JP2009007863A - 巾木施工用接着剤塗布器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】墨うちや接着剤塗に要する時間を短縮することにより巾木の施工の効率化を図るものであり、かつ、接着剤のはみ出しや床面への垂れが発生を抑えることにより仕上がりを綺麗にすることにある。
【解決手段】接着剤を充填した接着剤収容容器2と、その接着剤収容容器の開口部に取り付けられる塗布ノズル1より構成され、塗布ノズルはその先端面と長手方向側面の片側に連通する複数の接着剤吐出孔15を有し、開口部取り付け側から接着剤吐出孔に向かって連続的に厚みが次第に薄くなるとともに幅が広くなる形状を有する巾木施工用接着剤塗布器具。
【選択図】図1
【解決手段】接着剤を充填した接着剤収容容器2と、その接着剤収容容器の開口部に取り付けられる塗布ノズル1より構成され、塗布ノズルはその先端面と長手方向側面の片側に連通する複数の接着剤吐出孔15を有し、開口部取り付け側から接着剤吐出孔に向かって連続的に厚みが次第に薄くなるとともに幅が広くなる形状を有する巾木施工用接着剤塗布器具。
【選択図】図1
Description
本発明は、巾木施工用接着剤塗布器具に関するものである。
従来、内装材として使用される巾木を施工する方法として、接着剤を平面な板や床材の破材に適量取り出してから専用の刷毛を用い、少しずつ塗りひろげていく方法が広く行われている。また、巾木の高さ以上に接着剤を塗布しないように、壁面に巾木の高さにあわせて、基準線を壁面に墨うちを行うケースもある。
しかし、従来の塗布方法では、接着剤を適量取り出す過程と、その後に少しずつ塗り広げて行く過程が必要な上、墨うちをするなど工程が加わる場合も有り、塗布に熟練を要する上に作業効率が悪い。また、床などの水平面と異なり巾木の施工は垂直面に対して行われる為に、接着剤の塗布量が多い場合、接着剤が床面に垂れたり必要高さ以上にはみ出たりしやすい。接着剤が床面に垂れたり必要高さ以上にはみ出ると、接着剤が均一に塗布できない上に床面や作業者の手などが汚れる場合もあった。
接着剤の垂れやはみ出しを防ぐために壁面に乗せる接着剤の量を少なくすると、一回の刷毛塗りで塗布することができる面積が小さくなる。しかしながら、巾木の施工は壁面タイルのように縦横の幅が比較的小さいのものとは異なり、通常60mm以上の比較的大きな幅で壁面一杯の長さに塗布する必要がある。このため、一回の塗布面積が狭いと作業時間が長大となるという問題があった。
この改善策として、人が手で持って施工できる適切な接着剤量をプラスチック製の袋や容器に充填し、その先端に、巾木の高さに合わせたノズルを取り付け、さらにそのノズルは適切な接着剤の塗布量や床面への垂れがないように吐出孔が形成されている巾木用塗布器具が提案されている(特許文献1〜3参照)。これらの塗布器具は巾木用に先端部を幅広にすることにより巾木の高さに合わせた幅に接着剤を塗布する機能を有しており、巾木の広さに対応する為に接着剤の導出部で複数の導管に分岐させている。
しかしながら、巾木用の接着剤は壁面に塗布するために粘度を高くする必要があるので、導管を分岐させると接着剤が流れにくくなり塗布量が低下する場合があった。接着剤の塗布量低下に対応するためには、粘度の低い接着剤を使用するかコーキングガンのような加圧用の器具を用いる必要がある。前者の場合、粘度の低い接着剤を使用すると、塗布後の接着剤が床面に垂れたり、塗布時に必要高さ以上にはみ出たりしやすくなる。後者の場合、コーキングガンを使用すると塗布量の調整が難しくなる上に塗布ノズルを持ちながらの操作が困難な為にノズル口を壁面に均一に当て込む事が困難となり、接着剤の均一塗布に熟練を要する。
さらに、細管に分岐した部分を設けると分岐部分で接着剤が目詰まりを生じる場合が多くなり、一旦目詰まりを生じると目詰まりの除去が困難であった。
本発明の巾木施工用接着剤塗布器具は、従来の巾木用接着剤塗布器具の問題点を解消して、塗布に要する時間短縮などの施工を簡便にし、熟練者でなくても容易に接着剤の塗布量や塗布面積を精度良く塗布ことができるようにしたものである。
特開2001−79478号公報
特開2001−293421号公報
特開2001−293421号公報
しかしながら、巾木用の接着剤は壁面に塗布するために粘度を高くする必要があるので、導管を分岐させると接着剤が流れにくくなり塗布量が低下する場合があった。接着剤の塗布量低下に対応するためには、粘度の低い接着剤を使用するかコーキングガンのような加圧用の器具を用いる必要がある。前者の場合、粘度の低い接着剤を使用すると、塗布後の接着剤が床面に垂れたり、塗布時に必要高さ以上にはみ出たりしやすくなる。後者の場合、コーキングガンを使用すると塗布量の調整が難しくなる上に塗布ノズルを持ちながらの操作が困難な為にノズル口を壁面に均一に当て込む事が困難となり、接着剤の均一塗布に熟練を要する。
さらに、細管に分岐した部分を設けると分岐部分で接着剤が目詰まりを生じる場合が多くなり、一旦目詰まりを生じると目詰まりの除去が困難であった。
本発明の巾木施工用接着剤塗布器具は、従来の巾木用接着剤塗布器具の問題点を解消して、塗布に要する時間短縮などの施工を簡便にし、熟練者でなくても容易に接着剤の塗布量や塗布面積を精度良く塗布ことができるようにしたものである。
本発明が解決しようとする課題は、墨うちや接着剤塗布に要する時間を短縮することにより巾木の施工の効率化を図るものであり、かつ、接着剤のはみ出しや床面への垂れが発生を抑えることにより仕上がりを綺麗にすることにある。
本発明は、接着剤を充填した接着剤収容容器と、その接着剤収容容器の開口部に取り付けられる塗布ノズルより構成され、塗布ノズルはその先端面と長手方向側面の片側に連通する複数の接着剤吐出孔を有し、開口部取り付け側から接着剤吐出孔に向かって連続的に厚みが次第に薄くなるとともに幅が広くなる形状を有することを最も主要な特徴とする。このような接着剤を導出することによって高粘度の接着剤でもスムーズに開口部に向かって流動する事ができ、開口部が塗布面に対して2面で開口しているので適正な量の接着剤を均一に塗布することができる。
本発明の巾木施工用接着剤塗布器具は、塗布に要する時間短縮などの施工を簡便にし、熟練者でなくても容易に接着剤の塗布量や塗布面積を精度良く塗布ことができるという利点がある。
墨うちや接着剤塗に要する時間を短縮することにより巾木の施工の効率化を図るものであり、かつ、接着剤のはみ出しや床面への垂れが発生を抑えることにより仕上がりを綺麗にするという目的を、簡単な構成で実現した。
図1は、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具の一実施例を示す斜視図である。本発明の巾木施工用接着剤塗布器具は、巾木用接着剤を収容する為の接着剤収容容器2と、接着剤収容容器2に収容された接着剤を壁面に塗布する為の塗布ノズル1より構成されている。塗布ノズル1は、ノズル接合部11によって接着剤収容容器2に接合されており、接着剤塗布容器から導入された接着剤を導出する経路を形成する接着剤導出部12、ノズル先端面13に設けられて接着剤を吐出する為の接着剤吐出孔15、接着剤が壁面から垂れるのを防ぐとともにノズルのガイドを行う垂れ止め板16を有する。
図2は、本発明に用いられる接着剤収容容器2の一実施例を示す斜視図である。接着剤収容容器2は、可撓性を有し手で把握しえる大きさで、内部には図示しない巾木用接着剤が収容されている。接着剤収容容器2の接着剤収容容器本体21は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の収容する接着剤により変質することが無く、接着剤を変質させることも無い柔軟性を有する樹脂で形成されている。接着剤収容容器2の接着剤収容容器開口部22には、雄ネジが設けてあり塗布ノズル1のノズル接合部11の内周に設けられた図示しない雌ネジに着脱自在に構成されており、自由に接着剤収容容器2を交換することができる。すなわち、接着剤収容容器2内部の接着剤を使いきった場合は新たな接着剤収容容器2と差し替ええることにより塗布ノズル1を繰り返し使用することができる。接着剤収容容器本体21は可撓性を有する材質で構成することにより、接着剤収容容器本体21を手で保持すると同時に圧力をかけることにより接着剤収容容器開口部22から接着剤を吐出させることができるので接着剤塗布作業が容易になる。
接着剤収容容器2の容量は、接着剤塗布作業に都合の良い範囲で適宜設定可能であるが、100〜2000ml程度の範囲であることが望ましく、300〜1500ml程度の範囲であることがさらに望ましい。
接着剤収容容器2の容量は、接着剤塗布作業に都合の良い範囲で適宜設定可能であるが、100〜2000ml程度の範囲であることが望ましく、300〜1500ml程度の範囲であることがさらに望ましい。
図3は、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具の一実施例を示す正面図である。本発明の塗布ノズル1は、ノズル接合部11よって接着剤収容容器2に接合されており、接着剤容器2から吐出された接着剤はノズル接合部11から塗布ノズル1の接着剤導出部12によってノズル先端面13の方向に導かれる構造になっている。先端面13の方向に導かれた接着剤は、ノズル先端面13と長手方向片側のノズル側面14に連通するように複数設けられた接着剤塗布口15から吐出し壁面への塗布に用いられる。
図4は、図3に示した本発明の巾木施工用接着剤塗布器具の塗布ノズル1の一実施例を拡大して示した正面図であり、図5はその側面図、図6はその上面図を各々示す。図4、図5、図6に示すように、本発明の塗布ノズル1の接着剤導出部12は、ノズル接合部11近傍の円筒形状からノズル先端面13にいくに従って連続的に一方向の幅が狭くなると同時に、その方向とは垂直方向の幅が広く、全体的に扁平に変化するような形状を有する。このように、接着剤導出部12がお互いに垂直方向に連続的な形状を有することにより、接着剤に加えられた圧力を均一に広い方向に分散することができるので、粘度の高い接着剤でも効率的にノズル先端面13の方向に導出することができる。また、このよう開口部取り付け側から接着剤吐出孔側に向かって連続的に厚みが薄くなるとともに幅が広くなる形状をことによって、接着剤導出部12内部に接着剤分散用の仕切り壁や導管を設ける必要がなくなり、接着剤詰まりを大幅に少なくすることができる。
ノズル先端面13は長方形形状で、ノズル先端面13とその長手方向片側のノズル側面14には、両面に連通するように角部に接着剤塗布口15が複数個一直線上に配列されている。接着剤塗布口15のノズル先端面13側の形状は三角形で、ノズル側面14の形状は長方形形状となっている。ノズル先端面13側の形状を角部から次第に面積が減少する三角形形状とすることによって、塗布作業時の塗布量調整が容易になる。一方、ノズル側面14の形状を長方形形状とすることによって、所定の塗布幅における吐出量を最大限に確保できるので、塗布量を多く必要とする場合などには有効である。
ノズル先端面13は長方形形状で、ノズル先端面13とその長手方向片側のノズル側面14には、両面に連通するように角部に接着剤塗布口15が複数個一直線上に配列されている。接着剤塗布口15のノズル先端面13側の形状は三角形で、ノズル側面14の形状は長方形形状となっている。ノズル先端面13側の形状を角部から次第に面積が減少する三角形形状とすることによって、塗布作業時の塗布量調整が容易になる。一方、ノズル側面14の形状を長方形形状とすることによって、所定の塗布幅における吐出量を最大限に確保できるので、塗布量を多く必要とする場合などには有効である。
塗布ノズル1の長手方向両端部には、長手方向面と垂直方向に延伸する形状の垂れ止め板16が設けられている。垂れ止め板16は、接着剤塗布時にノズル先端面13両端から出る接着剤を受け止めるように構成されており、施工時に塗布幅から接着剤垂れたり、はみ出すような不具合を解消することができる。さらに、垂れ止め板16の形状を曲面とすることにより、施工時に壁面との間隔を一定に保ちつつ、保持角度のずれにも対応しながらガイドする機能を持たせることができる。また、垂れ止め板16のノズル側面14からの延伸長は1〜5mmの範囲が好適であり、これ以上長くなると塗布施工時のガイド機能が損なわれ、これ以上短いと接着剤の垂れやはみ出しを充分に受け取る事ができない。
ノズル先端面13の長手方向の長さは、施工する巾木の幅に適した長さに設定することができる。さらに、ノズル先端面13の大きさが異なる塗布ノズル1を複数種類を用意すると、必要に応じて交換して使用することができ、さらに作業性を向上させることが可能となる。一般的な巾木の幅は60mm、75mm、100mmであるので、これらの幅に対応した3種類の塗布ノズル1を交換可能とすると良い。尚、本実施例においては、60mm幅対応のものを例示している。接着剤吐出孔15の個数は、長手方向の長さに応じて設定されるが、本実施例では10個設けられている。ノズル先端面13の幅方向の長さは4〜6mmが望ましく、これ以上短いと充分な接着剤吐出量に必要な接着剤吐出孔15の面積を確保することが困難となり、これ以上長いと壁面角部への接着剤塗布作業が困難となる。
接着剤導出部12の直径は10〜60mmが望ましく、これよりも径が小さいと高粘度の接着剤の吐出が困難となり、これ以上大きいと単位面積あたりの圧力が低下して吐出量が低下するために接着剤の塗布量が低下することとなる。
接着剤導出部12の直径は10〜60mmが望ましく、これよりも径が小さいと高粘度の接着剤の吐出が困難となり、これ以上大きいと単位面積あたりの圧力が低下して吐出量が低下するために接着剤の塗布量が低下することとなる。
図7は、本発明の目詰まり防止用キャップ3を示す正面図であり、図8は、本発明の目詰まり防止用キャップ3を示す斜視図である。図に例示するような目詰まり防止用キャップ3をノズル先端面13とノズル側面14を覆うように装着することにより、接着剤吐出孔15が外気に触れて内部の接着剤が乾燥、固化するのを防ぐ事ができる。このような目詰まり防止用キャップ3を用いることにより、塗布ノズル1を繰り返し使用することが可能となる。
図9は、本発明の塗布ノズル1の接着剤吐出孔15を示す拡大図である。図中のaはノズル先端面13の側面端部から接着剤吐出孔15までのスペース、bは接着剤吐出孔15の開口幅、cは接着剤吐出孔15のお互いの間隔、dは接着剤吐出孔15のノズル先端面13側の開口長、eは接着剤吐出孔15のノズル側面14側の開口長を示す。
接着剤吐出孔15の形状を決定するために試験を実施した。まず、aの値を設定するために、接着剤にエコLX巾木糊(東リ株式会社製、粘度40000mPas)を用いて、b:2.0mm、c:3.0mm、d:2.5mm、e:1.0mmに仮に設定した塗布ノズルを用いて試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布して巾木を貼付した後に圧着して、床面への垂れ、高さ以上のはみ出しの状態を目視にて評価した。判定基準は、×:垂れる、はみ出す、△:やや垂れる、ややはみ出す、○:垂れない、はみ出ないとして、ランク付けを行った。上記試験結果は下の表に示す。
上記の表に示したように、aは1.5mm以上に設定するのが望ましいが、この値を大きくとりすぎると巾木の端部の接着に不備が生じる。このためaの値は、1.0〜3.0mmの範囲が使用可能な領域で、1.5〜2.0mmの範囲に設定するのが望ましいことが判った。
次に、bの値を設定するために、接着剤にエコLX巾木糊を用いて、a:1.5mm、c:3.0mm、d:2.5mm、e:1.0mmに仮に設定した塗布ノズルを用いて試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の塗布量、および塗布性を評価した。試験の結果、試験範囲では塗布量と塗布性がほぼ一致する結果となったので塗布量の評価のみを下の表に示す。
上記の表に示したように、bの値は0.5〜4.0mmの範囲が使用可能な領域で、1.0〜3.0mmの範囲に設定するのが望ましいことが判った。
次に、cの値を設定するために、接着剤にエコLX巾木糊を用いて、a:1.5mm、b:2.0mm、d:2.5mm、e:1.0mmに仮に設定した幅60mmの塗布ノズルの吐出孔の数を変更して試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の塗布量、および塗布性を評価した。試験の結果、試験範囲では塗布量と塗布性がほぼ一致する結果となったので塗布量の評価のみを下の表に示す。
上記の表に示したように、接着剤吐出孔間の距離cはbの値が2mmの場合は2.0〜6.0mmの範囲が使用可能な領域で、2.5〜4.5mmの範囲に設定するのが望ましいことが判った。
bの値が1mm、3mmのものについても同様の試験を実施した結果、bの値が1mmの場合の使用可能な領域は1.0〜2.8mmで、好適範囲が1.4〜2.0mm、bの値が3mmの場合の使用可能な領域は3.4〜9.5mmで、好適範囲が4.5〜6.7mmであることが判った。
bの値が1mm、3mmのものについても同様の試験を実施した結果、bの値が1mmの場合の使用可能な領域は1.0〜2.8mmで、好適範囲が1.4〜2.0mm、bの値が3mmの場合の使用可能な領域は3.4〜9.5mmで、好適範囲が4.5〜6.7mmであることが判った。
次に、dの値を設定するために、接着剤にエコLX巾木糊を用いて、a:1.5mm、b:1.0mm、2.0mm、3.0mm、c:3.0mm、e:1.0mmに仮に設定した幅60mmの塗布ノズルの吐出孔の形状を変更して試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の塗布量を評価した。尚、dの値はbの値によって適正な値が変動するので係数をかけたものを設定して評価を行った。
上記の表にからdの値を算出すると、d値は(b×0.5)〜(b×2.0)の範囲が使用可能な領域で、(b×1)〜(b×1.5)の範囲に設定するのが望ましいことが判った。
次に、eの値を設定するために、接着剤にエコLX巾木糊を用いて、a:1.5mm、b:2.0mm、c:3.0mm、d:2.5mmに仮に設定した幅60mm塗布ノズルの吐出孔の形状を変更して試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の塗布性を評価した。
上記の表に示したように、eの値は0.5〜3.0mmの範囲が使用可能な領域で、さらに1.0〜2.0mmの範囲に設定するのが望ましいことが判った。
以上の試験結果より、a値は1.5〜2.0mm、b値は1.0〜3.0mm、c値はb値が2mmの場合は2.5〜4.5mm、d値は(b×1)〜(b×1.5)、e値は1.0〜2.0mmがそれぞれ好適な範囲であることが判った。
次に、適正な接着剤の粘度を規定するために接着剤にエコLX巾木糊の粘度を10000mPasから140000mPasの範囲で変更したものを試作して、a:1.5mm、b:2.0mm、c:3.0mm、d:2.5mm、e:1.0mmに設定した幅60mm塗布ノズルを用いて試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の垂れ状態の目視評価と、塗布時の接着剤の押出し易さの評価を行った。
垂れの判定基準は、
×:垂れる、△:やや垂れる、○:垂れない
とし、
押出し易さの判定基準は、
×:押出しにくい、塗布作業に支障有り、△:やや押出しにくい、塗布作業にやや難有り、○:押出し易い、塗布作業性良好、
とした。
垂れの判定基準は、
×:垂れる、△:やや垂れる、○:垂れない
とし、
押出し易さの判定基準は、
×:押出しにくい、塗布作業に支障有り、△:やや押出しにくい、塗布作業にやや難有り、○:押出し易い、塗布作業性良好、
とした。
上記の表より、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具を用いたときに垂れと押出し易さが両立する接着剤の粘度は20000mPas〜100000mPasの範囲が使用可能な領域で、さらに30000mPas〜50000mPasの範囲に設定するのが望ましいことが判った。尚、接着剤の種類は巾木用接着剤ならばゴム系ラテックス形接着剤でもアクリル系エマルジョン形接着剤でも用途に応じて選択して使用することができる。
次に、適正な接着剤収容容器2の種類を選定するために接着剤にエコLX巾木糊を用いて、a:1.5mm、b:2.0mm、c:3.0mm、d:2.5mm、e:1.0mmに設定した幅60mm塗布ノズルを用いて試験を行った。試験は実際に壁面に接着剤を塗布した際の施工のしやすさを押出し易さ、ハンドリング性に分けて評価した。
押出し易さの判定基準は、
×:押出しにくい、△:やや押出しにくい、○:押出し易い、塗布作業性良好、
ハンドリング性の判定基準は、
×:ハンドリングが悪い、△:ややハンドリング性が悪い、○:ハンドリング性良好、
とした。
押出し易さの判定基準は、
×:押出しにくい、△:やや押出しにくい、○:押出し易い、塗布作業性良好、
ハンドリング性の判定基準は、
×:ハンドリングが悪い、△:ややハンドリング性が悪い、○:ハンドリング性良好、
とした。
上記の表より、フィルム状パックは施工のしやすさ、押出しやすさ、ハンドリング性の全てを満たしていることが判る。プラスチック製ボトルは押出しやすさの評価が悪く、最後まで接着剤を使いきれない場合があった。カートリッジガンはハンドリング性の評価が悪く、カートリッジガンの器具が長い為に入隅などの端部への塗布する際に作業性が困難で、ガン機構による吐出量の調整もしづらかった。
図10は、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具の使用状態を示す斜視図である。本発明の巾木施工用接着剤塗布器具は、塗布ノズル1が取り付けられた接着剤入り接着剤収容容器2を保持し、塗布ノズル1のノズル先端面13を壁100にあてがい、接着剤収容容器2を手で押し出しながら壁100に沿って矢印の方向に移動させることで接着剤塗布部5への接着剤塗布を行う。このように、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具を用いることにより、1.従来の刷毛塗りよりも塗布スピードが速くなる、2.粘度、チキソ性が高い為に刷毛塗りでは壁面に塗布しにくい接着剤でも容易に塗布できる、3.塗布ノズルを再利用可能なのでゴミの発生量が少なく環境負荷が低減できる、といった効果がある。
図11は、本発明の巾木施工用接着剤塗布器具の使用状態を示す上方向から見た図である。塗布ノズル1のノズル先端面13を壁100に沿って矢印の方向に移動させることで接着剤塗布部5への接着剤塗布を行う様子を示している。
まず、塗布ノズル1は、接着剤吐出孔15を中心に所定の保持角度で壁100にあてがわれる。次に、この状態で接着剤収容容器2を手で押し出しながら壁100に沿って矢印の方向に移動させる。接着剤収容容器2を加圧することで接着剤吐出孔15より接着剤が吐出する。接着剤の吐出と同時に塗布ノズル1が壁100に沿って移動するので、吐出された接着剤は壁100とノズル先端面13によって形成される楔状の空間によって、壁100側に塗布されると同時に平滑化される。ノズル先端面13側の接着剤吐出孔15形状が角部から次第に面積が減少する三角形形状となっているので、塗布上流側から下流側に向かって吐出量が次第に減少していく作用により塗布量の制御が可能となる。仮に大量の接着剤が吐出しても、ノズル先端面13によって塗布量は均一化され、余分な接着剤が塗布幅から垂れたり、はみ出すことは垂れ止め板16によって防がれる。
一方、塗布量を多くしたい場合は、壁側にあてがう力を弱めれば塗布量も増大することができる。このとき、ノズル側面14の接着剤吐出孔15形状が長方形形状とであるので、所定の塗布幅における吐出量を最大限に確保することができる。
垂れ止め板16の形状が曲面であると、巾木施工用接着剤塗布器具の保持角度が振れても壁100と垂れ止め板16の位置関係のずれが少ない。従って、ノズル先端面13と壁面との間隔を一定の範囲に保ちつつ、垂れ止め板16の先端部でガイドしながら塗布ノズル1を壁100に沿って移動させることが可能となる。
まず、塗布ノズル1は、接着剤吐出孔15を中心に所定の保持角度で壁100にあてがわれる。次に、この状態で接着剤収容容器2を手で押し出しながら壁100に沿って矢印の方向に移動させる。接着剤収容容器2を加圧することで接着剤吐出孔15より接着剤が吐出する。接着剤の吐出と同時に塗布ノズル1が壁100に沿って移動するので、吐出された接着剤は壁100とノズル先端面13によって形成される楔状の空間によって、壁100側に塗布されると同時に平滑化される。ノズル先端面13側の接着剤吐出孔15形状が角部から次第に面積が減少する三角形形状となっているので、塗布上流側から下流側に向かって吐出量が次第に減少していく作用により塗布量の制御が可能となる。仮に大量の接着剤が吐出しても、ノズル先端面13によって塗布量は均一化され、余分な接着剤が塗布幅から垂れたり、はみ出すことは垂れ止め板16によって防がれる。
一方、塗布量を多くしたい場合は、壁側にあてがう力を弱めれば塗布量も増大することができる。このとき、ノズル側面14の接着剤吐出孔15形状が長方形形状とであるので、所定の塗布幅における吐出量を最大限に確保することができる。
垂れ止め板16の形状が曲面であると、巾木施工用接着剤塗布器具の保持角度が振れても壁100と垂れ止め板16の位置関係のずれが少ない。従って、ノズル先端面13と壁面との間隔を一定の範囲に保ちつつ、垂れ止め板16の先端部でガイドしながら塗布ノズル1を壁100に沿って移動させることが可能となる。
図12は、本発明第2実施例の塗布ノズルを示す正面図である。この実施例においては、ノズル先端面13の一部にノズル先端傾斜面17を設けてある。
図13は、本発明第2実施例の巾木施工用接着剤塗布器具の使用状態を上方向から見た図である。この実施例においては、ノズル先端面13の一部にノズル先端傾斜面17を設けてあるので、一般に入隅部と呼ばれる壁100の角の箇所に接着剤吐出孔15を近接させることが可能となる。このことにより、接着剤塗布の開始位置を入隅間際にすることが容易となる。
図14は、本発明第3実施例の塗布ノズル1の先端部を示す拡大図である。本実施例においては、中央部の接着剤吐出孔15の開口長(d値、e値)に対して塗布ノズル先端面17の両端部に開口長(f値、g値)が短い端部接着剤吐出孔31が設けられている。このように開口面積の小さい端部接着剤吐出孔31を塗布ノズル先端面17の両端部に設けることにより、接着剤塗布面の両端部の接着剤量を減らす事ができる。接着剤塗布面の両端部の接着剤量が少なくなると、巾木貼り付け後に巾木の端部から糊が染み出しして壁面を汚損することを防止することができる。端部接着剤吐出孔31は、開口面積を小さくするならば開口長を短くするだけでなく、開口幅を狭くする、あるいは形状を変更するなどの他の方法を用いたものでも良い。
図15は、本発明第4実施例の接着剤吐出孔32を示す拡大図である。本実施例においては、接着剤吐出孔32の形状が楕円形状となっている。接着剤吐出孔32は、三角形状の本発明第1実施例の接着剤吐出孔15に比べて形状設定は難しいが、開口幅の変化が小さく開口形状が曲面のため接着剤の吐出が安定している上に目詰まりしにくいという利点がある。
図16は、本発明第5実施例の接着剤吐出孔33を示す拡大図である。本実施例においては、接着剤吐出孔32の形状が台形形状となっている。接着剤吐出孔33は、三角形状の本発明第1実施例の接着剤吐出孔15に比べて開口幅の変化が小さく開口面積が広いので、接着剤量の規制は難しくなるが接着剤の接着剤塗布量を安定的に多くすることができる。
1 塗布ノズル
2 接着剤収容容器
3 目詰まり防止用キャップ
5 接着剤塗布部
11 ノズル接合部
12 接着剤導出部
13 ノズル先端面
14 ノズル側面
15 接着剤吐出孔
16 垂れ止め板
17 ノズル先端傾斜面
21 接着剤収容容器本体
22 接着剤収容容器開口部
31 端部接着剤吐出孔
32 接着剤吐出孔
33 接着剤吐出孔
100 壁
2 接着剤収容容器
3 目詰まり防止用キャップ
5 接着剤塗布部
11 ノズル接合部
12 接着剤導出部
13 ノズル先端面
14 ノズル側面
15 接着剤吐出孔
16 垂れ止め板
17 ノズル先端傾斜面
21 接着剤収容容器本体
22 接着剤収容容器開口部
31 端部接着剤吐出孔
32 接着剤吐出孔
33 接着剤吐出孔
100 壁
Claims (4)
- 接着剤を充填した接着剤収容容器と、その接着剤収容容器の開口部に取り付けられる塗布ノズルより構成され、塗布ノズルはその先端面と長手方向側面の片側に連通する複数の接着剤吐出孔を有し、開口部取り付け側から接着剤吐出孔に向かって連続的に厚みが薄くなるとともに幅が広くなる形状を有することを特徴とする巾木施工用接着剤塗布器具。
- 塗布ノズルの長手方向両端部に長手方向面と垂直方向に延伸する形状の垂れ止め板を有することを特徴とする請求項1記載の巾木施工用接着剤塗布器具。
- 接着剤の粘度が20000〜100000mPasであることを特徴とする請求項1記載の巾木施工用接着剤塗布器具。
- 接着剤容器がフィルム状パックであることを特徴とする請求項1記載の巾木施工用接着剤塗布器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007171314A JP2009007863A (ja) | 2007-06-29 | 2007-06-29 | 巾木施工用接着剤塗布器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007171314A JP2009007863A (ja) | 2007-06-29 | 2007-06-29 | 巾木施工用接着剤塗布器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009007863A true JP2009007863A (ja) | 2009-01-15 |
Family
ID=40323212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007171314A Pending JP2009007863A (ja) | 2007-06-29 | 2007-06-29 | 巾木施工用接着剤塗布器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009007863A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114622701A (zh) * | 2022-04-16 | 2022-06-14 | 广东颐和建设有限公司 | 一种房建防水施工装置及其施工方法 |
-
2007
- 2007-06-29 JP JP2007171314A patent/JP2009007863A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114622701A (zh) * | 2022-04-16 | 2022-06-14 | 广东颐和建设有限公司 | 一种房建防水施工装置及其施工方法 |
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