JP2009228857A - Crown cage and ball bearing - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、冠型保持器及びこの冠型保持器を備えている玉軸受に関する。 The present invention relates to a crown type cage and a ball bearing provided with the crown type cage.
一般的な玉軸受として、外輪と、内輪と、外輪の外軌道面及び内輪の内軌道面を転動する複数の玉と、これら複数の玉を転動自在として保持している合成樹脂製の冠型保持器(以下、保持器ともいう)とを備えたものがある。保持器には、複数の玉を保持するために、ポケットが周方向に等間隔で複数形成されている(例えば、特許文献1参照)。
図6(a)は従来の保持器のポケット部分の拡大図である。環状である保持器41に形成されているポケット42は、その軸方向の一方側(図6(a)では上側)に開口しており、当該一方側から玉43をポケット42内へ押し入れることで、当該玉43をポケット42内に収容させている。
ポケット42の開口端44,44の間の寸法は、玉43の直径Dよりも小さいため、玉43をポケット42へ押し入れる際、開口端44,44の間を弾性的に押し広げながら、当該開口端44a,44bの間を通過させている。
As a general ball bearing, an outer ring, an inner ring, a plurality of balls that roll on the outer raceway surface of the outer ring and an inner raceway surface of the inner ring, and a synthetic resin that holds these balls as rollable Some have a crown type cage (hereinafter also referred to as a cage). In the cage, a plurality of pockets are formed at equal intervals in the circumferential direction in order to hold a plurality of balls (see, for example, Patent Document 1).
FIG. 6A is an enlarged view of a pocket portion of a conventional cage. The
Since the dimension between the
従来の保持器41に形成されている複数のポケット42の形状は全て同じであり、ポケット42の開口端44,44の軸方向についての位置は全て同じとなっている。つまり、図6(a)において、ポケット42の底部45から開口端44,44までの軸方向の寸法hは、全てのポケット42について同じとなっている。
したがって、全ての玉43をポケット42に同時に押し入れる際、全てのポケット42の開口端44a,44bの間が同時に弾性的に押し広げられることから、玉43には大きな抵抗力が働く。したがって、玉43をポケット42に収容させるためには、この抵抗力に抗する必要があり、図6(b)に示しているように、玉43に対して一度に大きな押し込み力(組み込み力)Pを与える必要がある。このため、玉を冠形保持器に取り付ける作業が困難となる場合がある。
そこで本発明は、玉をポケットに押し入れるために必要な押し込み力を小さくすることができる冠型保持器及びこの冠型保持器を備えている玉軸受を提供することを目的とする。
The shapes of the plurality of
Therefore, when all the
Accordingly, an object of the present invention is to provide a crown type cage that can reduce the pushing force required to push the ball into the pocket, and a ball bearing including the crown type cage.
前記目的を達成するための本発明の冠型保持器は、玉軸受の複数の玉を転動自在に保持すべく軸方向の一方側に開口しているポケットが周方向に複数形成された冠型保持器であって、前記複数のポケットの内の少なくとも一つのポケットの前記開口端は、他のポケットの前記開口端と前記軸方向についての位置が異なっているものである。 In order to achieve the above object, a crown type cage of the present invention is a crown in which a plurality of pockets opened in one axial direction are formed in the circumferential direction so as to hold a plurality of balls of a ball bearing in a freely rolling manner. In the mold holder, the open end of at least one of the plurality of pockets is different in position in the axial direction from the open end of another pocket.
この冠型保持器によれば、複数のポケットの内の少なくとも一つのポケットの開口端が、他のポケットの開口端と比べて、軸方向についての位置が異なっていることから、複数の玉を複数のポケットに押し入れる際、玉の通過によって開口端の間を弾性的に押し広げるタイミングを、少なくとも一つのポケットと、他のポケットとで異ならせることができる。このため、複数の玉をポケットに押し入れるために玉に与える必要のある押し込み力を経時的に分散させることができ、必要な押し込み力を従来よりも小さくすることができる。 According to this crown type cage, since the opening end of at least one of the plurality of pockets is different from the opening end of the other pocket in the axial direction, When pushing into a plurality of pockets, the timing to elastically push between the open ends by passing the balls can be different between at least one pocket and the other pocket. For this reason, in order to push a plurality of balls into the pocket, it is possible to disperse the pushing force that needs to be applied to the balls over time, and the necessary pushing force can be made smaller than before.
また、前記一つのポケットの内壁面は、前記軸方向に異なる二点をそれぞれ中心として球面に形成された底部側の第一球面部及び開口端側の第二球面部と、これら球面部間に軸方向に伸びて介在している中間部とを有しているのが好ましい。
これによれば、中間部によって、前記一つのポケットの開口端を他のポケットの開口端よりも、軸方向の一方側へずらした位置となる構成を、簡単に得ることができる。
Further, the inner wall surface of the one pocket has a first spherical portion on the bottom side and a second spherical portion on the opening end side formed in a spherical shape centering on two different points in the axial direction, and a space between these spherical portions. It is preferable to have an intermediate portion extending in the axial direction.
According to this, the structure which becomes the position which shifted the opening end of the said one pocket to the one side of the axial direction rather than the opening end of the other pocket by the intermediate part can be obtained easily.
また、前記複数のポケットは、前記開口端の軸方向の位置について、周方向で交互に異なっているのが好ましい。
これによれば、全てのポケットに対して全ての玉を押し入れる際に、軸方向に沿って直線的にこれら玉を押し込むことによって、複数の玉の内のいくつかを先にポケットに押し入れ、次に残りの玉を残りのポケットに押し入れることができる。このように、全ての玉をポケットに押し入れるために玉に与える必要のある押し込み力を経時的に分散させることができ、必要な押し込み力を従来よりも小さくすることができる。
Moreover, it is preferable that the plurality of pockets are alternately different in the circumferential direction with respect to the axial position of the opening end.
According to this, when pushing all balls into all pockets, by pushing these balls linearly along the axial direction, some of the balls are pushed into the pockets first, The remaining balls can then be pushed into the remaining pockets. Thus, the pushing force that needs to be applied to the balls to push all the balls into the pockets can be dispersed over time, and the necessary pushing force can be made smaller than before.
また、前記冠形保持器において、前記一つのポケットの開口端の間の寸法と、前記他のポケットの開口端の間の寸法とは同じであるのが好ましい。
これによれば、ポケットに収容した玉が開口端から抜け出ようとすることを抑える保持力を同じとすることができる。
In the crown-shaped cage, the dimension between the open ends of the one pocket and the dimension between the open ends of the other pockets are preferably the same.
According to this, the holding force which suppresses that the ball | bowl accommodated in the pocket tries to pull out from an opening end can be made the same.
また、本発明の玉軸受は、外輪と、内輪と、前記外輪に形成された外軌道面及び前記内輪に形成された内軌道面を転動する複数の玉と、前記冠型保持器とを備えたものである。
この玉軸受によれば、前記冠型保持器を備えていることから、当該玉軸受の製造に際し、複数の玉を冠形保持器のポケットに押し入れるために、玉に与える必要のある押し込み力を経時的に分散させることができ、必要な押し込み力を従来よりも小さくすることができる。
The ball bearing of the present invention includes an outer ring, an inner ring, an outer raceway surface formed on the outer ring, a plurality of balls that roll on the inner raceway surface formed on the inner ring, and the crown type cage. It is provided.
According to this ball bearing, since the crown-shaped cage is provided, in manufacturing the ball bearing, in order to push a plurality of balls into the pocket of the crown-shaped cage, the pushing force that needs to be applied to the ball Can be dispersed over time, and the required pushing force can be made smaller than in the prior art.
本発明によれば、玉軸受の玉をポケットに押し入れる際、当該玉の通過によって開口端の間が広がるタイミングを、少なくとも一つのポケットと、他のポケットとで異ならせることができるため、複数の玉をポケットに押し入れるために玉に与える必要のある押し込み力を経時的に分散させることができ、必要な押し込み力を従来よりも小さくすることができる。この結果、玉を冠形保持器に取り付ける作業が容易となる。 According to the present invention, when the ball of the ball bearing is pushed into the pocket, the timing at which the opening end spreads by the passage of the ball can be made different between at least one pocket and the other pocket. In order to push the ball into the pocket, the pushing force required to be applied to the ball can be dispersed over time, and the necessary pushing force can be made smaller than before. As a result, the work of attaching the ball to the crown-shaped cage is facilitated.
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の玉軸受の実施の一形態を示す断面図である。この玉軸受は、外輪1と、この外輪1と同心上に設けられている内輪2と、外輪1及び内輪2の間に設けられた複数の玉3と、これら複数の玉3を所定間隔(等間隔)で保持する冠型保持器4(以下、保持器4という)とを備えている。
外輪1の内周面に外軌道面11が形成されており、内輪2の外周面に内軌道面12が形成されており、複数の玉3は、外軌道面11及び内軌道面12を転動する。そして、保持器4は、これら複数の玉3を転動自在として保持している。なお、全ての玉3は同じものである(直径が同じである)。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a sectional view showing an embodiment of the ball bearing of the present invention. The ball bearing includes an outer ring 1, an
An outer raceway surface 11 is formed on the inner circumference surface of the outer ring 1, an
図2は保持器4の斜視図である。図1及び図2に示しているように、保持器4には、複数の玉3を転動自在に保持するポケット7a,7bが周方向に複数形成されており、ポケット7a,7bは、軸方向の一方側(図1及び図2では左側)に開口している。保持器4の全体形状は環状となっており、いわゆる冠型として構成されている。また、保持器4は合成樹脂製である。このため、複数の玉3のそれぞれを、ポケット7a,7bの開口端の間を軸方向に通過させて当該ポケット7a,7b内に押し入れる際に、玉3によって開口端の間が弾性的に押し広げられる。
保持器4は、円環状の基部6と本体部8とを有している。本体部8は、ポケット7a,7bが形成されている部分であり、基部6は、外輪1と内輪2との間に設けられている複数の玉3よりも軸方向の他方側(図1では右側)に配置されている部分である。
FIG. 2 is a perspective view of the
The
図2の保持器4には、周方向の10箇所に凹形状である前記ポケットが形成されており、当該保持器4には、二種類のポケット(第一ポケット7aと第二ポケット7b)が形成されている。保持器4の前記本体部8は、柱部14を周方向に複数有している。柱部14は環状の基部6から軸方向の一方側(図2では左側)へ突出している。そして、隣り合う柱部14,14間がポケットとなる。つまり、隣り合うポケット7a,7b間に柱部14が設けられている。
The
図3及び図4は第一ポケット7a部分及び第二ポケット7b部分の断面図である。なお、図3及び図4では、玉3をポケット7a,7bに収容する前の状態として二点鎖線で示している。
第一ポケット7aについて説明する。図3の左端に記載している柱部14aの軸方向の一方側(図3では上側)には、爪部17aが当該一方側へさらに突出して設けられており、この柱部14aの周方向で隣り(図3では右隣り)の柱部14bにも、同様にして、爪部17aが設けられている。これら爪部17a,17aは対向して設けられており、対となる爪部17a,17aは、第一ポケット7a内に配置した玉3が抜け出ることを防止する。爪部17a,17aの内周側の先端部が、第一ポケット7aの開口端10a,10aとなる。
3 and 4 are sectional views of the
The
第一ポケット7aの内壁面9aは、一点C0を中心点として球面に形成された球面部20からなる。球面部20は、玉3の曲率半径よりも若干大きな曲率半径を有する球面に沿った形状である。第一ポケット7aの前記一点(中心点)C0は、当該第一ポケット7aに転動自在として収容させた玉3の中心点と一致する。そして、球面部20(内壁面9a)は、底部13aから対の前記開口端10a,10aまでにわたって形成されている部分であり、図3に示しているように、球面部20の断面形状は前記一点(中心点)C0を中心とする単一の円(円弧)に沿った形状となる。
The
第二ポケット7bについて説明する。前記柱部14bの軸方向の一方側(図3では上側)には、爪部17bが当該一方側へさらに突出して設けられており、この柱部14bの周方向で隣り(図3では右隣り)の柱部14cにも、同様にして、爪部17bが設けられている。これら爪部17b,17bは対向して設けられており、対となる爪部17b,17bは、第二ポケット7b内に配置した玉3が抜け出ることを防止する。爪部17b,17bの内周側の先端部が、第二ポケット7bの開口端10b,10bとなる。
図3に示しているように、前記第一ポケット7aの爪部17a,17aの軸方向の位置と、第二ポケット7bの爪部17b,17bの軸方向の位置とが、第二ポケット7bに設けられている(後述の)中間部23,23により、異なっている。
The
As shown in FIG. 3, the axial position of the
第二ポケット7bの内壁面9bは、一点C1を中心点として球面に形成された底部13b側の第一球面部21、別の一点C2を中心点として球面に形成された開口端10b,10b側の第二球面部22,22、及び、前記第一球面部21と前記第二球面部22,22との間に軸方向に伸びて介在している中間部23,23とを有している。
そして、前記二つの点C1,C2は、軸方向に異なる点であり、一方の点(中心点)C1は第二ポケット7bの底部13b側に位置し、他方の点(中心点)C2は、前記一方の点C1よりも、開口端10b,10b側に位置している。
第二ポケット7bの第一球面部21及び第二球面部22は、玉3の曲率半径よりも若干大きな曲率半径を有する球面に沿った形状であり、前記第一ポケット7aの球面部20と同じ曲率半径を有している。
The
The two points C1 and C2 are axially different points, one point (center point) C1 is located on the bottom 13b side of the
The first
前記中間部23,23は、玉3の直径Dよりも大きい間隔で対向している。中間部23,23は、点C1と点C2とを結ぶ直線を中心線とした円筒面に沿った形状であり、その半径が玉3の曲率半径よりも若干大きな半径を有している。図4において、中間部23,23の軸方向の寸法をαで示している。
第二ポケット7bの内壁面9bは、底部13bから対の中間部23,23を経て対の前記開口端10b,10bまでにわたって形成されている部分であり、図3及び図4に示しているように、内壁面9bの断面形状は、軸方向に長い長円形に沿った形状となる。
また、前記第一ポケット7aの底部13aと、第二ポケット7bの底部13bとの軸方向についての位置は、同じである。
The
The
The positions of the bottom 13a of the
以上より、第二ポケット7bは、中間部23,23を有している点で、第一ポケット7aと形状が相違している。この中間部23,23により、第二ポケット7bの開口端10b,10bは、第一ポケット7aの開口端10a,10aと、軸方向についての位置が異なる。つまり、図4において、第二ポケット7bの開口端10b,10bは、第一ポケット7aの開口端10a,10aよりも、中間部23,23の軸方向の寸法αについて、軸方向の一方側(図4では上側)に位置しており、第二ポケット7bの軸方向の寸法(深さ)H2は、第一ポケット7aの軸方向の寸法(深さ)H1よりも、前記寸法αだけ大きくなっている(H2−α=H1)。なお、図2と図4とにおいて、第一ポケット7aは他の第一ポケット7aと軸方向の寸法H1が同じであり、第二ポケット7bは他の第二ポケット7bと軸方向の寸法H2が同じである。
As described above, the
また、図4において、第一ポケット7aの開口端10a,10aの間の寸法(周方向に沿った寸法)Baは、玉3の直径Dよりも小さく設定されており(Ba<D)、第二ポケット7bの開口端10b,10bの間の寸法(周方向に沿った寸法)Bbは、玉3の直径Dよりも小さく設定されている(Bb<D)。そして、前記寸法Baと前記寸法Bbとは同じに設定されている(Ba=Bb)。
前記のとおり、ポケット7a,7bの軸方向の位置(深さH1とH2)は異なるが、前記寸法Baと前記寸法Bbとは同じに設定されていることから、ポケット7a,7bに収容した玉3がそれぞれ開口端から抜け出ることを抑える保持力は同じとなる。
In FIG. 4, the dimension (dimension along the circumferential direction) Ba between the
As described above, the positions (depths H1 and H2) of the
そして、第一ポケット7a及び第二ポケット7bのそれぞれにおいて、開口端の間の寸法Ba,Bbが玉3の直径Dよりも小さく設定されていることから、この保持器4では、玉3を、第一ポケット7aの開口端10a,10aの間を軸方向(図3と図4とでは上下方向)に通過させて当該ポケット7a内に押し入れる際、当該玉3によって開口端10a,10aの間が弾性的に押し広げられる。さらに、玉3を、第二ポケット7bの開口端10b,10bの間を軸方向(図3と図4とでは上下方向)に通過させて当該ポケット7b内に押し入れる際、当該玉3によって開口端10b,10bの間が弾性的に押し広げられる。つまり、玉3が爪部17a(及び爪部17b)を弾性変形させることで、当該玉3は、爪部17a,17a間(爪部17b,17b間)を通過することができる。
And in each of the
このように、第一ポケット7a及び第二ポケット7bのそれぞれにおいて、押し入れる玉3が開口端10a,10a(10b,10b)の間を弾性的に押し広げることから、玉3を開口端10a,10a(10b,10b)の間を通過させる際に抵抗力が働く。したがって、玉3を第一ポケット7a及び第二ポケット7bのそれぞれに押し入れるためには、前記抵抗力に抗する押し込み力を玉3に与える必要がある。なお、前記寸法Baと前記寸法Bbとは同じに設定されていることから、玉3を押し入れるために必要となる押し込み力は、第一ポケット7aと第二ポケット7bとで同じ(略同じ)となる。
In this way, in each of the
そこで、本発明によれば、第一ポケット7aの開口端10a,10aは、第二ポケット7bの開口端10b,10bと比べて、軸方向についての位置が異なっていることから、全て(10個)の玉3を全ての第一ポケット7a及び第二ポケット7bに押し入れる際、玉3の通過によって開口端の間が広がるタイミングを、第二ポケット7bを先とし、これに遅れて第一ポケット7aとすることができる。このため、図5に示しているように、全ての玉3を全てのポケット7a,7bに押し入れるために、玉3に与える必要のある押し込み力(組み込み力)Pを二回に分散させることができる。
Therefore, according to the present invention, the opening ends 10a and 10a of the
これにより、玉3に対する必要な押し込み力Pを、従来よりも小さくすることができる。すなわち、図6に示している従来の構成では、ポケット42の底部45から開口端44,44までの軸方向の寸法hは、全てのポケット42について同じとなっていることから、一つのポケット42について玉43を押し入れるために必要な押し込み力をFとし、玉43の数(ポケットの数)をNとした場合、全ての玉43をポケット42に同時に押し入れる必要があるため、一度に必要な押し込み力Pは、P=F×Nとなる。すなわち、玉43の数(N)が多くなると、必要な(最大)押し込み力Pは大きくなってしまう。
これに対して、本発明によれば、玉3に与える必要のある押し込み力Pを、時間差を付けて二回に分散させることができることから、第一ポケット7a又は第二ポケット7bについて玉3を押し入れるために必要な押し込み力をFとし、玉3の数(ポケットの数)をNとすると、全ての玉3をポケット7a,7bに押し入れるために必要な押し込み力Pは、P=F×N/2(従来の半分)とすることができる。これにより、玉3を保持器4に押し入れるために必要な最大出力を従来よりも小さくすることができる。
Thereby, the required pushing force P with respect to the
On the other hand, according to the present invention, the pushing force P that needs to be applied to the
また、図2に示しているように、この保持器4では、第一ポケット7aと第二ポケット7bとが周方向に交互に配置されていることから、これらポケット7a,7bは、開口端の軸方向の位置について、周方向で交互に異なっている構成となる。このため、全ての(10個の)玉3のそれぞれに当接して当該玉3を押すことができる治具(図示せず)が用いられ、全ての玉3を全てのポケット7a,7bに押し入れる作業では、軸方向に沿って直線的にこれら玉3を前記治具によって押し込むことで、治具が周方向一つおきで複数(五つ)の玉3を保持器4へ押し付け、当該玉3を先に第二ポケット7bに押し入れ、次に、治具が残りの(五つの)玉3を周方向一つおきで保持器4へ押し付け、これら玉3を第一ポケット7aに押し入れることができる。
Further, as shown in FIG. 2, in the
このように、周方向一つおきであるが、前記治具は全周について同時に五つの玉3を先に押すことができるため、治具及び玉3は軸方向直線的に安定して(ふらつかないで)移動することができ、一回目の玉3の押し込み作業がスムーズに行なわれる。そして、引き続いて、前記治具は全周について同時に残りの五つの玉3を押すことができるため、治具及び玉3は軸方向直線的に安定して移動することができ、二回目の玉3の押し込み作業がスムーズに行なわれる。このように、治具を一回だけ保持器4側へ移動させる動作(治具の1ストローク)によって、全ての玉3をポケット7a,7bに押し入れることができる。そして、全ての玉3をポケット7a,7bに押し入れるために必要な押し込み力Pを、図5に示しているように二回に分散させることができるため、必要な押し込み力Pを従来よりも小さくすることができる。
Thus, although it is every other circumferential direction, since the said jig | tool can push the five balls | bowls 3 first simultaneously on the whole circumference | surroundings, a jig | tool and the ball |
以上のような保持器4及び当該保持器4を備えている玉軸受によれば、当該玉軸受の製造に際し、全ての玉3をポケット7a,7bに押し入れるために、当該玉3に与える必要のある押し込み力を複数回に分散させることができるので、必要な押し込み力を従来よりも小さくすることが可能となる。この結果、玉3を保持器4に取り付ける作業が容易となり、玉軸受の生産性を向上させることができる。また、前記押し込み力を従来よりも小さくすることができることから、玉3から爪部17a(17b)に、不要に大きな力が作用することを抑制することができ、爪部17a(17b)の破損を防止することができる。
According to the above-described
また、本発明は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであっても良い。例えば、前記実施形態では、複数のポケットの内の半数を第一ポケット7aとし、残りの半数を第二ポケット7bとしたが、第二ポケット7bの数を、第一ポケット7aの数よりも多くしても良いし、少なくしても良い。つまり、複数のポケットの内の少なくとも一つのポケットの開口端が、他のポケットの開口端と、軸方向についての位置が異なっていればよい。
また、前記実施形態では、軸方向の寸法が異なるポケットの種類を二種類として説明したが、三種類乃至これ以上の種類としてもよい。
また、図3において、第二ポケット7bの中間部23,23を、直線状の円筒面形状として説明したが、これ以外に、中間部23,23を直線状ではなく、その外側へ膨らんだ形状(樽形状)であってもよい。
Further, the present invention is not limited to the illustrated form, and other forms may be employed within the scope of the present invention. For example, in the embodiment, half of the plurality of pockets is the
In the embodiment, two types of pockets having different axial dimensions have been described. However, three or more types of pockets may be used.
Further, in FIG. 3, the
1 外輪
2 内輪
3 玉
4 冠型保持器
7a ポケット
7b ポケット
9a 内壁面
9b 内壁面
10a 開口端
10b 開口端
11 外軌道面
12 内軌道面
21 第一球面部
22 第二球面部
23 中間部
Ba 開口端の間の寸法
Bb 開口端の間の寸法
C0 中心点
C1 中心点
C2 中心点
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
Claims (5)
前記複数のポケットの内の少なくとも一つのポケットの前記開口端は、他のポケットの前記開口端と前記軸方向についての位置が異なっていることを特徴とする冠型保持器。 A crown-type cage in which a plurality of pockets opened on one side in the axial direction to hold a plurality of balls of a ball bearing in a freely rolling manner are formed in the circumferential direction,
The crown type retainer, wherein the opening end of at least one of the plurality of pockets is different from the opening end of another pocket in the axial direction.
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