JP2009230656A - ホスト計算機、計算システム、計算方法、及び、プログラム - Google Patents

ホスト計算機、計算システム、計算方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ホスト計算機が複数のクライアント計算機に処理を分散させて実行する最適化計算の精度及び効率を向上させること。
【解決手段】ホスト計算機3は、初期値の異なる最適化計算を複数のクライアント計算機5のそれぞれに実行させ、決められた時間ごとの結果を受信する。チェックポイント決定部13は、各時間における各試行の順序関係を計算し、計算終了時間における各試行間の値の差の絶対値を計算して重みとして、その各試行間の順序関係と重みとから、決められた時間における順位保持率を計算し、順位保持率が決められた順位保持率閾値以上となる時間を、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホスト計算機が複数のクライアント計算機にそれぞれ異なる初期条件で最適化計算を実行させる際に、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定する技術に関する。
組み合わせ最適化問題などを解く探索的なアルゴリズムでは、多くの初期値を発生させて長時間探索計算を行うことにより、より良い解が求められることが期待される。そこで、従来では、複数のパーソナルコンピュータ(PC)に処理を分散し、それぞれのPCで異なる初期値で最適化計算を行い、より多くの初期値を用いて計算を実行することで探索計算の効率化を図っていた。さらに、探索計算の効率化を図るために、各初期値を用いた計算において、予め決められた処理時間後(以降、チェックポイント時間という)の解を比較し、その時点での解が他の初期値によるチェックポイント時間における解に比べて悪い結果である場合には、その後得られる解も良い解でないとみなして計算をそこで打ち切り、別の初期値を与えて計算を行う方法がとられている(特許文献1等)。
特開2005−25445号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるような方法では、チェックポイント時間が人手によって試行錯誤で設定されているため、設定されたチェックポイント時間が短すぎて最適解にたどり着く可能性の高い計算を途中で止めてしまったり、逆にチェックポイント時間が長すぎて、計算の効率化が図れないという問題があった。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、最適なチェックポイント時間を自動的に決め、最適化計算の精度向上と高効率化を実現する計算システム、計算方法、ホスト計算機、及び、プログラムを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために本発明は、複数のクライアント計算機とデータ送受信可能で、前記複数のクライアント計算機に最適化計算を実行させる際に、計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するホスト計算機であって、前記複数のクライアント計算機のそれぞれに、計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値を与え、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行させる手段と、前記各クライアント計算機によって計算された、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明は、順位保持率計算手段が、決められた時間における各試行結果の順序関係と計算終了時間における各試行結果の順序関係とが一致した試行間の重みの和を、全ての重みの和で除して、順位保持率を計算し、チェックポイント決定手段が、計算開始から、前記順位保持率が0.5より大きく、決められた閾値以上となるまでの時間を、チェックポイント時間とすることを特徴とする。
また、本発明は、最適化計算を実行する計算システムであって、ホスト計算機と、前記ホスト計算機とデータ送受信可能である複数のクライアント計算機と、を備え、前記クライアント計算機は、前記ホスト計算機から送信された計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値に基づいて、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行する手段と、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果を、前記ホスト計算機に送信する手段と、を備え、前記ホスト計算機は、前記各クライアント計算機から送信された決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、前記チェックポイント時間を含めた最適化計算の実行ファイルを生成する手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、ホスト計算機と、前記ホスト計算機とデータ送受信可能である複数のクライアント計算機を用いて最適化計算を実行する計算方法であって、前記ホスト計算機は、前記複数のクライアント計算機のそれぞれに、計算終了時間とそれぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算プログラムを送信するステップと、前記クライアント計算機が、前記ホスト計算機から送信された最適化計算プログラムを実行し、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの最適化計算の試行計算結果を、前記ホスト計算機に送信するステップと、前記ホスト計算機が、前記各クライアント計算機から送信された決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付けるステップと、前記ホスト計算機が、前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算するステップと、前記ホスト計算機が、前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとするステップと、前記ホスト計算機が、前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算するステップと、前記ホスト計算機が、前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するステップと、前記ホスト計算機が、前記チェックポイント時間を含めた最適化計算の実行ファイルを生成するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明は、複数のクライアントコンピュータとデータ送受信可能なコンピュータを、前記複数のクライアントコンピュータに、計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値を与え、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行させる手段と、前記各クライアントコンピュータによって計算された、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、して動作させることを特徴とする。
このプログラムは、CD−ROM等の記録媒体に記録して流通させても良いし、或いは、ネットワークを介して流通させてもよい。
本発明によれば、複数のクライアント計算機に分散させて計算させる最適化計算のチェックポイント時間を自動的に決めることができ、最適化計算の精度向上、高効率化を実現することが可能となる。
また、本発明によれば、決められた時間における複数の試行計算結果の順序関係と、計算終了時間における各試行間の計算結果の差の絶対値とから求める順位保持率により、チェックポイント時間を決定するため、チェックポイント時間における順序関係が、計算終了時刻における順序関係と異なる場合でも、計算終了時刻における試行計算結果の値の差が小さいものであれば、大きな問題とはならず、最適化計算の分散化を効率よく実現することが可能となる。
以下に、添付図面を参照しながら、本発明に係る計算システムの好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明および添付図面において、略同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略することにする。
図1は、計算システム1のブロック構成図である。
計算システム1は、組み合わせ最適化問題などの計算処理(以下、「最適化計算」という)を行うためのシステムであり、ホスト計算機3と複数のクライアント計算機5−1、5−2、…、5−nから構成される。ホスト計算機3とクライアント計算機5は、有線或いは無線の通信路でデータ送受信可能に接続される。ホスト計算機3は、初期値の異なる最適化計算を複数のクライアント計算機5のそれぞれに実行させ、その結果を受信して、最適化計算のチェックポイント時間を自動的に決定する。
ホスト計算機3は、入力装置11、記憶部12、チェックポイント決定部13、コンパイラ14、送受信装置15、出力装置16等を有する。
入力装置11は、キーボード、マウス等であり、最適化計算に必要なデータ等の入力を受け付ける装置である。
記憶部12は、メモリ、ハードディスク等の記憶装置であり、ソースファイル21、データファイル22、結果記録ファイル23等を記憶する。
ソースファイル21は最適化計算のプログラム等が記録されたファイルである。
データファイル22は、最適化計算の初期値や計算終了時刻等のデータが記録されたファイルである。
結果記録ファイル23は、クライアント計算機5から受信した最適化計算等の計算結果等やホスト計算機3が算出したチェックポイント時間等の計算結果を記録したファイルである。
チェックポイント決定部13は、後述する手順に従って、最適化計算を途中で打ち切るチェックポイント時間を決定する。
図2は、チェックポイント決定部13のブロック構成図を示す図である。
チェックポイント決定部13は、入力部51、順序関係計算部52、重み計算部53、順位保持率計算部54、チェックポイント算出部55、出力部56等から構成される。各部の機能及び動作については、後述するチェックポイント時間決定処理の説明で行う。
また、図1に示すコンパイラ14は、決定されたチェックポイント時間をパラメータとして含んだソースファイル21を機械語に変換し、クライアント計算機5で計算可能な実行ファイルを生成する。
送受信装置15は、クライアント計算機5に対して、実行ファイルや初期値等のデータを送信し、その計算結果等を受信する。
出力装置16は、ディスプレイ等であり、計算の経過や結果等を表示する。
クライアント計算機5−1は、記憶装置31、計算実行部32、送受信装置33等を有する。
記憶装置31は、メモリ、ハードディスク等の記憶装置であり、データファイル41、結果記録ファイル42等を記憶する。
データファイル41は、ホスト計算機3から送信された最適化計算の実行ファイルやデータ等を記憶するファイルである。
結果記録ファイル42は、最適化計算の結果等を記録するファイルである。
計算実行部32は、ホスト計算機3から送信された最適化計算の実行ファイルを実行する。
送受信装置33は、ホスト計算機3から実行ファイルや初期値等のデータを受信し、計算結果等をホスト計算機3に送信する。
なお、クライアント計算機5−2、…、5−nも、クライアント計算機5−1と同様の構成である。
次に、計算システム1の動作について説明する。
ホスト計算機3は、複数のクライアント計算機5に異なる初期値と計算終了時間を与えて、最適化計算の試行計算を実行させ、その試行計算結果からチェックポイント時間を決定する。
図3は、計算システム1の動作を示すシーケンス図である。
ホスト計算機3は、最適化計算の初期値や計算終了時間L(秒)といった試行用パラメータを決定し(ステップS201)、クライアント計算機5に送信する(ステップS202)。このとき、複数のクライアント計算機5のそれぞれには異なる初期値の最適化計算の実行ファイルが送信される。
クライアント計算機5は、受け取った初期値を基に、計算終了時刻L(秒)まで最適化計算の試行計算を実行し、決められた時間ごとの試行計算結果を記憶し(ステップS203)、ホスト計算機3に対して、決められた時間ごとの試行計算結果を送信する(ステップS204)。ホスト計算機3は、試行計算結果から順位保持率を算出し、チェックポイント時間を決定する(ステップS205)。ホスト計算機3は、算出したチェックポイント時間を含むパラメータを設定した実行ファイルを生成する(ステップS205)。
以下、各ステップの動作について、具体的な例を挙げて詳細に説明する。ここでは、ホスト計算機3が、3台のクライアント計算機5−1、5−2、5−3に最適化計算の試行計算を行わせ、チェックポイント時間を決定する場合を例に取る。
(ステップS201〜ステップS204)
図4は、ホスト計算機3と3台のクライアント計算機5−1、5−2、5−3とのやり取りを説明するためのブロック図である。
図4に示すように、ホスト計算機3は、クライアント計算機5−1に初期値S1で計算終了時間がL秒となるまで最適化計算実行させ(試行1)、計算機5−2に初期値S2で計算終了時間がL秒となるまで最適化計算実行させ(試行2)、計算機5−3に初期値S3で計算終了時間がL秒となるまで最適化計算実行させる(試行3)。
図5は、それぞれの初期値による最適化計算の試行結果を示す図である。
試行結果が図5に示すようになる場合、図5中の矢印で示した時間T0(秒)以降は最適化値の順位に変動が見られないため、時間T0付近にチェックポイント時間を設定することが計算時間の観点で効率的であると考えられる。非常に多くの試行を繰り返し、最適化値の順位が変動しなくなる時間を求めれば、最適なチェックポイント時間が得られるが、それを行うことは、チェックポイント時間を設定せず、計算修了時間まで試行を繰り返すことと同じなので意味がない。
そこで、少ない回数の計算終了時間L(秒)までの試行結果から、最適なチェックポイント時間を推定する必要がある。
最適なチェックポイント時間を推定するために、計算終了時間Lまで試行した結果すべてについて単位時間ごとの最適値を元にL(秒)時の最適値の順位に対する順位保持率を各単位時間で計算し、順位保持率が高い値(理想的には100(%)であるのがよいが、現実的には100(%)は困難であることが多いので、例えば80(%)程度)を取る時間をチェックポイント時間とする。
クライアント計算機5−1、5−2、5−3は、決められた時間ごと、例えば1秒ごとの試行計算結果を結果記録ファイル42に記憶し、計算終了時刻L秒まで試行計算を行い、ホスト計算機3にそれらの試行計算結果を送信する。ホスト計算機3の送受信装置15は、各クライアント計算機5−1、5−2、5−3から送信された試行計算結果を受信し、記憶部12の結果記録ファイル23に記憶する。
(ステップS205、ステップS206)
ホスト計算機3は、各クライアント計算機5−1、5−2、5−3から送信された試行計算結果からチェックポイント時間を決定する。
図6は、チェックポイント決定部13によるチェックポイント時間決定処理のフローチャートである。
チェックポイント決定部13の入力部51は、結果記録ファイル23から試行計算結果を、そして、予め決められてデータファイル22に記憶された順位保持率の閾値を読み出す(ステップS301)。順序関係計算部52は、各時間における各試行の順序関係を計算し(ステップS302)、重み計算部53は、計算終了時間Lにおける各試行間の値の差の絶対値を計算する(ステップS303)。
順位保持率計算部54は、決められた各時間における順位保持率を計算する(ステップS304)。チェックポイント算出部55は、順位保持率が順位保持率閾値以上となる時間をチェックポイント時間とする(ステップS305)。出力部56は、チェックポイント時間を出力し(ステップS306)、ソースファイルに書き込む。
計算終了時間L秒までの試行1、試行2、試行3の決められた時間(この場合1秒とする)ごとの最適化計算の試行計算結果が、クライアント計算機から送信され、結果記録ファイル23に記録される。
図7は、クライアント5−1,5−2、5−3によって実行された各試行の各時間における試行計算結果の順位を示す図である。ここでは、より良い解に収束している順に、順位を1位、2位、3位とする。
順序関係計算部52は各時間の試行計算結果の順序関係を計算し、重み計算部53は、計算終了時間Lにおける各試行間の値の差の絶対値を計算する。
図8は、計算時間T=L(秒)、即ち、計算終了時間Lにおける順序関係と各試行間の順序関係を示す図である。
図7に示すように、計算終了時間Lにおける各試行計算結果の順位は、試行1が「2位」、試行2が「1位」、試行3が「3位」となる。したがって、計算終了時間Lにおける各試行の順序関係は、図8に示すように、
(試行2)<(試行1)<(試行3)
となり、各試行間の順序関係は、
(試行1)>(試行2)
(試行1)<(試行3)
(試行2)<(試行3)
となる。
また、例えば、計算終了時間Lにおける試行1の試行計算結果の値を「4250」、試行2の試行計算結果の値を「4100」、試行3の試行計算結果の値を「4300」であったとすると、図8に示すように、重み計算部53によって計算された各試行間の試行計算結果の差の絶対値は
|(試行1)−(試行2)|=|4250−4100|=150
|(試行1)−(試行3)|=|4250−4300|=50
|(試行2)−(試行3)|=|4100−4300|=200
となる。本計算システム1では、この差の絶対値を、各試行間の重みとする。
図9は、計算時間T=2(秒)における各試行の計算結果の順序関係と各試行間の順序関係を示す図である。
図7に示すように、T=2(秒)における各試行計算結果の順位は、試行1が「3位」、試行2が「1位」、試行3が「2位」となる。したがって、T=2(秒)における各試行の順序関係は、図9に示すように、
(試行2)<(試行3)<(試行1)
となり、2項間の順序関係は、
(試行1)>(試行2)
(試行1)>(試行3)
(試行2)<(試行3)
となる。
順序関係計算部52は、上記のような順序関係を、決められた時間ごとに算出し、重み計算部53によって計算された重み(計算終了時間における差の絶対値)を用いて順位保持率を算出する。決められた時間の順位保持率は、「決められた時間における各試行間の順序関係と計算終了時間における各試行間の順序関係とが一致した試行間の重みの和」を「全ての試行間の重みの和」で除することによって求められる。
図10は、T=2(秒)の順位保持率を計算するための説明図である。
図10に示すように、計算時間T=2(秒)における各試行間の順序関係と、T=L(秒)における各試行間の順序関係とを比較すると、(試行1)と(試行2)及び(試行2)と(試行3)の順序関係が一致し、(試行1)と(試行3)の順序関係が一致しない。そして、(試行1)と(試行2)の重みは「150」、(試行1)と(試行3)の重みは「50」、(試行2)と(試行3)の重みは「200」である。したがって、T=2(秒)における順位保持率は、
(150+200)/(150+50+200)=0.875
となる。
以上述べた方法によって、順序関係計算部52は、決められた時間ごとの順位保持率を算出する。
図11は、決められた時間(1秒)ごとに算出された順位保持率の値を示す図であり、図12は、算出された順位保持率の変化を示す図である。
順位保持率が「0.5」以下であるとその時刻における順位と計算終了時刻における順位とが無関係であることを意味するので、順位保持率閾値は0.5より大きな値とし、チェックポイント算出部55は、順位保持率が順位保持率閾値以上となる時間をチェックポイント時間とする。順位保持率閾値は、入力装置11からユーザによる入力を受け付けても良い。例えば、順位保持率閾値が、「0.8」と決められ、入力部51に入力された場合、チェックポイント算出部55は、チェックポイント時間Tcを図11、図12の順位保持率の算出結果から「2秒」以上と決定する。
こうして決定されたチェックポイント時間(例えば、2秒)は、出力部56によって出力され、記憶部12のソースファイル21に記憶された最適化計算のプログラムにパラメータとして書き込まれる。コンパイラ14は、決められたチェックポイント時間(2秒)を含むプログラムを機械語に変換し、実行ファイルを生成する。ホスト計算機3は、各クライアント計算機5に、チェックポイント時間(2秒)を含む実行ファイルと異なる初期値を送信し、最適化計算を実行させ、チェックポイント時間(2秒)における計算結果を自身に送信させる。
ホスト計算機3は、複数のクライアント計算機5−1、5−2、…、5−nのチェックポイント時間での計算結果のうち、例えば、最適な解に近い上位m位に入っている計算を行うクライアント計算機に対しては、決められた計算終了時間まで計算を続けさせ、上位m位に入らない計算を行うクライアント計算機に対しては、現在の計算を停止させ、新たな初期値を与えた最適化計算をさせることも可能である。
こうして、ホスト計算機3が複数のクライアント計算機5に処理を分散させて実行する最適化計算の精度及び効率が向上する。
なお、本発明におけるホスト計算機3では、チェックポイント時間をソースファイルに設定し、コンパイルして実行ファイルを作成し、各クライアント計算機5上で計算を実行させているが、事前に実行ファイルを送付しておき、チェックポイント時間の設定や初期値などのパラメータを別ファイルに記載し、クライアント計算機5に配布して計算を実行させても良い。
また、図1におけるホスト計算機3及びクライアント計算機5の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより最適化計算を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る計算システムの好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
このように、本発明によれば、膨大な初期値による検討が必要な組み合わせ最適化などの最適化計算において、ホスト計算機が複数のクライアント計算機に処理を分散させて実行する最適化計算において、最適計算結果の収束の目安となるチェックポイント時間を自動的に決めることができる。また、本発明では、決められた時間における複数の試行計算結果の順序関係と、計算終了時間における各試行間の計算結果の差の絶対値とから求める順位保持率により、チェックポイント時間を決定するため、チェックポイント時間における順序関係が、計算終了時間における順序関係と異なる場合でも、計算終了時間における試行計算結果の値の差が小さいものであれば、大きな問題とはならない。よって、計算量の多い最適化計算の分散化を効率よく精度良く実現することが可能である。
計算システム1のブロック構成図 チェックポイント決定部13のブロック構成図 計算システム1による処理の流れを示すシーケンス図 ホスト計算機3とクライアント計算機5のやり取りを説明するための図 最適化計算の各試行の計算結果を示す図 チェックポイント決定部13によるチェックポイント時間の決定処理の流れを示すフローチャート 決められた時間における各試行の試行計算結果の順位を示す図 計算終了時刻Lにおける各試行間の順序関係と重みを示す図 計算時間T=2(秒)における各試行間の順序関係を示す図 順位保持率の算出方法を説明するための図 決められた時間における順位保持率の算出結果を示す図 算出された順位保持率とチェックポイント時間との関係を示す図
符号の説明
1………計算システム
3………ホスト計算機
5、5−1、5−2、5−3、…、5−n………クライアント計算機
11………入力装置
12………記憶部
13………チェックポイント決定部
14………コンパイラ
15………送受信装置
16………出力装置
31………記憶装置
32………計算実行部
33………送受信装置
51………入力部
52………順序関係計算部
53………重み計算部
54………順位保持率計算部
55………チェックポイント算出部
56………出力部

Claims (5)

  1. 複数のクライアント計算機とデータ送受信可能で、前記複数のクライアント計算機に最適化計算を実行させる際に、計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するホスト計算機であって、
    前記複数のクライアント計算機のそれぞれに、計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値を与え、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行させる手段と、
    前記各クライアント計算機によって計算された、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、
    前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、
    前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、
    前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、
    前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、
    を具備することを特徴とするホスト計算機。
  2. 前記順位保持率計算手段は、前記決められた時間における各試行結果の順序関係と前記計算終了時間における各試行結果の順序関係とが一致した試行間の重みの和を、全ての重みの和で除して、順位保持率を計算し、
    前記チェックポイント決定手段は、計算開始から、前記順位保持率が0.5より大きく、決められた閾値以上となるまでの時間を、チェックポイント時間とすることを特徴とする請求項1記載のホスト計算機。
  3. 最適化計算を実行する計算システムであって、
    ホスト計算機と、
    前記ホスト計算機とデータ送受信可能である複数のクライアント計算機と、
    を備え、
    前記クライアント計算機は、
    前記ホスト計算機から送信された計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値に基づいて、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行する手段と、
    前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果を、前記ホスト計算機に送信する手段と、
    を備え、
    前記ホスト計算機は、
    前記各クライアント計算機から送信された決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、
    前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、
    前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、
    前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、
    前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、
    前記チェックポイント時間を含めた最適化計算の実行ファイルを生成する手段と、
    を備えることを特徴とする計算システム。
  4. ホスト計算機と、前記ホスト計算機とデータ送受信可能である複数のクライアント計算機を用いて最適化計算を実行する計算方法であって、
    前記ホスト計算機は、前記複数のクライアント計算機のそれぞれに、計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算プログラムを送信するステップと、
    前記クライアント計算機が、前記ホスト計算機から送信された最適化計算プログラムを実行し、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの最適化計算の試行計算結果を、前記ホスト計算機に送信するステップと、
    前記ホスト計算機が、前記各クライアント計算機から送信された決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付けるステップと、
    前記ホスト計算機が、前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算するステップと、
    前記ホスト計算機が、前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとするステップと、
    前記ホスト計算機が、前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算するステップと、
    前記ホスト計算機が、前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するステップと、
    前記ホスト計算機が、前記チェックポイント時間を含めた最適化計算の実行ファイルを生成するステップと、
    を備えることを特徴とする計算方法。
  5. 複数のクライアントコンピュータとデータ送受信可能なコンピュータを、
    前記複数のクライアントコンピュータに、計算終了時間及びそれぞれ異なる初期値を与え、少なくとも前記計算終了時間まで前記それぞれ異なる初期値を含んだ最適化計算の試行計算を実行させる手段と、
    前記各クライアントコンピュータによって計算された、前記計算終了時間までの決められた時間ごとの試行計算結果の入力を受け付ける手段と、
    前記決められた時間における、各試行計算結果の順序関係を計算する順序計算手段と、
    前記計算終了時間における各試行間の試行計算結果の差の絶対値を計算し、重みとする重み計算手段と、
    前記計算された順序関係と、前記計算された重みから、前記決められた時間における順位保持率を計算する順位保持率計算手段と、
    前記順位保持率を用いて、最適化計算を打ち切るチェックポイント時間を決定するチェックポイント決定手段と、
    して動作させることを特徴とするプログラム。
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