JP2009001124A - 車両用電源装置 - Google Patents

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Toshinori Ezaka
俊▲徳▼ 江坂
Hideaki Matto
秀哲 松任
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Abstract

【課題】本発明は、複数の電気負荷のそれぞれに対しての配電を制御する制御手段に異常が発生しても、各電気負荷に対して電力を供給し続けることができる、車両用電源装置の提供を目的とする。
【解決手段】車両に搭載される高圧系モータ1,2,3と、高圧系モータ1,2,3のそれぞれに給電する高圧系蓄電池31やオルタネータ60等の給電装置と、それらの給電装置から高圧系モータ1,2,3への配電を制御する電源マネジメントECU50とを有する、車両用電源装置であって、電源マネジメントECU50の異常を検出し、その検出結果に基づいて、高圧系モータ1,2,3の要求電力を抑制することを特徴とする、車両用電源装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載の電気負荷に電力を供給するための車両用電源装置に関する。
車両用電源装置の故障を判断する技術として、ブレーキへの電力供給を行うためのバッテリと、このバッテリの異常時にブレーキへの電力供給を行うためのキャパシタユニットとを有する車両用電源装置であって、バッテリの正常時にもキャパシタユニットからの電力供給を可能にする電力供給部と、この電力供給部を作動させるための強制作動部とを有し、正常時に電力供給部を所定時間作動させ、そのときの電力供給部の出力側の出力電圧又は出力電流とあらかじめ設定された基準電圧又は基準電流とを比較することにより、電力供給部の故障判断を行う車両用電源装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、消費エネルギーの大きな電気負荷の増加に対応する技術として、電気駆動される複数の装置と、該複数の装置の各消費エネルギーを検出する消費エネルギー検出手段と、車両の状態を検出する車両状態検出手段と、該車両状態検出手段と消費エネルギー検出手段との検出結果に応じて前記複数の装置に対し供給するエネルギーを調整する消費エネルギー制御手段とを備え、車両の状態に応じて必要性の高い装置にエネルギーを優先的に供給するために、優先順位の高い順に各装置の消費電力データを足し合わせ、所定の設定値を超えない範囲の各装置に対しては作動許可指令を出力し、その設定値を超えた範囲の各装置に対しては作動禁止指令を出力する装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−14754号公報 特開2003−259549号公報
ところが、電力供給部の故障判断や供給エネルギーの調整のため電気負荷の作動許否をする上述のような従来技術はあるものの、複数の電気負荷のそれぞれに対しての配電を制御する制御手段に異常が発生した場合、適切な電力供給が行えずに各電気負荷が正常に動作しないおそれがある。例えば、エンジンに関連する電気負荷であれば、エンジンの作動に支障をきたすおそれがある。
そこで、本発明は、複数の電気負荷のそれぞれに対しての配電を制御する制御手段に異常が発生しても、各電気負荷に対して電力を供給し続けることができる、車両用電源装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明は、
車両に搭載される複数の電気負荷と、
前記電気負荷に給電する給電手段と、
前記給電手段から前記電気負荷への配電を制御する配電制御手段とを有する、車両用電源装置であって、
前記配電制御手段の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段の検出結果に基づいて、前記電気負荷の要求電力を抑制する抑制手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る車両用電源装置であって、
前記電気負荷の少なくとも一つには、前記車両のエンジンの作動に必要なエンジン作動用電気負荷が含まれることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明に係る車両用電源装置であって、
前記抑制手段は、前記車両が所定値以下の傾斜角の道路を走行している場合に前記エンジン作動用電気負荷の要求電力を抑制することを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3の発明に係る車両用電源装置であって、
前記電気負荷の少なくとも一つには、蓄電装置を備える制動装置が含まれ、
前記蓄電装置は、前記異常検出手段によって異常が検出された場合、当該異常が検出される前に比べ優先的に充電されることを特徴とする。
本発明によれば、複数の電気負荷のそれぞれに対しての配電を制御する制御手段に異常が発生しても、各電気負荷に対して電力を供給し続けることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態である車両用電源装置100の概略構成を示した図である。車両用電源装置100を備える車両には複数の電気負荷が搭載されており、電圧系の異なる電気負荷が混在している。図1には、高圧系(例えば、42V系)の電気負荷(以下、「高圧系負荷」という)と低圧系(例えば、14V系)の電気負荷(以下、「低圧系負荷」)が例示されている。
低圧系負荷として、図1には、地図情報を記憶する地図データベースやGPS受信機などを有するナビゲーション装置5、変速装置による変速を制御するトランスミッションECU6、乗員に対して情報提供を行うためのランプやディスプレイを制御するメータECU7が例示されている。また、低圧系の電力で動作するという点で、後述のECU11等の他のコンピュータを低圧系負荷に含めてよい。
一方、高圧系負荷として、図1には、ベルトレスでエンジンのカムを動作させるカムバイワイヤシステムに備えられたカムバイワイヤ用モータ1(CBW用モータ1),操舵力の付与によりドライバーのステアリング操作を支援する電動パワーステアリング装置に備えられた操舵力調整用モータ2(EPS用モータ2),制動力の調整により車両の制動を制御する電動ブレーキ装置に備えられた制動力調整用モータ3(ECB用モータ3)が例示されている。
CBW用ECU11はCBW用モータ1を作動させる作動指令信号を出力し、その作動指令信号に従ってCBW用モータ1は作動する。図2は、カムバイワイヤシステムの概略構成を示した図である。CBW用ECU11は、クランク軸のクランク角を検出するクランク角センサなどからのセンサ信号に基づいて、ECB用モータ1を駆動するインバータに対してモータ角制御の指令信号を出力する。そして、高圧系の電源電圧から昇圧コンバータによって昇圧された電圧を電源とするインバータの駆動信号に従って、ECB用モータ1は回転する。ECB用モータ1の回転によって、エンジンのカム軸が回転しカムが動作する。ECB用モータ1には、吸気側のカムを作動させるモータ1a,1bと、排気側のカムを作動させるモータ1cが存在する。
EPS用ECU12はEPS用モータ2を作動させる作動指令信号を出力し、その作動指令信号に従ってEPS用モータ2は作動する。EPS用ECU12は、トルクセンサや操舵角センサなどからのセンサ信号に基づいてEPS用モータ2の起動が必要と判断した場合、EPS用モータ2を駆動する駆動信号を出力する。その駆動信号に従ってEPS用モータ2は動作する。EPS用モータ2の動作によって、ドライバーのステアリング操作がアシストされ得る。
ECB用ECU13はECB用モータ3を作動させる作動指令信号を出力し、その作動指令信号に従ってECB用モータ3は作動する。ECB用ECU13は、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、舵角センサなどからのセンサ信号に基づいてECB用モータ3の起動が必要と判断した場合、ECB用モータ3を駆動する駆動信号を出力する。その駆動信号に従ってECB用モータ3は動作する。ECB用モータ3の動作によって、制動力が調整され得る結果、車両の挙動の安定化を可能にする。なお、電動ブレーキ装置の具体例として、エンジンの吸気による負圧ではなく電動油圧ポンプによってドライバーの制動操作力をアシストする倍力装置(ハイドロブースタ)も挙げられる。
また、ECU11,12,13は、それぞれが制御する電気負荷の作動に伴う電力需要を推定し、現在及び/又は将来必要となる電力を算出する。例えば、ECU11,12,13は、自身のシステムの電力需要を予知させる予兆情報に基づいてその電力需要が発生することを推定し、その推定された電力需要に必要となる電力を後述の電源マネジメントECU50に対する要求電力(負荷要求値)として算出する。また、例えば、ECU11,12,13は、現在の電気負荷の動作状態に基づいて現在又は将来必要となる電力を電源マネジメントECU50に対する要求電力(負荷要求値)として算出する。
例えば、ECU11は、エンジン回転数とCBW用モータ1が正転している場合の消費電力との関係(図3参照)に基づいて、CBW用モータ1の要求電力(負荷要求値)を算出することができる。ただし、エンジンブレーキ中はカムを作動させる必要はないため、CBW用モータ1には通常より電流値が小さい保持電流が流れればよい。つまり、エンジンブレーキ中は、エンジン回転数の上昇に従って消費電力が上昇する図3に示されるような消費電力特性にはならず、エンジン回転数が変化しても消費電力は略一定であるため、エンジン回転数が高くてもCBW用モータ1の消費電力は低いままである。なお、エンジン回転数やエンジンブレーキ中か否かなどのエンジン動作状態については、エンジン回転数センサやエンジンECUなどから取得可能である。
また、例えば、車両がカーブを走行している時には、EPS用モータ2の作動が想定されるため、車両がカーブの手前を走行していることをそのモータの電力需要が発生する兆候とみなせば、GPS装置により検出された車両位置と地図データベース内の地図情報に基づいて自車の位置を検出可能なナビゲーション装置5によって、カーブの手前での走行が検出されることによってそのモータの電力需要が発生することを事前に推定することができる。
例えば、ECU12は、ナビゲーション装置5の持つカーブ情報、車速センサによる自車速情報、操舵角センサによる操舵角速度情報などに基づいて、ナビゲーション装置5によって自車進行方向に存在するカーブを走行する際のEPS用モータ2の動作電流の動作電流を推定する。ECU12は、その推定された動作電流に要求電圧を乗算することによって、負荷要求値を算出する。
負荷要求値の算出の一例について具体例を挙げて説明する。EPS用モータ2の動作電流は、操舵角速度ωに応じて変化する。カーブにおける曲率の最大値K0、曲率がK0になるまでの走行距離lとすると、車両が一定速度Vで走行している場合、曲率の変化は、
K=V×K0/l
と表すことができる。また、操舵角θは、ホイールベース長をLとすると、
θ=L×K=L×(V×K0/l)
と表すことができる。したがって、操舵角速度ωは、
ω=dLK/dt=L×V×K0/l [rad/s]
と表すことができる。ECU12は、このように演算した操舵角速度ωに基づき、操舵角速度ωとEPS用モータ2の動作電流との関係を定めたマップを用いて、EPS用モータ2の動作電流を推定し、負荷要求値を算出する。
また、ECU13は、ドライバーの足とブレーキペダルとの接触を検知可能なタッチセンサやブレーキスイッチ、ドライバーによるブレーキペダルの踏み込み操作の初速を検知可能な速度センサなどのドライバーのブレーキの操作を検出するブレーキ操作検出装置によって、ECB用モータ3の動作電流の推定と負荷要求値を算出することができる。ブレーキペダルをドライバーが踏み込んでいる時には、ECB用モータ3やハイドロブースタの作動が想定されるため、ブレーキペダルの踏み始めをECB用モータ3やハイドロブースタの電力需要が発生する兆候とみなせば、ブレーキ操作検出装置によってブレーキペダルの踏み始めが検出されることでECB用モータ3やハイドロブースタの電力需要が発生することを事前に推定することができる。したがって、ECU13は、ブレーキ操作検出装置によって検出された検出値とECB用モータ3の動作電流との関係を定めたマップを用いて、ECB用モータ3の動作電流を推定し、その推定された動作電流に要求電圧を乗算することによって、負荷要求値を算出する。
また、車両用電源装置100は、給電装置として、高圧系の蓄電手段である高圧系蓄電池31と、低圧系の蓄電手段である低圧系蓄電池11と、高圧系の電圧を低圧系の電圧に降圧変換して高圧系から低圧系への電力供給を行う降圧モードと低圧系の電圧を高圧系の電圧に昇圧変換して低圧系から高圧系への電力供給を行う昇圧モードとを有する直流/直流電圧変換器20(DC−DCコンバータ20)とを備えている。
高圧系蓄電池31は高圧系の電圧で作動する高圧系負荷への電力供給に主に対応し、低圧系蓄電池11は低圧系の電圧で作動する低圧系負荷への電力供給に主に対応する。高圧系蓄電池31の具体例としてリチウムイオンバッテリがあり、低圧系蓄電池11の具体例として鉛バッテリがある。なお、高圧系蓄電池31や低圧系蓄電池11は、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンバッテリ、鉛バッテリなどでもよい。
また、高圧系蓄電池31には、運動エネルギーを電気エネルギーに変換することにより発電を行うオルタネータ60が並列接続されている。オルタネータ60は、エンジンを動力源とする発電機であって、車両を走行させるためのエンジンの出力によって発電を行う。オルタネータ60で発生した電力によって、高圧系負荷が動作したり、高圧系蓄電池31が充電されたりする。オルタネータ60が停止している状態では、高圧系蓄電池31から各高圧系負荷に電力を供給し得る。例えば、エンジンが停止してオルタネータ60の不作動状態である駐車状態で必要とされる電力は、高圧系蓄電池31から供給することができる。オルタネータ60の発電電圧(出力電圧)は、演算回路を備える発電制御装置61によって調整される。
DC−DCコンバータ20は、高圧系蓄電池31と低圧系蓄電池11との間に設けられる給電装置であって、その入出力電流の方向を双方向に変換可能な直流/直流電圧変換器である。DC−DCコンバータ20は、その高圧系側端子から入力される高圧系の電力を降圧変換して低圧系の電力としてその低圧系側端子から出力する、又は、その低圧系側端子から入力される低圧系の電力を昇圧変換して高圧系の電力としてその高圧系側端子から出力する。DC−DCコンバータ20の具体例として、トランス、スイッチングレギュレータ、シリーズレギュレータなどが挙げられる。
また、車両用電源装置100は、各電圧系の電気負荷に対する配電を制御する電源マネジメントECU50(以下、「パワマネECU50」という)を備える。パワマネECU50は、例えば、各電圧系の負荷要求と電源の供給可能電力に基づいて、各電圧系に対する最適な電力配分や各電気負荷の作動を管理する。パワマネECU50は、CAN(Control Area Network)などの通信回線を介して、ECU11,12,13、DC−DCコンバータ20、発電制御装置61、蓄電池11,31などの蓄電状態を検出可能なバッテリECUと接続される。
例えば、パワマネECU50は、ECU11,ECU12,ECU13のそれぞれから取得した電気負荷の負荷要求値の合計値が蓄電池31やオルタネータ60といった電源から供給される使用可能な電力以下に収まるように、各電気負荷に対する出力指示値の算出と各電気負荷に対する給電タイミングの調整をする。また、パワマネECU50は、ECU11,ECU12,ECU13から取得した電気負荷の遅延可能時間に従って、モータ1,2,3が略同時に起動しないように、各モータに対する出力指示値の算出と各モータに対する給電タイミングの調整をする。略同時に起動すると、電源電圧が極端に低下するおそれがあるからである。ここで、遅延可能時間とは、モータ毎に設定され、モータの起動要求から実際に起動するまで猶予可能な期間である。各モータは自身の遅延可能時間内に起動すれば、そのモータの機能を正常に果たすことができるものとする。ECU11,12,13は、起動要求があった時にモータを即起動するのではなく、起動を遅らせることができる遅延可能時間をパワマネECU50に対して送信すればよい。パワマネECU50からの出力指示値を受信した各ECUは、その出力指示値に従って、自身が制御する電気負荷の出力を制御する。ここで、出力指示値が零の場合の電気負荷の出力は、停止されることになる。
このように、パワマネECU50は、例えば、各高圧系負荷の起動要求を収集し、高圧系負荷同士が同時に動作しないように各高圧系負荷の動作タイミングを調整する協調制御や各高圧系負荷の動作制限を行う出力制限制御を実行する。なお、本出願人はこの協調制御や出力制限制御に関連する発明を出願済みである。
また、パワマネECU50は、例えば、高圧系蓄電池31と低圧系蓄電池11の蓄電状態(例えば、充電率や充電電圧や温度)を管理するものでもよい。
また、パワマネECU50は、高圧系蓄電池31と低圧系蓄電池11との間の充放電の制御を可能にするため、高圧系蓄電池31及び/又は低圧系蓄電池11の蓄電状態に基づいてDC−DCコンバータ20の電圧変換を制御するものでもよい。
パワマネECU50は、例えば、高圧系蓄電池31が所定の充電状態を満たしていない場合には(例えば、高圧系蓄電池31の電圧が所定電圧未満の場合には、又は高圧系蓄電池31の充電率が所定値未満の場合には)、電源ライン71側を(すなわち、低圧系蓄電池11及び低圧系負荷側を)入力とし高圧系蓄電池31及び高圧系負荷側を出力とする電圧変換方向となるようにDC−DCコンバータ20を制御する。このように制御することによって、低圧系蓄電池11による高圧系蓄電池31及び高圧系負荷に対する給電が可能になる。高圧系側から低圧系側への電圧変換も同様に行うことができる。
このように、パワマネECU50は重要なECUであり、パワマネECU50の故障などによって配電制御が適切に行われなくなると、供給可能電力を超える要求電力のために電源電圧が低下するおそれがある。そこで、パワマネECU50が故障した場合のフェールセーフ制御の動作について、図4に従って説明する。
パワマネECU50と直接的に又は間接的に通信可能なECUは、パワマネECU50からのフェール信号やパワマネECU50との通信途絶によって、パワマネECU50に異常が発生したことを検知する。例えば、パワマネECU50は、故障診断手段を備え、当該故障診断手段によって自身に異常が検出された場合、通信回線を介して、異常が発生したことを知らせるフェール信号等の通知信号を出力する。パワマネECU50の異常を検知したECU等のコンピュータは、所定のフェールセーフ制御をそれぞれ実行する(ステップ10)。
パワマネECU50の異常を検知したメータECU7は、ウォーニングランプを点灯させる(ステップ12)。これによって、フェールセーフ中であることをドライバーに認識させることができる。
また、パワマネECU50の異常を検知したECB用ECU13は、切替スイッチ(SW)3aを切替動作させることによって、ECB用モータ3の接続先を高圧系電源ハーネス70からECB専用キャパシタ3bに切り替えて、キャパシタ3bを優先的に充電する(ステップ14)。切替SW3aは、ECB用モータ3の接続先を、高圧系負荷に高圧系電力を供給するための高圧系電源ハーネス70とECB用モータ3の補助電源として設けられたキャパシタ3bとに選択的に切り替える切替手段である。ECB用モータ3をキャパシタ3bに接続することによって、制動時のECB用モータ3による回生エネルギーを他の電気負荷や蓄電池に供給されることなく優先的にキャパシタ3bに充電することができる。
また、パワマネECU50の異常を検知したトランスミッションECU6は、ナビゲーション装置5から道路情報を取得し、現在地点が平坦路であるか否かを判断する(ステップ16)。ナビゲーション装置5が有する地図情報には、例えば、一般道及び有料道路等の道路種類情報、直線路、カーブ、分岐路、交差点、上り坂及び下り坂等の道路形状情報、トンネル、踏切、橋、建物、駐車場、有料道路の料金所及びETCレーン等の構造物情報などが、それらの各地点(各ノード)の座標データとともに含まれている。また、その地図情報には、例えば、カーブの半径、曲率、カント、路面勾配、道路の車線数、車線幅、停止線の位置、右折/左折レーン、標高、法定速度等の法規情報などの各地点に関する詳細な属性情報が含まれていてもよい。ナビゲーション装置5は、GPSによる現在位置情報や地図情報や傾斜センサなどに基づいて現在地点が平坦路であるか否かを判断することができる。また、現在位置情報と地図情報に基づいて現在地点が高速道路の合流地点であるか否かを判断することができる。
そこで、パワマネECU50の異常を検知したトランスミッションECU6は、現在地点が平坦路であり且つ高速道路の合流地点ではない旨の道路情報をナビゲーション装置5から取得した場合(ステップ16:Yes,ステップ18:No)、通常よりも低いエンジン回転数でシフトアップするようにトランスミッションの変速線を変更することによって、異常検知前に比べエンジン回転数が高くならないように制限する(ステップ20)。このようにエンジン回転数を低回転で維持させることによって、エンジン回転数が大きくなるにつれて消費電力も大きくなる特性を有するCBW用モータ1の消費電力を抑えることができる(図3参照)。したがって、パワマネECU50に異常が発生したとしても、CBW用モータ1の消費電力を抑えることができるので、給電不足によってCBW用モータ1の作動が停止しエンジンがストールすることを回避することができる。
ただし、パワマネECU50の異常を検知したトランスミッションECU6は、現在地点が平坦路であっても高速道路の合流地点である場合には、トランスミッションの変速線の変更を実行しない(ステップ16:Yes,ステップ18:Yes)。高速道路の合流地点などのトルクが要求される地点でエンジン回転数が制限されることを防止するためである。
そこで、現在地点が平坦路であり且つ高速道路の合流地点である旨の道路情報をナビゲーション装置5から取得した場合、パワマネECU50の異常を検知した発電制御装置61が、オルタネータ60の発電電圧を上昇させることによってその発電量を増加させる(ステップ22)。したがって、パワマネECU50に異常が発生したとしても、発電量を増加させることができるので、給電不足によって高圧系負荷の作動が制限されることを回避することができる。また、制動力を確保するため、ECB用モータ3に供給可能な電力が増えるようにキャパシタ3bに充電するようにしてもよい(ステップ24)。
一方、パワマネECU50の異常を検知したトランスミッションECU6は、現在地点が平坦路でないと判断した場合(ステップ16:No)、現在地点が上り坂であるか否かを判断する(ステップ30)。トランスミッションECU6は、現在地点が上り坂である旨の道路情報を取得した場合(ステップ30:No)、上述と同様に、トランスミッションの変速線の変更を実行しない。上り坂などのトルクが要求される地点でエンジン回転数が制限されることを防止するためである。この場合、ECB用モータ3は、キャパシタ3bの電荷によって動作することになる(ステップ32)。なお、現在地点が上り坂である旨の道路情報をナビゲーション装置5から取得した場合であれば、パワマネECU50の異常を検知した発電制御装置61が、オルタネータ60の発電電圧を上昇させることによってその発電量を増加させてもよい。
また、パワマネECU50の異常を検知したトランスミッションECU6は、現在地点が下り坂である旨の道路情報を取得した場合(ステップ30:No)、上述と同様に、トランスミッションの変速線の変更を実行しない。下り坂などのエンジンブレーキが要求される地点でエンジン回転数が制限されることを防止するためである。
そこで、現在地点が下り坂である旨の道路情報をナビゲーション装置5から取得した場合、パワマネECU50の異常を検知した発電制御装置61が、オルタネータ60の発電電圧を上昇させることによってその発電量を増加させる(ステップ34)。したがって、パワマネECU50に異常が発生したとしても、発電量を増加させることができるので、給電不足によって高圧系負荷の作動が制限されることを回避することができる。また、ECB用モータ3に供給可能な電力が増えるようにキャパシタ3bに充電するようにしてもよい(ステップ36)。
このように上述の実施例によれば、パワマネECU50に異常が発生したとしても、角電気負荷に対して電力を供給し続けることができる。また、トランスミッションECU6がエンジン回転数を制限することによってカムバイワイヤの要求電力を抑制することにより、過剰な要求電力による給電不足を防ぎ、カムバイワイヤの動作停止によるエンジンストールを防ぐことができる。また、修理工場などの救援場所まで車両を退避走行させることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形、置換及び組合せを加えることができる。
例えば、パワマネECU50の異常を検知した各ECUは、各電気負荷の要求電力を抑制するため、自身が制御するモータ等の電気負荷の消費電力が小さくなる制御に移行させるようにしてもよい。
また、エンジン回転数を制限するECUは、エンジン回転数の制限を直接的又は間接的に制御することができるECUであれば、トランスミッションECUに限らない。例えば、エンジンECUでもよい。
本発明の一実施形態である車両用電源装置100の概略構成を示した図である。 カムバイワイヤシステムの概略構成を示した図である。 エンジン回転数とCBW用モータ1が正転している場合の消費電力との関係図である。 パワマネECU50が故障した場合のフェールセーフ制御の動作フローの一例である。
符号の説明
1,2,3 高圧系モータ
11,12,13 高圧系モータ制御ECU
20 DC−DCコンバータ
31 高圧系蓄電池
50 電源マネジメントECU
60 オルタネータ
100 車両用電源装置

Claims (4)

  1. 車両に搭載される複数の電気負荷と、
    前記電気負荷に給電する給電手段と、
    前記給電手段から前記電気負荷への配電を制御する配電制御手段とを有する、車両用電源装置であって、
    前記配電制御手段の異常を検出する異常検出手段と、
    前記異常検出手段の検出結果に基づいて、前記電気負荷の要求電力を抑制する抑制手段とを備えることを特徴とする、車両用電源装置。
  2. 前記電気負荷の少なくとも一つには、前記車両のエンジンの作動に必要なエンジン作動用電気負荷が含まれる、請求項1に記載の車両用電源装置。
  3. 前記抑制手段は、前記車両が所定値以下の傾斜角の道路を走行している場合に前記エンジン作動用電気負荷の要求電力を抑制する、請求項2に記載の車両用電源装置。
  4. 前記電気負荷の少なくとも一つには、蓄電装置を備える制動装置が含まれ、
    前記蓄電装置は、前記異常検出手段によって異常が検出された場合、当該異常が検出される前に比べ優先的に充電される、請求項1から3のいずれかに記載の車両用電源装置。
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