JP2008501810A - ポリアミドの製造中に生じる混合物からのアンモニア及び水の分離方法 - Google Patents
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Abstract
ラクタム及び/又はジアミン、適宜、アミノニトリル及び/又はジニトリル、そして更にシクロペンタノン不純物を含み、ポリアミドの製造で得られる混合物からアンモニア及び水を2段階で蒸留除去する方法において、
1)混合物を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に蒸留し、且つこれにより得られる頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む少なくとも部分的に気体の混合物であり、得られる底部生成物B1は、水と、ラクタム及び/又はジアミンと、適宜アンモニア及び/又はジニトリルと、を含む混合物であり、そしてシクロペンタノンを頂部生成物として完全に取り除き、
2)得られた頂部生成物T1を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に更に蒸留して、頂部生成物T2としてのアンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物と底部生成物B2としての水とを得る。
1)混合物を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に蒸留し、且つこれにより得られる頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む少なくとも部分的に気体の混合物であり、得られる底部生成物B1は、水と、ラクタム及び/又はジアミンと、適宜アンモニア及び/又はジニトリルと、を含む混合物であり、そしてシクロペンタノンを頂部生成物として完全に取り除き、
2)得られた頂部生成物T1を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に更に蒸留して、頂部生成物T2としてのアンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物と底部生成物B2としての水とを得る。
Description
本発明は、アンモニア及び水並びにラクタム及び/又はジアミンと、適宜、アミノニトリル及びジニトリルと、シクロペンタノン不純物と、を含み、ポリアミドの製造で得られる混合物からアンモニア及び水を蒸留除去する方法であって、
混合物を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に蒸留し、且つこれにより得られる頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む少なくとも部分的に気体の混合物であり、得られる底部生成物B1は、水と、ラクタム及び/又はジアミンと、適宜アンモニア及び/又はジニトリルと、を含む混合物であり、そしてシクロペンタノンを頂部生成物として完全に取り除く段階1と、
得られた頂部生成物T1を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に更に蒸留して、頂部生成物T2としてのアンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物と底部生成物B2としての水とを得る段階2と、による少なくとも2段階の段階1及び段階2で除去を行うことを特徴とする方法に関する。
混合物を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に蒸留し、且つこれにより得られる頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む少なくとも部分的に気体の混合物であり、得られる底部生成物B1は、水と、ラクタム及び/又はジアミンと、適宜アンモニア及び/又はジニトリルと、を含む混合物であり、そしてシクロペンタノンを頂部生成物として完全に取り除く段階1と、
得られた頂部生成物T1を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に更に蒸留して、頂部生成物T2としてのアンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物と底部生成物B2としての水とを得る段階2と、による少なくとも2段階の段階1及び段階2で除去を行うことを特徴とする方法に関する。
更に本発明は、ポリアミドの製造方法で本発明の方法を使用する方法、及び冒頭に規定された方法により得られる混合物からアンモニア及び水を除去する工程を含むポリアミドの製造方法に関する。
ラクタム又は他のポリアミド出発材料と、アンモニアと、少量のシクロペンタノンとを含む水溶液は、例えば、ポリアミドの製造の過程で得られる。例えば、6−アミノカプロニトリル(ACN)を、触媒作用下又は無触媒条件下に水と反応させて、6−アミノヘキサノラクタム(カプロラクタム)及びアンモニアを得ることが可能であり、且つこれにより得られる反応混合物は、シクロペンタノンと更に一般的な未転化ニトリル、例えばACNとを含む望ましくない副生成物含み、そして上記の反応混合物をナイロン−6(PA6)に更に転化することが可能である。本願発明の場合のラクタムは、モノマー及びオリゴマーのラクタムの両方である。
ナイロン−6,6の場合、例えば、アジポニトリル(ADN)及びヘキサメチレンジアミン(HMD)を、触媒作用下又は無触媒条件下に水と反応させて、オリゴマー又はプレポリマーのPA66及びアンモニアを得ることが可能であり、その際に、これにより得られる反応混合物は、シクロペンタノンと更に一般的な未転化ニトリル、例えばADN又は未転化ジアミン、例えばHMDとを含む望ましくない副生成物を含み、そしてかかる反応混合物をナイロン−6,6(PA66)に更に転化することができる。
上述した水系の、アンモニア性反応混合物を後処理するのは、コスト高であり且つ不都合である。ポリアミドの製造方法は、特に、反応混合物の実質的に全ての成分を再循環させることが可能である場合、経済的に有利な方法で操作することができる。しかしながら、再循環させるべき成分は、特に高純度である必要がある。そうでなければ、不純物の濃度が、不純物の望ましくない“濃縮”という意味において、再循環による標的場所で局所的に増大するからである。
更に、ポリマーにおける末端基の濃度又はポリマーの色数は、高い要求を満たし、長期に亘って極めて一定のままである必要がある。これは、再循環させるべき原材料又は流れ中の不純物を、極めて相当な程度に最小限にする必要があることを意味している。
特許文献1及び特許文献2には、不均一系触媒及び溶剤の存在下、液相におけるACNを水と反応させて、カプロラクタム及びアンモニアを含む溶液を得ることについて記載している。かかる溶液の後処理については記載されていない。
特許文献3及び特許文献4は、不均一系触媒の存在下、液相におけるACNを水と反応させて、ナイロン−6及びそのプレポリマー及び水を含む液相と、そしてカプロラクタム及び未転化アミノニトリル、水及びアンモニアを含む気相と、を得ることについて教示している。かかる気相の後処理は、各成分への分離を、蒸留塔等の蒸留装置を用いて連続的に行うのが一般的であるように記載されている。これにより除去される有機成分、例えばカプロラクタム又はアミノニトリル(殆ど転化されない)を、完全に又は部分的に重合又は加水分解処理に再循環させても良い。副生成物又は不純物の取り扱いについては記載されていない。
特許文献5は、ラクタム及びアンモニアを含む溶液を分離する方法であって、10バール未満の絶対圧条件下にアンモニアを溶液から蒸留除去する方法について記載している。目的は、適宜、上述の蒸留液のための第2の蒸留塔を用いることによって、アンモニアを極めて純粋な形で得ることである。ラクタムから実質的になる底部生成物は、他の使用、例えばPA6への重合に利用可能である。特許文献5においても、副生成物又は不純物について記載されていない。
上述した方法の基本的な課題は、ACNの加水分解又は環化で形成される副生成物、特に上述のシクロペンタノン、並びにヘキサメチレンジアミン及びN−メチルカプロラクタムが、蒸留において底部生成物として得られる混合物から除去されないことである。底部生成物は、価値ある生成物である。なぜなら、実質的に未転化のアミノニトリル又はラクタムを含むからである。このような価値ある生成物を、上流側の加水分解処理又は下流側の重合処理における重合に戻す材料統合の目的で再循環させることは経済的に極めて有効であろう。上述したように、物質の純度は、取り除かれる流れの再循環又はその材料の再統合の場合に特に重要となる。
副生成物は、ポリマーの物性に対して悪影響を与える;例えば、特許文献6を参照されたい。特に、副生成物により、色数の低下がもたらされる(APHA又はヘイズン数、又はyellow number)。かかるポリアミドから得られる成形体又は繊維は、多くの用途で望ましくない面倒な内色素を有している。更に、かかる内色素により、正確な色合いを得るためのポリアミドの着色を複雑にする。
ACNの加水分解処理において、副生成物含有底部生成物の再循環により、更に、シクロペンタノン等の厄介な副生成物を後でもはや除去できなくなるという不都合を抱かせる。ACNの環化処理において、底部生成物を複雑な追加工程で精製して、上述の課題を回避する必要がある。更に、望ましくない局所的に高い不純物濃度が生じる。
従って、本発明の目的は、上述の不都合を改善することにある。特に、アンモニア、水、ラクタム及び/又はジアミン、適宜、アミノニトリル及び/又はジニトリルを含む混合物から、技術的に簡易で且つ経済的に実行可能な方法でアンモニア及び水を除去することが可能となる方法を提供する。更に、本発明の方法により、シクロペンタノン及び全く取り除かれないか、又は分離段階の底部生成物(価値ある生成物)から追加の精製工程によってのみ取り除かれる他の副生成物を除去する必要がある。
従って、冒頭に定義された方法、その、ポリアミドの製造方法における使用法、及び冒頭に定義された方法により得られる混合物からアンモニア及び水を除去する工程を含むポリアミドの製造方法を見出した。本発明の好ましい実施の形態は、サブクレームから得られる。
全ての圧力データは、絶対圧である。ppm単位及びppb単位は、質量に関するものであり、すなわち、それぞれ質量換算で100万分の1及び質量換算で10億分の1である。
本発明は、例えば、ACN又は他のニトリルと水を反応させてラクタムを形成する反応又はジニトリル及びジアミンの反応で形成されるような混合物を出発材料とする。かかる混合物は、例えば、ラクタム、そして更に、過剰水として、又は気相での反応の場合には反応溶出液のクエンチングに使用される水としての水、そして更にアンモニア(1モルのラクタムに対して1モルの量)、そして一般的な未転化アミノニトリルを含んでいる。含んでいることもある不純物は、シクロペンタノンである。上述の反応における副生成物として形成され得る他の不純物は、有機溶剤と同様に、混合物中に存在していても良い。
更にかかる混合物は、例えば、アジポニトリル及び/又はヘキサメチレンジアミン、そして過剰水としての水を含んでいる。シクロペンタノンも不純物として存在している。上述の反応で副生成物として生じることもある他の不純物についても同様に、有機溶剤のように混合物中に存在していても良い。
ラクタムは、一般的なラクタムであっても良く、特に、ポリアミドに転化され得るラクタムである。C4〜C20オメガカルボン酸のラクタム、例えば4−アミノブタノラクタム、5−アミノペンタノラクタム、6−アミノヘキサノラクタム(“カプロラクタム”)、7−アミノヘプタノラクタム又は8−アミノオクタノラクタムが好ましく、カプロラクタムが更に好ましい。こられのラクタムは、例えばC1〜C4アルキル基、フッ素、塩素若しくは臭素等のハロゲン、C1〜C4アルコキシ基又はC1〜C4カルボキシル基で置換されていても良い。しかしながら、ラクタムは無置換であるのが好ましい。かかるラクタムの混合物を使用することも可能である。かかるラクタムは、当業者等に知られている。
かかるラクタムは、対応のアミノニトリルを水と反応させることによって調製可能であり、例えばカプロラクタムの場合、例えばEP−A0659741、WO95/14664、WO95/14665、WO96/22874、WO96/22974、WO97/23454、WO99/28296又はWO99/47500に記載されているように、6−アミノカプロニトリルを反応させることによって調製される。ポリアミドの調製に好適な出発材料は、以下に記載されている。
原則として、アミノニトリルとして、任意のアミノニトリル、すなわち少なくとも1個のアミノ基と少なくとも1個のニトリル基の両方を有する化合物を使用しても良い。その中で、ω−アミノニトリルが好ましく、そしてω−アミノニトリルの中で使用されるものは、特に、アルキレン基における炭素原子数4〜12個、更に好ましくは4〜9個のω−アミノアルキルニトリル、又は炭素原子数8〜13個のアミノアルキルアリールニトリルであり、そして芳香族単位とアミノ基及びニトリル基との間に少なくとも1個の炭素原子を有するアルキルスペーサーを有しているものが好ましい。アミノアルキルアリールニトリルの中で、特に、相互に1,4−配置にアミノ基及びニトリル基を有するものが好ましい。
ω−アミノアルキルニトリルとして、直鎖のω−アミノアルキルニトリルを使用するのが更に好ましく、そしてアルキレン基(−CH2−)は、4〜12個の炭素原子、更に好ましくは4〜9個の炭素原子を含み、例えば6−アミノ−1−シアノペンタン(6−アミノカプロニトリル)、7−アミノ−1−シアノヘキサン、8−アミノ−1−シアノヘプタン、9−アミノ−1−シアノオクタン、10−アミノ−1−シアノノナンであり、更に好ましくは6−アミノカプロニトリルである。
6−アミノカプロニトリルは、例えばDE−A836938、DE−A848654又はUS5151543に記載されている公知の方法によるアジポニトリルの水素化によって得るのが一般的である。
複数のアミノニトリルの混合物又は1種のアミノニトリルと他のコモノマー、例えばカプロラクタム又は以下に詳細に規定される混合物との混合物を使用することも可能であることが十分に認識されるであろう。
原則として、ジニトリルとして任意のジニトリル、すなわち少なくとも2個のニトリル基を有する化合物を使用しても良い。その中で、α,ω−ジニトリルが好ましく、そしてα,ω−ジニトリルの中で使用されるものは、特に、アルキレン基における炭素原子数4〜12個、更に好ましくは4〜9個のα,ω−ジニトリル、又は炭素原子数7〜12個のシアノアルキルアリールニトリルであり、そして芳香族単位と2個のニトリル基との間に少なくとも1個の炭素原子を有するアルキルスペーサーを有しているものが好ましい。シアノアルキルアリールニトリルの中で、特に、相互に1,4−配置に2個のニトリル基を有するものが好ましい。
α,ω−アルキレンジニトリルとして、直鎖のα,ω−アルキレンジニトリルを使用するのが好ましく、そしてアルキレン基(−CH2−)は、3〜11個の炭素原子、更に好ましくは3〜8個の炭素原子を含み、例えば1,4−ジシアノブタン(アジポニトリル)、1,5−ジシアノペンタン、1,6−ジシアノヘキサン、1,7−ジシアノヘプタン、1,8−ジシアノオクタン、1,9−ジシアノノナン、1,10−ジシアノデカンであり、更に好ましくはアジポニトリルである。
原則として、ジアミンとして任意のジアミン、すなわち少なくとも2個のアミノ基を有する化合物を使用しても良い。その中で、α,ω−ジアミンが好ましく、そしてα,ω−ジアミンの中で使用されるものは、特に、アルキレン基における炭素原子数4〜14個、更に好ましくは4〜10個のα,ω−ジアミン、又は炭素原子数7〜12個のアミノアルキルアリールアミンであり、そして芳香族単位と2個のアミン基との間に少なくとも1個の炭素原子を有するアルキルスペーサーを有しているものが好ましい。アミノアルキルアリールアミンの中で、特に、相互に1,4−配置に2個のアミン基を有するものが好ましい。
α,ω−アルキレンジアミンとして、直鎖のα,ω−アルキレンジアミンを使用するのが好ましく、そしてアルキレン基(−CH2−)は、3〜12個の炭素原子、更に好ましくは3〜8個の炭素原子を含み、例えば1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン(ヘキサメチレンジアミン)、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカンであり、更に好ましくはヘキサメチレンジアミンである。
必要により、分岐のアルキレン−若しくはアリーレン−又はアルキルアリーレン、例えば2−メチルグルタロニトリル又は2−メチル−1,5−ジアミノペンタンから誘導するジアミン、ジニトリル及びアミノニトリルを使用することも可能である。
ジニトリル及びジアミン又はジニトリル、ジアミン及びアミノニトリルを含む混合物をポリアミドの製造で使用する場合、ポリアミドを形成可能であり且つ原材料に存在するニトリル基の、ポリアミドを形成可能であり且つ原材料に存在するアミノ基に対する有利なモル比が0.9:1.1の範囲、好ましくは0.95〜1.05の範囲、特に0.99〜1.01の範囲、更に好ましくは1であることが見出された。
使用可能な他のポリアミド形成性モノマーは、例えば、ジカルボン酸、例えばアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸又はセバシン酸、更にテレフタル酸、イソフタル酸及びシクロヘキサンジカルボン酸等の炭素原子数6〜12個、特に6〜10個のアルカンジカルボン酸、又はアミノ酸、例えば炭素原子数5〜12個のアミノアルカン酸、特にα,ω−C5〜C12アミノ酸である。
α,ω−C5〜C12アミノ酸として、5−アミノペンタン酸、6−アミノヘキサン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノオクタン酸、9−アミノノナン酸、10−アミノデカン酸、11−アミノウンデカン酸及び12−アミノドデカン酸、好ましくは6−アミノヘキサン酸、又はその、ラクタム、特にカプロラクタムとして知られている内部アミドを使用しても良い。
ポリアミドの製造に好適な出発材料は、一般式I:
[但し、R1が−OH、−OC1〜C12アルキル又は−NR2R3を表し、R2及びR3が独立して、それぞれ水素、C1〜C12アルキル及びC5〜C8シクロアルキルを表し、mが3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12を表す。]
で表されるアミノカルボン酸化合物との混合物である。
で表されるアミノカルボン酸化合物との混合物である。
特に好ましいアミノカルボン酸化合物は、R1が−OH、−OC1〜C4アルキル、例えば−O−メチル、−O−エチル、−O−n−プロピル、−O−イソプロピル、−O−n−ブチル、−O−sec−ブチル、−O−tert−ブチル及−NR2R3、例えば−NH2、−NHMe、−NHEt、−NMe2及び−NEt2を表し、mが5を表す化合物である。
6−アミノカプロン酸、6−アミノカプロン酸メチル、6−アミノカプロン酸エチル、N−メチル−6−アミノカプロアミド、N,N−ジメチル−6−アミノカプロアミド、N−エチル−6−アミノカプロアミド、N,N−ジエチル−6−アミノカプロアミド及び6−アミノカプロアミドが極めて好ましい。
ポリアミドの製造に好適な出発材料は、一般式II:
[但し、X1及びX2がそれぞれ−N、−OOH、−OOC1〜C12アルキル又は−ONR2R3を表し、R2及びR3が独立して、それぞれ水素、C1〜C12アルキル及びC5〜C8シクロアルキルを表し、mが3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12を表す。]
で表されるジカルボン酸化合物との混合物である。
で表されるジカルボン酸化合物との混合物である。
特に好ましいジカルボン酸化合物は、X1及びX2がそれぞれ−N、−OOH、−OOC1〜C4アルキル、例えば−OO−メチル、−OO−エチル、−OO−n−プロピル、−OO−n−ブチル、−OO−sec−ブチル、−OO−tert−ブチル及−ONR2R3、例えば−ONH2、−ONHMe、−ONHEt、−ONMe2及び−ONEt2を表し、mが5を表す化合物である。
アジピン酸ジニトリル(アジポニトリル)、アジピン酸モノニトリルモノアミド、アジピン酸ジアミド(アジパミド)、アジピン酸モノアミド、アジピン酸、アジピン酸モノニトリルが極めて好ましい。
出発材料は、市販されているか、或いは例えばEP−A234295及びInd. Eng. Chem. Process Des. Dev. 17 (1978) 9-16頁によって調製可能である。
上述の化合物、アミノカルボン酸化合物、ラクタム、ジアミン及び二酸又はこれらの塩の混合物を使用することも可能である。
ポリアミド形成性モノマーとして、アミノニトリル又はジニトリル及びジアミン、或いはアミノニトリル、ジニトリル及びジアミンを水と一緒に含む混合物、更に好ましくは処理全体に対して1:1〜1:20の範囲のモル比の混合物を使用するのが好ましい。処理全体においてACN:水のモル比が1:1〜1:10の範囲であるアミノカプロニトリルが特に好ましい。更に、処理全体においてアジポニトリル及びヘキサメチレンジアミンの合計:水のモル比が1:1〜1:10の範囲であるアジポニトリルとヘキサメチレンジアミンの混合物が特に好ましい。更に、処理全体においてアジポニトリル、ヘキサメチレンジアミン及びアミノカプロニトリルの合計:水のモル比が1:1〜1:10の範囲であるアジポニトリル、ヘキサメチレンジアミン及びアミノカプロニトリルの混合物が特に好ましい。
ポリアミド形成性モノマー及びオリゴマーの混合物を使用することも可能である。
アミノカプロニトリルに加えて使用されるポリアミド形成性モノマーは、必要によりカプロラクタム及び/又はヘキサメチレンジアンモニウムアジペート(“AH塩”)であるのが好ましい。
アジポニトリル及びヘキサメチレンジアミンに加えて使用されるポリアミド形成性モノマーは、必要によりカプロラクタム及び/又はヘキサメチレンジアンモニウムアジペート(“AH塩”)であるのが好ましい。
本発明により分離される混合物において、オリゴマー、例えばダイマー、トリマー、テトラマー、ペンタマー、ヘキサマー、アミド又はポリマーのアミドが含まれていても良い。オリゴマーのアミドは、小数の、例えば2〜6種のモノマー、例えばアミノニトリル、好ましくは6−アミノカプロニトリル又はジニトリル、好ましくはアジポニトリルを、ジアミン、好ましくはヘキサメチレンジアミンと、又はかかるモノマーの混合物を結合させることにより得られる化合物又はその混合物である。
ポリマーのアミドは、ポリマー主鎖にアミド繰り返し基(−CONH−)を有する単独重合体又は共重合体、例えばランダム共重合体又はブロック共重合体、又はこれらの混合物である。かかるアミドは、上述のモノマー、例えばアミノニトリル、好ましくは6−アミノカプロニトリル又はジニトリル、好ましくはアジポニトリルと、ジアミン、好ましくはヘキサメチレンジアミンとから、それ自体公知の方法で得られる。
上述の混合物からアンモニア及び水を除去する本発明の方法を、以下に詳細に説明する。
本発明により使用される化合物は、単相(例えば、気相又は液相)、二相(例えば、気/液又は液/固)又は三相(例えば、気/液/固)であっても良い。有用な固体は、特にラクタムのプレポリマー、例えばPA6プレポリマーである。ジニトリルとジアミンのプレポリマー、例えばPA66プレポリマーも有用である。混合物を気体の給送物として蒸留装置(以下を参照)に供給するのが好ましい。
本発明によると、蒸留除去は、少なくとも2段階の段階1及び段階2で開始される(WO01/94308に記載されている1段階蒸留と対照的)。連続的に運転するのが好ましい、すなわち、分離すべき混合物を蒸留装置に連続的に供給し、蒸留装置から頂部生成物及び底部生成物を連続的に取り除く。
段階1において、混合物を、11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下で蒸留する。圧力は、13〜32バールの範囲であるのが好ましく、更に好ましくは15〜30バールの範囲である。底部温度は、190〜245℃の範囲が好ましく、更に好ましくは195〜230℃の範囲である。
11〜35バールの高圧により、本発明をWO01/94308で権利主張されている方法と区別しており、WO01/94308の方法によると、圧力は、10バール未満であり、8バール未満であるのが好ましい。
蒸留により、混合物を頂部生成物T1と底部生成物B1に分離する。頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む混合物を含む。更に、少量のラクタム及び/又はジアミン及び/又はジニトリルを、一般的には最大1000ppm、好ましくは最大500ppm、特に最大100ppmで含んでいても良い。
更に、頂部生成物T1は、シクロペンタノンを含んでおり:本発明によれば、シクロペンタノンは、頂部生成物として完全に取り除かれる。これは、底部生成物B1中に残る少量のシクロペンタノンの可能性を排除する意図ではない。
本発明によれば、頂部生成物T1は、蒸気を含む少なくとも部分的に気体の状態で取り除かれる。特に、取り除かれたアンモニアは、少なくとも部分的に気体の状態である。取り除かれた頂部生成物T1に含まれるアンモニアの60〜100質量%が気体として存在するのが好ましい。これにより、本発明の方法を上述のWO01/94308の比較実施例と区別し、WO01/94308によると、アンモニアは塔の頂部で完全に凝縮される。
底部生成物B1は、水、ラクタム及び/又はジアミン及び適宜、未転化アミノニトリル及び/又はジニトリルを含む混合物を含む。500ppm以下、特に200ppm以下のアンモニアを含んでいるのが好ましい。底部生成物B1は、最大100ppm、特に10ppm以下、更に好ましくは1ppm以下のシクロペンタノンを含んでいるのが好ましい。
このような高純度に起因して、底部生成物B1を、例えばポリアミド又はそのプレポリマーの製造で原材料として用いても良い(この場合、例えば、ラクタムをPA6に転化する。)。
従って、好ましい実施の形態において、底部生成物B1を、ポリアミドの製造方法に原材料として搬送する。特に好ましくは、底部生成物B1を、その高純度に起因して、更に精製することなくポリアミドの製造方法に直接搬送する。これは、経済的に極めて有利である。なぜなら、コスト高で且つ不都合な精製工程を省略するからである。
PA6若しくはPA66又はコポリアミドの製造に好適な反応器、例えば、二相反応器は、一方を他方の上に配置した複数のチャンバーを有し、該チャンバーが、液体用排水管とガイド板を具備するガス分散器とによって相互に連結され、そしてPA6又はPA66生成物は、かかる反応器の底部から取り除かれる。かかる反応器は、例えば2003年3月26日のドイツ国特許出願番号10313681.9号及びその後の、2004年3月19日のPCT出願番号PCT/EP/002875に記載されている。
本発明による除去処理の段階1における蒸留圧力及び蒸留温度は、実質的にアンモニア、水及びシクロペンタノンを含む流れを気体の状態で、又は少なくとも部分的に気体の状態で頂部から除去可能であり、そして水、ラクタム及び/又はジアミン、適宜アミノニトリル及び/又はジニトリルを含む混合物が底部に残るように選択されるのが好ましい。
有用な蒸留装置は、例えば、Kirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, 第3版., 第7巻, John Wiley & Sons, New York, 1979, 870-881頁に記載されているような通常の一段階又は多段階装置、例えば蒸発蒸留缶(evaporation still)又は精留塔、例えば網目プレート塔、泡鐘トレイ塔又は規則充填物若しくは不規則充填物を有する塔である。例えば、一段階蒸留釜、全くのストリッピング塔又はストリッピング部と精留部とを有す精留塔を用いることも可能である。
底部生成物B2の少なくとも一部を還流として段階1に再循環させるのが特に好ましく、以下を参照されたい。
段階2において、第1の蒸留で得られた頂部生成物T1を、11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下で更に蒸留する。圧力は、13〜19バールの範囲が好ましく、更に好ましくは15〜18バールの範囲である。底部温度は、190〜211℃の範囲が好ましく、更に好ましくは195〜207℃の範囲である。
更に蒸留することにより、頂部生成物T1を頂部生成物T2と底部生成物B2とに分離する。頂部生成物T2は、アンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物を含む、すなわち不純物が頂部から取り除かれる。頂部生成物T2の一部を凝縮し、還流として第2の蒸留装置に再循環させても良い。
アンモニアを頂部生成物T2から一般的な方法、例えば蒸留により取り除き、それを価値ある生成物として更に使用することが可能である。
底部生成物B2は、水を実質的に含んでいる。底部生成物B2は、高純度の水であるのが好ましい。これを、更に精製することなく、例えば、アミノニトリル又はジニトリル又はその混合物の加水分解での加水分解水として、又はその後にPA6の製造へと続くのが一般的であるナイロン−6の抽出における抽出水として直接使用することが可能である。
特に好ましい実施の形態において、底部生成物B2(水)を還流として段階1に完全に又は部分的に再循環させる、すなわち、第2の蒸留塔における底部生成物B2を、還流として第1の塔に完全に又は部分的に導入する。このような実施の形態により、頂部生成物T1と共にシクロペンタノンを特に実質的に除去することが可能となる。
本発明の方法における段階2での蒸留圧力及び蒸留温度は、アンモニア及びシクロペンタノンを実質的に含む流れが頂部から取り除かれ、そして水が底部に残るように選択されるのが好ましい。頂部生成物は、気体の状態、少なくとも気体の状態又は適宜凝縮が行われた後に液体の状態で取り除かれても良い。
段階2に有用な蒸留装置は、第1の蒸留(段階1)に関して上述した装置である。
一般に、第2の蒸留の給送物、すなわち第1の蒸留における少なくとも部分的に気体の頂部生成物T1を凝縮してから、これを第2の蒸留装置に供給する。これは、例えば、一般的な凝縮器を用いて行われても良い。このように凝縮された頂部生成物T1を第1の蒸留段階に再循環させずに、頂部生成物T1を介してシクロペンタノンを良好に除去するのが一般的である。
段階1及び2の装置を、例えば熱的に結合した蒸留塔又は隔壁塔において組み合わせることが可能であり且つ好ましい。かかる装置は、Kaibel等著により、Chemie Ingenieur Technik 2004, 76, No.3, 258-263頁に記載されている。これにより、低水準の装置の複雑性及びエネルギー強度にて本発明の蒸留除去を行うことが可能となる。
隔壁の上側に内部中間凝縮段階を有する隔壁塔及び一般的な頂部凝縮器を使用する場合には、中間凝縮器無しの一般的な隔壁塔と比較して、本発明の除去を更に明らかに改良可能となることが見出された。除去が、内部中間凝縮器を有する隔壁塔において開始される方法(処理)が特に好ましい。
更に中間凝縮することにより、低沸点物と中位の沸点物との間の分離タスクを達成するために働く追加の液体を、還流無しに塔で生じる蒸気流に向流にて導く。かかる追加の液体は、頂部凝縮器を介して生成され、蒸留塔の上部区域における低沸点物と中位の沸点物の分離に対して重大な影響を与える。このような好ましい実施の形態により、中間凝縮器無しの隔壁塔における従来の運転と比較して、運転及び資本コストを著しく低減する。
段階1及び段階2が追加の中間凝縮器を有する隔壁塔で上述したように行われ、ラクタム又はジアミン及び/又はジニトリル、アンモニア及び少量のシクロペンタノンを含み且つ分離されるべき水溶液が凝縮されて、気体の状態で隔壁塔に部分的に供給される場合、隔壁塔における通常得られる底部生成物は、段階1における底部生成物B1の組成物の混合物であり、側部取り出し流は、段階2における底部生成物B2の組成物の混合物であり、そして頂部生成物は、段階2における頂部生成物T2の組成物の混合物である。
隔壁塔における上述した底部流、側部取り出し流及び頂部生成物流は、これらの純度に関して、同一の利点を有している。なぜなら、上述したように、本発明の実施の形態において、分離装置において二段階で得られるからである。
段階1及び段階2に加えて、本発明の方法は、以下に記載のように作製される他の段階を有していても良い。例えば、頂部生成物T2を更に蒸留して、アンモニア、シクロペンタノン及び他の副生成物を分離することが可能である。
本発明の方法により、アンモニア、水、ラクタム及び/又はジアミン、適宜アミノニトリル及び/又はジニトリルを含む混合物からアンモニア及び水を技術的に簡易で且つ経済的に実行可能な方法で除去することが可能となる。特に、本発明の方法により、厄介な副生成物としてのシクロペンタノンを含まない底部生成物B1を提供するので、更に精製することなくポリアミドの製造に使用することができる。
従って、本発明は、ポリアミドの製造方法において上述した除去方法を使用する方法、そして更に、上述した除去方法により得られる混合物からアンモニア及び水を除去する工程を含むポリアミドの製造方法を提供する。
本発明の方法により得られるシクロペンタノン非含有底部生成物B1を用いて製造されるポリアミドは、良好な特性、特に著しく低い色数及び低い内色素という特徴をなす。かかるポリアミドを正確な色合いに着色可能であり、そしてかかるポリアミドは、未着色材料として、視覚的に要求の厳しい成形体に特に好適である。
[実施例1]
77.0質量%の水、13.9質量%のアンモニア、9.1質量%のカプロラクタム、0.004質量%のシクロペンタノン及び0.045質量%のCO2からなる混合物Aを、21バールの絶対圧及び235℃の温度の条件下、気体の給送物として12.2kg/時の量で第1の蒸留塔に連続的に供給した。塔の直径は50mmであり;塔における分離部の全高は6000mmであった。塔の精留部に規則充填物を充填した。ストリッピング部には、泡鐘トレイを充填した。底部温度は220℃であった。
77.0質量%の水、13.9質量%のアンモニア、9.1質量%のカプロラクタム、0.004質量%のシクロペンタノン及び0.045質量%のCO2からなる混合物Aを、21バールの絶対圧及び235℃の温度の条件下、気体の給送物として12.2kg/時の量で第1の蒸留塔に連続的に供給した。塔の直径は50mmであり;塔における分離部の全高は6000mmであった。塔の精留部に規則充填物を充填した。ストリッピング部には、泡鐘トレイを充填した。底部温度は220℃であった。
第1の塔の頂部生成物T1を、210℃及び21バールの圧力の条件下、気体の状態で18.3kg/時の量にて完全に取り除いたが、以下の組成を有していた:90.7質量%の水、9.2質量%のアンモニア、6ppmのカプロラクタム、275ppmのCO2及び33ppmのシクロペンタノン。
頂部生成物T1を完全に凝縮して、17バールの絶対圧及び170℃の温度の条件下、第2の蒸留塔に連続的に供給した。塔の直径は80mmであり;塔における分離部の全高は7000mmであった。塔におけるストリッピング部の精留部に、泡鐘トレイを充填した。底部温度は205℃であった。
第2の塔における頂部生成物T2を、44℃及び17バールの圧力の条件下、完全に凝縮した。かかる凝縮物の一部を1.7kg/時の量にて取り除いたが、以下の組成を有していた:2.5質量%の水、97.2質量%のアンモニア、0.3質量%のCO2及び230ppmのシクロペンタノン。残りの凝縮物流を、還流として段階2に導入した。
第2の塔における底部生成物B2を、205℃及び17バールの条件下、16.5kg/時の量で取り除いたが、以下の組成を有していた:99.9質量%の水、6ppmのカプロラクタム、50ppmのアンモニア、10ppmのシクロペンタノン及び1ppm未満のCO2。従って、これにより得られた水は高純度であった。
底部生成物B2の一部(8.5kg/時)を、還流として第1の蒸留塔に再循環させた。
第1の塔における底部生成物B1を、220℃の条件下、2.443kg/時の量で取り除いたが、以下の組成を有していた:54.9質量%の水、45.1質量%のカプロラクタム、20ppm未満のアンモニア、1ppb未満のCO2及び35ppb未満のシクロペンタノン。
底部生成物B1を反応器Rに導き、そこで重合して、PA6を得た。反応器Rの長手軸は、垂直方向であり、その反応生成物を反応器の底部から排出した。これにより形成したアンモニア、他の低分子量化合物及びこれにより形成した水を反応器Rの頂部から取り除いた。反応器Rは、一方を他方の上に長手方向に配置した5基のチャンバーを有していたが、これらのチャンバーは、耐液トレイで相互に分離されていた。各々のチャンバーは、液体用排水管を介して直下のチャンバーに連結された。最下のチャンバーの液体用排水管から、液体の生成物流が取り除かれた。各々のチャンバーにおける液面の上側の気体空間は、それぞれ、案内管により直上のチャンバーに連結され、案内管は、それぞれ、液面より下側の気体排出用オリフィスを有する気体分散器に開口していた。各々の気体分散器の周囲には、ガイド板が垂直方向に設けられ、ガイド板の上端部は液面より下側に至り、下端部は、チャンバーの耐液トレイより上側に至り、ガイド板により、各チャンバーを散布空間と未散布空間に分離した。
反応器Rの上部区域において、プレポリマーを計量導入したが、プレポリマーは、加圧反応器中、1.5時間の平均滞留時間及び80バールの圧力の条件下、30kgのACNを30kgの水で加水分解し、次に、230℃及び25バールに減圧し、そして気相Gを分離することにより得た。
反応器Rの頂部を介して取り出される気相を、気相Gと結合させて、77.0質量%の水、13.9質量%のアンモニア、9.1質量%のカプロラクタム、0.004質量%のシクロペンタノン及び0.045質量%のCO2を含む12.2kg/時の全気相を得た(かかる全気相が混合物Aであった)。
反応器Rを、28バールの高圧及び275℃の制御底部温度の条件下で運転した。反応器における温度分布は、断熱で作製した。反応器Rでの滞留時間の合計は、底部領域での10分未満の滞留時間を含めて1.65時間であった。
反応器Rの底部領域から、8.9質量%の水と共にPA6からなる31.4kg/時の生成物流を取り除いた。次いで、生成物流を、完全な連続流管(“VK管”)において一般的な方法で後凝縮した。オリゴマーを取り除くために、これにより得られたナイロン−6を、それ自体公知の方法により水で抽出し、次いで乾燥した。
[実施例2](比較用)
実施例1の処理を繰り返したが、従来技術のWO01/94308による混合物を5バールの圧力条件下に分離した。頂部生成物を気体の状態で1.79kg/時の量にて取り除いたが、5.5質量%の水、94.2質量%のアンモニア、1ppm未満のカプロラクタム、0.02質量%のシクロペンタノン及び0.3質量%のCO2から構成されていた。頂部生成物の一部を凝縮し、71℃の温度条件下で、塔に戻した。底部から、89.3質量%の水、1000ppm未満のアンモニア、10.6質量%のカプロラクタム、10ppmのシクロペンタノン及び1ppmのCO2からなる10.4kg/時の混合物を152℃の条件下で取り除いた。
実施例1の処理を繰り返したが、従来技術のWO01/94308による混合物を5バールの圧力条件下に分離した。頂部生成物を気体の状態で1.79kg/時の量にて取り除いたが、5.5質量%の水、94.2質量%のアンモニア、1ppm未満のカプロラクタム、0.02質量%のシクロペンタノン及び0.3質量%のCO2から構成されていた。頂部生成物の一部を凝縮し、71℃の温度条件下で、塔に戻した。底部から、89.3質量%の水、1000ppm未満のアンモニア、10.6質量%のカプロラクタム、10ppmのシクロペンタノン及び1ppmのCO2からなる10.4kg/時の混合物を152℃の条件下で取り除いた。
上述の流れの一部を、数学的モデルを用いて測定した。
実施例では、本発明の方法により、厄介な不純物を底部生成物B1から完全に取り除くことが可能であることを示していた。特に、本発明の実施例による底部生成物B1は、35ppbのシクロペンタノンを含んでいるだけであり、対照的に、比較実施例による底部生成物は、10ppm含んでおり、すなわち、約300倍の量のシクロペンタノンを含んでいた。底部生成物B1を、更に精製することなくPA6の製造に直接使用することが可能であった。
Claims (14)
- アンモニア及び水並びにラクタム及び/又はジアミンと、適宜、アミノニトリル及びジニトリルと、シクロペンタノン不純物とを含む、ポリアミドの製造で得られる混合物からアンモニア及び水を蒸留除去する方法であって、
混合物を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に蒸留し、且つこれにより得られる頂部生成物T1は、水及びアンモニアを含む少なくとも部分的に気体の混合物であり、得られる底部生成物B1は、水と、ラクタム及び/又はジアミンと、適宜アンモニア及び/又はジニトリルとを含む混合物であり、そしてシクロペンタノンを頂部生成物として完全に取り除く段階1と、
得られた頂部生成物T1を11〜35バールの絶対圧及び180〜260℃の底部温度の条件下に更に蒸留して、頂部生成物T2としてのアンモニア及びシクロペンタノンを含む混合物と底部生成物B2としての水とを得る段階2と、による少なくとも2段階の段階1及び段階2で除去を行うことを特徴とする方法。 - 底部生成物B2を部分的に又は完全に還流として段階1に再循環させる請求項1に記載の方法。
- ラクタムがカプロラクタムである請求項1又は2に記載の方法。
- ジアミンがヘキサメチレンジアミンである請求項1又は2に記載の方法。
- ジニトリルがアジポニトリルである請求項1又は2に記載の方法。
- アミノニトリルがアミノカプロニトリルである請求項1又は2に記載の方法。
- 底部生成物B1を原材料としてポリアミドの製造方法に搬送する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 底部生成物B1を更に精製することなくポリアミドの製造方法に直接搬送する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 底部生成物B1が1ppm以下のシクロペンタノンを含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 底部生成物B2として得られる水をポリアミドの製造方法に搬送する請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- 底部生成物B2として得られる水を更に精製することなくポリアミドの製造方法に直接搬送する請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 内部中間凝縮器を有する隔壁塔において除去を開始する請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- ポリアミドの製造方法において請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法を使用する方法。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法により得られる混合物からアンモニア及び水を除去する工程を含むことを特徴とするポリアミドの製造方法。
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---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
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