JP2009252237A - 最適画像方向を決定する方法、命令セットを実行するプログラム、および最適画像方向を決定するシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の最適画像方向を決定する方法は、入力画像を取得することと、入力画像の画像特徴を抽出することと、画像の代替方向に対応する回転画像特徴を生成することと、抽出および生成された特徴を、既知の方向の画像の大規模な集合から構築された、最近傍候補を含む複数の探索木を用いて解析することと、重み付き多数決を用いて最近傍候補の方向を組み合わせることと、組合せの結果を用いて、入力画像の最適画像方向を決定することと、を含む。
【選択図】図8
Description
アディチャ ヴァイラヤ(Aditya Vailaya)、ホンジャン チャン(HongJiang Zhang)、チャンジャン ヤン(Changjiang Yang)、フェン―イ リュー(Feng−I Liu)、アンイル K.ヤイン(Anil K.Jain)、「自動画像方向検出(Automatic image orientation detection)」、IEEE Transactions on Image Processing、11(7):746〜755頁、2002年 トイヴォ コホネン(Teuvo Kohonen)、ジャシィ ヒンニネン(Jussi Hynninen)、ヤリ カンガス(Jari Kangas)、ヨルマ ラークソネン(Jorma Laaksonen)、カリ トルッコラ(Kari Torkkola)「Lvq pak:ベクトル量子化アルゴリズム学習の適切なアプリケーションのためのプログラムパッケージ(A program package for the correct application of learning vector quantization algorithms)」、Intl. Joint Conf. on Neural Networks、I 725〜730頁、New York、1992年、ACM エカテリーナ トルスタヤ(Ekaterina Tolstaya)、「コンテンツベース画像方向認識(Content−based image orientation recognition)」(Graphicon 2007) ヤンメイ ワン(Yongmei Wang)、ホンジャン チャン(Hongjiang Zhang)、「低レベルビジュアルコンテンツに基づく画像方向検出(Detecting image orientation based on low−level visual content)」、Computer Vision and Image Understanding (CVIU)、93(3):328〜346頁、2004年 ジーボ ルオ(Jiebo Luo)、マシュー ボウテル(Matthew Boutell)、「低レベルおよびセマンティックキューの信頼性に基づく統合を介した自動画像方向検出(Automatic image orientation detection via confidence−based integration of low−level and semantic cues)」、IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence、27(5):715〜726頁、2005年5月 シュミート バルジャ(Shumeet Baluja)、ヘンリー A.ロウウェイ(Henry A. Rowley)、「コンテンツベースの自動化された画像方向認識の大規模パフォーマンス測定(Large scale performance measurement of content−based automated image−orientation detection)」、Proc. IEEE International Conference on Image Processing ICIP 2005、巻2、II−514〜17頁、2005年 レイ ワン(Lei Wang)、フー リュー(Xu Liu)、ライロン シャ(Lirong Xia)、グァンユー フー(Guangyou Xu)、アルフレッド M.ブルックスタイン(Alfred M. Bruckstein)、「人間知覚キューを統合した画像方向検出(Image orientation detection with integrated human perception cues (or which way is up))」、ICIP (2)、539〜542頁、2003年 レイ チャン(Lei Zhang)、ミンジン リー(Mingjing Li)、ホン―ジャン チャン(Hong−Jiang Zhang)、「屋内対屋外識別を用いたブースティング画像方向検出(Boosting image orientation detection with indoor vs. outdoor classification)」、WACV ‘02: Proceedings of the Sixth IEEE Workshop on Applications of Computer Vision、95頁、Washington、DC、USA、2002年、IEEE Computer Society
技術的詳細
以下では、デジタル写真に使用される、本発明の各種実施形態を説明する。当業者であれば理解されるように、本発明概念の一実施形態の、記載された様々な特徴(特に、エッジヒストグラム特徴)は、画像方向検出用の過去のアルゴリズムと比較して、きわめて強力である。しかしながら、低レベル特徴および距離関数に関しては他の選択も可能であり、状況によっては、そちらの方が適切な場合もある。
特徴抽出
本発明の手法の一実施形態によれば、画像方向に関係なく、均一な5×5空間グリッドのかたちの各ブロックから、エッジ方向ヒストグラムが抽出される。この均一な5×5ブロックは、風景画像およびポートレート画像の両方に適している。次に各グリッドにおいては、Cannyフィルタ応答の取得後に、それらのエッジが、ヒストグラムを形成する方向の、均等分割された16個のビンに量子化される。各画素のエッジの大きさが、対応する方向範囲に入るビンの重みとしてカウントされる。さらに、しきい値を下回るエッジ大きさの代わりに(すなわち、平滑点を収集するために)1つの追加ビンが使用される。このビンは、検出できる顕著なエッジがないブロックのヒストグラムを支配する。したがって、各ブロックは17次元を有し、結果として得られるこの特徴の次元数は、25×17=425である。
識別方式
本発明の一実施形態は、4つの方向すべての識別を目標とするので、本発明の一実施形態では、4クラス識別方式が採用される。本発明のシステムの一実施形態は、入力画像が与えられると、その画像を左に回転すべきか、右に回転すべきか、上下反転すべきか、そのままにすべきかを決定しようとする。この識別方式は、可能な方向ごとの画像特徴を抽出することと等価である。回転画像に対応する、回転された特徴は、ブロックの並べ替えと、そのエッジ特徴のエッジ方向回転とによって得られる。そして、これは、利用可能なトレーニングセットを増やし、効率的な識別方法の使用をさらに必要とする。
最近傍解析
実験において膨大な数のトレーニング例が与えられた場合、そのすべてのデータセットを用いてサポートベクトルマシン(SVM)識別器をトレーニングするのは、O(N2)さらにはO(N3)トレーニング時間が必要であることから、非現実的である。一方では、サポートベクトルがそのデータサイズに比例するために、テスト時間がかなり長くなる可能性がある。これは、シュミート バルジャ(Shumeet Baluja)の「自動画像方向検出:スケーラブルブースティングアプローチ(Automated image−orientation detection: a scalable boosting approach)」、(Pattern Anal. Appl.、10(3):247〜263頁、2007年)で説明されているとおりである。これに対し、NN方式は、近似が組み込まれると、格段に効率的になり、大規模なデータセットを良好に処理することが可能である。
特徴に基づく部分空間
本発明の一実施形態によれば、低レベル特徴が与えられた場合に、近似最近傍法(ANN)と、デイヴィッド M.マウント(David M. Mount)、スニル アラヤ,アン(Sunil Arya, Ann)らの「近似最近傍探索のためのライブラリ、ヴァージョン1.1.1(A library for approximate nearest neighbor searching, version 1.1.1)」に記載のソフトウェアパッケージ(メリーランド大学コンピュータ科学科から入手可能)とを用いて、一連の探索木が構築される。
射影に基づく部分空間
上述の方式には、興味深い代替実施形態がいくつもある。特徴に基づく射影方式は、より一般的なランダム射影に基づく部分空間の一具体例であり、これについては、ドミートリィ フラドキン(Dmitriy Fradkin)、デイヴィッド マディガン(David Madigan)らの「機械学習のためのランダムプロジェクションを用いた実験(Experiments with random projections for machine learning)」、(KDD ’03: Proceedings of the ninth ACM SIGKDD international conference on Knowledge discovery and data mining、517〜522頁、New York、NY、USA、2003年、ACM)に記載されている。一実施形態では、一般的なランダム射影が実装され、特徴に基づく射影と比較される。
評価
本発明の方式の実施形態を、人気のある写真共有サイトFlickrから集めた大規模なデータセットを使用して評価した。56315枚の写真をダウンロードし、人気のあるタグのセットの中の少なくとも1つを、処理用として選択した。これらの写真はすべて、2007年のある10か月間のものである。これらの写真を無作為に、ほぼ同数のトレーニングセットとテストセットとに分けた(トレーニング用が28157枚、テスト用が28158枚)。以下では、このデータを使用した実験について説明する。さらに、入手可能な写真コレクションから、別の3つの、より小規模なテストデータセットを集めた。テストセット1および2は、いずれも、数年間にわたる私的写真コレクションである。「UW」コレクションは、私的写真コレクションではなく、物体認識のベンチマーク実験に使用された写真のセットである。人気のあるタグが付いた最も一般的な画像に偏るのを避けるために、6つの多少オーバーラップするカテゴリの写真をFlickrから追加抽出した。これらは、ジーボ ルオ(Jiebo Luo)、マシュー ボウテル(Matthew Boutell)、「低レベルおよびセマンティックキューの信頼性に基づく統合を介した自動画像方向検出(Automatic image orientation detection via confidence−based integration of low−level and semantic cues)」、IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence、27(5):715〜726頁、2005年5月、およびシュミート バルジャ(Shumeet Baluja)の「自動画像方向検出:スケーラブルブースティングアプローチ(Automated image−orientation detection: a scalable boosting approach)」、(Pattern Anal. Appl.、10(3):247〜263頁、2007年)に記載されている、これまでの方式では困難であると考えられたものであり、具体的には、「鳥」、「植物」、「動物」、「蝶」、「花」、および「カメラ付き携帯電話」である。各カテゴリは、2000枚の写真からなり、カメラ付き携帯電話だけは、入手可能なデータが限られていたために、1583枚である。結果はすべて、2GBのRAMを擁するIntel Core Duo 2.4GHzマシンを用いて取得された。本発明の一実施形態の現在の実装はマルチスレッディングを採用していないが、マルチスレッディングは、明らかに、k次元木の構築および探索の両方の並列化に適している。
Flickrテストセットについての結果
図2に示された表200の結果は、大規模な汎用消費者データセットの方向識別に関して、非常に良好なパフォーマンスを示している。非常に大規模なトレーニングセットを使用したにもかかわらず、前述の修正された最近傍探索を用いて、各方法の、画像あたりの識別時間が5ミリ秒を下回ったことが報告されている。低レベル特徴の融合、3つのクラスの識別、および異常値棄却のすべてにおいて、パフォーマンスがいっそう向上した。木の数は、低レベル特徴の次元数に基づく。ノードの次元数は、特徴が計算される空間ブロックの総数である。これは、各木の特徴ベクトルの次元数である。「nn」の行は、識別に使用される近似最近傍の数である。「m」の行は、探索を切り詰める前に近似最近傍を決定するために探索される点の数を支配するパラメータである。表200はさらに、総合精度と、ポートレート写真および風景写真の個々の認識率を示している。棄却を組み込んだ結果を、図3の表300に示す。棄却率はきわめて低く、これは、本方法が、実践時にユーザ側の手動修正をほとんど必要としないことをさらに示している。
他のテストセットについての結果
第2の実験では、Flickrからダウンロードしたトレーニングデータを用いる、前述の設計された木を用いて、様々な、より小さい、入手可能な写真コレクションの方向を識別した。前に3つのデータセットを紹介した。同じFlickrトレーニングデータを使用した、これらのテストセットについての識別結果を、図4の表400に示す。消費者領域では、円対称性が高い、平滑パターン、またはテクスチャパターン、または他のコンテンツがあまり一般的ではないため、問題はいくぶん簡単である。しかしながら、これらの結果は、この問題に大規模な汎用トレーニングセットを用いることが非常に効果的であることを示している。
最先端システムとの比較
入手可能なデータが限られていたために、本発明のシステムの一実施形態を、先述のBalujaに記載のシステムとのみ、UWセットからの550枚の写真で比較することが可能であった。これは、Balujaが、親切にも、Balujaの(表2の)8カテゴリのUWデータについて詳細な結果を提供してくれたためである。しかしながら、Barcelona2サブセットはWebサイトで入手できなかったので、比較は、残りの7つのサブセットとのみ行われた。結果を、図6の表600に示す。ここでも、結果は、3方向タスク(棄却あり)と4方向(棄却なし)について示されている。
追加データの効果
本願発明者らは、最後に、1861画像の私的写真コレクションであるテストセット1を用いて実験を行い、より小さいトレーニングセットを用いた場合のパフォーマンスを評価した。その結果を、図7の表700に示す。トレーニングのために使用する、Flickrセットからの写真が5000枚しかない場合、精度が低下するが、画像あたりの平均識別時間が36%短くなる。トレーニングセットをより大きくすれば、複雑さが特に増すことなく、さらなるパフォーマンス向上が可能であると考えられている。
例示的な操作手順
図8は、本発明の手法の一実施形態の例示的操作手順800を示す。ステップ801で、入力画像が取得される。ステップ802で、本システムは、入力画像の画像特徴(エッジ方向ヒストグラム)を抽出する。ステップ803で、本システムは、画像(回転画像)の代替方向に対応する画像特徴を生成する。ステップ804で、本システムは、近似最近傍手法を実装する複数の探索木を用いて、抽出および生成された特徴を解析する。ステップ805で、本システムは、重み付き多数決を用いて最近傍候補を識別する。ステップ806で、本システムは、識別結果に基づいて入力画像の最適画像方向を決定する。
例示的なコンピュータプラットフォーム
図9は、本発明の原理体系の一実施形態を実装することが可能なコンピュータおよびサーバシステム900の一実施形態を示すブロック図である。システム900は、コンピュータおよびサーバプラットフォーム901、周辺装置902、およびネットワークリソース903を含む。
Claims (22)
- 最適画像方向を決定する方法であって、
(a)入力画像を取得することと、
(b)前記入力画像の画像特徴を抽出することと、
(c)前記画像の代替方向に対応する回転画像特徴を生成することと、
(d)前記抽出および生成された特徴を、既知の方向の画像の大規模な集合から構築された、最近傍候補を含む複数の探索木を用いて解析することと、
(e)重み付き多数決を用いて前記最近傍候補の方向を組み合わせることと、
(f)前記(e)の結果を用いて、前記入力画像の前記最適画像方向を決定することと、を含む、方法。 - 前記複数の探索木を用いて解析することはさらに、k次元木を用い、空間ブロック、特徴次元、または前記空間ブロックおよび前記特徴次元の組み合わせまたは射影に基づく、既知の方向のトレーニングデータから抽出された画像特徴にインデックスを付けることを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記抽出された画像特徴に対して分解を実行することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記抽出された画像特徴は、エッジ方向ヒストグラムを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記エッジ方向ヒストグラムは、均一な空間グリッドを用いて生成される、請求項1に記載の方法。
- 前記エッジ方向ヒストグラムは、各空間グリッド要素において、エッジを、均等分割されたビンに量子化することによって生成される、請求項5に記載の方法。
- 色モーメント特徴を計算することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記抽出された画像特徴を正規化することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記回転画像特徴は、ブロックの並べ替えとエッジ方向回転とを用いて生成される、請求項1に記載の方法。
- 前記複数の探索木は、既知の方向の画像のトレーニングセットを用いて生成される、請求項1に記載の方法。
- 命令セットを実行するプログラムであって、前記命令セットは、1つまたは複数のプロセッサで実行された場合に、最適画像方向を決定する機能を、前記1つまたは複数のプロセッサに実施させるように動作可能であり、前記機能は、
(a)入力画像を取得するステップと、
(b)前記入力画像の画像特徴を抽出するステップと、
(c)前記画像の代替方向に対応する回転画像特徴を生成するステップと、
(d)前記抽出および生成された特徴を、既知の方向の画像の大規模な集合から構築された、最近傍候補を含む複数の探索木を用いて解析するステップと、
(e)重み付き多数決を用いて前記最近傍候補の方向を組み合わせるステップと、
(f)前記(e)のステップの結果を用いて、前記入力画像の前記最適画像方向を決定するステップと、
を含む、プログラム。 - 探索木を構築することはさらに、k次元木を用い、空間ブロック、特徴次元、または前記空間ブロックおよび前記特徴次元の組み合わせまたは射影に基づく、既知の方向のトレーニングデータから抽出された画像特徴にインデックスを付けするステップを含む、請求項11に記載のプログラム。
- 前記抽出された画像特徴に対して分解を実行するステップをさらに含む、請求項11に記載のプログラム。
- 前記抽出された画像特徴は、エッジ方向ヒストグラムを含む、請求項11に記載のプログラム。
- 前記エッジ方向ヒストグラムは、均一な5×5空間グリッドを用いて生成される、請求項11に記載のプログラム。
- 前記エッジ方向ヒストグラムは、各空間グリッドにおいて、エッジを、均等分割されたビンに量子化することによって生成される、請求項15に記載のプログラム。
- 色モーメント特徴を計算するステップをさらに含む、請求項11に記載のプログラム。
- 前記抽出された画像特徴を正規化するステップをさらに含む、請求項11に記載のプログラム。
- 前記回転画像特徴は、ブロックの並べ替えとエッジ方向回転とを用いて生成される、請求項11に記載のプログラム。
- 前記複数の探索木は、既知の方向の画像のトレーニングセットを用いて生成される、請求項11に記載のプログラム。
- 最適画像方向を決定するシステムであって、
(a)入力画像を取得するように動作可能な入力モジュールと、
(b)前記入力画像の画像特徴を抽出するように動作可能な画像特徴抽出モジュールと、
(c)前記画像の代替方向に対応する回転画像特徴を生成するように動作可能な回転画像特徴生成モジュールと、
(d)前記抽出および生成された特徴を、既知の方向の画像の大規模な集合から構築された、最近傍候補を含む複数の探索木を用いて解析するように動作可能な探索木モジュールと、
(e)重み付き多数決を用いて前記最近傍候補の方向を組み合わせるように動作可能な組み合わせモジュールと、を備え、前記入力画像の最適画像方向は、前記組み合わせの結果に基づいて決定される、
システム。 - 探索木を構築することはさらに、k次元木を用い、空間ブロック、特徴次元、または前記空間ブロックおよび前記特徴次元の組み合わせまたは射影に基づく、既知の方向のトレーニングデータから抽出された画像特徴にインデックスを付けることを含む、請求項21に記載のシステム。
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