JP2009224112A - スイッチ装置 - Google Patents

Abstract

【課題】スイッチ装置に関し、複数のタッチスイッチを使用することにより安価で、かつ、動作信頼性の高くすることを目的とする。
【解決手段】静電容量型タッチスイッチ１の検出電極２を適宜間隔で配置した電極配置面３と、
電極配置面３上に積層される絶縁体カバー４とを有し、
前記絶縁体カバー４の表面には、検出電極２上で薄肉で、検出電極２間で隣接検出電極２による検知不能範囲な肉厚となる凹凸５、６を形成することにより構成する。
【選択図】図２

Description

本発明はスイッチ装置に関するものである。

電気符号錠等の電子装置に対する入力装置として使用されるスイッチ装置としては、特許文献１に記載のものが知られている。この従来例において、スイッチ装置は、符号等を表示するための液晶表示板上にタッチパネルセンサを積層して形成される。

しかし、上述した従来例は、電気符号錠等において表示される符号は変化しないものが多いのに関わらず、表示内容を適宜変更可能な液晶表示板を使用するために、コストが高くなるという欠点がある。また、タッチパネルには、例えば抵抗膜方式の場合、耐久性に難があり、静電容量結合方式にあっては、パネル表面の接触位置をパネル全体の容量変化から演算するために、座標演算手段が必要となり、コスト上昇の要因となる。

これらの問題は、特許文献２の図６、７に記載される静電容量型タッチスイッチを使用することにより解決可能であるが、タッチスイッチは、検出電極の静電容量の変化により誘電体の接近を検出するように構成されるために、以下の欠点がある。すなわち、例えば上記タッチスイッチをマトリクス状に配置してテンキーを構成する場合、隣接する他のタッチスイッチの検出電極の対地間容量も変化するために、接触点を座標演算して算出するタッチパネルに比して、誤検出の可能性が高くなるという欠点がある。

また、特許文献１、２において、夜間等の使用を考慮した照明には、バックライトが使用されるために、検出電極２を透明にする必要があり、コスト上昇の原因ともなる。
実公平８-１０１３８号公報 特開２００７-２００６０８号公報

本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、複数のタッチスイッチを使用することにより安価で、かつ、動作信頼性の高いスイッチ装置を提供することを目的とする。

また、本発明の他の目的は、安価で、かつ、照明効果の高いスイッチ装置の提供にある。

スイッチ装置Ａは、複数の静電容量型タッチスイッチ１を隣接配置して形成され、各静電容量型タッチスイッチ１の検出電極２が適宜のベース部材上に適宜間隔で配置されて電極配置面３が形成される。各検出電極２、２・・・での検出条件を一致させるために、電極配置面３は平面状に形成される。

上記電極配置面３上には誘電体としての絶縁体カバー４が固定され、当該絶縁体カバー４を触れると検出電極２の対地容量が変化し、検出回路により接触状態が検出される。各検出電極２、２・・・は、各々電子回路の状態を決定するためのスイッチ、例えば、施錠用スイッチ、あるいは解錠用スイッチとして機能し、全体としてスイッチ群を構成する。

絶縁体カバー４に形成される凹凸５、６は、凹部５が検出電極２の直上に、凸部６が検出電極２、２間に位置するように、すなわち、検出電極２、２間の境界を凹凸５、６の凸部６が縁取りするように形成される。絶縁体カバー４の板厚は、絶縁体の誘電率と、検出回路の検出精度を考慮して決定され、凹部５において対応する検出電極２での接触検出が可能な厚さを有し、凸部６において、検出電極２、２間で隣接検出電極２による検知不能範囲な肉厚となるように形成される。

したがってこの発明のスイッチ装置Ａは、タッチスイッチの集合体のように構成されるために、パネル上の接触位置座標を特定し、当該座標にいかなる種類のスイッチ要素が割り当てられているかについての複雑な演算が不要となる上に、パネルの製造も簡単にすることができる。

また、絶縁体カバー４の凹凸５、６は、スイッチ操作者の指示点を検出電極２上に正確に導くガイドとして機能するとともに、凸部６上面に触れた際に隣接する検出電極２での検出を防止するために、誤検出を防止することができる。

利用者に各タッチスイッチ１、１・・・の機能を知らせるためのマーク等は絶縁体カバー４に直接表示することも可能であるが、夜間使用時の照明等を考慮したスイッチ装置Ａは、
静電容量型タッチスイッチ１の検出電極２を適宜間隔で配置した電極配置面３と、
電極配置面３上に積層され、各検出電極２、２・・・に直上位置に適宜の表示マーク７を表示した表示シート８と、
表示シート８上に積層され、表面に検出電極２上部において薄肉となる凹凸５、６が形成される透明の絶縁体カバー４と、
絶縁体カバー４の側壁に配置され、照射光を絶縁体カバー４内に供給する光源９とを有して構成することができる。

この場合、絶縁体は透明体により形成され、光源９からの照射光は、絶縁体カバー４に導入された後、絶縁体カバー４の上面、あるいは側壁面から透過する。絶縁体カバー４上面に形成される凹凸５、６は、図４（ｂ）に示すように、ミラーとして機能して照射光の一部を表示シート８側に反射させ、表示シート８からの反射光量を増加させることに寄与する。

以上の構成の下、光源９からの照射光を絶縁体カバー４を導光部材として絶縁体カバー４内に導入した後、表示シート８を照明するために、絶縁体カバー４上から照明する場合に比して、絶縁体カバー４上面での反射を防止できるために、表示シート８からの反射光量を増加させることができ、表示シート８への照明効果を高めることができる。

また、絶縁体カバー４への導光光を反射させて表示シート８を照らす上記構成においては、特許文献１、２に示すように、検出電極２背面から照明するバックライト照明のように検出電極２を透明検出電極２にする必要がないために、製造コストを低くすることができる。

また、凹凸５、６の頂部を、非アール面取り稜線を境界とする平面により形成した場合には、絶縁体カバー４内から稜線部に達した光は概ね反射することなく透過するために、他の領域に比して透過光量が増加する。この結果、上記稜線部分は他の部分に比して明るくなるために、凹部５領域を明瞭にすることができる。

本発明によれば、複数のタッチスイッチを使用するために、製造コストを低減させることができる上に、検出電極の配置に対応して絶縁体カバー表面に凹凸を形成したので、隣接するスイッチでの誤認識を防止し、動作信頼性を高めることができる。

図１に入退出管理装置１０に使用された本発明の実施の形態を示す。入退出管理装置１０は、扉１１の室外側壁面１１ａに固定される認証用入力部１２と、室内側壁面１１ｂに固定されて入退出の履歴等を記録する記録装置１３とから構成される。

スイッチ装置Ａは、認証用入力部１２における暗証番号、およびコントロール信号を入力するために用意される。この実施の形態において入室権限の有無判断は、蓋体１４により覆い隠された指紋認証装置１５による認証成立により行われ、スイッチ装置Ａは、指紋認証用データに絞り込みのための予備認証手段として使用される。

すなわち、スイッチ装置Ａに対して所定手順で予め登録された暗証番号を入力すると、装置筺体１２ａ内の制御部（図示せず）は、暗証番号に合致する登録指紋データを用意し、指紋認証装置１５からの入力を待つ。指紋認証装置１５による取得データに対する認証が成立すると、制御部は、扉１１に固定された図外の電気錠を駆動し、扉１１を解錠する。

図２以下にスイッチ装置Ａの詳細を示す。スイッチ装置Ａは、ベース部１６上に電極基板１７、表示シート８、および絶縁体カバー４の順に積層して形成され、ベース部１６に形成される固定部１６ａにおいて装置筐体１２ａに固定される。

電極基板１７は、上面に複数の検出電極２を配置して形成される。各検出電極２、２・・・は矩形形状をなしてマトリクス状に配置されて電極配置面３を構成する。また、各検出電極２、２・・・は電極基板１７上、あるいは電極基板１７の絶縁基体に形成されたスルービアを経由して接続される電極基板１７裏面の配線パターンを経由して検出回路に接続される。上記電極基板１７上に実装され、あるいは図外のコントロール基板上に実装される検出回路は数msec程度の時間間隔で検出対象の検出電極２を変更しながら全検出電極２、２・・・のＯＮ、ＯＦＦ状態を検出する。

また、電極基板１７上には光軸を電極基板１７に平行に向けてＬＥＤ（光源９）が搭載される。ＬＥＤ９は検出電極２マトリクスの周囲に適数個配置され、図３に示すように、この実施の形態においては上下縁部に各々２個配置される。

表示シート８は、不透明合成樹脂、紙等の不透明で絶縁性を有する材料により形成され、複数の表示マーク７が印刷される。表示マーク７は、表示シート８を電極基板１７に積層して状態で各検出電極２、２・・・の直上に位置するように配置され、各検出電極２、２・・・に予め割り当てられた入力信号種に対応する表示が表わされる。

上記表示シート８は、辺縁が後述する絶縁体カバー４越しに視認されることのないように、少なくとも装置筺体１２ａの表示窓１２ｂの全域にわたって電極基板１７を覆う大きさに形成され、電極基板１７上のＬＥＤ対応部にＬＥＤ嵌合開口８ａが形成される。

絶縁体カバー４は、透明合成樹脂等、透明な絶縁材料により形成される。この絶縁体カバー４は、裏面に電極基板１７上のＬＥＤ９を嵌合するＬＥＤ嵌合凹部４ａを有し、ＬＥＤ９からの発光光は、ＬＥＤ嵌合凹部４ａの壁面から絶縁体カバー４内に導光される。

また、絶縁体カバー４の上面には複数の凹凸５、６が形成される。図２に示すように、凹凸５、６は凹部５の中心が各検出電極２、２・・・の中心に一致するように、各検出電極２、２・・・に１対１対応して形成される。図４（ａ）に示すように、この実施の形態において凹部５は指１８を触れた時の指１８との接触面積が大きくなるように、ゆるやかな湾曲面により形成され、最も肉厚の薄い位置が検出電極２の中心に一致するように配置される。

さらに、凹凸５、６の凸部６の高さは、隣接する検出電極２との間隔を考慮して決定され、図４（ａ）において鎖線で示すように、凸部６の頂部に指１８を置いた状態で、隣接する検出電極２の浮遊容量変化が閾値以下となるように決定される。

したがってこの実施の形態において、絶縁体カバー４の凹部５に指１８を置くと、直下の検出電極２における静電容量変化のみが閾値を越えるために、利用者による指示位置を特定することができる。利用者が操作を行う際、凹部５は検出電極２の上に指１８を置くことを間接的に促すとともに、凹部５上を指示しなかった場合、すなわち、凸部６の頂部を指示した場合には、いずれの検出電極２も指示を検出しないため、例えば操作確認音が発呼せず、利用者に凹部５上への再度の指示を促す。

周囲が明るいとき、利用者は透明な絶縁体カバー４越しに表示シート８の表示マーク７を識別することが可能であり、夜間等においては、ＬＥＤ９を点灯して照明することができる。ＬＥＤ９からの照射光は、絶縁体カバー４内に導入された後、反射、屈折を繰り返し表示シート８を照らす。図４（ｂ）に鎖線で示すように、凹部５は反射鏡として機能して表層近傍の光線を表示シート８側に屈曲させて表示シート８への到達光量を増加させ、照明効率を向上させる。

なお、照明制御は、常時ＬＥＤ９を省電力モードで点灯させておき、絶縁体カバー４への接触を制御部が検出した際に照射光量を増加させるようにすることもできる。

また、絶縁体カバー４内の導光光のうち、図４（ｂ）に示すように、凸部６の頂部の境界となる非アール面取り稜線に達した光は、概ね全光量が反射することなく透過して外部に放射される。この結果、稜線近傍からの放射光量は残余の部位に比して多くなるために、凹部５の輪郭を描くように明るくなり、凹部５、すなわち検出電極２の位置をより鮮明にする。

入退出管理装置を示す図で、（ａ）は室外側から見た図、（ｂ）は（ａ）の１Ａ方向矢視図、（ｃ）は（ａ）の蓋体を開けた状態を示す図である。 本発明を示す図で、（ａ）は正面図、（ｂ）は（ａ）の２A-２A線断面図である。 スイッチ装置を構成する部材の積層状態を示す図である。 凹凸を示す図で、（ａ）は凹凸に指を置いた状態を示す図、（ｂ）はＬＥＤからの照射光を示す図である。

符号の説明

１ 静電容量型タッチスイッチ
２ 検出電極
３ 電極配置面
４ 絶縁体カバー
５、６ 凹凸
７ 表示マーク
８ 表示シート
９ 光源
Ａ スイッチ装置

Claims (4)

1. 静電容量型タッチスイッチの検出電極を適宜間隔で配置した電極配置面と、
   電極配置面上に積層される絶縁体カバーとを有し、
   前記絶縁体カバーの表面には、検出電極上で薄肉で、検出電極間で隣接検出電極による検知不能範囲な肉厚となる凹凸が形成されるスイッチ装置。
2. 静電容量型タッチスイッチの検出電極を適宜間隔で配置した電極配置面と、
   電極配置面上に積層され、各検出電極に直上位置に適宜の表示マークを表示した表示シートと、
   表示シート上に積層され、表面に検出電極上部において薄肉となる凹凸が形成される透明の絶縁体カバーと、
   絶縁体カバーの側壁に配置され、照射光を絶縁体カバー内に供給する光源と、
   を有するスイッチ装置。
3. 前記凹凸の頂部が、非アール面取り稜線を境界とする平面により形成される請求項２記載のスイッチ装置。
4. 前記凹凸の凹部が、曲率面により形成される請求項１、２または３記載のスイッチ装置。

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