JP2008524423A - 論理的に設計される選択的結合性ポリマー - Google Patents
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Abstract
対象化合物を選択的に結合することができるポリマーは、重合可能モノマーの仮想ライブラリー、および対象化合物ならびに1以上の潜在的妨害物質の分子モデルを作り出すことにより設計される。本ライブラリーは、(a)対象物質および(b)妨害物質に結合する強度の実質的な違いを有するモノマーを識別するために選別される。対象物質を選択するモノマーは、分離または分析法用に、選択的に対象物質に結合するためのポリマーを製造するために用いることが可能である。
Description
本発明は、論理的に設計される選択的結合性ポリマー、その設計方法、ポリマーの合成、ポリマー、およびそれらの使用に関する。
人工的に創り出されたレセプタ様認識特性を有する材料である分子インプリントポリマー(MIPs)は、現在、アフィニティークロマトグラフィー、膜、キャピラリー電気泳動およびセンサー技術における不安定レセプタおよび抗体に対する潜在的代替品として大きな注目を集めてきている(米国特許第5110833号明細書、第5587273号明細書、第5756717号明細書、第5728296号明細書、第5786428号明細書および第5849215号明細書)。それらの実用的な用途を限定する因子の中には、ポリマー合成用の一般手順の欠如が挙げられる。インプリントポリマーの論理的設計用の一般手順を開発するためにいくつかの試みがなされてきた(Nicholls I.A.(1995).Thermodynamic consideration for the design of and ligand recognition by molecularly imprinted polymers,Chem.Lett.,1035〜1036;Whitcombe M.J.,Martin L.,Vulfson E.N.(1998).Predicting the selectivity of imprinted polymers.Chromatography,47,457〜464;Takeuchi T.,Fukuma D.,Matui J.(1999).Combinatorial molecular imprinting:an approach to synthetic polymer receptors.Anal.chem.,71,285〜290.)。最近、我々は、分子インプリントポリマー(MIPs)設計用の分子モデリングの適用を提案した(WO第01/55235号明細書およびChianella I.,Lotierzo M.,Piletsky S.A.,Tothill I.E.,Chen B.,Karim K.,Turner A.P.F.(2002).Rational design of a polymer specific for microcystin−LR using a computational approach.Anal.Chem.,74,1288〜1293)。この方法は、重合性残基、および例えば対象化合物(鋳型分子)の分子モデルと相互作用するためのそれらの能力用の静電相互作用を形成することができる残基を含有する機能性モノマーの分子モデルの仮想ライブラリーの選別を含んでいた。溶液中の鋳型分子の存在下で最高の結合スコアを与えるモノマーをポリマー合成に用いた。これは、選択的結合部位の形成をもたらす合成ポリマー中の選択されたモノマーの相互位置付けを調整するのに役立った。
第1態様において、本発明は、
(a)コンピュータ支援により機能性モノマーの仮想ライブラリーを確立すること、
(b)コンピュータ促進分子機械法により対象分子の分子モデルを設計すること、
(c)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、
(d)コンピュータ促進分子機械法により非対象分子の分子モデルを設計すること、
(e)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより非対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、および
(f)工程(c)および(e)からのデータを比較し、非対象分子に対するよりも対象分子に対してより強く結合することを示すか、または逆も同様である1以上の分子を選択すること、
を含む、コンピュータ支援論理的分子設計用の方法を提供する。
(a)コンピュータ支援により機能性モノマーの仮想ライブラリーを確立すること、
(b)コンピュータ促進分子機械法により対象分子の分子モデルを設計すること、
(c)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、
(d)コンピュータ促進分子機械法により非対象分子の分子モデルを設計すること、
(e)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより非対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、および
(f)工程(c)および(e)からのデータを比較し、非対象分子に対するよりも対象分子に対してより強く結合することを示すか、または逆も同様である1以上の分子を選択すること、
を含む、コンピュータ支援論理的分子設計用の方法を提供する。
この方法は、1以上の前記選択モノマーを含むモノマーからポリマーを合成するさらなる工程(g)を包含することが可能である。
我々の以前の研究において、重合は対象化合物(鋳型分子)の存在下で行われたが、一方で、一部の用途に対して、コンピュータで選択されたモノマーと一緒に溶液中に鋳型分子を有することは、必ずしも必要ではないであろうことが、我々の注目点となってきた。得られるポリマーはMIPよりも鋳型分子に対してより低い親和性を有する傾向があるが、しかし、より安価な製造手順からの、および多くの場合試料を汚染する鋳型分子浸出の欠如からの恩恵を受けることが可能であろう。コンピュータにより提供される鋳型分子に対する合理的な高親和性を有するモノマーの論理的な選択は、例えば、固相抽出などの多くの実用的な用途用の高分子吸着剤を開発するために十分なものであることが好ましい。本発明は、コンピュータで設計されるポリマーの潜在的な適用と共にこのアプローチを包含する。
本発明の方法において、重合性残基、および静電相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールス力、双極子間相互作用、または可逆共有結合を通して鋳型分子と相互作用することができる残基を有する分子を通常含有する機能性モノマーの分子モデルの仮想ライブラリーが作り出される。各工程(b)および(d)において、対象または非対象分子の分子モデルが調製される。各原子に対する電荷(特定実験条件に対応する)が計算され、鋳型分子およびモノマーの構造が分子機械法を用いて精緻化される。仮想ライブラリーへの各登録物質は、その分子モデルとの可能な相互作用について詳しく調べられる。通常、対象物との高結合スコア、および非対象分子との有意により低い結合スコアを与える1以上のモノマーが、ポリマー調製用の最善の候補として選択される。この手順は、複数の潜在的妨害物質に対して対象化合物を選択するそれらのモノマーを識別することが可能であるように、複数の各種非対象化合物(潜在的に妨害化合物)の分子モデルを用いることができる。
機能性モノマーのライブラリーは、以下のタイプの一部またはすべてのモノマーを包含することが可能である。ビニルモノマー、アリルモノマー、アセチレン、アクリレート、メタクリレート、アミノ酸、ヌクレオシド、ヌクレオチド、炭水化物、フェノール、複素環、アニリンおよび他の芳香族アミン、および前述化合物のいずれかの誘導体。
好ましいモノマーは、非共有結合相互作用を通して鋳型分子と相互作用し、ラジカル機構を通して重合することができるものである。コモノマーには、特に架橋剤として、例えば、EGDMA(エチレングリコールジメタクリレート)を挙げることが可能である。ポロゲン、例えば、DMFは、重合系中に含むことが可能である。
鋳型分子または対象分子は、生体レセプタ、核酸、ホルモン、ヘパリン、抗生物質、ビタミン、薬物、炭水化物、糖類、核タンパク質、粘性タンパク質、リポタンパク質、ペプチドおよびタンパク質などの細胞成分およびウイルス成分、糖タンパク質、グルコサミノグリカン、ステロイド、農芸化学物質、および他の有機化合物から選択することが可能である。
特定パラメータ(例えば、電荷、誘電率、温度)をモデリング中に「入力する」ことによる、モノマー混合物および実験条件の最適化の段階があることが可能である。例えば、モノマーが有機溶媒中に可溶性でない場合、次に、誘電率は真空から水に変えることができるであろう、または、溶媒定数は重合用に用いることができるであろう。モデリング手順における温度は、また、重合および結合段階の間に適用されるものに調整することができる。
選択された1以上のモノマーの重合は、あらゆる適切な形式(例えば、バルク、懸濁液、乳化液、膜、塗料)を用いて鋳型分子なしで行うことが可能である。
合成された材料は、分離、精製、除去、分析および検出などの手順中で用いることが可能である。
それらの間の可能な相互作用が望ましくない妨害を防止するように選択されるモノマー(1以上の場合)を選別することは、また、望ましくあることができるであろう。モノマー組成の最適化において、モデリング過程のすべての成分は用いることができ、個別にかまたは組み合わせて成ることができる。
ポリマー調製が鋳型分子なしで行われる場合に、ポリマー親和性は、主として、個々のモノマーの親和性、またはモデリングの間に識別されるいくつかの不規則に位置付けられるモノマーの親和性により決定される。ポリマーは、フリーラジカル重合、リビング重合、イオン重合または重縮合により合成することができる。ポリマーは、また、将来用途−塗料、粒子、膜、またはバルク材料用に適する形態に調製することができる。
合成された材料は、分離および検出において用いることが可能である。従って、ポリマーは検体または検体群の除去および精製用の固相抽出材料として用いることができる。ポリマーはクロマトグラフィーにおける吸着剤として用いることができる。選択されたモノマー(複数を含む)がキラル化合物(複数を含む)を含む場合、次に、合成されたポリマーは対称分離用に用いることが可能である。検出における高親和性材料の応用を予見することも、また可能である。重合系からの鋳型分子の不在における一つの考えられる利点は、分離、検出および固相抽出におけるMIP適用を複雑化することができる鋳型分子浸出のすべての危険性の回避である。
本方法の変形において、対象化合物に対する極めて低い親和性を有するモノマーを選択することにより、保護塗装および癒着防止塗装で用いるためのポリマーは製造することが可能である。
本発明は、今、いくつかの可能性を説明するように意図されているが、しかし、決して本発明の範囲を限定するようには意図されていない以下の実施例を参照して、さらに詳細に記載される。
例1.アトラジンおよびベンタゾン間を識別することができる最善のモノマー組成物のコンピュータを利用した選別および識別
分子モデリング
IRIX6.5オペレーティングシステムを動かすシリコングラフィックスオクタン(Silicon Graphics Octane)ワークステーションを用いて、ソフトウエアパッケージSYBYL(登録商標)(トリポス社(Tripos Inc))を実行した。仮想ライブラリーは、鋳型分子と非共有結合相互作用を形成することができる8個の最も頻繁に用いられる機能性モノマー(中性および適切な場合に荷電される)を含有した。モノマーと鋳型分子間の結合を分析するために、LEAPFROG(登録商標)アルゴリズム(トリポス社)を用いた。100,000回の繰返しを約4時間中に完了させ、各ランからの結果を吟味し、実証的結合スコアを、機能性モノマーと鋳型分子間の結合相互作用によりランク分けした(表1)。
分子モデリング
IRIX6.5オペレーティングシステムを動かすシリコングラフィックスオクタン(Silicon Graphics Octane)ワークステーションを用いて、ソフトウエアパッケージSYBYL(登録商標)(トリポス社(Tripos Inc))を実行した。仮想ライブラリーは、鋳型分子と非共有結合相互作用を形成することができる8個の最も頻繁に用いられる機能性モノマー(中性および適切な場合に荷電される)を含有した。モノマーと鋳型分子間の結合を分析するために、LEAPFROG(登録商標)アルゴリズム(トリポス社)を用いた。100,000回の繰返しを約4時間中に完了させ、各ランからの結果を吟味し、実証的結合スコアを、機能性モノマーと鋳型分子間の結合相互作用によりランク分けした(表1)。
高分子吸着剤の調製
熱開始ラジカル重合により1組のポリマーを以下のように合成した。クロロホルム(8.82g)中エチレングリコールジメタクリレート(35.9mモル)溶液に、モノマー(12.1mモル)、および1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(0.18g)を添加した。モノマー混合物を50mlガラス管中に置き、5分間にわたり窒素でパージし、密閉し、80℃で24時間にわたり重合させた。バルクポリマーを粉砕し、機械的に38μm篩を通して湿式篩にかけた。ポリマー粒子を収集し、真空下で乾燥し、固相抽出カートリッジに詰めるために用いた。
熱開始ラジカル重合により1組のポリマーを以下のように合成した。クロロホルム(8.82g)中エチレングリコールジメタクリレート(35.9mモル)溶液に、モノマー(12.1mモル)、および1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)(0.18g)を添加した。モノマー混合物を50mlガラス管中に置き、5分間にわたり窒素でパージし、密閉し、80℃で24時間にわたり重合させた。バルクポリマーを粉砕し、機械的に38μm篩を通して湿式篩にかけた。ポリマー粒子を収集し、真空下で乾燥し、固相抽出カートリッジに詰めるために用いた。
固相抽出
ポリマー試料50mgを計量し、1.5mlのSPEカートリッジ中に詰めた。20μg/l濃度を有するクロロホルム中除草剤1mlをカートリッジ上に添加した。吸着された除草剤を、次に、MeOH/AcOH(9/1)1.5mlにより回収し、蒸発させ乾燥し、分析前の移動相中に再溶解させた。ルナ(Luna)フェニル−ヘキシルカラム150x4.6mm、およびアセトニトリル35%、pH4.6でリン酸緩衝液により酸性化されたミリ(Milli)−Q水65%からなる移動相を用いて、クロマトグラフィー分析を行った。すべての実験を3重に行った。一般的に、試験における標準偏差は10%未満であった。
ポリマー試料50mgを計量し、1.5mlのSPEカートリッジ中に詰めた。20μg/l濃度を有するクロロホルム中除草剤1mlをカートリッジ上に添加した。吸着された除草剤を、次に、MeOH/AcOH(9/1)1.5mlにより回収し、蒸発させ乾燥し、分析前の移動相中に再溶解させた。ルナ(Luna)フェニル−ヘキシルカラム150x4.6mm、およびアセトニトリル35%、pH4.6でリン酸緩衝液により酸性化されたミリ(Milli)−Q水65%からなる移動相を用いて、クロマトグラフィー分析を行った。すべての実験を3重に行った。一般的に、試験における標準偏差は10%未満であった。
結果および検討
この実験の目標は、二つの異なる除草剤−アトラジンおよびベンタゾン間を区別することができるポリマーを形成することができるモノマーの識別であった。モデリング結果により、イタコン酸を用いて調製されるポリマーは、ベンタゾンに対するのと較べて、アトラジンに対する結合における選択性を有するべきである。同様に、アリルアミンを用いて調製されるポリマーは、アトラジンと較べてベンタゾンに対する選択的な結合を有するべきである。メタクリル酸2−ヒドロキシエチルおよび4−ビニルピリジンなどの他のモノマーは、これらの除草剤を合理的に類似に結合するべきである。ポリマー試験の結果はこれを立証した。従って、イタコン酸およびアリルアミンに基づくポリマーは、明確に、対応する対象分子に対する選択性を示す(表2を参照すること)。この実験は、個別の化学種に対する選択性を有するポリマー組成物を識別するためのコンピュータを利用したアプローチを用いる潜在的な可能性を立証する。
この実験の目標は、二つの異なる除草剤−アトラジンおよびベンタゾン間を区別することができるポリマーを形成することができるモノマーの識別であった。モデリング結果により、イタコン酸を用いて調製されるポリマーは、ベンタゾンに対するのと較べて、アトラジンに対する結合における選択性を有するべきである。同様に、アリルアミンを用いて調製されるポリマーは、アトラジンと較べてベンタゾンに対する選択的な結合を有するべきである。メタクリル酸2−ヒドロキシエチルおよび4−ビニルピリジンなどの他のモノマーは、これらの除草剤を合理的に類似に結合するべきである。ポリマー試験の結果はこれを立証した。従って、イタコン酸およびアリルアミンに基づくポリマーは、明確に、対応する対象分子に対する選択性を示す(表2を参照すること)。この実験は、個別の化学種に対する選択性を有するポリマー組成物を識別するためのコンピュータを利用したアプローチを用いる潜在的な可能性を立証する。
実施例2.コカイン、デオキシエフェドリンおよびメタドンに対する選択性を有するポリマーのコンピュータ支援設計
3鋳型分子:コカイン、デオキシエフェドリンおよびメタドンに対する選別を、15個のモノマー:アクロレイン、アクリルアミド、アクリル酸、アクリロニトリル、アリルアミン、AMPSA(アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、DEAEM(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)、イタコン酸、メタクリル酸、N,N−メチレンビスアクリルアミド、スチレン、TFMAA、ビニルイミダゾール、2−ビニルピリジンおよび4−ビニルピリジンを含有するライブラリーを用いて実施例1において記載されるように行った。すべてのモノマーを、ポロゲンとしてDMFを用いてエチレングリコールジメタクリレートと共重合させた。合成されたポリマーを粉砕し、篩い分けし、HPLCカラム中に詰めた。吸着剤の評価を酢酸含有クロロホルム中で行った。評価の結果は、明確に、分子モデリングが最善のモノマー7個を識別することができたことを示す。
3鋳型分子:コカイン、デオキシエフェドリンおよびメタドンに対する選別を、15個のモノマー:アクロレイン、アクリルアミド、アクリル酸、アクリロニトリル、アリルアミン、AMPSA(アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸)、DEAEM(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)、イタコン酸、メタクリル酸、N,N−メチレンビスアクリルアミド、スチレン、TFMAA、ビニルイミダゾール、2−ビニルピリジンおよび4−ビニルピリジンを含有するライブラリーを用いて実施例1において記載されるように行った。すべてのモノマーを、ポロゲンとしてDMFを用いてエチレングリコールジメタクリレートと共重合させた。合成されたポリマーを粉砕し、篩い分けし、HPLCカラム中に詰めた。吸着剤の評価を酢酸含有クロロホルム中で行った。評価の結果は、明確に、分子モデリングが最善のモノマー7個を識別することができたことを示す。
3個の薬物を含有する混合物中で、アクリル酸ポリマーがデオキシエフェドリンを選択的に結合することができ、一方で、TFMAAポリマーがコカインを選択的に結合することができることは、見ることができる。
実施例3.サルブタモールに対する高い親和性を有するポリマーのコンピュータ支援設計
サルブタモールの認識用に、1組のポリマーを設計してきた。2個のモノマーをコンピュータシミュレーションの間に選択した:イタコン酸(−73.2kCal/モル)およびメタクリル酸(−55.9kCal/モル)。2個のポリマーを合成し、それらの認識能力を検討した:イタコン酸系ポリマーおよびメタクリル酸系ポリマー。それらのポリマーのクロマトグラフィー評価をアセトニトリル中で行った。結果は、より高い結合スコアを有するモノマー(イタコン酸)を用いて合成されたポリマーが鋳型分子に対する強い親和性を有する(K’=3.25)と共に、酢酸7.5%を含有するアセトニトリル中でのポリマー−鋳型分子相互作用を検討することが可能であったことを示す。同じ条件下で、メタクリル酸に基づくポリマーは、サルブタモールに対する極めて小さな親和性を有した(K’=0.0、物質はデッドボリューム中に溶出した)。
サルブタモールの認識用に、1組のポリマーを設計してきた。2個のモノマーをコンピュータシミュレーションの間に選択した:イタコン酸(−73.2kCal/モル)およびメタクリル酸(−55.9kCal/モル)。2個のポリマーを合成し、それらの認識能力を検討した:イタコン酸系ポリマーおよびメタクリル酸系ポリマー。それらのポリマーのクロマトグラフィー評価をアセトニトリル中で行った。結果は、より高い結合スコアを有するモノマー(イタコン酸)を用いて合成されたポリマーが鋳型分子に対する強い親和性を有する(K’=3.25)と共に、酢酸7.5%を含有するアセトニトリル中でのポリマー−鋳型分子相互作用を検討することが可能であったことを示す。同じ条件下で、メタクリル酸に基づくポリマーは、サルブタモールに対する極めて小さな親和性を有した(K’=0.0、物質はデッドボリューム中に溶出した)。
これは、鋳型物質なしで製造されるポリマーが、なお良好な選択性を示すことができることのさらなる証拠を提供する。実施例1および3は、総合して、イタコン酸ポリマーがベンタゾンの存在下でサルブタモールを結合することに成功するであろうことを示す。
Claims (10)
- (a)コンピュータ支援により機能性モノマーの仮想ライブラリーを確立すること、
(b)コンピュータ促進分子機械法により対象分子の分子モデルを設計すること、
(c)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、
(d)コンピュータ促進分子機械法により非対象分子の分子モデルを設計すること、
(e)機能性モノマーの前記仮想ライブラリーを選別して、各モノマーがそれにより非対象分子に結合することができる強度を示すデータを提供すること、および
(f)工程(c)および(e)からのデータを比較し、非対象分子に対するよりも対象分子に対してより強く結合することを示すか、または逆も同様である1以上のモノマーを選択すること、
を含む、コンピュータ支援論理的分子設計方法。 - 機能性モノマーが、それぞれ、ポリマー形成ができる第1部分、および対象分子と相互作用することができる第2部分を有する請求項1に記載の方法。
- 前記第2部分が、静電相互作用、疎水性相互作用、ファンデルワールス力、双極子間相互作用、および可逆共有結合の1以上を通して対象分子と相互作用することができる請求項2に記載の方法。
- 前記モノマーが、ビニルモノマー、アリルモノマー、アセチレン、アクリレート、メタクリレート、アミノ酸、ヌクレオシド、ヌクレオチド、炭水化物、フェノール、複素環、および芳香族アミンからなる群から選択されるモノマーを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記選択モノマーの1以上を含むモノマーからポリマーを合成する追加工程(g)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記ポリマーが対象分子の存在下で合成される、請求項5に記載の方法。
- 前記ポリマーが対象分子化合物なしで合成される、請求項5に記載の方法。
- 工程(f)において選択されるモノマーが一層強く結合すると共に、対象分子化合物に選択的に結合するために前記ポリマーを用いる工程(h)を含む、請求項5、6または7に記載の方法。
- 工程(h)において、前記ポリマーが非対象分子の存在下で対象分子に選択的に結合するために用いられる、請求項8に記載の方法。
- 分離、精製、除去、分析、検出、およびキラル分離から選択される工程において、または保護塗装または癒着防止塗装として前記ポリマーを用いる工程(h)を含む、請求項5、6または7に記載の方法。
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