JP2009187816A - 有機電界発光素子の製造方法および有機電界発光素子 - Google Patents

有機電界発光素子の製造方法および有機電界発光素子 Download PDF

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Abstract

【課題】下部電極形成においての下部電極や表面荒れや剥がれが防止可能であり、これにより発光特性の向上および歩留まりの向上を図ることが可能な有機電界発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】基板1上に導電性膜3を成膜し、導電性膜3上に形成したレジストパターン5aをマスクに用いたエッチングによって導電性膜3をパターニングしてなる下部電極3aを形成する。下部電極3aおよびレジストパターン5aの積層体を覆う絶縁膜7を基板上に成膜する。絶縁膜7およびレジストパターン5aの積層部に、下部電極3aを露出する画素開口7aを形成する。画素開口7a底部の下部電極3a上に有機発光機能層9を介して上部電極11を形成し、有機電界発光素子ELを得る。
【選択図】図2

Description

本発明は有機電界発光素子の製造方法および有機電界発光素子に関し、特には下部電極上にウインドウ絶縁膜が備えられた有機電界発光素子の製造方法および有機電界発光素子に関する。
フラットパネルディスプレイの一つとして、有機電界発光素子(有機EL素子)を用いた表示装置(いわゆる有機EL表示装置)が注目されている。有機EL素子は、有機EL(Electro Luminescence)現象を利用した自発光型の素子であり、2枚の電極間に発光層を含む有機発光機能層を狭持してなる。これを用いた表示装置は、視野角が広く、消費電力が小さく、かつ軽量である点において優れている。
このような構成の有機EL素子の製造は、次のように行う。先ず図7(1)に示すように、基板101上に成膜した導電性膜102を、レジストパターン103をマスクに用いたエッチングによってパターニングして下部電極102aを形成する。次に図7(2)に示すように、レジストパターン103を除去して下部電極102aを露出させる。次いで図7(3)に示すように、下部電極102aの周縁を覆って中央部を露出する画素開口を備えたウインドウ絶縁膜104を形成する。そして図7(4)に示すように、ウインドウ絶縁膜104の画素開口内に露出する下部電極102a上に有機発光機能層105を形成し、さらに有機発光機能層105上に上部電極106を形成する。これにより、下部電極102aと上部電極106との間に有機発光機能層105を挟持してなる有機電界発光素子ELを形成する。
以上のようにして得られる有機電界発光素子ELは、下部電極102aの表面に突起があると、突起の部分だけ局所的に有機発光機能層105の膜厚が薄くなる。このため、この有機発光機能層105を挟んで設けられる下部電極102aと上部電極106との間の距離が局所的に短くなり、この部分に電界が集中して漏れ電流が発生し、下部電極102aと上部電極106とが短絡して非発光点(いわゆる滅点)を生じる要因となる。
これを防止するために、導電性膜102を形成する際に、金属材料層上に金属材料の酸化物層を設けた積層構造として形成することにより、金属材料層の表面粗さを酸化物によって緩和する構成が提案されている(例えば下記特許文献1参照)。
特開2002−216976号公報
ところが以上のような製造方法であっても、図7(1)に示したように導電性膜をパターニングして下部電極102aを形成した後に、レジストパターン103を除去する工程においては、下部電極102aに対してダメージが加わる。すなわち、例えばレジストパターン103をウェット処理にて除去する場合には、下部電極102aがレジスト剥離液に晒されることにより、下部電極102aの表面が粗くなったり、下部電極102aが下地から剥がれるなどの問題が発生する。
これは、下部電極102aの形成にリフトオフ法を適用した場合も同様である。すなわちリフトオフ法であっても、基板101上に予め形成されたレジストパターンと共にレジストパターン上の導電性膜部分を同時に除去する際、基板上に下部電極として残される導電性膜部分がレジスト剥離液に晒される。このため、上述したと同様に下部電極102aの表面が粗くなったり、下部電極102aが下地から剥がれるなどの問題が発生する。
そこで本発明は、下部電極形成においての下部電極や表面荒れや剥がれを防止することが可能で、これにより発光特性の向上および歩留まりの向上を図ることが可能な有機電界発光素子の製造方法および有機電界発光素子を提供することを目的とする。
このような目的を達成するための本発明の有機電界発光素子の製造方法は、次の手順で行うことを特徴としている。先ず、基板上に導電性膜を成膜し、当該導電性膜上に形成したレジストパターンをマスクに用いたエッチングによって当該導電性膜をパターニングしてなる下部電極を形成する。次に下部電極およびレジストパターンの積層体を覆う絶縁膜を、基板上に成膜する。その後、絶縁膜およびレジストパターンの積層部に、下部電極を露出する画素開口を形成する。次に画素開口の底部の下部電極上に、有機発光機能層を介して上部電極を形成する。
このような構成によれば、下部電極のパターニングの際にマスクとして用いたレジストパターンを除去せずにそのまま下部電極上に残すため、このレジストパターンを除去する際のダメージが下部電極や下地の基板表面層に加わることがない。したがって、下部電極の表面荒れや、下部電極の下地にダメージが加わることによる下部電極の剥がれが防止される。
また本発明は以上の製造方法によって得られる構成の有機電界発光素子でもあり、基板上に形成された下部電極と、この上部に積層形成されたレジストパターンと、下部電極およびレジストパターンの積層体を覆う状態で基板上に成膜された絶縁膜とを備えている。またさらに、下部電極を露出する状態で、絶縁膜およびレジストパターンの積層部に設けられた画素開口と、画素開口の底部の下部電極上に設けられた有機発光機能層と、有機発光機能層を介して下部電極上に設けられた上部電極とを備えている。
このような構成の有機電界発光素子は、上述した手順によってのみ作製されるものであり、下部電極や基板表面層のダメージが抑えられたものとなる。
以上説明したように本発明によれば、下部電極の表面荒れや剥がれを防止できるため、有機電界発光素子における発光特性の向上および歩留まりの向上を図ることが可能になる。またこの有機電界発光素子を用いた表示装置における表示特性の向上を図ることができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1,2は、本発明を適用した第1実施形態の有機電界発光素子の製造方法を示す断面工程図であり、先ずこれらの図面に従って、第1実施形態の製造方法を説明する。
先ず、図1(1)に示すように、表面が絶縁性に保たれた基板1を用意する。この基板1は、例えばガラスやブラスチック材料などの絶縁材料よりなる基板、半導体基板の表面を絶縁性材料膜で覆ってなる基板、さらには薄膜トランジスタが形成されたTFT基板を絶縁性材料で覆ってなる基板であることとする。
次に、この基板1上に導電性膜3を成膜する。この導電性膜3は、例えばアノード電極(またはカソード電極)として用いられるものである。
このような導電性膜3として用いられる導電性材料は、銅(Cu),アルミニウム(Al)の他に白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、ネオジム(Nd)、ルビジウム(Rb)、ロジウム(Rh)、銀(Ag)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、銅(Cu)、インジウム(In)、錫(Sn)等の金属、これらの金属元素を含む合金、これらの金属からなる導電性粒子、これらの金属を含む合金の導電性粒子が用いられる。またこの他にも、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム・錫酸化物(ITO)などの酸化物が用いられる。さらにPEDOT(ポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/PSSポリ(4-スチレンスルホナート)や不純物をドーピングしたポリアニリンといった有機材料が用いられる。
尚、導電性膜3は、上述した導電性材料の中から、アノード電極(またはカソード電極)として適する材料を用いて構成されることとする。
このような導電性膜3の成膜は、特に限定されることはなく、抵抗加熱蒸着法の他に、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法などにより成膜しても良い。
ここでは一例として、抵抗加熱蒸着法により、銅(Cu)薄膜を膜厚150nmで成膜し、続いてアルミニウム(Al)薄膜を膜厚100nmで成膜してなる積層構造の導電性膜3を形成することとする。
次に、図1(2)に示すように、Al/Cu薄膜からなる導電性膜3上に、レジスト材料膜5を塗布成膜する。レジスト材料膜としては、例えばポジ型のレジスト材料を用いることとし、一例としてTELR−P003PM(東京応化工業製商品名)を用いる。
次に、図1(3)に示すように、リソグラフィー処理によって、レジスト材料膜5をパターニングしてなるレジストパターン5aを導電性膜3上に形成する。この際、先ずホットプレート上での加熱によってレジスト材料膜5を乾燥させた後、レジスト材料膜5に対してパターン露光および現像処理を行う。これにより、ポジ型レジストからなる露光部のみを現像液に溶解させて除去してレジストパターン5aを得る。
その後、図1(4)に示すように、レジストパターン5aをマスクに用いたエッチングによって、導電性膜3をパターニングしてなる下部電極3aを、アノード電極(またはカソード電極)として形成する。この際、リン酸をエッチング液に用いたウェットエッチングによって下部電極3の上層を構成するAl薄膜をエッチングする。次いで、混酸Cu-01(関東化学製商品名)をエッチング液に用いたウェットエッチングによって下部電極3aの下層を構成するCu薄膜をエッチングする。
尚、導電性膜3のエッチングは、導電性膜3を構成する材料に応じたエッチング液を用いれば良く、またウェットエッチングに限定されることなくリアクティブイオンエッチング法などのドライエッチング法を適用しても良い。
次に、図2(1)に示すように、パターニングされた下部電極3aとレジストパター5aとの積層体を覆う絶縁膜7を基板1上に成膜する。
ここで、絶縁膜7は、特に材料が限定されることはないが、工程を簡略化する上では、レジスト材料からなるものであることが好ましい。また、レジストパターン5aがポジ型レジストからなる場合には、この絶縁膜7もポジ型レジストとすることにより、以降に説明する絶縁膜7とレジストパターン5aとのパターニング工程を簡略化できるため、さらに好ましい。さらに、絶縁膜7は、レジストパターン5aとエッチング特性が同様であるものが好ましく、これにより以降に説明する絶縁膜7とレジストパターン5aとのパターニング工程において、絶縁膜7とレジストパターン5aとのパターニング側壁を連続的なものとすることができる。
そこでここでは、レジストパターン5aと同様のポジ型のレジスト材料膜を絶縁膜7として塗布成膜する。これにより、レジストパターン5aの構成材料が絶縁膜7の塗布溶液に溶解する。これにより、絶縁膜7とレジストパターン5aとの間の界面が消失し、絶縁膜7とレジストパターン5aとが一体化した状態となる。
尚、以上のように絶縁膜7とレジストパターン5aとを一体化させる場合には、絶縁膜7を塗布成膜するための溶液を構成する溶媒として、レジストパターン5aの構成材料を溶解するものを用いれば良い。
以上の後、図2(2)に示すように、リソグラフィー処理によって、絶縁膜7およびレジストパターン5aをパターニングして画素開口7aを形成する。ここでは、先ず、ホットプレート上での加熱によってレジスト材料膜として成膜された絶縁膜7を乾燥させる。その後、絶縁膜(レジスト材料膜)7およびレジストパターン5aに対してパターン露光および現像処理を行う。これにより、ポジ型レジストからなる露光部のみを現像液に溶解させて除去し、絶縁膜(レジスト材料膜)7およびレジストパターン5aに画素開口7aを形成する。画素開口7aの底部には、下部電極3aが露出した状態となる。そして、絶縁膜7およびレジストパターン5aからなるウインドウ絶縁膜が形成される。
尚、絶縁膜7がレジスト材料膜以外からなる場合には、リソグラフィー処理によって形成したレジストパターンをマスクにして絶縁膜7をエッチングすることにより、絶縁膜7に画素開口7aを形成する。その後、連続してレジストパターン5aをエッチングすることにより、絶縁膜7とレジストパターン5aとに連続した画素開口7aを形成し、下部電極3aを露出させる。
以上の後には、図2(3)に示すように、下部電極3aの露出面を完全に覆う状態で、少なくとも発光層を含む有機発光機能層9を成膜する。この有機発光機能層9は、アノード電極(ここでは一例として下部電極3a)側から順に、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層を必要に応じて積層してなる。これらの各層は、蒸着法、印刷法、または転写法などによって成膜される。
その後は、有機発光機能層9の上方に、上部電極11を積層形成する。上部電極11は、下部電極3aがアノード電極として用いられる場合にはカソード電極として用いられ、下部電極3aがカソード電極として用いられる場合にはアノード電極として用いられるものであり、導電性材料の中から適宜選択した材料を用いて構成される。また、有機発光機能層9で生じた光を上部電極11側から取り出す場合には、この上部電極11を光透過性材料で構成することが重要である。
以上により、画素開口7a内において、下部電極3aと上部電極11との間に有機発光機能層7を狭持してなる有機電界発光素子ELが得られる。
図3は、上記有機電界発光素子ELを用いて構成される表示装置(有機EL表示装置)の一構成例を示す概略の回路構成図である。
この図に示すように、有機EL表示装置30において有機電界発光素子ELが配置される基板1側には、表示領域1aとその周辺領域1bとが設定されている。表示領域1aには、複数の走査線21と複数の信号線23とが縦横に配線されており、それぞれの交差部に対応して1つの画素が設けられた画素アレイ部として構成されている。また周辺領域1bには、走査線23を走査駆動する走査線駆動回路25と、輝度情報に応じた映像信号(すなわち入力信号)を信号線23に供給する信号線駆動回路27とが配置されている。
走査線21と信号線23との各交差部に設けられる画素回路は、例えばスイッチング用の薄膜トランジスタTr1、駆動用の薄膜トランジスタTr2、保持容量Cs、および有機電界発光素子ELで構成されている。そして、走査線駆動回路25による駆動により、スイッチング用の薄膜トランジスタTr1を介して信号線23から書き込まれた映像信号が保持容量Csに保持され、保持された信号量に応じた電流が駆動用の薄膜トランジスタTr2から有機電界発光素子ELに供給され、この電流値に応じた輝度で有機電界発光素子ELが発光する。尚、駆動用の薄膜トランジスタTr2と保持容量Csとは、共通の電源供給線(Vcc)29に接続されている。
尚、以上のような画素回路の構成は、あくまでも一例であり、必要に応じて画素回路内に容量素子を設けたり、さらに複数のトランジスタを設けて画素回路を構成しても良い。また、周辺領域1bには、画素回路の変更に応じて必要な駆動回路が追加される。
図4は、上記有機EL表示装置30の表示領域における主要部の断面構成の第1の例を示す要部断面図である。
この図に示すように、有機電界発光素子ELが設けられる基板1は薄膜トランジスタTrが形成されたTFT基板として構成されている。尚、図示した薄膜トランジスタTrは、図3の駆動トランジスタTr2に相当する。
すなわち、ガラス基板などの基材31上には、上記走査線から延設されたゲート電極33が設けられ、これを覆う状態でゲート絶縁膜35が設けられている。ゲート絶縁膜35上にはゲート電極33を挟む位置にソース/ドレイン37sdが形成され、この上部には隔壁層39がパターン形成されている。そして隔壁層39上からの成膜された半導体層41が、隔壁層39の段差によって隔壁層39の上部と底部とで分断した状態でパターニングされている。このうち、隔壁層39底部において、ソース/ドレイン37sd間のゲート電極33上に設けられた半導体層41が、薄膜トランジスタTrのチャネル部半導体層41chとして設けられている。
以上のような半導体層41および隔壁層39を覆う状態で、基材31上には層間絶縁膜43が設けられている。この層間絶縁膜43と半導体層41とには、ソース/ドレインsdに達する接続孔43aが設けられている。
そして、以上のように層間絶縁膜43で表面が覆われた基板1上に、先に図1,2を用いて説明した製造手順によって有機電界発光素子ELが設けられている。この有機電界発光素子ELは、下部電極3aが、接続孔43を介してソース/ドレイン37sdに接続されている。また下部電極3aは、画素毎にパターニングされた画素電極として構成されており、この下部電極3aを画素毎に分離するように、画素開口7aを備えた絶縁膜7およびレジストパターン5aが設けられている。一方、上部電極11は、各画素に共通の電極として、有機発光機能層9および絶縁膜7上に設けられている。
以上の第1実施形態によれば、図1,2を用いて説明したように、下部電極3aのパターニングの際にマスクとして用いたレジストパターン5aを除去せずにそのまま下部電極3a上に残し、これを絶縁膜7で覆って画素開口7aを形成する構成であるため、このレジストパターン5aを除去する際のダメージが下部電極3aや下地の基板1表面層に加わることがない。
したがって、下部電極3aの表面荒れや、下部電極3aの下地にダメージが加わることによる下部電極3aの剥がれを防止することができる。特に、下部電極3aの下地が有機材料で構成される場合、下部電極3aをパターニングした後にレジストパターンをウェットエッチングで除去しようとすると、下地のエッチングも同時に進んで下部電極3aの剥がれが発生し易くなるが、このような剥がれを完全に防止することができる。
この結果、発光特性の良好な有機電界発光素子ELを得ることが可能であり、また有機電界発光素子ELの製造における歩留まりの向上を図ることが可能になる。そして、以上のように発光特性の良好な有機電界発光素子ELを用いた有機EL表示装置30における表示特性の向上を図ることも可能である。
また、レジストパターン5aと絶縁膜7とをポジ型レジストで構成することにより、レジストパターン5aを下部電極3a上に残すことによる製造工程数が増加することもなく、レジストパターン5aの除去工程が無くなる分だけ製造工程数を減らすことが可能である。
<第2実施形態>
図5,6は、本発明を適用した第2実施形態の有機電界発光素子の製造方法を示す断面工程図である。これらの図に示す第2実施形態が、第1実施形態と異なるところは、基板1の表面層が特定されているところにある。尚、第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
すなわち、先ず図5(1)に示すように、表面が絶縁性に保たれた基板1を用意する際、基材1aの表面層に、有機材料からなる下地絶縁膜1bが設けられた基板1を用意する。この下地絶縁膜1bは、有機材料のうち、以降において絶縁膜(7)を塗布成膜するための溶液を構成する溶媒に対して溶解する有機材料を用いて構成されることとする。また、このような有機材料の中でも、絶縁膜(7)と同様の材料からなるものが最も好ましい。このため、ここでは一例として、ポジ型のレジスト材料膜を下地絶縁膜1bとして塗布成膜する。
以下、第1実施形態と同様の手順を行う。すなわち先ず、この下地絶縁膜1bで覆われた基板1上に導電性膜3を成膜する。
次に図5(2)に示すように、導電性膜3上にポジ型のレジスト材料膜絶縁膜5を塗布成膜する。その後、図5(3)に示すようにリソグラフィー処理によって、レジスト材料膜5をパターニングしてなるレジストパターン5aを導電性膜3上に形成する。次に、図5(4)に示すように、レジストパターン5aをマスクに用いたエッチングによって、導電性膜3をパターニングしてなる下部電極3aを、アノード電極(またはカソード電極)として形成する。
以上の後、図6(1)に示すように、パターニングされた下部電極3aとレジストパター5aとの積層体を覆う絶縁膜7を基板1上に成膜する。この絶縁膜7は、第1実施形態と同様の材料からなるものであって良く、ここでは一例としてレジストパターン5aと同様のポジ型のレジスト材料膜を絶縁膜7として塗布成膜する。尚、この絶縁膜7は、下地絶縁膜1bと同様の材料ともなる。
この工程では、レジストパターン5aおよび下地絶縁膜1bの構成材料が絶縁膜7の塗布溶液に溶解する。これにより、絶縁膜7とレジストパターン5aとの間の界面が消失し、さらに絶縁膜7と下地絶縁膜1bとの境界が消失し、絶縁膜7とレジストパターン5aと下地絶縁膜1bとが一体化した状態となる。
以上の後、図6(2)に示すように、リソグラフィー処理によって、絶縁膜7およびレジストパターン5aをパターニングして画素開口7aを形成し、画素開口7aの底部に下部電極3aを露出させる。
以上の後には、図6(3)に示すように、下部電極3aの露出面を完全に覆う状態で有機発光機能層9を成膜し、この上部に上部電極11を積層形成する。
以上により、画素開口7a内において、下部電極3aと上部電極11との間に有機発光機能層7を狭持してなる有機電界発光素子ELが得られる。
上記有機電界発光素子ELを用いて構成される表示装置(有機EL表示装置)の回路構成は、第1実施形態において図3を用いて説明したと同様である。
また、この有機電界発光素子ELを用いた有機EL表示装置の表示領域における主要部の断面構成は、第1実施形態において図4を用いて説明したと同様であり、図4中の層間絶縁膜43を、第2実施形態で説明した下地絶縁膜1bとして形成すれば良い。この場合、レジスト材料からなる下地絶縁膜1b(層間絶縁膜43)に対して、リソグラフィーのみで直接、下地絶縁膜1b(層間絶縁膜43)に形成することが可能である。
以上説明した第2実施形態においても、図5,6を用いて説明したように、下部電極3aのパターニングの際にマスクとして用いたレジストパターン5aを除去せずにそのまま下部電極3a上に残し、これを絶縁膜7で覆って画素開口7aを形成する構成である。こおため、第1実施形態と同様に、下部電極3aの下地にダメージが加わることによる下部電極3aの剥がれを防止することができ、発光特性の良好な有機電界発光素子ELを得ることが可能であり、また有機電界発光素子ELの製造における歩留まりの向上を図ることが可能になる。そして、以上のように発光特性の良好な有機電界発光素子ELを用いた有機EL表示装置30における表示特性の向上を図ることも可能である。
また、第1実施形態と同様に、レジストパターン5aと絶縁膜7とをポジ型レジストで構成することにより製造工程数を減らすことが可能である。
また以上のような効果に加えて、下地絶縁膜1b、下部電極3a、およびレジストパターン5aが、材料選択によって一体化されるため構成であるため、これらの界面での剥がれを防止できる。したがって、フレキシブルに屈曲する有機EL表示装置30に適用した場合であっても、これらの界面での剥がれを防止できると言った優れた効果が発揮される。
さらに、下地絶縁膜1b、下部電極3a、およびレジストパターン5aを同一材料とすれば、これらの部材の膨張係数の差によって下部電極3aに応力が印加されることを防止できる。
第1実施形態を説明するための断面工程図(その1)である。 第1実施形態を説明するための断面工程図(その2)である。 有機EL表示装置の一構成例を説明するための概略の回路構成図である。 有機EL表示装置の表示領域における主要部の断面構成の第1の例を示す要部断面図である。 第2実施形態を説明するための断面工程図(その1)である。 第2実施形態を説明するための断面工程図(その2)である。 従来の製造方法を説明するための断面工程図である。
符号の説明
1…基板、1b…下地絶縁膜(基板の表面層)、3…導電性膜、3a…下部電極3a…レジストパターン、7…絶縁膜、7a…画素開口、9…有機発光機能層、11…上部電極、EL…有機電界発光素子

Claims (9)

  1. 基板上に導電性膜を成膜し、当該導電性膜上に形成したレジストパターンをマスクに用いたエッチングによって当該導電性膜をパターニングしてなる下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極およびレジストパターンの積層体を覆う状態で、前記基板上に絶縁膜を成膜する工程と、
    前記絶縁膜および前記レジストパターンの積層部に前記下部電極を露出する画素開口を形成する工程と、
    前記画素開口の底部の下部電極上に有機発光機能層を介して上部電極を形成する工程とを行う
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  2. 請求項1記載の有機電界発光素子の製造方法において、
    前記絶縁膜はレジスト材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  3. 請求項2記載の有機電界発光素子の製造方法において、
    前記画素開口を形成する工程では、リソグラフィーによってレジスト材料からなる前記絶縁膜と前記レジストパターンとに当該画素開口を形成する
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  4. 請求項1記載の有機電界発光素子の製造方法において、
    前記レジストパターンと前記絶縁膜とは、同一材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  5. 請求項1記載の有機電界発光素子の製造方法において、
    前記基板の表面層は、有機材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  6. 請求項5記載の有機電界発光素子の製造方法において、
    前記レジストパターンと前記絶縁膜と前記基板の表面層とは、同一材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  7. 基板上に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に積層形成されたレジストパターンと、
    前記下部電極およびレジストパターンの積層体を覆う状態で前記基板上に成膜された絶縁膜と、
    前記下部電極を露出する状態で前記絶縁膜および前記レジストパターンの積層部に設けられた画素開口と、
    前記画素開口の底部の下部電極上に設けられた有機発光機能層と、
    前記有機発光機能層を介して前記下部電極上に設けられた上部電極とを備えた
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  8. 請求項7記載の有機電界発光素子において、
    前記レジストパターンと前記絶縁膜とは、同一材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
  9. 請求項7記載の有機電界発光素子において、
    前記レジストパターンと前記絶縁膜と前記基板の表面層とは、同一材料からなる
    ことを特徴とする有機電界発光素子。
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