JP2009172226A - 超音波診断装置および画像撮影プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】検査効率をより向上すること。
【解決手段】全体回転軸12は、全体支持部11に回転可能に支持され、旋回アーム13は、上下揺動軸を中心に揺動するように全体回転軸12に取り付けられて、全体回転軸12を中心に被検体の乳房に対して水平方向に回転する。プローブ支持アーム14は、旋回アーム13に対して取り付けられ、プローブ固定部15は、プローブ揺動軸を中心に揺動するようにプローブ支持アーム14に取り付けられ、超音波プローブ16はプローブ固定部15に固定され、全体回転軸12を円錐状に可動させる機構を有する。そして、設定制御部231は、旋回アーム13に取り付けられた位置センサ17から取得した旋回アーム13の位置情報から、乳房の厚さを検出して、有効診断領域およびフォーカスポイントを設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】全体回転軸12は、全体支持部11に回転可能に支持され、旋回アーム13は、上下揺動軸を中心に揺動するように全体回転軸12に取り付けられて、全体回転軸12を中心に被検体の乳房に対して水平方向に回転する。プローブ支持アーム14は、旋回アーム13に対して取り付けられ、プローブ固定部15は、プローブ揺動軸を中心に揺動するようにプローブ支持アーム14に取り付けられ、超音波プローブ16はプローブ固定部15に固定され、全体回転軸12を円錐状に可動させる機構を有する。そして、設定制御部231は、旋回アーム13に取り付けられた位置センサ17から取得した旋回アーム13の位置情報から、乳房の厚さを検出して、有効診断領域およびフォーカスポイントを設定する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、超音波診断装置および画像撮影プログラムに関する。
従来より、乳がんの早期発見を目的とする乳がん健診において、医師による視触診とともに、乳房X線撮影装置や超音波診断装置を用いた乳房の画像診断が行なわれている。
乳房X線撮影装置を用いて乳房のX線画像の撮影を行なうマンモグラフィは、腫瘍のみならず、乳がんの初期症状のひとつである微小石灰化を発見することに適した検査方法であるが、乳房X線画像においては、乳腺と腫瘍とのコントラストが微弱である。このため、乳腺組織の密度が高い患者の場合、乳房X線画像において腫瘍と乳腺との区別がつきにくくなってしまい、乳がんの兆候を見逃してしまう可能性がある。特に、日本女性において特に乳がんの罹患率が高いとされる40歳代では、乳腺組織の密度が高い(乳腺が発達した)患者が多い。
一方、乳房超音波検査よって得られる画像においては、乳腺は白く、腫瘍は黒く映し出されるため、乳腺組織の密度に左右されることなく、画像診断を行なうことができる。従って、特に、乳腺組織の発達している若い年齢層においては、乳房超音波検査法によって画像診断を行なうことが有効とされている。
ここで、乳房超音波検査においては、通常、技師が超音波プローブを被検体の乳房に対して手動で走査することで、超音波データを収集して断層画像の撮影が行なわれる。すなわち、技師は乳房に当てたプローブをずらしながら撮影を行なって断層画像を記録し、医師は、技師により記録された断層画像を読影して診断を行なう。従って、異常部位(腫瘍部位)の撮影が的確に行なわれるか否か、また、集団検診などで大勢の受診者の断層画像の撮影が短時間で効率よく行なわれるか否かなど、乳房超音波検査における検査効率は、技師の技量に大きく依存する。
このため、近年、超音波プローブを機械的に走査することで、技師の技能に依存することなく乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置の開発が進められている。このような超音波診断装置においては、超音波診断装置本体に接続される超音波プローブを乳房に添って動かす可動装置が備えられる。
ここで、超音波診断装置を用いた検査形態には、従来技術を説明するための図である図9に示すように、被検体がうつ伏せとなった状態で乳房を、水で満たされている水槽内に沈め、超音波プローブを水槽に対して水平方向に機械的に移動させて乳房の断層画像を撮影する方式がある。しかし、この方式では、撮影前の準備に手間がかかり、集団検診などで大勢の受診者を検査する場合には、効率的ではない。また、衛生上、受診者ごとに水槽内の水を取り替える必要があることからも、効率的ではない。
そこで、例えば、特許文献1では、超音波プローブを、仰向けとなった被検体の乳房に接触するように、乳頭を中心に機械的に旋回させることで、超音波データを収集して断層画像を撮影する方式が開示されている。この方式では、水槽を用いる必要はなく、被検体が検査用のベッドに仰向けになるだけで撮影を開始することができ、効率的な検査を行なうことができる。
ところで、上記した従来の仰向けとなった被検体の乳房周囲に超音波プローブを旋回可動させる方式は、検査効率が悪くなる場合があるという課題があった。
すなわち、上記した従来の仰向けとなった被検体の乳房周囲に超音波プローブを旋回可動させる方式は、超音波プローブと乳房との接触が不完全となってしまう場合があった。この場合について、従来技術の第一の課題を説明するための図である図10を用いて説明する。
例えば、図10の(A)に示すように、支持スタンドに取り付けられた旋回アームを回転させて超音波プローブを旋回させる超音波診断装置を用いて検査を行なう場合、乳房に超音波プローブが密着するように旋回アームおよび超音波プローブの位置を調整する必要がある。すなわち、撮影前の準備として、技師によって、旋回アームの上下方向における位置調整(図10の(A)の(1)参照)、および超音波プローブの傾斜角度調整(図10の(A)の(3)参照)が行なわれる。また、超音波プローブが周回する範囲を調整するために、プローブ支持アームの水平方向における位置調整(図10の(A)の(2)参照)が行なわれる。
しかし、このような調整により旋回開始位置において乳房と超音波プローブとが密着していたとしても、乳房の形状は非対称であるために、図10の(B)に示すように、例えば、旋回アームが180度回転した場合、乳房と超音波プローブとの間で未接触となる部分が生じ、良好な断層画像が取得されない。このため、撮影をやり直したり、技師が回転する超音波プローブを押さえながら撮影したりする必要が生じてしまうため、検査効率が悪くなってしまう。
また、上記した従来の仰向けとなった被検体の乳房周囲に超音波プローブを旋回可動させる方式は、被検体の乳房の大きさ(厚さ)によって、技師が有効診断領域および超音波のフォーカスポイントをそのつど設定する必要があった。これについて、従来技術の第二の課題を説明するための図である図11を用いて説明する。
すなわち、図11に示すように、技師は、被検体の乳房の大きさに応じて適切な断層画像が取得できるように、被検体の乳房が大きく厚い場合、超音波が送信される方向において、有効診断領域を大きく設定するとともに、超音波のフォーカスポイントを深めに設定し、被検体の乳房が小さく薄い場合、超音波が送信される方向において、有効診断領域を小さく設定し、超音波のフォーカスポイントを浅めに設定する必要があった。このため、上述した位置調整とともに、受診者の乳房の大きさに応じて有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を検査ごとに行なうので、撮影前の準備が煩雑で時間がかかるために、検査効率が悪くなってしまう。なお、上記した水槽を用いる方式においても、受診者の乳房の大きさに応じて有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を行なう必要がある。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、検査効率を向上することが可能になる超音波診断装置および画像撮影プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、前記超音波プローブが取り付けられる旋回アームと、前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である回転軸と、前記回転軸を、所定の位置を頂点にして円錐状に可動する可動機構と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載の本発明は、超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、前記超音波プローブを支持するプローブ支持アームと、前記プローブ支持アームと連結される旋回アームと、前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である回転軸と、前記旋回アームを、前記回転軸との連結部位を中心に揺動させる第一の揺動機構と、前記超音波プローブを、前記プローブ支持アームとの連結部位を中心に揺動させる第二の揺動機構と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項5記載の本発明は、超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、前記被検体の乳房の厚さに基づいて、前記断層画像の撮影領域を設定して前記超音波プローブからの前記超音波の送信を制御する設定制御手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項7記載の本発明は、超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する画像撮影方法をコンピュータに実行させる画像撮影プログラムであって、前記被検体の乳房の厚さに基づいて、前記断層画像の撮影領域を設定して前記超音波プローブからの前記超音波の送信を制御する設定制御手順をコンピュータに実行させることを特徴とする。
請求項1記載の本発明によれば、被検体の乳房の形状に応じて全体回転軸を移動させるので、超音波プローブを常に密着させることができ、検査効率を向上することが可能になる。
また、請求項2記載の本発明によれば、被検体の乳房の厚さおよび形状に合わせて超音波プローブを常に密着させることができ、検査効率を向上することが可能になる。
また、請求項5または7記載の本発明によれば、有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を自動的に行なうことができ、検査効率を向上することが可能になる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る超音波診断装置および画像撮影プログラムの好適な実施例を詳細に説明する。
まず、本実施例における超音波診断装置の構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施例における超音波診断装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施例における超音波診断装置1は、超音波走査部10と、装置本体20とが接続されて構成される。
超音波走査部10は、図1に示すように、超音波をベッドに仰向けに寝た状態にある被検体の乳房に対して送信し、当該被検体の乳房からの反射波を受信する超音波プローブ16と、超音波プローブ16を固定するプローブ固定部15と、プローブ固定部15と連結することで超音波プローブ16を支持するプローブ支持アーム14と、プローブ支持アーム14と連結される旋回アーム13と、旋回アーム13を被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である全体回転軸12と、全体回転軸12を支持する全体支持部11とから構成され、さらに、装置本体20に接続される。また、旋回アーム13には、位置センサ17が取り付けられている。
なお、本実施例では、超音波プローブとして、複数の超音波振動子が所定方向(走査方向)に1例に配列された1次元超音波プローブを用いる場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、超音波振動子がマトリックス(格子)状に配置された2次元超音波プローブを用いる場合であってもよい。
装置本体20は、図1に示すように、超音波走査部10に接続され、入力部21が受け付けた技師からの断層画像の撮影開始要求に基づいて、超音波プローブ16が被検体の乳房に沿って走査して超音波を送信するように超音波走査部10を制御するとともに、超音波プローブ16が受信した反射波のデータに基づいて生成された乳房の断層画像を記憶したり、表示部22にて表示したりする装置であり、入力部21と、表示部22と、制御部23と、送信部24と、受信部25と、信号処理部26と、画像生成部27とを備える。なお、これら各部については、後に詳述する。
ここで、本実施例における超音波診断装置1は、被検体の乳房の断層画像を撮影して乳房超音波検査を行なう場合に、検査効率を向上することが可能になることに主たる特徴がある。
この主たる特徴について、図1とともに、図2〜図7を用いて説明する。ここで、図2は、超音波走査部における揺動機構を説明するための図であり、図3は、超音波走査部における弾性機構を説明するための図であり、図4は、超音波走査部における可動機構の概要を説明するための図であり、図5は、超音波走査部における可動機構を説明するための図であり、図6および図7は、設定制御部を説明するための図である。
図1に示した超音波走査部10を構成する全体支持部11、全体回転軸12、旋回アーム13、プローブ支持アーム14、プローブ固定部15および超音波プローブ16は、図2に示す形態で接続される。
すなわち、全体回転軸12は、全体支持部11の端部で図示しないモータなどにより回転可能に支持され、さらに、全体支持部11の端部に対して上下の位置が調節可能に取り付けられる(図2の(1)参照)。旋回アーム13は、後述する上下揺動軸を介して全体回転軸12に取り付けられ、全体回転軸12を中心に被検体の乳房Pに対して水平方向に回転する(図2の(2)参照)。プローブ支持アーム14は、超音波プローブ16の走査範囲(回転半径)を調節できるように、旋回アーム13に対して水平方向の位置が調節可能に取り付けられる(図2の(3)参照)。プローブ固定部15は、後述するプローブ揺動軸を介してプローブ支持アーム14に取り付けられ、超音波プローブ16はプローブ固定部15に固定される。
上下揺動軸は、旋回アーム13を、全体回転軸12との連結部位を中心に揺動させるための軸であり、プローブ揺動軸は、プローブ固定部15を介して、超音波プローブ16を、プローブ支持アーム14との連結部位を中心に揺動させるため軸である。すなわち、旋回アーム13は、上下揺動軸を中心に、被検体の乳房Pの大きさ(厚さ)に応じて垂直方向に自在に揺動し(図2の(4)参照)、超音波プローブ16は、プローブ固定部15を介して、プローブ揺動軸を中心に、被検体の乳房Pの形状に応じて自在に傾斜して揺動する(図2の(5)参照)。なお、旋回アーム13の先端部位に取り付けられる位置センサ17については、後に詳述する。
さらに、本実施例における超音波走査部10は、図3に示すように、上下揺動軸において、旋回アーム13を常に下方向に適度な圧力を加えるための、すなわち、旋回アーム13を被検体の乳房Pに対して圧接するための弾性機構(スプリング)を有する場合であってもよい。また、プローブ揺動軸において、超音波プローブ16を常に乳房Pを包み込むように適度な圧力を加えるための弾性機構(スプリング)を備える場合であってもよい。
そして、本実施例における超音波走査部10は、全体回転軸12を、所定の位置を頂点にして円錐状に可動する可動機構を有する。
すなわち、被検体が仰向けの状態にある乳房Pの形状は、対称的な形状とはならないため、旋回アーム13の回転開始位置において乳房と超音波プローブ16とが密着していたとしても、乳房Pの形状は非対称であるために、図4の(A)に示すように、旋回アーム13が回転した際に、乳房Pと超音波プローブ16との間で未接触となる場合がある。
上下揺動軸およびプローブ揺動軸を設けることで、その可能性を低減することは十分可能であるが、全体回転軸12を円錐状に移動可能な構造を設けることで、乳房Pと超音波プローブ16との密着性をさらに保証することが可能になる。
すなわち、図4の(B)に示すように、被検体が仰向けの状態にある乳房Pの形状に応じて、全体回転軸12の位置を円錐移動したのちに、旋回アーム13を回転させることにより、乳房Pと超音波プローブ16との密着性をさらに保証することが可能になる。
この円錐移動を実現する可動機構について、図5を用いて具体的に説明する。全体支持部11と全体回転軸12とは、図5の(A)や(B)に示す取付板A、取付板B、直動ガイド、ブロックA、ブロックB、ノブ、および図5の(B)に示すリングボールによって連結される。
ここで、全体回転軸12は、直動ガイドに上下移動可能な状態で勘合しており、直動ガイドは、取付板Aに固定され、取付板Aはリンクボールに固定されている。リンクボールは、全体支持部11を構成する取付板Bに固定されたブロックBと、ブロックBにスライド可能に取り付けられたブロックAとの間に配置され、リンクボールは、ノブを緩めることにより移動が可能となり、全体回転軸12は、リングボールが配置される位置を頂点として、円錐状に移動する。
すなわち、超音波診断装置1を操作する技師は、被検体が仰向けの状態にある乳房Pの形状に応じて、ノブを緩めて全体回転軸12の位置を円錐移動させて調節し、ノブを締めることで全体回転軸12の位置を固定したうえで、断層画像の撮影を開始する。
ここで、図1に戻って、入力部21は、ボタン、マウス、キーボードなどを備え、超音波診断装置1を操作する技師からの断層画像の撮影開始要求などを受け付けて入力し、入力された情報は、制御部23に転送される。
制御部23が備える設定制御部231は、技師からの断層画像の撮影開始要求を受信すると、旋回アーム13に取り付けられる位置センサ17から、有線または無線にて、旋回アーム13の位置情報を取得する。すなわち、設定制御部231は、図6に示すように、被検体の乳房Pの大きさ(厚み)に応じて上下揺動軸により位置が変化した旋回アーム13の位置情報を取得し、旋回アーム13の位置情報の、基準位置(例えば、仰向けになった状態にある被検体の肩の位置)に対する変化量に基づいて、乳房Pの厚みを検出する。
そして、設定制御部231は、超音波が送信される深さ方向に関する有効診断領域および超音波のフォーカスポイントを設定する。すなわち、図6に示すように、設定制御部231は、旋回アーム13の位置情報の基準位置からの変化量が小さい場合には、乳房が厚いと判断して、有効診断領域を大きく、フォーカスポイントを深く設定し、変化量が小さい場合には、乳房が薄いと判断し、有効診断領域を小さく、フォーカスポイントを浅く設定する。なお、設定制御部231は、図示しない記憶部に記憶されている設定値に従って、有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を行なう。
そして、設定制御部231は、設定された有効診断領域およびフォーカスポイントに従って、超音波プローブ16から超音波が発生されるように、送信部24を制御する。
また、制御部23は、設定制御部231によって有効診断領域およびフォーカスポイントの設定が行なわれたのち、図示しない回転制御部によって、全体回転軸12に取り付けられたモータを駆動させて、旋回アーム13の回転を開始する。
送信部24は、設定制御部231の制御に従って、旋回アーム13の回転とタイミングを合わせて、超音波プローブ16に電気信号を供給して超音波を発生させる。受信部25は、超音波プローブ16が受信した反射波のデータ(エコー信号)を取得する。ここで、受信部25は、超音波プローブ16の各超音波振動子から出力される反射信号の増幅、A/D変換および加算を行なう。なお、送信部24および受信部25による処理のタイミングの制御も、制御部23によって行なわれる。
信号処理部26は、受信部25が取得したエコー信号に対してバンドパスフィルタ処理、検波処理、対数増幅処理、包絡線検波処理などの処理を行なうことで、エコー信号の強度が輝度で表現されるデータを生成し、画像生成部27は、信号処理部26が生成したデータからBモード画像を生成する。
そして、制御部23は、画像生成部27が生成した断層画像を、表示部22が備えるモニタにて表示するように制御したり、図示しない記憶部に格納したりする。
なお、本実施例では、位置センサ17が旋回アーム13に取り付けられる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、プローブ固定部15に取り付けられる場合であってもよい。すなわち、図7に示すように、設定制御部231は、被検体の乳房Pの形状(傾斜)に応じてプローブ揺動軸により位置が変化したプローブ固定部15の位置情報を取得し、プローブ固定部15の位置情報の、基準位置(例えば、仰向けになった状態にある被検体の肩の位置)に対する変化量に基づいて、乳房Pの厚みを検出する場合であってもよい。
また、本実施例では、位置センサ17として、距離センサを用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、角度センサを用いて、旋回アーム13やプローブ固定部15の回転量を取得し、取得した回転量に基づいて、乳房Pの厚みを検出する場合であってもよい。
このようなことから、本実施例における超音波走査部10は、超音波プローブ16が乳房Pに対して常に接触させた状態で走査して検査を行なうことができ、さらに、検査前の準備として技師が手動で行なっていた有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を自動的に設定することができ、上記した主たる特徴の通り、検査効率を向上することが可能になる。
続いて、図8を用いて、本実施例における超音波診断装置1の処理について説明する。図8は、本実施例における超音波診断装置の処理を説明するための図である。
図8に示すように、本実施例における超音波診断装置1は、全体回転軸12の位置が調整され、入力部21から技師からの断層画像の撮影開始要求を受け付けると(ステップS801肯定)、設定制御部231は、有効診断領域およびフォーカスポイントを設定する(ステップS802、図6または図7参照)。
そして、制御部23は、全体回転軸12の回転を開始するとともに、送信部24および受信部25を制御して超音波プローブ16による超音波の送受信を開始して断層画像の撮影を行ない(ステップS803)、処理を終了する。なお、撮影された断層画像、すなわち、画像生成部27によって生成された断層画像は、制御部23によって、例えば、表示部22が備えるモニタにて表示される。
上述してきたように、本実施例では、全体回転軸12は、全体支持部11に回転可能に支持され、旋回アーム13は、上下揺動軸を中心に揺動するように全体回転軸12に取り付けられて、全体回転軸12を中心に被検体の乳房Pに対して水平方向に回転する。プローブ支持アーム14は、旋回アーム13に対して取り付けられ、プローブ固定部15は、プローブ揺動軸を中心に揺動するようにプローブ支持アーム14に取り付けられ、超音波プローブ16はプローブ固定部15に固定され、さらに、全体回転軸12を円錐状に可動させる機構を有する。そして、設定制御部231は、旋回アーム13に取り付けられた位置センサ17から取得した旋回アーム13の位置情報から、乳房Pの厚さを検出して、有効診断領域およびフォーカスポイントを設定し、送信部24による超音波プローブ16からの超音波送信を制御する。これにより、超音波プローブ16が乳房Pに対して常に接触させた状態で走査して検査を行なうことができ、さらに、従来、検査前の準備として技師が手動で行なっていた有効診断領域およびフォーカスポイントの設定を自動的に設定することができ、検査効率を向上することが可能になる。すなわち、超音波プローブ16と乳房Pとの密着性が悪いために、撮影をやり直したり、技師が回転する超音波プローブを押さえながら撮影したりすることを回避するとともに、撮影前の準備時間を短縮することができる。
また、本実施例では、上下揺動軸にスプリングを設けることで、超音波プローブ16と乳房Pとの密着性をより高めることができ、検査効率をより向上することが可能になる。
なお、本実施例では、上下揺動軸およびプローブ揺動軸とともに、全体回転軸12の可動機構を設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上下揺動軸およびプローブ揺動軸のみ、あるいは、全体回転軸12の可動機構のみを設ける場合であってもよい。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上のように、本発明に係る超音波診断装置および画像撮影プログラムは、超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する検査を実施する場合に有用であり、特に、検査効率をより向上することに適する。
1 超音波診断装置
10 超音波走査部
11 全体支持部
12 全体回転軸
13 旋回アーム
14 プローブ支持アーム
15 プローブ固定部
16 超音波プローブ
17 位置センサ
20 装置本体
21 入力部
22 表示部
23 制御部
231 設定制御部
24 送信部
25 受信部
26 信号処理部
27 画像生成部
10 超音波走査部
11 全体支持部
12 全体回転軸
13 旋回アーム
14 プローブ支持アーム
15 プローブ固定部
16 超音波プローブ
17 位置センサ
20 装置本体
21 入力部
22 表示部
23 制御部
231 設定制御部
24 送信部
25 受信部
26 信号処理部
27 画像生成部
Claims (7)
- 超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、
前記超音波プローブが取り付けられる旋回アームと、
前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である回転軸と、
前記回転軸を、所定の位置を頂点にして円錐状に可動する可動機構と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、
前記超音波プローブを支持するプローブ支持アームと、
前記プローブ支持アームと連結される旋回アームと、
前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である回転軸と、
前記旋回アームを、前記回転軸との連結部位を中心に揺動させる第一の揺動機構と、
前記超音波プローブを、前記プローブ支持アームとの連結部位を中心に揺動させる第二の揺動機構と、
を備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記第一の揺動機構は、前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して圧接する弾性機構をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
- 前記第二の揺動機構は、前記超音波プローブを前記被検体の乳房に対して圧接する弾性機構をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の超音波診断装置。
- 超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する超音波診断装置であって、
前記被検体の乳房の厚さに基づいて、前記断層画像の撮影領域を設定して前記超音波プローブからの前記超音波の送信を制御する設定制御手段を備えたことを特徴とする超音波診断装置。 - 前記超音波プローブを支持するプローブ支持アームと、
前記プローブ支持アームと連結される旋回アームと、
前記旋回アームを前記被検体の乳房に対して水平方向に回転させる軸である回転軸と、
前記プローブ支持アーム、または、前記旋回アームの位置情報を取得する位置情報取得手段と、をさらに備え、
前記設定制御手段は、前記位置情報取得手段によって取得された前記位置情報の、所定の基準位置に対する変化量から検出される前記被検体の乳房の厚さに基づいて、前記断層画像の撮影領域を設定して前記超音波プローブからの前記超音波の送信を制御することを特徴とする請求項5に記載の超音波診断装置。 - 超音波を送受信する超音波プローブを被検体の乳房に沿って走査し、当該被検体の乳房の断層画像を撮影する画像撮影方法をコンピュータに実行させる画像撮影プログラムであって、
前記被検体の乳房の厚さに基づいて、前記断層画像の撮影領域を設定して前記超音波プローブからの前記超音波の送信を制御する設定制御手順をコンピュータに実行させることを特徴とする画像撮影プログラム。
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