これより、添付の図面に例が図解されている、本発明の様々な代表的実施形態を詳しく参照する。以降の詳細な説明は本発明の特定の実施形態を説明するものであって、それらの実施形態に本発明を限定するものとみなすべきものではない。
インターネットは、ユーザーをある特定のウェブサイトまたはウェブページへ、もしも当該ユーザーがそのIPアドレスを通じて、またはそのURLを通じて、正確なウェブサイトまたはウェブページアドレスを知っているのであれば、速やかに効率よく誘導する。大多数のインターネットユーザーは、探しているウェブサイトまたはウェブページの正確なアドレスを正しく入力し、かくしてかかるサイトまたはページへ誘導される。ただしユーザーは認識されないアドレスをかなり頻繁に入力し、その結果ユーザーはエラーページかまたは特定の検索エンジンページへ導かれる。本明細書と当技術で使用される、そのような無効な、不正な、または解決不可能のクエリーは、インターネット基盤提供者の立場からは不所望の、不用の、または未解決のトラフィックとみなされる。ユーザー(すなわちクエリーを発行する人物)の視点から、そして本明細書と当技術分野で使用される、エラーメッセージを受け取ることは、または簡素なエラーメッセージかまたは当初のクエリーまたは意図したクエリーとは無関係のコンテンツを収容するエラーページへ誘導されることは、好ましくない、または不所望の結果である。適切な目的地へ至らずにエラーメッセージに帰結するか、またはエラーページへの誘導に帰結するURLアドレスは、広く「ごみトラフィック」と呼ばれている。「未解決」とは、要求者が到達しようとするウェブサイト、ウェブページ、電子メールアドレス等に一致する1つのIPアドレスをDNSが供給するにあたって、適切な形になっていないクエリーを意味する。本発明によると、典型的な未解決クエリーは、ほんの数例を挙げると、誤って入力されたURL、誤って入力された電子メールアドレス、誤って入力されたIM画面名、期限切れかまたは使われていないURLまたは電子メールアドレス、ホットワード、キーワード、使われていない電話番号を含む。未解決クエリーはまた、DNSによって、またはユーザーのコンピュータに常駐するブラウザまたはアプリケーションによって生成されるリダイレクトウェブページのIPアドレスを含む。
インターネット上で利用できる検索エンジンは、クエリーの中でユーザーによって提出されるキーワードまたはホットワードに基づき特定のウェブサイトを識別する迅速且つ効率的な手段をユーザーに提供する。検索エンジンはまた、ユーザーによって提出されたキーワードまたはホットワードに基づきコンテンツ関連広告を提供する。残念ながら、クエリーを発行するユーザーが自身の位置に関する情報を、ウェブサイトからの求めに応じてこれを手作業で入力することによって、あるいはクッキーからの送信によって、具体的に提供しない限り、クエリーに応じて検索エンジンから提供されるウェブサイトや広告で特定のユーザーの地理的位置は考慮されない。よって例えば、ワシントンD.C.の都市部にいるユーザーが美術展に関するクエリーの結果として、テネシー、メキシコ、日本、インド、または世界のどこかほかの場所での美術展を専門に扱うウェブサイトへ誘導されるかもしれない。同様に、購入するある特定の年式の自動車の入手可能性に関するクエリーに応じて、検索エンジンは、所望の結果(すなわち要求者の近所で目的の自動車を販売する自動車販売代理店)を欠いた、大手自動車製造業者と自動車クラブを列挙する結果を提供するかもしれない。さらに、検索エンジンはクエリーが行われた時間を考慮に入れないから、時間関連結果を意図的に提供することはできない。検索エンジンの結果は通常、種々のウェブサイトへのビジット数に、少なくとも部分的には、基づき格付けされるから、概して大規模な、または人気のある、企業や組織のサイトが最高順位結果として表示され、それよりも関連の深い結果がその下に埋もれることがある。
ユーザーは普通、最初に、あるいは最終的に、正しいURLを自身のブラウザの検索バーに入力し、あるいは検索エンジンかリダイレクトウェブページによって正しいURLへ誘導される。大手国際企業や大量の商品を扱う小売業者等によって運営される一部の商業ウェブサイトにおけるトラフィックの量のため、商業ウェブサイトのホストは多くの場合、会社のウェブサイトを各々提供する多数のサーバーを全国・全世界で保守している。最速の接続を提供するには、理想的には地理的にユーザーに最も近いサーバーか、またはDNSサーバー間の接続が最も少なくてすむ(すなわち「ホップ」数が最も少ない)サーバーへ、もしもかかるサーバーが使用可能であれば、ユーザーを接続する。しかし、検索バーに正しいURLを入力しても、そして検索エンジンから提供されるURLをクリックしても、所望のウェブページを収容する地理的に最も近いサーバーへ、または到達にあたってホップ数が最少ですむサーバーへ、ユーザーが接続されるとは限らない。よって、たとえユーザーが目的のウェブページへ首尾よく接続する場合でも、その接続が最速とは限らない。
本発明は、ユーザーによって発行されるインターネットリクエストを解析することにより、リクエストの有効性、時間、内容、及び/または地理的発信地を含むが、これらに限定されない様々な情報を解決することにより、そして(地理または所要ホップ数に基づき)要求者に最も近い使用可能なサーバーにて所望のウェブページへ、コンテンツ関連ウェブページへ、または1つ以上のコンテンツ関連URLを提供しそこからユーザーが最も適切なものを選べるページへ、リクエストを誘導することにより、この種の情報トラフィッキングにかかわる問題に対し解決策を提供する。ユーザーが誘導され行きつくウェブページは、検索エンジン、広告ページ、または双方の何らかの組み合わせを含むが、これらに限定されない、何らかのウェブページであってよい。これは、「管理者」がユーザートラフィックのリダイレクトの利益に浴することを可能にするほかのページであってもよい。かかる管理者は、例えばISPであってよい。ネットワークトラフィックリダイレクト分野における従来技術の限界と困難は、通信トラフィック誘導のためのシステム及び方法の中にある本発明と、様々な用途にもたらされる資本生産によって対処される。
本発明によるシステム及び方法は、インターネットシステムや電話通信等、あらゆるコンピュータ主導通信システムでの使用に適する。よって本インターネット装置は、レジストリ、ISP、またはインターネットアーキテクチャのその他のレベルで実装できる。これは、ブラウザまたはアプリケーションレベルに限定された現在使われている技術から大きくかけ離れている。例えば、本発明のインターネット装置のISPレベルでの実装は、地理関連及び時間関連コンテンツを要求者へ提供することを可能にし(通信トラフィック誘導のレジストリレベルにあった場合に提供できない本発明の一面)、各ユーザーによって行われる多くの様々なタイプの検索に関連する情報を格納するための個々のパーソナルコンピュータの使用及び負担を回避する。実施形態において、これはまたインターネットの公共ネットワーク上で要求者のIPアドレスが伝送されるのを防ぎ、当技術で公知の他のリダイレクトシステムから提供されないセキュリティを提供する。さらに実施形態において、本発明のインターネット装置は、インターネットトラフィックに参加するコンピュータの開放ポートに対するアクセスを監視し遮断することにより、非常に高度なセキュリティをユーザーに提供できる。
本発明によるインターネット装置は、ローカルコンピュータに別のタスクを遂行させながら、より強固な体験をインターネットユーザーに提供する。システム及び方法をレジストリレベルで、またはISPレベルで実装するしないにかかわらず、(他のシステムのブラウザまたはアプリケーションレベルの実装に依存するシステム及び方法と比べて)ユーザーのパーソナルコンピュータのリソースは解放され、着地ページへのブラウザ誘導に参加する必要はない。本発明のシステム及び方法をレジストリレベルで実装することは可能ではあるが、システム及び方法をISPレベルで実装することには利点がある。ひとつの代表的利点は、IPアドレスに基づいて要求者の地理位置を特定できることであり、もしもインターネット装置がレジストリレベルで実装されるのであれば、このIPアドレスはISPレベルからレジストリレベルへ送信されないからインターネット装置はこれを入手できない。もうひとつの代表的利点は、ユーザーへ提示される情報を最終的にコントロールできることに関係する。より具体的には、本発明以外のリダイレクトシステムを採用するレジストリDNSは、ユーザーから解決不能のクエリーが送信されたと判断する場合に、ある特定のリダイレクトIPアドレスをリダイレクト着地ページとして返す。しかし、ISPレベルで実装された本インターネット装置は、レジストリDNSによって送信されたリダイレクトIPアドレスを傍受でき、これを未解決クエリーとして扱うことができ、レジストリレベルシステムによって供給されるリダイレクト着地ページの代わりに、あるリダイレクト着地ページを提供できる。さらに好適な実施形態においては、本システム及び方法が少なくとも部分的にはISPのユーザー側に(または少なくとも部分的にはISP DNSの中に)存在するから、ユーザーの位置に関する情報はインターネット装置にとって入手可能となり、未解決クエリーに応じてコンテンツ関連リダイレクト着地ページを提供するため、その情報を他の情報と組み合わせることができる。
ここで説明する本発明は、逸れクエリー、ごみトラフィック、またはその他の未解決クエリーを、ブラウザまたはアプリケーションレベルでリダイレクトする必要性を、レジストリまたはISPレベル等、より高いレベルでこれを果たすことにより、解消する。本システム及び方法は、マシンのネットワーク上で保守されるIPアドレスのプールから多数のIPアドレスを返すことができるから、このレジストリまたはISPレベルへの移行によって提供される数多くの利点のひとつは、インターネットブラウザをユーザーに供給する個々の企業がただひとつのIPアドレスをフィルタする(すなわち全てのごみトラフィックをただひとつのIPアドレスへ送る)能力を排除することにある。より具体的には、本インターネット装置は実施形態において、各々独自のIPアドレスを持つ複数のリダイレクト着地ページを、そして不正クエリーの検出に応じてそれらのIPアドレスを順次に割り当てることを、可能にする。よって、本インターネット装置によって使用されるIPアドレスのリストをブラウザの中にプログラムすることを、そして本システム及び方法によって供給されるIPアドレスから別のIPアドレスへリダイレクトするようブラウザに命ずることを、ブラウザ製造業者が望んだとしても、IPアドレスのリストは絶えず(例えばユーザーがログオンするたびに)更新する必要があり、各ユーザーにはログオンのたびに新しいファイルをダウンロードすることが求められるであろう。
現状ではブラウザ製造業者によってリダイレクトが決定づけられており、未解決トラフィックは通常、ブラウザ製造業者が所有するサイトへが送られる。コンテンツはブラウザ製造業者が定める所定の基準によって制限され、それ故、ユーザーのパーソナルコンピュータにインストールされるブラウザのタイプによって制限される。本発明はこの制限からユーザーを解放し、未解決トラフィックに応じて、または地理関連または時間関連コンテキストを持つトラフィックに応じて、コンテンツ関連、地理関連、及び/または時間関連情報を、及び/または多数のソースから、そして多数のソースへ、地理的に最も近い接続を、ユーザーに提供することを可能にする。
インターネットトラフィックリダイレクト設計におけるひとつの問題は、顧客とISPとの通信である。現在のシステム及び方法は、DNSオペレーションレベルでのインターネットトラフィックの再経路指定またはリダイレクトにあたって所要のコード転送が生成されるという点で、どちらかというと融通がきかない。例えばAkamai htmlコンテンツ配布の場合、ユーザーは通常、プライマリサーバーからhtml文書を取り出すであろう。例えば、cnn.comからindex.htmlを取り出すであろう。そのhtmlでは複製ウェブサイトコンテンツのURLが置き換えられるであろう。例えば、http://cnn.com/af/x.gifはhttp://a73.g.akamaitech.net/7/23/cnn.com/af/x/gifに置き換えられる。このときクライアントは、DNSを通じてa73.g.akamaitech.netホスト名を解決することを強いられる。これは、ウェブブラウザ性能を最適化するため最寄のサーバーからコンテンツを引き出せるようコンテンツを複製する手段である。ただしこの種の技術には様々な問題がからんでいる。例えば、静的なコンテンツしか複製できない。修正された名前の中には元のファイル名があるから、メインウェブサイトが更新されるときにはディレクトリ構造を更新しなければならない。特殊なhttpサーバーにコンテンツを所望しなければならず、この場合、そのサーバーが要求されたか否かを判断するためDNSキャッシュのチェックが行われる。要求されなかった場合、これは結果を得るため非常に長いTTL(有効期間)設定でプライマリサーバーに対しコールを繰り返さなければならない。これは、特殊サーバーが相当に静的な状態を保たなければならないことを意味する。もしもキャッシュの中にない名前のためリクエストが行われるのであれば、ルートサーバーに連絡をとらなければならず、ルートサーバーはakamai.netのNSレコードを返す。そしてakamai.netネームサーバーはg.akamaitech.netのNSレコードを返す。ネームサーバーは、クライアントのネームサーバーの領域の中にあるものが選ばれる。g.akamaitech.netネームサーバーはその領域の中でサーバーを選択する。DNS使用への影響として、DNSはサーバー選択のためにますます使われる。TTL問題のため、DNSサーバーとHTTPサーバーの構造はかなり静的であらねばならず、この種の使用にとって妥当なTTLを判断するのは難しい。インターネットユーザーは通常、負荷の変化への適応を望むが、現在のDNSの使用のあり方で、これは可能ではない。本発明に含まれる優れた方法は、DNSリクエストを直接的にリダイレクトするため動的に変化できるルールセットをPLEで使用する。そしてPLEに対しリアルタイムで変更を施すことができ、これによりDNSシステムからリクエストの負担は取り除かれる。
本発明による代表的システム及び方法は、本願で同義語として使われているトラフィック誘導またはリダイレクトの独特の手段の使用を取り入れることによって達成され、ここで、レジストリまたはISPレベルプロトコルの使用は、現在利用できるリダイレクトシステムを凌ぐ利点をもたらす形で適用される。レジストリレベル実装へも適用可能であるが、本発明は好適な実施形態において、ここでルックアッププロキシ(「PLP」)またはルックアップエンジン(「PLE」)と表示するリダイレクト命令ソフトウェアを、部分的にまたは全面的にISPサーバーマシンの中に、あるいはISPとユーザーとの間、ISPサーバーとレジストリサーバーとの間、またはDNSサーバーとユーザーとの間に部分的にか全面的に位置する単独のプロキシサーバーとして、取り入れる。ここでは概して単一のハードウェア及びソフトウェアとして提示されるが、本発明は、他の何らかの機能単位と同じかまたは異なるハードウェアで各々別々に実施される機能単位として実装できる。本発明のシステムのセットアップによると、逸れトラフィック、その他未解決クエリー、または情報のための一般的クエリーは、ユーザーが満足する形で解決できるばかりではなく、所定のウェブサイトまたはウェブページへのトラフィック誘導を通じて、あるいは未解決クエリーまたはキーワードまたはホットワードクエリーに応じてユーザーに提供される検索結果ページ上での広告の表示を通じて、DNSを運営するISPまたはその他業者にとっての利益に還元することもできる。かかる利益は参加パートナーを通じて分配でき、及び/または後ほどパートナーが行動を起こすときにオンライン勘定の中で使用するため蓄積でき、かくして金銭交換システムの全体的効率は上がり、パートナーの資金の安定性と安全は増す。かくして本発明は、インターネット上等でコンピュータを用いてビジネスを遂行する方法を提供する。
本発明のシステム及び方法は、コンピュータ及びコンピュータプログラムによって実装できる。システムは、情報を処理するため集積回路を備える1つ以上のコンピュータを備える。ブラウザレベルで、またはレイヤー6等のインターネットアーキテクチャの高レベルで、機能する当技術で公知の他のリダイレクトシステムと違って、本発明のシステムはインターネットアーキテクチャのレイヤー2で(すなわちOSIの第2の層で)作動でき、情報のビットのパケットとして情報を受信し、処理し、送信する。これはレイヤー2で実装される実施形態において、未解決クエリーのリダイレクトのほかに数多くの機能を提供できる。本発明は、かかる機能の全てを予期する。システム及び方法は、これが作用する層にかかわらず、何らかの新しいハードウェアまたはソフトウェアをレジストリまたはISPサーバーの中に設置する必要なく実装でき、ただし必ずしもそうなるとは限らず、かくしてモジュール式であり、適応性が高く、1つまたは多数のサーバーでの実装と更新は容易く、費用効果的である。システム及び方法は、レイヤー2で機能する実施形態において、現在使われているシステムより速く、インターネットアーキテクチャの様々な層を上下せずともパターンマッチングを可能にし、障害が発生した場合にISP DNS機能を妨げず(情報は引き続きISP DNSを行き来し、これは本システムによって単に処理されない)、さらに非ASCII文字セットを解決でき、様々なアジア言語等、ASCIIセットで扱われていない言語で提出されるクエリーの場合に有利である。加えて、本発明のインターネット装置は部分的にまたは全面的にソフトウェアとして提供できるから、速やかに、容易に、安価に実装でき保守できる(例えば更新できる)。システム及び方法は、これがレイヤー3及び4で機能する実施形態において、DNSプロキシとして機能でき、ここでユーザーのクエリーはシステムにとってアドレスである。システムは、DNSサーバーの代わりにDNSクエリーを処理できる。同様に、システムはユーザーの代わりにDNSサーバーと通信する。前述したサービス(タイポ、キーワード、ホットワード、及び場所ベースの検索)はどれもDNSアプリケーションレベル(レイヤー4)で処理され、それ故これらのサービスは同層にて提供できる。
本発明のインターネット装置は実施形態において、ISP DNSサーバーの直前に(すなわちISP DNSサーバーと個々のコンピュータユーザーとの間に)位置する。かかる実施形態において、本発明のインターネット装置は以下のタスクを、すなわち個々のユーザーからのクエリーを処理することと、有効なクエリーを、または他の無関連リクエストをISP DNSに引き渡すことと、無効なクエリーをISP DNSに到達する前に傍受しコンテンツ関連情報を収容するか、またはコンテンツ関連、地理関連、及び/または時間関連情報を提供する、ウェブページへ無効なクエリーをリダイレクトすることと、レジストリ及びISP DNSサーバーから供給される有効な情報をユーザー/要求者に引き渡すことと、キーワードまたはホットワードクエリーに応じてコンテンツ関連ウェブページを提供することと、を遂行できる。ただし必ずしもそうするとは限らない。
ここで使用される無関連リクエストは、本発明のシステム及び方法を実装する業者(例えばISP)が所望する機能に関係しない、ユーザーによって送信される、情報を収容する、リクエストである。より具体的には、本システム及び方法を実装する各々の人、会社、その他は、特定の情報を解析すること、特定の情報を捕捉すること、及び/または特定の情報に関係するクエリーを様々な情報を収容するウェブページ(例えば参加パートナーが後援するウェブページ)へリダイレクトすること、に関心を寄せるであろう。それらの人、会社、その他はほかの情報に興味を示さず、その情報が処理されないよう、そしてシステムリソースを拘束しないよう、選別することを望むであろう。無関連リクエストは、システム及び方法を実装する業者が関心を寄せない、よって排除すべき、情報を収容するものとして、業者によって定義されるリクエストである。例えば、多くの業者はウェブページクエリー(すなわちHTTPクエリー)だけを解析し、捕捉し、及び/またはリダイレクトすることを望み、電子メールクエリー(すなわちSMTPクエリー)を処理することは望まないであろう。本発明のシステム及び方法は、かかる業者がSMTPクエリーを選別し、それらを処理せず通過させることを、またはクエリーが未解決リクエストだったことを伝えるエラーメッセージとともに送信者へ送り返すことを、可能にする。勿論、個々の業者は関連性を定義するにあたって、このほかにも多くのパラメータを使用できる。
本発明のインターネット装置で使われる電子コンポーネント及び接続は、システムの他の全ての構造要素がそうであるように、コンピュータ業界で一般的に使われているものである。好適な実施形態において、本発明のインターネット装置は1つ以上のISP DNSとともに実装される。これらの実施形態において、インターネット装置の様々なハードウェア、ソフトウェア、及び機能単位は、ISP DNSサーバー上に、ISP DNSサーバーとは別のハードウェア上に、または部分的にISP DNSサーバー上に、そして部分的に別のハードウェア上に、あってよい。いくつかの実施形態においては、ISP DNSサーバーとは別のハードウェア上で全面的にインターネット装置が提供される。本発明のインターネット装置とISP DNSサーバーは、ケーブル、電線、その他を介して物理的に接続できる。その接続は直接的であってよく(すなわちコネクタを経由することを除き、介在するハードウェアがなく一方から他方への接続)、または間接的であってよい(すなわち回路基板、フィルタ等、1つ以上の他のハードウェアデバイスを通じての接続)。他の実施形態においては、接続は物理的な接続ではない。(例えば、赤外線信号、無線信号、マイクロ波信号、光信号等の電磁エネルギーを介する接続である。)いくつかの実施形態において、インターネット装置はISP DNSサーバーまたはレジストリDNSサーバーの中で(例えばサーバーの中への回路基板の挿入により)直に実装される。別の実施形態において、いくつかの機能はISPまたはレジストリサーバーの中で直に実装され、他の機能は物理的または非物理的に接続された1つ以上の他の物理コンポーネントで実装される。
システム及び方法がレジストリまたはISPサーバーに一体化される実施形態において、かかる一体化は、サーバーの中への1つ以上の回路基板の物理的挿入によって果たしてよい。加えて、非HTTPサービスの丁重な拒絶とパケットフィルタリングは、レジストリまたはISPシステムにある1つ以上のファイアウォールにて実装できる。同様に、2つ以上の負荷分散装置で着地ページの冗長性及び信頼性を提供できる。さらに、ホットワード、キーワード、及び場所ベースのサービスは、サーバー側プログラムまたはスクリプトを用いて実装できる。
さらにここに開示するとおり、本発明は実施形態において、クエリーが発生するときにユーザーへの影響を最小限にとどめ、ユーザーにより必要となるコンピュータ使用を大幅に抑えながらインターネット基盤の効率的使用を改善する形で、システムをインターネット基盤とともに使用することにより、ユーザーレベルでのコンピュータ使用を減らすことができる。特定の実施形態において、クエリーが始まるときにはネットワーク全体とのシームレスな統合となるさらなるメリットがある。
本システム及び方法は、様々な通信誘導アプリケーションにおける使用に適する。例えば、電話通信の分野に適用される本発明の代表的実施形態において、不用トラフィックはかけ間違えた電話番号であり、これはテレマーケティング業者へ、またはほかの場所へ、またはディレクトリ機能等のほかのサービスのため、リダイレクトできる。インスタントメッセージング(IM)の分野では、例えば何者かが間違った画面名を入力することによって不用トラフィックが発生する。間違って入力された画面名は、メッセージ及び/またはリンクを点滅させる広告主へ、またはほかの場所へ、またはディレクトリ機能等のほかのサービスのため、リダイレクトできる。したがって本発明によると、着地ページは、クエリーに応じて情報を提供できる、ウェブページ、電話番号、及びIM画面名を含むが、これらに限定されない、どんな場所であってもよい。情報は、好ましくはクエリー、要求者、または要求者が使用するシステムに関連し、ただしこれは、要求者を関連情報へ誘導する情報、単にエラーが発生したことを伝えるメッセージ、またはインターネット装置の運営者が望む他の何らかの情報、であってよい。
不所望の、不用の、及び/または未解決のトラフィックは、もしも適切に処理されるのであれば、かかるトラフィックを捜し求める者にとって非常に貴重なビジネスリソースになる。実際、多くのインターネットサービスプロバイダは、自分たちがこの貴重なビジネス資産を持っていることに気づいていない。今日、彼らはこのトラフィックをゴミに相当するインターネットと考えている。しかし多くの業界がそうであるように、ごみはしばしばリサイクルでき、新しい製品に変えることができる。それを果たす1つの方法は、かかる不所望、不用、及び/または未解決トラフィックをコンテンツ関連ウェブページへ誘導する手段を提供する本発明を通じて、そして、そうすることでウェブページのオーナーから金銭上の利益を収穫することである。加えて、要求側コンピュータに地理的に最も近い、ただし必ずしもそうとは限らない、コンテンツ関連サイトへ、一般的なクエリー(例えばキーワードまたはホットワード照会)を誘導する能力は、ISP、及び/または自身のビジネスに専用のサーバーを保守する企業等、DNS運営者にビジネスチャンスと収益をもたらすことができる。
インターネットの中でトラフィックを「不所望」、「不用」、または「未解決」と識別できるシステム及び方法は数通りの手段によって達成でき、ここではその代表的実施形態を説明する。
典型的なクエリー経路指定シナリオは、ユーザーのインターネットブラウザが連絡をとるDNSサーバーによる、典型的にはISP DNSによる、IPアドレスの照会に帰結する。レジストリレベルで該当するDNSを調べた上で要求されたIPアドレスがインターネットで見つからない場合、そのリクエストは「未解決」として分類され、この旨を伝えるエラーメッセージがリクエストを発信しているインターネットブラウザへ返される。本発明が提供するシステム及び方法は、かかるエラーメッセージを傍受し、単純なエラーメッセージの代わりに、またはインターネットブラウザによるコンテンツとは無関係のウェブページへのリダイレクトの代わりに、コンテンツ関連ウェブページ結果を提供する。要するに本発明のシステム及び方法は、かかるエラーメッセージをユーザーのインターネットブラウザから遠ざけてコンテンツ関連ウェブページへリダイレクトする。そうすることで本発明は、非生産的なエラーメッセージと、コンテンツとは無関係のURLや広告を含むコンテンツとは無関係のウェブページへのインターネットブラウザによる非生産的なリダイレクトとを、解消する。
ISP DNSへ送信された元の解決不能クエリーは、要求されたIPアドレスを解決するためインターネット基盤の中で引き回され、該当する全てのDNSサーバーに連絡をとった後に初めて要求者のもとにエラーメッセージが返される。対照的に、本システム及び方法は不正クエリーのキャッシングを提供し、これによりコンテンツ関連リダイレクトが可能となるばかりでなく、システムのキャッシュの中に不正クエリーがある場合には解決不能クエリーのリダイレクトにかかる時間を大幅に減らすことが可能となる。
さらに、本システムは情報のキャッシングを可能にするから、移動したウェブサイトまたはウェブページの正しいIPアドレスを提供できる。より具体的には、DNSサーバーは通常、ユーザーへIPアドレスを返す速度を高めるため、有効と分かっているIPアドレスをキャッシュする。IPアドレスは、所定の時間(「有効期間」またはTTLと呼ばれる)にわたってキャッシュに保管され、これが過ぎた後に除去される。一旦除去されると、DNSサーバーは、(上述した手順に従い)次回この特定のIPアドレスが要求されるときにそのIPアドレスをルートレベルサーバーに要求しなければならない。しかし、あるひとつのIPアドレスから別のIPアドレスへウェブサイトまたはウェブページが移される場合、インターネット基盤の中にあるDNSサーバーは移動の知らせを直接受けないから、TTLが過ぎるまではそのIPアドレスを自身のキャッシュに保管する。移動の後、TTLが過ぎるまでの間は、ウェブページまたはウェブサイトに対するリクエストが誤って失効したIPアドレスへ誘導される。本システム及び方法は実施形態において、移動したウェブサイト及びウェブページの新しいIPアドレスを定期的に(半日毎、毎日、毎週等)キャッシュし、古いIPアドレスを不用IPアドレスとして印し、新しいIPアドレスへ、別の関連IPアドレスへ、または新しいIPアドレス、関連ウェブページ、及び/または広告情報を提供する着地ページへ、トラフィックをリダイレクトすることにより、この難点を克服する。
本インターネット装置は、ユーザーとISP DNSとの間に位置する場合に、または部分的にまたは全面的にISP DNSに一体化される場合に、IPアドレスを識別でき、それ故ユーザーの位置を識別できる。この情報は、トラフィックが「不所望」か否かを判断すること、クエリー結果または未解決クエリーの地理的に関連性のあるリダイレクトを提供すること、そして地理的に、または接続経路の長さ(すなわちホップ数)の点で、最も近いとされ、要求された情報を収容する、サーバーへ、ユーザーを接続することに、役立てることができる。この機能は現在、レジストリレベルで実装され使用されている公知のどのシステムによっても提供できない。
本インターネット装置は、クエリーの照会のレベルで、またはクエリーの解決のレベルで、実装できる。照会レベル実装の例はこの開示の全体を通じて提示されている。本インターネット装置が企業ウェブサイトにて解決レベルで実装される代表的シナリオで、企業ウェブサイトは、いくつかの手段を通じてトラフィックを不所望と識別できる。例えば企業ウェブサイトは、もしも製品を海外に出荷して儲からないのであれば、海外からのトラフィックを「不所望」と定義できる。この場合、トラフィックが海外から到来したのかどうかはIPアドレスを解析することによって識別できる。あるいは、ウェブサイトのオーナーはある特定の時間に限りトラフィックを所望し、ほかの時間及び/または地理的位置で所望しないかもしれない。本システム及び方法を実装することにより、かかるトラフィックは時間及び/または地理的位置に分けて整理でき、ここで、かかる指定部分は識別でき、リダイレクトされるトラフィックとして利用できるようになる。より具体的には、会社は、自身のウェブサイトへのアクセスを求めるリクエストを解析することにより、一部のトラフィックには入ることを許しつつ、ほかのトラフィックは排除できる。そして拒絶された(排除された)トラフィックは、本システム及び方法によるリダイレクトに利用でき、あるいは(主題、地理的位置、時間、またはクエリーから収集できるその他多数の何らかのデータに基づき)そのトラフィックに関心を寄せる入札者に売り出すことができる。
電話通信の分野で、不所望の電話トラフィックは、かけ間違えた電話番号の、または誤って誘導されたインターネットコールの、形をとることがある。あるいはことによると、正しい電話番号を入力したにもかかわらず、その番号に対応する人物がいなかったり、相手方の勤め先が変わっていたり、または電話番号が変わっているかもしれない。いずれにせよ、その電話トラフィックはおそらく、当人が連絡をとろうとしている会社の中の別の人物へ、電話会社のオペレータへ、相手方の異動先にあたる外部の会社へ、またはテレマーケティング会社へ、リダイレクトできるであろう。これ以外の選択肢もまた可能であり、当業者には直ちに明らかとなる。
インスタントメッセージング(IM)の世界で、「未解決」トラフィックは、例えば顧客が存在しない画面名を入力するとき等、対応する画面名を欠くトラフィックである。これをIMデータベースの中で解決できない場合、トラフィックは未解決と識別され、それ故リダイレクトでき、宣伝メッセージ及び/またはウェブサイトリンクを消費者に送ることができる。
ここで紹介し説明するとおり、意図するターゲットを見つけることができない電子通信信号を誘導またはリダイレクトする例は数多く存在する。かかる形態は数多く存在し、インターネットトラフィック、電話コール、その他の点で非限定例をここで説明しているが、簡潔を図るため、ここで説明する例は逸れインターネットトラフィックとの関係で提示されている。ただし、コンセプトとアーキテクチャは他の電子通信形態でも同じであり、本発明は、以降の一連の図で説明する未解決インターネットトラフィックとキーワード及びホットワード照会の範囲を超えてあらゆる電子通信を包含する範囲を持つ。
これより図を参照する。図1には本発明の代表的実施形態が示されており、ここにはPLEのDNSプロキシ機能のシステムまたは方法が示されている。本発明のこの実施形態において、IPアドレスは正しく入力されて、発見される。図示されたとおり、(1)ISP顧客(例えば個人ユーザー)はIPアドレス照会のためのリクエスト1をPLEへ送り、(2)PLEはメッセージをISP DNSへ中継する。(3)DNSは、ユーザーが要求するそのIPアドレスに関係し必要とされる統計を収集し、要求されたIPアドレスを解決したドメイン名とともにPLEに返す。(4)PLEは要求されたIPアドレスをISP顧客へ返す。かかるシステムまたは方法において、DNSプロキシ(すなわちPLE)は、ISP DNSに対して行われる全DNSリクエストについて情報と統計を収集できる。これは他の機能(図7に描かれたもの等)を用いて果たすことができ、かくしてシステム及び方法のためのデータベースが構築される。
しかしよくあることとして、インターネットユーザーは所望のインターネットアドレスを正しく入力しない。図2は不正なDNSリクエストの一例を示しており、ここではPSPノードから、例えば(地理的に、またはホップ数の点で)最も近いPSPノードから、リダイレクトIPアドレスが返される。(1)ISP顧客は、アドレス照会のため不正リクエストを出す。(2)PLEはその不正リクエストをISP DNSに中継し、(3)データベースにて統計データを収集し、その後ISP DNSは「そのようなアドレスはありません」等、エラーを返す。(4)次にPLEは最寄のPSPのIPアドレスを返し、かくしてISP顧客はこのリクエストに対し、DNSのエラーメッセージの代わりに、リダイレクトIPアドレスを受け取る。
図2と図3は、本発明の特定の実施形態のシステム及び方法がインターネット基盤の中で実装された場合に起こるイベントを順次に示している。図2では、(1)IPアドレスのための不正リクエストがユーザーによって提出される。(2)このリクエストはPLEを通じてISP DNSまで配送される。ISP DNSは、自身のキャッシュと、ルートDNSと、インターネット基盤の中にある他のDNSとを調べた後、要求されたIPアドレスを見つけることができない。(3)ISP DNSはエラーメッセージを返し、同エラーメッセージは、要求者への引き渡しに先駆けPLEによって読み取られる。(4)PLEは、要求者へエラーメッセージを返す代わりに最寄のPSPのアドレスを返す。(5)図3では要求者のインターネットブラウザにあらかじめ所要の情報が供給されたものとし、要求者のインターネットブラウザはPSPへ接続する。(6)ユーザーが接続した先のPSPはそのリクエストを動的に解析し、1つ以上の参加パートナーに連絡をとり、(7)1つ以上の参加パートナーから情報またはコンテンツを受け取り、(8)検索バーを含むウェブ着地ページを作成し、顧客へ返す。PLEが自身のキャッシュを調べた上で要求されたウェブページまたはウェブサイトが解決不能(例えば誤入力、期限切れ)と認めるシナリオは、この図に描かれていない。かかるシナリオの場合、PLEは、先にISP DNSを調べることをせず、リクエストをPSPへリダイレクトできる。
PSPは、本発明のシステム及び方法の一部をなす機能的プラットフォームである。PSPは、単一のハードウェア装置(例えばサーバー)を、または複数の装置を、備えることができる。PSPハードウェア装置はここでノードと呼ばれることがある。各PSPノードは複数のIPアドレスを収容し、PLEは、それらのIPアドレスへ未解決クエリーを、その他の関連情報と併せて、リダイレクトできる。PSPはPLEから提供される情報を解析でき、要求者に向けて表示するコンテンツ固有着地ページを構築できる。本発明のこれらの実施形態の利点は着地ページ構築プロセスの動的性質にある。他のリダイレクトシステムと違って、本システムは、システムによって保守され参加パートナー(例えば広告主)によって提供される情報に基づき、PLEから供給される各未解決クエリーにつき着地ページを動的に構築する。こうして各未解決クエリーにつきコンテンツ固有リダイレクト着地ページを構築でき、さらにこのコンテンツ固有着地ページは、地理的な関連コンテンツや時間関連コンテンツを収容することもできる。これは、何らかのホットワードまたは未解決クエリーに応じて1つのリダイレクト着地ページを構築し、クエリーの主題や要求者の位置やリクエストの時間とは無関係にリダイレクト着地ページを提供する、現在使われている他のリダイレクトシステムとは対照をなす。
実施形態において、ユーザーのリクエストに応じて返されるウェブページは検索バー(当技術においてはブラウザバーまたはURLバーとも呼ばれる)を収容する。検索バーはリダイレクト着地ウェブページの脈絡の中でPSPによって供給され、通常の検索バーと同じ働きをする。つまりこれは、他の検索バーがそうであるように、URL、ホットワード、及びキーワード検索の遂行等、インターネット検索機能をユーザーに提供する。これはまた、特にPSPによって供給されるリダイレクト着地ページの中に関連情報収容する。しかし、ユーザーが入手したかった情報そのものを欠く場合には、ユーザーが自身の検索を絞り込む機会を提供する。よって、リダイレクト着地ページによって供給される検索バーは、さらなる検索を遂行するにあたってユーザーに便宜を図り、ユーザーのブラウザページに多数の検索バーがある場合にしばしば生じる混乱を最小限に抑える。つまり、検索バーはリダイレクト着地ページの中で提供されるから、ユーザーは、自身のブラウザ表示ページの上部にある多数の検索バーの内の1つではなく、その検索バーを使ったことを容易く思い出せる。実際、ユーザーが自身のブラウザ表示ページからブラウザバーを全て取り払い、そうすることで機能性を損なわずにデスクトップスペースを解放できることは想像される。このコンセプトに関し、ユーザーはPSPからリダイレクト着地ページを通じて供給されるブラウザバーを使って一般的な検索エンジンをどれでも使用できるから、ユーザーが自身のブラウザ表示ページ上で多数のブラウザバーを管理する必要はなくなる。加えて、ユーザーによって遂行されるさらなる検索は、例えば画面の右側または上部に沿ってコンテンツ関連広告を収容する着地ページに至ることがあるから、着地ページの一部としてPSPから提供されるブラウザバーは、参加パートナーのビジネスチャンスを拡大する。
ここで、図の多くに「参加パートナー」が描かれていることが分かる。参加パートナーは、広告、サービス、その他の情報等(例えば政府計画、大学講座、その他に関する情報)、コンテンツをPSPに供給する業者(個人、会社、組織、その他)を意味する。このコンテンツはPSPにとって利用可能とされ、パートナーにとって意味のある、特定のテーマ、地域、時間、その他に関係する、未解決クエリーに応じて表示される。PSPはこのコンテンツをもとに、PLEから送信される各未解決クエリーにつき、リダイレクト着地ページを動的に構築する。PSP運営者、DNSオーナー、または本発明のシステム及び方法を実装する他の何らかの業者は通常、参加パートナーのコンテンツを表示する料金をパートナーに請求する。PSP運営者、DNSオーナー、その他と、パートナーの双方はこのシナリオのもと、関連コンテンツの提供から金銭上の利益を上げる。PSP運営者、その他はコンテンツ表示の支払いを受け取り、パートナーは宣伝のターゲットを絞ることができ、これは高い収益率をもたらすことが分かっている。つまり、広告ターゲティングは非常に効果的且つ効率的な宣伝手段であることが分かっており、パートナーは、自身のビジネスに関連するクエリーをPSPが受け取ったときに表示される情報を供給することによって、この種の宣伝行為から利益を上げる。
ユーザーは場合によってはシステムを駆動するためのプラグインを所望する。本発明はこの場合に、リクエストの任意のタイプ(例えばウェブページ、電子メール、インターネット電話、IM、その他)に合ったプラグイン(ここでPSMと呼ぶ)を提供する。例えば、プラグインを使用して全てのウェブページリクエストをPSPへ送ることをユーザーが望むのであれば、ユーザーのパーソナルコンピュータにPSMをインストールでき、ユーザーはウェブリクエストだけをPSPへ送ることができる。しかし、もしも電子メールアドレスリクエスト、IMリクエスト、またはその他のインターネットトラフィックリクエストが該当するPSPへ送られるようPSMが構成されないのであれば、PSPは非ウェブページトラフィックを排除し、リクエストに対ししかるべきエラー応答を返す場合がある。図4には、特定の実施形態による本インターネット装置の中でのプラグイン実装が描かれている。図4には、(9)PLE、PSP DNS、またはインターネット基盤を事前に調べることをせず、ユーザーからのHTTPリクエスト等のリクエストがプラグインから直にインターネット装置のPSPへ誘導される様子が示されている。PSPは、(9)クエリーからPSPへ提供される様々な情報と、(6)1つ以上の参加パートナーへ送信されるクエリーまたはユーザーに関連し、(7)1つ以上の参加パートナーからの情報と組み合わされる、PSPに格納されたその他の任意の情報とに基づき、(8)ユーザーのための着地ページを動的に構築して、返す。
この開示の全体を通じてフィルタリングのコンセプトが論述されている。本システム及び方法は、それらの中を通過する情報のフィルタリングを可能にする。つまり、本発明のシステム及び方法によって受け取られる情報の内容、出所(地理的出所、IPアドレス、MACアドレス)、時間、その他関連パラメータは解析することができる。この情報は、処理対象外(または禁止)と定められた情報を収容するので、クエリーを通過させるか否かの判断に役立てることができる。これはまた、クエリーを処理する(例えばリダイレクト着地ページへリダイレクトする)べきか否かの判断に役立てることができる。同様にこれは、クエリーを不正クエリーとして送信者へ返すべきか否かの判断に役立てることができる。このほかに、クエリーが選別されて、通される、処理される、または返されるかどうかの数多くの理由は直ちに思い描くことができ、かかる理由はどれも本発明によって予期される。例えば、好ましくない単語、語句、またはグラフィックでクエリーを選別し、好ましくない主題の不適切性を送信者に知らせるウェブページへリダイレクトできる。これはまた、要求されたIPアドレスに基づいて選別できる(例えば、本装置のユーザーまたは運営者によって好ましくないと定められたポルノグラフィやその他のコンテンツを提供する等、特定のインターネットサイトへのアクセスを遮断するため、本インターネット装置を使用することは可能である)。加えて、この開示の全体を通じて論述されているとおり、解決不能クエリーはリダイレクト着地ページに向けて選別できる。さらに、PSPがウェブページリクエストだけを受け付けるよう構成される実施形態においては、電子メールリクエストを選別し、解析の後に、または手付かずの状態で、システムの中を通過させるか、またはエラーメッセージとともに送信者へ返すことができる。
本システム及び方法の他の機能性と同じく、フィルタリングは一つの機能であり、よってシステムの1つ以上の物理的コンポーネント上で提供できる。これは特定の実施形態において、DNS運営者が使用する1つ以上のファイアウォールに一体化される。これは別の実施形態において、PLE及び/またはPSPを備えるハードウェア装置の中に存在する。フィルタリング機能性は、有用ではあるがPLEプラットフォームにおいてさほど必要でないことが分かっている。代表的実施形態においては、運営者によって容認不能と定められた単語、語句、またはビット列を識別するためPLEプラットフォームで(例えばDNSプロキシで)フィルタリングを使用する。例えば、本インターネット装置のある運営者は、これが不愉快と定める特定の語を含む全トラフィックを遮断することを望むかもしれない。PLEのフィルタリング機能性を利用することにより、かかる語を収容する全トラフィックを傍受でき、メッセージが傍受されたこと、そして不愉快なビット列、その他を収容するトラフィックが許されないことを説明する着地ページへユーザーをリダイレクトできる。
対照的に、必須ではないがシステムの最良動作のためには、フィルタリング機能性をPSPプラットフォームで提供するべきであることが分かっている。例えば、不正ウェブページクエリーに限りリダイレクト着地ページを動的に作成するようPSPが実装されたシナリオにおいて、もしもこれが非ウェブページクエリーを排除しなければ、非ウェブページクエリーのために着地ページの作成を試みて、リソースを、ことによるとリソースの大半を、使用することになる。そのような無益な試みはシステムリソースを拘束し、場合によってはシステム及び方法の頑健性を制限する。ゆえに、好適な実施形態においては、フィルタリングは、PSPにおいて提供される。
図3及び4に描かれているとおり、PSPは、リクエストに基づき、または格納された特定の要求側コンピュータまたはISPのプロファイルに基づき、顧客固有、地理関連、及び/または時間関連コンテンツを返すことができる。(7)広告パートナー、検索エンジンパートナー、広告ネットワーク、広告ネットワークの配給者等でありうる参加パートナーは、特有の顧客に応じて、要求側コンピュータまたはISPの位置に応じて、及び/またはクエリーの主題に基づき、コンテンツを返す。これは、参加パートナーに共通の、または参加パートナーによって定められる、アプリケーションプログラムインターフェイス(API)を通じて果たすことができる。(8)PSPは、参加パートナーからのコンテンツを用いて起動ページを構築して、送信する。この起動ページは、格納されたISPのプロファイル情報に基づき、または要求側コンピュータの地理的位置情報を含む要求者のIPアドレスに基づき、リアルタイムで動的に構築される。IPアドレスを利用することにより、要求者を既知の個人ユーザーまで特定できる。
図5A及び5Bは、本発明のインターネット装置の2つの例を示しており、ここでISPは、本発明のシステム及び方法の管理者として、ウェブベースのインターフェイスを、または配線接続等の直接リンクを用いてPLEと通信でき、これを制御できる。図5Aには、ISPが、PLE(この実施形態において、ISPだけが知るIPアドレスが割り当てられたPLE)の更新、構成、その他を行うため、これのアドミニストレータを通じてインターネット経由でPLEと連絡をとるシナリオが描かれている。この実施形態には、ISPが一箇所から、そしてことによると同時に、複数のPLEプラットフォームに変更を施せるという利点がある。図5Bには、ISPアドミニストレータが、PLE(この実施形態において、IPアドレスを持たず、よってインターネット経由でアクセスできないPLE)の更新、構成、その他を行うため、有線接続、光接続、赤外線接続等の直接接続を通じてPLEと連絡をとるシナリオが描かれている。この実施形態には、IPアドレスを持たないPLEがインターネットを利用した攻撃を受けないという利点がある。ISPは通常、PLEの中にあるDNSプロキシ機能性を構成し管理するため、そしてPLE DNSプロキシの、そして未解決クエリーに応じてユーザーへ返されるリダイレクト着地ページの、ステータスをチェックまたは更新するため、PLEにアクセスすることを望む。しかし、場合によっては、ISPは、PSPで自身のISPプロファイルを構成するため、またはその他いくつかのタスクを遂行するため、ウェブベースのインターフェイスの、または直接リンクの、使用を望むかもしれない。
本発明のインターネット装置で任意に利用できるひとつの特徴は、インターネット装置のリダイレクト機能を使用する、またはリダイレクト機能を使用しない、選択権である。これはここでオプトイン/オプトアウト性能と呼ばれ、好適な実施形態においては、本発明のインターネット装置を実装する1つ以上のDNSに依存するユーザーに、他のリダイレクト方法を使用する選択権を提供するために実装される。本発明のPLEは基本的に、ユーザーから、またはインターネット基盤から、到来する情報を解析でき、その情報を用いて1つ以上の機能を実行でき(かくして知的に機能する)、あるいは情報を無視できる(かくしてワイヤーとして振舞う)、「利口なワイヤー」と考えることができる。この区別を果たす能力はインターネット装置の中にあり、ほかのハードウェアまたはソフトウェアを必要としない。しかし、実施形態においてオプトイン/オプトアウト特性を実装するには、PLEがユーザーをPSPへリダイレクトし、PSPは、ユーザーがリダイレクトされたこと、そしてもしもユーザーが望むのであればサービスからオプトアウトできることをユーザーに知らせるメッセージを収容する着地ページを作成する。プラグインを使用する実施形態においてはプラグインがユーザーをPSPへ誘導し、PSPが着地ページを作成する。
ユーザーがサービスにオプトインすると、またはサービスからオプトアウトすると、PLE、PSP、または両方は、その選択状態を保管でき、使用されているコンピュータに対応するIPアドレスまたはMACアドレスから発生する以降の全クエリーにその状態を適用できる。勿論インターネット装置は、相応の権限を持つコンピュータからコマンドが与えられる場合に、所与のネットワークの中で多数のコンピュータへ、またはネットワーク全体へ、オプトイン/オプトアウト選択を適用できる。同様に、ある種のクエリーについて本発明のインターネット装置のリダイレクトサービスを使用不可にする(つまりオプトアウトステータスに変える)ことができ、また、他のクエリーではそのようにしないことができる。例えば、ある特定のユーザーは電子メールリダイレクトとURLリダイレクトからオプトアウトでき、ホットワード及びキーワード検索にはオプトインできる。加えて、ユーザー、ネットワークアドミニストレータ、その他は、PLE運営者(例えばISP、または他の関連DNS運営者)に、これのウェブサイト、電話番号、またはその他の連絡情報を通じて連絡することにより、または別のインターネットサービスプロバイダによって運営されるウェブページにアクセスすることにより、サービスのオプトイン/オプトアウトステータスを、いつでも、そして任意の期間にわたり(例えば1シーズン、1日、1週間、永久、その他)、変更できる。例えば、PLEを手作業で構成できるISPアドミニストレータを通じてオプトインでき、またはオプトアウトでき、かくしてPLEは、ある特定のIPアドレスについて所望のステータスに静的に構成される。加えて、ISPアドミニストレータはIPアドレスの遮断を、またはIPアドレスが割り当てられるDHCPゾーンを、オプトインを選ぶユーザーに1つのゾーンを、そしてオプトアウトを選ぶユーザーに1つのゾーンを、作成できる。
ユーザーのオプトイン/オプトアウトステータスは、オプトインまたはオプトアウトの選択と同様、様々な時間または様々な状況で説明できる。例えばユーザーは、オプトアウトするためのリクエストに応じてPSPによって生成される着地ページで、「このサービスからオプトアウトしますか?」といった旨を伝えるリンクを見るかもしれない。このリンクを選択するとユーザーのIPアドレスは自動的にPLEへ送信され、次回ユーザーがDNSパケットを送信するときには、PLE処理を省いてDNSサーバーへ転送される。その結果、ユーザーはインターネット装置のリダイレクトサービスからオプトアウトすることになる。対照的に、ユーザーは適当なウェブページまで進みオプトインリンクを選択でき、このときそのコンピュータのIPアドレスは、ステータスをオプトインに設定するための命令とともにPLEへ転送される。別の実施形態において、ユーザーはオプトアウトするため、あらかじめダウンロードされているブラウザプラグインをアンインストールでき、あるいはプラグインを使ってオプトイン/オプトアウトステータスを登録できるウェブページへアクセスできる。当業者であればオプトイン及びアウトする別の適当な具体的方法を構想でき、かかる方法は本発明に従い実装できる。
図6はPSP及びPLEプラットフォームが互いに連続的に、または周期的に、通信する様子を示している。通信は、システムの中にある各PLE及び各PSPの機能状態、システムの中にある各PLE及び各PSPの使用可能性と現在の処理負荷、システムの中にある各PLE及びPSPで保守される記録の内容、その他様々な機能を含むが、これらに限定されない、任意の数の事柄に関係する。例えば通信は、PLE及びPSP間の更新と自己調整に利用でき、または特定のIPアドレスについてオプトイン及びオプトアウトステータスを引き渡すために利用できる。かかる更新は、PSPまたはPLEによって自動的に開始でき、または人間のオペレータがPSPまたはPLEから手作業で開始できる。更新はさらに、モジュール、ソフトウェア、またはデータ更新であってよい。それらは、新しいPLEサービスモジュールを展開するために使用することもできる。PSPがPLEへ提供するデータは、未解決ドメイン名リクエストが出された場合に返されるIPアドレスを含む。
図1〜6の代表的シーケンスに示されているとおり、本発明による特定のISP情報誘導方法及びシステムにはいくつかのコンポーネントが関与し得る。図7は、本発明のインターネット装置の実施形態による個々のPLEプラットフォームと個々のPSPプラットフォームの特定のコンポーネントとを説明するものである。本インターネット装置の特定のアーキテクチャ構成の1つの有利な態様は、PLEが汎用ソフトウェアエンジンであるという事実に由来する。したがってこれは、このインフラストラクチャ層で他のサービスを提供するため本発明のソフトウェアモジュールとは別のソフトウェアモジュールを稼働できる。加えて、インターネット装置が代表的実施形態で図示され論述されるハードウェアの数または位置に制限されないこと、そして別の実施形態においては別のハードウェア及びソフトウェアを含めることができ、コンピュータ及びインターネットトラフィッキングサーバーによって通常遂行される様々な機能のため、かかるハードウェア及びソフトウェアが実装されることに注意されたい。
図7は概略として、本発明のインターネット装置を、様々な機能性を各々提供する2つの態様に、すなわちPLEプラットフォームとPSPプラットフォームとに、大まかに分けることができることを示している。図7に描かれた実施形態によると、PLEは4つの機能性を、すなわちDNSプロキシと、PSNプロトコルと、DNS統計と、付加的サービスとを備える。別の実施形態ではこれより少ない、または多い、機能性を提供してもよい。加えて、PSPプラットフォームは6つの機能性を、すなわちPSNプロトコルと、リクエストハンドラと、ページビルダーと、アドバタイザAPIと、プロファイラと、ポートフィルタとを提供する。別の実施形態ではこれより少ない、または多い、機能性を提供してもよい。各々のプラットフォームは、安定性、耐負荷性、及び機能の入手可能性のため多数の機能性を提供する。インターネット装置は実施形態において、安定性、耐負荷性、及び入手可能性の改善を通じて装置の働きをさらに改善するため、PLE及びPSPの各々を2つ以上備える。
PLEキャッシュで検出できない未解決クエリーを処理する典型的なシナリオにおいては、ISP顧客がDNSリクエストを出し、PLEのDNSプロキシはポート53等のポートにてDNSリクエスト(すなわちIPアドレスリクエスト)を傍受し、リクエストをISP DNSに引き渡す。DNSプロキシは、ISP DNSからエラーメッセージが返される場合に、PSPノードのIPアドレスを返す。そのときPLEのPSNプロトコルは、何らかのコンテンツに関係するリダイレクトページがユーザーのブラウザへ送信されることをPSPのPSNプロトコルに知らせる。PSPは、ページビルダーとアドバタイザAPIを用いて、PLEによってユーザーへ供給されるIPアドレスにてリダイレクト着地ページを動的に構築する。PLEのDNSプロキシによって供給されるIPアドレスにユーザーのウェブブラウザが連絡すると、コンテンツ関連リダイレクトウェブページがユーザーのコンピュータ画面に表示される。
PSNプロトコルモジュールは、PLEとPSPとの間で通信を行うものである。これは、PLEとPSPとの間でリアルタイムのデータ更新を可能にする。PLEは、情報を、例えばDNS統計、ステータス、IPアドレスのオーナーに関する情報、付加的サービスモジュールからの情報等を、送信できる。PSNは新しいサーバーモジュールをPLEに追加でき、PLEソフトウェアを更新でき、クエリーに対しレスポンスを返すことができ、DNSからのエラーメッセージの代わりに返されるIPアドレスを返すことができる。
DNS統計モジュールは、DNSリクエストに関する統計とリクエストのステータスとを収集する。これは、それらの統計を収集でき、またはその情報をPSNプロトコルモジュールを通じてPSPへ送信できる。例えばこれは、一定の時間内に特定のIPアドレスによって提出される不正リクエストの数について統計を収集できる。この情報は、スパムまたはハッキング活動の出所を突き止めるのに役立てることができる。収集でき処理できる他の有用情報の例は当業者にとって直ちに明白となるであろうし、かかる例はどれも本発明に包含される。
図7には付加的サービスの機能性が描かれている。かかるサービスは、システム運営者または参加パートナーにとって有益と考えられる何らかのサービスであってよく、セキュリティ強化のためオンラインまたはオフラインで実装できるバックアップサービスを含み得る。事実、好適な実施形態においては付加的サービス機能性を通じてDNS統計モジュールを周期的にバックアップでき、統計の格納場所が、そしてPLEプラットフォームで障害が起きた場合の回復機能を格納する便利な場所が、提供される。付加的サービスは、インターネットを介して統計を別のコンピュータへ簡便に送信するためウェブアドレス可能特性として提供でき、あるいはこれは、付加的サービスハードウェアへ物理的に到達できる管理者だけがアクセスできる「オフライン」機能であってよい。後者の実施形態は、特定のIPアドレスまたはMACアドレスについての情報が公にならないよう強化されたセキュリティを提供する。
PSPリクエストハンドラは、ISP顧客がエラー着地ページへ誘導される場合にISP顧客からのリクエストを処理する。基本的に、リクエストハンドラは要求者と通信するPSPの機能単位である。これは要求者からPSPプラットフォームの中にある他の機能単位へ情報を送信し、構築されたリダイレクト着地ページを要求者へ返す。
リクエストハンドラは、リクエストハンドラが受け取るいかなる無関連クエリーもポートフィルタを使って排除する。例えば、もしもPSPがウェブページクエリーに限りリダイレクト着地ページを提供する形に実装されるのであれば、非HTTPプロトコルまたはHTTP以外のポートリクエストはポートフィルタによって選別される。この時点かそれ以前のフィルタリングによってシステムの非効率性は抑えられ、より速やかなリダイレクトウェブページ表示が可能になる。上述したとおり、好適な実施形態はポートフィルタ等のフィルタをPSPプラットフォームの中に含む。実施形態において、ポートフィルタ機能は、本発明のシステム及び方法の運営者の一般的なファイアウォールの一部として提供される。
プロファイラは、着地ページの体裁とレイアウトを定義するために使用される。これは、ISP、顧客に関するプロファイル情報を、またはこれにとって入手可能である他の何らかの情報を、収容できる。例えば多くのユーザーは、検索ページであれ、検索結果を表示する着地ページであれ、特定のウェブページレイアウトに慣れている。プロファイラは、各ユーザーに応対するISPについて情報を保守でき、ISP検索ページを模倣するリダイレクト着地ページを提供できる。代わりにプロファイラは、ユーザーがクエリーを発行するためある特定の検索エンジンを使ったことがあるか否かを判断でき、その検索エンジンのページを模倣するリダイレクト着地ページを提供できる。プロファイラは、もしもこれがユーザーの以前のビジットから情報を収集していたのであれば、ユーザーが望ましいと指摘した要素を、またはユーザーが好んで使った要素(そうすることで好ましいとほのめかされた特性)を、収容する着地ページを構築できる。着地ページの体裁とレイアウトを定義するにあたっては、このほかにも数多くのパラメータを使用でき、かかるパラメータはどれも本発明によって想定され包含される。
ページビルダーモジュールは、プロファイラに格納されたユーザー、ISP、または双方のプロファイルに応じてリアルタイムでPSP着地ページを構築する。当然ながら、このプロファイルの一部は、そもそもユーザーをPSPへ導いた不正リクエストの内容である。上で指摘したとおり、ページビルダー機能性はプロファイラから提供される情報に基づいて各リダイレクト着地ページを動的に合成する。よって、PSPによって提供される各着地ページは、過去に提供された、または将来に提供される、他のどの着地ページとも異なる可能性がある。これは、主題、地理的位置、時間、及び/またはインターネットのISP側で保管される情報から入手できる個人情報等の情報を踏まえずに定期的に修正される静的な着地ページを提供する他のリダイレクトシステムと著しい対照をなす。
ハードウェア及びソフトウェアを通じて実装されるPLEとPSPが、機能的要素からなる機能的プラットフォームであることに気づくことが大切である。よって各プラットフォームは、1つまたは複数の異なるハードウェアに存在できる。さらに、各機能単位は、同じ地理的領域に、または広く分散する地理的領域に、位置する1つまたは複数の異なるハードウェアに存在できる。直接的に接続される、または1つ以上の介在ハードウェアを通じて接続される、異なるハードウェアで異なる機能を実装することは、当業者の技能の範囲内にある。同様に、異なるハードウェアに位置する、またはシステムの中で複数のコピーとして存在する、異なる機能性を制御するためのソフトウェアは本発明の一部であるが、方法及びシステムの特定の態様をさらに制御するため別のソフトウェアを実装でき、これは、本発明の運営者によって様々な要望に基づき実装でき、当業者による必要以上の、または過度の、実験をともなわず、本発明に取り入れることができる。
これまでは、ユーザーからクエリーがとどくときに、またはクエリーに関する情報がインターネット基盤から返されるときに、クエリーを解析しリダイレクトするべく実装された、またはブラウザプラグインとして実装された、本発明のインターネット装置を、これの機能の点で説明してきた。しかし、これらをはじめとする機能を提供するインターネット装置が、各々の実施形態にてここで論述する機能をもれなく提供する必要がないことは理解されよう。例えば本発明のインターネット装置は、既知の解決不能クエリー(例えば、存在しなくなった特定のウェブページに、または不所望の着地ページとして定義されたウェブページに対するクエリー)のリダイレクトだけ提供すればよく、クエリーについてさらなる情報を得るためクエリーをインターネット基盤へ転送することはしない。加えてこれは、PLEにおいてクエリーの中に解決不能ビットパケットが収容されているか否かを(PLEキャッシュの「参照」に基づき)判定する初期解析を省き、全てのクエリーをインターネット基盤へ転送してよい。一例として、本発明のインターネット装置にとって、キーワード検索のみ、ホットワード検索のみ、またはキーワード及びホットワード検索をリダイレクトすること、ただし誤入力クエリーはリダイレクトしないことは可能である。そうすることでインターネット装置は、キーワード及び/またはホットワード検索を不適切なIPアドレスクエリーとして認識でき、インターネット基盤を「参照」せず、クエリーをPSP生成着地ページにリダイレクトできる。あるいは例えば、インターネット装置は誤入力クエリーに遭遇するときに、まず、これを解析し(自身のキャッシュに保管された既知の解決不能クエリーを「参照」することにより)これが解決不能か否かを判断する必要はなく、そのクエリーを解決のためインターネット基盤に引き渡すだけでよい。他方、これは全てのクエリーを、解決可能であろうがなかろうが、解析せずに、またはインターネット基盤から情報を受け取らずに、リダイレクト着地ページへ誘導してよい。さらにインターネット装置は、不適切なIPアドレスリクエスト(例えばキーワードまたはホットワード)を解決のためインターネット基盤へ送信できる形に構成でき、インターネット基盤から受け取った情報と装置が把握するその他の情報に沿って関連性のあるリダイレクト着地ページを生成できる。この開示から明らかであるとおり、PLEの機能の内1つ以上は省くことができ、あるいはプラグイン機能に取り込むことができる。したがって、本発明のインターネット装置はここで説明する機能の全てを提供する装置に限定されず、むしろこれは1つ以上の機能を提供する装置であって、その機能は、インターネット装置を実装するDNS運営者の選好とニーズに基づき選択でき、且つ組み合わせることができる。
よって本発明のインターネット装置は実施形態において、ユーザーからクエリーを受け取り、クエリーを解析し、所定の条件が満たされる場合にユーザーをリダイレクト着地ページへリダイレクトし、且つ所定の条件が満たされない場合にクエリーをインターネット基盤へ引き渡す、少なくとも1つのプロセッサを備える。解析することは、1つ以上のビットシーケンスの認識を要求する何らかのデータ操作であってよい。よって解析することは、人間の言語リクエストをIPアドレスリクエストに変換すること、IPアドレスが解決可能か否かを判定すること、ユーザーのIPアドレスを判定すること、ユーザーのMACアドレスを判定すること、ビット列を識別すること等を含み得る。上述したとおり、所定の条件は、リクエストのIPアドレス、ユーザーのIPアドレスまたはMACアドレス、容認不能と定義されたビット列、クエリーの形式(例えばホットワード、キーワード、HTTP、SMTP、その他)等を含む、任意の数の事柄であってよい。実施形態において、リダイレクト着地ページはPSPによって生成される。
インターネット装置は実施形態において、ユーザーからクエリーを受け取り、クエリーをインターネット基盤へ引き渡し、インターネット基盤から情報を受け取り、インターネット基盤から受け取った情報を解析し、何らかの所定の条件が満たされる場合にクエリーを第1の着地ページへ誘導し、またはそれらの条件が満たされない場合にインターネットからの情報をユーザーに引き渡し、またはクエリーを第2の着地ページへ誘導する、少なくとも1つのプロセッサを備える。解析することは、ここで述べる機能のいずれかを、または全てを含み得る。装置のプロセッサは特定の実施形態において、クエリーから受け取った情報を解析し、またはクエリー及びインターネットから受け取った情報を総合する。よって1つ以上のプロセッサは実施形態において、クエリーを受け取り次第情報を収集及び保持し、インターネット基盤から受け取り次第情報を収集及び保持し、または両方を果たす。所定の条件は、未解決の解決不能クエリー、またはユーザーのオプトインまたはオプトアウトステータスを含むが、これらに限定されず、ここで述べる条件のいずれかであってよい。
インターネット装置はさらに別の実施形態において、ユーザーからクエリーを受け取り、これを着地ページへリダイレクトする少なくとも1つのプロセッサを備える。例えばインターネット装置は、全てのクエリーをPSP生成着地ページへ自動的に誘導するプラグインであってよい。プロセッサは実施形態において、リダイレクトに先駆けクエリー(すなわちクエリーの中にある情報、またはクエリーに関連する情報)を解析できる。プロセッサは実施形態において、クエリーの中にある、またはクエリーに関連する、情報を解析でき、1つ以上の所定の条件が満たされる場合に、または満たされない場合に、クエリーをインターネット基盤に引き渡す。
インターネット装置は好適な実施形態において、クエリーに関連する情報に、インターネット基盤から返される情報に、または両方に、基づき着地ページを構築できる1つ以上のプロセッサを備える。この着地ページは実施形態において、インターネット装置のPSP機能によって生成される。PSPの機能は、PLEから情報を受け取ることと、クエリーのため着地ページを動的に構築することと、クエリーによって提供される情報、ユーザーのIPアドレス、MACアドレスに基づくPLEまたはPLPからのキャッシュされた情報、またはその他の関連情報を総合することを含むが、これらに限定されない。
上で言及したとおり、上述した機能は単一のプロセッサで、または2つ以上のプロセッサで、提供でき、機能は、装置の運営者の設計に従いプロセッサの間で分散される。ここで用いるプロセッサは、コンピュータシステムの枠組みの中で情報を処理できるハードウェア、ソフトウェア、またはいずれか一方または両方の2つ以上の組み合わせである。プロセッサの例は、中央演算処理装置(CPU)、回路基板、チップ、ソフトウェア等を含むが、必ずしもこれらに限定されない。複数のプロセッサを使用する場合には、それらを直列または並列に接続できる。つまり、複数のプロセッサは、それぞれの割り当てられた機能を、これがプロセッサによって専ら提供される機能であれ、あるいは他のプロセッサと重複または分担する機能であれ、他のプロセッサがそれぞれの割り当てられた機能を遂行するのと同時に、遂行でき、あるいは1つ以上のプロセッサは、1つ以上の他のプロセッサが自身の機能を完了した後に限り、動作できる。インターネット装置は実施形態において、キーワード、ホットワード、または誤入力インターネットクエリーを誘導するために使用される。インターネット装置は実施形態において、プラグインとして実装される。インターネット装置は、レイヤー2、レイヤー3、またはレイヤー4を含むインターネットアーキテクチャのいずれかのレイヤーで実装できる。
上の開示を踏まえ、インターネット装置はある特定の実施形態において、発信地で生成されるクエリーを受け取るプロセッサと、クエリーを解析し、これが解決可能または解決不能かを、またはこれが1つ以上の所定のビット列を含むか否かを、判定するプロセッサと、クエリーが解決可能である場合にこれを解決するためこれをインターネット基盤に提出するプロセッサと、クエリーが解決不能か、または1つ以上の所定のビット列を収容する場合に、これを着地ページへ誘導するプロセッサと、解決可能クエリーに関する情報をインターネット基盤から受け取るプロセッサと、インターネット基盤から受け取った解決可能クエリーに関する情報を解析するプロセッサと、インターネット基盤から受け取る解決済みの解決可能クエリーに関する情報をクエリーの発信地へ転送するプロセッサと、クエリーが解決されなかったことをインターネット基盤からの情報が伝える場合にクエリーを着地ページへ誘導するプロセッサと、解決不能または未解決の各クエリーにつき、または1つ以上の所定のビット列を収容する各クエリーにつき、着地ページを構築するプロセッサとを備える。
場合によっては、着地ページを構築するプロセッサを除く全プロセッサが物理的にリンクされて単一のコンピュータ筐体の中に設置され、及び/または着地ページを構築するプロセッサは、他のプロセッサとは別の物理的位置に設置される。同様に、場合によっては着地ページを構築するプロセッサを除く全プロセッサが物理的にリンクされ、ルックアッププロキシまたはルックアップエンジンと呼ばれる単一コンピュータの中に設置され、及び/またはルックアッププロキシ/エンジンは、クエリーの発信地とクエリーの提出先にあたる第1のDNSとの間に設置される。
この開示から明らかであるとおり、本発明のインターネット装置を実装するため複数のハードウェアとハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとを使用できる。代わりに、本発明に基づく要素の全てと、かかる要素の機能性とは、プログラムコードの中にあってよく、単独のソフトウェアパッケージにて入手可能にできる。本発明のもうひとつの実施形態は、本発明の機能性を持つソフトウェア「付属品」であり、この付属品は、例えばインターネット検索のための既存ソフトウェアパッケージに追加される。よって本発明は、ハードウェアとして、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして、純粋な単独ソフトウェアとして、または既存ソフトウェアパッケージのソフトウェア付属品として、提示できる。その他の形態及び組み合わせもまた可能であり、かかる形態及び組み合わせが概ね同様の結果を得るべく概ね同様に機能する限り、本発明の範囲内にある。
本発明の数え切れないほどの使用が可能であり、本発明の範囲内にある。これらの使用のいくつかはこの開示においてここで説明されており、同じく本発明の範囲内にあって、しかしこの開示で説明されていない、他の数多くの使用は、当業者にとって明白である。この開示と図面とで説明されている本発明の機能性と能力とを使用する、本発明のある特定の使用においては、ドメイン名からキーワードへの「逆照会機能」が提示される。簡潔に述べると、この使用は特に、ユーザーの挙動をよりよく理解するためのDNSロギングを使用することにとって有利である。かかる挙動は、例えばユーザーが見たいと思う広告をリアルタイムで予測するのに役立てることができる。これはまた、広告が宣伝のため最良のキーワードを選ぶのに役立てることもできる。「逆照会」役割における本発明の用途の利点を取り上げるため、まずは問題の出所を理解することが有益である。検索エンジン最適化ツールの新規及び熟練ユーザーは、キーワード選択及び追跡の共通の問題を、すなわち所望のトラフィックを引き付けるため適切なキーワードを推定または選択するにはどうすればいいかの問題を、経験する。広告主が担当するウェブサイトは普通、世に出てしばらく時間が立っており、さらにウェブサイトそのものとクリックスルー当たりの所望の支出率(ユーザーの所望のROIで決まる)により検索エンジンスパイダーによってインデックスが付されているから、本発明によるシステムは、最良のレスポンスをもたらすキーワードがどれかを自動的に見分けることができる。かくしてユーザーはウェブサイトを逆照会できる。つまりユーザーは検索エンジンにサイトURLを与えてキーワードや語句を答えさせることができ、これを用いて、例えば上位20または30結果の中で、URLを見つけることができる。任意に、検索エンジンはキーワードを答えるばかりでなく、それらのキーワードを広告主のウェブサイトに結合されたものとして登録することもできる。現在この機能は広告主ネットワークを通じて果たすことができない。現在ユーザーが行っていることは、自分たちを見つけてもらうためのキーワードとウェブサイトURLを入力することであり、そのキーワードに対してサイトランキングが返ってくる。広告主はまた、自身のウェブマスターに自身のサーバーログをチェックさせ、ユーザーが広告主を見つけるためどんな検索用語を使用しているかを確認させることができる。一部の広告ネットワークには、広告主の役に立つ「用語サジェスチョンツール」がある。例えばWordtracker.com等の有料サービスがある。しかし、これらのサービスは、キーワードに対し、広告ネットワークが提供するのと同じタイプのサジェスチョンを提供する。多くの広告主はOvertureサジェスチョンツールを利用している。利用可能な他のサジェスチョンツールはURLを、次にキーワードを、入力することをユーザーに求め、キーワード検索によってURLが上位1000ページに入るか否かを伝える。URLのためのキーワードで上位1000ページランクに入らない場合、広告主は新しいキーワードを盲目的に選ぶか、または手法を全面的に変える必要がある。広告主は諦めて2、3のニュースレターに署名し、決着がつくまで微調整を続ける。彼らは、それがまとまるまでありとあらゆるものをリサーチするはめになる。広告主は、タイトルを調べ、自身のサイトのキーワードを何通りにも組み合わせる等、良いキーワードを見つける最良の方法を見つけるため手を尽くす。彼らはまた、自身の<H1>タグ<B>タグにあるキーワードと、他のサイトからの到着アンカーテキストリンクを調べる。彼らは、自身のサイトに関連し良い結果をもたらす2、3の良好な用語を見つけるため、これらをOvertureサジェスチョンツールと併せて利用する傾向がある。本発明のこの特定の使用で、広告主は自身のURL、所望のクリックスルー当たりの支出額、そしてことによると予算を入力するだけで、URLに関連するキーワードの自動逆照会をシステムに行わせることができる。ユーザーは何も現れない場合に、競争相手のウェブサイトか彼らが販売する物の概要を入れることができ、システムは逆照会によってキーワードを自動的に生成し、それらのキーワードを広告主のURLへ結合する。これは全て本発明を使用することによって果たされ、広告主が効果的なキーワードを知る必要は、または推定する必要はない。
本発明のもうひとつの使用は、これまでユーザーが訪れたサイトに基づきIPアドレスをドメイン名リクエストに動的に結合する予測アルゴリズムを可能にする。例えば、オンラインオークション等、人気のあるウェブサイトには毎日大勢のビジターがいる。かかるユーザーの多くは、自身の検索エンジンにウェブサイトURLを入力するときに誤ってピリオド(「.」)を忘れる。通常そのような誤入力はエラーページに帰結し、ユーザーはURLの再入力を再び余儀なくされる。URL宛先が短ければ、名前の再入力はたいした手間ではない。しかし長いURL名の場合、かかる再入力は再びさらなる誤りとより多くの時間の遅れとを招くおそれがある。ソフトウェア、ハードウェア、または組み合わせの形態をとる本発明の機能性を使用すれば、ユーザーを、たとえURLの綴りに誤りがあっても、同じく綴りを誤り、その後URLの綴りを訂正した他のユーザーの過去の挙動に基づき、目的のウェブサイトへ導くことができる。よって本発明は、ある特定の所望のドメイン名の綴りを同じように誤った過去のユーザーの履歴に基づき、先々同じように綴りを誤るユーザーを、綴りをやり直さずとも、所望のウェブサイトへ誘導できる。本発明のこの特定の使用は基本的に、以前の類似する綴りが下手なユーザーの挙動に基づき、特定のウェブサイトを所望する綴りが下手な人を容赦することを可能にする。代わりに、同じように綴りを誤り、その後所望のウェブサイトを見つけるに至った以前のユーザーの過去の挙動に基づき、候補となる所望ウェブサイトのリストをユーザーに提示できる。他の類似する使用もまた可能である。
本発明の別の使用においては、変数に、例えばリクエストのIPアドレスとそのIPアドレスからのユーザー挙動に基づき、IPアドレスの動的リアルタイム返却をユーザーに与えることができる。実践上、かかる使用は、上述したIPアドレスによって判定されるユーザーの地理的記述を超えて広がる。上述した要素を使用する本発明は、検索挙動の履歴を通じて一定期間におよぶユーザーの経歴モデルを開発できる。例えばユーザーが自動車愛好家で、Aston Martin等、ある特定のモデルをとりわけ楽しんでいるのであれば、この特定の自動車モデルにある程度関係する先々の検索は、他の検索結果とともにユーザーに提示されるであろう。そこでもしもこの自動車愛好家が「機械工具」の検索を入力するのであれば、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせとして具現される本発明は、機械工具全般の検索を提示するばかりでなく、Aston Martin車両に具体的に関係する機械工具の検索をも提示するであろう。かくして本発明は、以前の検索の歴史的頂点を通じてユーザーを「知るようになり」、かかる検索の中で描かれる関心に基づき検索結果を提示する。本発明のこの使用の利点は無限であり、ユーザー側の時間と検索労力とを節減する。任意に、従来の手法に基づく一般的検索を可能にするため、この「ユーザー固有」特性はオフに切り替えることができる。
本発明のもうひとつの代表的使用においては、非ASCII DNSリクエストを解決するためDNSサーバーの手前に置くことができるレイヤー2デバイスまたはソフトウェアを使用する手法が提示される。標準ASCIIコードは普遍的ではなく、世界の多くの地域は独自のコード体系を用いて言語を解読している。かかる他のコード体系は、例えば中国語、日本語、及びその他の非英語英数字符号化のために使われている。かかる簡素なデバイスまたはソフトウェアは、ユーザーのマシンそのものの上に置いてよく、またはDNSサーバーの一部であってよく、またはそれらの間のいずれかの単独位置であってよい。本発明に従いかかるデバイスまたは方法を使用すると、本発明の使用と便益と利点とは、世界中の全ユーザーまで、彼らのコンピュータ検索言語とは無関係に、拡大する。
よってインターネット装置は実施形態において、発信地で生成されるクエリーを受け取る手段、クエリーを解析し、これが解決可能または解決不能かを、またはこれが1つ以上の所定のビット列を収容するか否かを、判定する手段、クエリーが解決可能である場合にこれを解決するためこれをインターネット基盤に提出する手段、クエリーが解決不能か、または1つ以上の所定のビット列を収容する場合に、これを着地ページへ誘導する手段、解決可能クエリーに関する情報をインターネット基盤から受け取る手段、インターネット基盤から受け取った解決可能クエリーに関する情報を解析する手段、インターネット基盤から受け取る解決済みの解決可能クエリーに関する情報をクエリーの発信地へ転送する手段、クエリーが解決されなかったことをインターネット基盤からの情報が伝える場合にクエリーを着地ページへ誘導する手段、解決不能または未解決の各クエリーにつき、または1つ以上の所定のビット列を収容する各クエリーにつき、着地ページを構築する手段、またはこれらのサブコンビネーションを備える。
上の開示を踏まえ、本発明は実施形態においてインターネットトラフィックを誘導する方法を提供する。方法は、ユーザーからクエリーを受け取ることと、クエリーを解析することと、所定の条件が満たされる場合にユーザーをリダイレクト着地ページへリダイレクトすることと、所定の条件が満たされない場合にクエリーをインターネット基盤へ引き渡すこととを備えることができる。解析することは、1つ以上のビットシーケンスの認識を要求する何らかのデータ操作であってよい。よって解析することは、人間の言語リクエストをIPアドレスリクエストに変換すること、IPアドレスが解決可能か否かを判定すること、ユーザーのIPアドレスを判定すること、ユーザーのMACアドレスを判定すること、ビット列を識別すること等を含み得る。上述したとおり、所定の条件は、リクエストのIPアドレス、ユーザーのIPアドレスまたはMACアドレス、容認不能と定義されたビット列、クエリーの形式(例えばホットワード、キーワード、HTTP、SMTP、その他)等を含む、任意の数の事柄であってよい。実施形態において、リダイレクト着地ページはPSPによって生成される。
インターネットトラフィックを誘導する方法は実施形態においてさらに、クエリーから受け取る情報を解析すること、及び/またはクエリー及びインターネットから受け取る情報を総合することを備えることができる。よって方法は実施形態において、クエリーを受け取り次第情報を収集及び保持すること、インターネット基盤から受け取り次第情報を収集及び保持すること、または両方を備える。所定の条件は、未解決の解決不能クエリー、またはユーザーのオプトインまたはオプトアウトステータスを含むが、これらに限定されず、ここで述べる条件のいずれかであってよい。
インターネットトラフィックを誘導する方法はさらに別の実施形態において、ユーザーからクエリーを受け取ることと、これを着地ページへリダイレクトすることとを備える。例えば方法は、全てのクエリーをPSP生成着地ページへ自動的に誘導するプラグインであるインターネット装置によって実装できる。方法は実施形態において、リダイレクトに先駆けクエリー(すなわちクエリーの中にある情報、またはクエリーに関連する情報)を解析できる。方法は実施形態において、クエリーの中にある、またはクエリーに関連する、情報を解析でき、1つ以上の所定の条件が満たされる場合に、または満たされない場合に、クエリーをインターネット基盤に引き渡す。
インターネットトラフィックをリダイレクトする方法は好適な実施形態において、クエリーに関連する情報に、インターネット基盤から返される情報に、または両方に、基づき着地ページを構築することを備える。この着地ページは実施形態において、インターネット装置のPSP機能によって生成される。PSPの機能は、PLEから情報を受け取ることと、クエリーのため着地ページを動的に構築することと、クエリーによって提供される情報、ユーザーのIPアドレス、MACアドレスに基づくPLEまたはPLPからのキャッシュされた情報、またはその他の関連情報を総合することを含むが、これらに限定されない。
インターネットトラフィックを誘導する方法は特定の実施形態において、発信地で生成されるクエリーを受け取ることと、クエリーを解析し、これが解決可能または解決不能かを、またはこれが1つ以上の所定のビット列を収容するか否かを、判定することと、クエリーが解決可能である場合にこれを解決するためこれをインターネット基盤に提出することと、クエリーが解決不能か、または1つ以上の所定のビット列を収容する場合に、これを着地ページへ誘導することと、解決可能クエリーに関する情報をインターネット基盤から受け取ることと、インターネット基盤から受け取った解決可能クエリーに関する情報を解析することと、インターネット基盤から受け取る解決済みの解決可能クエリーに関する情報をクエリーの発信地へ転送することと、クエリーが解決されなかったことをインターネット基盤からの情報が伝える場合にクエリーを着地ページへ誘導することと、解決不能または未解決の各クエリーにつき、または1つ以上の所定のビット列を収容する各クエリーにつき、着地ページを構築することとを備える。着地ページを構築することは特定の実施形態において、クエリーに関する情報を受け取ることと、クエリーの内容、インターネット基盤からの情報の内容、クエリーの発信地、クエリーの発信地の地理的位置、クエリーの提出時間、またはこれらの内の2つ以上の任意の組み合わせについて情報を解析することと、情報を、クエリーの内容、インターネット基盤からの情報の内容、クエリーの発信地、クエリーの発信地の地理的位置、クエリーの提出時間、またはこれらの内の2つ以上の任意の組み合わせについてあらかじめ分かっている1つ以上の情報と総合することと、1つ以上の参加パートナー、インターネット基盤、または両方へクエリーに関する情報を提出することと、1つ以上の参加パートナー、インターネット基盤、または両方からクエリーに関する情報を受け取ることと、参加パートナー、インターネット基盤、または両方から受け取った情報を総合することと、参加パートナー、インターネット基盤、または両方から受け取った情報に基づき着地ページを構築することとを備える。
方法はさらにいくつかの実施形態において、不所望のクエリーを排除することを備える。着地ページを構築することは実施形態において、クエリーに関連する情報に基づき全てのクエリーで遂行される動的プロセスである。解析される情報はビットまたはビット列の形をとると想定される。
上記の開示は、本発明が例えばインターネット上で、コンピュータを用いてビジネスを行う方法を包含することを明示している。方法は、解決不能または未解決クエリーを、クエリーの主題、クエリーの発信地、クエリーの発信地の地理的位置、クエリーの提出時間、インターネット基盤から提供される情報、またはこれらの内の2つ以上の任意の組み合わせに関連する情報を収容する動的に作成された着地ページへ誘導することと、関連情報の提供者に着地ページに情報を掲載するための料金を請求することとを備える。実施形態において、方法はインターネットを使用する広告ターゲティングの方法である。好適な実施形態において、方法はインターネットアーキテクチャのISPレベルで、またはこれの前で、実装される。コンピュータを用いてビジネスを行う方法は、クエリーが1つ以上のホットワード、1つ以上のキーワード、または誤入力クエリー(またはかけ間違えた番号、誤入力IM画面名、これらはいずれもここで用語未解決または解決不能によって包含される)を備える方法を含む。
本発明の一代表的実施形態において、汎用ソフトウェアエンジン(すなわちPLE)の中でモジュールとして稼働できるコンポーネントは、DNS及びその他トラフィックの収集及び/または解析である。このコンポーネントを含めることは、研究者、ISP、及びマーケティング会社と提携しインターネットパフォーマンスを調査する機会をもたらす。加えて、本発明がISP DNS及び他のDNS上で実装される場合、PLEは、DNS名に対する既知変更の「DNS転送」、好ましくないウェブサイトへのアクセスを規制する「URLフィルタリング」、DDOS攻撃の検出及び診断、スパムの出所の検出及び診断等、さらなるサービスの提供を可能にする。
本発明によって提供される不履行照会サービスはISP顧客にとって有益である。かかる顧客には適切なコントロール手段(例えば上述したオプトアウト特性)が与えられる。図示され説明されている技術的モデルは、他のアプリケーションが期待どおりに働くことを保証する。このモデルは、顧客にとって他の有益なサービスのための機会をもたらす。このモデルは、インターネットパフォーマンス力学を調整し調査するよう独特に位置づけられたネットワークを作る。これは厳格に施行されるメカニズムではなく、完全な選択の自由をユーザーに提供する。ISPはリダイレクトなしで(例えば他のサービスのため)参加でき、あるいはISP顧客はオプトインする、またはオプトアウトする、選択の自由を持つ。顧客とISPの双方にオプションが用意される。加えて本発明は、ユーザーまたはISPが望む場合に、時間限定ベースで、またはコンテンツ限定ベースで、提供されるサービスのオプトイン及びオプトアウトに対応する。よって、ISPまたはユーザーによるシステムの使用は任意の数の判断材料に基づきコントロールでき、ISPまたは個人ユーザーの一存でログオンのたびに、ことによると検索のたびに、変更できる。
好適な実施形態において、システムは単純なトラフィックリダイレクトの場合に、不所望、不用、または未解決トラフィックを識別でき、検索エンジン、ウェブサーバーの任意のIPアドレス、及び/または何らかのポートまたはプロトコルのための任意のサーバーのIPアドレス等、特定の場所(すなわち任意のIPアドレス)へこれを差し向けることができる。他のオプションもまた可能であり、ここで説明するシステム及び方法の管理者に委ねられる。
トラフィック誘導及び処理とともに使用される好適な実施形態において、トラフィックは、これがリダイレクトされる前に処理される。かかる処理は、例えばトラフィックを開始した実体の位置及び/または人口層を識別すること、または見積もることを含み得る。これは、例えば地理的位置情報及び/または人口学的解析を用いて達成できる。要求者のIPアドレスは、静的IPアドレスを発送する、またはDHCP等の動的手段を用いて特定のユーザーへIPアドレスを発送する、任意のISPによって事前に発見できる。第2のリクエストが行われるときには、例えば別のウェブ着地ページ、特定のDNSリクエストを特定の要求者に結合するため、要求者のIPアドレスによってユーザーの身元を突き止めることができる。本発明のシステム及び方法がISP DNSレイヤーに、またはこれの前に、位置する場合、そして特にレイヤー2処理を利用する場合は、要求者のIPアドレスを媒体アクセス制御(MAC)アドレスへマップでき、これに結合でき、かくしてリダイレクトの妥当性に向けてより多くの情報と確実性が提供される。ある特定のIPアドレスをある特定のMACアドレスへ結合できれば、本インターネット装置によって効率的なオプトイン/オプトアウト機能性を提供できる。
実施形態においては、キーワードまたはホットワード検索に応じて地理的に関連性のある情報を提供するため要求者の位置を役立てることができる。より具体的には、キーワードまたはホットワードは有効なURLまたは電子メールアドレスではないから、本システム及び方法はこれを未解決クエリーとして扱うことができる。よってシステム及び方法はリクエストを、これがISP DNS(または本発明を実装する何らかのDNS)に到達する前に傍受でき、これをPSPへリダイレクトでき、PSPは、関連情報を含むリダイレクト着地ページを生成する。キーワードの場合、これは参加メンバーによって後援されるウェブページであってよい。ホットワードの場合、これはウェブ検索の結果、コンテンツ関連広告、または両方を収容する検索ページであってよい。いずれにせよ本発明はISPにて、またはISPのユーザー側で、実装され、要求者のIPアドレスはもとよりMACアドレスですらシステムにとって入手可能となり、着地ページを動的に構築するときに考慮に入れることができる。例えば、リクエストを出しているコンピュータの大まかなエリアまたは具体的エリアの中にある会社の広告だけを着地ページで表示できる。かくして要求者は、自身の地理的領域の中にある会社の広告を見ることになり、参加パートナー(広告主)は、非常に効果的な視聴者への広告ターゲティングを得ることになる。同様に、キーワード検索に応じ、国内の、または世界の、どこかにある会社のウェブページではなく、検索用語に関係するビジネスを営む地元の会社のウェブページが提供される。要求者の地理的位置情報は参加パートナーにとって大きな関心事だが、これはまた、位置に基づいて格付けされたウェブ検索結果を提供することによりユーザーのためにもなり、これはユーザーのいる場所で製品、サービス、または注目の場所を探すときに重要である。
上述したとおり、本発明の方法及びシステムは実施形態において、リダイレクトのため金を払う業者によってホストされるウェブページへトラフィックをリダイレクトし、またはかかる業者に至るリンクを表示する。よって本発明はこれらの実施形態において、インターネット上等でコンピュータを用いてビジネスを行う方法を提供する。かかる方法及びシステムの一例では、リダイレクトサービスの潜在的購入者が様々なトラフィックに、これがリダイレクトされる前に、値を付けることができる。この実施形態には単純なトラフィックリダイレクトを取り入れることができ、この場合はトラフィックを、例えば個別に、または一括で、販売できる。代わりにこの実施形態は、特定の位置及び/または人口層からのトラフィックを受け取ることに関心を寄せる当事者へかかるトラフィックを販売する目的で、地理的位置及び/または人口層等、1つ以上の基準によってトラフィックを分類するための処理ステップを含む。さらに別の実施形態においては、時間に基づいてトラフィックを分類でき、時間関連広告を表示できる。例えば、多くの飲食施設はスポーツイベントがある日に値引を提供する。本発明は、スポーツイベントの時間かその近くで検索する、飲食施設が出す食べ物のタイプに関連する情報を検索する、スポーツイベントを検索する、またはスポーツイベントが開催される時間に関連する情報を検索するインターネットユーザーに、飲食施設が宣伝のターゲットを絞ることを可能にする。かかる広告ターゲティングは非常に費用効果的であり、本発明を実装する業者(参加パートナーから収益を得る)、参加パートナー(高い宣伝投資利益率を得る)、そしてユーザー(食べ物の値引価格を見つける)に便益を提供する。
不所望、不要、または未解決トラフィックを識別するため、そしてかかるトラフィックを不所望、不要、または未解決と識別し次第リダイレクトするため、様々な異なるシステム及び方法を本発明の範囲内で採用できる。加えて、キーワード及びホットワードクエリーをコンテンツ関連ウェブページへ誘導するため、様々なシステム及び方法を本発明の範囲内で採用できる。
本発明による代表的システム及び方法は様々な産業及び企業用途を持つ。例えば企業の分野で、インターネット商人は所望しない、または必要としない、大量のトラフィックを受け取っている。例えば、商人が外国から受け取るトラフィックは、もしもその商人がその外国で自身の製品を出荷すること、または自身のサービスを提供することが利益に結びつかないのであれば、あるいは違法であれば、商人にとって無価値である。商人のDNSサーバーにて本システム及び方法を実装すれば、不所望トラフィックを排除できる。このトラフィックは破棄でき、あるいはリダイレクトトラフィックとして1つ以上のインターネットトラフィック商人に売ることができる。
もうひとつの代表的使用分野はインターネットレジストリであり、これはユーザーからのトラフィックをインターネット上にあるユーザーの最終目的地へ誘導するのに役立つ。レジストリDNSがトラフィックの送信先を解明できないことは多々ある。本発明によると、このトラフィックは未解決トラフィックと分類される。インターネットではこれが毎日何十億回も起きているから、大きな収益源になる。
日常における本発明の非限定的な一実装例において、本発明のシステム及び方法はISPによって実装される。地元の歯科医を探している平均的なインターネットユーザーが、間違った歯科医のアドレス(URL)をうっかり入力することはあるかもしれない。本発明のシステム及び方法はユーザーが歯科医を探していることを判断でき、さらにユーザーのコンピュータの大まかな位置を、例えば郵便番号をもとに、判断できる。システムは、例えば不正クエリーの綴りや要求側コンピュータの位置等、入手可能な様々な情報をもとに、参加パートナー(例えば広告主)データベースの中にある全歯科医を検索し、そのユーザーの郵便番号のエリア内にある利用可能な歯科医はどれかを判断できる。そしてシステムは、同じ郵便番号の中か、またはその郵便番号と周辺の郵便番号との中にある、歯科医に関係する情報のウェブページをユーザーに提示する。この場合、ユーザーはある特定の歯科医のURLを間違って入力したが、ISPプロバイダはユーザーのエリア内にある歯科医のリストをユーザーに提供できた。ユーザーは検索の対象だった特定の歯科医を、またはエリア内の別の(または複数の)歯科医を、見つけるかもしれない。このサービスは、歯科医を探している(より近所の、またはより安くすむ、歯科医を探していたかもしれない)ユーザーと、(広告収入を得る)ISPプロバイダと、(ISPに広告料を支払い、自身に向けて顧客を誘導してもらった)歯科医にとって有益である。ある特定のユーザーのコンピュータのウェブブラウザに常駐するリダイレクトシステムから、またはインターネット基盤のレジストリレベルで展開されるリダイレクトシステムから、未解決クエリーに応じて地理的に関連性のある結果を提供することは、ユーザーが情報を明確に提供しない限り、不可能である。
ほかにも例は無限であり、本発明の範囲内にある。例えば、電話番号をかけ間違えた発呼は同じ構造のもとで動作でき、発呼者には、発呼者が通話しようとした(ただし番号をかけ間違えた)相手方とは別のオプションが提供される。
もうひとつの例は壊れたリンクに関係する。ウェブ上には文字どおり何十億もの「壊れた」リンクがあり、これをクリックする消費者は意図する場所には至らず、それどころか「エラー」ページに行きつく。これらの壊れたリンクは収集でき、そこから発生するトラフィックは、関係ページ等、別の場所へリダイレクトできる。
もうひとつの例はパークドドメインを含む。「パークド」ドメインとは、消費者または企業によって登録済みのドメインで、ただしそのドメインの登録オーナーによって実際のウェブサイトが結合されていないドメインである。これらのパークドドメインは通例、そのドメインを売った登録機関によって管理される。これらのドメインは、たとえウェブサイトが結合されていなくてもトラフィックを発生させる。決して処理されることがないこのトラフィックは行き場を失い、別の場所へリダイレクトできる。
このほかに多くの使用が可能である。これらは以下を含む。
(1)クエリーが出された後。1名のトラフィック供給者から1名のトラフィック購入者へトラフィックをリダイレクトする。これは「一対一」のビジネスシステムと呼ぶことができる。
(2)1名の供給者から多数の購入者へトラフィックをリダイレクトする。これは「一対多」のビジネスシステムと呼ぶことができる。
(3)多数の供給者から多数のトラフィック購入者へトラフィックをリダイレクトする。これは「多対多」のビジネスシステムと呼ぶことができる。
(4)現在使われているシステムの実施形態に加えて上記の実施形態を任意に組み合わせて使用でき、そうすることで現在のシステムの有用性は助長され、さらにコンテンツに無関係のウェブページへ誘導されるリクエストの割合が減ることによって付随するメンテナンス費用は抑えられる。
本発明のさらなる利点は実施形態において、エンドユーザーのコンピュータシステムに関与する間接的なコンポーネント使用の低減と、インターネット基盤の安定性向上と、信頼性向上とを含み得る。これらの利点の内1つ以上を実現しつつ、同時に現在のインターネットリダイレクトシステムに付随するメンテナンスを減らすことができる。本発明の代表的実施形態の一利点として、未解決トラフィックを回収する手段と、かかるトラフィックを、ISP、その他のDNSサーバー運営者、及び/または参加ビジネスパートナーにとっての金に置き換える手段とが提供される。本発明の代表的実施形態を実装した場合のもうひとつの有益な成果として、ISP及び/または参加パートナーを通じて無数のサービスを直接顧客に提供できるインターネットトラフィックリダイレクトのためのシステム及び/または方法が提供される。
図との関係で提示され説明されているシステム及び方法は、さらなる機能及び特性を有することができる。これらのさらなる機能及び特性は通例容易に設置でき、ごく僅かな先行投資ですみ、顧客サービスコールを減らし、事実上直ちに現金を生む。かかる特性は、上述したとおり既存のソフトウェアまたはハードウェアへの標準アドオンであってよく、あるいは上述したとおりハードウェアまたはソフトウェアと通信する外部データベースとしてアクセスできる。かかる機能及び特徴の大きな利点のひとつは、個々のユーザーサイトでの実装はなく、全てのユーザーがアクセスできる、ネットワークレベルでの実装である。
これらの代替実施形態はとりわけ、インターネットサービスプロバイダ(ISP)が自身の顧客が毎日稼ぎ出す広告収入を共有できることを可能にする。この新しい技術は、広告をとどけ、エラートラフィックを捕捉し、ISPまたは広告主の会社のネットワークから特別商品を販売し、フィッシング対策、スパイウェア対策、ペアレンタルコントロール等、新しい契約サービスを提供するプラグ・アンド・プレイ・プラットフォームを提供し、これらはいずれもISPにとって新たな収益をもたらす。
この新しい技術は、ISPが新しい大きな収益を上げ、自身の顧客のオンライン体験を高めることを可能にする。この技術はネットワークレベルで作用し、デスクトップソフトウェアまたはプラグインを必要としない。顧客のPC側で構成の変更、修正、またはソフトウェアのインストールは一切要求されない。ISPはキーワードまたはホットワードを提供でき、これまでプライベートネットワークに独占されていたマーケティング機会に乗ずることができる。ISPは今後、広告収入を、すなわちこれの顧客が現在ほかの会社のため毎日稼ぎ出している収益を、オンライン広告、キーワード、及びエラートラフィックから得ることができる。PLEもまた、新しい契約サービス、すこぶる対象限定型・地域限定型のマーケティング、及び多数の新しいサービスのためのプラットフォームとして働く。
代表的ルックアップエンジン(PLE)はレイヤー2スイッチとして機能し、毎秒30,000クエリー余りを処理できる。PLEは、パフォーマンス、セキュリティ、使い勝手の良さを基本的条件として徹底して設計されている。PLEはファン以外に可動部品を収容せず、そのアーキテクチャの中にキューイングまたはプロキシサーバーが含まれないため、レイテンシーは事実上ない。設置にあたってISPは、ネットワーク上のDNSサーバーの手前にPLE装置を置くだけでよい。
図に示され説明されている既存アーキテクチャへプラグインまたはアクセスソフトウェアとして追加できるさらなる特徴及びオプションは下記を含むが、これらに限定されない。
顧客体験の向上
新しい広告収益
新しい契約収益
キーワード
ホットワード
地域限定型・対象限定型マーケティング
広告の経歴モデリング
広告ネットワークからの広告提供
自社製品のマーケティング
エラートラフィック
フィッシング対策サービス
ファーミング対策サービス
スパイウェア対策サービス
ペアレンタルコントロール
パーソナライゼーションフィルタ(異なるサイトでのペアレンタルコントロール)
非ASCII国際文字セットのサポート
任意言語のサポート
非標準記号(「&」等)の使用
オプトアウト特性
図に関して前述したシステム及び方法の中で、またはこれに加えて、配置できる上記アドオン特性の内、フィッシング対策及びファーミング対策特性は、特にネットワークレベルで役に立ち、有用である。ISPは今後、上にかいつまんで記載した特性と他の特性とをネットワークISPレベルで実装することにより、かかる有益なサービスをユーザーと顧客に提供でき、ユーザーと顧客はこれらの特性をPCレベルで実装する必要はない。換言すると、ユーザーはもはや上記の特性を別々のソフトウェアまたはアドオン特性として自身の既存PCソフトウェアで実装しなくてよい。これにより、ユーザーにとって実際有益な他のソフトウェアパッケージやユーザー固有のデータのためPCの格納空間は解放される。さらに、これらの特性の強化、更新、進化は自動的にネットワークレベルで実装され、エンドユーザーは、特性が何らかの形で改良されるたびにそれらを苦労して個別にダウンロードせずとも、これらの進歩の恩恵を享受する。最後に、ユーザーにはオプトアウト特性を提供でき、ユーザーは自身にとって適当でないいくつかの特性からオプトアウトできる。
本強化特性のさらなる利点においては、所与の用語に対し結果を見つけるより効率的で合理的な方法をユーザーに与えるため、ホットワード機能を使用できる。例えば、ウェブブラウザページのアドレスバーに直接入力される(別個の検索エンジンにアクセスする必要はない)ホットワード「soda」について、ユーザーのISPはそのホットワードをある特定のソフトドリンク会社に販売したかもしれない。この場合、その特定のホットワードがアドレスバーに入力されると、ユーザーにはその金を払ったソフトドリンク会社に属するウェブページまたは情報が提示される。さらに、局在ISPの付近にある特定の市場によっては、ホットワード「soda」は、その異なる地域内のユーザーを局在ISPから金を払ってそのホットワードを買った別の購入者へ誘導できる。ISPにとってはホットワード購入者からの収益というメリットがあり、ホットワード購入者にとっては自身の情報サイトまたはウェブページへ流れるトラフィックが増えるというメリットがあり、ユーザーにとってはユーザーの地元にある物資提供者へ誘導され、会社の名前、特定の市及び州、その他の地理データを入力する従来の「手書き」アプローチと違って特定の会社が効率よく見つかるというメリットがある。
上記のISPはさらに、ユーザーによってアドレスバーに入力されるホットワードが登録商標である場合に、適法商標所有者がかかるホットワードを購入するための第一先買権を、または他の類似する便宜を、提供できる。例えば、ユーザーがアドレスバーにホットワード「Coca Cola」を入力する場合には、その会社のウェブページか、または類似する着地または情報ページがユーザーに提示される。関係商標所有者は、自身の商標を備えるホットワードがユーザーを自身の会社だけに導くよう徹底することにより、自身の商標をさらに保護できる。
かいつまんで上述したとおり、特定サイトへの総称または商標ホットワードの誘導は、かかるホットワードの購入を望む様々な会社との契約関係を通じて局在ISPによってコントロールされる。かかるネットワークホットワードは、それぞれ異なるネットワークを利用する地域ごとに異なってよい。各ISPは、他のISPの行動や他のISPによる同じホットワードの販売とは無関係に、自身のネットワーク上で自身のホットワードを販売できる。よって一般(非商標)名称「soda」は、かかるホットワードが使われる地域に応じて異なる結果を出す。さらに、そのような購買者へのホットワード販売は特定のISPとの契約に応じて地域単位、国単位、または時間単位であってよい。また、そのようなホットワードの販売は、アプリケーションベンダー(YAHOO、GOOGLE、その他)から独立するであろう。
強化特性は、従来のブラウザ検索にはない機能をホットワードに持たせることができる。例えば、「Crate & Barrel」の中にあるアンパサンドや固有名詞でよく使われる他の類似する記号等、特定の記号を使用できる。このホットワードをそっくりそのままアドレスバーに直接入力でき、その結果提示されるウェブまたは情報ページは、ユーザーの近所にある地元Crate & Barrel(木箱・樽)店になる。そのようなホットワードの強化特性を、ある特定のユーザー検索の場合に、または無制限に、オフに切り替えることができる点に注意されたい。かかる機能はどれもISPネットワークレベルで遂行でき、ユーザーは自身のPC上でさらなるスペースを解放でき、これらの強化特性を、個別にダウンロードして特定のPCで稼働せずとも、すぐにアクセスできる。
強化言語特性に関し、このオプションは非英語アルファベットの場合にとりわけ有益である。本発明を使用すれば、言語にかかわらず同じ機能性を利用できる。代表的使用において、システムはまず特定の言語でアドレスバーに入力されたパケットを検討する。次にシステムは、どの言語が使われているかを判断する。上に開示された機能のいずれかで説明した所与の機能の後、システムは同じ言語でユーザーに情報を返すことができる。よって本発明は普遍的であり、任意の地域、言語、またはコンピュータコードに依存しない。
本発明の好適な実施形態の前記の開示は、例証と説明を目的に提示されている。網羅的であること、または開示されたとおりの形態に本発明を限定することは意図されてない。ここで説明した実施形態の数多くの変更と修正は、上の開示に照らし合わせて当業者にとって明白となるであろう。例えば、本発明の原理はより広い態様において、電話等の他のネットワークシステムへ応用できる。本発明の範囲は専らここに添付された請求項とこれの均等物とによって定められる。
さらに、本発明の代表的実施形態を説明するにあたって、明細書には本発明の方法及び/またはプロセスが特定の順序に並んだステップとして提示されている場合がある。しかし、方法またはプロセスがここに記載されたステップの特定の順番に依存しない限り、方法またはプロセスは説明したステップの特定の順序に限定されるべきものではない。当業者が察するとおり、ステップの他の順序は可能である。したがって、明細書に記載されたステップの特定の順番は、請求項を制限するものと解釈されるべきものではない。加えて、本発明の方法及び/またはプロセスに向けられた請求項は、記載された順番でのステップの遂行へ限定されるべきものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲の中で順序を変えることができることを容易く理解できる。