JP2009020846A - 車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法 - Google Patents

車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両ボデーの搬入位置における形状に応じて、オフラインティーチングの走査経路データを簡単に補正し得る車両用塗装ロボットの修正ティーチング方法を提供する。
【解決手段】ロボットアーム先端のベル2の位置に距離センサ8を取付け、車両ボデー外面に対する直線状の走査経路群のうち修正ティーチング用に選択した走査経路の両端の走査基準点を修正用走査基準点P1s〜P4sとして設定し、各修正用走査基準点P1s〜P4sに対応する実際の被塗装基準部位P1a〜P4aに距離センサ8を順に近接させ、その距離検知信号に応答して塗装ロボット1を作動させることにより、距離センサ8を被塗装基準部位P1a〜P4aに対してベル2の対向方向に沿って所定距離を置いた距離センサ対向位置に自動的に位置付けし、その位置を塗装ロボット1の三次元座標系の座標値で計測し、修正用走査基準点P1s〜P4sの位置誤差を検出して走査経路データを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、搬送台車に載置されて搬送されてきた車両ボデーの外面を静電塗装するために、ロボットアーム先端部に取付けられ、かつ被塗装部位に所定距離だけ離間して対向するベルの走査経路データが、所定の搬送位置での車両ボデーの形状の設計データに対応してティーチングされている塗装ロボットに対して、実際の形状に応じて修正ティーチングを行う車両用塗装ロボットの修正ティーチング方法に関するものである。
特許文献1には、車体のCADデータを基に塗装ガンの動作軌跡を設定するのを前提に、搬送されてくる車両ボデーに対して追従移動式の塗装ロボットに対するティーチング装置が開示されている。その他、ロボット本体の位置は固定でアームのみを移動させて塗装する塗装ロボットについても種々のティーチング装置が周知である。
しかしながら、塗装ロボットに対して塗装装置に対応したティーチングを行う以前の問題として、CADデータ等の設計データに、実際のボデー形状或は搬送台車の形状に誤差があると、塗装ガンの走査経路と塗装位置での実際の車体に対する位置関係にずれを生じることになる。つまり、搬送台車に搭載されて所定の搬送位置に搬送されてきた状態で、車幅方向の位置は、車種の如何に拘らず通常搭載機により中間位置に高精度に載置されるが、特に高さ位置或は搬送方向の位置は、実際の車両ボデー形状の誤差だけでなく、車種ごとの搬送台車の形状誤差を含めて設計データに基づく走査経路からずれる可能性がある。
したがって、ロボットアーム先端に取付けたベルにより静電塗装を行う車両用塗装ロボットにつき、搬送台車に搭載されて所定の搬送位置に搬入された車両ボデーの走査基準点に対応する被塗装基準部位の位置を、人手によりスケールを用いて計測したり、或はベルに塗装時の所定の離間距離に相当する長さの尺を取付けて、被塗装基準部位に移動させてタッチさせ、その時点の塗装ロボットの座標値を計測し、その位置誤差に応じて走査経路データを補正する修正ティーチングは行われている。
特開平5−88740号公報
本発明は、このような点に鑑みて、搬送台車に搭載状態の実際の車両ボデーに対する搬入位置における形状に応じて、オフラインティーチングの走査経路データを簡単に補正し得る車両用塗装ロボットの修正ティーチング方法を提供することを目的とする。
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、搬送台車に載置されて搬送されてきた車両ボデーの外面を静電塗装するために、ロボットアーム先端部に取付けられ、かつ被塗装部位に所定距離だけ離間して対向するベルの走査経路データが、所定の搬送位置での車両ボデーの形状に対する設計データに対応してティーチングされている塗装ロボットに対して、所定の搬送位置での実際の車両ボデーの形状に応じて修正ティーチングを行う車両用塗装ロボットの修正ティーチング方法において、ロボットアーム先端部のベルの取付け位置に非接触式の距離センサを取付け、車両ボデー外面に対する直線状の走査経路群のうち修正ティーチング用に選択した走査経路の両端の走査基準点を修正用走査基準点として設定し、実際の車両ボデーにおける各修正用走査基準点に対応する被塗装基準部位に距離センサを順に近接させ、この近接位置で、距離センサの距離検知信号に応答して塗装ロボットを作動させることにより、距離センサを被塗装基準部位に対してベルの対向方向に沿って離間して所定距離を置いた距離センサ対向位置に自動的に位置付けし、この距離センサ対向位置を塗装ロボットの三次元座標系の座標値によりそれぞれ計測し、距離センサ対向位置に対する修正用走査基準点の位置誤差をそれぞれ検出し、この位置誤差に応じて走査経路データを補正することを特徴とする。
距離センサは光ビーム、超音波式等であり、ベルと交換するか、或はその基準位置に互いの基準位置が一致するように取付ける。距離センサを被塗装基準部位に近接させて距離センサについてロボットの座標系の二次元位置を設定し、その距離検知信号に応答してベルの塗装時の対向方向に沿って塗装時の所定距離を離間させるロボット制御により自動的に設定して、残りの一次元の位置を設定する。これにより、被塗装基準部位に所定距離を保持して対向すべきオフラインティーチングのベル位置と、実際の車両ボデーの被塗装基準部位に対する距離センサ対向位置間の例えば搬送・車幅・高さ方向の三次元座標値の位置誤差により、被塗装基準部位に対する走査基準点データ又は近辺の走査基準点もしくは関連した走査経路データの補正が行われる。例えば、被塗装基準部が車両ボデーの車幅方向側部の最上位置に設定されると、上面用の走査基準点だけでなく、共通もしくは近辺の側面用の走査基準点も相対的に補正可能となる。その他、修正の精度及び所要の作業時間を考慮して、車幅方向側部の最上位置に限らず、別の部位に設定することができ、或は被塗装基準部位の数を適宜増やすこともできる。
請求項1の発明によれば、車両ボデーの搬入位置での三次元形状の設計データに基づいて作成されたベルの走査経路データが、実際の車両ボデー及び搬送台車の形状もしくは搭載状態に応じて、ロボットアーム先端部の距離センサの被塗装基準部位への近接操作及びその自動測距により簡単に修正可能となる。請求項2の発明によれば、上方から近接操作が容易に行われると共に、設定された距離センサ対向位置に対する位置誤差に応じて、上面用と共通のもしくは近辺の側面用の被塗装基準部位に側方から所定距離を置いて対向する側面用の走査基準点も補正でき、相対的に側面全域の走査経路の補正も可能になる。請求項3の発明によれば、走査基準点間の走査経路データも連動して容易に補正される。請求項4の発明によれば、車幅方向の中間位置への正確な搭載を前提に、一方の側面に対する補正された走査経路データの変換により、他方の側面の走査経路データも容易に作成される。
図1乃至図5を基に本発明の実施の形態による車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法を説明する。静電塗装装置として塗装ロボット1が配置されている塗装領域には、車両ボデー9が搬送路に沿って配列された搬送ローラ5に載置された搬送台車6に搭載されて搬入され、その外面に静電塗装が行われる。このために、塗装ロボット1には、ロボットアーム先端部1aに取付けられたベル2の走査経路を規定するように、車両ボデー9が所定の搬送位置に搬送されてきた状態での搬送方向(X軸方向)・高さ方向(Z軸方向)・車幅方向(Y軸方向)の形状に対して設計データ、例えばCADデータを基に作成された走査経路データがティーチングされている。
図1に示すように、このような走査経路データ及び車両の連続搬送に対応したロボット制御データを格納するロボット制御データ格納手段10aを内蔵して、ベル2により通常の塗装動作を行わせるようにロボットアーム先端部1aの移動位置を制御する本体制御部10には、実際の車両ボデー9の所定の搬送位置での形状ずれに起因する車両ボデー9の外面の三次元形状位置の誤差の修正ティーチングを行うために、次の各部が付属している。即ち、ティーチング動作を含めて手動操作により塗装ロボット1に制御指令を行うティーチングボックス11と、ベル2と交換してねじ込み等により取付けられる非接触式の距離センサ8を塗面に対する距離計測のために、各修正用走査基準点に順に位置付けするようにロボットアーム先端部1aを移動させる計測点設定手段12と、修正用走査基準点に対応の実際の被塗装基準部位に距離センサ8が近接させられた時点でのティーチングボックス11の操作により、その距離検知信号に応答して塗装時のベル2の本来の対向方向に沿って所定距離、例えば20cmに距離センサ8を位置付けするように、ロボットアーム先端部1aを移動させる離間距離設定手段15と、距離センサ8が実際の被塗装基準部位に対向する所定距離に設定される都度、その距離センサ対向位置の塗装ロボット1の三次元座標系、即ちツール座標系の座標値を取込んで、修正用走査基準点との位置誤差を検出する誤差検出手段13と、検出した位置誤差を基にオフラインの走査経路データ全体の補正を行う経路データ補正手段14とが付属している。
走査経路データは、車両ボデー9の外面の被塗装部位に所定距離を置いたベル2に対して塗装のオン位置を規定する走査始点、オフ位置を規定する走査終点及び折り返し点等である多数の走査基準点及びこれらを両端とする直線状の走査経路群を規定している。換言すれば、曲面を含む外面に対して直線状の走査が許容されるように、走査基準点が設定されている。これらの走査基準点のうち、図1に示すように、車両ボデー9の車幅方向の一方の側部のいずれも上面視可能なフェンダ前端側部の所定の被塗装基準部位P1a、フロントピラー上端部の所定の被塗装基準部位P2a、クォータパネル後端上部の所定の被塗装基準部位P3a及びクォータパネル中間下端部の所定の被塗装基準部位P4aに対してそれぞれ垂直方向に対向する走査基準点が、それぞれ修正用走査基準点P1s、P2s、P3s、P4sとして設定されている。
これら選択された走査基準点はそれぞれ対応の被塗装基準部位に対して所定距離だけ垂直上方、つまりZ軸方向へ離間した上面塗装時の走査基準点であるが、その各被塗装基準部位P1a〜P4aに対して水平方向、つまりY軸方向に所定距離を置いて側方から対向する位置は、それぞれ側面塗装時の最上の塗装経路の走査基準点となる。例えば、図2に示すように、フェンダ前端側部の被塗装基準部位P1aに対する修正用走査基準点P1sについて位置誤差を補正した位置P1d(後述の位置設定された距離センサ対向位置P1mに相当)は、YZ軸面で90°回転させられて側面塗装用の補正済みの走査基準点P1(図5参照)となる。その他の修正用走査基準点P2s、P3s、P4sの位置誤差も側面用に流用されて、相対的に同じ量ずれることを前提に補正済みの走査基準点P2〜P4となり、側面塗装用のオフラインティーチングの走査経路データが補正可能になる。但し、被塗装基準部位P1aが側面用と共通でなくても、その他の被塗装基準部位P2a〜P4aも含めて近辺の側面用の被塗装基準部位に対する走査基準点を補正できる。
計測点設定手段12は、ティーチングボックス11の操作に応答する本体制御部10による制御により、ベル基準位置に相当する距離センサ8の基準位置を修正用走査基準点P1s、P2s、P3s、P4sに順に自動的に位置付けする。また、離間距離制御手段15は、修正用走査基準点P1s、P2s、P3s、P4sの近辺で、実際の車両ボデー9の被塗装基準部位P1a〜P4aに、目視しつつティーチングボックス11の手動操作で距離センサ8をX,Y軸方向位置を微調整して近接させた状態で、ティーチングボックス11の操作により始動されて距離検知信号に応答してロボットアーム先端部1aをZ軸方向、つまり垂直方向へ上昇させ、距離センサ8を所定距離を置いて距離センサ対向位置に自動的に設定する。その停止位置での計測の都度、ティーチングボックス11を操作すると、距離センサ8は修正用走査基準点P1から次の修正用走査基準点P2s、P3s、P4sに順に移動させられる。
誤差検出手段13は、例えば修正用走査基準点P1s、P2sについて距離センサ8の近接操作及び自動距離設定で、それぞれに垂直上方の距離センサ対向位置P1m,P2m(図5参照)に設定された時点で、図3に示すように、位置誤差データΔx=-3mm、Δy=-4mm、+2mm、Δz=-2mmを検出する。同様に、修正用走査基準点P3s、P4sに対する距離センサ対向位置P3m、P4mの位置誤差も検出する。
経路データ補正手段14は、距離センサ対向位置P1m〜P4mに対する位置誤差に応じて、オフラインティーチングの関連の上面用の走査経路データを補正すると共に、被塗装基準部位P1a〜P4aに対応する側面塗装用のオフラインティーチングの走査経路データの走査基準点に対して、それぞれの所属の位置誤差に応じて補正して補正済みの走査基準点P1〜P4(図5参照)を設定する。つまり、図4に示すように、例えば側面塗装用のオフラインティーチングの走査基準点P1c、P2cを前述の距離センサ対向位置P1m、P2mの位置誤差を側面用に流用して、走査基準点P1、P2の補正済みの三次元座標値データを作成すると共に、これらを結ぶ直線状の補正ラインL1に沿って、図5に示すように、これらの間の点線で示すオフラインティーチングの走査経路データを実線の補正済み走査経路データに補正する。さらに、被塗装基準部位P2a、P3a或はP3a、P4aについて距離センサ対向位置P2m〜P4mを基に検出された位置誤差に応じて実線の補正済み走査経路データを作成する。
即ち、図5に示すように、点線で示すオフラインティーチングの走査基準点に対して補正された補正済み走査基準点P1、P2に対応して、その間のオフラインティーチングの走査経路が実線のように補正される。被塗装基準部位P2a、P3a或は点P3a、P4a間の走査経路も同様に補正済み走査基準点P2、P3、P4を基に補正される。さらに、下方の側面領域についても、補正済み走査基準点P1、P2間及びP2、P3間の経路途中の上方の対応位置の誤差データを取込んで、塗装始点としての補正済み走査基準点P5及び塗装終点としての補正済み走査基準点P6も設定されると共に、その間の走査経路の補正データが作成される。残りの領域も対応位置の補正済み走査基準点及びその間の補正ラインに応じて補正され、例えば後部領域9aの走査経路データは補正済み走査基準点P3及びP4及びその間の補正ラインに応じて補正される。
このような修正ティーチングは、種々の車型の車両ボデー9及びこれを搭載する搬送台車は のために、車幅方向には正確に標準の中間位置に搬送方向に沿って搭載されることを前提にしている。したがって、車両ボデー9につき、前述の補正済みの一方の側面の走査経路データは、車幅方向の中間位置の搬送方向に沿った対称軸に対して対称位置に変換することにより、他方の側面の補正済みの走査経路データが作成される。また、一方の修正用走査基準点P1s〜P4sに対する補正済みの走査基準点(距離センサ対向位置P1m〜P4mに相当)と、その変換された他方の走査基準点及びその間の補正ラインを基に、車両ボデー9の上面に対するオフラインティーチングの走査経路データが補正される。
このように構成された静電塗装用塗装ロボット1の修正ティーチング動作は、次の通りである。特定車種の車両ボデー9のオフラインティーチングの走査経路データを含むロボット制御データが塗装ロボット1にロードされており、以後その車種の順に搬送されてくる車両ボデー9の塗装に先立って、予め修正ティーチングを行うために、車両ボデー9を、その車幅方向に中間位置が搬送路の中間位置に一致するように、搬送台車6に搭載して所定の搬送位置に搬入して停止させる。
ティーチングボックス11の操作により、距離センサ8をフェンダ前端側部の所定の塗装対象位置に離間対向する垂直上方のオフラインティーチングの修正用走査基準点P1sに自動的に移動させる。次いで、その位置でティーチングボックス11の操作により、距離センサ8の搬送方向及び車幅方向の位置を目視により微調整して被塗装基準部位P1aに近接させる。続いて、ティーチングボックス11の操作で塗装ロボット1により高さを位置制御させて、距離センサ8の基準位置を距離センサ対向位置P1mに自動設定する。その位置でティーチングボックス11の操作により三次元座標値を取込ませ、距離センサ対向位置P1mに対する修正用走査基準点P1sの位置誤差を検出させる。
以下、同様に順に距離センサ8を修正用走査基準点P2s〜P4sに自動的に移動させ、実際の車両ボデー9の被塗装基準部位P2a〜P4aに対する距離センサ対向位置P2m〜P4mに位置設定して位置誤差を検出する。これにより、上面の走査経路データだけでなく、その3次元方向の位置誤差分だけ相対的に位置ずれを生じることを前提に一方の側面の全域の走査経路データ、さらに車幅方向には搬送路の中間位置に対して対称的に位置ずれを生じることを前提に他方の側面の走査経路データが作成される。
実際の塗装に際しては、連続搬送を考慮したロボット制御データに応じて、移動している車両ボデー9に対して、側面に対しては図5に示すように、ベル2は補正済み走査基準点P1及びP2間を直線状に移動して一旦オフし、補正済み走査基準点P3に向けて走査し、次いでオフして補正済み走査基準点P5を始点として前方へ移動し、その終点で塗装をオフして所定距離下方へ移動してオンとなり、このようなコの字形の折り返しを繰返して補正済み走査基準点P6に達する。さらに、その反対側の側面及び上面も塗装走査される。同様に車両側面の後方寄りも塗装走査され、補正済み走査基準点P3及びP4を基に両側のフェンダ後方部分9a並びにその間の上面も塗装走査される。
以上説明した実施の形態では車両ボデーの上面視可能な一方の側部上端等を計測して、その位置誤差を基に簡単に全域の走査経路データを相対的に補正したが、必要により計測し易い別の被塗装基準部位に対して修正用走査基準点を設定することもできる。作業時間が長くなるのを甘受するならば、対称変換を行うことなく両側で計測することも可能であり、また相対的な全域の補正でなく、修正用走査基準点を全域に分散設定して、それぞれ所属位置領域の位置誤差により補正を行うこともできる。
本発明の実施の形態による車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法を実施するための装置の構成を示す図である。 同方法による垂直上方からの走査基準点の計測値を側方の走査経路の走査基準点に変換する方法を説明する図である。 同方法の位置誤差値データを例示する図である。 同方法による走査基準点間の走査経路の補正方法を説明する図である。 塗装対象となる車両ボデーの側面に対する走査経路を説明する図である。
符号の説明
1 塗装ロボット
1a ロボットアーム先端部
2 ベル
6 搬送台車
8 距離センサ
9 車両ボデー
P1〜P6 補正済み走査基準点
P1a〜P4a 被塗装基準部位
P1m〜P4m 距離センサ対向位置
P1s〜P4s 修正用走査基準点

Claims (4)

  1. 搬送台車に載置されて搬送されてきた車両ボデーの外面を静電塗装するために、ロボットアーム先端部に取付けられ、かつ被塗装部位に所定距離だけ離間して対向するベルの走査経路データが、所定の搬送位置での車両ボデーの形状に対する設計データに対応してティーチングされている塗装ロボットに対して、所定の搬送位置での実際の車両ボデーの形状に応じて修正ティーチングを行う車両用塗装ロボットの修正ティーチング方法において、
    ロボットアーム先端部のベルの取付け位置に非接触式の距離センサを取付け、
    車両ボデー外面に対する直線状の走査経路群のうち修正ティーチング用に選択した前記走査経路の両端の走査基準点を修正用走査基準点として設定し、
    実際の車両ボデーにおける前記各修正用走査基準点に対応する前記被塗装基準部位に前記距離センサを順に近接させ、
    この近接位置で、前記距離センサの距離検知信号に応答して塗装ロボットを作動させることにより、前記距離センサを前記被塗装基準部位に対して前記ベルの対向方向に沿って離間して所定距離を置いた距離センサ対向位置に自動的に位置付けし、
    この距離センサ対向位置を前記塗装ロボットの三次元座標系の座標値によりそれぞれ計測し、
    前記距離センサ対向位置に対する前記修正用走査基準点の位置誤差をそれぞれ検出し、この位置誤差に応じて走査経路データを補正することを特徴とする車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法。
  2. 修正用走査基準点が、車両ボデーの車幅方向の一方の側部における最上の上面塗装用の走査経路に設定されることにより、距離センサが前記修正用走査基準点に対応する被塗装基準部位に垂直上方から近接され、次いで垂直方向に所定距離を置いて対向し、
    前記修正用走査基準点に対する前記距離センサ対向位置の位置誤差に応じて、上面塗装用の走査基準点を補正すると共に、側面塗装用の走査経路の走査基準点も前記位置誤差に応じて補正することを特徴とする請求項1記載の車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法。
  3. 走査経路の両端の修正用走査基準点の位置誤差に応じて、前記走査基準点間の走査経路データを補正することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法。
  4. 一方の側面に対して補正された走査経路データが、車両ボデーの車幅方向の中間位置の搬送方向に沿った対称軸に対して対称位置に他方の側面の走査経路データとして変換されることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の車両用静電塗装ロボットの修正ティーチング方法。
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