JP2008517649A - 心臓事象を検出するためのシステム、方法及び装置 - Google Patents

心臓事象を検出するためのシステム、方法及び装置 Download PDF

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Abstract

対象の心臓事象を検出するためのシステム、方法、及び装置を提供し、該方法は:対象の心臓の心電図を取得するために対象に取り付けられた少なくとも1つの電極と;心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段とを含む。該少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に取り付けることができる。該心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段は、視覚的又は定量的手段であることが好ましい。該対象は人間でも動物でもよい。該心電図のQRS群下の面積サイズが、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例することが有利である。検出され得る心臓事象は、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、又は心室機能障害であり得る。
【選択図】 図6

Description

(本発明の分野)
本発明は、心臓事象を検出するためのシステム、方法、及び装置に関するものである。
(背景)
医師が日常的に正確に診断する必要がある胸部の痛みは、ごく当たり前の複合的な症状である。胸部に痛みを有する患者に対する診断は、心筋発作から急性心筋梗塞(AMI)にまで及ぶ。的確で正しい診断を行えば命を救えるが、誤診すれば患者の深刻な疾病や死に至る場合がある。医師は、自分の経験と、例えば、心電図記録(ECG)、血清マーカー、電離放射線、ドブタミン負荷心エコー(DSE)、単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)、陽電子放出断層撮影(PET)及び磁気共鳴映像法(MRI)などの診断ツールとを頼りにして、患者の状態を診断する。残念なことに、医師は常に、患者を正確に診断しないとその後に医療過誤訴訟を起こされるという危険に直面している。このことによって医師は、自分の診断ツールがその機能について制約を受けていると特に不安になる。
現在、血清マーカーの使用に関して制限がある。より注目すべき制限に関連しているのは、(i)心筋壊死の血清生化学的マーカー1つによる単独測定では、症状発症後6時間以内にAMIを確実に識別することも除外することもできない、(ii)血清生化学的マーカーでは、症状発症後のいかなる時点においても、不安定な狭心症を識別することも除外することもできない、(iii)ポイントオブケア装置(point-of-care devices)の診断感度不足により、心臓トロポニンレベルの上昇を見落とすことになる、ということである。
同様に、12誘導心電図(twelve lead ECGs)の使用にも制限がある。こういった制限には、AMI患者の非定型の心電図を解読するということ、AMIなどのような動的プロセスを静的分析すると不正確になるということ、心電図が診断ツールではなくむしろ予後(予測)ツールに近いということが含まれる。
現在のところ、心臓の生存可能な心筋質量の定量化にECGを利用することについて周知された開示はない。現在の、生存可能な心筋の定量化方法は、理想的なものではない。例えば、SPECT、DSE、及びPETなどの技法では、生存可能な筋細胞が直接存在すること、及びその正確な量を測定することができない。SPECT及びPETでは、空間分解能が不十分なために不正確さが生じる。同様に、DSEでは、比較画像間における登録時の誤差のためと、左心室心筋の全部位を視覚化できないために不正確さが生じる。現時点で、MRIは、梗塞サイズの測定、心筋生存可能性の評価、及び心筋虚血の評価に使用できる。しかし、MRIのコストはまだかなり高く、したがってその利用可能性は、資金が十分ある医療機関に制限される。
心室心筋の無動部分の大部分は梗塞領域に対応するが、不定量の筋細胞が急性虚血損傷後も生き残り、ほとんどの場合に診療されることなく持続する、梗塞を起こした血管の重篤な狭窄又は閉塞のような危険にさらされたままであることがよく知られている。心筋の生存性は、数ある要因の中でも、残留灌流、エネルギー要求、並びに代謝及びホルモン環境に依存する。生存可能な心筋の検出は、いくつかの理由から、臨床的にかなり重要である。第1に、ある部位が少なくともある程度収縮機能を回復し、それによって心不全の症状が改善されるだけでなく、疾病率及び死亡率が低減する可能性がある。第2に、重篤状態の灌流された部位にある生存可能な心筋は、生命を脅かす不整脈の素地を示すことがある。第3に、無動部位の残りの生存可能性は、急性心臓事象の再発がなくても、徐々になくなる傾向がある(これは、生存可能な心筋が存在することによって、心室機能が不十分な心臓患者の手術死亡率が低くなり、時宜を得た介入によってさらにその危険性が低くなるので重要である)。最後に、梗塞部位の生存可能な心筋を保存すると、それが小さな層であっても、進行性のリモデリング及び機能不全を防止することができる。
したがって、組織の生存可能性を評価すると、左心室機能障害の心臓患者をよりうまく階層化し、侵襲的処置を受ける可能性が高い患者の選抜を改善することができる。
(要旨)
対象の心臓の心電図を取得するために対象に取り付けられる少なくとも1つの電極と、心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段とを含む、対象の心臓事象を検出するためのシステムを提供する。少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に取り付けることができる。心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段は、視覚的又は定量的手段であることが好ましい。対象は人間でも動物でもよい。
該心電図のQRS群下の面積サイズが、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例することが有利である。検出される可能性のある心臓事象は、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、又は心室機能障害であってもよい。
該心電図のQRS群下の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群下の面積サイズとの定量化可能な差が、一定期間にわたる対象の心臓にある生存可能な心筋の質量(増加又は損失)変化を示すことが有利である。生存可能な心筋の質量があまり変化しないことも示されることがある。この差を測定する手段は、視覚的又は定量的手段であってよい。
また、対象の心臓から心電図を取得するために対象に少なくとも1つの電極を取り付けることと、該心電図のQRS群下の面積サイズを測定することとを含む、対象の心臓事象を検出する方法を提供する。少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に取り付けることができる。該心電図のQRS群下の面積サイズは、視覚的又は定量的手段を使用して測定するのが好ましい。
また、対象の心臓事象を検出する方法を実行するための装置を開示する。
また、対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成するためのシステムであって、該対象の心臓から心電図を取得するために対象に取り付けられた少なくとも1つの電極、該心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段、該心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する手段、及び該差と、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得する手段を含む、前記システムを開示する。この指標は、該差と該比率とが、互いに正比例する結果として得られる。
該指標を測定するときは、該心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段、該心電図のQRS群の面積サイズと前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する手段、及び該差と前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得する手段が、定量的手段であることが好ましい。
また、これに対応する、対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成する方法を開示する。
(好ましい実施態様の説明)
本発明の好ましい実施態様をもっと理解するために、心電計(ECG)の背景及び専門語に関する追加の情報について説明する。ECGは、心拍リズム、心腔のサイズ/機能、及び心筋のサイズ/機能について、より多くのことを明らかにする試験である。健康な心臓の心電図は、予想可能なパターンを示す。心臓の状態に変化があると、それに対応して識別可能な変化が心電図上に現れる。ECGは、皮膚上の標準化された位置に配置した12本の電線(すなわち誘導)を通過する低レベルの電気インパルスから導出される、心拍電気特性の非侵襲的な視覚的表現である。しかし、12誘導ECGシステムの使用によって本発明が制限されないことに留意されたい。ECGは、心臓機能に関する臨床情報を取得するために行われ、その個々の細胞内及び細胞間を流れる何百万もの小さな電流に対する、心臓の全体的応答の恒久的グラフ記録として役立つ。経験及び訓練によって、観測者は、心臓状態に関する重要な情報を推測することができる。図1を参照すると、ECGの律動記録紙(rhythm strip)上に示された、各心拍の波動すなわち「波形」(すなわち一心周期)にラベルが付けられている。このラベル付けは、長年受け入れられてきた慣習に従って、文字P、Q、R、S、T及びUを使用して行われる。
最初の4つの波形P、Q、R及びSは、点火プラグを着火させるバッテリ(又はより正確にはコンデンサ)の放電に似た受動的電流を表す。第1の波形Pは、心房(心臓の上側の部屋)の細胞の同期的脱分極(synchronous depolarisation)(放電)を表す。これは、ポンプの呼び水のように、血液を心室(心臓のメインポンプ室)内に推進する。第2、第3及び第4(Q、R及びS)の波形は、同期放電、すなわち右心室及び左心室の細胞の「着火」を表し、血液をそれぞれ肺、及び体の残りの部分へと送り込むプロセスを開始する。最後の2つの波形T及びUは、バッテリすなわちコンデンサの充電と同様の、活動状態のエネルギー消費代謝プロセスを表す。
この様々な波形間の期間は、心周期の異なる部分を表すと解釈され得る。例えば、あるR波のピークから次のR波のピークの時間間隔(RR間隔)は、1心周期(1心拍)の期間を表す。PR間隔は、心房の脱分極(ポンプに呼び水を差す)ための時間を表し、QRS間隔は、メインポンプ室の「着火」に必要な時間を表す。
心電計信号は、体表面の任意のポイントで測定され得る。標準の健康な成人の胴体における信号の大きさは、約5mVであり、比較的簡単に検出することができる。心電計信号の形態は、心発電体(cardiac generators)と、容積導電性媒体(volume conducting medium)と、体表面におけるピックアップ電極(誘導)の位置とに依存する。誘導の位置は、図2に示す標準化された誘導配置を採用することによって幾何形状のばらつきを最小限にするように、直交誘導法の場合などのいくつかの理論的な動機を満たすように決定するか、或いは例えば鎖骨、胸骨などの解剖学的目印で規定することができる。心臓の周期運動によって、誘導位置の違いのために形態が異なる心電計信号が様々な誘導間で生じるが、電源及び容積導体がすべての誘導に対して同じであるので、一定の関係が存在する。誘導ベクトルを用いると、誘導の位置によって影響を受ける、電源電圧と誘導電圧との間の関係について、定量的に説明することが可能になる。
QRS群は、心臓が心室脱分極及び心房再分極を受けている場合に、心電計上に記録される。電気的事象に関与する心室細胞の数が多く、心房細胞の数が少ないため、心室電気ベクトルは、それに対して変化する電場及び等電位曲線で優位である。脱分極波形が心筋の心内膜表面から心外膜表面まで移動すると、比較的高い電圧の電位が記録される。こういった電位は、Q、R及びS波のいくつかの組合せからなり、集合的にQRS群と呼ばれる。QRS群は、心室脱分極を表す。心房分極の電位は小さく、QRS群内に埋もれる。
同様に、本発明の好ましい実施態様をより理解するために、QRS群によって規定される面積を使用する、心臓の生存可能な心筋質量の数学的定量化をここで説明する。
図3を参照すると、誘導ベクトル上への心臓ベクトルの投影図が示されている。ECG誘導で感知される電位の振幅及び極性は、誘導ベクトルLの方向における、心臓ベクトルHの誘導ベクトルLへの投影に等しい。したがって、
=|H|cosθ|L|である。
ここで、V=V誘導の振幅、
H=心臓ベクトル、
θ=心臓ベクトルと誘導ベクトルの間の角度、
L=誘導ベクトル(単位ベクトル、胴体の中心をV誘導の配置部位と結ぶライン)、
|L|=1である。
生成された瞬時電位Hの投影は、ECG出力波形として時間とともに、もう一方の変数としてプロットされる。ECG出力波形の基準系は、前胸部誘導配置部位と胴体の中心とを結ぶラインである、X軸である。図4を参照すると、Y軸が水平なX軸と同じ平面上でそれと直交する方向を向き、かつZ軸がその両方と直交する方向を向くように、互いに直交するX、Y、Z軸の系が示されている。3本の軸はすべて、胴体の中心で交差する。
心筋症を全く受けていない心臓では、t=0及びt=1時のQRS群下の面積は、電極位置を意図的に変更しても同じままであることに留意されたい。誘導は、一貫した明確な方法(標準化された誘導系)で、解剖学的目印のところに配置することができるが、t=0及びt=1における誘導位置のばらつきによって、本発明を使用して取得したQRS群下の面積に著しい誤差が取り込まれる。したがって、t=0時にもt=1時にも、生存可能な心筋の減少はないと仮定する。
図5を参照すると、理想的な(球形)容積導体に基づいた誘導ごとの誘導ベクトルが示されている。前胸部の部位には、胸壁がもつ大きな曲率がない。したがって、胸壁上の上下それぞれ2cmのポイントのZ軸への投影変化は、誘導部位自体の投影であるゼロに近い。ECG出力波形である電位ベクトルのX軸への投影は、最大であり、かつX軸の上へ又は下への回転によっては、回転角度が小さいのであまり変化しない。Z軸の周りに、例えば角度αだけ基準系を回転させると、新しい軸系へのベクトルの投影が変化するであろう。それによってECGの形態が変化する。ECGに対する生じた電位の全寄与がほとんど同じままであっても、形態が変化するのは全く自明であろう。スカラー量の微小変化の理由は係数cosαであり、角度が小さいcosαは、ほぼ1である。元の基準系が電気ベクトルと基準軸(胴体の中心から誘導配置の部位まで)の間に角度θを有する場合でも、角度が非常に小さい場合のcos(θ+α)=cosθcosα−sinθsinαは、ほぼ1.0である。X軸もY軸も、上方又は下方へ変位してもX軸又はY軸への各投影は変化しない。誘導を上方又は下方に変位させるときの形態の変化は、3本の基準線の関係に依存する。3本の基準線とはすなわち、
・胴体の中心から標準誘導部位までの線、
・胴体の中心から変位した誘導部位までの線、
・電位の広がりの方向線、つまり電気ベクトルである。
前胸部誘導が移動したQRS群は形態的に異なっているにもかかわらず、活性化電位を生成する心筋の質量を表す積分∫QRSdtは、そのまま変化しないことが示唆される。上方及び/又は下方へ小さな距離だけ変位させることによって、形態の変化が誘導V4、V5及びV6でときどき見られることに留意することも重要である。図12は、横断方向から見た誘導V4、V5及びV6の配置によって、読取値がどのように心臓50の左心室52から取得されるかを示している。誘導V4、V5及びV6が、心臓の左心室52から読取値を取得できるように理想的に配置されていることがわかる。しかし、病理学的に変化した心臓形状では(例えば右心室又は左心室肥大による心臓位置の解剖学的変位)、同様の変化が残りの前胸部誘導で観察される可能性がある。
12誘導のうち、最初の6本は、同じ3つの測定ポイントから導出される。したがって、これらの6誘導のうちの任意の2本は、残りの4本とちょうど同じ情報を含んでいる。90%を超える心臓の電気活動は、双極子源モデルで説明することができることが知られている。この双極子を評価するには、その3つの独立成分を測定すれば十分である。ここで、四肢誘導のうちの2つは、前額面成分を反映することができるが、1つの前胸部誘導は、前方−後方成分のために選択され得る。この組合せは、電気心臓ベクトルについて十分に説明するはずである。
誘導V4、V5又はV6のいずれか1つは、心臓の左心室52の最も近くに導出されるので、非常に良好な前胸部誘導選択になるであろう。これは、前額面に近い、標準化された四肢平面と大まかに直交する。心臓電源を双極子として説明することができる範囲内で、12誘導ECGシステムは、独立した3つの誘導と、9つの冗長誘導を有していると考えることができる。しかし、前胸部の誘導は、心臓の前額部分の近くにあるので診断の重要性を有する、非双極子成分も検出する。したがって、12誘導ECGシステムは実際に、8つの本当に独立した誘導と、4つのみの冗長誘導を有する。
12誘導すべてを記録する主な理由は、歴史的なものであり、それによってパターン認識が向上するということである。この誘導の組合せによって、医師は、2つの直交平面における、異なる角度の合成ベクトルの投影を比較する機会が得られる。誘導aVの極性を、−aV誘導(多くECG記録計に備わっている)と変更できるときは、これはさらに容易になる。
対象の心臓事象を検出するためのシステムが提供される。対象は人間でも動物でもよい。このシステムは、対象の心臓の心電図を取得するために、少なくとも1つの電極を対象に取り付けることを含む。この少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に直接取り付けてもよい。図12を参照すると、誘導V4、V5及びV6が、心臓の左心室52から読取値を取得できるように、胸腔54に対して理想的に配置され、かつ対象の心臓の心電図を取得するのに、各誘導を独立して使用できることがわかる。誘導V4、V5又はV6によって示される双極子56は、胸腔54内の心臓によって生成された電気双極子の方向を示す。胸部上の電極の配置は、心電図を獲得するための標準化された慣習ごとに存在する。心電図獲得後、対象の心臓内の生存可能な心筋の質量を確かめるために、心電図のQRS群下の面積サイズが測定される。これは、心電図のQRS群下の面積サイズが、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例するので、可能であろう。図6は、図1の心電図の再現を示す。心電図のQRS群下の面積サイズは、視覚的手段及び/又は定量的手段を使用して測定することができる。心電図のQRS群下の面積は、図6の斜線部分で示される。
心臓内の生存可能な心筋の質量定量化は、QRS群下の面積を取得するために心電図のQRS群を統合することによって行われる。上記のように、Q、R及びS波は、右心室及び左心室内の心筋細胞の脱分極すなわち放電を表す。この脱分極プロセスは、右心室及び左心室の心筋収縮を開始し、したがって血液をそれぞれ肺へ、体の残りの部分へと送り込むプロセスを開始する。QRS群は心室脱分極によって生成されるので、脱分極の大きさは、それを生成する心筋の質量に比例する。
したがって、瞬時脱分極の積分は、全心筋質量に比例する。それに対応して、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を測定すると、その期間にわたる対象の心臓にある生存可能な心筋の質量変化が示される。1つ以上の同一の誘導から得た以前の心電図からの面積の増加は、生存可能な心筋質量の増加を示し、面積の減少は、生存可能な心筋質量の減少を示す。同様に、以前の心電図からの面積の微小な変化はやはり、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の僅かな変化を示す。例えば、梗塞前と梗塞後の心臓のQRS群下の面積を比較することによって、医師は、梗塞を起こした心臓が生存可能な心筋を失って、梗塞前のものと比較したときに、それより小さな生存可能な心筋の質量が梗塞後残っているかどうかを決定できるであろう。患者の医療履歴を熟知している場合は、医師が以前の機会から得た患者の心電図を参照する必要がないことは予測できる。
図7〜10は、実際の患者のECGを示す。図8は時刻t=1のECGを示し(患者が66歳だったときのより最近の測定)、図7は、時刻t=0のECGを示す(患者が64歳だったときの以前の測定)。図9は、図7の誘導V4に対する囲まれたQRS領域の拡大グラフ(700%)を示し、図10は、図8の誘導V4に対する囲まれたQRS領域の拡大グラフ(700%)を示す。図9及び10を検討すると、QRS波下の面積が図を見るだけで減少していることが明白である。臨床的診断では、この患者が虚血損傷を受けたことが示された。図9及び10の升目の計数から、以下のとおりに定量的に示すことができる。
(t=1時の曲線下の面積)−(t=0時の曲線下の面積)=95−194mm=−99mm
負の面積は、生存可能な心筋の損失に対応する、QRS曲線下の面積の減少があることを意味する。したがって、経験も訓練もなくても、観測者は、心臓の健康の重要且つ正確な指標をもたらす、生存可能な心筋質量を示すことができるであろう。
図11を参照すると、対象の心臓事象を検出する方法も提供される。対象は人間でも動物でもよい。まず、少なくとも1つの電極を、対象の心臓の心電図を取得するために、少なくとも1つの電極を対象に取り付けることができる(20)。この少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に直接取り付けてもよい。図12を参照すると、誘導V4、V5及びV6が、心臓の左心室52から読取値を取得できるように理想的に配置され、かつ対象の心臓の心電図を取得するのに、各誘導を独立して使用できることがわかる。胸部上の電極の配置は、心電図を獲得するための標準化された慣習ごとに存在する。心電図取得後、視覚的又は定量的手段(22)によって、心電図のQRS群下の面積サイズを測定することができる。上記のように、心電図のQRS群下の面積サイズは、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する。さらに、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を、一定期間にわたる対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の変化が存在するかどうかを確かめるために測定することができる(24)。
同じ対象の人生の異なる時に取得したその対象からのECGを分析し、その期間にわたる、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の変化を測定することができる装置も開示される。この装置は、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を、測定することができるであろう。この装置は、スキャナ付きのコンピュータを備えてもよい。ユーザは、ECGのデジタル化された画像の分析にコンピュータのCPUを利用して、ユーザの定量的な情報を提供する、コンピュータのソフトウェアを使用してもよい。ECGを、紙に印刷するのではなく、コンピュータに直接送り込み格納することも可能であろう。この装置は、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差の測定を容易にする、既存のECG機に組み込むことができるデバイスであってもよい。この装置は、アドオン式データカードの形をしていてもよく、或いは外部から嵌め込む装置であってもよい。
図14を参照すると、上記の装置で必要な構成部品の概略図が示されている。アドオン式データカード又は外部から嵌め込まれた装置の形をした装置80は、ECG信号を入力するための入力装置82を含んでもよい。信号の入力後、その信号は、信号分析用プロセッサ86に入る前に、少なくとも1つのデジタイザを含むことができる信号調節器84を通過する。分析された信号は、メモリ88に格納するためのデータとして生成される。メモリ88は、不揮発性メモリであってもよい。次いで、このデータは、ユーザが使用するために出力装置90に送られる。装置80は、別電源92から電力供給してもよく、或いはECG機から直接電力を引き出してもよい。図15を参照すると、装置80によって実行されるプロセスが示されている。図15のプロセスについては、この説明のこれより前の部分でほぼ説明した。
さらに、対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成するためのシステムが開示される。対象は人間でも動物でもよい。このシステムは、対象の心臓の心電図を取得するために、少なくとも1つの電極を対象に取り付けるステップを含む。この少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に直接取り付けてもよい。図12を参照すると、誘導V4、V5及びV6が、心臓の左心室52から読取値を取得できるように理想的に配置され、かつ対象の心臓の心電図を取得するために、各誘導を独立して使用することができることがわかる。その後、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量を確かめるために、心電図のQRS群下の面積サイズが測定される。これは、心電図のQRS群下の面積サイズが対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例するので可能であろう。次いで、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差が取得される。その後、この差と、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率が測定される。心電図のQRS群下の面積サイズが、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量と正比例するので、この差及び比率は、それに対応して互いに正比例する。これによって、対象の心臓事象(例えば、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害など)の発症を確かめるための指標を生成することが可能になる。心電図のQRS群下の面積サイズの測定、心電図のQRS群の面積サイズと前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差の取得、及びこの差と前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率の取得が、定量的に行われることに留意すべきである。
図13を参照すると、対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成する方法が同様に開示される。対象は人間でも動物でもよい。まず、対象の心臓の心電図を取得するために、少なくとも1つの電極を対象に取り付けることができる(30)。この少なくとも1つの電極は、対象の皮膚又は対象の心臓に直接取り付けてもよい。図12を参照すると、誘導V4、V5及びV6が、心臓の左心室52から読取値を取得できるように理想的に配置され、かつ対象の心臓の心電図を取得するために、各誘導を独立して使用することができることがわかる。心電図取得後、心電図のQRS群下の面積サイズを視覚的又は定量的な手段によって測定することができる(32)。上記のように、心電図のQRS群下の面積サイズは、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する。さらに、心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を、一定期間にわたる対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の変化が存在するかどうかを確かめるために測定することができる(34)。その後、この差と、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率が測定される(36)。心電図のQRS群の面積サイズが、対象の心臓にある生存可能な心筋の質量と正比例するので、この差及び比率は、それに対応して互いに正比例し、それによって指標を生成することが可能になる。この指標は、対象の心臓事象(例えば、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害など)の発症を確かめるのに役立てることができる。心電図のQRS群下の面積サイズの測定、心電図のQRS群の面積サイズと前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差の取得、及びこの差と前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率の取得が、定量的に行われることに留意すべきである。
本発明を理解することにより、以下の用途で本発明が適用可能であることが予測できる。
・同じ患者の心筋梗塞前後のECGを比較することによって、残留心室質量を推定すること、
・左心室と右心室の相対質量を測定すること、
・変性心筋症の進行を追跡調査すること、
・全身性高血圧及び大動脈弁狭窄症の左心室肥大の進行を追跡調査すること、
・肺性心の右心室肥大の進行を追跡調査すること、
・機能障害であるが生存可能な心筋の識別、
・回復不能な心筋損傷の識別、
・線溶療法候補の識別、
・冠動脈血管再建術に適した候補を選択するためのリスク対利益の概要を立証すること、
・収縮機能を改善するための冠動脈血管再建術に適した候補を選択するためのリスク対利益の概要を立証すること、
・梗塞部位が収縮機能を回復するときに、心不全の疾病率及び死亡率の減少を予測すること、
・梗塞部位が収縮機能を回復するときに、心不全の症状を改善すること、
・生存可能な心筋質量が減少する有害心臓事象の危険性がある患者の識別、
・重篤状態の灌流された部位にある生存可能な心筋が、生命を脅かす不整脈の素地を示すことがある、生命を脅かす不整脈の危険性がある患者の識別、
・心筋虚血部位の識別、
・左心室の質量、容積及び機能の定量化、
・心筋生存可能性が2値現象(各部分が生存可能かそうでないか)であることの立証(理由:興奮細胞の悉無律特性)、
・時宜を得た介入が可能になり、したがって心室機能が不十分な心臓患者の手術死亡率が低くなる。(理由:無動部位の残りの生存可能性は、急性心臓事象の再発がなくても、徐々になくなる傾向がある)、
・梗塞部位の生存可能な心筋層を識別し、その結果それが小さくても保存することによって、進行性のリモデリング及び機能不全を防止することができる、
・冠動脈疾患、特に心室機能障害を有する冠動脈疾患を識別し、したがって最適に管理すること、
・t=0及びt=1での生存可能な心筋の定量化(すなわちQRS群下の面積)は、電極位置を意図的に変更しても同じままであること。つまり心臓は、時刻t=0からt=1まで心筋症の進行を全く受けていない。所与の前胸部誘導が意図的に移動されると、形態的に異なるQRS群が取得される。しかし、積分∫QRSdtは、活性化電位を生成する心筋の質量を表し、そのまま変化しない、
・心筋生存可能性に直接かかわる、生存可能な筋細胞の直接的な存在を識別すること、
・心筋生存可能性に直接かかわる、生存可能な筋細胞の正確な量を測定すること、
・SPECT、PET及びDSEなどの従来技術の技術的制限なしに、局所的生存可能性を直接定量化すること、
・生存可能な心筋を薄い部位でも定量化すること、
・心室リモデリングの結果としての生存可能な心筋の増減を定量化すること、
・空間分解能が不十分なことによる部分容積効果がないので、SPECT及びPETよりも有利であること、
・減衰及び散乱アーチファクトがないので、SPECT及びPETよりも有利であること、
・比較画像間の登録時の誤差がないので、DSEよりも有利であること、
・血清マーカーによって課せられる特異性及び感度などの制約がないので、血清マーカーよりも有利であること、
・追加コストが無視できるほどの、医療判断学のための情報を提供する代替方法、
・臨床的意思決定のための情報を提供するための、すぐに利用可能な非侵襲的且つ安上がりな再現性のある技法、
・費用のかかる強化を行わず、高価な部品を使用せずに、現在のECG機に適合すること。
上記の一覧から、本発明は、心臓医学分野において多数の用途を有し得ることがわかる。
前述の説明で本発明の好ましい実施態様について説明したが、本発明から逸脱することなく、技法の詳細について多くの変形又は改変を行うことができることは当業者に理解されるであろう。
本発明を完全に理解し、容易に実施できるように、以下に非限定的な例として本発明の好ましい実施態様だけを、添付の例示的図面を参照して説明する。
(図面の説明)
ECGの律動記録紙を示す図である。 12誘導ECGシステムの標準化された位置を示す図である。 心臓ベクトルの誘導ベクトルへの投影を示す図である。 直交座標系の図である。 誘導ベクトルの3つの直交平面への投影を示す図である。 図1の心電図の模写図である。 2003年12月26日に取得した患者Aの実証的ECGの図である。 2005年5月18日に取得した患者Aの実証的ECGの図である。 図7のECGの、誘導V4を示す、囲み部分の拡大部分図である。 図8のECGの、誘導V4を示す、囲み部分の拡大部分図である。 本発明の好ましい実施態様の方法のフローチャートである。 横断面における心臓に対する誘導の配置を示す図である。 本発明の好ましい実施態様の第2の方法のフローチャートである。 本発明の好ましい実施態様の装置における構成部品の概略図である。 本発明の好ましい実施態様の装置によって実行されるプロセスのフローチャートである。

Claims (40)

  1. 対象の心臓の心電図を取得するために、該対象に取り付けられる少なくとも1つの電極と、
    該心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段とを含む、
    対象の心臓事象を検出するためのシステム。
  2. 前記少なくとも1つの電極が、前記対象の皮膚に取り付けられる、請求項1記載のシステム。
  3. 前記少なくとも1つの電極が、前記対象の心臓に取り付けられる、請求項1記載のシステム。
  4. 前記心電図のQRS群下の面積サイズが、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する、請求項1記載のシステム。
  5. 前記心臓事象が、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害を含む群から選択される、請求項1記載のシステム。
  6. 前記心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た、同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する手段をさらに含む、請求項1記載のシステム。
  7. 前記差が、一定期間にわたる、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の変化を示す、請求項6記載のシステム。
  8. 極小差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の僅かな変化を示す、請求項7記載のシステム。
  9. 正の差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の増加を示す、請求項7記載のシステム。
  10. 負の差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の損失を示す、請求項7記載のシステム。
  11. 心電図のQRS群下の面積サイズを測定する前記手段、及び該心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する前記手段が、視覚的手段及び定量的手段を含む群から選択される、請求項6記載のシステム。
  12. 前記対象が、人間及び動物を含む群から選択される、請求項1記載のシステム。
  13. 対象の心臓の心電図を取得するために、該対象に少なくとも1つの電極を取り付けることと、
    該心電図のQRS群下の面積サイズを測定することとを含む、
    対象の心臓事象を検出する方法。
  14. 前記少なくとも1つの電極が、前記対象の皮膚に取り付けられる、請求項13記載の方法。
  15. 前記少なくとも1つの電極が、前記対象の心臓に取り付けられる、請求項13記載の方法。
  16. 前記心電図のQRS群下の面積サイズが、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する、請求項13記載の方法。
  17. 前記心臓事象が、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害を含む群から選択される、請求項13記載の方法。
  18. 前記心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た、同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  19. 前記差が、一定期間にわたる、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の変化を示す、請求項18記載の方法。
  20. 極小差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の僅かな変化を示す、請求項19記載の方法。
  21. 正の差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の増加を示す、請求項19記載の方法。
  22. 負の差が、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量の損失を示す、請求項19記載の方法。
  23. 前記心電図のQRS群下の面積サイズを測定すること、及び前記心電図のQRS群の面積サイズと前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得することが、視覚的手段及び定量的手段を含む群から選択される、請求項18記載の方法。
  24. 前記対象が、人間及び動物を含む群から選択される、請求項13記載の方法。
  25. 請求項13記載の、対象の心臓事象を検出する方法を実行するための装置。
  26. 前記装置が、コンピュータで実行されるソフトウェア、及びECG機用アドオン装置を含む群から選択される、請求項25記載の装置。
  27. 対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成するためのシステムであって、
    該対象の心臓から心電図を取得するために、該対象に取り付けられた少なくとも1つの電極、
    該心電図のQRS群下の面積サイズを測定する手段、
    該心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た、同じ対象の心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する手段、及び
    該差と、前記前の機会に同一の誘導から得た、同じ対象の前記心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得する手段を含み、
    該差及び該比率が、互いに正比例する、前記システム。
  28. 少なくとも1つの電極が、前記対象の皮膚に取り付けられる、請求項27記載のシステム。
  29. 少なくとも1つの電極が、前記対象の心臓に取り付けられる、請求項27記載のシステム。
  30. 前記心電図のQRS群下の面積サイズが、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する、請求項27記載のシステム。
  31. 前記心臓事象が、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害を含む群から選択される、請求項27記載のシステム。
  32. 心電図のQRS群下の面積サイズを測定する前記手段、前記心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する前記手段、及び、前記差と、前記前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得する前記手段が、定量的手段である、請求項27記載のシステム。
  33. 前記対象が、人間及び動物を含む群から選択される、請求項27記載のシステム。
  34. 対象の心臓事象の発症を確かめるための指標を生成する方法であって、
    該対象の心臓の心電図を取得するために、該対象に少なくとも1つの電極を取り付けること、
    該心電図のQRS群下の面積サイズを測定すること、
    該心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に同一の誘導から得た、同じ対象の心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得すること、及び
    該差と、該前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得することを含み、
    該差及び該比率が、互いに正比例する、前記方法。
  35. 少なくとも1つの電極が、前記対象の皮膚に取り付けられる、請求項34記載の方法。
  36. 少なくとも1つの電極が、前記対象の心臓に取り付けられる、請求項34記載の方法。
  37. 前記心電図のQRS群下の面積サイズが、前記対象の心臓にある生存可能な心筋の質量に正比例する、請求項34記載の方法。
  38. 前記心臓事象が、心筋変性症、急性心筋梗塞、不整脈、心筋虚血、及び心室機能障害を含む群から選択される、請求項34記載の方法。
  39. 心電図のQRS群下の面積サイズを測定する前記手段、前記心電図のQRS群の面積サイズと、前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの差を取得する前記手段、及び、前記差と、前記前の機会に得た同じ対象からの心電図のQRS群の面積サイズとの比率を取得する前記手段が、定量的手段である、請求項34記載の方法。
  40. 前記対象が、人間及び動物を含む群から選択される、請求項34記載の方法。
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