以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の遊技システムに係る、遊技機及び当該遊技機に接続される貸し玉装置の一例を示す正面図である。本発明の遊技システムは、遊技機1と、遊技機1に接続される貸し玉装置2とから構成されている。
遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図2における符号292を参照)が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入賞口が配設されている。
遊技盤101の遊技領域103の中央部分には、図柄表示部104が配置されている。図柄表示部104としては、例えば液晶表示器(LCD)が用いられる。図柄表示部104の下方には、図柄表示部104に表示される図柄の変動を始動させるための始動入賞口105が配設されている。図柄表示部104の左側には、それぞれ入賞ゲート106が配設されている。
入賞ゲート106は、遊技球の通過を検出し、始動入賞口105を一定時間だけ開放させる抽選を行うために設けられる。図柄表示部104の側部や下方等には普通入賞口107が配設されている。普通入賞口107に遊技球が入賞すると、普通入賞時の賞球数(例えば10個)の払い出しが行われる。遊技領域103の最下部には、どの入賞口にも入賞しなかった遊技球を回収する回収口108が設けられている。
上述した図柄表示部104は、特定の入賞口に遊技球が入賞したとき(始動入賞時)に、複数の図柄の表示の変動を開始させ、所定時間後に図柄の変動を停止させる。この停止時に特定図柄(例えば「777」)が揃ったとき、大当たり状態となる。大当たり状態のとき、下方に位置する大入賞口109における大入賞口扉109aを一定の期間開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入賞した遊技球に対応した数の賞球を払い出す。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材110が設けられている。枠部材110は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材110は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。これにより、本実施の形態の遊技機を、枠部材110を備えていない他機種の遊技機よりも目立たせることができる。遊技機を目立たせることにより、遊技機の稼働率の向上を図るとともに、遊技機に対する不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト111(ランプユニット)が設けられている。演出ライト111は、それぞれ、複数のライト112を備えている。各ライト112は、遊技機の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更することができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータ(図示せず)によって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
また、各ライト112は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト112から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト112からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
演出ライト111は、各ライト112から照射される光の照射方向を、上下方向に変更しながら回転させることにより、演出ライト111全体から照射する光の照射方向を3次元に変更することができる。
光の照射方向は、たとえば、大当たり状態となった場合に変更させる。これにより、遊技者および遊技機の周囲を順次照射して、遊技機が大当たり状態となっていることを周囲に知らしめることができ、大当たり状態となった遊技者の注目度を高めることができる。
これによって、遊技者に対して、注目されていることによる高揚感を与え、本実施の形態の遊技機を継続あるいは繰り返して利用させ、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
また、光の照射方向あるいは照射パターンは、例えば、後に詳しく説明する遊技機に対する不正行為がおこなわれた場合など、通常の遊技時とは異なる異常事態が発生した場合に異ならせるようにしてもよい。これにより、不正行為などの異常事態を迅速に発見するとともに、遊技機に対する次回以降の不正行為に対する抑止力の強化を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技球が供給される受け皿ユニット119が設けられている。この受け皿ユニット119には、後述する貸し玉装置2から貸し出される遊技球が供給される。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル113は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は、操作ハンドル113の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材114が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。公知の技術であるため説明を省略するが、操作ハンドル113には、遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。
図柄表示部104の上側および側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物(以下、「演出役物」という)115,116が設けられている。本実施の形態の遊技機における演出役物115,116は、日本刀の一部(鍔の周辺)を模式的にあらわしている。演出役物115,116は、鞘から刀身を抜き、抜いた刀身を再び鞘に戻すかの如くに、演出役物115,116の長手方向に沿って移動可能に設けられている。
演出役物115は、ソレノイドによって駆動され、演出役物116は、モータによって駆動される。同様の演出役物115,116を異なる種類の駆動源によって駆動することにより、演出役物115,116それぞれに独自の動きをおこなわせることができ、これによって演出効果を増大させることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が設けられている。チャンスボタン117の操作は、たとえば、遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
また、枠部材110において、チャンスボタン117の隣には、十字キー118が設けられている。この十字キー118もチャンスボタン117と同様に、遊技中における特定のリーチ演出や通常の演出等に際して使用可能とすることで、演出に面白みを付加することができる。
加えて、枠部材110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ(図2における符号277を参照)が組み込まれている。
このスピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できるタイプのもので、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時または不正等があった場合には、周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
次に、貸し玉装置2について説明する。貸し玉装置2は、遊技機1の左側に隣接して配置され、図示しないハーネス(配線等)で電気的に接続される(図9等参照)。そして、該貸し玉装置2に挿入された金額に応じた個数の遊技球を遊技者に貸す遊技用装置である。
この貸し玉装置2には、紙幣を挿入する紙幣挿入部20と、会員カード等を出し入れするためのカード挿入部28と、該カードを返却する操作を受け付けるカード返却ボタン26とが設けられている。また、貸し玉装置2の略中央部分には、回動自在に取り付けられた表示装置22と、払出しノズル24とが設けられている。貸し玉装置22から貸し出される遊技球は、払出しノズル24を通じて遊技機1の受け皿119内に払出すことが可能である。なお、貸し玉装置2には、紙幣挿入部20の他、硬貨を挿入する硬貨挿入部を設けてなるものであってもよい。さらには、挿入された紙幣の金額を表示する挿入額表示部や、挿入した金額のうち残額を返却する残額返却部を設けてもよい。
表示装置22は、各種の表示が可能な表示部22aを有しており、この表示部22aには、例えば液晶表示器(LCD)が用いられる。加えて、表示装置22には、スピーカ377が組み込まれている。また、表示装置22は、支持部23を中心に略90度の角度範囲に渡って水平に回動可能となっている。すなわち、遊技機1の正面方向と略直交する方向から、遊技機1の略正面方向と同方向まで回動可能である。これにより遊技者は表示装置22を遊技者の視認しやすい位置に調節することができる。なお、表示装置22は、本実施形態の演出表示装置に該当し、スピーカ377は、本実施形態の音声出力装置に該当する。
また、本実施形態の貸し玉装置2は、図示しない外部端子接続板等によってホールコンピューターに接続することが可能となっており、各種の遊技関連情報、すなわち、大当たり情報やスランプ情報などの情報を取得して表示装置22の表示部22aに表示させることが可能となっている。
なお、貸し玉装置2としては、本実施形態に示した、紙幣(または硬貨)を直接受け入れて球技球を貸し出すタイプの他、プリペイドカード等の遊技用カードからのカード残高の引き落としを受け付けて、その引き落とし金額に応じた遊技球を貸し出すタイプもあり、こちらも本発明の遊技システムに係る、貸し玉装置として好適である。
また、本発明に係る遊技システムとしては、いわゆるCR機に代表されるカード式パチンコ機(いわゆるCR機)も好適である。このようなカード式パチンコ機においても、パチンコ機本体(遊技機1)と、カードユニット(貸し玉装置2)とから構成される。この場合、パチンコ機本体(遊技機1)に、玉貸し操作を受け付ける玉貸し操作部120と、カードの返却操作を受け付けるカード返却操作部122と、さらにはカードの残度数を表示する残度数表示部124とを設けることが可能である。図1においては、これらをともに想像線(点線)で示している。
上記のようなカード式パチンコ機では、カードユニット(貸し玉装置2)にカード、例えば遊技用プリペイドカードが挿入されると、残度数表示部124には該遊技用プリペイドカードの金額に応じた度数が表示される。そして、パチンコ機本体(遊技機1)の玉貸し操作部120によって玉貸し操作が受け付けられることにより、後述する払出部291に玉貸し信号を出力し、カード残度数に応じた数の遊技球をパチンコ機本体(遊技機1)に供給する。また、カード返却操作部122によってカード返却操作が受け付けられることにより、カードユニット(貸し玉装置2)にカード返却信号を出力し、貸し玉装置2は遊技用プリペイドカードをカード挿入口から返却(排出)する。
(制御部の内部構成)
図2は、本発明の遊技システムに係る、遊技機1の制御部及び貸し玉装置2の制御部の内部構成を示すブロック図である。まず、遊技機1の制御部200について説明する。制御部200は、複数の制御基板により構成されている。図示の例では、主制御基板201と、副制御基板202と、賞球制御基板203と、ランプ制御基板206とで構成されている。
主制御基板201は遊技機の遊技にかかる基本動作を制御し、ROM201aに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201bと、CPU201bの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備えて構成される。
この主制御基板201では遊技に係る大当たりの抽選を行っており、また、この抽選結果に基づき、ROM201aに記録されている演出のコマンドの選択を行っている。このROM201aに記録されている演出コマンドは120種類程度あり、後に詳しく説明する各リーチ演出コマンドではそれぞれ演出時間が決定されている。
この主制御基板201の入力側には、始動入賞口105に入賞した入賞球を検出する始動入賞口検出部221と、入賞ゲート106を通過した遊技球を検出するゲート検出部222と、普通入賞口107に入賞した遊技球を検出する普通入賞口検出部223と、大入賞口109に入賞した入賞球を検出する大入賞口検出部224と、が接続されている。
またこの主制御基板201の出力側には、大入賞口開閉部231が接続され、この大入賞口開閉部231の開閉を制御する。大入賞口開閉部231は、大当たり時に大入賞口109を一定期間開放する機能であり、ソレノイド等を用いて構成される。この大当たりは、生成した乱数に基づき所定の確率で発生するよう予めプログラムされている。
副制御基板202の入力側には、上記のチャンスボタン117が操作されたことを検出するチャンスボタン検出部220が接続されている。
副制御基板202は、遊技中における副制御をおこなう。この副制御基板202は、主制御基板201より送信される演出コマンドに基づき、演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えて構成される。
この副制御基板202は、主制御基板201より送信される遊技演出の一部を構成する演出コマンドを受信し、この演出コマンドに基づきCPU202aにて抽選を行い、演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出を確定し、この演出確定コマンドを送信して遊技における副制御を行う。
また、このCPU202aは、所定回数変動の過去の演出パターンと比較して、主制御基板201より送信される演出コマンドの範中で連続して同一の演出パターンを発生させないように制御する機能を備えてなるものであってもよい。
副制御基板202の出力側には、図柄表示部104が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理を実行する機能も有する。すなわち、副制御基板202におけるCPU202aは、演出確定コマンドに基づき演出処理を実行し、ROM202bは背景画像、図柄画像、キャラクター画像など各種画像データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、副制御基板202は、図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dをさらに備えて構成される。
そして通常、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM204bから読み出してVRAM202dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像は、表示画面上において図柄表示部104に重畳表示される。すなわち、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。この場合、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM202dに記憶させる。
また副制御基板202の出力側には、スピーカ277が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理として音声を出力制御する機能も有する。すなわち、副制御基板202における、CPU202aは演出確定コマンドに基づき音声処理を実行し、ROM202bは各種音声データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
各種演出が実行される際に、演出確定コマンドに基づき、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、演出効果音処理などの各種音声出力処理を実行しスピーカ277より音声出力を行う。
また副制御基板202の出力側には、ランプ262、演出ライト111及び役物部254を制御するランプ制御基板206を備えている。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えて構成される。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき、遊技盤101や台枠等に設けられている各種ランプ262に対する点灯制御等を行い、また、演出ライト111における複数のライト112に対する点灯制御等を行い、各ライト112からの光の照射方向を変更するためにモータに対する駆動制御等を行う。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき、役物部254に対しては、演出役物116を動作させるソレノイドに対する駆動制御等を行い、演出役物116を動作させるモータに対する駆動制御等を行う。
また、上記主制御基板201には賞球制御基板203が双方向にて送信可能に接続されている。賞球制御基板203は、ROM282に記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。この賞球制御基板203は、賞球制御の処理を実行するCPU281と、CPU281の演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM283等を備えて構成される。
賞球制御基板203は、接続される払出部291に対して入賞時の賞球数を払い出す制御を行う。また、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータ等からなる。
賞球制御基板203は、この払出部291に対して、各入賞口(始動入賞口105、普通入賞口107、大入賞口109)に入賞した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサ(図示しない)と、遊技球を発射させるソレノイド等(図示しない)を備える。賞球制御基板203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
次に、貸し玉装置2の制御部300について説明する。制御部300は、演出制御基板302等から構成されている。
演出制御基板302は、副制御基板202と該副制御基板202から出力される各種コマンドを受信可能に接続されている。そして、演出制御基板302から副制御基板202へは各種コマンド等は出力しない。すなわち、演出制御基板302は、副制御基板202からの各種コマンドを受信することのみ可能となるよう接続されている。
演出制御基板302は、副制御基板202において実行される演出処理と同様の演出処理を実行するCPU302aと、背景画像、図柄画像、キャラクター画像など各種画像データを記憶するROM302bと、CPU302aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM302cと、表示部22aに表示させる画像データを書き込むVRAM302d等を備えて構成される。
また、表示部22aに表示されるソフトキーボード等(図3(b)参照)より入力された文字データを検知したり、後述する操作部からの入力を検知したり、あるいはそれらを記憶する入力検知部302eをさらに備えて構成される。
演出制御基板302の出力側には、表示装置22が接続されており、演出制御基板302は、副制御基板202から送信される演出確定コマンドに基づき、副制御基板202において実行される各種演出処理と同様に、CPU302aがROM302bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM302bから読み出してVRAM302dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像は、表示装置22における表示部22aの表示画面上において重畳表示される。すなわち、図柄画像やキャラクター画像は背景画像よりも手前に見えるように表示される。この場合、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM302dに記憶させる。
本実施形態では、ROM302bには、遊技機1の副制御基板202のROM202bにおける各種演出パターン等を予め記憶させておく形態とする。すなわち、データ転送やダウンロードなどを実行可能なデータ転送手段を用いるなどして、副制御基板202のROM202bに記憶されているデータをROM302bに転送して、ROM202bと同様に演出用メモリとして機能させることができる。例えば、遊技機1がホール等に新規に導入される台(いわゆる新台)となる場合でも、該遊技機1の導入当初から貸し玉装置2の表示装置22においても該遊技機1と同様の演出を存分に楽しむことができる。
なお、ROM302bには、副制御基板202から送信される演出確定コマンドを受信するごとに、該受信した演出パターン(演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出)を記憶させていくものとしてもよい。この場合、図柄表示部104において実行された演出パターンが次々にROM302bに蓄積(記憶)されるため、遊技を続けていけばその分だけROM302bに副制御基板202におけるROM202bと略同等な数の演出パターンを記憶させることができる。
また、演出制御基板302の出力側には、スピーカ377も接続されている(本実施形態では表示装置22に内蔵されている)。そして、演出制御基板302において、CPU302aは副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき音声処理を実行し、ROM302bは各種音声データを記憶し、RAM302cはCPU302aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。すなわち、演出制御基板302は、副制御基板202より送信された演出確定コマンドに基づき、CPU302aがROM302bに記憶されたプログラムを読み込んで、演出効果音処理などの各種音声出力処理を実行しスピーカ377より音声出力を行う。
そして、各種演出が実行される際に、該演出確定コマンドに基づき、CPU302aがROM302bに記憶されたプログラムを読み込んで、演出効果音処理などの各種音声出力処理を実行しスピーカ377より音声出力を行う。
また、本実施形態では、ROM302bに遊技機1の副制御基板202のROM202bにおける各種演出音声パターンと同様の演出音声パターンを予め記憶させておく形態とする。すなわち、データ転送やダウンロードなどを実行可能なデータ転送手段を用いるなどして、副制御基板202のROM202bに記憶されているデータをROM302bに転送して、ROM202bと同様に演出用メモリとして機能させることができる。例えば、遊技機1がホール等に新規に導入される台(いわゆる新台)となる場合でも、該遊技機1の導入当初から貸し玉装置2の表示装置22においても該遊技機1と同様の演出音声を存分に楽しむことができる。
なお、本実施形態では、入力検知部302eに上述したソフトキーボード等からの入力データを記憶させることができるため、例えば、特定の演出確定コマンドの場合、CPU302aでは、背景画像表示処理、図柄画像表示など各種画像処理を実行する際に、入力検知部302eからの入力データを通常演出画像データの一部に上書きしてVRAM302dに書き込み、表示部22aに遊技者のオリジナルデータを表示させるように表示制御することも可能である。さらに、入力したデータが文字データであった場合、音声データに変換して出力させるものであってもよい。なお、ここでいう上書きとは、遊技者が入力した、文字データ等を通常演出画像に重畳表示させるようにすることをいう。
その結果、表示される文字、出力される音声等は遊技者のオリジナルデータとなるため、遊技者に遊技とは別の楽しみを与えることができる。
(操作部の構成)
図3は、本発明の遊技システムに係る、貸し玉装置2の操作部の構成を示す説明図である。図3(a)は、貸し玉装置2の操作部の構成を示す説明図である。図3(a)において、操作部500は、「ENTER」キー501と、方向キー502とを備えている。なお、画像データを演出制御基板302に入力するための赤外線入力端子506を備えてなるものであってもよい。この赤外線入力端子506は図中において想像線(点線)で示されている。例えば、このとき入力された画像データは上述した入力検知部302eに記憶されるものとする。表示装置22における方向キー502は、図3(b)に示すように、表示部22aに表示されるソフトキーボードにて文字や図形などを指し示す位置を変更するカーソルキー502a〜502dを備えている。なお、「ENTER」キー501、方向キー502は、タッチパネル方式を採用した入力パッドなどであってもよい。
(遊技機の基本動作)
上記構成による本発明の遊技システムに係る、遊技機1の基本動作の一例を説明する。
遊技を開始して、始動入賞口105に遊技球が入賞する毎に、主制御基板201にて大当たりか否かを抽選すると同時に、その演出に係る演出コマンドを抽選し、該コマンドを副制御基板202に送信する。
主制御基板201に記録されている演出コマンドは120通り程度あり、副制御基板202においてその演出コマンドを受けて背景、キャラクター等をさらに確定し、副制御基板202においては250通り程度の演出確定コマンドを制御している。
次に上記演出コマンドと演出確定コマンドとの関係を、図4を用いて詳しく説明する。図4は、リーチの演出内容テーブルを示す説明図である。図4において、リーチの演出内容テーブル410は、主制御基板201から出力されるリーチ演出コマンドと、副制御基板202が確定するリーチ演出確定コマンドと、をリーチ演出コマンドごとに対応付けて記憶する。リーチ演出コマンドは、リーチ演出の実行を指示する情報である。リーチ演出確定コマンドは、リーチ演出コマンドごとに1つまたは複数(本実施形態では2つ)ずつ対応付けられている。
主制御基板201より抽選されたリーチ演出コマンドAは、副制御基板202に送信され、リーチ演出確定コマンドA−1またはリーチ演出確定コマンドA−2を確定する。そしてリーチ演出確定コマンドA−1またはリーチ演出確定コマンドA−2の何れかを音声制御基板205、ランプ制御基板206に送信する。そして副制御基板202においてはそのコマンドに対応した演出画像を表示制御し、音声制御基板205ではそのコマンドに対応した音声を出力制御し、ランプ制御基板206ではそのコマンドに対応したランプ262の点灯制御及び演出ライト111の点灯制御さらには役物部254の駆動制御を行う。以下リーチ演出コマンドB、リーチ演出コマンドCも同様である。なお、副制御基板202は、本実施形態のリーチ抽選手段としても機能する。
また、演出コマンドがリーチ演出コマンドに該当しない場合、すなわち、単なるハズレでリーチ演出とならない場合も、上記リーチ演出コマンドと同様に1つまたは複数(本実施形態では2つ)の演出確定コマンドが対応付けられている(図5参照)。このリーチ演出とならない場合の演出コマンドのことをハズレ演出コマンド(図5におけるD)、ハズレ演出コマンドに対応した演出確定コマンドをハズレ演出確定コマンド(図5におけるD−1,D−2)と呼ぶ。
図5は、リーチ演出確定コマンドの内容を示す説明図である。図5において、リーチ演出コマンドA、リーチ演出コマンドB、リーチ演出コマンドCはそれぞれ演出時間が異なる。図5で示すそれぞれのコマンドは該コマンドごとの演出時間の長さも表している。すなわち、ハズレ演出コマンドD<リーチ演出コマンドA<リーチ演出コマンドB<リーチ演出コマンドC、となるよう演出時間の長さが決められている。従って、リーチ演出とならない場合が最も演出時間が短くなる。
リーチ演出コマンドAは、いわゆるノーマルリーチ演出を実行させるコマンド、リーチ演出コマンドBは発展リーチ演出を実行させるコマンド、リーチ演出コマンドCは、いわゆるスーパーリーチ演出を実行させるコマンドである。なお、以下では必要に応じて、リーチ演出コマンドAをノーマルリーチコマンド、リーチ演出コマンドBを発展リーチコマンド、リーチ演出コマンドCをスーパーリーチコマンド、と呼ぶ。
そして、これらのコマンドに対応したリーチ演出確定コマンドA−1,A−2の演出にかかる演出時間はともに同じ時間である。また、リーチ演出確定コマンドB−1,B−2の演出にかかる演出時間もともに同じ時間であり、リーチ演出確定コマンドC−1,C−2の演出にかかる演出時間もともに同じ時間である。また、リーチ演出確定コマンドC−2は後述する特別演出確定コマンドとなる。
これらのリーチ演出確定コマンドA−1とリーチ演出コマンドA−2とは、演出の内容が異なる。たとえば、リーチ演出確定コマンドA−1が「犬が道を歩いている映像」であれば、リーチ演出確定コマンドA−2は「猫が屋根の上を歩いている映像」のように、リーチ演出確定コマンドA−1とリーチ演出確定コマンドA−2とは、一見して異なる演出とされている。以下リーチ演出確定コマンドB−1,B−2、リーチ演出確定コマンドC−1,C−2も同様に演出内容が異なる。
また、ハズレ演出確定コマンドD−1,D−2の演出にかかる時間はともに同じ時間であるとともに、上記リーチ演出確定コマンドA−1,A−2に比べて短い時間となっている。これにより、リーチ演出とならない場合の演出にかかる時間を短縮することができる。なお、ハズレ確定コマンドDはいずれのリーチ演出に比べても演出時間を短くすればよいため、本実施形態のようにハズレ演出コマンドが1つに限られることはなく、演出時間の異なる複数種類のハズレ演出コマンドを設けてもよい。
また、工場より遊技機出荷時に、演出コマンド及び演出確定コマンドに対して機械毎にランダムに暗号コードが付与されている。本実施形態の場合は、リーチ演出コマンドBに暗号コードが付与されている。図5に示す演出コマンドBにおける斜線部分が暗号コードである。
図5に示すように、リーチ演出コマンドBには暗号コードが付与されており、主制御基板201より副制御基板202に対して、暗号コード付きリーチ演出コマンドBが送信された時のみ、副制御基板202にてリーチ演出確定コマンドB−1,B−2を各基板に送信して、演出を正常に行うように制御する。
仮に暗号コードが付与されていないリーチ演出コマンドBが副制御基板202に送信された場合、副制御基板202にて主制御基板201が不正であると判断し、例えば遊技機の作動を停止させたり、あるいは図柄表示部に「不正」と表示したり、さらにはスピーカ277より高音にてエラー音を出力するようにする。
その結果、主制御基板201が不正であることを遊技者に知らしめることが可能となり、いわゆる主制御基板の交換ゴトを防ぐことができる。
また、この暗号コードは遊技台によってランダムに付与されるため、仮にある主制御基板のCPUを不正にコピーしたとしても、その暗号コード付きの演出コマンドが副制御基板と合致しないと正常な演出は行われない。そのため、不正CPUを搭載した主制御基板は全台には通用せず、結果、不正を未然に防ぐことができる。
(貸し玉装置における表示装置の基本動作)
次に、本発明の遊技システムに係る遊技機1の基本動作にともなう貸し玉装置2の動作の一例を説明する。
遊技機1において遊技が開始されると、上述のとおり、主制御基板201にて大当たりか否かが抽選されると同時に、その演出に係る演出コマンドを抽選し、該コマンドが副制御基板202に送信される。そして、副制御基板202から演出制御基板302に該コマンドに基づく演出確定コマンドが送信される。
このとき、演出制御基板302は、該演出確定コマンドを受信するとともに、この演出確定コマンドに対応する演出内容を表示装置22における、表示部22a及びスピーカ377から出力させる。この演出確定コマンドには前述したリーチ演出確定コマンド、ハズレ演出確定コマンド等が含まれる。これにより、遊技機1の図柄表示部104と同様の演出内容を貸し玉装置2の表示装置22において楽しむことができる。
(特別演出確定コマンドの説明)
次に、主制御基板201にてリーチ演出コマンドC、つまりスーパーリーチコマンドが選択されたとする。通常、スーパーリーチの場合は大当たりになることが多く、遊技者にとって非常に期待感が持てる演出である。本実施形態においてはさらに遊技者が楽しめる特別演出が貸し玉装置2において実行される。
前述したように、主制御基板201にてリーチ演出コマンドCが選択された場合、副制御基板202においてはリーチ演出確定コマンドC−2(特別演出確定コマンド)が選択されることがある。特別演出確定コマンドが選択された場合、演出制御基板302にも副制御基板202から特別演出確定コマンドが送信される。図6のフローでは、副制御基板202から送信される演出確定コマンドを受けて、演出制御基板302が実行する処理について説明する。
まず、ステップS701において、副制御基板202から送信されたリーチ演出確定コマンドがスーパーリーチ確定コマンドであるかを判定する。このとき受信したリーチ演出確定コマンドがスーパーリーチ確定コマンドであった場合、この判定が満たされ、ステップS702に移る。
ステップS702では、該スーパーリーチ確定コマンドが特別演出確定コマンドか否かを判定する。該スーパーリーチ確定コマンドが特別演出確定コマンドであった場合、この判定が満たされ、ステップS703に移る。
ステップS703では、特別演出確定コマンドに対応するリーチ演出パターンとは別の演出パターンを選択する。すなわち、リーチ演出確定コマンドC−2に対応するリーチ演出パターンを除く演出パターンからいずれかを再度選択する。
次にステップS704では、特別演出処理を実行する。この特別演出処理では、ステップS703にて再度選択された演出パターン(これを再選択演出パターンという)を表示装置22に出力するとともに、表示部22a及びスピーカ377においては該再選択演出パターンに基づく演出が実行される(図7参照)。
図7は、図柄表示部104と、表示装置22とで異なるリーチ演出が実行されている状況を示す説明図である。なお、図中のメガホン、音符等はそれぞれのスピーカ(スピーカ277、スピーカ377)から出力される演出音声を擬似的に示したものである。特別演出処理では、このように図柄表示部104と異なるリーチ演出が表示装置22において行われることにより、遊技者はスーパーリーチ演出を楽しめるとともに、複数のリーチ演出を同時に見ることが可能となり、遊技に興趣を付与することができる。
また、ステップS701、ステップS702のいずれが満たされなかった場合には、ステップS705に移り、通常演出処理を実行する。この通常演出処理とは副制御基板202から送信されたリーチ演出確定コマンドに対応するリーチ演出パターンを表示装置22に出力するとともに、表示部22a及びスピーカ377においては該リーチ演出が実行される(図8参照)。
図8は、図柄表示部104と、表示装置22とで同じリーチ演出が実行されている状況を示す説明図である。なお、図中のメガホン、音符等はそれぞれのスピーカ(スピーカ277、スピーカ377)から出力される演出音声を擬似的に示したものである。通常演出処理では、このように図柄表示部104と同じリーチ演出が表示装置22において行われる。この通常演出処理はリーチ演出の場合に限られないため、通常の遊技中から、遊技者は図柄表示部104と、表示装置22とで演出を楽しむことができる。
以上の内容から、特にスーパーリーチ演出においては、遊技機1(図柄表示部104及びスピーカ277)と、貸し玉装置2(表示装置22)とにおいて異なる演出が実行されるため、遊技者がスーパーリーチを楽しめることに加えて、さらに複数のリーチを同時に見ることができる新たな楽しみが付与される。
また、本実施形態ではステップS702において、受信したスーパーリーチ確定コマンドが特別演出確定コマンドである場合を判定したが、大当たり確定コマンドであるかを判定する形態としてもよい。この大当たり確定コマンドとは、主制御基板201にて大当たりが抽選された場合に、副制御基板202から演出制御基板302に送信される大当たりコマンド、に基づくスーパーリーチ確定コマンドのことである。このような形態によれば、遊技機1(図柄表示部104及びスピーカ277)と、貸し玉装置2(表示装置22)とで行われている演出が異なる場合、大当たりが確定することとなる。従って、遊技者は複数のリーチ演出を同時に見ることができる楽しみに加えて、図柄表示部104に「777」等の大当たりを確認する前に大当たりを事前に認識することができ、安堵感及び優越感を得ることができる。
(実施形態2)
次に、特別演出確定コマンドが選択される場合の別の実施形態について説明する。なお、図面、符号等については上記実施形態の遊技機1及び貸し玉装置2と同じとする。異なる場合は適宜符号等を新たに用いて説明する。
前述したように、主制御基板201にてリーチ演出コマンドCが選択された場合、副制御基板202においてはリーチ演出確定コマンドC−2(特別演出確定コマンド)が選択されることがある。そして特別演出確定コマンドが選択された場合、演出制御基板302にも副制御基板202から特別演出確定コマンドが送信される。図9のフローでは、副制御基板202から送信される演出確定コマンドを受けて、演出制御基板302が実行する処理について説明する。
まず、ステップS801において、副制御基板202から送信されたリーチ演出確定コマンドがスーパーリーチ確定コマンドであるかを判定する。このとき受信したリーチ演出確定コマンドがスーパーリーチ確定コマンドであった場合、この判定が満たされ、ステップS802に移る。
ステップS802では、該スーパーリーチ確定コマンドが特別演出確定コマンドか否かを判定する。該スーパーリーチ確定コマンドが特別演出確定コマンドであった場合、この判定が満たされ、ステップS803に移る。
次にステップS803では、非同期演出処理を実行する。この非同期演出処理では、表示装置22において行われる、特別演出確定コマンドに対応する特別リーチ演出の開始タイミングを、図柄表示部104にて開始されるタイミングから遅滞させて開始させる処理を行う。すなわち、図柄表示部104では既にリーチ演出が開始されているにも拘らず、表示装置22においてはリーチ演出が未だ開始されていない状況が作り出される。従って、通常の演出とは違った印象、違和感が遊技者に与えられることにより、遊技者の興味を惹きつけることができる。
また、ステップS801、ステップS802のいずれが満たされなかった場合には、ステップS804に移り、同期演出処理を実行する。この同期演出処理では、副制御基板202から送信されたリーチ演出確定コマンドに対応するリーチ演出の開始タイミングを、図柄表示部104にて開始されるタイミングと合わせて開始させる処理を行う。同期演出処理では、このように図柄表示部104と同じリーチ演出が表示装置22においても同時に開始される。この同期演出処理はリーチ演出の場合に限られないため、通常の遊技中から、図柄表示部104と、表示装置22との演出において、徒にこの両者の演出にズレを生じさせてしまう事態を回避することができる。
これらの内容から、非同期演出処理において、表示装置22におけるリーチ演出を、図柄表示部104における該リーチ演出の開始から数秒(例えば1〜3秒)程度遅滞して開始させる。このようにすると、例えば、リーチ演出が開始された時点では、図柄表示部104と表示装置22とで開始タイミングがずれたことに遊技者が気づかなかった場合でも、該リーチ演出が行われている間に、図柄表示部104と、表示装置22とで該リーチ演出がずれていることを十分に認識させることが可能である。従って、演出の開始タイミングがズレたら、スーパーリーチ演出が確定するという新たな楽しみを付与することができる。
また、本実施形態2においても、ステップS802において、受信したスーパーリーチ演出確定コマンドが、大当たり確定コマンドであるかを判定する形態としてもよい。このような形態によれば、図柄表示部104と、表示装置22とで行われている演出にズレが生じた場合、大当たりが確定することとなるため、遊技者は図柄表示部104に「777」等の大当たりを確認する前に大当たりを事前に認識することができ、安堵感及び優越感を得ることができる。
(その他の実施形態についての言及)
以上は、遊技機1と、貸し玉装置2とを含む遊技システムの一形態であるがこれに限定されることはない。例えば、CPU202aは、主制御基板201から送信された演出コマンドに基づき、演出確定コマンドを抽選及び選択する。その際、CPU202aは過去の演出パターンを記憶するROM202bを参照して、上述したリーチ演出コマンドCが所定回数(例えば30回転)内に連続して送信された場合、その回転数以内にリーチ演出確定コマンドC−1が所定回転数内で選択されていれば、別のリーチ演出確定コマンドC−2を選択するように制御する。
このようにすると、同一の演出コマンドが所定回転数内に送信された場合、同一の演出が連続して実行されることを防止することができる。これによって、主制御基板201から出力される演出コマンドの種類が限られている場合にも、遊技者に対して、実際に実行される演出の種類よりも他種類の演出があるように思わせることで、長時間の遊技でも遊技者を退屈させることなく遊技の面白みの向上を図ることができる。
なお、本実施形態では、リーチ演出確定コマンドにより特別演出を実行する形態としたがこれに限定されない。すなわち、通常の遊技中(非リーチ演出の際)に実行させるものでもよい。このようにすると、長時間の遊技でも遊技者を退屈にさせることなく遊技の面白みの向上を図ることができる。
また、本発明の遊技システムに係る、貸し玉装置2においては、表示装置22にスピーカ377を内蔵させた構成としたが、これに限られない。例えば、貸し玉装置2にスピーカを別途設ける形態であってもよい。また、貸し玉装置2にスピーカに音量調節ボタンや、イヤホンジャック等を設けることも可能である。このようにすると、ホール(遊技場)内で様々な遊技機等の音量が大きすぎても、遊技者が自分の遊技する当該遊技機の音声を自分の好みの音量に調節することや、イヤホンで聞くことが可能となり、遊技の楽しみを増すことができる。
以上説明したように、本発明の遊技システムでは、今までの遊技システムにない遊技として特別演出を行うことができたり、遊技者に対して遊技の演出がマンネリ化しないように制御することができたり、さらには、制御基板にて不正を防止できるようにすることができるようになる。
なお、本実施形態の遊技機1は一実施形態であり、これに限られない。すなわち、メダル等の遊技媒体を用いるスロットマシンに代表される回胴式遊技機や、遊技球等を用いるタイプの回胴式遊技機も本実施形態の遊技機として好適である。