JP2009255340A - 木質系複合材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】原材料の利用度の向上を図れ、生産性に優れ、コストダウンを図れ、工業的に有利である木質系複合材料の製造方法を提供する。
【解決手段】上記製造方法を、細長い木質チップと結合剤とを混和し、該木質チップを長さ方向に略揃えて積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧し、木質系複合材料を製造するに当り、下記(1)および(2)の手法により上記細長い木質チップを調製するものとする。
(1)細長い形状のものを主とする木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する主調製法
(2)上記分級により分別された、厚さが所望サイズ範囲を超える上記木質片を、上部に該木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング内に回転軸を中心として回転するロータが設けられ、ロータの外周に複数の打撃子が、それらの厚さ及び間隔を上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対しそれぞれ50〜200%及び50〜300%として、付設されてなる衝撃破砕機を用い、該打撃子で叩いて破砕し、得られた破砕木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する従調製法
【選択図】なし

Description

本発明は、木質系複合材料の製造方法に関し、さらに詳しくは原材料の利用度を向上させ、生産性に優れ、工業的に有利な木質系複合材料の製造方法に関するものである。
従来より、木質系複合材料としては、例えば、細長い木質チップと結合剤との混和物を長手方向に向きを揃えて積層し、加熱加圧したり、或いは該木質チップを長さ方向に揃えて積層し、マット状にしてから加熱加圧したりすることによって得られるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、細長い木質チップを得る原材料としては、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等の木質廃棄物などのリサイクル材がまとまった量で供され、また、安価であることから、有望視されている。
また、このような木質系複合材料において、さらなる製品コスト減を図ることが、木材自体や、他の木材加工品、例えば合板、単板積層材、パーティクルボード等の各種ボード、集成材などの競合木質材とのシェア争いに伍するために、強く求められている。
特許登録公報第2527761号
本発明は、このような事情の下、原材料の利用度の向上を図れ、生産性に優れ、コストダウンを図れ、工業的に有利である木質系複合材料の製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、原材料に、細長い形状のものを主とする木質片を用い、それより所望木質系複合材料用に適合する所望サイズ範囲のものを調製するに当たり、原材料の木質片のうち、分級により分別された所望サイズ範囲を超えるものについて、その利用度を高めるべく、打撃子等について格別の工夫をした衝撃破砕機により叩いて得られる破砕木質片より所望サイズ範囲のものを分級することにより、上記課題が達成されることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、細長い木質チップと結合剤とを混和し、該木質チップを長さ方向に略揃えて積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧し、木質系複合材料を製造するに当り、下記(1)および(2)の手法により上記細長い木質チップを調製することを特徴とする木質系複合材料の製造方法が提供される。
(1)細長い形状のものを主とする木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する主調製法
(2)上記分級により分別された、厚さが所望サイズ範囲を超える上記木質片を、上部に該木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング内に回転軸を中心として回転するロータが設けられ、ロータの外周に複数の打撃子が、それらの厚さ及び間隔を上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対しそれぞれ50〜200%及び50〜300%として、付設されてなる衝撃破砕機を用い、該打撃子で叩いて破砕し、得られた破砕木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する従調製法
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、上記衝撃破砕機において、さらにスクリーンが、上記投入口に面する部分を除いてロータの周囲に、打撃子との間に所要の隙間が形成されるように、配設されていることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1または2の発明において、上記隙間を、分級された木質片の上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対し50〜200%とすることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、上記衝撃破砕機において、ロータが、複数、回転軸方向に等間隔で列設されていることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、打撃子がハンマーであることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第2〜5のいずれかの発明において、スクリーンが、分割されていることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、結合剤が接着剤であることを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第7の発明において、接着剤がタンニン系接着剤であることを特徴とする製造方法が提供される。
本発明の製造方法によれば、原材料の利用度の向上を図れ、コストダウンを図れ、木質系複合材料を生産性よく工業的に有利に製造しうるという利点がある。
本発明方法は、細長い木質チップと結合剤とを混和し、該木質チップを長さ方向に略揃えて積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧し、木質系複合材料を製造するに当り、上記細長い木質チップの調製について格別の工夫を凝らしたことで特徴付けられるものである。
以下、本発明方法について、詳細に説明する。
1.木質系複合材料の構成材料
本発明において、木質系複合材料は、細長い木質チップと、該チップ同士を互いに結合させるための結合剤を構成材料に用い、上記所要の工程を経て得られるものである。
<木質チップ>
木質チップには、細長い形状のものが用いられる。その原料種としては、主に、杉、檜、赤松、姫小松、唐松、蝦夷松、とど松、椹、栂、檜葉、樅、ねずこ、エンゲルマンスプルース、シトカスプルース、米栂、レッドウッド、米檜葉、ポンデローサパイン、アガチス、米松、ノーブルファー、欧州赤松、ホワイトウッド、ラジャータパイン等の針葉樹類;樫、桐、楠、栗、シナノキ、タブノ木、ぶなのき、ラミン、白樺、アピトン、センゴンラウト、アスペン等の広葉樹類等が挙げられるが、これら樹木だけでなく、竹、コウリャンといった植物材料等をも含めることができる。
原料種を利用しやすい形態として供される原料材としては、特に限定されないが、例えば、上記樹木の丸太、間伐材等の生材料、合板や単板積層材(LVL)等の集成材;パーチクルボード、オリエンテッドストランドボード(OSB)等木質系材料の加工品、工場や住宅建築現場で発生する端材、部材輸送後に廃棄される廃パレット材、建築解体時に発生する解体廃材等のリサイクル材が挙げられる。
上記原料材を、細長い形状のものを主とする木質片へ加工する方法としては、ロータリーカッターによってベニア加工したものを割り箸状に切断してスティックにする方法、フレーカーの回転刃によって丸太を切削してストランドにする方法、一軸破砕機の表面に刃物のついたロールを回転させて木材を破砕する方法等を用いることができる。このようにして得られた細長い形状のものを主とする木質片は、通常、厚さが不揃いであり、一定範囲の厚さの木質片に分級される。分級方法は、一定範囲の厚さで分級できるものであれば特に限定されないが、例えばウェーブローラー方式等の分級機を用いて分級する方法が挙げられる。なお、ウェーブローラー方式の分級機は、チップの厚さを基準に連続的に分級する装置である。
<細長い木質チップの調製>
本発明において用いられる細長い木質チップは、下記(1)および(2)の手法により調製される。
(1)細長い形状のものを主とする木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する主調製法
(2)上記分級により分別された、厚さが所望サイズ範囲を超える上記木質片を、上部に該木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング内に回転軸を中心として回転するロータが設けられ、ロータの外周に複数の打撃子が、それらの厚さ及び間隔を上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対しそれぞれ50〜200%及び50〜300%として、付設されてなる衝撃破砕機を用い、該打撃子で叩いて破砕し、得られた破砕木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する従調製法
上記(1)の調製法は、本発明方法の原料となる細長い木質チップを主に調製するものであって、該木質チップの原材料として細長い形状のものを主とする木質片を用い、これを分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別するものである。
上記(2)の調製法は、本発明方法の原料となる細長い木質チップを副次的に調製するものであって、上記(1)の調製法における分級により分別された、厚さが所望サイズ範囲を超える木質片を、上部に該木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング内に回転軸を中心として回転するロータが設けられ、ロータの外周に複数の打撃子が、それらの厚さ及び間隔を上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対しそれぞれ50〜200%及び50〜300%として、付設されてなる衝撃破砕機を用い、該打撃子で叩いて破砕し、得られた破砕木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別するものである。
上記衝撃破砕機について、さらに詳述する。
衝撃破砕機は、箱型のケーシングと、ロータと、打撃子を有し、該ケーシングには上部に原材料の木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられ、ロータは、ケーシング内に回転軸を中心として回転するように設けられ、打撃子は、複数、ロータの外周に付設されている。ロータは、一体化しても、あるいは複数個に別体化或いは分割してもよいが、別体化或いは分割されているのが、交換が容易であり、また、所望サイズ範囲の厚さの木質片が得られやすいので、好ましい。
衝撃破砕機は、さらに、スクリーンが、上記投入口に面する部分を除いてロータの周囲に、打撃子との間に所要の隙間が形成されるように、配設されているのが好ましい。
衝撃破砕機は、木質系材料を打撃により破砕するため、破砕木質片は木質系材料の繊維方向に破断されやすく、それ故、他の破砕機(一軸、二軸、多軸せん断式破砕機)に比べ、細長い木質片が得られやすいので有利である。
打撃子は、上記した、木質片の所望サイズ範囲の厚さの上限値に対し、厚さを、50〜200%、好ましくは50〜100%の範囲とし、打撃子同士の間隔を、50〜300%、好ましくは100〜200%の範囲とするのがよい。打撃子の厚さが厚すぎると所望サイズ範囲の厚さの木質片が得られにくくなるし、また、薄すぎても打撃子の強度が弱くなる為、打撃子の交換頻度が高くなるので、望ましくない。
また、打撃子同士の間隔が広すぎると所望サイズのチップ形状に破砕されにくくなるし、また、狭すぎてもチップの形状が小さくなりすぎてしまう。
また、上記の、スクリーンと打撃子との隙間は、上記した、木質片の所望サイズ範囲の厚さの上限値に対し、50〜200%が好ましく、より好ましくは50〜100%の範囲とするのがよい。この隙間が広すぎるとチップ形状が大きくなると供に、チップがスクリーンと打撃子との間に滞留してしまう。また、狭すぎてもチップの形状が小さくなりすぎてしまうし、スクリーンと打撃子の接触が発生する場合が生ずる。
ロータは回転軸方向に等間隔で列設されているのが、回転が安定し、破砕機の負荷が低くなるので、好ましい。
打撃子としては、例えばハンマー、ハンマーミル、ハンマードリル等が挙げられ、中でもハンマーが、取り扱いが容易であるので、好ましい。
ハンマーの形状は特に限定されず、その断面が四角形、中でも矩形のもの、すなわち直方体形状のものが好ましい。ハンマーは固定式でも、また、可動式でも利用可能である。
スクリーンは、一体化しても、あるいは円周方向で複数に分割してもよいが、分割されているのが、交換が容易であるので、好ましい。
本発明で用いられる衝撃破砕機の一例の概略図を図1、図2に示す。図1は、衝撃破砕機を、回転軸方向の正面から見た場合の部分断面概略図であり、図1において、1は、上部に上記投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング(図示せず)に取り付けられた回転軸であり、2は、回転軸1に固定/固着されたロータであって、1個でも、また、多数個でもよく、3は、ロータ2に付設された固定式または可動式のハンマーであり、4は、衝撃破砕機により破砕されて得られる破砕木質片について、そのうちの所望サイズ範囲の厚さ未満のものを排出するスクリーンである。
また、図2は衝撃破砕機を側面から見た場合における、回転軸1、ロータ2およびハンマー3の部分断面概略図である。
図2において、ハンマー3は、回転軸1に固定/固着されたロータ2に、多数個付設され、隣接するハンマー同士は等間隔で配設されている。
<結合剤>
結合剤としては、木質チップを結合し得るものであれば特に制限されず、このようなものとしては、例えば接着剤、粘着剤等が挙げられるが、中でも接着剤が好ましい。接着剤としては、タンニン系、フェノール樹脂系、メラミン樹脂系、尿素樹脂系、イソシアネート樹脂系等、合板、パーティクルボード等に用いられる木材工業用の接着剤が挙げられるが、好ましくはタンニン系結合剤が天然資源であり、従来のフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、イソシアネート樹脂などの石油系材料よりも人体への安全性に優れた素材であるので、推奨される。
これらの結合剤、中でも接着剤は、1種用いてもよいし、また、2種以上組み合わせて用いてもよく、また、液状でも粉末状でも構わない。
2.木質系複合材料の製造
木質系複合材料は、上記の細長い木質チップと結合剤とを用い、これらを混和し、該木質チップを長さ方向に略揃えて積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧することによって製造される。
上記木質チップと結合剤とを混和するには、通常、積層前に、木質チップに結合剤を塗布したり、噴霧したりして付着させたり、結合剤と木質チップとを混合すればよい。
結合剤が液状の場合には、一般に木質チップに噴霧したり、木質チップと撹拌混合して予め木質チップに担持させた状態で配向積層され、また、粉末状の場合には、一般に木質チップと均一に混合した状態で、配向積層される。
上記木質チップと結合剤との混和物は、その細長い木質チップを長さ方向に略揃えて配向させ、得られた配向物を積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧することによって製造される。
上記木質チップを長さ方向に略揃えて配向させるには、仕切り板により並べる方法、ディスクオリエンタ−により並べる方法、シュ−トにより並べる方法、凹凸のある板を流れることで並べる方法、さらに上記方法と併用して振動を加える方法等が用いられるが、特には限定されない。
次いで、得られた配向物を積層して木質積層マットを形成させたのち、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧する。それには蒸気プレス機を用いるのが好ましい。蒸気プレス機は、蒸気を用いて木質材料片のマットを加熱しつつ加圧成形する機械である。加熱と加圧とは、同時に行ってもよいし、加圧をした後に加熱をしてもよいし、加熱した後に加圧してもよい。蒸気プレス機に用いる蒸気の燃料は、上記原材料の木質材片や上記衝撃破砕機で破砕された木質材片のうち、本発明方法では用いられないものを当てるのが効率的であり、リサイクルという観点からしても有用となる。蒸気の熱は、結合剤を硬化させるために用いられる。
加熱温度は、接着剤の種類により異なるが、通常100〜250℃の範囲、好ましくは150〜200℃の範囲で選ばれる.加熱温度が低すぎるとチップが軟化せず、加圧後の製品に残留応力が残ってしまい、寸法変化が発生する。また、高すぎても木材が劣化し、強度低下を引き起こす。
また、加圧の圧力は、通常1〜10MPaの範囲、好ましくは2〜5MPaの範囲で選ばれる。この圧力が低すぎると充分に圧縮できず、製品の強度は発揮できない。また、高すぎてもプレスのための設備が高価になる。
成形後、成形品の寸法精度や表面性を向上させるために、アニール処理や、切削、サンディング加工を行うことが好ましい。
このようにして得られた木質系複合材料は、木質チップの繊維方向が、成形された木質系複合材料の長手方向に対して、平均30度未満、中でも平均20度未満の角度で配向しているのが好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
木質系複合材料を、以下の製造プロセスで成形した。
木質系成形材料として、木材廃棄物処理業者より購入した木質材片を原材料とし、これをローラー式スクリーン((株)たいへい製ウェーブローラー)にて分級し、厚さ1mm〜6mmの所望サイズ範囲のものを選別した。
上記分級装置のスクリーン上に残留する、所望サイズ範囲の上限値を超える厚さをもつ大サイズの木質材片を、図1に示される衝撃破砕機(ハンマー厚み6mm、ハンマー間隔10mm、ハンマーとスクリーンとの間隔5mm)へ搬送し、該破砕機で破砕し、得られた破砕木質片を、上記分級装置のローラー式スクリーンへ搬送し、該分級装置にて分級し、厚さ1mm〜6mmの所望サイズ範囲のものをさらに選別する工程を繰り返した。
このようにして、厚さ1mm〜6mmの所望サイズ範囲の細長い木質チップを、上記の大サイズの木質材片に対し、60%の歩留まりで調製しえた。
また、衝撃破砕機の運転もスムーズであった。
この木質チップを、雰囲気温度50℃の加熱オーブン8中に24時間放置し、含水量5.2重量%になるまで含水量を調節し、含水率調整済みの木質チップとした。
次いで含水量を調節した木質チップを、ドラムブレンダに投入し、タンニン系接着剤を木質チップに対し5重量%となるように噴霧して木質チップと接着剤とを混和し、木質チップ表面にタンニン系接着剤が付着した混和物を得た。次にこの混和物をフォーミングマシーン(たいへい社製)のフォーミング金型(縦3,000mm、横300mm、高さ100mm)に投入した。フォーミング型内は金属製の仕切り板(厚み2mm)を用いて、30mm間隔に10等分したものを用い、木質チップを長さ方向に略揃えて配向積層し、木質マットとした。木質マットの厚さは約100mmとした。
次に、フォーミング型、仕切り板を脱型し、木質マットを蒸気プレス機(山本鉄工所社製、500トンプレス機)の加圧盤の間に配置した。木質マット配置後、0.9MPa、180℃の高温水蒸気を1分間噴射し、その後木質マットの厚さが20mmになるように加圧盤を閉じ、温度180℃で5分間保持して木質系複合材料を得た。
上記タンニン系接着剤は次のようにして調製した。まず、タンニンの粉体を約40℃の温水に濃度45質量%になるように溶解させた。その後、濃度48質量%の水酸化ナトリウム水溶液でpH10に調整した。そこへ、あらかじめ10:5.5(水溶液ベース)の割合で混合した変性スチレンブタジエン共重合体エマルション(日本ゼオン社製、商品名「Nipol LX430」)とヘキサメチレンテトラミンの40質量%水溶液の混合液を、タンニン水溶液100質量部に対し15.5質量部になるように配合した。
実施例2
衝撃破砕機において、ハンマーとスクリーンとの間隔を10mmに変えた以外は実施例1と同様にして木質チップを調製し、木質系複合材料を得た。もっとも、衝撃破砕機は、該破砕機内に破砕された木質材片の滞留が若干あるものの、運転に格別影響を及ぼす程のものではなかった。
比較例1
衝撃破砕機において、ハンマー厚みおよびハンマー間隔をそれぞれ20mmおよび40mmに変えた以外は実施例1と同様にして木質チップを調製した。
しかし、衝撃破砕機は、該破砕機内に破砕された木質材片が滞留し、運転を停止せざるを得なかった。
本発明方法は、原材料の利用度を向上させ、生産性に優れ、工業的に有利に木質系複合材料を製造し得るので、産業上大いに有用である。
本発明方法に用いられる衝撃破砕機の一例であって、これを、回転軸方向の正面から見た場合の部分断面概略図である。 図1の衝撃破砕機において、これを側面から見た場合における回転軸1、ロータ2およびハンマー3の部分断面概略図である。
符号の説明
1 回転軸
2 ロータ
3 ハンマー
4 スクリーン

Claims (8)

  1. 細長い木質チップと結合剤とを混和し、該木質チップを長さ方向に略揃えて積層して木質積層マットを形成させ、該マットを蒸気により加熱しつつ加圧し、木質系複合材料を製造するに当り、下記(1)および(2)の手法により上記細長い木質チップを調製することを特徴とする木質系複合材料の製造方法。
    (1)細長い形状のものを主とする木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する主調製法
    (2)上記分級により分別された、厚さが所望サイズ範囲を超える上記木質片を、上部に該木質片が投入される投入口、下部に排出口が設けられた箱型のケーシング内に回転軸を中心として回転するロータが設けられ、ロータの外周に複数の打撃子が、それらの厚さ及び間隔を上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対しそれぞれ50〜200%及び50〜300%として、付設されてなる衝撃破砕機を用い、該打撃子で叩いて破砕し、得られた破砕木質片を分級して所望サイズ範囲の厚さの木質片を選別する従調製法
  2. 上記衝撃破砕機において、さらにスクリーンが、上記投入口に面する部分を除いてロータの周囲に、打撃子との間に所要の隙間が形成されるように、配設されていることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記隙間を、分級された木質片の上記所望サイズ範囲の厚さの上限値に対し50〜200%とすることを特徴とする請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 上記衝撃破砕機において、ロータが、複数、回転軸方向に等間隔で列設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 打撃子がハンマーであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. スクリーンが、分割されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 結合剤が接着剤であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 接着剤がタンニン系接着剤であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
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