JP2008512472A - アミノテトラゾールから置換テトラゾールを調製するための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、置換テトラゾール合成及び製造の分野に向けられている。より特定的には、本発明は、小規模及び/又はマイクロリアクター技術を用いる、置換テトラゾール及びテトラゾレート塩、例えばナトリウムニトロテトラゾレート及びナトリウムシアノテトラゾレートを調製するための方法に向けられている。本技術を用いることにより、危険性が少なくかつ効率のよい製造法となる。

Description

発明の分野
本発明は、置換テトラゾール合成及び製造の分野に向けられている。より特定的には、本発明は、小規模及び/又はマイクロリアクター技術を用いる、置換テトラゾール及びテトラゾレート塩、例えばナトリウムニトロテトラゾレート及びナトリウムシアノテトラゾレートを調製するための方法に向けられている。本技術を用いることにより、危険性が少なくかつ効率のよい製造法となる。
発明の背景
置換テトラゾール及び特に、ニトロ−、シアノ−、アジド−及びハロゲンで置換されたテトラゾレート塩は、起爆薬として、ならびに他の産業上の用途のために有用である。慣用的には、かかる置換テトラゾールは、サンドマイヤー反応において第2銅塩を用いることにより調製されてきた。例えば、Gilliganらへの米国特許第4,093,623号には、サンドマイヤー化学を用いてナトリウムニトロテトラゾレートを調製することが記載されている。第1工程では、CuSO、亜硝酸ナトリウム及び5−アミノテトラゾールを強い無機酸の存在下で反応させて、5−ニトロテトラゾールの銅酸塩を形成する。第2工程では、水酸化ナトリウムを用いてその酸塩をナトリウム5−ニトロテトラゾールに転化する。
製造の状況においては、この合成はバッチプロセスとして実施され、一定の能率の悪さに悩まされている。具体的には、第1反応工程から生じる5−ニトロテトラゾールの銅酸塩は、NaSO及びNaNOの水溶液から分離しなければならない沈殿である。第2工程においては、沈殿した銅酸塩が水酸化ナトリウムと接触して、ナトリウム5−ニトロテトラゾールの水溶液中でCuOの沈殿を形成する。最終のニトロテトラゾールナトリウム生成物に到達するためには、沈殿したCuOをこの水溶液から分離しなければならない。これらの沈殿−分離工程はいずれも濾過の使用を伴うが、これは、大規模のバッチ製造プロセスにおいては扱いにくく、効率が悪く、また最終的には、製造コストを高め、付加的なプロセス工程の間に被る本質的な損失により、最終生成物の全体収量を低下させることになる。したがって、沈殿及び濾過工程を伴わない置換テトラゾールの製造法に対する必要性が存在する。
1つの解決法は、合成手順全体から銅塩を除くことである。ニトロテトラゾールナトリウムの場合は、亜硝酸ナトリウムをアミノテトラゾール及び強無機酸と直接反応させ(CuSOの不在下で)、次いで、酸性の水性反応生成物を水酸化ナトリウムで中和することによって、銅塩の除去を達成することができる。この手順により、ニトロテトラゾールナトリウムを形成すると同時に、あらゆる成分の沈殿(及びそのような沈殿に付随するであろう濾過工程)を避けることにつながる。しかしながら、金属塩の不在下でのニトロテトラゾールナトリウムの合成は、潜在的に危険なテトラゾール−ジアゾニウム中間体の蓄積につながる可能性があり、中間体はそれ自体、脱プロトン化により同様に危険なジアゾテトラゾールの形成に至る可能性があることが分かっている。第1銅塩(又は他の金属塩)の使用により、テトラゾール−ジアゾニウム中間体の蓄積が抑制され、それによってジアゾテトラゾールの形成が妨げられることが理論づけられている。とにかく、これらの中間体及び意図されていない副生物は非常に不安定であり、存在する場合は、非常に発熱性の分解を自然に開始する可能性がある。
これらの中間体の不安定な性質のため、商業的バッチプロセスにおいてニトロテトラゾールナトリウムを製造するために、第2銅塩を省略する合成法を用いることは実行不可能である。これにはいくつかの理由がある。第1に、製造規模のバッチ装置中での不安定な中間体の発熱性分解により、大爆発の原因となる可能性があり、リアクター装置を破壊したり、作業者を傷つけたりするかもしれない。第2に、装置を破壊し、又は作業者を傷つけるほどの爆発が生じなかったとしても、発熱性分解により、そのバッチにおける出発材料すべて、ならびに既に形成されているあらゆる最終生成物が破壊されるであろう。これらの問題の結果、この方法は置換テトラゾールの商業的製造のための選択肢とは考えられてこなかった。
したがって、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩を製造するためのより効率がよく安全な方法に対する必要性が当技術分野において存在する。
発明の要旨
したがって、本発明の目的は、従来の方法よりも効率がよい置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩を調製するための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、従来の方法よりも安全な置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩を調製するための方法を提供することである。
更なる目的は、従来の方法よりも効率がよく、そして、従来の方法と同じく安全な、そうでない場合は従来の方法よりも安全な、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩を調製するための方法を提供することである。
別の目的は、金属塩を用いることなく大規模合成を可能にする、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩を調製するための方法を提供することである。
更に別の目的は、費用がかかる分離及び濾過工程なしで大規模合成を可能にする、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩の製造法を提供することである。
別の目的は、従来の方法よりも必要とする工程が少ない、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩の製造法を提供することである。
別の目的は、従来の方法よりも費用がかからない、置換テトラゾール及び置換テトラゾール塩の製造法を提供することである。
本発明は、これら目的のうち少なくとも1つを全部又は一部扱う。本発明は、マイクロリアクター環境において置換テトラゾールを調製するための方法に向けられている。
マイクロリアクター技術を用いる多くの利点が知られており、当技術分野で報告されてきたが、その技術はこれまで置換テトラゾールの合成には適用されていない。「無水ジアゾニウム種の連続流れ生成(Continuous-Flow Generation of Anhydrous Diazonium Species)」, Organic Process Research & Development 2003, 7, 762-768において、Forttらは、不安定な中間体を伴なう反応、特に、ジアゾニウム反応性中間体を伴なう反応に、マイクロリアクター技術を用いるいくつかの利点を説明している。Forttらは、マイクロリアクター技術の使用により、必要とする反応容量が小さいため、危険な反応を比較的安全に行うことができ、様々な反応条件の正確な制御が可能となる、と説明している。Forttらは、マイクロ流体リアクター技術を特定の反応:サンドマイヤー反応によるクロロアレンの合成、に適用することの説明を続けている。クロロアレンの合成に用いられるサンドマイヤー反応は、無水条件下(さらに、ヒドロキシル−脱ジアゾ化を妨げるため有機溶媒であるDMF中)でのベンゼノイドアミンとアルキル亜硝酸塩及び銅塩との反応を伴ない、この反応でジアゾニウム塩は中間体として形成される。Forttらは、マイクロ流体リアクターチップ上でこのサンドマイヤー反応の直接小規模化に成功したことを説明している。
また、水和条件下ではあるが銅塩の存在下、そして有機溶媒の不在下で行われることから、置換テトラゾール(例えば、ニトロテトラゾールナトリウム)の調製のための従来の方法もサンドマイヤー反応として特徴づけることができる。都合の悪いことに、Forttらの提案する直接小規模化の解決法は、置換テトラゾールの調製にはうまく適用することができない。その理由は、従来の方法で銅塩を用いると、これまでに説明したように、更なる処理の前に反応系から分離しなければならない2種の別個の銅沈殿が形成される、ということである。マイクロリアクター系における沈殿はすべて、小規模のリアクター帯域及び流路を急速に詰まらせる傾向がある。したがって、Forttらの論文は、マイクロリアクター技術を高度に反応性の系に用いる利益について示唆しているが、置換テトラゾールの合成に適用できる小規模化プロセスを教示するものではない。
「不安定中間体のチップ上での生成及び反応(On-Chip Generation and Reaction of Unstable Intermediates)」, Lab-On-A-Chip 2002, 2 (1), 5において、Woottonらは、ジアゾニウム中間体から生じるがサンドマイヤー反応を必要としない、別の生成物であるアゾ染料を合成するためにマイクロリアクター技術を使用することを説明している。Forttらと同様に、Woottonらはマイクロ流体チップ上でのアゾ合成の直接小規模化を説明している。注目すべきは、この反応におけるアゾ結合は、ジアゾニウム塩のカップリング反応か、あるいは−N=N−結合による2つの芳香族構成要素の結合によって形成されることである。アゾ染料合成は、ジアゾニウム部分がもとのままである点で、置換テトラゾールを調製する本発明の方法とは異なる。したがって、この手順は、アミノテトラゾールからの置換テトラゾールの調製には適用できず、そして事実、そのような化合物を調製する際に用いるには逆効果であろう。
結局、Forttら及びWoottonらは、本発明において必要とされるテトラゾール化学とは全く異なる化学に対するマイクロリアクター技術の適用を説明している。注目すべきは、本発明の置換テトラゾールはそれら自体本質的に爆発性である(それゆえ、起爆薬に用いられる)ことから、それらの合成の間に生じうる不安定な中間体及び副生物は、Woottonらのアゾ染料、又はForttらのクロロアレンの調製の間に形成される中間体よりはるかに危険である、ということである。
置換テトラゾールを調製するための従来のサンドマイヤー法は、直接小規模化に適していないが、置換テトラゾールを銅塩の不在下、マイクロリアクター中でうまく合成できることが意外にも発見された。これまでに説明したように、銅塩なしで置換テトラゾールを形成すると、大規模バッチ法において、危険な中間体及び副生物の不所望な蓄積につながる。しかしながら、そのような合成をマイクロリアクター規模で連続法で行うときは、危険な中間体及び副生物に付随する困難は最小限になる。簡単に述べると、マイクロリアクター技術は、置換テトラゾールを製造する従来の方法を改良するのではなく、これまで商業的な使用のためには支持できない選択であった別の合成を可能にする。
マイクロリアクター技術の使用により銅塩の不在下で合成が促進される、いくつかのやり方がある。反応制御の精度を高めると、反応性中間体が急冷されて最終生成物となり、危険な又は反応性の中間体の蓄積、及び不所望かつ危険な副生物(ジアゾテトラゾール)の形成が抑制されるという、効率的な合成が可能となる。反応性中間体が蓄積し、不安定となると、必要とされる反応容量が小さいことから、バッチ法で生じうる潜在的に突発性の爆発を妨げる。言い換えれば、不安定化により、最悪マイクロリアクターチップを焼き尽くすか損なうことになるが、装置を破壊したり、作業者を傷つけたり、すでに合成された生成物を損失したりすることはないであろう。マイクロリアクター技術を用いる付加的な利益として、反応制御の精度が高まることにより、最終生成物の収量がよりよくなる。そのうえ、多数のマイクロリアクターを並行して運転して大規模のフローリアクターをシミュレートする「スケールアウト」の概念を用いることにより、複数のマイクロリアクターを操作して、所望の最終生成物を大量に生成することができる。
したがって、本発明の第1の側面として、置換テトラゾールを調製するための方法であって、アミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物を、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とするリアクター中で反応させることを含む前記方法を提供する。置換化合物は、前記アミノテトラゾール上のアミノ基を置換するための少なくとも1つの求核種を含有する。1つの態様では、置換化合物は、これらに限定されないが、ニトロ、シアノ、アジド及びハロゲンアニオンから選択されるアニオンを含有する化合物である。別の態様では、置換化合物は、NaNO、NaCN、NaN、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KNO、KCN、KN、KF、KCl、KBr、KI、HNO、HCl及びHIの中から選択される。
本発明の別の側面として、置換テトラゾールを調製するための方法であって、アミノテトラゾール、亜硝酸及び置換化合物を、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とするリアクター中で反応させことを含む前記方法を提供する。
本発明の更に別の側面として、置換テトラゾールを調製するための方法であって、アミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物を反応させて第1反応生成物を形成する第1反応工程、及び次いで、第1反応生成物を塩基と反応させる第2反応工程を含み、ここで、少なくとも第1反応工程は、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする反応室で行う、前記方法を提供する。1つの態様では、置換化合物は亜硝酸ナトリウムである。別の態様では、第2反応工程も流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする反応室で行う。
本発明の更なる側面として、置換テトラゾールを調製するための方法であって、アミノテトラゾール、亜硝酸及び置換化合物を、並行操作する一連のリアクターを必要とする連続法で反応させることを含み、ここで、各リアクターは流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする前記方法を提供する。
本発明の更に別の側面として、ニトロテトラゾールナトリウム化合物を調製するための方法であって、アミノテトラゾール、硝酸及び亜硝酸ナトリウムをリアクター中で反応させることを含み、ここで、リアクターは流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする前記方法を提供する。1つの態様では、ニトロテトラゾールナトリウムは、アミノテトラゾール、硝酸及び亜硝酸ナトリウムを反応させて第1反応生成物を形成し、そして次いで、第1反応生成物を塩基と反応させてニトロテトラゾールナトリウムを形成することによって調製され、ここで、少なくとも第1反応工程は流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする反応室中で行われる。
前述の方法では、様々な反応工程のいずれか又は全てを、100μm未満あるいは10μm未満の流路断面径を有する反応室において行ってもよい。更に、前述の方法はすべて、単一のマイクロリアクターチップ上で行うように適合させてもよい。2つ以上のそのようなマイクロリアクターを、連続的かつ直列及び/又は並列に操作して、置換テトラゾールを合成してもよい。
発明の具体的な説明
本明細書中で使用するリアクターという用語は、その中で反応体を接触させ、次いで化学反応を確実に行う、任意の室、空間又は流路を指す。
本明細書中で使用するリアクターの「流路断面径」は、リアクターを通り抜ける流れに対して概して垂直な方向におけるリアクターの幅又は直径を指す。不規則な形の横断面を有するリアクターでは、流路断面径は、流れに対して垂直な横断面の面積を測定し、次の式に当てはめることによって計算しうる:πで割った横断面積の平方根を得て、これに2を掛ける。
置換テトラゾールを調製するための新規な方法を提供する。説明したように、本発明の1つの側面では、アミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物をリアクター中で反応させることを含む置換テトラゾールの製造方法であって、リアクターが最大で1mmの流路断面径を有することを特徴とする方法を提供する。理論により縛ることを望むものではないが、亜硝酸塩及び酸が反応して反応性亜硝酸塩部分を形成し、これがアミノテトラゾールと反応してテトラゾール−ジアゾニウム中間体を形成する。次に、テトラゾール−ジアゾニウム中間体は置換化合物と反応して、窒素を放出し、望ましい置換テトラゾールを形成する。酸及び亜硝酸塩の反応から形成される反応性亜硝酸塩部分は、たいてい一般には亜硝酸である。したがって、本発明の別の側面では、アミノテトラゾール、亜硝酸及び置換化合物をリアクター中で反応させることを含む置換テトラゾールを調製するための方法であって、リアクターが最大で1mmの流路断面径を有することを特徴とする方法を提供する。
アミノテトラゾールは既知の方法を用いて合成しても、あるいは様々な既知の商業源から得てもよい。例えば、5−アミノテトラゾールは様々な既知の商業源から大量に得られる。1モルの置換テトラゾールの合成に少なくとも1モルのアミノテトラゾールが必要とされるので、リアクターへ供給されるアミノテトラゾールの量は望ましい最終生成物の量によって決定される。
酸は、アミノテトラゾール、亜硝酸塩及び置換化合物と反応させたときに、アミノ基の代わりに求核種をテトラゾール環上へ置換することを促す任意の既知の酸又は酸混合物から選択される。最も強い無機酸が本発明で用いるのに適している。これらに限定されないが、適する酸の例としては、過塩素酸、硫酸、硝酸及びハロゲン酸が挙げられる。ハロゲン酸としては、これらに限定されないが、HF、HCl、HBr及びHIが挙げられる。あるいは、本発明で用いるのに硝酸を選択してもよい。酸は、望ましい置換反応が行われるのに十分な量でリアクターへ供給しうる。あるいは、酸は亜硝酸塩と反応して十分に反応性の亜硝酸部分を形成するのに十分な量でリアクターへ供給し、それによって、リアクターへ供給される実質的に全てのアミノテトラゾールがテトラゾール−ジアゾニウム中間体に転化するようにしてもよい。あるいは、酸は、リアクターへ供給されるアミノテトラゾールのモル当たり1モル以上のモル比でリアクターへ供給してもよい。場合により、酸は、置換反応を妨げない適する溶媒中の形でリアクターへ供給してもよい。適切又は望ましいならば、酸は水性条件下でリアクターへ供給してもよい。
亜硝酸塩は、アミノテトラゾール、酸及び置換化合物と反応させたときに、アミノ基の代わりに求核種をテトラゾール環上へ置換することを促す任意の既知の亜硝酸塩又は亜硝酸塩混合物から選択される。これらに限定されないが、適する亜硝酸塩の例としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム、亜硝酸リチウム、アルカリ金属亜硝酸塩、アルカリ土類金属亜硝酸塩、及びアルキル亜硝酸塩が挙げられる。あるいは、本発明で用いるのに亜硝酸ナトリウムを選択してもよい。亜硝酸塩は、望ましい置換反応が行われるのに十分な量でリアクターへ供給しうる。あるいは、亜硝酸塩は酸と反応して十分に反応性の亜硝酸部分を形成するのに十分な量でリアクターへ供給し、それによって、リアクターへ供給される実質的に全てのアミノテトラゾールがテトラゾール−ジアゾニウム中間体へ転化するようにしてもよい。あるいは、亜硝酸塩は、リアクターへ供給されるアミノテトラゾールのモル当たり少なくとも1モルのモル比でリアクターへ供給してもよい。場合により、亜硝酸塩は、置換反応を妨げない適する溶媒中の形でリアクターへ供給してもよい。適切又は望ましいならば、亜硝酸塩は水性条件下でリアクターへ供給してもよい。
アミノテトラゾール及び置換化合物を、酸及び亜硝酸塩の代わりに、亜硝酸と反応させる本発明の側面では、亜硝酸は当技術分野で既知の任意の適する方法で調製してもよい。あるいは、これまでに示したように、亜硝酸は、亜硝酸塩を、酸、例えば過塩素酸、硫酸、硝酸、HF、HCl、HBr及びHIと反応させることによってその場で調製してもよい。あるいは、亜硝酸は、亜硝酸ナトリウムを酸、例えば過塩素酸、硫酸、硝酸、HF、HCl、HBr及びHIと反応させることによってその場で調製してもよい。あるいは、亜硝酸は、亜硝酸ナトリウムを硝酸と反応させることによって調製してもよい。亜硝酸は、望ましい置換反応が行われるのに十分な量で形成又はリアクターへ供給しうる。あるいは、亜硝酸は、リアクターへ供給される実質的に全てのアミノテトラゾールがテトラゾール−ジアゾニウム中間体へ転化するように十分な量で形成又はリアクターへ供給してもよい。あるいは、亜硝酸は、リアクターへ供給されるアミノテトラゾールのモル当たり少なくとも1モルのモル比でリアクターへ供給してもよい。場合により、亜硝酸は、置換反応を妨げない適する溶媒中の形でリアクターへ供給してもよく、あるいはリアクター中で形成してもよい。適切又は望ましいならば、亜硝酸は水性条件下でリアクターへ供給してもよく、あるいはリアクター中で形成してもよい。
置換化合物は、アミノテトラゾール上のアミノ基を置換するための少なくとも1つの求核種を含む任意の化合物である。求核種はアニオンでもよい。これらに限定されないが、アニオンの例としては、NO 、CN、N 及びハロゲンが挙げられる。これらに限定されないが、適する置換化合物の例としては、NaNO、NaCN、NaN、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KNO、KCN、KN、KF、KCl、KBr、KI、HCl及びHIが挙げられる。置換化合物は、望ましい量の置換トリアゾールを調製するのに十分な量でリアクターへ供給しうる。アニオンを、リアクターへ供給されるアミノテトラゾールの各分子上へ置換するのが望ましい場合は、供給されるアミノテトラゾール1モル当たり少なくとも1モルの求核種が供給されるような量で、置換化合物をリアクターへ供給するものとする。場合により、置換化合物は、置換反応を妨げない適する溶媒中においてリアクターへ供給してもよい。適切又は望ましいならば、置換化合物は水性条件下でリアクターへ供給してもよく、あるいはリアクター中で形成してもよい。
本発明のいくつかの側面では、亜硝酸塩及び置換化合物の両方として、又は酸及び置換化合物の両方として、単一の化合物が二つの役割を果たすことも可能である。例えば、亜硝酸ナトリウムは、亜硝酸塩(これは亜硝酸塩であるので)と置換化合物(テトラゾール上のアミノ基を置換することができるアニオン、NO を含むので)の両方として働く。同様に、塩酸は、酸(これは適する酸であるので)及び置換化合物(テトラゾール上のアミノ基を置換することができるアニオン、Clを含むので)として働きうる。当業者にとって、化合物がこれらの二役をする場合に、リアクターへ供給されるそのような化合物の量を調節する必要があることは明らかなことであろう。例えば:亜硝酸ナトリウムが亜硝酸塩及び置換化合物として働く場合、置換反応が望ましい又は期待される程度に完了できるように、リアクターへ供給される亜硝酸ナトリウムの量を増加する必要がありうる。
反応は、存在する場合は望ましい時間制限内で、望ましい程度で置換反応が完了するのを可能にする及び/又は容易にする任意の温度にて行いうる。あるいは、反応は約−20℃〜約120℃で行いうる。あるいは、反応は約0℃〜約100℃、又は約15℃〜約75℃で行いうる。あるいは、反応は室温で行うこともできる。
これまでに説明した反応体は、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とするリアクターへ供給される。本発明は、置換テトラゾール合成のためのバッチ法及び連続法の両方を意図しているが、反応容量が小さい(最大で1mmの流路断面径)ため、全体的又は部分的に連続的な方法が好ましい。特定の量がバッチリアクターへ加えられるのとは対照的に、連続法においては、これまでに説明した反応体の量は、リアクターへ入る組合わされた反応体流れにおけるモル比であることは、当業者であれば理解するであろう。
本発明において使用することが考えられる適するリアクターとしては、最大で1mmという流路断面径の制限を満たす事実上任意のリアクターが挙げられる。小型化されたリアクター系、特にマイクロリアクター又は微小流体リアクター技術について、多くのことが論述されてきた。例えば、これまでに説明したWoottonら及びForttらの論文、並びに「マイクロリアクター中でのアゾ染料の製造(Preparation of Azo Colorants in Microreactors)」と題するNickelらへの米国特許第6,469,147号;「統合物質注入を伴う微小流体マイクロチップ(Microfluidic Microchip With Integrated Substance Injection)」と題するNawaracalへの米国特許第6,495,016号;「微小流体物品の製造法(Methods of Manufacturing Microfluidic Articles)」と題するBentsenらへの米国特許第6,375,871号;及び「微小流体系における材料の識別及び最適化のための方法(Methods for Identifying and Optimizing Materials in Microfluidic Systems)」と題するBerghらへの米国特許第6,737,026号を参照のこと。微小流体装置の製造は、電子工学及び半導体製造工業で用いられる微細加工技術の進歩によって容易になった。具体的には、平らな基体の表面において微小規模の流路及び穴を加工するために、写真平板、湿式化学エッチング、ディープ・リアクティブ・イオン・エッチング、プラスチックの注入成形等のような技術が用いられてきた。次いで、第2の基体をこの表面上に結合し、溝及び穴を覆い、密閉して、流路及び室を形成する。Chowの米国特許第6,648,015号に記載のように、多数の基体層を共に結合し、互いに接続して、三次元微小流体系を形成することができる。これらに限定されないが、ガラス、金属(例えば、LIGA技術を用いて製造されるニッケル−クロム材料)及びポリマー材料をはじめとして、数多くの材料が基体として用いるのに適している。
置換テトラゾールを調製する本発明の方法に適しているリアクター系及びそれに伴う流路(並びに他の構成要素)を構成するためには、これまでに説明した任意の技術を用いることができる。1mmまでの流路断面径を有するリアクターが本発明における使用に適しているが、より小さい流路断面径を有するリアクターも企図されている。置換テトラゾールを調製するための方法は、流路断面径が最大で500μm、あるいは最大で200μm、あるいは最大で100μmであることを特徴とするリアクター中で行いうる。あるいは、この方法は、流路断面径が最大で10μm、あるいは最大で1μm、あるいは最大で500nm、あるいは最大で100nm、あるいは5〜60nmであることを特徴とするリアクター中で行いうる。
本発明の別の側面では、アミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物(あるいは、アミノテトラゾール、亜硝酸及び置換化合物)の反応の後に、第1反応生成物を塩基と接触させる第2反応工程が続く。置換テトラゾールは、説明した最初の反応工程によって合成することができるが、この反応によって形成される置換テトラゾールは多くの場合本質的に酸性であることが分かった。したがって、第1反応の反応生成物を塩基と接触させる第2の反応工程が考えられる。置換テトラゾールの酸性を減じる又は酸性ではなくする目的を達成する任意の公知の塩基を任意の量で用いうる。あるいは、第1反応の生成物のpHを約6より上、又は約7より上、又は約8より上、又は約9以上、又は約10以上にするのに十分な量で塩基を加えてもよい。限定されないが、適する塩基の一例は水酸化ナトリウムである。
場合により、第2反応工程において緩衝剤を塩基と共に用いてもよい。緩衝剤を用いる1つの目的は、酸性でなくなる(すなわち、クエンチングポイントに達する)前、反応が進行している間に、第2反応工程のpHを酸性範囲に維持することである。適する緩衝剤の例としては、クエン酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、酢酸塩及びプロピオン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム、ギ酸カリウム等)が挙げられる。
第2反応工程は、望ましいpH調節を可能にする及び/又は容易にする、あるいは置換テトラゾールの酸性を減じるもしくは酸性ではなくする目的を達成する、任意の温度で行いうる。あるいは、第2反応工程は約−20℃〜約120℃で行いうる。あるいは、第2反応工程は約0℃〜約100℃、又は約15℃〜約75℃で行いうる。あるいは、第2反応工程は室温で行うこともできる。
塩基は、当業者に既知の適する接触法を用いて、第1及び最初の反応の生成物と接触させる。例えば、連続法を用いてアミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物を反応させる場合、その反応の生成物流れは混合槽に集めることができる。次に、塩基を混合槽に加えて、バッチを適切なpHレベルにすることができる。あるいは、塩基を生成物流れへ連続式に1又はそれより多いポイントで加えてもよい。本発明の1つの側面では、第1反応生成物を塩基と接触させる工程は、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とするリアクター又は反応室中で行われる。この第2反応工程は、流路断面径が最大で500μm、あるいは最大で200μm、あるいは最大で100μmであることを特徴とするリアクター中で行ってもよい。あるいは、この第2反応工程は、流路断面径が最大で10μm、あるいは最大で1μm、あるいは最大で500nm、あるいは最大で100nm、あるいは5〜60nmであることを特徴とするリアクター中で行ってもよい。
本発明の1つの態様では、第1及び第2反応工程は単一の微小流体リアクターチップ上で、連続式で行われる。1つより多いそのようなチップを並行操作して、置換テトラゾールの製造を商業的な量に「スケール−アウト」しうることが考えられる。別の態様では、第1反応工程のみを1つより多い微小流体リアクターチップ上で並行して行う。多数の微小流体リアクターチップの生成物流れを組み合せて単一の生成物流れにし、これを塩基と、流路断面径が1mmより大きいことを特徴とするより大きな反応室で接触させる。スケールアウト及び塩基の別の接触法を含む他の組み合わせを本発明に適用できることは、当業者であれば理解するであろう。
ここで、本発明のいくつかの態様を、ニトロテトラゾールナトリウムを調製するための方法に具体的に適用して説明する。これらの態様は本質的に例示的であり、本明細書中に説明した本発明を限定することを意図するものではない。
ニトロテトラゾールナトリウムを調製する本発明の方法の製造流れ図を図1に示す。図示するように、2つの反応体流れがリアクターIへ入る。反応体流れAは水性亜硝酸ナトリウム溶液からなる。反応体流れBは5−アミノテトラゾール及び水性硝酸溶液からなる。反応体流れA及びBの反応の間に発生する気体(もっとも予想されるのはN及びNO)は放出しうる。残りの液体生成物(生成物流れ1)はリアクターIIへ送られる。生成物流れ1は主にニトロテトラゾールの遊離酸を含む。リアクターIIでは、ニトロテトラゾールの遊離酸を、水酸化ナトリウムの水溶液からなる反応体流れCと接触させる(場合により、緩衝剤をこの時点で用いて、クエンチングまで反応を酸性レベルに維持してもよい)。塩基性水酸化ナトリウム溶液は生成物流れ1のpHを非酸性レベルに上げる(緩衝剤が存在するならば、pHは、例えば非緩衝化水酸化ナトリウムを別の時点で流れに加えることによって、非酸性レベルに上げてもよい)。望ましいナトリウムニトロテトラゾレート生成物からなる生成物流れ2はリアクターIIから出て、集められる。本発明の方法では、リアクターI及び場合によりリアクターIIは、流路断面径が最大で1mmであることを特徴とする。反応を容易にするために、リアクターI及び/又はリアクターIIを加熱又は冷却してもよく、あるいはいずれかのリアクターの部分を加熱又は冷却してもよい。
図1に示す製造方法は、全体又は一部を、その一部をこれまでに説明した当技術分野において既知の方法によって製造される微小流体リアクターチップ上で行いうる。図2は、図1に示す製造方法の第1の部分で用いるための微小流体リアクターチップの流路パターンを示す。図示するように、反応体流れA及びBは微小流体流路において組み合わされ、チップ上の曲がりくねったリアクター/混合帯域Iへ供給される。反応体流れA及びBはリアクター/混合帯域Iで反応し、酸性ニトロテトラゾールナトリウム及び副生物である気体を形成し、それらの全ては生成物流れ1としてチップを出る。場合により、リアクター/混合帯域Iは、マイクロリアクターチップの表面に固定又は適用した局部加熱器又は冷却器の使用などの、当業者に既知の任意の手段で加熱又は冷却してもよい。別の選択として、リアクター/混合帯域Iの第1の部分は加熱され、リアクター/混合帯域Iの第2の部分は冷却される。1つの態様では、生成物流れ1(及び場合により、並行操作する他の微小流体リアクターチップからの生成物流れ)はバッチミキサーへ送られる。生成物流れ1からの気体はバッチミキサーの頂部から抜き、同時に液体生成物は水酸化ナトリウムと接触させて非酸性ナトリウムニトロトリアゾールの形成を完了する。
図3は、図1に示す全製造方法で用いるための微小流体リアクターチップ流路パターンを示す。図示するように、反応体流れA及びBは微小流体流路で組み合わされ、チップ上の曲がりくねったリアクター/混合帯域Iへ供給される。リアクター/混合帯域Iは、場合により、これまでに説明したように加熱及び/又は冷却されてもよい。反応体流れA及びBは、リアクター/混合帯域Iで反応して酸性ニトロテトラゾールナトリウム及び副生物気体を形成する。リアクター/混合帯域Iを出ると、反応生成物は、第1反応工程中に生じた気体を液体生成物から分離する気液マイクロセパレーター(図3には示されていない)へ供給してもよい。マイクロリアクター技術の分野における当業者に既知の任意の適するマイクロセパレーターをチップのこの部分で用いうる。本発明での使用に適合させ得る非限定的なマイクロセパレーターのいくつかの例は、「微小流体系における材料の識別及び最適化のための方法(Methods for identifying and optimizing materials in microfluidic systems)」と題するBerghらへの米国特許第6,737,026号;Wardら, 「資源利用のためのマイクロ流路相セパレーターの標準重力試験(Normal gravity testing of a microchannel phase separator for resource utilization)」, NASA/CR-20010-210955(2001年6月)(航空宇宙情報のためのNASAセンターから入手しうる刊行物);Brooksら, 「その場での噴射剤製造系における微小流路の構成要素の発展(Component development for a microchannel in situ propellant production system)」(ルイジアナ州ニューオーリンズで2002年3月10〜14日に開催されたAIChE2002年春季国際会議でのプレゼンテーションに用意された文書);Ahnら, 「低重力条件下での気液遠心分離(Centrifugal gas-liquid separation under low-gravity conditions)」, Separation and Purification Technology, Vol. 19, No. 1, 121;Guntherら, 「微小規模分割気液流における輸送及び反応(Transport and reaction in microscale segmented gas-liquid flow)」、Lab-On-A-Chip 2004, 4, 282;及び次のウェブサイト:http://www.darpa.mil/mto/mpg/summaries/2003_1/cmu.html(選択性膜を用いてCOガスを液体流れから分離する燃料電池技術)に記載されている。
場合により、リアクター/混合帯域Iを出る反応生成物は、気液マイクロセパレーターへ入る前に、室温に冷却されてもよい。この冷却は、当業者に既知の方法、例えば冷却された気体流れをマイクロリアクターチップの一部の上に通すことによって行いうる。
図3を参照する。リアクター/混合帯域Iを出る液体生成物流れ(又は任意の気液マイクロセパレーターを出る流れ)は、リアクター/混合帯域IIへ供給される微小流体流路中の反応体流れCと合流する。場合により、リアクター/混合帯域IIはこれまでに説明したように加熱及び/又は冷却されてもよい。望ましいニトロテトラゾールナトリウム生成物は生成物流れ2としてチップを出る。
本明細書中に説明した方法(説明した一般的態様及び具体的態様を含む)を適用すると、従来の方法よりも安全かつ効率的であり、銅塩を用いる必要はなく、従来法よりも費用がかからず、そして大規模製造操作で用いるのに適している、置換テトラゾールの製造法を提供する目標が達成される。
これまでに概説した方法の細部は本開示から逸脱することなく変更しうることは、当業者には明らかであろう。
実施例
次の実施例は、本発明の方法を用いると、従来法よりも効率的で危険性の少ない方法で置換テトラゾールが調製されることを証明する。
実施例1
次の実験は、銅塩の不在下、小規模でのナトリウムニトロテトラゾレートの調製が可能であることを証明する。
まず、0.20gのNaNOを5mlの水に溶解し、氷浴中で約2℃に冷却した。次に、0.10gの5−アミノテトラゾールを5mlの1:10 NHO/HO溶液に溶解した。次いで、5−アミノテトラゾール溶液をNaNO溶液(氷浴中でまだ冷却中である)に約8分かけて滴下した。泡立ちが観察され、そして温度を2℃から4〜5℃に上げ、15分後に2℃に戻した。
反応生成物を氷浴から取り出した。20mlのHO中2.0gのNaOH溶液を、混合物のpHが約11.2に達するまで、反応生成物へ滴下した。NaOH溶液を加えると、透明な反応混合物は黄色になり、泡立った。得られた溶液を回転蒸発器上で約5mlにストリップし、そして冷却して結晶化させた。
得られた黄色結晶質生成物はHOで洗浄し、赤外線及び示差走査熱量分析を行った。これらの2つの分析結果は、生成物がナトリウムニトロテトラゾレートであることを示す。
この実施例は、小規模及び銅塩の不在下でのナトリウムニトロテトラゾレートの調製が可能であることを立証している。ナトリウムニトロテトラゾレートがどのような沈殿形成中間工程も用いずに形成されたことは注目に値する。
実施例2
ガラスマイクロチップ(50mm×50mm)を、直接記入レーザー平板印刷法、湿式化学エッチング及びボンディング手法を用いて製造する。製造過程の一部として、緩衝化酸化物エッチング溶液(HF/NHF)を用いて、ガラス基体に流路をエッチングする。外部アクセス孔をあけ、流路はガラスカバープレートをエッチング表面へ結合することによって包む。エッチングした流路の平均の深さは100μm、平均の幅は100μmである。リアクター流路パターンは図2に簡単に示す。
NaNOの0.6M 水溶液を反応体流れAのために準備する。10gの5−アミノテトラゾールをv/v比1:10のNHO/HO溶液500mlに溶解することによって、反応体流れBのための溶液を準備する。
IVEK容量形ポンプを使用して、NaNO溶液を3.2μL/分の流量で反応体流れA入り口へ導入し、アミノテトラゾール溶液を3.2μL/分の流量で反応体流れB入り口へ導入する。リアクター/混合帯域Iは、微小流体リアクターを冷却された金属ブロックに接触することによって5℃に冷却する。
マイクロチップの生成物流れ1出口を出る反応生成物は50mlエルレンマイヤーフラスコに集める。反応生成物の気体部分はフラスコの頂部から抜く。リアクターを4日間操作させておくと、約20mlの液体反応生成物がフラスコ内に生じる。
リアクターを停止させ、フラスコを装置から取り出す。撹拌棒をフラスコに入れ、NaOH溶液を、フラスコ内の混合物のpHが約11になるまで滴下する。
得られた溶液は回転蒸発器で一部ストリップし、そして冷却して結晶化させる。得られた結晶質生成物はHOで洗浄し、赤外線及び示差走査熱量分析を行った。これらの2つの分析結果は、生成物がナトリウムニトロテトラゾレートであることを示す。
実施例3
珪素マイクロチップ(10mm×25mm)を、標準平板印刷法、湿式化学エッチング及びボンディング手法を用いて製造した。製造過程の一部として、緩衝化酸化物エッチング溶液(HF/NHF)を用いて、珪素基体に流路をエッチングした。外部アクセス孔をあけ、流路はパイレックスカバープレートを珪素表面へ陽極結合することによって包んだ。エッチングした流路の平均の深さは50μm、平均の幅は160μmである。珪素微小流体リアクターチップ(リアクター流路パターンを有する)は図4に示す。
0.2M 水性NaNO溶液を反応体流れAのために準備する。0.05M 5−アミノテトラゾール及び1.5M 硫酸の混合水溶液を反応体流れBのために準備する。
ハーバードマルチシリンジポンプを使用して、各反応体流れを25μL/分の速度で第1リアクター(図4で「リアクター1」と標識した)へ供給した(v/v比1:1)。図4を参照すると、反応体流れAをリアクター1の入り口1へ供給し、反応体流れBをリアクター1の入り口2へ供給した。反応の間、リアクター1は微小流体リアクターを冷水浴に沈めることによって20℃に維持された。
再び図4を参照すると、リアクター1の出口を出る反応生成物(「生成物流れ1」)は、冷却されたPTFE管(500μm×31cm、62μL容量)を通ってリアクター2の入り口へ流れた。0.4M クエン酸及び2M NaOHの水溶液を反応体流れCのために製造した。反応体流れCはリアクター2の入り口2へ50μL/分の速度で供給した(生成物流れ1に対してv/v比1:1、pHが約4.5の流れとなる)。リアクター2は微小流体リアクターを冷水浴に沈めることによって10℃に維持された。
リアクター2の出口を出る生成物(「生成物流れ2」)は、1.1mの0.02”(0.0508cm)ID PTFE管を通って流れ、T接点(図4には示されていない)を経てリアクター2からの生成物の流量と等しい容積流量で4M 水性NaOH溶液を加えることによって急冷された。ナトリウムニトロテトラゾレートが得られた生成物流中に存在することは、高圧液体クロマトグラフィーで確認された。
2組以上のそのようなリアクターチップを並行操作させて、ナトリウムニトロテトラゾレートの製造をより大量に「スケール−アウト」しうる。
本明細書中に引用した全ての特許、試験法及び他の文書は、かかる開示が本発明と矛盾しない程度で、かかる援用が許容されるすべての管轄区に対して、参照により本明細書中に援用する。
本発明を具体的な態様を参照して説明してきたが、本明細書中に記載されていない様々な変更が可能なことは当業者にとって明らかであろう。これらの理由で、本発明の真の範囲を決定する目的のためには、特許請求の範囲のみを参照するものとする。
従属請求項は米国の特許慣行により単一の従属性を有するが、いずれの従属請求項の特徴も他の従属請求項又は主請求項の各特徴と組み合わせることができる。
図1は、置換テトラゾールを調製する本発明の方法の製造流れ図を示す。特に、図1は、ニトロテトラゾールナトリウムを調製する方法の製造流れ図を示す。 図2は、図1に示す方法の一部に関して使用するためのマイクロ流体リアクターチップの流路パターンの概略を示す。 図3は、図1に示す全方法に関して使用するためのマイクロ流体リアクターチップの流路パターンの概略を示す。 図4は、ニトロテトラゾールナトリウムを調製するために連続して用いられる2つのマイクロ流体リアクターチップを示す。

Claims (23)

  1. 置換テトラゾールを調製するための方法であって:
    (a)アミノテトラゾールを提供し;
    (b)亜硝酸塩を提供し;
    (c)酸を提供し;
    (d)置換化合物を提供し、ここで、前記置換化合物は、前記アミノテトラゾール上のアミノ基を置換するための求核種を含有し;そして、
    (e)前記アミノテトラゾール、前記亜硝酸塩、前記酸及び前記置換化合物を、置換テトラゾールを形成するのに適した条件下で反応させること
    を含み、ここで、該反応が、1mm未満の流路断面径を有する反応室で実施される、前記方法。
  2. 置換化合物中の求核種がアニオンである、請求項1に記載の方法。
  3. アニオンが、NO 、CN、アジド及びハロゲンアニオンよりなる群から選択される、請求項2に記載の方法。
  4. 酸が、過塩素酸、硫酸、硝酸及びハロゲン酸よりなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 亜硝酸塩も置換化合物として働く、請求項1に記載の方法。
  6. 更に、次の工程:
    (f)塩基を提供する工程;及び
    (g)前記塩基を、アミノテトラゾール、亜硝酸塩、酸及び置換化合物の反応生成物と接触させる工程
    を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 置換テトラゾールを調製するための方法であって:
    (a)アミノテトラゾールを提供し;
    (b)亜硝酸を提供し;
    (c)置換化合物を提供し、ここで、前記置換化合物は、前記アミノテトラゾール上のアミノ基を置換するための求核種を含有し;そして、
    (d)前記アミノテトラゾール、前記亜硝酸塩及び前記置換化合物を、置換テトラゾールを形成するのに適した条件下で反応させること
    を含み、ここで、該反応が、1mm未満の流路断面径を有する反応室で実施される、前記方法。
  8. 置換化合物が、NaNO、NaCN、NaN、NaF、NaCl、NaBr、NaI、KNO、KCN、KN、KF、KCl、KBr、KI、HNO、HCl及びHIよりなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
  9. 反応が、100μm未満の流路断面径を有する反応室で行われる、請求項7に記載の方法。
  10. 更に、次の工程:
    (e)塩基を提供する工程;及び
    (f)前記塩基を、アミノテトラゾール、亜硝酸及び置換化合物の反応生成物と接触させる工程
    を含む、請求項7に記載の方法。
  11. 塩基が水酸化ナトリウムである、請求項10に記載の方法。
  12. 接触工程が、1mm未満の流路断面径を有する反応室で行われる、請求項10に記載の方法。
  13. 単一のマイクロ流体リアクターチップ上で行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 請求項13に記載の方法をチップ上で連続して実施する、置換テトラゾールを製造するための方法。
  15. 請求項14に記載の方法を、並行して操作する2つ以上のチップ上で連続して実施する、置換テトラゾールを製造するための方法。
  16. ニトロテトラゾール化合物を調製するための方法であって:
    (a)アミノテトラゾールを提供し;
    (b)酸を提供し;
    (c)亜硝酸塩を提供し;
    (d)前記アミノテトラゾール、前記酸及び前記亜硝酸塩を、ニトロテトラゾールを形成するのに適した条件下で反応させること
    を含み、ここで、該反応が、1mm未満の流路断面径を有する反応室で実施される、前記方法。
  17. 反応が、最大で200μmの流路断面径を有する反応室で実施される、請求項16に記載の方法。
  18. 酸が硫酸である、請求項16に記載の方法。
  19. 亜硝酸塩が亜硝酸ナトリウムである、請求項18に記載の方法。
  20. 更に、次の工程:
    (e)塩基を提供する工程;及び
    (f)前記塩基を、アミノテトラゾール、亜硝酸塩及び酸の反応生成物と接触させる工程
    を含む、請求項16に記載の方法。
  21. 塩基が水酸化ナトリウムである、請求項20に記載の方法。
  22. 塩基をアミノテトラゾール、亜硝酸塩及び酸の反応生成物と接触させる工程が、1mm未満の流路断面径を有する反応室で実施される、請求項20に記載の方法。
  23. 塩基をアミノテトラゾール、亜硝酸塩及び酸の反応生成物と接触させる工程が、最大で200μmの流路断面径を有する反応室で実施される、請求項22に記載の方法。
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