JP2009123010A - 投資銀行判定システム及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 日米租税条約改正に伴って租税の減免対象となる投資銀行として認められるための国税庁への申請手続を簡易にすることができる投資銀行判定システム及びそのプログラムを提供する。
【解決手段】 各社PC4から入力された株式の持分情報と、各社決算データ記憶部2に記憶された決算データに基づき、判定サーバ1の制御部において実現する各種実現手段によって、関係会社の持分比率を判定し、持分比率が特定以上の関係会社について単体テスト用にカテゴライズ処理して、単体テストを判定し、更に、連結状況から当該企業グループを判定し、グループ全体テスト用にカテゴライズ処理して、グループ全体テストを判定する投資銀行判定システムである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、日米租税条約における投資銀行に該当するか否かを判定する投資銀行判定システムに係り、特に、日米間における源泉税の減免措置を短期間に対応可能とすることで会社のキャッシュフローを改善し、損益計算書における経常利益を改善し、更に国税庁への申請作業を簡略化できる投資銀行判定システム及びそのプログラムに関する。
平成16年7月の日米租税条約の改正において、銀行、証券会社、保険会社等については日米両国における受取利子等に係る源泉税の減免措置が講じられたが、その後、平成17年12月の追加改正として投資銀行も租税の減免対象として盛り込まれた。
制度改正前は税法に従って源泉税を日米両国で課税され、外国税額控除によってその課税済み源泉税の一部又は全部の減免を行うしか方法がなかった。
本制度改正による源泉税の減免処置を利用する場合に、投資銀行に該当するか否かは、日米両国の国税庁がホームページ(HP)上で開示しているルールに則り、自らが投資銀行に該当するか否かの判定を行い、判定をクリアした者だけが国税庁に所定のフォームで申請し、認可を受けることとなっている。
尚、日米租税条約における投資銀行に該当するか否かを判定する技術に関する先行技術は発見されなかったが、連結納税を計算する先行技術として、特開2004−213542号公報(特許文献1)がある。
特開2004−213542号公報
そこで、国税庁がHPに開示しているルールに従って、投資銀行としての認可を受けるために、投資銀行に該当するか否かの判定を迅速に行う必要がある。
よって、事務の効率化を図り、可能な限り早期に判定・申請・認可を取得することが必要である。
[事務作業について]
国税庁が開示するルールに従った判定テストを数年に1回の単位で再度行う必要があり、そのたびに国税庁に再申請することとなっている。且つ、当該テストは直近3事業年度分を行うこととされている。今後、投資銀行登録を行う企業が出てきた場合、判定を容易ならしめるシミュレーションツール等があればその需要は高くなると考えられる。
更に、我が国では持株会社化が急速に進んでおり、金融証券ビジネスの垣根も低くなってきていること、対米投資・対日投資ともに増加傾向にあることから税金コストの軽減は企業にとって今後益々大きな課題となり申請は増加していくと予想される。
総合すると、今般、日米租税条約の改正に伴い投資銀行に該当することとなった事業体は、租税の減免措置が講じられることになったものの、日米双方の国税庁が公開した投資銀行の定義に対し企業の事業内容が該当するか否かの判定を迅速かつ正確にすることが可能なシミュレーションツール等の必要性が高くなる。
[発明の目的]
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、日米租税条約改正に伴って租税の減免対象となる投資銀行として認められるための国税庁への申請手続を簡易にすることができる投資銀行判定システム及びそのプログラムを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、処理を実行する制御部と、処理プログラムを記憶する記憶部とを備えるコンピュータで構成される判定サーバと、判定サーバに接続する各社の決算データを記憶する決算データ記憶部と、判定サーバにネットワークを介して接続する複数の各社のコンピュータとを有する投資銀行判定システムであって、決算データ記憶部又は記憶部には、各種テーブルが記憶されており、制御部が記憶部から処理プログラムを読み込んで実現可能とする処理手段として、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいてテスト対象企業が直接又は間接に持分50%以上を保有する関係会社であるか否かを判定する関係会社持分比率判定手段と、決算データを日米租税条約において該当する投資銀行活動における分類に対応付ける対応テーブルを参照して決算データを投資銀行活動に対応する収益として記憶する投資銀行活動対応収益テーブルを生成すると共に、関係会社持分比率判定手段で判定された持分50%以上を保有する関係会社とテスト対象企業について投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成する単体テストカテゴライズ手段と、テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルから純営業収益のうち投資銀行活動により稼得した収益の割合を演算する単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成し、当該収益の割合を60%テスト結果として算出する単体テスト判定手段とを有することを特徴とする。
本発明は、上記投資銀行判定システムにおいて、制御部が記憶部から処理プログラムを読み込んで実現可能とする処理手段として、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分の割合を演算し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かを判定する当該企業グループ判定手段と、当該企業グループ判定手段で判定されたテスト対象企業と当該企業グループの会社について投資銀行活動対応収益テーブルを反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成するグループ全体テスト用カテゴライズ手段と、テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルから純営業収益の合計額、純営業収益のうち投資銀行活動の分類と稼得した収益の額、合計の額に対する収益の額の割合(第1の割合)、合計の額に対する顧客の売買業務の分類に対応する収益の額を除いた収益の額の割合(第2の割合)を演算するグループ全体テストテーブルを生成し、第1の割合を60%テスト結果として算出し、第2の割合を10%テスト結果として算出するグループ全体テスト判定手段とを有することを特徴とする。
本発明は、上記投資銀行判定システムにおいて、グループ全体テスト判定手段において、第1の割合が60%以上であり、かつ第2の割合が10%以上である場合に、グループ全体テスト判定手段が、当該企業グループ内の会社が証券取引所会員資格を有するか、又はマーケットメーカーであるかを判定することを特徴とする。
本発明は、各社の決算データを記憶する決算データ記憶部が接続され、複数の各社のコンピュータがネットワークを介して接続される判定サーバを有する投資銀行判定システムにおいて判定サーバの制御部が処理を実行するコンピュータプログラムであって、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいてテスト対象企業が直接又は間接に持分50%以上を保有する関係会社であるかないかを判定する関係会社持分比率判定手段と、決算データを日米租税条約において該当する投資銀行活動における分類に対応付ける対応テーブルを参照して決算データを投資銀行活動に対応する収益として記憶する投資銀行活動対応収益テーブルを生成すると共に、関係会社持分比率判定手段で判定された持分50%以上を保有する関係会社とテスト対象企業について投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成する単体テストカテゴライズ手段と、テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルから純営業収益のうち投資銀行活動により稼得した収益の割合を演算する単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成し、当該収益の割合を60%テスト結果として算出する単体テスト判定手段とを有することを特徴とする。
本発明は、上記コンピュータプログラムにおいて、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分の割合を演算し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かを判定する当該企業グループ判定手段と、当該企業グループ判定手段で判定されたテスト対象企業と当該企業グループの会社について投資銀行活動対応収益テーブルを反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成するグループ全体テスト用カテゴライズ手段と、テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルから純営業収益の合計額、純営業収益のうち投資銀行活動の分類と稼得した収益の額、合計の額に対する収益の額の割合(第1の割合)、合計の額に対する顧客の売買業務の分類に対応する収益の額を除いた収益の額の割合(第2の割合)を演算するグループ全体テストテーブルを生成し、第1の割合を60%テスト結果として算出し、第2の割合を10%テスト結果として算出するグループ全体テスト判定手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、関係会社持分比率判定手段が、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいてテスト対象企業が直接又は間接に持分50%以上を保有する関係会社であるか否かを判定し、単体テストカテゴライズ手段が、決算データを日米租税条約において該当する投資銀行活動における分類に対応付ける対応テーブルを参照して決算データを投資銀行活動に対応する収益として記憶する投資銀行活動対応収益テーブルを生成すると共に、関係会社持分比率判定手段で判定された持分50%以上を保有する関係会社とテスト対象企業について投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成し、単体テスト判定手段が、テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルから純営業収益のうち投資銀行活動により稼得した収益の割合を演算する単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成し、当該収益の割合を60%テスト結果として算出する投資銀行判定システムとしているので、単体テスト及びルック・スルー・テストの合否を容易に認識でき、日米租税条約改正に伴って租税の減免対象となる投資銀行として認められるための国税庁への申請手続を簡易にすることができる効果がある。
本発明によれば、当該企業グループ判定手段が、各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分の割合を演算し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かを判定し、グループ全体テスト用カテゴライズ手段が、当該企業グループ判定手段で判定されたテスト対象企業と当該企業グループの会社について投資銀行活動対応収益テーブルを反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成し、グループ全体テスト判定手段が、テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルから純営業収益の合計額、純営業収益のうち投資銀行活動の分類と稼得した収益の額、合計の額に対する収益の額の割合(第1の割合)、合計の額に対する顧客の売買業務の分類に対応する収益の額を除いた収益の額の割合(第2の割合)を演算するグループ全体テストテーブルを生成し、第1の割合を60%テスト結果として算出し、第2の割合を10%テスト結果として算出する上記投資銀行判定システムとしているので、グループ全体テストの合否を容易に認識でき、日米租税条約改正に伴って租税の減免対象となる投資銀行として認められるための国税庁への申請手続を簡易にすることができる効果がある。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る投資銀行判定システムは、グループ各社のコンピュータから入力された各社の株主情報及び入力決算データに基づいて、テスト対象企業及びテスト対象企業グループの投資銀行活動から稼得した所得の割合を算出する。
まず、単体テスト(及びルック・スルー・テスト)として、テスト対象企業単体又は50%以上の持分を所有する企業グループが総所得の60%以上を投資銀行業務A1〜A4(後述)から稼得しているか判定する。
上記単体テストを満たす場合に、グループ全体テストとして持分比率80%以上の資本関係を有するグループの企業を抽出処理し、以下の判定を行う。
第1に、当該企業グループ全体で総所得の60%以上をA1〜A4に掲げる投資銀行活動から稼得しているか判定する。
第2に、当該企業グループ全体において投資銀行業務A1,A2,A4による所得が総所得の10%以上を稼得しているか判定する。
租税の減免対象となる投資銀行として認められるためには、その他所定の判定が必要となるが、本実施の形態では、日米租税条約改正に伴う投資銀行の判定において一定の作業を簡略化し、国税庁への申請手続を簡易にすることができるものである。
[投資銀行判定テスト]
発明の実施の形態を説明する前に、改正日米租税条約において租税の減免対象となる投資銀行に該当するか否かを判定する判定内容について説明する。
当該投資銀行についての判定内容は、下記の5つの項目について証明及びテストを直近3事業年度の数値を用いて行う。
5つの項目とは、第1に、資格を受ける要件の証明(居住者判定)、第2に、単体(事業内容要件)テスト、第3に、ルック・スルー・テスト、第4に、グループ全体(ワイド)テスト、第5に、市場取引要件を満たす証明である。
この5項目のうち、特に事務上、手作業になると煩雑であるのは、第2の単体テスト、第3のルック・スルー・テスト、それに、第4のグループ全体テストである。本実施の形態では、これらのテストを対象としており、以下、具体的に説明する。
[単体(事業内容要件)テスト]
国税庁が開示している内容は、テスト対象企業の所得につき、投資銀行業務が占める割合の検証である。
単体テストでは、テスト対象企業の事業内容がA1〜A4に掲げる投資銀行活動に従事しているか確認すると同時に、テスト対象企業単体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているかを判定する。尚、単体テストを満たす場合には、ルック・スルー・テストは行わない。
[ルック・スルー・テスト]
国税庁が開示している内容は、テスト対象の事業体の全世界ベースでの資本関係の検証及び所得内容につき投資銀行業務が占める割合の検証である。
ルック・スルー・テストでは、当該テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社と以下のいずれかの関係にあるときに、持分の50%以上を保有するグループ企業の総所得のうち持分割合に応じた部分を得たものとして、単体テストと同様のテストを行う。
第1に、テスト対象の事業体が登録証券会社の持分の直接又は間接80%以上を保有又は支配しているかを判定(間接保有割合は各段階で判断)する。
第2に、登録証券会社に持分の80%を直接又は間接に保有又は支配されているかを判定(間接保有割合は各段階で判断)する。
第3に、テスト対象の事業体及び登録証券会社に持分の80%以上を直接又は間接に共通の市場で取引される債券及び株式の発行体に保有されているかを判定(間接保有割合は各段階で判断)する。
[グループ全体テスト]
国税庁が開示している内容は、テスト対象企業の全世界ベースにおける資本関係の検証である。
まず、第1に、以下の(a)〜(c)の範囲でテスト対象企業グループを抽出する。
(a)テスト対象企業が80%以上を直接又は間接に保有する企業
(b)テスト対象企業の持分の80%以上を直接又は間接に保有する他の企業
(c)80%以上を直接又は間接に同一の者に保有されている企業
第2に、当該企業グループで総所得の60%以上を投資銀行業務のうち一定のものから稼得しているか判定する(60%ルール)。
第3に、当該企業グループで総所得の10%以上を投資銀行業務のうち一定のものから稼得しているか判定する(10%ルール)。
第4に、当該企業グループのうちに証券取引所会員資格又は店頭市場のマーケットメーカーが存在していることを判定する。
以上の判定を全て満たす場合に、当該企業グループは、グループ全体テストに合格する。
[テストの作業]
上記単体テスト、ルック・スルー・テスト、グループ全体テストに共通して、テスト要件とされている保有関係は、財務会計における連結範囲より幅広い。また、連結納税等における連結範囲とも相違している。例えば、議決権株式に限った保有だけに限定されず、優先株式、種類株式等も含まれる。よって、通常の経理作業で活用している資本関係データをそのまま活用することができない。
[シミュレーションツール]
本発明の実施の形態に係る投資銀行判定システム(本システム)は、コンピュータ(PC)を活用して日米両国の国税庁が開示している投資銀行判定を早期に行うためのシミュレーションツールである。
本システムでは、財務会計及び税務会計における一定の数値を当該シミュレーションツールが提供する表示画面の所定のコラムに入力することで、自動的に日米両国の国税庁が定義する投資銀行に該当する要件のうち、数値的に判定する項目につき判定を行うものである。
[システム構成:図1]
本発明の実施の形態に係る投資銀行判定システム(本システム)の構成について図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る投資銀行判定システムの概略構成図である。
本システムは、図1に示すように、投資銀行の判定処理を行う判定サーバ1と、各社の株式持分情報及び決算データを記憶する各社決算データ記憶部2と、グループ内の各社に設置され判定サーバ1にネットワーク3を介して接続する複数の各社PC(パーソナルコンピュータ)4とを有している。
判定サーバ1及び各社PC4は、コンピュータで構成され、内部構成としては制御部、主メモリ、記憶部、ネットワーク及び外部装置に接続するためのインタフェース部を備えている。
判定サーバ1における制御部は、内部の記憶部に記憶された処理プログラムを主メモリにロードし、各種処理手段を実現可能としている。
内部の記憶部に記憶された各種プログラムには、関係会社持分比率判定処理プログラム、照合処理プログラム、単体テスト用カテゴライズ処理プログラム、単体テスト判定処理プログラム、当該企業グループ判定処理プログラム、グループ全体テスト用カテゴライズ処理プログラム、グループ全体テスト判定処理プログラム等がある。
そして、これら処理プログラムを制御部が主メモリにロードして以下に説明する各種処理手段を実行可能としている。
各社決算データ記憶部2は、各社PC4から入力された入力財務データを入力決算データとして記憶する。
また、各社決算データ記憶部2は、決算データにおける「勘定名」、その詳細の「サブ勘定名」における項目を「日米租税条約において該当する投資銀行活動」A1〜A4(投資銀行業務における分類)に対応付けて記憶する勘定・投資銀行活動対応テーブルを記憶している。当該勘定・投資銀行活動対応テーブルを用いて、決算データの勘定名、サブ勘定名をA1〜A4に割り当てることが可能となる。
また、各社PC4は、入力画面を表示する表示部と、必要なデータを入力するための入力部も備え、ネットワーク3を介して判定サーバ1にアクセスし、株式持株情報、入力財務データを送信する。
[各処理手段]
次に、判定サーバ1における判定処理を行うための各種処理手段について説明する。
各種処理手段として、関係会社持分比率判定手段、照合手段、単体テスト用カテゴライズ手段、単体テスト判定手段、当該企業グループ判定手段、グループ全体テスト用カテゴライズ手段、グループ全体テスト判定手段とを有している。
[手段とテストの関連性]
次に、各処理手段と各テストとの関連性について説明する。
単体テストにおける当該企業グループ内の単体企業に該当するか否かを判定するのが、関係会社持分比率判定手段であり、テスト対象の事業体が単体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているか否かを判定するのが、単体テスト用カテゴライズ手段、単体テスト判定手段である。
また、グループ全体テストにおける当該企業グループを構成するか否かを判定するのが関係会社持分比率判定手段及び当該企業グループ判定手段であり、グループ全体テストにおける60%ルール及び10%ルールを判定するのがグループ全体テスト用カテゴライズ手段、グループ全体テスト判定手段である。
尚、本発明の実施の形態では、単体テストとルック・スルー・テストを共通して判定するようにしており、単体テストを満たさない場合はルック・スルー・テストもクリアできず、源泉の免税を受けられないものとして処理する。
[関係会社持分比率判定手段]
関係会社持分比率判定手段は、テスト対象企業のPC4及びテスト対象企業に株式を保有される子会社の各社PC4から入力されたテスト対象企業の株式の持分情報(基礎情報)に基づいて直接又は間接に持分50%以上あるか否かを判定し、50%以上ある場合に、各社PC4からの入力を有効とする。
各社PC4から入力される株式の持分情報は、普通株(議決権株式)についてどこの会社が何株保有し、その他の株(優先株式、種類株式等)についてどこの会社が何株保有しているかの情報である。
[基礎情報の入力:図2]
各社PC4における入力画面を図2に示す。図2は、株式の持分情報入力画面を示す図である。
図2に示すように、入力情報として、「事業年度」「法人名」「債券又は株式の公開の有無」「登録証券会社の該当/非該当」「株主の状況」の基礎情報がある。
特に、「株主の状況」では、普通株式と種類株式の入力がある。株主の会社名と保有割合(%)を入力し、種類株式については、その種類を入力する。
図2における入力情報がネットワーク3を介して判定サーバ1に送信されて各社決算データ記憶部2に記憶される。
[収益の状況の入力:図3]
また、各社PC4では、テスト対象企業の収益状況の入力を図3の表示画面で行う。図3は、投資銀行活動対応収益テーブルの表示画面を示す図である。
投資銀行活動対応収益テーブルの表示画面は、図3に示すように、「法人名」、「当期の純営業収益」、「投資銀行業務の種類と稼得した収益の額」、「純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合」の欄が表示され、必要な欄への入力を行う。
図3において、例えば、A2の項目記入欄は、プルダウンメニューから項目を選択できるようになっている。
図3の表示画面において投資銀行活動A1〜A4に必要事項及び数値を各社PC4の入力部から入力してもよいが、単体テスト用カテゴライズ手段が、勘定・投資銀行活動対応テーブルを用いて投資銀行業務の種類の項目について、日米租税条約において該当する投資銀行活動のA1〜A4のいずれに該当するかの情報を付与して、各社決算データ記憶部2に記憶された入力決算データを投資銀行活動対応収益テーブルの対応する部分に振り分けて展開して、単体テスト用のカテゴライズを行うようにしてもよい。
[照合手段]
図3の表示画面に設定されたテスト対象企業の収益状況の情報が各社PC4から判定サーバ1に送信され、各社決算データ記憶部2に記憶される。尚、各社決算データ記憶部2に基づいて全ての収益の状況の情報が設定された場合は、以下の照合手段は動作しない。
そして、各社決算データ記憶部2には、各社PC4から送信された収益状況の情報とは別に財務データが決算データとして記憶されている。
そこで、判定サーバ1の制御部によって実現される照合手段は、収益状況の情報と決算データとを比較照合し、決算データに対して収益状況の情報が異なる場合は、該当するPC4に不一致の項目に対するデータの再入力を促すメッセージを表示出力する。これにより、各社PC4からの入力を正確なデータとすることができる効果がある。
[投資銀行活動A1〜A4]
以下、投資銀行活動における分類(A1〜A4)について説明する。
投資銀行活動のA1は、最善努力契約又は売買引受契約に基づく株式、債券又はその他の証券の発行に関する顧客のための引受業務である。
投資銀行活動のA2は、M&A顧問サービス、信託サービス、カストディのサービス、清算サービス、代理支払サービス、回収代理サービス、投資銀行若しくはコルレス銀行サービス、金融顧問若しくは投資顧問サービス又は資金運用サービスを含む投資管理サービスの提供業務である。
投資銀行活動のA3は、約束手形、為替手形、小切手、引受手形、抵当証券、産業ローン、又はストラクチャード・ファイナンス、プロジェクト・ファイナンス及びリース・ファイナンスを含めた、顧客のための他の債務の証拠の、定常的な組成、仕組、買付、売却、割引又は交渉及び非関連者の債務の証拠の売買業務、ブローカー業務、株式、債券、商品、金利、通貨、商品先物若しくは経済先物又はその他の証券、又は金融派生商品の顧客との売買業務等である。
投資銀行活動のA4は、抵当証券を含む金融資産の証券へのリパッケージ業務、リパッケージを目的とした当該金融資産の買取及び/又は保有業務、当該金融資産に関する業務の履行業務である。
そして、図2の基礎情報、図3の投資銀行活動対応収益テーブルの情報に従って、テスト対象企業に子会社の株式を直接又は間接に持分50%以上保有するか否かの判定が判定サーバ1の関係会社持分比率判定手段で為される。
ここで、子会社の株式を直接又は間接に持分50%以上保有するテスト対象企業という条件を設けたのは、単体テストにおけるテスト対象企業が持株会社等であり、グループ内登録証券会社の関連者である場合に、直接間接に50%以上保有する子会社等の所得を自ら稼得したとして判定するための基準とするためのものである。
例えば、子会社Aの発行済み株式100株をB社が40株、C社が30株、D社が30株保有している場合、A社のPC4からこの株式の持分情報を入力すると、関係会社持分比率判定手段がC社のPC4からC社の株式の100%をB社が保有している状態を株式の持分情報から取得し、これによりC社はB社の100%を子会社であることが認識でき、B社はA社の株を直接に40株、間接に30株を保有して50%以上保有するテスト対象企業ということになる。
[単体テスト用カテゴライズ手段:図4]
単体テスト用カテゴライズ手段は、図3の投資銀行活動対応収益テーブルにおいて入力項目の一部又は全部に数値を設定する処理を行い、更に、関係会社持分比率判定手段で判定した直接間接に50%以上保有する子会社等について図2及び図3に設定された情報に基づいて、投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動におけるA1〜A4の分類にカテゴライズした図4のテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成する。
図4は、テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを示す図である。
テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルは、図4に示すように、単体テスト用カテゴライズ手段によって、法人名の欄に、テスト対象企業名、直接間接に50%以上保有する子会社(グループ会社)名が設定され、テスト対象企業の持分の欄に、グループ会社各社の持分(%)が設定され、当期の純営業収益の欄に、テスト対象企業及びグループ会社の当期の純営業収益が設定され、投資銀行業務の種類と稼得した収益の額の欄に、A1〜A4の項目と収益の額が設定され、純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合の欄に、当該収益の割合(%)(=投資銀行業務で稼得した収益の額の合計/当期の純営業収益)が演算され、設定される。
[単体テスト判定手段:図5]
単体テスト判定手段は、単体テスト用カテゴライズ手段によって生成された図4のテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルの情報を利用して、図5の単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成する。
図5は、単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを示す図である。
単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルは、図5に示すように、「当期の純営業収益に持分割合を乗じた額」を図4のテスト対象企業、グループ会社の各会社について演算する。
具体的には、「当期の純営業収益」×持分割合(%)を算出し、算出された金額の合計(当期の純営業収益に持分割合を乗じた額の合計)も演算する。
また、単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルは、図5に示すように、「投資銀行業務より稼得した収益の額」を図4のテスト対象企業、グループ会社の各会社について演算する。
具体的には、「投資銀行業務より稼得した収益の額」×持分割合(%)を算出し、算出された金額の合計(投資銀行業務より稼得した収益の額の合計)も演算する。
更に、単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルは、図5に示すように、「純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合(60%テスト)」を演算する。
具体的には、{(投資銀行業務より稼得した収益の額の合計)/(当期の純営業収益に持分割合を乗じた額の合計)}×100で純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合を算出する。そして、単体テストにおける60%テストをクリアしたか否かの判定を行う。図5では、60%テストが「60.4」%となっているので、60%を合格したものになる。
[ルック・スルー・テスト用カテゴライズ手段]
そして、単体テスト判定手段で、60%テストが60%未満で不合格の場合、判定サーバ1における制御部が実現するルック・スルー・テスト用カテゴライズ手段とルック・スルー・テスト判定手段によってルック・スルー・テストを行うようにしてもよい。
ルック・スルー・テスト用カテゴライズ手段は、第1のカテゴライズ処理として、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の持分を直接又は間接に保有している割合を演算し、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に直接又は間接に保有されている持分の割合を演算し、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して直接又は間接に保有されている割合を演算する。
ルック・スルー・テスト用カテゴライズ手段は、第2のカテゴライズ処理として、以下の3つの判定処理をクリアした場合に、単体テスト用カテゴライズ手段と同様に、持分の50%以上を保有する企業の総所得のうち、持分割合に応じた部分を演算する。
[ルック・スルー・テスト判定手段]
ルック・スルー・テスト判定手段は、第1のカテゴライズ処理後に、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の80%以上の持分を直接又は間接に保有しているか否かを判定し、保有していない場合に、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に80%以上の持分を直接又は間接に保有されているか否かを判定し、保有されていない場合は、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して80%以上を直接又は間接に保有されているか否かを判定する。
上記3つの判定処理で、全て保有していない、保有されていない場合にはルック・スルー・テストに不合格となる。
上記判定処理で、いずれかが保有している、保有されている場合には、ルック・スルー・テスト判定手段は、テスト対象企業の50%以上の直接又は間接の資本関係を持つ企業を抽出する処理を行う。
そして、ルック・スルー・テスト判定手段は、第2のカテゴライズ処理後に、持分の50%以上を保有する企業の所得をその持分割合に応じてテスト対象企業が稼得したとみなしたとき、その総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているか否かを判定する。
当該判定処理において、総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得している場合には、ルック・スルー・テストを合格したことになる。
尚、上述したとおり、本発明の実施の形態では、単体テストとルック・スルー・テストを共通して判定するようにしており、単体テストを満たさない場合はルック・スルー・テストもクリアできないものとして処理するようにしているため、上記ルック・スルー・テスト用カテゴライズ手段及び上記ルック・スルー・テスト判定手段を設けなくてもよい。
[当該企業グループ判定手段]
当該企業グループ判定手段は、図2の基礎情報に基づいて、グループ全体テストの第1の判定(80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かの判定)を行い、該当する当該企業グループの会社を抽出する処理を行う。
グループ全体テストは、既に説明したが、更に具体的に説明すると、テスト対象事業体及び以下の他の事業体でテスト対象企業グループを構築するものである。
(1)テスト対象事業体が持分の80%以上を直接又は間接に保有している他の事業体。
(2)テスト対象事業体の持分の80%以上を直接又は間接に保有している他の事業体。
(3)共通な事業体により持分の80%以上を直接又は間接に保有されているテスト対象事業体及び他の事業体。
各社PC4から入力された株式の持分情報を総合することにより、直接の保有に限らず、間接の保有も把握でき、当該企業グループの判定が可能となる。
具体的処理は、判定サーバ1の制御部によって実現される当該企業グループ判定手段は、各社PC4から入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分のパーセンテージを演算し、判定サーバ1の内部記憶部又は各社決算データ記憶部2に記憶しておく。
例えば、テスト対象事業体AがC社の株式の持分70%を保有し、B社(A社の100%子会社)がC社の株式の持分30%を保有している場合は、テスト事業者AがC社の株式を70%直接に保有し、更に30%を間接に保有し、よって直接又は間接に100%を保有していることになる。
[グループ全体テスト用カテゴライズ手段:図6]
グループ全体テスト用カテゴライズ手段は、図6に示すように、当該企業グループ判定手段で抽出されたテスト対象企業、当該企業グループの会社について、図3の投資銀行活動対応収益テーブルを参照して、投資銀行業務の種類の項目について、日米租税条約において該当する投資銀行活動のA1〜A4のいずれに該当するかの情報を付与して、更に、各社決算データ記憶部2に記憶された入力決算データを前記項目に振り分けて展開して、グループ全体テスト用のカテゴライズを行い、図6のテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成する。
図6は、テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを示す図である。
テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルは、図6に示すように、グループ全体テスト用カテゴライズ手段によって、法人名の欄に、テスト対象企業名、当該企業グループの会社(グループ会社)名が設定され、テスト対象企業の持分の欄に、グループ会社各社の持分(%)が設定され、当期の純営業収益の欄に、テスト対象企業及びグループ会社の当期の純営業収益が設定され、投資銀行業務の種類と稼得した収益の額の欄に、A1〜A4の項目と収益の額が設定される。
[グループ全体テスト判定手段:図7]
グループ全体テスト判定手段は、図7のグループ全体テストテーブルに示すように、グループ全体テスト用カテゴライズ手段によってカテゴライズされて展開された当該企業グループの各社の決算データを項目毎に集計し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループにおける「当期の純営業収益の合計額」を算出し、「投資銀行業務の種類と稼得した収益の額」をA1〜A4毎に算出し、「純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合」(=投資銀行業務で稼得した収益の額の合計/当期の純営業収益)を算出する。そして、グループ全体テストにおける60%テスト、10%テストをクリアしたか否かの判定を行う。
図7は、グループ全体テストテーブルを示す図である。
具体的には、グループ全体テスト判定手段は、図7のグループ全体テストテーブルにおいて、「当期の純営業収益の合計額」(a)を算出し、更にA1〜4全てに該当する「投資銀行業務の種類と稼得した収益の額」の合計(b)、そのうちA3を除く「投資銀行業務の種類と稼得した収益の額」の合計(c)を算出する。
そして、グループ全体テスト判定手段は、「60%テスト」の値として(b)/(a)を、「10%テスト」の値として(c)/(a)を演算し、「純営業収益のうち投資銀行業務より稼得した収益の割合」の(1)60%テスト、(2)10%テストの欄に表示する。
(b)/(a)が60%を超えている場合は60%テストを合格し、(c)/(a)が10%を超えている場合は10%テストを合格したことになる。
[単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フロー:図8,図9]
次に、本システムにおける単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローについて図8,図9を参照しながら説明する。図8は、本システムの単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローチャートの前半を示す図であり、図9は、本システムの単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローチャートの後半を示す図である。
尚、図8の(a)(b)(c)の部分は、図9の(a)(b)(c)の部分に接続するものである。
単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローの前半は、図8に示すように、グループ企業各社PC4から株主の状況がインプットされる(S1)。
そして、テスト対象企業単体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているか否かの判定を行う(S2)。当該判定において、テスト対象企業単体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得している場合には(Yesの場合)、グループ単体テスト及びルック・スルー・テストに合格する(図9のS11)。
判定処理S2において、テスト対象企業単体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得していない場合には(Noの場合)、次に、テスト対象企業の80%以上の直接又は間接の資本関係を持つ企業を抽出する(S3)。
更に、ルック・スルー・テスト用のカテゴライズ処理(1)を行い(S4)、次に、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の80%以上の持分を直接又は間接に保有しているか否かを判定する(S5)。
カテゴライズ処理(1)は、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の持分を直接又は間接に保有している割合を演算し、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に直接又は間接に保有されている持分の割合を演算し、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して直接又は間接に保有されている割合を演算するものである。
判定処理S5において、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の80%以上の持分を直接又は間接に保有している場合には(Yesの場合)、処理S8に移行する。
判定処理S5において、テスト対象企業が日本又は米国の登録証券会社の80%以上の持分を直接又は間接に保有していない場合には(Noの場合)、更に、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に80%以上の持分を直接又は間接に保有されているか否かを判定する(S6)。
判定処理S6において、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に80%以上の持分を直接又は間接に保有されている場合には(Yesの場合)、処理S8に移行する。
判定処理S6において、テスト対象企業は日本又は米国の登録証券会社に80%以上の持分を直接又は間接に保有されていない場合には(Noの場合)、更に、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して80%以上を直接又は間接に保有されているか否かを判定する(S7)。
判定処理S7において、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して80%以上を直接又は間接に保有されている場合には(Yesの場合)、処理S8に移行する。
判定処理S7において、テスト対象企業及び当該登録証券会社は市場で取引される債券又は株式の発行体に共通して80%以上を直接又は間接に保有されていない場合には(Noの場合)、グループ単体テスト及びルック・スルー・テストに不合格となり、源泉税の免税は認められない(図9のS12)。
判定処理S5,S6,S7において、Yesの場合、図9に示すように、テスト対象企業の50%以上の直接又は間接の資本関係を持つ企業を抽出する処理を行う(S8)。
次に、ルック・スルー・テスト用のカテゴライズ処理(2)を行い(S9)、次に、持分の50%以上を保有する企業の所得をその持分割合に応じてテスト対象企業が稼得したとみなしたとき、その総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているか否かを判定する(S10)。
カテゴライズ処理(2)は、単体テスト用カテゴライズ手段と同様に、持分の50%以上を保有する企業の総所得のうち、持分割合に応じた部分を演算するものである。
判定処理S10において、総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得している場合(Yesの場合)、グループ単体テスト及びルック・スルー・テストは合格になる(S11)。
判定処理S10において、総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得していない場合(Noの場合)、グループ単体テスト及びルック・スルー・テストは不合格になる(S12)。
つまり、持株会社の場合で、グループ内登録証券会社の関連者であって、直接・間接に50%以上保有する子会社等の総所得を自ら稼得して、当該企業が、市場で取引されている債券又は株式の発行体、若しくはその発行体に直接・間接に80%以上保有されている場合は、単体テストは合格したものとする。
[グループ全体テスト処理フロー:図10]
次に、本システムにおけるグループ全体テスト処理フローについて図10を参照しながら説明する。図10は、本システムにおけるグループ全体テスト処理フローを示す図である。
グループ全体テスト処理フローは、図10に示すように、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループ(持株比率80%以上の連結グループ)を抽出する処理が為される(S21)。
次に、抽出された持株比率80%以上の連結グループの企業について、グループ全体テスト用カテゴライズ手段によりグループ全体テスト用カテゴライズ処理を行い(S22)、グループ全体テスト判定手段により、当該企業グループ全体で総所得の60%以上を投資銀行業務から稼得しているか判定する(S23)。60%以上を稼得していなければ(Noの場合)、グループ全体テストは不合格となり、源泉の免税は認められない(S27)として処理を終了する。
判定処理S23で、60%以上を稼得していれば(Yesの場合)、当該企業グループ内にA1,A2及びA4の活動に従事している企業が存在し、それらからグループ全体の所得の10%以上を稼得しているか判定する(S24)。10%以上を稼得していなければ(Noの場合)、グループ全体テストは不合格となり、源泉の免税は認められない(S27)として処理を終了する。
判定処理S24で、10%以上を稼得していれば(Yesの場合)、当該企業グループ内に証券取引所会員資格又は店頭市場のマーケットメーカーがいるか否かを判定し(S25)、証券取引所会員資格又はマーケットメーカーがいなければ(Noの場合)、グループ全体テストは不合格となり、源泉の免税は認められない(S27)として処理を終了する。
また、判定処理S25で、証券取引所会員資格又はマーケットメーカーがいれば(Yesの場合)、グループ全体テストは合格する(S26)。
[その他]
尚、上記処理で収集、計算したデータは記憶部に記憶させておき、再度、利用するようにする。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態によれば、国税庁への申請作業の簡易化し、早期対応できる効果がある。
本発明は、日米租税条約改正に伴って租税の減免対象となる投資銀行として認められるための国税庁への申請手続を簡易にすることができる投資銀行判定システム及びそのプログラムに好適である。
本発明の実施の形態に係る投資銀行判定システムの概略構成図である。 株式の持分情報入力画面を示す図である。 投資銀行活動対応収益テーブルの表示画面を示す図である。 テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを示す図である。 単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを示す図である。 テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを示す図である。 グループ全体テストテーブルを示す図である。 本システムの単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローチャートの前半を示す図である。 本システムの単体テスト及びルック・スルー・テスト処理フローチャートの後半を示す図である。 本システムにおけるグループ全体テスト処理フローを示す図である。
符号の説明
1…判定サーバ、 2…各社決算データ記憶部、 3…ネットワーク、 4…各社PC

Claims (5)

  1. 処理を実行する制御部と、処理プログラムを記憶する記憶部とを備えるコンピュータで構成される判定サーバと、
    前記判定サーバに接続する各社の決算データを記憶する決算データ記憶部と、
    前記判定サーバにネットワークを介して接続する複数の各社のコンピュータとを有する投資銀行判定システムであって、
    前記決算データ記憶部又は前記記憶部には、各種テーブルが記憶されており、
    前記制御部が前記記憶部から処理プログラムを読み込んで実現可能とする処理手段として、
    前記各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいてテスト対象企業が直接又は間接に持分50%以上を保有する関係会社であるかないかを判定する関係会社持分比率判定手段と、
    前記決算データを日米租税条約において該当する投資銀行活動における分類に対応付ける対応テーブルを参照して前記決算データを投資銀行活動に対応する収益として記憶する投資銀行活動対応収益テーブルを生成すると共に、前記関係会社持分比率判定手段で判定された持分50%以上を保有する関係会社とテスト対象企業について前記投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成する単体テストカテゴライズ手段と、
    前記テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルから純営業収益のうち投資銀行活動により稼得した収益の割合を演算する単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成し、当該収益の割合を60%テスト結果として算出する単体テスト判定手段とを有することを特徴とする投資銀行判定システム。
  2. 制御部が記憶部から処理プログラムを読み込んで実現可能とする処理手段として、
    各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分の割合を演算し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かを判定する当該企業グループ判定手段と、
    前記当該企業グループ判定手段で判定されたテスト対象企業と当該企業グループの会社について投資銀行活動対応収益テーブルを反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成するグループ全体テスト用カテゴライズ手段と、
    前記テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルから純営業収益の合計額、純営業収益のうち投資銀行活動の分類と稼得した収益の額、前記合計の額に対する前記収益の額の割合(第1の割合)、前記合計の額に対する顧客の売買業務の分類に対応する収益の額を除いた前記収益の額の割合(第2の割合)を演算するグループ全体テストテーブルを生成し、前記第1の割合を60%テスト結果として算出し、前記第2の割合を10%テスト結果として算出するグループ全体テスト判定手段とを有することを特徴とする請求項1記載の投資銀行判定システム。
  3. グループ全体テスト判定手段において、第1の割合が60%以上であり、かつ第2の割合が10%以上である場合に、グループ全体テスト判定手段は、当該企業グループ内の会社が証券取引所会員資格を有するか、又はマーケットメーカーであるかを判定することを特徴とする請求項2記載の投資銀行判定システム。
  4. 各社の決算データを記憶する決算データ記憶部が接続され、複数の各社のコンピュータがネットワークを介して接続される判定サーバを有する投資銀行判定システムにおいて前記判定サーバの制御部が処理を実行するコンピュータプログラムであって、
    前記各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいてテスト対象企業が直接又は間接に持分50%以上を保有する関係会社であるかないかを判定する関係会社持分比率判定手段と、
    前記決算データを日米租税条約において該当する投資銀行活動における分類に対応付ける対応テーブルを参照して前記決算データを投資銀行活動に対応する収益として記憶する投資銀行活動対応収益テーブルを生成すると共に、前記関係会社持分比率判定手段で判定された持分50%以上を保有する関係会社とテスト対象企業について前記投資銀行活動対応収益テーブルの内容を反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルを生成する単体テストカテゴライズ手段と、
    前記テスト対象企業及び持分50%以上を保有する企業テーブルから純営業収益のうち投資銀行活動により稼得した収益の割合を演算する単体テスト及びルック・スルー・テストテーブルを生成し、当該収益の割合を60%テスト結果として算出する単体テスト判定手段とを有することを特徴とする投資銀行判定プログラム。
  5. 投資銀行判定システムにおいて判定サーバの制御部が処理を実行するコンピュータプログラムであって、
    各社のコンピュータから入力された株式の持分情報に基づいて各社の連結状況について直接又は間接の持分の割合を演算し、80%以上の保有関係で結ばれた投資銀行の当該企業グループに該当するか否かを判定する当該企業グループ判定手段と、
    前記当該企業グループ判定手段で判定されたテスト対象企業と当該企業グループの会社について投資銀行活動対応収益テーブルを反映させて決算データを投資銀行活動における分類にカテゴライズしたテスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルを生成するグループ全体テスト用カテゴライズ手段と、
    前記テスト対象企業及び持分80%以上を保有する企業テーブルから純営業収益の合計額、純営業収益のうち投資銀行活動の分類と稼得した収益の額、前記合計の額に対する前記収益の額の割合(第1の割合)、前記合計の額に対する顧客の売買業務の分類に対応する収益の額を除いた前記収益の額の割合(第2の割合)を演算するグループ全体テストテーブルを生成し、前記第1の割合を60%テスト結果として算出し、前記第2の割合を10%テスト結果として算出するグループ全体テスト判定手段とを有することを特徴とする請求項4記載の投資銀行判定プログラム。
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