JP2009159465A - 多視点画像符号化方法、多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化プログラム - Google Patents

多視点画像符号化方法、多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】符号化側で視点依存情報の一部を省略して符号化することにより、視点依存情報の符号量を削減する。
【解決手段】符号化順序情報符号化部203は、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素を視点方向での符号化/復号順序で符号化する。参照視点数情報符号化部204は、視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素を符号化する。ただし、インデックスiが「1」以上のシンタックス要素を符号化する。参照視点情報符号化部205では視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素を符号化する。ただし、インデックスiが「0」または「1シンタックス要素を符号化することはなく、インデックスiが「2」以上の前記シンタックス要素を符号化する。
【選択図】図2

Description

本発明は多視点画像符号化方法、多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化プログラムに係り、特に異なる視点から撮影された多視点画像を符号化して多視点画像符号化データを生成する多視点画像符号化方法、多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化プログラムに関する。
<動画像符号化方式>
現在、時間軸上に連続する動画像をディジタル信号の情報として取り扱い、その際、効率の高い情報の放送、伝送又は蓄積等を目的とし、時間方向の冗長性を利用して動き補償予測を用い、空間方向の冗長性を利用して離散コサイン変換等の直交変換を用いて符号化圧縮するMPEG(Moving Picture Experts Group)などの符号化方式に準拠した装置、システムが、普及している。
1995年に制定されたMPEG−2ビデオ(ISO/IEC 13818−2)符号化方式は、汎用の動画像圧縮符号化方式として定義されており、プログレッシブ走査画像に加えてインターレース走査画像にも対応し、SDTV(標準解像度画像)のみならずHDTV(高精細画像)まで対応しており、光ディスクであるDVD(Digital Versatile Disk)や、D−VHS(登録商標)規格のディジタルVTRによる磁気テープなどの蓄積メディアや、ディジタル放送等のアプリケーションとして広く用いられている。
また、ネットワーク伝送や携帯端末等のアプリケーションにおいて、より高い符号化効率を目標とする、MPEG−4ビジュアル(ISO/IEC 14496−2)符号化方式の標準化が行われ、1998年に国際標準として制定された。
更に、国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)のジョイント技術委員会(ISO/IEC)と、国際電気通信連合電気通信標準化部門(ITU−T)が共同でJVT(Joint Video Team)を組織し、共同作業によって2003年に、MPEG−4 AVC/H.264と呼ばれる符号化方式(ISO/IECでは14496−10、ITU‐TではH.264の規格番号がつけられている。以下、これをAVC/H.264符号化方式と呼ぶ)が国際標準として制定された。このAVC/H.264符号化方式では、従来のMPEG−2ビデオやMPEG−4ビジュアル等の符号化方式に比べ、より高い符号化効率を実現している。
MPEG−2ビデオやMPEG−4ビジュアル等の符号化方式のPピクチャ(順方向予測符号化画像)では、表示順序で直前のIピクチャまたはPピクチャのみから動き補償予測を行っていた。これに対して、AVC/H.264符号化方式では、Pピクチャ及びBピクチャは複数のピクチャを参照ピクチャとして用いることができ、この中からブロック毎に最適なものを選択して動き補償を行うことができる。また、表示順序で先行するピクチャに加えて、既に符号化済みの表示順序で後続のピクチャも参照することができる。また、MPEG−2ビデオやMPEG−4ビジュアル等の符号化方式のBピクチャは、表示順序で前方1枚の参照ピクチャ、後方1枚の参照ピクチャ、もしくはその2枚の参照ピクチャを同時に参照し、2つのピクチャの平均値を予測ピクチャとし、対象ピクチャと予測ピクチャの差分データを符号化していた。
一方、AVC/H.264符号化方式では、Bピクチャは表示順序で前方1枚、後方1枚という制約にとらわれず、前方や後方に関係なく任意の参照ピクチャを予測のために参照可能となった。さらに、Bピクチャを参照ピクチャとして参照することも可能となっている。PピクチャやBピクチャの時間方向のインター予測(動き補償予測)において、複数の参照ピクチャの候補から実際にどの参照ピクチャを参照しているかを指定するために参照ピクチャリストが定義されている。参照ピクチャは参照ピクチャリストに登録され、その特定はインデックスにより指定する。このインデックスは参照インデックスと呼ばれる。また、参照ピクチャリストは参照ピクチャリスト0と参照ピクチャリスト1が定義されており、Pスライスは参照ピクチャリスト0に登録されている参照ピクチャのみを参照してインター予測を行うことが可能であり、Bスライスは参照ピクチャリスト0、参照ピクチャリスト1の両方のリストに登録されている参照ピクチャを参照してインター予測を行うことが可能である。参照ピクチャリスト0に登録されている参照ピクチャを参照する予測を、リスト0予測、参照ピクチャリスト1に登録されている参照ピクチャを参照する予測を、リスト1予測と呼んで区別している。
更に、MPEG−2ビデオではピクチャ、MPEG−4ではビデオ・オブジェクト・プレーン(VOP)を1つの単位として、ピクチャ(VOP)毎の符号化モードが決められていたが、AVC/H.264符号化方式では、スライスを符号化の単位としており、1つのピクチャ内にIスライス、Pスライス、Bスライス等異なるスライスを混在させる構成にすることも可能となっている。
更に、AVC/H.264符号化方式ではビデオの画素信号(符号化モード、動きベクトル、DCT係数等)の符号化/復号処理を行うVCL(Video Coding Layer;ビデオ符号化層)と、NAL(Network Abstraction Layer;ネットワーク抽象層)が定義されている。
AVC/H.264符号化方式で符号化された符号化ビット列はNALの一区切りであるNALユニットを単位として構成される。NALユニットはVCLで符号化されたデータ(符号化モード、動きベクトル、DCT係数等)を含むVCL NALユニットと、VCLで生成されたデータを含まないnon−VCL NALユニットがある。non−VCL NALユニットにはシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報が含まれているSPS(シーケンス・パラメータ・セット)や、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報が含まれているPPS(ピクチャ・パラメータ・セット)、VCLで符号化されたデータの復号に必須ではないSEI(補足付加情報)等がある。
それぞれのNALユニットのヘッダ部(先頭部)には常に「0」の値を持つフラグ(forbidden_zero_bit)、SPS、またはPPS、または参照ピクチャとなるスライスが含まれているかどうかを見分ける識別子(nal_ref_idc)、NALユニットの種類を見分ける識別子(nal_unit_type)が含まれる。nal_unit_typeは、VCL NALユニットの場合、「1」から”5”のいずれかの値を持つように規定されており、non−VCL NALユニットの場合、例えばSEIが”6”、SPSが”7”、PPSが”8”の値を持つように規定されている。復号側ではNALユニットの種類はNALユニットのヘッダ部に含まれるNALユニットの種類を見分ける識別子である「nal_unit_type」で識別することができる。
また、AVC/H.264符号化方式における符号化の基本の単位はピクチャを分割したスライスであり、VCL NALユニットはスライス単位となっている。そこで、いくつかのNALユニットを纏めたアクセス・ユニットと呼ばれる単位が定義されており、1アクセス・ユニットに1つの符号化されたピクチャが含まれている。
<多視点画像符号化方式>
一方、2眼式立体テレビジョンにおいては、2台のカメラにより異なる2方向から撮影された左眼用画像、右眼用画像を生成し、これを同一画面上に表示して立体画像を見せるようにしている。この場合、左眼用画像、及び右眼用画像はそれぞれ独立した画像として別個に伝送、あるいは記録されている。しかし、これでは単一の2次元画像の約2倍の情報量が必要となってしまう。
そこで、左右いずれか一方の画像を主画像とし、他方の画像(副画像)情報を一般的な圧縮符号化方法によって情報圧縮して情報量を抑える手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された立体テレビジョン画像伝送方式では、小領域毎に他方の画像での相関の高い相対位置を求め、その位置偏移量(視差ベクトル)と差信号(予測残差信号)とを伝送するようにしている。差信号も伝送、記録するのは、主画像と視差情報であるずれ量や位置偏移量を用いれば副画像に近い画像が復元できるが、物体の影になる部分など主画像がもたない副画像の情報は復元できないからである。
また、1996年に単視点画像の符号化国際標準であるMPEG−2ビデオ(ISO/IEC 13818−2)符号化方式に、マルチビュープロファイルと呼ばれるステレオ画像の符号化方式が追加された(ISO/IEC 13818−2/AMD3)。MPEG−2ビデオ・マルチビュープロファイルは左眼用画像を基本レイヤー、右眼用画像を拡張レイヤーで符号化する2レイヤーの符号化方式となっており、時間方向の冗長性を利用した動き補償予測や、空間方向の冗長性を利用した離散コサイン変換に加えて、視点間の冗長性を利用した視差補償予測を用いて符号化圧縮する。
また、3台以上のカメラで撮影された多視点画像に対して動き補償予測、視差補償予測を用いて情報量を抑える手法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載された画像高能率符号化方式は複数の視点の参照ピクチャとのパターンマッチングを行い、誤差が最小となる動き補償/視差補償予測画像を選択することにより、符号化効率を向上させている。
また、JVTではAVC/H.264符号化方式を多視点画像に拡張した多視点画像符号化(MVC:Multiview Video Coding(以下、MVC方式と呼ぶ))の標準化作業が進んでおり、現時点では規格の草案であるJD4.0(Joint Draft 4.0)を最新版として発行している(例えば、非特許文献1参照)。上記のMPEG−2ビデオ・マルチビュープロファイルと同様に、このMVC方式でも視点間の予測を取り入れることで、符号化効率を向上させている。
ここで、MVC方式で多視点画像の各視点の画像を符号化、及び符号化された符号化ビット列を復号する際の視点間、及び視点画像を構成する符号化対象画像間の参照依存関係について8視点の場合を例にとって説明する。
図10は、8視点からなる多視点画像を符号化する際の画像間の参照依存関係の一例を示す図であり、縦軸は視点での空間の次元の方向(本明細書では視点での空間の次元の方向を視点方向とする)を示しており、横軸は撮影(表示)順序での時間の次元の方向(本明細書では時間の次元の方向を時間方向とする)を示している。P(v,t)(視点v=0,1,2,・・・;時間t=0,1,2,・・・)は時間tにおける視点vの画像である。
また、矢印の終点で指し示す画像が符号化/復号する画像で、その符号化/復号する画像を符号化/復号する際に時間方向のインター予測(動き補償予測)や視点間予測(視差補償予測)で参照する参照ピクチャは矢印の始点で指し示す画像である。更に、符号化/復号する画像を符号化/復号する際に時間方向のインター予測で参照する参照ピクチャは横方向の矢印の始点で指し示す画像であり、視点間予測で参照する参照ピクチャは縦方向の矢印の始点で指し示す画像である。
ここで、時間方向のインター予測(動き補償予測)は他の時間の画像を参照する予測のことであり、視点間予測(視差補償予測)は他の視点の画像を参照する予測のことである。また、時間方向のインター予測の参照として用いることのできるのは時間方向での符号化/復号順で先行する画像のみとし、視点間予測の参照として用いることのできるのは視点方向での符号化/復号順序(視点空間の次元での符号化復号/順序)で先行する画像のみとする。
ここで、視点方向での視点の符号化/復号順序は視点0、視点2、視点1、視点4、視点3、視点6、視点5、視点7の順とした場合、視点0の画像P(0,t)は、すべて他の視点の画像を参照せず、時間方向のインター予測(動き補償予測)を用いて通常のAVC/H.264と同様に符号化/復号する。また、視点0以外の視点(視点1〜7)では他の視点の復号画像から予測する視点間予測(視差補償予測)を用いている。例えば、視点2の画像P(2,0)は他の視点である視点0の画像P(0,0)の復号画像を参照ピクチャとし、視点間予測を用いて、符号化/復号する。
また、視点1の画像P(1,0)は他の視点である視点0の画像P(0,0)と視点2の画像P(2,0)の各復号画像を参照ピクチャとし、視点間予測を用いて、符号化/復号する。同じ時間であるtが0の各視点の画像を前記視点方向での視点の符号化/復号順序でP(0,0),P(2,0),P(1,0),P(4,0),P(3,0),P(6,0),P(5,0),P(7,0)の順で符号化/復号した後、tが4の各視点の画像を同じく前記視点方向での視点の符号化/復号順序でP(0,4),P(2,4),P(1,4),P(4,4),P(3,4),P(6,4),P(5,4),P(7,4)の順で符号化する。その後、tが2の各視点の画像の符号化/復号に続く。
視点間の予測を取り入れるに際しては、AVC/H.264方式で既に定義されている参照ピクチャリストに、時間方向のインター予測(動き補償予測)に用いる参照ピクチャに加えて視点間予測に用いる参照ピクチャも登録できるように拡張することで対応している。
更に、MVC方式は、符号化される多視点画像の視点数や、視点間方向での符号化/復号順序、視点間予測によってもたらされる各視点間の参照依存関係をシーケンス全体として符号化する仕組みを持っており、シーケンス情報のパラメータセットであるSPS(シーケンス・パラメータ・セット)を拡張することにより符号化を行う。また、MVC方式のJD4.0で定義されているSPSのMVC拡張部分のシンタックス構造に対して符号量を削減するために改良を加えたものが提案されている(非特許文献2参照)。このSPSのMVC拡張部分のシンタックス構造を図22を用いて説明する。
図22において、「num_views_minus1」は符号化ビット列に符号化される視点の数を符号化するためのパラメータであり、視点数から「1」を引いた値である。続いて、「view_id[i]」が各視点毎に視点方向での符号化/復号順序で連続して繰り返し符号化される構造となっている。「view_id[i]」は視点方向での符号化/復号順序をインデックスiで示したときの視点の視点IDを示す。すなわち、「view_id[i]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示す。ここで、本明細書の説明においては、配列のインデックス(添え字)は0から始まるものとする。例えば、配列「view_id[i]」の先頭は「view_id[0]」、その次は「view_id[1]」となる。また、順序を表す際にも最初を0番目、その次を1番目とする。つまり、視点方向で最初に符号化/復号する視点は0番目、その次に符号化/復号する視点は1番目とする。
続くシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「anchor_ref_l0[i][j]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」は視点間の参照依存関係を示す視点依存情報である。
「num_anchor_refs_l0[i]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数である。「num_anchor_refs_l0[i]」は各視点毎に存在する。
ここで、アンカーピクチャは復号時に異なる表示時刻の画像を参照ピクチャとして参照せずに復号することのできる画像である。アンカーピクチャの復号時に参照ピクチャとして用いることができるのは同時刻の他の視点のアンカーピクチャだけである。従って、アンカーピクチャは時間方向のインター予測を用いることはできない。例えば、図10に示す参照依存関係で符号化する場合は、P(0,0)、P(1,0)、P(2,0)、P(0,4)、P(1,4)、P(2,4)などがアンカーピクチャである。
ここで、視点方向での符号化/復号順序が0番目の視点(最初に符号化/復号される視点)は常に視点間予測を用いずに、つまり他の視点を参照せずに符号化する。ここで、各視点において、視点間予測を用いずに、つまり他の視点を参照せずに符号化する際には参照できる視点の数を0で表す。従って、視点方向での符号化/復号順序が0番目の視点においては、視点間予測の参照として利用する視点の数は常に「0」となるので、「num_anchor_refs_l0[0]」が省略されている。従って、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点(次に符号化/復号される視点)、すなわち、インデックスiが「1」の「num_anchor_refs_l0[i]」から符号化される。
また、図22の「anchor_ref_l0[i][j]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDの値を示す。「anchor_ref_l0[i][j]」は各視点について「num_anchor_refs_l0[i]」と同じ数存在する。
「num_anchor_refs_l1[i]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数である。「num_anchor_refs_l1[i]」は各視点毎に存在する。ここで、前記と同様の理由により、視点方向での符号化/復号順序が0番目の視点においては、視点間予測で参照できる視点の数は常に0となるので、「num_anchor_refs_l1[0]」が省略されている。従って、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点(次に符号化/復号される視点)、すなわち、インデックスiが1の「num_anchor_refs_l1[i]」から符号化される。「anchor_ref_l1[i][j]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDの値を示す。「anchor_ref_l1[i][j]」は各視点について「num_anchor_refs_l1[i]」と同じ数存在する。
また、「num_non_anchor_refs_l0[i]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数である。「num_non_anchor_refs_l0[i]」は各視点毎に存在する。
ここで、ノンアンカーピクチャはアンカーピクチャを除く画像である。ノンアンカーピクチャの復号時に異なる表示時刻の画像を参照ピクチャとして参照することができる。つまり、時間方向のインター予測を用いることも可能である。例えば、図10では、P(0,1)、P(1,1)、P(2,1)、P(0,2)、P(1,2)、P(2,2)などがノンアンカーピクチャである。ここで、前記と同様の理由により、視点方向での符号化/復号順序が0番目の視点においては、視点間予測で参照できる視点の数は常に「0」となるので、num_non_anchor_refs_l0[0]が省略されている。従って、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点(次に符号化/復号される視点)、すなわちインデックスiが「1」の「num_non_anchor_refs_l0[i]」から符号化される。
また、図22の「non_anchor_ref_l0[i][j]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDの値を示す。「non_anchor_ref_l0[i][j]」は各視点について「num_non_anchor_refs_l0[i]」と同じ数存在する。
また、「num_non_anchor_refs_l1[i]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数である。「num_non_anchor_refs_l1[i]」は各視点毎に存在する。ここで、前記と同様の理由により、視点方向での符号化/復号順序が0番目の視点においては、視点間予測で参照できる視点の数は常に「0」となるので、「num_non_anchor_refs_l1[0]」が省略されている。従って、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点(次に符号化/復号される視点)、すなわち、インデックスiが「1」の「num_non_anchor_refs_l1[i]」から符号化される。
更に、「non_anchor_ref_l1[i][j]」は視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDの値を示す。「non_anchor_ref_l1[i][j]」は各視点について「num_non_anchor_refs_l1[i]」と同じ数存在する。また、各シンタックス要素は指数ゴロム符号化(expothetical Golomb coding)と呼ばれる手法で符号無しで符号化される。
ここで用いる指数ゴロム符号化はユニバーサル符号化の一種で、変換テーブルを用いずに可変長符号化する方式である。指数ゴロム符号はprefixと呼ばれる「0」が連続したビット列の後に1ビットの「1」が続き、suffixと呼ばれる「0」又は「1」が連続したprefixのビット数と同じビット数のビット列が続く。prefixのビット数をnとし、suffixの値をsとすると、符号無し指数ゴロム符号で符号化されたビット列の値νは次式で導き出される。
ν=2n−1+s (1)
符号なし指数ゴロム符号で符号化されるビット列とコード番号の関係を図23に示す。例えば、これから復号するビット列が“0001010”の場合、最初に「0」が3つ連続するので、prefixのビット数nは「3」となる。次に続く「1」を省き、prefixのビット数3ビットに相当するsuffixのビット列は“010”であるので、このsuffixの値sは10進数で「2」である。従って、(1)式により、このビット列のコード番号νは9(=23−1+2)となる。
また、MVC方式で定義されている図22に示すシンタックス構造に従って、8視点からなる多視点画像を図10に示す参照依存関係で符号化する際のSPSのMVC拡張部分の各シンタックス要素とその値の一例を図24に示す。ここで、視点方向での視点の符号化/復号順序は視点0、視点2、視点1、視点4、視点3、視点6、視点5、視点7の順とし、視点0の視点IDを「8」、視点1の視点IDを「9」、視点2の視点IDを「10」、視点3の視点IDを「11」、視点4の視点IDを「12」、視点5の視点IDを「13」、視点6の視点IDを「14」、視点7の視点IDを「15」とする。
まず、図10に示す多視点画像の視点数は8視点であるので、「num_views_minus1」は「7」が符号無し指数ゴロム符号で符号化される。その際のビット列は“0001000”となり、7ビットである。次に、「view_id[0]」の値は視点方向での視点の符号化/復号順序で0番目の視点(最初の視点)である視点0の視点IDである「8」が符号無し指数ゴロム符号で符号化され、その際のビット列は“0001001”となり、7ビットである。同様に、「view_id[1]」の値は視点方向での視点の符号化/復号順序で1番目の視点(0番目の次の視点)である視点2の視点IDである「10」が符号化されてビット列は“0001011”となり、「view_id[2]」の値は視点方向での視点の符号化/復号順序で2番目に符号化される視点1の視点IDである「9」が符号化されてビット列は“0001010”となる。以下の「view_id[3]」から「view_id[7]」も同様に符号化される。
続いて、視点依存情報のシンタックス要素が符号化される。ここで、視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点(最初の視点)である視点0は常に他の視点を参照しないので、「num_anchor_refs_l0[0]」、「num_anchor_refs_l1[0]」は符号化しない。視点方向での符号化/復号順序で視点0に続く視点2のアンカーピクチャの符号化の際には参照ピクチャリスト0の参照ピクチャとして視点0だけを参照し、参照ピクチャリスト1は用いずに符号化する。参照ピクチャリスト0では視点間予測で参照する視点の数が1つであるので、「num_anchor_refs_l0[1]」の値は「1」が符号化され、「anchor_ref_l0[1][0]」は参照する視点0の視点IDの値である「8」が符号無し指数ゴロム符号で符号化され、その際のビット列は“0001001”となり、7ビットである。
続いて、「num_anchor_refs_l1[1]」の値は「0」が符号化される。次に、符号化される視点1のアンカーピクチャの符号化の際には参照ピクチャリスト0の参照ピクチャとして視点0、参照ピクチャリスト1の参照ピクチャとして視点2を参照し、視点間予測で参照する視点の数がそれぞれ1つであるので、「num_anchor_refs_l0[2]」の値は「1」が符号化され、「anchor_ref_l0[2][0]」は参照する視点0の視点IDの値である「8」が符号化される。更に、「num_anchor_refs_l1[2]」の値は「1」が符号化され、「anchor_ref_l1[2][0]」は参照する視点2の視点IDの値である「10」が符号化される。続く以下の視点依存情報のシンタックス要素も同様に符号化される。
符号化側でシーケンス全体として前記パラメータ、すなわち、視点数、及び各視点の視点依存情報を符号化することにより、復号側ではシーケンス全体として、各視点の参照依存関係を判別することができる。各視点の参照依存情報は視点間予測ピクチャのための参照ピクチャリストの初期化等の復号処理に用いる。
特開昭61-144191号公報 特開平6−98312号公報 Joint Draft 4.0 on Multiview Video Coding, Joint Video Team of ISO/IEC MPEG & ITU-T VCEG,JVT-X209, July 2007 Comments on MVC high level syntax, J.H.Yang他, Joint Video Team of ISO/IEC MPEG & ITU-T VCEG,JVT-Y061, October 2007
MVC方式では、多くの視点数を有する多視点画像を符号化する場合は、時間方向の冗長性を利用した時間方向のインター予測(動き補償予測)や、空間方向の冗長性を利用した直交変換に加えて、視点間の冗長性を利用した視点間予測(視差補償予測)を用いて符号化圧縮することで、より符号化効率を向上させることができる。
MVC方式では、視点間予測のために、視点間の参照依存関係を示す視点依存情報をシーケンス全体として符号化する仕組みを持っており、シーケンス情報のパラメータセットであるSPS(シーケンス・パラメータ・セット)を拡張することにより符号化を行う。しかし、SPSはシーケンス全体に係る重要なパラメータであるので、機能を満たした上で、できる限り符号量を削減する必要がある。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、符号化側で視点依存情報の一部を省略して符号化することにより、視点依存情報の符号量を削減する多視点画像符号化方法及び多視点画像符号化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、設定された複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、前記一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又は前記一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である多視点画像信号を符号化した符号化データを生成する多視点画像符号化方法であって、
各視点の画像信号の符号化において各視点の複数の視点間での符号化/復号順序を特定する情報を符号化する第1のステップと、複数の視点間での符号化/復号順序で最初に符号化する視点を0番目の視点、次に符号化する視点を1番目の視点とした場合に、i番目(ただし、iは自然数)の視点において、各視点の画像信号の符号化の際に他の視点の復号画像信号を参照する視点間予測において参照できる0以上の視点の数の情報(ただし、0は視点間予測において参照できる視点がなく、この視点においては視点間予測を用いずに符号化することを示す。)を1番目以降の視点毎に符号化する第2のステップと、符号化/復号順序でj番目(ただし、jは2以上の自然数)に符号化する視点において、視点間予測で参照できる視点の数が1以上の際に、当該視点での視点間予測で参照する視点を特定する情報を、当該視点毎に符号化する第3のステップとを含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、第2の発明は、設定された複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又は一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である多視点画像信号を符号化した符号化データを生成する多視点画像符号化装置であって、
各視点の画像信号の符号化において各視点の複数の視点間での符号化/復号順序を特定する情報を符号化する第1の符号化手段と、複数の視点間での符号化/復号順序で最初に符号化する視点を0番目の視点、次に符号化する視点を1番目の視点とした場合に、i番目(ただし、iは自然数)の視点において、各視点の画像信号の符号化の際に他の視点の復号画像信号を参照する視点間予測において参照できる0以上の視点の数の情報(ただし、0は視点間予測において参照できる視点がなく、この視点においては視点間予測を用いずに符号化することを示す。)を1番目以降の視点毎に符号化する第2の符号化手段と、符号化/復号順序でj番目(ただし、jは2以上の自然数)に符号化する視点において、視点間予測で参照できる視点の数が1以上の際に、当該視点での視点間予測で参照する視点を特定する情報を、当該視点毎に符号化する第3の符号化手段とを有することを特徴とする。
更に、上記の目的を達成するため、第3の発明は、第1の発明の各ステップをコンピュータにより実行させる多視点画像符号化プログラムであることを特徴とする。
本発明によれば、多視点画像の符号化の際に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点の視点間予測の参照として用いられる視点を特定する情報を省略して符号化するようにしたため、SPS(シーケンス・パラメータ・セット)の符号化ビット列の発生符号量を削減することができ、これにより、伝送時の伝送量を削減したり、蓄積媒体等への記録の際にデータ量を削減できるのは勿論のこと、符号化/復号の処理量が削減でき、更には、エラー耐性を高めることができる。
以下、図面と共に本発明の実施の形態を説明する。
(多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化方法)
まず、本発明になる多視点画像符号化装置の一実施の形態について説明する。図1は、本発明になる多視点画像符号化装置の一実施の形態のブロック図を示す。同図に示すように、本実施の形態の多視点画像符号化装置は、符号化管理部101、シーケンス情報符号化部102、ピクチャ情報符号化部103、画像信号符号化部104、多重化105を備え、入力される多視点画像信号を符号化して符号化データ(符号化ビット列)を出力する。ここで、上記の多視点画像信号は、設定された2あるいは3以上の複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、その一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又はその一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である。
本実施の形態の多視点画像符号化装置の説明においては、AVC/H.264符号化方式を多視点画像に拡張したMVC方式による多視点画像符号化装置として説明する。
まず、図1の多視点画像符号化装置で符号化することにより生成される符号化ビット列のシンタックス構造について説明する。図11は本発明になるSPSにおけるMVC拡張部分のシンタックス構造を示す図である。
図11に示すシンタックス構造においては、図22に示した従来例と同様に、まず、符号化ビット列に符号化される視点の数から1を減じた値を示すシンタックス要素である「num_views_minus1」が符号無し整数指数ゴロム符号により符号化され、さらに、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素である「view_id[i]」が各視点毎に視点方向での符号化/復号順序で連続して繰り返し符号化される構造となっている。
続くシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「anchor_ref_l0[i][j]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」は視点間の参照依存関係を示す視点依存情報である。「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」は、インデックスiが「0」を除いた各視点毎に符号化/復号順序で符号化される構造になっている。
ここで、本発明の多視点画像符号化方法、装置、プログラム、及び後述する多視点画像復号方法、装置、プログラムにおいては、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点については、視点間予測の参照として0番目の視点の復号画像のみを用いることができるものと規定する。
更に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数、すなわち、「num_anchor_refs_l0[1]」が「1」のとき、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として用いられる視点の視点ID、すなわち「anchor_ref_l0[1][0]」の値は視点方向の符号化順序で0番目の視点の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値とするものと規定する。
同様に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数、すなわち、「num_anchor_refs_l1[1]」が「1」のとき、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として用いられる視点の視点ID、すなわち「anchor_ref_l1[1][0]」の値は視点方向の符号化順序で0番目の視点の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値とするものと規定する。
同様に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数、すなわち「num_non_anchor_refs_l0[1]」が「1」のとき、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として用いられる視点の視点ID、すなわち「non_anchor_ref_l0[1][0]」の値は視点方向の符号化順序で0番目の視点の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値とするものと規定する。
同様に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数、すなわち、「num_non_anchor_refs_l1[1]」が「1」のとき、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として用いられる視点の視点ID、すなわち「non_anchor_ref_l1[1][0]」の値は視点方向の符号化順序で0番目の視点の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値とするものと規定する。
符号化側/復号側双方でこのように規定することで、インデックスiが「1」のシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」、「anchor_ref_l1[1][0]」、「non_anchor_ref_l0[1][0]」、「non_anchor_ref_l1[1][0]」を符号化側で符号化しなくても、それらの値を復号側で導出することが可能となる。従って、本発明ではインデックスiが「1」のシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」、「anchor_ref_l1[1][0]」、「non_anchor_ref_l0[1][0]」、「non_anchor_ref_l1[1][0]」の符号化、復号を常に省略する。
また、本発明ではインデックスiが「1」より大きいシンタックス要素、すなわち視点方向での符号化/復号順序で2番目以降の視点についてのみ、それぞれの「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値に応じた数の「anchor_ref_l0[i][j]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」が符号化される構造となっている。
視点方向での符号化/復号順序で先行する視点のみを視点間予測の参照として用いることができるものとした場合、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点の画像を符号化する際に視点間予測の参照として用いることができるのは0番目の視点の復号画像だけである。更に、「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」は「0」か「1」の値をとることができ、2以上の値をとることはできない。従って、本発明の前記規定を適用した上で、インデックスiが「1」のシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」、「anchor_ref_l1[1][0]」、「non_anchor_ref_l0[1][0]」、「non_anchor_ref_l1[1][0]」の符号化、復号を常に省略しても、従来例と同様の予測構造を設定して符号化することが可能である。
更に、インデックスiが「1」のシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」、「anchor_ref_l1[1][0]」、「non_anchor_ref_l0[1][0]」、「non_anchor_ref_l1[1][0]」の符号化、復号を常に省略することで、SPS(シーケンス・パラメータ・セット)の符号化ビット列の発生符号量を削減することができるという効果がある。更に、符号化ビット列の発生符号量を削減することで、符号化/復号の処理量が削減できるという効果がある。
特に、SPSはシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報であるので、符号化ビット列中のシーケンスに属する他のデータを復号する際には不可欠であり、符号化ビット列に含まれる他のデータに比べて最も重要な情報である。符号化ビット列のシステム情報を入手するためにSPSのみを復号したり、ピクチャ情報やスライスのヘッダ情報を復号する際には、まず、SPSの情報を復号する必要があるので、本実施の形態による処理量の削減効果はより大きいものとなる。また、システムによっては、SPSは符号化モード、及び動き/視差ベクトル、符号化残差信号等が符号化されている符号化ビット列であるVCL NALユニットと分離して伝送されることもある。この場合、他のデータに比べてSPSの符号量や処理量の削減効果はより大きいものとなる。
また、SPSの符号化ビット列の発生符号量を削減することで、伝送時におけるSPSの符号化ビット列にエラーが生じるリスクが低下し、エラー耐性を高めることができる。SPSはシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報であり、SPSの符号化ビット列にエラーが生じると、シーケンス全体に影響を及ぼすので、本実施の形態のSPSのエラー耐性の向上による効果は非常に大きい。
図12は、本実施の形態の図11に示すシンタックス構造に従って、8視点の多視点画像を図10に示す参照依存関係で符号化する際のSPSのMVC拡張部分の各シンタックス要素とその値の一例を示す。ここで、図24に示した従来例と同様に視点方向での視点の符号化/復号順序は視点0、視点2、視点1、視点4、視点3、視点6、視点5、視点7の順とし、視点0の視点IDを「8」、視点1の視点IDを「9」、視点2の視点IDを「10」、視点3の視点IDを「11」、視点4の視点IDを「12」、視点5の視点IDを「13」、視点6の視点IDを「14」、視点7の視点IDを「15」とする。
この図12に示す本実施の形態のシンタックス構造と図24に示した従来のシンタックス構造と比較すると、従来例、本実施の形態共に、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[1]」の値が「1」となっている。
しかし、図24に示した従来のシンタックス構造において、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での0番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」は参照する視点0の視点IDの値である「8」が符号無し指数ゴロム符号で符号化され、その際のビット列は“0001001”となり、7ビットであるのに対し、図12に示す本実施の形態の例では「anchor_ref_l0[1][0]」の符号化が省略されている。この省略された「anchor_ref_l0[1][0]」の値は復号側では導出する。
従って、本実施の形態のシンタックス構造に従えば、符号化により生成されるSPSの符号化ビット列の符号量が従来例に対して削減でき、洗練されたものとなる。
次に、図1の実施の形態の多視点画像符号化装置の動作について説明する。図1において、まず、符号化管理部101は、外部から設定された符号化パラメータをもとに、必要に応じて新たにパラメータを計算し、シーケンス全体に関連するパラメータ情報(SPS)、ピクチャに関連するパラメータ情報(PPS)、ピクチャのスライスに関連するヘッダ情報(スライスヘッダ)等を含む符号化に関する管理を行う。さらに、符号化管理部101は、符号化対象画像の参照依存関係、符号化/復号順序を管理する。
参照依存関係については、視点単位で他の視点の復号画像を参照するか否かを管理するとともに、ピクチャまたはスライス単位で、符号化対象画像を符号化する際に他の視点の復号画像を参照画像として用いる視点間予測(視差補償予測)を行うか否か、符号化対象画像を符号化後に復号して得られる復号画像が他の視点の符号化対象画像を符号化する際に参照画像として用いられるか否か、複数ある参照画像の候補の中からどの参照画像を参照するかについて管理する。また、符号化/復号順序については、前記参照依存関係において、復号側で、復号する符号化ビット列の画像が参照する参照画像が復号された後に復号を開始できるように符号化/復号順序を管理する。
次に、シーケンス情報符号化部102は、符号化管理部101で管理されるシーケンス全体に関連するパラメータ情報(SPS)を符号化する。ここでは、図11に示すシンタックス構造に従ってSPSのMVC拡張部分も符号化する。
図2はシーケンス情報符号化部102の一実施の形態のブロック図を示す。図2に示すように、シーケンス情報符号化部102は、MVC拡張部分以外のシーケンス情報符号化部201、視点数情報符号化部202、符号化順序情報符号化部203、参照視点数情報符号化部204、及び参照視点情報符号化部205から構成される。また、参照視点数情報符号化部204、及び参照視点情報符号化部205は、視点依存情報符号化部206を構成している。更に、視点数情報符号化部202、及び符号化順序情報符号化部203は、視点依存情報符号化部206と共に、SPS MVC拡張部分符号化部207を構成している。
MVC拡張部分以外のシーケンス情報符号化部201は、MVC拡張部分以外のシーケンス情報、すなわちAVC/H.264方式でのSPS(シーケンス・パラメータ・セット)を符号化する。一方、視点数情報符号化部202、符号化順序情報符号化部203、参照視点数情報符号化部204、及び参照視点情報符号化部205で構成されるSPS MVC拡張部分符号化部207は、図11に示すシンタックス構造に従ってシーケンス全体に関連する情報(SPS)のMVC拡張部分を符号化する。
まず、視点数情報符号化部202は、符号化ビット列に符号化される視点の数から「1」を減じた値を示すシンタックス要素「num_views_minus1」を符号化する。次に、符号化順序情報符号化部203は、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素「view_id[i]」を視点方向での符号化/復号順序で符号化する。
次に、視点依存情報符号化部206を構成する参照視点数情報符号化部204、参照視点情報符号化部205により、視点依存情報を符号化する。ここで符号化する視点依存情報は前述のシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「anchor_ref_l0[i][j]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」である。
参照視点数情報符号化部204は、視点依存情報のうち、それぞれの視点のアンカーピクチャ用、及びノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0、及び参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」を符号化する。ただし、前述のとおり、本実施の形態においては、参照視点数情報符号化部204ではインデックスiが「0」の前記シンタックス要素を符号化することはなく、インデックスiが「1」以上の前記シンタックス要素を符号化する。
参照視点情報符号化部205ではそれぞれの視点のアンカーピクチャ用、及びノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0、及び参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[i][j]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」を符号化する。ただし、前述のとおり、本実施の形態においては参照視点情報符号化部205ではインデックスiが「0」または「1」の前記シンタックス要素を符号化することはなく、インデックスiが「2」以上の前記シンタックス要素を符号化する。
再び図1に戻って説明する。ピクチャ情報符号化部103は、符号化管理部101で管理されるピクチャに関連する情報(PPS)を符号化する。また、画像信号符号化部104は、符号化管理部101で管理されるスライスに関連する情報(スライスヘッダ)及び供給される符号化対象の画像信号をスライス単位で符号化する。画像信号を符号化する際には視点間予測を用いることもあるが、その際には前記視点依存情報に基づいて視点間予測の参照画像を選択する。
多重化部105は、シーケンス情報符号化部102で符号化して得られたシーケンス情報の符号化ビット列と、ピクチャ情報符号化部103で符号化して得られたピクチャ情報の符号化ビット列と、画像信号符号化部104で符号化して得られたスライス情報及び画像信号の符号化ビット列とをそれぞれNALユニット単位で扱うためのヘッダ情報を付加して、多重化し、多視点画像の符号化ビット列とする。
次に、図1に示した本実施の形態の多視点画像符号化装置による多視点画像符号化処理手順について、図3〜図9のフローチャートを参照して説明する。各ステップの処理動作については図1、及び図2のブロック図を用いて説明したものと同じであるので、ここでは図1、及び図2と対応付けることで、処理手順のみを説明する。
まず、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報を符号化し、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報の符号化ビット列を生成する(図3のステップS101)。このステップS101の処理は、図1の多視点画像符号化装置ではシーケンス情報符号化部102での符号化動作に相当する。
この、ステップS101のシーケンス情報の符号化処理手順の一例について図4のフローチャートと共に更に詳細に説明する。まず、MVC拡張部分以外のシーケンス情報を符号化する(ステップS111)。このステップS111の処理は、図2のMVC拡張部分以外のシーケンス情報符号化部201での符号化動作に相当する。
続いて、図11に示すシンタックス構造に従ってシーケンス全体に関連する情報(SPS)のMVC拡張部分を符号化する(ステップS112からS114)。まず、符号化ビット列に符号化される視点の数の情報を符号化する(ステップS112)。このステップS112の処理は、図2の視点数情報符号化部202での符号化動作に相当する。続いて、視点方向での符号化/復号順序で各視点の視点IDの情報を符号化する(ステップS113)。このステップS113の処理は、図2の符号化順序情報符号化部203での符号化動作に相当する。
このステップS113の視点方向での符号化/復号順序での視点IDの符号化処理手順の一例について図5のフローチャートと共に更に詳細に説明する。まず、視点方向での符号化/復号順序を示すインデックスiを「0」とする(ステップS121)。続いて、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS122)。インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、ステップS113の符号化処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS123に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS122からステップS124までの処理を繰り返す。ステップS123では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素「view_id[i]」を符号化する。続いて、ステップS124では、インデックスiに「1」を加えて再びステップS122に進む。
再び、図4のフローチャートに戻って説明する。上記のステップS113の処理に続いて、ステップS114では、視点依存情報を符号化する。このステップS114の処理は、図2の参照視点数情報符号化部204と参照視点情報符号化部205で構成される視点依存情報符号化部206での符号化動作に相当する。
このステップS114の視点依存情報の符号化処理手順の一例について図6のフローチャートと共に更に詳細に説明する。ステップS114の視点依存情報の符号化処理では、アンカーピクチャの視点依存情報を符号化した後(ステップS131)、ノンアンカーピクチャの視点依存情報を符号化する(ステップS132)。このステップS132の処理が完了したら図6の視点依存情報の符号化処理は終了である。
このステップS131のアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理手順の一例について図7のフローチャートと共に更に詳細に説明する。図7のアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理では、インデックスiが「0」、すなわち視点方向での符号化/復号順序で0番目に符号化/復号される視点(最初に符号化/復号される視点)は常に視点間予測を用いずに、つまり他の視点を参照せずに符号化するので、視点間予測の参照として利用する視点の数は常に「0」となり、「num_anchor_refs_l0[0]」、及び「num_anchor_refs_l0[1]」を符号化せず、値を常に「0」とする。そこで、視点方向での符号化/復号順序を示すインデックスiを「1」とする(ステップS141)。
続いて、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS142)。インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、アンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS143に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS142からステップS155までの処理を繰り返す。
ステップS143では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」を符号化する。
続いて、ステップS144では、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する。インデックスiが「1」より大きいときはステップS145に進み、インデックスjの値を「0」とする。続いて、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」より小さいかどうかを判断し(ステップS146)、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」の値より小さい場合、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」の値以上になるまで、ステップS146からステップS148までの処理を繰り返す。
ステップS147では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[i][j]」を符号化してステップS148に進む。ステップS148ではインデックスjに「1」を加えて再びステップS146に進む。
一方、ステップS144でインデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」であると判定したとき、又はステップS146でインデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」の値以上であると判定した場合、ステップS149に進む。ステップS149では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l1[i]」を符号化する。
続いて、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する(ステップS150)。インデックスiが「1」より大きいときはステップS151に進み、インデックスjの値を「0」とする。続いて、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」より小さいかどうかを判断し(ステップS152)、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」の値より小さい場合、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」の値以上になるまで、ステップS152からステップS154までの処理を繰り返す。
インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」の値より小さい場合、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l1[i][j]」を符号化する(ステップS153)。続いて、インデックスjに「1」を加えて(ステップS154)、再びステップS152に進む。
一方、ステップS150でインデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」であると判定したとき、又はステップS152でインデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」以上であると判定したときは、ステップS155に進む。ステップS155ではインデックスiに「1」を加えて再びステップS142に進む。
次に、図6のステップS132のノンアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理手順の一例について図8のフローチャートと共に更に詳細に説明する。図8のノンアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理では、前述の理由により、「num_non_anchor_refs_l0[0]」、及び「num_non_anchor_refs_l0[1]」を符号化せず、値を常に「0」とする。そこで、インデックスiを「1」とした後(ステップS161)、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS162)。
インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、ノンアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS163に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS162からステップS175までの処理を繰り返す。
ステップS163では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_non_anchor_refs_l0[i]」を符号化する。
続いて、ステップS164では、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する。インデックスiが「1」より大きいときはステップS165に進み、インデックスjの値を「0」とする。続いて、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」より小さいかどうかを判断し(ステップS166)、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」の値より小さい場合、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」の値以上になるまで、ステップS166からステップS168までの処理を繰り返す。
ステップS167では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「non_anchor_ref_l0[i][j]」を符号化してステップS168に進む。ステップS168ではインデックスjに「1」を加えて再びステップS166に進む。
一方、ステップS164でインデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」であると判定したとき、又はステップS166でインデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」の値以上であると判定した場合、ステップS169に進む。ステップS169では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_non_anchor_refs_l1[i]」を符号化する。
続いて、ステップS172では、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する。インデックスiが「1」より大きいときはステップS171に進み、インデックスjの値を「0」とする。続いて、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」より小さいかどうかを判断し(ステップS172)、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値より小さい場合、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値以上になるまで、ステップS172からステップS174までの処理を繰り返す。
ステップS173では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「non_anchor_ref_l1[i][j]」を符号化してステップS174に進む。ステップS174ではインデックスjに「1」を加えて再びステップS172に進む。
一方、ステップS170でインデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」であると判定したとき、又はステップS172でインデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値以上であると判定したときは、ステップS175に進む。ステップS175ではインデックスiに「1」を加えて再びステップS162に進む。
以上の図7、及び図8の処理手順の説明において、図7のステップS143、S149、図8のステップS163、S169の処理は、図2の参照視点数情報符号化部204の符号化動作に相当し、図7のステップS147、S153、図8のステップS167、S173の処理は図2の参照視点情報符号化部205の符号化動作に相当する。
再び、図4のフローチャートに戻って説明する。ステップS114の処理が完了したら図4のシーケンス情報の符号化処理は終了である。
再び、図3のフローチャートに戻って説明する。上記の図4乃至図8のフローチャートと共に説明したステップS101の処理が完了すると、ステップS102に進む。ステップS102では、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報の符号化ビット列を多重化し、多重化された符号化ビット列を得る。このステップS102の処理は、図1の多視点画像符号化装置では多重化部105での多重化動作に相当する。
次のステップS103では、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報等を符号化し、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報の符号化ビット列を生成する。このステップS103の処理は、図1の多視点画像符号化装置ではピクチャ情報符号化部103での符号化動作に相当する。
続いて、ステップS104では、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報の符号化ビット列を多重化し、多重化された符号化ビット列を得る。このステップS104の処理は、図1の多視点画像符号化装置では多重化部105での多重化動作に相当する。
続いて、ステップS105では、スライス情報及び画像信号を符号化する。このステップS105の処理は、図1の多視点画像符号化装置では画像信号符号化部104での処理動作に相当する。
続いて、ステップS106では、ステップS102、ステップS104で多重化されたビット列に続いて、復号画像出力順番号o、符号化モード、及び、動きベクトルまたは視差ベクトル、符号化残差信号等の符号化ビット列を必要に応じて一つの符号化ビット列、または複数の符号化ビット列に適宜多重化する。このステップS106の処理は、図1の多視点画像符号化装置では多重化部105での多重化動作に相当する。
ステップS106での多重化動作終了後に、符号化の対象となる多視点画像の全ての画像について符号化処理が完了したか否かを判断する(ステップS107)。完了している場合、本多視点画像符号化処理手順が終了となる。完了していない場合、ステップS105に進み、符号化の対象となる多視点画像の全ての画像について符号化処理が完了するまでステップS105からステップS106までの処理を繰り返す。
次に、ネットワークを介して伝送する場合の多重化部105での多重化及び送信処理手順について、図9のフローチャートを用いて説明する。図9において、多重化部105は、シーケンス情報の符号化ビット列と、ピクチャ情報の符号化ビット列と、スライス情報及び画像信号の符号化ビット列とをそれぞれ多重化したデータを、必要に応じてMPEG−2システム方式、MP4ファイルフォーマット、RTP等の規格に基づいてパケット化する(ステップS181)。
続いて、多重化部105は、必要に応じてMPEG−2システム方式、MP4ファイルフォーマット、RTP等の規格に基づいてパケット・ヘッダを上記のパケットに付加した後(ステップS182)、ネットワークを介して送信する(ステップS183)。
(多視点画像復号装置及び多視点画像復号方法)
次に、本発明になる多視点画像符号化方法、多視点画像符号化装置及び多視点画像符号化プログラムにより生成された符号化データを復号する多視点画像復号方法及び多視点復号装置について図面を参照して説明する。
図13は、多視点画像復号装置の一例のブロック図を示す。図13に示すように、この多視点画像復号装置は、分離部301、復号管理部302、シーケンス情報復号部303、ピクチャ情報復号部304、画像信号復号部305を備え、多視点画像信号を符号化した符号化ビット列が入力され、これを復号して多視点画像信号を出力する。
次に、図13に示す多視点画像復号装置の動作について、AVC/H.264符号化方式と関連付けて説明する。まず、分離部301は、図1に示した多視点画像符号化装置により符号化され、ネットワークを介して送信された符号化ビット列を受信する。なお、本方式での符号化ビット列の供給形態はネットワーク伝送での受信のみならず、DVD等の蓄積メディアに記録された符号化ビット列を読み込んだり、BS/地上波等の放送で放映された符号化ビット列を受信することもできる。
また、分離部301は、供給される符号化ビット列からパケット・ヘッダを除去し、NALユニット単位に分離する。更に、分離部301は、分離したNALユニットのヘッダ部に含まれるNALユニットの種類を見分ける識別子(nal_unit_type)を評価し、当該NALユニットがシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報が符号化されている符号化ビット列の場合は、シーケンス情報復号部303に供給し、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報等が符号化されている符号化ビット列の場合は、ピクチャ情報復号部304に供給し、当該NALユニットがVCL NALユニット、すなわち符号化モード、及び動き/視差ベクトル、符号化残差信号等が符号化されている符号化ビット列の場合は、画像信号復号部305に供給する。
シーケンス情報復号部303は、分離部301で分離されたシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報(SPS)が符号化された符号化ビット列を復号する。ここでは、図11に示すシンタックス構造に従ってSPSのMVC拡張部分も復号する。
図14は、シーケンス情報復号部303の一例の構成を示すブロック図である。図14に示すように、シーケンス情報復号部303は、MVC拡張部分以外のシーケンス情報復号部401、視点数情報復号部402、復号順序情報復号部403、参照視点数情報復号部404、参照視点情報生成部405、参照視点情報復号部406、スイッチ407から構成される。スイッチ407は、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報(SPS)、及び、図11に示すSPSのMVC拡張のシンタックス構造、及び各復号部401〜404、406の復号結果に応じて切り替わり、符号化ビット列を各復号部401〜404、406に順次供給する。
また、参照視点数情報復号部404、参照視点情報生成部405、及び参照視点情報復号部406は、視点依存情報復号部408を構成している。更に、視点数情報復号部402、及び復号順序情報復号部403は、視点依存情報復号部408と共に、SPS MVC拡張部分復号部409を構成している。
図14のMVC拡張部分以外のシーケンス情報復号部401は、符号化ビット列からMVC拡張部分以外のシーケンス情報、すなわちAVC/H.264方式でのSPS(シーケンス・パラメータ・セット)を復号する。また、視点数情報復号部402、復号順序情報復号部403、参照視点数情報復号部404、参照視点情報生成部405、参照視点情報復号部406から構成されるSPS MVC拡張部分復号部409は、符号化ビット列から図11に示すシンタックス構造に従ってシーケンス全体に関連する情報(SPS)のMVC拡張部分を復号する。
このSPS MVC拡張部分復号部409では、まず、視点数情報復号部402が符号化ビット列から、符号化ビット列に符号化される視点の数から「1」を減じた値を示すシンタックス要素「num_views_minus1」を復号する。次に、復号順序情報復号部403が符号化ビット列から、各視点毎に視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素「view_id[i]」を順次復号する。供給される符号化ビット列には視点方向での符号化/復号順序で視点IDを示す「view_id_[i]」が符号化されているので、どのような符号化/復号順序で各視点が符号化されているのかを知ることができる。
次に、参照視点数情報復号部404、参照視点情報生成部405、参照視点情報復号部406から構成される視点依存情報復号部408が、符号化ビット列から視点依存情報を復号する。ここで復号する視点依存情報は前述のシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「anchor_ref_l0[i][j]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」である。
参照視点数情報復号部404は、視点依存情報のうち、それぞれの視点のアンカーピクチャ用、及びノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0及び参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」を復号する。ただし、前述のとおり、本発明においては、供給される符号化ビット列にインデックスiが「0」の前記シンタックス要素が符号化されることはないので、参照視点数情報復号部404ではインデックスiが「0」の前記シンタックス要素を復号することはなく、インデックスiが「1」以上の前記シンタックス要素を復号する。
参照視点情報復号部406は、それぞれ「num_anchor_refs_l0[i]」、「num_anchor_refs_l1[i]」、「num_non_anchor_refs_l0[i]」、「num_non_anchor_refs_l1[i]」に応じた数のそれぞれの視点のアンカーピクチャ用、及びノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0、及び参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[i][j]」、「anchor_ref_l1[i][j]」、「non_anchor_ref_l0[i][j]」、「non_anchor_ref_l1[i][j]」を復号する。ただし、前述のとおり、本発明においては供給される符号化ビット列にiが「0」または「1」の前記シンタックス要素が符号化されることはないので、参照視点情報復号部406ではiが「0」または「1」の前記シンタックス要素を復号することはなく、iが「2」以上の前記シンタックス要素を復号する。
参照視点情報生成部405では、前述の理由により、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照の視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[1]」の値が「1」の場合は、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での0番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[1][0]」の値を視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点の視点IDである「view_id[0]」とする。
同様に、「num_anchor_refs_l1[1]」の値が「1」の場合は、「anchor_ref_l1[1][0]」の値を「view_id[0]」とし、「num_non_anchor_refs_l0[1]」の値が「1」の場合は「non_anchor_ref_l0[1][0]」の値を「view_id[0]」とし、「num_non_anchor_refs_l1[1]」の値が「1」の場合は「non_anchor_ref_l1[1][0]」の値を「view_id[0]」とする。
再び、図13に戻って説明する。シーケンス情報復号部303で復号されたシーケンス全体の管理情報は、復号管理部302に供給され、復号の管理に用いられる。ピクチャ情報復号部304は、分離部301で分離されたピクチャの符号化に係るパラメータ情報(PPS)が符号化された符号化ビット列を復号し、復号したパラメータ情報(PPS)をピクチャ管理情報として復号管理部302に供給し、復号の管理に用いる。
画像信号復号部305は、復号管理部302から供給される視点数情報、復号順序情報、視点依存情報などを含む復号されたシーケンス全体の管理情報やピクチャ管理情報に基づいて、分離部301から供給される復号対象の符号化ビット列(符号化データ)を復号して画像信号を得る。画像信号を復号する際には視点間予測を用いて復号することもあるが、その際には前記視点依存情報も用いて視点間予測の参照画像を決定する。
次に、図13に示した多視点画像復号装置による多視点画像復号処理手順について、図15〜図21のフローチャートを参照して説明する。各ステップの処理動作については図13及び図14のブロック図を用いて説明したものと同じであるので、ここでは図13及び図14と対応付けることで、処理手順のみを説明する。
まず、図15のステップS201では符号化された符号化ビット列をNALユニット単位に分離する。このステップS201において、ネットワークを介して符号化ビット列を伝送する場合の受信及び分離処理手順について、図21のフローチャートを用いて詳細に説明する。ステップS201の分離処理において、まず、ネットワークを介して符号化ビット列を受信し(ステップS281)、続いて、その受信した符号化ビット列に用いられたMPEG−2システム方式、MP4ファイルフォーマット、RTP等の規格に基づいて付加されたパケット・ヘッダを復号して除去する(ステップS282)。そして、NALユニット単位で符号化ビット列を分離する(ステップS283)。
再び、図15に戻って説明する。図15のステップS201で分離されたNALユニットのヘッダ部に含まれるNALユニットの種類を見分ける識別子(nal_unit_type)を評価し、当該NALユニットがシーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報(SPS)、すなわちシーケンス情報であるか否か判定し(ステップS202)、シーケンス情報の場合、ステップS205に進み、シーケンス情報ではなくピクチャ情報(PPS)と判定された場合(ステップS203)、ステップS206に進む。
また、当該NALユニットがシーケンス情報でも、ピクチャ情報でもない場合は、ステップS204に進む。ステップS204では当該NALユニットがVCL NALユニットであるか、すなわち符号化モード、動きベクトルまたは視差ベクトル、符号化残差信号等が符号化されている符号化ビット列であるかを判定し、VCL NALユニットである場合、ステップS207に進む。これらのステップS201、S202、S203、S204の処理は、図13の多視点画像復号装置では分離部301での処理動作に相当する。
次に、ステップS205では、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報が符号化された符号化ビット列を復号し、シーケンス全体の符号化に係るパラメータ情報を得る。このステップS205の処理は、図13の多視点画像符号化装置ではシーケンス情報復号部303での復号動作に相当する。
この、ステップS205のシーケンス情報の復号処理手順の一例について図16のフローチャートと共に更に詳細に説明する。シーケンス情報の復号処理では、まず、MVC拡張部分以外のシーケンス情報を復号する(ステップS211)。このステップS211の処理は、図14のMVC拡張部分以外のシーケンス情報復号部401での復号動作に相当する。
ステップS211に続いて、図11に示すシンタックス構造に従ってシーケンス全体に関連する情報(SPS)のMVC拡張部分を復号する(ステップS212からS214)。まず、符号化ビット列に符号化される視点の数の情報を復号する(ステップS212)。このステップS212の処理は、図14の視点数情報復号部402での復号動作に相当する。ステップS212に続いて、視点方向での復号順序で符号化された各視点の視点IDの情報を復号する(ステップS213)。このステップS213の復号処理は、図14の復号順序情報復号部403での復号動作に相当する。
このステップS213の視点方向での復号順序で符号化された各視点の視点IDの復号処理手順の一例について、図17のフローチャートと共に更に詳細に説明する。ステップS213の復号処理では、まず、視点方向での符号化/復号順序を示すインデックスiを「0」とし(ステップS221)、続いて、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS222)。インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、ステップS213の復号処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS223に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS222からステップS224までの処理を繰り返す。
ステップS223では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点の視点IDを示すシンタックス要素「view_id[i]」を復号する。続いて、ステップS224では、インデックスiに「1」を加えて、再びステップS222に進む。
再び、図16のフローチャートに戻って説明する。図17と共に説明した上記のステップS213の視点IDの情報の復号処理に続いて、視点依存情報を復号する(ステップS214)。このステップS214の処理は、図14の参照視点数情報復号部404、参照視点情報生成部405、参照視点情報復号部406で構成される視点依存情報復号部での復号動作に相当する。
このステップS214の視点依存情報の復号処理手順の一例について図18のフローチャートと共に説明する。このステップS214では、まず、アンカーピクチャの視点依存情報を復号し(ステップS231)、続いてノンアンカーピクチャの視点依存情報を復号する(ステップS232)ことで復号処理を終了する。
次に、図18のステップS231のアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理手順の一例について図19のフローチャートと共に更に詳細に説明する。
図19のアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理手順では、符号化ビット列に視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0及び参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[0]」と「num_anchor_refs_l1[0]」が符号化されておらず、それらの値を常に「0」とする(ステップS241)。そこで、視点方向での符号化/復号順序を示すインデックスiを「1」とする(ステップS242)。
続いて、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS243)。インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、アンカーピクチャの視点依存情報の復号処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS244に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS243からステップS260までの処理を繰り返す。
ステップS244では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l0[i]」を復号する。続いて、ステップS245では、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する。インデックスiが「1」より大きいときはステップS248に進み、インデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」のときは、ステップS246に進む。ステップS246では、「num_anchor_refs_l0[1]」の値が「1」かどうかを判断する。
ここで、「num_anchor_refs_l0[1]」は前述の通り、「0」または「1」の値を持つ。「num_anchor_refs_l0[1]」の値が「0」の場合、ステップS252に進み、値が「1」の場合、ステップS247に進む。前述の通り、インデックスiが「1」では符号化ビット列には視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素が符号化されていない。そこで、ステップS247では図17のステップS223で復号した視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点(最初に符号化/復号する視点)の視点ID、即ち「view_id[0]」の値を「anchor_ref_l0[1][0]」の値とし、ステップS252に進む。
一方、ステップS245でインデックスiが「1」より大きいと判断したときは、インデックスjを「0」とした後(ステップS248)、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」より小さいかどうかを判断する(ステップS249)。インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」以上の場合、ステップS252に進む。一方、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」より小さい場合、ステップS250に進み、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l0[i]」以上になるまで、ステップS249からステップS251までの処理を繰り返す。
ステップS250では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l0[i][j]」を復号してステップS251に進む。続いて、ステップS251では、インデックスjの値に「1」を加えて再びステップS249に進む。
ステップS252では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_anchor_refs_l1[i]」を復号する。続いて、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する(ステップS253)。インデックスiが「1」より大きいときはステップS256に進み、インデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」のときは、ステップS254に進む。
ステップS254では、「num_anchor_refs_l1[1]」の値が「1」かどうかを判断する。ここで、「num_anchor_refs_l1[1]」は前述の通り、「0」または「1」の値を持つ。「num_anchor_refs_l1[1]」の値が「0」の場合、ステップS260に進み、値が「1」の場合、ステップS255に進む。前述の通り、インデックスiが「1」では符号化ビット列には視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素が符号化されていない。ステップS255では図17のステップS223で復号した視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点(最初に符号化/復号する視点)の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値を「anchor_ref_l1[1][0]」の値とし、ステップS260に進む。
一方、ステップS253でインデックスiの値が「1」より大きいと判定したときは、インデックスjを「0」とした後(ステップS256)、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」より小さいかどうかを判断する(ステップS257)。インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」以上の場合、ステップS260に進む。一方、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」より小さい場合、ステップS258に進み、インデックスjの値が「num_anchor_refs_l1[i]」以上になるまで、ステップS257からステップS259までの処理を繰り返す。
ステップS258では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「anchor_ref_l1[i][j]」を復号してステップS259に進む。ステップS259では、インデックスjの値に「1」を加えて再びステップS257に進む。ステップS260では、インデックスiの値に「1」を加えて再びステップS243に進む。
次に、図18のステップS232のノンアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理手順の一例について図20のフローチャートと共に更に詳細に説明する。
図20のノンアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理では、符号化ビット列に視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0及び参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_non_anchor_refs_l0[0]」と「num_non_anchor_refs_l1[0]」が符号化されておらず、それらの値を常に「0」とする(ステップS261)。そこで、インデックスiを「1」とする(ステップS262)。
続いて、インデックスiの値が(視点数−1)以下かどうかを判断する(ステップS263)。インデックスiの値が(視点数−1)以下でない場合、ノンアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理を終了する。インデックスiの値が(視点数−1)以下の場合、ステップS264に進み、インデックスiの値が(視点数−1)以下でなくなるまで、ステップS263からステップS280までの処理を繰り返す。
ステップS264では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_non_anchor_refs_l0[i]」を復号する。続いて、ステップS265では、インデックスiが「1」より大きいかどうかを判断する。インデックスiが「1」より大きいときはステップS268に進み、インデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」のときは、ステップS266に進む。
ステップS266では、「num_non_anchor_refs_l0[1]」の値が「1」かどうかを判断する。ここで、「num_non_anchor_refs_l0[1]」は前述の通り、「0」または「1」の値を持つ。「num_non_anchor_refs_l0[1]」の値が「0」の場合、ステップS272に進み、値が「1」の場合、ステップS267に進む。
前述の通り、インデックスiが「1」では符号化ビット列には視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0での視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素が符号化されていない。そこで、ステップS267では図17のステップS223で復号した視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点(最初に符号化/復号する視点)の視点ID、即ち「view_id[0]」の値を「non_anchor_ref_l0[1][0]」の値とし、ステップS272に進む。
一方、ステップS265でインデックスiの値が「1」より大きいと判定したときは、インデックスjを「0」とした後(ステップS268)、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」より小さいかどうかを判断する(ステップS269)。インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」以上の場合、ステップS272に進む。一方、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」より小さい場合、ステップS270に進み、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l0[i]」以上になるまで、ステップS269からステップS271までの処理を繰り返す。
ステップS270では視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0でのj番目の視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「non_anchor_ref_l0[i][j]」を復号してステップS271に進む。続いて、ステップS271ではインデックスjの値に「1」を加えて再びステップS269に進む。
ステップS272では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素「num_non_anchor_refs_l1[i]」を復号する。続いて、インデックスiが1より大きいかどうかを判断する(ステップS273)。インデックスiが「1」より大きいときはステップS276に進み、インデックスiが「1」より大きくないとき、すなわち、インデックスiが「1」のときは、ステップS274に進む。
ステップS274では、「num_non_anchor_refs_l1[1]」の値が「1」かどうかを判断する。ここで、「num_non_anchor_refs_l1[1]」は前述の通り、「0」または「1」の値を持つ。「num_non_anchor_refs_l1[1]」の値が「0」の場合、ステップS280に進み、値が「1」の場合、ステップS275に進む。
前述の通り、インデックスiが「1」では符号化ビット列には視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素が符号化されていない。そこで、ステップS275では図17のステップS223で復号した視点方向での符号化/復号順序で0番目の視点(最初に符号化/復号する視点)の視点ID、すなわち「view_id[0]」の値を「non_anchor_ref_l1[1][0]」の値とし、ステップS280に進む。
一方、ステップS273でインデックスiの値が「1」より大きいと判定したときは、インデックスjを「0」とした後(ステップS276)、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」より小さいかどうかを判断する(ステップS277)。インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値以上の場合、ステップS260に進む。一方、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」の値より小さい場合、ステップS278に進み、インデックスjの値が「num_non_anchor_refs_l1[i]」以上になるまで、ステップS277からステップS279までの処理を繰り返す。
ステップS278では、視点方向での符号化/復号順序でi番目の視点のノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト1でのj番目の視点間予測野参照として用いられる視点の視点IDを示すシンタックス要素「non_anchor_ref_l1[i][j]」を復号してステップS279に進む。ステップS279では、インデックスjの値に「1」を加えて再びステップS277に進む。ステップS280では、インデックスiの値に「1」を加えて再びステップS263に進む。
以上の図19、及び図20の処理手順の説明において、図19のステップS244、S252、図20のステップS264、S272の復号処理は、図14の参照視点数情報復号部404の復号動作に相当する。また、図19のステップS247、S255、図20のステップS267、S275の処理は、図14の参照視点情報生成部405の導出動作に相当する。更に、図19のステップS250、S258、図20のステップS270、S278の復号処理は、図14の参照視点情報復号部406の復号動作に相当する。
再び、図16に戻って説明する。図18乃至図20と共に説明した上記のステップS214の処理が完了したら図16のシーケンス情報の符号化処理は終了である。
再び、図15のフローチャートに戻って説明する。図16乃至図20と共に説明した上記のステップS205のシーケンス情報の復号処理が完了すると、ステップS208に進む。一方、ステップS206では、ピクチャの符号化に係るパラメータ情報を復号する。このステップS206の処理は、図13の多視点画像復号装置のピクチャ情報復号部304での復号動作に相当する。ステップS206の復号処理が完了したらステップS208に進む。一方、ステップS207では、スライス情報及び画像信号を復号する。このステップS207の処理は、図13の多視点画像復号装置では画像信号復号部305での復号動作に相当する。ステップS207の処理が完了したらステップS208に進む。
ステップS208では、復号の対象となる符号化ビット列のすべての復号処理が完了したか否かを判断する。完了している場合、本多視点画像復号処理手順が終了となる。完了していない場合、最初のステップS201に戻り、復号の対象となる符号化ビット列のすべての復号処理が完了するまでステップS201からステップS208までの処理を繰り返す。
なお、以上の説明においては、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点のアンカーピクチャ用、及びノンアンカーピクチャ用の参照ピクチャリスト0、及び参照ピクチャリスト1での視点間予測の参照として利用できる視点の数を示すシンタックス要素を符号化側で符号化し、復号側で復号するものとして説明したが、視点方向での符号化/復号順序で先行する視点のみを視点間予測で参照できるものとした場合、視点方向での符号化/復号順序で1番目の視点の視点間予測の際に参照できるのは0番目の視点ただ1つだけである。
従って、1番目の視点に関しては視点間予測の参照として利用できる視点の数は「0」か「1」の値をとる。視点間予測の参照として利用できる視点の数が「0」の場合、他の視点を参照せずに符号化/復号することを表し、視点間予測の参照として利用できる視点の数が「1」の場合、他の視点を参照して符号化/復号できることを表す。従って、1番目の視点に関しては、視点間予測の参照として利用できる視点の数の情報の替りに他の視点を参照するか否かの2値の情報、または視点間予測の参照として利用できる視点の数が「0」か「1」かの2値の情報を符号化側で符号化し、復号側で復号することで代用することができる。
なお、以上の説明においては、符号化、復号に用いる多視点画像は異なる視点から実際に撮影された多視点画像を符号化、復号することもできるが、実際には撮影していない仮想的な視点の位置を周辺の視点から補間する等、変換または生成された視点画像を符号化、復号することもでき、本発明に含まれる。
例えば、A,B,C,Dの4つの視点の画像信号を備えた多視点画像信号は、(1)4つの視点の画像信号がすべて各視点で実際に撮影して得られた画像信号である場合、(2)4つの視点の画像信号がすべて各視点で仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である場合、(3)A,B視点の画像信号が各視点で実際に撮影して得られた画像信号、C,D視点の画像信号が各視点で仮想的に撮影したものとして生成した画像信号といったように、実際に撮影して得られた画像信号と仮想的に撮影したものとして生成した画像信号とが混在している場合の3つの場合が想定される。
また、コンピュータグラフィックス等の多視点画像を符号化、復号することもでき、本発明に含まれる。更に、以上の多視点画像符号化、および復号に関する処理は、ハードウェアを用いた伝送、蓄積、受信装置として実現することができるのは勿論のこと、ROM(リード・オンリ・メモリ)やフラッシュメモリ等に記憶されているファームウェアや、コンピュータ等のソフトウェアによっても実現することができる。そのファームウェアプログラム、ソフトウェアプログラムをコンピュータ等で読み取り可能な記録媒体に記録して提供することも、有線あるいは無線のネットワークを通してサーバから提供することも、地上波あるいは衛星ディジタル放送のデータ放送として提供することも可能である。
本発明の多視点画像符号化装置の一実施の形態のブロック図である。 図1中の多視点画像符号化装置を構成するシーケンス情報符号化部102の一実施の形態のブロック図である。 本発明の多視点画像符号化処理説明用フローチャートである。 図3中のステップS101のシーケンス情報の符号化処理説明用フローチャートである。 図4中のステップS113の視点方向での符号化/復号順序による視点IDの符号化処理説明用フローチャートである。 図4中のステップS114の視点依存情報の符号化処理説明用フローチャートである。 図6中のステップS131のアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理説明用フローチャートである。 図6中のステップS132のノンアンカーピクチャの視点依存情報の符号化処理説明用フローチャートである。 ネットワークを介して伝送する場合のパケット化及び送信処理説明用フローチャートである。 8視点からなる多視点画像を符号化する際の画像間の参照依存関係の一例を示す図である。 本発明のSPSのMVC拡張部分のシンタックス構造の一例を示す図である。 図11に示すシンタックス構造に基づいて、図10に示す予測の参照依存関係で符号化する際のSPSのMVC拡張部分の各シンタックス要素とその値の一例である。 多視点画像復号装置の一例のブロック図である。 図13中の多視点画像復号装置を構成するシーケンス情報復号部303の一例のブロック図である。 多視点画像復号処理説明用フローチャートである。 図15中のステップS205のシーケンス情報の復号処理説明用フローチャートである。 図16中のステップS213の視点方向での符号化/復号順序で符号化された視点IDの復号処理説明用フローチャートである。 図16中のステップS214の視点依存情報の復号処理説明用フローチャートである。 図18中のステップS231のアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理説明用フローチャートである。 図18中のステップS232のノンアンカーピクチャの視点依存情報の復号処理説明用フローチャートである。 ネットワークを介して受信する場合の受信処理説明用フローチャートである。 従来例のSPSのMVC拡張部分のシンタックス構造の一例を示す図である。 符号なし指数ゴロム符号で符号化されたビット列とコード番号の関係の一例を示す図である。 図22のシンタックス構造に基づいて、図10に示す予測の参照依存関係で符号化する際のSPSのMVC拡張部分の各シンタックス要素とその値の一例を示す図である。
符号の説明
101 符号化管理部
102 シーケンス情報符号化部
103 ピクチャ情報符号化部
104 画像信号符号化部
105 多重化部
201 MVC拡張部分以外のシーケンス情報符号化部
202 視点数情報符号化部
203 符号化順序情報符号化部
204 参照視点数情報符号化部
205 参照視点情報符号化部
206 視点依存情報符号化部
207 SPS MVC拡張部分符号化部
301 分離部
302 復号管理部
303 シーケンス情報復号部
304 ピクチャ情報復号部
305 画像信号復号部
401 MVC拡張部分以外のシーケンス情報復号部
402 視点数情報復号部
403 復号順序情報復号部
404 参照視点数情報復号部
405 参照視点情報生成部
406 参照視点情報復号部
407 スイッチ
408 視点依存情報復号部
409 SPS MVC拡張部分復号部

Claims (3)

  1. 設定された複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、前記一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又は前記一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である多視点画像信号を符号化した符号化データを生成する多視点画像符号化方法であって、
    前記各視点の画像信号の符号化において各視点の前記複数の視点間での符号化/復号順序を特定する情報を符号化する第1のステップと、
    前記複数の視点間での符号化/復号順序で最初に符号化する視点を0番目の視点、次に符号化する視点を1番目の視点とした場合に、i番目(ただし、iは自然数)の視点において、前記各視点の画像信号の符号化の際に他の視点の復号画像信号を参照する視点間予測において参照できる0以上の視点の数の情報(ただし、0は視点間予測において参照できる視点がなく、この視点においては視点間予測を用いずに符号化することを示す。)を1番目以降の視点毎に符号化する第2のステップと、
    前記符号化/復号順序でj番目(ただし、jは2以上の自然数)に符号化する視点において、視点間予測で参照できる前記視点の数が1以上の際に、当該視点での前記視点間予測で参照する視点を特定する情報を、当該視点毎に符号化する第3のステップと
    を含むことを特徴とする多視点画像符号化方法。
  2. 設定された複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、前記一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又は前記一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である多視点画像信号を符号化した符号化データを生成する多視点画像符号化装置であって、
    前記各視点の画像信号の符号化において各視点の前記複数の視点間での符号化/復号順序を特定する情報を符号化する第1の符号化手段と、
    前記複数の視点間での符号化/復号順序で最初に符号化する視点を0番目の視点、次に符号化する視点を1番目の視点とした場合に、i番目(ただし、iは自然数)の視点において、前記各視点の画像信号の符号化の際に他の視点の復号画像信号を参照する視点間予測において参照できる0以上の視点の数の情報(ただし、0は視点間予測において参照できる視点がなく、この視点においては視点間予測を用いずに符号化することを示す。)を1番目以降の視点毎に符号化する第2の符号化手段と、
    前記符号化/復号順序でj番目(ただし、jは2以上の自然数)に符号化する視点において、視点間予測で参照できる前記視点の数が1以上の際に、当該視点での前記視点間予測で参照する視点を特定する情報を、当該視点毎に符号化する第3の符号化手段と、
    を有することを特徴とする多視点画像符号化装置。
  3. 設定された複数の視点でそれぞれ得られる各視点の画像信号を含む多視点画像信号であり、一の視点の画像信号は、前記一の視点から実際に撮影して得られた画像信号、又は前記一の視点から仮想的に撮影したものとして生成した画像信号である多視点画像信号を符号化した符号化データを、コンピュータにより生成させる多視点画像符号化プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記各視点の画像信号の符号化において各視点の前記複数の視点間での符号化/復号順序を特定する情報を符号化する第1のステップと、
    前記複数の視点間での符号化/復号順序で最初に符号化する視点を0番目の視点、次に符号化する視点を1番目の視点とした場合に、i番目(ただし、iは自然数)の視点において、前記各視点の画像信号の符号化の際に他の視点の復号画像信号を参照する視点間予測において参照できる0以上の視点の数の情報(ただし、0は視点間予測において参照できる視点がなく、この視点においては視点間予測を用いずに符号化することを示す。)を1番目以降の視点毎に符号化する第2のステップと、
    前記符号化/復号順序でj番目(ただし、jは2以上の自然数)に符号化する視点において、視点間予測で参照できる前記視点の数が1以上の際に、当該視点での前記視点間予測で参照する視点を特定する情報を、当該視点毎に符号化する第3のステップと、
    を実行させることを特徴とする多視点画像符号化プログラム。
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