JP2009165460A - ペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具 - Google Patents
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Abstract
【課題】使用済みペットボトルを再利用した植物栽培容器に適した吸水具を提供する。
【解決手段】吸水具2は、使用済みのペットボトルを半分に切断して下半分を外側容器16とし、出入口4aのある上半分を内側容器4とした植物栽培容器に用いられる。吸水具2は、内側容器4に脱着自在に挿入可能な本体6と、該本体6保持され外側容器内16内の水18を本体6の上面側に導く吸水部材8と備えている。本体6は、内側容器4の出入口4aにガタのない状態で挿入するのに適した形状の脚部6aと、該脚部6aの上部に一体的に結合し内側容器4の出入口4aの近傍の内壁面に嵌合するのに適した形状の、出入口4aの横断面積よりも広い遮蔽用の面積を有する蓋部6bとより構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】吸水具2は、使用済みのペットボトルを半分に切断して下半分を外側容器16とし、出入口4aのある上半分を内側容器4とした植物栽培容器に用いられる。吸水具2は、内側容器4に脱着自在に挿入可能な本体6と、該本体6保持され外側容器内16内の水18を本体6の上面側に導く吸水部材8と備えている。本体6は、内側容器4の出入口4aにガタのない状態で挿入するのに適した形状の脚部6aと、該脚部6aの上部に一体的に結合し内側容器4の出入口4aの近傍の内壁面に嵌合するのに適した形状の、出入口4aの横断面積よりも広い遮蔽用の面積を有する蓋部6bとより構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、使用済みペットボトルを再利用した植物栽培容器用吸水具に関する。
ペットボトルを利用した植物栽培容器の中に使用する通気、排水、吸水、土留めを兼ねた円筒状のパイプ管が従来知られている(例えば特許文献1参照)。
実用新案登録第3065885号公報
内部に吸水性のある不織布や繊維を封入し、外側をネットで包んだパイプ管を、使用済みのペットボトルを半分に切断して下半分を外側容器とし、出入口のある上半分を内側容器とした植物栽培容器に用いられる吸水具とした場合、パイプ管の外周面と内側容器の出入口の内周面との間の隙間から内側容器内の土壌が落下してしまい、この種の吸水具に適しないという問題点がある。
本発明は使用済みペットボトルを利用した植物栽培容器に用いるのに適した、内側容器への位置決めが確実で且つ土止め機能に優れた吸水具を提供することを目的とするものである。
また本発明は、植物の根の育成に適した吸水具を提供することを目的とする。
本発明は使用済みペットボトルを利用した植物栽培容器に用いるのに適した、内側容器への位置決めが確実で且つ土止め機能に優れた吸水具を提供することを目的とするものである。
また本発明は、植物の根の育成に適した吸水具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、使用済みのペットボトルを半分に切断して下半分を外側容器とし、出入口のある上半分を内側容器とした植物栽培容器に用いられる吸水具であって、前記内側容器に脱着自在に挿入可能な本体と、該本体に保持され前記外側容器内の水を前記本体の上面側に導く吸水部材とを備え、前記本体を、前記内側容器の出入口にガタのない状態で挿入するのに適した形状の脚部と、該脚部の上部に結合し前記内側容器の出入口の近傍の内壁面に嵌合するのに適した形状の前記出入口の横断面積よりも広い遮蔽用の面積を有する蓋部とより構成し、前記蓋部の上に植物栽培用の土壌を載せるようにしたものである。
また本発明は、前記本体の周囲と前記内側容器の内壁面との隙間から土壌が落ちるのを阻止するための吸水性を備えた素材から成る土止め部材を設け、該土止め部材の前記内側容器を遮蔽する方向の面積を前記蓋部の遮蔽用の面積より大きく設定し、該土止め部材を前記吸水部材に接触させて前記蓋部の上面に固着したものである。
また本発明は、前記蓋部と土止め部材に多数の孔を形成し、該孔を通じて植物の根が前記外側の容器の底部に伸びるようにしたものである。
また本発明は、前記本体の脚部に、前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段を設けたものである。
また本発明は、前記本体と吸水部材と土止め部材とを別体に構成し、前記吸水部材を前記本体の蓋部の穴に挿入して該吸水部材を前記蓋部の上面と前記外側容器の底部にまたがって配置し、前記土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固設したものである。
また本発明は、前記土止め部材を吸水材により構成し、該土止め部材を前記本体の上面で前記吸水部材の上部に接触させ、該土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固着したものである。
また本発明は、前記本体の脚部を弾力性のあるばね部材で構成し、該脚部を前記内側容器の出入り口の内周面に圧接するようにしたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を弾力性のある細長片とし、該細長片の下端に前記内側容器の出入口の端部と係合する抜脱防止用の係止部を形成し、該係止部を前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を前記蓋部に対して、略水平と垂直の間で屈折自在としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を前記蓋部に対して、脱着自在としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を管状に構成し、該脚部の内部に前記吸水部材を配置したものである。
また本発明は、前記脚部にボッチを設け、該脚部を前記内側容器の出入口に挿入すると前記ボッチが前記出入口の内壁面に圧接するようにし、該ボッチを前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたものである。
また本発明は、前記本体を、発泡材でキノコ型に一体的に成型し、該本体に前記吸水部材を保持させ、該本体の上面に吸水材から成る土止め部材を前記吸水部材の上部と接触するように固着したものである。
また本発明は、前記本体を、吸水性及び保水性を有する材料によりキノコ型に一体的に成型し、該本体の脚部に前記外側容器の底部に達する延長部を設け、該本体の脚部が前記吸水部材を兼用し、該本体の上部の横幅方向に広い部分を前記蓋部としたものである。
また本発明は、前記本体の周囲と前記内側容器の内壁面との隙間から土壌が落ちるのを阻止するための吸水性を備えた素材から成る土止め部材を設け、該土止め部材の前記内側容器を遮蔽する方向の面積を前記蓋部の遮蔽用の面積より大きく設定し、該土止め部材を前記吸水部材に接触させて前記蓋部の上面に固着したものである。
また本発明は、前記蓋部と土止め部材に多数の孔を形成し、該孔を通じて植物の根が前記外側の容器の底部に伸びるようにしたものである。
また本発明は、前記本体の脚部に、前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段を設けたものである。
また本発明は、前記本体と吸水部材と土止め部材とを別体に構成し、前記吸水部材を前記本体の蓋部の穴に挿入して該吸水部材を前記蓋部の上面と前記外側容器の底部にまたがって配置し、前記土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固設したものである。
また本発明は、前記土止め部材を吸水材により構成し、該土止め部材を前記本体の上面で前記吸水部材の上部に接触させ、該土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固着したものである。
また本発明は、前記本体の脚部を弾力性のあるばね部材で構成し、該脚部を前記内側容器の出入り口の内周面に圧接するようにしたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を弾力性のある細長片とし、該細長片の下端に前記内側容器の出入口の端部と係合する抜脱防止用の係止部を形成し、該係止部を前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を前記蓋部に対して、略水平と垂直の間で屈折自在としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を前記蓋部に対して、脱着自在としたものである。
また本発明は、前記本体の脚部を管状に構成し、該脚部の内部に前記吸水部材を配置したものである。
また本発明は、前記脚部にボッチを設け、該脚部を前記内側容器の出入口に挿入すると前記ボッチが前記出入口の内壁面に圧接するようにし、該ボッチを前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたものである。
また本発明は、前記本体を、発泡材でキノコ型に一体的に成型し、該本体に前記吸水部材を保持させ、該本体の上面に吸水材から成る土止め部材を前記吸水部材の上部と接触するように固着したものである。
また本発明は、前記本体を、吸水性及び保水性を有する材料によりキノコ型に一体的に成型し、該本体の脚部に前記外側容器の底部に達する延長部を設け、該本体の脚部が前記吸水部材を兼用し、該本体の上部の横幅方向に広い部分を前記蓋部としたものである。
本発明は、内側容器の出入口にガタのない状態で挿入するのに適した形状の脚部と、該脚部の上部に一体的に結合し内側容器の出入口の近傍の内壁面に嵌合するのに適した形状の蓋部とより構成したので、内側容器に容易に且つ確実に位置決めが可能であり、しかも内側容器の内部の土壌が外側容器内に落下するのを確実に防止できる。また、本発明は、植物の根が蓋部に妨げられることなくこれを貫いて下方に延びることができるので、植物の根の生育を促進することができる。
以下に本発明の実施の形態を添付した図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図4は本発明に係るペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具の第1の実施形態を示している。吸水具1はペットボトルの上半分から成る内側容器4の出入口4a及びその近傍に挿入される本体3と、吸水性、保水性を有する不織布などの細長状の吸水部材5と、土止め部材7とで構成されている。
図1乃至図4は本発明に係るペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具の第1の実施形態を示している。吸水具1はペットボトルの上半分から成る内側容器4の出入口4a及びその近傍に挿入される本体3と、吸水性、保水性を有する不織布などの細長状の吸水部材5と、土止め部材7とで構成されている。
本実施形態において、本体3はプラスチック材から成り、内側容器4の出入口4aに圧入嵌合するのに適した形状の脚部3aと、内側容器4の出入口4aの近傍の内壁面を水平方向に仕切り、内側容器4の内部を隙間無く水平方向に塞ぐのに適した、水平方向に広がる板状の蓋部3bとから構成されている。脚部3aは、帯状の弾力性を有するプラスチック板により成型され、上部水平部がヒンジ用接着テープ9,9によって、蓋部3bの下面に、その開口部11の両側に位置して、接着されている。
前記脚部3aは、接着テープ9,9の、蓋部3b側と脚部3a側との境界kを中心として、図2に示すように、蓋部3bに対して、垂直状態と水平状態の間で屈折可能にヒンジ結合している。脚部3aを蓋部3bに対して、水平に屈折した状態において、本体3は、図2(B)に示すように、薄い板状にコンパクトに折り畳まれる。本体3を内側容器4内に配置するときは、脚部3aは、蓋部3bに対して垂直に屈折させておく。脚部3aの下部のW型のばね部の表面には、内側容器4の出入口4aの内周面に接触して、これとの間に大きな結合力を発生させる凸型のボッチ13が多数形成されている。
前記脚部3aの下部ばね部の横幅は、内側容器4の出入口4aの内径部の横幅よりも大きく設定され、脚部3aは、内側容器4の出入口4aに挿入されるときは圧縮され、そのばね部の弾発力が出入口4aの内周面との間に強く作用するようになっている。前記蓋部3bには、植物22の根22a通すための小さな穴15が多数略全域にわたって形成されている。また、蓋部3bの上面には、土止め部材7や吸水部材5に突き刺すことができる係止用突起17が多数突設されている。
前記蓋部3bには、細長状の吸水部材5が2本に重ねた状態で配置され、先端部が、蓋部3bの下方からその外方に延びている。尚、上記脚部3aの上部を上記蓋部3bの下面の略中央にねじ構造などによって脱着自在に結合する構成としても良い。吸水部材5の上部は蓋部3bに形成された穴を通じて蓋部3bの上面側に導かれ、ここで左右に分岐されて蓋部3bの上面に突起17により係止されている。土止め部材7は前記吸水部材5と同じ吸水材料から構成され、蓋部3bより大きな板状に形成されている。前記土止め部材7には、略全域に植物の根を通すためのスリット状の穴36が多数穿設されている。前記穴36,15は、土壌が下にこぼれない程度の大きさに設定されている。
土止め部材7は幅広の吸水面が土壌と接し、吸水部材5から伝った水を土壌に効率的に供給するとともに、外周部が内側容器4の内壁面の全周と密に接して土壌の下方の落下を阻止し、該土止め部材7と本体3の蓋部3bとは二重の土止め機構を構成する。土止め部材7は、前記吸水部材5の上部の上から突起17により、前記蓋部3bの上面に固着されている。
次に、上記吸水具1を用いて、使用済みペットボトルを植物栽培容器として再利用する手順について説明する。
まず使用済みのペットボトルを真ん中から横断方向にカッターを用いて切断し、ペットボトルを外側容器16,出入口4aの付いた上部ペットボトルを内側容器4とする。外側容器16には予め水18を入れておく。また、内側容器4内に吸水具1を下向き垂直にした脚部3aから挿入し、吸水具1の脚部3aを内側容器4の出入口4aにばね力に抗して圧入する。吸水具1を内側容器4内で下向きに押し下げると、脚部3aは、内側容器4の出入口4aの近傍の円錐面に導かれて圧縮方向に変形しながら出入口4aに嵌挿する。このとき、吸水部材5は、出入口4aの外に突出する。
まず使用済みのペットボトルを真ん中から横断方向にカッターを用いて切断し、ペットボトルを外側容器16,出入口4aの付いた上部ペットボトルを内側容器4とする。外側容器16には予め水18を入れておく。また、内側容器4内に吸水具1を下向き垂直にした脚部3aから挿入し、吸水具1の脚部3aを内側容器4の出入口4aにばね力に抗して圧入する。吸水具1を内側容器4内で下向きに押し下げると、脚部3aは、内側容器4の出入口4aの近傍の円錐面に導かれて圧縮方向に変形しながら出入口4aに嵌挿する。このとき、吸水部材5は、出入口4aの外に突出する。
吸水具1の脚部3aが出入口4aに挿入された状態において、蓋部3bの外周部は、内側容器4の内壁面に嵌合する。この脚部3aと蓋部3bの、内側容器4に対する嵌合により、吸水具1は内側容器4の内部にしっかりと定位置に脱着可能に位置決めされる。またこのとき、土止め部材7は内側容器4の内壁面に密嵌し、蓋部3bと土止め部材7とによって土壌の出入口4aを伝った落下が確実に阻止される。
以上により、内側容器4に対する吸水具1の装着は完了する。内側容器4には、吸水具1を装着した後、土壌20が入れられ、これに植物22あるいは種が埋められる。以上の準備ができたところで、内側容器4を、出入口4aを下にして、外側容器16に嵌合すれば、使用済みペットボトルは植物栽培容器となる。
該状態において、吸水部材5は、外側容器16内の水18を吸い込み、毛細管現象で、水を上方に導き、土壌20に接する土止め部材7を通じて土壌20内に水が供給される。土止め部材7は、内側容器4内の土壌20が蓋部3bより下方に落下するのを防止している。外側容器16内の水が無くなったときは、内側容器4を手で持ち上げて、外側容器16から外し、外側容器16の上部開放部から水を補給する。水の補給が完了したら再び内側容器4を外側容器16に挿入すれば良い。土壌20内の植物22の根22aは、穴36,15を通じて外側容器16の底部に延びることができる。
次に本発明の他の実施の形態を図5及び図6を参照して以下に説明する。
吸水具2はペットボトルの上半分から成る内側容器4の出入口4a及びその近傍に挿入される本体6と、吸水性、保水性を有する不織布などの細長状の吸水部材8と、土止め部材10とで構成されている。
吸水具2はペットボトルの上半分から成る内側容器4の出入口4a及びその近傍に挿入される本体6と、吸水性、保水性を有する不織布などの細長状の吸水部材8と、土止め部材10とで構成されている。
本実施形態において、本体6はプラスチック材から成り、内側容器4の出入口4aに嵌合するのに適した形状の脚部6aと、内側容器4の出入口4aの近傍の内壁面を水平方向に仕切り、内側容器4の内部を隙間無く水平方向に塞ぐのに適した、水平方向に広がる板状の蓋部6bとから構成されている。脚部6aは互いに円周方向に所定間隔を有して隣接した複数本の細長片を備え、各細長片12の各下部は外側に僅かに傾斜し、各下端には、抜脱防止用の係止部12aが形成されている。前記各細長片12の上部は、脚部6aの上部に形成された環状体14に一体的に結合している。
該環状体14の平板部14aには、蓋部6bが留め具(図示省略)又は接着剤により固着されている。前記脚部6aの内側には、細長状の吸水部材8が2本に重ねた状態で配置され、先端部が、脚部6aの下方からその外方に延びている。吸水部材6aの上部は環状体14の平板部14aと蓋部6bに形成された穴を通じて蓋部6bの上面側に導かれ、ここで左右に分岐されて蓋部6bの上面に配置されている。土止め部材10は前記吸水部材8と同じ吸水材料から構成され、蓋部6bより大きな板状に形成されている。
土止め部材10は幅広の吸水面が土壌と接し、吸水部材8から伝った水を土壌に効率的に供給するとともに、外周部が内側容器4の内壁面の全周と密に接して土壌の下方の落下を阻止し、該土止め部材10と本体6の蓋部6bとは二重の土止め機構を構成する。
次に、上記吸水具2を用いて、使用済みペットボトルを植物栽培容器として再利用する手順について説明する。
まず使用済みのペットボトルを真ん中から横断方向にカッターを用いて切断し、ペットボトルを外側容器16,出入口4aの付いた上部ペットボトルを内側容器4とする。外側容器16には予め水18を入れておく。また、内側容器4内に吸水具2をその脚部6aから挿入し、吸水具2の脚部6aを内側容器4の出入口4aに挿入する。
まず使用済みのペットボトルを真ん中から横断方向にカッターを用いて切断し、ペットボトルを外側容器16,出入口4aの付いた上部ペットボトルを内側容器4とする。外側容器16には予め水18を入れておく。また、内側容器4内に吸水具2をその脚部6aから挿入し、吸水具2の脚部6aを内側容器4の出入口4aに挿入する。
吸水具2を内側容器4内で下向きに押し下げると、脚部6aは、内側容器4の出入口4aの近傍の円錐面に導かれて圧縮方向に変形しながら出入口4aに嵌挿する。脚部6aを出入口4aに挿入し脚部6aの下端が出入口4aから脱すると、自動的に係止部12aがその弾力性により、出入口4aの端部に引っ掛かり、脚部6aは、係止部12aを介して出入口4aの端部に係止される。このとき、吸水部材8は、出入口4aの外に突出する。
吸水具2の脚部6aが出入口4aに挿入された状態において、蓋部6bの外周部は、内側容器4の内壁面に嵌合する。この脚部6aと蓋部6bの、内側容器4に対する嵌合により、吸水具2は内側容器4の内部にしっかりと定位置に脱着可能に位置決めされる。またこのとき、土止め部材10は内側容器4の内壁面に密嵌し、蓋部6bと土止め部材10とによって土壌の出入口4aを伝った落下が確実に阻止される。
以上により、内側容器4に対する吸水具2の装着は完了する。内側容器4には、吸水具2を装着した後、土壌20が入れられ、これに植物22あるいは種が埋められる。以上の準備ができたところで、内側容器4を、出入口4aを下にして、外側容器16に嵌合すれば、使用済みペットボトルは植物栽培容器となる。
該状態において、吸水部材8は、外側容器16内の水18を吸い込み、毛細管現象で、水を上方に導き、土壌20に接する土止め部材10を通じて土壌20内に水が供給される。土止め部材10は、内側容器4内の土壌20が蓋部6bを境として、下方に落下するのを防止している。外側容器16内の水が無くなったときは、内側容器4を手で持ち上げて、外側容器16から外し、外側容器16の上部開放部から水を補給する。水の補給が完了したら再び内側容器4を外側容器16に挿入すれば良い。
次に本発明の第3の実施形態を図7を参照して説明する。
吸水具2のプラスチック材から成る本体6の脚部6aは、管状体により構成される。該管状体の外周面には、脚部6aを内側容器4の出入口4aの内壁面に密嵌させ、脚部6aを、該内壁面に脱着可能に固定するための、1つ又は複数個のボッチ(突起)24が固設されている。蓋部6bには、管状部26が一体的に形成され、該管状部26の外周に雄ねじが形成されている。
吸水具2のプラスチック材から成る本体6の脚部6aは、管状体により構成される。該管状体の外周面には、脚部6aを内側容器4の出入口4aの内壁面に密嵌させ、脚部6aを、該内壁面に脱着可能に固定するための、1つ又は複数個のボッチ(突起)24が固設されている。蓋部6bには、管状部26が一体的に形成され、該管状部26の外周に雄ねじが形成されている。
前記管状部26の雄ねじは、脚部6aの上部内周面に形成された雌ねじに螺合し、この螺合により、脚部6aと蓋部6bがT字状に結合している。蓋部6bには、留め具28が複数突設され、該留め具28によって、吸水部材8の上部の屈折部が蓋部6bに固定されている。蓋部6bには、吸水材から成る土止め部材10が前記吸水部材8の屈折部の上に重ねて配置され、該吸水部材8は、留め具28によって蓋部6bに固定されている。
上記した構成において、吸水具2の脚部6aを内側容器4の出入口4aに挿入すると、ボッチ24の存在により、脚部6aは、ボッチ24を介して、内側容器4の出入口4aの内周面に密嵌し、しっかりと出入口4aの内周面に脱着可能に固定される。他の構成や各部品の機能は、第1の実施形態と同じであり、その説明を省略する。
上記実施形態はいずれも吸水具2の本体6を硬いプラスチックで構成したものであるが、柔軟性のある発泡ポリウレタンや、柔軟性のない発泡スチロールなどの発泡材をキノコ型に成型加工して吸水具2の本体6を構成しても良い。図8は発泡ポリウレタン製の本体6を示し、図9は発泡スチロール製の本体6を示している。図8,9において、キノコ型本体6の下部の円柱状部は、内側容器4の出入口4aの内壁面に嵌合可能な脚部6aを構成し、上部の円錐状部は、内側容器4の出入口4aの近傍の円錐状部分に密嵌可能な蓋部6bを構成する。
図8の発泡ポリウレタンの本体2には、吸水部材8を保持するためのスリット部30が形成され、図9の発泡スチロールの本体2には、穴32が形成されている。このスリット部30と穴32に細長状の不織布などから成る吸水部材8が2層状態で配置されている。吸水部材8の一方側は、脚部6aから所定長さ突出し、他方側の左右に分岐された部分は留め具や接着剤により、蓋部6bの上面に固着されている。蓋部6bの上面には、前記吸水部材8の上から、板状の土止め部材10が留め具や接着剤により固着されている。前記脚部6aの太さは、出入口4aにガタのない状態で嵌合可能に構成されている。他の構成や各部品の機能は第3の実施形態と同じである。
図10は、吸水具の本体を構成する素材として市販の商品名「オアシス」や「ロックウール」などの吸水性と保水性を有する材料を用いた実施形態を示している。吸水性及び保水性を有する商品名「オアシス」や「ロックウール」などの素材を、内側容器4の出入口4a及びその近傍の内部形状に対応するキノコ型に成型加工し、脚部6aと蓋部6bを有する吸水具2の本体6を形成した場合には、脚部6bに、外側容器16の底面に延びる延長部34を設けることによって、本体6が吸水部材を兼ねることができる。
脚部6bの延長部34から吸い上げられた水は、蓋部6bの上面に達し、ここから、内側容器4内の土壌20に供給される。商品名「オアシス」や「ロックウール」などの柔軟性に欠け、破損し易い素材によりキノコ型の本体6を構成した場合には、本体6の周囲に、水の取り入れ、取り出し部分を残して、プラスチックシートカバーやコーティング等のシート状あるいは膜状のカバー(図示省略)を被覆するようにしても良い。図10に示す実施形態では、蓋部6bが内側容器4の円錐内壁面に密着することで土止め部材を兼ねている。また、脚部6bは、出入口4aにガタのない状態で嵌合可能な太さに構成されている。他の構成及び部品の機能は上記第3及び第4の実施形態と同じであり、その説明を省略する。
1 吸水具
2 吸水具
3 本体
3a 脚部
3b 蓋部
4 内側容器
4a 出入口
5 吸水部材
6 本体
6a 脚部
6b 蓋部
7 土止め部材
8 吸水部材
9 ヒンジ用接着テープ
10 土止め部材
11 開口部
12 細長片
13 ボッチ
14 環状体
15 穴
16 外側容器
17 突起
18 水
20 土壌
22 植物
24 ボッチ
26 管状部
28 留め具
30 スリット部
32 穴
34 延長部
36 穴
2 吸水具
3 本体
3a 脚部
3b 蓋部
4 内側容器
4a 出入口
5 吸水部材
6 本体
6a 脚部
6b 蓋部
7 土止め部材
8 吸水部材
9 ヒンジ用接着テープ
10 土止め部材
11 開口部
12 細長片
13 ボッチ
14 環状体
15 穴
16 外側容器
17 突起
18 水
20 土壌
22 植物
24 ボッチ
26 管状部
28 留め具
30 スリット部
32 穴
34 延長部
36 穴
Claims (14)
- 使用済みのペットボトルを半分に切断して下半分を外側容器とし、出入口のある上半分を内側容器とした植物栽培容器に用いられる吸水具であって、前記内側容器に脱着自在に挿入可能な本体と、該本体に保持され前記外側容器内の水を前記本体の上面側に導く吸水部材とを備え、前記本体を、前記内側容器の出入口にガタのない状態で挿入するのに適した形状の脚部と、該脚部の上部に結合し前記内側容器の出入口の近傍の内壁面に嵌合するのに適した形状の前記出入口の横断面積よりも広い遮蔽用の面積を有する蓋部とより構成し、前記蓋部の上に植物栽培用の土壌を載せるようにしたことを特徴とするペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 、前記本体の周囲と前記内側容器の内壁面との隙間から土壌が落ちるのを阻止するための吸水性を備えた素材から成る土止め部材を設け、該土止め部材の前記内側容器を遮蔽する方向の面積を前記蓋部の遮蔽用の面積より大きく設定し、該土止め部材を前記吸水部材に接触させて前記蓋部の上面に固着したことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記蓋部と土止め部材に多数の孔を形成し、該孔を通じて植物の根が前記外側の容器の底部に伸びるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部に、前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体と吸水部材と土止め部材とを別体に構成し、前記吸水部材を前記本体の蓋部の穴に挿入して該吸水部材を前記蓋部の上面と前記外側容器の底部にまたがって配置し、前記土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固設したことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記土止め部材を吸水材により構成し、該土止め部材を前記本体の上面で前記吸水部材の上部に接触させ、該土止め部材を前記本体の蓋部の上面に固着したことを特徴とする請求項2に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部を弾力性のあるばね部材で構成し、該脚部を前記内側容器の出入り口の内周面に圧接するようにしたことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部を弾力性のある細長片とし、該細長片の下端に前記内側容器の出入口の端部と係合する抜脱防止用の係止部を形成し、該係止部を前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたことを特徴とする請求項4に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部を前記蓋部に対して、略水平と垂直の間で屈折自在としたことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部を前記蓋部に対して、脱着自在としたことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体の脚部を管状に構成し、該脚部の内部に前記吸水部材を配置したことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記脚部にボッチを設け、該脚部を前記内側容器の出入口に挿入すると前記ボッチが前記出入口の内壁面に圧接するようにし、該ボッチを前記出入口と係合し前記本体の前記出入口に対する抜け脱を阻止する脱着可能な抜け止め手段としたことを特徴とする請求項4に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体を、発泡材でキノコ型に一体的に成型し、該本体に前記吸水部材を保持させ、該本体の上面に吸水材から成る土止め部材を前記吸水部材の上部と接触するように固着したことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
- 前記本体を、吸水性及び保水性を有する材料によりキノコ型に一体的に成型し、該本体の脚部に前記外側容器の底部に達する延長部を設け、該本体の脚部が前記吸水部材を兼用し、該本体の上部の横幅方向に広い部分を前記蓋部としたことを特徴とする請求項1に記載のペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008127822A JP2009165460A (ja) | 2007-12-20 | 2008-05-15 | ペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2008127822A JP2009165460A (ja) | 2007-12-20 | 2008-05-15 | ペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具 |
Publications (1)
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Family
ID=40967390
Family Applications (1)
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JP2008127822A Pending JP2009165460A (ja) | 2007-12-20 | 2008-05-15 | ペットボトルを再利用した植物栽培容器に用いられる吸水具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2009165460A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2014002248A1 (ja) * | 2012-06-29 | 2016-05-30 | 有限会社緑のマーケット | 水耕栽培用アタッチメント及び水耕栽培セット |
-
2008
- 2008-05-15 JP JP2008127822A patent/JP2009165460A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2014002248A1 (ja) * | 2012-06-29 | 2016-05-30 | 有限会社緑のマーケット | 水耕栽培用アタッチメント及び水耕栽培セット |
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