JP2009217756A - メモリシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】コンパクションの処理時間を短縮化する。
【解決手段】第1の記憶部のデータを第2の記憶部に追い出し、第1の記憶部のデータを第4の単位で第3の記憶部に追い出す第2の制御手段と、第2の記憶部のデータを第4の単位で第3の記憶部に追い出し、第2の記憶部のデータを第3の単位で第4の記憶部に追い出す第3の制御手段と、第4の記憶部のデータを第3の単位で第3の記憶部に追い出す第4の制御手段と、第4の記憶部内における第3の単位内の有効なデータを第5の単位で複数選択して第4の記憶部内の新たな第3の単位内に書き直すコンパクション処理を実行する第5の制御手段とを有するコントローラを具備し、コントローラは、第5の制御手段によるコンパクションを行う前に、第4の制御手段によって第4の記憶部のデータを第3の単位で第3の記憶部に追い出す追い出し処理を実行する。
【選択図】図21

Description

本発明は、不揮発性半導体メモリを備えたメモリシステムに関する。
コンピュータシステムに用いられる外部記憶装置として、NAND型フラッシュメモリ
などの不揮発性半導体メモリを搭載したSSD(Solid State Drive)が注目されている
。フラッシュメモリは、磁気ディスク装置に比べ、高速、軽量などの利点を有している。
SSD内には、複数のフラッシュメモリチップ、ホスト装置からの要求に応じて各フラ
ッシュメモリチップのリード/ライト制御を行うコントローラ、各フラッシュメモリチッ
プとホスト装置との間でデータ転送を行うためのバッファメモリ、電源回路、ホスト装置
に対する接続インタフェースなどを備えている(例えば、特許文献1)。
不揮発性半導体メモリには、NAND型フラッシュメモリのように、データを記憶させ
る場合にブロック単位で一度データを消去してからその後に書き込みを行うもの、ページ
単位で書き込み/読み出しを行うものなど、消去/書き込み/読み出しの単位が固定され
ているものがある。
一方、パーソナルコンピュータなどのホスト機器がハードディスクをはじめとする2次
記憶装置に対してデータの書き込み/読み出しを行う単位は、セクタと呼ばれる。セクタ
は、半導体記憶装置の消去/書き込み/読み出しの単位とは独立に定められる。
例えば、不揮発性半導体メモリのブロックの大きさ(ブロックサイズ)は、512kB
、ページの大きさ(ページサイズ)は、4kBであるのに対して、ホスト機器のセクタの
大きさ(セクタサイズ)は、512Bのように定められている。
このように、不揮発性半導体メモリの消去/書き込み/読み出しの単位は、ホスト機器
の書き込み/読み出しの単位よりも大きい場合がある。
そこで、不揮発性半導体メモリを用いてハードディスクのようなパーソナルコンピュー
タの2次記憶装置を構成する場合、ホスト機器としてのパーソナルコンピュータからの小
さなサイズのデータは、不揮発性半導体メモリのブロックサイズ、ページサイズに適合さ
せて書き込みを行う必要がある。
また、パーソナルコンピュータなどのホスト機器が記録するデータは、時間的局所性、
及び領域的局所性を兼ね備えている(例えば、非特許文献1参照。)。そのため、データ
を記録する際に外部から指定されたアドレスにそのまま記録していくと、特定の領域に短
時間に書き換え、すなわち消去処理が集中し、消去回数の偏りが大きくなる。そのため、
NAND型フラッシュメモリでは、データ更新箇所を均等に分散させるウェアレベリング
と呼ばれる処理が行われる。
ウェアレベリング処理では、例えば、ホスト機器から指定される論理アドレスを、デー
タ更新箇所が均等に分散された不揮発性半導体メモリの物理アドレスにアドレス変換して
いる。
NAND型フラッシュメモリを用いて大容量の2次記憶装置を構成する場合においては
、上記アドレス変換を行う場合に、データ管理の単位が小さいサイズ(例えば、ページサ
イズ)であると、管理テーブルのサイズが大きくなって、2次記憶装置のコントローラの
主記憶メモリに納まらなくなり、アドレス変換が高速にできなくなるという問題がある。
このように、2次記憶装置としてのNAND型フラッシュメモリの大容量化に伴い管理テ
ーブルのサイズは必然的に大きくなるため、管理テーブルをできるだけ小容量にするため
の手法が求められている。
また、上述したように、データの消去単位(ブロック)と、データの管理単位が異なる
場合、フラッシュメモリの書き換えが進むと、無効な(最新ではない)データによって、
ブロックは穴あき状態になる。このような穴あき状態のブロックが増えると、実質的に使
用可能なブロックが少なくなり、フラッシュメモリの記憶領域を有効利用できないので、
有効な最新のデータを集めて、違うブロックに書き直すコンパクションと呼ばれる処理が
行われる。このコンパクション処理においては、その手法によっては処理時間が長くなる
ので、コンパクションの処理時間を短かくするための手法が求められている。
特許第3688835号公報 David A. Patterson and John L. Hennessy, "Computer Organization and Design: The Hardware/Software Interface", Morgan Kaufmann Pub, 2004/8/31
本発明は、コンパクションの処理時間を短縮化することが可能なメモリシステムを提供
する。
本願発明の一態様に係るメモリシステムは、ホスト装置に対し第1の単位で読み出し/
書き込みが行われる揮発性の半導体記憶素子から構成されるキャッシュメモリとしての第
1の記憶部と、第2の単位で読み出し/書き込みが行われ、前記第2の単位の2以上の自
然数倍である第3の単位で消去が行われる不揮発性の半導体記憶素子から構成される第2
の記憶部と、前記第3の単位の2以上の自然数分の1である第4の単位で読み出し/書き
込みが行われ、前記第3の単位で消去が行われる不揮発性の半導体記憶素子から構成され
る第3の記憶部と、前記第2の単位で読み出し/書き込みが行われ、前記第3の単位で消
去が行われる不揮発性の半導体記憶素子から構成される第4の記憶部と、ホスト装置から
の前記第1の単位からなる複数のデータを前記第1の記憶部に書き込む第1の制御手段と
、前記第1の記憶部に書き込まれた複数のデータを第2の記憶部に追い出し、前記第1の
記憶部に書き込まれた複数のデータを第4の単位で第3の記憶部に追い出す第2の制御手
段と、前記第2の記憶部に書き込まれた複数のデータを第4の単位で第3の記憶部に追い
出し、前記第2の記憶部に書き込まれた複数のデータを第3の単位で第4の記憶部に追い
出す第3の制御手段と、前記第4の記憶部に書き込まれた複数のデータを第3の単位で第
3の記憶部に追い出す第4の制御手段と、前記第4の記憶部内における第3の単位内の有
効なデータを第4の単位の2以上の自然数分の1である第5の単位で複数選択して第4の
記憶部内の新たな第3の単位内に書き直すコンパクション処理を実行する第5の制御手段
とを有するコントローラとを具備し、前記コントローラは、前記第5の制御手段によるコ
ンパクションを行う前に、前記第4の制御手段によって第4の記憶部に書き込まれた複数
のデータを第3の単位で第3の記憶部に追い出す追い出し処理を実行することを特徴とす
る。
本発明によれば、コンパクションの処理時間を短縮化することが可能なメモリシステム
を提供できる。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるメモリシステムの最良な実施の形態を詳
細に説明する。
(実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明におい
て、同一の機能および構成を有する要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な
場合にのみ行う。
先ず、本明細書で用いる用語について定義しておく。
・物理ページ:NANDメモリチップ内部において一括して書き込み/読み出しが可能
な単位のこと。物理ページサイズは、例えば4kB。ただし、主データ(ユーザデータな
ど)に対してSSD内で付加される誤り訂正符号などの冗長ビットは含まないものとする
。通常、4kB+冗長ビット(例えば、数10B)が同時にメモリセルに書き込まれる単
位となるが、説明の便宜上、上記のように定義する。
・論理ページ:SSD内で設定される書き込み/読み出し単位であり、1以上の物理ペ
ージに対応付けられている。論理ページサイズは、例えば8ビットノーマルモードでは、
4kB、32ビット倍速モードでは、32kB。ただし、冗長ビットは含まないものとす
る。
・物理ブロック:NANDメモリチップ内部において独立して消去可能な最小単位のこ
とであり、複数の物理ページから構成される。物理ブロックサイズは、例えば512kB
。ただし、主データに対してSSD内で付加される誤り訂正符号などの冗長ビットは含ま
ないものとする。通常、512kB+冗長ビット(例えば、数10kB)が同時に消去さ
れる単位となるが、説明の便宜上、上記のように定義する。
・論理ブロック:SSD内で設定される消去単位であり、1以上の物理ブロックに対応
付けられている。論理ブロックサイズは、例えば8ビットノーマルモードでは、512k
B、32ビット倍速モードでは、4MB。ただし、冗長ビットは含まないものとする。
・セクタ:ホストからの最小アクセス単位のこと。セクタサイズは、例えば512B。
・クラスタ:SSD内で「小さなデータ」を管理する管理単位。クラスタサイズはセク
タサイズ以上であり、クラスタサイズの2以上の自然数倍が論理ページサイズとなるよう
に定められる。
・トラック:SSD内で「大きなデータ」を管理する管理単位。クラスタサイズの2以
上の自然数倍がトラックサイズに、かつ、トラックサイズの2以上の自然数倍が論理ブロ
ックサイズとなるように定められる。
・フリーブロック(FB):用途未割り当てのNAND型フラッシュメモリ上の論理ブ
ロックのこと。用途を割り当てる際に消去してから使用する。
・バッドブロック(BB):NAND型フラッシュメモリ上の、誤りが多いなど記憶領
域として使用できない物理ブロックのこと。例えば、消去動作が正常に終了しなかった物
理ブロックがバッドブロックBBとして登録される。
・書き込み効率:所定期間内における、ホストから書き込んだデータ量に対する、論理
ブロックの消去量の統計値のこと。小さいほどNAND型フラッシュメモリの消耗度が小
さい。
・有効クラスタ:最新のデータを保持しているクラスタ。
・無効クラスタ:最新ではないデータを保持しているクラスタ。
・有効トラック:最新のデータを保持しているトラック。
・無効トラック:最新ではないデータを保持しているトラック。
・コンパクション:管理対象内の論理ブロックから、有効クラスタや有効トラックのみ
を取り出して、新しい論理ブロックに書き直すこと。
[第1の実施形態]
図1は、SSD(Solid State Drive)100の構成例を示すブロック図である。SS
D100は、ATAインタフェース(ATA I/F)2などのメモリ接続インタフェー
スを介してパーソナルコンピュータあるいはCPUコアなどのホスト装置1と接続され、
ホスト装置1の外部メモリとして機能する。また、SSD100は、RS232Cインタ
フェース(RS232C I/F)などの通信インタフェース3を介して、デバッグ用/
製造検査用機器200との間でデータを送受信することができる。SSD100は、不揮
発性半導体メモリとしてのNAND型フラッシュメモリ(以下、NANDメモリと略す)
10と、コントローラとしてのドライブ制御回路4と、揮発性半導体メモリとしてのDR
AM20と、電源回路5と、状態表示用のLED6と、ドライブ内部の温度を検出する温
度センサ7と、フューズ8とを備えている。
電源回路5は、ホスト装置1側の電源回路から供給される外部直流電源から複数の異な
る内部直流電源電圧を生成し、これら内部直流電源電圧をSSD100内の各回路に供給
する。また、電源回路5は、外部電源の立ち上がりまたは立ち下がりを検知し、パワーオ
ンリセット信号を生成して、ドライブ制御回路4に供給する。フューズ8は、ホスト装置
1側の電源回路とSSD100内部の電源回路5との間に設けられている。外部電源回路
から過電流が供給された場合フューズ8が切断され、内部回路の誤動作を防止する。
NANDメモリ10は、この場合、4並列動作を行う4つの並列動作要素10a〜10
dを有し、1つの並列動作要素は、2つのNANDメモリパッケージを有する。各NAN
Dメモリパッケージは、積層された複数のNANDメモリチップ(例えば、1チップ=2
GB)によって構成されている。図1の場合は、各NANDメモリパッケージは、積層さ
れた4枚のNANDメモリチップによって構成されており、NANDメモリ10は64G
Bの容量を有する。各NANDメモリパッケージが、積層された8枚のNANDメモリチ
ップによって構成されている場合は、NANDメモリ10は128GBの容量を有するこ
とになる。
DRAM20は、ホスト装置1とNANDメモリ10間でのデータ転送用キャッシュお
よび作業領域用メモリとして機能する。また、DRAM20の代わりに、FeRAMを使
用しても良い。ドライブ制御回路4は、ホスト装置1とNANDメモリ10との間でDR
AM20を介してデータ転送制御を行うとともに、SSD100内の各構成要素を制御す
る。また、ドライブ制御回路4は、状態表示用LED6にステータス表示用信号を供給す
るとともに、電源回路5からのパワーオンリセット信号を受けて、リセット信号およびク
ロック信号を自回路内およびSSD100内の各部に供給する機能も有している。
各NANDメモリチップは、データ消去の単位である物理ブロックを複数配列して構成
されている。図2(a)は、NANDメモリチップに含まれる1個の物理ブロックの構成
例を示す回路図である。各物理ブロックは、X方向に沿って順に配列された(p+1)個
のNANDストリングを備えている(pは、0以上の整数)。(p+1)個のNANDス
トリングにそれぞれ含まれる選択トランジスタST1は、ドレインがビット線BL0〜B
Lpに接続され、ゲートが選択ゲート線SGDに共通接続されている。また、選択トラン
ジスタST2は、ソースがソース線SLに共通接続され、ゲートが選択ゲート線SGSに
共通接続されている。
各メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上に形成された積層ゲート構造を備えた
MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)から構成される
。積層ゲート構造は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(浮
遊ゲート電極)、および電荷蓄積層上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲート
電極を含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、浮遊ゲート電極に蓄えられる電子の
数に応じて閾値電圧が変化し、この閾値電圧の違いに応じてデータを記憶する。メモリセ
ルトランジスタMTは、1ビットを記憶するように構成されていてもよいし、多値(2ビ
ット以上のデータ)を記憶するように構成されていてもよい。
また、メモリセルトランジスタMTは、浮遊ゲート電極を有する構造に限らず、MON
OS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Silicon)型など、電荷蓄積層としての窒化膜界面に
電子をトラップさせることでしきい値調整可能な構造であってもよい。MONOS構造の
メモリセルトランジスタMTについても同様に、1ビットを記憶するように構成されてい
てもよいし、多値(2ビット以上のデータ)を記憶するように構成されていてもよい。
各NANDストリングにおいて、(q+1)個のメモリセルトランジスタMTは、選択
トランジスタST1のソースと選択トランジスタST2のドレインとの間に、それぞれの
電流経路が直列接続されるように配置されている。すなわち、複数のメモリセルトランジ
スタMTは、隣接するもの同士で拡散領域(ソース領域若しくはドレイン領域)を共有す
るような形でY方向に直列接続される。
そして、最もドレイン側に位置するメモリセルトランジスタMTから順に、制御ゲート
電極がワード線WL0〜WLqにそれぞれ接続されている。従って、ワード線WL0に接
続されたメモリセルトランジスタMTのドレインは選択トランジスタST1のソースに接
続され、ワード線WLqに接続されたメモリセルトランジスタMTのソースは選択トラン
ジスタST2のドレインに接続されている。
ワード線WL0〜WLqは、物理ブロック内のNANDストリング間で、メモリセルト
ランジスタMTの制御ゲート電極を共通に接続している。つまり、ブロック内において同
一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極は、同一のワード線WLに接続
される。この同一のワード線WLに接続される(p+1)個のメモリセルトランジスタM
Tは1ページ(物理ページ)として取り扱われ、この物理ページごとにデータの書き込み
およびデータの読み出しが行われる。
また、ビット線BL0〜BLpは、ブロック間で、選択トランジスタST1のドレイン
を共通に接続している。つまり、複数のブロック内において同一列にあるNANDストリ
ングは、同一のビット線BLに接続される。
図2(b)は、例えば、1個のメモリセルトランジスタMTに2ビットの記憶を行う4
値データ記憶方式でのしきい値分布を示す模式図である。4値データ記憶方式では、上位
ページデータ“x”と下位ページデータ“y”で定義される4値データ“xy”の何れか
1つをメモリセルトランジスタMTに保持可能である。
この、4値データ“xy”は、メモリセルトランジスタMTのしきい値電圧の順に、例
えば、データ“11”、“01”、“00”、“10”が割り当てられる。データ“11
”は、メモリセルトランジスタMTのしきい値電圧が負の消去状態である。
下位ページ書き込み動作においては、データ“11”(消去状態)のメモリセルトラン
ジスタMTに対して選択的に、下位ビットデータ“y”の書き込みによって、データ“1
0”が書き込まれる。上位ページ書き込み前のデータ“10”のしきい値分布は、上位ペ
ージ書き込み後のデータ“01”とデータ“00”のしきい値分布の中間程度に位置して
おり、上位ページ書き込み後のしきい値分布よりブロードであってもよい。上位ページ書
き込み動作においては、データ“11”のメモリセルと、データ“10”のメモリセルに
対して、それぞれ選択的に上位ビットデータ“x”の書き込みが行われて、データ“01
”およびデータ“00”が書き込まれる。
図3は、ドライブ制御回路4のハードウェア的な内部構成例を示すブロック図である。
ドライブ制御回路4は、データアクセス用バス101、第1の回路制御用バス102、お
よび第2の回路制御用バス103を備えている。第1の回路制御用バス102には、ドラ
イブ制御回路4全体を制御するプロセッサ104が接続されている。第1の回路制御用バ
ス102には、NANDメモリ10に記憶された各管理プログラム(FW:ファームウエ
ア)をブートするブート用プログラムが格納されたブートROM105がROMコントロ
ーラ106を介して接続されている。また、第1の回路制御用バス102には、図1に示
した電源回路5からのパワーオンリセット信号を受けて、リセット信号およびクロック信
号を各部に供給するクロックコントローラ107が接続されている。
第2の回路制御用バス103は、第1の回路制御用バス102に接続されている。第2
の回路制御用バス103には、図1に示した温度センサ7からのデータを受けるためのI
C回路108、状態表示用LED6にステータス表示用信号を供給するパラレルIO(
PIO)回路109、RS232C I/F3を制御するシリアルIO(SIO)回路1
10が接続されている。
ATAインタフェースコントローラ(ATAコントローラ)111、第1のECC(Er
ror Checking and Correction)回路112、NANDコントローラ113、およびDR
AMコントローラ114は、データアクセス用バス101と第1の回路制御用バス102
との両方に接続されている。ATAコントローラ111は、ATAインタフェース2を介
してホスト装置1との間でデータを送受信する。データアクセス用バス101には、デー
タ作業領域作業領域およびファームウェア展開領域として使用されるSRAM115がS
RAMコントローラ116を介して接続されている。NANDメモリ10に記憶されてい
るファームウェアは起動時、ブートROM105に記憶されたブート用プログラムによっ
てSRAM115に転送される。
NANDコントローラ113は、NANDメモリ10とのインタフェース処理を行うN
AND I/F117、第2のECC回路118、およびNANDメモリ10−DRAM
20間のアクセス制御を行うDMA転送制御用DMAコントローラ119を備えている。
第2のECC回路118は第2の訂正符号のエンコードを行い、また、第1の誤り訂正符
合のエンコードおよびデコードを行う。第1のECC回路112は、第2の誤り訂正符号
のデコードを行う。第1の誤り訂正符号、第2の誤り訂正符号は、例えば、ハミング符号
、BCH(Bose Chaudhuri Hocqenghem)符号、RS(Reed Solomon)符号、或いはLDP
C(Low Density Parity Check)符号等であり、第2の誤り訂正符号の訂正能力は、第1
の誤り訂正符号の訂正能力よりも高いとする。
図1および図3に示したように、NANDメモリ10においては、4つの並列動作要素
10a〜10dが各8ビットの4チャネル(4ch)を介して、ドライブ制御回路4内部
のNANDコントローラ112に並列接続されている。4つの並列動作要素10a〜10
dを単独動作させるか、並列動作させるか、NANDメモリチップの備える倍速モード(
Multi Page Program / Multi Page Read / Multi Block Erase)を使用するか否か、とい
う組み合わせにより、下記3種類のアクセスモードが提供される。
(1)8ビットノーマルモード
1chだけ動作させ、8ビット単位でデータ転送を行うモードである。物理ページサイ
ズ(4kB)で書き込み/読み出しが行われる。また、物理ブロックサイズ(512kB
)で消去が行われる。1つの物理ブロックに対して1つの論理ブロックが対応付けられ、
論理ブロックサイズは512kBとなる。
(2)32ビットノーマルモード
4ch並列で動作させ、32ビット単位でデータ転送を行うモードである。物理ページ
サイズ×4(16kB)で書き込み/読み出しが行われる。また、物理ブロックサイズ×
4(2MB)で消去が行われる。4つの物理ブロックに対して1つの論理ブロックが対応
付けられ、論理ブロックサイズは2MBとなる。
(3)32ビット倍速モード
4ch並列で動作させ、更に、NANDメモリチップの倍速モードを利用して書き込み
/読み出しを行うモードである。物理ページサイズ×4×2(32kB)で書き込み/読
み出しが行われる。また、物理ブロックサイズ×4×2(4MB)で消去が行われる。8
つの物理ブロックに対して1つの論理ブロックが対応付けられ、論理ブロックサイズは4
MBとなる。
4ch並列動作する32ビットノーマルモードまたは32ビット倍速モードでは、並列
動作する4または8物理ブロックが、NANDメモリ10としての消去単位となり、並列
動作する4または8物理ページが、NANDメモリ10としての書き込み単位および読み
出し単位となる。以下の動作では、基本的に32ビット倍速モードを使用し、例えば、1
論理ブロック=4MB=2トラック=2ページ=2クラスタ=2セクタとして説
明する(i、j、k、lは自然数、かつ、i<j<k<lの関係が成立する)。
32ビット倍速モードでアクセスされる論理ブロックは4MB単位であり、8個(2×
4ch)の物理ブロック(1物理ブロック=512KB)が対応付けられている。物理ブ
ロック単位で管理されるバッドブロックBBが発生すると、そのバッドブロックBBは使
用不可になるので、そのようなときには、論理ブロックに対応付けられた8個の物理ブロ
ックの組み合わせが、バッドブロックBBを含まないように変更される。
図4は、プロセッサ104により実現されるファームウェアの機能構成例を示すブロッ
ク図である。プロセッサ104により実現されるファームウェアの各機能は、大きく、デ
ータ管理部120、ATAコマンド処理部121、セキュリティ管理部122、ブートロ
ーダ123、初期化管理部124、デバッグサポート部125に分類される。
データ管理部120は、NANDコントローラ112、第1のECC回路114を介し
て、NANDメモリ10−DRAM20間のデータ転送、NANDメモリ10に関する各
種機能を制御する。ATAコマンド処理部121は、ATAコントローラ110、および
DRAMコントローラ113を介して、データ管理部120と協動してDRAM20−ホ
スト装置1間のデータ転送処理を行う。セキュリティ管理部122は、データ管理部12
0およびATAコマンド処理部121と協動して各種のセキュリティ情報を管理する。
ブートローダ123は、パワーオン時、各管理プログラム(ファームウェア)をNAN
Dメモリ10からSRAM120にロードする。初期化管理部124は、ドライブ制御回
路4内の各コントローラ/回路の初期化を行う。デバッグサポート部125は、外部から
RS232Cインタフェースを介して供給されたデバッグ用データを処理する。主に、デ
ータ管理部120、ATAコマンド処理部121、およびセキュリティ管理部122が、
SRAM114に記憶される各管理プログラムをプロセッサ104が実行することによっ
て実現される機能部である。
本実施形態では、主としてデータ管理部120が実現する機能について説明する。デー
タ管理部120は、ATAコマンド処理部121が記憶デバイスであるNANDメモリ1
0やDRAM20に対して要求する機能の提供(ホスト装置からのWrite要求、Cache Flu
sh要求、Read要求等の各種コマンドへの応答)と、アドレス領域とNANDメモリ10と
の対応関係の管理および管理情報の保護と、DRAM10およびNANDメモリ10を利
用した高速で効率の良いデータ読み出し/書き込み機能の提供、NANDメモリ10の信
頼性の確保などを行う。
図5は、NANDメモリ10およびDRAM20内に形成された機能ブロックを示すも
のである。ホスト1とNANDメモリ10との間には、DRAM20上に構成されたライ
トキャッシュ(WC)21およびリードキャッシュ(RC)22が介在している。WC2
1はホスト装置1からのWriteデータを一時保存し、RC22はNANDメモリ10から
のReadデータを一時保存する。NANDメモリ10内の論理ブロックは、書き込み時のN
ANDメモリ10に対する消去の量を減らすために、データ管理部120により、前段ス
トレージ領域(FS:Front Storage)12、中段ストレージ領域(IS:Intermediate S
torage)13およびメインストレージ領域(MS:Main Storage)11という各管理領域
に割り当てられている。FS12は、WC21からのデータを「小さな単位」であるクラ
スタ単位に管理するものであり、小データを短期間保存する。IS13は、FS12から
溢れたデータを「小さな単位」であるクラスタ単位に管理するものであり、小データを長
期間保存する。MS11は、WC21、FS12、IS13からのデータを「大きな単位
」であるトラック単位で長期間記憶する。例えば、記憶容量は、MS>IS、FS>WC
の関係となる。
小さな管理単位を、NANDメモリ10の記憶領域全てに適用すると、後述する管理テ
ーブルのサイズが肥大化し、DRAM20に収まらないので、小さな管理単位で管理する
のは、最近書き込まれたばかりのデータと、NANDメモリ10への書き込み効率が悪い
小さなデータのみとするようにNANDメモリ10の各ストレージを構成している。
図6は、WC21からNANDメモリ10への書き込み処理(WR処理)に係わるより
詳細な機能ブロック図を示すものである。FS12の前段には、WC21からのデータを
バッファリングするFSインプットバッファ(FSIB)12aが設けられている。また
、MS11の前段には、WC21、FS12、またはIS13からのデータをバッファリ
ングするMSインプットバッファ(MSIB)11aが設けられている。また、MS11
には、トラック前段ストレージ領域(TFS)11bが設けられている。TFS11bは
、MSIB11aとMS11の間に介在するFIFO(First in First out)構造を有す
るバッファであり、TFS11bに記録されたデータは、MSIB11aから直接MS1
1に書き込まれるデータよりも更新頻度が高いデータである。MS11、MSIB11a
、TFS11b、FS12、FSIB12a、およびIS13には、NANDメモリ10
内の各論理ブロックの何れかが割り当てられている。
つぎに、図5、図6の各構成要素の具体的な機能構成について詳述する。ホスト装置1
はSSD100対し、ReadまたはWriteする際には、ATAインタフェースを介して論理
アドレスとしてのLBA(Logical Block Addressing)を入力する。LBAは、図7に示
すように、セクタ(サイズ:512B)に対して0からの通し番号をつけた論理アドレス
である。本実施の形態においては、図5の各構成要素であるWC21、RC22、FS1
2、IS13、MS11の管理単位として、LBAの下位(l−k+1)ビット目から上
位のビット列で構成される論理クラスタアドレスと、LBAの下位(l−i+1)ビット
から上位のビット列で構成される論理トラックアドレスとを定義する。1クラスタ=2
l−k)セクタで、1トラック=2(k−i)クラスタである。
・リードキャッシュ(RC)22
RC22について説明する。RC22は、ATAコマンド処理部121からのRead要求
に対して、NANDメモリ10(FS12、IS13、MS11)からのReadデータを一
時的に保存するための領域である。RC22は、本実施形態では例えば、m-line、n-wa
y(mは2(k−i)以上の自然数、nは2以上の自然数)セットアソシアティブ方式で
管理されており、1エントリに1クラスタ分のデータを保持できる。論理クラスタアドレ
スのLSB(k−i)ビットでlineが決定される。なお、RC22は、フルアソシアティ
ブ方式で管理されていても良いし、単純なFIFO方式で管理されていてもよい。
・ライトキャッシュ(WC)21
WC21について説明する。WC21は、ATAコマンド処理部121からのWrite要
求に対して、ホスト装置1からのWriteデータを一時的に保存するための領域である。m-
line、n-way(mは2(k−i)以上の自然数、nは2以上の自然数)セットアソシアテ
ィブ方式で管理されており、1エントリに1クラスタ分のデータを保持できる。論理クラ
スタアドレスのLSB(k−i)ビットでlineが決定される。例えば、way1〜waynの順
で書き込み可能なwayが検索される。また、WC21に登録されているトラックは最も古
く更新された順が分かるように後述するWCトラック管理テーブル24のFIFO構造に
よってLRU(Least Recently Used)で管理される。なお、WC21は、フルアソシア
ティブ方式で管理されていても良い。また、WC21は、RC22とline数、way数が互
いに異なっていてもよい。
Write要求により書き込まれたデータは、一旦WC21上に格納される。WC21から
NANDメモリ10へ追い出すデータの決定方法は以下のルールに従う。
(i)タグによって決定されたlineの書き込み可能なwayが最後の(本実施形態では、n
個目の)空きwayだった場合、則ち最後の空きwayが使用される場合は、そのlineに登録さ
れたトラックのうち、LRUに基づいて最も古く更新されたトラックを追い出し確定する

(ii)WC21に登録されている異なるトラックの個数が所定数を超えた場合、LRU
順で、当該トラックに属するWC中のクラスタ数が所定数未満のトラックの追い出しを確
定する。
以上の方針で追い出すトラックを決定する。その際、追い出すのは同一トラックに含ま
れる全てのデータであり、追い出されるデータ量が、例えばトラックサイズの50%を超
えていればMS11へ、超えていなければFS12へ追い出す。
さらに(i)の条件でトラック追い出しが発生した場合で、MS11へ追い出す場合は
、追い出されるトラック数が2個(もともと2個以上のときは2i+1個)になるま
で、WC21内のトラックのうち上記追い出されるデータ量がトラックサイズの50%を
超えるという条件を満たすトラックを上記(i)のポリシーで選択して追い出し候補に追加
する。別言すれば、追い出されるトラックが2個未満の場合、WC中のトラックの古い
ものから2個になるまで、2(k−i−1)個以上有効クラスタをもつトラックを選択
して追い出し候補に追加する。
また、(i)の条件でトラック追い出しが発生した場合で、FS12に追い出す場合は
、追い出されるクラスタ数が2個になるまでWC21内のトラックのうちLRU順に上
記追い出されるデータ量がトラックサイズの50%未満であるという条件を満たすトラッ
クを探してそのクラスタを追い出し候補に追加する。別言すれば、WC中のトラックを古
い順に辿って2(k−i−1)個未満の有効クラスタしかもたないトラックからクラスタ
を取り出していき、有効クラスタ数が2(k−i−1)個になったら、それらクラスタを
FSIB12aに論理ブロック単位で追い出しする。ただし、2(k−i−1)個見つか
らなかった場合は、FSIB12aに論理ページ単位で追い出しする。なお、FS12へ
の追い出しを論理ブロック単位とするか、論理ページ単位とするかの有効クラスタ数の閾
値は、2(k−i−1)個という1論理ブロック分の値にかぎるわけではなく、1論理ブ
ロック分より若干少ない値であってもよい。
また、ATAコマンド処理部121からのCache Flush要求では、WC21の内容が全
て、上記と同じ条件(追い出されるデータ量がトラックサイズの50%を超えていればM
S11へ、超えていなければFS12へ)で、FS12もしくはMS11に対して追い出
される。
・前段ストレージ領域(FS)12
つぎに、FS12について説明する。FS12はクラスタ単位でデータを管理されるF
IFOである。FS12は、ここを通過しているデータは、後段のIS13よりも更新頻
度が高いとみなすためのバッファである。すなわち、FS12のFIFO構造においては
、FIFO中を通過中の有効クラスタ(最新クラスタ)は、ホストからの同じアドレスに
対する再書き込みがあった場合無効化されるので、FS12を通過中のクラスタは、FS
12からIS13やMS11に追い出されたクラスタよりも、更新頻度が高いとみなすこ
とができる。
FS12を設けることで、後段のIS13におけるコンパクション処理に更新頻度の高
いデータが紛れ込む可能性を低減している。無効化によって古いクラスタを保持していた
論理ブロック自体の持つ有効クラスタ数が0となった場合、その論理ブロックは開放され
、フリーブロックFBに割り当てられる。また、論理ブロックが無効化された場合、新た
なフリーブロックFBを取得し、FS12に割り当てる。
WC21からFS12に対してクラスタデータの移動が発生すると、そのクラスタはF
SIB12aに割り当てられた論理ブロックに対して書き込まれる。FSIB12a中に
全てのページの書き込みが完了したブロックが存在する場合、後述するCIB処理によっ
てそれらのブロックはFSIB12aからFS12にMoveされる。このFSIB12
aからFS12へのMoveの際に、FS12のブロック数がFS12として許容される
所定の上限値を超えると、最も古いブロックがFS12からIS13またはMS11に追
い出されることになる。例えば、トラック内の有効クラスタの割合が50%以上のトラッ
クは、MS11(TFS11b)への書き込みを行い、有効クラスタが残ったブロックを
、IS13へMoveする。
NANDメモリ10内の構成要素間のデータ移動には、MoveとCopyの二通りが
ある。Moveは、後述する管理テーブルのポインタの付け替えを行うだけで、実際のデ
ータの書き換えは行わない方法である。Copyは、一方の構成要素に格納されているデ
ータを、ページ単位、トラック単位、ブロック単位で他方の構成要素に実際に書き換える
方法である。
・中段ストレージ領域(IS)13
つぎに、IS13について説明する。IS13は、FS13と同様にクラスタ単位でデ
ータの管理が行われる。前述したように、IS13に格納されたデータは、更新頻度が低
いデータとみなすことができる。FS12からIS13に対して論理ブロックの移動(M
ove)、すなわちFS12からの追い出しが発生すると、以前FS12の管理対象であ
った追い出し対象の論理ブロックはポインタの付け替えによりIS13の管理対象ブロッ
クとなる。このFS12からIS13への論理ブロックの移動により、IS13のブロッ
ク数がIS13として許容される所定の上限値を超えると、すなわちIS内の書き込み可
能なフリーブロックFBの数が閾値を下回ると、IS13からMS11へのデータ追い出
しおよびコンパクション処理が実行され、IS13のブロック数は規定値に戻される。
IS13では、トラック内の有効クラスタ数を使って以下のような、追い出し処理およ
びコンパクション処理を、実行する。
・トラックをトラック内の有効クラスタ数×有効クラスタ係数(トラックがMS11内
で無効トラックが存在する論理ブロックに存在するか否かによって重み付けされる数であ
り、存在したほうが存在しない場合より数が大きい)順にソートし、積の値が大きいトラ
ック2i+1個(2論理ブロック分)を集めて論理ブロックサイズの自然数倍にしてMSI
B11aに追い出す。
・有効クラスタ数が最も少ない2つの論理ブロックの合計有効クラスタ数が例えば、所
定の設定値である2個(1論理ブロック分)以上ある場合は、上のステップを繰り返す
(IS内の2つの論理ブロックから、フリーブロックFBを作れるようになるまで行うた
め)。
・有効クラスタ数の少ない論理ブロックから順にクラスタを2個集め、IS13内で
コンパクションを行う。
なお、ここでは有効クラスタ数が最も少ない2つの論理ブロックを選択するとしたが、
この数は2つに限定されず、2つ以上の数であればよい。また、所定の設定値は、選択す
る論路ブロック数よりも1つ少ない論理ブロック数に収容可能なクラスタ数以下であれば
よい。
・メインストレージ領域(MS)11
つぎに、MS11について説明する。MS11はトラック単位でデータの管理を行う。
MS11に格納されたデータは、更新頻度が低いとみなすことができる。WC21、FS
12、IS13からMS11に対してトラックデータのCopyまたはMoveが発生す
ると、そのトラックはMSIS11aに割り当てられた論理ブロックに対して書き込まれ
る。一方で、トラック中の一部のデータ(クラスタ)のみがWC等から書き込まれるよう
な場合には、既存のMS中のトラックデータと新しいデータをマージして新しいトラック
データを作った上でMSIB11aに書き込む、後述する受動マージが行われる。MS1
1内に無効トラックが蓄積し、MS11に割り当てられている論理ブロックの個数がMS
11として許容されるブロック数の上限値を越えるような状況が発生すると、コンパクシ
ョン処理を行って、無効なフリーブロックFBを作る。
MS11のコンパクション処理は、例えば、論理ブロック内の有効トラック数のみに注
目した以下の方法を実施する。
・有効トラックが少ない論理ブロックから順番に、無効トラックを合わせることによっ
て無効なフリーブロックFBが作れるようになるまで選択する。
・選択した論理ブロックに収容されたトラックを、WC21、FS12、IS13内の
データと統合する受動マージを行いながらコンパクションを実行する。
・2トラック統合できた論理ブロックは、TFS11bに出力し(2トラックMS
コンパクション)、2トラックに満たない個数のトラックは、MSIB11aに出力し
て(2トラック未満コンパクション)、より多くの無効なフリーブロックFBを作る。
TFS11bは、トラック単位でデータを管理されるFIFOである。TFS11bは
、ここを通過しているデータは、後段のMS11よりも更新頻度が高いとみなすためのバ
ッファである。すなわち、TFS11bのFIFO構造においては、FIFO中を通過中
の有効トラック(最新トラック)は、ホストからの同じアドレスに対する再書き込みがあ
った場合無効化されるので、TFS11bを通過中のトラックは、TFS11bからMS
11に追い出されたトラックよりも、更新頻度が高いとみなすことができる。
図8は、データ管理部120が図5および図6に示した各構成要素を制御管理するため
の管理テーブルを示すものである。データ管理部120は、前述したように、ATAコマ
ンド処理部121とNANDメモリ10とをブリッジする機能を有し、DRAM20に記
憶したデータの管理を行うDRAM層管理部120aと、NANDメモリ10に記憶した
データの管理を行う論理NAND層管理部120bと、NANDメモリ10を物理記憶デ
バイスとして管理する物理NAND層管理部120cとから構成される。RCクラスタ管
理テーブル23、WCトラック管理テーブル24、WCクラスタ管理テーブル25は、D
RAM層管理部120aにより制御される。トラック管理テーブル30、FS/IS管理
テーブル40、MS論理ブロック管理テーブル35、FS/IS論理ブロック管理テーブ
ル42、FS/IS内クラスタ管理テーブル44は、論理NAND層管理部120bによ
り管理される。論物変換テーブル50は、物理NAND層管理部120cにより管理され
る。
RC22は、逆引きテーブルであるRCクラスタ管理テーブル23によって管理される
。逆引きテーブルでは、記憶デバイスの位置からその位置に記憶されている論理アドレス
を検索することができる。WC21は、逆引きテーブルであるWCクラスタ管理テーブル
25および正引きテーブルであるWCトラック管理テーブル24によって管理される。正
引きテーブルでは、論理アドレスからその論理アドレスに対応するデータが存在する記憶
デバイス位置を検索することができる。
NANDメモリ10内のFS12(FSIB12a)、IS13、MS11(TFS1
1b、MSIB11a)は、トラック管理テーブル30、FS/IS管理テーブル40、
MS論理ブロック管理テーブル35、FS/IS論理ブロック管理テーブル42、FS/
IS内クラスタ管理テーブル44によってその論理アドレスが管理される。また、NAN
Dメモリ10内のFS12(FSIB12a)、IS13、MS11(TFS11b、M
SIB11a)は、論物変換テーブル50によって論理アドレスと物理アドレスとの変換
が行われる。これらの各管理テーブルは、NANDメモリ10上の領域に記憶されており
、SSD100の初期化時にNANDメモリ10からDRAM20上に読み込まれて、使
用される。
・RCクラスタ管理テーブル23(逆引き)
まず、図9を用いてRCクラスタ管理テーブル23について説明する。RC22は、前
述したように、論理クラスタアドレスLSB(k−i)ビットでインデックスされるn-w
ayセットアソシアティブ方式で管理されている。RCクラスタ管理テーブル23は、RC
(クラスタサイズ×m-line×n-way)22の各エントリのタグを管理するためのテーブ
ルであり、各タグは、複数ビットの状態フラグ23aと、論理トラックアドレス23bに
よって構成されている。状態フラグ23aには、当該エントリを使用しても良いか否か(
有効/無効)を示すValidビットの他に、当該エントリがNANDメモリ10からの読み
出し待ちか否かを示すビット、当該エントリがATAコマンド処理部121への読み出し
待ちか否かを示すビットなどが含まれる。RCクラスタ管理テーブル23は、DRAM2
0上のタグ記憶位置からLBAに一致する論理トラックアドレスを検索する逆引きテーブ
ルとして機能する。
・WCクラスタ管理テーブル25(逆引き)
つぎに、図10を用いてWCクラスタ管理テーブル25について説明する。WC21は
、前述したように、論理クラスタアドレスLSB(k−i)ビットでインデックスされる
n-wayセットアソシアティブ方式で管理されている。WCクラスタ管理テーブル25は、
WC(クラスタサイズ×m-line×n-way)21の各エントリのタグを管理するためのテ
ーブルであり、各タグは、複数ビットの状態フラグ25aと、セクタ位置ビットマップ2
5bと、論理トラックアドレス25cによって構成されている。
状態フラグ25aには、当該エントリを使用しても良いか否か(有効/無効)を示すVa
lidビットの他に、当該エントリがNANDメモリ10への追い出し待ちか否かを示すビ
ット、当該エントリがATAコマンド処理部からの書き込み待ちか否かを示すビットなど
が含まれる。セクタ位置ビットマップ25bは、1クラスタに含まれる2(l−k)セク
タのうちのどのセクタに有効なデータを保持しているかを2(l−k)ビットに展開して
示すものである。このセクタ位置ビットマップ25bによって、WC21において、LB
Aと同じセクタ単位の管理を行うことができる。WCクラスタ管理テーブル25は、DR
AM20上のタグ記憶位置からLBAに一致する論理トラックアドレスを検索する逆引き
テーブルとして機能する。
・WCトラック管理テーブル24(正引き)
つぎに、図11を用いてWCトラック管理テーブル24について説明する。WCトラッ
ク管理テーブル24は、WC21上に格納されているクラスタをトラック単位でまとめた
情報を管理するものであり、FIFO的な機能を有するリンクドリスト構造によってトラ
ック間のWC21に登録された順序(LRU)を表現している。なお、WC21で最後に
更新された順序によってLRUを表現するようにしてもよい。各リストのエントリは、論
理トラックアドレス24a、当該論理トラックアドレスに含まれるWC21中の有効クラ
スタ数24b、way-lineビットマップ24cおよび次のエントリへのポインタを示すnext
ポインタ24dから構成されている。WCトラック管理テーブル24は、論理トラックア
ドレス24aから所要情報を得るので、正引きテーブルとして機能する。
way-lineビットマップ24cは、WC21中で当該論理トラックアドレスに含まれる有
効クラスタがWC21中のm×nのエントリ中のどのエントリに格納されているか示すマ
ップ情報であり、有効クラスタが格納されているエントリではValidビットが”1”にな
っている。このway-lineビットマップ24cは、例えば、(1ビット(Valid)+log2
ビット(n-way))×mビット(m-line)で構成されている。WCトラック管理テーブ
ル24はリンクドリスト構造を有しており、WC21中に存在する論理トラックアドレス
に関する情報のみがエントリされている。
・トラック管理テーブル30(正引き)
つぎに、図12を用いてトラック管理テーブル30について説明する。トラック管理テ
ーブル30は、論理トラックアドレス単位でMS11上の論理的なデータ位置を管理する
ためのテーブルであり、クラスタ単位でFS12やIS13にデータが保持されている場
合には、それらに関する基本情報と、詳細情報へのポインタも保持している。論理トラッ
クアドレス30aをインデックスとした配列形式で構成される。論理トラックアドレス3
0aをインデックスとした各エントリは、クラスタビットマップ30b、論理ブロックI
D30c+論理ブロック内トラック位置30d、クラスタテーブルポインタ30e、FS
クラスタ数30f、ISクラスタ数30gなどの情報で構成されている。トラック管理テ
ーブル30は、論理トラックアドレスをインデックスとして、その論理トラックアドレス
に対応する論理トラックが記憶されている論理ブロックID(記憶デバイス位置に対応)
などの所要情報を得るので、正引きテーブルとして機能する。
クラスタビットマップ30bは、1つの論理トラックアドレス範囲に属する2(k−i
個のクラスタをクラスタアドレス昇順に例えば8分割したビットマップであり、8個の
各ビットは、2(k−i−3)個のクラスタアドレスに対応するクラスタがMS11に存
在するか、FS12もしくはIS13に存在するかを示している。ビットが“0”の場合
は、その検索対象のクラスタは確実にMS11内に存在することを示し、ビットが“1”
の場合は、そのクラスタはFS12もしくはIS13に存在する可能性があることを示し
ている。
論理ブロックID30cは、当該論理トラックアドレスに対応する論理トラックが記憶
されている論理ブロックIDを識別するための情報である。論理ブロック内トラック位置
30dは、論理ブロックID30cで指定された論理ブロック中における当該論理トラッ
クアドレス(30a)に対応するトラックの記憶位置を示すものである。1論理ブロック
は最大2個の有効トラックで構成されるので、論理ブロック内トラック位置30dは、
iビットで2個のトラック位置を識別する。
クラスタテーブルポインタ30eは、リンクドリスト構造を有するFS/IS管理テー
ブル40の各リストの先頭エントリへのポインタである。クラスタビットマップ30bの
検索で、当該クラスタがFS12/IS13に存在する可能性があることを示していた場
合、クラスタテーブルポインタ30eを用いてFS/IS管理テーブル40の検索を実行
する。FSクラスタ数30fは、FS12内に存在する有効クラスタ数を示している。I
Sクラスタ数30gは、IS13内に存在する有効クラスタ数を示している。
・FS/IS管理テーブル40(正引き)
つぎに、図13を用いてFS/IS管理テーブル40について説明する。FS/IS管
理テーブル40は、論理クラスタ単位でFS12(FSIB12aも含む)もしくはIS
13に保持されているデータの位置を管理するためのテーブルである。図13に示すよう
に、論理トラックアドレス毎に独立したリンクドリスト形式で構成され、各リストの先頭
エントリへのポインタは、前述したように、トラック管理テーブル30のクラスタテーブ
ルポインタ30eのフィールドに保持されている。図13では、2つの論理トラックアド
レス分のリンクドリストが示されている。各エントリは、論理クラスタアドレス40a、
論理ブロックID40b、論理ブロック内クラスタ位置40c、FS/ISブロックID
40d、nextポインタ40eから構成されている。FS/IS管理テーブル40は、論理
クラスタアドレス40aから、その論理クラスタアドレスに対応する論理クラスタが記憶
されている論理ブロックID40b、論理ブロックン内クラスタ位置40c(記憶デバイ
ス位置に対応)などの所要情報を得るので、正引きテーブルとして機能する。
論理ブロックID40bは、当該論理クラスタアドレス40aに対応する論理クラスタ
が記憶されている論理ブロックIDを識別するための情報である。論理ブロック内クラス
タ位置40cは、論理ブロックID40bで指定された論理ブロック中における当該論理
クラスタアドレス40aに対応するクラスタの記憶位置を示すものである。1論理ブロッ
クは最大2個の有効クラスタで構成されるので、論理ブロック内クラスタ位置40cは
、kビットで2位置を識別する。FS/ISブロックID40dは、後述するFS/I
S論理ブロック管理テーブル42のインデックスであるFS/ISブロックIDが登録さ
れている。FS/ISブロックIDは、FS12またはIS13に所属する論理ブロック
を識別するための情報であり、このFS/IS管理テーブル40でのFS/ISブロック
ID40dは、後述するFS/IS論理ブロック管理テーブル42とのリンクのために登
録されている。nextポインタ40eは、論理トラックアドレス毎にリンクされる同じリス
ト内の次のエントリへのポインタを示している。
・MS論理ブロック管理テーブル35(逆引き)
つぎに、図14を用いてMS論理ブロック管理テーブル35について説明する。MS論
理ブロック管理テーブル35は、MS11に用いられている論理ブロックに関する情報(
どの論理トラックが記憶されているか、追記可能か等)を一元管理するためのテーブルで
ある。なお、MS論理ブロック管理テーブル35には、FS12(FSIB12も含む)
、IS13に所属する論理ブロックに関する情報も登録されている。MS論理ブロック管
理テーブル35は、論理ブロックID35aをインデックスとした配列形式で構成され、
エントリ数は128GBのNANDメモリ10の場合は、32Kエントリまで持つことが
できる。各エントリは、2iトラック分のトラック管理ポインタ35b、有効トラック数
35c、書き込み可能先頭トラック35d、Validフラグ35eから構成されている。こ
のMS論理ブロック管理テーブル35は、記憶デバイス位置に対応する論理ブロックID
35aから、この論理ブロックに記憶されている論理トラックアドレスなどの所要情報を
得るので、逆引きテーブルとして機能する。
トラック管理ポインタ35bは、論理ブロックID35aで指定される当該論理ブロッ
ク内の2i個のトラック位置毎に対応する論理トラックアドレスを保持する。この論理トラックアドレスを用いて、論理トラックアドレスをインデックスとするトラック管理テーブル30を検索することができる。有効トラック数35cは、論理ブロックID35aで指定される当該論理ブロックに記憶されているトラックのうちの有効なものの個数(最大2i個)を示している。書き込み可能先頭トラック位置35dは、論理ブロックID35aで指定される当該論理ブロックが追記中のブロックであった場合における追記可能なトラック先頭位置(0〜2i−1、追記終了時は2i)を示している。Validフラグ35eは、当該論理ブロックエントリがMS11(MSIB11aも含む)として管理されている場合に“1”である。
・FS/IS論理ブロック管理テーブル42(逆引き)
つぎに、図15を用いてFS/IS論理ブロック管理テーブル42について説明する。
FS/IS論理ブロック管理テーブル42は、FS/ISブロックID42aをインデッ
クスとした配列形式で構成され、FS12またはIS13として利用されている論理ブロ
ックに関する情報(論理ブロックIDとの対応、FS/IS内クラスタ管理テーブル44
へのインデックス、追記可能か等)を管理するためのテーブルである。FS/IS論理ブ
ロック管理テーブル42は、主にFS/IS管理テーブル40中のFS/ISブロックI
D40dを用いてアクセスされる。各エントリは、論理ブロックID42b、ブロック内
クラスタテーブル42c、有効クラスタ数42d、書き込み可能先頭ページ42e、Vali
dフラグ42fから構成されている。このMS論理ブロック管理テーブル35は、記憶デ
バイス位置に対応するFS/ISブロックID42aから、この論理ブロックに記憶され
ている論理クラスタなどの所要情報を得るので、逆引きテーブルとして機能する。
論理ブロックID42bには、MS論理ブロック管理テーブル35に登録された論理ブ
ロックの中で、FS12(FSIB12も含む)、IS13に所属している論理ブロック
に対応する論理ブロックIDが登録される。ブロック内クラスタテーブル42cには、論
理ブロック中の各クラスタ位置にどの論理クラスタアドレスで指定される論理クラスタが
記録されているかを示す後述するFS/IS内クラスタ管理テーブル44へのインデック
スが登録される。有効クラスタ数42dは、FS/ISブロックID42aで指定される
当該論理ブロックに記憶されているクラスタのうちの有効なものの個数(最大2個)を
示している。書き込み可能先頭ページ位置42eは、FS/ISブロックID42aで指
定される当該論理ブロックが追記中のブロックであった場合における追記可能な先頭ペー
ジ位置(0〜2−1、追記終了時は2)を示している。Validフラグ42fは、この
論理ブロックエントリがFS12(FSIB12も含む)またはIS13として管理され
ている場合に“1”である。
・FS/IS内クラスタ管理テーブル44(逆引き)
つぎに、図16を用いてFS/IS内クラスタ管理テーブル44について説明する。F
S/IS内クラスタ管理テーブル44は、FS12もしくはIS13として利用されてい
る論理ブロック中の各クラスタ位置にどの論理クラスタが記録されているのかを示すテー
ブルである。1論理ブロックあたり、2ページ×2(k−j)クラスタ=2個のエン
トリを持ち、当該論理ブロック内のクラスタ位置の0番目〜2−1番目に対応する情報
が連続領域に配置される。さらにこの2個の情報を含むテーブルがFS12およびIS
13に所属する論理ブロック数(P個)分だけ保持されており、FS/IS論理ブロック
管理テーブル42のブロック内クラスタテーブル42cは、このP個のテーブルに対する
位置情報(ポインタ)となっている。連続領域に配される各エントリ44aの位置は、1
論理ブロック中のクラスタ位置を示し、また各エントリ44aの内容は、当該クラスタ位
置にどの論理クラスタが記憶されているかが識別できるように、FS/IS管理テーブル
40で管理される該当論理クラスタアドレスを含むリストへのポインタが登録されている
。すなわち、エントリ44aは、リンクドリストの先頭を指し示すのではなく、リンクド
リスト中の該当論理クラスタアドレスを含む1つのリストへのポインタが登録されている
・論物変換テーブル50(正引き)
つぎに、図17を用いて論物変換テーブル50について説明する。論物変換テーブル5
0は、論理ブロックID50aをインデックスとした配列形式で構成され、エントリ数は
、128GBのNANDメモリ10の場合は、最大32Kエントリまで持つことができる
。論物変換テーブル50は、論理ブロックIDと物理ブロックIDとの変換、寿命に関す
る情報を管理するためのテーブルである。各エントリは、物理ブロックアドレス50b、
消去回数50c、読み出し回数50dから構成される。この論物変換テーブル50は、論
理ブロックIDから物理ブロックID(物理ブロックアドレス)などの所要情報を得るの
で、正引きテーブルとして機能する。
物理ブロックアドレス50bは、1つの論理ブロックID50aに所属する8個の物理
ブロックID(物理ブロックアドレス)を示している。消去回数50cは、当該論理ブロ
ックIDの消去回数を示している。バッドブロック(BB)管理は、物理ブロック(51
2KB)単位に行われるが、消去回数の管理は、32ビット倍速モードによる1論理ブロ
ック(4MB)単位に管理される。読み出し回数50dは、当該論理ブロックIDの読み
出し回数を示している。消去回数50cは、例えば、NAND型フラッシュメモリの書き
換え回数を平準化するウェアレベリング処理で利用することが可能である。読み出し回数
50dは、リテンション特性の劣化した物理ブロックに保持されるデータの再書き込みを
行うリフレッシュ処理で利用することが可能である。
図8に示した管理テーブルを管理対象毎にまとめると次のようになる。
RC管理:RCクラスタ管理テーブル
WC管理:WCクラスタ管理テーブル、WCトラック管理テーブル
MS管理:トラック管理テーブル30、MS論理ブロック管理テーブル35
FS/IS管理:トラック管理テーブル30、FS/IS管理テーブル40、MS論理ブ
ロック管理テーブル35、FS/IS論理ブロック管理テーブル42、FS/IS内クラス
タ管理テーブル44
なお、MS構造管理テーブル(図示せず)において、MS11,MSIB11a、TF
S11bを含めたMS領域の構造を管理しており、具体的には、MS11、MSIB11
a、TFS11bに割り当てた論理ブロックなどを管理している。また、FS/IS構造
管理テーブル(図示せず)において、FS12、FSIB12a、IS13を含めたFS
/IS領域の構造を管理しており、具体的には、FS12、FSIB12a、IS13に
割り当てた論理ブロックなどを管理している。
・Read処理
つぎに、図18に示すフローチャートを参照して、読み出し処理について説明する。A
TAコマンド処理部121から、Readコマンドおよび読み出しアドレスとしてのLBAが
入力されると、データ管理部120は、図9に示したRCクラスタ管理テーブル23と図
10に示したWCクラスタ管理テーブル25を検索する(ステップS100)。具体的に
は、LBAのクラスタアドレスのLSB(k−i)ビット(図7参照)に対応するlineを
RCクラスタ管理テーブル23とWCクラスタ管理テーブル25から選択し、選択したli
neの各wayにエントリされている論理トラックアドレス23b、25cをLBAのトラッ
クアドレスと比較し(ステップS110)、一致したwayが存在している場合は、キャッ
シュヒットとし、ヒットしたRCクラスタ管理テーブル23またはWCクラスタ管理テー
ブル25の該当line、該当wayに対応するWC21またはRC22のデータを読み出して
、ATAコマンド処理部121に送る(ステップS115)。
データ管理部120は、RC22またはWC21でヒットしなかった場合は(ステップ
S110)、検索対象のクラスタがNANDメモリ10のどこに格納されているかを検索
する。データ管理部120は、まず、図12に示したトラック管理テーブル30を検索す
る(ステップS120)。トラック管理テーブル30は、論理トラックアドレス30aで
インデックスされているため、LBAで指定された論理トラックアドレスに一致する論理
トラックアドレス30aのエントリだけをチェックする。
まず、チェックしたいLBAの論理クラスタアドレスに基づいてクラスタビットマップ
30bから対応するビットを選択する。対応するビットが“0”を示していれば、そのク
ラスタは確実にMS内に最新のデータが存在していることを意味する(ステップS130
)。この場合は、このトラックが存在する論理ブロックIDおよびトラック位置を、同じ
論理トラックアドレス30aのエントリ中の論理ブロックID30cと論理ブロック内ト
ラック位置30dから得て、さらにLBAのクラスタアドレスのLSB(k−i)ビット
を利用して、トラック位置からのオフセットを算出することで、NANDメモリ10内の
当該クラスタアドレスに対応するクラスタデータが格納されている位置を算出することが
できる。具体的には、論理NAND層管理部120bでは、上記のようにしてトラック管
理テーブル30から取得した論理ブロックID30cと論理ブロック内トラック位置30
dと、LBAの論理クラスタアドレスのLSB(k−i)ビットを物理NAND層管理部
120cに与える。
物理NAND層管理部120cでは、論理ブロックID30cに対応する物理ブロック
アドレス(物理ブロックID)を、論理ブロックIDをインデックスとしている図17に
示す論物変換テーブル50から取得し(ステップS160)、さらに取得した物理ブロッ
クID中のトラック位置(トラック先頭位置)を論理ブロック内トラック位置30dから
算出し、さらにLBAのクラスタアドレスのLSB(k−i)ビットから、前記算出した
物理ブロックID中のトラック先頭位置からのオフセットを算出することで、物理ブロッ
ク中のクラスタデータを取得することができる。NANDメモリ10のMS11から取得
されたクラスタデータは、RC22を介してATAコマンド処理部121に送られる(ス
テップS180)。
一方、LBAのクラスタアドレスに基づくクラスタビットマップ30bの検索で、対応
するビットが“1”を示していた場合は、そのクラスタがFS12またはIS13に格納
されている可能性がある(ステップS130)。この場合は、トラック管理テーブル30
の該当する論理トラックアドレス30aのエントリ中のクラスタテーブルポインタ30e
のエントリを取り出し、このポインタを用いてFS/IS管理テーブル40の該当する論
理トラックアドレスに対応するリンクドリストを順次検索する(ステップS140)。具
体的には、該当する論理トラックアドレスのリンクドリスト中のLBAの論理クラスタア
ドレスに一致する論理クラスタアドレス40aのエントリを検索し、一致する論理クラス
タアドレス40aのエントリが存在した場合は(ステップS150)、一致したリスト中
の論理ブロックID40bおよび論理ブロック内クラスタ位置40cを取得し、前述と同
様にして、論物変換テーブル50を用いて物理ブロック中のクラスタデータを取得する(
ステップS160、S180)。具体的には、取得した論理ブロックIDに対応する物理
ブロックアドレス(物理ブロックID)を、論物変換テーブル50から取得し(ステップ
S160)、さらに取得した物理ブロックID中のクラスタ位置を、論理ブロック内クラ
スタ位置40cのエントリから取得した論理ブロック内クラスタ位置から算出することで
、物理ブロック中のクラスタデータを取得することができる。NANDメモリ10のFS
12またはIS13から取得されたクラスタデータは、RC22を介してATAコマンド
処理部121に送られる(ステップS180)。
このFS/IS管理テーブル40の検索によって、検索対象のクラスタが存在しなかっ
た場合は(ステップS150)、再度トラック管理テーブル30のエントリを検索してM
S11上の位置を確定する(ステップS170)。
・Write処理
つぎに、図19に示すフローチャートを参照して、書き込み処理について説明する。F
UA(DRAMキャッシュをバイパスしてNANDへの直接書き込みを行う)でないWrit
eコマンドにより書き込まれたデータは必ず一旦WC21上に格納され、その後条件に応
じてNANDメモリ10に対して書き込まれることになる。書き込み処理では、追い出し
処理、コンパクション処理が発生する可能性がある。この実施の形態では、書き込み処理
を、ライトキャッシュフラッシュ処理(以下WCF処理)と、クリーンインプットバッフ
ァ処理(以下CIB処理)との2ステージに大きく分割している。ステップS300から
ステップS320までは、ATAコマンド処理部121からのWrite要求からWCF処理
までを示しており、ステップS330〜最終ステップまでがCIB処理を示している。
WCF処理は、WC21にあるデータをNANDメモリ10(FS12のFSIB12
aまたはMS11のMSIB11a)にcopyする処理であり、ATAコマンド処理部
121からのWrite要求もしくはCache Flush要求単体は、この処理のみで完結することが
できる。これにより処理が開始されたATAコマンド処理部121のWrite要求の処理遅
延を最大でもWC21の容量分のNANDメモリ10への書き込み時間に限定することが
できるようになる。
CIB処理は、WCF処理によって書き込まれたFSIB12aのデータをFS12に
Moveする処理と、WCF処理によって書き込まれたMSIB11aのデータをMS1
1にMoveする処理とを含む。CIB処理を開始すると、連鎖的にNANDメモリ10
内の各構成要素(FS12、IS13、MS11など)間のデータ移動やコンパクション
処理が発生する可能性があり、処理全体に要する時間は状態によって大きく変化する。
まず、WCF処理の詳細について説明する。ATAコマンド処理部121から、Write
コマンドおよび書き込みアドレスとしてのLBAが入力されると、DRAM層管理部12
0は、図10に示したWCクラスタ管理テーブル25を検索する(ステップS300,S
305)。WC21の状態は、図10に示したWCクラスタ管理テーブル25の状態フラ
グ25a(例えば3ビット)によって規定されている。状態フラグ25aは、最も典型的
には、Invalid(使用可能)→ATAからの書き込み待ち→Valid(使用不可)→NAND
への追い出し待ち→Invalid(使用可能)という順に状態が遷移していく。まず、LBA
のクラスタアドレスLSB(k−i)ビットから書き込み先のlineを決定し、決定したli
neのn個のwayを検索する。決定したlineのn個のway中に、入力されたLBAと同じ論理
トラックアドレス25cが格納されている場合は(ステップS305)、このエントリに
上書きするのでこのエントリをクラスタ書き込み用に確保する(Valid(使用不可)→A
TAからの書き込み待ち)。
そして、DRAM層管理部120aは、該当エントリに対応するDRAMアドレスをA
TAコマンド処理部121に通知する。ATAコマンド処理部121による書き込みが終
了すると、WCクラスタ管理テーブル25の該当エントリの状態フラグ25aをValid(
使用不可)にし、さらにセクタ位置ビットマップ25bおよび論理トラックアドレス25
cの欄に所要のデータを登録する。また、WCトラック管理テーブル24を更新する。具
体的には、WCトラック管理テーブル24の各リスト中に既に登録済みの論理トラックア
ドレス24aと同じLBAアドレスが入力された場合は、該当するリストのWCクラスタ
数24b、way−lineビットマップ24cを更新するとともに、当該リストが最新のリス
トとなるようにnextポインタ24dを変更する。また、WCトラック管理テーブル24の
各リスト中に登録済みの論理トラックアドレス24aと異なるLBAアドレスが入力され
た場合は、新たに新しい論理トラックアドレス24a、WCクラスタ数24b、way−lin
eビットマップ24c、nextポインタ24dの各エントリを有するリストを作成し、最新
のリストとして登録する。以上のようなテーブル更新を行って、書き込み処理が完了する
(ステップS320)。
一方、決定したlineのn個のway中に、入力されたLBAと同じ論理トラックアドレス
25cが格納されていない場合は、NANDメモリへの追い出しが必要であるか否かを判
断する(ステップS305)。すなわち、まず、決定したline中の書き込み可能なwayが
最後のn個目のwayであるか否かを判断する。書き込み可能なwayとは、Invalid(使用可
能)の状態フラグ25aをもつwayかあるいはValid(使用不可)でかつNANDへの追い
出し待ちの状態フラグ25aを持つwayである。状態フラグ25aが、NANDへの追い
出し待ちであるとは、追い出しが開始されて追い出しの終了待ちであることを意味する。
そして、書き込み可能なwayが最後のn個目のwayでない場合であって、かつ書き込み可能
なwayが、Invalid(使用可能)の状態フラグ25aをもつwayである場合は、このエント
リをクラスタ書き込み用に確保する(Invalid(使用可能)→ATAからの書き込み待ち
)。そして、該当エントリに対応するDRAMアドレスをATAコマンド処理部121に
通知し、ATAコマンド処理部121によって書き込みを実行させる。そして、前記同様
、WCクラスタ管理テーブル25およびWCトラック管理テーブル24を更新する(ステ
ップS320)。
また、書き込み可能なwayが最後のn個目のwayでない場合であって、かつ書き込み可能
なwayが、Valid(使用不可)でかつNANDへの追い出し待ちの状態フラグ25aを持つ
wayである場合は、このエントリをクラスタ書き込み用に確保する(Valid(使用不可)で
かつNANDへの追い出し待ち→Valid(使用不可)でかつNANDへの追い出し待ちか
つATAからの書き込み待ち)。そして、追い出しが終了すると、状態フラグ25aをA
TAからの書き込み待ちにし、さらに、該当エントリに対応するDRAMアドレスをAT
Aコマンド処理部121に通知し、ATAコマンド処理部121によって書き込みを実行
させる。そして、前記同様、WCクラスタ管理テーブル25およびWCトラック管理テー
ブル24を更新する(ステップS320)。
以上の処理は、ATAコマンド処理部121からからの書き込み要求が入力された際に
、追い出し処理をトリガしなくてもよい場合である。一方、この後の説明は、書き込み要
求が入力された時点後に、追い出し処理をトリガする場合である。ステップS305にお
いて、決定したline中の書き込み可能なwayが最後のn個目のwayである場合は、前述した
WC21からNANDメモリ10へ追い出すデータの決定方法の(i)の箇所で説明した
条件、すなわち、
(i) タグによって決定されたlineの書き込み可能なwayが最後の(本実施形態では、n
個目の)空きwayだった場合、則ち最後の空きwayが使用される場合は、そのlineに登録さ
れたトラックのうちLRUに基づいて最も古く更新されたトラックを追い出し確定する
に基づいて追い出すトラックすなわちWC21内エントリを選択する。
DRAM層管理部120aは、以上の方針で追い出すトラックを決定すると、前述した
ように、その際追い出すのは同一トラックに含まれるWC21中の全クラスタであり、追
い出されるクラスタ量がトラックサイズの50%を超えていれば、すなわち追い出し確定
トラックのうちWC中に有効クラスタ数が2(k−i−1)個以上ある場合は、MSIB
11aへ追い出しを行い(ステップS310)、超えていなければ、すなわち追い出し確
定トラックのうちWC中に有効クラスタ数が2(k−i−1)個未満である場合は、FS
IB12aへと追い出す(ステップS315)。WC21からMSIB11aへの追い出
し、WC21からFSIB12aへの追い出しの詳細は、後述する。選択された追い出し
エントリの状態フラグ25aは、Valid(使用不可)からNANDメモリ10への追い出
し待ちに移行される。
この追い出し先の判定は、WCトラック管理テーブル24を用いて実行される。すなわ
ち、WCトラック管理テーブル24には、論理トラックアドレス毎に、有効なクラスタ数
を示すWCクラスタ数24bのエントリが登録されており、このWCクラスタ数24bの
エントリを参照することでWC21からの追い出し先を、FSIB12a、MSIB11
aの何れにするかを決定する。また、way−lineビットマップ24cに、当該論理トラッ
クアドレスに所属する全てのクラスタがビットマップ形式で登録されているので、追い出
しを行う際には、このway−lineビットマップ24cを参照することで、容易に、追い出
すべき各クラスタのWC21での記憶位置を知ることができる。
また、上記書き込み処理中または書き込み処理後、前述の下記条件、
(ii)WC21に登録されているトラックの数が所定数を超えた場合、
が成立した場合も、上記同様にしてNANDメモリ10への追い出し処理を実行する。
WC→MSIB(Copy)
つぎに、上記有効クラスタ数(有効クラスタ数が2(k−i−1)個以上)に基づく判
定によりWC21からMSIB11aへの追い出しが発生したときは、前述したように、
次のような手順を実行する(ステップS310)。
1.WCクラスタ管理テーブル25を参照し、追い出しを行うクラスタに対応するタグ
中のセクタ位置ビットマップ25bを参照し、セクタ位置ビットマップ25bが全て“1
”でない場合は、NANDメモリ10に含まれる同一クラスタ中のセクタとマージする、
後述のトラック内セクタ穴埋めを行う。また、トラック中のWC21内に存在しないクラ
スタについてはNANDメモリ10から読み出してマージする、受動マージ処理を実行す
る。
2.追い出し確定トラックが2個未満の場合、WC21中のトラックの古いものから
個になるまで2(k−i−1)個以上有効クラスタを持つ追い出し確定トラックを追
加する。
3.Copyされるトラックが2個以上あれば、2個ずつを組として、MSIB1
1aに対して論理ブロック単位に書き込みを行う。
4.2個組みに出来なかったトラックをMSIB11aに対してトラック単位に書き
込みを行う。
5.Copy終了後に既にFS、IS、MS上に存在していたクラスタ、トラックのう
ちコピーされたトラックに属するものを無効化する。
このようなWC21からMSIB11aへのCopy処理に伴う各管理テーブルの更新
処理について説明する。WCクラスタ管理テーブル25中の追い出されたトラックに所属
するWC21中の全クラスタに対応するエントリ中の状態フラグ25aはInvalidとされ
、この後これらエントリに対する書き込みが可能となる。また、WCトラック管理テーブ
ル24中の追い出されたトラックに対応するリストについては、例えば直前のリストのne
xtポインタ24dが変更または削除されて、無効化される。
一方、WC21からMSIB11aに対するトラック移動が発生すると、これに伴いト
ラック管理テーブル30およびMS論理ブロック管理テーブル35が更新される。まず、
トラック管理テーブル30のインデックスである論理トラックアドレス30aを検索する
ことで、移動されたトラックに対応する論理トラックアドレス30aが既に登録されてい
るか否かを判定する。既に登録されている場合は、該当インデックスのクラスタビットマ
ップ30b(MS11側への移動であるので、該当ビットを全て“0”にする)、論理ブ
ロックID30c+論理ブロック内トラック位置30dのフィールドを更新する。移動さ
れたトラックに対応する論理トラックアドレス30aが未登録の場合は、該当する論理ト
ラックアドレス30aのエントリに対し、クラスタビットマップ30b、論理ブロックI
D30c+論理ブロック内トラック位置30dを登録する。また、トラック管理テーブル
30の変更に応じて、MS論理ブロック管理テーブル35における、論理ブロックID3
5a、該当トラック管理ポインタ35b、有効トラック数35c、書き込み可能先頭トラ
ック35dなどのエントリを必要に応じて更新する。
なお、他の領域(FS12やIS13)等からMS11に対してトラック書き込みが発
生した場合、もしくはMS11内部のコンパクション処理によるMS内トラック書き込み
が発生した場合、書き込み対象のトラックに含まれるWC21内有効クラスタも同時にM
Sに書き込まれる。WC21からMS11への書き込みとしてこのような受動的マージも
存在する。そのような受動的マージが行われた場合は、それらのクラスタはWC21上か
ら削除(無効化)されることになる。
WC→FSIB(Copy)
つぎに、上記有効クラスタ数(有効クラスタ数が2(k−i−1)個未満)に基づく判
定によりWC21からFSIB12aへの追い出しが発生したときは、前述したように、
次のような手順を実行する。
1.WCクラスタ管理テーブル25における追い出しを行うクラスタに対応するタグ中
のセクタ位置ビットマップ25bを参照し、セクタ位置ビットマップ25bが全て“1”
でない場合は、NANDメモリ10に含まれる同一クラスタ中のセクタとマージする、ク
ラスタ内セクタ穴埋めを行う。
2.WC内のトラックを古い順に辿って2(k−i−1)個未満の有効クラスタしか持
たないトラックからクラスタを取り出して行き、有効クラスタ数が2個になったらそれ
ら全クラスタをFSIB12aに論理ブロック単位に書き込む。
3.2個見つからなかった場合には、有効クラスタ数が2(k−i−1)個未満の全
てのトラックを必要な論理ページ数分だけFSIB12aに書き込む。
4.Copy終了後に既にFS、IS上に存在していたクラスタのうちコピーされたの
と同じものを無効化する。
このようなWC21からFSIB12aへのCopy処理に伴う各管理テーブルの更新
処理について説明する。WCクラスタ管理テーブル25中の追い出されたトラックに所属
するWC21中の全クラスタに対応するエントリ中の状態フラグ25aはInvalidとされ
、この後これらエントリに対する書き込みが可能となる。また、WCトラック管理テーブ
ル24中の追い出されたトラックに対応するリストについては、例えば直前のリストのne
xtポインタ24dが変更または削除されて、無効化される。一方、WC21からFSIB
12aに対するクラスタ移動が発生すると、これに伴いトラック管理テーブル30のクラ
スタテーブルポインタ30e、FSクラスタ数30fなどを更新するとともに、FS/I
S管理テーブル40の論理ブロックID40b、論理ブロック内クラスタ位置40cなど
を更新する。なお、もともとFS12に存在していなかったクラスタについては、FS/
IS管理テーブル40のリンクドリストへのリストが追加される。この更新に伴い、MS
論理ブロック管理テーブル35、FS/IS論理ブロック管理テーブル42、およびFS
/IS内クラスタ管理テーブル44の該当個所を更新する。
CIB処理
上記のようなWCF処理が終了すると、つぎに、論理NAND層管理部120bは、W
CF処理によって書き込まれたFSIB12aのデータをFS12にMoveする処理と
、WCF処理によって書き込まれたMSIB11aのデータをMS11にMoveする処
理などを含むCIB処理を実行する。CIB処理を開始すると、前述したように、連鎖的
に各ブロック間のデータ移動やコンパクション処理が発生する可能性があり、処理全体に
要する時間は状態によって大きく変化する。このCIB処理においては、基本的には、先
ずMS11でのCIB処理が行われ(ステップS330)、つぎに、FS12でのCIB
処理が行われ(ステップS340)、つぎに再びMS11でのCIB処理が行われ(ステ
ップS350)、つぎにIS13でのCIB処理が行われ(ステップS360)、最後に
再びMS11でのCIB処理が行われる(ステップS370)。なお、FS12からMS
IB11aへの追い出し処理、あるいはFS12からIS13への追い出し処理、あるい
はIS13からMSIB11aへの追い出し処理の際に、手順にループが発生した場合は
、上記順番通りにならない場合もある。MS11、FS12およびIS13でのCIB処
理を別々に説明する。
MS11のCIB処理
まず、MS11でのCIB処理について説明する(ステップS330)。WC21、F
S12、IS13からMS11に対してトラックデータの移動が発生すると、そのトラッ
クデータはMSIB11aに書き込まれる。MSIB11aへの書き込み完了後は、前述
したように、トラック管理テーブル30を更新してトラックが配置される論理ブロックI
D30cとブロック内トラック位置30dなどを変更する(Move)。MSIB11a
に新たなトラックデータが書き込まれた場合、もともとMS11もしくはTFS11bに
存在していたトラックデータは無効化される。この無効化処理は、MS論理ブロック管理
テーブル35における古いトラック情報が保存されていた論理ブロックのエントリからト
ラックを無効化することで実現する。具体的には、MS論理ブロック管理テーブル35の
該当エントリ中のトラック管理ポインタ35bのフィールド中の該当トラックのポインタ
が削除され、有効トラック数が−1される。このトラック無効化によって1論理ブロック
中の全てのトラックが無効になった場合は、Validフラグ35eが無効化される。このよ
うな無効化などにより、MS11のブロックは無効なトラックを含んだものが発生し、こ
れが繰り返されるとブロックの利用効率が低下して、使用可能な論理ブロックに不足が生
じることがある。
データ管理部120は、このような事態が発生して、MS11に割り当てられている論
理ブロックの個数がMS11として許容されるブロック数の上限値を越えるような状況が
発生すると、コンパクション処理を行って、無効なフリーブロックFBを作る。無効なフ
リーブロックFBは、物理NAND層管理部120cに返却される。そして、論理NAN
D層管理部120bは、MS11に割り当てられている論理ブロックの個数を減らした後
、新たに書き込み可能なフリーブロックFBを物理NAND層管理部120cから取得す
る。コンパクション処理とは、コンパクション対象の論理ブロックが持つ有効クラスタを
新しい論理ブロックに集めたり、あるいはコンパクション対象の論理ブロック中の有効ト
ラックを他の論理ブロックにCopyしたりすることで、物理NAND層管理部120c
に返却する無効なフリーブロックFBを作り、論理ブロックの利用効率を向上させるため
の処理である。なお、コンパクションを行う際には、コンパクション対象となったトラッ
ク領域に対して、WC、FS、IS上の有効なクラスタが存在する場合、それらを全てマ
ージする受動マージを実行する。また、TFS11bに登録されている論理ブロックにつ
いては、コンパクション対象に含めない。
以下に、MSIB11aにフルに成ったブロックが存在する場合を発生条件とした、M
SIB11aからMS11またはTFS11bへの追い出しとコンパクション処理の一例
について具体的に説明する。
1.MS論理ブロック管理テーブル35のValidフラグ35eを参照することにより、
MS11内に無効となった論理ブロックが存在する場合、そのブロックを無効なフリーブ
ロックFBとする。
2.MSIB11aでフルに成った論理ブロックをMS11に追い出す。具体的には、
前述したMS構造管理テーブル(図示せず)を更新して、該当論理ブロックをMSIB管
理下からMS管理下に移し変える。
3.MS11に割り当てられている論理ブロックの個数がMS11として許容されるブ
ロック数の上限値を越えるような状況が発生するか否かを判断し、発生している場合に、
以下のMSコンパクションを実行する。
4.MS論理ブロック管理テーブル35の有効トラック数35cのフィールドなどを参
照することにより、TFS11bに含まれない論理ブロックのうち無効にされたトラック
を持つものを、有効トラック数でソートする。
5.有効トラック数の少ない論理ブロックから、トラックを集めてコンパクションを実
施する。この際にまず、1論理ブロック分(2トラック)ずつCopyしてコンパクシ
ョンを実施する。なお、コンパクション対象のトラックがWC21、FS12、IS13
に有効クラスタを持つ場合にはそれらもマージする。
6.コンパクション元の論理ブロックを無効なフリーブロックFBとする。
7.コンパクションして有効な2トラックで構成された1論理ブロックができたら、
TFS11bの先頭にMoveする。
8.論理ブロック内の有効トラックを他の論理ブロックにCopyして、無効なフリー
ブロックFBが作れる場合は、2トラック未満の個数の有効トラックをMSIB11a
に対し、トラック単位で追記書き込みする。
9.コンパクション元の論理ブロックを無効なフリーブロックFBとする。
10.MS11に割り当てられている論理ブロックの個数がMS11として許容される
ブロック数の上限値を下回ると、MSコンパクション処理を終了する。
FS12のCIB処理
つぎに、FS12でのCIB処理について説明する(ステップS340)。WC21か
らFSIB12aへのクラスタ書き込み処理によって全ページ書き込み済みの論理ブロッ
クがFSIB12a中に作られた場合、FSIB12a中のそれらのブロックは、FSI
B12aからFS12に対してMoveされる。このMoveにともなって複数の論理ブ
ロックで構成されるFIFO構造のFS12から古い論理ブロックが追い出される状況が
発生する。
FSIB12aからFS12に対する追い出しおよびFS12からのブロック追い出し
は、具体的には、次のように実現される。
1.FS/IS論理ブロック管理テーブル42のValidフラグ35eなどを参照するこ
とにより、FS12内に無効となった論理ブロックが存在する場合、そのブロックを無効
なフリーブロックFBとする。
2.FSIB12aでフルに成ったブロックをFS12に追い出す。具体的には、前述
したFS/IS構造管理テーブル(図示せず)を更新して、該当ブロックをFSIB管理
下からFS管理下に移し変える。
3.FS12に割り当てられている論理ブロックの個数がFS12として許容されるブ
ロック数の上限値を越えるような状況が発生するか否かを判断し、発生している場合に、
以下の追い出しを実行する。
4.まず追い出し対象の最古の論理ブロック中のクラスタデータのうちIS13に移動
せずに、直接MS11に移動すべきものを決定する(実際には、MSの管理単位がトラッ
クであるので、トラック単位での決定)。
(ア)追い出し対象の論理ブロック中の有効クラスタをページの先頭から順にスキャ
ンする
(イ)クラスタが属するトラックがFS中に何個の有効クラスタを保有しているか、
トラック管理テーブル30のFSクラスタ数30fのフィールドを参照して検索する。
(ウ)トラック内有効クラスタ数が所定の閾値(例えば2k−i個の50%)以上だ
った場合、そのトラックをMSへの追い出し候補とする。
5.MS11に追い出すべきトラックをMSIB11aに対して書き込む。
6.追い出しトラックが残っている場合、さらにMSIB11への追い出しを実行する

7.上記2〜4の処理の後も追い出し対象の論理ブロックに有効なクラスタが存在して
いる場合、この論理ブロックをIS13にMoveする。
なお、FS12からMSIB11aへの追い出しが発生したときには、その直後、MS
11での前述したCIB処理が実行される(ステップS350)。
IS13のCIB処理
つぎに、IS13でのCIB処理について説明する(ステップS360)。上記したF
S12からIS13へのブロック移動によって論理ブロックがIS13に追加されるが、
これにともなって複数個の論理ブロックで構成されるIS13に対して管理可能なブロッ
ク数の上限を超えてしまう状況が発生する。このような状況が発生した場合、IS13で
は、まずMS11への1〜複数個の論理ブロックの追い出しを行った後、ISコンパクシ
ョンを実行する。具体的には、次のような手順を実行する。
1.IS13に含まれるトラックをトラック内の有効クラスタ数×有効クラスタ係数で
ソートし、積の値が大きいトラック2i+1個(2論理ブロック分)を集めてMSIB11
aに追い出す。
2.有効クラスタ数が最も少ない2i+1個の論理ブロックの合計有効クラスタ数が例
えば、所定の設定値である2個(1論理ブロック分)以上ある場合は、上のステップを
繰り返す。
3.上記の追い出しを行った後、有効クラスタ数の少ない論理ブロックから順にクラス
タを2個集め、IS13内でコンパクションを行う。
4.コンパクション元の論理ブロックのうち有効クラスタがなくなったものを無効なフ
リーブロックFBとして返還する。
なお、IS13からMSIB11aへの追い出しが発生したときには、その直後、MS
11での前述したCIB処理が実行される(ステップS370)。
図20は、各構成要素間のデータの流れにおける入力と出力の組み合わせ、およびその
データの流れが何をトリガとして発生するかを示すものである。FS12は、基本的には
、WC21からのクラスタ追い出しによってデータが書き込まれるが、WC21からFS
12への追い出しに付随してクラスタ内セクタ穴埋め(クラスタ穴埋め)が必要な場合は
、FS12、IS13、MS11からのデータがコピーされる。WC21では、WCクラ
スタ管理テーブル25のタグ中のセクタ位置ビットマップ25bによって当該クラスタア
ドレス中の2(l−k)個のセクタの有無を識別させることによってセクタ(512B)
単位の管理をすることが可能である。これに対し、NANDメモリ10での機能要素であ
るFS12、IS13の管理単位はクラスタであり、MS11の管理単位は、トラックで
ある。このように、NANDメモリ10での管理単位は、セクタより大きいため、WC2
1からNANDメモリ10に対して、データを書き込む際に、書き込まれるデータと同一
クラスタアドレスのデータがNANDメモリ10中に存在する場合、WC21からNAN
Dメモリ10に書き込まれるクラスタ中のセクタと、NANDメモリ10中に存在する同
一クラスタアドレス内のセクタとをマージしてから、NANDメモリ10に書き込む必要
がある。
この処理が、図20に示したクラスタ内セクタ穴埋め処理(クラスタ穴埋め)と、トラ
ック内セクタ穴埋め(トラック穴埋め)であり、これらの処理を行わないと、正しいデー
タが読み出せなくなる。そこで、WC21からFSIB12aまたはMSIB11aにデ
ータを追い出す際には、WCクラスタ管理テーブル25を参照し、追い出しを行うクラス
タに対応するタグ中のセクタ位置ビットマップ25bを参照し、セクタ位置ビットマップ
25bが全て“1”でない場合は、NANDメモリ10に含まれる同一クラスタまたは同
一トラック中のセクタとマージする、クラスタ内セクタ穴埋めまたはトラック内セクタ穴
埋めを行う。この処理には、DRAM20の作業領域が使用され、DRAM20の作業領
域からMSIB11aに書き込まれたり、FSIB12aに書き込まれたりする。
IS13は、基本的には、FS12からのブロック追い出しによってデータが書き込ま
れる(Move)か、IS内部のコンパクションによってデータが書き込まれる。MS1
1は、全ての箇所からデータが書き込まれ得る。その際、MS11は、トラック単位にし
かデータを書き込めないために、MS自身のデータによる穴埋めが発生しうる。また、ト
ラック単位の書き込みを行う際には、他のブロックにある断片化されたデータも受動マー
ジによって書き込まれることになる。さらにMS11は、MSコンパクションによる書き
込みもある。なお、受動マージにおいては、WC21、FS12またはIS13の3つの
構成要素のうちの1つの構成要素からMS11へのトラック追い出しまたは論理ブロック
追い出し(2トラック分の追い出し)が発生した際、1つの構成要素での追い出し対象
のトラック(または論理ブロック)に含まれる他の2つの構成要素内の有効クラスタおよ
びMS11内の有効クラスタが、DRAM20の作業領域に集められて、DRAM20の
作業領域から1トラック分のデータとしてMSIB11aに書き込まれる。
つぎに、本実施形態をより詳細に説明する。図21は、図6に示したNANDメモリ1
0の書き込み処理に係わるより詳細な機能構成を示すものである。重複する説明は、省略
する。
・FS構成
FS部12Qは、FSIB12aとFS12によって構成されている。FS12は、多
数の論理ブロック分の容量を有し、論理ブロック単位でFIFO構造が管理されている。
FS12の前段には、WC21から追い出されたデータが入力されるFSインプットバッ
ファ(FSIB)12aが設けられている。FSIB12aは、FSフルブロックバッフ
ァ(FSFB)12aaと、FS追記バッファ(FS追記IB)12abとを備えている
。FSFB12aaは、1〜複数個の論理ブロック分の容量を有し、またFS追記IB1
2abも1〜複数個の論理ブロック分の容量を有する。WC21からの追い出しデータが
1論理ブロック分あればFSFB12aaに対する論理ブロック単位のデータコピーが行
われ、そうでなければFS追記IB12abに対して論理ページ単位の追記書き込みが行
われる。
・IS構成
IS部13Qは、IS13と、ISインプットバッファ(ISIB)13aと、ISコ
ンパクションバッファ13cによって構成されている。ISIB13aは、1〜複数個の
論理ブロック分の容量を有し、ISコンパクションバッファ13cは例えば1論理ブロッ
ク分の容量を有し、IS13は、多数の論理ブロック分の容量を有する。IS13は、例
えば、論理ブロック単位で、FS12と同様、FIFO構造が管理されている。ISコン
パクションバッファ13cは、IS部13Qでのコンパクションを行うためのバッファで
ある。
前述したように、IS部13Qは、FS部12Qと同様クラスタ単位でデータの管理を
行う。FS部12QからIS部13Qに対して論理ブロックの移動、すなわちFS12か
らの追い出しが発生すると、以前FS部12Qの管理対象であった追い出し対象の論理ブ
ロックはポインタの付け替えによりIS部13(詳細には、ISIB13a)の管理対象
ブロックとなる。このFS部12QからIS部13Qへの論理ブロックの移動により、I
S13のブロック数が所定の上限値を超えると、IS13からMS部11Qへのデータ追
い出しおよびISコンパクション処理が実行され、IS部13Qのブロック数は規定値に
戻される。
・MS構成
MS部11Qは、MSIB11aと、トラック前段バッファ(TFS)11bと、MS
11によって構成されている。MSIB11aは、1〜複数個(この実施の形態では4個
)のMSフルブロックインプットバッファ(以下MSFB)11aaと、1〜複数個(こ
の実施の形態では2個)の追記インプットバッファ(以下MS追記IB)11abとを備
えている。1つのMSFB11aaは、1論理ブロック分の容量を有する。MSFB11
aaは、論理ブロック単位の書き込み時に用いられる。1つのMS追記IB11abは、
論理ブロック分の容量を有する。MS追記IB11abは、トラック単位の追記書き込み
時に用いられる。
MSFB11aaには、WC21から追い出された論理ブロック、またはFS12から
追い出された論理ブロック、またはIS13から追い出された論理ブロックがCopyさ
れる。1つのMSFB11aaにCopyされた論理ブロックは、TFS11bを経るこ
となくMS11に直接Moveされる。このMS11へのMove後は、フリーブロック
FBがMSFB11aaとして割り当てられる。
MS追記IB11abには、WC21から追い出されたトラック、またはFS12から
追い出されたトラックが追記的にCopyされる。このようなトラック単位で追記書き込
みされるMS追記IB11abのうちでフルになった論理ブロックは、TFS11bにM
oveされる。このTFS11bへのMove後は、フリーブロックFBがMS追記IB
11abとして割り当てられる。
TFS11bは、前述したように、多数の論理ブロック分の容量を有し、MS追記IB
11abとMS11との間に介在するFIFO構造を有するバッファである。FIFO構
造を持つTFS11bの入力側には、トラック単位で追記書き込みされるMS追記IB1
1abのうちでフルになった論理ブロックがMoveされ、またMS11内のコンパクシ
ョン処理によって形成された論理ブロックが、MSコンパクションバッファ11cからM
oveされる。MSコンパクションバッファ11cは、MS11でのコンパクションを行
うためのバッファである。なお、MS11内部のコンパクション処理によって、MS内ト
ラックがMSコンパクションバッファ11cに書き込まれる際には、書き込み対象のトラ
ックに含まれるWC21、FS部12Q、IS部13Q内の有効クラスタがDRAM20
の作業領域を介してMSコンパクションバッファ11cに書き込まれる、受動マージが行
われる。本実施の形態においては、MSIB11aおよびTFS11bに登録されている
論理ブロックについては、コンパクション対象に含めない。
図22は、データ管理部120のより詳細な機能構成を示すものである。データ管理部
120は、前述したように、DRAM20に記憶したデータの管理を行うDRAM層管理
部120aと、NANDメモリ10に記憶したデータの管理を行う論理NAND層管理部
120bと、NANDメモリ10を物理記憶デバイスとして管理する物理NAND層管理
部120cとから構成される。
DRAM層管理部120aは、RCクラスタ管理テーブル23、WCクラスタ管理テー
ブル25、WCトラック管理テーブル24を備え、これら管理テーブに基づいてDRAM
層の管理を行う。論理NAND層管理部120bは、トラック管理テーブル30、MSブ
ロック管理テーブル35、FS/IS管理テーブル40、FS/IS論理ブロック管理テ
ーブル42、FS/IS内クラスタ管理テーブル44の他に、MS構造管理テーブル60
、FS/IS構造管理テーブル65を備え、これらの管理テーブルに基づいてNANDメ
モリ10の論理NAND層の管理を行う。物理NAND層管理部120cは、論物変換テ
ーブル50の他に、バッドブロック管理テーブル(BB管理テーブル)200、予約ブロ
ック管理テーブル(RBブロック管理テーブル)210、フリーブロック管理テーブル(
FB管理テーブル)220、アクティブブロック管理テーブル(AB管理テーブル)23
0を備え、これらの管理テーブルを用いてNANDメモリ10の物理NAND層の管理を
行う。
・物理NAND層
まず、物理NAND層について説明する。前述したように、32ビット倍速モードでは
、4ch(ch0、ch1、ch2、ch3)を並列で動作させ、更に、NANDメモリ
チップの備える倍速モードを利用して消去/書き込み/読み出しを行う。図23に示すよ
うに、4つの並列動作要素10a〜10d内の各NANDメモリチップは、例えば、プレ
ーン0、プレーン1の2つの領域(District)に分割されている。なお、分割数は2に限
定されるものではない。プレーン0およびプレーン1は、互いに独立した周辺回路(例え
ば、ロウデコーダ、カラムデコーダ、ページバッファ、データキャッシュ等)を備えてお
り、NANDコントローラ112から入力されるコマンドに基づき、同時に消去/書き込
み/読み出しを行うことが可能である。NANDメモリチップの倍速モードでは、上記プ
レーン0およびプレーン1を並列制御することにより、高速書き込みを実現している。
物理ブロックサイズは512kBであるので、32ビット倍速モードでは、4chの並
列動作および2つのプレーンに対する同時アクセスにより、その消去単位は512kB×
4×2=4MBとなる。すなわち、この32ビット倍速モードでは、結果的に、8プレー
ンが並列動作することになる。
図24は、論物変換テーブル50の他の例を示すものである。図24に示す論物変換テ
ーブル50は、図17に示した論物変換テーブル50に対し、論理ブロックID50aに
対応する論理ブロックが消去された時刻を示す消去時刻50eのフィールドが更に追加さ
れている。消去時刻50eとしては、例えば、NANDメモリチップ内の論理ブロックに
対して消去動作が行われた回数を計測することで得られる値、或いは、NANDコントロ
ーラ112の通電時間等を利用すればよい。消去時刻50eは、後述するFB管理テーブ
ル220でのフリーブロックFB管理に利用される。
BB管理テーブル200は、物理ブロック(512kB)単位でバッドブロックBBを
管理するためのテーブルである。BB管理テーブル200は、図25に示すように、例え
ば、4(チャネル)×2(プレーン/チャネル)個のチャネル内プレーン毎に、(物理ブロッ
ク数/プレーン)×(NANDメモリチップ数/1並列動作要素)個数分の物理ブロック
に関する情報をもつ二次元配列形式で構成されており、各エントリには、各物理ブロック
に対する物理ブロックID200aが保持されている。
本実施形態の場合、1NANDメモリチップは2GBサイズであり、第1番目のチップ
のプレーン0には、「0」〜「2047」の物理ブロックIDが割り当てられ、第1番目
のチップのプレーン1には、「2048」〜「4095」の物理ブロックIDが割り当て
られる。物理NAND層管理部120cは、使用中に発生したバッドブロックBBをBB
管理テーブル200に登録する際には、ソートはせずに対応するチャネル内プレーンID
(ID#0〜ID#7)の最後尾の有効エントリの直後に順に追加する。
RB管理テーブル210は、8個の物理ブロック単位(512kB)で4MB論理ブロ
ックを形成する際に余ったブロック(予約ブロックRB)を管理するためのテーブルであ
り、BB管理テーブル200と同様のフォーマットで管理される。対応するチャネル内プ
レーンIDごとにFIFO管理とすることで、最も古く登録された予約ブロックから優先
して利用する。
FB管理テーブル220は、4MB論理ブロック単位で現在用途未割り当てのフリーブ
ロックFBを管理するためのテーブルであり、フリーブロックFBとなった順にソートさ
れたFIFO形式のリストである。各エントリは、論理ブロックIDを保持する。コンパ
クション処理などにより、FB管理テーブル220に返却されたフリーブロックFBは、
リストの最後尾に追加され、フリーブロックFB割り当ては、リストの先頭ブロックを返
すことで行う。
FB管理テーブルは、図26に示すように、返却FIFOリスト220aと、割り当て
リスト220bとの2段構成になっている。返却FIFOリスト220aは、消去時刻5
0e順に整列しており、割り当てリスト220bは、消去回数50cの少ない論理ブロッ
クほどリストの先頭に位置する。これは、短い時間間隔で消去動作を繰り返すことを防ぐ
ための構成である。不要になり、FB管理テーブル220に返却された論理ブロックは、
返却FIFOリスト220aの最後尾に追加され、一定の期間にここに保持される。
返却FIFOリスト220aから押し出された論理ブロックは、その消去回数50cに
応じて割り当てリスト220bの途中に挿入される。論理NAND層管理部120bから
フリーブロックFBの割り当てを要求されると、論理NAND層管理部120cは、割り
当てリスト220bの先頭から取り出し、割り当てを行う。
上記FB管理テーブルにより、全ての論理ブロックの消去回数、消去間隔が概ね等しく
なるように、消去する論理ブロックを均等に分散させる(ウェアレベリング処理)ことが
可能となる。NAND型フラッシュメモリの寿命は、消去回数の他に、消去処理の間隔に
も依存しており、その間隔が長いほどリテンション特性が良く、寿命が延びることが知ら
れている。これは、消去間隔が短いとリテンション特性が悪く、寿命が損なわれることも
示している。また、短い間隔で書き込みを行ったとしても、相応の長期間消去を行わなけ
ればリテンション特性が回復することも知られている。
AB管理テーブル230は、フリーブロックFBから割り当てられた、用途が割り当て
られた論理ブロック(アクティブブロックAB)のリストであり、FB管理テーブル22
0と同様に、各エントリは、論理ブロックIDを保持する。登録順序が古い論理ブロック
ほど先頭に位置することになる。AB管理テーブルは、例えば、リフレッシュ処理に使用
される。
リフレッシュ処理とは、書き込んだデータの経年変化や読み出し処理に伴うデータ破損
であるリードディスターブの影響で、SSD100の誤り訂正能力を超える誤りが発生す
ることを防止するための技術である。具体的には、例えば、誤り訂正能力を超える誤りが
発生する前に、記憶してあるデータを読み出して誤り訂正を行い、その後再びNAND型
フラッシュメモリにデータを書き直すという処理を行う。例えば、読み出し回数50dの
多いブロック、AB管理テーブル230の先頭ブロックなどをリフレッシュ処理の監視対
象とすることができる。
物理NAND層管理部120cは、以下のような論理ブロック−物理ブロック管理を行
う。先ず、図27を用いて論物変換テーブル50を用いた、論理ブロックIDと8個の物
理ブロックIDとの対応関係について説明する。
前述したように、論物変換テーブル50の物理ブロックID50bのフィールドには、
論物変換テーブル50のインデックスである論理ブロックID50aに対応付けられた8
個の物理ブロックIDが登録されている。図27は、NANDメモリ10の論理ブロック
IDと物理ブロックIDとの対応関係を示すものであり、1つの区画が1物理ブロックを
表している。各物理ブロックに物理ブロックIDが割り当てられている。論理ブロックL
0は、例えば、1行3列、2行2列、3行2列、4行2列、5行2列、6行2列、7行2
列、8行3列の8個の物理ブロックで構成されている。また、破線BL1で囲まれた論理
ブロックL1は、例えば、1行4列、2行3列、3行3列、4行3列、5行3列、6行3
列、7行3列、8行4列の8個の物理ブロックで構成されているとする。
この後、例えば、論理ブロックL1の4行3列の物理ブロックが、記憶領域として使用
できないバッドブロックBBとして、BB管理テーブル200に登録されたとする。これ
を検知した物理NAND層管理部120cは、RB管理テーブル210から、このバッド
ブロックBBとして登録された物理ブロックと同一チャネルで同一プレーンの予約ブロッ
クRBを当該バッドブロックBBに対する入れ替え候補として選択する。図27の場合は
、隣接する4行4列の物理ブロック(予約ブロックRB)が4行3列のBBに対する入れ
替え候補として選択されている。
物理NAND層管理部120cは、論物変換テーブル50の論理ブロックL1に対応す
る論理ブロックID50aのエントリを検索し、このエントリ中の物理ブロックID50
bのフィールドに含まれる8個の物理ブロックIDのうちの4行3列に対応するバッドブ
ロックBBの物理ブロックIDを、RB管理テーブル210から選択した4行4列のRB
に対応する物理アドレスIDに変更する。これにより、この後、論理ブロックL1は、一
点鎖線で囲まれた1行4列、2行3列、3行3列、4行4列、5行3列、6行3列、7行
3列、8行4列の8個の新たな物理ブロックの組み合わせで構成されることになる。この
論理ブロックL1の論理ブロックIDが「L1」であるとする。
その後、物理NAND層管理部120cは、FB管理テーブル220から新たなフリー
ブロックFBを確保する。この確保したフリーブロックFBの論理ブロックIDが「L3
」であるとする。物理NAND層管理部120cは、論物変換テーブル50を用いて論理
ブロックIDの入れ替えを実行する。具体的には、論理ブロックID「L1」に対し、論
理ブロックIDが「L3」である新たなフリーブロックFBに対応付けられた8個の物理
ブロックを対応付け、さらに論理ブロックID「L3」に対し、前述の物理ブロックの組
み合わせが変更された一点鎖線で囲まれた1行4列、2行3列、3行3列、4行4列、5
行3列、6行3列、7行3列、8行4列の8個の物理ブロックを対応付ける。消去回数5
0c、読み出し回数50d、消去時刻50eも論理ブロックID入れ替えに伴い入れ替え
る。その後、論理ブロックID「L3」を、FB管理テーブル220に登録する。
一方、バッドブロックBBに対して入れ替え可能な予約ブロックRBが存在しない場合
には以下のような処理を行う。例えば、論理ブロックL1の4行3列の物理ブロックがバ
ッドブロックBBとしてBB管理テーブル200に登録されたとし、さらに、このバッド
ブロックBBに対しては同一チャネルかつ同一プレーン内に予約ブロックRBが存在しな
い場合には、まず、論理ブロックL1内の4行3列を除く、1行4列、2行3列、3行3
列、5行3列、6行3列、7行3列、8行4列の7個の物理ブロックをRB管理テーブル
210に登録する。その後は、前記同様、FB管理テーブル220から新たなフリーブロ
ックFBを確保し、前記同様の論理ブロックIDの入れ替えを実行した後、FB管理テー
ブル220から取得した論理ブロックIDを使用不可とする。
このように、物理NAND層管理部120cは、バッドブロックBBが発生した場合で
も、論理ブロックIDの入れ替えを実行しているので、論理NAND層管理部120bで
使用する論理ブロックIDは、バッドブロックBBの発生の前後で変化しない。したがっ
て、複数の物理ブロックの少なくとも1つをバッドブロックとして登録する場合であって
も、LBA論理アドレスと論理ブロックとの対応関係は変更されず、論理NAND層管理
部120bでの管理テーブルの書き換えのオーバーヘッドを回避することができる。
つぎに、32ビット倍速モードでの消去処理について説明する。物理NAND層管理部
120cは、NANDメモリ10のデータが論理ブロック単位で消去されるごとに、図2
4に示す論物変換テーブル50の消去された論理ブロックに対応する論理ブロックID中
の消去回数50cのフィールドを1カウントアップするとともに、消去時刻50eを最新
のデータに更新する。
・論理NAND層
つぎに、図28、図29を用いて論理NAND層での管理に使用されるMS構造管理テ
ーブル60およびFS/IS構造管理テーブル65について説明する。図28に示すMS
構造管理テーブル60は、MS部11Qの構造を管理するための領域と、状態情報を保存
するための領域とを有する。MS構造管理テーブル60は、MSFB11aa、MS追記
IB11ab、TFS11bとして割り当てられた論理ブロックIDを管理するMSバッ
ファ管理テーブル61と、MSコンパクション時のソート処理を高速化するために、有効
トラック数が少なくなった論理ブロックIDを保持する有効トラック数別論理ブロックI
Dリスト62と、状態情報としての最大論理ブロック数MBLおよび有効論理ブロック数
VBLを管理する領域63、64とを備える。
MS構造管理テーブル60では、MSFB11aa用、MS追記IB11ab用、TF
S11b用に、それぞれ所要エントリ数の固定フィールド61a〜61cが用意され、各
固定フィールド61a〜61cに論理ブロックIDが記録される。TFS11b用のフィ
ールド61cは、リンクドリスト構造を有し、FIFO構造を有するTFS11bに対す
るFIFO的な管理が行われている。
有効トラック数別論理ブロックIDリスト62では、有効トラック数が1個の論理ブロ
ック用として所要数のエントリが用意され、有効トラック数が2個の論理ブロック用とし
て所要数のエントリが用意され、…、有効トラック数が2−1の論理ブロック用として
所要数のエントリが用意されており、各エントリには、論理ブロックIDが記録される。
MS論理ブロック管理テーブル35の有効トラック数35cのフィールドがサーチされる
ことによって有効トラック数別論理ブロックIDリスト62は、常に最新の状態に更新さ
れる。なお、有効トラック数別論理ブロックIDリスト62には、MSIB11a、TF
S11bとしてMSバッファ管理テーブル61に登録されている論理ブロックについては
、エントリされない。
状態情報としての最大論理ブロック数MBL用の固定フィールド63には、MS部11
Qが取得するのを許容されている論理ブロック数である最大論理ブロック数MBLが記録
される。状態情報としての有効論理ブロック数VBL用の固定フィールド64には、MS
部11Qとして現在管理されている論理ブロック数としての有効論理ブロック数VBLが
記録される。
図29に示すFS/IS構造管理テーブル65は、FS部12QおよびIS部13Qの
構造を管理するための領域を有する。FS/IS構造管理テーブル65は、FSIB12
aおよびFS追記IB12abとして割り当てられた論理ブロックIDを管理するFS入
力バッファ管理テーブル66と、FS12のFIFO構造を管理するFSFIFO管理テ
ーブル67と、ISIB13aとして割り当てられた論理ブロックIDを管理するIS入
力バッファ管理テーブル68と、IS13のFIFO構造を管理するISFIFO管理テ
ーブル69とを備える。
FS入力バッファ管理テーブル66は、FSFB12aa用、FS追記IB12ab用
に、それぞれ所要エントリ数の固定フィールド66a、66bが用意され、各固定フィー
ルド66a、66bにFS/IS論理ブロック管理テーブル42のインデックスであるF
S/ISブロックID42aが登録される。IS入力バッファ管理テーブル68は、IS
IB13a用に所要エントリ数の固定フィールドが用意され、各固定フィールドに、FS
/ISブロックID42aが登録される。FSFIFO管理テーブル67には、FS12
のFIFO構造を形成する論理ブロック数分のエントリが固定フィールドに用意され、F
SFIFO管理テーブル67の各固定フィールドには、FS/ISブロックID42aが
登録される。ISFIFO管理テーブル69には、IS13のFIFO構造を形成する論
理ブロック数分のエントリが固定フィールドに用意され、各固定フィールドには、FS/
ISブロックID42aが登録される。
つぎに、先の図19を用いて説明した、2ステージ(WCF処理およびCIB処理)に
分割された書き込み処理が実行されるときの、WC21からMSIB11aへのCopy
処理に伴う各管理テーブルの更新処理を説明する。なお、ここでは、WC21からMS追
記IB11abへのトラック単位のCopyが発生した場合について説明する。DRAM
層管理部120aでは、WCトラック管理テーブル24を先頭から順にチェックし、追い
出し確定トラックに対応する論理トラックアドレス24aが登録されたトラックエントリ
中のway−lineビットマップ24cを参照し、way−lineビットマップ24cのm×nのエ
ントリ中のValidビットが“1”のエントリに対応するWCクラスタ管理テーブル25中
のエントリにおける状態フラグ25aをValidからNANDへの追い出し待ちにし、論理
NAND層管理部120bに対し追い出し要求を通知する。
一方、論理NAND層管理部120bでは、図28に示すMS構造管理テーブル60のM
Sバッファ管理テーブル61および図14に示すMS論理ブロック管理テーブル35を参
照し、MS追記IB11abの状態をチェックする。すなわち、MSバッファ管理テーブ
ル61のMS追記IB用のフィールド61bからMS追記IB11abが既に存在してい
ると判断されたときは、MS追記IB用のフィールド61bに登録されている論理ブロッ
クIDについての書き込み可能トラック数に関する情報をMS論理ブロック管理テーブル
35の有効トラック数35cのフィールドから取得し、該取得した書き込み可能トラック
数をDRAM層管理部120aに通知する。
また、論理NAND層管理部120bは、MSバッファ管理テーブル61のMS追記I
B用のフィールド61bからMS追記IB11abが存在していないと判断されたときは
、物理NAND層管理部120cに対し、フリーブロックFBの獲得要求を出して、フリ
ーブロックFBを該FBとして割り当てられた論理ブロックIDと共に取得する。そして
、取得したフリーブロックFBの書き込み可能トラック数2をDRAM層管理部120
aに通知する。
DRAM層管理部120aでは、論理NAND層管理部120bから通知された書き込
み可能トラック数だけ、WCトラック管理テーブル24からトラックを選択し、さらに前
述のトラック内セクタ穴埋めと受動マージを行うか否かを判断する。ここでは、トラック
内セクタ穴埋めを行う必要はないとする。DRAM層管理部120aは、追い出すトラッ
クがNANDメモリ10に存在しているか否かをチェックして受動マージを行うか否かを
調べるために、論理NAND層管理部120bに対し追い出しを行う論理トラックアドレ
スなどの所要の情報を通知する。
この通知を受けると、論理NAND層管理部120bは、トラック管理テーブル30の
インデックスである論理トラックアドレス30a、必要な場合はさらにFS/IS管理テ
ーブル40を検索し、NANDメモリ10側に追い出しを行う論理トラックアドレスと同
一の論理トラックが存在しているかをサーチし、このサーチ結果を物理NAND層管理部
120cに通知する。これによって、物理NAND層管理部120cによって、受動マー
ジを伴うあるいは受動マージを伴わないWC21からMS追記IB11abへの追い出し
が行われる。
物理NAND層管理部120cから、WC21→MS追記IB11abの追い出し終了
が通知されると、論理NAND層管理部120bは、MS追記IB11abとしてあらた
なフリーブロックFBを物理NAND層管理部120cから取得した場合は、物理NAN
D層管理部120cから与えられたフリーブロックFBの論理ブロックIDに対応するM
S論理ブロック管理テーブル35のエントリのValidフラグ35eをValidにし、MSバッ
ファ管理テーブル61のMS追記IB用のフィールド61bに論理ブロックIDを登録し
、MS構造管理テーブル60の有効論理ブロック数VBLをインクリメントする。
また、論理NAND層管理部120bは、トラック管理テーブル30を更新する。すな
わち、WC21からMS追記IB11abへ追い出されたトラックに対応する論理トラッ
クアドレス30aのエントリに対し、クラスタビットマップ30b、論理ブロックID3
0cおよび論理ブロック内トラック位置30dなどの所要情報を登録する。
受動マージが行われていない場合は、前述のように、トラック管理テーブル30の対応
する論理トラックエントリに所要情報を登録する。また、WC21から追い出された新し
いトラックに関するデータをMS論理ブロック管理テーブル35の書き込みを行った論理
ブロックIDに対応するエントリに対し登録する。MS論理ブロック管理テーブル35へ
の登録としては、MS論理ブロックに格納されたトラックに対応するトラック管理テーブ
ル30のインデックスとしての論理トラックアドレス(トラック管理ポインタ35b)の
更新と、有効トラック数35cの更新と、書込み可能先頭トラック35dの更新などがあ
る。
WC21とMS11との受動マージが行われたとすると、トラック管理テーブル30中
のマージ元トラックに対応する論理トラックアドレス30aのエントリ中の論理ブロック
ID30cおよび論理ブロック内トラック位置30dなどの所要情報が更新される。具体
的には、論理ブロックID30cがMS11に存在していたときの論理ブロックIDから
MS追記IB11abに対応する論理ブロックIDに変更され、論理ブロック内トラック
位置30dが追記書き込み状態に応じて変更される。
さらに、MS論理ブロック管理テーブル35中のマージ元の論理ブロックに対応するエ
ントリにおけるトラック管理ポインタ35bのフィールドの該当箇所を削除し、有効トラ
ック数35cをデクリメントし、さらにMS構造管理テーブル60の有効トラック数別論
理ブロックIDリスト62を更新する。マージ元の論理ブロックに対応するエントリにお
ける有効トラック数35cがデクリメントにより0になった場合は、MS構造管理テーブ
ル60の有効論理ブロック数VBLをデクリメントし、物理NAND層管理部120cに
対しこの書き込み不可能な無効なフリーブロックFBを返却する。そして、この返却した
論理ブロックに対応するエントリのValidフラグ35eをInValidにする。さらに、前述と
同様にして、WC21から追い出された新しいトラックに関するデータをMS論理ブロッ
ク管理テーブル35に登録する。
また、物理NAND層管理部120cから、WC21→MS追記IB11abの追い出
し終了が通知されたとき、論理NAND層管理部120bは、DRAM層管理部120a
に対し追い出し終了を通知する。この通知を受けたDRAM層管理部120aでは、WC
クラスタ管理テーブル25中の追い出されたトラックに所属する全クラスタに対応するエ
ントリ中の状態フラグ25aはInvalid(使用可能)とされ、この後これらエントリに対
する書き込みが可能となる。また、WCトラック管理テーブル24中の追い出されたトラ
ックに対応するリストについては、例えば直前リストのnextポインタ24dが変更または
削除されて、無効化される。
つぎに、CIB処理について説明する。WCF処理が終了すると、WCF処理によって
書き込まれたFSIB12aのデータをFS12にMoveする処理と、WCF処理によ
って書き込まれたMSIB11aのデータをMS11またはTFS11bにMoveする
処理などを含むCIB処理が実行される。以下、図30のフローチャートを用いてCIB
処理の詳細手順について説明する。
・MS部11QのCIB処理
まず、図19のステップS330で説明したMS部11Qでの第1回目のCIB処理に
ついて詳述する。論理NAND層管理部120bは、MS構造管理テーブル60のMSバ
ッファ管理テーブル61のMSFB用フィールド61a、MS追記IB用のフィールド6
1bに登録されている論理ブロックIDについての有効トラック数の情報をMS論理ブロ
ック管理テーブル35の有効トラック数35cのフィールドから取得し、MSIB11a
のMSFB11aaまたはMS追記IB11abに全トラック書き込み済みのフルになっ
たブロックが一つ以上存在するか否かを調べ(ステップS400)、MSIB11aにフ
ルになったブロックが一つ以上存在する場合に、以下の処理を行う。ステップS400の
判定がNOである場合は、手順はステップS440に移行する。
ステップS400の判断がYESの場合、論理NAND層管理部120bは、MS論理
ブロック管理テーブル35の有効トラック数35cを参照することにより、MS内に有効
トラック数35cが0となった無効論理ブロックが存在するか否かを調べ、MS内に無効
論理ブロックが存在する場合、該無効論理ブロックを物理NAND層管理部120cに返
却する(ステップS405)。返却された無効論理ブロックに対応するMS論理ブロック
管理テーブル35のエントリはValidフラグ35eがInValidにされ、MS構造管理テーブ
ル60の有効論理ブロック数VBLがデクリメントされる。つぎに、MSFB11aa中
のフルになった論理ブロックは、直接MS11にMoveされ、MS追記IB11ab中
のフルになった論理ブロックはTFS11bにMoveされる(ステップS407)。こ
のMove処理は、具体的には、MS構造管理テーブル60のMSバッファ管理テーブル
61のMSFB用フィールド61a、MS追記IB用のフィールド61bに登録されてい
る該当する論理ブロックIDを削除するのみである。
つぎに、論理NAND層管理部120bは、MS構造管理テーブル60の状態情報とし
ての有効論理ブロック数VBLを最大論理ブロック数MBLと比較する(ステップS41
0)。この比較の結果、有効論理ブロック数VBLが最大論理ブロック数MBLを越えて
いる場合、論理NAND層管理部120bは、書き込み可能なフリーブロックFBが不足
していると判断し、以下のMSコンパクション処理を1ブロックずつ実行して、全て無効
なトラックで構成された物理NAND層管理部120cに返却するべき無効論理ブロック
を増やし、有効論理ブロック数VBLを最大ブロック数未満MBLとする(ステップS4
20)。なお、ステップS410の判定において、書き込み可能なFBが不足していない
場合は、手順はステップS440に移行される。
MSコンパクション処理には、前述したように、2トラックMSコンパクションと、
トラック未満MSコンパクションとの2種類がある。2トラックMSコンパクショ
ンでは、MSコンパクションバッファ11cが使用されて、コンパクション後の論理ブロ
ックは、TFS11bの先頭にMoveされる。2トラック未満MSコンパクションで
は、トラック単位に、MS追記IB11abにCopyされる。
まず、論理NAND層管理部120bは、MS構造管理テーブル60の有効トラック数
別論理ブロックIDリスト62を参照することで、有効トラック数の少ない論理ブロック
から、トラックを2個集めて、集めたトラックを2個ずつ、書き込み可能なフリーブ
ロックFBとして物理NAND層管理部120cから取得したMSコンパクションバッフ
ァ11cに対しCopyする、2トラックMSコンパクションを実行する。
具体的には、論理NAND層管理部120bは、物理NAND層管理部120cに対し
、フリーブロックFBの獲得要求を出して、フリーブロックFBを該フリーブロックFB
として割り当てられた論理ブロックIDと共に取得する。そして、コンパクション対象と
して選択した複数のトラックをこのフリーブロックFBにCopyするよう、物理NAN
D層管理部120cに対し、要求する。なお、このコンパクション対象のトラックがWC
21、FS部12Q、IS部13Qに有効クラスタを持つ場合にはそれらもマージしてM
Sコンパクションバッファ11cに集められる、前述の受動マージが実行される。
物理NAND層管理部120cからコンパクションの終了が通知されると、論理NAN
D層管理部120bは、トラック管理テーブル30のコンパクションが行われたトラック
に対応する論理トラックアドレス30aを持つエントリにおける、論理ブロックID30
cを物理NAND層管理部120cから取得したフリーブロックFBの論理ブロックID
に更新し、さらに論理ブロック内トラック位置30dを更新する。
また、MSコンパクションバッファ11cとして使用した、物理NAND層管理部12
0cから取得したフリーブロックFBの論理ブロックIDをMS論理ブロック管理テーブ
ル35に新たなエントリとして登録し、エントリ中の各フィールドに所要の情報を登録す
る。この登録としては、トラック管理ポインタ35bの更新と、有効トラック数35cの
更新と、書込み可能先頭トラック35dの更新などがある。
また、MS構造管理バッファ60のMSバッファ管理テーブル61のTFS用フィール
ド61cのFIFO構造(リンクドリスト)の先頭に、MSコンパクションバッファ11
cとして使用した論理ブロックIDを登録することで、MSコンパクションの結果、有効
な2個のトラックを含む1論理ブロックで構成されたMSコンパクションバッファ11
cを、TFS11bの先頭(最も古い位置)にMoveする。なお、TFS11bがフル
になったら、最も古い先頭のブロックがMS11にMoveされる。
つぎに、MS11中のコンパクション元の古いトラックデータを無効化する。具体的に
は、MS論理ブロック管理テーブル35中のコンパクション元の論理ブロックに対応する
エントリにおけるトラック管理ポインタ35bのフィールドの該当箇所を削除し、有効ト
ラック数35cをデクリメントし、さらにMS構造管理テーブル60の有効トラック数別
論理ブロックIDリスト62を更新する。有効トラック数35cがデクリメントにより0
になった場合は、MS構造管理テーブル60の有効論理ブロック数VBLをデクリメント
し、物理NAND層管理部120cに対しこの無効論理ブロックを返却する。そして、こ
の返却した論理ブロックに対応するMS論理ブロック管理テーブル35のエントリはVali
dフラグ35eがInValidにされる。
このようなコンパクション処理および無効論理ブロックFBの返却処理が終了すると、
有効論理ブロック数VBLと最大論理ブロック数MBLを比較し、有効論理ブロック数V
BLが最大論理ブロック数MBLを越えている場合は、再度、有効トラックを2個集め
る2トラックMSコンパクションを実行する。また、有効論理ブロック数VBLが最大
論理ブロック数MBLを越えている状態で、有効トラックを2個集める2トラックM
Sコンパクションが不可能になった場合は、2トラック未満MSコンパクションが実行
される。
この2トラック未満MSコンパクションでは、コンパクション対象の2トラックに
満たない個数のトラックをMS追記IB11abにコピーすることで、無効な2トラッ
クで構成された無効論理ブロックを生成し、生成した無効論理ブロックを物理NAND層
管理部120cに返却することで、有効論理ブロック数VBLを減少させる。2トラッ
ク未満MSコンパクションについての、管理テーブルの更新については、その説明を省略
する。
・FS12のCIB処理
つぎに、図19のステップS340で説明したFS12でのCIB処理について詳述す
る。論理NAND層管理部120bは、FS/IS構造管理テーブル65のFS入力バッ
ファ管理テーブル66のFSFB用フィールド66a、FS追記IB用のフィールド66
bに登録されている論理ブロックIDについての有効クラスタ数の情報を、FS/IS論
理ブロック管理テーブル32の有効クラスタ数42dのフィールドから取得し、FSIB
12aのFSFB12aaまたはFS追記IB12abに全ページ(全クラスタ)書き込
み済みのフルになった論理ブロックが一つ以上存在するか否かを調べ(ステップS440
)、FSIB12aにフルになった論理ブロックが一つ以上存在する場合に、以下の処理
を行う。ステップS440の判定がNOである場合は、手順はここで終了する。
ステップS440の判断がYESの場合、論理NAND層管理部120bは、FS/I
S構造管理テーブル65およびFS/IS論理ブロック管理テーブル42の有効クラスタ
数42dを参照することにより、FS部12Q内に有効クラスタ数42dが0である無効
論理ブロックが存在するか否かを調べ、FS部12Q内に無効論理ブロックが存在する場
合、該無効論理ブロックを物理NAND層管理部120cに返却する(ステップS445
)。
返却された論理ブロックのエントリはMS論理ブロック管理テーブル35およびFS/
IS論理ブロック管理テーブル42から削除される。つぎに、FSFB12aa中のフル
になった論理ブロックは、FS12にMoveされ、FS追記IB12ab中のフルにな
った論理ブロックもFS12にMoveされる(ステップS447)。このMove処理
は、具体的には、FS/IS構造管理テーブル65のFS入力バッファ管理テーブル66
のFSFB用フィールド66a、FS追記IB用のフィールド66bに登録されている該
当する論理ブロックIDを削除するのみである。
つぎに、論理NAND層管理部120bは、FIFO構造を有するFS12の論理ブロ
ック数が、FS12として許容される所定の最大論理ブロック数BLfsmaxを越えている
か否かを判断する(ステップS450)。具体的には、FSFIFO管理テーブル67か
ら算出した論理ブロック数が予め設定した最大論理ブロック数BLfsmaxを越えているか
否かを判断する。
この比較の結果、算出した論理ブロック数が最大論理ブロック数BLfsmaxを越えてい
る場合、論理NAND層管理部120bは、書き込み可能なフリーブロックFBが不足し
ていると判断し、そのときの状態に応じて、以下の、MS11への例えば2論理ブロック
分ずつの追い出し処理(ステップS460)と、IS13への1論理ブロック分の追い出
し処理を実行する(ステップS500)。なお、ステップS450の判定において、FS
12内がフルでない場合は、FS12からMSIB11aへの追い出し処理と、FS12
からISIB13aへの追い出し処理を行うことなく、手順をここで終了する。
FS12からMSIB11aへの追い出し処理では、まず、FS12からIS部13Q
を経ることなくMSIBS11aに直接移動する論理ブロックがあるか否かを判断する(
ステップS455)。具体的には、FS12のFIFOの先頭にある最古の論理ブロック
中のクラスタを順に1つずつチェックし、当該クラスタが属するトラックがFS部12Q
中に何個の有効クラスタを保有しているか、トラック管理テーブル30のFSクラスタ数
30fのフィールドを参照して検索する。そして、トラック内有効クラスタ数が所定の閾
値(例えば2k−i−1個)以上だった場合、その論理トラックをMSIB11aへの追
い出し確定トラックとする。
上記の検索は、以下のルートを経る。
1.FS/IS構造管理テーブル65のFSFIFO管理テーブル65からFIFOの
先頭にある最古のFS/ISブロックIDを得る。
2.このFS/ISブロックIDに対応するFS/IS論理ブロック管理テーブル42
のエントリ中のブロック内クラスタテーブル42cのフィールドからFS/IS内クラス
タ管理テーブル44へのインデックスを得る。
3.FS/IS内クラスタ管理テーブル44において、取得したインデックスで指定さ
れた1論理ブロック内の各エントリからFS/IS管理テーブル40へのポインタを1つ
取得して、FS/IS管理テーブル40の該当リンクに飛ぶ。
4.飛び先の該当リンクが所属する該当論理トラックアドレスを得る。
5.取得した論理トラックアドレスを使ってトラック管理テーブル30の該当エントリ
中のFSクラスタ数30fのフィールドをチェックする。
6.3〜5が繰り返される。
FS12からMS11への追い出しは、例えば2論理ブロックずつ行われる。すなわち
、論理NAND層管理部120bは、上記トラック内有効クラスタ数が所定の閾値(例え
ば2k−i−1個)以上のトラックを、2論理ブロック分集め、該集めた2論理ブロック
分のトラックをMSIB11aのMSFB11aaに追い出す(ステップS460)。こ
の追い出しの際、追い出しトラック中のFS12内に存在しないクラスタについては、W
C21、IS部13Q、およびMS11から読み出してマージする前述の受動マージが実
行される。
ただし、MSIB11aへの追い出し確定トラックが、2論理ブロック分存在しない場
合は、1論理ブロックをMSIB11aのMSFB11aaに追い出し、1論理ブロック
分に満たない個数のトラックをMS追記IB11abに対してトラック単位に追記書き込
みする(ステップS460)。同様に、MSIB11aへの追い出し確定トラックが、1
論理ブロック分存在しない場合は、1論理ブロック分に満たない個数のトラックをMS追
記IB11abに対してトラック単位に追記書き込みする(ステップS460)。その後
、FIFO構造のFS12の先頭論理ブロックに有効なクラスタが残っていない場合には
、先頭論理ブロックを無効論理ブロックとして、物理NAND層管理部120cに返却す
る。
・MS11のCIB処理(図19:ステップS350)
このようにして、FSからMSIB11aへの追い出しが発生すると、つぎに、MS部
11QのCIB処理が再び実行される(ステップS480)。このステップS480のM
S部11QのCIB処理は、先の第1回目のMS部11QでのCIB処理(ステップS4
00〜S420)と同様なので、重複する説明は省略する。このMS部11QでのCIB
処理の後、論理NAND層管理部120bは、FS12からMSIB11aへの追い出し
条件が成立するか否かを、前記同様にして調べる(ステップS455)。この追い出し条
件が成立すると、前述した、FS12からMSIB11aへの2論理ブロックの追い出し
、およびMS11でのCIB処理が、再度実行される。このような処理が、ステップS4
55の判断がNOになるまで繰り返される。
・FS12のCIB処理
ステップS455の判断がNOになると、論理NAND層管理部120bは、つぎに、
FS12からISIB13aへの追い出し条件が、成立するか否かを判断する(ステップ
S490)。具体的には、上記FS12からMSIB11aへの追い出し処理の際に、チ
ェックされたFIFO構造を有するフル状態のFS12の先頭論理ブロックに有効なクラ
スタが残っている場合に、ステップS490でのFS12からIS13への追い出し条件
が成立したとして、FS12からISIB13aへの追い出しを実行する。
すなわち、ステップS490で条件が成立した場合は、MSIB11aへの追い出しト
ラックに含まれないクラスタだけを含む先頭論理ブロックをISIB13aへMoveす
る(ステップS500)。このステップS500においては、例えば1論理ブロックの追
い出しが実行される。そして、状態によっては、その後、ステップS520〜S585の
手順を経た後、ステップS590の判断により、ステップS500でのFS12からIS
IB13aへの追い出しが再度発生することもある。
ステップS500での再追い出しがある状態とは、例えば、FSIB12aに複数のフ
ルになった論理ブロックを有するバッファ(FSFB12aaまたはFS追記IB12a
b)が存在する状態において、FIFO構造を有するFS12がフルであった場合には、
FSIB12aからFS12へのフルになったブロックのMoveに伴い、FS12から
MSIB11aまたはISIB13aへの複数のブロックの追い出しが発生する状態であ
る。このような条件下で、FS12からISIB13aへの複数の論理ブロックの追い出
しが発生する可能性がある。
・ISのCIB処理(図19ステップS360)
つぎに、ステップS490での条件が成立したときに、IS13で行われる追い出し処
理およびコンパクション処理の詳細について、図30の他に、図31のフローチャートを
参照して説明する。まず、論理NAND層管理部120bは、前記と同様にして、IS部
13Q内に無効論理ブロックが存在するか否かを調べ、IS部13Q内に無効論理ブロッ
クが存在する場合、該無効論理ブロックを物理NAND層管理部120cに返却する(ス
テップS520)。返却された論理ブロックのエントリに対応するMS論理ブロック管理
テーブル35およびFS/IS論理ブロック管理テーブル42のエントリはValidフラグ
35eおよび42fがそれぞれInValidにされる。
つぎに、論理NAND層管理部120bは、FIFO構造を有するIS13の論理ブロ
ック数が、IS13として許容される所定の最大論理ブロック数BLismaxを越えている
か否かを判断する(ステップS530)。具体的には、ISFIFO管理テーブル69か
ら算出した論理ブロック数が予め設定した最大論理ブロック数BLismaxを越えているか
否かを判断する。
この比較の結果、算出した論理ブロック数が最大論理ブロック数BLismaxを越えてい
る場合、論理NAND層管理部120bは、書き込み可能なフリーブロックFBが不足し
ていると判断し、IS13から例えば2論理ブロック分のトラックをMSIB11aのM
SFB11aaに追い出す(ステップS540)。なお、ステップS530の判定におい
て、IS13がフルでない場合は、MSIB11aへの追い出し処理などを行うことなく
、ISIB13a中のフルになった論理ブロックを、IS13bへMoveする(ステッ
プS585)。
ステップS540の追い出しの際には、図12に示したトラック管理テーブル30など
を用いて、図31に示す追い出しトラックの選別処理を実行する。図31において、論理
NAND層管理部120bは、選別処理(サイクリックサーチ処理、以下単にサーチ処理
という)を開始すると(ステップS700)、前回のサーチの際に検索済み最終トラック
としてステップS740において記憶したトラック管理テーブル30のインデックスであ
る論理トラックアドレス30aの次の論理トラックアドレスからサーチを開始する(ステ
ップS710)。
サーチが初回(第1サイクル)である場合は、トラック管理テーブル30の最初のエン
トリからサーチを開始する(ステップS710)。また、ステップS740で記憶した検
索済みトラックがトラック管理テーブル30の最終エントリ(図12のトラックn)であ
る場合は、ステップS710での次のトラック検索では、先頭エントリ(図12のトラッ
ク0)に戻る。
このサーチにおいては、トラック管理テーブル30の当該エントリ中のISクラスタ数
30gのフィールド(当該論理トラック中の有効クラスタ数)を参照し、当該エントリI
S13内に有効クラスタを保持している場合は、図示しない新規検索トラックリストに当
該エントリの論理トラックアドレスを登録する(ステップS720)。つぎに、新規検索
トラックリストに登録されたトラックの個数を所定の閾値Lと比較し、登録数が閾値Lよ
り少ない場合は、手順をステップS710に移行し、トラック管理テーブル30の次のエ
ントリを前述と同様にして調べる。
このような処理を繰り返すことにより、新規検索トラックリストに閾値L個分の論理ト
ラックアドレスを登録する(ステップS730 Yes)。そして、最後に新規検索トラ
ックリストに登録した論理トラックアドレスに対応するトラック管理テーブル30のエン
トリ(インデックス)を検索済み最終トラックとして記憶して、今回サイクルの検索を終
了する(ステップS740)。
つぎに、論理NAND層管理部120bは、前回落選の論理トラック(図示せず)がリ
ストされている落選トラックリストがあるか否かを判断する(ステップS750)。初回
サイクルの際は、落選トラックリストが存在しないので、新規検索トラックリストと新規
追加ブロック内トラックリスト(図示せず)との2つのリストに基づいて2i+1個の論
理トラックを選出する(ステップS760)。新規追加ブロック内トラックリストとは、
図30のステップS500で、FS12からIS部13Qに追い出されたブロック(FS
/IS構造管理テーブル65のIS入力バッファ管理テーブル68にエントリされている
)に含まれるトラックに関するリストである。
初回サイクルの際は、このような2つのリストを用いて、追い出し候補の2i+1個の
トラックを選出する。この選出には、前述したように、トラック内の有効クラスタ数と、
有効クラスタ係数とを用いた選出基準(スコア値)Sが用いられる。
スコア値S=トラック内の有効クラスタ数×有効クラスタ係数
有効クラスタ係数は、トラックがMS部11Q内で無効トラックが存在する論理ブロ
ックに存在するか否かによって重み付けされる数であり、存在したほうが存在しない場合
より数が大きいとする。
有効クラスタ数は、トラック管理テーブル30のISクラスタ数30gのフィールドを
見ることで取得することができる。また、有効クラスタ係数は、トラック管理テーブル3
0とトラック管理ポインタ35bのフィールドでリンクしているMS論理ブロック管理テ
ーブル35の有効トラック数35cのフィールドを見ることで取得することができる。
論理NAND層管理部120bは、新規追加ブロック内トラックリストに含まれる複数
のトラックから、上記スコア値Sが上位のM個(所定の設定値)のトラックを選択する。
選択されたM個のトラックに、先のサーチによって新規検索トラックリストに登録された
L個のトラックを加え、これらL+M個のトラック中から、スコア値Sが高い2i+1
のトラックを、MS11への追い出しを行うトラックとして選出する。そして、L+M個
のトラックのなかで、選出された2i+1個のトラック以外のトラックを、前述の落選ト
ラックリストに登録する。
2回目以降のサイクルの際は、落選トラックリストと、新規検索トラックリストと、新
規追加ブロック内トラックリストとの3つのリストに基づいて2i+1個のトラックを選
出する(ステップS770)。なお、2回目以降の、追い出しを行うか否かは、後述する
図30のステップS570の判断に応じて決められる。3つのリストを用いた選出処理で
は、落選トラックリストに含まれる複数のトラックから、スコア値Sが上位のN個(所定
の設定値)のトラックを選択し、新規追加ブロック内トラックリストに含まれる複数のト
ラックから、スコア値Sが上位のM個(所定の設定値)のトラックを選択し、これらN+
M個のトラックに、さらに今回2回目以降のサイクルの際に得られた新規検索トラックリ
ストに登録されたL個のトラックを加え、これらL+M+N個のトラック中から、スコア
値Sが高い2i+1個のトラックを、MS11への追い出しを行うトラックとして選出す
る。そして、L+M+N個の論理トラックのなかで、選出された2i+1個のトラック以
外のトラックを、次回サイクルに使用する落選トラックリストに登録する。
つぎに、図30のステップS540に戻って説明する。前述のようにして、2論理ブロ
ック分のトラックの追い出し候補が選出されると、論理NAND層管理部120bは、該
選出された2論理ブロック分のトラック(すなわち2i+1個のトラック)をMSIB1
1aのMSFB11aaに追い出す(ステップS540)。この追い出しの際、追い出し
トラック中のIS部13Q内に存在しないクラスタについては、WC21およびFS部1
2、およびMS11から読み出してマージする前述の受動マージが実行される。なお、上
記では、有効クラスタ数とMSに穴あきブロックが存在しているか否かの係数とに基づく
スコア値Sによって追い出しトラックを選出するようにしているが、有効クラスタ数のみ
によって追い出しトラックを選出するようにしてもよい。
・MSのCIB処理(図19ステップS370)
このようにして、IS13からMSIB11aへの追い出しが発生すると、つぎに、M
S11のCIB処理が再び実行される(ステップS560)。このステップS560のM
S11のCIB処理は、先の第1回目のMS11でのCIB処理(ステップS400〜S
420)と同様なので、重複する説明は省略する。
ISのCIB処理
つぎに、論理NAND層管理部120bは、IS13からMSIB11aに対する追い
出しを再度実行するか否かを判断する(ステップS570)。すなわち、論理NAND層
管理部120bは、MS論理ブロック管理テーブル35およびFS/IS論理ブロック管
理テーブル42の有効クラスタ数42dのフィールドなどを用いて、ステップS540で
の追い出しを行った後のIS13内の論理ブロックを有効クラスタ数の少ない順にソート
し、最も有効クラスタ数の少ない2つの論理ブロックの合計有効クラスタ数が、所定の設
定値である2個(1論理ブロック分)以上ある場合は、IS13からMSIB11aへ
の追い出し条件が成立したと判断する(ステップS570)。
IS13からMSIB11aへの追い出し条件が成立した場合は、手順をステップS5
40に移行し、図31のステップS700〜S750およびS770の処理を実行するこ
とで、上記の2論理ブロック分の追い出し処理を再度実行する。ステップS570の判断
がYESである限り、IS13からMSIB11aへの2論理ブロック分の追い出し処理
と、MS11でのCIB処理が繰り返し実行される。そして、ステップS570の判断が
NOとなった場合は、IS13でのコンパクション処理が実行される(ステップS580
)。
ISコンパクション処理では、MS論理ブロック管理テーブル35およびFS/IS論
理ブロック管理テーブル42の有効クラスタ数42dのフィールドなどを用いて、IS部
13Q内の有効クラスタの少ない論理ブロックから順にクラスタを1論理ブロック分、す
なわち2個集め、これら2個のクラスタをISコンパクションバッファ13cにCo
pyする。このCopy処理が終了すると、論理NAND層管理部120bは、コンパク
ション元(Copy元)の論理ブロックのうち有効クラスタがなくなったものを無効論理
ブロックとして物理NAND層管理部120cに返却し、コンパクション処理によって有
効クラスタが詰まった論理ブロックで構成されるISコンパクションバッファ13cをI
S13にMoveする。
このコンパクションの後、ISIB13a中のフルになった論理ブロックはIS13に
Moveされる(ステップS585)。このMove処理は、具体的には、FS/IS構
造管理テーブル65のIS入力バッファ管理テーブル68のISIB用フィールドに登録
されている該当する論理ブロックIDを削除するのみである。
この後、論理NAND層管理部120bは、前述したFS12からISIB13aへの
追い出し条件が成立しているか否かを判断し(ステップS590)、このFS12からI
SIB13aへの追い出し条件が成立している場合は、手順をステップS500に移行し
、上述した手順を再度繰り返す。また、論理NAND層管理部120bは、ISコンパク
ション処理の終了後、FS12からISIB13aへの追い出し条件が成立していないと
判断した場合は、これで今回の書き込み処理を終了する。以上が、書き込み処理の詳細で
ある。
以上説明したように本実施の形態においては、IS13でのコンパクション処理に先立
ち、図30のステップS540で、有効クラスタ数が多くてかつMSに穴あきブロックが
存在していることでソートされる上位の複数のトラックによって構成される複数のブロッ
クをMS11へ追い出すようにしており、これによりコンパクション前にIS13の状態
をコンパクションを実行し易い状態にすることができる。すなわち、IS13をコンパク
ションする時点では、有効クラスタ数の少ない論理ブロックが2つ以上存在する第1の状
態と、有効クラスタ数の少ないブロックが2つ以上存在しない第2の状態が存在する。第
1の状態は、そのままコンパクション処理が可能な状態であるが、第2の状態は、このま
までは効率のよいコンパクション処理ができない状態である。そこで、本実施の形態にお
いては、有効クラスタ数が多く、MSに穴あきブロックが存在していることでソートされ
る上位の複数のトラックによって構成される複数のブロックをコンパクション前にMS1
1へ追い出すようにしており、これによりIS13の状態をコンパクションを実行する前
に、上記の第1の状態に移行させることが可能となる。これにより、一度のコンパクショ
ンにかかる時間を平準化かつ高速化することが可能となる。
また、本実施の形態においては、トラック管理テーブル30の全てのエントリを検索す
るのではなく、落選トラックリスト中のスコア値Sが上位のN個の論理トラックと、新規
追加ブロック内トラックリスト中のスコア値Sが上位のM個の論理トラックと、有効クラ
スタ数を持つことで選んだ新規検索トラックリスト中のL個の論理トラックとの中から、
スコア値Sが高い2i+1個の論理トラックをMS11への追い出しを行う論理トラック
として選出するようにしており、スコア値に基づくサーチ精度を維持しつつサーチ速度を
向上させることができる。また、トラック管理テーブル30の検索による新規検索トラッ
クリストの作成時、検索済み最終トラックを記憶し、次回検索時は、この記憶した最終ト
ラックの次のトラックから検索を行うサイクリックサーチを行うようにしているので、サ
ーチ速度の向上を目的としてトラック管理テーブル30の全てのエントリを検索していな
いにもかかわらず、結果的に検索箇所が片寄ることなく、検索処理の精度を平準化するこ
とができる。
なお、本実施の形態で言うところのセクタが特許請求の範囲の第1の単位に対応し、同
様に、ページが第2の単位に対応し、ブロックが第3の単位に対応し、トラックが第4の
単位に対応し、クラスタが第5の単位に対応ている。
SSDの構成例を示すブロック図。 NANDメモリチップに含まれる1個のブロックの構成例と、4値データ記憶方式でのしきい値分布を示す図。 ドライブ制御回路のハードウェア的な内部構成例を示すブロック図。 プロセッサの機能構成例を示すブロック図。 NANDメモリおよびDRAM内に形成された機能構成を示すブロック図。 WCからNANDメモリへの書き込み処理に係わるより詳細な機能ブロック図。 LBA論理アドレスを示す図。 データ管理部内の管理テーブルの構成例を示す図。 RCクラスタ管理テーブルの一例を示す図。 WCクラスタ管理テーブルの一例を示す図。 WCトラック管理テーブルの一例を示す図。 トラック管理テーブルの一例を示す図。 FS/IS管理テーブルの一例を示す図。 MS論理ブロック管理テーブルの一例を示す図。 FS/IS論理ブロック管理テーブルの一例を示す図。 FS/IS内クラスタ管理テーブルの一例を示す図。 論物変換テーブルの一例を示す図。 読み出し処理の動作例を示すフローチャート。 書き込み処理の動作例を示すフローチャート。 各構成要素間のデータの流れにおける入力と出力の組み合わおよびその発生要因を示す図。 WCからNANDメモリへの書き込み処理に係わるさらにより詳細な機能ブロック図。 データ管理部内の管理テーブルの他の構成例を示す図。 並列動作要素とプレーンとチャネルの関係を示す図。 論物変換テーブルの他の例を示す図。 BB管理テーブルの一例を示す図。 FB管理テーブルの内部構成例を示す図。 NANDメモリの論理ブロックと物理ブロックとの対応関係を示す図。 MS構造管理テーブルの一例を示す図。 FS/IS構造管理テーブルの一例を示す図。 書き込み処理の動作例を示す詳細なフローチャート。 ISの追い出し動作例を示すフローチャート。
符号の説明
10 NANDメモリ、11、メインストレージ領域(MS)、11a MS入力バッ
ファ(MSIB)、11aa フルブロック入力バッファ(MSFB)、11ab MS
追記入力バッファ(MS追記IB)、11b トラック中段ストレージ領域(TFS)、
12 前段ストレージ領域(FS)、12a FS入力バッファ(FSIB)、13 中
段ストレージ領域(IS)、13a IS入力バッファ(ISIB)、20 DRAM、
21 ライトキャッシュ(WC)、22、リードキャッシュ(RC)。

Claims (3)

  1. ホスト装置に対し第1の単位で読み出し/書き込みが行われる揮発性の半導体記憶素子
    から構成されるキャッシュメモリとしての第1の記憶部と、
    第2の単位で読み出し/書き込みが行われ、前記第2の単位の2以上の自然数倍である
    第3の単位で消去が行われる不揮発性の半導体記憶素子から構成される第2の記憶部と、
    前記第3の単位の2以上の自然数分の1である第4の単位で読み出し/書き込みが行わ
    れ、前記第3の単位で消去が行われる不揮発性の半導体記憶素子から構成される第3の記
    憶部と、
    前記第2の単位で読み出し/書き込みが行われ、前記第3の単位で消去が行われる不揮
    発性の半導体記憶素子から構成される第4の記憶部と、
    ホスト装置からの前記第1の単位からなる複数のデータを前記第1の記憶部に書き込む
    第1の制御手段と、前記第1の記憶部に書き込まれた複数のデータを第2の記憶部に追い
    出し、前記第1の記憶部に書き込まれた複数のデータを第4の単位で第3の記憶部に追い
    出す第2の制御手段と、前記第2の記憶部に書き込まれた複数のデータを第4の単位で第
    3の記憶部に追い出し、前記第2の記憶部に書き込まれた複数のデータを第3の単位で第
    4の記憶部に追い出す第3の制御手段と、前記第4の記憶部に書き込まれた複数のデータ
    を第3の単位で第3の記憶部に追い出す第4の制御手段と、前記第4の記憶部内における
    第3の単位内の有効なデータを第4の単位の2以上の自然数分の1である第5の単位で複
    数選択して第4の記憶部内の新たな第3の単位内に書き直すコンパクション処理を実行す
    る第5の制御手段とを有するコントローラと、
    を具備し、
    前記コントローラは、前記第5の制御手段によるコンパクションを行う前に、前記第4
    の制御手段によって第4の記憶部に書き込まれた複数のデータを第3の単位で第3の記憶
    部に追い出す追い出し処理を実行することを特徴とするメモリシステム。
  2. 前記第4の制御手段は、第4の単位内での有効な第5の単位の個数と、当該第4の単位
    のデータが前記第3の記憶部内で無効な第4の単位を含む第3の単位内に含まれているか
    否かに基づいて第4の記憶部から第3の記憶部に追い出す第4の単位のデータを選択する
    ことを特徴とする請求項1に記載のメモリシステム。
  3. 前記第1の単位はセクタであり、前記第2の単位はページであり、前記第3の単位はブ
    ロックであり、前記第4の単位はトラックであり、第5の単位はクラスタであることを特
    徴とする請求項1に記載のメモリシステム。
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