以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示部や、色図柄表示部にて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄や色図柄(「第4図柄」ともいう)を可変表示する。この飾り図柄や色図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部は、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示部5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、「左」及び「右」の色図柄表示部5A、5Bが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動が開始されるときには、「左」の色図柄表示部5Aにて色図柄の変動(例えば表示色の更新)が開始される。他方、特図ゲームとして第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動が開始されるときには、「右」の色図柄表示部5Bにて色図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が停止表示される。
「左」及び「右」の色図柄表示部5A、5Bにて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(具体的な一例として、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されている。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示部5Hが配置されている。始動入賞記憶表示部5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、発生する。
一例として、始動入賞記憶表示部5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示に変化させる。なお、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、青色表示になっている表示部位がなければ、通常非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位を赤色表示に変化させ、青色表示になっている表示部位があれば、青色表示になっている表示部位のうち左端の表示部位を赤色表示に変化させるとともに、通常非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位を青色表示に変化させるようにしてもよい。このため、第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したことを示す赤色表示された表示部位は、左端から順に配置され、第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したことを示す青色表示された表示部位は、赤色表示された表示部位のいずれよりも右側に配置されることとなる。これにより、この実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームよりも第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが優先的に実行されることから、始動入賞記憶表示部5Hには、可変表示ゲームの実行順が特定可能に表示部位における表示色の変更表示を行わせることができる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。ここで、この実施の形態では、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更する。なお、始動入賞記憶表示部5Hには、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに表示色が変更される複数の表示部位からなる第1始動入賞記憶表示領域と、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに表示色が変更される複数の表示部位からなる第2始動入賞記憶表示領域といったような別の表示領域を設けるようにしてもよい。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、第1始動入賞記憶表示領域において通常非表示となっている表示部位のうちの1つを有色表示に変化させるようにし、また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、第2始動入賞記憶表示領域において通常非表示となっている表示部位のうちの1つを有色表示に変化させるようにすればよい。ここで、第1始動入賞記憶表示領域における表示部位が有色表示されたときの色と、第2始動入賞記憶表示領域における表示部位が有色表示されたときの色とは、例えばともに赤色や青色などといったように同一の色であってもよいし、一方は赤色、他方は青色といったように異なる色であってもよい。
なお、始動入賞記憶表示部5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示部5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示部5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示部5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用となるソレノイド81(図2)によって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しにくい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、大入賞口扉用となるソレノイド82(図2)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、ソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、ソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、遊技者が所定操作(例えば押下操作)することが可能な操作ボタン30が設置されている。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、複数種類の特別遊技状態のうちの1つである高確高ベース状態となる。また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、複数種類の特別遊技状態のうちで高確高ベース状態とは異なる低確高ベース状態となる。高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態(「時短状態」あるいは「時間短縮状態」ともいう)を含む遊技状態では、通常状態である低確低ベース状態などの低ベース状態を含む遊技状態に比べて、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を長くする制御、その傾動回数を増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を低ベース状態を含む遊技状態に比べて高め、第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる有利開放制御が行われる。なお、高ベース状態を含む遊技状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。有利開放制御により、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときには、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口の方が、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口よりも遊技球が進入しやすくなる。これに対し、有利開放制御が実行されない遊技状態が低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態を含む遊技状態であるときには、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口よりも、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口の方が遊技球が進入しやすくなる。また、高ベース状態を含む遊技状態では、特図ゲームにおける平均的な特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短制御が行われる。
ここで、低確低ベース状態は、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短制御および確変制御のうち少なくともいずれか一方が行われる特別遊技状態、および、小当り遊技状態とは異なる遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。高ベース状態を含む遊技状態における有利開放制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して行われてもよい。これに対して、高ベース状態を含む遊技状態における有利開放制御は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となること(もしくは15ラウンド大当り状態に制御されること)のうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。この実施の形態において、低確高ベース状態における有利開放制御は、大当り遊技状態が終了した後、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることを条件に終了する。これにより、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。他方、高確高ベース状態における有利開放制御ついては、大当り遊技状態が終了した後、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して行われることもあれば、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることを条件に終了して、高確高ベース状態が高確低ベース状態となることもある。なお、「3」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変制御が行われない15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。これに対して、「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変制御が行われる15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。
2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、例えば低確状態を高確状態にするといった、確変制御に関する変更が行われる。このとき、例えば低ベース状態を高ベース状態にするといった、有利開放制御や時短制御を開始する設定は行わないようにしてもよい。これにより、低確低ベース状態や高確低ベース状態における特図ゲームで2ラウンド大当り図柄が確定特別図柄となった場合には、2ラウンド大当り状態が終了した後に、複数種類の特別遊技状態のうちの1つである高確低ベース状態となる。また、低確高ベース状態や高確高ベース状態における特図ゲームで2ラウンド大当り図柄が確定特別図柄となった場合には、2ラウンド大当り状態が終了した後に、高確高ベース状態となる。なお、2ラウンド大当り状態の終了時には、確変制御に関する変更とともに、有利開放制御や時短制御を開始する設定を行うことにより、常に高確高ベース状態となるようにしてもよい。高確高ベース状態や高確低ベース状態などの高確状態(「確変状態」あるいは「高確率状態」ともいう)を含む遊技状態では、低確低ベース状態や低確高ベース状態などの低確状態を含む遊技状態に比べて、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が高くなるように向上する。このような高確状態を含む遊技状態における確変制御は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。これに対して、高確状態を含む遊技状態における確変制御は、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となること(もしくは15ラウンド大当り状態に制御されること)のうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。この実施の形態では、高確高ベース状態であるか高確低ベース状態であるかに関わりなく、高確状態を含む遊技状態における確変制御は、大当り遊技状態が終了した後、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続して行われる。また、この実施の形態では、2ラウンド大当り状態が終了した後に、例えば低ベース状態を高ベース状態にするといった、有利開放制御や時短制御を開始する設定は行われない。その一方で、例えば低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときに、特図ゲームで2ラウンド大当り図柄が確定特別図柄となったことに基づく2ラウンド大当り状態に制御された場合には、その2ラウンド大当り状態が終了した後、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、高ベース状態を含む遊技状態における有利開放制御や時短制御が継続して行われるように設定される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。ただし、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、有利開放制御や時短制御を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、低ベース状態へと制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示部(例えば「中」の飾り図柄表示部5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。このようなリーチ状態となったことに対応して行われる演出表示をリーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。一例として、リーチ演出では、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりする。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態における特定演出は、対応する演出動作が実行されるか否か応じて特図変動時間が変化するものであればよい。例えば、ある特定演出が実行される場合には、その特定演出が実行されない場合に比べて、特図変動時間が長くなるものであればよい。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示部のうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示部(例えば「左」の飾り図柄表示部5Lと「右」の飾り図柄表示部5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示部5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示部5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示部5Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「メイン予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出と予め関連づけられた演出表示あるいは予め関連づけられた演出表示とは異なる演出表示により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための演出表示が、メイン予告演出となる演出動作として行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するためのサブ予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といったサブ予告演出が実行可能に設定されている。なお、この実施の形態におけるサブ予告演出は、対応する演出動作が実行されるか否かによっては特図変動時間に変化が生じないものであればよい。
「キャラクタ表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示部にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、サブ予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」のサブ予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示部にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「通常」(「通常大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、低確高ベース状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1確変」の可変表示態様と称される。こうして「第1確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、高確高ベース状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2確変」の可変表示態様と称される。こうして「第2確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、高確高ベース状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3確変」あるいは「第4確変」の可変表示態様と称される。「第3確変」や「第4確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、高確高ベース状態に制御されることになる。なお、「第4確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となったことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後に制御される高確高ベース状態では、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることを条件に、高ベース状態が終了して高確低ベース状態となる。
このように、飾り図柄の可変表示態様が「第1確変」や「第2確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示にて確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることで、15ラウンド大当り状態に制御された後に高確高ベース状態となることが確定する。その一方で、飾り図柄の可変表示態様が「第3確変」や「第4確変」となる場合には、可変表示態様が「通常」となる場合と同様に、飾り図柄の可変表示にて通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。そのため、可変表示態様が「第3確変」や「第4確変」となる場合には、高確高ベース状態となるか低確高ベース状態となるかを、飾り図柄の可変表示結果からは遊技者が認識することはできない。すなわち、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、大当り遊技状態に制御されることが確定する特定表示結果に含まれるとともに、高確高ベース状態といった高確状態に制御されることが確定する特別表示結果に含まれる。その一方で、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、高確状態に制御されることが確定しない特別表示結果以外の特定表示結果に含まれる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、高確状態に制御されることになる。このときには、例えば低ベース状態を高ベース状態にするといった、有利開放制御や時短制御を開始する設定は行われない。ただし、例えば低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときに、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となったことに基づく2ラウンド大当り状態に制御された場合には、その2ラウンド大当り状態が終了した後、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、高ベース状態を含む遊技状態における有利開放制御や時短制御が継続して行われるように設定される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、有利開放制御や時短制御を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、低ベース状態へと制御されることになる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」、「第3確変」、「第4確変」のいずれかである場合には、飾り図柄の可変表示中に、特定変動表示としての変動中昇格演出が実行されることがある。変動中昇格演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、飾り図柄の可変表示態様が「通常」や「第3確変」、「第4確変」のいずれかであることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出が行われる。これに対して、可変表示態様が「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、その変動中昇格演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。
可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「第3確変」、「第4確変」のいずれかである場合には、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態に制御された後、その15ラウンド大当り状態が終了するまでの期間にて、大当り遊技状態の終了後に確変制御が行われるか否かの報知演出としての大当り中昇格演出が実行される。ここで、大当り中昇格演出が実行されるタイミングは、可変表示結果が停止表示されてから、15ラウンド大当り状態における最初のラウンドが開始される以前の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが実行中の期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間であってもよいし、15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから、次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間であってもよい。あるいは、15ラウンド大当り状態の終了後における最初の特別図柄や飾り図柄の変動中に、大当り中昇格演出に相当する演出動作が行われるようにしてもよい。15ラウンド大当り状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。
大当り中昇格演出には、確定飾り図柄が通常大当り組合せであるにもかかわらず遊技状態が高確状態(具体的には高確高ベース状態)を含むものとなる昇格がある旨を報知する大当り中昇格成功演出と、高確状態を含むものとなる昇格がない旨を報知する大当り中昇格失敗演出とがある。一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させ、通常図柄と、確変図柄のうちいずれかを、演出表示結果として停止表示させる。このとき、大当り中昇格失敗演出では通常図柄を演出表示結果として停止表示させる一方、大当り中昇格成功演出では確変図柄を演出表示結果として停止表示させればよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にてルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行う。特図ゲームにおける確定特別図柄として「7」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「第3確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行することにより、高確状態を含む遊技状態となる昇格がある旨を報知する。特図ゲームにおける確定特別図柄として「3」の数字を示す特別図柄が停止表示されることに対応して、「通常」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、高確状態を含む遊技状態となる昇格がある旨の報知は行われない。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合でも、「第4確変」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、大当り遊技状態が終了するまでに、大当り中昇格成功演出を実行せず、高確状態を含む遊技状態となる昇格がある旨の報知は行われない。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「左」の色図柄表示部5Aにおける色図柄の可変表示が行われ、第2特別図柄表示装置4Bによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「右」の色図柄表示部5Bにおける図柄の可変表示が行われる。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにて確定特別図柄が停止表示されるときには、「左」の色図柄表示部5Aにて確定色図柄が停止表示される。一例として、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示部5Aでは確定色図柄として「黄色」を示す色図柄が停止表示される。また、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「左」の色図柄表示部5Aでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。さらに、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示部5Aでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。その一方で、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示部5Aでは確定色図柄として「緑色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「右」の色図柄表示部5Bでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示部5Bでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。
この実施の形態では、パチンコ遊技機1における演出状態が、第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれかに制御される。第1〜第4の演出モード#1〜#4においてはそれぞれ、画像表示装置5での演出画像の表示態様や、スピーカ8L、8Rからの音声出力態様、遊技効果ランプ9の点灯表示態様などといった、各種の演出動作態様が異なっている。パチンコ遊技機1における演出状態は、パチンコ遊技機1における遊技状態などに基づいて、第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれかに切り替えられる。このうち、第1の演出モード#1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態であることに対応した演出状態である。すなわち、第1の演出モード#1は、低確状態を含む遊技状態(高確状態を含まない遊技状態)であることに対応している。また、第1の演出モード#1は、高ベース状態を含む遊技状態であるときに制御されることはない。第2の演出モード#2は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確低ベース状態および低確低ベース状態のいずれかであることに対応した演出状態である。すなわち、第2の演出モード#2は、高確状態を含む遊技状態および低確状態を含む遊技状態(高確状態を含まない遊技状態)のいずれかであることに対応している。また、第2の演出モード#2は、高ベース状態を含む遊技状態であるときに制御されることはない。第3の演出モード#3は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態および低確高ベース状態のいずれかであることに対応した演出状態である。すなわち、第3の演出モード#3は、高確状態を含む遊技状態および低確状態を含む遊技状態(高確状態を含まない遊技状態)のいずれかであることに対応している。また、第3の演出モード#3は、高ベース状態を含む遊技状態であるときに制御されることがある。第4の演出モード#4は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であることに対応した演出状態である。すなわち、第4の演出モード#4は、高確状態を含む遊技状態であることに対応している。また、第4の演出モード#4は、高ベース状態を含む遊技状態であるときに制御されることがある。なお、パチンコ遊技機1における演出状態は、第1〜第4の演出モード#1〜#4の他にも、遊技者の選択によって切り替えることができるものを用意してもよい。例えば画像表示装置5に所定のデモンストレーション画面(デモ画面)が表示されている期間内に、操作ボタン30の所定操作(例えば押下操作)が検出されたことに対応して、切り替えることができればよい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1及び第2保留表示器25A、25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線、ソレノイド81、82などの駆動制御を行うためのソレノイド駆動信号を伝送する配線などが接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれていてもよい。図4は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。
コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図5(A)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前決定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別決定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「通常」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第2確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第3確変」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第4確変」となる旨の決定結果を示す第6可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C06Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる旨の決定結果を示す第7可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C07Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の決定結果を示す第8可変表示結果通知コマンドである。
この実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果通知コマンドとを、互いに別個の演出制御コマンドとして用意している。これに対して、変動パターン指定コマンドに示される変動パターンと、可変表示結果通知コマンドに示される可変表示結果とを、1つの演出制御コマンドにより特定可能となるように構成してもよい。一例として、変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)との組合せに対応してEXTデータが設定される演出制御コマンドを用意して、その演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果を特定可能な情報が伝送されるようにしてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。
図4に示すコマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。コマンド9000Hは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が開始されたときに送信され、電源投入時における初期画面の表示を指定する初期表示指定コマンド(「電源投入指定コマンド」ともいう)である。コマンド9200Hは、パチンコ遊技機1に対する電力供給が再開されたときに送信され、所定の停電復旧画面の表示を指定する停電復旧指定コマンドである。
コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じた背景画像の表示を指定する背景指定コマンドである。背景指定コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに応じたEXTデータが設定される。演出制御基板12の側では、背景指定コマンドから特定される遊技状態に基づき、演出状態を第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれかに設定するための処理が実行される。より具体的には、コマンド9500Hは、遊技状態が低確低ベース状態であることに応じた通常状態背景HKAの表示を指定する通常状態背景HKA指定コマンドであり、演出状態が第1の演出モード#1または第2の演出モード#2に設定される。コマンド9501Hは、遊技状態が高確高ベース状態であることに応じた確変状態背景HKBの表示を指定する確変状態背景HKB指定コマンドであり、演出状態が第3の演出モード#3または第4の演出モード#4に設定される。コマンド9502Hは、遊技状態が低確高ベース状態であることに応じた時短状態背景HKCの表示を指定する時短状態背景HKC指定コマンドであり、演出状態が第3の演出モード#3に設定される。コマンド9503Hは、遊技状態が高確低ベース状態であることに応じた確変状態背景HKDの表示を指定する確変状態背景HKD指定コマンドであり、演出状態が第2の演出モード#2に設定される。この実施の形態では、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されることと、客待ちデモ指定コマンドを送信することとの、それぞれに対応して背景指定コマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信される。
図4に示すコマンド9F00Hは、客待ち用となるデモンストレーション画面の表示を指定する客待ちデモ指定コマンドである。客待ちデモ指定コマンドは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が終了した後に、第1始動条件と第2始動条件がいずれも成立していないことを条件に送信される。コマンドA0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば図5(C)に示すように、大当り遊技状態や小当り遊技状態において15回開放遊技と2回開放遊技のうちいずれの遊技が行われるかに応じたEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドA000Hは、大当り遊技状態が15ラウンド大当り状態であることに対応して、15回開放遊技の開始を報知する第1当り開始指定コマンドである。コマンドA001Hは、大当り遊技状態が2ラウンド大当り状態であること、あるいは、大当り遊技状態ではなく小当り遊技状態であることに対応して、2回開放遊技の開始を報知する第2当り開始指定コマンドである。なお、当り開始指定コマンドでは、可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
図4に示すコマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば図5(D)に示すように、各種の通知内容に応じたEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドA301Hは、15ラウンド大当り状態の終了に基づいて第4の演出モード#4を開始することを通知する第1当り終了指定コマンドである。コマンドA302Hは、15ラウンド大当り状態の終了に基づいて第3の演出モード#3を開始することを通知する第2当り終了指定コマンドである。コマンドA303Hは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることに基づく2ラウンド大当り状態が終了したことを通知する第3当り終了指定コマンドである。コマンドA304Hは、可変表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態が終了したことを通知する第4当り終了指定コマンドである。なお、当り終了指定コマンドでは、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA4XXHは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることに基づく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XXHは、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示部5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図22に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2−1、リーチ決定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別決定用の乱数値MR3、変動パターン決定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図22に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別決定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ決定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別決定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン決定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。なお、飾り図柄の変動パターンを決定することにより、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける特別図柄の変動を開始してから確定特別図柄を停止表示するまでの特図変動時間も決定される。すなわち、飾り図柄の変動パターンは、特別図柄の変動パターンにもなっている。
図7は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1及び非リーチPB1−2、非リーチPC1−1及び非リーチPC1−2、非リーチPD1−1、非リーチPE1−1の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPC4−1及びスーパーPC4−2、スーパーPD1−1及びスーパーPD1−2、スーパーPE1−1及びスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
ROM101が記憶する決定テーブルには、例えば図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、図22に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた遊技状態指定バッファにおける第1ビット(ビット1)が“0”(オフ)であるか“1”(オン)であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を、大当り決定値データや小当り決定値データ、ハズレ決定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。ここで、遊技状態指定バッファにおける第1ビット(ビット1)は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態を含む遊技状態であるときに“0”(オフ)となる一方で、高確低ベース状態や高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態であるときに“1”(オン)となる。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブル130Bは、遊技状態指定バッファにおける第1ビット(ビット1)が“0”であるか“1”であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1を、大当り決定値データやハズレ決定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bとの設定では、小当り決定値データに対する特図表示結果決定用の乱数値MR1の割当てが異なっている。すなわち、図9(A)に示す第1特図表示結果決定テーブル130Aには、特図表示結果決定用の乱数値MR1のうち「30001」〜「30100」の範囲の値が小当り決定値データに割り当てられる一方で、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bには、小当り決定値データに対して特図表示結果決定用の乱数値MR1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を決定する場合に可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御する決定をする割合を、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて可変表示結果を決定する場合に可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御する決定をする割合よりも高くすることができる。そして、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を低ベース状態を含む遊技状態に比べて高め、第2始動条件が成立しやすくなることから、図9(B)に示す第2特図表示結果決定テーブル130Bが参照される可能性が高くなる。このため、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態では、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御する決定をする割合が低くなる。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図10に示す大当り種別決定テーブル131が含まれている。大当り種別決定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2−1に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131は、図22に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」であるか「2」であるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を、「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別決定テーブル131は、図22に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別決定用の乱数値MR2−1に基づいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「05」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
ここで、図10に示す大当り種別決定テーブル131の設定では、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する大当り種別決定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、大当り種別決定用の乱数値MR2−1のうち「83」〜「100」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合に大当り種別を「突確」に決定する割合を、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合に大当り種別を「突確」に決定する割合よりも高くすることができる。そして、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を低ベース状態を含む遊技状態に比べて高め、第2始動条件が成立しやすくなることから、変動特図指定バッファ値が「2」である可能性が高くなる。このため、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態では、大当り種別を「突確」に決定する割合が低くなる。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図11(A)〜(F)及び図12(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別の決定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、例えば図12(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかや、大当り種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の決定結果が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」、「第3確変」および「第4確変」のうち、いずれかである場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Dや(低確低ベース状態や高確低ベース状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132E〜132H(高確高ベース状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132C、132I(低確高ベース状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態、高確低ベース状態のうちいずれかである場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Aと、遊技状態が高確高ベース状態である場合に用いられる図11(E)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別決定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別決定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別決定テーブル132A、132E(「通常」、「第3確変」、「第4確変」のうちいずれかであるときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132B、132F(「第1確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図13(A)〜(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cが含まれている。小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、例えば図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のうちいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図13(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Bにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図12(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Hにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cにて変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iにおいても変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dや、図12(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132H、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iと、可変表示結果が「小当り」となる場合に用いられる図13(A)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Aや、図13(B)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133B、図13(C)に示す小当り用変動パターン種別決定テーブル133Cとには、共通の変動パターン種別が含まれるように設定されている。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図14(A)〜(E)に示すリーチ決定テーブル134A〜134Eが含まれている。リーチ決定テーブル134A〜134Eは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ決定用の乱数値MR2−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。各リーチ決定テーブル134A〜134Eは、例えば図14(F)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のうちいずれであるかや、特図変動時間調整フラグがオンとなっているか否か、さらには第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されるか第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるか、に応じて、使用テーブルとして選択される。一例として、図14(D)に示すリーチ決定テーブル134Dは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確低ベース状態である場合において、特図変動時間調整フラグがオンとなっており、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに、使用テーブルとして選択される。他の例として、図14(E)に示すリーチ決定テーブル134Eは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態である場合において、特図変動時間調整フラグがオンとなっており、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されるときに、使用テーブルとして選択される。各リーチ決定テーブル134A〜134Eは、リーチ決定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2、非リーチHD1−1、非リーチHE1−1といったリーチ状態としない旨の決定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図14(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の決定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の決定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の決定結果に割り当てる。さらに、合計保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の決定結果に割り当てる。合計保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の決定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の決定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の決定結果に応じてリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の決定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図15(A)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の決定結果に対応して、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の決定結果は、図14(A)に示すリーチ決定テーブル134Aの設定により、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の決定結果は、合計保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の決定結果は、合計保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図16(A)〜(E)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Eが含まれている。非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Eは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2、非リーチHD1−1、非リーチHE1−1といったリーチ状態としない旨の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Cが使用テーブルとして選択され、非リーチHD1−1の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Dが使用テーブルとして選択され、非リーチHE1−1の決定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Eが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Eは、リーチ状態としない旨の決定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2、非リーチHD1−1、非リーチHE1−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3、非リーチCD1−1、非リーチCE1−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図17、図18(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の決定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン決定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する決定テーブルには、図19及び図20に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3、非リーチCD1−1、非リーチCE1−1のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン決定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン決定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン決定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン決定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図19に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−3の変動パターン種別に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定、及び、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の決定に対応して、変動パターンを非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定し、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別変動パターンの136Aにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の決定結果に対しては、図14(A)に示すリーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「1」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「2」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の決定結果に対しては、リーチ決定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ決定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。したがって、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図7に示す変動パターンの一例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「メイン予告」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は7.75秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図20に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図20に示すハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン決定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図15(A)及び(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図15(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別決定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
ROM101が記憶するコマンドテーブルの一例として、この実施の形態では、図21(A)に示すような第1変動開始時用コマンドテーブル200Aと、図21(B)に示すような第2変動開始時用コマンドテーブル200Bとが用意されている。第1変動開始時用コマンドテーブル200Aは、第1開始条件の成立に基づいて第1特図を用いた特図ゲームや飾り図柄の可変表示を開始する際に主基板11から演出制御基板12に対して各種の演出制御コマンドを送信するための設定データなどから構成されている。第2変動開始時用コマンドテーブル200Bは、第2開始条件の成立に基づいて第2特図を用いた特図ゲームや飾り図柄の可変表示を開始する際に主基板11から演出制御基板12に対して各種の演出制御コマンドを送信するための設定データなどから構成されている。
図21(A)に示す例では、第1変動開始時用コマンドテーブル200Aを構成する設定データとして、第1変動開始コマンド用設定データ、変動パターン指定コマンド用設定データ、可変表示結果通知コマンド用設定データ、背景指定コマンド用設定データが含まれている。図21(B)に示す例では、第2変動開始時用コマンドテーブル200Bを構成する設定データとして、第2変動開始コマンド用設定データ、変動パターン指定コマンド用設定データ、可変表示結果通知コマンド用設定データ、背景指定コマンド用設定データが含まれている。第1変動開始コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンドを送信するために用いられる設定データである。第2変動開始コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンドを送信するために用いられる設定データである。変動パターン指定コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して変動パターン指定コマンドを送信するために用いられる設定データである。可変表示結果通知コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して可変表示結果通知コマンドを送信するために用いられる設定データである。背景指定コマンド用設定データは、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドを送信するために用いられる設定データである。
第1変動開始時用コマンドテーブル200Aと第2変動開始時用コマンドテーブル200Bでは、主基板11から演出制御基板12に対して複数種類の演出制御コマンドを送信する順番に従って、それぞれの演出制御コマンドを送信するための設定データが配置されていればよい。例えば、図21(A)に示す第1変動開始時用コマンドテーブル200Aの構成例では、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、背景指定コマンドの順に、主基板11から演出制御基板12に対して送信されることになる。なお、主基板11から演出制御基板12に対して複数種類の演出制御コマンドが送信される順番は任意であり、例えば背景指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドの順に、送信するようにしてもよい。この場合には、第1変動開始時用コマンドテーブル200Aや第2変動開始時用コマンドテーブル200Bにおける設定データの配置順序を、各演出制御コマンドの送信順に適合させて設定すればよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図22に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。また、RAM102の少なくとも一部は、例えば電源基板などにおいて作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の少なくとも一部の内容は保存される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているものとする。図22に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aには、第1保留記憶数の上限値(例えば「4」)に対応した領域が確保され、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bには、第2保留記憶数の上限値(例えば「4」)に対応した領域が確保され、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、第1及び第2上限値フラグ、特図変動時間調整フラグ、バックアップフラグ、パリティフラグ、デモ中フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図51のステップS56や図53に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図51のステップS57や図64に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の決定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「小当り」とする旨の決定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。
第1上限値フラグは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していることに対応してオン状態にセットされる。第2上限値フラグは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したときに、第2保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達していることに対応してオン状態にセットされる。特図変動時間調整フラグは、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときに、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様を「突確」の大当り種別とする決定結果、可変表示結果を「小当り」とする旨の決定結果に対応してオン状態にセットされる。
バックアップフラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103によって所定の記憶保護処理が実行されたか否かを示す。例えば、バックアップフラグの値として「55H」が設定されているときにはバックアップあり(オン状態)を示す一方、「55H」以外の値が設定されているときにはバックアップなし(オフ状態)を示している。パリティフラグは、パチンコ遊技機1への電力供給が停止されるときに遊技制御用マイクロコンピュータ100における割込フラグの設定を記憶する。デモ中フラグは、主基板11から演出制御基板12に対して客待ちデモ指定コマンドの送信が行われることに対応してオン状態にセットされる。その一方で、デモ中フラグは、第1開始条件や第2開始条件の成立に基づき特図ゲームが開始されることに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、特図ゲームカウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
特図ゲームカウンタは、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態のうちで、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数の特図ゲームが実行されることを条件に高ベース状態が終了する遊技状態である場合に、大当り遊技状態が終了してから実行された特図ゲームの回数をカウントするためのものである。一例として、特図ゲームカウンタには、大当り種別が「通常」と「第4確変」のうちいずれかである場合に対応した大当り遊技状態が終了するときに、カウント初期値「100」を示すデータが、特図ゲームカウント値として設定される。その後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、特図ゲームが終了するごとに、特図ゲームカウント値が1減算されるなどして更新される。そして、特図ゲームカウント値が「0」に達したときには、高ベース状態を終了して低ベース状態へと移行する制御が行われる。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。また、ラウンド数カウンタは、小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数もカウントするようにしてもよい。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファ、始動口バッファ、遊技状態指定バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が「1」に設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値が「2」に設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が「0」に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様を、「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかとする決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図10に示すような大当り種別決定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)が「00」に設定され、大当り種別が「第1確変」の場合には大当り種別バッファ値が「01」に設定され、大当り種別が「第2確変」の場合には大当り種別バッファ値が「02」に設定され、大当り種別が「第3確変」の場合には大当り種別バッファ値が「03」に設定され、大当り種別が「第4確変」の場合には大当り種別バッファ値が「04」に設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別バッファ値が「05」に設定される。
始動口バッファには、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口のうち、いずれの始動入賞口に進入した遊技球が検出されたかに対応したバッファ値が、始動口バッファ値として格納される。一例として、第1始動口スイッチ22Aにより第1始動入賞口に進入した遊技球が検出されたときには、始動口バッファ値が「1」に設定され、第2始動口スイッチ22Bにより第2始動入賞口に進入した遊技球が検出されたときには、始動口バッファ値が「2」に設定される。
遊技状態指定バッファには、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに対応したバッファ値が、遊技状態指定バッファ値として格納される。一例として、遊技状態指定バッファは、図23に示すように、第0ビット(ビット0)及び第1ビット(ビット1)の2ビットで構成される。そして、第0ビット(ビット0)は、低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態を含む遊技状態であるときに“0”(オフ)となり、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときに“1”(オン)となる。第1ビット(ビット1)は、低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態を含む遊技状態であるときに“0”(オフ)となり、高確低ベース状態や高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態であるときに“1”(オン)となる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。一例として、I/O105には、図24に示すようなビット割当てを有する入力ポートIP00が含まれている。図24に示す入力ポートIP00では、第0ビット(ビット0)にカウントスイッチ23の検出信号が入力され、第1ビット(ビット1)にゲートスイッチ21の検出信号が入力され、第6ビット(ビット6)に第2始動口スイッチ22Bの検出信号が入力され、第7ビット(ビット7)に第1始動口スイッチ22Aの検出信号が入力される。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30からの情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図25は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図25に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、昇格演出実行決定用の乱数値SR5、第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7、第1〜第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−3、演出モード決定用の乱数値SR10、演出終了判定用の乱数値SR11のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3、SR10、SR11の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図47に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3、SR10、SR11の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR2、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR5、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3、SR10、SR11の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2は、変動中昇格演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「80」の範囲の値をとる。滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部または一部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
昇格演出実行決定用の乱数値SR5は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれかである場合に、変動中昇格演出や大当り中昇格演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
第1〜第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」といった特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「71」の範囲の値をとる。第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「150」の範囲の値をとる。第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3は、「メイン予告」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「60」の範囲の値をとる。
サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7は、サブ予告演出を実行するか否かを決定し、サブ予告演出を実行する場合におけるサブ予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1〜SR8−3は、サブ予告パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1は、「キャラクタ表示」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「499」の範囲の値をとる。第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2は、「ステップアップ画像」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「1009」の範囲の値をとる。第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3は、「メール表示」のサブ予告演出におけるサブ予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
演出モード決定用の乱数値SR10は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態へと移行するときに、パチンコ遊技機1における演出状態を、第1の演出モード#1とするか、第2の演出モード#2とするかの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
演出終了判定用の乱数値SR11は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態であるときに、パチンコ遊技機1における演出状態が第2の演出モード#2となっていることに対応して、その第2の演出モード#2を終了して第1の演出モード#1に移行するか否かの判定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図26(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121が記憶する判定テーブルには、図27に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図28に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図26(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図29(A)及び(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図29(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図29(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示部5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示部5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示部5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図30(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cが含まれている。図30(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば図31(A)〜(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164A〜164Cが含まれている。図31(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1に基づき、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、スーパーPF1−3、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図7及び図8を参照)に応じて、第1特定演出パターン決定用の乱数値SR6−1を、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示部5Rにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示部5Lにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示部5Rにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示部5Rにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示部5Lにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示部5Lにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図31(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2に基づき、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3の変動パターンといった、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図7及び図8を参照)に応じて、第2特定演出パターン決定用の乱数値SR6−2を、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。したがって、この実施の形態では、特定演出パターン決定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することにより、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
図31(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164Cは、「メイン予告」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3に基づき、特定演出パターンをメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン決定テーブル164Cは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図7及び図8を参照)に応じて、第3特定演出パターン決定用の乱数値SR6−3を、メイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば図47に示す演出制御バッファ設定部194に設けられた前回演出バッファの値(前回演出バッファ値)が「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3の割当てが異なっている。前回演出バッファ値は、「メイン予告」の特定演出における特定演出パターンがメイン予告TP3−1に決定された場合に「1」に設定され、メイン予告TP3−2に決定された場合に「2」に設定され、メイン予告TP3−3に決定された場合に「3」に設定される。そして、前回演出バッファ値が「1」であるときには、メイン予告TP3−1に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が「2」であるときには、メイン予告TP3−2に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が「3」であるときには、メイン予告TP3−3に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられていない。このような割当てにより、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「メイン予告」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「メイン予告」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、図32(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aや、図32(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bが含まれている。図32(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」(「突確」以外)である場合に、変動中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。変動中昇格演出実行決定テーブル165Aは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、変動中昇格演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」、「第3確変」、「第4確変」のいずれかである場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「99」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「100」の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格失敗演出が実行される。また、大当り種別が「第1確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5のうち、「1」〜「70」の範囲の値が変動中昇格演出ありの決定結果に割り当てられ、「71」〜「100」の範囲の値が変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられている。この場合、変動中昇格演出ありの決定結果となれば、変動中昇格成功演出が実行されることになる。さらに、大当り種別が「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て変動中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、変動中昇格成功演出と変動中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。
図32(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」(「突確」以外)である場合に、大当り中昇格演出を実行するか否かを、昇格演出実行決定用の乱数値SR5に基づいて決定するために参照されるテーブルである。大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bは、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれであるかに応じて、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を、大当り中昇格成功演出や大当り中昇格失敗演出の有無を示す決定結果に割り当てる決定用データなどから構成されている。ここで、大当り種別が「通常」または「第4確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格失敗演出が実行されることになる。また、大当り種別が「第1確変」または「第2確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5が全て大当り中昇格演出なしの決定結果に割り当てられており、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出がいずれも実行されないことになる。さらに、大当り種別が「第3確変」である場合には、昇格演出実行決定用の乱数値SR5の一部が大当り中昇格成功演出ありの決定結果に割り当てられ、残りが大当り中昇格失敗演出ありの決定結果に割り当てられている。この場合には、決定結果に応じて、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出のいずれかが実行されることになる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図33(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば図33(E)に示すようなテーブル選択設定に従い、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示部において最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示部5Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示部5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示部5Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示部5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図34(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示部5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示部5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示部5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示部5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示部5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示部5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示部5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示部5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示部5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示部5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示部5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示部5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図31(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図31(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bの設定に基づき特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図34(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図34(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の飾り図柄表示部5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図34(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図34(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図35に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図36に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の飾り図柄表示部5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、変動中昇格演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図37に示す仮停止図柄決定テーブル169が含まれている。仮停止図柄決定テーブル169は、大当り組合せとなる確定飾り図柄として「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに揃って停止表示される同一の左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、図38に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170が含まれている。サブ予告パターン種別決定テーブル170は、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7に基づき、サブ予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン種別決定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告CY1〜サブ予告CY3のサブ予告パターン種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告パターン種別決定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3といった、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターン(図7及び図8を参照)である場合に対応して、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7が全てサブ予告なしに割り当てられている。そのため、「メイン予告」の特定演出が実行される場合には、サブ予告演出となる演出動作の実行が制限される。ここで、「メイン予告」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、サブ予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、サブ予告パターン種別決定テーブル170では、「メイン予告」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常にサブ予告なしとなるようにサブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を割り当てることで、「メイン予告」の特定演出と実行期間が重複するサブ予告演出は実行しないようにすることができる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、サブ予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば図39、図40、図41に示すサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cが含まれている。サブ予告パターン決定テーブル171Aは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY1に決定されたときに、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Aは、変動パターンに応じて、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「キャラクタ表示」のサブ予告演出では、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4の各サブ予告パターンに対応するキャラクタ画像を、画像表示装置5の表示領域に表示させる。
サブ予告パターン決定テーブル171Bは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY2に決定されたときに、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「ステップアップ画像」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」のサブ予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを画像表示装置5の表示領域に表示させた後、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4の各サブ予告パターンに対応して、所定の順番に従い複数種類の演出画像を切り替えて表示すること、あるいは、演出画像の切り替えが行われないことがある。
サブ予告パターン決定テーブル171Cは、サブ予告パターン種別がサブ予告CY3に決定されたときに、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3に基づき、サブ予告なし、あるいは、サブ予告パターンをサブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。サブ予告パターン決定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3を、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」のサブ予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」のサブ予告演出では、操作ボタン30の操作を促す演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させた後、操作ボタン30が操作されたことに応じて、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3の各サブ予告パターンに対応した演出画像を表示させる一方で、操作ボタン30が操作されなければ、各サブ予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」のサブ予告演出では、操作ボタン30が操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図41に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3のうち「1」〜「170」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。他方、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の乱数値SR8−3が、サブ予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)により、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3の割当てが異なっている。これに対して、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の乱数値SR8−3が、サブ予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値がサブ予告なしに割り当てられている。このような設定により、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて大当り信頼度の高いサブ予告演出を実行する割合が高くなる一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて大当り信頼度の高いサブ予告演出を実行する割合が低くなる。
ROM121が記憶する決定テーブルには、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となるときに、パチンコ遊技機1における演出状態を第1の演出モード#1とするか第2の演出モード#2とするかを決定するためのテーブルとして、例えば図42(A)に示す演出モード決定テーブル210が含まれている。また、ROM121が記憶する判定テーブルには、パチンコ遊技機1における演出状態が第2の演出モード#2であるときに、第2の演出モード#2を終了して第1の演出モード#1とするか否かを判定するためのテーブルとして、例えば図42(B)に示す演出終了判定テーブル211が含まれている。演出モード決定テーブル210は、演出モード決定用の乱数値SR10を、演出変更決定値データや演出終了決定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。演出終了判定テーブル211は、演出終了判定用の乱数値SR11を、演出終了判定値データや演出継続判定値データに割り当てる判定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図43に示す演出制御パターンテーブル230A〜230Dが含まれている。各演出制御パターンテーブル230A〜230Dは、第1〜第4の演出モード#1〜#4それぞれに対応して予め用意されたもので、例えば演出制御用CPU120から表示制御部123に対する表示制御指令を示すデータや、スピーカ8L、8R等の音声出力制御の内容、遊技効果ランプ9等による演出内容といった、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。一例として、各演出制御パターンテーブル230A〜230Dには、図44に示す図柄変動制御パターンテーブル180と、図45に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181と、図46に示す各種演出制御パターンテーブル182とがそれぞれ含まれており、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のうちいずれであるかに応じて、異なる演出態様での演出動作を可能にする。ここで、演出動作における演出態様を異ならせる場合には、例えば画像表示装置5の表示画面における背景色を変更するといった、演出動作の一部を演出状態に応じて変更するものであってもよいし、例えば画像表示装置5の表示画面に演出画像を表示するために用いる画像データ全体を全く別個のものに変更するといった、演出動作の全体を演出状態に応じて変更するものであってもよい。他の一例として、各演出制御パターンテーブル230A〜230Dには図柄変動制御パターンテーブル180とサブ予告演出制御パターンテーブル181とが含まれる一方で、各種演出制御パターンテーブル182は演出制御パターンテーブル230A〜230Dとは別個に設けられてもよい。この場合、飾り図柄の可変表示中における演出動作は、演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれであるかに応じて異なる演出態様となればよい。その一方で、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作は、演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれであるかにかかわりなく、共通の各種演出制御パターンテーブル182に格納されている演出制御パターンに基づき、同一の演出態様となればよい。あるいは、サブ予告演出制御パターンテーブル181についても、演出制御パターンテーブル230A〜230Dとは別個に設けることで、サブ予告演出における演出動作を、演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれであるかにかかわりなく、同一の演出態様となるようにしてもよい。
図44に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。なお、図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の可変表示にかかわる所定の演出動作の制御内容を示すデータのみが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されるようにしてもよい。この場合、例えば変動パターンにかかわりなく飾り図柄の可変表示中に画像表示装置5の表示画面にて重畳表示される演出画像の表示動作といった、飾り図柄の可変表示にかかわりのない演出動作の制御内容を示すデータは、図柄変動制御パターンテーブルとは異なる所定の制御パターンテーブルに、所定の演出制御パターンとして複数種類格納されるようにしてもよい。
図45に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、例えばサブ予告演出における演出表示動作といった、サブ予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。サブ予告演出に対応した各予告演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。なお、サブ予告演出を実行するための予告演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示にかかわる演出動作の内容を示すものとして、図柄変動制御パターンテーブル180に格納される図柄変動制御パターンに含まれるように構成してもよい。
一例として、サブ予告演出制御パターンテーブル181には、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、サブ予告CYP1−1〜サブ予告CYP1−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−1のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101を表示させる。サブ予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−2のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC102を表示させる。サブ予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−3のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC103を表示させる。サブ予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、サブ予告YP1−4のサブ予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101〜MC103を表示させる。
また、サブ予告演出制御パターンテーブル181には、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンのそれぞれに対応して、サブ予告CYP2−1〜サブ予告CYP2−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−1のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−2のサブ予告パターンに対応して、第2ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−3のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替えた後に、サブ予告演出を終了する。サブ予告CYP2−4の予告演出制御パターンは、サブ予告YP2−4のサブ予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替え、さらに第3ステップの演出画像に切り替えた後に、サブ予告演出を終了する。
加えて、サブ予告演出制御パターンテーブル181には、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−1−1及びサブ予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−2−1及びサブ予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応してサブ予告CYP3−3−1及びサブ予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、サブ予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−1のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−2のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。サブ予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、サブ予告YP3−3のサブ予告パターンに対応して、操作ボタン30の操作が検出された後における演出画像を表示させる。
図46に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図47に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。また、RAM122は、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102とは異なり、バックアップ電源によるバックアップがなされていない非バックアップRAMである。すなわち、演出制御基板12に搭載されたRAM122は、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止すると、その記憶内容が消滅する揮発性の記憶装置である。図47に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。一例として、演出制御バッファ設定部194には、演出モード指定バッファが設けられている。演出モード指定バッファには、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のいずれであるかに対応したバッファ値が、演出モード指定バッファ値として格納される。例えば、演出モード指定バッファは、図48に示すように、第0ビット(ビット0)及び第1ビット(ビット1)の2ビットで構成される。そして、第0ビット(ビット0)は、第1及び第3の演出モード#1、#3のいずれかであるときに“0”(オフ)となり、第2及び第4の演出モード#2、#4のいずれかであるときに“1”(オン)となる。第1ビット(ビット1)は、第1及び第2の演出モード#1、#2のいずれかであるときに“0”(オフ)となり、第3及び第4の演出モード#3、#4のいずれかであるときに“1”(オン)となる。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作ボタン30から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図49は、CPU103によって実行される遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。図49に示す遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
すなわち、CPU103は、割込禁止に設定した後(ステップS1)、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。ここで、この実施の形態で用いられているCPU103には、マスク可能な割込(INT)のモードとして、以下に示すような割込モード0〜2からなる3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU103は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0では、割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPU103の内部データバス上に送出する。よって、CPU103は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU103は自動的に割込モード0になる。そのため、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1は、割込が受け付けられると、常に0038H番地に飛ぶモードである。割込モード2は、CPU103の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。前述したように、この実施の形態では、遊技制御メイン処理のステップS2において、CPU103は割込モード2に設定される。
ステップS3の処理に続いて、CPU103は、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)などの設定(初期化)を行った後(ステップS5)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
そして、例えば電源基板に搭載されたクリアスイッチにおける出力信号の状態を確認する(ステップS7)。このとき、クリアスイッチからの出力信号がオフ状態であれば(ステップS7;No)、バックアップフラグがオンとなっているか否かをチェックすることにより、電力供給停止時にRAM102のデータ保護処理が行われたか否かを確認する(ステップS8)。この実施の形態では、不測の電力供給停止が生じた場合には、RAM102のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。バックアップフラグの状態は、電力供給停止時にRAM102の遊技制御フラグ設定部152に設定される。この実施の形態では、RAM102の全てがバックアップ電源によってバックアップされているので、電力供給停止が発生した場合でも、遊技制御フラグ設定部152の内容は保存されることになる。ステップS8では、例えば、バックアップフラグの値として「55H」がバックアップRAM領域に設定されていればバックアップあり(オン状態)であると判断される。これに対して、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)であると判断される。
ステップS8にてバックアップフラグがオンであるときには(ステップS8;Yes)、RAM102のデータチェックを行い、チェック結果が正常であるか否かを判定する(ステップS9)。例えば、CPU103は、RAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出し、算出されたチェックサムとチェックサムバッファに記憶されているチェックサムとを比較する。ここで、チェックサムバッファには、前回の電力供給停止時に、同様の処理によって算出されたチェックサムが記憶されている。そして、比較結果が不一致であれば、RAM102の特定領域におけるデータが電力供給停止時のデータとは異なっていることから、チェック結果が正常でないと判断される。
不測の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、RAM102のデータは保存されていたはずであるから、チェック結果は正常になる。チェック結果が正常であれば(ステップS9;Yes)、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100の内部状態などを電源断時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。
ステップS7にてクリアスイッチからの出力信号がオン状態である場合や(ステップS7;Yes)、ステップS8にてバックアップフラグがオフである場合(ステップS8;No)、あるいは、ステップS9にてチェック結果が正常でない場合には(ステップS9;No)、停電復旧時でない電源投入時に対応した初期化処理を実行する。
この初期化処理では、まず、RAM102のクリア処理を実行する(ステップS11)。なお、ステップS11の処理では、所定のデータ(例えば特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを生成するためのランダムカウンタにおける格納データ)は「0」に初期化されるが、任意の値あるいは予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータはそのままにしてもよい。また、RAM102における所定の作業領域に対して初期値を設定するなどの設定処理も行われる(ステップS12)。ステップS12の処理により、例えば、遊技制御フラグ設定部152、遊技制御タイマ設定部153、遊技制御カウンタ設定部154、遊技制御バッファ設定部155などに初期値が設定されればよい。そして、演出制御基板12に対して初期表示指定コマンドを送信する(ステップS13)。このときには、演出制御基板12以外のサブ基板(主基板11以外のマイクロコンピュータが搭載された基板)を初期化するための制御コマンド(初期化指定コマンド)を送信してもよい。演出制御基板12では、初期表示指定コマンドを受信すると、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示画面においてパチンコ遊技機1における制御が初期化されたことを報知するための画像を表示させるなどの初期化報知が行われる。
また、CPU103は、乱数回路104の初期設定を行うための乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。ステップS14の処理において、CPU103は、例えば乱数回路設定プログラムを実行することによって、乱数回路104に各種の乱数値を示す数値データを更新させるための設定を行う。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS13)。例えば、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。これにより、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、2msごとにタイマ割込みが発生する。
以上のような初期化処理が終了すると、CPU103は、ステップS16〜S18の処理を繰り返すループ処理を実行する。このループ処理では、割込禁止状態とされた後に(ステップS16)、乱数更新処理が実行され(ステップS17)、乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS18)。ステップS17の乱数更新処理では、例えば図6に示す乱数値の一部を示す数値データなどといった、遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタによってカウントされる各種の乱数値を示す数値データが更新される。
図50は、遊技状態復旧処理として、図49に示すステップS10で実行される処理の一例を示すフローチャートである。図50に示す遊技状態復旧処理において、CPU103は、まず、スタックポインタの復帰処理を行う(ステップS31)。スタックポインタの値は、後述する電力供給停止時処理(図52)において、バックアップがなされるRAM102の所定領域に退避している。そのため、ステップS31の処理では、その領域の記憶値をスタックポインタに設定することによって復帰させる。なお、復帰されたスタックポインタが指す領域(スタック領域)には、電力供給が停止したときにおけるCPU103内のレジスタ値やプログラムカウンタ(PC)の値が退避されていればよい。
ステップS31の処理に続き、主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS32)。その後、CPU103は、バックアップフラグをクリアして(ステップS33)、前回の電力供給停止時に所定の記憶保護処理が実行されたことを示すフラグをオフ状態とする。これにより、制御状態の復旧後に不必要な情報が残存しないようにすることができる。加えて、スタック領域から各種レジスタの退避値を読み出して、CPU103内の各種レジスタ(例えば、IXレジスタ、HLレジスタ、DEレジスタ、BCレジスタなど)に設定することによりレジスタ値を復元する(ステップS34)。
この後、パリティフラグがオンとなっているか否かを判定し(ステップS35)、オフであるときには(ステップS35;No)、割込許可状態にする(ステップS36)。これに対して、パリティフラグがオンであるときには(ステップS35;Yes)、ステップS36の処理を実行せずに、割込禁止状態とする。続いて、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をスタック領域から復元する(ステップS37)。続いて、主基板11から演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS38)。ステップS38の処理では、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタによってカウントされている保留データの数である合計保留記憶数を特定可能な制御データが、I/O105に含まれる所定の出力ポートにセットされる。こうして遊技状態復旧処理が終了した後には、例えばステップS31の処理に基づくステップS34の処理によって復元されたプログラムカウンタの値に応じて、前回の電力供給停止時に実行していた処理に復帰すればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えばCPU103がCTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図51のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図51に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電力供給停止時処理を実行する(ステップS51)。電力供給停止時処理では、例えば電源基板から供給される電源電圧をチェックするなどして、電力供給停止が生じるか否かの判定が行われ、電力供給停止時にはRAM102の記憶保護処理などが実行される。電力供給停止時処理からリターンした場合には、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから伝送される検出信号の状態を判定する(ステップS52)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要であれば警告を発生可能とする(ステップS53)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS54)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS55)。なお、ステップS55にて実行されるメイン側乱数更新処理は、図49に示すステップS17にて実行される乱数更新処理と同一の数値データを更新する処理であってもよいし、ステップS17にて更新される数値データの一部を更新する処理であってもよいし、ステップS17にて更新される数値データより多くの数値データを更新する処理であってもよい。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS56)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS57)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS58)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの格納値によって指定されたコマンドテーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンドテーブルでの設定に基づく演出制御コマンドを、例えば1回のタイマ割込みに対応して1つずつ、主基板11から演出制御基板12に対して伝送可能にする。なお、1回のタイマ割込みに対応して伝送可能な演出制御コマンドの個数は任意であり、例えば複数の演出制御コマンド(送信コマンドバッファの格納値で指定されたコマンドテーブルに対応する全ての演出制御コマンドなど)を伝送可能としてもよいし、あるいは、複数回(例えば2回)のタイマ割込みに対応して1つの演出制御コマンドを伝送可能としてもよい。
続いて、CPU103は、所定のソレノイド出力処理を実行することにより、所定の条件が成立したときに普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片を傾動させるためのソレノイド81や、特別可変入賞球装置7における開閉板を開閉させるためのソレノイド82に対するソレノイド駆動信号を、ソレノイド回路111を介して出力する(ステップS59)。この後、所定の賞球処理を実行することにより、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23などから伝送された検出信号に基づく賞球数の設定などを行い、払出制御基板に対して払出制御コマンドを出力可能とする(ステップS60)。こうして賞球処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図52は、電力供給停止時処理として、図51に示すステップS51にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図52に示す電力供給停止時処理において、CPU103は、まず、例えば電源基板から供給される電源電圧の状態をチェックするなどして、電源電圧の低下が検出されたか否かを判定する(ステップS71)。このとき、電源電圧の低下が検出されなければ(ステップS71;No)、そのまま電力供給停止時処理を終了して、図51に示す遊技制御割込処理にリターンする。
これに対して、電源電圧の低下が検出されたときには(ステップS71;Yes)、AFレジスタ(CPU103内のアキュムレータとフラグのレジスタ)をRAM102に設けられた所定の退避領域に退避する(ステップS72)。続いて、CPU103が割込禁止状態となっているか割込許可状態となっているかを示す割込フラグを、パリティフラグにコピーする(ステップS73)。パリティフラグは、RAM102の遊技制御フラグ設定部152に設けられているので、電力供給停止が生じても、その内容が保存される。
この後、例えばBCレジスタやDEレジスタ、HLレジスタ、IXレジスタなどといった、CPU103の内部レジスタが保持する値を、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS74)。これに続いて、スタックポインタの値も、RAM102に設けられたスタック領域に退避させる(ステップS75)。次に、例えばバックアップフラグの値を「55H」に設定するなどして、バックアップフラグをオン状態にセットする(ステップS76)。
そして、例えばRAM102の特定領域における記憶データを用いてチェックサムを算出するなど、チェックデータの作成を行う(ステップS77)。こうして作成されたチェックデータは、例えばRAM102のチェックサムバッファなどといった、RAM102の所定領域に格納される(ステップS78)。続いて、CPU103は、所定のRAMアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定することにより(ステップS79)、以後、RAM102へのアクセスを休止する。これにより、電力供給の停止に伴ってプログラムの暴走が生じても、RAM102の記憶内容が破損されることを防止できる。さらに、CPU103は、I/O105に含まれる所定の出力ポートにクリアデータである「00」をセットするなどのクリア処理を実行した後(ステップS80)、待機状態(ループ処理)に入る。
図53は、特別図柄プロセス処理として、図51に示すステップS56にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセス処理は、第1特図と第2特図で兼用とされている。すなわち、特別図柄プロセス処理は、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームと第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームとを、共通の処理ルーチンによって制御する処理とされている。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞処理を実行する(ステップS101)。図54及び図55は、始動入賞処理の一例を示すフローチャートである。
この始動入賞処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことを検出する第1始動口スイッチ22Aと、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことを検出する第2始動口スイッチ22Bとのうち、少なくともいずれかのスイッチから伝送される検出信号がオン状態であるか否か、すなわち、第1始動入賞と第2始動入賞の少なくともいずれかが発生したか否かを、判定するための処理を実行する。より具体的には、図24に示す入力ポートIP00のデータを読み出して、例えばレジスタやRAM102の所定領域にロードする(図54のステップS201)。そして、ロードした内容(ロード結果)とC0Hとのビットごとの論理積演算を行い、演算結果が「0」であるか否かを判定する(ステップS202)。あるいは、例えば前回の判定で演算結果が「0」ではないと判定された後、今回の判定で演算結果が「0」となった場合に、演算結果が「0」ではない旨の判定が行われるようにしてもよい。ここで、論理積演算に用いられる16進数の判定用データC0Hは、入力ポートIP00において、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bからの検出信号の入力ビットに対応する値を示している。なお、入力ポートIP00の内容を直接ロードするものに限定されず、例えばスイッチ処理(図51のステップS52)で入力ポートIP00の内容をRAM102の所定領域に設定しておき、ステップS201の処理では、その内容をロードするようにしてもよい。また、ステップS202の処理では、ロード結果の第0ビット(ビット0)〜第5ビット(ビット5)をマスク(“0”に設定)した後、00Hとの排他的論理和を求める演算を行うようにしてもよい。
ステップS202にて演算結果が「0」であれば(ステップS202;Yes)、始動入賞処理を終了する。これに対して、演算結果が「0」ではない場合には(ステップS202;No)、ロード結果の第6ビット(ビット6)が“1”であるか否かを判定する(ステップS203)。図24に示すように、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には、ロード結果の第6ビット(ビット6)が“1”となる。すなわち、ロード結果の第6ビット(ビット6)が“1”であるときには、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であることになる。また、ロード結果の第6ビット(ビット6)が“1”ではないときには、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であることになる。
ステップS203にて“1”であると判定された場合には(ステップS203;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に設けられた始動口バッファの値(始動口バッファ値)を、「2」に設定する(ステップ204)。これに対して、ステップS203にて“1”ではないと判定された場合には(ステップS203;No)、始動口バッファ値を「1」に設定する(ステップS205)。
続いて、CPU103は、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を読み出す(ステップS206)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み出し、始動口バッファ値が「2」であるときには、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み出す。そして、ステップS206における読出値が、所定の上限値(例えば「4」)に達しているか否かを判定する(ステップS207)。
ステップS207にて読出値が上限値に達していないと判定された場合には(ステップS207;No)、始動口バッファ値に応じた保留記憶数カウント値を1加算する(ステップS208)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1保留記憶数カウント値を1加算し、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2保留記憶数カウント値を1加算する。そして、CPU103は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算する(ステップS209)。
ステップS209の処理に続いて、CPU103は、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データを、抽出する(ステップS211)。このときには、ステップS211にて抽出した各乱数値を示す数値データが始動口バッファ値に応じた第1特図保留記憶部151Aあるいは第2特図保留記憶部151Bにおける空き領域の先頭に保留データとしてセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS212)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部151Aに保留データがセットされ、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部151Bに保留データがセットされる。
ステップS212の処理を実行した後には、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS213)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、ROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、始動口バッファ値が「2」であるときには、ROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。そして、CPU103は、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS214)。なお、第1始動口入賞指定コマンドテーブルが、第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されるとともに、第2始動口入賞指定コマンドテーブルが、第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定データと、保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されている場合には、ステップS213、S214の処理として第1始動口入賞指定コマンドテーブルと第2始動口入賞指定コマンドテーブルのうち、始動口バッファ値に応じたコマンドテーブルの記憶アドレスだけを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すればよい。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS207にて読出値が上限値に達している場合には(ステップS207;Yes)、始動口バッファ値に応じた上限値フラグをオン状態にセットする(ステップS215)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1上限値フラグをオン状態にセットし、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2上限値フラグをオン状態にセットする。
ステップS214、S215の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS216)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS216;Yes)、ステップS201におけるロード結果の第7ビット(ビット7)が“1”であるか否かを判定する(ステップS217)。このとき、ロード結果の第7ビット(ビット7)が“1”であれば(ステップS217;Yes)、ステップS205の処理に進む。これにより、ロード結果の第6ビット(ビット6)と第7ビット(ビット7)とがともに“1”である場合、すなわち、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bとが同時にオン状態となった場合に、第6ビット(ビット6)に対応する第2始動口スイッチ22BについてステップS206〜S215の処理を実行した後、直ちに第7ビット(ビット7)に対応する第1始動口スイッチ22Aについて、ステップS206〜S215の処理を実行することができる。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時にオン状態となった場合には、2ms内で実行される処理によって、双方のスイッチがオン状態となったことに基づく処理が実行される。これにより、例えば、遊技球を検出したスイッチから伝送される検出信号がオン状態となる期間が極めて短いような状況が生じても、確実にスイッチがオン状態となったことに基づく処理を完了できる。また、2ms内(1回の遊技制御用タイマ割込み処理内)で、双方のスイッチがオン状態となったことに基づいてステップS206〜S215の処理が完了するので、ソフトウェアによって更新される乱数値が更新されないうちに乱数値を示す数値データが抽出される。そのため、入賞タイミングに対応した正確なソフトウェア乱数の値を抽出することができる。
ステップS216にて始動口バッファ値が「2」ではないと判定された場合や(ステップS216;No)、ステップS217にて第7ビット(ビット7)が“1”ではないと判定された場合には(ステップS217;No)、ステップS201におけるロード結果の第6ビット(ビット6)と第7ビット(ビット7)の双方が“1”であるか否かを判定する(図55のステップS218)。このとき、第6ビット(ビット6)と第7ビット(ビット7)のうち、少なくともいずれか一方が“1”ではない場合には(ステップS218;No)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS219)。そして、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS219;Yes)、図54のステップS201におけるロード結果の第6ビット(ビット6)が“1”であるか否かを判定する(ステップS220)。ここで、図54のステップS203、S204の処理では、第6ビット(ビット6)が“1”であることに対応して始動口バッファ値が「2」に設定される。そのため、始動口バッファ値が「2」であれば、第6ビット(ビット6)が“1”であるのが正常である。
ステップS220にて第6ビット(ビット6)が“1”ではないと判定された場合には(ステップS220;No)、図54のステップS203における判定結果とロード結果や始動口バッファ値とが整合していないことから、ステップS203における判定をやり直すための設定を行う。このときには、第2上限値フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS221)、オフであれば(ステップS221;No)、第2保留記憶数カウント値と合計保留記憶数カウント値とを1減算する(ステップS222)。また、ステップS222の処理では、例えば送信コマンドバッファのバッファ領域に格納されている第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスと、保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスとを消去することなどにより、図54のステップS213、S214にて行なわれたコマンドの送信設定を取り消せばよい。より具体的には、まず、送信コマンドバッファにおける送信コマンドポインタの値を1減算するとともに、減算後の送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域をクリアすることで、保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを消去する。その後、さらに送信コマンドポインタの値を1減算するとともに、減算後の送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域をクリアすることで、第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを消去する。なお、第2始動口入賞指定コマンドテーブルが保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データも含んでいる場合には、送信コマンドポインタの値を1減算して対応するバッファ領域をクリアする処理が、1回だけ実行されるようにすればよい。
また、ステップS219にて始動口バッファ値が「2」ではない場合には(ステップS219;No)、図54のステップS201におけるロード結果の第7ビット(ビット7)が“1”であるか否かを判定する(ステップS223)。ここで、図54のステップS203、S205の処理では、第6ビット(ビット6)が“1”ではないことに対応して始動口バッファ値が「1」に設定される。そして、図54のステップS202ではロード結果とC0Hとの論理積演算の結果が「0」ではないと判定されていることから、始動口バッファ値が「1」であれば、第7ビット(ビット7)が“1”であるのが正常である。
ステップS223にて第7ビット(ビット7)が“1”ではないと判定された場合には(ステップS223;No)、図54のステップS203における判定結果とロード結果や始動口バッファ値とが整合していないことから、ステップS203における判定をやり直すための設定を行う。このときには、第1上限値フラグがオンであるか否かを判定し(ステップS224)、オフであれば(ステップS224;No)、第1保留記憶数カウント値と合計保留記憶数カウント値とを1減算する(ステップS225)。また、ステップS225の処理では、例えば送信コマンドバッファに格納されている第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスと、保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスとを消去することなどにより、図54のステップS213、S214にて行なわれたコマンドの送信設定を取り消せばよい。より具体的には、まず、送信コマンドバッファにおける送信コマンドポインタの値を1減算するとともに、減算後の送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域をクリアすることで、保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを消去する。その後、さらに送信コマンドポインタの値を1減算するとともに、減算後の送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域をクリアすることで、第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを消去する。なお、第1始動口入賞指定コマンドテーブルが保留記憶数通知コマンドを送信するための設定データも含んでいる場合には、送信コマンドポインタの値を1減算して対応するバッファ領域をクリアする処理が、1回だけ実行されるようにすればよい。
ステップ221にて第2上限値フラグがオンである場合や(ステップS221;Yes)、ステップS224にて第1上限値フラグがオンである場合(ステップS224;Yes)、あるいは、ステップS222、S225の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファをクリアするとともに(ステップS226)、上限値フラグをクリアしてから(ステップS227)、図54に示すステップS201の処理に戻る。
他方、ステップS218にて第6ビット(ビット6)と第7ビット(ビット7)の双方が“1”であると判定された場合や(ステップS218;Yes)、ステップS220にて第6ビット(ビット6)が“1”であると判定された場合(ステップS220;Yes)、あるいは、ステップS223にて第7ビット(ビット7)が“1”であると判定された場合には(ステップS223;Yes)、ロード結果と始動口バッファ値との対応関係が正常であり、図54のステップS203における判定結果とロード結果や始動口バッファ値とが整合していることから、始動口バッファをクリアするとともに(ステップS228)、上限値フラグをクリアしてから(ステップS229)、始動入賞処理を終了する。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が、入力ポートIP00に入力された検出信号に基づいて図54のステップS203の処理を実行する。その後、図55のステップS220での判定や、ステップS223での判定により、ステップS203での判定結果とロード結果や始動口バッファ値とが整合していないことが判明したときには、ステップS203の処理を再度実行する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのいずれが遊技球を検出したのかが確実に判定される。例えば、第1保留記憶数が上限値(例えば「4」)に達しているときに第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、その遊技球による始動入賞は無効とされるのが正常である。ところが、図54のステップS203にて、その始動入賞が誤って第2始動口スイッチ22Bによって検出されたものであると判定されると、第2保留記憶数が上限値に達していなければ、図54のステップS208〜S214により、第2保留記憶数が1加算されるなど、第2始動入賞口への有効な始動入賞であるとされて処理が進められてしまう。この実施の形態では、図55のステップS218〜S227の処理を実行することにより、有効な始動入賞とされるべきではないのに誤って有効な始動入賞とされてしまう状況が生じる可能性を、低減することができる。
なお、図54のステップS203の判定を繰り返し行うように構成しなくてもよい。この場合には、図55のステップS218〜S227の処理を実行せずに、ステップS228の処理に進めばよい。これにより、図54のステップS203の判定を繰り返すことができるように構成した場合に比べて、プログラム容量を削減することができる。また、図54のステップS203の判定を際限なく繰り返してしまう事態を防止するために、ステップS203の判定を所定回数(例えば2回)繰り返した後には、図55のステップS220にて第6ビット(ビット6)が“1”ではないと判定された場合やステップS223にて第7ビット(ビット7)が“1”ではないと判定された場合でも、ステップS221、S222の処理やステップS224、S225の処理を実行してから、ステップS228の処理に進んで始動入賞処理を終了させればよい。これにより、ノイズ等の影響によって図54のステップS203の判定を際限なく繰り返してしまい、パチンコ遊技機1における遊技制御が進行しなくなってしまう事態を防止することができる。
あるいは、ステップS203の判定を1回実行しただけであっても、図55のステップS220にて第6ビット(ビット6)が“1”ではないと判定された場合やステップS223にて第7ビット(ビット7)が“1”ではないと判定された場合に、ステップS221、S222の処理やステップS224、S225の処理を実行してから、ステップS228の処理に進んで始動入賞処理を終了させてもよい。ステップS222にて減算される前の第2保留記憶数カウント値に対応する第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶や、ステップS225にて減算される前の第1保留記憶数カウント値に対応する第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶は、図54のステップS212の処理が次回実行されたときに、新たな始動データや保留データによって上書きされることになる。これに対して、図55のステップS221にて第2上限値フラグがオフであると判定された場合には、ステップS222の処理を実行する前に、第2保留記憶数カウント値に対応する保留データの記憶を消去するとともに、合計保留記憶数カウント値に対応する始動データの記憶を消去するようにしてもよい。また、ステップS224にて第1上限値フラグがオフであると判定された場合には、ステップS225の処理を実行する前に、第1保留記憶数カウント値に対応する保留データを消去するとともに、合計保留記憶数カウント値に対応する始動データの記憶を消去するようにしてもよい。
こうした始動入賞処理では、図54のステップS201、S202の処理により、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号と、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号のうち、少なくともいずれか一方がオン状態となったか否かが判定される。すなわち、第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件と、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件のうち、少なくともいずれか一方が生じたか否かを、共通の処理ルーチンにより判定している。そして、ステップS202にて少なくともいずれか一方の始動条件が生じたと判定されると、図54のステップS203〜S205の処理により、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であることに対応して始動口バッファ値が「1」に設定され、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であることに対応して始動口バッファ値が「2」に設定される。その後、ステップS206〜S215の処理では、始動口バッファ値に応じた設定や処理が行われる。すなわち、第1始動条件と第2始動条件のうち少なくともいずれか一方が生じた旨の判定がなされたことに基づいて、第1始動条件と第2始動条件のうちいずれが成立したかを特定するとともに、特定された始動条件に応じた設定や処理が、共通の処理ルーチンにより実行されている。このように、ステップS203〜S215の処理は、共通の処理ルーチンにおいていずれの始動条件が成立したかを特定するなどの始動時処理となる。
図53に示すステップS101にて以上のような始動入賞処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの事前決定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かのリーチ決定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。例えば、ステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにおける値(特図変動タイマ値)を1減算あるいは1加算することにより、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームであるか、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームであるかに関わりなく、共通のタイマによって経過時間の測定が行われる。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。このように、ステップS112の特別図柄変動処理は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動を、共通の処理ルーチンによって制御する処理となっている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、ソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。例えば、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のいずれかに対応した大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したときに、CPU103は、第1当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う。これにより、大当り遊技状態が終了するまでに、遊技者が大当り遊技状態の終了後には高確状態を含む遊技状態となることを認識できる演出動作が行われる場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、その大当り遊技状態が終了した後に、パチンコ遊技機1における演出状態を、遊技状態が高確高ベース状態であることに対応した第4の演出モード#4に制御するよう指定できる。また、例えば大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかに対応した大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したときには、第2当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う。これにより、大当り遊技状態が終了するまでに、遊技者が大当り遊技状態の終了後には高確状態を含む遊技状態となるか否かを認識できない演出動作が行われる場合には、主基板11から演出制御基板12に対して、その大当り遊技状態が終了した後に、パチンコ遊技機1における演出状態を、遊技状態が高確高ベース状態および低確高ベース状態のいずれかであることに対応した第3の演出モード#3に制御するよう指定できる。さらに、例えば大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したときには、第3当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う。これにより、主基板11から演出制御基板12に対して2ラウンド大当り状態が終了することを通知して、その2ラウンド大当り状態が終了することに対応した演出状態に制御するよう指定できる。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることにより大入賞口開放回数最大値が「2」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、ソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、可変入賞動作により大入賞口を開放状態とした回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。このとき、大入賞口を開放状態とした回数が大入賞口開放回数最大値に達していなければ、例えば特図プロセスフラグの値を“8”または“9”に更新することなどにより、大入賞口が再び開放状態となるようにすればよい。そして、例えば小当り遊技状態にて大入賞口を開放状態とした回数が大入賞口開放回数最大値に達したときには、第4当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う。これにより、主基板11から演出制御基板12に対して小当り遊技状態が終了することを通知して、その小当り遊技状態が終了することに対応した演出状態に制御するよう指定できる。その後、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが行われる。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、遊技状態指定バッファ値を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図56及び図57は、図53のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(図56のステップS231)。このとき、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS231;No)、例えば合計保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、合計保留記憶数を1減算するように更新する(ステップS232)。
ステップS232の処理に続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている第2保留記憶数カウント値が「0」であるか否か、すなわち、第2保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(図57のステップS233)。このとき、第2保留記憶数カウント値が「0」であれば(ステップS233;Yes)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS234)。ステップS234の処理に続いて、第1保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS235)。この後、変動特図指定バッファ値を「1」に設定する(ステップS236)。ステップS236の処理に続いて、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図9(A)に示す特図表示結果決定テーブル130Aをセットする(ステップS237)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130Aを参照することにより、ステップS234にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するか否かを判定する(ステップS238)。
ステップS238にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致しない場合には(ステップS238;No)、ステップS234にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り決定値データと合致するか否かを判定する(ステップS239)。このとき、小当り決定値データと合致していれば(ステップS239;Yes)、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS240)。
これに対して、ステップS233にて第2保留記憶数カウント値が「0」以外であれば(ステップS233;No)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS241)。ステップS241の処理に続いて、第2保留記憶数カウント値を1減算するとともに、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS242)。この後、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS243)。ステップS243の処理に続いて、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図9(B)に示す特図表示結果決定テーブル130Bをセットする(ステップS244)。CPU103は、こうしてセットされた特図表示結果決定テーブル130Bを参照することにより、ステップS241にて読み出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り決定値データと合致するか否かを判定する(ステップS245)。
ステップS238とステップS245の処理のいずれかにて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致した場合には(ステップS238;Yes、ステップS245;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS246)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別決定テーブル131を選択してセットする(ステップS247)。そして、ステップS234にて読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、ステップS247にてセットした大当り種別決定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」という複数種類のうち、いずれかの大当り種別に決定する(ステップS248)。なお、ステップS243の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別決定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうしてステップS248にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「05」のいずれかに設定する(ステップS249)。
ステップS240とステップS249の処理のいずれかを実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS250)。このときには、例えば図58に示すように、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。これに対して、大当り種別が「突確」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。
ステップS245にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致しない場合(ステップS245;No)や、ステップS239にて乱数値MR1を示す数値データが小当り決定値データと合致しない場合(ステップS239;No)、ステップS250の処理を実行した後には、可変表示結果の決定結果や大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS251)。一例として、ステップS239にて乱数値MR1を示す数値データが小当り決定値データと合致しない場合や、ステップS245にて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の事前決定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。その一方で、ステップS238とステップS245の処理のいずれかにて乱数値MR1を示す数値データが大当り決定値データと合致した場合には、ステップS248における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「通常」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第1確変」〜「第4確変」のいずれかとする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS239にて乱数値MR1を示す数値データが小当り決定値データと合致する場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS251にて確定特別図柄を設定した後には、遊技制御フラグ設定部152に設けられたデモ中フラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS252)。なお、デモ中フラグは、後述するステップS257の処理が実行されたときに、オン状態にセットされる。そして、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS253)、特別図柄通常処理を終了する。
図56のステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」であると判定された場合には(ステップS231;Yes)、デモ中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS254)。このとき、デモ中フラグがオンであれば(ステップS254;Yes)、特別図柄通常処理を終了する。これに対して、ステップS254にてデモ中フラグがオフである場合には(ステップS254;No)、客待ちデモ指定コマンドと、背景指定コマンドとを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS255、S256)。例えば、ステップS255の処理では、ROM101における客待ちデモ指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納するとともに、送信コマンドポインタの値を1加算する。その後、ステップS256の処理では、ROM101における背景指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納するとともに、送信コマンドポインタの値を1加算すればよい。なお、客待ちデモ指定コマンドテーブルが、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定データと、背景指定コマンドを送信するための設定データとを含むように構成されている場合には、ステップS255、S256の処理として客待ちデモ指定コマンドテーブルの記憶アドレスだけを送信コマンドバッファにおけるバッファ領域に格納すればよい。背景指定コマンドを送信するための設定データは、例えば遊技制御バッファ設定部155に格納された遊技状態指定バッファ値を参照することにより、背景指定コマンドにおけるEXTデータを決定するためのデータを含んでいればよい。こうして設定された客待ちデモ指定コマンドと背景指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、順次に主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
このようなステップS255、S256での設定により、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が終了した後には、第1始動条件と第2始動条件がいずれも成立していないために合計保留記憶数が「0」であることを条件に、主基板11から演出制御基板12に対して客待ちデモ指定コマンドを送信することができる。また、客待ちデモ指定コマンドを送信することに対応して、パチンコ遊技機1における遊技状態などに応じた背景指定を行う背景指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信することができる。ステップS256の処理を実行した後には、デモ中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS257)、特別図柄通常処理を終了する。なお、ステップS254にてデモ中フラグがオフであると判定された場合に、直ちにステップS255、S256の処理を実行して客待ちデモ指定コマンドや背景指定コマンドを送信するものに限定されず、デモ中フラグがオフである状態が所定時間(例えば30秒間)継続したときに、ステップS255、S256の処理を実行して客待ちデモ指定コマンドや背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、ステップS254にてデモ中フラグがオフであると判定された場合には、遊技制御プロセスタイマ値が所定時間に対応したタイマ判定値に達しているか否かを判定する。そして、遊技制御プロセスタイマ値がタイマ判定値に達していない場合には、遊技制御プロセスタイマ値を1加算するなどして更新した後、ステップS255〜S257の処理を実行せずに、特別図柄通常処理を終了する。これに対して、遊技制御プロセスタイマ値がタイマ判定値に達している場合には、遊技制御プロセスタイマをクリアしてタイマ値を「0」に初期化した後、ステップS255の処理に進むようにすればよい。
図59は、図53のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図59に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに基づき、図12(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御バッファ設定部155に設けられた遊技状態指定バッファ値から特定することができる。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS263;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに基づき、図13(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、小当り用変動パターン種別決定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS264)。
ステップS263にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、特図変動時間調整フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS265)。このとき、特図変動時間調整フラグがオンであれば(ステップS265;Yes)、変動図柄指定バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップS266)。
ステップS265にて特図変動時間調整フラグがオフである場合や(ステップS265;No)、ステップS266にて変動図柄指定バッファ値が「1」以外、すなわち「2」である場合には(ステップS266;No)、特図変動時間調整フラグがオンであるかオフであるかと、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかに基づき、図14(F)に示すテーブル選択設定に従い、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ決定テーブル134A〜134Eのいずれかを選択してセットする(ステップS267)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS268)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、リーチ決定用の乱数値MR2−2を抽出する(ステップS269)。そして、ステップS269にて抽出したリーチ決定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS267にてセットしたリーチ決定テーブル134A〜134Eのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を決定する(ステップS270)。
ステップS266にて変動図柄指定バッファ値が「1」である場合には(ステップS266;Yes)、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であれば、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bをセットする一方で、低確高ベース状態であれば、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bをセットする。ステップS270においてリーチ状態ありとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS271;Yes)、ステップS270におけるリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1の決定結果といったリーチ状態ありの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS272)。これに対して、ステップS270においてリーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られた場合には(ステップS271;No)、ステップS270における非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2、非リーチHD1−1、非リーチHE1−1の決定結果といったリーチ状態なしの各決定結果に応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図16(A)〜(E)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Eのいずれかを選択してセットする(ステップS273)。
ステップS262、S264、S272、S273の処理のいずれかを実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS274)。そして、ステップS274にて抽出した変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき、ステップS262、S264、S272、S273のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS275)。
ステップS275にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図17、図18(A)及び(B)に示す当り変動パターン決定テーブル137A〜137Cや図19、図20に示すハズレ変動パターン決定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン決定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS276)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン決定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS277)。そして、ステップS277にて抽出した変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき、ステップS276にてセットした変動パターン決定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS278)。
ステップS278における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの決定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS279)。例えば、ステップS279の処理では、CPU103が、変動パターンに対応した特図変動時間を、ROM101に予め格納された所定の変動パターンテーブルを参照することなどにより特定し、特定された特図変動時間に対応するタイマ初期値を、遊技制御タイマ設定部153に設けられた特図変動タイマにセットする。この場合には、図53に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、例えば特図変動タイマの値を1減算するように更新し、その値が「0」になったときに、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。あるいは、ステップS279の処理では、特図変動タイマをクリアすることによりタイマ初期値として「0」をセットするとともに、特図変動時間に対応する特図変動終了判定値を設定してもよい。この場合には、図53に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行されるごとに、例えば特図変動タイマの値を1加算するように更新し、その値が特図変動終了判定値に達したときに、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達した旨の判定を行うようにすればよい。これにより、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとについて、共通の特図変動タイマにより特別図柄の変動を開始してからの経過時間を計測することができる。
ステップS279にて特図変動時間を設定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS280)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特図の表示を更新させる駆動信号を第1特別図柄表示装置4Aに対して送信するための設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特図の表示を更新させる駆動信号を第2特別図柄表示装置4Bに対して送信するための設定を行う。
ステップS280の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う。すなわち、変動特図指定バッファ値に応じた変動開始時用コマンドテーブルとして、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には図21(A)に示す第1変動開始時用コマンドテーブル200Aをセットする一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には図21(B)に示す第2変動開始時用コマンドテーブル200Bをセットする(ステップS281)。そして、ステップS281にてセットした変動開始時用コマンドテーブルに応じた各種の演出制御コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS282)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、ステップS281にてセットした第1変動開始時用コマンドテーブル200AのROM101における記憶アドレスを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。これに対して、変動特図指定バッファ値が「2」である場合にはステップS281にてセットした第2変動開始時用コマンドテーブル200BのROM101における記憶アドレスを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS282での設定が行われた場合には、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、背景指定コマンドが、順次に主基板11から演出制御基板12に対して伝送されることになる。なお、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意であり、例えば背景指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドの順で送信されるようにしてもよい。
このようなステップS282での設定により、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム、さらには画像表示装置5における飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、パチンコ遊技機1における遊技状態などに応じた背景指定コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信することができる。ステップS282の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS283)、変動パターン設定処理を終了する。
こうした変動パターン設定処理では、ステップS261〜S273において、第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件と、第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件とのうち、いずれか一方が成立したことに基づき、共通の処理ルーチンにより変動パターン種別を複数種類のうちから決定するための使用テーブルを、複数種類の変動パターン種別決定テーブルのうちから選択してセットする。その後、ステップS274、S275において、第1開始条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2開始条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS274、S275の処理では、ステップS270におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン種別決定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理ルーチンにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS275の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
続いて、ステップS277、S278において、第1開始条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2開始条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS277、S278の処理では、ステップS270におけるリーチ状態の有無の決定結果に関わりなく、変動パターン決定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理ルーチンにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS278の処理では、決定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された決定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。このように、ステップS261〜S278の処理は、共通の処理ルーチンにおいて特別図柄や飾り図柄の変動パターンを設定するパターン設定処理となる。
図60及び図61は、図53のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図60に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、大当り種別に応じた当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。ステップS293の処理では、大当り種別バッファ値が「00」〜「04」のいずれかであるか、「05」であるかの判定を行う。ここで、大当り種別バッファ値は、図57のステップS248にて決定された大当り種別が「突確」である場合に、ステップS249にて「05」に設定される。すなわち、ステップS293の処理では、大当り種別が「突確」であるか否かの判定が行われる。このとき、大当り種別が「突確」ではないために大当り種別バッファ値が「00」〜「04」のうちいずれかの値であれば、第1当り開始指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して大当り種別バッファ値が「05」である場合には、第2当り開始指定コマンドを送信するための設定を行う。例えば、第1当り開始指定コマンドを送信する場合には、第1当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された第1当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。他方、第2当り開始指定コマンドを送信する場合には、第2当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された第2当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。こうしたステップS293での設定に続いて、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。
ステップS294の処理を実行した後には、大当り種別バッファ値が「05」であるか否かを判定する(ステップS295)。ここで、大当り種別バッファ値は、図57のステップS248にて決定された大当り種別が「突確」である場合に、ステップS242にて「05」に設定される。すなわち、ステップS295では、大当り種別が「突確」であるか否かの判定が行われる。このとき、大当り種別が「突確」ではないために大当り種別バッファ値が「05」以外の値であれば(ステップS295;No)、遊技状態指定バッファをクリアして第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)をともに“0”(オフ)に初期化する(ステップS296)。
これに対して、大当り種別が「突確」であることに対応して大当り種別バッファ値が「05」である場合には(ステップS295;Yes)、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS297)。ここで、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)は、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときには“1”に設定されている。このとき、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“0”(オフ)であれば(ステップS297;No)、特図変動時間調整フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS298)。これに対して、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には(ステップS297;Yes)、特図変動時間調整フラグをオン状態にセットする(ステップS299)。
なお、大当り種別バッファ値が「05」である場合にもステップS296を実行して、遊技状態指定バッファを一旦クリアするようにしてもよい。この場合には、大当り種別バッファ値が「05」であることに対応してステップS296にて遊技状態指定バッファをクリアする前に、遊技状態指定バッファにおける少なくとも第0ビット(ビット0)の値(オン/オフ状態)を、遊技状態指定バッファとは異なる所定のバッファ(例えば突確時ベース状態バッファなど)に退避しておき、2ラウンド大当り状態が終了したときに、退避しておいたバッファ値に基づき、遊技状態を高確低ベース状態と高確高ベース状態のいずれに制御するかを決定できるようにすればよい。
ステップS298、S299の処理のいずれかを実行した後には、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた特図ゲームカウンタをクリアしてカウント値を「0」に初期化する(ステップS300)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS301)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(図61のステップS302)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS302;Yes)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS303の処理に続いて、第2当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS304)。なお、第2当り開始指定コマンドを送信するための設定は、ステップS293にて大当り種別が「突確」である場合における送信設定と同様の設定であればよい。ステップS304での設定に続いて、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS305)。
遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS306)。このとき、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“0”(オフ)であれば(ステップS306;No)、特図変動時間調整フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS307)。これに対して、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には(ステップS306;Yes)、特図変動時間調整フラグをオン状態にセットする(ステップS308)。なお、特図変動時間調整フラグのセットやクリアは、図53に示すステップS117の大当り終了処理や、S120の小当り終了処理など他の処理(タイミング)などにて行われるようにしてもよい。
ステップS307、S308の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS309)。また、ステップS302にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS302;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS310)。
ステップS309、S310の処理のいずれかを実行した後には、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS311)。ここで、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)は、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときには“1”に設定されている。このとき、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“0”(オフ)であれば(ステップS311;No)、特別図柄停止処理を終了する。これに対して、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には(ステップS311;Yes)、特図ゲームカウント値が「0」であるか否かを判定する(ステップS312)。ここで、特図ゲームカウンタの値である特図ゲームカウント値は、大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかに対応した大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態や高確高ベース状態となっているときには「0」以外の値が設定される一方で、その他の場合には特図ゲームカウンタがクリアされているために「0」となっている。
ステップS312にて特図ゲームカウント値が「0」である場合には(ステップS312;Yes)、特別図柄停止処理を終了する。これに対して、特図ゲームカウント値が「0」以外の値である場合には(ステップS312;No)、特図ゲームカウント値を、例えば1減算することなどにより更新する(ステップS313)。その後、ステップS313における更新後の特図ゲームカウント値が、有利開放終了判定値として予め定められた値(例えば「0」)に達したか否かを判定する(ステップS314)。このとき、特図ゲームカウント値が有利開放終了判定値に達していなければ(ステップS314;No)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS314にて特図ゲームカウント値が有利開放終了判定値に達した場合には(ステップS314;Yes)、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)とする(ステップS315)。これにより、大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかに対応した大当り遊技状態が終了した後に、可変表示結果が「大当り」となることなく、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されたときに、高ベース状態が終了して低ベース状態を含む遊技状態となる。すなわち、低確高ベース状態であった場合には低確低ベース状態となる一方で、高確高ベース状態であった場合には高確低ベース状態となる。ステップS315の処理を実行した後には、特図ゲームカウンタをクリアしてカウント値を「0」に初期化してから(ステップS316)、特別図柄停止処理を終了する。なお、ステップS314にて用いられる有利開放終了判定値が「0」に設定されている場合には、有利開放終了判定値に達するときの特図ゲームカウント値は「0」となることから、ステップS316の処理を実行しなくてもよい。
図62は、図53のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図62に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS321)。一例として、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS321の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS321;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS321にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS321;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS322)。続いて、ステップS322にて読み出した大当り種別バッファ値が「突確」の大当り種別に対応した「05」であるか否かを判定する(ステップS323)。このとき、大当り種別バッファ値が「05」以外の値であれば(ステップS323;No)、ステップS322にて読み出された大当り種別バッファ値に応じた遊技状態指定バッファ値の設定を行う(ステップS324)。ステップS324の処理では、例えば図63に示すように、大当り種別バッファ値が「00」〜「04」のうちいずれの値であるかに対応して、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)を、“0”(オフ)あるいは“1”(オン)となるように設定する。
ステップS324での設定に続いて、ステップS322にて読み出された大当り種別バッファ値が、「通常」の大当り種別に対応した「00」、または、「第4確変」の大当り種別に対応した「04」のいずれかであるか、それら以外の値であるかを判定する(ステップS325)。このとき、大当り種別バッファ値が「00」または「04」のいずれかであれば(ステップS325;Yes)、大当り遊技状態の終了後における特図ゲームの実行回数をカウントするために、特図ゲームカウンタの初期値を設定する(ステップS326)。一例として、ステップS326の処理では、大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかに対応した大当り遊技状態が終了した後に、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態で実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば「100」)が、特図ゲームカウンタにセットされればよい。
ステップS323にて大当り種別バッファの読出値が「05」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットする(ステップS327)。これにより、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態としての2ラウンド大当り状態が終了するときには、例えば低ベース状態を高ベース状態にするといった有利開放制御や時短制御を開始する設定は行われない一方で、高確低ベース状態や高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態を開始する設定が行われることになる。また、図60のステップS295にて大当り種別が「突確」であることに対応して大当り種別バッファ値が「05」であると判定された場合には、ステップS300にて特図ゲームカウンタがクリアされる。そのため、2ラウンド大当り状態が終了した後には、図60に示すステップS312の処理が実行されても、特図ゲームカウント値が「0」であることから、ステップS315にて遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)がクリアされることがない。これにより、低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であるときに、大当り種別が「突確」に対応した2ラウンド大当り状態に制御された場合には、その2ラウンド大当り状態が終了した後、次に可変表示結果が「大当り」となるまで、高ベース状態を含む遊技状態における有利開放制御や時短制御が継続して行われるように設定できる。
ステップS325にて大当り種別バッファの読出値が「00」または「04」のいずれでもないと判定された場合や(ステップS325;No)、ステップS326、S327の処理のいずれかを実行した後には、大当り種別バッファをクリアしてバッファ値を「00」に初期化する(ステップS328)。そして、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS329)、大当り終了処理を終了する。
図64は、図51のステップS57にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
ステップS132にて実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。すなわち、まず、RAM102の所定領域などに設けられた普図保留記憶部に記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットする。以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果決定用の乱数値を示す数値データに基づき、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの決定などが行われる。このとき、例えばパチンコ遊技機1における遊技状態が低確高ベース状態や高確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態であることに対応して遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には、“0”(オフ)である場合に比べて「普図当り」とする決定がなされる割合が高くなるように設定された決定テーブルを参照してもよい。これにより、高ベース状態を含む遊技状態では、低ベース状態を含む遊技状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動パターンの決定も行われる。このとき、例えば遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には、“0”(オフ)である場合に比べて普図変動時間が短くなる普図変動パターンに決定されてもよい。これにより、高ベース状態を含む遊技状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、例えば遊技制御タイマ設定部153に設けられた普図変動タイマなどを用いて、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が普図変動パターンに対応して定められた普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する以前に、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用ソレノイドを駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする拡大開放制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。このとき、例えば遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)である場合には、“0”(オフ)である場合に比べて拡大開放制御を行う期間や回数が増加する普電作動パターンが設定されてもよい。これにより、高ベース状態を含む遊技状態では、普図表示結果が「普図当り」となったことに基づき第2始動入賞口が拡大開放状態となる期間や回数が増加して、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用となるソレノイド81(図2参照)を駆動するためのソレノイド駆動信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、ソレノイド81を駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した拡大開放時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が拡大開放期間に達した場合には、ソレノイド81の駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を拡大開放状態から通常開放状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図65のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図65に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。ここで、演出制御基板12に搭載されたRAM122は、バックアップ電源によるバックアップがなされていない非バックアップRAMであることから、演出制御基板12への電力供給が開始された時点で、RAM122の記憶内容を前回の電力供給停止時における内容に復旧させることができない。そこで、ステップS401の処理では、RAM122の全記憶領域をクリアして初期化した後、例えばROM121に予め格納された初期設定データに従って、各種の初期値が設定されるようにすればよい。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、演出制御フラグ設定部191に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。演出制御フラグ設定部191に設けられたタイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号が入力される所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部195に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理では、主基板11から伝送された演出制御コマンドに応じて、例えば図66に示すような各種の処理が実行される。なお、ステップS405のコマンド解析処理では、まず、演出制御コマンド受信用バッファをチェックして主基板11から伝送された演出制御コマンドの受信があるか否かを判定する。そして、受信コマンドありと判定したときには、そのコマンドを演出制御コマンド受信用バッファから読み出す。これに続いて、読み出された受信コマンドに対応する各種の処理が実行される。
例えば、受信コマンドが第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかである場合には、演出制御フラグ設定部191に設けられた復旧フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、変動開始フラグをオン状態にセットする。また変動終了フラグをクリアしてオフ状態にする。その後、保留記憶減少表示処理として予め定められた処理が実行される。この保留記憶減少表示処理では、演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示部5Hにおいて、保留データの記憶数が1減少したことに対応した表示の更新を行う。例えば、始動入賞記憶表示部5Hにて左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このときには、保留データの記憶数に対応して表示色が変化している表示部位のうちの1つ(例えば青色表示や赤色表示となっている表示部位のうち右端の表示部位)を、非表示(透過状態)に戻す。なお、保留記憶減少表示処理は、第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したときに実行されるものに限定されず、例えば主基板11から演出制御基板12に対して伝送される保留記憶数の減少を通知する演出制御コマンドを受信したときなどに、実行されるようにしてもよい。
コマンド解析処理において、受信コマンドが変動パターン指定コマンドである場合には、その変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンを特定可能なデータ(例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータなど)を、演出制御バッファ設定部194に設けられた所定のバッファ(例えばパターン格納バッファ)などに記憶させることで、変動パターンをセーブする。受信コマンドが可変表示結果通知コマンドである場合には、その可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果を特定可能なデータ(例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータなど)を、演出制御バッファ設定部194に設けられた所定のバッファ(例えば可変表示結果バッファ)などに記憶させることで、可変表示結果をセーブする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが飾り図柄停止コマンドである場合には、変動終了フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが初期表示指定コマンドである場合には、所定の初期画面表示設定を行う。このときには、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に図67(A)に示すような初期画面を表示させる。受信コマンドが停電復旧指定コマンドである場合には、所定の停電復旧画面表示設定を行う。このときには、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に図67(B)に示すような停電復旧画面を表示させる。受信コマンドが背景指定コマンドである場合には、背景指定時処理として予め定められた処理が実行される。
コマンド解析処理において、受信コマンドが客待ちデモ指定コマンドである場合には、復旧フラグをクリアするとともに、所定のデモ画面表示設定を行う。このデモ画面表示設定では、例えば演出制御用CPU120が表示制御部123に対して所定の表示制御指令を送信することなどにより、画像表示装置5の表示領域に図67(C)に示すようなデモンストレーション画面(デモ画面)を表示させる。なお、デモ画面表示設定は、客待ちデモ指定コマンドを受信したときに、直ちに行われるようにしてもよいし、客待ちデモ指定コマンドを受信した後に第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信することなく所定時間(例えば30秒間)が経過したときに、行われるようにしてもよい。例えば、図56に示すステップS254にてデモ中フラグがオフであると判定された場合に直ちにステップS255の処理が実行されて客待ちデモ指定コマンドが送信されるのであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信した後に第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信することなく所定時間が経過したときに、デモ画面表示設定が行われるようにすればよい。これに対して、図56に示すステップS254にてデモ中フラグがオフであると判定される状態が所定時間継続したときにステップS255の処理が実行されて客待ちデモ指定コマンドが送信されるのであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信したときに、直ちにデモ画面表示設定が行われるようにすればよい。なお、飾り図柄の可変表示が終了した後、デモ画面表示設定によりデモンストレーション画面の表示が開始されるまでの所定時間では、終了した飾り図柄の可変表示において停止表示(導出表示)された最終停止図柄となる確定飾り図柄が、画像表示装置5の表示画面にて継続して表示されるようにしてもよい。
コマンド解析処理において、受信コマンドが当り開始指定コマンドである場合には、その当り開始指定コマンドにより通知されたのが15回開放遊技開始報知と2回開放遊技開始報知のうちいずれであるかを特定可能なデータ(例えば当り開始指定コマンドのEXTデータなど)を開始指定データとして、演出制御バッファ設定部194に設けられた所定のバッファ(例えば当り開始指定バッファ)などに記憶させてセーブする。受信コマンドが当り終了指定コマンドである場合には、その当り終了指定コマンドによる通知内容を特定可能なデータ(例えば当り終了指定コマンドのEXTデータなど)を終了指定データとして、演出制御バッファ設定部194に設けられた所定のバッファ(例えば当り終了指定バッファ)などに記憶させてセーブする。
コマンド解析処理において、受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドである場合には、演出制御フラグ設定部191に設けられた第1入賞指定受信フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドである場合には、演出制御フラグ設定部191に設けられた第2入賞指定受信フラグをオン状態にセットする。受信コマンドが保留記憶数通知コマンドである場合には、保留記憶増加表示処理として予め定められた処理が実行される。
図68〜図70は、コマンド解析処理において、受信コマンドが背景指定コマンドである場合に対応して実行される背景指定時処理の一例を示すフローチャートである。この背景指定時処理において、演出制御用CPU120は、まず、復旧フラグがオンであるか否かを判定する(図68のステップS421)。このとき、復旧フラグがオンであれば(ステップS421;Yes)、例えば受信した背景指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、確変状態背景HKBと時短状態背景HKCのうちいずれか一方の表示が指定されたのか、その他の背景の表示が指定されたのかを、判定する(ステップS422)。ここで、確変状態背景HKBが指定されるのはパチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であることに対応して演出状態を第3の演出モード#3または第4の演出モード#4とする場合であり、時短状態背景HKCが指定されるのはパチンコ遊技機1における遊技状態が低確高ベース状態であることに対応して演出状態を第3の演出モード#3とする場合である(図5(B)参照)。そして、背景指定コマンドによって確変状態背景HKBと時短状態背景HKCのうちいずれか一方の表示が指定される場合以外(通常状態背景HKAや確変状態背景HKDの表示が指定される場合)では、パチンコ遊技機1における演出状態を第3の演出モード#3や第4の演出モード#4とすることがない。すなわち、第3の演出モード#3は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確高ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応しており、第4の演出モード#4は、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であることに対応している。
ステップS422にて確変状態背景HKBと時短状態背景HKCのうちいずれか一方の表示が指定されたと判定した場合には(ステップS422;Yes)、演出制御バッファ設定部194に設けられた演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットする(ステップS423)。ここで、復旧フラグは、主基板11から伝送された停電復旧指定コマンドを受信した場合にオン状態にセットされる(図66参照)。すなわち、ステップS421にて復旧フラグがオンであると判定された場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されたことに基づき、主基板11の側では前回の電力供給停止時における遊技制御の状態となるように復旧が行われる。その一方で、演出制御基板12の側では、例えば図65に示すステップS401の初期化処理が実行されることなどにより、前回の電力供給停止時における演出動作の制御状態は復旧することができず、初期設定がなされた状態となっている。この状態では、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)が初期設定により双方ともに“0”(オフ)となり、第1の演出モード#1であることを示している(図48)。このとき、主基板11の側で復旧された遊技状態が高確高ベース状態と低確高ベース状態のいずれかである場合には、演出状態を第3の演出モード#3とすることができれば、復旧した遊技状態と演出状態との整合をとることができる。そこで、ステップS423にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットする。これにより、パチンコ遊技機1における演出状態を第3の演出モード#3や第4の演出モード#4とする制御中にパチンコ遊技機1への電力供給が停止された後に再開されたことに基づき、背景指定コマンドに対応して第3の演出モード#3に制御することができる。
ステップ422にて確変状態背景HKBや時短状態背景HKCとは異なる背景の表示が指定されたと判定した場合には(ステップS422;No)、確変状態背景HKDの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS424)。このとき、確変状態背景HKDの表示が指定されていれば(ステップS424;Yes)、演出モード指定バッファの第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、パチンコ遊技機1における演出状態を第2の演出モード#2に制御する(ステップS425)。ここで、第2の演出モード#2は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態と高確低ベース状態のいずれかであることに対応している(図5(B)参照)。そのため、ステップS425では、遊技状態が高確低ベースである場合における確変状態背景HKDの表示が指定されたことに対応して、演出モード指定バッファの第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットする。これにより、復旧した遊技状態が高確低ベース状態である場合に、復旧後の遊技状態と演出状態との整合をとることができる。
ステップS424にて確変状態背景HKDの表示が指定されていないと判定した場合には(ステップS424;No)、通常状態背景HKAの表示が指定されたものとして、ステップS423やステップS425の処理を実行せずに、背景指定時処理を終了する。ここで、第1の演出モード#1は、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態であることに対応している(図5(B)参照)。そのため、通常状態背景HKAの表示が指定されたことに対応して、演出モード指定バッファの第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)が初期設定により双方ともに“0”(オフ)となっていても、復旧した遊技状態と演出状態との不整合は生じない。これにより、復旧した遊技状態が低確低ベース状態である場合に、復旧後の遊技状態と演出状態との整合をとることができる。
ステップS421にて復旧フラグがオフである場合には(ステップS421;No)、例えば演出制御バッファ194に設けられた当り終了指定バッファの記憶内容を読み取ることなどにより、有効な終了指定データがあるか否かを判定する(ステップS426)。なお、終了指定データとして当り終了指定コマンドのEXTデータが当り終了指定バッファに記憶される場合には、その記憶内容が01H〜04Hのいずれかである場合には有効な終了指定データがあると判定する一方で、00Hである場合に有効な終了指定データがないと判定すればよい(図5(D)参照)
ステップS426にて有効な終了指定データがあると判定した場合には(ステップS426;Yes)、その終了指定データを読み出す(ステップS427)。そして、ステップS427にて読み出した終了指定データに基づき、第4当り終了指定コマンドの受信があるか否かの判定を行う(ステップS428)。例えば、終了指定データとして当り終了指定コマンドのEXTデータが記憶される場合には、終了指定データが04Hを示す場合に、第4当り終了指定コマンドの受信があると判定すればよい(図5(D)参照)。
ステップS428にて第4当り終了指定コマンドの受信がないと判定した場合には(ステップS428;No)、受信した背景指定コマンドによって確変状態背景HKBの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS429)。このとき、確変状態背景HKBの表示が指定されていなければ(ステップS429;No)、時短状態背景HKCの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS430)。また、ステップS429にて確変状態背景HKBの表示が指定されていれば(ステップS429;Yes)、ステップS427にて読み出した終了指定データに基づき、第2当り終了指定コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS431)。
ステップS430にて時短状態背景HKCの表示が指定されたと判定した場合や(ステップS430;Yes)、ステップS431にて第2当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には(ステップS431;Yes)、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットする一方で、第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)とすることにより、演出状態が第3の演出モード#3となるように設定する(ステップS432)。なお、ステップS430にて時短状態背景HKCの表示が指定されたと判定するのは、「通常」の大当り種別に対応した15ラウンド大当り状態が終了したことに対応して、第2当り終了指定コマンドが送信されるとともに、遊技状態が低確高ベース状態に制御される場合である。また、ステップS431にて第2当り終了指定コマンドの受信があると判定されるのは、「第4確変」の大当り種別に対応した15ラウンド大当り状態が終了したことに対応して、第2当り終了指定コマンドが送信されるとともに、遊技状態が高確高ベース状態に制御される場合である。
ステップS431にて第2当り終了指定コマンドの受信がないと判定した場合には(ステップS431;No)、演出モード指定バッファの第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)の双方をともに“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第4の演出モード#4となるように設定する(ステップS433)。なお、ステップS431にて第2当り終了指定コマンドの受信がないと判定されるのは、「第1確変」〜「第3確変」のうちいずれかの大当り種別に対応した15ラウンド大当り状態が終了したことに対応して、第1当り終了指定コマンドが送信されるとともに、遊技状態が高確高ベース状態に制御される場合と、「突確」の大当り種別に対応した2ラウンド大当り状態が終了したことに対応して、第3当り終了指定コマンドが送信されるとともに、遊技状態が高確高ベース状態に制御される場合である。
ステップS430にて時短状態背景HKCの表示が指定されていないと判定した場合には(ステップS430;No)、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに、第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第2の演出モード#2となるように設定する(ステップS434)。なお、ステップS430にて時短状態背景HKCの表示が指定されていないと判定するのは、「突確」の大当り種別に対応した2ラウンド大当り状態が終了した後に、遊技状態が高確低ベース状態に制御されたことに対応して、確変状態背景HKDの表示が指定された場合である。
ステップS432、S433、S434の処理のいずれかを実行した後には、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた当り終了指定バッファをクリアすることなどといった、終了指定データのクリアを行ってから(ステップS435)、背景指定時処理を終了する。
ステップS428にて第4当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には(ステップS428;Yes)、小当り遊技状態の終了後における演出状態を設定するための処理を実行する。すなわち、演出制御用CPU120は、受信した背景指定コマンドによって確変状態背景HKBの表示が指定されたか否かを判定する(図69のステップS436)。このとき、確変状態背景HKBの表示が指定されていなければ(ステップS436;No)、時短状態背景HKCの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS437)。
ステップS437にて時短状態背景HKCの表示が指定されていないと判定した場合には(ステップS437;No)、確変状態背景HKDの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS438)。このとき、確変状態背景HKDの表示が指定されていなければ(ステップS438;No)、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに、第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第2の演出モード#2となるように設定する(ステップS439)。ここで、ステップS438にて確変状態背景HKDの表示が指定されていないと判定するのは、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態が低確低ベース状態であることに対応して通常状態背景HKAの表示が指定された場合である。すなわち、ステップS436〜S438の処理に代えて、受信した背景指定コマンドによって通常状態背景HKAの表示が指定されたか否かを判定するようにしてもよい。この場合、通常状態背景HKAの表示が指定されていれば、ステップS439の処理に進み、指定されていなければ、ステップS439の処理をスキップすればよい。なお、ステップS439にて演出状態を第2の演出モード#2となるように設定するときには、その設定前における演出状態が第1の演出モード#1であることに対応して、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた可変表示カウンタに、所定の初期値(例えば「0」)を設定してもよい。あるいは、ステップS439にて演出状態を第2の演出モード#2となるように設定するときには、その設定前における演出状態に関わりなく、可変表示カウンタに所定の初期値を設定してもよい。
ステップS436にて確変状態背景HKBの表示が指定されたと判定した場合や(ステップS436;Yes)、ステップS437にて時短状態背景HKCの表示が指定されたと判定した場合(ステップS437;Yes)、ステップS438にて確変状態背景HKDの表示が指定されたと判定した場合には(ステップS438;Yes)、あるいは、ステップS439の処理を実行した後には、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた当り終了指定バッファをクリアすることなどといった、終了指定データのクリアを行ってから(ステップS440)、背景指定時処理を終了する。
また、図68のステップS426にて有効な終了指定データがないと判定した場合には(ステップS426;No)、受信した背景指定コマンドによって通常状態背景HKAの表示が指定されたか否かを判定する(図70のステップS441)。このとき、通常状態背景HKAの表示が指定されていれば(ステップS441;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部194などに記憶されている演出モード指定バッファ値を読み出す(ステップS442)。続いて、ステップS442における演出モード指定バッファの読出結果における第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS443)。
ステップS443にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)である場合には(ステップS443;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、演出モード決定用の乱数値SR10を示す数値データを抽出する(ステップS444)。ここで、ステップS443にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であると判定されるのは、遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となったことに続いて、その低確低ベース状態に対応する通常状態背景HKAの表示が指定された場合である。すなわち、遊技状態が低確高ベース状態であるときには、演出状態が第3の演出モード#3となっている(図5(B)参照)。そして、大当り種別が「通常」に対応した大当り遊技状態の終了後に、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数の特図ゲームが実行されたときには、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態に制御される。その後に背景指定コマンドが送信されるときには、遊技状態が低確低ベース状態であることに対応した背景指定コマンドとなることから、ステップS441では通常状態背景HKAの表示が指定されたと判定することになる(図5(B)参照)。このとき、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)は、第3の演出モード#3に対応した値となっていることから、ステップS443にて“1”(オン)であると判定されることになる(図48参照)。
ステップS444の処理に続いて、抽出した乱数値SR10に基づき、図42(A)に示す演出モード決定テーブル210を参照することにより、乱数値SR10が演出変更決定値データと合致するか否かを判定する(ステップS445)。このとき、乱数値SR10が演出変更決定値データと合致すれば(ステップS445;Yes)、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられた可変表示カウンタに、所定の初期値(例えば「0」)を設定する(ステップS446)。そして、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに、第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第2の演出モード#2となるように設定してから(ステップS447)、背景指定時処理を終了する。
ステップS443にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)ではない場合には(ステップS443;No)、その読出結果の第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS448)。ここで、演出状態が第2の演出モード#2となっている場合には、ステップS448にて読出結果の第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であると判定される一方で、演出状態が第1の演出モード#1となっている場合には、ステップS448にて読出結果の第0ビット(ビット0)が“1”(オン)ではなく“0”(オフ)であると判定される(図48参照)。
そして、演出状態が第2の演出モード#2となっていることに対応して、ステップS448にて読出結果の第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であると判定された場合には(ステップS448;Yes)、可変表示カウント値が所定の演出終了抽選実行値(例えば「21」)に達したか否かの判定を行う(ステップS449)。ここで、可変表示カウント値は、飾り図柄の可変表示が開始されるとき、あるいは、飾り図柄の可変表示が終了するときに、演出状態が第2の演出モード#2であることに対応して、1加算されるなどして更新されればよい。例えば、後述する図73に示すステップS163の飾り図柄変動終了時処理にて、可変表示結果が「大当り」ではないと判定された場合に、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“0”(オフ)であるとともに第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否か、すなわち、演出状態が第2の演出モード#2となっているか否かを判定する。そして、第2の演出モード#2であれば、可変表示カウント値を1加算して更新すればよい。他方、飾り図柄変動終了時処理にて可変表示結果が「大当り」であると判定された場合には、可変表示カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化すればよい。
ステップS449にて可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達した場合には(ステップS449;Yes)、第2の演出モード#2を終了させるか否かを決定する抽選処理を実行する。すなわち、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、演出終了判定用の乱数値SR11を示す数値データを抽出する(ステップS450)。そして、図42(B)に示す演出終了判定テーブル211を参照することにより、ステップS450にて抽出した乱数値SR11が演出終了判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS451)。このとき、乱数値SR11が演出終了判定値データと合致すれば(ステップS451;Yes)、可変表示カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップS452)。
ステップS448にて読出結果の第0ビットが“1”(オン)ではない場合や(ステップS448;No)、ステップS449にて可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達していない場合(ステップS449;No)、あるいは、ステップS451にて乱数値SR11が演出終了判定値データと合致しない場合には(ステップS451;No)、背景指定時処理を終了する。例えば、演出状態が第2の演出モード#2である場合に、可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達していなければ、ステップS450、S451の処理、すなわち、第2の演出モード#2を終了させるか否かを決定する抽選処理が、実行されない。その一方で、可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達した後には、背景指定コマンドを受信するごとにステップS450、S451の処理を実行して、第2の演出モード#2を終了させるか否かの決定が行われることになる。なお、ステップS452の処理をステップS451の処理よりも先に実行するようにしてもよい。この場合には、遊技状態が低確低ベース状態であり演出状態が第2の演出モード#2であれば、演出終了抽選実行値に対応した所定回数の特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されるごとに、第2の演出モード#2を終了させるか否かの決定が行われることになる。また、ステップS450、S451の処理は、変動開始フラグがオンである場合に実行する一方で、変動開始フラグがオフである場合には実行しないようにしてもよい。すなわち、この実施の形態では、図56に示すステップS255、S256における設定により、客待ちデモ指定コマンドが送信されることに対応して背景指定コマンドが送信される場合と、図59に示すステップS282における設定により、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドなどが送信されることに対応して背景指定コマンドが送信される場合とがある。そこで、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して変動開始フラグがオンとなるときには(図66参照)、第2の演出モード#2を終了させるか否かの決定を行う一方で、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されないときには、第2の演出モード#2を終了させないようにしてもよい。
ステップS445にて乱数値SR10が演出終了決定値データに合致して、演出変更決定値データには合致しない場合や(ステップS445;No)、ステップS452の処理を実行した後には、演出モードバッファの第1ビット(ビット1)および第0ビット(ビット0)をともにクリアして“0”(オフ)にすることにより、演出状態が第1の演出モード#1となるように設定してから(ステップS453)、背景指定時処理を終了する。また、ステップS441にて通常状態背景HKAの表示が指定されていない場合には(ステップS441;No)、確変状態背景HKDの表示が指定されたか否かを判定する(ステップS454)。このとき、確変状態背景HKDが指定されていなければ(ステップS454;No)、背景指定時処理を終了する。ここで、ステップS454にて確変状態背景HKDの表示が指定されていないと判定されるのは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了直後以外であって、遊技状態が高確高ベース状態であることに対応して確変状態背景HKBの表示が指定された場合、あるいは、遊技状態が低確高ベース状態であることに対応して時短状態背景HKCの表示が指定された場合である。なお、ステップS454にて確変状態背景HKDが指定されていない場合には、確変状態背景HKBと時短状態背景HKCのうち、いずれの表示が指定されたかに応じた演出状態の設定を行うようにしてもよい。例えば、確変状態背景HKBが指定された場合には、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かを判定し、“1”(オン)であれば背景指定時処理を終了する一方で、“0”(オフ)であれば第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットする。また、時短状態背景HKCが指定された場合には、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットするとともに第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)とすることにより、演出状態が第3の演出モード#3となるように設定してから、背景指定時処理を終了する。これにより、例えば当り終了指定コマンドと停電復旧指定コマンドのいずれかを受信できなかった場合などのように、演出状態の設定に必要な処理が適切に実行されなかった場合でも、パチンコ遊技機1における遊技状態と演出状態との不整合が生じることを防止できる。
ステップS454にて確変状態背景HKDの表示が指定された場合には(ステップS454;Yes)、演出モード指定バッファ値を読み出し(ステップS455)、その読出結果における第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かを判定する(ステップS456)。このとき、読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)でなければ(ステップS456;No)、背景指定時処理を終了する。ここで、ステップS456にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)ではないと判定されるのは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了直後以外であって、遊技状態が高確低ベース状態であることに対応して演出状態が第2の演出モード#2となっている場合である(図5(B)及び図48参照)。
ステップS456にて読出結果の第1ビットが“1”(オン)である場合には(ステップS456;Yes)、ステップS447に進み、演出状態が第2の演出モード#2となるように設定を行う。ここで、ステップS456にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であると判定されるのは、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態となったことに続いて、その高確低ベース状態に対応する確変状態背景HKDの表示が指定された場合である。すなわち、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、演出状態が第3の演出モード#3または第4の演出モード#4となっている(図5(B)参照)。このうち、大当り種別が「第4確変」に対応した大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態に制御されるとともに演出状態が第3の演出モード#3となる。その後、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数の特図ゲームが実行されたときには、高確高ベース状態が終了して高確低ベース状態に制御される。これに続いて背景指定コマンドが送信されるときには、遊技状態が高確低ベース状態であることに対応した背景指定コマンドとなることから、ステップS454では確変状態背景HKDの表示が指定されたと判定することになる。このとき、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)は、第3の演出モード#3に対応した値となっていることから、ステップS456にて“1”(オン)であると判定されることになる(図48参照)。
図71は、コマンド解析処理において、受信コマンドが保留記憶数通知コマンドである場合に対応して実行される保留記憶増加表示処理の一例を示すフローチャートである。この保留記憶増加表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、復旧フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS471)。このとき、復旧フラグがオフであれば(ステップS471;No)、第1入賞指定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS472)。なお、第1入賞指定フラグは、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときに、オン状態にセットされる(図66参照)。
ステップS472にて第1入賞指定フラグがオンである場合には(ステップS472;Yes)、第1入賞指定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS473)、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示増加更新設定が行われる(ステップS474)。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示部5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS472にて第1入賞指定フラグがオフである場合には(ステップS472;No)、第2入賞指定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS475)。なお、第2入賞指定フラグは、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときに、オン状態にセットされる(図66参照)。そして、第2入賞指定フラグがオンであれば(ステップS475;Yes)、第2入賞指定フラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS476)、第2保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための第2保留表示増加更新設定が行われる(ステップS477)。この第2保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示部5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第2保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS471にて復旧フラグがオンである場合や(ステップS471;Yes)、ステップS475にて第2入賞指定フラグがオフである場合には(ステップS475;No)、始動口入賞指定がないときに対応して始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示を更新するための始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる(ステップS478)。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、例えば始動入賞記憶表示部5Hにて保留記憶数通知コマンドで通知された保留データの総記憶数である合計保留記憶数に対応した個数の表示部位を、全て灰色表示とするための表示設定が行われる。こうした始動口入賞指定なし時表示更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。ここで、ステップS471にて復旧フラグがオンであると判定されるのは、図50に示すステップS38の設定により主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信した場合である。すなわち、図50に示すステップS32の設定により主基板11から伝送された停電復旧指定コマンドを受信したときには、復旧フラグがオン状態にセットされる(図66参照)。そして、この停電復旧指定コマンドに対応して伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときには、ステップS471にて復旧フラグがオンであると判定されることになる。
このように、ステップS474では第1保留表示増加更新設定が行われ、ステップS477では第2保留表示増加更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図72(A)に示すように、始動入賞記憶表示部5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。
他方、ステップS478では始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、復旧フラグがオンであることや、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図72(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。その後、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できていれば、ステップS474、S477の処理のいずれかが実行されることにより、灰色表示となっている表示部位での表示態様は維持したまま、受信した始動口入賞指定コマンドに対応した新たな表示を加えることができる。一例として、図72(B)に示すような保留記憶表示が行われているときに、第1始動口入賞指定コマンドを正常に受信してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、ステップS474にて第1保留表示増加更新設定が行われることにより、図72(C)に示すように、第1始動入賞口への入賞に対応した青色表示が加えられることになる。
図73は、図65のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始コマンド受信待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始コマンド受信待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示や、「左」及び「右」の色図柄表示部5A、5Bのいずれかにおける色図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。例えば、変動開始フラグがオンであることに対応して、飾り図柄や色図柄の可変表示を開始する旨の判定が行われる。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄や色図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じた最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄、特定演出パターン、サブ予告パターン等を決定し、その決定結果に基づいて図柄変動制御パターンやサブ予告演出制御パターン等の演出制御パターンを設定する処理などが含まれている。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンやサブ予告演出制御パターン等の演出制御パターンから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。一例として、ステップS161の飾り図柄変動設定処理にて予告演出制御パターンとしてサブ予告CYP3−1−1、サブ予告CYP3−2−1、サブ予告CYP3−3−1のいずれかがセットされた場合には、演出制御用CPU120がI/O125に含まれる所定の入力ポートを介して操作ボタン30から伝送される操作検出信号をチェックして、サブ予告演出を実行可能な所定期間内にて操作検出信号がオン状態となったか否かの判定を行う。このとき、操作検出信号がオン状態となれば、例えばサブ予告CYP3−1−1をサブ予告CYP3−1−2に切り替え、サブ予告CYP3−2−1をサブ予告CYP3−2−2に切り替え、サブ予告CYP3−3−1をサブ予告CYP3−3−2に切り替えることなどにより、サブ予告演出における演出動作を変化させる。なお、操作検出信号がオン状態となる以前に用いられるサブ予告CYP3−1−1、サブ予告CYP3−2−1、サブ予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、画像表示装置5の表示領域に何らかの演出画像(例えば操作ボタン30の操作を促す画像など)を表示させるものであってもよいし、演出画像を表示させないものであってもよい。ここで、サブ予告CYP3−1−1、サブ予告CYP3−2−1、サブ予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンが画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させる場合には、各予告演出制御パターンで共通の演出画像を表示させてもよいし、互いに異なる演出画像を表示させてもよい。こうした演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を停止表示させる。このときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「小当り」である場合には、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応して演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。一例として、ステップS165の小当り制御中演出処理では、図46に示す当り開始CST2−2、当り制御中CRE1−2の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して、各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、演出動作を制御するための各種設定などを行うようにすればよい。こうした設定によって実行される演出動作は、大当り種別が「突確」となった場合にも実行されることがある突確・小当り共通の演出動作であればよい。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図74及び図75は、図73のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(図74のステップS501)。このとき、可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS501;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS503)。一例として、ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図7参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定された場合には(ステップS503;Yes)、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、図26(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS503にて「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定された場合には(ステップS503;No)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図27に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図28に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、図29(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図29(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS506の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示部5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示部5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS501;No)、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(図75のステップS507)。このとき、可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合には(ステップS507;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS508)。ここで、図8に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS508;Yes)、図74に示すステップS503の処理に進み、ステップS504、S505の処理のいずれかにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定された場合には、図74に示すステップS503の処理にて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図8を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定されることになる。
図75のステップS508にて特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS508;No)、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS509)。ここで、図8に示すように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、ステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS509;Yes)、図74に示すステップS506の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
図75のステップS509にて特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS509;No)、指定された変動パターンが特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかとなる。ここで、図8に示すように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。こうした特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS510)。一例として、ステップS510の処理では、図30(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS507にて可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」でもない場合には(ステップS507;No)、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS511)。このとき、大当り種別が「第1確変」と「第2確変」以外である場合には(ステップS511;No)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。すなわち、大当り種別が「通常」、「第3確変」及び「第4確変」のうちいずれかである場合には、通常大当り組合せを構成する確定飾り図柄を決定する。一例として、ステップS512の処理では、図30(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS511にて大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のいずれかである場合には(ステップS511;Yes)、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS513)。一例として、ステップS513の処理では、図30(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
図74のステップS504、S505、S506の処理のいずれかを実行した後、あるいは、図75のステップS510、S512、S513の処理のいずれかを実行した後には、特定演出設定処理を実行する(図74のステップS514)。図76は、ステップS514にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特定演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出のない変動パターンであるか否かを判定する(ステップS551)。このとき、特定演出のない変動パターンであれば(ステップS551;Yes)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
ステップS551にて特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS551;No)、その特定演出が「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS552)。このとき、「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」の特定演出のいずれかであれば、その特定演出に応じた特定演出パターン決定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS553)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には図31(A)に示す特定演出パターン決定テーブル164Aをセットし、「擬似連」の特定演出である場合には図31(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bをセットし、「メイン予告」の特定演出である場合には図31(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164Cをセットする。
ステップS553の処理に続いて、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS554)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−1を示す数値データに基づき、ステップS552にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Aを参照することにより、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−2を示す数値データに基づき、ステップS552にてセットした特定演出パターン決定テーブル164Bを参照することにより、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。「メイン予告」の特定演出である場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する。このときには、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出バッファ値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データと前回演出バッファ値に基づき、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データに基づき、特定演出パターン決定テーブル164Cを参照することにより、特定演出パターンをメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3のいずれかに決定する。
ステップS554での判定を行った後には、特定演出が「メイン予告」であるか否かを判定し(ステップS555)、「メイン予告」の特定演出である場合には(ステップS555;Yes)、ステップS554にて決定されたメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン決定テーブル164Cにおける前回演出バッファ更新設定値によって、前回演出バッファ値を更新する(ステップS556)。例えば、ステップS554にてメイン予告TP3−1の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を「1」に更新する。これに対して、ステップS554にてメイン予告TP3−2の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を「2」に更新する。また、ステップS554にてメイン予告TP3−3の特定演出パターンに決定された場合には、前回演出バッファ値を「3」に更新する。
こうしてステップS556の処理を実行することにより、「メイン予告」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定するごとに、その決定されたメイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、「メイン予告」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定するごとに、その決定された演出動作の種類を、前回演出バッファ値として更新可能に記憶することができる。そして、ステップS554の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出バッファ値を読み出して図31(C)に示すような特定演出パターン決定テーブル164Cを用いた判定を行うことで、前回演出バッファ値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンの決定を行うことができる。
ステップS552にて特定演出が「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」以外であると判定された場合や(ステップS552;No)、ステップS555にて特定演出が「メイン予告」以外であると判定された場合(ステップS555;No)、あるいは、ステップS556の処理を実行した後には、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS557)。このとき、「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS557;No)、特定演出設定処理を終了する。これに対して、「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS557;Yes)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS558)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS558の処理では、一例として、「滑り」の特定演出である場合に、ステップS554にて決定された特定演出パターンに基づき、図33(E)に示すテーブル選択設定に従い、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
他の一例として、「擬似連」の特定演出である場合には、まず、ステップS554にて決定された特定演出パターンに基づき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。このときには、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図34(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図34(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図34(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS558の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図34(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。こうして左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定した後には、ステップS558の処理を終了する。
さらに他の一例として、「発展チャンス目」の特定演出である場合には、図36に示す仮停止図柄決定テーブル168を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。
図74に示すステップS514にて以上のような特定演出設定処理を実行した後には、変動中昇格演出設定処理を実行する(ステップS515)。図77は、ステップS515にて実行される変動中昇格演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この変動中昇格演出設定処理では、まず、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当するか、または、そうした場合には該当しないかを判定する(ステップS571)。このとき、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当しなければ(ステップS571;No)、そのまま変動中昇格演出設定処理を終了する。
ステップS571にて、可変表示結果が「大当り」であり、なおかつ、大当り種別が「突確」以外である場合に該当すると判定されたときには(ステップS571;Yes)、図32(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS572)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS573)。そして、ステップS573にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、ステップS572にてセットした変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを参照することにより、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれであるかに応じて、変動中昇格演出の有無を決定する(ステップS574)。このとき、変動中昇格演出なしと決定された場合には(ステップS575;No)、変動中昇格演出設定処理を終了する。
これに対して、ステップS574にて変動中昇格演出ありと決定された場合には(ステップS575;Yes)、変動中昇格演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS576)、変動中昇格演出設定処理を終了する。ステップS576の処理では、一例として、図37に示す仮停止図柄決定テーブル169を、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル169を参照することにより、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として決定された飾り図柄の図柄番号に応じて、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3の組合せを決定する。
図74に示すステップS515にて以上のような変動中昇格演出設定処理を実行した後には、サブ予告設定処理を実行する(ステップS516)。図78は、ステップS516にて実行されるサブ予告設定処理の一例を示すフローチャートである。このサブ予告設定処理では、まず、図38に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170を、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS591)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、サブ予告パターン種別決定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS592)。そして、ステップS592にて抽出した乱数値SR7を示す数値データに基づき、予告パターン種別決定テーブル170を参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、予告CY1〜予告CY3のサブ予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS593)。このとき、予告なしと決定されれば(ステップS594;Yes)、サブ予告設定処理を終了する。
ステップS593にて予告CY1〜予告CY3のサブ予告パターン種別のいずれかに決定された場合には(ステップS594;No)、決定されたサブ予告パターン種別に応じて、図39に示すサブ予告パターン決定テーブル171Aと、図40に示すサブ予告パターン決定テーブル171Bと、図41に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS595)。すなわち、ステップS593にて予告CY1のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Aをセットし、予告CY2のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Bをセットし、予告CY3のサブ予告パターン種別に決定された場合にはサブ予告パターン決定テーブル171Cをセットする。その後、サブ予告パターンを複数種類のいずれかに決定してから(ステップS596)、サブ予告設定処理を終了する。
ステップS596の処理では、一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY1に決定された場合に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−1を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Aを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP1−1〜サブ予告YP1−4のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
他の一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY2に決定された場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−2を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Bを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP2−1〜サブ予告YP2−4のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
さらに他の一例として、サブ予告パターン種別がサブ予告CY3に決定された場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3サブ予告パターン決定用の乱数値SR8−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−3を示す数値データに基づき、ステップS595にてセットしたサブ予告パターン決定テーブル171Cを参照することにより、サブ予告なし、あるいは、サブ予告YP3−1〜サブ予告YP3−3のサブ予告パターンのいずれかに決定する。
図74に示すステップS516にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS517)。例えば、演出制御用CPU120は、演出モード指定バッファ値を読み取ることなどにより、パチンコ遊技機1における演出状態が第1〜第4の演出モード#1〜#4のうち、いずれの演出モードとなっているかを特定する。そして、このとき特定された演出モードに対応して、図43に示す演出制御パターンテーブル230A〜230Dのうちのいずれかを、使用テーブルとして選択する。その後、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図76に示すステップS554にて決定された特定演出パターン、図77に示すステップS574にて決定された変動中昇格演出の有無などに対応して、図44に示す図柄変動制御パターンテーブル180に格納された複数種類の図柄変動制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。このとき図柄変動制御パターンの選択が行われる図柄変動制御パターンテーブル180は、演出制御パターンテーブル230A〜230Dのうちで、使用テーブルとして選択されたものに含まれている。また、例えば図78に示すステップS596にて決定されたサブ予告パターンに対応して、図45に示すサブ予告演出制御パターンテーブル181に格納された複数種類の予告演出制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。このとき予告演出制御パターンの選択が行われるサブ予告演出制御パターンテーブル181は、演出制御パターンテーブル230A〜230Dのうちで、使用テーブルとして選択されたものに含まれている。
ステップS517の処理に続いて、例えばステップS517にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS518)。そして、例えば図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示部5A、5Bのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS519)。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS520)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
なお、飾り図柄変動設定処理では、例えばステップS519の処理が実行されるより前に、確定色図柄を決定する処理が実行されてもよい。このときには、主基板11から第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれが伝送されたかに応じて、「左」及び「右」の色図柄表示部5A、5Bのいずれか一方における確定色図柄を決定する。例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドに応じて、「左」の色図柄表示部5Aにおける確定色図柄を決定する場合には「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」のいずれかの色図柄に決定し、「右」の色図柄表示部5Bにおける確定色図柄を決定する場合には「赤色」及び「青色」のいずれかの色図柄に決定すればよい。
図79は、図73のステップS164にて実行される大当り制御中演出処理の一例を示すフローチャートである。この大当り制御中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、主基板11から伝送される当り終了指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS601)。このとき、当り終了指定コマンドの受信があれば(ステップS601;Yes)、大当り遊技状態に対応して行われる大当り中演出を終了するための設定を行い(ステップS602)、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した“6”に更新してから(ステップS603)、大当り制御中演出処理を終了する。一例として、ステップS602の処理では、表示制御部123に対して所定の表示制御指令を供給することや、所定の効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、所定の電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を終了させる制御が行われるようにすればよい。
ステップS601にて当り終了指定コマンドの受信がない場合には(ステップS601;No)、演出制御フラグ設定部191に設けられた昇格演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS604)。ここで、昇格演出中フラグは、後述するステップS612の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS616の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。なお、ステップS602の処理が実行されるときにも、昇格演出中フラグがクリアされてオフ状態となるようにしてもよい。
ステップS604にて昇格演出中フラグがオフである場合には(ステップS604;No)、例えば演出制御プロセスタイマ値が所定の演出開始判定値に合致したか否かなどに応じて、大当り中昇格演出の実行タイミングとなったか否かを判定する(ステップS605)。ここで、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドの実行期間が短いことなどから、演出制御プロセスタイマ値が演出開始判定値には達しないように設定されていればよい。
ステップS605にて大当り中昇格演出の実行タイミングであると判定された場合には(ステップS605;Yes)、図32(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS606)。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、昇格演出実行決定用の乱数値SR5を示す数値データを抽出する(ステップS607)。そして、ステップS607にて抽出した乱数値SR5を示す数値データに基づき、大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bを参照することにより、大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれであるかに応じて、大当り中昇格演出の有無の決定や、大当り中昇格演出ありの場合に大当り中昇格成功演出とするか大当り中昇格失敗演出とするかの決定といった、大当り中昇格演出の実行に関する決定を行う(ステップS608)。
ステップS605にて大当り中昇格演出の実行タイミングではないと判定された場合や(ステップS605;No)、ステップS608にて大当り中昇格演出を実行しないことが決定された場合には(ステップS609;Yes)、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数であるラウンド数に応じた大当り中演出となる演出動作を実行するための設定を行う(ステップS610)。一例として、ステップS610の処理では、主基板11から伝送された15ラウンド大当り用や突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドなどから、大当り遊技状態におけるラウンド数を特定する。そして、ラウンド数が更新されたときには、更新後のラウンド数に対応する演出制御パターンを図46に示す各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、表示制御指令を表示制御部123に供給すること、効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中演出となる演出動作を実行させる。こうしたステップS610の処理を実行した後に、大当り制御中演出処理を終了する。
なお、ステップS610の処理において、主基板11から突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドが伝送されたことに対応した設定を行う場合には、大当り遊技状態となる直前に実行された飾り図柄の可変表示における変動パターンが分類される変動パターン種別に応じて、異なる演出動作を実行するための設定が行われてもよい。一例として、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」となる場合と可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われた後に2ラウンド大当り状態に制御された場合には、図46に示す当り開始CST2−2、当り制御中CRE1−2の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して読み出し、それらの演出制御パターンに従った演出動作の設定を行う。これに対して、特殊CA4−2、特殊CB4−2、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われた後に2ラウンド大当り状態に制御された場合には、図46に示す当り開始CST2−1、当り制御中CRE1−1の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して読み出し、それらの演出制御パターンに従った演出動作の設定を行う。
ステップS608にて大当り中昇格演出を実行することが決定された場合には(ステップS609;No)、大当り中昇格演出を開始するための設定を行う(ステップS611)。一例として、ステップS611の処理では、主基板11から伝送された15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドなどから、大当り遊技状態におけるラウンド数を特定する。そして、特定されたラウンド数に対応して昇格演出を実行するための演出制御パターンを各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定などを行う。このときには、大当り中昇格成功演出と大当り中昇格失敗演出のいずれを実行するかに応じて、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた報知内容バッファの値(報知内容バッファ値)を設定するようにしてもよい。具体的な一例として、大当り中昇格成功演出を実行する場合には報知内容バッファ値を「1」に設定する一方で、大当り中昇格失敗演出を実行する場合には報知内容バッファ値を「0」に設定する。その後、昇格演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS612)、大当り制御中演出処理を終了する。
そして、ステップS604にて昇格演出中フラグがオンであると判定された場合には(ステップS604;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値と演出制御パターンに示される演出終了判定値とが合致するか否かなどに応じて、大当り中昇格演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS613)。このとき、大当り中昇格演出の終了タイミングでなければ(ステップS613;No)、大当り中昇格演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップS614)。一例として、ステップS614の処理では、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、表示制御指令を表示制御部123に供給すること、効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、大当り中昇格演出となる演出動作の制御が行われるようにすればよい。こうしたステップS614の処理を実行した後には、大当り制御中演出処理を終了する。
ステップS613にて大当り中昇格演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS613;Yes)、大当り中昇格演出を終了するための設定を行い(ステップS615)、昇格演出中フラグをクリアしてオフ状態としてから(ステップS616)、大当り制御中演出処理を終了する。
図80は、図73のステップS166にて実行されるエンディング演出処理の一例を示すフローチャートである。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御フラグ設定部191に設けられたエンディング演出中フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS631)。ここで、エンディング演出中フラグは、後述するステップS638の処理が実行されることによりオン状態にセットされる一方で、ステップS641の処理が実行されることによりクリアされてオフ状態となる。
ステップS631にてエンディング演出中フラグがオフである場合には(ステップS631;No)、例えば主基板11から伝送された当り終了指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかであるか、あるいは、それ以外の大当り種別や小当り種別であるかを判定する(ステップS632)。このとき、「通常」や「第4確変」以外の大当り種別や小当り種別であれば(ステップS632;No)、大当り種別が「第3確変」であるか否かを判定する(ステップS633)。そして、大当り種別が「第3確変」である場合には(ステップS633;Yes)、例えば演出制御バッファ設定部194に記憶されている報知内容バッファ値などから、昇格成功演出を実行済みであるか否かを判定する(ステップS634)。一例として、報知内容バッファ値が「1」である場合には大当り中昇格成功演出が実行されたと判定し、報知内容バッファ値が「0」である場合には大当り中昇格成功演出が実行されていないと判定すればよい。
ステップS633にて大当り種別が「第3確変」以外であると判定された場合や(ステップS633;No)、ステップS634にて昇格成功演出が実行済みであると判定された場合には(ステップS634;Yes)、所定の無昇格エンディング演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS635)。一例として、ステップS635の処理では、演出制御バッファ設定部194に設けられた当り開始指定バッファに格納されている開始指定データ(図66参照)を読み取ることなどにより、15回開放遊技と2回開放遊技のいずれが実行されたかを判定する(図5(C)参照)。そして、実行された開放遊技の判定結果に応じて、昇格演出を実行しない演出制御パターンを図46に示す各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定などを行う。他の一例として、ステップS635の処理では、演出制御バッファ設定部194に設けられた当り終了指定バッファに格納されている終了指定データ(図66参照)を読み取ることなどにより、当り終了指定コマンドによる通知内容を特定する(図5(D)参照)。そして、特定された通知内容に応じて、昇格演出を実行しない演出制御パターンを図46に示す各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定などを行う。
ステップS634にて昇格成功演出が実行済みではないと判定された場合には(ステップS634;No)、エンディング昇格成功演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS636)。一例として、ステップS636の処理では、「第3確変」の大当り種別に対応した15ラウンド大当り状態が終了することに応じて、昇格成功演出を実行するための演出制御パターンを各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定などを行う。
ステップS632にて大当り種別が「通常」と「第4確変」のいずれかであると判定された場合には(ステップS632;Yes)、エンディング昇格失敗演出となる演出動作を開始するための設定を行う(ステップS637)。一例として、ステップS637の処理では、「通常」や「第4確変」の大当り種別に対応した15ラウンド大当り状態が終了することに応じて、昇格失敗演出を実行するための演出制御パターンを各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定などを行う。
ステップS635〜S637の処理のいずれかを実行した後には、エンディング演出中フラグをオン状態にセットしてから(ステップS638)、エンディング演出処理を終了する。
そして、ステップS631にてエンディング演出中フラグがオンであると判定された場合には(ステップS631;Yes)、例えば演出制御プロセスタイマ値と演出制御パターンに示される演出終了判定値とが合致するか否かなどに応じて、エンディング演出の終了タイミングとなったか否かを判定する(ステップS639)。なお、ここでのエンディング演出は、無昇格エンディング演出、エンディング昇格成功演出、エンディング昇格失敗演出を含めた、大当り遊技状態の終了に対応して実行される演出動作のことである。
ステップS639にてエンディング演出の終了タイミングではないと判定された場合には(ステップS639;No)、エンディング演出となる演出動作を制御するための設定を行う(ステップS640)。一例として、ステップS640の処理では、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、表示制御指令を表示制御部123に供給すること、効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することなどにより、エンディング演出となる演出動作の制御が行われるようにすればよい。こうしたステップS640の処理を実行した後には、エンディング演出処理を終了する。これに対して、ステップS639にてエンディング演出の終了タイミングであると判定された場合には(ステップS639;Yes)、例えばエンディング演出中フラグをクリアしてオフ状態にするとともに、表示制御部123に対して所定の表示制御指令を供給することや、所定の効果音信号を音声制御基板13に対して伝送すること、所定の電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送することといった、エンディング演出を終了するための設定を行う(ステップS641)。このときには、演出プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS642)、エンディング演出処理を終了する。
次に、本実施例における具体的な動作の一例について説明する。大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」に対応した大当り遊技状態としての15ラウンド大当り状態が終了するときには、図62に示すステップS323にて大当り種別バッファ値が「突確」の大当り種別に対応した「05」以外であると判定されることから(ステップS323;No)、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)にセットされることにより(ステップS324)、高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態を含む遊技状態を開始する設定が行われる。
こうして遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となった後、図56に示す特別図柄通常処理において、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であり、かつ第2保留記憶数カウント値が「0」である場合、すなわち第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されているが、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されていない場合には(ステップS231;No、ステップS233;Yes)、ステップS238、S239、S248にて、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データや、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、可変表示結果を「大当り」にするか否かの判定や、「小当り」にするか否かの判定、大当り種別を「通常」、「第1確変」〜「第4確変」、「突確」のうちのいずれにするかの決定が行われる。
ここで、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定、および、大当り種別を「突確」にする旨の決定がなされた場合には(ステップS238;Yes)、ステップS246にて大当りフラグがオン状態にセットされるとともに、ステップS249にて大当り種別バッファ値を「05」と設定される。このため、図60に示す特別図柄停止処理では、ステップS291にて大当りフラグがオンであると判定されるとともに(ステップS291;Yes)、ステップS295にて大当り種別バッファ値が「05」であると判定され(ステップS295;Yes)、また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっていることから(ステップS297;Yes)、ステップS299にて特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされる。この後、ステップS301にて特別図柄プロセスフラグの値が大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新されることにより、2ラウンド大当り遊技状態が開始される。
また、高ベース中に、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされた場合には(ステップS238;No、ステップS239;Yes)、ステップS240にて小当りフラグがオン状態にセットされる。このため、図61に示す特別図柄停止処理では、ステップS302にて小当りフラグがオンであると判定され(ステップS302;Yes)、また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっていることから(ステップS306;Yes)、ステップS308にて特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされる。この後、ステップS309にて特図プロセスフラグの値が小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新されることにより、小当り遊技状態が開始される。
こうして特図変動時間調整フラグをオン状態にセットしてから開始された2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了した後、図56に示す特別図柄通常処理において、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であり、かつ第2保留記憶数カウント値が「0」以外である場合には(ステップS231;No、ステップS233;No)、ステップS243にて変動特図指定バッファ値が「2」に設定された後、ステップS238、S239にて第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、可変表示結果を「大当り」にするか否かの判定や「小当り」にするか否かの判定が行われる。
ここで、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされた場合(ステップS238;No、ステップS239;No)、図59に示す変動パターン設定処理では、ステップS261、S263にて大当りフラグ、小当りフラグがともにオフであると判定される(ステップS261;No、ステップS263;No)。また、ステップS265にて特図変動時間調整フラグがオンであると判定されるとともに(ステップS265;Yes)、ステップS266にて変動図柄指定バッファ値が「2」であると判定されることから(ステップS266;No)、ステップS267の処理へと進む。
ステップS267の処理では、特図変動時間調整フラグがオンであることから、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であれば、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、図14(D)に示すリーチ決定テーブル134Dがセットされる一方で、低確高ベース状態であれば、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、図14(E)に示すリーチ決定テーブル134Eがセットされる。ここで、ステップS270において非リーチHD1−1、非リーチHE1−1の決定結果といったリーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られた場合(ステップS271:No)、ステップS273の処理では、非リーチHD1−1の決定結果であれば、図16(D)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Dがセットされる一方で、非リーチHE1−1の決定結果であれば、図16(E)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Eがセットされる。なお、図14(D)に示すリーチ決定テーブル134Dや図14(E)に示すリーチ決定テーブル134Eでは、他のリーチ決定テーブル134A〜134Cに比べて、リーチ状態とする旨の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当が少ない。このため、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベースといった高ベース状態となっており、かつ特図変動時間調整フラグがオンであるときにおける第2特図を用いた特図ゲームでは、遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低ベース状態となっているときや、高確高ベース状態や低確高ベースといった高ベース状態となっているが特図変動時間調整フラグがオフであるときにおける第2特図を用いた特図ゲーム、第1特図を用いた特図ゲームに比べて、リーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られやすくなり、ステップS278の処理では、平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンに比べて短い「非リーチ」に対応した変動パターンが決定されやすくなることから、平均的な特図変動時間を短くすることができる。
そして、ステップS275の処理では、ステップS273にてセットされた使用テーブルが非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Dであれば、変動パターン種別が非リーチCD1−1に決定される一方で、非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Eであれば、変動パターン種別が非リーチCE1−1に決定される。ステップS278の処理では、ステップS275にて決定された変動パターン種別が非リーチCD1−1であれば、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1の変動パターンに決定される一方で、非リーチCE1−1であれば、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPE1−1の変動パターンに決定される。続いて、ステップS279の処理では、非リーチPD1−1、非リーチPE1−1の変動パターンに対応した特図変動時間である0.75秒が設定される。これにより、図53に示すステップS112の特別図柄変動処理では、0.75秒間にわたり、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行される。
また、ステップS282での送信設定に基づいて図51に示すステップS58のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12に対して、非リーチPD1−1、非リーチPE1−1の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが送信される。演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドが指定する非リーチPD1−1、非リーチPE1−1の変動パターンなどに応じて、図73に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、0.75秒間にわたり飾り図柄の可変表示が実行される。
これに対して、ステップS233にて第2保留記憶数カウント値が「0」である場合には(ステップS231;No、ステップS233;Yes)、ステップS236にて変動特図指定バッファ値が「1」に設定された後、ステップS238、S239にて第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、可変表示結果を「大当り」にするか否かの判定や「小当り」にするか否かの判定が行われる。
ここで、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされた場合(ステップS238;No、ステップS239;No)、図59に示す変動パターン設定処理では、ステップS261、S263にて大当りフラグ、小当りフラグがともにオフであると判定される(ステップS261;No、ステップS263;No)。また、ステップS265にて特図変動時間調整フラグがオンであると判定されるとともに(ステップS265;Yes)、ステップS266にて変動図柄指定バッファ値が「1」であると判定されることから(ステップS266;Yes)、ステップS267〜S271の処理が実行されることなく、ステップS272の処理へと進む。
ステップS272の処理では、パチンコ遊技機1における遊技状態が高確高ベース状態であれば、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(B)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Bがセットされる一方で、低確高ベース状態であれば、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図15(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135Cがセットされる。このため、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベースといった高ベース状態となっており、かつ特図変動時間調整フラグがオンであるときにおける第1特図を用いた特図ゲームでは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の決定が得られた場合、ステップS267〜S271にてリーチの有無が決定されることなく、ステップS278の処理へ進み、「非リーチ」に対応した変動パターンに比べて長い「リーチ」に対応した変動パターンが必ず決定されることから、平均的な特図変動時間を、第2特図を用いた特図ゲームよりも長くすることができる。
そして、ステップS275の処理では、ステップS272にてセットされた使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別が決定され、ステップS278の処理では、その変動パターン種別の決定結果に基づきセットされたハズレ変動パターン決定テーブル138Bが参照されることにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とする場合に対応したリーチ変動パターンが決定される。この後、図53に示すステップS112の特別図柄変動処理では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行される。
また、ステップS282での送信設定に基づいて図51に示すステップS58のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12に対して、リーチ変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが送信される。演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドが指定するリーチ変動パターンなどに応じて、図73に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行される。
図81は、高確状態となった後における特図変動時間を説明するためのタイミングチャートである。上述のように、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となった後の特図ゲームにおいて、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定がなされたとき、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときには、ステップS299、S308のいずれかの処理にて特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされる。
そして、このような可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態が終了した後には、図81に示す例では、第1保留記憶数が「2」で、第2保留記憶数が「3」となっており、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されていることから、第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されているか否かに関わらず、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための設定が行われる。
このとき、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定およびリーチ状態なしとする旨のリーチ決定がなされたときには、特図変動時間調整フラグがオンであることから、ステップS278の処理では、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1、非リーチPE1−1のいずれかの変動パターンに決定され、第2特別図柄表示装置4Bでは、0.75秒間にわたり第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、0・75秒間にわたり飾り図柄の可変表示が実行される。
その後、図81に示すように、0.75秒間にわたる特別図柄の変動と飾り図柄の可変表示とが3回繰り返され、かつその間に第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)していなければ、第2保留記憶数が「0」となり、第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されているが、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されていないことから、例えば変動図柄指定バッファ値を「1」に設定するなどといった第1特図を用いた特図ゲームを実行するための設定が行われる。このとき、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、特図変動時間調整フラグがオンで、かつ変動図柄指定バッファ値が「1」であることから、リーチ変動パターンが決定され、第1特別図柄表示装置4Aでは、第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行される。
ここで、図81に示すように、第1特図を用いた特図ゲームと飾り図柄の可変表示との実行中に第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)した場合には、第1特図を用いた特図ゲームと飾り図柄の可変表示との終了後、第2保留記憶数が「1」となっており、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されていることから、大当り種別が「突確」となることがない第2特図を用いた特図ゲームが、大当り種別が「突確」となり得る第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される。そして、第2特図を用いた特図ゲームの終了後には、第2保留記憶数が「0」となり、第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されているが、第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されていないことから、第1特図を用いた特図ゲームが実行される。
このように大当り種別が「突確」となることがない第2特図を用いた特図ゲームの第2始動条件を、大当り種別が「突確」となり得る第1特図を用いた特図ゲームの第1始動条件よりも成立しやすくするとともに、第1始動条件と第2始動条件の双方が成立した場合でも第2始動条件に基づく第2特図を用いた特図ゲームを第1特図を用いた特図ゲームよりも優先的に実行し、さらに第2特図を用いた特図ゲームを第1特図を用いた特図ゲームよりも頻繁に実行させることにより、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態になる可能性を極めて低くすることができる。
このため、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合に、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態が連続することを可及的に防止することができる。この結果、このような事態が発生することにより生じる遊技者の興趣の低下を防止したり、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態となった後の特図ゲームにおいて、可変表示結果が「大当り」となるとともに大当り種別が「突確」以外となって15ラウンド大当り遊技状態になることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。また、従来、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときに、可変表示結果が「大当り」になったが大当り種別が「突確」になったことや、可変表示結果が「小当り」となったことに対して、遊技者が持っていた悪いイメージを大幅に改善することができる。
一例として、遊技状態が高確高ベース状態になっている場合には、高確高ベース状態が確定したことを遊技者が認識できるような演出表示などが実行されるため、大当り種別が「突確」となるすることや、可変表示結果が「小当り」となることは、遊技者に何ら期待感を与えるものとはならず、無駄なものとなる。これに対して、遊技状態が高確低ベース状態になっている場合、遊技状態が低確低ベース状態になっているか高確低ベース状態になっているかを遊技者が認識できるような演出表示などが実行されないため、仮に大当り種別が「突確」となったり、可変表示結果が「小当り」となったりしても、遊技者に遊技状態が低確低ベース状態から高確低ベース状態に移行することに対する期待感を与えることができ、必ずしも遊技者にとって無駄なものとはならない。
なお、可変表示結果が「大当り」となって大当り種別が「突確」になった場合、遊技状態が低確低ベース状態や低確高ベース状態といった低確状態になっているときには高確低ベース状態や高確高ベース状態に移行することはそのままに、高確低ベース状態になっているときには高確高ベース状態に移行するようにすることで、遊技状態が高確低ベース状態になっているときにおいても2ラウンド大当り遊技状態が連続することを防止するようにしてもよい。
加えて、第2始動条件に基づく第2特図を用いた特図ゲームを第1特図ゲームよりも優先的に実行し、さらに第2特図を用いた特図ゲームを第1特図を用いた特図ゲームよりも頻繁に実行させることにより、第2保留記憶数が上限値(例えば「4」)に達しにくくなるため、第2保留記憶数が上限値に達しているときに第2始動入賞口に遊技球が進入することで生じる無効入賞を可及的に防止することができる。これにより、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件をさらに成立しやくすることができる。また、第1特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を平均的に長くすることにより、上述のように第2保留記憶数の上限値に達しにくくなっている状況で、第2始動入賞口に遊技球が進入する機会を増やすことができるため、第2始動条件が成立しやすくなる。これに対して、第1保留記憶数は上限値(例えば「4」)に達しにくくされることなく、第1始動入賞口に遊技球が進入する機会が増えるため、第1保留記憶数の上限値に達しているときに第1始動入賞口に遊技球が進入することにより生じる無効入賞が多くなる。これにより、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件をさらに成立しにくくすることができる。
このように第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件をさらに成立しやすく、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件をさらに成立しにくくすることにより、第2特図を用いた特図ゲームを第2特図を用いた特図ゲームよりも一層頻繁に実行させることができる。このため、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合に、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態が連続するにことより生じる遊技者の興趣の低下をより効果的に防止することができる。
さらに、第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合において、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、リーチとするか否かの決定を行うことなく、リーチ変動パターンが決定され、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行されるため、特図変動時間が平均的に長い第1特図を用いた特図ゲーム中における遊技者の興趣の低下を防止することができる。
図82は、大当り遊技状態の終了後におけるパチンコ遊技機1の遊技状態と演出状態に関する遷移を示す説明図である。図82に示すように、大当り遊技状態の終了後には、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される当り終了指定コマンドや、背景指定コマンドによって表示が指定された背景に対応して、様々な遊技状態や演出状態に制御されることになる。なお、大当り遊技状態が終了するときには、例えば図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にてラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達した場合などに、第1〜第3当り終了指定コマンドのうちいずれかを送信するための設定が行われる。その後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に対して当り終了指定コマンドが伝送される。また、大当り遊技状態が終了した後、第1始動条件と第2始動条件がいずれも成立していない場合には、図56に示すステップS231にて合計保留記憶数カウント値が「0」であると判定されたことに対応して、ステップS256にて背景指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドが伝送される。これに対して、大当り遊技状態が終了した後、第1始動条件と第2始動条件の少なくともいずれか一方が成立している場合には、図57に示すステップS253にて特図プロセスフラグが“1”に更新された後、図59に示すステップS282において、背景指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、図51に示すステップS58のコマンド制御処理が実行されることで、主基板11から演出制御基板12に対して背景指定コマンドが伝送される。
そして、大当り遊技状態の終了に続いて伝送された背景指定コマンドによって確変状態背景HKBの表示が指定された場合には、図68に示すステップS426における終了指定データありの判定、および、ステップS429における背景HKB指定の判定に対応して(第4当り終了指定コマンドは小当り遊技状態の終了時に伝送され(図5(D)参照)、大当り遊技状態の終了時には伝送されない)、第2当り終了指定コマンドを受信したか否かの判定が行われる(ステップS431)。このとき、大当り遊技状態の終了に対応して第2当り終了指定コマンドが伝送されていれば(ステップS431;Yes)、ステップS432にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットするとともに第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)とすることで、演出状態を第3の演出モード#3とする設定を行う。ここで、大当り種別が「第4確変」に対応した大当り遊技状態が終了する場合には、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にて第2当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、遊技状態が高確高ベース状態に制御されたことに対応して、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。こうして、大当り種別が「第4確変」に対応した大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となる場合には、演出状態が第3の演出モード#3となる(図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「第2当り終了指定」に対応した状態遷移)。
大当り種別が「第4確変」に対応した大当り遊技状態が終了するときには、大当り種別バッファ値が「04」であることに基づき、図62に示すステップS326にて、特図ゲームカウンタの初期値設定が行われる。その後、図60に示すステップS313の処理が実行されるごとに、特図ゲームカウント値が更新され、ステップS314にて更新後の特図ゲームカウント値が有利開放終了判定値に達したと判定された場合には、ステップS315にて遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)がクリアされて“0”(オフ)となることにより、高確高ベース状態における有利開放制御や時短制御を終了する設定が行われ、遊技状態が高確低ベース状態となる。これに続いて、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。このときには、図68に示すステップS426における終了指定データなしの判定、および、図70に示すステップS454における背景HKD指定の判定、および、ステップS456における読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとの判定に対応して、ステップS447にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第2の演出モード#2とする設定を行う。こうして、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態となる場合には、演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2となる(図82に示す「演出モード#3」及び「高確高ベース状態」から「背景HKD指定」に対応した状態遷移)。
この後、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」以外となることにより図60に示すステップS296の処理が実行されるまでは、遊技状態指定バッファがクリアされることがない。また、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」となる場合には、図62に示すステップS327にて遊技状態指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)にセットされるだけであり、高確低ベース状態であれば遊技状態が変更されない。そのため、遊技状態が高確低ベース状態となった後に、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」以外であることに対応して15ラウンド大当り状態となるまでは、遊技状態が高確低ベースに維持される。このときには、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。そうすると、図70に示すステップS441では背景HKA指定ではないと判定されることから、ステップS448〜S453の処理が実行されることがない。こうして、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態となることに対応して演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2となった後に、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」以外となるまでは、継続して第2の演出モード#2となる。
また、ステップS431にて大当り遊技状態の終了に対応して第2当り終了指定コマンドが伝送されていないと判定された場合には(ステップS431;No)、ステップS433にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方をともに“1”(オン)とすることで、演出状態を第4の演出モード#4とする設定を行う。ここで、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」のうちいずれかであることに対応した大当り遊技状態が終了する場合には、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にて第1当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われる。また、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態が終了する場合には、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にて第3当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。こうして、大当り種別が「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のうちいずれかであることに対応した大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となる場合には、演出状態が第4の演出モード#4となる(図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「第1/第3当り終了指定」に対応した状態遷移)。この後、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」以外となることにより図60に示すステップS296の処理が実行されるまでは、遊技状態バッファがクリアされることがなく、遊技状態が高確高ベース状態に維持される。このときには、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。そうすると、図70に示すステップS441では背景HKA指定ではないと判定されることなどから、可変表示結果が「大当り」となるときの大当り種別が「突確」以外となるまでは、継続して第4の演出モード#4となる。
大当り遊技状態の終了に続いて伝送された背景指定コマンドによって時短状態背景HKCの表示が指定された場合には、図68に示すステップS426における終了指定データありの判定、および、ステップS430における背景HKC指定の判定に対応して、ステップS432にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットするとともに第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)とすることで、演出状態を第3の演出モード#3とする設定を行う。ここで、大当り種別が「通常」に対応した大当り遊技状態が終了する場合には、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にて第2当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、遊技状態が低確高ベース状態に制御されたことに対応して、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。こうして、大当り種別が「通常」に対応した大当り遊技状態の終了後に遊技状態が低確高ベース状態となる場合には、演出状態が第3の演出モード#3となる(図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKC指定」に対応した状態遷移)。
大当り種別が「通常」に対応した大当り遊技状態が終了するときには、大当り種別バッファ値が「00」であることに基づき、図62に示すステップS326にて、特図ゲームカウンタの初期値設定が行われる。その後、図60に示すステップS313の処理が実行されるごとに、特図ゲームカウント値が更新され、ステップS314にて更新後の特図ゲームカウント値が有利開放終了判定値に達したと判定された場合には、ステップS315にて遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)がクリアされて“0”(オフ)となることにより、低確高ベース状態における有利開放制御や時短制御を終了する設定が行われ、遊技状態が低確低ベース状態となる。これに続いて、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、通常状態背景HKAの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。このときには、図68に示すステップS426における終了指定データなしの判定、および、図70に示すステップS441における背景HKA指定の判定、および、ステップS443における読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとの判定に対応して、演出状態を第1の演出モード#1とするか第2の演出モード#2とするかの決定が行われる(ステップS444、S445)。このとき、ステップS445にて乱数値SR10が演出終了決定値データと合致するために演出変更決定値データと合致しなければ(ステップS445;No)、ステップS453にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方をともにクリアして“0”(オフ)とすることで、演出状態を第1の演出モード#1とする設定を行う。こうして、遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となる場合には、演出状態を第3の演出モード#3から第1の演出モード#1とすることがある(図82に示す「演出モード#3」及び「低確高ベース状態」から「背景HKA指定」及び「乱数値SR10=演出終了決定値データ」に対応した状態遷移)。
その一方で、図70に示すステップS445にて乱数値SR10が演出変更決定値データと合致すれば(ステップS445;Yes)、ステップS446にて可変表示カウンタの初期設定を行った後、ステップS447にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、高確高ベース状態が終了して高確低ベース状態となるときと同様に、演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2となる。こうして、遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となる場合には、演出状態を第3の演出モード#3から第2の演出モード#2とすることができる(図82に示す「演出モード#3」及び「低確高ベース状態」から「背景HKA指定」及び「乱数値SR10=演出変更決定値データ」に対応した状態遷移)。
遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となった後には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、通常状態背景HKAの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。そうすると、図70に示すステップS441では背景HKA指定であると判定される(ステップS441;Yes)。そして、演出状態が第2の演出モード#2であることに対応して、ステップS443にて読出結果の第1ビット(ビット1)が“0”(オフ)であると判定され(ステップS443;No)、ステップS448にて読出結果の第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であると判定された場合には(ステップS448;Yes)、ステップS449にて可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達したことに応じて(ステップS449;Yes)、ステップS450、S451にて第2の演出モード#2を終了するか否かの抽選処理を実行する。すなわち、遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となることに対応して演出状態が第2の演出モード#2となった場合には、可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達すれば、背景指定コマンドが伝送されるごとに、第2の演出モード#2を終了するか否かの判定が行われることになる。
そして、ステップS451にて乱数値SR11が演出終了判定値データと合致して第2の演出モード#2を終了するとの判定がなされれば(ステップS451;Yes)、ステップS453にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方をともにクリアして“0”(オフ)とすることで、演出状態を第1の演出モード#1とする設定を行う。こうして、低確低ベース状態では、背景指定コマンドが伝送されたときに、演出状態が第2の演出モード#2から第1の演出モードとなることがある(図82に示す「演出モード#2」及び「低確低ベース状態」から「乱数値SR11=演出終了判定値データ」に対応した状態遷移)。
大当り遊技状態の終了に続いて伝送された背景指定コマンドによって確変状態背景HKDの表示が指定された場合には、図68に示すステップS426における終了指定データありの判定、および、ステップS430における背景HKC指定ではないとの判定に対応して、ステップS434にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第2の演出モード#2とする設定を行う。ここで、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態が終了する場合には、図53に示すステップS116の大入賞口開放後処理にて第3当り終了指定コマンドを送信するための設定が行われる。その後、遊技状態が高確低ベース状態に制御された場合には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。こうして、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確低ベース状態となる場合には、演出状態が第2の演出モード#2となる(図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKD指定」に対応した状態遷移)。また、この場合には、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態となることに対応して演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2となった場合と同様に、可変表示結果が「大当り」となるまでは、継続して第2の演出モード#2となる。
図82に示すように、演出状態が第4の演出モード#4となるのは、遊技状態が高確高ベース状態となる場合だけである。これに対して、演出状態が第3の演出モード#3となるのは、遊技状態が高確高ベース状態となる場合と、遊技状態が低確高ベース状態となる場合とがある。このように、第4の演出モード#4は、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態であることに対応している。その一方で、第3の演出モード#3は、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確高ベース状態という高確状態を含まない遊技状態とのうち、いずれかであることに対応している。また、演出状態が第2の演出モード#2となるのは、遊技状態が高確低ベース状態となる場合と、遊技状態が低確低ベース状態となる場合とがある。すなわち、第2の演出モード#2は、高確低ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確低ベース状態という高確状態を含まない遊技状態とのうち、いずれかであることに対応している。
そして、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態であることに対応した第4の演出モード#4の制御中に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されると、演出制御基板12に搭載されたRAM122はバックアップがなされていない非バックアップRAMであることや、図65に示すステップS401にて初期化処理が実行されることなどにより、演出モード指定バッファの記憶内容が初期化され、第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方がともに“0”(オフ)となってしまう。このとき、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS32にて、停電復旧指定コマンドを送信するための処理を実行する。こうして主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが伝送されると、図66に示すように、停電復旧画面表示設定が行われるとともに、復旧フラグがオン状態にセットされる。停電復旧画面表示設定により、画像表示装置5の表示領域には、図67(B)に示すような停電復旧画面が表示される。そして、この停電復旧画面は、図50に示すステップS32により停電復旧指定コマンドが送信された後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づく背景指定コマンドが伝送されるまで、継続して画像表示装置5の表示領域に表示されればよい。
また、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS31、S33〜S37の処理を実行することなどにより、前回の電力供給停止時における遊技制御の状態を復旧させる。その後、高確高ベース状態が復旧された場合には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。この場合、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図68のステップS421における復旧フラグがオンの判定、および、ステップS422における背景HKB指定の判定に対応して、ステップS423にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第3の演出モード#3とする設定を行う。こうして、第4の演出モード#4に制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドに対応して、高確高ベース状態と低確高ベース状態のいずれかであることに対応する第3の演出モード#3に制御する。
高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確高ベース状態という高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応した第3の演出モード#3の制御中に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開される場合にも、演出制御基板12に搭載されたRAM122はバックアップがなされていない非バックアップRAMであることや、図65に示すステップS401にて初期化処理が実行されることなどにより、演出モード指定バッファの記憶内容が初期化され、第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方がともに“0”(オフ)となってしまう。このときにも、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS32にて、停電復旧指定コマンドを送信するための処理を実行する。これに応じて、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図66に示すように、停電復旧画面表示設定を行うとともに、復旧フラグをオン状態にセットする。そして、主基板11の側ではCPU103が前回の電力供給時における遊技制御の状態を復旧させた後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、高確高ベース状態が復旧された場合には確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される一方で、低確高ベース状態が復旧された場合には時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。
この場合、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図68のステップS421における復旧フラグがオンの判定、および、ステップS422における背景HKBまたは背景HKCの判定に対応して、ステップS423にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第3の演出モード#3とする設定を行う。こうして、第3の演出モード#3に制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBまたは時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドに対応して、高確高ベース状態と低確高ベース状態のいずれかであることに対応する第3の演出モード#3に制御する。
高確低ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確低ベース状態という高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応した第2の演出モード#2の制御中に、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開される場合にも、演出制御基板12に搭載されたRAM122はバックアップがなされていない非バックアップRAMであることや、図65に示すステップS401にて初期化処理が実行されることなどにより、演出モード指定バッファの記憶内容が初期化され、第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方がともに“0”(オフ)となってしまう。このときにも、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS32にて、停電復旧指定コマンドを送信するための処理を実行する。これに応じて、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図66に示すように、停電復旧画面表示設定を行うとともに、復旧フラグをオン状態にセットする。そして、主基板11の側ではCPU103が前回の電力供給時における遊技制御の状態を復旧させた後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、高確低ベース状態が復旧された場合には確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。
この場合、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図68のステップS421における復旧フラグがオンの判定、および、ステップS422における背景HKB指定と背景HKC指定のいずれでもないことの判定、および、ステップS424における背景HKD指定の判定に対応して、ステップS425にて演出モード指定バッファの第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第2の演出モード#2とする設定を行う。こうして、第2の演出モード#2の制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送された場合には、高確低ベース状態と低確低ベース状態のいずれかであることに対応する第2の演出モード#2に制御することができる。
図83は、小当り遊技状態の終了後におけるパチンコ遊技機1の遊技状態と演出状態に関する遷移を示す説明図である。ここで、可変表示結果が「小当り」となる場合には、図60に示すステップS296の処理が実行されずに図53に示すステップS118〜S120の処理が実行され、ステップS120の小当り終了処理では、遊技状態指定バッファ値を変更しないようにする。これにより、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。その後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づいて背景指定コマンドが伝送される。
このとき、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図68に示すステップS426における終了指定データありの判定、および、ステップS428における第4当り終了指定コマンドであることの判定に対応して、図69に示すステップS436〜S438にて背景HKA以外の指定であるか否かが判定される。そして、背景HKAの指定である場合には、ステップS439にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第2の演出モード#2とする設定を行う。ここで、背景指定コマンドによって通常状態背景HKAの表示が指定されるのは、遊技状態が低確低ベース状態であり演出状態が第2の演出モード#2または第1の演出モード#1である場合となる(図5(B)参照)。こうして、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態が低確低ベース状態となる場合には、その後に通常状態背景HKAの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたことに対応して、演出状態を第2の演出モード#2とする(図83に示す「小当り遊技状態」から「演出モード指定バッファ値=00/01」及び「背景HKA指定」に対応した状態遷移)。
その一方で、背景HKA以外の指定である場合には、演出モード指定バッファの変更は行わず、小当り遊技状態となる以前の演出状態を継続させる。一例として、背景指定コマンドによって確変状態背景HKBの表示が指定された場合には、図69に示すステップS436における背景HKB指定の判定に対応して、演出モード指定バッファの変更が行われない。そして、背景指定コマンドによって確変状態背景HKBの表示が指定されるのは、遊技状態が高確高ベース状態であり演出状態が第3の演出モード#3または第4の演出モード#4である場合となる(図5(B)参照)。そのため、小当り遊技状態の終了時に、遊技状態が高確高ベース状態となることに対応して、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方がともに“1”(オン)であり演出状態が第4の演出モード#4となっていれば、その後に確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送された場合でも、演出状態を第4の演出モード#4に維持する(図83に示す「小当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「演出モード指定バッファ値=11」に対応した状態遷移)。
また、小当り遊技状態の終了時に、遊技状態が高確高ベース状態となることに対応して、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとともに第0ビット(ビット)が“0”(オフ)であり演出状態が第3の演出モード#3となっていれば、その後に確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送された場合でも、演出状態を第3の演出モード#3に維持する(図83に示す「小当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「演出モード指定バッファ値=10」に対応した状態遷移)。この後、図60に示すステップS314にて特図ゲームカウント値が有利開放終了判定値に達したときには、ステップS315にて遊技状態が高確低ベース状態に制御される。これに続いて、確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたときには、図68に示すステップS426における終了指定データなしの判定、および、図70に示すステップS454における背景HKD指定の判定、および、ステップS456における読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとの判定に対応して、ステップS447にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第2の演出モード#2とする設定を行う。こうして、遊技状態が高確高ベース状態から高確低ベース状態となる場合には、演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2となる(図83に示す「演出モード#3」及び「高確高ベース状態」から「背景HKD指定」に対応した状態遷移)。この後、可変表示結果が「大当り」となるまでは、継続して第2の演出モード#2となる。
小当り遊技状態となる以前の演出状態を継続させる他の一例として、小当り遊技状態の終了後に、背景指定コマンドによって時短状態背景HKCの表示が指定された場合には、図69に示すステップS437における背景HKC指定の判定に対応して、演出モード指定バッファの変更が行われない。そして、背景指定コマンドによって時短状態背景HKCの表示が指定されるのは、遊技状態が低確高ベース状態であり演出状態が第3の演出モード#3である場合となる(図5(B)参照)。したがって、小当り遊技状態の終了時に、遊技状態が低確高ベース状態であることに対応して、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとともに第0ビット(ビット)が“0”(オフ)であり演出状態が第3の演出モード#3となっていれば、その後に時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送された場合でも、演出状態を第3の演出モード#3に維持する(図83に示す「小当り遊技状態終了」から「背景HKC指定」に対応した状態遷移)。
これに続いて、遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となる場合には、大当り遊技状態の終了後である場合と同様に、演出状態を第3の演出モード#3から第2の演出モード#2とすることや(図83に示す「演出モード#3」及び「低確高ベース状態」から「背景HKA指定」及び「乱数値SR10=演出変更決定値データ」に対応した状態遷移)、演出状態を第3の演出モード#3から第1の演出モード#1とすることができる(図83に示す「演出モード#3」及び「低確高ベース状態」から「背景HKA指定」及び「乱数値SR10=演出終了決定値データ」に対応した状態遷移)。遊技状態が低確高ベース状態から低確低ベース状態となることに対応して演出状態が第2の演出モード#2となった場合には、大当り遊技状態の終了後である場合と同様に、可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達すれば、背景指定コマンドが伝送されるごとに、第2の演出モード#2を終了するか否かの判定が行われる。そして、乱数値SR11が演出終了判定値データと合致して第2の演出モード#2を終了するとの判定がなされれば(図70のステップS451;Yes)、ステップS453にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方をともにクリアして“0”(オフ)とすることで、演出状態を第1の演出モード#1とする(図83に示す「演出モード#2」及び「低確低ベース状態」から「乱数値SR11=演出終了判定値データ」に対応した状態遷移)。
小当り遊技状態となる以前の演出状態を継続させる、さらに他の一例として、小当り遊技状態の終了後に、背景指定コマンドによって確変状態背景HKDの表示が指定された場合には、図69に示すステップS438における背景HKD指定の判定に対応して、演出モード指定バッファの変更が行われない。そして、背景指定コマンドによって確変状態背景HKDの表示が指定されるのは、遊技状態が高確低ベース状態であり演出状態が第2の演出モード#2である場合となる(図5(B)参照)。したがって、小当り遊技状態の終了後に、遊技状態が高確低ベース状態であることに対応して、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“0”(オフ)であるとともに第0ビット(ビット)が“1”(オン)であり演出状態が第2の演出モード#2となっていれば、その後に確変状態背景HKDの表示を指定する背景指定コマンドが伝送された場合でも、演出状態を第2の演出モード#2に維持する(図83に示す「小当り遊技状態」から「演出モード指定バッファ値=00/01」及び「背景HKD指定」に対応した状態遷移)。
次に、複数種類の演出状態それぞれにおける演出動作の具体的な一例について説明する。以下の説明では、複数種類の演出状態として前述した第1〜第4の演出モード#1〜#4のうちで、第1の演出モード#1が「通常モード」であり、第2の演出モードが「侍準備モード」であり、第3の演出モード#3が「侍モード」であり、第4の演出モードが「真・侍モード」であるものとする。
例えば、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態と低確高ベース状態のいずれかとなることに対応して、演出状態が第3の演出モード#3である「侍モード」となる場合には(例えば図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「第2当り終了指定」に対応した状態遷移、または、「背景HKC指定」に対応した状態遷移)、図84(A)に示すように、表示領域の中央付近に「侍モード突入」といった演出状態が「侍モード」となることを報知する報知画像V10を表示する。このときには、例えば青色を基調とした「竹やぶ」といった、「侍モード」であることに対応した背景画像S3が表示される。また、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rはそれぞれ、画像表示装置5の表示領域における右下に縮小して表示される。
こうして演出状態が「侍モード」となることを報知した後には、例えば図84(B)に示すように、表示領域の左上に「侍モード」及び「残り99回」といった、演出状態が「侍モード」であることを報知する報知画像V1や、「侍モード」における残りの可変表示回数を報知する報知画像V2が表示される。このときには、表示領域の中央に「敵1000人を斬れば大当りだ!!」といった、ミッションの内容を報知する報知画像V11を表示する。また、表示領域の右上には、例えば「0人/1000人」といった、所定のカウント値を報知する報知画像V3が表示される。
大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となることに対応して、演出状態が第4の演出モード#4である「真・侍モード」となる場合には(例えば図82に示す「大当り遊技状態」から「背景HKB指定」及び「第1/第3当り終了指定」に対応した状態遷移)、図85(A)に示すように、表示領域の中央付近に「真・侍モード突入」といった演出状態が「真・侍モード」となることを報知する報知画像V12を表示する。このときには、例えば赤色を基調とした「竹やぶ」といった、「真・侍モード」であることに対応した背景画像S4が表示される。また、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rはそれぞれ、画像表示装置5の表示領域における右下に縮小して表示される。
こうして演出状態が「真・侍モード」となることを報知した後には、例えば図85(B)に示すように、表示領域の左上に「真・侍モード」であることを報知する報知画像V4が表示される。このときには、「侍モード」の場合と同様に、表示領域の中央に「敵1000人を斬れば大当りだ!!」といった、ミッションの内容を報知する報知画像V11を表示する。また、表示領域の右上には、例えば「0人/1000人」といった、所定のカウント値を報知する報知画像V3が表示される。なお、例えば報知画像V11や報知画像V3の表示といった、ミッションの内容に対応する演出動作は、演出状態が第3の演出モード#3である場合と、演出状態が第4の演出モード#4である場合のうち、いずれか一方の場合にのみ行われるようにしてもよいし、いずれの場合もミッションの内容に対応する演出動作は行われず、例えば表示される背景画像を演出状態に応じて異ならせることなどにより、演出状態が異なることを認識できるようにするだけでもよい。
図86は、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が低確高ベース状態となることに対応して演出状態が第3の演出モード#3である「侍モード」となった後、遊技状態が低確低ベース状態となることに対応して、演出状態が第2の演出モード#2である「侍準備モード」と第1の演出モード#1である「通常モード」のいずれかとなる場合を示している。「侍モード」では、例えば図86(A)に示すように、キャラクタ画像CH10が人を斬る様子を示す演出画像の表示を行い、人が斬られるごとに、表示領域の右上に表示される報知画像V3で示されるカウント値が加算されていく。図86(A)に示す例では、報知画像V3によって「300人/1000人」を報知している。
また、表示領域の左上に表示される報知画像V2で示される残りの可変表示回数が「残り0回」となることで、「侍モード」における最後の可変表示ゲームであることが報知される。そして、例えば図86(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに非リーチ組合せを構成する確定飾り図柄が停止表示されて可変表示が終了したときに、「侍モード」が終了することになる。
そして、「侍モード」の終了後に「侍準備モード」となる場合には(例えば図82や図83に示す「演出モード#3」及び「低確高ベース状態」から「乱数値SR10=演出変更決定値データ」に対応した状態遷移)、例えば図86(C)に示すように、表示領域の左上に「侍準備モード」といった、演出状態が「侍準備モード」であることを報知する報知画像V5が表示される。また、例えば「夜の屋敷入口」といった、「侍準備モード」に対応した表示色の背景画像HK2が表示される。他方、「侍モード」の終了後に「通常モード」となる場合には、例えば図86(D)に示すように、報知画像V5の表示は行われずに、例えば「昼の屋敷入口」といった、「通常モード」に対応した表示色の背景画像HK1が表示される。「侍準備モード」や「通常モード」では、図86(C)や図86(D)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rが、表示領域の中央に通常の大きさで表示されることになる。なお、こうした「侍モード」の終了後に「侍準備モード」となることは、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が高確高ベース状態となることに対応して演出状態が「侍モード」となった後、遊技状態が高確低ベース状態となるときにも発生する。
遊技状態が低確低ベース状態であるときに「侍準備モード」が終了した後には、演出状態が「通常モード」となる(例えば図82や図83に示す「演出モード#2」及び「低確低ベース状態」から「乱数値SR11=演出終了判定値データ」に対応した状態遷移)。例えば、図87(A)に示すように、図86(C)と同様にして「侍準備モード」における飾り図柄の可変表示が行われた後、図87(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて可変表示が終了したとする。このとき、「侍準備モード」を終了して「通常モード」とする旨の判定が行われると、例えば図87(C)に示すように「昼の屋敷入口」といった、「通常モード」に対応した表示色の背景画像HK1が表示される。
次に、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄の可変表示が実行される際における演出動作の具体例について説明する。演出制御基板12では、主基板11から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、例えば演出制御用CPU120が図74に示すステップS519にて所定の表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、飾り図柄の変動を開始させる。
以下ではまず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合における具体例について説明する。図88は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、特定演出が実行されない場合や、「擬似連」の特定演出が実行される場合、「滑り」の特定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図88(C1)及び(C2)に示すような特定演出が実行されない場合となり、非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには図88(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには図88(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには図88(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合となる。図88(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図88(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示部5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、図74に示すステップS505にて図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、例えば左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、図31(A)に示すように、特定演出パターンが常に滑りTP1−1のみに決定され、「右」の飾り図柄表示部5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行されることから、「左」の飾り図柄表示部5Lに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、図74に示すステップS504にて図26(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、例えば発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、例えば図74に示すステップS505の処理にて左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定され、その左最終停止図柄FZ1−1に基づき図76に示すステップS558にて図34(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3として決定されたことに対応して、図88(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。
その後、特定演出が実行されない場合には、一例として、図88(C1)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(C2)に示すように「中」の飾り図柄表示部5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき「右」の飾り図柄表示部5Rや「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示される確定飾り図柄は、図74に示すステップS505にて図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することや、図27に示す左右出目判定テーブル161とともに図26(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
これに対して、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(D1)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(D2)に示すように「中」の飾り図柄表示部5Cにて「6」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図88(D3)に示すように全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させればよい。その後、例えば図88(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて「5」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(E2)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図88(E3)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄となるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図88(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて仮停止表示される飾り図柄は、例えば図74に示すステップS505にて決定された右最終停止図柄FZ1−2に基づき、図76に示すステップS558にて図33(A)に示す仮停止図柄決定テーブル166Aを参照することにより、決定される。その後、例えば図88(E4)に示すように、「中」の飾り図柄表示部5Cにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、一例として、図88(F1)に示すように「右」の飾り図柄表示部5Rにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図88(F2)に示すように「中」の飾り図柄表示部5Cにも「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)する。これにより、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が仮停止表示される。このときには、例えば図88(F3)に示すように、仮停止表示された飾り図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図88(F4)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図88(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば図88(F5)に示すように、回転状態にあった仮停止表示された飾り図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図89は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「メイン予告」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには図89に示すような「メイン予告」の特定演出が実行される場合となる。図89(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図89(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示部5Lにて「3」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の飾り図柄表示部5Rにて「2」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の飾り図柄表示部5Cに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出にて、演出画像として出現するものであればよい。
続いて、例えば図89(C)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示部5Lでは「4」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示部5Rでは「3」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば図89(E)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示部5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示部5Rでは「1」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、例えば図89(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図89(H)〜(K)に示すように、「左」の飾り図柄表示部5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される一方で、「右」の飾り図柄表示部5Rでは「1」〜「3」の数字を示す飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の飾り図柄表示部5Rでは、例えば図89(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図89(M)に示すように「3」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される。こうして「メイン予告」の特定演出が終了すると、例えば図89(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図90は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「メイン予告」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図90に示すような「メイン予告」の特定演出が実行される場合となる。図90に示す表示動作例では、図90(A)〜(L)の部分において、図89(A)〜(L)と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の飾り図柄表示部5Rでは、例えば図90(M)に示すように「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示されることにより、「左」の飾り図柄表示部5Lにて仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。こうして「メイン予告」の特定演出が終了すると、例えば図90(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図91〜図93は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示している。図91(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図91(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示部5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−2であるときなどのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(C1)〜(C3)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示部5Rにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−4であるときなどのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(D1)〜(D5)に示すように、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。さらに、例えば変動パターンがスーパーPC4−1であるときなどのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、一例として、図91(E1)〜(E6)に示すように、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、発展チャンス目HC6となる飾り図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図91(C3)や図91(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図92(A)に示すように、「中」の飾り図柄表示部5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図91(B)に示すように「中」の飾り図柄表示部5Cにて「6」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図92(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば「中」の飾り図柄表示部5Cにて「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1〜リーチ演出β3のいずれかが実行される場合には、例えば図92(C)に示すように、低下していた「中」の飾り図柄表示部5Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。例えば、リーチ演出β1やリーチ演出β2では、図92(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図92(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図92(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、例えば図92(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図92(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、例えば図92(H)及び(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。他方、リーチ演出β3では、図92(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図92(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、例えば図93(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図93(B)に示すように、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出α3では、例えば図93(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。ここで、例えば図77に示すステップS574にて変動中昇格演出を実行しないことに決定された場合には、図93(E)に示すように、仮停止表示された飾り図柄がそのまま最終停止図柄となる確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)される。これに対して、変動中昇格演出を実行することに決定された場合には、図93(F)に示すようにして通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示した後に、図93(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させる。そして、大当り種別が「第1確変」であることに対応して変動中昇格演出が実行される場合には、例えば図93(H)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。なお、変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図93(G)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、例えば図93(F)と同様に、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させればよい。
図94は、「メール表示」のサブ予告演出が実行される場合の表示動作例を示している。この表示動作例では、まず、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、図94(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図94(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、例えば図78に示すステップS596にて決定された予告YP3−2の予告パターンに対応して図74に示すステップS517にて決定された予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、例えば図94(C)に示すように、遊技者に操作ボタン30の操作を促す演出画像YH1を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン30を操作し、それに応じて操作ボタン30から演出制御基板12へと伝送される操作検出信号がオン状態となった場合には、例えば演出制御用CPU120が予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンを予告CYP3−2−2に切り替えることなどにより、図94(D)に示すようなメールメッセージを示す演出画像YH2を表示させることで、予告演出における演出動作を変化させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン30の操作がなされなかった場合には、予告演出制御パターンが切り替えられずに、例えば図94(E)に示すように演出画像YH1が消去されて、予告演出が終了する。その後、例えば図94(F)に示すように「左」の飾り図柄表示部5Lにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行してゆく。
図95は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合の表示動作例を示している。図95(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図95(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図95(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図95(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図95(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。
以上説明したように、この実施の形態において、図10に示す大当り種別決定テーブル131の設定では、変動特図指定バッファ値が「1」である場合、大当り種別決定用の乱数値MR2−1のうち「83」〜「100」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないため、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別が「突確」に決定され得るが、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別が「突確」に決定されたり、可変表示結果が「小当り」に決定されたりすることはない。また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときには、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件が、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件よりも成立しやすくなっている。すなわち、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときには、大当り種別が「突確」に決定されることはない第2特図を用いた特図ゲームの第2始動条件が、大当り種別が「突確」に決定され得る第1特図を用いた特図ゲームの第1始動条件よりも成立しやすくなっている。
これにより、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、図56に示す特別図柄通常処理において可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときには、大当り種別が「突確」に決定されるにくくすることができるため、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた後に大当り種別を「突確」とする旨の決定がなされたことに基づく2ラウンド大当り状態が連続することにより生じる遊技者の興趣の低下を防止することができる。
また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となった後の図56に示す特別図柄通常処理において、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定および大当り種別を「突確」にする旨の決定がなされた場合、または、可変表示結果を「小当り」にする旨の判定がなされた場合には、図60、図61に示す特別図柄停止処理において、特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされる。そして、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定および大当り種別を「突確」にする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」にする旨の判定に基づく小当り遊技状態が終了した後の特別図柄通常処理において、第2特図を用いた特図ゲームの可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされた場合、図59に示す変動パターン設定処理では、特図変動時間調整フラグがオンとなっており(ステップS265;Yes)、また変動図柄指定バッファの値が「2」となっていることから(ステップS266;No)、ステップS267の処理では、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、リーチ状態ありとする旨のリーチ決定結果が得られる割合が他のリーチ決定テーブル134A〜134Cに比べて低いリーチ決定テーブル134D、134Eのいずれかが選択してセットされる。そして、ステップS270において、リーチ決定テーブル134D、134Eを参照することにより、リーチ状態なしとする旨のリーチ決定結果が得られたときには(ステップS271;No)、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1、非リーチPE1−1のいずれかの変動パターンに決定される。その後、第2特別図柄表示装置4Bでは、0.75秒間にわたり第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、0.75秒間にわたり飾り図柄の可変表示が実行される。
このように、第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされるとともに、リーチ状態なしとする旨のリーチ決定がなされたときには、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1、非リーチPE1−1のいずれかの変動パターンに決定することで、第2特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を短縮することができる。これにより、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた場合に大当り種別が「突確」に決定されることがない第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果の判定及び大当り種別の決定が、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた場合に大当り種別が「突確」に決定され得る第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果の判定及び大当り種別の決定よりも頻繁に行われることとなるため、大当り種別を「突確」とする旨の決定がさらにされにくくなる。
この結果、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときに、一旦、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になった場合には、その後の特図ゲームにおいて、大当り種別が「突確」となる可能性が極めて低くなるため、大当り種別が「突確」以外となって15ラウンド大当り遊技状態になることに対する遊技者の期待感を高め、遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、従来、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときに大当り種別が「突確」になることや、可変表示結果が「小当り」となることに対して、遊技者が持っていた悪いイメージを大幅に改善することができる。すなわち、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた後に大当り種別を「突確」とする旨の決定がなされたことに基づく2ラウンド大当り状態が連続したり、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたことに基づく小当り遊技状態が終了した後に、小当り遊技状態と同一態様で特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる2ラウンド大当り遊技状態になったりすることにより生じる遊技者の興趣の低下をより効果的に防止することができる。
さらに、図56に示す特別図柄通常処理において、合計保留記憶数カウント値が「0」以外であり、かつ第2保留記憶数カウント値が「0」以外である場合、すなわち第2特図保留記憶部151Bに保留データが記憶されている場合には(ステップS231;No、ステップS233;No)、第1特図保留記憶部151Aに保留データが記憶されているか否かに関わらず、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた場合に大当り種別が「突確」に決定されることがない第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果の判定及び大当り種別の決定が優先的に行われる。これにより、大当り種別を「突確」とする旨の決定がさらにされにくくなる結果、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされた後に大当り種別を「突確」とする旨の決定がなされたことに基づく2ラウンド大当り状態が連続することにより生じる遊技者の興趣の低下をより効果的に防止することができる。
また、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果の判定及び大当り種別の決定を第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果の判定及び大当り種別の決定よりも優先して行うとともに、第2特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を短縮することにより、第2保留記憶数が上限値(例えば「4」)に達しにくくなるため、第2保留記憶数が上限値に達しているときに第2始動入賞口に遊技球が進入することで生じる無効入賞を可及的に防止することができる。このため、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件を、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件よりも、さらに成立しやすくすることができる。
加えて、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定および大当り種別を「突確」にする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」にする旨の判定に基づく小当り遊技状態が終了した後の特別図柄通常処理において、第1特図を用いた特図ゲームの可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされた場合、図59に示す変動パターン設定処理では、特図変動時間調整フラグがオンとなっており(ステップS265;Yes)、また変動図柄指定バッファの値が「1」となっていることから(ステップS266;Yes)、ステップS278の処理では、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とする場合に対応したリーチ変動パターンが決定される。その後、第1特別図柄表示装置4Aでは、第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行される。
このように第1特図を用いた特図ゲームおける可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされた場合には、特図変動時間が非リーチ変動パターンよりも平均的に長いリーチ変動パターンが決定されるので、第1特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を平均的に長くすることができる。これにより、上述したように第2保留記憶数の上限値に達しにくくなっている状況で、第2始動入賞口に遊技球が進入する機会を増やすことができるため、第2始動条件が成立しやすくなる一方で、第1保留記憶数は上限値(例えば「4」)に達しにくくされることなく、第1始動入賞口に遊技球が進入する機会が増えるため、第1保留記憶数の上限値に達しているときに第1始動入賞口に遊技球が進入することにより生じる無効入賞が多くなる。このため、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件を、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件よりも、さらに成立しにくくすることができる。
このように第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第2始動条件をさらに成立しやすく、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づく第1始動条件をさらに成立しにくくすることにより、第2特図を用いた特図ゲームを第2特図を用いた特図ゲームよりも一層頻繁に実行させることができる。このため、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合に、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態が連続することにより生じる遊技者の興趣の低下をより効果的に防止することができる。
さらに、第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合において、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、リーチとするか否かの決定を行うことなく、リーチ変動パターンが決定され、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行されるため、特図変動時間が平均的に長い第1特図を用いた特図ゲーム中における遊技者の興趣の低下を防止することができる。
パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後、電力供給が再開されると、演出制御基板12に搭載されたRAM122はバックアップがなされていない非バックアップRAMであることや、図65に示すステップS401にて初期化処理が実行されることなどにより、演出モード指定バッファの記憶内容が初期化され、第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)の双方がともに“0”(オフ)となってしまう。このとき、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS32にて、停電復旧指定コマンドを送信するための処理を実行する。こうして主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが伝送されると、図66に示すように、停電復旧画面表示設定が行われるとともに、復旧フラグがオン状態にセットされる。
また、主基板11の側ではCPU103が、図50に示すステップS31、S33〜S37の処理を実行することなどにより、前回の電力供給停止時における遊技制御の状態を復旧させる。その後、高確高ベース状態が復旧された場合には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。これに対して、低確高ベース状態が復旧された場合には、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送される。このとき、演出制御基板12の側では演出制御用CPU120が、図68のステップS421における復旧フラグがオンの判定、および、ステップS422における背景HKB/背景HKC指定の判定に対応して、ステップS423にて演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットすることで、演出状態を第3の演出モード#3とする設定を行う。
こうして、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態であることに対応した第4の演出モード#4の制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたときには、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確高ベース状態という高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応する第3の演出モード#3に制御する。これにより、高確状態を含む遊技状態であることに対応した第4の演出モード#4の制御中に電力供給が停止されても、電力供給の再開時には、高確状態を含む遊技状態と、高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応する第3の演出モード#3に制御することで、電力供給の停止により演出状態の記憶が消滅した場合でも、遊技状態と演出状態との食い違いが生じることを防止して、演出状態を適切に復旧することができる。
また、第3の演出モード#3は、高確高ベース状態や低確高ベース状態という高ベース状態を含む遊技状態であることに対応している。そして、第3の演出モード#3の制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBまたは時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたときには、第3の演出モード#3に制御する。これにより、高ベース状態を含む遊技状態であることに対応した第3の演出モード#3の制御中に電力供給が停止されても、電力供給の再開時には、第3の演出モード#3に制御することで、電力供給の停止により演出状態の記憶が消滅した場合でも、遊技状態と演出状態との食い違いが生じることを防止して、演出状態を適切に復旧することができる。
主基板11の側ではCPU103が前回の電力供給時における遊技制御の状態を復旧させた後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、客待ちデモ指定コマンドを送信することに対応して、あるいは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、背景指定コマンドの送信が行われる。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに対応して図49に示すステップS10にて遊技状態復旧処理が実行されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信するコマンド数を削減して、遊技状態復旧処理における制御負担を軽減することができる。
主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが伝送されると、図66に示すように、停電復旧画面表示設定が行われる。この停電復旧画面表示設定により、画像表示装置5の表示領域には、図67(B)に示すような停電復旧画面が表示され、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づく背景指定コマンドが伝送されるまで、継続して表示される。これにより、背景指定コマンドが伝送されて演出制御基板12の側にてパチンコ遊技機1における遊技状態を特定できるまでに、遊技状態と食い違う演出状態における演出動作が行われることを防止して、演出状態を適切に復旧することができる。
主基板11から演出制御基板12に対しては、例えば第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドといった演出制御コマンドを送信することにより、第1開始と第2開始条件のいずれが成立したかを特定可能な可変表示開始情報と、飾り図柄の変動パターンを特定するための変動パターン情報と、図57に示すステップS238〜S240、S245〜S251での決定結果や設定結果を特定可能な事前決定情報とを、送信することができる。ここで、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかを、飾り図柄の変動パターンとともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、第1開始条件と第2開始条件のそれぞれが成立した場合に対応して、飾り図柄の変動パターン数に応じた個数の演出制御コマンドを用意しなければならない。例えば、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立しても同一の変動パターンを用いることができるようにするには、飾り図柄の変動パターン数の2倍の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、変動パターンを特定するための演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1開始条件と第2開始条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、変動パターン数に対応した個数の演出制御コマンドとを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
演出制御用CPU120は、図71に示すステップS474では第1保留表示増加更新設定を行い、ステップS477では第2保留表示増加更新設定を行うことで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図72(A)に示すように、始動入賞記憶表示部5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。これにより、遊技者が遊技の進行状況を正確に把握することができる。
また、CPU103は、図54に示すステップS213での設定に基づいて始動口入賞指定コマンドを送信させてから、ステップS214での送信設定に基づいて保留記憶数通知コマンドを送信させる。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、保留データの総記憶数である合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
主基板11から演出制御基板12に対して停電復旧指定コマンドが伝送されると、図66に示すように、復旧フラグがオン状態にセットされる。そして、演出制御基板12の側で保留記憶数通知コマンドを受信したときに、図71に示すステップS471にて復旧フラグがオンであると判定されたことに対応して、ステップS478にて始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる。この始動口入賞指定なし時表示設定により、始動入賞記憶表示部5Hでは、例えば図72(B)に示すような灰色表示といった所定の表示態様で、保留データの総記憶数である合計保留記憶数が表示される。これにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止した後、電力供給が再開されたときには、送信するコマンドの種類を増加させることなく、保留データの総記憶数を特定可能に表示することができる。
図54のステップS201、S202では、第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件と、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件のうち、少なくともいずれか一方が生じたか否かを、共通の処理ルーチンにより判定している。そして、ステップS202にて少なくともいずれか一方の始動条件が生じたと判定されると、ステップS203〜S215では、共通の処理ルーチンにおいていずれの始動条件が成立したかを特定する始動時処理などが実行される。これにより、第1始動条件が成立したときの処理と第2始動条件が成立したときの処理とを共通化して、プログラム容量を低減することができる。
図59のステップS261〜S273では、第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件と、第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件とのうち、いずれか一方が成立したことに基づき、共通の処理ルーチンにより変動パターン種別を複数種類のうちから決定するための使用テーブルを、複数種類の変動パターン種別決定テーブルのうちから選択してセットする。その後、ステップS274〜S280では、共通の処理ルーチンにおいて特別図柄や飾り図柄の変動パターンを設定するパターン設定処理が実行される。また、ステップS279にて特図変動タイマに変動パターンの決定結果に応じた特図変動時間に対応するタイマ初期値をセットした後、図53に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行されて特図変動タイマの値が更新されることで、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとについて、共通の特図変動タイマにより特別図柄の変動を開始してからの経過時間を計測する。これにより、第1開始条件が成立したときと第2開始条件が成立したときとで、変動パターンを設定するための処理を共通化するとともに、可変表示を開始してからの経過時間を計測するタイマを共通化して、プログラム容量を低減することができる。
図57に示すステップS238、S245では、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り決定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出表示される以前に判定する。図59に示すステップS270の処理では、大当り遊技状態に制御しない旨の判定結果に対応してステップS261にて大当りフラグがオフであると判定されたことに基づいて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定する。そして、ステップS275の処理では、大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果や、リーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、飾り図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。続いて、ステップS278の処理では、ステップS275での判定結果に基づいて、飾り図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。その後、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドや、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどに応じて、図73に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、ステップS278での決定結果に対応して、飾り図柄の可変表示中に各種の演出動作を実行させるための制御を行う。
ここで、図59に示すステップS270にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS272にてセットしたリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cのいずれかを用いてステップS275の処理を実行することにより、リーチ状態に応じたノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2といった複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。また、ステップS270にてリーチ状態としない旨の判定がなされたことに対応して、ステップS273にてセットした非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136A〜136Eのいずれかを用いてステップS275の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中に特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−3などを含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。
加えて、図59に示すステップS270にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS275における変動パターン種別の決定結果に基づき、ハズレ変動パターン決定テーブル138Bを用いてステップS278の処理を実行することにより、「リーチ」に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。また、図59に示すステップS270にてリーチ状態としない旨の判定がなされたこと、及び、ステップS275にて特定演出を実行する非リーチCA1−4や非リーチCC1−3の変動パターン種別などに決定されたことに対応して、ハズレ変動パターン決定テーブル138Aを用いてステップS278の処理を実行することにより、特定演出を実行するために予め用意された非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった複数種類の変動パターンのいずれかに決定する。
こうして、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、例えば「滑り」、「擬似連」、「メイン予告」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能となり、多様な演出を可能にして、遊技興趣を向上させることができる。また、ステップS275やステップS278の処理では、ステップS270にてリーチ状態とする旨の判定がなされたか否かに応じて、異なる決定テーブルを用いて変動パターン種別や変動パターンの決定を行い、リーチ状態とする場合とリーチ状態としない場合とで、決定処理が競合することはない。そのため、変動パターン種別を決定するために用いられる変動パターン種別判定用の乱数値MR3を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができ、さらに、変動パターンを決定するために用いられる変動パターン判定用の乱数値MR4を示す数値データを、リーチ状態とするか否かの判定結果に関わりなく共通の数値データとすることができる。これにより、乱数値MR3や乱数値MR4を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図51に示すステップS55のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。加えて、乱数回路104の構成が複雑化することや、遊技制御カウンタ設定部154などに設けられたランダムカウンタの記憶領域が増大することなどを防止して、構成の簡素化を図ることができる。ここで、ステップS274、S275の処理では、ステップS270におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理ルーチンにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。ステップS277、S278の処理では、ステップS270におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、共通の処理ルーチンにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。これにより、リーチ状態の有無の判定結果に応じて異なる処理ルーチンを用いて判定を行う場合に比べて、プログラム量の削減を図ることができる。
図16(A)に示す非リーチ用変動パターン種別決定テーブル136Aでは、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数が所定数以上となった場合に、特別図柄や飾り図柄の平均変動時間を短縮して、始動条件が不成立となる入賞を減らすことができる。
図15(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。これにより、リーチ演出における演出動作の種類が設計とは異なって極端に一定の種類の演出動作に偏ってしまうことを防止でき、様々な演出動作を設計に近い所定の割合で実行して遊技興趣を向上させることができる。
図11(A)〜(F)及び図12(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iでは、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、大当り種別の決定結果に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
また、図11(A)〜(F)及び図12(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132A〜132Iでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて異なる種類の演出動作を実行可能として、遊技興趣を向上させることができる。
第1特別図柄表示装置4では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第1特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。第2特別図柄表示装置4Bでは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第2特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。画像表示装置5の表示領域では、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて、第1特図や第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示に対応して、複数種類の飾り図柄が可変表示される。また、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU103は、ROM101から読み出したプログラムなどに従い、例えば図51のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する。他方、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したプログラムなどに従い、例えば図65に示すステップS405のコマンド解析処理やステップS406の演出制御プロセス処理などにおいて、画像表示装置5の表示状態を制御するための処理を実行する。そして、ステップS274、S275の処理では、第1始動条件が成立したことに基づく第1特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づく第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。
こうして、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別の決定を行った後、その決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するようにすれば、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき多様な演出動作を実行することができる。その一方で、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bといった複数の表示装置により特別図柄の可変表示を行い、その可変表示に対応して飾り図柄を可変表示させる場合でも、変動パターン種別判定用として共通の乱数値MR3を示す数値データを用いる。これにより、乱数値MR3を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図51に示すステップS55のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。
演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、図71に示すステップS472にて第1入賞指定受信フラグがオフであり第1始動口入賞指定コマンドの受信がないと判定されたこと、および、ステップS475にて第2入賞指定受信フラグがオフであり第2始動口入賞指定コマンドの受信がないと判定されたことに対応して、ステップS478にて始動口入賞指定なし時表示更新設定を行う。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、始動入賞記憶表示部5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図72(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させる。これにより、保留データの総記憶数となる合計保留記憶数を表示するために行われるコマンドの送受信動作に異常が発生したことを、容易に認識可能とすることができる。
図76に示すステップS551、S552の処理などにて「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合に、ステップS554にて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定したことや、ステップS558にて決定した仮停止図柄などに応じて、図74のステップS517にて決定した図柄変動制御パターンに従い図73に示すステップS162の飾り図柄変動中処理を実行する。こうして、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示が所定回行われる「擬似連」の特定演出を実行することができる。そして、図59に示すステップS270にてリーチ状態とする旨の判定がなされたことに対応して、ステップS275での決定に用いるためにステップS272にてセットされるリーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。このように、例えば「擬似連」の特定演出を実行するか否かといった特定演出における演出動作の種類ではなく、リーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別を分類する決定テーブルを用いて変動パターン種別を決定することで、リーチ演出における演出動作の種類が設計とは異なって極端に一定の種類の演出動作に偏ってしまうことを防止でき、様々な演出動作を設計に近い所定の割合で実行して遊技興趣を向上させることができる。
可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれかである場合には、例えばCPU103が図57に示すステップS250にて大入賞口開放回数最大値を「15」に設定したことに基づいて図53に示すステップS114〜S117の処理を実行することなどにより、15ラウンド大当り状態に制御する。他方、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」である場合には、例えばCPU103が図57に示すステップS250にて大入賞口開放回数最大値を「2」に設定したことに基づいて図53に示すステップS114〜S117の処理を実行することなどにより、2ラウンド大当り状態に制御する。そして、図57に示すステップS248にて大当り種別が「突確」に決定されたことに基づき、図59に示すステップS275での決定に用いるためにステップS262にてセットされる大当り用変動パターン種別決定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別が含まれるように、テーブルデータが構成されている。このようにして、大当り種別が「突確」である場合には、「突確」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定することにより、大当り種別が「突確」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。
CPU103は、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、図53に示すステップS118の小当り開放前処理やステップS119の小当り開放中処理を実行することにより、小当り遊技状態にて2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作を実行させる。そして、小当り遊技状態が終了するときには、例えば図53に示すステップS120の小当り終了処理では遊技状態指定バッファ値を変更しないようにすることで、パチンコ遊技機1における遊技状態を変更しない。これにより、たとえ高確状態を含まない遊技状態が継続するときであっても、高確状態を含む遊技状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図11(D)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Dや、図12(B)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132H、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別決定テーブル132Iでは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように、テーブルデータが構成されている。これにより、変動パターン種別によって2ラウンド大当り状態に制御されるのか小当り遊技状態に制御されるのかを、遊技者が認識することは困難になり、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となることで高確状態を含む遊技状態に制御されることに対する期待感を持続させて遊技興趣を向上させることができる。また、可変表示結果が「小当り」となる場合と、大当り種別が「突確」となる場合とで、共通の変動パターン種別に決定可能とすることで、変動パターンを決定する際には、可変表示結果が「小当り」となる場合であるか大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
大当り種別が「突確」である場合には、例えば演出制御用CPU120が図75に示すステップS508、S509にて変動パターンが複数種類のいずれであるかを判定し、その判定結果に応じて図74に示すステップS504、S505、S506、図75に示すステップS510のうちいずれかにて最終停止図柄となる飾り図柄を決定する。これにより、大当り種別が「突確」である場合に、可変表示結果として様々な組合せの確定飾り図柄を停止表示させ、遊技興趣を向上させることができる。
CPU103は、図59に示すステップS282での送信設定に基づいて図51に示すステップS58のコマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板に対して、可変表示結果を特定可能な可変表示結果通知コマンドや、変動パターンを特定可能な変動パターン指定コマンドを送信させる。演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が図74に示すステップS516のサブ予告設定処理を実行することなどにより、飾り図柄の可変表示中にサブ予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、サブ予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかに決定する。一例として、図78に示すステップS593では、図38に示すようなサブ予告パターン種別決定テーブル170を用いて予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定し、このとき予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定されたときには、ステップS595にて図39〜図41に示すようなサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cのいずれかをセットした後、ステップS596にて予告パターンを複数種類のいずれかに決定する。そして、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンに基づいて決定した特定演出パターンや、予告パターンなどに対応して、図74に示すステップS517にて決定した図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンに従い図73に示すステップS162の飾り図柄変動中処理を実行する。こうして、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などによりサブ予告演出を実行するための決定や判定、設定などを行うことで、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様なサブ予告演出となる演出動作を実行して、遊技興趣を向上させることができる。
図38に示す予告パターン種別決定テーブル170では、例えば「メイン予告」の特定演出が実行される場合のように、特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないように、テーブルデータが構成されている。これにより、複数種類の演出動作が重複することを回避して、遊技者の興味が分散することによる演出効果の低下を防止できる。
図31(C)に示す特定演出パターン決定テーブル164Cでは、変動パターンが非リーチPA1−6である場合に、前回演出バッファ値が「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、メイン予告TP3−1〜メイン予告TP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3の割当てを異ならせ、前回実行された「メイン予告」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないように、テーブルデータが構成されている。これにより、多様な演出動作を偏りが生じないように出現させて、遊技興趣を向上させることができる。
図38に示すサブ予告パターン種別決定テーブル170や、図39〜図41に示すサブ予告パターン決定テーブル171A〜171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンである場合でもサブ予告演出が実行可能となるように、テーブルデータが構成されている。これにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でもサブ予告演出となる演出動作を実行可能とすることで、リーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
図41に示すサブ予告パターン決定テーブル171Cでは、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べてサブ予告演出を実行する割合が高くなるように、テーブルデータが構成されている。これにより、サブ予告演出となる演出動作が実行されたときに飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならない場合を減らすとともに、サブ予告演出となる演出動作が実行されたときに特定演出が実行されない場合をさらに減らすことで、サブ予告演出が行われた場合にリーチ状態となることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、図73に示すステップS162の飾り図柄変動中処理にて、操作ボタン30から伝送される操作検出信号のチェックを行い、操作検出信号がオン状態となったことに対応して予告演出制御パターンを切り替えることなどにより、サブ予告演出における演出動作を変化させる。これにより、遊技者による操作に応じたサブ予告演出が可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、可変表示結果通知コマンドにて通知された可変表示結果や変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどに基づき、図74に示すステップS504、S505、S506の処理や、図75に示すステップS510、S512、S513の処理を実行することにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄を、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rのそれぞれについて決定する。また、演出制御用CPU120は、図76に示すステップS558の処理を実行することにより、特定演出における演出動作として仮停止表示させる飾り図柄を決定する。さらに、演出制御用CPU120は、図77に示すステップS576の処理を実行することにより、変動中昇格演出における演出動作として仮停止表示させる通常大当り組合せの飾り図柄を決定する。こうして、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120などにより「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄を決定することで、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、複数の飾り図柄表示部5L、5C、5Rに停止表示させる飾り図柄を決定することができる。
演出制御用CPU120は、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、図76に示すステップS558の処理を実行することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄の組合せを決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、「滑り」の特定演出が実行される場合に、図76に示すステップS558の処理を実行することにより、「滑り」の特定演出にて仮停止表示させる飾り図柄を決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることに対応して、図74に示すステップS506の処理において、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示部5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに停止表示される飾り図柄を決定する。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示部5Cに停止表示される飾り図柄を決定する。また、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならないことに対応して、図74に示すステップS505の処理において、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して停止表示する飾り図柄を決定することで、リーチ組合せや大当り組合せとはならず、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図28に示すような一定の非リーチ組合せとはならない確定飾り図柄の組合せを決定する。これにより、特殊演出が実行されるのか否かについて、遊技者に誤解を与えてしまうことを防止できる。
演出制御用CPU120は、変動中昇格演出を実行可能な「第1確変」の大当り種別である場合に、図75に示すステップS513にて確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。そして、図77のステップS574にて図32(A)に示す変動中昇格演出実行決定テーブル165Aを参照することで、変動中昇格演出を実行するか否かを決定する。このとき、変動中昇格演出を実行する旨の決定がなされた場合には、ステップS576にて図37に示す仮停止図柄決定テーブル169を参照することで、通常大当り組合せを構成する飾り図柄を、変動中昇格演出にて仮停止表示させる飾り図柄に決定する。これにより、変動中昇格演出を実行可能な「第1確変」の大当り種別である場合でも、変動中昇格演出が実行される場合と、実行されない場合とを設け、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を可能にして遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、大当り中昇格演出を実行する「第3確変」の大当り種別である場合に、図75のステップS512にて通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。これにより、大当り遊技状態への制御が開始されてから高確状態を含む遊技状態となる旨の報知演出が行われる場合に、飾り図柄の可変表示結果から高確状態を含む遊技状態に制御されるか否かを認識することを困難にして、報知演出の演出効果を高め、遊技興趣を向上させることができる。
大当り種別が「第4確変」に対応した大当り遊技状態の終了後には、図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKB指定」及び「第2当り終了指定」に対応した状態遷移により、遊技状態が高確高ベース状態に制御されるとともに、演出状態が第3の演出モード#3となる。その後、可変表示結果が「大当り」となることなく所定回数の特図ゲームが実行されると、図60に示すステップS315の処理が実行されて高確高ベース状態が終了して高確低ベース状態となり、図82に示す「演出モード#3」及び「高確高ベース状態」から「背景HKD指定」に対応した状態遷移により、演出状態が第2の演出モード#2となる。また、大当り種別が「通常」に対応した大当り遊技状態の終了後には、図82に示す「大当り遊技状態終了」から「背景HKC指定」に対応した状態遷移により、遊技状態が低確高ベース状態に制御されるとともに、演出状態が第3の演出モード#3となる。その後、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」以外となることなく所定回数の特図ゲームが実行されると、図60に示すステップS315の処理が実行されて低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となる。その後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、背景HKAの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されると、図68に示すステップS426における終了指定データなしの判定、および、図70に示すステップS441における背景HKA指定の判定、および、ステップS443における読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとの判定に対応して、ステップS444、S445により、演出状態を第1の演出モード#1と第2の演出モード#2のいずれに設定するかの決定が行われる。このとき、乱数値SR10が演出変更決定値データと合致すれば(ステップS445;Yes)、ステップS446、S447により、演出状態を第2の演出モード#2とするための設定が行われる。
このように、演出状態が第2の演出モード#2に設定されるのは、高確高ベース状態が終了して高確低ベース状態になった場合と、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態になった場合とがある。これにより、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態となったときでも、高確低ベース状態などの特別遊技状態であることに対する遊技者の期待感を高めて、遊技の興趣が低下することを防止できる。
また、低確高ベース状態の終了に応じて図70に示すステップS446、S447により演出状態が第2の演出モード#2に設定された後には、ステップS449にて可変表示カウント値が演出終了抽選実行値以上となったことに応じて、ステップS450、S451により、第2の演出モード#2を終了して第1の演出モード#1とするか否かの決定が行われる。そして、ステップS451にて乱数値SR11が演出終了判定値データと合致すると判定されたときには、ステップS452、S453により、演出状態が第1の演出モード#1に設定される。これにより、低確低ベース状態に制御されているにもかかわらず、高確低ベース状態である場合と同様の第2の演出モード#2が長期間にわたって継続することにより、特別遊技状態であることに対する遊技者の期待感が低下することを防止できる。
第4の演出モード#4は高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態であることに対応している一方で、第3の演出モード#3は、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確高ベース状態という高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応している。そして、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態へと制御されたことに対応して、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが送信されたときには、図68に示すステップS431での判定結果に応じて、ステップS432により演出状態が第3の演出モード#3に設定される場合と、ステップS433により演出状態が第4の演出モード#4に設定される場合とがある。これにより、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となる場合に、多様な演出状態に制御することが可能になり、遊技の興趣を向上させることができる。また、低確低ベース状態といった高確状態を含まない遊技状態でも、高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態であることにも対応している第3の演出モード#3となるように設定することで、高確状態を含む遊技状態であることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態に制御されるときには、図68に示すステップS426における終了指定データなしの判定、および、図70に示すステップS441における背景HKA指定の判定、および、ステップS443における読出結果の第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるとの判定に対応して、ステップS444、S445により、演出状態を第1の演出モード#1と第2の演出モード#2のいずれに設定するかの決定が行われる。こうして、低確低ベース状態に制御されるときには、演出状態を第1の演出モード#1と第2の演出モード#2のいずれかに設定することができる。これにより、多様な演出状態に制御することが可能になり、遊技の興趣を向上させることができる。また、低確高ベース状態が終了するときには、常に演出状態が第2の演出モード#2に設定されるわけではなく、第1の演出モード#1に設定されることもある。これに対して、高確高ベース状態が終了して高確低ベース状態となる場合には、常に演出状態が第2の演出モード#2に設定される。このような設定により、演出状態が第2の演出モード#2となる場合に高確低ベース状態といった高確状態を含む遊技状態であることに対する遊技者の期待感を高めることができる。
低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態に制御されるときに演出状態が第3の演出モード#3から第2の演出モード#2に設定された場合には、図70に示すステップS449にて可変表示カウント値が演出終了抽選実行値に達するまでは、ステップS450〜S453の処理が実行されない。そのため、低確低ベース状態に対応して第2の演出モード#2となった場合には、特図ゲームや飾り図柄の可変表示を実行した回数が所定回数に達するまで、第2の演出モード#2を終了する旨の決定が制限される。これにより、低確低ベース状態となっている場合に第2の演出モード#2が短期間で終了することによる遊技興趣の低下を防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。上記実施の形態では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されているときには、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されず、反対に第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームが実行されているときには、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームが実行されないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとが同時に実行されるものであってもよい。一例として。パチンコ遊技機1001には、図96に示すように、第1特別図柄表示装置4Aの下方に、第1特別図柄表示装置4Aにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第1画像表示装置5Aが設けられ、第2特別図柄表示装置4Bの下方には、第2特別図柄表示装置4Bにて実行される特別図柄の可変表示と対応して、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示などを行うことができる第2画像表示装置5Bが設けられている。また、普通入賞球装置6Aの下方には、第1特別可変入賞球装置(第1大入賞口)7Aが配置されている。普通可変入賞球装置6Bの下方には、第2特別可変入賞球装置(第2大入賞口)7Bが配置されている。
第1画像表示装置5Aの表示画面では、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける第1特図の変動に対応して、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。第2画像表示装置5Bの表示画面では、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける第2特図の変動に対応して、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄を可変表示する。また、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第1特別可変入賞球装置7Aの開閉板が開成されるラウンドが所定の上限回数まで繰り返され、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームで大当り図柄が停止表示されたことに基づく大当り遊技状態においては、第2特別可変入賞球装置7Bが開成されるラウンドが所定の上限回数まで繰り返される。
また、図51に示す遊技制御用タイマ割込み処理では、ステップS56の特別図柄プロセス処理に代えて、図53に示すステップS101の始動入賞処理と、第1特別図柄表示装置4Aにおける表示動作の制御や第1特別可変入賞球装置7Aの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択して実行する第1特別図柄プロセス処理と、第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や第2特別可変入賞球装置7Bの開閉動作の設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択して実行する第2特別図柄プロセス処理とが実行される。
そして、第1特別図柄プロセス処理内の特別図柄通常処理では、第1保留記憶数カウント値が「0」であるか否かの判定が行われ、第1保留記憶数カウント値が「0」以外であれば、図57に示すステップS234〜S240、ステップS246〜S253と同様の処理が実行され、第1保留記憶数カウント値が「0」であれば、図56に示すステップS254〜S257と同様の処理が実行される。これに対して、第2特別図柄プロセス処理内の特別図柄通常処理では、図57に示すステップS233と同様の判定が行われ、ステップS233にてNoと判定されれば、図57に示すステップS241〜S253と同様の処理が実行され、ステップS233にてYesと判定されれば、図56に示すステップS254〜S257と同様の処理が実行される。
また、第1特別図柄プロセス処理内の変動パターン設定処理では、図59に示すステップS261〜S265と同様の処理が実行され、ステップS265にてYesと判定されれば、ステップS267〜S271の処理が実行され、ステップS265にてYesと判定されれば、ステップS267〜S271の処理がスキップされた後、ステップS272〜S283と同様の処理が実行される。これに対して、第2特別図柄プロセス処理内の変動パターン設定処理では、図59に示すステップS261と同様の処理が実行され、ステップS261にてYesと判定されれば、ステップS262の処理が実行された後、ステップS274〜S283の処理が実行され、ステップS261にてNoと判定されれば、ステップS267〜S283と同様の処理が実行される。
その他、第1特別図柄プロセス処理では、第1特図を用いた特図ゲームに対応して、図53に示すステップS112〜S120と同様の処理が実行される。一例として、第1特別図柄プロセス処理内の大入賞口開放前処理では、第1特別可変入賞球装置7Aの開閉動作の設定などが行われる。これに対して、第2特別図柄プロセス処理では、第2特図を用いた特図ゲームに対応して、ステップS112〜S117と同様の処理が実行される。一例として、第2特別図柄プロセス処理内のの大入賞口開放前処理では、第2特別可変入賞球装置7Bの開閉動作の設定などが行われる。なお、第2特別図柄プロセス処理では、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示結果が「小当り」となることはないことから、ステップS118〜S120に対応する処理は実行されない。
図97は、高確状態となった後における特図変動時間を説明するためのタイミングチャートである。遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となった後の特図ゲームにおいて、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定がなされたとき、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときには、ステップS299、S308のいずれかの処理にて特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされる。
そして、このような可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態が終了した後、図97に示す例では、第1保留記憶数が「2」で、第2保留記憶数が「3」となっており、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bとのいずれにも保留データが記憶されていることから、第1特別図柄プロセス処理では、第1特図を用いた特図ゲームを実行するための設定が行われる一方で、第2特別図柄プロセス処理では、第2特図を用いた特図ゲームを実行するための設定が行われる。
このとき、第1特別図柄プロセス処理内の特別図柄通常処理にて、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、特図変動時間調整フラグがオンであることから、変動パターン設定処理では、リーチ変動パターンが決定され、第1特別図柄表示装置4Aでは、第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、飾り図柄の可変表示中にリーチ演出が実行される。
これに対して、第2特別図柄プロセス処理内の特別図柄通常処理にて、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定およびリーチ状態なしとする旨のリーチ決定がなされたときには、特図変動時間調整フラグがオンであることから、ステップS278の処理では、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1、非リーチPE1−1のいずれかの変動パターンに決定され、第2特別図柄表示装置4Bでは、0.75秒間にわたり第2特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の変動が実行されるとともに、画像表示装置5では、0.75秒間にわたり飾り図柄の可変表示が実行される。
このように、第1特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときには、特図変動時間が非リーチ変動パターンよりも平均的に長いリーチ変動パターンを決定することで、第1特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を平均的に長くすることができる。これに対して、第2特図を用いた特図ゲームにおいて、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされるとともに、リーチ状態なしとする旨のリーチ決定がなされたときには、特図変動時間が最短(0.75秒)の非リーチPD1−1、非リーチPE1−1のいずれかの変動パターンに決定することで、第2特図を用いた特図ゲームの特図変動時間を短縮することができる。
これにより、大当り種別が「突確」となることがない第2特図を用いた特図ゲームが、大当り種別が「突確」となり得る第1特図を用いた特図ゲームよりも頻繁に実行されることとなるため、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態になる可能性を極めて低くすることができる。
この結果、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合に、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態が連続することを可及的に防止して、これにより生じる遊技者の興趣の低下を防止することができる。また、2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態となった後の特図ゲームにおいて、可変表示結果が「大当り」となるとともに大当り種別が「突確」以外となって15ラウンド大当り遊技状態になることに対する遊技者の期待感を向上させることができる。さらに、従来、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときに、可変表示結果が「大当り」になったが大当り種別が「突確」になったことや、可変表示結果が「小当り」となったことに対して、遊技者が持っていた悪いイメージを大幅に改善することができる。
上記実施の形態では、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になったときには、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされるとともに、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば遊技状態が高確高ベース状態の場合にのみ、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になったときに、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされるようにしたり、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるようにしたりしてもよい。また、次に大当り遊技状態が発生するまでの高確高ベース状態の場合にのみ、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になったときに、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされるようにしたり、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるようにしたりしてもよい。
また、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合には、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になったことを条件とすることなく、特図変動時間調整フラグをオン状態にセットするなどして、第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされるようにしたり、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるようにしてもよい。この場合には、図62に示す大当り終了処理において、ステップS327の処理を実行した後や、図53に示す小当り終了処理において、特図変動時間調整フラグがオン状態にセットされるようにし、図60及び図61に示す特別図柄停止処理では、ステップS297〜S299の処理、および、ステップS306〜S308の処理が実行されないようにすればよい。
さらに、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態と、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態とのいずれかが所定回(例えば2回)連続したときに、特図変動時間調整フラグをオン状態にセットするなどして、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長く、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるようにしたりしてもよい。この場合には、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態に移行するときに、RAM102に設けられた所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が初期化(“0”クリア)されるようにする。一例としては、図62に示す大当り終了処理において、ステップS324の処理を実行した後、所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が“0”クリアされるようにする。その後、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」にする旨の決定がなされた特図ゲーム、あるいは、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされた特図ゲームが実行される毎に、所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が更新されるようにする。一例として、図62に示す大当り終了処理において、ステップS327の処理を実行した後、図53に示す小当り終了処理において、所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が更新されるようにする。そして、図60及び図61に示す特別図柄停止処理では、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であると判定された場合に(ステップS297;Yes、ステップS306;Yes)、所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が上記所定回(例えば2回)に合致するか否かが判定されるようにし、合致していれば、特図変動時間調整フラグがオン状態セットされるようにすればよい。
その他、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態と、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態とのいずれかが連続に限らず通算で所定回(例えば2回)生じたときに、特図変動時間調整フラグをオン状態にセットするなどして、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長く、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるようにしたりしてもよい。
この場合には、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときにおいて、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」にする旨の決定がなされた特図ゲーム、あるいは、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされた特図ゲームが実行される毎に、RAM102に設けられた所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が更新されるようにする。一例として、図62に示す大当り終了処理においてステップS327の処理を実行した後や、図53に示す小当り終了処理において、遊技状態指定バッファにおける第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか否かを判定するようにし、“1”であれば、所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が更新され、“0”であれば、この処理をスキップするなどして所定の連続回数カウンタにおけるカウント値が更新されないようにすればよい。そして、図60及び図61に示す特別図柄停止処理では、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であると判定された場合に(ステップS297;Yes、ステップS306;Yes)、所定の通算回数カウンタにおけるカウント値が上記所定回(例えば2回)に合致するか否かが判定されるようにし、合致していれば、特図変動時間調整フラグがオン状態セットされるようにすればよい。なお、この通算回数カウンタにおけるカウント値は、ステップS298、S307にて特図変動時間調整フラグがクリアされるときに、初期化(“0”クリア)されるようにすればよい。
上記実施の形態では、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定および大当り種別を「突確」にする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」にする旨の判定に基づく小当り遊技状態が終了した後の特別図柄通常処理において、第1特図を用いた特図ゲームの可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたとき、図59に示す変動パターン設定処理では、リーチ状態の有無の決定がされないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、リーチの有無を決定するようにしてもよい。この場合には、第1特図を用いた特図ゲームにおける平均的な特図変動時間を長くすべく、ステップS267にて、他のリーチ決定テーブル134A〜134Cに比べてリーチ状態とする旨の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当が少ないリーチ決定テーブルがセットされるようにしたり、リーチ状態とする旨の決定結果に対してリーチ決定用の乱数値MR2−2が割り当てられていないリーチ決定テーブルをセットされるようにしたりすればよい。
加えて、リーチ状態とする旨の決定結果が得られた場合には、第1特図を用いた特図ゲームにおける平均的な特図変動時間をさらに長くすべく、ステップS272の処理では、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されているリーチ用変動パターン種別決定テーブルをセットするようにして、ステップS275にて特図変動時間がノーマルリーチの変動パターンよりも長いスーパーリーチの変動パターンが常に決定されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図14(D)に示すリーチ決定テーブル134Dや図14(E)に示すリーチ決定テーブル134Eの設定では、合計保留記憶数が「0」〜「8」のいずれであっても、非リーチHD1−1や非リーチHE1−1の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当と、リーチHB1−1やリーチHC1−1の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当とが同一のものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、図14(D)に示すリーチ決定テーブル134Dや図14(E)に示すリーチ決定テーブル134Eの設定では、合計保留記憶数に応じて、非リーチHD1−1や非リーチHE1−1の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当と、リーチHB1−1やリーチHC1−1の決定結果に対するリーチ決定用の乱数値MR2−2の割当とを異ならせてもよい。また、合計保留記憶数に応じて、異なる変動パターン種別決定テーブルに振り分けられるように構成されてもよい。この場合、合計保留記憶数に応じて振り分けられるのではなく、第2保留記憶数に応じて振り分けられるようにしてもよい。
上記実施の形態では、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっている場合において、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定及び大当り種別を「突確」とする旨の決定に基づく2ラウンド大当り遊技状態、または、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定に基づく小当り遊技状態になったときには、その後の第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされるとともに、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に長くされることなく、上述のような場合における第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間のみが、遊技状態が低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態となっている場合や、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときにおいて、いまだ2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態になっていない場合に比べて、平均的に短くされるようにしてもよい。この場合、図59の変動パターン設定処理では、ステップS263にて小当りフラグがオフであると判定されたとき(ステップS263;No)、ステップS264、S265の処理をスキップして、ステップS266の処理へ進むようにすればよい。
あるいは、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされることなく、上述のような場合における第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間のみが、遊技状態が低確低ベース状態や高確低ベース状態といった低ベース状態となっている場合や、遊技状態が高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態となっているときにおいて、いまだ2ラウンド大当り遊技状態や小当り遊技状態になっていない場合に比べて、平均的に長くされるようにして、第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示時間が平均的に短くされないようにしてもよい。この場合、図59の変動パターン設定処理では、ステップS267にて特図変動時間調整フラグがオンであるかオフであるかに関わらず、パチンコ遊技機1における遊技状態が低確低ベース状態、低確高ベース状態、高確低ベース状態、高確高ベース状態のいずれであるかのみに基づき、リーチ決定テーブル134A〜134Cのいずれかが選択してセットされるようにすればよい。
上記実施の形態では、特図変動時間調整フラグは、図60及び図61に示す特別図柄停止処理にてセットあるいはクリアされるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、図53に示す大当り終了処理や、小当り終了処理にてセットあるいはクリアされてもよい。例えば図62に示す大当り終了処理では、ステップS327の処理を実行した後に特図変動時間調整フラグがオン状態にされるようにし、ステップS324の処理を実行した後に特図変動時間調整フラグがクリアされオフ状態にされればよい。
上記実施の形態では、第1特図を用いた特図ゲームでは、特図変動時間調整フラグがオンであるかオフであるかに関わらず、同一の変動パターンが用いられ、第2特図を用いた特図ゲームでも、非リーチPD1−1、非リーチPE1−1の変動パターン以外は、同一のもの用いられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、例えば特図変動時間調整フラグがオンであるかオフであるかに応じて、例えば異なる背景画像を指定する変動パターンを用いるようにして、可変表示結果が「大当り」になった場合に大当り種別が「突確」になりにくいことや、可変表示結果が「小当り」になりにくいことを、遊技者が認識できるようにしてもよい。
あるいは、背景指定コマンドが指定する背景画像の表示を、パチンコ遊技機1における遊技状態のみならず、特図変動時間調整フラグがオンであるかオフであるかに応じて異ならせることにより、特図変動時間調整フラグがオフである場合と、特図変動時間調整フラグがオンである場合とで、画像表示装置5における背景画像の表示が異なるようにしてもよい。
上記実施の形態では、ステップS238、S245における大当りとするか否かの決定には、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データが用いられ、ステップS248における大当り種別の決定には、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データが用いられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、大当りとするか否かの決定と、大当り種別の決定と、に用いられる乱数値を示す数値データを共通のものにしてもよい。例えばステップS238の処理にて特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、大当りとするか否かを決定するとともに、大当りとする場合には、それと同時に大当り種別が決定されるようにすればよい。
上記実施の形態では、特図変動時間調整フラグがオンである場合における第2特図を用いた特図ゲームでは、図59に示すステップS278にて特図変動時間が0.75秒の非リーチPD1−1の変動パターンや非リーチPE1−1の変動パターンといった他の全ての変動パターンよりも特図変動時間が短い変動パターンが決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、特図変動時間調整フラグがオンである場合における第2特図を用いた特図ゲームの特図変動時間が、この場合の第1特図を用いた特図ゲームの特図変動時間のうち最短のものよりも短ければよい。すなわち、上記実施の形態において、特図変動時間調整フラグがオンである場合、第1特図を用いた特図ゲームでは、非リーチ変動パターンが決定されることはなく、リーチ変動パターン、大当り変動パターン、小当り変動パターンのいずれかに決定されることから、これらの変動パターンのうち特図変動時間が最短のもの、すなわち特図変動時間が12.75秒のノーマルPA2−1の変動パターンよりも特図変動時間が短ければよく、例えば非リーチPC1−1や非リーチPC1−2の変動パターンと特図変動時間(0.80秒)が同一であってもよい。
上記実施の形態では、図50に示すステップS32にて停電復旧指定コマンドを送信するための処理を実行した後、図56のステップS256あるいは図59のステップS282における設定に基づき、客待ちデモ指定コマンドを送信することに対応して、あるいは、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、背景指定コマンドの送信が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば停電復旧指定コマンドを送信することに対応して、背景指定コマンドの送信を行って、パチンコ遊技機1における遊技状態を演出制御基板12の側で特定できるようにしてもよい。一例として、図50に示すステップS38では、保留記憶数通知コマンドを送信するとともに、背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突確」となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、図62に示すステップS327にて遊技状態指定バッファにおける第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットすることにより、高確低ベース状態や高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態に制御するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別決定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり低確高ベース状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり低確低ベース状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、図62に示す大当り終了処理において、ステップS323にて大当り種別バッファの読出値が「05」であると判定された場合には(ステップS323;Yes)、遊技状態指定バッファの第1ビット(ビット1)のみが“1”(オン)にセットされ(ステップS327)、大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態としての2ラウンド大当り遊技状態が終了するときには、低ベース状態を高ベース状態にするといった有利開放制御や時短制御を開始する設定は行われない一方で、高確低ベース状態や高確高ベース状態といった高確状態を含む遊技状態を開始する設定が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、ステップS327において、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)とがともに“1”(オン)にセットされるようにしてもよい。この場合、「突確」の大当り種別に代えて、あるいは、これに加えて「突確」と「突然時短」との双方を含む大当り種別を設けるようにしてもよい。ここで、「突確」と「突然時短」との双方を含む大当り種別を設けるようにした場合には、可変表示結果として「小当り」を設けないようにしてもよい。さらには、遊技状態指定バッファの第1ビット(ビット1)のみが“1”(オン)にセットされる「突確」の大当り種別に加えて、遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)と第1ビット(ビット1)とがともに“1”(オン)にセットされる「突確」の大当り種別を新たに設けて、これらが図57に示すステップS248にて選択的に決定されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、図50に示すステップS32の処理やステップS38の処理を実行することにより、パチンコ遊技機1への電力供給が停止された後に電力供給が再開されたとき、停電復旧画面の表示を指定する停電復旧指定コマンドや、合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信されるものとして説明した。これに加えて、電力供給が再開されたときには、例えば復旧後の大当りフラグや小当りフラグがオンであるか否かの判定結果や、大当り種別バッファの格納値などに基づき、可変表示結果通知コマンドを、主基板11から演出制御基板12に対して送信するようにしてもよい。この場合には、停電復旧指定コマンドの受信に対応して停電復旧画面を表示した後、例えば図56に示すステップS255、S256における設定により客待ちデモ指定コマンドが送信されることに対応して背景指定コマンドが送信されてから所定時間が経過してデモ画面表示設定によりデモンストレーション画面の表示が開始されるまでの期間などにて、可変表示結果通知コマンドにより通知された可変表示結果に対応する飾り図柄の組合せを、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに表示させることができる。あるいは、停電復旧指定コマンドの受信に対応して停電復旧画面を表示した後、例えば図59に示すステップS282における設定などに基づき飾り図柄の可変表示が開始されるときに、画像表示装置5の表示画面に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rに最初に表示させる飾り図柄の組合せを、電力供給停止時あるいは電力供給停止以前における可変表示結果に対応したものにすることができる。また、このように停電復旧時に可変表示結果通知コマンドも送信することにより、電力供給停止時に実行中であった飾り図柄の可変表示や、電力供給停止以前に最後に実行された飾り図柄の可変表示における、可変表示結果を特定することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が、主基板11から伝送された背景指定コマンドを受信したときに、図68〜図70のフローチャートに示すような背景指定時処理を実行することにより、停電復旧時、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了後、および、それら以外にデモ画面の表示や飾り図柄の可変表示開始に対応して、パチンコ遊技機1における演出状態を設定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば図73のフローチャートに示すような演出制御プロセス処理内の各処理において、演出状態を設定するための処理のうち、一部の処理が実行されるようにしてもよい。
一例として、図73に示すステップS160の変動開始コマンド受信待ち処理では、例えば背景指定コマンドに続いて変動開始コマンドなどを受信した場合に、図70に示すステップS441〜S456の処理などを実行することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を設定するようにしてもよい。また、例えば客待ちデモ指定コマンドとともに背景指定コマンドを受信した場合にも、図70に示すステップS441〜S456の処理などを実行することにより、パチンコ遊技機1における演出状態を設定してもよい。なお、客待ちデモ指定コマンドとともに背景指定コマンドを受信した場合には演出状態の設定を行わず、飾り図柄の可変表示が開始されるときに限り、演出状態の設定を行うようにしてもよい。これらの場合には、図68に示すステップS426にて終了指定データの受信がないのであれば、背景指定時処理を終了すればよい。
他の一例として、図73に示すステップS166のエンディング演出処理では、主基板11から伝送された当り終了指定コマンドなどに基づき、パチンコ遊技機1における演出状態を設定するようにしてもよい。例えば、エンディング演出処理では、第4当り終了指定コマンドの受信がある場合に、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かを判定する。このとき、第1ビット(ビット1)が“0”(オフ)であれば、第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、小当り遊技状態の終了後における演出状態が第2の演出モード#2となるように設定する。これに対して、第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であれば、演出モード指定バッファ値の変更は行わないことにより、小当り遊技状態となる以前の演出状態(第3の演出モード#3または第4の演出モード#4)を維持する。また、エンディング演出処理にて第2当り終了指定コマンドの受信がある場合には、演出モード指定バッファの第0ビットをクリアして“0”(オフ)とする一方で、第1当り終了指定コマンドと第3当り終了指定コマンドのいずれかを受信した場合には、演出モード指定バッファの第0ビットを“1”(オン)にセットする。その後、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了してから最初に背景指定コマンドを受信したときには、その背景指定コマンドにより背景HKAまたは背景HKDの表示が指定されていれば、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)とする一方で、背景HKBまたは背景HKCの表示が指定されていれば、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットすればよい。なお、第4当り終了指定コマンドを受信した場合には、小当り遊技状態の終了であることを特定可能にする所定のフラグ(例えば小当り終了指定フラグ)をオン状態にセットする一方で、演出モード指定バッファの内容は変更しないようにしてもよい。すなわち、第4当り終了指定コマンドを受信した場合と、第1当り終了指定コマンドまたは第3当り終了指定コマンドを受信した場合とでは、互いに異なる所定のフラグをオン状態にセットするようにしてもよい。この場合、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了してから最初に背景指定コマンドを受信したときに、小当り終了指定フラグがオンであれば、背景HKAの表示が指定されたか否かを判定し、背景HKAの表示が指定されていれば演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第2の演出モード#2となるように設定する。これに対して、小当り終了指定フラグがオンであり背景指定コマンドにより背景HKA以外の表示が指定されていれば、演出モード指定バッファ値を変更しないようにすればよい。
あるいは、エンディング演出処理で第4当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かの判定結果に応じて前述の設定を行うとともに、第1〜第3当り終了指定コマンドを受信した場合にも、演出モード指定バッファ値の判定結果などに基づく設定を行うようにしてもよい。例えば、第3当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であるか否かを判定する。このとき、第1ビット(ビット1)が“1”(オン)であれば、高ベース状態を含む遊技状態であるときに大当り種別が「突確」に対応した2ラウンド大当り状態となった後に2ラウンド大当り状態が終了することに対応して、遊技状態が高確高ベース状態となることから、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)をともに“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第4の演出モード#4となるように設定すればよい。これに対して、第1ビット(ビット1)が“0”であれば、低ベース状態を含む遊技状態から2ラウンド大当り状態となった後に2ラウンド大当り状態が終了することに対応して、遊技状態が高確低ベース状態となることから、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)をクリアして“0”(オフ)にするとともに第0ビット(ビット0)を“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第2の演出モード2となるように設定すればよい。また、エンディング演出処理で第2当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には、第3の演出モード#3を開始することが指定されたことに対応して(図5(D)を参照)、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)を“1”(オン)にセットするとともに第0ビット(ビット0)をクリアして“0”(オフ)にすることにより、演出状態が第3の演出モード#3となるように設定すればよい。さらに、エンディング演出処理で第1当り終了指定コマンドの受信があると判定した場合には、第4の演出モード#4を開始することが指定されたことに対応して(図5(D)を参照)、演出モード指定バッファの第1ビット(ビット1)と第0ビット(ビット0)をともに“1”(オン)にセットすることにより、演出状態が第4の演出モード#4となるように設定すればよい。
上記実施の形態では、図82や図83に示すように、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了した後、パチンコ遊技機1における遊技状態などに対応して、演出状態を第1〜第4の演出モード#1〜#4のうちいずれかに制御するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、演出モードを変更するタイミングや、演出モードの種類などは、パチンコ遊技機1の仕様にあわせて任意に設定されるものであればよい。例えば、演出モードを変更するタイミングは、大当り種別が「突確」である場合を含む大当り遊技状態が終了したときや、小当り遊技状態が終了したとき、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了後に所定回数の特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されたとき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示が実行されるごとに行われる抽選処理での抽選結果に対応して演出モードを変更することが決定されたときのうち、いずれのタイミングであってもよい。
具体的な一例として、上記実施の形態における第1〜第4の演出モード#1〜#4とは異なり、図98に示すような第1〜第3の演出モード#10〜#12を、パチンコ遊技機1における演出状態として設けるようにしてもよい。図98に示す例では、第1の演出モード#10が低確低ベース状態と高確低ベース状態のいずれかであることに対応し、第2の演出モード#11が低確高ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応し、第3の演出モード#12が高確高ベース状態であることに対応している。また、パチンコ遊技機1における大当り種別として、ラウンドの実行回数が「15回」となる「15ラウンド大当り」と、ラウンドの実行回数が「5回」となる「5ラウンド大当り」と、ラウンドの実行回数が「2回」で大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となる「突然確変」と、ラウンドの実行回数が「2回」で大当り遊技状態の終了後に低確高ベース状態となる「突然時短」とが設けられている。なお、大当り種別が「突然確変」や「突然時短」となる場合には、「15ラウンド大当り」や「5ラウンド大当り」となる場合に比べて、大当り遊技状態にて大入賞口が開放状態となる時間が短くなるように設定されていればよい。
図98に示す例では、遊技状態が低確低ベース状態と高確低ベース状態のいずれかであることに対応して演出状態が第1の演出モード#10であるときに、大当り種別が「15ラウンド大当り」と「5ラウンド大当り」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態となり演出状態が第3の演出モード#12となる(図98に示す「演出モード#10」および「低確低ベース状態/高確低ベース状態」から「15ラウンド大当り/5ラウンド大当り」に対応した状態遷移)。
また、遊技状態が低確低ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応して演出状態が第1の演出モード#10であるときに、大当り種別が「突然確変」と「突然時短」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態(「突然確変」の場合)と低確高ベース状態(「突然時短」の場合)のいずれかとなり演出状態が第2の演出モード#11となる(図98に示す「演出モード#10」および「低確低ベース状態/高確低ベース状態」から「突然確変/突然時短」に対応した状態遷移)。
遊技状態が低確高ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応して演出状態が第2の演出モード#11であるときに、大当り種別が「15ラウンド大当り」と「5ラウンド大当り」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態となり演出状態が第3の演出モード#12となる(図98に示す「演出モード#11」および「低確高ベース状態/高確高ベース状態」から「15ラウンド大当り/5ラウンド大当り」に対応した状態遷移)。また、遊技状態が低確高ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応して演出状態が第2の演出モード#11であるときに、大当り種別が「突然確変」と「突然時短」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態(「突然確変」の場合)と低確高ベース状態(「突然時短」の場合)のいずれかとなり演出状態が第2の演出モード#11となる(図98に示す「演出モード#11」および「低確高ベース状態/高確高ベース状態」から「突然確変/突然時短」に対応した状態遷移)。さらに、遊技状態が低確高ベース状態と高確高ベース状態のいずれかであることに対応して遊技状態が第2の演出モード#11であるときに、可変表示結果が「大当り」となることなく特図ゲームの実行回数が「78」に達したときには、高ベース状態における有利開放制御や時短制御を終了する設定が行われ、遊技状態が低確低ベース状態や高確低ベース状態になるとともに、遊技状態が第1の演出モード#10となる(図98に示す「演出モード#11」および「低確高ベース状態/高確高ベース状態」から「特図ゲーム回数=78」に対応した状態遷移)。
遊技状態が高確高ベース状態であることに対応して演出状態が第3の演出モード#12であるときに、大当り種別が「15ラウンド大当り」と「5ラウンド大当り」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が再び高確高ベース状態となり演出状態が再び第3の演出モード#12となる(図98に示す「演出モード#12」および「高確高ベース状態」から「15ラウンド大当り/5ラウンド大当り」に対応した状態遷移)。遊技状態が高確高ベース状態であることに対応して演出状態が第3の演出モード#12であるときに、大当り種別が「突然確変」と「突然時短」のいずれかに対応した大当り遊技状態に制御されると、その大当り遊技状態の終了後には、遊技状態が高確高ベース状態(「突然確変」の場合)と低確高ベース状態(「突然時短」の場合)のいずれかとなり演出状態が第2の演出モード#11となる(図98に示す「演出モード#12」および「高確高ベース状態」から「突然確変/突然時短」に対応した状態遷移)。
こうして図98に示すように遊技状態と演出状態が遷移するパチンコ遊技機1において、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態であることに対応した第3の演出モード#12の制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたときには、高確高ベース状態という高確状態を含む遊技状態と、低確高ベース状態という高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応する第2の演出モード#11に制御すればよい。これにより、高確状態を含む遊技状態であることに対応した第3の演出モード#12の制御中に電力供給が停止されても、電力供給の再開時には、高確状態を含む遊技状態と、高確状態を含まない遊技状態のうち、いずれかであることに対応する第2の演出モード#11に制御することで、電力供給の停止により演出状態の記憶が消滅した場合でも、遊技状態と演出状態との食い違いが生じることを防止して、演出状態を適切に復旧することができる。
また、図98に示す例において、第2の演出モード#11は、低確高ベース状態や高確高ベース状態という高ベース状態を含む遊技状態であることに対応している。そして、第2の演出モード#11の制御中に電力供給が停止した後、電力供給が再開されたことに基づき、確変状態背景HKBまたは時短状態背景HKCの表示を指定する背景指定コマンドが伝送されたときには、第2の演出モード#11に制御する。これにより、高ベース状態を含む遊技状態であることに対応した第2の演出モード#11の制御中に電力供給が停止されても、電力供給の再開時には、第2の演出モード#11に制御することで、電力供給の停止により演出状態の記憶が消滅した場合でも、遊技状態と演出状態との食い違いが生じることを防止して、演出状態を適切に復旧することができる。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が図65に示すステップS405のコマンド解析処理とともに、ステップS406の演出制御プロセス処理を実行することにより、演出状態の制御とともに、飾り図柄の可変表示といった演出動作の制御を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、演出状態の制御と、演出動作の制御とを、分担して実行するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図99に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU140と、ROM141と、RAM142と、乱数回路143と、I/O144とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU140が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU140がROM141から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU140がROM141から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU140がRAM142に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU140がRAM142に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU140は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、図73に示すステップS160〜S166の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示を含めた画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作の制御を行うようにすればよい。あるいは、表示制御用CPU140は、図73に示すステップS160〜S166の処理のうち少なくとも一部の処理を実行するようにしてもよい。例えば図78に示すステップS593の処理やステップS596の処理を実行することにより、飾り図柄の可変表示中にサブ予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、サブ予告演出となる演出動作を複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。また、例えば図74に示すステップS504、S505、S506の処理や、図75に示すステップS510、S512、S513の処理、図76に示すステップS558の処理や図77に示すステップS576の処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄の全部または一部を決定するようにしてもよい。
その一方で、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、図65に示すステップS405のコマンド解析処理にて、図68〜図70に示すステップS421〜S456の処理を実行することにより、演出状態を第1〜第4の演出モード#1〜#4のうちいずれかに制御するようにしてもよい。なお、表示制御用CPU140は、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。上記実施の形態では、図2に示す構成において、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御用のCPU等を含んだマイクロコンピュータが搭載されず、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120により、音声や効果音の出力制御、及び、ランプや装飾用LED等の点灯制御といった、各種の演出動作を制御するための処理が行われるものとした。これに対して、図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
上記実施の形態では、図10に示す大当り種別決定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられないものとして説明した。そのため、特殊CA4−2、特殊CB4−2、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームに対応して行われることがある一方で、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームに対応して行われることがない。しかしながら、この発明はこれに限定されず、変動特図指定バッファ値が「2」である場合でも、「突確」の大当り種別に対して大当り種別決定用の乱数値MR2−1が割り当てられるようにしてもよい。この場合、変動特図指定バッファ値が「1」であるか「2」であるかに応じて、「突確」の大当り種別に割り当てられる大当り種別決定用の乱数値MR2−1の個数を異ならせることで、第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別が「突確」に決定される割合を、異ならせてもよい。この場合には、特殊CA4−2、特殊CB4−2、特殊CC4−2の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に分類される変動パターンによる飾り図柄の可変表示は、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図とのいずれを用いた特図ゲームにも対応して、行われることがある。すなわち、変動特図指定バッファ値が「1」と「2」とのいずれにも対応して大当り種別を「突確」とすることができるようにした場合には、飾り図柄の変動パターンとして、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターンを用いることができる。また、変動パターン種別についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターン種別を含むように、変動パターン種別決定テーブルのテーブルデータを構成すればよい。これにより、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで、共通の変動パターン種別に決定可能とすることで、変動パターンを決定する際には、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の変動パターン決定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、リーチ用変動パターン種別決定テーブル135A〜135Cにおいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「発展チャンス目」の特定演出や、変動中昇格演出といった所定の演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞記憶表示部5Hにて、第1始動条件が成立したときには青色表示を行い、第2始動条件が成立したときには赤色表示を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば第1始動条件が成立したときには丸型の記号を表示し、第2始動条件が成立したときには三角型の記号を表示するといったように、互いに異なる形の記号を表示するようにしてもよい。あるいは、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した回数を示す数字を、特定可能に表示するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図76のステップS554にて図31(B)に示す特定演出パターン決定テーブル164Bを参照して擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンのいずれに決定したかに応じて、擬似連変動の実行回数が「1」〜「3」のいずれかに設定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、擬似連変動の実行回数については、主基板11の側において、例えばCPU103が図59に示すステップS278にて変動パターンを決定する際に、決定されるようにしてもよい。この場合には、擬似連変動の実行回数に応じて異なる特図変動時間に設定することができる。このように、演出動作の有無により特図変動時間が変化するものについては、主基板11の側において演出動作の有無や種類を決定し、演出動作の有無によっても特図変動時間が変化しないものについては、演出制御基板12の側において演出動作の有無や種類を決定すればよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図78に示すステップS593にてサブ予告パターン種別を決定する際に、サブ予告演出の有無も含めてサブ予告パターン種別の決定を行った後、ステップS596にてサブ予告パターンを決定する際にも、サブ予告演出の有無も含めてサブ予告パターンの決定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、サブ予告演出の有無とサブ予告パターン種別及びサブ予告パターンの決定を1回の処理で全て決定するようにしてもよいし、まずサブ予告演出の有無を決定し、サブ予告演出ありと決定した場合にサブ予告演出の種類を決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図74に示すステップS506にてリーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rに揃って停止表示される飾り図柄を決定するとともに、「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差も決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「中」の飾り図柄表示部5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示部5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差については、主基板11の側において例えばCPU103が変動パターンの決定に伴って決定し、所定の演出制御コマンドにより演出制御基板12の側に通知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図74に示すステップS505にて非リーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄を個別に決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」の飾り図柄表示部5Lにおける確定飾り図柄を決定した後、その決定された飾り図柄と、「中」及び「右」の飾り図柄表示部5C、5Rにおける確定飾り図柄との図柄差を、所定の決定テーブルを参照して決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動中昇格演出を実行する場合に、演出制御用CPU120が図77に示すステップS576にて図37に示すような仮停止図柄決定テーブル169を参照して左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3を決定することにより、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3が通常大当り組合せを構成する確定飾り図柄となる場合に、その確定飾り図柄とは異なる通常図柄を、変動中昇格演出にて仮停止表示させる飾り図柄として決定できるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3が通常大当り組合せを構成する確定飾り図柄となる場合には、その確定飾り図柄と同一の通常図柄が、変動中昇格演出にて仮停止表示させる飾り図柄として決定されるようにしてもよい。一例として、仮停止図柄決定テーブル169では、最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3となる飾り図柄の図柄番号が「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかである場合には、昇格演出時仮停止図柄決定用の乱数値SR2の全部が最終停止図柄と同一の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかに割り当てられ、左中右仮停止図柄KZ7−1、KZ7−2、KZ7−3が最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3と同一になるように、テーブルデータが構成されていればよい。
上記実施の形態では、図53に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図59のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、変動パターン種別を複数種類のいずれとするかの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターン種別を決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、変動パターン種別決定用の乱数値SR3を示す数値データや、変動パターン決定用の乱数値SR4を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
例えば、大当り用変動パターン種別決定テーブルや小当り用変動パターン種別決定テーブル、リーチ用変動パターン種別決定テーブル、非リーチ用変動パターン種別決定テーブルといった変動パターン種別決定テーブルとして、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて、各変動パターン種別に対する変動パターン種別決定用の乱数値SR3の割当てを異ならせたものを予め用意してもよい。そして、第1開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第1開始条件の成立に応じた変動パターン種別決定テーブルを使用テーブルとして選択し、変動パターン種別決定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。これに対して、第2開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第2開始条件の成立に応じて第1開始条件が成立した場合とは異なる変動パターン種別決定テーブルを使用テーブルとして選択し、第1開始条件が成立した場合と共通の変動パターン種別決定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定すればよい。
また、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、リーチ状態とするか否かの処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ決定用の乱数値MR2−2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。さらに、例えば上記実施の形態において図57に示したステップS248のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別決定用の乱数値MR2−1を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
大当り種別が「突確」である場合に変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する際には、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれに制御するかに応じて、異なる変動パターン種別に決定するようにしてもよい。一例として、図57に示すステップS248にて大当り種別が「突確」に決定された際には、例えば遊技状態指定バッファの第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であるか“0”(オフ)であるかを読み取ることにより、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれに制御するかを特定する。このとき、読み取った第0ビット(ビット0)が“0”(オフ)であれば、高確低ベース状態に制御することになる。そこで、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別といった、大当り種別が「突確」となる場合と可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別に決定する。これに対して、読み取った第0ビット(ビット0)が“1”(オン)であれば、高確高ベース状態に制御することになる。そこで、特殊CA4−2、特殊CB4−2、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に決定すればよい。こうして、大当り種別が「突確」で大当り遊技状態の終了後に高確低ベース状態となる場合には、飾り図柄の可変表示中における演出動作や2ラウンド大当り状態における演出動作として、可変表示結果が「小当り」となる場合と共通の演出動作が行われた後、高確低ベース状態となる。他方、大当り種別が「突確」で大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となる場合には、飾り図柄の可変表示中における演出動作や2ラウンド大当り状態における演出動作として、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の演出動作が行われた後、高確高ベース状態となる。これにより、2ラウンド大当り状態となる場合における飾り図柄の変動パターンに基づいて、その2ラウンド大当り状態の終了後に高確高ベース状態となるか高確低ベース状態となるかに対する遊技者の期待感を異ならせ、遊技興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図57に示すステップS248にて主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が大当り種別を「通常」、「第1確変」〜「第4確変」のいずれかに決定したことに基づき、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が図79に示すステップS606にて図32(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bをセットし、ステップS608、S609にて大当り中昇格演出を実行するか否かの決定を行うものとして説明した。そして、図32(B)に示す大当り中昇格演出実行決定テーブル165Bの設定に基づき、大当り種別が「通常」、「第3確変」および「第4確変」のうち、いずれかである場合には大当り中昇格演出が実行される一方で、大当り種別が「第1確変」と「第2確変」のいずれかである場合には大当り中昇格演出が実行されないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば大当り中昇格演出を実行するか否かの決定は、CPU103での決定結果に関わりなく、演出制御用CPU120が行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示部5L、5C、5Rが設けられ、各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示部5L、5C、5Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
上記実施の形態では、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき変動パターン種別が非リーチCA1−4や非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定されたことに対応して、特定演出を実行するための非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかに決定されるものとして説明した。すなわち、変動パターン種別決定用の乱数値MR3を用いて変動パターン種別を決定することにより、特定演出の有無が決定されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動パターン決定用の乱数値MR4を用いて変動パターンを決定することにより、特定演出の有無が決定されるようにしてもよい。一例として、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3の変動パターン種別には、非リーチPA1−1の変動パターンも含まれるように、ハズレ変動パターン決定テーブル138Aのテーブルデータを設定する。この場合には、変動パターン種別決定用の乱数値MR3に基づき変動パターン種別が非リーチCA1−4や非リーチCC1−3の変動パターン種別に決定された時点では、未だ特定演出の有無が確定せず、変動パターン決定用の乱数値MR4に基づき変動パターンが非リーチPA1−1に決定されることにより特定演出を実行しないことが決定される一方で、変動パターンが非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7のいずれかに決定されることにより特定演出を実行することが決定される。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、この発明は、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1に限定されず、スロットマシンなどの他の遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。