JP2009217987A - Manufacturing method of cold-cathode fluorescent lamp - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液晶テレビやパーソナルコンピュータなどのバックライトに用いられる冷陰極蛍光ランプを製造する方法に関する。 The present invention relates to a method of manufacturing a cold cathode fluorescent lamp used for a backlight of a liquid crystal television or a personal computer.
現在、バックライトには冷陰極蛍光ランプが使用されている。冷陰極蛍光ランプは、希ガスや水銀などの放電媒体が封入されるとともに、内面に蛍光体層が形成されたガラスバルブ内部に電極が配置されて構成されている。 Currently, a cold cathode fluorescent lamp is used for the backlight. A cold cathode fluorescent lamp is configured such that a discharge medium such as a rare gas or mercury is enclosed, and an electrode is disposed inside a glass bulb having an inner surface formed with a phosphor layer.
冷陰極蛍光ランプは、バックライト内部などの暗黒空間に長時間放置された場合の始動特性、いわゆる暗黒始動特性が悪いという欠点がある。これは、暗黒空間では、放電開始に必要な初期電子が供給されないことが原因である。そこで、暗黒始動特性を改善すべく、特許文献1〜5のように、電極付近のガラスバルブの内表面または蛍光体層上に金属層を形成した発明が提案されている。その金属層の形成には、エージングによるスパッタや塗布などの方法が開示されている。
Cold cathode fluorescent lamps have the disadvantage that the starting characteristics when left in a dark space such as the interior of a backlight for a long time, so-called dark starting characteristics, are poor. This is because in the dark space, the initial electrons necessary for starting discharge are not supplied. Therefore, in order to improve the dark starting characteristics, as in
しかしながら、エージングによるスパッタによって金属層を形成する方法では、スパッタさせるために長時間、高電流を流す必要があるため、初期の輝度が低下するという問題がある。一方、塗布によって金属層を形成する方法では、作業性、位置関係の調整に難がある等の問題がある。 However, the method of forming a metal layer by sputtering by aging has a problem in that the initial luminance is lowered because a high current needs to flow for a long time for sputtering. On the other hand, the method of forming a metal layer by coating has problems such as difficulty in adjusting workability and positional relationship.
本発明の目的は、製造が容易で、かつ初期の輝度が高い冷陰極蛍光ランプの製造方法を提供することである。 An object of the present invention is to provide a method of manufacturing a cold cathode fluorescent lamp that is easy to manufacture and has high initial luminance.
上記目的を達成するために、本発明の冷陰極蛍光ランプの製造方法は、内部に放電空間が形成されたガラスバルブと、前記放電空間に封入された放電媒体と、前記ガラスバルブの内面に形成された蛍光体層と、前記放電空間に配置された電極とを具備し、前記電極の外周面に近接する前記蛍光体層上に金属層が形成された冷陰極蛍光ランプの製造方法において、前記ガラスバルブの外側から金属加熱手段で前記電極を加熱し、前記電極の外周面に形成された被膜をスパッタさせることにより、前記金属層を形成することを特徴とする。 In order to achieve the above object, a cold cathode fluorescent lamp manufacturing method according to the present invention includes a glass bulb having a discharge space formed therein, a discharge medium sealed in the discharge space, and an inner surface of the glass bulb. In the manufacturing method of the cold cathode fluorescent lamp, comprising the phosphor layer formed and the electrode disposed in the discharge space, wherein the metal layer is formed on the phosphor layer adjacent to the outer peripheral surface of the electrode. The metal layer is formed by heating the electrode with a metal heating means from the outside of the glass bulb and sputtering a coating formed on the outer peripheral surface of the electrode.
本発明によれば、容易に製造でき、かつ初期の輝度が高い冷陰極蛍光ランプの製造方法を提供することができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the manufacturing method of the cold cathode fluorescent lamp which can be manufactured easily and whose initial brightness is high can be provided.
(第1の実施の形態)
以下に、本発明の実施の形態の冷陰極蛍光ランプについて図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の冷陰極蛍光ランプについて説明するための断面図である。
(First embodiment)
Hereinafter, a cold cathode fluorescent lamp according to an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view for explaining a cold cathode fluorescent lamp according to a first embodiment of the present invention.
本実施の形態の冷陰極蛍光ランプは、例えば硼珪酸ガラスなどの硬質ガラスからなるガラスバルブ1により放電容器が形成されている。ガラスバルブ1の内部には放電空間11が形成されており、放電空間11にはネオンNeとアルゴンArの混合ガスからなる希ガスと水銀Hgが封入されている。また、ガラスバルブ1の内面には、例えばRGBの3波長蛍光体からなる蛍光体層2が形成されている。
In the cold cathode fluorescent lamp of the present embodiment, a discharge vessel is formed by a
ガラスバルブ1の両端部には、電極マウント3が封着されている。電極マウント3は、電極31、インナーリード32、アウターリード33及びビーズガラス34で構成されている。
電極31は、先端側、すなわちガラスバルブ1の管軸方向中央側に開口、後端側に底を有するカップ状であり、互いの開口が対向するように放電空間11の両端に一対配置される。その際、ガラスバルブ1の内周面との隙間をdとしたとき、d≦0.30mm、好適にはd≦0.20mm(下限は接触しない程度)とし、グロー放電を電極31の内表面で発生させるようにするのが望ましい。なお、電極材料としては、ニッケル、モリブデン、タングステン、ニオブ、タンタル、チタン、レニウムから選択された一種の金属、焼結体、又はそれらを主体とする合金を使用することができる。インナーリード32は、例えばモリブデンやコバール(鉄、ニッケル、コバルトの合金)からなり、一端は電極31に接合され、他端はガラスバルブ1を介して外部に導出される。アウターリード33は、例えば、ジュメット線(銅で被覆された鉄+ニッケル合金線)からなり、一端がインナーリード32と接合される。ビーズガラス34は、インナーリード32の外周面に形成され、ガラスバルブ1の端部に封着される。したがって、ガラスバルブ1と同じ材料からなることが望ましい。
The
そして、電極31の外周面には被膜4、蛍光体層2上には金属層5が形成されている。この被膜4および金属層5について、図2、図3を参照してさらに詳しく説明する。図2は、図1の一点鎖線で示したX部分の拡大図、図3は、図1の二点鎖線で示したY−Y’部分の断面図である。
A
被膜4は、電極31の先端側の外周面に全周にわたって形成された膜である。その材料としては、電子放出性に優れたセシウムの化合物、亜鉛、アルミニウムまたはジルコニウムの酸化物などを用いることができる。金属層5は、被膜4をスパッタさせることにより形成された層である。そのため、被膜4が形成された電極31の外周面に近接する蛍光体層2上、すなわち電極31の外周面と対面する範囲付近の蛍光体層2上に形成される。また、金属層5は、主に被膜4を構成する材料によって構成される。
The
なお、金属層5は、電極31の先端よりもガラスバルブ1の管軸方向中央側に突出形成されるのが望ましい。暗黒中でも100msec以内で始動させることができ、暗黒始動時間が数百msec程度である突出形成していない場合よりも、格段に暗黒始動特性を改善することができるためである。ただし、突出させすぎると、非発光長が長くなるというデメリットがある。したがって、金属層5の形成範囲は、電極31の先端と金属層5との距離をLとしたとき、0<L≦1.0mmであるのが望ましい。金属層5をこのような形成範囲にするには、被膜4の電極31外周面上の形成位置を調整すればよく、電極31の先端と被膜4との距離をDとしたとき、0≦D≦0.5mmになるように設定すればよい。
The metal layer 5 is preferably formed so as to protrude from the tip of the
ここで、本発明の冷陰極蛍光ランプの製造方法、特に金属層5の形成方法について図4、図5を参照して説明する。 Here, the manufacturing method of the cold cathode fluorescent lamp of the present invention, in particular, the method of forming the metal layer 5 will be described with reference to FIGS.
まず、ガラスバルブ1を縦に配置して、塗布などの方法で被膜4を電極31の外周面に形成した電極マウント3を、図4(a)のようにガラスバルブ1の一端に封着する。次に、ガラスバルブ1の開口側から、アウターリード3の後端側に膨出部331、電極31の外周面に被膜4が形成された電極マウント3を電極間距離が所望の位置になるようにガラスバルブ1内に配置したのち、径大部331付近のガラスバルブ1をバーナー61で加熱して縮径部1aを形成し、(b)のように径大部331を縮径部1aで支持させる。また、縮径部1aよりも上側に縮径部1bを形成し、水銀ディスペンサー7を開口側から入れて、(c)のように水銀ディスペンサー7を縮径部1bで支持させる。そして、ガラスバルブ1の開口端に脱ガス・ガス導入装置8を設置し、(d)のように放電空間11の脱ガスおよびアルゴン−ネオンの混合ガスを導入する。その後、(e)のように縮径部1bよりも上側をバーナー63で加熱し、(f)のようにガラスバルブ1の他端にチッピング部1cを形成して、仮の封止を行う。
First, the
次に、図5(a)のように水銀ディスペンサー7を高周波加熱コイル64によって加熱し、水銀をガラスバルブ1内に拡散したのち、(b)のように被膜4の形成付近の電極31を高周波加熱コイル65(金属加熱手段)によって加熱する。この被膜4の加熱工程では、電極31の温度が被膜4の融点にまで上昇すると、一点鎖線Zの拡大図に示したように、被膜4がスパッタすることにより、対面する蛍光体層2上付近に金属層5を形成することができる。ここで、金属加熱手段とは、ガラスを介しても主に金属のみを加熱可能な手段である。
Next, the mercury dispenser 7 is heated by the high frequency heating coil 64 as shown in FIG. 5A, and the mercury is diffused into the
その後、ビーズガラス34付近のガラスバルブ1の部分1dを(c)のようにバーナー66で加熱して、(d)のようにガラスバルブ1の他端側も封止し、最後に残余の部分を取り除くことで、(e)のように冷陰極蛍光ランプを実現することができる。
Thereafter, the portion 1d of the
下記に本発明の冷陰極蛍光ランプの実施例の一仕様を示す。 One specification of the embodiment of the cold cathode fluorescent lamp of the present invention is shown below.
ガラスバルブ1;硼珪酸ガラス、内径=2.0mm、外径=3.0mm、全長=約200mm、隙間d=0.15mm、
放電媒体;ネオンNe+アルゴンAr=60torr、水銀Hg、
蛍光体層2;3波長蛍光体、
ビーズガラス34;硼珪酸ガラス、
電極31;ニッケル、カップ状、外径=1.7mm、内径=1.5mm、
インナーリード32;モリブデン、直径=0.8mm、
アウターリード33;ジュメット、直径=0.6mm。
Discharge medium: Neon Ne + Argon Ar = 60 torr, mercury Hg,
Bead
Electrode 31; nickel, cup-shaped, outer diameter = 1.7 mm, inner diameter = 1.5 mm,
ビーズガラス34;硼珪酸ガラス、
被膜4;硫酸セシウム(Cs2SO4)、軸方向形成長=3.0mm、距離D=0mm、
金属層5;図5(b)の方法により形成、軸方向形成長=3.2mm、突出長L=0.1mm。
Metal layer 5: formed by the method of FIG. 5 (b), axial formation length = 3.2 mm, protrusion length L = 0.1 mm.
高周波加熱によって金属層を形成したのち、通常のエージング(8mA、30分)を経た本実施例のランプと、特許文献1に記載のようなエージング(20mA、30分)によって金属層を形成した従来のランプとで輝度を比較する試験を行った。その結果、本実施例のランプの輝度を100%としたとき、従来のランプの輝度は98%前後であることがわかった。従来の方法は、高電流のエージングによって電極に形成した被膜をスパッタさせて金属層を得る方法であり、そのエージングによって希ガス、水銀の消耗、蛍光体の劣化が発生したことが、従来の方法の所期輝度の低下の原因と考えられる。 After forming a metal layer by high-frequency heating, the lamp of this example after normal aging (8 mA, 30 minutes) and a conventional metal layer formed by aging (20 mA, 30 minutes) as described in Patent Document 1 A test was conducted to compare the brightness of the lamp with the lamp. As a result, it was found that the luminance of the conventional lamp was around 98% when the luminance of the lamp of this example was 100%. The conventional method is a method of obtaining a metal layer by sputtering a film formed on an electrode by aging at a high current, and that the aging caused consumption of rare gas, mercury, and phosphor deterioration. This is thought to be the cause of the expected decrease in luminance.
また、蛍光体層の内面に直接、金属層を塗布する従来の方法では、内径が小さいガラスバルブでは金属層を形成することが難しく、また電極に対する金属層の形成位置や電極間距離を好適な関係に調整するのが難しい等の問題がある。これに対し、本実施例の方法は、金属層の形成および位置関係の調整も容易である。 In addition, in the conventional method in which the metal layer is directly applied to the inner surface of the phosphor layer, it is difficult to form the metal layer with a glass bulb having a small inner diameter, and the formation position of the metal layer with respect to the electrodes and the distance between the electrodes are suitable. There are problems such as difficulty in adjusting the relationship. On the other hand, the method of the present embodiment can easily form the metal layer and adjust the positional relationship.
したがって、本実施の形態では、ガラスバルブ1の外側から高周波加熱コイル65によって電極31を加熱し、電極31の外周面に形成された被膜4をスパッタさせることにより、金属層5を形成することにより、金属層5を容易に形成することできるとともに、長時間高電流を流すエージング工程も必要がないため初期の輝度が高い冷陰極蛍光ランプを実現することができる。
Therefore, in the present embodiment, the
また、電極31の先端と被膜4との距離をDとしたとき、0≦D≦0.5mmとなるように被膜4を電極31の外周面に形成し、被膜4を電極31の先端よりもガラスバルブ1の管軸方向中央側にスパッタさせることで、電極31の先端と金属層5との距離をLとしたとき、0<L≦1.0mmとなるように金属層5を蛍光体層2上に形成することができるため、暗黒始動特性に優れ、かつ無効発光長が短い冷陰極蛍光ランプを実現することができる。
Further, when the distance between the tip of the
なお、本発明の実施の形態は上記に限られるわけではなく、例えば次のように変更してもよい。 The embodiment of the present invention is not limited to the above, and may be modified as follows, for example.
被膜4は、金属層5を形成する上では必要だが、冷陰極蛍光ランプにおいては必ずしも必要ない。すなわち、図6のように完成したランプにおいては、電極31の外表面に存在していなくてもよい。このようなランプは、例えば、高周波加熱コイル65で電極41を加熱して被膜4をスパッタさせる工程で、電極31を長時間、高温で加熱し、被膜4を全てスパッタさせることで実現することができる。
The
また、被膜4を金属加熱手段によってスパッタさせて金属層5を形成するタイミングは、図5の(b)のタイミングに限らず、図4(d)の放電空間11の脱ガス後であればどのタイミングでもよく、例えば希ガス導入前や水銀拡散前であってもよい。
Further, the timing at which the
金属層5は、図7のように、少なくとも一部、特に電極31の先端付近の金属層5が蛍光体層2上に形成されていればよく、残部はガラスバルブ1上に形成されていてもよい。また、金属層5は、図3のように全周に形成する必要はなく、図7のように全周のうち一部であってもよい。
As shown in FIG. 7, at least a part of the metal layer 5, particularly the metal layer 5 in the vicinity of the tip of the
また、金属層5は、両方の電極31付近に形成する必要はなく、片方のみでもよい。ただし、片方のみに形成する場合には、高圧側となる電極31側に金属層5を形成するのが望ましい。
Moreover, the metal layer 5 does not need to be formed in the vicinity of both
金属加熱手段としては、高周波加熱コイルに限らず、YAGレーザーやCO2レーザーなどを用いてもよい。 The metal heating means is not limited to the high frequency heating coil, and a YAG laser, a CO 2 laser, or the like may be used.
1 ガラスバルブ
11 放電空間
2 蛍光体層
3 電極マウント
31 電極
32 インナーリード
33 アウターリード
34 ガラスビーズ
4 被膜
5 金属層
65 高周波加熱コイル
DESCRIPTION OF
Claims (3)
前記ガラスバルブの外側から金属加熱手段で前記電極を加熱し、前記電極の外周面に形成された被膜をスパッタさせることにより、前記金属層を形成することを特徴とする冷陰極蛍光ランプの製造方法。 A glass bulb having a discharge space formed therein, a discharge medium sealed in the discharge space, a phosphor layer formed on the inner surface of the glass bulb, and an electrode disposed in the discharge space, In the method of manufacturing a cold cathode fluorescent lamp in which a metal layer is formed on the phosphor layer adjacent to the outer peripheral surface of the electrode,
A method of manufacturing a cold cathode fluorescent lamp, wherein the metal layer is formed by heating the electrode from the outside of the glass bulb with a metal heating means and sputtering a coating formed on the outer peripheral surface of the electrode. .
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