JP2009151909A - Method of manufacturing optical information recording medium - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、センターキャップを用いて、スピンコート法により基板上に層を形成する工程を有する光情報記録媒体の製造方法に関する。 The present invention relates to a method for manufacturing an optical information recording medium including a step of forming a layer on a substrate by spin coating using a center cap.
近年、基板の情報層が形成された側から光を照射することにより、情報信号の再生及び/又は記録を行うようにした高密度の光情報記録媒体が提案されている。図1は、基板の情報層が形成された側から光を照射することにより情報信号の再生及び/又は記録を行うようにした2層構造の光情報記録媒体の構成を例示する断面図である。図1において、10は光情報記録媒体、11は基板、12は反射層及び/又は記録層、13は中間層、14は第2反射層及び/又は第2記録層、15はカバー層、16はレーザ光、17は対物レンズを示している。 In recent years, high-density optical information recording media have been proposed in which information signals are reproduced and / or recorded by irradiating light from the side of the substrate on which the information layer is formed. FIG. 1 is a cross-sectional view illustrating the configuration of an optical information recording medium having a two-layer structure in which information signals are reproduced and / or recorded by irradiating light from the side of the substrate on which the information layer is formed. . In FIG. 1, 10 is an optical information recording medium, 11 is a substrate, 12 is a reflective layer and / or recording layer, 13 is an intermediate layer, 14 is a second reflective layer and / or second recording layer, 15 is a cover layer, 16 Indicates a laser beam, and 17 indicates an objective lens.
図1に示す光情報記録媒体10において、基板11は、厚さが約1.1mmで、例えば、ポリカーボネート等を射出成形することにより作製され、一方の面に公知のピット及び/又は案内溝が設けられた構造を有する。反射層及び/又は記録層12、中間層13、第2反射層及び/又は第2記録層14、カバー層15は、基板11のピット及び/又は案内溝上に順次積層されている。
In the optical
反射層及び/又は記録層12と第2反射層及び/又は第2記録層14とはアルミ合金等からなる情報層である。第2反射層及び/又は第2記録層14は、レーザ光16から見て奥側の反射層及び/又は記録層12への再生及び/又は記録を可能とするために、光を半透過するような層構成となっている。反射層及び/又は記録層12の厚さは、例えば、20nmであり、第2反射層及び/又は第2記録層14の厚さは、例えば、8nmである。
The reflective layer and / or
中間層13は、反射層及び/又は記録層12と第2反射層及び/又は第2記録層14とを分離する層であり、中間層13の表面には、紫外線硬化樹脂等を用いた2P転写法等により、基板と同様にピット及び/又は案内溝が形成され、その厚さは、例えば、25μmである。
The
カバー層15は、光透過性の紫外線硬化樹脂等から形成され、その厚さは、例えば、75μmである。光源(図示せず)から出射されたレーザ光16は、対物レンズ17により集光され、カバー層15を通して、反射層及び/又は記録層12、又は、第2反射層及び/又は第2記録層14に照射される。以下、反射層及び/又は記録層を、必要に応じて情報層と呼ぶ。
The
図2は、光情報記録媒体を構成する基板の外観を例示する模式図である。同図中、図1と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。11aはセンターホール、11bはクランプ部を示している。図1に示すような光情報記録媒体10を構成する基板11は、一般的に、図2に示すような、中心に貫通穴であるセンターホール11aを有する円形形状からなる。クランプ部11bはセンターホール11a周辺部の所定の領域に設けられ、基板11が光情報記録媒体10として完成され、情報記録再生装置(図示せず)に装着される際にクランプされる。
FIG. 2 is a schematic view illustrating the appearance of a substrate constituting the optical information recording medium. In the figure, the same components as those in FIG. 1 are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. 11a shows a center hole and 11b shows a clamp part. A
図1に示すような、高密度の光情報記録媒体では、基板11上に均一な膜厚のカバー層15を形成することが必要である。そこで、スピンコート法により、紫外線硬化樹脂(レジン)を基板11上に均一に塗布し、硬化させることで、均一な膜厚を有するカバー層15を基板11上に形成する方法が提案されている。
In a high-density optical information recording medium as shown in FIG. 1, it is necessary to form a
以下、図3から図15を参照しながら、2層構造の光情報記録媒体10におけるスピンコート法による中間層13及びカバー層15の形成方法について説明する。図3は、スピンコート法により基板上に層形成する際に用いられる従来のセンターキャップ25を例示する図である。図3(a)は断面図、図3(b)は正面図、図3(c)は底面図である。図3に示すセンターキャップ25は、基板11のセンターホール11aに嵌合される嵌合部25cと、嵌合部25cと同心的に設けられ、嵌合部25cが基板11のセンターホール11aに嵌合された際に、基板11と平行となり、かつ、嵌合部25cよりも径が大きい円環形状の平面からなる端面25eを有する傘状部25bと、傘状部25bの上部に傘状部25bと同心的に設けられた円柱状の突起部25aとを有する。
Hereinafter, a method for forming the
又、基板11と当接する部分である端面25eは全面が平坦な円環形状の平面部になっている。なお、センターキャップ25の端面25eが基板11と当接する場合に、ごくわずかの隙間を生ずるが、そのような場合も含めて当接と表現する。なお、図3において、R1はセンターキャップ25の半径を示している。
Further, the
図4から図15は、2層構造の光情報記録媒体10においてスピンコート法により中間層13及びカバー層15を形成する従来の方法について説明するための断面図である。図4から図15において、図1乃至図3と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。始めに、図4に示すように、アルミ合金等を反射層及び/又は記録層12としてスパッタした基板11のセンターホール11aを基板位置決め部22に嵌め合わせるようにして、回転可能な載置台である回転テーブル21上に載置する。そして、図3に示すセンターキャップ25の嵌合部25cを基板11のセンターホール11aに嵌め合わせる。
4 to 15 are cross-sectional views for explaining a conventional method for forming the
次いで、図5に示すように、基板11の中心部に、紫外線硬化樹脂33を塗布した後、回転テーブル21を回転させる。これにより、図6に示すように、基板11上に均一膜厚の紫外線硬化樹脂33からなる中間層13が形成される。次いで、図7に示すように、センターキャップ25を上方向に移動する。そして、図8に示すように、中間層13に、下面34bに所定のピット及び/又は案内溝が形成されている透明なスタンパ34を載せる。更に、図9に示すように、所定のピット及び/又は案内溝を転写しながら、スタンパ34の上面34aの上方から紫外線35を照射する。その後、図10に示すように、スタンパ34を上方向に移動することにより、所定のピット及び/又は案内溝のある中間層13が形成される。
Next, as shown in FIG. 5, after the ultraviolet
更に、中間層13上にアルミ合金等をスパッタして第2反射層及び/又は第2記録層14を形成した後、図11に示すように、再度、基板11のセンターホール11aを基板位置決め部22に嵌め合わせるようにして、回転テーブル21上に載置し、センターキャップ25の嵌合部25cを基板11のセンターホール11aに嵌め合わせる。次いで、図12に示すように、基板11の中心部に、紫外線硬化樹脂33を塗布した後、回転テーブル21を回転させることにより、図13に示すように、基板11上に均一膜厚の紫外線硬化樹脂33からなるカバー層15が形成される。次いで、図14に示すように、センターキャップ25を上方向に移動し取り外す。次いで、図15に示すように、紫外線硬化樹脂33の上方から紫外線35を照射させて、紫外線硬化樹脂33を硬化させることで、紫外線硬化樹脂33からなるカバー層15が形成され、2層構造の光情報記録媒体10が完成する(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、図4から図15に示した2層構造の光情報記録媒体10の従来の製造方法では、図13を拡大した図16に示すように、中間層13及びカバー層15の形成に際し、センターキャップ25上に液状の紫外線硬化樹脂33を垂らすと、センターキャップ25の端面25eと基板11とのわずかな隙間T1に毛管現象により液状の紫外線硬化樹脂33が染み込むため、回転テーブル21を回転させた後、液状の紫外線硬化樹脂33に紫外線35を照射させて液状の紫外線硬化樹脂33を硬化させると、図15を拡大した図17に示すように、中間層13及びカバー層15について、基板11のクランプ部11b上に、わずかな凹凸部13a及び15aが形成され、又、クランプ部11bの周辺部(センターキャップ25の端部)に凸部13b及び15bが形成される場合がある。
However, in the conventional manufacturing method of the optical
クランプ部11bの周辺部(センターキャップ25の端部)に形成された中間層13の凸部13bは、カバー層15の形成に悪影響を及ぼす。凸部13bが形成された中間層13上に、アルミ合金等をスパッタして第2反射層及び/又は第2記録層14を形成する。その後に、中間層13を形成する際に用いたものと同じ半径R1のセンターキャップ25を用いて図12に示すようにセンターキャップ25上に紫外線硬化樹脂33を滴下する。そして、図13に示すように回転させて振り切ると、紫外線硬化樹脂33は、クランプ部11bの周辺部(センターキャップ25の端部)に形成された凸部13bの影響を直接受け、均一に広がらない。その結果、カバー層15には、図18に示すような多数の放射状の線状欠陥36が発生し、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化をもたらすという問題があった。
The
このような問題は、例えば、特許文献3に開示されている、基板に接する面が凹状となり、基板と空間を作る構造を有するセンターキャップでは解決できない。すなわち、特許文献3に開示されているセンターキャップでは、1層構造の光情報記録媒体におけるクランプ部の外観不良を改善することはできるが、2層以上の光情報記録媒体への適用方法に関しては具体的に開示されていない。
Such a problem cannot be solved by, for example, a center cap disclosed in
又、例えば、特許文献4に開示されている、中間層とカバー層の内径を変化させる技術は、シートの貼り合わせにて中間層を形成する光情報記録媒体を対象とするものであり、センターキャップを用いてスピンコート法により中間層やカバー層を形成する際の上記問題点は解決できない。
Further, for example, the technique disclosed in
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、スピンコート法により基板上に層が形成される際に、基板のクランプ部上に凹凸部が形成され難くするとともに、基板のクランプ部の周辺部に凸部が形成されることにより生じる放射状の線状欠陥の発生率を低減し、再生及び/又は記録時の光学特性の優れた2層以上の光情報記録媒体の製造方法を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above, and when a layer is formed on a substrate by spin coating, it is difficult to form an uneven portion on the clamp portion of the substrate, and the peripheral portion of the clamp portion of the substrate. The present invention provides a method for producing an optical information recording medium having two or more layers, which reduces the incidence of radial line defects caused by the formation of convex portions and has excellent optical characteristics during reproduction and / or recording. Objective.
上記目的を達成するため、本発明は、中心に貫通穴を有する基板上に複数の層が順次積層された光情報記録媒体の、前記複数の層のうちの少なくとも2つの層を、前記貫通穴に所定の半径のセンターキャップを嵌合させ、スピンコート法で形成する光情報記録媒体の製造方法であって、前記少なくとも2つの層のうちの上層の形成に用いるセンターキャップの半径は、前記少なくとも2つの層のうちの下層の形成に用いるセンターキャップの半径よりも大きいことを特徴とする。 In order to achieve the above object, the present invention provides an optical information recording medium in which a plurality of layers are sequentially laminated on a substrate having a through hole in the center, and at least two of the plurality of layers are formed as the through holes. A center cap having a predetermined radius is fitted to the optical information recording medium, and formed by spin coating. The center cap used for forming an upper layer of the at least two layers has a radius of at least It is characterized by being larger than the radius of the center cap used for forming the lower layer of the two layers.
本発明によれば、スピンコート法により基板上に層が形成される際に、基板のクランプ部上に凹凸部が形成され難くするとともに、基板のクランプ部の周辺部に凸部が形成されることにより生じる放射状の線状欠陥の発生率を低減し、再生及び/又は記録時の光学特性の優れた2層以上の光情報記録媒体の製造方法を提供することができる。 According to the present invention, when the layer is formed on the substrate by the spin coating method, it is difficult to form the uneven portion on the clamp portion of the substrate, and the convex portion is formed on the peripheral portion of the clamp portion of the substrate. Accordingly, it is possible to provide a method of manufacturing an optical information recording medium having two or more layers, which has a reduced incidence of radial linear defects caused by the above, and has excellent optical characteristics during reproduction and / or recording.
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。なお、本発明に係る光情報記録媒体、光情報記録媒体の製造方法は、例えば、BD−R等の追記型の光情報記録媒体、例えば、BD−RE等の書き換え型の光情報記録媒体、例えば、BD−ROM等の再生専用の光情報記録媒体に適用することができるが、本実施例では再生専用の光情報記録媒体を例にとって説明する。 The best mode for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings. The optical information recording medium and optical information recording medium manufacturing method according to the present invention include, for example, a write-once optical information recording medium such as BD-R, for example, a rewritable optical information recording medium such as BD-RE, For example, the present invention can be applied to a read-only optical information recording medium such as a BD-ROM. In this embodiment, a read-only optical information recording medium will be described as an example.
〈実施例1〉
図19は、本発明の実施例1に係る光情報記録媒体100を例示する断面図である。図19に示す光情報記録媒体100において、基板110は、厚さが約1.1mmで、ポリカーボネートを射出成形することにより作製され、一方の面に公知のピットが設けられた構造を有する。基板110の外観は、図2に示す基板11の外観と同様であるため図示は省略するが、基板110は、中心に貫通穴であるセンターホール110aを有する円形形状からなる。クランプ部110bはセンターホール110a周辺部の所定の領域に設けられ、基板110が光情報記録媒体100として完成され、情報記録再生装置に装着される際にクランプされる。
<Example 1>
FIG. 19 is a cross-sectional view illustrating the optical
反射層120、中間層130、第2反射層140、カバー層150は、基板110のピット上に順次積層されている。反射層120と第2反射層140とはアルミ合金等からなる情報層である。第2反射層140は、レーザ光160から見て奥側の反射層120への再生及び/又は記録を可能とするために、光を半透過するような層構成となっている。反射層120の厚さは、例えば、20nmであり、第2反射層140の厚さは、例えば、8nmである。
The
中間層130は、反射層120と第2反射層140とを分離する層であり、中間層130の表面には、紫外線硬化樹脂等を用いた2P転写法等により、基板と同様にピットが形成され、その厚さは、例えば、25μmである。中間層130の表面には、紫外線硬化樹脂を用いた2P転写法により、基板110と同様にピットが形成されている。中間層130の厚さは、例えば、25μmである。
The
カバー層150は、光透過性の紫外線硬化樹脂から形成され、その厚さは、例えば、75μmである。光源(図示せず)から出射されたレーザ光160は、対物レンズ170により集光され、カバー層150を通して、反射層120又は第2反射層140に照射される。
The
この高密度記録方式の光情報記録媒体の情報記録部に記録された情報の読み取りには開口数(NA)の大きな光学系を用いる。そのため、カバー層150の表面の僅かな凹凸やカバー層150内の僅かな気泡の存在によっても再生信号の大幅な劣化につながることから、反射層120等を覆うカバー層150の表面は傾斜のない平滑面に形成され、カバー層150内には気泡が確実に残存しない形態に構成されている。
An optical system having a large numerical aperture (NA) is used to read information recorded in the information recording section of this high-density recording type optical information recording medium. Therefore, a slight unevenness on the surface of the
更に、反射層120等における情報を正確に読み取ることができるように、カバー層150表面から第2反射層140までの距離(カバー層150の厚さ)T2は、従来の光情報記録媒体(例えばDVD)における情報読み取り面側の基板の厚さ0.6mmに比べると非常に薄く、レーザ光160の波長(405nm)、対物レンズ170の開口数(0.85)、カバー層150の屈折率(約1.5)に対応した所定値(75μm)で、カバー層150の内周と外周における膜厚差が3μm以下という高精度に形成されている。
Furthermore, as can be read accurately information in the
図20は、本発明に係る光情報記録媒体100の製造装置200の概略の構成を例示する模式図である。図20を参照するに、本発明に係る光情報記録媒体100の製造装置200は、回転テーブル210と、基板位置決め部220と、回転軸230と、駆動モータ240と、センターキャップ25と、紫外線硬化樹脂供給ノズル260と、紫外線(UV)照射機270とを有するスピンコーティング用装置である。
FIG. 20 is a schematic view illustrating the schematic configuration of an optical
回転テーブル210は、例えば、アルミニウム等の金属からなる反射層120が積層形成された基板110(図示せず)のセンターホール110a(図示せず)を基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして載置し、基板110を下方から支持する。又、回転テーブル210は、回転軸230を介して、駆動モータ240と接続されており、駆動モータ240の回転に従って、例えば、3万rpm程度の回転数で高速回転する。センターキャップ25は、Z方向に移動可能に構成されており、Z−方向に移動することにより、回転テーブル210上に載置された基板110(図示せず)のセンターホール110a(図示せず)と嵌合可能な状態で配設されている。
The
紫外線硬化樹脂供給ノズル260は、紫外線硬化樹脂を供給する材料供給部であるノズルであり、回転テーブル210の上方に接近動作可能な状態で配設されている。紫外線(UV)照射機270は、紫外線硬化樹脂を硬化させるための照射機であり、回転テーブル210の上方に接近動作可能な状態で配設されている。又、本発明に係る光情報記録媒体100の製造装置200は、吸気通路及び吸気孔からなる吸着機構(図示せず)を有し、回転テーブル210上に載置された基板110を吸着固定保持する。
The ultraviolet curable
図21から図32を用いて、本発明の実施例1に係る光情報記録媒体100の製造方法について説明する。同図中、図19及び図20と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。始めに、ピットを形成したスタンパを用いてポリカーボネート等のプラスチック樹脂を射出成形や加圧成形等して、ピットを転写した基板110を作製する。次いで、基板110のピットの凹凸形成面にスパッタ法や真空蒸着法等によりアルミニウム等を積層し、記録反射膜である反射層120を形成する。又、中間層130形成用センターキャップ25Aと、中間層130形成用センターキャップ25Aよりも半径R1の大きなカバー層150形成用センターキャップ25Bとを用意する。
A method for manufacturing the optical
次いで、図21に示すように、基板110のセンターホール110aを基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして、回転テーブル210上に載置し、吸気通路(図示せず)を介して吸気孔に負圧を作用させ、回転テーブル210上に載置された基板110を吸着固定保持する。そして、中間層130形成用センターキャップ25Aの嵌合部25cを基板110のセンターホール110aに嵌め合わせる。
Next, as shown in FIG. 21, the
次いで、図22に示すように、センターキャップ25A上に中間層130の形成材料である液状の紫外線硬化樹脂330を紫外線硬化樹脂供給ノズル260(図示せず)にて吐出し、しかる後、駆動モータ240(図示せず)を作動させ、回転テーブル210を所定の回転数で回転させて、図23に示すように、反射層120上に紫外線硬化樹脂330からなる均一な中間層130を形成する。
Next, as shown in FIG. 22, a liquid ultraviolet
次いで、図24に示すように、センターキャップ25Aを取り除き、図25に示すように、中間層130に、下面340bに所定のピットが形成されている光透過スタンパ340を載せ、図26に示すように、ピットを転写しながら、スタンパ340の上面340aの上方から、紫外線(UV)照射機270(図示せず)により紫外線350を照射し、紫外線硬化樹脂330を硬化させて、図27に示すように、スタンパ340を上方向に移動することにより、ピットの凹凸のある中間層130を形成する。
Next, as shown in FIG. 24, the
更に、中間層130上にスパッタ法等により、アルミニウム等を光が一部透過するほどの薄さで積層して第2反射層140を形成した後、図28に示すように、再度、基板110のセンターホール110aを基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして、回転テーブル210上に載置し、センターキャップ25Aよりも半径R1の大きい、カバー層150形成用センターキャップ25Bの嵌合部25cを基板110のセンターホール110aに嵌め合わせる。
Further, after the second
次いで、図29に示すように、基板110の中心部に、紫外線硬化樹脂330を塗布した後、回転テーブル210を回転させることにより、図30に示すように、基板上に紫外線硬化樹脂330からなる均一なカバー層150を形成する。次いで、図31に示すように、センターキャップ25Bを上方向に移動し、図32に示すように、紫外線硬化樹脂330からなる均一なカバー層150の上方から紫外線(UV)照射機270(図示せず)により、紫外線350を照射し、紫外線硬化樹脂330を硬化させ、カバー層150を形成することで、本発明の実施例1に係る光情報記録媒体100が完成する。
Next, as shown in FIG. 29, the ultraviolet
図33は、図30における基板110のクランプ部110bの周辺部を拡大した図である。図33において、図30と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。図33において、130aはクランプ部110b上に形成される凹凸部、130b及び150bはクランプ部110bの周辺部(センターキャップ25A及び25Bの端部)に形成される凸部を示している。
FIG. 33 is an enlarged view of the peripheral portion of the
図33に示すように、中間層130形成の際にできたクランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Aの端部)の凸部130bを、中間層130形成用センターキャップ25Aよりも半径R1の大きなカバー層150形成用センターキャップ25Bで覆うことにより、紫外線硬化樹脂330が、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Aの端部)に形成された凸部130bの影響を受けず、均一に広がるため、カバー層150において、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率が大幅に低減された。
As shown in FIG. 33, the
図34は、図33に示す光情報記録媒体100をカバー層150側から見た平面図である。実施例1に係る方法で製造された光情報記録媒体100は、図33に示すように、クランプ部110b周辺部において、中間層130とカバー層150の形成が開始される半径位置が異なり、カバー層150の形成が開始される半径位置は、中間層130の形成が開始される半径位置よりも外周側であるため、中間層130とカバー層150の形成が開始される半径位置の周辺部には図33に示すような段差が形成される。従って、図33に示すような段差が形成された光情報記録媒体100をカバー層150側から平面視すると、図34に示すように、クランプ部110bの外側に近接する領域に、中間層130のみからなる円環状の領域が確認できる。
FIG. 34 is a plan view of the optical
なお、基板110上に複数の情報層と前記複数の情報層を分離する中間層130とが交互に積層され、最後にカバー層150が積層される3層以上の光情報記録媒体の場合には、基板110上に先に積層される中間層130の形成が開始される半径位置は、後に積層される中間層130の形成が開始される半径位置よりも内周側であり、カバー層150の形成が開始される半径位置は、最後に積層される中間層130の形成が開始される半径位置よりも外周側である。
In the case of an optical information recording medium of three or more layers in which a plurality of information layers and an
本発明の実施例1によれば、カバー層150形成用センターキャップ25Bの半径R1を、中間層130形成用センターキャップ25Aの半径R1よりも大きくしたことにより、カバー層150形成時に、カバー層150形成用センターキャップ25Bが、中間層130形成の際にクランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Aの端部)に形成された凸部130bを覆う。そのため、紫外線硬化樹脂330が、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Aの端部)に形成された凸部130bの影響を受けず、均一に広がり、カバー層150において、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率が大幅に低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
According to the first embodiment of the present invention, the radius R 1 of the
〈実施例2〉
実施例2では、中間層130形成用センターキャップ25C及びカバー層150形成用センターキャップ25Dの、半径R1の異なる2種類のセンターキャップ25を用意して、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1を9.5mmとし、カバー層150形成用センターキャップ25Dの半径R1を9mmから14mmまで振ってカバー層150を形成し、放射状の線状欠陥36の発生率を求めた。具体的には、n個の光情報記録媒体を製造し、少しでも放射状の線状欠陥36の発生した光情報記録媒体は不良(NG)として、放射状の線状欠陥36の発生率=(NG数/n)×100(%)を求めた。
<Example 2>
In Example 2, the
図35は、カバー層150形成用センターキャップ25Dの半径R1と放射状の線状欠陥36の発生率との関係を例示する図である。図35に示すように、カバー層150形成用センターキャップ25Dの半径R1が、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1よりも、0.25mm以上大きくなったところから急激に放射状の線状欠陥36の発生率が減少し始め、0.5mm以上大きくなると、ほとんど放射状の線状欠陥36は観られなくなった。
Figure 35 is a diagram illustrating the relationship between the incidence of radius R 1 and the radial
本発明の実施例2によれば、カバー層150形成用センターキャップ25Dの半径R1を、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1よりも0.25mm以上、好ましくは0.5mm以上大きくすることにより、カバー層150形成時に、カバー層150形成用センターキャップ25Dが、中間層130形成の際にクランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Cの端部)に形成された凸部130bを覆う。そのため、紫外線硬化樹脂330が、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ25Cの端部)に形成された凸部130bの影響を受けず、均一に広がり、カバー層150において、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率が大幅に低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
According to the second embodiment of the present invention, the radius R 1 of the center cap 25D for forming the
なお、3層以上の中間層およびカバー層を本発明のセンターキャップ25を用いて形成する場合、最初に積層する中間層用のセンターキャップ25の半径R1が最も小さく、そこから徐々に半径R1の大きなセンターキャップ25を用いて中間層を重ねて行き、最後に形成するカバー層用のセンターキャップ25の半径R1が最も大きくなるようにすることが重要である。このようにすれば、それぞれの層に最適化された半径R1を有するセンターキャップ25は中間層形成の際にできたクランプ部110bの周辺部(センターキャップ25の端部)の凸部を逃れることができ、それぞれの中間層形成時の凸部の影響を受けないため、3層以上の光情報記録媒体においても放射状の線状欠陥36の発生率を大幅に低減することが可能となり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
In the case where three or more intermediate layers and cover layers are formed using the
〈実施例3〉
実施例3では、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1と、センターキャップ25Cの端面25eと基板110とのわずかな隙間T1への液状の紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率との関係について確認するため、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1を7.5mmから11mmまで振って中間層130を形成し、紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率を求めた。具体的には、n個の光情報記録媒体を製造し、少しでも紫外線硬化樹脂330の染み込みの発生した光情報記録媒体は不良(NG)として、紫外線硬化樹脂330の染み込みの発生率=(NG数/n)×100(%)を求めた。なお、カバー層150形成用センターキャップ25Dの半径R1は、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1よりも常に1mm大きな値に設定した。
<Example 3>
In Example 3, the radius R 1 of the
図36は、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1と紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率との関係を例示する図である。図36に示すように、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1が、8.5mmよりも小さくなると、センターキャップ25Cの端面25eと基板110とのわずかな隙間T1への液状の紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率が急増した。
Figure 36 is a diagram illustrating the relationship between the penetration incidence of radius R 1 and the
本発明の実施例3によれば、中間層130形成用センターキャップ25Cの半径R1を、8.5mm以上とすることにより、センターキャップ25Cの端面25eと基板110とのわずかな隙間T1への液状の紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率を大幅に低減することが可能となり、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの影響により、光情報記録媒体が情報記録再生装置に装着される際に、傾いて装着される度合いが低減されるため、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等のチルト特性の悪化を防止することができる。
According to the third embodiment of the present invention, by setting the radius R 1 of the center cap 25C for forming the
なお、3層以上の中間層およびカバー層を本発明のセンターキャップ25を用いて形成する場合は、最初に積層する中間層形成用のセンターキャップ25の半径R1を8.5mm以上とし、そこから徐々に半径R1の大きなセンターキャップ25を用いて中間層を重ねて行き、最後に形成するカバー層用のセンターキャップ25の半径R1が最も大きくなるようにすることにより、センターキャップ25の端面25eと基板110とのわずかな隙間T1への液状の紫外線硬化樹脂330の染み込み発生率を大幅に低減することが可能となり、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの影響により、光情報記録媒体が情報記録再生装置に装着される際に、傾いて装着される度合いが低減されるため、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等のチルト特性の悪化を防止することができる。
In the case where three or more intermediate layers and cover layers are formed using the
〈実施例4〉
実施例4では、実施例1から3で用いたセンターキャップとは異なる形状のセンターキャップを用いる例を示す。図37は、スピンコート法により基板上に層形成する際に用いられる本発明に係るセンターキャップ26を例示する図である。図37(a)及び図37(d)は断面図、図37(b)は正面図、図37(c)は底面図である。
<Example 4>
Example 4 shows an example in which a center cap having a shape different from that used in Examples 1 to 3 is used. FIG. 37 is a diagram illustrating the
図37に示すセンターキャップ26は、基板110のセンターホール110aに嵌合される嵌合部26cと、嵌合部26cと同心的に設けられ、嵌合部26cが基板110のセンターホール110aに嵌合された際に、基板110と平行となり、かつ、嵌合部26cよりも径が大きい円環形状の平面からなる端面26eを有する傘状部26bと、傘状部26bの上部に傘状部26bと同心的に設けられた円柱状の突起部26aとを有する。
The
又、基板110と当接する部分である端面26eは全面が平坦な円環形状の平面部になっている。図37(c)に示すように、端面26eは、底面視嵌合部26cと接しないように設けられ、図37(b)に示すように、嵌合部26cは、正面視端面26eから突起し、図37(d)に示すように、嵌合部26cが基板110のセンターホール110aに嵌合されると、端面26eが基板110の上面に当接され、傘状部26bの内面と基板110との間に空間部26dを形成する。
Further, the
なお、センターキャップ26の端面26eが基板110と当接する場合に、ごくわずかの隙間を生ずるが、そのような場合も含めて当接と表現する。図37において、R2はセンターキャップ26の傘状部26bの半径を、W2は端面26eの幅を、Hは空間部26dの最大高さを示している。
In addition, when the
このように、本発明の実施例4に係るセンターキャップ26は、空間部26dを形成することで、センターキャップ26の周縁部に形成された端面26eのみにより基板110の上面と当接する構造であり、図3に示すセッターキャップ25と比較すると、基板110の上面と当接する部分の面積が大幅に縮小されていることが特徴である。
As described above, the
なお、本発明の実施例4に係るセンターキャップ26においては、空間部26dを形成することで、センターキャップ26の周縁部に形成された端面26eのみにより基板110の上面と当接する構造とすることが重要であるから、傘状部26bは必ずしも円錐状である必要はなく、センターキャップ26の傘状部26bの外面の高さが、傘状部26bの中心から外周に行くに従って徐々に低くなるように、中心部から外周部にかけて傾斜を有する形状であれば、どのような形状でも構わない。
In the
又、空間部26dは、図37に例示するように、その高さが傘状部26bの中心から外周に行くに従って徐々に低くなる形状であることが好ましいが、端面26eのみが、基板110の上面と当接するように空間が設けられていれば、どのような形状でも構わない。
In addition, as illustrated in FIG. 37, the
実施例4では、中間層130形成用センターキャップ26Aと、中間層130形成用センターキャップ26Aよりも半径R2の大きなカバー層150形成用センターキャップ26Bとを用意した。そして、セッターキャップ26A及び26Bを用いて光情報記録媒体100を製造した。
In Example 4, the
具体的には、中間層130形成用のセンターキャップ26Aは、傘状部26bの半径R2=7.5mm、端面26eの幅W2=0.1mm、空間部26dの最大高さH=0.1mmである。カバー層150形成用のセンターキャップ26Bは、傘状部26bの半径R2=11mm、端面26eの幅W2=0.1mm、空間部26dの最大高さH=0.1mmである。
Specifically, the
図38から図41を用いて、本発明の実施例4に係る光情報記録媒体100の製造方法について説明する。同図中、図19乃至図34と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する場合がある。始めに、ピットを形成したスタンパを用いてポリカーボネート等のプラスチック樹脂を射出成形や加圧成形等して、ピットを転写した基板110を作製する。次いで、基板110のピットの凹凸形成面にスパッタ法や真空蒸着法等によりアルミニウム等を積層し、記録反射膜である反射層120を形成する。
A method for manufacturing the optical
次いで、図38に示すように、基板110のセンターホール110aを基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして、回転テーブル210上に載置し、吸気通路(図示せず)を介して吸気孔に負圧を作用させ、回転テーブル210上に載置された基板110を吸着固定保持する。そして、センターキャップ26Aの嵌合部26cを基板110のセンターホール110aに嵌め合わせる。
Next, as shown in FIG. 38, the
次いで、図22〜図27と同様の工程を実行する。すなわち、センターキャップ26A上に中間層130の形成材料である液状の紫外線硬化樹脂330を紫外線硬化樹脂供給ノズル260(図示せず)にて吐出する。しかる後、駆動モータ240(図示せず)を作動させ、回転テーブル210を所定の回転数で回転させて、反射層120上に紫外線硬化樹脂330からなる均一な中間層130を形成する。次いで、センターキャップ26Aを取り除き、中間層130に、下面340bに所定のピットが形成されている光透過性のスタンパ340を載せる。そして、ピットを転写しながら、スタンパ340の上面340aの上方から、紫外線(UV)照射機270(図示せず)により紫外線350を照射し、紫外線硬化樹脂330を硬化させる。その後、スタンパ340を上方向に移動することにより、ピットの凹凸のある中間層130を形成する。
Next, the same processes as in FIGS. 22 to 27 are performed. That is, a liquid ultraviolet
更に、中間層130上にスパッタ法等により、アルミニウム等を光が一部透過するほどの薄さで積層して第2反射層140を形成した後、図39に示すように、再度、基板110のセンターホール110aを基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして、回転テーブル210上に載置し、センターキャップ26Aよりも傘状部26bの半径R2の大きいセンターキャップ26Bの嵌合部26cを基板110のセンターホール110aに嵌め合わせる。
Further, after the second
次いで、図29〜図30と同様の工程を実行する。すなわち、基板110の中心部に、紫外線硬化樹脂330を塗布した後、回転テーブル210を回転させることにより、基板110上に紫外線硬化樹脂330からなる均一なカバー層150を形成する。次いで、図40に示すように、センターキャップ26Bを上方向に移動し、図41に示すように、紫外線硬化樹脂330からなる均一なカバー層150の上方から紫外線(UV)照射機270(図示せず)により、紫外線350を照射し、紫外線硬化樹脂330を硬化させ、カバー層150を形成することで、本発明の実施例4に係る光情報記録媒体100が完成する。
Next, the same processes as in FIGS. 29 to 30 are performed. That is, after the ultraviolet
このように、実施例4では、図37において、傘状部26bの半径R2=7.5mm、端面26eの幅W2=0.1mm、空間部26dの最大高さH=0.1mmとした中間層130形成用センターキャップ26A、及び、図37において、傘状部26bの半径R2=11mm、端面26eの幅W2=0.1mm、空間部26dの最大高さH=0.1mmとしたカバー層150形成用センターキャップ26Bを用いて光情報記録媒体100を製造したところ、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部及びクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26A及び26Bの端部)に形成される凸部の最大高さは、図42及び図43に示すように、図16及び図17と比較して大幅に低くなった。
Thus, in Example 4, in FIG. 37, the radius R 2 of the umbrella-shaped
図42は、図40における基板110のクランプ部110bの周辺部を拡大した図であり、図43は、図41における基板110のクランプ部110bの周辺部を拡大した図である。図42及び図43において、図40及び図41と同一部品については、同一符号を付し、その説明は省略する。図42及び図43において、130aはクランプ部110b上に形成される凹凸部、130b及び150bはクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26A及び26Bの端部)に形成される凸部を示している。
42 is an enlarged view of the peripheral portion of the
中間層130を形成するに際し、センターキャップ26A上に液状の紫外線硬化樹脂330を垂らすと、毛管現象により液状の紫外線硬化樹脂330がセンターキャップ26Aの端面26eの下部にのみ染み込み、クランプ部110b上に凹凸部130aが形成され、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)に凸部130bが形成される場合があるが、凹凸部130a及び凸部130bが形成された場合の、凹凸部130a及び凸部130bの最大高さは、いずれも図16及び図17と比較して大幅に低くなった。
When the
これは、図37に示すように、本発明に係るセンターキャップ26Aは、センターキャップ26Aの傘状部26bの内面と基板110との間に空間部26dを設けたためである。すなわち、センターキャップ26Aと基板110との間に大きな隙間を形成し、センターキャップ26Aの周縁部に形成された端面26eのみにより、基板110の上面と当接する構造としたためである。その結果、センターキャップ25に比べて、基板110の上面と当接する部分の面積が大幅に縮小され、センターキャップ26A上に液状の紫外線硬化樹脂330を垂らしても、図42及び図43に示すように、毛管現象により液状の紫外線硬化樹脂330がセンターキャップ26Aに染み込む量が、従来に比べて大幅に減少した。
This is because, as shown in FIG. 37, the
又、カバー層150を形成するに際し、カバー層150形成用センターキャップ26Bの傘状部26bの半径(=11mm)を、中間層130形成用センターキャップ26Aの傘状部26bの半径(=7.5mm)よりも大きくしたことにより、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率が大幅に低減された。
Further, when forming the
これは、図42に示すように中間層130形成の際にわずかにできたクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)の凸部130bを、中間層130形成用センターキャップ26Aよりも傘状部26bの半径R2の大きなカバー層150形成用センターキャップ26Bで覆うことにより、紫外線硬化樹脂330が、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)に形成された凸部130bの影響を受けず、均一に広がるからである。
As shown in FIG. 42, the
実施例4に係る方法で製造された光情報記録媒体100は、図42及び図43に示すように、クランプ部110b周辺部において、中間層130とカバー層150の形成が開始される半径位置が異なり、カバー層150の形成が開始される半径位置は、中間層130の形成が開始される半径位置よりも外周側であるため、中間層130とカバー層150の形成が開始される半径位置の周辺部には図42及び図43に示すような段差が形成される。従って、図42及び図43に示すような段差が形成された光情報記録媒体100をカバー層150側から平面視すると、実施例1で示した図34と同様に、クランプ部110bの外側に近接する領域に、中間層130のみからなる円環状の領域が確認できる。
As shown in FIGS. 42 and 43, the optical
なお、基板110上に複数の情報層と前記複数の情報層を分離する中間層130とが交互に積層され、最後にカバー層150が積層される3層以上の光情報記録媒体の場合には、基板110上に先に積層される中間層130の形成が開始される半径位置は、後に積層される中間層130の形成が開始される半径位置よりも内周側であり、カバー層150の形成が開始される半径位置は、最後に積層される中間層130の形成が開始される半径位置よりも外周側である。
In the case of an optical information recording medium of three or more layers in which a plurality of information layers and an
本発明の実施例4によれば、センターキャップ26Aの傘状部26bの内面と基板110との間に空間部26dを設けることでセンターキャップ26Aと基板110との間に大きな隙間を形成し、センターキャップ26Aの周縁部に形成された端面26eのみで、基板110の上面と当接する構造とすることにより、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少するため、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さを大幅に低くすることが可能となり、光情報記録媒体100が情報記録再生装置に装着される際に、傾いて装着される度合いが低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等のチルト特性の悪化を防止することができる。
According to the fourth embodiment of the present invention, by providing the
又、カバー層150形成用センターキャップ26Bの傘状部26bの半径R2(=11mm)を、中間層130形成用センターキャップ26Aの傘状部26bの半径R2(=7.5mm)よりも大きくしたことにより、カバー層150形成時に、カバー層150形成用センターキャップ26Bが、中間層130形成の際にクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)にわずかに形成された凸部130bを覆う。そのため、紫外線硬化樹脂330が、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)に形成された凸部130bの影響を受けず均一に広がり、カバー層150において、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率が大幅に低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
Further, the radius R 2 (= 11 mm) of the umbrella-shaped
なお、実施例4では、カバー層150形成用センターキャップ26Bの傘状部26bの半径R2を、中間層130形成用センターキャップ26Aの傘状部26bの半径R2よりも大きくしたが、カバー層150形成用センターキャップ26Bの傘状部26bの半径R2を、中間層130形成用センターキャップ26Aの傘状部26bの半径R2と同じにしても、従来のセンターキャップ25を用いた場合と比べて、カバー層150において、図18に示すような放射状の線状欠陥36の発生率を低減することが可能であり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
In Example 4, the radius R 2 of the cone-shaped
これは、センターキャップ26A及び26Bの傘状部26bの内面と基板110との間に空間部26dを設けることでセンターキャップ26A及び26Bと基板110との間に大きな隙間を形成し、センターキャップ26A及び26Bの周縁部に形成された端面26eのみで、基板110の上面と当接する構造とすることにより、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少するため、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さのみならず、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26Aの端部)に形成される凸部130bの最大高さも大幅に低くなるからである。
This is because a
〈実施例5〉
実施例5では、図37に示すセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2を11mm、端面26eの幅W2を2mmとし、空間部26dの最大高さHを0.01mmから0.3mmまで振ってカバー層150を形成し、クランプ部110b上に形成される凹凸部130aの高さの最大値を求めた。図44は、センターキャップ26の空間部26dの最大高さHとクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さとの関係を例示する図である。なお、凹凸部の高さの測定は、表面形状測定装置デックタック(スローン社製)を用いて行った。
<Example 5>
In Example 5, and 11mm radius R 2 of the cone-shaped
図44に示すように、カバー層150を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26の空間部26dの最大高さHが0.05mmよりも低くなるに従って、クランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さが高くなることが確認された。
As shown in FIG. 44, as the maximum height H of the
本発明の実施例5によれば、本発明に係るセンターキャップ26の空間部26dの最大高さHが0.05mm以上であれば、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少する。その結果、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さを大幅に低くすることが可能となり、光情報記録媒体が情報記録再生装置に装着される際に、傾いて装着される度合いが低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等のチルト特性の悪化を防止することができる。
According to the fifth embodiment of the present invention, if the maximum height H of the
〈実施例6〉
実施例6では、中間層130形成用センターキャップ26C及びカバー層150形成用センターキャップ26Dの傘状部26bの半径R2の異なる2種類のセンターキャップ26を用意し、中間層130形成用センターキャップ26Cの傘状部26bの半径R2を9mm、端面26eの幅W2を2mmとし、空間部26dの最大高さHを0.01mmから0.3mmまで振ってカバー層150を形成し、放射状の線状欠陥36の発生率を求めた。
<Example 6>
In Example 6, prepared two different types of the center caps 26 having the radius R 2 of the cone-shaped
具体的には、n個の光情報記録媒体を製造し、少しでも放射状の線状欠陥36の発生した光情報記録媒体は不良(NG)として、放射状の線状欠陥36の発生率=(NG数/n)×100(%)を求めた。なお、カバー層150形成用センターキャップ26Dは、傘状部26bの半径R2を11mm、端面26eの幅W2を2mm、空間部26dの最大高さHを0.05mmとした。
Specifically, n optical information recording media are manufactured, and the optical information recording medium in which the radial
図45は、空間部26dの最大高さHと放射状の線状欠陥36の発生率との関係を例示する図である。図45に示すように、中間層130を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26Cの空間部26dの最大高さHが0.05mmよりも低くなるに従って、カバー層150を形成した際にできる放射状の線状欠陥36の発生率が高まることが確認された。
FIG. 45 is a diagram illustrating the relationship between the maximum height H of the
本発明の実施例6によれば、中間層130を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26Cの空間部26dの最大高さHが0.05mm以上であれば、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少する。その結果、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さのみならず、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26cの端部)に形成される凸部130bの最大高さも大幅に低くなる。そのため、カバー層150を形成した際にできる放射状の線状欠陥36の発生率が低減し、中間層130の影響を受けない高品質のカバー層150を形成することが可能となり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
According to Embodiment 6 of the present invention, if the maximum height H of the
なお、3層以上の中間層およびカバー層を本発明のセンターキャップ26を用いて形成する場合、最初に積層する中間層用のセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2が最も小さく、そこから徐々に傘状部26bの半径R2の大きなセンターキャップ26を用いて中間層を重ねて行き、最後に形成するカバー層用のセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2が最も大きくなるようにすることが重要である。このようにすれば、それぞれの層に最適化された傘状部26bの半径R2を有するセンターキャップ26は中間層形成の際にわずかにできたクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26の端部)の凸部を逃れることができ、それぞれの中間層形成時の凸部の影響を受けないため、3層以上の光情報記録媒体においても放射状の線状欠陥36の発生率を大幅に低減することが可能となり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
In the case of forming with a
〈実施例7〉
実施例7では、図37に示すセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2を11mm、空間部26dの最大高さHを0.05mmとし、端面26eの幅W2を0.1mmから3mmまで振ってカバー層150を形成し、クランプ部110b上に形成される凹凸部130aの高さの最大値を求めた。なお、凹凸部の高さの測定は、表面形状測定装置デックタック(スローン社製)を用いて行った。
<Example 7>
In Example 7, 3 mm radius R 2 of the cone-shaped
図46は、センターキャップ26の端面26eの幅W2とクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さとの関係を例示する図である。図46に示すように、カバー層150を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26の端面26eの幅W2が2mmよりも広くなるに従って、クランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さが高くなることが確認された。
Figure 46 is a diagram illustrating the relationship between the maximum height of the concave and
本発明の実施例7によれば、本発明に係るセンターキャップ26の端面26eの幅W2が2mm以下であれば、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少する。その結果、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さを大幅に低くすることが可能となり、光情報記録媒体が情報記録再生装置に装着される際に、傾いて装着される度合いが低減され、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等のチルト特性の悪化を防止することができる。
According to the seventh embodiment of the present invention, the width W 2 of the
〈実施例8〉
実施例8では、中間層130形成用センターキャップ26C及びカバー層150形成用センターキャップ26Dの傘状部26bの半径R2の異なる2種類のセンターキャップ26を用意し、中間層130形成用センターキャップ26Cの傘状部26bの半径R2を9mm、空間部26dの最大高さHを0.05mmとし、端面26eの幅W2を0.1mmから3mmまで振ってカバー層150を形成し、放射状の線状欠陥36の発生率を求めた。なお、カバー層150形成用センターキャップ26dは、傘状部26bの半径R2を11mm、端面26eの幅W2を2mm、空間部26dの最大高さHを0.05mmとした。
<Example 8>
In Example 8, prepared two different types of the center caps 26 having the radius R 2 of the cone-shaped
図47は、センターキャップ26Cの端面26eの幅W2と放射状の線状欠陥36の発生率との関係を例示する図である。図47に示すように、中間層130を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26Cの端面26eの幅W2が2mmよりも広くなるに従って、カバー層150を形成した際にできる放射状の線状欠陥36の発生率が高まることが確認された。
Figure 47 is a diagram illustrating the relationship between the incidence of width W 2 and the radial
本発明の実施例8によれば、中間層130を形成する際に使用する本発明に係るセンターキャップ26cの端面26eの幅W2が2mm以下であれば、毛管現象による液状の紫外線硬化樹脂330の染み込みが大幅に減少する。その結果、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さのみならず、クランプ部110bの周辺部(センターキャップ26cの端部)に形成される凸部130bの最大高さも大幅に低くなる。そのため、カバー層150を形成する際にできる放射状の線状欠陥36の発生率が低減し、中間層130の影響を受けない高品質のカバー層150を形成することが可能となり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
According to the eighth embodiment of the present invention, if the width W 2 of the
なお、3層以上の中間層およびカバー層を本発明のセンターキャップ26を用いて形成する場合、最初に積層する中間層用のセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2が最も小さく、そこから徐々に傘状部26bの半径R2の大きなセンターキャップ26を用いて中間層を重ねて行き、最後に形成するカバー層用のセンターキャップ26の傘状部26bの半径R2が最も大きくなるようにすることが重要である。このようにすれば、それぞれの層に最適化された傘状部26bの半径R2を有するセンターキャップ26は中間層形成の際にわずかにできたクランプ部110bの周辺部(センターキャップ26の端部)の凸部を逃れることができ、それぞれの中間層形成時の凸部の影響を受けないため、3層以上の光情報記録媒体においても放射状の線状欠陥を大幅に低減することが可能となり、再生及び/又は記録時のジッター、エラーレート等の光学特性の悪化を防止することができる。
In the case of forming with a
〈実施例9〉
実施例9では、図3に示すセンターキャップ25、図37に示すセンターキャップ26とは異なる形状のセンターキャップを用いる例を示す。図48は、スピンコート法により基板上に層形成する際に用いられる本発明に係るセンターキャップ27を例示する図である。図48(a)は正面図であり、図48(b)は平面図である。
<Example 9>
Example 9 shows an example in which a center cap having a shape different from the
図48に示すセンターキャップ27は、基板110のセンターホール110aに嵌合される嵌合部27cと、嵌合部27cと同心的に設けられ、嵌合部27cが基板110のセンターホール110aに嵌合された際に、基板110と平行となり、かつ、嵌合部27cよりも径が大きい円環形状の平面からなる端面27eを有する傘状部27bと、傘状部27bの上部に傘状部27bと同心的に設けられた円柱状の突起部27aとを有する。
The
センターキャップ27には、外気導入孔27xが設けられている。外気導入孔27xは、Z方向に設けられ、突起部27aの上面と嵌合部27cの下面とを貫通する縦孔と、嵌合部27c内にX方向に設けられ、嵌合部27cを貫通する横孔とが嵌合部27c内で連通した構造である。すなわち、外気導入孔27xは4つの開口部を有し、第1の開口部は突起部27aの上面に、第2の開口部は嵌合部27cの下面に、第3及び第4の開口部は嵌合部27cの側面の対向する位置に設けられている。
The
前述のように、基板110は、センターホール110aを基板位置決め部220に嵌め合わせるようにして、回転テーブル210上に載置され、吸気通路(図示せず)を介して吸気孔に負圧を作用させ、回転テーブル210上に載置された基板110を吸着固定保持される。そして、センターキャップ25の嵌合部25cを基板110のセンターホール110aに嵌め合わせる。
As described above, the
図49は、センターキャップ25の嵌合部25cを基板110のセンターホール110aに嵌合させた様子を例示する図である。基板110を吸着固定保持するために作用させる負圧は、図49に示すセンターキャップ25と基板110との隙間29aにも影響を及ぼし、隙間29aも負圧になる場合がある。隙間29aが負圧になると、センターキャップ25上に紫外線硬化樹脂330を塗布した際に、隙間29aに紫外線硬化樹脂330が染み込むことを助長し、基板のクランプ部の周辺部に凸部が形成されることになる。
FIG. 49 is a diagram illustrating a state in which the
図50は、センターキャップ27の嵌合部27cを基板110のセンターホール110aに嵌合させた様子を例示する図である。図50に示すように、センターキャップ27を用いると外気導入孔27xから隙間29aに外気が流入するため、隙間29aが負圧になることを防止できる。
FIG. 50 is a diagram illustrating a state in which the
本発明の実施例9によれば、中間層130又はカバー層150を形成する際に、外気導入孔27xを有するセンターキャップ27を用いることにより、センターキャップ27と基板110との隙間29aが負圧になることを防止できる。その結果、センターキャップ27上に紫外線硬化樹脂330を塗布した際に、基板110を吸着固定保持するために作用させる負圧が、隙間29aに紫外線硬化樹脂330が染み込むことを助長しなくなるため、基板のクランプ部の周辺部に凸部が形成されることを防止できる。
According to the ninth embodiment of the present invention, when the
なお、実施例9では、センターキャップ25に外気導入孔27xを設けたセンターキャップ27について説明したが、センターキャップ26にも同様に外気導入孔を設けることが可能であり、同様の効果を奏する。
In the ninth embodiment, the
〈実施例10〉
実施例10では、図48に示すセンターキャップ27を変形した例を示す。図51は、スピンコート法により基板上に層形成する際に用いられる本発明に係るセンターキャップ28を例示する図である。図51(a)は正面図であり、図51(b)は平面図である。図51(b)において、破線の矢印は、センターキャップ28の回転する方向を示している。
<Example 10>
Example 10 shows an example in which the
図51に示すセンターキャップ28は、基板110のセンターホール110aに嵌合される嵌合部28cと、嵌合部28cと同心的に設けられ、嵌合部28cが基板110のセンターホール110aに嵌合された際に、基板110と平行となり、かつ、嵌合部28cよりも径が大きい円環形状の平面からなる端面28eを有する傘状部28bと、傘状部28bの上部に傘状部28bと同心的に設けられた円柱状の突起部28aとを有する。
The
センターキャップ28には、外気導入孔28x及び外気導入部材28yが設けられている。外気導入孔28xは、Z方向に設けられ、突起部28aの上面と嵌合部28cの下面とを貫通する縦孔と、突起部28a内にX方向に設けられ突起部28aを貫通する横孔と、嵌合部28c内にX方向に設けられ、嵌合部28cを貫通する横孔とが突起部28a及び嵌合部28c内で連通した構造である。
The
すなわち、外気導入孔28xは、6つの開口部を有し、第1の開口部は突起部28aの上面に、第2の開口部は嵌合部28cの下面に、第3及び第4の開口部は突起部28aの側面の対向する位置に、第5及び第6の開口部は嵌合部28cの側面の対向する位置に設けられている。
That is, the outside
突起部28aの側面の対向する位置に設けられた第3及び第4の開口部の近傍には、センターキャップ28が回転する際に、外気導入孔28xへ外気を導入する外気導入部材28yが設けられている。外気導入部材28yは、例えば、金属やプラスチック等をセンターキャップ28に固着することにより設けることができる。外気導入部材28yは、センターキャップ28と一体的に成型されていても構わない。
An outside
外気導入部材28yが設けられていることにより、例えば、図22に示す工程等で、センターキャップ28が図51(b)の破線の矢印で示す方向に回転したときに、突起部28aの側面の対向する位置に設けられた第3及び第4の開口部から外気導入孔28xに効率よく外気を導入することができる。
By providing the outside
本発明の実施例10によれば、中間層130又はカバー層150を形成する際に、外気導入孔28x及び外気導入部材28yを有するセンターキャップ28を用いることにより、実施例9と同様に、センターキャップ28と基板110との隙間29aが負圧になることを防止できる。その結果、センターキャップ28上に紫外線硬化樹脂330を塗布した際に、基板110を吸着固定保持するために作用させる負圧が、隙間29aに紫外線硬化樹脂330が染み込むことを助長しなくなるため、基板のクランプ部の周辺部に凸部が形成されることを防止できる。更に、センターキャップ28の第3及び第4の開口部近傍に外気導入部材28yを設けたことにより、外気導入孔28xに効率よく外気を導入することができる。
According to the tenth embodiment of the present invention, when the
なお、実施例10では、センターキャップ27に外気導入部材28yを設けたセンターキャップ28について説明したが、センターキャップ26にも同様に外気導入孔及び外気導入部材を設けることが可能であり、同様の効果を奏する。
In the tenth embodiment, the
〈比較例1〉
比較例1では、本発明に係るセンターキャップ26を用いてカバー層150を形成した場合と、センターキャップを用いずにカバー層150を形成した場合との内外周厚みプロファイルの違いを示した。図52は、光情報記録媒体の半径位置とカバー層150の膜厚との関係を例示する図である。図52に示すように、本発明に係るセンターキャップ26を用いてカバー層150を形成した場合は、膜厚が75μmでほぼ均一な膜厚のカバー層150を得ることができたが、センターキャップを用いなければ、どのように条件を振っても、内外周でその膜厚を均一にすることはできなかった。
<Comparative example 1>
In Comparative Example 1, the difference between the inner and outer peripheral thickness profiles when the
センターキャップを用いない場合には、遠心力により内周の液が外周へ次々と移動していくため、外周の膜厚が内周の膜厚よりも厚くなる。図37に示すように、本発明に係るセンターキャップ26は、例えば円錐状の、傘状部26bを有する。そのため、本発明に係るセンターキャップ26を用いると、遠心力により外周へ移動して行った膜を、センターキャップ26上に滴下した紫外線硬化樹脂液が、例えば円錐状の、傘状部26bを伝わり、より内周部側から補給するので、内周部から外周部に亘って均一な膜を得ることができる。
When the center cap is not used, the liquid on the inner circumference moves to the outer circumference one after another by centrifugal force, so that the film thickness on the outer circumference becomes thicker than the film thickness on the inner circumference. As shown in FIG. 37, the
このように、内周から外周に向かって傾斜する、例えば円錐状の、傘状部26bを有するセンターキャップ26を、1層以上の情報層を有する光情報記録媒体のカバー層150の形成に用いることで、基板110のクランプ部110b上に形成される凹凸部130aの最大高さが従来より大幅に低く、かつ、内周から外周にかけて均一な膜厚を持つ1層又は多層の光情報記録媒体を得ることができる。
As described above, the
又、内周から外周に向かって傾斜する、例えば円錐状の、傘状部26bを有するセンターキャップ26を、2層以上の情報層を有する光情報記録媒体の中間層130及びカバー層150の形成に用いることで、どの層にも放射状の線状欠陥36が少ない、内周から外周にかけて均一な膜厚を持つ多層の光情報記録媒体を得ることができる。
Further, a
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。 The preferred embodiments of the present invention have been described in detail above. However, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications and substitutions can be made to the above-described embodiments without departing from the scope of the present invention. Can be added.
例えば、本発明は、スピンコート法により中心に貫通穴を有する基板上に層を形成するものであれば、光情報記録媒体以外にも適用可能である。 For example, the present invention can be applied to a medium other than an optical information recording medium as long as a layer is formed on a substrate having a through hole in the center by a spin coating method.
又、本発明において、スピンコート法で形成する層は、カバー層、中間層以外の層でも構わない。 In the present invention, the layer formed by spin coating may be a layer other than the cover layer and the intermediate layer.
又、実施例9及び10では、センターキャップに外気導入孔、外気導入部材を設ける例を示したが、外気導入孔、外気導入部材は図48や図51で示したものには限定されない。すなわち、センターキャップと基板との隙間に負圧が生じることを防止できれば、外気導入孔の構造等、外気導入部材の形状等はどのようなものでも構わない。 Further, in Examples 9 and 10, an example in which the outside air introduction hole and the outside air introduction member are provided in the center cap is shown, but the outside air introduction hole and the outside air introduction member are not limited to those shown in FIGS. 48 and 51. That is, as long as it is possible to prevent a negative pressure from being generated in the gap between the center cap and the substrate, the shape of the outside air introduction member, such as the structure of the outside air introduction hole, may be any.
10、100 光情報記録媒体
11、110 基板
11a、110a センターホール
11b、110b クランプ部
12 反射層及び/又は記録層
13、130 中間層
13a、130a 中間層の凹凸部
13b、130b 中間層の凸部
14 第2反射層及び/又は第2記録層
15、150 カバー層
15a カバー層の凹凸部
15b、150b カバー層の凸部
16、160 レーザ光
17、170 対物レンズ
21、210 回転テーブル
22、220 基板位置決め部
25、25A、25B、25C、25D、26、26A、26B、27、28 センターキャップ
25a、26a、27a、28a 突起部
25b、26b、27b、28b 傘状部
25c、26c、27c、28c 嵌合部
25e、26e、27e、28e 端面
26d 空間部
27x、28x 外気導入孔
28y 外気導入部材
29a 隙間
33、330 紫外線硬化樹脂
34、340 スタンパ
34a、340a スタンパ34の上面
34b、340b スタンパ34の下面
35、350 紫外線
36 線状欠陥
120 反射層
140 第2反射層
200 製造装置
230 回転軸
240 駆動モータ
260 紫外線硬化樹脂供給ノズル
270 紫外線(UV)照射機
H 高さ
R1、R2 半径
T1、T2 厚さ
W2 幅
10, 100 Optical
Claims (17)
前記少なくとも2つの層のうちの上層の形成に用いるセンターキャップの半径は、前記少なくとも2つの層のうちの下層の形成に用いるセンターキャップの半径よりも大きいことを特徴とする光情報記録媒体の製造方法。 At least two of the plurality of layers of an optical information recording medium in which a plurality of layers are sequentially laminated on a substrate having a through hole in the center are fitted into the through hole with a center cap having a predetermined radius. , A method for producing an optical information recording medium formed by spin coating,
A radius of a center cap used for forming an upper layer of the at least two layers is larger than a radius of a center cap used for forming a lower layer of the at least two layers. Method.
前記端面は、底面視前記嵌合部と接しないように設けられ、前記嵌合部は、正面視前記端面から突起し、前記嵌合部が前記貫通穴に嵌合されると、前記端面が前記基板の上面に当接され、前記傘状部の内面と前記基板との間に空間部を形成する構造であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体の製造方法。 The center cap includes a fitting portion fitted into the through hole, and an annular plane provided concentrically with the fitting portion and parallel to the substrate and having a diameter larger than that of the fitting portion. An umbrella-shaped portion having an end surface made of
The end surface is provided so as not to contact the fitting portion in a bottom view, and the fitting portion protrudes from the end surface in a front view, and when the fitting portion is fitted into the through hole, the end surface is 2. The method of manufacturing an optical information recording medium according to claim 1, wherein a space portion is formed between the inner surface of the umbrella-shaped portion and the substrate in contact with the upper surface of the substrate.
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