JP2009222562A - 測定チップとそれを用いた測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】免疫凝集反応系に交流電圧を印加して行うアッセイにおいて、交流電圧遮断後のパールチェーンの分散程度を画像解析した場合、単分散粒子が単に重なりあったものを凝集体として認識してしまいS/N比が悪化する。
【解決手段】液状試料と混合される被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と、粒状担体含有試薬と混合された液状試料を導入するための液状試料導入手段と、液状試料導入手段から連通している液状試料を保持するための液状試料保持手段と、液状試料保持手段から連通している液状試料を排出する液状試料排出手段と、液状試料保持手段に保持される液状試料に露出されており液状試料に交流電圧を印加するための少なくとも1対以上の平行電極と、平行電極を有する液状試料保持手段領域である電極部と、液状試料保持手段領域内を検出するための液状試料保持手段領域である検出部とを有する測定チップ。
【選択図】図2

Description

本発明は、液状試料に含まれる被検物質を測定するための測定チップおよび測定方法に関するものである。
近年、分析・解析・検査技術の進歩により、様々な物質を測定することが可能となってきている。臨床検査分野においては、生化学反応、酵素反応、免疫反応等の特異結合反応に基づく測定原理の開発により、病態に反映する血液中の物質を測定できるようになった。とくに、免疫反応である抗原抗体反応という特異結合反応を利用する測定方法は、測定するべき物質の抗体を作製することができるので、測定原理として幅広く適用できる。しかも、要求される測定濃度域は、高感度濃度域になってきている。
一方で、臨床検査分野の一種で、POCT(Point Of Care Testing)と呼ばれる検査分野が注目されている。POCTとは、簡易迅速測定を第一として、検体を採取してから検査結果が出るまでの時間の短縮を目的としている。従って、POCTでは、簡易な測定原理であり、小型で携帯性があり、操作性が良い測定装置・システムが求められている。
これまでに、抗原抗体反応を利用した免疫アッセイ技術では様々な方式のアッセイ技術が存在している。例えば、酵素免疫測定技術や蛍光免疫測定技術、化学発光免疫測定装置、電気化学発光免疫測定技術がある。これらは、酵素や蛍光性物質、化学発光反応性物質、電気化学発光性物質を標識した測定対象物と特異結合する抗体と測定対象物である抗原とを反応・結合させ、未結合の前記標識した抗体を分離除去する。その後、前記抗原と結合した前記標識抗体に標識されている酵素や蛍光性物質、化学発光反応性物質、電気化学発光性物質から生成される光学的もしくは電気化学的なシグナルを検出する。これらの免疫アッセイ技術は、測定対象物である抗原と測定対象物に特異結合する抗体との抗原抗体結合体を、未結合の標識抗体から分離するプロセスが必要となってくるアッセイ技術である。そこで総称して、BF分離方式免疫アッセイと呼ばれる(Bind−Free分離方式の略である。)。感度域は、標識物によって決定される。例えば標識物を化学発光や電気化学発光のような発光測定系のものを用いることによって、高感度化(fM〜pM、nM域の測定感度)を達成することができる。しかし、アッセイプロセスにBF分離を伴うため、簡易な測定系を構築するのが困難となる。また、BF分離を自動化することで簡易化することもできるが、その場合は、自動化プロセスを含む装置そのものが非常に高価なものとなる。
一方、BF分離方式に対して、非BF分離方式の免疫アッセイ技術もある。例えば、免疫比濁法や免疫比朧法、ラテックス免疫比濁法が、非BF分離方式の免疫アッセイである。これらは、測定対象物である抗原と測定対象物に特異的に結合する抗体との結合反応により生成する抗原抗体凝集体を光学的に測定するものである。
これらは、抗原抗体結合反応に伴う大きさの変化を光学的な変化として検出するものである。免疫比濁法やラテックス免疫比濁法は、抗原抗体反応により生成する濁りを透過光強度変化量として検出することによって、測定対象物を定量する。また、免疫比朧法は、抗原抗体反応により生成する凝集体の大きさ変化を散乱光強度変化量として検出することによって、測定対象物を定量する。
これらのアッセイ方式は、BF分離することなく、測定対象物である抗原と測定対象物に特異結合する抗体とを混合するのみで、測定対象物を定量することができる。したがって、BF分離方式のアッセイ技術に対して簡易なアッセイ技術だといえる。
非BF分離方式における高感度化への技術手段については、例えば、特許文献1に示される技術が公開されている。即ちラテックス粒子に抗体を感作させ、次いでこの抗体感作ラテックスを、上記と同じ抗体を含む血清を含有する液中に分散させた後、前記液から分離することにより処理してなるラテックス試薬を液体中にて抗原と反応させ、この反応混合物の吸光度の増加を光学的に測定することを特徴とする診断用ラテックス試薬の凝集反応測定方法を提供している。
さらに、反応混合物に可視光乃至近赤外領域の波長の光を照射することを特徴とする凝集反応測定方法を提供している。特許文献1によれば、高感度化には、ラテックス試薬の抗原抗体反応によらない非特異結合反応を除去することが必要とされている。特許文献1は一例であるが、他にも様々な非特異結合反応除去方法が公開されている。
一方、特許文献2では、担体粒子上での生物学的特異的凝集反応により生物学的特異的反応性物質の存在の検出または測定する方法であって、担体粒子がパールチェーン化をするように、交流電圧を該反応系に印加することを特徴とする前記方法が提供されている。
特許文献2は、通常、使用されるラテックス粒子径と比較して0.5から5μmと大きい粒子が使用されている。この場合、抗原抗体結合反応により生成する凝集体は、測定対象物である抗原量が少量で大きな凝集体を形成することができるので、通常のラテックス免疫比濁法と比較して高感度になり得る。しかし、粒子系が通常より大きくなるために拡散しにくい状態であるので、反応速度が低下する。実際に反応時間は、通常のラテックス免疫比濁法、約10分程度と比較して約20分以上と長くなっている。
特許文献2によれば、それらの課題を結果的に解決している。即ち、ラテックス免疫凝集反応系に交流電場を印加することにより、ラテックス粒子は電場に沿って直線状に並べ(パールチェーン化する)、それぞれの担体粒子を接近させることにより凝集反応を促進させている。
また、上記0.5から5μm担体粒子を用いる場合は、光学的測定を行う場合、後方散乱光が強くなり、透過光強度もしくは散乱光強度に後方散乱光がノイズとしてのってくるので、定量測定はできない。特許文献2によれば、透過光強度や散乱光強度のような光学測定ではなく、粒子1個からの大きさの変化量を顕微鏡等の画像解析で計測しており、そのことが高感度域の測定を実現しているものと考える。
特許文献2によれば、その発明の目的は、従来技術として直流パルスを使用していたことで問題となっていた電気分解等の問題を、交流電場を印加することで解決することにある。これにより、生理食塩水状況下のような高塩濃度条件下であっても、交流電場を印加することで粒子をパールチェーン状にすることができる。したがって、免疫反応に必要な塩濃度を維持しながら、電場条件下で免疫反応を行うことができる。これにより、反応時間短縮、高感度化に加えて、簡易なプロセスで免疫反応を実施できるようになった。
特許文献2では、上記に記載するように、交流電場条件下でラテックス担体粒子をパールチェーン状に並べ、ラテックス担体粒子を接近させることで、抗原とラテックス担体粒子上の抗体との凝集結合反応を促進する。抗原抗体反応量の測定は、交流電圧を遮断したときの担体粒子の分散程度で検出する。即ち、パールチェーン上に抗原が存在していれば、交流電圧遮断後もパールチェーンは維持され凝集体として存在し、パールチェーン上に抗原が存在しない場合は、交流電場遮断後は拡散によりパールチェーンは解消され、単分散担体粒子として存在することになる。全担体粒子に対する凝集体に使用される担体粒子の割合を凝集率として数量化すれば、それが抗原量に依存して変化することになる。
特許文献2では、免疫アッセイの検出を顕微鏡等により画像を取得し、画像解析を行い、画像解析で凝集体と非凝集体とを区別する。
特開昭57−1970号公報 特開平7−83928号公報
しかしながら、画像を取得・解析した場合、単分散粒子が単に重なりあっているだけで凝集体を形成していないにも関わらず、凝集体として認識してしまうことになる場合があり、結果としてS/N比が悪化するという課題があった。
分散時間を長くとることにより、前記ノイズを低減することも考えられるが、これは、本アッセイの迅速測定の長所を消すことになる。さらに、仮に分散時間を長くとったとしても、交流電場遮断後の単分散粒子はランダムな動きをしているため、単分散粒子が完全に重なり合わないように画像を取得することは、濃度を低く設定しない限り実質不可能に近い。無論、濃度を低くすればパールチェーンの効率は下がるため、問題解決とはならならい。
また、液の粘性等の影響もうけ、例えば血漿や血清の場合には、単分散粒子の重なりは、より顕著に表れる。それを解決するためには、さらに分散時間を長く必要とする。
したがって、本発明では、交流電圧遮断後のパールチェーン後の分散、とくに、測定対象物である抗原が含まれない状態での分散を効果的に行うことを課題とする。即ち、交流電場遮断後の担体粒子の分散状態において、よりはやくより効果的に単分散粒子の重なりと反応による凝集体を区別する必要があった。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、凝集体と凝集をしていない粒子との区別を容易にすることを目的とする。
本発明の測定チップは液状試料中に含まれる被検物質の定性または定量を行う測定チップであって、
前記液状試料と混合される、前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と、
前記粒状担体含有試薬と混合された液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
前記液状試料導入手段から連通している、前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
前記液状試料保持手段から連通している、前記液状試料を排出する液状試料排出手段と、
前記液状試料保持手段に保持される液状試料に露出されており、前記液状試料に交流電圧を印加するための少なくとも1対以上の電極と、
前記電極を有する前記液状試料保持手段領域である電極部と
前記液状試料保持手段領域内を検出するための前記液状試料保持手段領域である検出部と、
を有する測定チップであり、
前記液状試料の導入方向に対する前記検出部の試料導入幅が、前記液状試料の導入方向に対する前記電極部の試料導入幅と比較して広く設定している、前記検出部を含むことを特徴とする。
その結果、凝集体と凝集をしていない粒子との区別を容易にすることができる。
本発明の測定チップ、測定装置、および測定キットにより、交流電圧を印加して生成されるパールチェーン化した直線状粒子を、その後に引き続く交流電圧の遮断後に起こりうる抗原抗体反応に関与しない単分散粒子の重なりを、より迅速かつ効率的に認識することができる。これにより、本発明の免疫アッセイはノイズの影響を低減することができ、S/N比を向上させ、その結果、簡易な測定プロセスをもつ迅速かつ高精度な高感度域免疫アッセイチップおよび装置、キットを提供することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の測定チップは、液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量の測定に使用される測定チップであって、以下の構成をとる。
即ち、本発明の測定チップの構成とは、
(1)前記液状試料と混合される、前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と、
(2)前記粒状担体含有試薬と混合された液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
(3)前記液状試料導入手段から連通している、前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
(4)前記液状試料保持手段から連通している、前記液状試料を排出する液状試料排出手段と、
(5)前記液状試料保持手段に保持される液状試料に露出されており、前記液状試料に交流電圧を印加するための少なくとも1対以上の電極と、
(6)前記電極を有する前記液状試料保持手段領域である電極部と、
(7)前記液状試料保持手段領域内を検出するための前記液状試料保持手段領域である検出部と、
を有する。この構成により、例えば、ラテックス粒子のような粒状担体に固定化される抗体等の試薬を用いて実施されるラテックス免疫凝集反応条件下において、交流電圧を印加することでき、前記ラテックス粒子を直鎖状に接近させたパールチェーンを形成させることができる。そして、パールチェーンを形成させることにより、ラテックス免疫凝集反応を迅速に実施させることができる。
本発明の実施形態例の一つとしては、測定チップは3層構造になっている。即ち、電極を有する基板と、液状試料保持手段として例えばキャビティ構造を有するように切り抜き領域がある中間層と、前記切り抜き部を覆うように上カバーが配置される。3層の各層は、例えば、上記3層のいずれかに付随している粘着剤、あるいは別にある両面性粘着剤で貼り付けられることで測定チップを形成する。粘着剤は、例えば、アクリル系、熱可塑性のもの、もしくはUV硬化性のものであってもよい。要は、測定チップ内の液状試料保持手段であるキャビティに導入される液状試料が漏れない構造であればよい。
前記キャビティ構造には、液状試料を導入するための液状試料導入手段と液状試料を排出するための液状試料排出手段を有しており、具体的には、液状試料が入ってくる入口と液状試料が出て行く出口をもっている。この入口から出口に向かって、液状試料を導入することにより、液状試料をキャビティ内に導入・保持する。ここで、キャビティ内に保持させる形態とは、液状試料が止まって保持される場合、もしくは前記入口から出口にかけて継続的に流れ続けている状態で保持されているように見える場合があるが、本発明では、後者の流れ続けている状態で保持される必要がある。従って、例えば、測定チップの外側からポンプで接続することにより、入口からキャビティを通じて出口に向かい、常に流れ続けるために圧力を加え続けることが重要である。あるいは、より簡易的には、入口に液状試料を点着し、その液状試料の重さとキャビティ内で支配的になる毛細管現象、さらには、出口付近からの液状試料の乾燥等を利用して、結果として出口に向かって液状試料を流し続ける。
本発明の電極としては、例えば、金、銀やクロム等の材質で、スパッタする。前記電極と前記キャビティ構造との位置関係は、キャビティ内の液状試料が電極に一部露出するように配置させる必要がある。これは、交流電圧を印加した際に前記電極間に生成される電場を、液状試料中に懸濁されるラテックス粒子等に作用させるために重要である。電場の作用が弱いと、パールチェーンの形成が悪くなるからである。したがって、電極の一部は液状試料に露出させておく必要がある。
本発明の重要な現象であるパールチェーン形成は誘電泳動現象による。誘電泳動現象とは、平等電界および不平等電界中における粒子の運動である。平等電界もしくは不平等電界に関わらず、粒子および媒体にはそれぞれの電極に対向する部分に分極電荷が誘起される。これらの粒子や媒体に誘起された分極電荷が、それぞれ打ち消しあった結果、粒子と媒体の境界付近に電荷をもつことになる。その電荷の力と電界の強さ関係で粒子が移動していく。したがって、誘電泳動現象は、不均一電界条件で観測される。一方、均一電界条件では、粒子そのものが粒子自身で電界を乱しているため、粒子周辺の電界が不均一電界域となり、それとの関係で誘電泳動現象が生じる。パールチェーンが形成するのは、この電界の乱れによることが主原因とされている。
電極の基板への配置としては、均一電界・不均一電界のいずれが生じる電極配置であってもよいが、パールチェーンを形成するという点からは、均一電界を生じさせる平行電極が好ましい。また、電極間ギャップ長は、印加する電圧とパールチェーン化に必要な電界強度によるが、ギャップ間距離を小さくすればするほど、印加する電圧を小さくできるため、良好である。付隋の効果として、検体の微量化にも大いに好影響を及ぼす。電極と液状試料保持手段との関係は、例えば、電極に沿って電極間に設けられる、あるいは、電極と垂直に設けられる等が考えられる。前者の場合、液の流れの方向に対して垂直方向にパールチェーンができる。後者の場合は、液の流れ方向に対して平行にパールチェーンができる。
本発明のパールチェーン化する重要因子として、前記測定チップの電極に印加する交流電圧、交流の周波数、および、測定チップの電極間で交流電場の作用をうける粒子の誘電率、媒体の誘電率、粒子の大きさ、粒子濃度がある。本発明の交流電圧は、電界強度が5から50V/mmとなるように印加すればよく、より好ましくは10から30V/mmである。また、交流の周波数については、10kHzから10MHzの周波数の範囲であれば、いずれであっても良い。また、粒子の物性からは、パールチェーン形成には、粒子および媒体の誘電率の差が大きい方が良好で、そのように組成、もしくは材料を選択できればよい。また、媒体を血漿のような生理食塩水であってもよく、生理食塩水の導電率15mS/cmであっても、通常用いられるラテックス粒子でパールチェーンの形成を確認することができる。粒子の大きさは、分極率が大きい方が好ましく、例えば、ラテックス粒子であれば、0.5から10μmが好ましい。本発明は、この範囲で最適に異なる容積をもつ粒子が選択される。粒子濃度は、高いほど形成されやすく、例えば、ラテックス粒子であれば、0.01〜1solid%weight/volume(w/v)が好ましい。
これまでの例は、3層構造の測定チップで説明しているが、層数は3層に限られるものではなく、例えば、2層構造であれば、基板もしくは上カバーを必要な機能が生じるように成型してやればよい。要は、液状試料を測定チップに導入・保持できればよい。
本発明の測定チップの検出部とは、前記液状試料保持手段領域であるキャビティ内に、光透過手段を設けておけばよい。即ち、基板および上カバーを透明性のものを使用すればよい。これにより、測定チップ内で被検物質の量に応じて生成される粒子の凝集物の量を、例えば、顕微鏡等で画像データとして取得することができ、画像データを解析することにより数値化することができる。あるいは、電極基板に反射膜を成型しておく場合もあり、この場合は、反射型の顕微鏡で画像データとして取得することができる。
本発明のキャビティ内の厚みとしては、顕微鏡等の画像で検出するため、厚み方向の重なりを構造的に排除するために、薄い方が好ましく、10μm以下であればよい。
本発明の測定チップ専用装置の形態としては、少なくとも、測定チップに交流電場を印加および遮断をするための手段、および前記測定チップ内で生じる前記粒子の粒度分布変化を計測する手段を有する測定装置であればよい。ここで、粒度分布の計測手段としては、顕微鏡レンズとCCDカメラ等が付随したものを利用して、画像データとして取得し、画像解析手段により数値化・定量を行う。
本発明の前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬とは、例えば、免疫反応性物質である抗原や抗体をラテックス粒子や金コロイド粒子等に固定化したものである。さらに、生物学的特異反応物質は、ビオチンやアビジン、核酸等であってもよい。
本発明の生物学的特異的反応物質を担持する方法としては、公知の方法、即ち、物理吸着法あるいは化学結合法を基本とする。前者の物理吸着法は、粒状物質と生物学的特異的反応物質とを疎水結合力や静電気力により吸着させる方法で、それぞれの電荷状態や疎水性がポイントとなる。従って、作製条件としては、pHや塩濃度等の条件設定は重要である。一方、後者の化学結合法は、第一特異結合物質および第二特異結合物質に存在するアミノ酸残基で、例えば、アミノ基と結合させる。この場合、使用される粒子は、粒子上にカルボニル基が存在するもので、前記カルボニル基を1−Ethyl−3−(3−Dimethylaminopropyl)−carbodiimide(EDCと略する)とスルホサクシイミドと反応させ、アミノ基に活性なサクシイミジル化すると、扱いやすい。この他にも、アルデヒド基やアジド化したものを使用することも、あり得る。いずれにしても、化学的な共有結合を生成する結合方法であれば良い。
本発明の構成上のポイントとしては、上記に記載する測定チップにおいて、液状試料の導入方向に対する検出部の試料導入幅が、前記液状試料の導入方向に対する前記電極部の試料導入幅と比較して広く設定していることにある。これにより、流速に速度差を生成させることができる。
本発明のアッセイは、交流電圧印加に伴い、ラテックス粒子のような粒状担体を、誘電泳動現象を利用して直鎖上に並べることにより、凝集反応を促進させることを基本としている。即ち、粒子同士の衝突確率を格段に向上させることにより、凝集反応を行う機会を増やしていることにある。しかしながら、本発明のアッセイは、交流電圧遮断後のラテックス粒子の分散挙動を検出してこそ完了するものである。即ち、交流電圧印加状態では、形成したパールチェーンが抗原抗体反応によらず、誘電泳動現象により集合しているだけのものなので、抗原抗体反応が起こっているかどうかは不明である。したがって、誘電泳動力によって強制的にパールチェーンを形成しているものを、交流電圧を遮断することにより誘電泳動力から解放させて、パールチェーンを解消させることによってのみ、抗原抗体反応が起こっているかどうかを確認することができる。ここで、パールチェーンの解消は、一般的な自然拡散の法則に従うので、粒子の大きさや媒体の粘性、系の温度の影響を受けると考えられる。また、パールチェーンという高密度に粒子を集合させているために、抗原抗体反応による凝集体ではなく、単なる単分散粒子の重なりであるということを認識できるほどの拡散時間を必要とする。
そこで、本発明の第一の目的として、よりはやく単分散粒子の重なりであるということを認識することとし、交流電圧遮断後の流速に速度差を生成させた。
さらに、本発明の付随の効果としては、本発明の構成上、検出部の試料導入幅を、前記液状試料の導入方向に対する前記電極部の試料導入幅と比較して広く設定しているため、前記電極部で、一旦、パールチェーンとして高密度に集合させた粒子群に対して、二次元的な方向に広がっていくように分散させることができる。これにより、単分散粒子の重なりを重なりとして認識しやすい。
別の見方をすると、これは、重なりかどうか分からない粒子群を、誘電泳動力により強制的にパールチェーンという重なり状態をつくることになり、単分散粒子濃度が低下した状態を作り出していることもポイントである。即ち、そのようなパールチェーン周囲の疎な環境においては、重なりを凝集体と誤認しやすくさせる単分散粒子の存在がない状態にある。したがって、誘電泳動力を解除したときの単分散粒子の挙動をとらえやすい。
このような構成をとらないことを考えると、十分に時間をとって拡散できたとしても、ある濃度で単分散粒子は存在しており、さらに、単分散粒子はブラウン運動に伴い様々なベクトルをもって拡散しているため、どの時点をとってみても、ラテックス粒子の数%は、抗原抗体反応によるものなのか、単なるラテックス粒子の重なりなのかを区別することができないものとして存在してしまう。結果、凝集したものとしてノイズを含んだ数値として算出されてしまう。以上、様々な観点から検証しても、本発明の構成は非常にメリットのある構成だと言える。
本発明において、構成上の別の形態としては、測定チップの電極部と検出部との間にある、液状試料の導入方向に対する前記検出部の一部の導入幅が、液状試料の導入方向に対する前記電極部の導入幅が同じ、もしくは、より狭く設定している。これにより、さらに効果的に速度差を設けることができる。
本発明のキャビティのような微視空間で起こりうる流体の挙動はレイノルズ数に従うとされている。即ち、乱流ではなく層流であり、流速分布を持っている。即ち、壁面に近いところでは、その摩擦の影響で、中心部を流れる流速と比較して遅いとされている。本発明では、そのような速度分布を顕著に見せるために、流体が流れるキャビティの導入幅を変化させている。即ち、測定チップの電極部における導入幅と検出部の導入幅とを異なるように設定している。その際、その本発明の幅の広くする際に、キャビティ内の導入方向に対する側面に着目すると、ある角度を持つように設定される。例えば、60度、90度等である。また、その接続点は、層流の流線に沿うように形成されてもよいし、屈曲部であってもよい。いずれにしても、導入幅と検出部の導入幅とを異なるように設定していることが重要である。
さらに、測定チップの電極部と連通する検出部との境界領域に、液状試料導入障害手段を有する。場合もある。液状試料導入障害手段とは、上記に示す中間層で形成される。これは、速度差が出にくい中心部を流れる流体に対して障害手段を設けることにより、より速度差も設けることができるものである。
本発明の流体をコントロール手段として、流れる流体を必要に応じて、止めることもありうる。例えば、ポンプ等を使用する場合、それが可能である。
本発明の測定チップに対する交流電圧印加・遮断の制御は、従来技術のとおり外部の装置からコントロールする。しかし、本発明の測定チップは、液状試料保持手段に電極部と検出部を設けており、電極部では交流電圧を印加、検出部では交流電圧遮断となるように、検出部には、電極を含まないことが好ましい。これによって、とくに電圧印加に伴う発熱等の問題がないのであれば、交流電圧を印加・遮断を繰り返す必要がない。
本発明の乾燥試薬とは、例えば、調整された粒状担体含有試薬縣濁液をそのままの状態で基板に点着して、凍結乾燥、自然乾燥もしくは真空乾燥等が考えられる。あるいは、濾紙のような多孔質マトリックスに浸透させてから、凍結乾燥、自然乾燥もしくは真空乾燥等を行うこともあり得る。いずれにしても、乾燥試薬を作製する上で重要な品質要件となってくるのは、液状試料に乾燥試薬が触れたときの乾燥試薬の溶解性および粒子の分散性、さらに測定チップとしての保存性である。これらを考慮した上で、乾燥プロセスは構築すべきものである。ここで、前記粒状担体含有試薬縣濁液の組成としても、上記品質を考慮する目的で、例えば、さらに、スクロース、トレハロース等の糖類が加えられる。これは、乾燥試薬の賦形剤や保存剤として有効である。あるいは、分散性の向上の目的で界面活性剤、とくに非イオン性界面活性剤が少量加えられる場合もある。あるいは、乾燥試薬として硬さを追求する場合は、例えば、BSA等の蛋白質や水溶性高分子を加える場合もある。
本発明の測定チップ内への乾燥試薬の封入プロセスとしては、例えば、3層構造であれば、基板とスペーサーを貼り合わせた段階で、基板に形成されるスペーサー切抜き部の所定の場所に試薬を点着・乾燥させ、その後、上カバーを貼り合わせて封入する。
本発明において、別の測定チップの形態例として、前記液状試料導入手段に、血球分離手段が付随されている場合もある。ここで、前記血球分離手段とは、例えば、測定チップの回転に伴う血球除去が可能な領域、あるいは血球ろ過するための血球フィルターが付随する領域である。いずれにしても、測定チップ上に前記血球分離手段を設けることにより、例えば指先採血等で得られる全血を直接導入することが可能となり、1ステップ測定チップを提供することができる。
本発明の測定チップは、前記液状試料中の被検物質を測定するものであるから、前記液状試料が測定チップに導入されることが重要であり、さらに、基板や上カバーに親水性処理を施す、あるいは、空気抜きを効果的に行えるように、所定の場所に空気口を設ける、等のこともあり得る。また、粒状担体が、測定チップの基板に対して非特異的に吸着するのを防止するために、例えば、BSA等の蛋白質でブロッキングすることもあり得る。
本発明の測定チップで、適用される生物学的反応とは、抗原抗体反応やビオチンとアビジンの反応、核酸におけるハイブリダイゼーションが上げられるが、より多く適用されるのは、抗原抗体反応である。抗原抗体反応の場合、ラテックス粒子に固定化された抗体が、ラテックス粒子をパールチェーン状に並べる際に、測定対象物である抗原を挟み込むように行う抗原抗体反応の形態である。この場合、前記抗原は、比較的大きな高分子である場合がよく、使用する抗体はポリクロナル抗体もしくは数種類のモノクローナル抗体の混合物である。また、前記抗原が多価抗原であれば、ポリクロナル抗体もしくは数種類のモノクローナル抗体の混合物以外に、モノクローナル抗体そのものも使用できる。
さらに、本発明の測定チップで、例えば、ハプテンのような低分子化合物、もしくは高原決定基を一個しか持たないような小さい蛋白質を測定する場合は、前記被検物質の結合部位のみを多数結合させた擬似多価結合試薬を、さらに用いることで対応することができる。この測定チップは、抗原抗体反応に基づくアッセイ原理でいうと、免疫凝集阻止法に利用するもので、ハプテン濃度が増えれば増えるほど、第一粒子上の抗体の結合部位がブロックされるため、前記擬似多価抗原とは反応せず、凝集応答性としては下がることを特徴とするアッセイ方法である。
前記、擬似多価結合試薬を用いるのであるなら、さらに、擬似多価結合試薬を追加しておけばよい。また、測定チップ内に乾燥試薬として封入しておくのであれば、上記粒状担体含有試薬とは別の領域に、粒状担体含有試薬を乾燥封入したプロセスと同様のプロセスで封入すればよい。
本発明の測定チップの具体的な使用例としては、
(1) 前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と液状試料とを混合する工程
(2) 前記混合した液状試料を、測定チップの液状試料導入手段を通じて、測定チップの液状試料保持手段に保持させる工程
(3) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの液体排出手段により排出させることで、所定の流速で流し続ける工程
(4) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの電極部にて交流電圧を印加するための工程
(5) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの検出部にて前記粒状担体を検出する工程
(6) 前記検出部で検出された粒状担体の分散程度もしくは凝集程度を算出する工程
(7) 前記算出した結果から、前記液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量を求める工程
を含む。
あるいは、
(1) 前記混合した液状試料を、測定チップの液状試料導入手段を通じて、測定チップの液状試料保持手段に保持させる工程
(2) 前記液状試料を保持させる過程において、前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している、測定チップに一体化されている乾燥状態粒状担体含有試薬を前記液状試料によって懸濁させる工程
(3) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの液体排出手段により排出することで所定の流速で流し続ける工程
(4) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの電極部に交流電圧を印加するための工程
(5) 前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの検出部にて前記粒状担体を検出する工程
(6) 前記検出部で検出された粒状担体の分散程度もしくは凝集程度を算出する工程
(7) 前記算出した結果から、前記液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量を求める工程
を含む。
以下、実施例を具体的に示し、本発明を詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものでない。
(実施例1)測定チップ
<構成>
本発明を実施するための、具体的な測定チップを図1から図5を用いて説明する。図1は、図2から5に示す測定チップの断面図13を示す。また、図2から5の測定チップは、図1の測定チップを11の方向からみた図である。図2から5に示す測定チップ20、30、40、50は中間層に相当する11の形状が異なるのみで、基本的な構成は共通している。その構成は、PET製上カバー14、両面粘着性シートであるスペーサー11、およびPET製基板15の3層構造になっている。前記PET基板15には、平行電極16が形成されている。また、PET製上カバー14には、液状試料導入手段である注入孔17が設けられており、測定チップ内部には、液状試料保持手段であるキェビティ空間18と連通している。その空間には、前記平行電極が露出している電極部19と電極の影響をうけない検出部21を含む。
図2から図5の中間層に相当する部分について説明する。図2は、電極部19から検出部21の幅が、検出部21が広くなるよう設定されている。図3は、図2の関係に加えて、絞ったような流路31をさらに加えたものである。また、図4は、電極部18から検出部21への境界域の中央部に障害物41を設けたものである。図5は、液体試料導入手段に、2.06μm粒子試薬が乾燥状態で担持された血球分離フィルター51を導入したものである。
<作製>
次に、測定チップの作製方法について簡単に説明する。3層構造をとる測定チップにおいて、本発明で重要となる中間層であるスペーサー11に、測定チップ20、30、40、50に示すような空間18になるように加工する。PET基板15には電極16をスパッタにより作製する。ここで得られたスペーサー11、およびPET製基板15を一部電極が露出するように貼り合わせ、その後、PET性上カバー14を貼り合わせて作製する。
<計測および評価>
次に、測定チップ20、30、40、および50の使用方法について述べる。ここで、測定チップ10に作用させる測定装置について図5を用いて説明する。図5はブロック図的に記載している。図5は、交流電圧制御機構61、顕微鏡62、画像取得手段63、画像解析手段64から構成される。実際の使用は、測定チップ20、30、40の注入孔17からラテックス粒子試薬と検体とを混合した液を導入する。この際、毛細管現象で流れ続けている。その後、測定チップの端子22と交流電圧制御機構61とを接続し、前記交流電圧制御機構61より測定チップ10の電極16を通じて空間18に交流電場を生成させる。検出部21から顕微鏡52を通じて粒子の拡散状態を観測した。測定チップ50については、直接血液を点着した。
観測した結果としては、キャビティ内の屈曲部65付近で粒子を観測すると、速度変化を観測することができる。
本発明の測定チップは、高感度迅速測定システムのキーデバイスであるといえる。本発明の測定チップを含むシステムは、臨床検査分野での利用に有用である。さらに、その簡易操作性によりPOCT分野で用いられるシステムとしても有用である。また、測定対象物によっては、環境分野や食品分野に適用することができ、非常に幅広く適用される測定システムである。
本発明の実施例1で用いる測定チップの断面図 本発明の実施例1で用いる測定チップの上の方向から見た図 本発明の実施例1で用いる測定チップの上の方向から見た別の形態を示す図 本発明の実施例1で用いる測定チップの上の方向から見た皿に別の形態を示す図 本発明の実施例1で用いる測定チップの上の方向から見た図で、乾燥試薬担持血球フィルターを担持したものを示す図 本発明の実施例1で用いる測定装置のブロック図
符号の説明
20,30,40,50 測定チップ
11 スペーサー
12 上の方向
13 断面図
14 上カバー
15 PET基板
16 電極
17 注入孔
18 測定チップ内空間(キャビティ部)
19 電極部
21 検出部
22 電極端子
31 絞り流路部
41 障害物
51 血球フィルター
61 交流電圧制御機構
62 顕微鏡
63 画像取得手段
64 画像解析手段
65 検出領域

Claims (10)

  1. 液状試料中に含まれる被検物質の定性または定量に使用される測定チップであり、
    前記液状試料と混合される前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と、
    前記粒状担体含有試薬と混合された液状試料を導入するための液状試料導入手段と、
    前記液状試料導入手段から連通している前記液状試料を保持するための液状試料保持手段と、
    前記液状試料保持手段から連通している前記液状試料を排出する液状試料排出手段と、
    前記液状試料保持手段に保持される液状試料に露出されており、前記液状試料に交流電圧を印加するための少なくとも1対以上の電極と、
    前記電極を有する前記液状試料保持手段領域である電極部と
    前記液状試料保持手段領域内を検出するための前記液状試料保持手段領域である検出部と、
    を有し、
    前記液状試料の導入方向に対する前記検出部の試料導入幅が、前記液状試料の導入方向に対する前記電極部の試料導入幅と比較して広く設定している、前記検出部を含むことを特徴とする測定チップ。
  2. 測定チップの電極部と検出部との間にあるキャビティ部において、液状試料の導入方向に対する前記検出部の一部の幅が、液状試料の導入方向に対する前記電極部の幅が同じ、もしくは、より狭く設定している、前記検出部であることを特徴とする請求項1記載範囲の測定チップ。
  3. 測定チップの電極部と連通する検出部との境界領域に、液状試料導入障害手段を有することを特徴とする請求項1または2記載範囲の測定チップ。
  4. 検出部全域もしくは検出部一部に保持される液状試料の被検出対象物を検出する手段が画像取得手段であることを特徴とする請求項3記載の測定チップ。
  5. 被検出対象の物質が粒状担体であることを特徴とする請求項4または5記載の測定チップ。
  6. 粒状担体含有試薬が乾燥試薬であることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の測定チップ。
  7. 乾燥試薬が測定チップに一体化されていることを特徴とする請求項6記載の測定チップ。
  8. 血球分離手段が一体化されていることを特徴とする請求項7記載の測定チップ。
  9. 液状試料中に含まれる被検物質の定性または定量する方法であって、
    (1)前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している粒状担体含有試薬と液状試料とを混合する工程
    (2)前記混合した液状試料を、測定チップの液状試料導入手段を通じて、測定チップの液状試料保持手段に保持させる工程
    (3)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの液体排出手段により排出させることで、所定の流速で流し続ける工程
    (4)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの電極部にて交流電圧を印加するための工程
    (5)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの検出部にて前記粒状担体を検出する工程
    (6)前記検出部で検出された粒状担体の分散程度もしくは凝集程度を算出する工程
    (7)前記算出した結果から、前記液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量を求める工程
    を含むことを特徴とする測定方法。
  10. 液状試料中に含まれる被検物質の定性または定量する方法であって、
    (1)前記混合した液状試料を、測定チップの液状試料導入手段を通じて、測定チップの液状試料保持手段に保持させる工程
    (2)前記液状試料を保持させる過程において、前記被検物質と特異的に結合する生物学的特異的反応物質を担持している、測定チップに一体化されている乾燥状態粒状担体含有試薬を前記液状試料によって懸濁させる工程
    (3)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの液体排出手段により排出することで所定の流速で流し続ける工程
    (4)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの電極部に交流電圧を印加するための工程
    (5)前記液状試料保持手段に保持された前記混合した液状試料を測定チップの検出部にて前記粒状担体を検出する工程
    (6)前記検出部で検出された粒状担体の分散程度もしくは凝集程度を算出する工程
    (7)前記算出した結果から、前記液状試料中に含まれる被検物質の存在、もしくは被検物質の量を求める工程
    を含むことを特徴とする測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021220689A1 (ja) * 2020-04-28 2021-11-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 計数方法及び計数装置

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