角度条件の中の1つの第1角度条件と、前記多角度測色計で測色された前記2以上の角度条件のうち前記第1角度条件と隣り合う第2角度条件との間での前記色の変化度ΔE2*をもとめることを特徴とする請求項1記載のメタリック色の評価方法。
  3. 前記色の変化度ΔE2*は、前記第1角度条件で測定されたΔL*(α)、Δa*(α)、Δb*(α)と、前記第2角度条件で測定されたΔL*(β)、Δa*(β)、Δb*(β)とを用いて、
    ΔE2*=SQRT((ΔL*(β)−ΔL*(α))+(Δa*(β)−Δa*(α))+(Δb*(β)−Δb*(α)))・・・(式1)
    の算出式によって求められることを特徴とする請求項2記載のメタリック色の評価方法。
  4. メタリック色を呈する被測定体の基準色に対する色の近似度を判断する判断基準として、2以上の角度条件毎に、前記基準色に対して近似していると視認される色差ΔE1*を含む近似領域と、前記基準色に対して近似していないと視認される色差ΔE1*を含む非近似領域とが設定され、
    前記2以上の角度条件の中に、前記近似領域と前記非近似領域との間に前記色差ΔE*によって前記基準色に対して近似しているか近似していないか判断できないグレーゾーンをもつグレー角度条件が存在する場合に、前記被測定体の前記メタリック色を評価する装置であって、
    前記被測定体の色を、前記2以上の角度条件毎に前記基準色に対する色差ΔE1*を測色する多角度測色計と、
    前記被測定体の各角度条件毎の前記色差ΔE1*が、各角度条件毎に設定された前記色差ΔE1*の前記近似領域及び前記非近似領域、並びに前記グレーゾーンのうちのいずれに属するかを判断する第1判断手段と、
    前記被測定体の前記色差ΔE1*が、前記角度条件のいずれにおいても前記非近似領域に属していない場合であって、いずれかの前記グレー角度条件において前記グレーゾーンに属するときには、前記角度条件のうち前記グレー角度条件を含む複数の角度条件間での色の変化度ΔE2*をもとめる変化度算出手段と、
    前記色の変化度ΔE2*が、前記変化度ΔE2*が算出された前記複数の角度条件間毎に前記被測定体を前記基準色と見比べたときに前記被測定体が前記基準色に近似していると視認される所定の基準領域に属するか否かを判断する第2判断手段と、を有することを特徴とするメタリック色の評価装置。
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