JP2009006124A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
例えばスロットマシン等の遊技機においては、遊技に関する制御を行うための制御装置が設けられており、当該制御装置により、当たり抽選や特典の付与に関する制御等が行われるようになっている。制御装置は、ROM等の電子部品を実装された制御基板が、ボックスケースとボックスカバーを有する基板ボックスに収容されて構成されており、台座装置等に搭載されて遊技機に取り付けられている。かかる遊技機では、制御基板に対する不正行為が問題となっており、制御装置と台座装置を封印する構成が各種提案されている。例えば、貼付した後に剥がすとその痕跡が残る封印シールを制御装置と台座装置に跨るように貼付する構成や、制御装置と台座装置に封印構造を設け、台座装置から制御装置を取り外した場合には封印構造の破壊等の履歴が残る構成等が提案されている。
ここで、封印構造としては、制御装置から切り離し可能な第1封印部材を制御装置に設けるとともに、第2封印部材を台座装置に設け、第1封印部材と第2封印部材に封印ネジ等の連結部材を制御装置側から第1封印部材と第2封印部材に挿通させる構造が一般的である。連結部材を挿通させた場合には、連結部材の先端部が第2封印部材と係止し、連結部材の基端部が第1封印部材と係止することにより、制御装置と台座装置が分離不能に連結され、制御装置と台座装置が封印されるようになっている。そして、封印後の制御装置と台座装置は、連結部材と係止状態の第1封印部材と第2封印部材を制御装置及び台座装置から分離させることにより、分離可能となるようになっている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、上記封印構造を有する遊技機においては、仮に台座装置側から連結部材の先端部と第2封印部材との係止状態が不正に解除された場合、第1封印部材と第2封印部材をいずれも分離させることなく連結部材のみが取り外される可能性が考えられる。そして、かかる不正が行われ、制御基板に対して不正を行った後に前記連結部材を再度元の第1封印部材と第2封印部材に挿通された場合には、不正行為の発見が遅れてしまうことに繋がり得る。
なお、以上の問題は、スロットマシンに限らず、制御装置を有するパチンコ機等の他の遊技機にも該当する問題であり、また、制御装置と台座装置等の装着部材とを封印する封印構造を備えた遊技機に限らず、制御基板が収容された基板ボックスを封印する封印構造を備えた遊技機にも該当する問題である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、制御基板に対する不正行為を防止することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、遊技に関する制御を司る制御基板を一方から覆うとともに第1結合部材を有する第1部材と、前記制御基板を他方から覆うとともに第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記連通孔部に挿入させることで前記第1結合部材と前記第2結合部材が連結されるとともに前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材のうち少なくとも一方を当該結合部材の設けられた部材から切り離すことで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする。
制御基板に対する不正行為を防止することが可能となる。
以下、本発明の遊技機を手段として区分して示し、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.遊技に関する制御を司る制御基板を一方から覆うとともに第1結合部材を有する第1部材と、前記制御基板を他方から覆うとともに第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記連通孔部に挿入させることで前記第1結合部材と前記第2結合部材が連結されるとともに前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材のうち少なくとも一方を当該結合部材の設けられた部材から切り離すことで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、連結部材には、第1結合部材と係止することで連結部材が第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、第2結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、第1結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部と、が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材で第1結合部材と第2結合部材が連結された状態において、仮に連結部材と第2結合部材の係止が不正に解除されたとしても、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることを防止することができる。故に、第1部材と第2部材が不正に分離され、制御基板に対して不正行為がなされることを防止することが可能となる。
前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、連結部材には、第1結合部材と係止することで連結部材が第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、第2結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、第1結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部と、が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材で第1結合部材と第2結合部材が連結された状態において、仮に連結部材と第2結合部材の係止が不正に解除されたとしても、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることを防止することができる。故に、第1部材と第2部材が不正に分離され、制御基板に対して不正行為がなされることを防止することが可能となる。
手段2.上記手段1において、前記第1結合部材の前記第2結合部材と対向する側の端部に、前記第3規制部を収容する収容部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、第1結合部材の第2結合部材と対向する側の端部には、第3規制部を収容する収容部が設けられている。かかる構成とすることにより、第1結合部材と第2結合部材の間に隙間を形成させ、当該隙間から第3規制部と第1結合部材の係止を解除する不正を困難なものとすることができる。
手段2によれば、第1結合部材の第2結合部材と対向する側の端部には、第3規制部を収容する収容部が設けられている。かかる構成とすることにより、第1結合部材と第2結合部材の間に隙間を形成させ、当該隙間から第3規制部と第1結合部材の係止を解除する不正を困難なものとすることができる。
手段3.上記手段1又は手段2において、前記第2結合部材の前記第1結合部材と対向する側の端部に、前記第3規制部が前記第2結合部材側に移動することを阻止する阻止部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、第2結合部材には、第3規制部が第2結合部材側に移動することを阻止する阻止部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材で第1結合部材と第2結合部材が連結された状態において、仮に連結部材と第1結合部材の係止が不正に解除されたとしても、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることや、連結部材を第2結合部材側に移動させて連結部材と第1結合部材の連結状態を解除することを防止することができる。
手段4.上記手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記第2規制部及び前記第3規制部を、通常状態では前記連結部材の本体部外周面より外側に突出するとともに、前記本体部内側への外力により前記本体部外周面と面一又はそれより内側に弾性変位する突出部を有する構成としたことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、第2規制部及び第3規制部は、通常状態では連結部材の本体部外周面より外側に突出するとともに、本体部内側への外力により本体部外周面と面一又はそれより内側に弾性変位する突出部を有している。かかる構成においては、連結部材を連通孔部に挿入する際に、連通孔部から受ける本体部内側への外力によって突出部が本体部外周面と面一又はそれより内側に弾性変位し、突出部に前記外力が生じない位置まで連結部材を挿入した場合には、突出部が連結部材の本体部外周面より外側に突出する位置に復帰して対応する結合部材と係止されることとなる。故に、第1部材と第2部材を分離不能とする作業を容易なものとすることが可能となる。
手段5.上記手段4において、前記連結部材には、前記第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、前記第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが交差するように前記第2規制部と前記第3規制部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、連結部材には、第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが交差するように第2規制部と第3規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、仮に第2規制部が第2結合部材との係止を解除する側に弾性変位されたとしても、これに伴って第3規制部が第1結合部材との係止を解除する側に弾性変位することを抑制することが可能となる。
手段6.上記手段4において、前記連結部材には、前記第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、前記第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが直交するように前記第2規制部と前記第3規制部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、連結部材には、第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが直交するように第2規制部と第3規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、仮に第2規制部が第2結合部材との係止を解除する側に弾性変位されたとしても、これに伴って第3規制部が第1結合部材との係止を解除する側に弾性変位することを防止することが可能となる。
手段7.上記手段4乃至手段6のいずれかにおいて、前記第2規制部と前記第3規制部が独立して弾性変位する構成としたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、第2規制部と第3規制部は独立して弾性変位する。かかる構成とすることにより、仮に第2規制部が第2結合部材との係止を解除する側に弾性変位されたとしても、第3規制部と第1結合部材との係止を維持することができ、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることを防止することができる。
手段8.上記手段1乃至手段7のいずれかにおいて、前記連結部材は、前記第1結合部材側から挿入されるものであることを特徴とする遊技機。
連結部材が第1結合部材側から挿入される構成においては、第2規制部と第2結合部材の係止が解除された場合、連結部材を第1結合部材側に移動させることが可能となる。このため、連結部材を第1結合部材及び第2結合部材から不正に取り外して第1部材と第2部材を分離させる不正が行われる可能性が懸念される。しかしながら、連結部材に第1結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部を設けることにより、仮に第2規制部と第2結合部材の係止が不正に解除されたとしても、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることを回避することができ、制御基板に対する不正行為を防止することが可能となる。
手段9.上記手段1乃至手段8のいずれかにおいて、前記制御基板を基板ボックスに収容してなる制御装置を備えた遊技機であって、前記第1部材は、前記基板ボックスのうち前記制御基板の表面側を覆うボックス蓋体であり、前記第2部材は、前記基板ボックスのうち前記制御基板の裏面側を覆うボックス本体であることを特徴とする遊技機。
本構成によれば、基板ボックスが開放されて制御基板に不正がなされることを防止することが可能となる。
手段10.遊技に関する制御を司る制御基板を収容するとともに第1結合部材を有する第1部材と、前記第1部材が装着されるとともに第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記連通孔部に挿入させることで前記第1結合部材と前記第2結合部材が連結されるとともに前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材のうち少なくとも一方を当該結合部材の設けられた部材から切り離すことで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする遊技機。
前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、連結部材には、第1結合部材と係止することで連結部材が第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、第2結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、第1結合部材と係止することで連結部材が第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部と、が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材で第1結合部材と第2結合部材が連結された状態において、仮に連結部材と第2結合部材の係止が不正に解除されたとしても、連結部材が第1結合部材及び第2結合部材から取り外されることを防止することができる。故に、第1部材と第2部材が不正に分離され、制御基板に対して不正行為がなされることを防止することが可能となる。
なお、本構成に上記手段2乃至手段8のいずれかの構成を適用しても良く、かかる場合には相乗効果を奏することが期待できる。
手段11.上記手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1結合部材と前記第2結合部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には、連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材により第1結合部材と第2結合部材が連結されている状態において、連結部材の挿入方向において一方の結合部材を他方の結合部材から離間する向きに変位させ、第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正行為を防止することが可能となる。また、変位規制部には、連結部材の挿入方向において第1結合部材と第2結合部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る。このため、変位規制部を確認することにより、上記不正が行われていないかや、上記不正を試みられていないかを確認することができる。
手段12.上記手段1乃至手段10のいずれかにおいて、前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の部材が他方の部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と前記第2部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
手段12によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には、連結部材の挿入方向において一方の部材が他方の部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材により第1結合部材と第2結合部材が連結されている状態において、連結部材の挿入方向において一方の部材を他方の部材から離間する向きに変位させ、このときに生じた第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正行為を防止することが可能となる。また、変位規制部には、連結部材の挿入方向において第1部材と第2部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る。このため、変位規制部を確認することにより、上記不正が行われていないかや、上記不正を試みられていないかを確認することができる。
手段13.上記手段11又は手段12において、前記変位規制部に脆弱部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段13によれば、変位規制部には脆弱部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材の挿入方向において一方の結合部材を他方の結合部材から離間する向きに変位させられた場合に、変位規制部が破断したり変形したりすることでその痕跡を残すことができる。
手段14.上記手段13において、前記脆弱部を、前記変位規制部の基端部に設けたことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、脆弱部は変位規制部の基端部に設けられているため、連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位させられた場合に、容易に変位規制部を破断させたり変形させたりすることが可能となる。
手段15.上記手段11乃至手段14のいずれかにおいて、前記第1結合部材及び前記第2結合部材を対応する部材の一端部にそれぞれ設け、前記変位規制部を前記一端部に設けたことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、変位規制部は第1結合部材及び第2結合部材と同じ端部に設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材の挿入方向における第1結合部材と第2結合部材の離間距離が比較的短い段階で変位規制部にその痕跡を残すことが可能となる。
手段16.上記手段11乃至手段15のいずれかにおいて、前記第1部材又は前記第2部材の一端部に、対応する結合部材と前記変位規制部とを集約配置したことを特徴とする遊技機。
手段16によれば、第1部材又は第2部材には、その一端部に、対応する結合部材と変位規制部とが集約配置されている。かかる構成とすることにより、連結部材の挿入方向における第1結合部材と第2結合部材の離間距離が比較的短い段階で変位規制部にその痕跡を残すことが可能となる。
手段17.上記手段11乃至手段16のいずれかにおいて、前記第1部材の一端部に前記第2部材側に延びる延出部を設けるとともに、前記延出部の先端部に前記変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記第1部材の他端側に延びる形状としたことを特徴とする遊技機。
手段17によれば、第1部材の一端部には第2部材側に延びる延出部が設けられており、当該延出部の先端部に第1部材の他端側に延びる変位規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、第1部材が第2部材に装着されている場合に、連結部材の挿入方向において第2部材が第1部材に挟まれた形とすることが可能となる。この結果、連結部材により第1部材と第2部材が連結されている状態において、第2結合部材を第1結合部材から離間させる向きに変位させること、より詳しくは第2結合部材を連結部材が挿入される向きに変位させることを困難なものとすることが可能となる。
手段18.上記手段11乃至手段17のいずれかにおいて、前記第1部材又は前記第2部材の少なくとも一方が遊技機前方から視認可能な場合に、遊技機前方から前記変位規制部が視認可能となる構成としたことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、第1部材又は第2部材の少なくとも一方が遊技機前方から視認可能な場合、変位規制部も遊技機前方から視認可能となる。かかる構成とすることにより、変位規制部に痕跡が残されていないかを確認する作業を容易なものとすることが可能となる。
手段19.上記手段11乃至手段17のいずれかにおいて、前記変位規制部を、前記第1部材又は前記第2部材の少なくとも一方が遊技機前方から視認可能な場合に、遊技機前方から視認可能となる位置に設けたことを特徴とする遊技機。
手段19によれば、第1部材又は第2部材の少なくとも一方が遊技機前方から視認可能な場合、変位規制部も遊技機前方から視認可能となる。かかる構成とすることにより、変位規制部に痕跡が残されていないかを確認する作業を容易なものとすることが可能となる。
手段20.上記手段11乃至手段19のいずれかにおいて、前記第1部材又は前記第2部材には、前記連結部材の挿入方向と交差する方向における外方から連結部材側への異物の侵入を防止する防止壁部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段20によれば、第1部材又は第2部材には、連結部材の挿入方向と交差する方向における外方から連結部材側への異物の侵入を防止する防止壁部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材と結合部材の係止が工具等を用いて不正に解除されることを防止することが可能となる。
手段21.上記手段20において、前記防止壁部の一部を前記変位規制部としたことを特徴とする遊技機。
手段21によれば、防止壁部の一部が変位規制部とされているため、工具等の侵入を防止しつつ、不正がなされた場合にその痕跡を残すことが可能となる。
手段22.上記手段11乃至手段21のいずれかにおいて、前記第2部材を形成する各面部のうち前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と対向する対向面部に、前記第1部材が前記第2部材から取り外される側に変位することを規制する第2変位規制部を一体形成したことを特徴とする遊技機。
手段22によれば、第2部材を形成する各面部のうち連結部材の挿入方向において第1部材と対向する対向面部には、第1部材が第2部材から取り外される側に変位することを規制する第2変位規制部が一体形成されている。かかる構成の場合、第1部材又は第2部材を連結部材の挿入方向に弾性変形可能な構成とすることにより、第2部材の第2変位規制部又は第1部材の第2変位規制部と係止する部位を破壊することなく、第1部材を第2部材から取り外すことができる。かかる一方、第1部材又は第2部材を連結部材の挿入方向に弾性変形可能な構成とした場合には、連結部材の挿入方向において一方の結合部材を他方の結合部材から離間する向きに変位させ、第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正がなされる可能性が懸念される。そこで、本構成に上記手段11乃至手段21のいずれかの構成を適用することにより、第1部材と第2部材の少なくとも一方を繰り返し使用可能な構成としつつ、前記懸念を解消することが可能となる。
手段23.上記手段11乃至手段22のいずれかにおいて、前記第2部材を形成する各面部のうち前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と対向する対向面部には、剛性を確保するための補強部を非配置としたことを特徴とする遊技機。
手段23によれば、第2部材を形成する各面部のうち連結部材の挿入方向において第1部材と対向する対向面部には、剛性を確保するための補強部が非配置とされている。かかる構成の場合、対向面部を連結部材の挿入方向に弾性変形させることが可能となり、第1部材を第2部材から容易に取り外すことが可能となる。かかる一方、第2部材を連結部材の挿入方向に弾性変形可能な構成とした場合には、連結部材の挿入方向において一方の結合部材を他方の結合部材から離間する向きに変位させ、第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正がなされる可能性が懸念される。そこで、本構成に上記手段11乃至手段22のいずれかの構成を適用することにより、第1部材を第2部材から取り外す際の作業を容易なものとしつつ、前記懸念を解消することが可能となる。
手段24.第1結合部材を有する第1部材と、第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記第1結合部材側から前記連通孔部に挿入することによって前記第1結合部材に前記連結部材の基端側部分が係止され前記第2結合部材に前記連結部材の先端側部分が係止されて前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材をこれら結合部材の設けられた部材から分離させることで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1結合部材と前記第2結合部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1結合部材と前記第2結合部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
手段24によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には、連結部材の挿入方向において一方の結合部材が他方の結合部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材により第1結合部材と第2結合部材が連結されている状態において、連結部材の挿入方向において一方の結合部材を他方の結合部材から離間する向きに変位させ、第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正行為を防止することが可能となる。また、変位規制部には、連結部材の挿入方向において第1結合部材と第2結合部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る。このため、変位規制部を確認することにより、上記不正が行われていないかや、上記不正を試みられていないかを確認することができる。
手段25.第1結合部材を有する第1部材と、第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記第1結合部材側から前記連通孔部に挿入することによって前記第1結合部材に前記連結部材の基端側部分が係止され前記第2結合部材に前記連結部材の先端側部分が係止されて前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材をこれら結合部材の設けられた部材から分離させることで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において前記第1結合部材と前記第2結合部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る脆弱部を設けたことを特徴とする遊技機。
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において前記第1結合部材と前記第2結合部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る脆弱部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段25によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には脆弱部が設けられており、連結部材の挿入方向において第1結合部材と第2結合部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る。かかる構成とすることにより、第1結合部材と第2結合部材に隙間を生じさせて第2結合部材と連結部材の係止状態を不正に解除しようとした場合に、その痕跡を残すことが可能となる。この結果、上記不正が行われていないかや上記不正を試みられていないかを痕跡部を通じて確認することができ、不正を容易に発見することが可能となるとともに、連結部材による第1結合部材と第2結合部材の連結が不正に解除されることを防止することが可能となる。
手段26.第1結合部材を有する第1部材と、第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記第1結合部材側から前記連通孔部に挿入することによって前記第1結合部材に前記連結部材の基端側部分が係止され前記第2結合部材に前記連結部材の先端側部分が係止されて前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材をこれら結合部材の設けられた部材から分離させることで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の部材が他方の部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と前記第2部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において一方の部材が他方の部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部を設け、前記変位規制部を、前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と前記第2部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る構成としたことを特徴とする遊技機。
手段26によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には、連結部材の挿入方向において一方の部材が他方の部材から離間する向きに変位することを規制する変位規制部が設けられている。かかる構成とすることにより、連結部材により第1結合部材と第2結合部材が連結されている状態において、連結部材の挿入方向において一方の部材を他方の部材から離間する向きに変位させ、このときに生じた第1結合部材と第2結合部材との隙間から連結部材と第2結合部材の係止を解除する不正行為を防止することが可能となる。また、変位規制部には、連結部材の挿入方向において第1部材と第2部材が所定距離以上離間された場合、その痕跡が残る。このため、変位規制部を確認することにより、上記不正が行われていないかや、上記不正を試みられていないかを確認することができる。
手段27.第1結合部材を有する第1部材と、第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記第1結合部材側から前記連通孔部に挿入することによって前記第1結合部材に前記連結部材の基端側部分が係止され前記第2結合部材に前記連結部材の先端側部分が係止されて前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材をこれら結合部材の設けられた部材から分離させることで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と前記第2部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る脆弱部を設けたことを特徴とする遊技機。
前記第1部材と前記第2部材の少なくとも一方には、前記連結部材の挿入方向において前記第1部材と前記第2部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る脆弱部を設けたことを特徴とする遊技機。
手段27によれば、第1部材と第2部材の少なくとも一方には脆弱部が設けられており、連結部材の挿入方向において第1部材と第2部材が所定距離以上離間された場合にその痕跡が残る。かかる構成とすることにより、第1部材と第2部材に隙間を生じさせることで第1結合部材と第2結合部材に隙間を生じさせ、第2結合部材と連結部材の係止状態を不正に解除しようとした場合に、その痕跡を残すことが可能となる。この結果、上記不正が行われていないかや上記不正を試みられていないかを痕跡部を通じて確認することができ、不正を容易に発見することが可能となるとともに、連結部材による第1結合部材と第2結合部材の連結が不正に解除されることを防止することが可能となる。
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、天板11a,底板11b,背板11c,左側板11d及び右側板11eからなり、全体として前面を開放した箱状に形成されている。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスとも言う。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、ビッグボーナス(以下、「BB」とも言う)状態等に遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞成立時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部15の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、筐体11の背板11cに主制御装置ユニット100が取り付けられている。主制御装置ユニット100は、上端部が筐体11の天板11aと当接するようにして取り付けられている。
ここで、主制御装置ユニット100の構成を、図6〜図14に基づいて説明する。図6は主制御装置ユニット100の正面図、図7は主制御装置ユニット100の右側面図、図8は主制御装置ユニット100の斜視図、図9は主制御装置101を傾動させた状態の斜視図、図10は主制御装置ユニット100の背面斜視図、図11は台座装置201の斜視図、図12は主制御装置ユニット100の分解斜視図、図13は主制御装置101の分解斜視図、図14は台座装置201の分解斜視図である。なお、以下では、主制御装置ユニット100がスロットマシン10に取り付けられた状態(図5参照)を基準として、上下左右等の方向を特定することとする。
主制御装置ユニット100は、遊技を統括管理する主制御装置101と、主制御装置101を搭載する台座装置201とを備えている。台座装置201は、筐体11の背板11cに取付固定される固定ベース部202と、固定ベース部202に対して前後に回動可能に支持される第2部材としての可動ベース部203とを有しており、可動ベース部203に主制御装置101が搭載されている。
主制御装置101は、図13に示すように、制御基板としての主基板105が第1部材としての基板ボックス110に収容されて構成されている。基板ボックス110は、主基板105を前面側から覆うボックスカバー111と、主基板105を後面側から覆うボックスケース131とを備えている。
主基板105は横長矩形状のプリント基板であって、その表面には、CPUやROM等を備えたICチップ106の他に、被コネクタ受け部としてのソケット107等が搭載されている。本実施の形態では、ICチップ106としてスロットタイプの取り付け方法と対応したICチップ、すなわちCPUやROM等を有する基板がカバー部材によって覆われるとともに当該カバー部材の一側部に接続ピンが設けられたICチップを採用しており、主基板105には、ICチップ106が左右方向に延びるようにして搭載されている。ソケット107には、リールユニット31等の他の装置と接続されたケーブルコネクタ(図示略)が接続されるようになっている。主基板105の角隅部には、主基板105を基板ボックス110に収容する際に用いる位置決め孔108と小孔109が形成されている。
ボックスカバー111は、透明な合成樹脂材料によって形成されており、主基板105のICチップ106等を収容するための収容部112を有している。収容部112は、ボックスケース131側に開放された横長矩形の箱状に形成されており、その右側下部には、ボックスケース131側に凹む第1凹部113と第2凹部114が階段状に形成されている。収容部112の開放端側の周縁部には、収容部112から外方に向かって延びる延出部115が形成されている。収容部112には、ボックスカバー111とボックスケース131の封印履歴等が記載される封印履歴シートを貼付するための貼付枠116が形成されており、第2凹部114には、主制御装置101を台座装置201に固定するためのネジ孔(図示略)が形成されている。収容部112の下部に形成された延出部115には、主基板105のソケット107と対応する位置に、当該ソケット107を挿通するための挿通孔117が形成されており、主基板105の位置決め孔108及び小孔109と対応する位置に、図示しない位置決めピン及びネジ孔が形成されている。なお、図示は省略しているが、本実施の形態では、主基板105の下部に複数のソケット107が搭載されており、収容部112の下部に形成された延出部115に複数の挿通孔117が形成されている。
ボックスカバー111の左端部及び右端部には、縦長の長孔118が上下に並ぶようにしてそれぞれ複数形成されている。また、ボックスカバー111の上部すなわち収容部112の上方には、前後に貫通する横長矩形の第1開口孔部119及び第2開口孔部120が左右に並ぶように形成されている。第1開口孔部119の中央左部及び第2開口孔部120の中央右部には、基板ボックス110に封印処理を施すための第1封印部材121が設けられている。第1封印部材121は、封印ピン122を挿入可能な内径の貫通孔を有する筒状をなし、対応する開口孔部119,120の上端と下端を架橋する左右一対の架橋部123によってボックスカバー111に連結されている。なお、本実施の形態では、第1封印部材121を、左右一対すなわち2本の架橋部123によってボックスカバー111に連結する構成としたが、1本の架橋部123によってボックスカバー111に連結する構成としても良い。第1開口孔部119の左下角隅部には、矩形状の平板部124が設けられており、平板部124の後面には、ボックスケース131をボックスカバー111に固定するためのネジ孔が設けられている。また、第2開口孔部120の右方、すなわちボックスカバー111の右上角隅部には、ボックスケース131をボックスカバー111に固定する際に用いる小孔125が形成されている。
ボックスケース131は、透明な合成樹脂材料によってボックスカバー111側に開放された横長矩形の箱状に形成され、主基板105の裏面を被覆するための被覆部132を有している。ボックスケース131の上部すなわち被覆部132の上方には、前後に貫通する横長矩形の第3開口孔部133及び第4開口孔部134が左右に並ぶように形成されている。第3開口孔部133は、ボックスケース131をボックスカバー111に固定した際、ボックスカバー111の第1開口孔部119と前後に重なるように、すなわち基板ボックス110の上部に前後に貫通する開口孔が形成されるように、ボックスケース131に形成されている。第4開口孔部134についても同様であり、第4開口孔部134は、ボックスケース131をボックスカバー111に結合した際、ボックスカバー111の第2開口孔部120と前後に重なるように、すなわち基板ボックス110の上部に前後に貫通する開口孔が形成されるように、ボックスケース131に形成されている。第3開口孔部133及び第4開口孔部134には、ボックスカバー111の第1封印部材121とそれぞれ対応する位置に、基板ボックス110に封印処理を施すための第2封印部材135が設けられている。第2封印部材135は、封印ピン122を挿入可能な内径の貫通孔を有する筒状をなし、ボックスカバー111とボックスケース131を重ね合わせた際に、第1封印部材121の貫通孔の中心軸線と、第2封印部材135の貫通孔の中心軸線とが同軸となるよう、対応する開口孔部133,134の上端と下端を架橋する左右一対の架橋部136によってボックスケース131に連結されている。また、第3開口孔部133及び第4開口孔部134には、主制御装置101と台座装置201を連結する連結部材としての連結ピン137が挿入される第1結合部材としての第1挿入孔部138がそれぞれ複数設けられている。第1挿入孔部138は、第2封印部材135と同様、対応する開口孔部133,134の上端と下端を架橋する左右一対の架橋部139によってボックスケース131に連結されている。なお、本実施の形態では、第2封印部材135及び第1挿入孔部138を、左右一対すなわち2本の架橋部136,139によってボックスケース131に連結する構成としたが、1本の架橋部136,139によってボックスケース131に連結する構成としても良い。
第3開口孔部133の左下角隅部には、矩形状の平板部141が設けられており、平板部141には、ボックスケース131をボックスカバー111に固定する際に用いる小孔142が設けられている。当該小孔142は、ボックスカバー111とボックスケース131を重ね合わせた際、ボックスカバー111の平板部124に設けられたネジ孔と同軸となる位置に設けられている。第4開口孔部134の右方、すなわちボックスケース131の右上角隅部には、ボックスケース131をボックスカバー111に固定するためのネジ孔143が形成されている。当該ネジ孔143は、ボックスカバー111とボックスケース131を重ね合わせた際、ボックスカバー111の小孔125と同軸となる位置に設けられている。また、ボックスケース131の左右両端部には、ボックスカバー111の長孔118と対応する位置に、ボックスカバー111側に向けて起立するとともに先端部が上方に向けて折り曲がる略L字状の引掛部144が、それぞれ複数形成されている。
ボックスケース131の上端部、より詳しくは第3開口孔部133を形成する上側辺部及び第4開口孔部134を形成する上側辺部には、後方に向けて突出する横長矩形状の張出板部145がそれぞれ形成されている。各張出板部145には、上下に貫通する貫通孔145aが形成されている。また、ボックスケース131の後面側には、図10に示すように、第3開口孔部133と第4開口孔部134とに挟まれる位置に突起部146が形成されている。
ここで、主制御装置101の組み立て作業について説明する。
主基板105を基板ボックス110に収容させるにあたり、先ずは主基板105をボックスカバー111に固定させる。このとき、ボックスカバー111に設けられた位置決めピンを主基板105の位置決め孔108に挿通させる。そして、締結具としての基板ネジ126を、主基板105の裏面側から当該主基板105の小孔109に挿通させるとともに、ボックスカバー111のネジ孔に螺入させることにより、主基板105がボックスカバー111に固定される。
主基板105をボックスカバー111に固定させた後、ボックスケース131をボックスカバー111に固定させる。先ずは、ボックスケース131の引掛部144がボックスカバー111の長孔118に挿通するようにボックスカバー111とボックスケース131を重ね合わせる。そして、ボックスカバー111とボックスケース131の少なくとも一方を、ボックスカバー111に対してボックスケース131が相対的に上方に移動する向きにスライドさせることにより、ボックスケース131の引掛部144とボックスカバー111の長孔118が係合する。これにより、ボックスカバー111に対するボックスケース131の前後方向への移動が規制されるとともに、中空箱状の基板ボックス110が形成される。その後、締結具としてのボックスネジ147を、ボックスケース131の裏面側から当該ボックスケース131の小孔142に挿通させるとともにボックスカバー111のネジ孔に螺入させ、ボックスカバー111の表面側から当該ボックスカバー111の小孔125に挿通させるとともにボックスケース131のネジ孔143に螺入させることにより、ボックスカバー111に対するボックスケース131の上下方向への移動が規制され、ボックスケース131がボックスカバー111に固定される。
主基板105を基板ボックス110に収容させた後、基板ボックス110の封印処理を行う。具体的には、第1開口孔部119に設けられた第1封印部材121と、第3開口孔部133に設けられた第2封印部材135とに、ボックスカバー111側から封印ピン122を挿入する。封印ピン122を挿入した場合、封印ピン122は、その基端部が第1封印部材121内に収容されるとともに当該第1封印部材121と係止され、その先端部が第2封印部材135内に収容されるとともに当該第2封印部材135と係止される。つまり、封印ピン122が挿入された場合、ボックスカバー111に対するボックスケース131の上下方向への移動は、ボックスネジ147のみならず封印ピン122によっても規制されることとなり、封印ピン122と各封印部材121,135の係止状態を解除しない限りは、基板ボックス110を開放することができなくなる。
したがって、基板ボックス110を開放する場合には、基板ボックス110の封印を解除する必要がある。封印を解除する場合には、封印ピン122が挿入されている側の第1封印部材121とボックスカバー111を連結する架橋部123、及び封印ピン122が挿入されている側の第2封印部材135とボックスケース131を連結する架橋部136を、ニッパ等の工具を用いてボックスカバー111及びボックスケース131から切断し、係止状態の封印ピン122と各封印部材121,135を基板ボックス110から分離させる。係止状態の封印ピン122と各封印部材121,135を基板ボックス110から分離させるとともに、ボックスネジ147を基板ボックス110から取り外すことにより、ボックスカバー111に対するボックスケース131の上下方向への移動が許容され、基板ボックス110を開放することが可能となる。
このように、基板ボックス110に封印処理を行った後に基板ボックス110を開放する場合には、架橋部123,136を切断して係止状態の封印ピン122と各封印部材121,135を基板ボックス110から分離させる必要がある。そして、係止状態の封印ピン122と各封印部材121,135を基板ボックス110から分離させた場合には、架橋部123,136の切断された痕跡が基板ボックス110に明確に残される。つまり、封印処理の行われた基板ボックス110は、当該基板ボックス110の封印を解除した痕跡を残さない限り、開放することができない。したがって、架橋部123,136の切断された痕跡や各封印部材121,135の切除された痕跡を確認することにより、基板ボックス110の封印が解除された解除履歴を容易に把握することができる。
また、基板ボックス110の封印処理を行った場合に、封印処理を行った日時及び作業者の氏名を貼付枠116に貼付される封印履歴シートに記載すれば、封印履歴シートに記載された記載内容と、基板ボックス110に残された解除履歴とを比較することにより、基板ボックス110の封印が不正に解除されていないかを容易に判断することができる。
次に、台座装置201の構成を図11及び図14等に基づいて説明する。
台座装置201の固定ベース部202は、例えば図14に示すように、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、可動ベース部203を支持する本体部211を有している。本体部211は、全体として主制御装置101よりも一回り大きな横長矩形状であって、中央上端部に横長矩形の凹み部212が形成された凹形状に形成されている。本体部211の左端部及び右端部には、台座装置201を筐体11の背板11cに取り付けるための取付フランジ部213が折曲形成されている。取付フランジ部213は、本体部211の左端及び右端から本体部211後面側に延びる脚部213aと、当該脚部213aの先端から本体部211側方に延びる第1取付部213bとよりなり、本体部211の対応する端部と同じ上下寸法で一定に延びる断面略L字状に形成されている。第1取付部213bの略中央部には、台座装置201を背板11cに取り付ける固定ネジを挿通するための挿通孔213cが形成されている。
本体部211の上端部であって凹み部212を形成する各辺部のうち水平方向に延びる水平辺部には、図10に示すように、台座装置201を筐体11の背板11cに取り付けるための第2取付フランジ部214が折曲形成されている。第2取付フランジ部214は、本体部211の水平辺部から本体部211後面側に延びる脚部214aと、当該脚部214aの先端から下方に伸びる第2取付部214bとよりなり、本体部211の水平辺部と同じ左右寸法で一定に延びる断面略L字状に形成されている。また、第2取付フランジ部214の脚部214aは、第2取付部214bが第1取付部213bと同一面となるように形成されており、第2取付部214bには、台座装置201を背板11cに取り付ける固定ネジを螺入するためのネジ孔214cが形成されている。
本体部211の後面には、台座装置201を筐体11の背板11cに取り付けるためのフレーム部材215が、凹み部212の下方に設けられている。フレーム部材215は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されており、本体部211とほぼ同等の左右寸法を有する横長の第3取付部215aを有している。第3取付部215aの上端部及び下端部には、本体部211側に延びる脚部215bが形成されており、脚部215bの先端には、フレーム部材215を本体部211に固定するためのフレーム固定部215cが形成されている。フレーム部材215の脚部215bは、第3取付部215aが第1取付部213b及び第2取付部214bと同一面となるように形成されており、第3取付部215aの下部には、台座装置201を背板11cに取り付ける固定ネジを挿通するための挿通孔215dが形成されている。また、本体部211の下部には、前記挿通孔215dと対応する位置に、固定ネジを本体部211の前面側から挿入することが可能な開口孔216が形成されている(図14参照)。フレーム固定部215cは、その先端が折り曲げられて返し部217が形成されており、特に第3取付部215aの下端部のフレーム固定部215cは、その返し部217が本体部211とほぼ同じ左右寸法となるように、且つ当該返し部217が本体部211の下端に位置するように形成されている。また、本体部211の後面には、凹み部212を形成する各辺部のうち対向する左右一対の対向辺部に、フランジ片218が設けられている。フランジ片218は、対向辺部と同じ上下寸法で一定に延びる断面略L字状に形成されており、対向辺部から本体部211後方に延びる壁部が形成されるように取り付けられている。
ここで、台座装置201に脚部213aを有する取付フランジ部213を形成した本実施の形態においては、筐体11の背板11cから主制御装置101を離間して配置することができ、スロットマシン10の背面側から主制御装置101に対してなされる不正を抑制することが可能となる。かかる一方、本体部211と背板11cとの間に隙間領域が形成されることとなるため、当該隙間領域に不正基板等を設置される可能性が考えられる。ところが、本体部211の左方又は右方から隙間領域に不正基板等を侵入させる行為は、本体部211の左右両端部に形成した取付フランジ部213の脚部213aによって阻止することができる。また、本体部211の下方から隙間領域に不正基板等を侵入させる行為は、フレーム部材215の下部に形成した返し部217によって阻止することができる。さらに、本体部211の上方から隙間領域に不正基板等を侵入させる行為は、主制御装置ユニット100すなわち台座装置201をその上端部が筐体11の天板11aと当接するようにして取り付けることで阻止することができ、凹み部212から隙間領域に不正基板等を侵入させる行為は、フランジ片218及び第2取付フランジ部214の脚部214aによって阻止することができる。加えて、本体部211の後面には、前記隙間領域を埋めるようにしてフレーム固定部215が設けられている。故に、隙間領域に不正基板等が設置されることを回避しつつ、スロットマシン10の背面側から主制御装置101に対してなされる不正を抑制することが可能となる。なお、本体部211の凹み部212を除く他の上端部についても、他の端部と同様に隙間領域への侵入を阻止する阻止部材を設けて良いことは言うまでもない。
図14に示すように、本体部211の前面側下端部には、可動ベース部203を支持する支持フランジ部219が折曲形成されている。支持フランジ部219は、本体部211の下端から本体部211前面側に延びる横長の底板部219aを有し、底板部219aの左端部及び右端部には、底板部219aの左端及び右端から上方に延びる支持部220,221が折曲形成されている。これら支持部220,221には、左右に貫通する貫通孔220a,221aが同一軸線上に並ぶように形成されている。底板部219aの右端部に形成された支持部221には、当該支持部221から斜め前方に突出する突出部221bが形成されており、当該突出部221bには、貫通孔221aより大きな内径を有し、南京錠のU字バー等を挿通させることが可能な錠取付孔221cが形成されている。底板部219aの前端部には、上方に延びる前面板部222が折曲形成されている。前面板部222は、底板部219aの前端と同じ左右寸法で一定に延びる横長矩形状を有するとともに、その左上角隅部及び右上角隅部に横長の切欠部222aが形成されている。前面板部222は、切欠部222aの形成されていない上端部が支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aの中心軸線より上方位置となるように、且つ、切欠部222aの形成されている上端部が前記中心軸線より下方位置となるように形成されている。
本体部211の左上部及び右上部には、可動ベース部203を位置決め保持する左右一対の係止片223が取り付けられている。係止片223は、可撓性を有する合成樹脂材料によって形成されており、本体部211から前方に向けて突出する係止基部223aと、係止基部223aの先端部に形成され、係止基部223aの先端側から基端側に向けて本体部中央側に傾斜する傾斜面を有する係止爪部223bとを有している。係止片223は、支持フランジ部219の上方であって、係止基部223における本体部211中央側の面と、支持フランジ部219の支持部220,221における本体部211中央側の面とがほぼ同一となる位置に取り付けられている。
台座装置201の可動ベース部203は、横長矩形の背板部231と、背板部231の下端から前方に延びる底板部232と、背板部231の左端及び右端から前方に延びる側壁部233とを有し、前方及び上方に開放された形状となっている。背板部231,底板部232及び側壁部233は、所定の剛性を有するポリカーボネイト等の透明な合成樹脂材料によって一体成形されており、主制御装置101が可動ベース部203に搭載された状態において、背板部231が主制御装置101の後方への移動を規制し、底板部232が主制御装置101の下方への移動を規制し、側壁部233が主制御装置101の左方及び右方への移動を規制するように形成されている。また、固定ベース部202においては、各係止片223のうち係止基部223aの対向する面同士の距離が、これら係止片223の設置位置における可動ベース部203の左右寸法とほぼ等しくなるように、各係止片223が取り付けられている。
底板部232の下面前端部には、底板部232より前方に張り出すようにして円柱状の軸部234が一体形成されている。軸部234は、その中心軸線が左右方向となるように、より詳しくは固定ベース部202の支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aの中心軸線と一致する方向となるように、底板部232の左端から右端に亘って形成されている。軸部234の左端部及び右端部には、固定ベース部202の支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aより僅かに大きな内径を有する軸受け穴が、軸部234と同軸となるように形成されている。また、図示は省略するが、底板部232の下面には、底板部232と軸部234の剛性を確保するためのリブが複数形成されている。
背板部231の下部及び底板部232の上部には、補強プレート240を載置するための載置部235が形成されており、底板部232の左部及び右部には、載置部235に沿ってスリット236が形成されている。載置部235は、補強プレート240を可動ベース部203に取り付けた際に、補強プレート240と底板部232及び補強プレート240と背板部231により平坦面が形成されるよう、背板部231及び底板部232の対応する位置を凹ませて形成されている。スリット236は、底板部232の前端から後端に亘って形成されており、軸部234の各軸受け穴は、スリット236を介して左右にそれぞれ分断されている。
底板部232の左端部及び右端部には、底板部232から前方に突出する突出片237が形成されている。突出片237は、例えば図6に示すように、可動ベース部203を固定ベース部202に装着した状態で可動ベース部203の背板部231を固定ベース部202の本体部211に当接させた場合、前面板部222に形成された切欠部222aの直上方となる位置に形成されている。
補強プレート240は、金属製の板状部材を折曲加工することによって形成されている。補強プレート240は、横長矩形の平板部240aと、平板部240aの後端から上方に起立するように折曲された起立部240bを有し、全体として断面略L字状に形成されている。平板部240aの左端部及び右端部には、平板部240aの左端及び右端から下方に折曲された折曲部240cが形成されている。また、起立部240bの左下部及び右下部には、矩形の窓部241が形成されており、当該窓部241に位置していた板状部材は、平板部240aから下方に折曲されて図示しない固定部を形成している。固定部は、補強プレート240を可動ベース部203に固定する際に使用するものであり、締結具を挿通させることが可能な挿通孔が形成されている。可動ベース部203の背板部231及び底板部232には、補強プレート240の窓部241及び固定部と対応する位置に開口孔部238が形成されている。ここで、窓部241及び開口孔部238は、補強プレート240が装着された可動ベース部203を固定ベース部202に装着した状態で可動ベース部203の背板部231を固定ベース部202の本体部211に当接させた場合、固定ベース部202の本体部211に形成された開口孔216及びフレーム部材215に形成された挿通孔215dと連通する位置に形成されている。また、窓部241及び開口孔部238は、台座装置201を筐体11の背板11cに取り付ける固定ネジを通過させることができる大きさに形成されている。
補強プレート240の折曲部240cの前端部には、左右方向に貫通する貫通孔242が形成されている。貫通孔242は、固定ベース部202の支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aと同一内径で形成されるとともに、補強プレート240を可動ベース部203に固定した場合に、可動ベース部203の軸部234に形成された軸受け穴と同軸となる位置に形成されている。
補強プレート240を可動ベース部203に装着する場合には、先ず補強プレート240の折曲部240cを可動ベース部203の底板部232に形成されたスリット236に差し込む。そして、補強プレート240の平板部240aを可動ベース部203の底板部232に当接させるとともに、補強プレート240の起立部240bを可動ベース部203の背板部231に当接させる。このとき、補強プレート240の固定部が可動ベース部203の開口孔部238に挿入された状態となるため、補強プレート240の固定部と、可動ベース部203の底板部232下面に形成された図示しない固定部と、を図示しない締結具により固定する。これにより、補強プレート240が可動ベース部203に固定され、折曲部240cの貫通孔242が可動ベース部203の軸部234に形成された軸受け穴と同軸上に配置される。
可動ベース部203の側壁部233の前端部には、対向する側壁部233に向けて突出する返し部245がそれぞれ複数形成されている。返し部245は、主制御装置101が可動ベース部203に搭載された状態において、主制御装置101の前方への移動を規制するように形成されている。また、側壁部233の下端部には、断面略L字状の張出板部246がそれぞれ形成されている。張出板部246と側壁部233との間には、固定ベース部202の支持部220,221及び突出部221bを挿入することが可能な間隙が形成されている。
張出板部246の前端下部には、左右方向に貫通する貫通孔247が形成されている。貫通孔247は、可動ベース部203の軸部234に形成された軸受け穴と同一内径で且つ同軸となる位置に形成されており、金属製の支持ピン248が挿入された場合に当該支持ピン248の基端部と係止するように構成されている。
右側の側壁部233及び当該側壁部233に形成された張出板部246には、貫通孔247より大きな内径を有し、南京錠のU字バー等を挿通させることが可能な錠取付孔249が形成されている。錠取付孔249は、固定ベース部202の右側の支持部221に形成された錠取付孔221cと同一の内径を有するとともに、可動ベース部203が固定ベース部202に支持された状態で可動ベース部203の背板部231を固定ベース部202の本体部211に当接させた場合、固定ベース部202側の錠取付孔221cと同軸となる位置に形成されている。また、右側の側壁部233の下部には、対向する(すなわち左側の)側壁部233に向かって突出する平板矩形状の前面壁部250が形成されている。前面壁部250は、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、主制御装置101の第2凹部114と前後に重なり合う位置に形成されるとともに、主制御装置101の第1凹部113と同一平面を構成するようになっている。前面壁部250の中央部には、主制御装置101を可動ベース部203に固定する固定ネジ251を挿通するための挿通孔250aが形成されている。
背板部231の上端部中央には、可動ベース部203に保持された主制御装置101を係止するための係止部252が形成されている。係止部252は、背板部231の上端縁から下方に延びる左右一対のスリットによって前後の弾性変形が許容される構成となっている。また、係止部252の中央部には、前後に貫通する貫通孔252aが形成されており、主制御装置101を可動ベース部203に保持させた際に、主制御装置101の突起部146が貫通孔252aに挿入されるようになっている。背板部231の上端部には、上方に向けて突出する突出部253が係止部252を挟むようにして複数形成されている。これら突出部253は、主制御装置101を可動ベース部203に保持させた際に、主制御装置101の張出板部145に形成された貫通孔145aに挿入されるようになっている。
背板部231の上部には、主制御装置101と台座装置201を連結する連結ピン137が挿入される開口穴部としての第2挿入穴部254が、横一列に並ぶようにして係止部252の左右両側にそれぞれ複数形成されており、これら第2挿入穴部254には、連結ピン137(図12等参照)と係止する第2結合部材としての係止プレート255がそれぞれ取り付けられている。第2挿入穴部254は、主制御装置101を可動ベース部203に保持させた際に、主制御装置101の4つの第1挿入孔部138(図12等参照)と同軸となる位置にそれぞれ形成されるとともに、背板部231から後方に向けて突出する凹状に形成されている。なお、第2挿入穴部254及び係止プレート255の詳細な構成については、後述することとする。
可動ベース部203を固定ベース部202に装着する場合には、固定ベース部202の支持部220,221が可動ベース部203の張出板部246と側壁部233の間に位置するように可動ベース部203を配置する。そして、可動ベース部203の張出板部246に形成された貫通孔247が、固定ベース部202の支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aと同軸となるように位置合わせする。かかる位置合わせを行った場合、支持部220,221の貫通孔220a,221aが、張出板部246の貫通孔247及び軸部234の軸受け穴と同軸に位置することとなる。そこで、支持ピン248を、張出板部246の貫通孔247から支持部220,221の貫通孔220a,221aを介して軸部234の軸受け穴に挿入する。支持ピン248を可動ベース部203の左右両側方から挿入することにより、可動ベース部203が固定ベース部202に対して回動可能に支持される。
ここで、固定ベース部202の支持部220,221に形成された貫通孔220a,221aの内径と、補強プレート240の折曲部240cに形成された貫通孔242の内径は、支持ピン248の外径よりも僅かに大きく形成されており、可動ベース部203の張出板部246に形成された貫通孔247の内径と、当該可動ベース部203の軸部234に形成された軸受け穴の内径は、支持ピン248の外径よりも僅かに小さく形成されている。このため、支持ピン248を可動ベース部203の左右両側方から挿入した場合、支持ピン248が、可動ベース部203の貫通孔247及び軸受け穴に圧入されるようになっている。また、張出板部246は、支持ピン248を可動ベース部203に挿入した場合、支持ピン248の頭部が張出板部246の側面と面一になるように形成されている。このため、挿入した支持ピン248は可動ベース部203から取り外すことができず、可動ベース部203は、固定ベース部202に対して回動可能に支持される一方で固定ベース部202から分離できないようになっている。
ここで、台座装置201の作用について説明する。
可動ベース部203を後方へ回動させた場合、可動ベース部203は、図11に示すように、固定ベース部202に設けられた係止片223の係止基部223aの間に位置した状態で係止爪部223bと係止され、可動ベース部203の前方への回動が規制されるようになっている。また、図10に示すように、可動ベース部203の中央上部には、後方に向けて突出する凹状の第2挿入穴部254が形成されているが、固定ベース部202には、第2挿入穴部254と対応する位置に凹み部212が形成されている。このため、第2挿入穴部254と固定ベース部202の干渉を避けることができ、可動ベース部203を後方へ回動させた場合には、可動ベース部203の背板部231と固定ベース部202の本体部211が当接した状態、すなわち筐体11の背板11cと可動ベース部203の背板部231が平行となる状態で可動ベース部203を位置決め保持することができる。以下では、かかる状態を起立姿勢状態とも言う。
一方、起立姿勢状態から可動ベース部203を前方へ回動させる場合には、係止片223を互いに離間する向きに弾性変形させることで可動ベース部203と係止爪部223bとの係止を解除させる。ここで、可動ベース部203の左右両下部には、前方に突出する突出片237が形成されており、固定ベース部202の前面板部222には、突出片237の下方に切欠部222aが形成されている。このため、起立姿勢状態から可動ベース部203を前方へ回動させた場合には、図9に示すように、可動ベース部203の突出片237が固定ベース部202の切欠部222aと当接した状態で位置決め保持される。本実施の形態では、起立姿勢状態から前方に60度回動させた位置で位置決め保持されるようになっている。以下では、かかる状態を傾倒姿勢状態とも言う。
次に、台座装置201を筐体11に取り付ける作業について説明する。
台座装置201を筐体11に取り付ける場合には、筐体11の前方から固定ベース部201の取付フランジ部213に形成された挿通孔213cに固定ネジを挿通させ、当該固定ネジを筐体11の背板11cに設けられたネジ孔部(図示略)に螺入させる。また、可動ベース部203を起立姿勢状態に位置決め保持した上で、筐体11の前方から補強プレート240の窓部、可動ベース部203の開口孔部238、固定ベース部203の開口孔216、フレーム部材215の挿通孔215dに固定ネジを挿通させ、当該固定ネジを筐体11の背板11cに設けられたネジ孔部(図示略)に螺入させる。これに加えて、筐体11の背板11cに予め形成された挿通孔(図示略)に、筐体11の後方から固定ネジを挿通させ、当該固定ネジを固定ベース部203の第2取付フランジ部214に形成されたネジ孔214cに螺入させる。上記作業を行うことにより、台座装置201は、筐体11の背板11cに対して前後両方向から固定ネジで固定される。
続けて、主制御装置101を台座装置201に装着する作業について説明する。
主制御装置101を台座装置201に装着する場合には、可動ベース部203の上方から主制御装置101を挿入し、主制御装置101のボックスケース131を可動ベース部203の背板部231に沿わせて底板部232側にスライド移動させる。そして、主制御装置101を底板部232(補強プレート240)に載置させる際に、ボックスケース131の張出板部145に形成された貫通孔145aに可動ベース部203の背板部231に形成された突出部253を挿入させるとともに、ボックスケース131の後面に形成された突起部146(図10参照)を可動ベース部203の係止部252に形成された貫通孔252aに挿入させる。この結果、主制御装置101は、背板部231と返し板部245により前後方向への移動が規制され、側壁部233により左右方向への移動が規制され、底板部232により下方への移動が規制されることに加えて、突出部253と貫通孔145aの係合により前後方向及び左右方向への移動が規制され、突起部146と貫通孔252aの係合により上下方向への移動が規制されることとなり、可動ベース部203に保持される。その後、固定ネジ251を、可動ベース部203の前面側から当該可動ベース部203の前面壁部250に形成された挿通孔250aに挿通させるとともに、主制御装置101の第2凹部114に形成されたネジ孔に螺入させることにより、主制御装置101が可動ベース部203に固定される。
主制御装置101を可動ベース部203に固定させた後、主制御装置101と可動ベース部203の封印処理を行う。
具体的には、固定ネジ251と挿通孔250aを覆うようにして、且つ、主制御装置101の第1凹部113と可動ベース部203の前面壁部250とを跨ぐようにして、図示しない封印シールを貼付する。封印シールとは、一度貼付した後に剥がすと再度貼付することができず、貼付位置にその痕跡が残る性質を有するシールである。このため、封印シールを貼付した後は、剥がした痕跡を残した上で固定ネジ251を取り外さない限り、主制御装置101を可動ベース部203から取り外すことができない。したがって、第1凹部113と前面壁部250とに封印シールを剥がした痕跡が残されていないかを確認することにより、主制御装置101が可動ベース部203から不正に取り外されていないかを容易に判断することができる。
また、他の封印処理として、主制御装置101と可動ベース部203の連結処理を行う。具体的には、主制御装置101に設けられた第1挿入孔部138と、可動ベース部203に設けられた第2挿入穴部254とに、主制御装置101側から連結ピン137を挿入する。主制御装置101は可動ベース部203に対して上下方向にスライド移動できるのに対し、第1挿入孔部138及び第2挿入穴部254は主制御装置101及び可動ベース部203に対して貫通孔が前後方向に延びるように形成されているため、連結ピン137が挿入されることにより、可動ベース部203に対する主制御装置101の上下方向への移動、すなわち装着する側及び取り外す側への移動が規制される。また、詳細は後述するが、連結ピン137を挿入した場合、連結ピン137は、その基端側部分が第1挿入孔部138内に収容されるとともに当該第1挿入孔部138と係止され、その先端側部分が第2挿入穴部254内に収容されるとともに当該第2挿入穴部254に設けられた係止プレート255と係止される。つまり、連結ピン137が挿入されることにより、可動ベース部203に対する主制御装置101の前後方向への移動が規制される。この結果、連結ピン137が挿入された場合、可動ベース部203に対する主制御装置101の取り外し側への移動は、固定ネジ251のみならず連結ピン137によっても規制されることとなり、連結ピン137と第1挿入孔部138の係止状態及び連結ピン137と係止プレート255の係止状態を解除しない限りは、主制御装置101を可動ベース部203から取り外すことができなくなる。
一方、主制御装置101を可動ベース部203から取り外す場合には、連結ピン137による連結を解除する必要がある。連結を解除する場合には、第1挿入孔部138と主制御装置101を連結する架橋部139をニッパ等の工具を用いて主制御装置101から切断するとともに、係止プレート255を第2挿入穴部254から取り外し、係止状態の連結ピン137と第1挿入孔部138,係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離させる。係止状態の連結ピン137と第1挿入孔部138,係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離させるとともに、封印シールを剥がして固定ネジ251を主制御装置101から取り外すことにより、可動ベース部203に対する主制御装置101の取り外し側への移動が許容され、主制御装置101を可動ベース部203から取り外すことが可能となる。ちなみに、主制御装置101を可動ベース部203から取り外した後に改めて主制御装置101と可動ベース部203の封印処理を行う場合には、主制御装置101から分離されていない第1挿入孔部138に連結ピン137を挿入する連結処理を行う。
このように、主制御装置101と可動ベース部203の封印処理を行った後に主制御装置101を可動ベース部203から取り外す場合には、架橋部139を切断して係止状態の連結ピン137と第1挿入孔部138,係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離させる必要がある。そして、係止状態の連結ピン137と第1挿入孔部138,係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離させた場合には、架橋部139の切断された痕跡が主制御装置101に明確に残される。つまり、封印処理の行われた主制御装置101は、当該主制御装置101の封印を解除した痕跡を残さない限り、可動ベース部203から取り外すことができない。したがって、架橋部139の切断された痕跡や第1挿入孔部138の切除された痕跡を確認することにより、主制御装置101が取り外された取り外し履歴を容易に把握することができる。
また、主制御装置101と可動ベース部203の連結処理を行った場合に、連結処理を行った日時及び作業者の氏名を、貼付枠116に貼付される封印履歴シートに記載すれば、封印履歴シートに記載された記載内容と、主制御装置101に残された取り外し履歴とを比較することにより、主制御装置101が不正に取り外されていないかを容易に判断することができる。
ここで、基板ボックス110の封印処理と、主制御装置101の連結処理とが行われる具体的な流れについて説明する。
先ず、スロットマシン10の製造時において、主基板105を基板ボックス110内に収容して主制御装置101を組み立てると、例えば図6に示す「A」の位置の第1封印部材121及び第2封印部材135に封印ピン122を挿入し、基板ボックス110が開放されないように封印する。そして、主制御装置101を台座装置201に装着すると、図6に示す「B」の位置の第1挿入孔部138及び係止プレート255に連結ピン137を挿入し、主制御装置101が可動ベース部203から取り外されないように連結する。
そして、主制御装置101の不具合発生や検査等に起因して主基板105を基板ボックス110から取り出す場合には、かかる作業が初回であれば、「B」の位置の連結ピン137,第1挿入孔部138及び係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離し、主制御装置101を可動ベース部203から取り外す。その後、「A」の位置の第1封印部材121,第2封印部材135及び封印ピン122を主制御装置101から分離し、基板ボックス110から主基板105を取り外す。
主基板105の修理や点検等が終了すると、主基板105を基板ボックス110内に収容し、基板ボックス110の封印処理を行うことなく可動ベース部203に装着する。そして、図6に示す「C」の位置の第1挿入孔部138及び係止プレート255に連結ピン137を挿入し、主制御装置101が可動ベース部203から取り外されないように連結する。
ここで、主基板105の修理や点検等が終了した後に基板ボックス110の封印処理を行っていないが、主制御装置101と可動ベース部203の連結処理は行っているため、主制御装置101を可動ベース部203から取り外すことができず、この結果として基板ボックス110を開放することもできない。つまり、主制御装置101と可動ベース部203の連結処理を行うことにより、主制御装置101と可動ベース部203を封印するのみならず、基板ボックス110の封印も行うことができる。
主制御装置101の不具合発生や検査等に起因して主基板105を基板ボックス110から取り出す作業が2回目である場合には、「C」の位置の連結ピン137,第1挿入孔部138及び係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離し、主制御装置101を可動ベース部203から取り外す。その後、基板ボックス110から主基板105を取り外す。そして、主基板105の修理や点検等が終了すると、主基板105を基板ボックス110内に収容し、基板ボックス110の封印処理を行うことなく可動ベース部203に装着する。そして、図6に示す「D」の位置の第1挿入孔部138及び係止プレート255に連結ピン137を挿入し、主制御装置101が可動ベース部203から取り外されないように連結する。
上記作業を繰り返し、図6に示す「B」,「C」,「D」,「E」の位置の第1挿入孔部138を主制御装置101から分離した場合、すなわち全ての第1挿入孔部138を主制御装置101から分離した場合には、図6に示す「F」の位置の第1封印部材121及び第2封印部材135に封印ピン122を挿入し、スロットマシン10の製造元等に発送する。スロットマシン10の製造元等では、「F」の位置の第1封印部材121,第2封印部材135及び封印ピン122を主制御装置101から分離し、主基板105を基板ボックス110から取り出して新たな基板ボックス110に収容する。その後、図6に示す「A」の位置の第1封印部材121及び第2封印部材135に封印ピン122を挿入し、発送元に返却する。なお、第1挿入孔部138の数や、第1封印部材121(第2封印部材135)を設ける位置、各位置の表示方法等は、上述した例に限らず任意である。
次に、主制御装置ユニット100が筐体11の背板11cに取り付けられた状態において、主制御装置101を台座装置201から取り外す手順を、図15等に基づいて説明する。なお、主制御装置101と可動ベース部203の連結解除については上述したため、ここでは説明を省略する。
主制御装置ユニット100は、台座装置201の固定ベース部202が筐体11の背板11cに固定されており、可動ベース部203が左右方向に延びる回動中心軸線を中心として回動可能に支持されている。そして、可動ベース部203に装着された主制御装置101は、起立姿勢状態と傾倒姿勢状態とに選択的に配置できるように筐体11に取り付けられている。
図15(a)に示す状態において、可動ベース部203及び主制御装置101は、固定ベース部202に設けられた左右の係止片223によって起立姿勢状態で位置決め保持されている。
かかる状態から主制御装置101を取り外す場合には、各係止片223を互いに離間する側に弾性変形させて係止片223と可動ベース部203の係止を解除し、可動ベース部203の上端部を筐体11の前面側に引き出すように回動させる。これにより、可動ベース部203は、支持ピン248を回動中心として筐体11の前面側に傾倒する。そして、可動ベース部203の突出片237が固定ベース部202の前面壁部222に形成された切欠部222aと当接し、図15(b)に示すように、起立姿勢状態から前方に60度だけ回動した位置(傾倒姿勢状態)で位置決め保持される。
可動ベース部203を傾倒姿勢状態で位置決め保持した後、可動ベース部203の係止部252を主制御装置101から離間する側に弾性変形させ、主制御装置101の突起部146と係止部252の貫通孔252aとの係止状態を解除する。そして、図15(c)に示すように、主制御装置101を可動ベース部203の背板部231に沿って軸部234から離間する側にスライド移動させることにより、可動ベース部203から主制御装置101を取り出すことができる。なお、主制御装置101を台座装置201に取り付ける場合には、上記手順と逆の手順を行うことにより取り付けることができる。
かかる構成を有する主制御装置ユニット100を筐体11の背板11cに取り付けることにより、以下の優れた効果を奏することができる。
可動ベース部203が固定ベース部202に対して前後に回動可能に支持される構成とすることにより、起立姿勢状態では、基板ボックス110内の主基板105の前面を筐体11の正面側から視認することができ、傾倒姿勢状態では、主基板105の後面を筐体11の正面側から視認することができる。確かに、可動ベース部203を固定ベース部202に対して左右に回動可能に支持される構成とすることも可能である。しかしながら、スロットタイプの取り付け方法と対応したICチップ106を左右方向に延びるようにして主基板105に搭載した場合、可動ベース部203を回動させたとしても筐体11の正面側からはICチップ106の狭小な面積を有する側面しか視認することができず、ICチップ106が不正なICチップに交換されていないかを確認する作業が煩雑化する可能性が考えられる。一方、可動ベース部203が前後に回動可能に支持される構成とした場合には、可動ベース部203を回動させた際に筐体11の正面側からICチップ106の広大な面積を有する上下面を視認することができ、前記確認作業を容易に行うことが可能となる。また、前後に回動可能に支持される構成とすることにより、起立姿勢状態から傾倒姿勢状態へと回動させる場合に、重力によって下方に回動する力を可動ベース部203に作用させることができ、傾倒姿勢状態への回動を容易なものとすることができる。
固定ベース部202の前面板部222に切欠部222aを形成するとともに、可動ベース部203に突出片237を形成し、可動ベース部203を前方へ回動させた場合には、前記切欠部222aと突出片237が当接して可動ベース部203が傾倒姿勢状態で位置決め保持される構成とした。かかる構成とすることにより、主制御装置101を台座装置201から取り外す場合や台座装置201に取り付ける場合に、一方の手で可動ベース部203を位置決め保持しつつ他方の手で主制御装置101をスライド移動させるのではなく、両手を用いて主制御装置101をスライド移動させることができる。故に、主制御装置101の取付作業及び取外作業を容易なものとすることが可能となり、作業効率を高めることが可能となる。
可動ベース部203を固定ベース部202に回動可能に支持させる支持部材として金属製の支持ピン248を用いるとともに、当該支持ピン248を、金属製の固定ベース部202の支持部220,221を間に介して、軸方向両側を合成樹脂製の可動ベース部203の側壁部233と張出板部246によって支持される構成とした。かかる構成とすることにより、支持ピン248を可動ベース部203に強固に支持させることができ、可動ベース部203と固定ベース部202の支持剛性を高めることができる。
可動ベース部203を傾倒姿勢状態で位置決め保持するための突出片237及び切欠部222aを、支持ピン248が挿入される左右両端部に配置した。突出片237及び切欠部222aを支持ピン248が挿入されていない中央部に配置した場合、傾倒姿勢状態において軸部234が反ってしまう可能性が考えられる。しかしながら、支持ピン248が挿入される左右両端部に突出片237及び切欠部222aを配置することにより、可動ベース部203の剛性を確保することができ、上記不具合の発生を回避することができる。
主制御装置101と可動ベース部203には、主制御装置101を可動ベース部203に固定するための固定部(ネジ孔,挿通孔250a)を有する第2凹部114と前面壁部250を、前面側の右下部に形成した。かかる構成とすることにより、主制御装置101を可動ベース部203に固定する際に、固定ネジ251の螺入を筐体11の前方から行うことができ、固定作業を容易なものとすることができる。また、前面扉12は、筐体11の左側部に軸支されていることから、前面扉12を開放することによって前面壁部250周辺の作業スペースを広く確保することができ、固定ネジ251の固定作業及び取外作業を容易に行うことができる。したがって、主制御装置101を台座装置201の可動ベース部203に組み付ける作業や取り外す作業を容易に行うことができる。
台座装置201を筐体11の背板11cに対して前後両方向から固定ネジにより固定する構成とした。かかる構成においては、仮に背板11cの前方から螺入された固定ネジが取り外されたとしても、背板11cの後方から螺入された固定ネジを取り外さない限りは台座装置201を筐体11から取り外すことができないため、台座装置201が筐体11から取り外されることを困難なものとすることができる。また、主制御装置101が可動ベース部203に装着されるとともに起立姿勢状態で位置決め保持されている場合には、可動ベース部203の開口孔部238及び窓部241と、固定ベース部203の開口孔216及び挿通孔215dとがいずれも主制御装置101によって閉塞されるため、かかる位置に螺入された固定ネジを取り外すことができず、台座装置201を筐体11から取り外すことができない。さらに、上記各孔部215d,216,238,241を、対応するベース部202,203の下部、より詳しくは可動ベース部203の回動中心側の端部に設けたため、仮に主制御装置101及び可動ベース部203を傾倒姿勢状態に位置決め保持したとしても、これら主制御装置101及び可動ベース部203が障害となって固定ベース202側の孔部215d,216にスクリュードライバ等の工具を差し込むことができず、台座装置201を筐体11から取り外すことができない。
以上の結果、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態では、起立姿勢状態及び傾倒姿勢状態の何れにおいても、上記各孔部215d,216,238,241に挿通された固定ネジを取り外すことができず、主制御装置ユニット100の盗難を防止することが可能となる。
ところで、主制御装置101に対する不正としては、主制御装置ユニット100をそのまま盗難する不正の他に、可動ベース部203を固定ベース部202から分離させて可動ベース部203に装着された主制御装置101を盗難する不正も考えられる。
そこで、可動ベース部203と固定ベース部202を連結する支持ピン248を金属製とするとともに、挿入された支持ピン248は可動ベース部203から取り外すことができない構成とした。かかる構成とすることにより、可動ベース部203を回動可能に支持する支持部を工具等で破壊する行為や、支持ピン248を取り外す行為を防ぐことができる。故に、可動ベース部203を固定ベース部202から分離させて可動ベース部203に装着された主制御装置101を盗難する不正を防止することが可能となる。
加えて、固定ベース部202と可動ベース部203には、起立姿勢状態で同軸となる錠取付孔221c,249を形成した。このため、可動ベース部203を起立姿勢状態で位置決め保持し、例えば遊技場の管理者等が南京錠のU字バー等をこれら錠取付孔221c,249に挿通させてロックすれば、固定ベース部202と可動ベース部203を回動不能な施錠状態とすることができる。主制御装置ユニット100が筐体11に取り付けられている状態では、起立姿勢状態で主制御装置101を可動ベース部203から取り外そうとすると筐体11の天板11aが障害となって取り外すことができず、可動ベース部203は固定ベース部202とロックされているため、可動ベース部203を固定ベース部202から分離させて可動ベース部203に装着された主制御装置101を盗難する不正を防止することが可能となる。
また、上述した主制御装置101に対する不正に加えて、可動ベース部203から主制御装置101を直接取り外す不正も考えられる。そこで、主制御装置101と可動ベース部203の封印処理を行う構成とした。かかる構成とすることにより、可動ベース部203から主制御装置101を直接取り外すことを防止することが可能となる。
本実施の形態では、可動ベース部203と主制御装置101を連結する構成、すなわち連結部材としての連結ピン137と、第1結合部材としての第1挿入孔部138と、開口穴部としての第2挿入穴部254と、第2結合部材としての係止プレート255と、の構成に特徴を有している。そこで以下では、これらの構成について詳細に説明する。なお、説明を容易なものとするため、上記各部材137,138,254,255の集合体を連結手段と称することとする。
図16は、連結ピン137の斜視図、図17は、係止プレート255の後方斜視図、図18は、係止プレート255の背面図、図19は、係止プレート255の斜視図、図20は、ボックスケース131の後方斜視図、図21は、第1挿入孔部138の構成を説明する図、図22及び図23は、連結手段の断面図、図24及び図25は、連結手段の分解図、図26は、連結ピン137と係止プレート255との結合状態を説明する図、図27は、連結ピン137と第1挿入孔部138との結合状態を一部断面によって示す図である。
連結手段は、主制御装置101が台座装置201の可動ベース部203から不正に取り外される行為を防ぐためのものであり、連結ピン137と、可動ベース部203に配設されて連結ピン137の先端側部分が挿入されて係止される係止プレート255と、係止プレート255に対向して基板ボックス110に配設され連結ピン137の基端側部分が挿通されて係止される第1挿入孔部138を備えている。
連結ピン137は、図16に示すように、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂材料によって形成されており、丸棒状の軸部302(本体部)を有している。軸部302は、所定の肉厚を有する円筒形状を有しており、軸部302の基端には段差を解して拡径された円盤状の顎部303(第1規制部)が設けられている。
軸部302には、軸部302の先端側部分と基端側部分にそれぞれ先端側係止爪304(第2規制部)と基端側係止爪305(第3規制部)が設けられている。先端側係止爪304及び基端側係止爪305は、それぞれ一対ずつ設けられており、各先端側係止爪304は、軸部302の中心軸線を間に介して互いに離間する位置に設けられ、各基端側係止爪305も軸部302の中心軸線を間に介して互いに離間する位置に設けられている。先端側係止爪304と基端側係止爪305は、各先端側係止爪304が離間する方向と各基端側係止爪305が離間する方向とが90度の位相角度となる位置関係を有する。
先端側係止爪304は、軸部302の先端から軸部302の軸方向に沿って延出する腕部304aと、腕部304aから軸部302よりも径方向外側に向かって突出する爪部304b(突出部)を有している。
腕部304aは、軸部302の肉厚と略同一の厚さで軸方向に沿って延出するように形成されており、所定の付勢力を加えることにより弾性変形させて爪部304bを軸部302の径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して爪部304bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
爪部304bは、軸部302の先端側から基端側に移行するにしたがって漸次軸部302の径方向外側に向かって移行するように爪部304bの外側面が傾斜して形成されており、連結ピン137の先端側部分を係止プレート255の開口孔313(連通孔部、図17参照)に挿入する際に、開口孔313と当接して腕部304aを弾性変形させることができるようになっている。また、爪部304bの基端は、軸部302の径方向に沿って平面状に形成されている。
基端側係止爪305は、軸部302に開口形成された窓部302a内で、軸部302の軸方向に沿って軸部302の基端側から先端側に向かって延出する腕部305aと、腕部305aから軸部302よりも径方向外側に向かって突出する爪部305b(突出部)を有している。腕部305aは、所定の付勢力を加えることにより弾性変形させて爪部305bを軸部302の径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して爪部305bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
爪部305bは、軸部302の先端側から基端側に移行するにしたがって漸次軸部302の径方向外側に向かって移行するように爪部305bの外側面が傾斜して形成されており、連結ピン137の基端側部分を第1挿入孔部138の中心孔333(連通孔部、図21参照)に挿入する際に、中心孔333内の係止部336の内周面335と当接して腕部305aを弾性変形させることができるようになっている。また、爪部305bの基端は、軸部302の径方向に沿って平面状に形成されている。
可動ベース部203の第2挿入穴部254には、連結ピン137の先端側係止爪304が係止される係止プレート255が取り付けられている。
係止プレート255は、連結ピン137と同様に所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、図17〜図19に示すように、横長矩形の平板部312(本体部)と、平板部312の略中央に開口する開口孔313と、平板部312の左右両側位置で平板部312の背面から突出する一対の保持爪315(係止部及び係止爪部)とを有する。
平板部312は、可動ベース部203の背板部231とほぼ同一の厚さを有する平板形状を有する。開口孔313は、連結ピン137の軸部302を挿通可能な丸孔形状を有しており、その内径は、連結ピン137の軸部302の外径よりも大きくかつ一対の爪部304aの基端部間の距離(すなわち爪部304aにおいて軸部302の径方向外側に向かって最も突出している部位間の距離)よりも小さな寸法に設定されており、開口孔313に軸部302を挿入した状態で開口孔313の内周面と軸部302の外周面との間に若干の間隙が形成される大きさを有する。
保持爪315は、係止プレート255を可動ベース部203の第2挿入穴部254に着脱自在に保持させるためのものであり、平板部312の背面からほぼ垂直に延出する腕部315aと、腕部315aの先端で平板部312から左右に向かって突出する爪部315bを有する。腕部315aは、弾性変形により爪部315bを互いに接近させる方向である左右方向中央に向かって移動させ、復元により爪部315bを元の位置に戻すことができるように構成されている。爪部315bは、先端側から基端側に移行するにしたがって左右方向外側に漸次移行するように爪部315bの外側面が傾斜して形成されており、保持爪315を第2挿入穴部254の爪孔部254c(被係止部及び貫通孔部、図22参照)に挿入する際に、爪孔部254cと当接して腕部315aを弾性変形させることができるようになっている。そして、爪部315bの基端は、平板部312と平行になるように平面状に形成されている。
そして更に、平板部312には、先端側係止爪304の爪部304bが引っ掛けられて連結ピン137を引き抜く方向に移動させることができないように係止する係止部316(連通孔部)と、係止部316に係止された状態で連結ピン137の回転を規制する回転規制部318が設けられている。
係止部316は、開口孔313に連通して平板部312の背面から突出する円筒形状を有しており、その内径は開口孔313と略同一の寸法に設定されている。そして、係止部316の径方向に沿って平面状に形成されており、連結ピン137の先端側部分を平板部312の開口孔313に挿入して先端側係止爪304の爪部304bを係止部316の先端よりも後方に突出させた状態で、先端側係止爪304の爪部304bの基端と対向できるようになっている。
したがって、連結ピン137の先端側部分を平板部312の開口孔313に挿入して先端側係止爪304の爪部304bを係止部316の先端よりも後方に突出させた状態で、連結ピン137を連結ピン137の先端側から基端側に向かって引き抜く方向に移動させようとした場合に、先端側係止爪304の爪部304bの基端を係止部316の先端に当接させて引き抜く側への移動を妨げ、係止することができる。
回転規制部318は、係止部316の先端から係止部316の軸方向に沿って延出し、係止部316の径方向に離間して対をなしている。これら一対の回転規制部318の離間間隔は、互いに離間する方向に直交する方向に一対の爪部304bが離間して配置されるように位置決めする間隔に設定されている。
そして、各回転規制部318は、連結ピン137の先端側部分が平板部312の開口孔313に挿入されて先端側係止爪304の爪部304bが係止部316の先端よりも後方に突出した状態で、先端側係止爪304の回転方向一方側の側面又は回転方向他方側の側面と対向する対向面を有している。したがって、連結ピン137を回転方向一方側又は回転方向他方側に向かって回転させようとした場合に、先端側係止爪304を回転規制部318と当接させて連結ピン137が回転しないように規制することができる。
本実施の形態では、係止プレート255を可動ベース部203に取り付けた状態で、各回転規制部318が可動ベース部203の左右方向に離間し、各先端側係止爪304が回転規制部318間で可動ベース部302の上下方向に離間する位置に位置決めされるように構成されている。
また、係止プレート255は、図19に示すように、その左右方向の中心線で上下2分割された構成を有しており、第1結合片255aと、第2結合片255bとが組み合わされて構成されている。第1結合片255aには、平板部312の右端部であって保持爪315の基端部に、第2結合片255b側に向けて突出する嵌合凸部314a(嵌合部)が形成されており、第2結合片255bには、平板部312の左端部であって保持爪315の基端部に、第1結合片255a側に向けて突出する嵌合凸部314a(嵌合部)が形成されている。また、第1結合片255aには、平板部312の左端部であって保持爪315の基端部に、第2結合片255bの嵌合凸部314aと嵌合する嵌合凹部314b(嵌合部)が形成されており、第2結合片255bには、平板部312の右端部であって保持爪315の基端部に、第1結合片255aの嵌合凸部314aと嵌合する嵌合凹部314b(嵌合部)が形成されている。さらにいうと、各結合片255a,255bの嵌合部314a,314bは、保持爪315が延びる方向(前後方向)と直交する方向(上下方向)に延びるように形成されている。そして、一方の結合片に形成された嵌合凸部314aを他方の結合片に形成された嵌合凹部314bと嵌合させることにより、第1結合片255aと第2結合片255bが組み合わされ、係止プレート255が構成される。
上記構成を有する係止プレート255は、可動ベース部203に設けられた第2挿入穴部254に着脱自在に取り付けられる。第2挿入穴部254は、例えば図10、図22〜図25に示すように、可動ベース部203の背板部231に一体に形成されており、本実施の形態では、背板部231の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。
第2挿入穴部254は、背板部231の表面から裏面側に向かって凹設されており、係止プレート255を取り付けたときに、平板部312の表面が可動ベース部203の背板部231の表面と面一になるように保持する構成を有する。
第2挿入穴部254は、平板部312が嵌め込まれて収容される矩形凹部254aと、矩形凹部254aの略中央位置に凹設されて係止プレート255の係止部316及び回転規制部318が挿入され収容される丸穴部254b(収容部)と、矩形凹部254a内でかつ丸穴部254bの左右両側に凹設されて保持爪315が挿入される爪孔部254c(被係止部及び貫通孔部)とを有する。ちなみに、本実施の形態では、両方向に貫通する開口を「孔」と記載し、一方にのみ貫通する開口すなわち有底の開口を「穴」と記載している。
矩形凹部254aは、平板部312の板厚と略同一の寸法深さを有し、丸穴部254bは、係止プレート255の係止部316及び回転規制部318を収容可能な内径を有する。爪孔部254cは、丸穴部254bの軸方向に沿って延在し、保持爪315の腕部315aよりも若干短い長さ寸法を有し、その底部には開口孔254d(被係止部及び貫通孔部)が形成されている。
開口孔254dは、爪孔部254cに保持爪315が挿入され、丸穴部254bに係止部316及び回転規制部318が挿入され、矩形凹部254aに平板部312が嵌め込まれて平板部312の表面が可動ベース部203の背板部231の表面と面一とされた状態で、開口孔254dから突出した保持爪315の爪部315bが丸穴部254bから離間する方向に突出して爪孔部254cに引っ掛かる位置に形成されている。
したがって、開口孔254dを通過して背板部231の後方に突出している一対の爪部315bを互いに接近する方向に付勢して、各腕部315aを弾性変形させ、爪部315bの引っ掛かりを外すことによって、係止プレート255を第2挿入穴部254から取り外すことができる。この係止プレート255の取外作業は、可動ベース部203を傾倒姿勢位置に位置決め保持させた状態で、背板部231の後方から行われる。
尚、矩形凹部254aと丸穴部254bは、図22及び図23に示すように、背板部231の後側が閉塞されており、背板部231の後方から係止プレート255の平板部312、係止部316及び回転規制部318に触れることはできない構造となっている。
一方、第1挿入孔部138は、例えば図20に示すように、基板ボックス110のボックスケース131に一体に設けられている。そして、基板ボックス110を可動ベース部203に装着した状態で、可動ベース部203の各第2挿入穴部254にそれぞれ連通する位置に配置されている。
第1挿入孔部138は、連結ピン137が挿通される円筒状の胴部332を有している。胴部332は、ボックスケース131の第3開口孔部133又は第4開口孔部134内に架橋部139によって支持されている。
架橋部139は、第3開口孔部133又は第4開口孔部134内に上下に亘って架け渡すように設けられており、第3開口孔部133又は第4開口孔部134内の高さ方向略中央位置に胴部332を支持する。そして、胴部332の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所をそれぞれニッパなどの工具で切断することによって、胴部332をボックスケース131から切り離すことができるように構成されている。
架橋部139は、胴部332の中央軸線がボックスケース131の被覆部132に直交する方向に沿って延在し、胴部332の後端面が被覆部132の後面と面一に位置するように胴部332を支持する。
架橋部139は、胴部332の左右両側位置でそれぞれ一定厚さ及び一定幅を有して上下に延在し、架橋部139の後端縁部が胴部332の後端面よりも前側(ボックスカバー111側)の位置でかつ基板ボックス110を可動ベース部203に保持させた状態で架橋部139の後端縁部が可動ベース部203の背板部231との間に所定の隙間を有して離間する位置に位置するように設けられている。
このように、架橋部139の後端縁部と可動ベース部203の背板部231との間に所定の隙間を設けることによって、例えばボックスカバー111側から工具を差し入れて架橋部139を切断するときに工具を架橋部139に確実に当接させることができ、架橋部139の切断作業を容易に行うことができる。
架橋部139は、本実施の形態では、胴部332の軸方向長さの約半分の前後幅を有しており、架橋部139の前端縁部が胴部332の前端面と面一となり、架橋部139の後端縁部が胴部332の軸方向略中央位置に位置するように形成されている。
胴部332は、図23及び図25に示すように、一定の肉厚を有する円筒形状を有しており、連結ピン137の鍔部303から基端側係止爪305の先端までの距離とほぼ同一となる軸方向長さを有している。
胴部332の中心孔333は、連結ピン137の鍔部303の外径よりも大きく、所定の間隙を有して鍔部303を挿入させることができる内径を有している。中心孔333内には、基端側係止爪305の爪部305bが引っ掛けられて連結ピン137を胴部332から引き抜くことができないように係止する係止部336が設けられている。
係止部336は、図21に示すように、中心孔333内で左右に離間して対をなすように突設されている。各係止部336は、連結ピン137を胴部332の中心孔333内に挿入した状態で、連結ピン137の軸部302の外周面に沿って対向する内周面335を有している。内周面335は、中心孔333と同一の中心軸線を中心として軸部302の外径よりも若干大きな半径を有して弧状に湾曲するように形成されている。また、係止部336は、中心孔333の中心軸線方向において、係止部336の後端面から胴部332の後端面までの距離が、基端側係止爪305の爪部305bの基端から先端までの距離とほぼ同一となるように形成されている。つまり、係止部336は、連結ピン137の基端側部分を胴部332の中心孔333内に挿入して基端側係止爪305の爪部305bを係止部336の後端面よりも後方に突出させた状態で、基端側係止爪305の爪部305bを胴部332内に収容できるように構成されている。
中心孔333の軸方向両側に位置する係止部336の端面のうち、中心孔333の軸方向後側に位置する後端面は、中心孔333の径方向に沿って平面状に形成されており、連結ピン137の基端側部分を胴部332の中心孔333内に挿入して基端側係止爪305の爪部305bを係止部336の後端面よりも後方に突出させた状態で、基端側係止爪305の爪部305bの基端と対向できるようになっている。
したがって、連結ピン137の基端側部分を胴部332の中心孔333に挿入して基端側係止爪305の爪部305bを係止部336の後端面よりも後方に突出させた状態で、連結ピン137を連結ピン137の先端側から基端側に向かって引き抜く方向に移動させようとした場合に、基端側係止爪305の爪部305bの基端を係止部336の後端面に当接させて引き抜く側への移動を妨げて係止できる。
また、中心孔333の軸方向両側に位置する係止部336の端面のうち、中心孔333の軸方向前側に位置する前端面337は、軸方向前側から後側に向かって移行するにしたがって漸次縮径するテーパ状に形成されている。したがって、連結ピン137の基端側部分を胴部332の中心孔333内に挿入する際に、基端側係止爪305の爪部305bと当接して各腕部305aを互いに接近する方向に向かって付勢し、対向する一対の内周面335間を容易に通過させることができる。
そして、胴部332の中心孔333内には、連結ピン137を第1挿入孔部138に対して相対的に回転させることによって、基端側係止爪305と係止部336との係止を解除する基端側係止解除手段としての通路部339が設けられている。
通路部339は、連結ピン137を連結ピン137の先端側から基端側に向かって引き抜く向きに移動させようとした場合に、爪部304b、305bが引っ掛かることなく連結ピン137を移動させることができるようになっている。通路部339は、中心孔333内で上下に離間して対をなし、軸部302の周方向における先端側係止爪304の爪部304bの幅及び前記周方向における基端側係止爪305の爪部305bの幅よりも広い間隔の幅を有する。
したがって、連結ピン137の基端側部分が胴部332の中心孔333内に挿入されて基端側係止爪305の爪部305bが係止部336の後端面よりも後方に突出した状態で、連結ピン137を第1挿入孔部138の胴部332に対して相対的に回転させて、爪部305bと通路部339との位相を予め設定された回転位相位置に一致させることにより、係止部336の後端面に対する爪部305bの対向を解除することができる。
そして、そのまま連結ピン137を挿入方向と反対方向である引き抜く側に向かって移動させることにより、爪部305bを通路部339に通過させて胴部332から引き抜くことができる。
また、連結ピン137の先端側部分が胴部332に挿入されて先端側係止爪304の爪部304bが係止部336の後端面よりも後方に突出した状態で、連結ピン137を胴部332に対して相対的に回転させて、爪部304bと通路部339との位相を予め設定された回転位相位置に一致させることにより、係止部336の後端面に対する爪部304bの対向を解除することができる。
そして、そのまま連結ピン137を挿入する向きと反対の引き抜く向きに移動させることによって、爪部304bを通路部339に通過させて胴部332から引き抜くことができる。したがって、連結ピン137を破壊することなく係止プレート255及び第1挿入孔部138から取り外すことができ、その連結ピン137を再び使用することができる。
次に、連結手段の作用について説明する。
連結手段により基板ボックス110を可動ベース部203に連結するには、先ず、第1結合片255aの嵌合凸部314aを第2結合片255bの嵌合凹部314bと嵌合させるとともに、第1結合片255aの嵌合凹部314bを第2結合片255bの嵌合凸部314aと嵌合させ、係止プレート255を組み立てる。そして、第2挿入穴部254の爪孔部254cに係止プレートの保持爪315を挿入し、係止プレート255の平板部312の後面と第2挿入穴部254の矩形凹部254aの後面が当接するまで後方に押し込むことにより、保持爪315の爪部315bの基端が爪孔部254cの後端面より後方に突出する。かかる状態においては、係止プレート255のさらなる後方への移動(取り付け側への移動)が平板部312と矩形凹部254aとの係止によって規制され、係止プレート255の前方への移動(取り外し側への移動)が保持爪315の爪部315b基端と爪孔部254c後面との係止によって規制される。この結果、係止プレート255が可動ベース部203の第2挿入穴部254に保持される。
係止プレート255を第2挿入穴部254に装着した後、基板ボックス110を可動ベース部203に装置する。その後、連結ピン137を基板ボックス110の前方から第1挿入孔部138の胴部332内に挿入する。連結ピン137は、胴部332に対して同軸上でかつ各先端側係止爪304が上下に位置する姿勢で胴部332内に先端側から挿入される。
連結ピン137の先端側係止爪304は、胴部332の中心孔333内に挿入され、爪部304bが胴部332の通路部339を通過し、爪部304bの先端が胴部332から突出して係止プレート255の開口孔313に進入する位置まで挿入される。これにより、各先端側係止爪304の爪部304bが係止プレート255の開口孔313に当接し、基端側係止爪305の爪部305bが係止部336の前端面337に当接した状態とされる。
そして、連結ピン137を更に押し込むことで、先端側係止爪304の爪部304bは、開口孔313と当接して腕部304aを弾性変形させる方向に付勢され、軸部302の径方向内側に向かって移動して開口孔313内に進入し、開口孔313内を通過して、図26に示すように、係止部316の後端面よりも後方に突出し、左右の回転規制部318の間に介在される。爪部304bは、開口孔313内を通過して係止部316から突出すると、開口孔313による付勢が解除され、腕部304aが復元して撓みが元に戻り、爪部304bの基端が係止部316の後端面と対向する位置に配置される。
一方、基端側係止爪305の爪部305bは、係止部336の前端面337に当接して腕部305aを弾性変形させる方向に付勢され、軸部302の径方向内側に向かって移動して一対の係止部336間を通過して、図27に示すように、係止部336の後端面よりも後方に突出する。爪部305bは、一対の係止部336間を通過して係止部336の後端面よりも後方に突出すると、係止部336による付勢が解除され、腕部305bが復元して撓みが元に戻り、爪部305bの基端が係止部336の後端面と対向する位置に配置される。
連結ピン137は、かかる位置で、鍔部303の前端面が胴部332の前端面と略面一となる。かかる位置からさらに連結ピン137を挿入する側へ移動させようとした場合には、先端側係止爪304の先端が丸穴部254bと係止して挿入する側への移動が規制され、基端側係止爪305の先端が係止プレート255の平板部312と係止して挿入する側への移動が規制され、鍔部303が係止部336の前端面337と係止して挿入する側への移動が規制される。故に、連結ピン137の更なる挿入する側への移動が規制される。一方、連結ピン137を挿入する側と逆向きの引き抜く側に移動させようとした場合には、先端側係止爪304の爪部304bが係止部316の後端面と係止して引き抜く側への移動が規制され、基端側係止爪305の爪部305bが係止部336の後端面と係止して引き抜く側への移動が規制される。故に、連結ピン137の引き抜く側への移動が妨げられる。この結果、連結ピン137を上記位置に挿入した場合には、連結ピン137を係止プレート255及び第1挿入孔部138から取り外すことができない状態とすることができる。これに伴い、基板ボックス110が可動ベース部203に結合されて、可動ベース部203に対する基板ボックス110のスライド移動が禁止され、基板ボックス110を可動ベース部203から引き出して取り外すことができないようになる。
そして、上述の連結手段による連結を解除するには、まず、連結ピン137が係止されている胴部332の架橋部139をニッパなどの工具で切断する。
架橋部139は、胴部332の上方に位置する箇所及び下方に位置する箇所が切断される。架橋部139は、可動ベース部203の背板部231との間に所定の隙間を有して離間する位置に設けられているので、ボックスカバー111側から工具を差し入れて架橋部139を切断するときに工具を架橋部139に確実に当接させることができ、架橋部139の切断作業を容易に行うことができる。架橋部139の切断により、第1挿入孔部138の胴部332は、ボックスケース131から切り離された状態とされる。
次いで、係止プレート255を可動ベース部203から取り外す。係止プレート255を可動ベース部203から取り外す場合には、先ず可動ベース部203を起立姿勢状態から傾倒させて傾倒姿勢状態に位置決め保持させ、可動ベース部203の第2挿入穴部254後面を視認可能な状態とする。そして、第2挿入穴部254の後面側に突出して爪孔部254cに引っ掛けられている左右の爪部315bを互いに接近する側に弾性変形させ、爪部315bと爪孔部254cの引っ掛かりを外す。その後、爪部315bを爪孔部254cに挿入して係止プレート255を前方(基板ボックス110側)に移動させることにより、係止プレート255を第2挿入穴部254から取り外す。かかる操作を行うことにより、胴部332と係止プレート255を、連結ピン137によって互いに連結された状態で基板ボックス110の前方に取り出すことができる。また、係止プレート255を第2挿入穴部254から取り外すことにより、係止プレート255の係止部316と回転規制部318、及び回転規制部318間に介在されて係止部316に係止されている先端側係止爪304の爪部304bが露出する(図26を参照)。連結ピン137により連結された胴部332と係止プレート255を基板ボックス110の前方に取り出すことにより、連結手段による可動ベース部203と基板ボックス110との連結が解除され、基板ボックス110を可動ベース部203から引き出して取り外すことが可能となる。なお、架橋部139を切断することなく、すなわち第1挿入孔部138の胴部332をボックスケース131から切り離すことなく、係止プレート255の爪部315bと第2挿入穴部254の爪孔部254cの引っ掛かりを外して係止プレート255を前方に移動させようとした場合には、係止プレート255の前面が胴部332の後面と当接して前方への移動が規制される。故に、係止プレート255の取り外す側への移動が妨げられる。
連結ピン137は、再使用するために、すなわち、例えば隣に位置する係止プレート255と第1挿入孔部138の連結に用いるために、係止プレート255及び胴部332から取り外される。係止プレート255及び胴部332からの取り外しは、最初に係止プレート255を取り外し、次いで胴部332を取り外す。
連結ピン137から係止プレート255を取り外す場合には、係止プレート255を構成する第1結合片255aと第2結合片255bを、互いに離間する側に移動させることで嵌合部314a,314bの嵌合を解除する。これにより、係止プレート255は、開口孔313の中心線を中心として、すなわち連結ピン137の軸部302の径方向における中心線を中心として2部材に分割される。この結果、第1結合片255a(第2結合片255b)から連結ピン137を軸部302の径方向一側へ移動させることが許容され、連結ピン137から係止プレート255を取り外すことができる。つまり、第1結合片255aと第2結合片255bの嵌合を解除することにより、軸部302の軸線方向と直交する所定の向き(第1結合片255aに対しては下向き、第2結合片255bに対しては上向き)への連結ピン137の移動が許容され、連結ピン137から係止プレート255を取り外すことができる。かかる作業を行った場合、係止プレート255は、各結合片255a,255bの嵌合が解除されて2部材に分割されるのみであって破壊等がなされることがないため、連結ピン137と同様、再使用することができる。
連結ピン137から係止プレート255が取り外されると、連結ピン137の先端側部分が胴部332から突出した状態で露出される。また基端側係止爪305の爪部305bも胴部332の後端面側から胴部332内に収容された状態で露出される。
胴部332から連結ピン137を取り外す場合には、連結ピン137を軸部302の中心軸線を中心として約90度回転させて、基端側係止爪305の爪部305bを係止部336の後端面と対向する位置(図27を参照)から通路部339と一致する位置まで回転させる。これにより連結ピン137の爪部305bと胴部332の係止部336との引っ掛かりが解除され、かかる状態で連結ピン137を引き抜く側に移動させることにより、爪部305bを含む基端側係止爪305が通路部339を通過する。
基端側係止爪305が通路部339を通過すると、先端側係止爪304の爪部304bが係止部336の後端面に当接して、連結ピン137の引き抜く側への移動が規制される。ここで、連結ピン137を軸部302の中心軸線を中心として約90度回転させて、先端側係止爪304の爪部304bを係止部336の後端面と対向する位置から通路部339と一致する位置まで移動させる。これにより連結ピン137の爪部304bと胴部332の係止部336との引っ掛かりが解除され、かかる状態で連結ピン137を引き抜く側に移動させることにより、爪部304bを含む先端側係止爪304が通路部339を通過する。この結果、胴部332から連結ピン137を取り外すことができる。
このように、連結ピン137を破壊することなく、係止プレート255及び胴部332から連結ピン137を簡単に取り外すことができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
連結ピン137には、その基端部に第1挿入孔部138と係止することで連結ピン137が挿入する側への移動を規制する顎部303と、係止プレート255と係止することで連結ピン137が引き抜く側に移動することを規制する先端側係止爪304と、に加えて、第1挿入孔部138と係止することで連結ピン137が引き抜く側に移動することを規制する基端側係止爪305を設けた。かかる構成とすることにより、連結ピン137により第1挿入孔部138と係止プレート255が連結された状態において、仮に第2挿入穴部254の丸穴部254bを切断し、先端側係止爪304と係止プレート255の係止が解除されたとしても、基端側係止爪305と第1挿入孔部138との係止によって連結ピン137を引き抜く側に移動させることを規制でき、連結ピン137が第1挿入孔部138及び係止プレート255から取り外されることを防止することができる。故に、主制御装置101と可動ベース部203が不正に分離され、主基板105に対して不正行為がなされることを防止することが可能となる。
第1挿入孔部138には、基端側係止爪305と係止する係止爪部336を、基端側係止爪305の爪部305bを胴部332内に収容できるように構成した。かかる構成とすることにより、第1挿入孔部138と係止プレート255の間に工具等を挿入して隙間を形成させ、当該隙間から基端側係止爪305と係止爪部336の係止を解除する不正を困難なものとすることができる。
係止プレート255には、開口孔313の基端部に平板状の平板部312を形成した。かかる構成とすることにより、連結ピン137で第1挿入孔部138と係止プレート255が連結された状態において、仮に顎部303が軸部302と同一径となるように削られるとともに第2挿入穴部254の丸穴部254bが切断されたとしても、基端側係止爪305と係止プレート255の平板部312との係止によって連結ピン137の挿入する側への移動(上記不正に基づく引き抜き側への移動)を規制することができる。故に、連結ピン137が第1挿入孔部138及び係止プレート255から取り外されることを防止することができる。
連結ピン137には、各先端側係止爪304が離間する方向と各基端側係止爪305が離間する方向とが90度の位相角度となる位置に、先端側係止爪304と基端側係止爪305を形成した。かかる構成とすることにより、仮に先端側係止爪304と基端側係止爪305のうち一方の係止爪を軸部302の径方向内側へ不正に弾性変形させたとしても、他方の係止爪を軸部302の径方向内側へ弾性変形させることができず、各係止爪の係止を不正に解除することを困難なものとすることができる。また、軸部302に窓部302aを形成して当該部位に基端側係止爪305を設けた構成においては、軸部302の剛性が低下することが懸念されるが、90度の位相角度となる位置に先端側係止爪304と基端側係止爪305を形成することにより、上記懸念を解消することができる。
可動ベース部203には、第1挿入孔部138と対向する側に開口するとともに、係止プレート255を収容可能であって有底の第2挿入穴部254が形成されており、係止プレート255は、第2挿入穴部254の開口側から第2挿入穴部254を塞ぐようにして可動ベース部203に取り付けられている。第1挿入孔部138と対向する側には開口するものの他方には開口していない第2挿入穴部254を可動ベース部203に形成することにより、連結ピン137で第1挿入孔部138と係止プレート255が連結された状態において、可動ベース部203の後面側から先端側係止爪304に触れることができない構成とすることができ、連結ピン137と係止プレート255の係止が不正に解除されることを困難なものとすることができる。故に、主基板105に対する不正行為を防止することが可能となる。
確かに、第2挿入穴部254を形成して可動ベース部203の後面側から先端側係止爪304に触れることができない構成としなくても、例えば筐体11の背板11cに直接主制御装置101を取り付け、背板11cと主制御装置101に連結手段を設ける構成とすれば、先端側係止爪304に触れることができない構成とすることが可能である。しかしながら、かかる構成においては、主制御装置101の後面側や基板ボックス110内の主基板105とボックスケース111の間の隙間領域に不正基板等を設置された場合、不正行為の発見が遅れてしまう可能性が高い。かかる懸念を回避するためには、主制御装置101の後面側が視認可能となるよう主制御装置101を可動ベース部203に取り付けることが望ましい。そこで、主制御装置101の後面側が視認可能となる構成において、可動ベース部203に第2挿入穴部254を形成して可動ベース部203の後面側から先端側係止爪304に触れることができない構成とすることにより、上述した各不正行為を共に防止することが可能となる。
係止プレート255は、第2挿入穴部254の開口側から第2挿入穴部254を塞ぐようにして可動ベース部203に取り付けられている。かかる構成においては、架橋部139を切断することなく、すなわち第1挿入孔部138の胴部332をボックスケース131から切り離すことなく、係止プレート255の爪部315bと第2挿入穴部254の爪孔部254cの引っ掛かりを外して係止プレート255を前方に移動させようとした場合、係止プレート255の前面が胴部332の後面と当接して前方への移動が規制される。故に、可動ベース部203と係止プレート255を別体構成とした場合であっても、主制御装置101と可動ベース部203が不正に分離可能とされることを防止できる。また、係止プレート255の爪部315bと第2挿入穴部254の爪孔部254cの引っ掛かりが外された場合であっても可動ベース部203から係止プレート255を取り外すことができない構造を係止プレート255と可動ベース部203のみで実現しようとした場合、係止プレート255と可動ベース部203の取付構造が複雑化する可能性が懸念されるが、第1挿入孔部138との協働の下に実現することにより、前記取付構造を簡易なものとすることが可能となる。
係止プレート255を第2挿入穴部254から取り外す場合には、第2挿入穴部254の後面側に突出して爪孔部254cに引っ掛けられている左右の爪部315bを互いに接近する側に弾性変形させて爪部315bと爪孔部254cの引っ掛かりを外し、爪部315bを爪孔部254cに挿入して係止プレート255を前方に移動させれば良い構成とした。かかる構成とすることにより、第2挿入穴部254を破壊することなく係止プレート255を取り外すことができる。故に、例えば主制御装置101の第1挿入孔部138を全て切除し、基板ボックス110を新たな基板ボックス110に交換した場合であっても、可動ベース部203を交換することなくそのまま基板ボックス110と可動ベース部203を連結することができ、台座装置201の再使用等が可能となる。
可動ベース部203と係止プレート255は共に合成樹脂材料により成形されている。かかる構成においては、連結ピン137の先端側係止爪304と係止する係止部と、先端側係止爪304に触れることができないように当該部位を覆う被覆部とを共に備えた可動ベース部又は係止プレートを一体成形しようとした場合、型構造が複雑化するとともに成形不良率が増加し、コストアップが懸念されることとなる。しかしながら、被覆部としての機能を有する第2挿入穴部254と、係止部としての機能を有する係止プレート255とを別体で成形することにより、上記懸念を解消することが可能となる。
連結ピン137を破壊することなく、係止プレート255及び胴部332から連結ピン137を簡単に取り外すことができる構成とした。したがって、連結ピン137を再使用することができ、1台のスロットマシン10に対して、1個の連結ピン137を用意するだけでよく、予備の連結ピン137を付与する必要がない。したがって、従来の不正行為の防止、例えば、連結状態の連結ピン137、係止プレート255及び第1挿入孔部138との連結を解除した後に、未使用の連結ピン137を、再び同じ係止プレート255と第1挿入孔部138に挿入して可動ベース部203と基板ボックス110との連結が未だ解除されていないと偽装する不正行為を防ぐことができる。また、例えば可動ベース部203又は基板ボックス110と、連結ピン137とのいずれか一方がプラスチック製材料によって構成され、他方が金属製材料によって構成されており、これらを廃棄する場合には、簡単かつ確実に分別して廃棄できる。したがって、それぞれ資源ゴミとしてリサイクルすることができ、資源の有効活用を図ることができる。
第1結合片255aと第2結合片255bを嵌合させると係止プレート255が組み立てられる構成とした。かかる構成においては、連結状態の連結ピン137,第1挿入孔部138,係止プレート255を主制御装置101及び可動ベース部203から分離させた後、各結合片255a,255bの嵌合を解除することで連結ピン137を係止プレート255から取り外すことができる。故に、連結ピン137を簡単に係止プレート255から取り外すことができる。また、連結ピン137を破壊することなく、且つ各結合片255a,255bを破壊することなく連結ピン137と係止プレート255を分離させることができるため、これら部材を再使用することが可能となる。
各結合片255a,255bを、係止プレート255の左右方向の中心線で上下2分割された構成とするとともに、各結合片255a,255bの嵌合部314a,314bを、保持爪315が延びる方向と直交する方向に延びるように形成した。このため、保持爪315を第2挿入穴部254の爪孔部254cに挿入する際に、保持爪315が爪孔部254cと当接し、係止プレート255に保持爪315を弾性変形させる応力が加わったとしても、各結合片255a,255bの嵌合が解除されて係止プレート255が分裂することを防止することができる。また特に、嵌合部314a,314bを保持爪315の基端部に形成したため、上記懸念を好適に解消することができる。係止プレート255の保持爪315に応力が加わる構成においては、保持爪315が設けられていない係止プレート255の上部及び下部を押しながら係止プレート255を第2挿入穴部254に挿入するのではなく、保持爪315が設けられている係止プレート255の左部及び右部、すなわち各結合片255a,255bの嵌合部を押しながら係止プレート255を第2挿入穴部254に挿入すると考えられるからである。
ボックスケース131に張出板部145を形成した。張出板部145は、第1挿入孔部138の上方位置に設けられており、ボックスケース131から後方に向かって突出している。そして、基板ボックス110を可動ベース部203に取り付けた状態で、可動ベース部203の背板部231よりも上方に位置し、背板部231よりも後方の位置まで突出するように形成されている。かかる構成とすることにより、基板ボックス110を可動ベース部203に取り付けることによって、係止プレート255から第1挿入孔部138に亘る部位の上方に位置し、ボックスケース131と背板部231との間の合わせ目部分を基板ボックス110の上方から覆い隠すことができる。したがって、ボックスケース131と背板部231との間にカッターや鋸の刃などを挿入して連結ピン137を切断する等の不正操作を防止できる。また、張出板部145には貫通孔145aを形成し、可動ベース部203には、貫通孔145aと対応する位置に突出部253を形成した。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された際には、張出板部145の貫通孔145aに突出部253が係入される構成とした。かかる構成とすることにより、ボックスケース131に対して背板部231が離間する側に付勢された場合であっても、突出部253と貫通孔145aの係合によって背板部231とボックスケース131の間に隙間が生じることを防ぐことができる。故に、上述したボックスケース131と背板部231との間にカッターや鋸の刃などを挿入して連結ピン137を切断する等の不正操作を防止できるという効果を更に向上させることができる。
主制御装置101が、その下部を中心軸線として固定ベース部202に前後に回動可能に支持される構成においては、他の装置と接続されたケーブルコネクタが接続されるソケット107を主制御装置101の下部すなわち回動中心側に設けることが望ましい。かかる場合、主制御装置101と可動ベース部203を連結する連結手段を回動中心側に配置することは困難である。そこで、主制御装置101と可動ベース部203を連結する連結手段を開放端側に配置した場合、可動ベース部203を前方に回動させた際に手前側に連結手段が位置することとなるため、回動中心側に連結手段を設けた場合と比して連結手段に触れやすくなり、連結ピン137を不正に取り外すことを試される可能性が懸念される。しかしながら、上述した連結手段を用いた本構成においては、第2挿入穴部254の丸穴部254bによって連結ピン137の先端側係止爪304が覆われているため先端側係止爪304の係止状態を解除することができず、仮に解除されたとしても基端側係止爪305と第1挿入孔部138の係止によって連結ピン137を第1挿入孔部138及び係止プレート255から取り外すことができない。故に、主制御装置101に対してなされる不正を好適に防止することが可能となる。
次に、第2の実施の形態について、図28〜図33を用いて説明する。
図28は、台座装置201の斜視図、図29は、連結ピン437の斜視図、図30は、係止プレート455の斜視図、図31は、係止プレート455の背面図、図32及び図33は、連結手段の断面図である。なお、第2の実施の形態において、上述の第1実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付す又は符号を付さないことでその詳細な説明を省略する。
連結ピン437の軸部302には、図29,図32,図33に示すように、軸部302の先端側部分と基端側部分にそれぞれ先端側係止爪404(第2規制部)と基端側係止爪305(第3規制部)が設けられている。先端側係止爪404及び基端側係止爪305は、それぞれ一対ずつ設けられており、各先端側係止爪404は、軸部302の中心軸線を間に介して互いに離間する位置に設けられ、各基端側係止爪305も軸部302の中心軸線を間に介して互いに離間する位置に設けられている。
先端側係止爪404は、軸部302の先端から軸部302の軸方向に沿って延出する腕部404aと、腕部404aから軸部302よりも径方向外側に向かって突出する爪部404b(突出部)を有している。
腕部404aは、軸部302の肉厚と略同一の厚さで軸方向に沿って延出するように形成されており、所定の付勢力を加えることにより弾性変形させて爪部404bを軸部302の径方向内側に向かって移動させ、また、付勢力の消失により復元して爪部404bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
爪部404bは、軸部302の先端側から基端側に移行するにしたがって漸次軸部302の径方向外側に向かって移行するように爪部404bの外側面が傾斜して形成されており、連結ピン437の先端側部分を係止プレート455の開口孔413(連通孔部、図31参照)に挿入する際に、開口孔413と当接して腕部404aを弾性変形させることができるようになっている。
各先端側係止爪404は、図32,図33に示すように、各基端側係止爪305が離間する方向から90度の位相角度となる方向を基端として、同じ向きに延びるようにして形成されている。
可動ベース部203には、第2挿入穴部454が形成されており、当該第2挿入穴部454には、連結ピン437の先端側係止爪404が係止される係止プレート455が取り付けられている。
係止プレート455は、所定の剛性を有する例えばポリカーボネイトなどの合成樹脂製材料によって構成されており、図30、図31に示すように、横長の平板部412(本体部)と、平板部412の略中央に開口する開口孔413と、平板部412の左右両側位置で平板部412の背面から突出する一対の保持爪415(係止部及び係止爪部)とを有する。
平板部412は、可動ベース部203の背板部231とほぼ同一の厚さを有する平板形状を有する。開口孔413の半径は、連結ピン437の軸部302の半径よりも大きくかつ一対の爪部404aの突出端部間の距離よりも小さな寸法に設定されている。また、開口孔413は、前記半径を有する円形状の中心線から半分が切り欠かれた半円形状に形成されており、中心軸線方向に開口されているのみならず中心軸線と直交する径方向の特定の向き(本実施の形態では下向き)にも開口されている。
保持爪415は、係止プレート455を可動ベース部203の第2挿入穴部454に着脱自在に保持させるためのものであり、平板部412の背面からほぼ垂直に延出する腕部415aと、腕部415aの先端で平板部412から左右に向かって突出する爪部415bを有する。腕部415aは、弾性変形により爪部415bを互いに接近させる方向である左右方向中央に向かって移動させ、復元により爪部415bを元の位置に戻すことができるように構成されている。
そして更に、平板部412には、先端側係止爪404の爪部404bが引っ掛けられて連結ピン437を引き抜く方向に移動させることができないように係止する係止部416(連通孔部)と、係止部416に係止された状態で第2挿入穴部454との協働の下に連結ピン437の回転を規制する左右一対の回転規制部418が設けられている。
係止部416は、開口孔413に連通して平板部412の背面から突出する半円筒形状を有しており、その内径は開口孔413と略同一の寸法に設定されている。そして、係止部416の径方向に沿って平面状に形成されており、連結ピン437の先端側部分を平板部412の開口孔413に挿入して先端側係止爪404の爪部404bを係止部416の先端よりも後方に突出させた状態で、先端側係止爪404の爪部404bの基端と対向できるようになっている。
したがって、連結ピン437の先端側部分を平板部412の開口孔413に挿入して先端側係止爪404の爪部404bを係止部416の先端よりも後方に突出させた状態で、連結ピン437を連結ピン437の先端側から基端側に向かって引き抜く側に移動させようとした場合に、先端側係止爪404の爪部404bの基端を係止部416の先端に当接させて引き抜く側への移動を妨げ、係止することができる。
左右一対の回転規制部418は、係止部416の先端から係止部416の軸線方向に沿って延出している。これら回転規制部318は、連結ピン437の一対の爪部304bが回転規制部318より開口孔413の切り欠き側に配置されるように設定されている。
上記構成を有する係止プレート455は、可動ベース部203に設けられた第2挿入穴部454に着脱自在に取り付けられる。第2挿入穴部454は、可動ベース部203の背板部231に一体に形成されており、本実施の形態では、背板部231の上部中央に合計で4個が左右一列に並ぶように配置されている。
第2挿入穴部454は、背板部231の表面から裏面側に向かって凹設されており、係止プレート455を取り付けたときに、平板部412の表面が可動ベース部203の背板部231の表面と面一になるように保持する構成を有する。
第2挿入穴部454の構成については、上記第1の実施の形態と同じため説明を省略するが、図28に示すように、第2挿入穴部454の開口部は、係止プレート455の平板部412と連結ピン438の軸部302を収容できるよう、平板部412と対応する矩形状部に加えて、開口孔413と連続する半円形状部が形成されている。
かかる構成においては、連結ピン437の先端側部分が平板部412の開口孔413に挿入されて先端側係止爪404の爪部404bが係止部416の先端よりも後方に突出した状態で、先端側係止爪404の回転方向一方側又は回転方向他方側に向かって回転させようとした場合に、先端側係止爪404を回転規制部418と第2挿入穴部454とに当接させて連結ピン437が回転しないように規制することができる。
上述の連結手段を適用した場合には、連結ピン437が係止されている胴部332の架橋部139をニッパなどの工具で切断するとともに、係止プレート455を可動ベース部203から取り外した場合、第2挿入穴部454によって規制されていた連結ピン437の開口孔413における切り欠き側への移動が許容される。このため、連結ピン437を係止プレート455に対して前記切り欠き側にスライド移動させれば、連結ピン437を係止プレート455から取り外すことができる。故に、上記第1の実施の形態のように第1結合片255aと第2結合片255bの嵌合を解除するといった作業が不要となり、より簡単に連結ピン437を係止プレート455から取り外すことができる。
次に、第3の実施の形態について説明する。
図34は、連結ピン537の斜視図、図35は、第1挿入孔部538の構成を説明する図、図36は、連結ピン537の基端側部分が第1挿入孔部538の胴部332に係止されている状態を一部断面によって示す図であり、図27と対応するものである。なお、第3の実施の形態において、上記各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付す又は符号を付さないことでその詳細な説明を省略する。
連結ピン537は、図34に示すように、先端側係止爪304と基端側係止爪305とが軸部302の軸方向に一直線上に並ぶように配置されて構成されている。つまり、先端側係止爪304が離間する方向と基端側係止爪305が離間する方向とが0度の位相角度となる位置関係を有する。
胴部332の中心孔333内には、基端側係止爪305の爪部305bが引っ掛けられて連結ピン537を胴部332から引き抜くことができないように係止する係止部536が設けられている。
係止部536は、図35に示すように、中心孔333内で上下に離間して対をなすように突設されている。そして、中心孔333の軸方向両側に位置する係止部536の端面のうち、中心孔333の軸方向後側に位置する後端面は、中心孔333の径方向に沿って平面状に形成されており、連結ピン537の基端側部分を胴部332の中心孔333内に挿入して基端側係止爪305の爪部305bを係止部536の後端面よりも後方に突出させた状態で、基端側係止爪305の爪部305bの基端と対向できるようになっている。
したがって、連結ピン537の基端側部分を胴部332の中心孔333に挿入して基端側係止爪305の爪部305bを係止部536の後端面よりも後方に突出させた状態で(図36を参照)、連結ピン537を連結ピン537の先端側から基端側に向かって引き抜く側に移動させようとした場合に、基端側係止爪305の爪部305bの基端を係止部536の後端面に当接させて引き抜く側への移動を防ぐことができる。
そして、胴部332の中心孔333内には、連結ピン537を第1挿入孔部538に対して相対的に回転させることによって、基端側係止爪305と係止部536との係止を解除する基端側係止解除手段としての通路部539が設けられている。
通路部539は、連結ピン537を連結ピン537の先端側から基端側に向かって引き抜く側に移動させようとした場合に、爪部304b、305bが引っ掛かることなく連結ピン537を移動させることができるようになっている。通路部539は、中心孔333内で左右に離間して対をなし、軸部302の周方向における先端側係止爪304の爪部304bの幅及び前記周方向における基端側係止爪305の爪部305bの幅よりも広い間隔の幅を有する。
したがって、連結ピン537の基端側部分が胴部332に挿通されて基端側係止爪305の爪部305bが係止部536の後端面よりも中心孔333の軸方向に突出した状態で、連結ピン537を胴部332に対して相対的に回転させて、爪部305bと通路部539との位相を一致させることにより、係止部536の後端面に対して爪部305bの対向を解除することができる。そして、そのまま連結ピン537を引き抜く側に移動させることによって、爪部305bを通路部539に通過させて胴部332から引き抜くことができる。
そして更に引き続いて、連結ピン537を引き抜く側に移動させることによって、爪部304bを通路部539に通過させて胴部332から引き抜くことができる。
かかる構成とした場合であっても、上記第1の実施の形態と同様、連結ピン537により第1挿入孔部538と係止プレート255が連結された状態において、仮に第2挿入穴部254の丸穴部254bを切断し、先端側係止爪304と係止プレート255の係止が解除されたとしても、基端側係止爪305と第1挿入孔部538との係止によって連結ピン537を引き抜く側に移動させることを規制でき、連結ピン537が第1挿入孔部538及び係止プレート255から取り外されることを防止することができる。故に、主制御装置101と可動ベース部203が不正に分離され、主基板105に対して不正行為がなされることを防止することが可能となる。
また、第1の実施の形態と比較して、連結ピン537の基端側部分を胴部332から引き抜いた後に連結ピン537を回転させる必要がなく、そのまま引き抜くことができ、連結ピン537の胴部332からの取り外しを更に簡単に行うことができる。
軸部302に窓部302aを形成して当該部位に基端側係止爪305を設けつつ、先端側係止爪304が離間する方向と基端側係止爪305が離間する方向とが0度の位相角度となる位置関係を有する構成とした。かかる構成とすることにより、基端側係止爪305と先端側係止爪304が一直線上に並ぶ構成とした場合であっても、基端側係止爪305と先端側係止爪304とを独立して撓ませることができる。故に、一方の係止爪が何らかの方法で不正に撓ませられたとしても他方の係止爪の係止状態を維持させることができ、連結ピン537が第1挿入孔部538及び係止プレート255から不正に取り外されることを防止することができる。
次に、第4の実施の形態について説明する。
図37は、係止プレート655の斜視図、図38は、係止プレート655の背面図、図39は、ボックスケース131の斜視図、図40は、第1挿入孔部638の構成を説明する図、図41は、連結ピン137と係止プレート655との結合状態を説明する図、図42は、連結ピン137と第1挿入孔部638との結合状態を一部断面によって示す図である。なお、第3の実施の形態において、上記各実施の形態と同様の構成要素には同一の符号を付す又は符号を付さないことでその詳細な説明を省略する。
上述の第1実施の形態では係止プレート255に設けた回転規制部318によって連結ピン137の回転方向一方側及び回転方向他方側への回転を規制していたが、第4の実施の形態では、連結ピン137の回転方向一方側への回転を規制する回転規制部618を係止プレート655に設け、連結ピン137の回転方向他方側への回転を規制する回転規制部640を第1挿入孔部638に設けている。
係止プレート655は、図37及び図38に示すように、一対の回転規制部618を有する。各回転規制部618は、係止部316の先端からそれぞれ係止部316の軸方向に沿って延出し、係止部316の径方向に離間して対をなしている。各回転規制部618は、係止部316の中心軸線を介して、平板部312の横方向一方側の斜めの上部位置に一方が設けられ、横方向他方側の斜め下部位置に他方が設けられている。
そして、図41に示すように、連結ピン137の先端側部分が平板部312の開口孔313に挿入されて先端側係止爪304の爪部304bが係止部316の先端よりも後方に突出し、かつ各爪部304bが上下に離間して配置された状態で、各先端側係止爪304の回転方向一方側とそれぞれ対向する対向部を有する。
したがって、連結ピン137を回転方向一方側に向かって回転させようとした場合に、爪部304bが上下に離間して配置された状態で先端側係止爪304を回転規制部618の対向部に当接させて連結ピン137が回転方向一方側に回転しないように規制することができる。
第1挿入孔部638は、図39及び図40に示すように、一対の回転規制部640を有する。各回転規制部640は、中心孔333内に突設されており、係止部336の中心軸線を間に介して、ボックスケース131の横方向一方側の斜め上部位置に一方が設けられ、横方向他方側の斜め下部位置に他方が設けられている。回転規制部640は、特に図39に示されるように、係止部336の後端面の一部を段差を介して後方に突出させることによって構成されている。
そして、図42に示すように、連結ピン137の基端側部分が胴部332の中心孔333に挿入されて基端側係止部305の爪部305bが係止部336の後端面よりも後方に突出し、かつ各爪部305bが左右に離間して配置された状態で、各爪部305bの回転方向他方側に沿ってそれぞれ対向する対向部639を有する。
したがって、連結ピン137を回転方向他方側に向かって回転させようとした場合に、爪部305bが左右に離間して配置された状態で基端側係止爪305を対向部639に当接させて連結ピン137が回転方向他方側に向かって回転しないように規制することができる。
したがって、連結ピン137の基端側部分を胴部332の中心孔333に挿通して係止し、連結ピン137の先端側部分を係止プレート655の開口孔313及び係止部316に挿通して係止した状態で(図41及び図42を参照)、連結ピン137の回転方向一方側又は回転方向他方側への回転を規制できる。
次に、第5の実施の形態について図43を用いて説明する。なお、第5の実施の形態において、上述の第4の実施の形態と同様の構成要素に同一の符号を付することでその詳細な説明を省略する。
第5の実施の形態では、第4の実施の形態における係止プレート655の代わりに、スリット756を有する係止プレート755を用意し、連結ピン137を係止プレート755に対して回転方向他方側に回転させることによって、爪部304bの位置をスリット756のスリット756の位置に一致させて、先端側係止爪304による係止プレート755への係止を解除し、爪部305bをスリット756に通過させて、係止プレート755を連結ピン137から取り外し可能な構成としたことを特徴とする。
第1挿入孔部380の係止プレート755には、図43に示すように、連結ピン137を係止プレート755に対して相対的に回転させることによって、先端側係止爪304と係止部316との係止を解除するスリット756が設けられている。
スリット756は、先端側係止爪304の爪部304bを通過させることが可能に形成されている。スリット756は、開口孔313及び係止部316を径方向外側に向かって切り欠くことによって形成されている。スリット756は、回転規制部618の離間方向に直交する方向に離間して設けられており、平板部312の横方向一方側の斜め下部位置に一方が設けられ、横方向他方側の斜め上部位置に他方が設けられている。
スリット756は、連結ピン137の先端側部分が係止プレート755に係止されて先端側係止爪304の各爪部304bが係止プレート755の上下に配置される位置(図43に実線で示す状態)から、連結ピン137に対して係止プレート755を回転方向他方側へ予め設定された回転角度だけ回転させた回転位相位置に移動させた際に(図43に仮想線で示す状態)、先端側係止爪304を通過させることができる大きさを有している。
したがって、連結ピン137の基端側部分が胴部332の中心孔333に挿入されて係止され、連結ピン137の先端側部分が係止プレート755の開口孔313及び係止部316に挿入されて係止された状態で、第1挿入孔部638の架橋部139が切断されるまでは、先端側係止爪304が回転規制部618の対向面に当接して連結ピン137の回転方向一方側への回転が規制され、基端側係止爪305の爪部305bが回転規制部640の対向部639に当接して連結ピン137の回転方向他方側への回転が規制されて、先端側係止爪304の各爪部304bが互いに上下に離間した姿勢状態に連結ピン137が位置決めされる。
一方、第1挿入孔部638の架橋部139が切断されて係止プレート755が第2挿入穴部254から取り外された状態では、連結ピン137を中心として係止プレート755を回転させることができる。したがって、連結ピン137に対して係止プレート755を回転させて先端側係止爪304の位置をスリット756の位置に一致させることができ、係止部316の端面に対する爪部304bの対向を解除することができる。そして、そのまま連結ピン137を係止プレート755の前方に引き抜く側に移動させることによって、爪部304bをスリット756に通過させて連結ピン137を係止プレート755から引き抜くことができる。
したがって、第4の実施の形態と比較して、係止プレート755から連結ピン137を取り外す際に、先端側係止爪304の各爪部304bを互いに接近する方向に付勢して腕部305aを撓ませる必要がなく、連結ピン137の取り外しを更に簡単に行うことができる。また、上記第1の実施の形態と同様、係止プレート755を破壊することなく連結ピン137と係止プレート755を分離させることができるため、係止プレート755を再使用することが可能となる。
次に第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態では、上記第1の実施の形態における主制御装置101(より詳しくはボックスケース131)の張出板部145と、台座装置201の可動ベース部203の突出部253近傍の形状を変更する。
図44は、主制御装置ユニット100の背面図、図45は、主制御装置ユニット100の背面斜視図、図46は、可動ベース部203の背面図、図47は、可動ベース部203の背面斜視図、図48は、ボックスケース131の背面図及び背面斜視図、図49は、ボックスケース131の要部拡大図、図50は、可動ベース部203とボックスケース131を組み合わせた状態を示す背面図、図51は、可動ベース部203とボックスケース131を組み合わせた状態を示す要部拡大図である。なお、第6の実施の形態では、上述の第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付す又は符号を付さないことでその詳細な説明を省略する。
先ず、台座装置の可動ベース部203を、図47及び図48に基づいて説明する。
台座装置201の可動ベース部203は、横長矩形の背板部231と、背板部231の下端から前方に延びる底板部232と、背板部231の左端及び右端から前方に延びる側壁部233とを有し、前方及び上方に開放された形状となっている。底板部232及び側壁部233には、剛性を確保するためのリブ232a,233aがそれぞれ複数形成されている。一方、背板部231は、剛性を確保するためのリブが形成されておらず、当該背板部231の前後方向への撓みが許容される構成となっている。背板部231,底板部232,側壁部233及びリブ232a,233aは、所定の剛性を有するポリカーボネイト等の透明な合成樹脂材料によって一体成形されている。
背板部231の上端部中央には、その上端縁から下方に延びる左右一対の第1溝部1201が形成されている。背板部231の左右方向においてこれら第1溝部1201に挟まれた領域には、主制御装置101を係止するための係止部252が形成されている。このため、係止部252は、背板部231の他の領域と比して前後方向により大きく撓む、すなわちより大きく弾性変形することが可能な構成となっている。係止部252の中央部には、前後に貫通する貫通孔252aが形成されている。背板部231の上部には、主制御装置101と台座装置201を連結する連結ピン137が挿入される第2挿入穴部254が、横一列に並ぶようにして係止部252の左右両側にそれぞれ複数形成されている。また、背板部231の上端部には、上方に向けて突出する突出部253が、係止部252を挟むようにして複数形成されている。より詳しくは、第2挿入穴部254は、隣接するようにして係止部252の左右両側に2つずつ形成されており、突出部253は、隣接するようにして形成された2つの第2挿入穴部254のうち、右側に位置する第2挿入穴部254の右端部上方と、左側に位置する挿入穴部254の左端部上方と、に形成されている。すなわち、突出部253は、隣接するようにして形成された2つの第2挿入穴部254において、両端部上方に形成されている。また、背板部231の上端部には、係止部252及び第2挿入穴部254を長手方向において挟むようにして、背板部231の上端縁から下方に延びる左右一対の第2溝部1202が形成されている。第1溝部1201は、その下端が第2挿入穴部254の下端より上方であって当該第2挿入穴部254の中央より下方となるように形成されており、第2溝部1202は、その下端が第2挿入穴部254の上端より上方となるように形成されている。
次に、主制御装置101のボックスケース131を、図48及び図49に基づいて説明する。
ボックスケース131は、透明な合成樹脂材料によってボックスカバー111側に開放された横長矩形の箱状に形成され、主基板105の裏面を被覆するための被覆部132を有している。ボックスケース131の上部には、前後に貫通する横長矩形の第3開口孔部133及び第4開口孔部134が左右に並ぶように形成されている。第3開口孔部133及び第4開口孔部134には、基板ボックス110に封印処理を施すための第2封印部材135と、主制御装置101と台座装置201を連結する連結部材としての連結ピン137が挿入される複数の第1挿入孔部138と、がそれぞれ設けられている。また、ボックスケース131の後面側には、図48に示すように、第3開口孔部133と第4開口孔部134とに挟まれる位置、より詳しくは可動ベース部203の貫通孔252a(図46参照)と対応する位置に、横長矩形の突起部146が形成されている。
ボックスケース131の上端部には、後方すなわち可動ベース部203側に向けて延びる第1返し板部1251aと第2返し板部1251bが形成されている。第1返し板部1251aは、第3開口孔部133の左端上方からボックスケース131の右端にかけて形成されており、第2返し板部1251bは、第4開口孔部134の右端上方から左端上方にかけて形成されている。両返し板部1251a,1251bは、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その後面が可動ベース部203の背板部231後面と同一平面に位置するよう、前後幅が設定されている。また、両返し板部1251a,1251bには、第1挿入孔部138の上方位置に、対応する返し板部1251a,1251bよりさらに後方に向けて突出する横長矩形状の張出板部1252がそれぞれ形成されている。各張出板部1252には、可動ベース部203の突出部253と対応する位置に、上下に貫通する貫通孔145aが形成されている。張出板部1252は、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その先端面が第2挿入穴部254後面より後方に位置するよう、前後幅が設定されている。
各張出板部1252の突起部146側の端部には、当該張出板部1252から下方に延びる係止壁部1253がそれぞれ形成されている。係止壁部1253は、本体壁部1253cと、第1突出壁部1253aと、第2突出壁部1253bと、が一体形成されて構成されている。本体壁部1253cは、ボックスケース131後面(より詳しくは被覆部132後面)から後方に直立形成されており、その前後幅が、張出板部1252と同一の前後幅となるように、その上下長が、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態における張出板部1252下面から第1溝部1201下面までの距離とほぼ等しくなるように、形成されている。つまり、係止壁部1253は、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その後面が第2挿入穴部254後面より後方に位置するよう、前後幅が設定されている。第1突出壁部1253aは、本体壁部1253cと同一平面となるようにしてボックスケース131後面(より詳しくは被覆部132後面)から前方に直立形成されており、本体壁部1253cと同一の上下長を有している。また、第2突出壁部1253bは、本体壁部1253c下端から下方に延びるようにして形成されており、第2突出壁部1253b前面と被覆部132後面との間には、可動ベース部203の背板部231の肉厚より若干大きな隙間が形成されている。
各張出板部1252の第2封印部材135側の端部には、当該張出板部1252から下方に延びる第2係止壁部1254がそれぞれ形成されている。第2係止壁部1254は、その前後幅が、張出板部1252と同一の前後幅となるように、その上下長が、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態における張出板部1252下面から第2溝部1202下面までの距離とほぼ等しくなるように、形成されている。但し、第2係止壁部1254は、対応する返し板部1251a,1251bの基端部から後方に向けて形成されているため、第2係止壁部1254の後面は、張出板部1252の後面より返し板部1251a,1251bの前後幅分だけ前方に位置するようになっている。
第2係止壁部1254の下端には、当該第2係止壁部1254と連なるように下方に延びる延出壁部1255が形成されている。延出壁部1255は、その後面が第2係止壁部1254後面と同一平面となるように形成されるとともに、その下面が第2突出壁部1253bの下面と同一平面に位置するように形成されている。また、延出壁部1255は、その前後幅が、第2係止壁部1254の前後幅から可動ベース部203の背板部231の肉厚を減じた幅より若干小さくなるように形成されている。つまり、延出壁部1255は、第2係止壁部1254よりも前後幅が短くなるように形成されている。延出壁部1255の基端部には、延出壁部1255の前面側から後面側に向けて先細りとなるとともに先端が尖らせられた切欠部1256が形成されている。
続けて、可動ベース部203とボックスケース131を組み合わせた状態、すなわち主制御装置101を可動ベース部203に装着した状態を、図50及び図51に基づいて説明する。なお、主制御装置101を可動ベース部203に装着する作業については、上記第1の実施の形態と同じため、説明を省略する。
主制御装置101を可動ベース部203に装着した場合には、可動ベース部203の背板部231に形成された突出部253が、ボックスケース131の張出板部1252に形成された貫通孔145aに挿入される。また、ボックスケース131の後面に形成された突起部146が、可動ベース部203の係止部252に形成された貫通孔252aに挿入される。この結果、主制御装置101は、突出部253と貫通孔145aの係合により前後方向及び左右方向への移動が規制され、突起部146と貫通孔252aの係合により上下方向及び左右方向への移動が規制されることとなる。また、ボックスケース131に形成された係止壁部1253が可動ベース部203の第1溝部1201に挿入されるとともに、ボックスケース131に形成された第2係止壁部1254が可動ベース部203の第2溝部1202に挿入される。この結果、主制御装置101は、係止壁部1253と第1溝部1201の係合及び第2係止壁部1254と第2溝部1202の係合により、左右方向への移動が規制されることとなる。
ボックスケース131の上端部には第1返し板部1251aと第2返し板部1251bが形成されている。そして、主制御装置101を可動ベース部203に装着した場合には、両返し板部1251a,1251bが可動ベース部203の背板部231上方に位置するとともに、両返し板部1251a,1251bの後面が可動ベース部203の背板部231後面と同一平面に位置するようになっている。このため、主制御装置101のボックスケース131と可動ベース部203の背板部231の前後方向(すなわち連結ピン137の挿入方向)における当接面は、両返し板部1251a,1251bによって上方から被覆されることとなる。この結果、ボックスケース131と背板部231との間にカッターや鋸の刃などを挿入し、連結ピン137自体を切断したり、背板部231を後方へ撓ませて第1挿入孔部138と第2挿入穴部254(係止プレート255)との間に隙間を生じさせたりすることを防止できる。また、係止壁部1253の先端部に形成された第2突出壁部1253bと、第2係止壁部1254の先端に形成された延出壁部1255とは、可動ベース部203の背板部231の後方に位置するようになっている。この結果、可動ベース部203の背板部231は、前後方向においてボックスケース131に挟まれた形となり、前後方向に撓むことが規制される。故に、背板部231を後方へ撓ませて第1挿入孔部138と第2挿入穴部254(係止プレート255)との間に隙間を生じさせることを防止できる。さらに、延出壁部1255の基端部には、延出壁部1255の前面側から後面側に向けて先細りとなるとともに先端が尖らせられた切欠部1256が形成されている。このため、仮に何らかの方法で背板部231が後方へ撓ませられた場合には、延出壁部1255に外力が加わるとともに切欠部1256先端に応力が集中することとなる。そして、背板部231に過剰な外力を加えて後方へ特定距離撓ませた場合には、切欠部1256先端から延出壁部1255後面に向けて白化線が生じ、前記特定距離より長い第2特定距離以上撓ませた場合には、延出壁部1255が切欠部1256先端から破断したり後方に折れ曲がったりするようになっている。ちなみに、本実施の形態では、第1挿入孔部138後面と係止プレート255前面の距離が2mmに達した場合に白化線が生じ、5mm以上となった場合に破断又は折れ曲がりが生じるようになっている。
ボックスケース131の両返し板部1251a,1251bには、張出板部1252が形成されており、張出板部1252の両端部には、係止壁部1253と第2係止壁部1254(延出壁部1255)が形成されている。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合には、張出板部1252が第2挿入穴部254の上方に位置するとともに、係止壁部1253と、第2係止壁部1254の先端に形成された延出壁部1255と、が第2挿入穴部254の左右両側方に位置するようになっている。また、張出板部1252及び係止壁部1253は、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その先端面が第2挿入穴部254後面より後方に位置するよう、前後幅が設定されている。このため、第2挿入穴部254より詳しくは第2挿入穴部254と係止プレート255の係止部が、張出板部1252及び係止壁部1253によって被覆されることとなる。この結果、可動ベース部203の上方や係止部252近傍から工具等を挿入し、第2挿入穴部254と係止プレート255の係止状態を解除する不正を防止できる。なお、第2係止壁部1254及び延出壁部1255は、張出板部1252の後面より返し板部1251a,1251bの前後幅分だけ前方に位置するようになっているため、可動ベース部203の側壁部233側から視認した場合、第2挿入穴部254の一部が露出することとなる。しかしながら、台座装置201の固定ベース部202にはフランジ片218が設けられている(図45参照)。このため、起立姿勢状態では、前記フランジ片218により、可動ベース部203の側方から第2挿入穴部254近傍に工具等が挿入されることを防止できる。
以上詳述した第6の実施の形態では、上記第1の実施の形態における効果に加えて、以下の優れた効果を奏する。
張出板部1252には貫通孔145aを形成し、可動ベース部203には、貫通孔145aと対応する位置に突出部253を形成した。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された際には、張出板部1252の貫通孔145aに突出部253が挿入される構成とした。かかる構成とすることにより、ボックスケース131に対して背板部231が離間する側に付勢された場合であっても、突出部253と貫通孔145aの係合によって背板部231とボックスケース131の間に隙間が生じることを防ぐことができる。故に、ボックスケース131と背板部231との間にカッターや鋸の刃などを挿入して連結ピン137を切断したり、背板部231を後方へ撓ませて第1挿入孔部138と第2挿入穴部254(係止プレート255)との間に隙間を生じさせた上で連結ピン137と係止プレート255の係止状態を解除したりする等の不正操作を防止できる。
しかしながら、例えば突出部253と貫通孔145aの係合が解除されるほど過剰な外力が加えられて背板部231がボックスケース131から離間する側に撓ませられた場合、連結ピン137と係止プレート255の係止状態が不正に解除される可能性が生じ得る。そして、かかる不正な解除がなされた場合、第1挿入孔部138と主制御装置101を連結する架橋部139は切断されず、連結ピン137も再使用できるため、主基板105に不正がなされたとしてもその痕跡が残らず、不正の発見が困難なものとなる。
そこで、ボックスケース131には、第2突出壁部1253bと延出壁部1255を形成し、ボックスケース131が可動ベース部203に装着された状態では、第2突出壁部1253bと延出壁部1255が可動ベース部203の背板部231の後方に位置する構成とした。かかる構成とすることにより、可動ベース部203の背板部231を前後方向においてボックスケース131に挟む形とすることができ、前後方向に撓むことを規制することができる。
ボックスケース131には、第1挿入孔部138の上方位置に、後方に向けて突出する張出板部1252を形成した。そして、各張出板部1252の両端部に係止壁部1253と第2係止壁部1254を形成し、両係止壁部1253,1254の先端に第2突出壁部1253bと延出壁部1255を形成した。かかる構成とすることにより、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態では、第2突出壁部1253bと延出壁部1255を第2挿入穴部254の近傍に位置させることができる。この結果、背板部231のうち第2挿入穴部254の形成された部位が後方に撓ませられることを好適に規制することができる。
延出壁部1255の基端部には、延出壁部1255の前面側から後面側に向けて先細りとなるとともに先端が尖らせられた切欠部1256を形成した。かかる構成とすることにより、仮に何らかの方法で背板部231が後方へ撓ませられた場合に、延出壁部1255に外力が加わるとともに切欠部1256先端に応力を集中させることができる。この結果、例えば突出部253と貫通孔145aの係合が解除されるほど過剰な外力が加えられて背板部231がボックスケース131から離間する側に撓ませられた場合に、延出壁部1255に白化線を生じさせたり、破断や折り曲げ等の変形を生じさせたりすることができ、上記不正な解除がなされた場合にその痕跡を残すことができる。故に、上記不正がなされることを抑制するとともに、上記不正がなされた場合に容易に発見することができる。
張出板部1252に第2係止壁部1254を形成し、延出壁部1255を、張出板部1252から形成するのではなく第2係止壁部1254から形成する構成とした。かかる構成とすることにより、延出壁部1255が破断や折り曲げ等の変形を生じた場合に、延出壁部1255に加えて張出板部1252にも破断や折り曲げ等の変形が生じることを防止することができる。
可動ベース部203をポリカーボネイト等の透明な合成樹脂材料によって一体成形し、さらに延出壁部1255を第1挿入孔138や架橋部139と前後方向において重ならない位置に配置した。かかる構成とすることにより、可動ベース部203に主制御装置101が装着された状態において、主制御装置101を起立姿勢状態から傾倒姿勢状態に変更せずともスロットマシン10前方から延出壁部1255を視認することが可能となる。故に、延出壁部1255に不正の痕跡が残されていないかを確認する作業を容易なものとすることが可能となる。また、主制御装置101を傾倒姿勢状態とした場合には、可動ベース部203越しに主制御装置101の裏面(すなわち主基板105の裏面)を視認することが可能となる。故に、可動ベース部203から主制御装置101を取り外さずとも主制御装置101に不正がなされていないかを確認することができる。
ボックスケース131に第1返し板部1251aと第2返し板部1251bを形成した。両返し板部1251a,1251bは、ボックスケース131の上端部に設けられており、ボックスケース131から後方に向かって突出している。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態では、両返し板部1251a,1251bが可動ベース部203の背板部231上方に位置し、その後面が可動ベース部203の背板部231後面と同一平面に位置するようになっている。かかる構成とすることにより、両返し板部1251a,1251bによってボックスケース131と背板部231との間の合わせ目部分を上方から覆い隠すことができる。したがって、ボックスケース131と背板部231との間にカッターや鋸の刃などを挿入し、連結ピン137自体を切断したり、背板部231を後方へ撓ませて第1挿入孔部138と第2挿入穴部254(係止プレート255)との間に隙間を生じさせたりすることを防止できる。
ボックスケース131には、可動ベース部203側に延びる張出板部1252を形成し、張出板部1252の両端部には、係止壁部1253と第2係止壁部1254(延出壁部1255)を形成した。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合には、張出板部1252が第2挿入穴部254の上方に位置するとともに、係止壁部1253と、第2係止壁部1254の先端に形成された延出壁部1255と、が第2挿入穴部254の左右両側方に位置する構成とした。また、張出板部1252及び係止壁部1253を、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その先端面が第2挿入穴部254後面より後方に位置するよう、その前後幅を設定した。かかる構成とすることにより、第2挿入穴部254より詳しくは第2挿入穴部254と係止プレート255の係止部が、張出板部1252及び係止壁部1253によって被覆されることとなる。この結果、可動ベース部203の上方や係止部252近傍から工具等を挿入し、第2挿入穴部254と係止プレート255の係止状態を解除する不正を防止できる。
また、張出板部1252を、主制御装置101が可動ベース部203に装着された場合に、その先端面が第2挿入穴部254後面より後方に位置するよう、その前後幅を設定することにより、背板部231を後方に撓ませ、このときに生じる背板部231とボックスケース131の隙間から連結ピン137と係止プレート255の係止状態を解除させる不正を防止できる。仮に背板部231を後方に撓ませて背板部231とボックスケース131に隙間を生じさせたとしても、当該隙間を張出板部1252によって上方から覆うことができ、工具等が前記隙間に挿入されることを防止できるからである。
可動ベース部203には係止部252を形成するとともに当該係止部252に貫通孔145aを形成し、ボックスケース131には突起部146を形成した。そして、主制御装置101を可動ベース部203に装着した場合には、突起部146が貫通孔252aに挿入される構成とした。かかる構成とすることにより、比較的簡易な構成で主制御装置101の上下方向への移動を規制することができる。
一方、かかる構成においては、主制御装置101を可動ベース部203から取り外す場合に突起部146と貫通孔252aの係止状態を解除する必要があり、可動ベース部203及びボックスケース131を繰り返し使用するためには、係止部252を前後方向に弾性変形可能な構成とする必要がある。そこで、可動ベース部203の背板部231に第1溝部1201を形成するとともに、背板部231にリブを非配置とした。かかる構成とすることにより、係止部252を容易に弾性変形させることが可能となり、主制御装置101を可動ベース部203に装着する作業や取り外す作業を容易なものとすることができる。
しかしながら、可動ベース部203の背板部231に第1溝部1201を形成するとともに背板部231にリブを非配置とした場合、第2挿入穴部254が係止部252と同じ端部に形成されているため、背板部231を後方に撓ませて主制御装置101の第1挿入孔部138と可動ベース部203の第2挿入穴部254との間に容易に隙間を生じさせることが可能となる。そこで、ボックスケース131に延出壁部1255を形成し、前記隙間が生じさせられた場合に延出壁部1255に白化線や変形が生じたりする構成とすることにより、仮に不正がなされた場合であっても容易に発見することが可能となる。
ちなみに、背板部231の後面にリブを形成し、背板部231を後方に撓ませて主制御装置101の第1挿入孔部138と可動ベース部203の第2挿入穴部254との間に隙間を生じさせることを困難なものとすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合であっても、背板部231を前後方向に撓まない構成とすることは困難であり、僅かに生じた隙間を利用して不正が行われる懸念は払拭できない。また、係止部252の剛性が向上し得るため、主制御装置101を可動ベース部203に装着する作業や取り外す作業が煩雑化する可能性も懸念される。そこで、背板部231の後面にはリブを形成せず、不正がなされた場合にその痕跡が残る延出壁部1255をボックスケース131に形成することにより、上記各懸念を好適な形で解消することができる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第1の実施の形態では、可動ベース部203に丸穴部254bを有する第2挿入穴部254を形成し、当該第2挿入穴部254に連結ピン137の先端側係止爪304と係止する係止プレート255を取り付ける構成としたが、基端側係止爪305を有する連結ピン137を用いて第1挿入孔部138と係止プレート255を連結する構成においては、第2挿入穴部254を形成しなくても良い。第2挿入穴部254を形成しなかった場合、可動ベース部203の後面側に先端側係止爪304が露出するため、先端側係止爪304と係止プレート255の係止状態を解除する不正が懸念されるが、仮に先端側係止爪304と係止プレート255の係止状態が解除されたとしても、基端側係止爪305と第1挿入孔部138との係止によって連結ピン137の引き抜く側への移動を規制することができる。故に、かかる構成とした場合であっても、連結ピン137が第1挿入孔部138及び係止プレート255から取り外されることを防止することができる。他の実施の形態についても同様である。
(2)上記第1の実施の形態では、第1挿入孔部138に、基端側係止爪305と係止する係止爪部336を、基端側係止爪305の爪部305bを胴部332内に収容できるように構成したが、例えば係止プレート255の平板部312が可動ベース部203の背板部231よりも後方に位置する構成とし、爪部305bが可動ベース部203側に収容される構成としても良い。かかる構成においては、例えば第1挿入孔部138の後端面に基端側係止爪305の爪部305bを係止させる構成とすれば、第1挿入孔部138に係止爪部336を設ける必要がなくなり、第1挿入孔部138の形状を簡単なものとすることが可能となる。但し、かかる構成とした場合には、第1挿入孔部138と可動ベース部203との間に隙間を形成し、当該隙間から係止爪部305を係止解除側に弾性変形させる不正を行われる可能性が懸念される。他の実施の形態についても同様である。
(3)上記第1の実施の形態では、先端側係止爪304と基端側係止爪305が90度の位相角度となる構成と、同位相となる構成とについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、位相角度は任意である。
(4)上記第1の実施の形態では、先端側係止爪304の爪部304bを、腕部304aから軸部302よりも径方向外側に向かって突出する構成としたが、腕部304aから軸部302よりも径方向内側に向かって突出する構成としても良い。かかる構成とした場合であっても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。他の実施の形態についても同様である。
(5)上記第1の実施の形態では、先端側係止爪304と基端側係止爪305との径方向の大きさが同一の場合を説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、その大きさは任意である。例えば、爪部304bの径方向外側端部間の大きさが、軸部302の外径と同一径若しくは軸部302よりも小径となるように、先端側係止爪304を形成してもよい。かかる構成においては、例えば胴部332の中心孔333内に挿通されている連結ピン137を引き抜く側に移動させて、連結ピン137の先端側部分を通過させる際に、先端側係止爪304の爪部304bが係止部336に引っ掛かることなく通過させることができ、連結ピン137の取り外しを簡単に行うことができる。他の実施の形態についても同様である。
(6)上記第1の実施の形態では、連結ピン137を円筒状の軸部302を有する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、矩形筒状の軸部を有する構成としても良いし、八角形の筒状軸部を有する構成としても良い。また、第1挿入孔部138及び係止プレート255の連通孔部を連結ピン137の形状と対応した形状としても良いことは言うまでもない。但し、連結ピン137から第1挿入孔部138を取り外す際に先端側係止爪304と通路部339の位相を一致させるべく連結ピン137を回転させることが必要な構成においては、第1挿入孔部138の形状を軸部の形状に関わらず円筒状とすることが望ましい。上記第3〜第5の実施の形態についても同様である。
(7)上記第1の実施の形態では、可動ベース部203に複数の第2挿入穴部254を形成し、各第2挿入穴部254に予め係止プレート255を用意しておく構成としたが、係止プレート255を破壊することなく可動ベース部203及び連結ピン137から分離させることが可能な構成においては、連結ピン137と同様、1の第2挿入穴部254に係止プレート255を用意しておくのみとし、係止プレート255を繰り返し使用する構成としても良い。係止プレート255を再使用する構成とすれば、可動ベース部203の部品点数削減を図ることが可能となるとともに、従来の不正行為の防止、例えば、連結状態の連結ピン137、係止プレート255及び第1挿入孔部138との連結を解除した後に、未使用の係止プレート255を再び同じ第2挿入穴部254に係止させて可動ベース部203と基板ボックス110との連結が未だ解除されていないと偽装する不正行為を防ぐことができる。他の実施の形態についても同様である。
(8)上記第1の実施の形態では、係止プレート255が2つの結合片255a,255bにより形成される構成について説明したが、3つ以上の結合片から形成される構成としても良いし、1部材で形成される構成としても良い。但し、係止プレート255を1部材で形成する場合には、係止プレート255から連結ピン137を取り外す際に、先端側係止爪304を互いに接近する側へと弾性変形させ、連結ピン137と係止プレート255の係止状態を解除した上で連結ピン137を取り外す必要があるため、上記各実施の形態と比して取り外しがやや困難なものとなる。また、係止プレートを3つ以上の結合片から形成される構成とした場合にも、係止プレート255から連結ピン137を取り外す際に結合片を分離させる分離工程が増加することとなるため、上記各実施の形態と比して取り外しがやや煩雑なものとなる可能性がある。他の実施の形態についても同様である。
(9)上記第1の実施の形態では、連結ピン137に基端側係止爪305を設ける構成としたが、可動ベース部203に丸穴部254bを有する第2挿入穴部254を形成し、当該第2挿入穴部254に連結ピン137の先端側係止爪304と係止する係止プレート255を取り付ける構成、すなわち先端側係止爪304と係止プレート255の係止状態を後面側から覆うことが可能な構成においては、基端側係止爪305を形成しなくても良い。先端側係止爪304と係止プレート255の係止状態が後面側から露出していないため、前記係止状態を解除することが困難だからである。他の実施の形態についても同様である。
(10)上記第1の実施の形態では、2つの結合片255a,255bを嵌合させて係止プレート255を形成する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば2つの結合片を接着する構成としても良いし、2つの結合片をネジ等の締結具を用いて結合する構成としても良い。他の実施の形態についても同様である。
(11)上記第1の実施の形態では、各結合片255a,255bの嵌合部314a,314bを、保持爪315が延びる方向と直交する方向で嵌合させる構成としたが、保持爪315が延びる方向と同方向で嵌合させる構成としても良い。但し、かかる構成とした場合には、係止プレート255を第2挿入穴部254に取り付ける際に各結合片255a,255bが分離されてしまう可能性が懸念される。上記第3〜第5の実施の形態についても同様である。
(12)上記第1の実施の形態では、各結合片255a,255bを結合して係止プレート255とした後に第2挿入穴部254に取り付ける構成としたが、かかる構成を変更する。すなわち、各結合片には互いに結合する結合部を有さず、第2挿入穴部と係止可能な係止部のみを有する。そして、第2挿入穴部に各結合片を個別に取り付けて、第2挿入穴部内で係止プレートの形状を形成させる。つまり、各結合片を直接結合させて係止プレートを形成するのではなく、各結合片の結合に第2挿入穴部を介在させて係止プレートを形成する、すなわち各結合片を間接的に結合させて係止プレートを形成する構成としても良い。かかる構成とした場合であっても、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能である。但し、かかる構成とした場合には、第2挿入穴部に各結合片を個別に取り付ける必要があるため、上記第1の実施の形態と比して取付作業及び取外作業が煩雑化する可能性がある。上記第3〜第5の実施の形態についても同様である。
(13)上記第1の実施の形態では、係止プレート255が、その左右方向の中心線で上下2分割された構成について説明したが、上下方向の中心線で左右2分割された構成としても良いし、対角線で2分割された構成としても良い。また、このように係止プレート255を対称に分割して結合片を形成する構成に限らず、非対称に分割して結合片を形成する構成としても良い。上記第3〜第5の実施の形態についても同様である。
(14)上記第2の実施の形態では、係止プレート455に半円形状の開口孔413を形成することにより、連結ピン437と連結された係止プレート455を第2挿入穴部454から取り外した際に、開口孔413の中心軸線方向と異なる開口側に連結ピン437を移動させることが可能な構成とした。つまり、係止プレート455に連結ピン437の軸部302の外径寸法より大きな幅寸法を有する開口部を形成することにより、係止プレート455の開口側に連結ピン437を移動させることが可能な構成としたが、係止プレート455に連結ピン437の軸部302の外径寸法より小さな幅寸法を有する開口部を形成しても良い。かかる構成とした場合であっても、連結ピン437の軸部302を、連結ピン437の軸部302を中心軸線方向から見た場合に前記開口部の幅寸法と同じ又はそれより小さい間隔で所定方向に延在する対向辺部を有する構成とすれば、連結ピン437と連結された係止プレート455を第2挿入穴部454から取り外した後に、少なくとも前記開口部と前記対向辺部が一致するように連結ピン437を回転させることで前記開口部から連結ピン437を取り外すことができる。但し、かかる構成とした場合には、上記第3の実施の形態と比較して、連結ピン437を回転させるという工程が必要となる可能性がある。
(15)上記第3の実施の形態では、第2挿入穴部434の開口部を、係止プレート455の平板部412と連結ピン438の軸部302を収容できるよう、平板部412と対応する矩形状部に加えて、開口孔413と連続する半円形状部を有する構成としたが、半円形状部を有さない構成としても良いことは言うまでもない。
(16)上記第6の実施の形態では、ボックスケース131に延出壁部1255を形成し、当該延出壁部1255に不正の痕跡が残る構成としたが、可動ベース部203側に不正の痕跡が残る構成としても良い。
例えば、可動ベース部203の突出部253の上下長を、背板部231がボックスケース131から離間する側に撓ませられたとしても貫通孔145aとの係合を解除できない程度の長さとする。かかる構成においては、前記係合を解除すべく背板部231がボックスケース131から離間する側に撓ませられた場合、突出部253の基端部に白化線を生じさせたり、破断や折り曲げ等の変形を生じさせたりすることができ、上記不正な解除がなされた場合にその痕跡を残すことができる。
(17)上記第6の実施の形態では、ボックスケース131に延出壁部1255を形成し、当該延出壁部1255に不正の痕跡が残る構成としたが、主制御装置101の前面側から可動ベース部203の後面側に亘るようにして剥がされた場合にその痕跡が残る封印シールを貼付する構成としても良い。かかる構成とした場合であっても、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(18)上記第6の実施の形態では、延出壁部1255の基端部に切欠部1256を形成したが、形成しなくても良い。但し、切欠部1256を形成しなかった場合には、延出壁部1255の前後幅を短くしたり上下長を長くしたりすることが望ましい。
(19)上記第6の実施の形態では、切欠部1256の形状を先細りとなるとともに先端が尖った形状としたが、かかる構成に限定されるものではなく、その形状は任意である。
(20)上記第6の実施の形態における延出壁部1255の前後幅及び上下長は任意である。前後幅を短く設定したり上下長を長く設定したりした場合には、延出壁部1255の剛性が低下するため、可動ベース部203の背板部231が後方に撓ませられた場合に比較的早い段階でその痕跡を残すことが可能となる。逆に、前後幅を長く設定したり上下長を短く設定したりした場合には、延出壁部1255の剛性が向上するため、可動ベース部203の背板部231が後方に撓ませられることを好適に抑制することが可能となる。
(21)上記第6の実施の形態では、張出板部1252に第2係止壁部1254を形成し、延出壁部1255を第2係止壁部1254から形成する構成としたが、第2係止壁部1254を形成せず、張出板部1252から延出壁部1255を形成する構成としても良い。かかる構成とした場合であっても、張出板部1252と延出壁部1255の境界部に切欠部を形成する構成とすれば、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(22)上記第6の実施の形態では、張出板部1252に貫通孔145aを形成し、可動ベース部203に突出部253を形成したが、これらを有さない構成としても良い。但し、かかる構成とする場合には、背板部231が後方に撓ませられる可能性が生じるため、張出板部1252の前後幅を十分に確保する必要がある。張出板部1252の前後幅を十分に確保しておくことにより、仮に背板部231が後方に撓ませられた場合であっても第1挿入孔部138と係止プレート255の間に生じた隙間を張出板部1252によって上方から覆うことができる。この結果、前記隙間に工具等が挿入されることを防止でき、連結ピン137と係止プレート255の係止状態が解除されることを防止できる。
(23)上記第6の実施の形態では、可動ベース部203に係止部252を設けるとともに当該係止部252に貫通孔252aを形成し、ボックスケース131に突起部146を形成した。そして、主制御装置101が可動ベース部203に装着された状態では、突起部146が貫通孔252aに挿入され、主制御装置101の上下方向への移動が規制される構成とした。しかしながら、これら構成を有さない構成としても良い。可動ベース部203に係止部252を設けない構成とした場合には、第1溝部1201が不要となる。そこで、可動ベース部203には、上記第6の実施の形態における第1溝部1201と対応する位置に、第2溝部1202を設ける又は溝部自体を非配置とする。そして、ボックスケース131には、係止壁部1253と対応する位置に、当該係止壁部1253に変えて第2係止壁部1254及び延出壁部1255を設ける構成とする。かかる構成とした場合には、背板部231の後方に4つの延出壁部1255が位置することとなるため、より確実に不正の痕跡を残すことができる。
(24)上記第6の実施の形態では、可動ベース部203の背板部231の後面にリブを設けない構成としたが、リブを設ける構成としても良い。但し、可動ベース部203から主制御装置101を取り外す際の作業性を考慮し、少なくとも係止部252近傍にはリブを設けないことが望ましい。
(25)上記第6の実施の形態では、ボックスケース131に延出壁部1255を形成したが、ボックスカバー111に延出壁部1255を形成しても良い。例えば、ボックスカバー111の上端から後方に向けて延びるとともにボックスケース131と背板部231を跨ぐ前後長を有する脚部を形成し、当該脚部の先端から下方に向けて延出壁部1255を形成する。かかる構成とした場合であっても、上記第6の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
また、可動ベース部203に延出壁部1255を形成しても良い。例えば、側壁部233の前端部から主制御装置101側に延びるようにして延出壁部1255を形成する。かかる構成とした場合には、主制御装置101に対して当該主制御装置101を可動ベース部203から離間する向き(すなわち前方)の外力が加えられた場合に、その痕跡を残すことが可能となる。
(26)上記各実施の形態では、連結ピン,第1挿入孔部,係止プレートの全てが合成樹脂材料によって形成された構成について説明したが、いずれかが金属材料によって形成された構成としても良いことは言うまでもない。
(27)上記各実施の形態では、係止プレートに連結ピンの回転を規制する回転規制部を設ける構成としたが、回転規制部を設けなくても良い。連結ピンによって連結された係止プレートと第1挿入孔部が可動ベース部及び基板ボックスから分離されていない状態では、仮に連結ピンの基端側係止爪又は先端側係止爪と第1挿入孔部の通路部との位相が一致するように連結ピンを回転されたとしても、先端側係止爪と係止プレートが係止しているため、連結ピンを引き抜く側に移動させることができないからである。
(28)上記各実施の形態では、主制御装置101と台座装置201の可動ベース部203とを連結する連結手段について具体化した例を示したが、基板ボックスにおけるボックスケースとボックスカバーの連結に適用しても良い。すなわち、上記各実施の形態における第1封印部材121,第2封印部材135,封印ピン122によるボックスケースとボックスカバーの連結に代えて又はこれに加えて、連結手段の構成を適用する。また、主制御装置の他に例えば払出制御装置等の他の制御装置を備える遊技機において、前記他の制御装置に上述した連結手段を適用しても良いことは言うまでもない。さらに、上記各実施の形態では、主制御装置101側から連結ピン137を挿入する構成について説明したが、可動ベース部203側から連結ピン137を挿入する構成としても良いことは言うまでもない。
(29)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、パチンコ機に適用しても良いし、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用しても良い。
10…遊技機としてのスロットマシン、11…筐体、32…循環表示手段を構成すると共に周回体としてのリール、41…開始操作手段又は始動操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、56〜58…クレジット投入スイッチ、65…補助演出部又は補助演出手段を構成する補助表示部、100…主制御装置ユニット、101…主制御装置、105…制御基板としての主基板、110…第1部材としての基板ボックス、111…ボックスカバー、131…ボックスケース、137…連結部材としての連結ピン、138…第1結合部材としての第1挿入孔部、139…架橋部、146…突起部、201…台座装置、202…固定ベース部、203…第2部材としての可動ベース部、252a…第2変位規制部としての貫通孔、254…開口穴部としての第2挿入穴部、254a…矩形凹部、254b…収容部としての丸穴部、254c…爪孔部、254d…開口孔、255…第2結合部材としての係止プレート、255a…第1結合片、255b…第2結合片、302…連結部材の本体部としての軸部、303…第1規制部としての顎部、304…第2規制部としての先端側係止爪、305…第3規制部としての基端側係止爪、312…第2結合部材の本体部としての平板部、313…第2結合部材の連通孔部を構成する開口孔、315…係止部としての保持爪、316…第2結合部材の連通孔部を構成する係止部、332…胴部、333…第1結合部材の連通孔部としての中心孔、336…係止部、339…基端側係止解除手段としての通路部、1251a…防止壁部を構成する第1返し板部、1251b…防止壁部を構成する第2返し板部、1252…防止壁部を構成する張出板部、1253…防止壁部を構成する係止壁部、1253b…防止壁部を構成する第2突出壁部、1254…防止壁部を構成する第2係止壁部、1255…防止壁部を構成するとともに変位規制部としての延出壁部、1256…脆弱部としての切欠部。
Claims (8)
- 遊技に関する制御を司る制御基板を一方から覆うとともに第1結合部材を有する第1部材と、前記制御基板を他方から覆うとともに第2結合部材を有する第2部材と、前記第1結合部材と前記第2結合部材を連結する連結部材とを備え、前記第1結合部材及び前記第2結合部材は、前記第1部材が前記第2部材に装着された場合に互いに連通する連通孔部を有し、前記連結部材を前記連通孔部に挿入させることで前記第1結合部材と前記第2結合部材が連結されるとともに前記第1部材と前記第2部材が分離不能となり、前記第1結合部材と前記第2結合部材のうち少なくとも一方を当該結合部材の設けられた部材から切り離すことで前記第1部材と前記第2部材が分離可能となる遊技機において、
前記連結部材に、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第2結合部材側に移動することを規制する第1規制部と、前記第2結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第2規制部と、前記第1結合部材と係止することで前記連結部材が前記第1結合部材側に移動することを規制する第3規制部とを設けたことを特徴とする遊技機。 - 前記第1結合部材の前記第2結合部材と対向する側の端部に、前記第3規制部を収容する収容部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 前記第2結合部材の前記第1結合部材と対向する側の端部に、前記第3規制部が前記第2結合部材側に移動することを阻止する阻止部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
- 前記第2規制部及び前記第3規制部を、通常状態では前記連結部材の本体部外周面より外側に突出するとともに、前記本体部内側への外力により前記本体部外周面と面一又はそれより内側に弾性変位する突出部を有する構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
- 前記連結部材には、前記第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、前記第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが交差するように前記第2規制部と前記第3規制部を設けたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記連結部材には、前記第2規制部を弾性変位させることが可能な方向と、前記第3規制部を弾性変位させることが可能な方向とが直交するように前記第2規制部と前記第3規制部を設けたことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
- 前記第2規制部と前記第3規制部が独立して弾性変位する構成としたことを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機。
- 前記連結部材は、前記第1結合部材側から挿入されるものであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の遊技機。
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