JP2009063659A - 画像表示装置 - Google Patents

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沙智子 中野
Akinori Ihara
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Abstract

【課題】動画の動きにより発生する動画ボケの低減効果を示すことのできる動画像データを生成する。
【解決手段】画像表示装置1は、入力される画像フレームから、水平方向にスクロールする画像データを出力する。画像表示装置1は、画像信号処理部10とフレーム周波数変換部17を有する。画像信号処理部10は、入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリ12と、フレームメモリ12から画像フレームの画素データを読み出して、画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前に入力された画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する水平スクロール部15とを有する。フレーム周波数変換部17は、画像信号処理部10から連続した2枚の画像フレームが入力されると、この2枚の画像フレームから補間画像フレームを出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、入力される画像フレームから、スクロールする画像データを出力する画像表示装置に関する。
従来、液晶パネルに動画像を表示した場合、液晶パネルのホールド表示によって、残像感が生じ、動画ボケが発生する問題があった。このような問題では特に、テロップのように動きの速い映像等を表示する際、残像感が残ることで緻密な表現をすることができなかった。
しかし、近年では、入力画像の前後の画像から補間画像を作成するフレーム周波数の高速化や、ホールド時間を短くして擬似的にインパルス表示に近づける手法で、動きの速い映像でも残像感の少ない明瞭な映像の表現が可能になってきている。(例えば、特許文献1参照。)。
このような画像表示装置において、一定方向の動きのあるシーンを繰り返し再生することによって、フレーム周波数変換の高速化による動画ボケの低減効果が明らかになる。従って、このような画像表示装置を店頭で販売する際、低減効果の判りやすい画像として、一定方向に動きのあるシーンを繰り返し再生して表示する映像ソースを、外部入力する必要があった。
そこで、動画ボケの低減効果を消費者にアピールするため、画像表示装置の店頭等でのデモンストレーションにおいて、一定方向に動きのあるシーンを含む映像ソースを繰り返し再生して表示する方法が考えられている。
特開2006−91412号公報
しかしながら、店頭等でのデモンストレーションにおいては、内蔵または外付けされたメディアやレコーダ等に予め映像データを記録して、画像表示装置に表示しなければならない。しかし、店頭では限られたスペースと資源で営業されているため、画像表示装置に内蔵または外付けされたメディアやレコーダ等を店頭に設置するのは困難であった。
一方、多くの店頭では、放送電波を受信して画像表示装置に表示しているので、この放送電波を用いることで、限られたスペースや資源でもデモンストレーションを行うことは可能である。しかし、一般的な放送電波では、動画ボケを効果的に示すために、一定方向に動きのあるシーンを表示する映像ソースを見つけることが困難な場合がある。具体的には、ニュースシーンや環境映像を表示する場合は、映像における動きが少ないので、上述した動画ボケの現象を示すことは困難である。また、デモンストレーションする度に、放送電波から動画ボケの現象が効果的に示せる放送を抽出するのも困難である。
このように、店頭でのデモンストレーション等の際に、外部機器を用いることなく画像表示装置の動画ボケの低減効果を示すことが困難であった。
そこで本発明は、動画ボケの低減効果を示すことのできる動画像データを生成する画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、入力される画像フレームから、水平方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置(1)に関する。即ち本発明の第1の特徴に係る画像表示装置(1)は、入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリ(12)と、フレームメモリ(12)から画像フレームの画素データを読み出して、画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する水平スクロール部(15)と、を有する画像信号処理部(10)を備える。
本発明の第2の特徴は、入力される画像フレームから、垂直方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置(1)に関する。即ち本発明の第2の特徴に係る画像表示装置(1)は、入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリ(12)と、フレームメモリ(12)から画像フレームの画素データを読み出して、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始したラインをシフトさせたラインから、読み出しを開始して出力する垂直スクロール部(13)と、を有する画像信号処理部(10)を備える。
本発明の第3の特徴は、入力される画像フレームから、斜め方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置(1)に関する。即ち本発明の第3の特徴に係る画像表示装置(1)は、入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリ(12)と、フレームメモリ(12)から画像フレームの画素データを読み出して、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始したラインをシフトさせたラインから、読み出しを開始して出力する垂直スクロール部(13)と、垂直スクロール部(13)から出力された画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前に入力された画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する水平スクロール部(15)と、を有する画像信号処理部(10)を備える。
本発明の第1乃至第3の特徴に係る画像表示装置において、画像信号処理部(10)から連続した複数枚の画像フレームが入力されると、この複数枚の画像フレームから補間画像フレームを出力するフレーム周波数変換部(17)をさらに備えてもよい。
本発明の第4の特徴は、入力される画像フレームから、スクロールする画像データを出力する画像表示装置(1)に関する。即ち本発明の第4の特徴に係る画像表示装置(1)は、入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリ(12)と、フレームメモリ(12)から画像フレームの画素データを読み出して、第1の画像データを出力する第1のスクロール部(18a)と、フレームメモリ(12)から画像フレームの画素データを読み出して、第2の画像データを出力する第2のスクロール部(18b)と、第1の画像データと、第2の画像データとを混合して新たな画像フレームを生成する2画面混合部(19)と、2画面混合部(19)から連続した複数枚の画像フレームが入力されると、この複数枚の画像フレームから補間画像フレームを出力するフレーム周波数変換部(17)と、を備え、第1のスクロール部(18a)及び前第2のスクロール部(18b)の少なくとも一つは、請求項1に記載の水平スクロール部(15)から出力された画像データと、請求項2に記載の垂直スクロール部(13)から出力された画像データと、請求項3に記載の垂直スクロール部(13)を介して水平スクロール部(15)から出力された画像データの、いずれか一つを出力する。
本発明によれば、動画の動きにより発生する動画ボケの低減効果を示すことのできる動画像データを生成する画像表示装置を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
本実施の形態においては、各画像フレームの読み出しは、左上から右下方向に、各ライン毎に行われる場合について説明する。また、各画像フレームにおいては、最上段を第0ラインと呼び、各ラインの左端の画素を第0アドレスの画素と呼ぶ。従って、m画素*nラインの画素数を有する画像フレームの読み出しにおいては、第0ラインの第0アドレスから読み出され、第0ラインの第(m−1)画素まで読み出されると、第1ラインの第1画素が読み出される。このように順次画素が読み出され、第(n−1)ラインの第(m−1)画素が読み出されると、当該画像フレームについての画素データの読み出しは終了する。
(実施の形態)
(画像表示装置)
本発明の実施の形態に係る画像表示装置1は、画像を表示する装置であって、具体的にはテレビやディスプレイなどである。具体的には、本発明の実施の形態に係る画像表示装置1は、入力される画像フレームから、水平方向にスクロールする画像データを出力する。
図1に示す本発明の実施の形態に係る画像表示装置1は、画像信号処理部10と、フレーム周波数変換部17と、画像表示部(図示せず)と、を備える。画像表示部は、画像信号処理部10及びフレーム周波数変換部17を介して処理された画像データを、ディスプレイに表示する。
画像信号処理部10は、画像表示装置1に入力された画像フレームから、水平スクロールする動画像データを生成する。ここで入力される画像フレームは、静止画の画像データであってもよいし、動画の画像データであってもよい。
画像信号処理部10は、IP変換部11、フレームメモリ12、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を備える。
IP変換部11は、画像表示装置1に入力されたインターレース方式の信号を、プログレッシブ方式の信号に変換して、フレームメモリ12に記憶する。ここでインターレース方式の信号とは、テレビやディスプレイなどが、一つの画像フレームの表示において、画像フレームの奇数段目のラインと偶数段目のラインの2回の走査に分けて行う方式である。一方プログレッシブ方式とは、一つの画像フレームの表示において、1回の走査で行う方式である。
フレームメモリ12は、IP変換部11によって変換されたプログレッシブ方式の信号を記憶する。フレームメモリ12に入力される画像フレームの画素データが記録されると、フレームメモリ12に記録された一枚分の画像フレームの画素データが、後述する垂直スケーラ部14等によって、処理される。
垂直スケーラ部14は、フレームメモリ12から読み出して、読み出した画像データを、一つの画像フレーム毎に垂直方向に所定倍数で拡大または縮小して、水平スクロール部15に入力する。
ここで、画像表示装置1によって通常の動画像を表示する場合、フレームメモリ12に順次動画像データが書き込まれる。さらに、垂直スケーラ部14によってフレームメモリ12のリードアドレスが制御される。動画像データの画像フレームを処理単位として、順次動画像データが読み出され、垂直スケーラ部14に入力される。一方、画像表示装置1に入力された動画像を、IP変換部11によってフレームメモリ12への書き込みを停止することによって、動画像データに含まれる一つの画像フレームをキャプチャし、垂直スケーラ部14によってこの一つの画像が繰返し読み出される。これにより、一種類の画像フレームからなる動画像データが、垂直スケーラ部14に入力される。
水平スクロール部15は、水平スクロール部15に入力された画素データを書き込む際は、全ての画像フレーム及び全てのラインで共通する画素位置、例えば各ラインの左端の第0アドレスの画素位置から書き出す。水平スクロール部15は、画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前に入力された画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する。これにより、画像フレームの単位で、水平方向で、書き込みの画素位置と読み出しの画素位置とがずれた新たな画像フレームを出力することができる。これを、各画像フレームについて繰り返すことにより、実施の形態に係る画像信号処理部10は、水平方向にスクロールした動画像データを出力することができる。水平スクロール部15については、後に詳述する。
水平スケーラ部16は、水平スクロール部15から入力された画像データを、一つの画像フレーム毎に水平方向に拡大または縮小して、フレーム周波数変換部17に入力する。
フレーム周波数変換部17は、画像信号処理部(10)から連続した2枚の画像フレームが入力されると、この2枚の画像フレームから補間画像フレームを出力する手段である。フレーム周波数変換部17については、後に詳述する。
(水平スクロール部)
ここで、水平スクロール部15の処理を詳述する。
図2に示すように、水平スクロール部15は、2つのラインメモリ21a及び21b、ラインアドレスカウンタ22及びリードアドレスカウンタ23を備えている。
垂直スケーラ部14から出力された画像フレームについて、画素データが1ライン毎にラインメモリ21aまたはラインメモリ21bのいずれかに交互に書き込まれる。そのとき、書き込みアクセスされていないもう一方のラインメモリ21aまたはラインメモリ21bから、1ライン分の画素データが交互に読み出される。ライトアドレスカウンタ22は、書き込みアドレスを制御するカウンタであって、リードアドレスカウンタ23は、読み出すアドレスを制御するカウンタである。
ライトアドレスカウンタ22は、ラインメモリ21aまたは21bに書き込むアドレスを制御するカウンタである。ライトアドレスカウンタ22は、1ライン毎に0にリセットされ、メモリの先頭から順にカウントしながら画素データを書き込む。具体的には図3に示すように、水平方向の表示有効8画素(第0アドレスから第7アドレス)持つ各ラインのデータを書き込む場合、全ての画像フレームにおいて、時間0のときに、第0アドレスの画素データが読み出され、時間7のときに、第7アドレスの画素データが読み出されている。このように、ライトアドレスカウンタ22は、各画像フレームの各ラインにおいて、時間0のときにライトアドレスカウンタを0にリセットしている。
リードアドレスカウンタ23は、ラインメモリ21aまたは21bから読み出すアドレスを制御するカウンタである。リードアドレスカウンタ23は、水平スクロールしない場合は、ライトアドレスカウンタ22と同様に、1ライン毎に0にリセットされ、メモリの先頭から順にカウントしながら画素データを書き込む。しかし、水平スクロールする場合、リードアドレスカウンタ23は、各フレーム毎に、読み出し開始位置が所定方向に所定のアドレスシフト量だけシフトされている。
具体的には図4を参照して説明する。図4においては、アドレスシフト量として「+1」が設定されている場合について説明する。図4において示す時間の単位は、一つの画素の画素データを読み出すのに要する単位時間である。
図4に示すように、水平方向の表示有効8画素(第0アドレスから第7アドレス)を持つ各ラインの画素データを読み出す場合、画像フレーム0において、時間0のときに、第0アドレスの画素データが読み出され、時間7のときに、第7アドレスの画素データが読み出される。次に画像フレーム1の処理をする際、アドレスシフト量「+1」が設定されるので、リードアドレスカウンタ23には、「1」がセットされる。これにより第2の画像フレームの処理をする際、時間0のときに、第1アドレスの画素データが読み出され、時間6のときに、第7アドレスの画素データが読み出される。各ラインの終端の画素データが読み出されると、さらに、時間7のときに、第0アドレスの画素データ、即ち、読み出し開始アドレス「1」の一つ前のアドレス「0」の画素データが読み出される。さらに、画像フレーム2において、時間0のときに、第2アドレスの画素データが読み出される。
図3及び図4に示すように、画素フレーム毎にリードアドレスのアドレスシフト量を「+1」することにより、画素フレーム毎に一つずつ右側にずれた画素フレームが出力されるので、画面右側から左側に流れる画像データを出力することができる。
従って、水平スクロール部15に入力された画像データが図5(a)に示すように動きが少ないか静止している画像データであったとしても、リードアドレスカウンタ23のリセット値、具体的には、各ラインの読み出し開始アドレスを所定のアドレスシフト量ずつシフトさせることにより、水平スクロール部15は、図5(b)に示すような動きのある画像データを出力することができる。図5(b)に示す例では、アドレスシフト量が「S_h」に設定されている。これにより、各フレームについて水平方向にアドレスシフト量S_hずつずれ、右から左に流れるスクロール画像を生成することができる。
ここで、アドレスシフト量によって、スクロール速度及びスクロールの方向が決定される。具体的には、アドレスシフト量の絶対値が大きいと、スクロール速度が速いスクロール画像を生成することができる。上述のようにアドレスシフト量がプラスの値の場合は右から左に流れるスクロール画像を生成することができる。一方、アドレスシフト量がマイナスの場合、左から右に流れるスクロール画像を生成することができる。また、各フレームでリードアドレスカウンタ23をリセットしなくとも、所定周期のフレーム数でリセットすることにより、さらにスクロール速度の遅いスクロール画像を生成することができる。
(フレーム周波数変換部)
ここで、フレーム周波数変換部17の処理を詳述する。
フレーム周波数変換部17は、図6に示すように、60Hzの入力画像を、120Hzの出力画像に変換して出力する。フレーム周波数変換部17は、隣接する2つの画像フレーム101a及び101bについて動きベクトルを検出する。さらにフレーム周波数変換部17は、検出した動きベクトルに基づいて、動き補償補間した画像フレーム102aを生成する。フレーム周波数変換部17は、動き補償補間した画像フレーム102aを、動きベクトルを検出した画像フレーム101a及び101bの間に挿入する。
このように、動き補償補間した画像フレーム102aを挿入することにより、1秒間に60枚の画像フレームを持つ動画を、1秒間に120枚の画像フレームを持つ動画に変換することができる。これにより、液晶表示装置のようなホールド表示型で応答速度の遅い表示パネルを最適に駆動し、ノイズなどによるざらつきの発生を改善し、動画ボケを低減させた動画像を生成することができる。
以上、説明したように本発明の実施の形態によれば、水平スクロール部15において画像フレーム毎に、各ラインにおける画素の読み出しを開始するリードアドレスカウンタを変更することにより、水平方向にスクロールした動画像データを生成することができる。従って、動きの少ない動画像データや静止画像データから、画像信号処理部10は、水平スクロールする動画像を出力することができる。実施の形態に係る画像表示装置1は、フレーム周波数変換部17による動画ボケを低減させた動画像の生成の効果を確認することができる。
このような画像信号処理部10により、デモンストレーション画像を用意しなくても、任意の画像データから、動画ボケの低減効果の確認に好適な、動きのある画像データを生成することができる。これにより、設置スペースや設置位置にかかわらず、動画ボケの低減効果を確認させることのできる画像表示装置を提供することができる。
(第1の変形例)
実施の形態においては、水平方向にスクロールした動画像データを出力する場合について説明したが、第1の変形例に係る画像表示装置は、入力される画像フレームから、垂直方向にスクロールする画像データを出力する。
図7に示す本発明の実施の形態に係る画像表示装置1Aは、画像信号処理部10Aとフレーム周波数変換部17を備える。画像信号処理部10Aは、画像表示装置1に入力された画像フレームから、垂直スクロールする動画像データを生成する。画像信号処理部10Aは、IP変換部11、フレームメモリ12、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16を備える。
図1に示した本発明の実施の形態における画像表示装置1と比べると、水平スクロール部15を備えておらず、垂直スクロール部13を備えている点が異なる。
IP変換部11、フレームメモリ12、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16は、上述した本発明の実施の形態における各部と同様の処理を行う。
垂直スクロール部13は、フレームメモリ12から画像フレームの画素データを読み出して、当該画像フレームの直前に入力された画像フレームで読み出しを開始したラインをシフトさせたラインから、読み出しを開始して出力する。これにより、画像フレームの単位で、垂直方向で、読み出しのラインと書き出しのラインとがずれた新たな画像フレームを出力することができる。これを、各画像フレームについて繰り返すことにより、第1の変形例に係る画像信号処理部10Aは、垂直方向にスクロールした画像データを出力することができる。
垂直スクロール部13によって垂直スクロール処理された画像データは、画像フレーム毎に、垂直スケーラ部14に入力され、垂直方向にスケーリングされる。垂直方向にスケーリングされた画像データは、水平スケーラ部16に入力され、水平方向にスケーリングされる。水平方向にスケーリングされた画像データは、フレーム周波数変換部17に入力される。
(垂直スクロール部)
ここで、垂直スクロール部13の処理を詳述する。
垂直スクロール部13は、フレームメモリ12のリードアドレスのラインカウンタを制御する。本発明の第1の変形例においても、実施の形態と同様に、画像表示装置1に入力される画像は、動画像データであり、動きの少ない画像データでもよい。画像表示装置1によって通常の動画像を表示する場合、フレームメモリ12に順次動画像データが書き込まれる。さらに、垂直スクロール部13によってフレームメモリ12のリードアドレスが制御され、順次動画像データが読み出され、垂直スクロール部13に入力される。一方、画像表示装置1に入力された動画像を、IP変換部11によってフレームメモリ12への書き込みを停止することによって、動画像データに含まれる一つの画像フレームをキャプチャし、垂直スクロール部13によってこの一つの画像が繰返し読み出されることにより、動画像データとして垂直スクロール部13に入力される。
垂直スクロール処理をしない場合、垂直スクロール部13は、各画像フレームについて第0ラインから順次画像の読み出しを行う。一方、垂直スクロール処理をする場合、各画像フレームの単位で、読み出しを開始するラインが所定方向に所定のアドレスシフト量だけシフトされる。
具体的には図8を参照して説明する。図8においては、アドレスシフト量として「+1」が設定されている場合について説明する。図8において示す時間の単位は、一つのラインの各画素、即ち一つのラインに8画素ある場合は8画素の画素データを読み出すのに要する単位時間である。
図8に示すように、垂直方向に表示有効4画素(第0ラインから第3ライン)を持つ画像フレームの画素データを読み出す場合、画像フレーム0において、時間0のときに、第0ラインの各画素データが読み出され、時間3のときに、第3ラインの各画素データが読み出される。次に画像フレーム1の処理をする際、アドレスシフト量「+1」が設定される。従って、その直前で読み出された画像フレーム0で読み出しを開始された第0ラインから「+1」シフトさせ、時間0のときに、第1ラインの各画素データが読み出され、時間2のときに、第3ラインの各画素データが読み出される。終端の第3ラインの画素データが読み出されると、さらに、時間4のときに、第0ラインの画素データ、即ち読み出し開始ライン「1」の一つ前のラインの第0ラインの各画素データが読み出される。さらに、画像フレーム2において、時間0のときに、第2ラインの各画素データが読み出される。
図8に示すように、画像フレーム毎に読み出しを開始するラインのアドレスシフト量を「+1」することにより、画像フレーム毎に一つずつ下側にずれた画像フレームが出力されるので、画面下側から上側に流れる画像データを出力することができる。
従って、垂直スクロール部13に入力された画像データが図9(a)に示すように動きのない静止画の画像データであったとしても、各画像フレームにおいて読み出しを開始するラインを所定数ずつシフトさせることにより、垂直スクロール部13は、図9(b)に示すような動きのある画像データを出力することができる。図9(b)に示す例では、アドレスシフト量が「S_v」に設定されている。これにより、各フレームについて読み出し開始ラインが垂直方向にアドレスシフト量S_vずつずれ、下から上に流れるスクロール画像を生成することができる。
ここで、アドレスシフト量によって、スクロール速度及びスクロールの方向が決定される。具体的には、アドレスシフト量の絶対値が大きいと、スクロール速度が速いスクロール画像を生成することができる。上述のようにアドレスシフト量がプラスの値の場合は下から上に流れるスクロール画像を生成することができる。一方、アドレスシフト量がマイナスの場合、上から下に流れるスクロール画像を生成することができる。また、各フレームで読み出しを開始するラインをリセットしなくとも、所定周期のフレーム数でリセットすることにより、さらにスクロール速度の遅いスクロール画像を生成することができる。
以上、説明したように第1の変形例によれば、垂直スクロール部13において画像フレーム毎に読み出しを開始するラインを変更することにより、垂直方向にスクロールした動画像データを生成することができる。従って、動きの少ない動画像データや静止画像データから、画像信号処理部10Aは、垂直スクロールする動画像を出力することができる。実施の形態に係る画像表示装置1Aは、フレーム周波数変換部17による動画ボケを低減させた動画像の生成の効果を確認することができる。
このような画像信号処理部10Aにより、デモンストレーション画像を用意しなくても、任意の画像データから、動画ボケの低減効果の確認に好適な、動きのある画像データを生成することができる。これにより、設置スペースや設置位置にかかわらず、動画ボケの低減効果を確認させることのできる画像表示装置を提供することができる。
(第2の変形例)
実施の形態においては、水平方向にスクロールした動画像データを出力する場合について説明したが、第2の変形例に係る画像表示装置1は、入力される画像フレームから、斜め方向にスクロールする画像データを出力する。第2の変形例における斜め方向のスクロールは、第1の変形例で説明した垂直スクロールの処理をした後、実施の形態で説明した水平スクロールの処理をすることにより実現される。
図10に示す本発明の実施の形態に係る画像表示装置1Bは、画像信号処理部10Bとフレーム周波数変換部17を備える。画像信号処理部10Bは、画像表示装置1Bに入力された画像フレームから、斜めスクロールする動画像データを生成する。画像信号処理部10Bは、IP変換部11、フレームメモリ12、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を備える。
図1に示した本発明の実施の形態における画像表示装置1と比べると、さらに、垂直スクロール部13を備えている点が異なる。
IP変換部11、フレームメモリ12、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16は、上述した本発明の実施の形態における各部と同様の処理を行う。
垂直スクロール部13は、第1の変形例における垂直スクロール部13の処理と同様の処理を行う。垂直スクロール部13によって垂直スクロール処理された画像データは、画像フレーム毎に垂直スケーラ部14に入力され、垂直方向にスケーリングされた後、水平スクロール部15に入力される。水平スクロール部15は、実施の形態における水平スクロール部15の処理と同様の処理を行う。水平スクロール部15によって水平スクロール処理された画像データは、画像フレーム毎に水平スケーラ部16に入力され、水平方向にスケーリングされた後、フレーム周波数変換部17に入力される。
上記の処理により、垂直スクロール部13に入力された画像データが図11(a)に示すように動きのない静止画の画像データであったとしても、各画像フレームにおいて読み出しを開始するラインを所定数ずつシフトさせることにより、図11(c)に示すような動きのある画像データを出力することができる。図11に示す例では、垂直スクロール部13は、図11(a)の画像データから、読み出し開始ラインをアドレスシフト量S_vだけシフトすることにより、図11(b)に示すように、垂直スクロールした画像を出力することができる。さらに水平スクロール部15は、図11(b)に示す垂直スクロールした画像データから、各画像フレームの各ラインにおける読み出しアドレスを制御するリードアドレスカウンタのリセット値をアドレスシフト量S_hだけシフトすることにより、図11(c)に示す水平スクロールした画像データを出力することができる。このように、本発明の第2の変形例によれば、図11(a)に示す画像データから、図11(c)に示す斜めスクロールした画像データを出力することができる。
ここで、水平方向及び垂直方向の各アドレスシフト量によって、スクロール速度及びスクロールの方向が決定される。水平方向のアドレスシフト量の正負、垂直方向のアドレスシフト量の正負によって、右上、右下、左上、左下の各方向へスクロールする動画像データを生成することができる。また、アドレスシフト量の絶対値が大きいと、スクロール速度が速いスクロール画像を生成することができる。一方、アドレスシフト量を変化させるタイミングを、画像フレーム毎ではなく、複数の画像フレーム毎とすることにより、よりスクロール速度の遅いスクロール画像を生成することができる。
以上、説明したように第2の変形例によれば、垂直スクロール部13において画像フレーム毎に読み出しを開始するラインを変更するとともに、水平スクロール部15において各ラインの読み出し開始アドレスを変更することにより、斜め方向にスクロールした動画像データを生成することができる。従って、画像信号処理部10Bは、斜めスクロールする動画像を出力することができる。第2の変形例に係る画像表示装置1Bは、フレーム周波数変換部17による動画ボケを低減させた動画像の生成の効果を確認することができる。
このような画像信号処理部10Bにより、デモンストレーション画像を用意しなくても、任意の画像データから、動画ボケの低減効果の確認に好適な、動きのある画像データを生成することができる。これにより、設置スペースや設置位置にかかわらず、動画ボケの低減効果を確認させることのできる画像表示装置を提供することができる。
(第3の変形例)
第3の変形例においては、画像表示装置によって処理された画像データを表示する際、1画面に2種類の画像を表示する場合について説明する。
図12に示す本発明の実施の形態に係る画像表示装置1Cは、画像信号処理部10Cとフレーム周波数変換部17を備える。画像信号処理部10Cは、画像表示装置1Cに入力された画像フレームから、2種類の画面が混合された動画像データを生成する。画像信号処理部10Cは、IP変換部11、フレームメモリ12、第1のスクロール部18a、第2のスクロール部18b及び2画面混合部19を備える。
第1のスクロール部18aは、フレームメモリ12から画像フレームを読み出して、第1の画像データを出力する。第2のスクロール部18bは、フレームメモリ12から画像フレームを読み出して、第2の画像データを出力する。第1のスクロール部18a及び第2のスクロール部18bの少なくとも一つは、実施の形態で説明した水平スクロール処理された画像データと、第1の変形例で説明した垂直スクロール処理された画像データと、第2の変形例で説明した斜めスクロール処理された画像データの、いずれか一つを出力する。もう一方は、スクロール処理されていない画像データが表示されてもよいし、実施の形態で説明した水平スクロール処理された画像データと、第1の変形例で説明した垂直スクロール処理された画像データと、第2の変形例で説明した斜めスクロール処理された画像データの、いずれか一つを出力してもよい。
2画面混合部19は、第1のスクロール部18aから出力された第1の画像データと、第2のスクロール部18bから出力された第2の画像データとを混合して、新たな画像フレームを生成し、フレーム周波数変換部17に出力する。この際、2画面混合部19は、第1のスクロール部18aから出力された第1の画像データと、第2のスクロール部18bから出力された第2の画像データが表示画面上の異なる位置に表示されるように、タイミングが制御される。
第3の実施例におけるフレーム周波数変換部17は、例えば図13のような画像データを画像表示装置1に表示させることができる。画像表示装置1の表示領域105は第1の表示領域103と第2の表示領域104を有している。第1の表示領域103と第2の表示領域104は、均等に割り当てられている。第1の表示領域103には、第1の画像データに基づいて表示されている。第2の表示領域104には、第2の画像データに基づいて表示されている。図13に示す例では、第1の表示領域103と第2の表示領域104の両方で、垂直表示画素幅に合うように、垂直スクロール処理された画像データが表示されている。
(第1のスクロール部及び第2のスクロール部)
第1のスクロール部18aが水平スクロールされた画像データを出力する際、第1のスクロール部18aは、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を有する。同様に、垂直スクロールされた画像データを出力する際、第1のスクロール部18aは、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16を有する一方、斜めスクロールされた画像データを出力する際、第1のスクロール部18aは、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を有する。また、第1のスクロール部18aがスクロールしていない画像データを出力する際、第1のスクロール部18aは、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16を有する。
第2のスクロール部18bも、第1のスクロール部18aと同様である。具体的には、第2のスクロール部18bが水平スクロールされた画像データを出力する際、第2のスクロール部18bは、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を有する。同様に、垂直スクロールされた画像データを出力する際、第2のスクロール部18bは、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16を有する一方、斜めスクロールされた画像データを出力する際、第2のスクロール部18bは、垂直スクロール部13、垂直スケーラ部14、水平スクロール部15及び水平スケーラ部16を有する。また、第1のスクロール部18aがスクロールしていない画像データを出力する際、第2のスクロール部18bは、垂直スケーラ部14及び水平スケーラ部16を有する。
第1のスクロール部18aと第2のスクロール部18bとは、同様のスクロール画像を出力してもよいし、異なるスクロール画像を出力してもよい。少なくとも第1のスクロール部18aと第2のスクロール部18bのいずれかから、スクロール画像が出力されていればよい。例えば、第1のスクロール部18aが斜めスクロールされた画像を出力し、第2のスクロール部18bがスクロールしない画像を出力してもよい。
このとき、第1のスクロール部18aと、第2のスクロール部18bにおいて、垂直スクロール幅、垂直リサイズ率、水平スクロール幅及び水平リサイズ率は、一致している。フレームメモリ12に記憶された画像フレームは、第1のスクロール部18aと、第2のスクロール部18bとの2系統に分配されて処理され、2画面混合部19に入力される。
このような第3の変形例においては、一つの画面に、一つのソース画像から、スクロールする画像データを少なくとも含む2種類の画像データを表示することができる。これにより、2種類の画像データを比較することができるので、フレーム周波数変換部17の処理性能を確認することができる。第1のスクロール部18aと第2のスクロール部18bにおいて、異なるスクロール速度を有する画像データを出力してもよい。また、一方の画像データを静止画にし、もう一方の画像データをスクロールする画像にすることで、静止画像とスクロールする静止画を比較させることもできる。
(第4の変形例)
第4の変形例においては、上述した実施の形態、第1の変形例及び第2の変形例におけるスクロール処理に基づいて、テレビ受信機等の画像表示装置1でデモンストレーションする際の処理を説明する。画像表示装置1は、リモコンで操作することが可能であることが好ましい。このリモコンには、フレーム周波数変換部17による動画ボケの低減効果を示すためのデモンストレーションモードに切り替えるデモンストレーション用ボタンが設けられている。
まず、デモンストレーション用ボタンが押下され、デモンストレーションを開始する指示が画像表示装置1に送信される。ボタンが押下される回数により、図14に示すように、水平スクロールモード31、垂直スクロールモード32、斜めスクロールモード33、通常画面モード34、水平スクロールモード31と切り替わる。このモードの切り替えに対応してスクロール処理を変更することにより、画像表示装置1は、各モードに対応した画像データを出力できるよう制御される。
ここで、水平スクロールモード31は、本発明の実施の形態で説明した方法で出力された画像データを、画像表示装置1に表示する様式である。垂直スクロールモード32は、第1の変形例で説明した方法で出力された画像データを、画像表示装置1に表示する様式である。斜めスクロールモード33は、第2の変形例で説明した方法で出力された画像データを、画像表示装置1に表示する様式である。通常画面モード34は、フレームメモリ12に入力された画像フレームについて、垂直スケーラ部14による垂直方向のスケーリング処理と、水平スケーラ部16による水平方向のスケーリング処理が施された画像データを、画像表示装置1に表示する様式である。通常画面モードの際は、垂直スクロール部13による垂直方向のスクロール処理と、水平スクロール部15による水平方向のスクロール処理は施されていない。
再び水平スクロールモード31に切り替わると、画像信号処理部10は、画像信号処理部10に入力された動画像に含まれる画像フレームをフレームメモリ12にキャプチャし、スクロール速度を変更するよう制御される。例えば、スクロール速度の変更前は、アドレスシフト量が「+1」であったところ、アドレスシフト量が「+4」に変更される。さらに、デモンストレーション用ボタンの押下によって、水平スクロールモード31、垂直スクロールモード32、斜めスクロールモード33、通常画面モード34、水平スクロールモード31とモードの切り替えが再開される。
リモコンに設けられた一時停止ボタンなどのボタンが押下されることによって、画像信号処理部10は、スクロール部のアドレスシフト量を「0」に固定するか、「0以外の値」に設定する状態かを切り替え、画像表示装置1に表示する画像を、スクロール処理を一時停止して静止している状態か、スクロールしている状態かを選択できるように制御してもよい。また、リモコンに設けられた上下ボタンなどのボタンが押下されることにより、画像信号処理部10は、スクロール処理速度を変更できるように、具体的には、アドレスシフト量の絶対値が大きくなるように制御してもよい。このとき、画像信号処理部10は、アドレスシフト量が取る値である下限値から上限値までの数字の絶対値を、スクロール処理速度として表示画面に表示するように制御してもよい。また、リモコンに設けられた左右ボタンなどのボタンが押下されることにより、画像信号処理部10は、スクロール方向を切り替えるように、具体的には、アドレスシフト量の正負を変更するように制御してもよい。
このように、画像信号処理部10は、画像表示装置1のリモコンからの信号を受信することによって、スクロールの速度、方向等を任意に設定した画像データを出力することができる。これにより、顧客に対し、インパクトのあるデモンストレーション用の画像データを提供することができる。
(第5の変形例)
上記の実施例においては、スクロール速度及び方向が均一の場合について説明したが、画像信号処理部10がスクロール処理画像を出力する際、スクロール処理の速度及び方向が変化する場合について説明する。具体的には、画像フレーム単位で、リードアドレスのアドレスシフト量が変化することにより、スクロール速度及び方向が変化する。第5の変形例においては特に、図15に示すように、スクロール速度が等加速で増加または減少する場合について説明する。
第5の変形例において、スクロール速度を加速する場合は、フレーム単位でアドレスシフト量を増加させる。スクロール速度を1フレームにつき1画素分上げる場合、具体的には正の等加速度を持つ場合、リードアドレスのアドレスシフト量は、直前の読み出し開始位置と比べて、「+1」、「+2」、「+3」、「+4」…と変化する。ここで、アドレスシフト量の等差は、加速度に相当する。この場合、等差が1であるので、1フレームにつき速度が1画素分増加することを示す。この例の場合、スクロール開始時における読み出し開始位置と比べると、リードアドレスのアドレスシフト量は、「+1」、「+3」、「+6」…と変化する。この速度変化は、例えば1画素フレーム単位で行われる。
スクロール速度が等加速する場合、各画像フレームについて、図16に示すようなアドレスシフト量を有する。図16の例では、上記の実施の形態において、水平方向のスクロール速度が等加速する場合のリードアドレスのカウンタ制御を示している。図16においては、フレーム0については、第0アドレスの画素から読み出しが開始される。フレーム1においては、フレーム0の読み出し開始アドレス「0」にアドレスシフト量「+1」が加算された第1アドレスの画素から読み出しが開始される。フレーム2においては、フレーム1の読み出し開始アドレス「1」に、アドレスシフト量「+2」が加算された第3アドレスの画素から読み出しが開始される。フレーム3においては、フレーム2の読み出し開始アドレス「3」に、アドレスシフト量「+3」が加算された第6アドレスの画素から読み出しが開始される。スクロール速度が徐々に加速され、制限速度に達すると、加速度が0となり一定速度でスクロールするように制御される。
一方、減速する場合は、フレーム単位でアドレスのシフト量を減少させる。スクロール速度を1フレームにつき1画素分下げる場合、具体的には負の等加速度を持つ場合、リードアドレスのアドレスシフト量は、直前の読み出し開始位置と比べて、「+3」、「+2」、「+1」…と、各フレームついて、等差−1の等差数列値がアドレスシフト量に設定される。この場合、等差が−1であるので、1フレームにつき速度が1画素分減少することを示す。
このような処理により、第5の変形例に係る画像信号処理部10は、図15のようなスクロール処理速度を持つスクロール画像を出力することができる。図15の例では、等加速度1でスクロール速度を増加させ、等加速度0でスクロール速度を維持した後、等加速度−1でスクロール速度を減少させている。
このように、第5の変形例に係る画像表示装置は、アドレスシフト量を等差で増加させることにより、等加速でスクロール速度が増加するスクロール画像を出力することができる。
このスクロール速度の変化は、水平方向のスクロールに適用されてもよいし、垂直方向のスクロールに適用されてもよい。また、水平方向と垂直方向の両方のスクロールに適用されてもよい。また、上記の例ではアドレスシフト量がプラスの値である場合について説明しているが、マイナスの値を持つことにより、反対方向のスクロールを実現してもよい。
(第6の変形例)
第5の変形例においては、スクロール速度が等加速する場合について説明したが、第6の変形例においては、スクロール処理速度が滑らかに変化する場合について説明する。
第6の変形例においては、水平方向のスクロール処理速度を滑らかに変化させるため、第6の変形例に係る画像信号処理部10は、図17に示すようなsinカーブで加速度を近似させる処理例を説明する。
図17に示すsinカーブは、スクロール処理速度の振幅の中心が4、振幅が4、角周波数がπ/60(=2π/120)となっている。ここで、時間(フレーム)をFとすると、スクロール処理速度νは、式(1)で表すことができる。
Figure 2009063659
このとき、ν(画素/フレーム)が、4、5、6、7、8・・・・となる時間(フレーム)は、下記の式(2)乃至式(6)のようにして求められる。
Figure 2009063659
上記の計算により、速度ν=4となるのは、時間F=0のときである。
速度ν=5となるのは、時間F=4.82のときである。従って、フレーム0からフレーム4までは速度ν=4である。フレーム0からフレーム4のときは、アドレスシフト量に+4が設定され、フレーム5のときに、アドレスシフト量は1加算され+5が設定される。これにより、フレーム0からフレーム4の間は、処理速度ν=4である。
速度ν=6となるのは、時間F=10のときである。従って、フレーム5からフレーム9までは速度ν=5である。フレーム5からフレーム9のときは、アドレスシフト量に+5が設定され、フレーム10のときに、アドレスシフト量は1加算され+6が設定される。これにより、フレーム5からフレーム9の間は、処理速度ν=5である。
速度ν=7となるのは、時間F=16.2のときである。従って、フレーム10からフレーム16までは速度ν=6である。フレーム10からフレーム16のときは、アドレスシフト量に+6が設定され、フレーム17のときに、アドレスシフト量は1加算され+7が設定される。これにより、フレーム10からフレーム16の間は、処理速度ν=6である。
速度ν=8となるのは、時間F=30のときである。従って、フレーム17からフレーム29までは速度ν=7である。フレーム17からフレーム29のときは、アドレスシフト量に0が設定される。これにより、フレーム17からフレーム29の間は、処理速度ν=7である。
上記のようにスクロール速度の制御は、図19に示すリードアドレスカウンタ制御部26によってなされる。リードアドレスカウンタ制御部26は、図2に示した実施の形態に係るリードアドレスカウンタ23を制御する。
リードアドレスカウンタ制御部26は、アドレスシフト量変化タイミング発生手段24と、アドレスシフト量制御手段25を有している。さらに、リードアドレスカウンタ制御部26が読み出し可能なRAM(図示せず)を備えている。
RAMには、上記の式によって算出されたアドレスシフト量が変位する一周期の時間が記されている。
アドレスシフト量変化タイミング発生手段24は、RAMの情報を読み出して入力する。アドレスシフト量変化タイミング発生手段24は、垂直同期信号を所定の周期でカウントし、RAMから読み出されたシフト量変移時刻に応じて、変化タイミングをアドレスシフト量制御手段25に出力する。上記の例においては、時刻5、10及び17のときにアドレスシフト量を+1にする変化信号をアドレスシフト量制御手段25に入力する。
アドレスシフト量制御手段25は、アドレスシフト量変化タイミング発生手段24から入力された変化タイミングに合わせて、フレーム単位で読み出しを開始する画素の位置を変化させるために、リードアドレスカウンタ23に、読み出し開始位置を出力する。具体的には、アドレスシフト量制御手段25は、フレーム0からフレーム4までは「0」を、フレーム5からフレーム9までは「1」を、フレーム10からフレーム16までは「2」を、フレーム17からフレーム29までは「3」を、リードアドレスカウンタ23に入力する。リードアドレスカウンタ23は、各ラインの画素を読み出す際、リードアドレスカウンタ23に指定された画素位置から読み出しを開始する。
上記の例では、RAMに一周期のアドレスシフト量の変移時刻を予め入力している場合について説明しているが、変移時刻を算出するCPUまたは回路を設け、その計算結果を入力してもよい。また、sinカーブの振幅、角周波数を変更することにより、スクロール処理速度を時間に応じて自由に変化させることができる。
このような本発明の第6の変形例に係る画像信号処理部10によれば、スクロール速度の加速度をフレーム単位で制御し、スクロール速度を滑らかに変化させることができるので、自然なスクロール画像を出力することができる。また、単純なスクロールではなく、様々な速度変化を持ったスクロール画像を、デモンストレーション中に任意に再現することができる。第6の変形例においては、水平スクロールの場合について説明したが、垂直スクロール、斜めスクロールにおいても同様に制御することで、画像信号処理部10は、滑らかな速度変化を有するスクロール画像を出力することができる。
(その他の実施の形態)
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施の形態に係る画像表示装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る水平スクロール部を説明する機能ブロック図である。 本発明の実施の形態の水平スクロール部において、ライト時のアドレス制御を説明する図である。 本発明の実施の形態の水平スクロール部において、リード時のアドレス制御を説明する図である。 (a)は、本発明の実施の形態において水平スクロール部に入力される画像の一例で、(b)は、本発明の実施の形態において水平スクロール部から出力される画像の一例である。 (a)は、本発明の実施の形態においてフレーム周波数変換部に入力される画像を説明する図で、(b)は、本発明の実施の形態においてフレーム周波数変換部から出力される画像を説明する図である。 第1の変形例に係る画像表示装置の機能ブロック図である。 第1の変形例の垂直スクロール部において、リード時のアドレス制御を説明する図である。 (a)は、第1の変形例において垂直スクロール部に入力される画像の一例で、(b)は、第1の変形例において垂直スクロール部から出力される画像の一例である。 第2の変形例に係る画像表示装置の機能ブロック図である。 (a)は、第2の変形例において垂直スクロール部に入力される画像の一例で、(b)は、第2の変形例において垂直スクロール部から出力される画像の一例で、(c)は、第2の変形例において水平スクロール部から出力される画像の一例である。 第3の変形例に係る画像表示装置の機能ブロック図である。 第3の変形例に係る画像表示装置が表示する画面の一例である。 第4の変形例に係る画像表示装置において、画像表示装置が出力する画像データの表示モードの切り替えを説明する図である。 第5の変形例に係る画像表示装置において、各画像フレームとスクロール処理速度の関係を説明する図である。 第5の変形例に係る画像表示装置において、水平方向のスクロール速度が等加速される場合のリードアドレスのカウンタ制御を説明する図である。 第6の変形例に係る画像表示装置において、各画像フレームとスクロール処理速度の関係を説明する図である。 第6の変形例に係る画像表示装置において、水平方向のスクロール速度がsinカーブによって加速される場合のリードアドレスのカウンタ制御を説明する図である。 第6の変形例に係る画像表示装置のリードアドレスカウンタ制御部を説明する図である。
符号の説明
1,1A,1B,1C 画像表示装置
10,10A,10B,10C 画像信号処理部
11 IP変換部
12 フレームメモリ
13 垂直スクロール部
14 垂直スケーラ部
15 水平スクロール部
16 水平スケーラ部
17 フレーム周波数変換部
18a 第1のスクロール部
18b 第2のスクロール部
19 2画面混合部
21a,21b ラインメモリ
22 ラインアドレスカウンタ
23 リードアドレスカウンタ
24 アドレスシフト量変化タイミング発生手段
25 アドレスシフト量制御手段
26 リードアドレスカウンタ制御部

Claims (5)

  1. 入力される画像フレームから、水平方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置であって、
    入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリと、
    前記フレームメモリから画像フレームの画素データを読み出して、前記画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する水平スクロール部と、を有する画像信号処理部を備えることを特徴とする画像表示装置。
  2. 入力される画像フレームから、垂直方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置であって、
    入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリと、
    前記フレームメモリから画像フレームの画素データを読み出して、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始したラインをシフトさせたラインから、読み出しを開始して出力する垂直スクロール部と、を有する画像信号処理部を備えることを特徴とする画像表示装置。
  3. 入力される画像フレームから、斜め方向にスクロールする画像データを出力する画像表示装置であって、
    入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリと、
    前記フレームメモリから画像フレームの画素データを読み出して、当該画像フレームの直前の画像フレームで読み出しを開始したラインをシフトさせたラインから、読み出しを開始して出力する垂直スクロール部と、
    前記垂直スクロール部から出力された前記画像フレームの各ラインについて、当該画像フレームの直前に入力された画像フレームで読み出しを開始した画素位置をシフトさせた画素位置から、読み出しを開始して出力する水平スクロール部と、を有する画像信号処理部を備えることを特徴とする画像表示装置。
  4. 前記画像信号処理部から連続した複数枚の画像フレームが入力されると、この複数枚の画像フレームから補間画像フレームを出力するフレーム周波数変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  5. 入力される画像フレームから、スクロールする画像データを出力する画像表示装置であって、
    入力される画像フレームの画素データを記憶するフレームメモリと、
    前記フレームメモリから画像フレームの画素データを読み出して、第1の画像データを出力する第1のスクロール部と、
    前記フレームメモリから画像フレームの画素データを読み出して、第2の画像データを出力する第2のスクロール部と、
    前記第1の画像データと、前記第2の画像データとを混合して新たな画像フレームを生成する2画面混合部と、
    前記2画面混合部から連続した複数枚の画像フレームが入力されると、この複数枚の画像フレームから補間画像フレームを出力するフレーム周波数変換部と、
    を備え、
    前記第1のスクロール部及び前記第2のスクロール部の少なくとも一つは、請求項1に記載の水平スクロール部から出力された画像データと、請求項2に記載の垂直スクロール部から出力された画像データと、請求項3に記載の垂直スクロール部を介して水平スクロール部から出力された画像データの、いずれか一つを出力することを特徴とする画像表示装置。
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