JP2008533360A - 混合室および一方向弁を備えた液体添加剤注入ポンプ - Google Patents

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Abstract

一次流体の流れに所定量の二次流体を注入する液体添加剤注入ポンプに関する。ポンプ・ハウジング・アセンブリ内に流体混合室が配置される。ポンプ・アセンブリ要素と混合室との間に1つ以上の一方向弁を有するガスケットが配置されることによって、一次流体がポンプ・アセンブリを通じ、二次流体の導かれる混合室へ流れることが可能となる。次いで、混合された流体は出口を通じて排出される。一方向弁ガスケット・アセンブリは、混合された流体、二次流体、またはその両方がガスケット・アセンブリの上流を通り、ポンプ・アセンブリへ流れることを防止するように作用する。

Description

本発明は、一次流体の流れに所定量の二次流体を注入する液体添加剤注入ポンプに関する。このポンプは流体作動モータによって駆動される。より詳細には、本発明は、一方向弁ガスケット・アセンブリによって流体作動モータ要素から分離した外部混合室を有する液体添加剤注入ポンプに関する。
流体添加剤源に接続された添加剤注入ポンプを駆動する流体作動モータは、圧力下の一次流体を含んだラインに典型的には設置される。一次流体は、流体モータのハウジング内におけるピストン・アセンブリの往復運動を生じさせる。今度は、流体モータが添加剤注入ポンプのシリンダ内でピストンを往復運動させ、ある量の二次流体を一次流体に引き込む。そのような装置は、家禽および家畜用の飲料水に薬物を加えること、添加剤で水を処理すること、高濃度肥料を潅漑用水に加えること、潤滑剤あるいは清浄剤を水に加えることに適用されている。特許文献1に示されるような液体添加剤注入ポンプにおいて、ピストン・アセンブリの往復運動は、差圧を発生させるように操作可能な弁機構によって生成される。詳細には、ピストン・アセンブリの上昇行程位置および下降行程位置に同期した弁機構の開閉によって、その往復サイクルを通じてピストンを移動させる差圧が生じる。ピストン・アセンブリがその上昇行程位置および下降行程位置の端部に到達するのと一致して作動されるオーバーセンタ機構によって、弁機構の開閉がピストン・アセンブリと同期される。オーバーセンタ機構はスプリングによって付勢されており、ピストン・アセンブリに担持された作動軸がその上昇行程および下降行程の軌跡の端部を形成するストッパに係合するときに、弁機構を開および閉に切り換えるように作用する。
米国特許第4,558,715号明細書
しかしながら、一定の流体は非常に腐食性であり、さらに他の流体は、二次流体と混合されるときに、腐食その他の激しい化学反応を引き起こすことがある。腐食性流体および激しい化学反応によって、ポンプ要素が損傷を受けることがある。したがって、ポンプ/計測要素の下流に分離した混合室を有する差圧ピストン式流体注入ポンプの必要性が存在する。さらに、分離した混合室からポンプ/計測要素への逆流を防止するための単純な機構の必要性が存在する。
上述の目的において、本発明は、一次流体の流れへ所定量の二次流体を注入する装置およびシステムである。液体添加剤注入ポンプは、一次流体の流れによって駆動される流体作動モータによって駆動され、必要に応じて、オン/オフ切換機構によって選択的に一時停止されることが可能である。また、流体作動モータのポンプ要素を含むポンプ・ハウジングは、ポンプ要素とは別に混合室を備える。
本発明の好適な実施形態では、流体作動モータは、上昇行程位置と下降行程位置との間でハウジング内を移動可能なピストンを有する差圧ピストン・アセンブリを囲むハウジングと、ピストンの移動を生じさせるためにハウジング内に差圧を発生させる弁機構と、開位置と閉位置との間で弁機構を切り換えるために弁機構に結合されたオーバーセンタ機構と、オーバーセンタ機構に結合された作動軸と、作動軸はピストンの通常の往復運動中にピストンの上昇行程位置で弁機構を切り換えさせるピストン上昇ストッパを含むことと、ポンプ排出口と流体連通し、流体作動モータから分離している混合室と、二次流体と混合
するために一次流体が混合室へ流れることを可能としつつ、混合室内の二次流体、混合された流体、またはその両方がガスケットの上流からポンプ・ハウジングへ流れることを防止する1つ以上の一方向弁を有するガスケットと、を含む。
図1〜図6fに示すように、本発明の好適な実施形態を本明細書に開示する。
図1は、好適な実施形態におけるポンプ全体の側面図であり、図2は、図1に示したポンプの側断面図である。図1,2には、流体作動モータ10を示す。ハウジング12はカバー12Aおよび下側本体12Bを備え、流体作動モータ要素を囲んでいる。カバー12Aおよび下側本体12Bは、それらのインタフェース12Cにて一体に固定され、一方向弁ガスケットによって内部で分離されている。入口導管14は、一次流体の流れを受け入れるために設けられ、出口導管16は、一次流体の流れを排出する。流体作動モータ10に結合されているのは、液体添加剤注入ポンプ18である。接続部20を有する入口導管は、液体添加剤を受け入れるために設けられている。液体添加剤は、付加的な貯蔵場所(図示せず)からポンプ18に引き込まれ、一次流体の流れに注入される。液体添加剤の計測は、比率調節スリーブ22によって調整可能である。液体添加剤注入ポンプ18は用量ピストン23を備える。用量ピストン23は、連結ピストンロッド27によって内側シリンダ25Aおよび外側シリンダ25B内を移動可能である。流体作動モータ10は、液体添加剤注入ポンプを駆動するために連結ピストンロッド27に結合されている。
ハウジング12内の流体作動モータ10の内部要素は、ピストン・アセンブリ24を含む。弁機構26は、ピストン・アセンブリ24上に担持されており、4つのポペット弁26を含む。ポペット弁26は、着座し、4つの各々のピストン上端チャネル54を閉じるように示されている。ピストン自体は、大径の上部52および小径の下部58を有する。ピストン下部58は、ハウジング下側本体12の内側シリンダ壁62内に正確に、かつ、滑動可能に嵌合している。同様に、ピストン上部52は、ハウジング・カバー12A内に正確に、かつ、滑動可能に嵌合している。作動軸28は、ピストン・アセンブリ24を通じて延びており、弁機構26を作動させるオーバーセンタ機構42に結合されている。ピストンの上昇行程位置および下降行程位置での弁機構26の開閉によって、ピストン・アセンブリ24の往復運動を生じるのに有効なハウジング12内の差圧が生じる。流体作動モータ10の内部要素は「差圧往復運動ピストン・アセンブリ」と称するものを構成する。
ハウジング12の上端にあるのは、オン/オフ切換機構32である。スリーブ34はハウジング12の上端から延びている。インサート36(図示せず)は、ハンドル40を使用するカム機構38の作動によってスリーブ34に対して軸方向に移動可能である。ハンドルは、切換機構32の「オン」および「オフ」位置間で横方向に動かせるように、180度の円弧を通じて回転する。図1,2においては、切換機構32を「オン」位置で示す。切換機構の「オン」位置において、インサート36は、完全にスリーブ34内にある。インサート36は、ハウジング・カバー12Aに対する軸の垂直方向位置を確立させるように作動軸28に結合される。図には示したが、必要に応じてオン/オフ切換は省略されることがある。
さらに図1,2に示したのは、インサート36への作動軸28の結合である。図示の実施形態では、作動軸28およびインサート36は、単一のユニットとして一体に形成されている。キャップ44は、インサート36上に着座する。切換機構が「オフ」位置にあるとき、ハウジング・カバー12Aから作動軸28が突出することによって、切換機構の状態が「オフ」であるという視覚的な指標(visual indicia)が提供される。ハウジング・カバー12Aから突出する作動軸28の部分は、切換機構の状態の視覚的な指標を提供するのを支援するために着色されてもよい。
図2に示すように、作動軸28は周囲肩部46を備える。周囲肩部46は、環状拡張部48によってピストン・アセンブリ24に係合されるように位置決めされる。理解されるように、ピストン・アセンブリ24が上昇行程軌跡を移動するとき、内側の環状拡張部48は、肩部46に係合する。環状拡張部48が肩部46に係合するとき、弁機構26は、閉位置に移動され、オーバーセンタ機構42は、弁機構の閉止を維持する位置に切り換わるように作動される。弁機構の閉止に際して、ピストン・アセンブリをその往復サイクルの下降行程軌跡部分で移動させ始める差圧が生成される。図1,2に示す作動軸28の位置では、その上昇行程の端部へのピストン・アセンブリの移動範囲は、オーバーセンタ機構が完全に切り換えられることを可能とする。さらに理解されるように、オーバーセンタ機構は、弁機構を開位置および閉位置で交互に確立させる双安定装置を形成する。作動軸28が「オン」位置にある場合、ピストン・アセンブリ24の往復運動を提供する通常動作が継続することが可能である。
オン/オフ切換機構32のハンドルが「オフ」位置に移動されるとき、インサート36および付随する作動軸28は、オフセット位置へ移動される。理解されるように、ピストン・アセンブリ24が上昇行程軌跡を移動するとき、外側の環状拡張部50は早い時間にハウジング・カバー12Aの上端に係合するので、内側の環状拡張部48が肩部46に係合することは不可能である。結果として、弁機構26は、ピストン・アセンブリ24をその往復サイクルの下降行程軌跡部分で移動させるのに必要なハウジング12内の差圧を生成するようには閉じない。さらに、オーバーセンタ機構42は部分的に移動されるが、完全には切り換えられない。ピストン・アセンブリ24の通常の往復運動動作は継続せず、もはや液体添加剤は一次流体の流れに注入されない。しかしながら、ハンドル40が「オン」位置へ移動すると、内側の環状拡張部48は作動軸28上の肩部46に係合する。弁機構は閉じ、オーバーセンタ機構は切換を完了する。ピストン・アセンブリ24の往復運動に必要な差圧がハウジング12内に再び発生され、通常動作が再開する。
図3は、好適な実施形態においてハウジング・カバー12Aと下側本体12Bとの間で着脱可能に固定される一方向弁ガスケット100を備えたポンプ・ハウジングの上半部および下半部(ハウジング・カバー12Aおよび下側本体12B)の斜視図である。図4は、アセンブリおよび分離した流体混合室を示すポンプの側断面図である。図5は、図4に示したポンプの別の側断面図である。図6a〜図6fは、好適な実施形態における一方向弁ガスケット・アセンブリの5つの異なる図である。
図3〜図6Fを参照すると、下側本体12Bは、ハウジング・カバー12Aと螺合するねじの切られたカラー12Cを有する。ハウジング・カバー12Aは、その底の内部周囲の周辺に、対応するねじ部を有する。下側本体12Bは、一次流体出口16に続く、下側の円筒状の出口チャネル/容積68(または「分離室」)を形成する、外側シリンダ壁60および内側シリンダ壁62を有する。内側シリンダ壁62は、ピストン58(図2に示される)の下部を収容し、一次流体が一次流体入口14から入る可変サイズの下側キャビティ64(ピストン位置によってその容積が変化する)を囲んでいる。一次流体は、図2に示したピストン・アセンブリ24を通じて進んだ後、可変サイズの上側キャビティ66(ピストン位置によってその容積が変化する)に入る。ピストン・アセンブリ24が下降すると(図2に示したように)、上側キャビティ66内、かつ、ピストン52の大径部分より下にある計測された容積の一次流体は、一方向弁ガスケット100を通じて下方に、ガスケット後の、下側の円筒状の出口チャネル/容積68内へ押され、次いで一次流体はポンプ出口16を通じて外へ導かれる。次いで、ピストン・アセンブリ24が上昇すると(図2に示したように)、液体添加剤注入ポンプ18(図2に示した)は計測された容積の流体添加剤をガスケット後のチャネル68または外部の混合室のうちの所望される方へ押し込み、出ていく一次流体と混合する。例えば、液体添加剤注入ポンプ18(図2に示
した)からポートを通じてガスケット後のチャネル68内へ流体添加剤を送ることによって、実際のポンプ要素と接触させずに一次流体および添加剤流体をポンプ内で混合することが可能である。一方向弁ガスケット100は、流体添加剤がハウジング上部へと上流に流れることを防止する。これに代えて、分離した混合室がポンプ排出16の後に設けられ、計測された容積の一次流体および流体添加剤をそのような分離した混合室に導くことが可能である。この場合にも、一方向弁ガスケット100は流体添加剤がハウジング上部へと上流に流れることを防止する。いずれの場合にも、分離した混合室、ガスケット後のチャネル、またはその両方は、ポンプの他の部分もしくは要素を必ずしも保護する必要なく、耐腐食性材料もしくは腐食緩和性材料で内側が覆われるか、または保護されることが可能である。これは、ポンプ全体を通じて耐腐食性材料または腐食緩和性材料を使用することがコスト的に不可能である場合、機械的に不可能である場合、その他、実現可能でない場合、特に有益である。
図6A〜6Fには、より詳細に、好適な実施形態における一方向弁ガスケット100の様々な図を示す。一方向弁ガスケット100は、リングから下方へ延びた幾つかの湾曲したニップル式弁108を除き、非透過性の僅かに柔軟な材料から極めて柔軟な材料からなる、ほぼ平坦なリングを備える。上面102および下面104は、ハウジング・カバー12Aの段付き(またはフランジ付き)底面(図1に示す)と、下側ハウジング本体12の段付き(またはフランジ付き)上面(図2に示す)との間にガスケット100が面一に置かれることが可能であるように、ガスケットの外周において平坦である。ニップル式弁108はガスケット・リング100の対応する間隙106から下方に延びており、弁が下向きのとき、一次流体は上方でなく下方に通過することが可能である。ニップル式弁108を適切に動作させるには、その角度付き端部109が通常のピストンポンプ圧送流体圧力で開き、また予測可能な圧力の流体の逆流に対して閉じたままであるような厚さおよび柔軟性の材料から、ニップル式弁108を製作する必要がある。さらに、ガスケット100は、ガスケット・リング100から延び、かつ、ガスケット・リング100に直角である幾つかの放射状の支持フィン110を有する。これらの支持フィン110は、下側本体12Bの外側シリンダ壁60と内側シリンダ壁62との間の円筒状チャネル/容積68を横切って放射状に合致して嵌合する(図3に示すように)。
好適な実施形態におけるポンプ全体の側面図。 好適な実施形態におけるポンプ全体の側断面図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットを備えたポンプ・ハウジングの上半部および下半部の斜視図。 分離した混合室を備えたポンプ・ハウジングの側断面図。 図4に示したポンプの別の側断面図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。 好適な実施形態における一方向弁ガスケットの図。

Claims (12)

  1. 一次流体へ二次流体を導く装置であって、
    一次流体の流れによって駆動される流体作動モータと、
    流体作動モータによって駆動される液体添加剤注入ポンプと、
    ハウジング・カバーに固定された下側ハウジング本体と、
    下側ハウジング本体は流体混合室を形成する外側シリンダ壁および内側シリンダ壁を備えることと、からなる装置。
  2. ハウジング・カバーと下側ハウジング本体との間に1つ以上の一方向弁が配置されたガスケットと、該一方向弁ガスケットは一次流体の流れが流体混合室へ流れることを可能とすることと、を含む請求項1に記載の装置。
  3. 上昇行程位置と下降行程位置との間で移動可能であり、内側シリンダ壁、ガスケット、およびハウジング・カバーによって形成されるピストン・アセンブリ空間内に囲まれたピストンを含む請求項2に記載の装置。
  4. ピストンの移動を生じさせるために前記ハウジング内に差圧を発生させる弁機構を含む請求項1に記載の装置。
  5. 開位置と閉位置との間で弁機構を切り換えるために弁機構に結合されたオーバーセンタ機構を含む請求項2に記載の装置。
  6. オーバーセンタ機構に結合された作動軸と、同作動軸はピストンの通常の往復運動中にピストンの上昇行程位置で弁機構を切り換えさせるピストン上昇ストッパを含むことと、を含む請求項1に記載の装置。
  7. ピストン・アセンブリ空間へ直接供給する一次流体入口と、混合室と流体連通する流体排出出口と、を含む請求項1に記載の装置。
  8. 一方向弁ガスケットは1つ以上のニップル式一方向弁を含む請求項2に記載の装置。
  9. 一方向弁ガスケットは、ゴム、VITON(登録商標)、またはポリウレタンのうちの1つからなる請求項2に記載の装置。
  10. 一次流体の流れへ二次流体を導く方法であって、
    一次流体を流体ポンプ・アセンブリへ導く工程と、
    1つ以上の一方向弁を介して流体混合室に一次流体を送る工程と、
    流体混合室に二次流体を注入する工程と、からなる方法。
  11. ポンプ・アセンブリから混合室への流体の流れが方向を反転するとき、一方向弁は閉位置に移動する請求項10に記載の方法。
  12. 混合室の流体の圧力がポンプ・アセンブリの流体の圧力を超えるとき、一方向弁は閉位置に移動する請求項10に記載の方法。
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